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16回国会参議院1953/10/20

建設委員会 閉会後第5号

発言数
121
登壇者
7
会派数
4
開催日
1953/10/20

会議録

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) 只今から委員会を開会いたします。  先の委員会で今日の日程、それぞれ議題を御審議いたしましたように、治山の根本対策につきまして、政府の担当者である緒方副総理並びに経済審議庁長官の出席を求めまして、政府の所信を聞きますと共に、これに基いて御審議することになつております。只今本部長の副総理が見えましたので、政府の治山治水基本対策に対する説明を伺うことにいたします。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 先般西日本の災害に鑑みまして、政府部内に治山治水対策協議会という臨時の機関を設けたのでありますが、その機関におきまして基本対策というものを一応決定いたしましたので、それをこれから申上げます。  第一 目 的    近時の深刻な災害の頻発する現況に鑑み、この際従来の治山治水に関する諸施策に再検討を加えて、早急に治山治水の抜本的対策を確立してこれが強力な実施を推進し、もつて国土の保全と開発に遺漏なきを期するものとする。  第二 方 針    重要な河川水系及び上流水源地域等において総合的に治山治水基本対策を樹立しこれを実施するに当つては、左記事項に重点をおき措置するものとする。特に公益上緊要な河川流域及び重点水源地域については継続費制度によつて事業の早期完成を期する。   一 河川事業の推進     従来の計画洪水量及び治水方式に再検討を加え、各水系ごとに砂防施設、治水ダム及び河川改修等の諸事業を総合した治水計画を樹立し、その積極的な遂行をはかる。   二 治山及び砂防事業の推進     上流水源地域等における治山及び砂防事業を有機的に関連せしめて強力に推進する。   三 保安林の整備拡充と林野施業の合理化     水源地帯森林の荒廃を防止し、その保安機能を増進するため、緊急に保安林の整備拡充をはかり、あわせて合理的施業を確保するため造林及び林道事業を総合的計画的に推進する。   四 治山治水の基礎調査の実施     治山治水事業の合理的実施をはかるため、基本的事項に関し、広汎な科学的調査を計画的且つ継続的に実施する。  第三 措 置  (A)林野関係   (一)治山事業      山崩、はげ山、地すべり地等の荒廃林野及び荒廃に移行しつつあるもののうち、公益上重要なもの三六万町歩について荒廃の復旧及び防止を行うの外、二六万町歩の水源林の造成を行う。右のうち治山治水上重要な地域については、事業完了期間は七ヶ年とする。   (二)保安林の整備拡充    (1)保安林の配備       治山治水上重要な水源地域については昭和二十九年度以降三ヶ年以内に六六万町歩の保安林を、その他の地域については四ヶ年以内に二六万町歩の保安林を新たに設定する。    (2)保安林の管理     (イ)保安林管理の適正を期するため重要な水源地域の保安林については三ヶ年以内に、その他の地域の保安林については四ヶ年以内に保安林管理実行計画を樹立し、且つこの実行を指導監督するため、民有保安林に対しては監視員制度を設ける。     (ロ)保安林管理の徹底を期するため重要な水源地域にある公益上重要な林地については、森林所有者の申出により国が買上の措置を講ずる。     (ハ)民有保安林に対する適正な補償制度を確立する。   (三)造林事業    (1)造林事業の計画的実施       森林資源を積極的に維持培養しその保全効果を発揮させるため、次の方針により昭和二十九年度以降八ケ年以内に四七九万町歩の造林事業を計画的に実施する。右のうち重要な水源地域については、特に財政援助の強化によりその促進をはかる。     (イ)毎年発生する伐採跡地は確実に造林するとともに過去の未造林地七二万町歩は昭和三十一年度までに植栽を完了する。     (ロ)薪炭林及び粗悪林等のうち一四二万町歩を蓄積生長量のもつとも集約的な人工造林地に積極的に転換し、蓄積、生長量の増大をはかる。    (2)瘠悪林及び薪炭林の改良林相の改良、整備をはかるため一九万町歩の瘠悪林と五八万町歩の薪炭林の改良を行う。   (四)搬出施設の合理化      森林計画に基く森林の合理的施業に資するため、林道網の整備を促進するとともに「土しゆう」の制限又は禁止、鉄索の活用、流送の陸送への転換等必要な措置を講ずる。   (五)伐採規制の確保      森林の伐採規制の確保を期するため林業に関する税制の適正化、伐採調整資金制度の拡充、木材の輸入、木材利用の合理化等必要な措置を講ずる。  (B)河川関係   (一)砂防事業      渓流の修治とこれに関連する崩壊防止を行うため一、九〇六河川の砂防工事を昭和二十九年度以降十カ年以内に実施する。   (二)洪水調節ダム      河川の上流地域において洪水時の出水を大規模に貯溜して、極力下流部の洪水量の軽減をはかるため、利根川外六六河川に対し九九ヶ所の洪水調節ダムを昭和二十九年度以降十ヶ年以内に築造する。   (三)河川改修事業      全国約六、〇〇〇河川のうち主として利根川外一、二三四河川について、河幅の拡張、堤防の増強、遊水池の設置、放水路の新設、堆積土砂の浚渫等の工事を昭和二十九年度以降十ヶ年以内に実施する。   (四)河川及び砂防指定地の管理の強化    (1)河川の維持管理の徹底      河川の維持管理の徹底をはかるため河状の整理、維持修繕等の予防措置の強化、河川監視員の増強等必要な措置を講ずる。    (2)工作物その他の規制       ダム、橋梁その他河川工作物については、その設置地点、工法、構造、管理方法に関し治水上必要な監督取締を強化する。       流木類については洪水時の被害を防止するため砂防法及び河川法により必要な取締を励行する。    (3)水防の強化及び応急復旧用資材の備蓄       水防組織の整備、水防施設の拡充、水防資材の備蓄、水防従事者災害補償制度の確立等をはかるとともに応急復旧用資材の備蓄を促進する。    (4)砂防指定地の整備       砂防指定地の整備及び砂防監視員の増強により治水上有害な行為の取締を励行するとともに、砂防設備の維持管理の強化徹底をはかる。  (C)一般事項   (一)実施機構の充実等      この要綱に定める諸事業の適確な実施を期するため実施機構の充実及び所要人員の確保について必要な措置を講ずる。      なお、工事の実施にあたつては、つとめて機械化工法によるものとする。   (二)森林及び河川愛護運動の展開      森林及び河川の愛護をはかるため広汎な国民運動を展開する。  第四 法制措置及び予算措置    この要綱を推進するため必要な法令の整備をはかるとともに、別表の所要経費については必要な予算措置を講ずる。   備 考    右の諸措置の外次の事項については特に考慮する必要がある  (一)農地等の保全事業の推進  (二)高潮対策事業の推進  (三)防災林造成事業の推進  (四)気象等の観測及び通信施設の整備拡充  別表は省略いたします。  以上でございまして、一応今申上げました基本対策等によりまして、各大系につきまして災害と睨み合せて協議を進めておるような次第でございます。

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) 御質疑ございませんか。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 まあいろいろ聞きたいことがあるのですが、なかなか副総理もお忙しいと思うのですが、先ず主な点二、三点お聞きしますが、一体今度の災害の復旧についても予算は今検討中でしようが、恐らく初年度に三割の復旧もむずかしいというようなことが言われておるのですが、若し初年度に三割というと、来年度まだ大きなものが過年度災害として残つている。そういうような予算の現状の中にあつて、一体この大きな計画を立てられて、この第一予算措置というものについて、は、必要な予算措置をとるということだけですが、どういう基本的なお考えなのか、その点からお伺いしたいと思います。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 予算面から申しますると、今御指摘のような感じを持たざるを得ないのでありますが、ただ西日本に始まりました今年の災害に鑑みまして、治山治水方面において根本的な対策を、勿論予算関係を考えざるを得ませんけれども、国家財政の許す限りできるだけ早く立てて、今年の災害のような災害を再び繰返さないようにいたしたいという基本観念から、その基本の対策を立てます上には遡つて全体を見渡しまして、原則的にこういうものを考えざるを得ないので、まあいつになつたら実施できるかということを私どもとしても申上げかねるのであります。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 ちよつと茫漠としてわけがわからんのですが……。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 茫漠としております。(笑声)

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 一体これはこれとして出しておいて、予算の許す範囲でやるのだということになれば、これは今までの河川改修にしても、何にしても大きな計画を立てられる。この間の大蔵大臣の説明によると百カ年計画もあるようですけれども、そんなことになつたら仕方がないので、これには一応十カ年とか七カ年とか四カ年というように年数を切つて出してあるわけですが、この基本的な方針として、勿論この災害復旧の経費はまあこのほかにあるわけですが、こういう事業費というものは一般予算の枠内で行くのか。或いは又こういうような治山治水をやるというので公債政策でもとられるのか。このことは国費についてもそういうことが我々として大きな疑問ですし、又地元負担の問題についても、今日の地方自治体としてやりたいことはやりたいが、一体ここに書いてあるような厖大な経費というものをどこから生み出して行つたらいいのか、それについて多少とも輪郭が示されんと、何かただ作文だけを頂くような気がして審議のしようがないことになりはしないかと思うのですが、もう少し茫漠でないところがありませんか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 建設当局から十ヶ年計画の一兆一千七百億の計画は出してあるのでありますが、御承知のような今の財政状態から、まだ大蔵省側としてそれに対する対策が検討されておりません。今のところは先般の六月、七月、八月、更に十三号台風、その復旧対策をどうしようかということに実は追われておるような形で、それに対する予算措置が昨今新聞に散見しておるような程度に今政府部内の議に上つておるのでありまして、一兆一千七百億というものを十年計画にすれば一年千億ということになりますけれども、いろいろな各省の新規要求もありまして、それをそのまま呑み得るかどうかということは非常な問題でありますし、更にそれを公債で賄えるかということも市場の関係、全体の経済界、財界状況から見まして、財政当局としてもなかなか決定しにくいと思います。併しながら政府のこの対策を立てました意思はそこにあるので、国家財政が許す時期には是非それを遂行したいという意欲は持つておるのであります。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 まあ今年のように災害が続いて来ていますから、根本的な治山治水を望む声というのはこれは非常に強いと思うのですが、それだけにやる当てのないことを発表されるというのは私は罪が深いと思うのです。こういうものが出されると、国民としましてもこれができるものだと思つて当然期待するわけだが、その予算措置の問題になつて来ると、まるで見当がつかんというふうになつて、又かけ声だけでだまされてしまつたということになると、これはちよつと馬鹿にするにもほどがあるということになるわけであり、まして、もう少し政府として、これが理想案として十年かかるというのが或いは最悪の場合には十五年になるかもわからんとか何とかというそういうことがあるにしても、一応もつとはつきりとした御方針がお示しできないものですかね。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今の財政状態から言いますと、災害復旧がまあ精一杯のところと申すのが偽らない事実じやないかと思うのですが、それにしましても根本のことを政府としては考え、研究せざるを得ない。こういう研究をし、又それを発表することは、私は一向差支えないのじやないかと思います。その手近なところから実施し得れば国民をだましたということにはならんと思います。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 まあそういう考え方もできるかもわからんと思いますけれども、ざつくばらんに言うて、災害復旧さえろくにできないのに、これだけの……まあ内容については我々も意見がありますけれども、とにかく画期的なものを発表されて、あとできるかできんか、政府はこういう考え方は持つておるけれども、あとは金との相談だというようなことでは、それじや一体何のために協議会を特に政府の中にお作りになつてやられるのか意味がわからんわけであります。若しこれは絶対に必要だということになるのなら、一般予算でできないというなら起債でやるか、或いは保安庁その他の再軍備の経費を振向けてやるとか、どこかもう少し掴みどころのあるものでないと、少し緒方さんこれは罪が深過ぎますよ。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 別に罪が深いとも思いませんが、今出してあるうちで、財源が許さなければ或る場所に、或る河川に限るとか、或いは災害者に限るとかいう問題が次に起つて来るのだと思いますが、この基本の何はどこに立てたかという御質問のようでありましたから、基本対策というものを申上げたのであります。それを具体的にどう下して行くかということは建設当局のほうで考えておると考えます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私も江田委員の考えと大体同じ考え方でお尋ねするのですが、建設当局であろうが、農林省、林野庁当局であろうが、そうした官僚がどうにかやるということではなくて、少くとも政府部内にこういう協議会ができて、治山治水基本対策要綱としてこれも一つの参考資料として国会側に提出になつた以上は、これを具体的にどう推進するかということについて責任のある言明が副総理から行われなければならん。まあこれは目的を示したのであつて、現状は災害復旧のそれだけでも精一杯なんだ、あとは建設当局が考えるのでございましよう、私はこれではこういう今の委員会の調査なり審議にはならないと思うのです。でお尋ねしますが、じや仮に閣議決定にこの対策要綱がなつたとしまして、そうすれば次の政権担当者はこの閣議決定事項に拘束されますか、されませんか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) それは次の政権担当者は拘束されないと思います。これを検討する自由を持つていると思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それからもう一つお尋ねしますが、技術的な考え方だけでこの問題をきめたように私伺うのですが、大蔵当局とはまだ話合つてもいないというお話もありました。それでこの事業期間を十カ年とか五カ年とか、八カ年とか、検討したその理由はどこにあるのですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) それは主として経費が非常に嵩みますので、それをとても日本の現下の国家財政の状態から短期間にはやれないということで十カ年計画にしたものだと考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうしますと、林野、河川合して国並びに地方の総計が一兆八千六百五十億となつておりますが、これを十カ年として一千八百六十五億ずつは大体は出せるだろうという財政的な見通しの上に立つたわけでございますか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) これは主として建設当局の案で、先ず理想的な案を一つ立ててみようじやないかというのでこれを書下しましたので、これがすぐこのまま実施できるかどうかは財政当局とも十分折衝を要すると思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私は少くとも治山治水の協議会というものが政府部内にできるということが、単に技術的な検討を加えるということではないと思うのですが、今のお話ですと、ただ技術的に理想の絵を画いたというだけで、これを実際実現して行くための方途は何ら考慮しておる段階ではない、こういうようなことでございまするが、少くともこれをただ作文とするのではなくて、実現して行くんだというような考え方だとしますならば、その対策要綱というものの重要な部分はこの計画ではなくて、計画を実施するための財政計画、その見通しがこれに附帯しなければ、要綱にも何にもならんじやないのですか、行政府としてものを考える場合。だからこれを御発表になるならば、こういう方法で、こういう手続きで資金も調達してやるならばやれるのだという全体の国並びに地方を通ずる今後少くとも十カ年ぐらいの財政上の見通しというものの上に立つて、その後の計画をこれを添付しなければ、国会における審議も、或いは国民への発表も実は実際のものにはならんということではございませんか。これは基本対策要綱でなくて、単なる試案というようなものではございませんか。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 関連して一つ、いいですか、関連して。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 ええどうぞ。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 今小笠原委員が言われる点ですね、これは一応こういつた基本的な考え方で、せめてこれを対象として或るべく早くとの線に沿つて国としては国土をあれしなければいかん、こういう考え方での一応のあれだが、更にこれは財政関係の小委員会等を協議会の中に持たれて、そうしてこれを実際上何と申しますか、今日の財政規模なり国力なり等から見て、これに出席してどうするのだという点をまだ御研究になつているやに聞いているのですが、それとの関連じやございませんか、今の質問。私その点を御説明頂きだいと思います。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今御質問の通りでございます。財政小委員においてこれを検討することになつて、今その過程にいるのでございますが、政府委員から説明を……。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうしますと、その財政小委員会かで或る種の見通しが立てば、年度割の計画というものが近近出て来るわけになるだろうとも考えますが、そういうところまで考えて具体化して行くというお考えでございますか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 説明員に一応説明を……。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 私は長官の代理で参つておりますけれども、私が承わつております段階では、この要綱に基きまして一応財政的な検討を加えるために更に財政小委員会が中に構成されまして、この案を実施するための実施案を作ることを今企画されておるようでございます。従つて副総理もおつしやられましたが、この要綱を実際実行に移すための財政措置はもう暫く時間がたつたのちに決定されるようになるのではないかというふうに考えております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、それも時期的に急がれる問題でございましようし、この金額の中には災害復旧のほうで出す金ともダブるような形のものもあるでございましようから、結局は、改良工事と復旧工事と一諸になつて体系的なまあこういう事業を遂行して行くということにもなるでございましようから、少くとも通常国会における二十九年度予算の中には、この基本対策要綱に基いてこれこれだけ支出するのだ、そういうふうに具体化して来なければ、本当にこれは壁に画いた餅になつてしまうわけですが、そういうふうにお急ぎになられるお考えでございますか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 二十九年度の予算には財政の関係上どれだけのことが実施されるか知りませんが、そういう方針でおります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 今日は少し副総理お急ぎのようですから、この前いないときにお尋ねした点をもう一度私お尋ねしたい点がありますが、それはこの目的なり方針なりを読んでみますと、治山治水という点だけで計画が考えられ、それだけで又財政投資もしようというふうになつておるようでございますが、同じこの林野の関係の造林でも、或いは河川事業のほうにおける治水ダムの建設等においても、それらが一方は薪炭林なりその他の育成と申しますか、又一方は電力開発なり、農業用灌漑水を取入れる、そういうような利水と申しますか、そういう方面も考えて、その地域に総合的な施策の中に織込んでこういう事業が遂行されて行くということでなければならんように私は考えるのであります。治水というならば、その裏には積極的に利水という部面まで考えて、その地域の経済効果の挙がる点も考え、又その地域の住民の生活水準も向上するという点も考えるというようなことでなければならんと思つておるわけです。それで総理大臣の諮問機関である国土総合開発審議会が法律に基いてできておつて、それで各地域にそれぞれ総合開発の計画があり、一部は実施されておる。大部分はその中にこの問題も織込まれて来る問題になるわけでありますが、そのほうとは無関係に切離されて、政府部内だけで、ただ治山治水という目でだけこういう計画を立てられるというようなことであれば、将来においていろいろ総合開発の面から言うならば齟齬を来すのではないかというふうにも考えられるわけであります。それで副総理としてはそういう総合開発審議会が幾多の計画を持ち、或いは計画を立てつつあるというようなことを御承知の上で、政府部内に又それらとは無関係にこういう協議会をお持ちになつて推進しようとしたのかどうか、念のために伺つておきたい。と申しますのは、総合開発関係の法によりますと、災害の防除なり或いは国土の保全なりということを大きな使命の一つにしてその計画を立て、その実施を促進するということになつておるわけであります。そういう法による根拠があるにもかかわらず、それらと無関係な立場でこういうものが考えられるというのは奇異の感を私持つわけなんであります。どういう根本的な考え方でお考えになつたのか、お伺いしておきたい。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今のような御疑問の出るのも御尤もだと考えまするが、政府としましては、西日本水害の発生に鑑みまして、実は殆んど閣内の相談相手と申しまするか、今後の治山治水を実施して行きまする上に、政府が実施面の協議をして閣内の関係閣僚及び幾人かのその方面の権威者にお集まりを願つて、そうして常時御相談をしながら施策を進めて参りたいというような考えで計画いたしたのでありまして、計画面におきましては、今お話の国土総合開発計画の一部門であるという考えでおります。従つて国土総合開発審議会ですでに御決定になつた特定地域の総合開発計画につきましては、飽くまでその計画を尊重して参ることは勿論でありまして、それのない、まだ御計画ができていない所についてはこちらのほうの計画を実施面で進めて参ります間に、適当な機会に審議会との間の連絡をとつて参りたい。これを要するに政府が総合開発審議会等で計画をされたそれを取上げて実施する場合のその部門の中で、今回の治水計画に関連しまして実施する場合に協議をして行くという機構でありまして、政府としましては総合開発審議会の立場と並行して参り得るものという考えでスタートいたしたような次第であります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 治山治水だけ仮に抜出したとして、又緊急な基本的な対策を立てるんだとしましても、どうしてそれ自体を総合開発審議会自身に御諮問にならなかつたか、総合開発審議会はこのことをもやり得るんだ、こういう基本対策要綱を樹立することをもやり得る所だ。何も特定地域の計画だけではなくて、全国的な、全体的な計画も立てなければならない所でもありますし、まして災害の防除なり、国土保全計画で治山治水、この部面だけ取上げて緊急の対策を立てるということもやらなければならないし、やつていいようにできておる審議会であります。それを法に基くその審議会を活用すると申しますか、民主的な手続を以てそういう所で各方面の権威の検討を経て対策を立てるということをしなかつたか、ここにおられるかたがた、各省の関係というようなかたがたも全部関係各省は代表者を審議会に送つておる。少くとも省の各次官が審議会の委員になつておる。こういうことがあるためにこそああいう法律によつて総合的に施策を進めて行くということで、私は法律ができて来たものだと考えておる。そういう点、手早いところを政府部内だけでこういう協議会を作つてやつて行くというようなことは、どうも法律を尊重しないと申しますか、活用しないと申しますか、或いはもつと口汚く言うならば、そういう権威ある総合開発審議会を軽視しているというふうにも考えられないではない。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 決して軽視はいたしておりません。先ほど治山治水基本対策要綱というようなものを読み上げましたので、何か非常に実施面と遠いことを考えておるように聞こえやしなかつたかと存じますが、政府としましては、先ほど申上げましたように、これは殆んど政府と同心一体の実施機関のようなつもりで今の対策の計画を審議いたしますほか、財政の措置等についても検討する必要がありますので、そのこともこの協議会で専門の知識によつて検討してもらいたい、そういうこともこの協議会の重要な面になつておるのであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 まあこの点はどこまでお話しても見解の分れるところでございますが、緒方副総理がこのことを考えられる当時においては、或いはひよつとすると、総合開発審議会なんというものがあることや、そういう法律がいろいろあることをお知りにならないでお急ぎになつてやつたのではないかと思われる節々が、その当時の新聞談話でどうも窺われるのであります。例えば、どこでしたかの談話で、政府は治山治水対策協議会を作つて速急に国土総合開発の観点から総合的な施策を立てるというようなお話があつた。それならば、これは審議会のほうでそのままやれるのじやないかというふうにさえ私たちは思つたことがある。けれども今となつてはこういうことで計画が立てられて、それ自身が財政投資を大幅に認めているという前提に立つ限りは、よい計画なんですから、従つてまあこれ以上いろいろなことは申上げませんけれども、こつちの治山治水対策協議会は今のお話では財政面まで検討して、具体的にもう実施して行くというほうも考えて、相当具体的に取上げて行くということでやつたのだとおつしやる。そうであるならば、総合開発審議会のほうの計画も閣議決定になつたもの、或いはなるものについては、これも又財政的な計画を政府としてお考えになつて、そうして十分決定したことがそのまま実施されるようにお取扱い願わなければならんはずなのです。ところが今日まで特定地域として指定され、事業もきまつたというような二十八年度における予算のつけ方、或いは事業の遂行の状況からいつて、非常に特定地域になつておろうがなつておるまいが、かかわりないというような程度の僅かの予算しかつかない。或いは事業そのものも何度も新聞なんかで見たんですが、大蔵大臣のおつしやつたように灌漑並びに発電のダム建設が予算がついていながら工事が進捗しない、いろいろな問題を含んで円滑な事業の推進ができないという状態である。こういうようなことについても政府としては先ほどの御言明のようにきまつたものは尊重されるということで、熱意を持つて遂行して行くということが、この治山治水ということについて熱意を持つてやつて行くということと同じ程度に扱われるかどうかということを私はお尋ねしたい。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 私が九州の災害視察の間に申しましたことが新聞にどういうふうに現われておつたか存じませんが、審議会のかたも視察においでになつておつて、審議会のあることはよく承知いたしておつたのであります。その災害に即応した治山治水、それを総合計画の中にそれと矛盾をしないようにというような意味のことを申したような気がするのでありますが、この国土総合開発審議会の御決定につきましては、政府としても無論これを尊重いたしまして、財政の許す範囲におきましてはできるだけ早く着手完成いたしたいという考えのあることは、この治山治水対策協議会が構成されましたあとにおいても少しも変らないのであります。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 今のに関連するのですが、小笠原君の質問の国土総合開発とこれとの関連性ということなのですが、どうもこの要綱をそのまま読んで行き、それからこの要綱に至るまでの要綱の案というものの説明を受けて我我が非常に強く印象を受けるのは、どうもこの要綱を作る基本的な考え方が余りにも狭い視野に立つておるのではないかということなのです。国土総合開発審議会のほうで特定地域として案が立つておるからそれを尊重するというだけでなしに、これだけの大きな事業をなさるということになると、やはり基本的な考え方というものは国土を総合的に開発する、そういう考え方から行かんととてもできるものじやない。又やつてみたところで、そういう国土総合開発の建前からいろいろなデーターを寄せ、慎重な案が立てられないと、何にしてもそういう百年の大計というようなものはその場で大急ぎででつち上げたものではできるものじやないと思う。それが例えばこの案の中にさつき小笠原君が指摘しました洪水調節ダムの問題にしても、六十六河川に九十九カ所の洪水調節ダムを作るのだ。併し今の日本で治水だけのダムを作つて、そのダムを利水という面を考えないで治水だけのダムをこの大きな九十九カ所も作るというようなことは常識で考えられんことなんでして、当然そこには多目的ダムと言うか利水をまで考えたものでなければならんはずなんです。それを今の副総理の答弁で行きますというと、そういうことは追つて必要に応じてその方面と協議して進める、こう言つてまあ答弁されておりますけれども、併し少くともこの要綱の中の文章に現われた限りではそういうような方針というものは一つも出ていないのです。その点が何だかこの西日本の災害、その他災害を受けているものに対して政府のほうがはつきりした財政の当てもなしに、ただゼスチュアとしてこんなものを大急ぎで作つて発表されるのじやないかという印象を我々は受けるわけです。その点本当にやられようというなら、一つは財政的な問題があるし、もう一つはもつと国土を総合的に開発するという建前からこうした案が立てられなければ実際には使いものにならん。ただ作文に終つてしまうという印象を強く受けるわけです。小笠原君もそういう意味で聞いているのだと思うのですが、その点は一体副総理の基本的な考え方というものはどうなつているのですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 今お叱りのありましたような、こけおどしにやつているというつもりは少しもないのでありまして、とにかく今度の災害がまあ六十年以来ないと言われて、実際私どもも災害地を視察して、私治山治水の専門家でなく余り知識がありませんが、今までのいわゆる治山治水ではどうにもならん現象も起つておるのじやないかというような気もいたしまして、こういう災害を繰返さないように根本的な解決策を考えなければならんというのが基本になつて早く施策を、財源の許す限りという条件はありまするが、できるだけ早くやりたいという気持があつたのであります。ただその具体的な施策を考えまする際にも、一応こういうふうな基本対策というものを考えておくことも必要なんで、そのためにこれは立てたんで、この基本の置きどころはどこかという御質問があつたと承わつたので、これを持出したわけであります。決して何と言いますか、こけおどしのような宣伝目標のものじやない。これは別に今日は委員会に差上げましたけれども、ばら撒いて世間だましをやろうというつもりは少しもありません。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 今の言われるように、従来の治山治水の対策は駄目だ、もつと抜本的なものをやらなければならんのだということでここにまあこういうものをお出しになつたというのなら、それなら私は予算の面についてももつとこれを優先的に先ず何よりもほかの予算を削つてでもこれは今度はやるのだという一つの裏付がなければならんと思うのです。今の治水……、同じダムについて治水ダムか利水ダムかという問題についても、あなたがたの考えでは先ず何よりも利水は放つといても治山治水なんだ、そういうような言葉が出ておるようですし、又この点は先般建設大臣のほうも従来の多目的ダム等はむしろ治水のためには弊害もあつたのじやないかというようなことをおつしやつておられましたが、それほど何もかも放つておいてこの今の貧乏な日本で、一つのダムを作るのに利水関係なんかも先ず放つておいてこの治水だけを考えるのだというほど真剣に治山治水ということを考えておられるなら、それならば来年度の予算についてこれだけのものは何を放つておいてもやるのだ、国土の安全を守るのだ、それだけの意気込みがあり、又そういう予算の裏付ができるという言明がなければ……、一方においてはこれは緊急にこれだけのものはやらなければならぬ、抜本的にやらなければいかんと言われながら、予算の説明になるというと、災害復旧が精一杯でしようということでは、何のことやら見当がつかん。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 私の申しておりますのは、今の新聞に散見しておるから申したのですが、補正予算として出そうと政府が考えております予算、それには災害復旧のみしか盛れないという意味においで言うたので、二十九年度の予算を編成します場合には、恐らく防衛費を犠牲にして治山治水或いは災害対策というわけには私どもの立場として参りませんが、防衛費、治山治水、災害対策というようなものが殆んど予算の骨子になるのじやないかというふうに考えております。それがまだ財政当局と折衝して数字が出ておる、わけではないのでここで申上げられませんけれども、予算の骨格はそういうものにしたいと考えます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 防衛費は切るわけには行かないけれどもというお言葉がありましたが、防衛費というのは何を防衛するのですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 防衛予算というのが今の予算面にもありますが……。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それは具体的に言えば、駐留軍費を言うのですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) そうじやありません。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 じや何ですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 保安隊…。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 保安隊のやつは防衛費ですか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 間接防衛と言つて、おりますが……。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、これは余計な話になるからやめますけれども、結論として、こういういうふうに予算まで付けておるのですから、我々見せられれば、治山事業とか或いは河川というふうにおおまかにしか予算を見られませんけれども、こういう金まで付いておる、計算しておるのですから、個々の事業について計画があるのだろうと思う。それでその個々の事業についての計画等もお出し頂いて、少くとも先ほど副総理もお話になつておりましたが、今後の総合開発審議会における全体的な計画、或いは特定地域におりる計画、或いは地方の計画、いろいろの計画を考えて行くためにも、このほうのものを審議会のほうにも御説明頂ける、積極的にこの基本対策要綱の計画を審議会のほうでもお示し願えるというふうに了解してよろしうございますか。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) それは御要求になりますれば、無論説明できることだろうと思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 いや私の聞くのは要求があればでなくて、そういうことは当然のことだ、総合的に考えられる部面はそれぞれ具体的にこれを骨子としていろいろ考えて、実際面となれば考えて行くのだという建前から言えば、積極的に政府として連繋を密にするというような考え方に立つて御説明願える機会がございますかと言うのです。

緒方竹虎自由党国務大臣・内閣総理大臣臨時代理

○国務大臣(緒方竹虎君) 承知しました。

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) 速記を始めて。  特に申上げますが、経済審議庁審議官今井田研二郎君は、先般御配付しました国土総合開発計画の参考資料をお配りしましたが、これについて前回もお呼びして出席があつたのでございますが、この点申上げておきます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 先ほどのお話から関連してお尋ねしますが、林野庁の部長さんは長官の代理として御出席になつたとおつしやつたので、その意味合でお尋ねしますが、林野関係だけで事業費が六千九百五十九億と、こういうふうに立てられまして、これは林野庁のほうとしてはこれだけはやらなくちやならないとお考えの上でこの計画をお出しになり、承認を得たものと考えるのですが、そこで従来の予算をとると申しますか、そういうことの経験からみまして、この十カ年間に六千九百五十九億、年平均七百億近い経費が、これが林野庁関係の経費としてとり得るようにお考えになつておりますか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 治山治水基本対策要綱の別表にございますこの経費は、只今おつしやる通り六千九百五十九億になつておりますが、その内訳はその前の別表にございますように一般会計と特別会計との両方に分れております。一般会計は五千四百五十億でございまして、主としてこれは民有林に対する事業の経費になりますし、特別会計は国有林に対する経費になつております。私たちいろいろ山林の事業を計画いたしまして、特にその事業的主体は公共事業費が根幹になるわけでございますが、いろいろこれに触れます山林の関係の事業を計画いたしまして、年度計画を立てて毎年大蔵省に要求をいたしておりますが、なかなか実施計画とそれに裏付けされます予算とは一致いたしませんので、その計画を漸次変更しつつできるだけ予算の使  い方を工夫するという現状でございます。従いまして今御質問になりましたようなこの全体計画の金が、私たちとしましては、こういう山の仕事を責任を持つてやります以上、どうしても裏付けとして必要であるという計画を以て協議会に提出いたした次第でございます

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうしますと、国有林特別会計の一千五百九億でございますか、このほうの部分は特別会計自体で措置できるというふうにお見通しが立つたわけでございますか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 一般会計も特別会計も共に事業計画を立てまして、予算を構成いたしますが、特別会計も一応これは大蔵省に予算の要求をいたしまして決定いたすわけでございますので、先ほどちよつと申上げました通り、まだ財政的な検討は残されておりますので、事業面からの必要経費を計上したわけでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私のお尋ねの仕方が悪かつたように思いますが、それならばこの午五百九億のうち林野庁自体で自己資金と申しますか、それの造成はどれくらいできるわけですか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) この別表にございますのは、十カ年の全体計画の所要経費でございますので、これを国有林野事業特別会計で確実に裏付できるというような検討もまだあとに残されておる次第でございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、林野庁自身で計画をお立てになつて出しても、午五百九億はこの一般会計からの繰入と、或いは林野庁のいろいろの収入を合せてのことでしようが、その林野庁自身の国有林野経営か二、得る収益が今後十カ年間で最大どれくらい出て来るというようなお見通しもなくて、こういう計画がお立ちになつたということでございますか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 現在の段階ではその裏付になります予算、それから事業のほうで一応全体を見通しました事業費というものの十分の検討が済んだという段階でございませんので、まだ検討の余地が残つておるわけでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、この二十八年度でもようございますが、大体平年度では林野庁自身の、上つておる収益と申しますか、それは幾らくらいになつておりますか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 二十八年度はまだ実行継続中でございますので、後日になりませんとわからないわけでございますが、先ほど申上げましたように国有林につきましては、直ちにこの十カ年計画を平均してやるというのでなくて、収入と対照しながらできるだけ事業の可能な年度計画を今後立てて行くということにおいて、計画と実行をマッチさせて行きたい、そういう希望を以て企画をするわけでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 ではこの五千四百五十億をお尋ねする前にお聞きしますが、二十八年度の林野庁のこういう部門における一般会計は総額幾らですか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 一般会計におきましては、これに触れます予算は現在百十七億でございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると、大体それの丁度五倍くらいの予算増ということでなければ、一般会計によるこの計画が遂行できないということになるわけですか。そういうことも今の国家財政でやるとすれば可能なのかどうかというお考えのもとにこの計画を立てになつたのですか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 只今百十七億と申上げましたのは、この内訳にございます国費に該当する大蔵省の予算でございます。この計画は私どもが全部の林野を対象にいたしまして、いろいろ資料を整理いたしまして、一応十カ年を期間として事業の計画をいたしますと、どうしてもこれだけの経費が要るという総計でございます。若しこの要求といいますか、一応計上いたしました経費がつかない、どうしてもできないということになりますと、今後それを如何にして現在の山の実態にふさわしい計画をするかということをもう一度このあとに再検討する必要が生じて来るかと存じております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私全然林野のことを知らんのですが、林野庁としては国有林を育成すると申しますか、強化すると申しますか、そういうことと、保安林なりを造成して行くということを考えますときに、国有林をもつともつと開放することによつて自己資金を造成して保安林を整備するとかいうような考え方というもりは成り立たないものですか。いわゆる災害等の考えられない地域の国有林というようなものは大幅にとれを払下げ、そして国としてどうしても持つていなければならない重要な部分の国有林或いは保安林だけを持つていて、抜本的に他は開放することによつて災害防除の山林経営をやつて行くというような企画は立てられないものですか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 只今の御質問は国有林と保安林との関連と推察いたしますが、現在の保安林は国有林、民有林、民有林の中で竜公有林、私有林とを通じまして所有の如何にかかわらず、全部の日本の林野を対象にした公用制限の山が保安林になつておるわけであります。現在の仕方といたしましても、国有林にも民有林にも保安林は設定してあるわけでございまして、全部の日本の林野の中で約二百四十万町歩ほどが保安林として指定を受け、公用制限の対象になつておるわけでございます。民有林につきましては、従来私経済の対象として伐採、造林が行われましたが、国有林は従前から一応経営の計画が確立しておりまして、その線に沿いまして経済の面も保全の面も考慮した一つの計画的事業をやつておるわけでございますが、民有林につきましては終戦後の実情から、どうしても或る程度計画的な仕事をやらなければならんというような事情も、ございまして、保安林は特に国土保安上重要なところを公用制限いたしておりますが、必ずしも保全は保安林だけでは完全ではございませんので、これに触れます一般的な普通林もどうしても計画的に経営することが必要でございますので、森林計画という伐採或いは植林の計画を作りまして、計画的な取扱いにいたしております。そうして特に公用上重要な山林と相協力して全部の林野の保全を機能的に狙わして行くという線でやつておるわけでございます。従いまして国有林を特別に保安林と別途に切り離して考えるというようなことは現在の段階では計画に載つていない次第でございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それはその通りでございましよう。私の尋ねたいのは、国有林を経営するという目的がどこにあるのか十分わからないが、それを根本的に考え直す、治山という建前からいつて考え直す合場には、濫伐その他の防除等は法律等で規制すればいいのだから、ただ経営のために持つておるというような国有林は大幅に開放して、その自己資金によつて治山という意味の保安林なり経営なりというようなことを大幅に考えて行くというふうに計画を大きく変更するというようなことはできないのか、私の言うことは乱暴な話のように専門家から言えば聞えるだろうけれども、何のために国有林経営ということで、そうして自分だけ厖大なものを持つて、地方公共団体の払下その他となるとやかましいことを言つて押えておつた、もつと乱暴なことを言うと、林野庁の役人を養なつておくがために国有林を持つていなければならないのだろうと思われるような反対の現象さえ感ずる。そういう意味で申上げておるので、この予算面で見ますと、地方なり国なりからいずれ金を出させてやつて行こうということに大幅なウエイトがかかつておつて、そうしてできるだけ財政投資をさせてやつて行く、こういう考え方がどうかという点でお尋ねしておるわけであります。もつともつと国有林経営とういものをこういう問題が起つた限り抜本的に治山をやるのだということになつたら考え直すというようなことはできないのだろうか、単なる乱暴な話というだけのことだろうか、いわゆる私は素人流の考えで御意見を承わつておる、早くいえば教えを請うておるわけであります。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 恐縮千万なお尋ねでございますが、現在の国有林は国土保安並びに生産を末長くやつて行くための一つの国民経済上の森林資源的な考えから存置されておるわけでございますが、この国有林は将来新らしいいろいろの日本の諸情勢に考えてみて、更に修正すべき点があるかどうか、そういうことをいろいろ研究をし、又一般のあらゆる角度のかたがたからお教えを願つてやつて行こうというようなところから、現在の全部の日本の山を対象にして林野を今後如何なる姿に持つて行けば最も国民生活上、或いは国民経済上いいかという一つの課題を以ちまして、いろいろ学識経験者のかたがたのお智慧を拝借して目下研究をいたしておる段階でございます。従いまして、ここの要綱に掲げてあります経費の面の民有林に相当多く、国有林に少いということは、或いは今のような御指摘の点もあることと存じますが、一つはずつと以前から国有林は先ほど申上げましたように、計画的な伐採或いは造林等を管理的にやつておる結果、比較的山の荒廃というものが、人為的な荒廃というものが少いという一つの反映でもあるわけでございます。又民有林のほうはずつと以前は全く一つの悪意に任せた山の経営が主体でございましたので、国民経済上から言えば、社会的に或る程度不安をもたらすような荒廃をした山も非常に多くなつておるという現状も、この事業費の要綱の比較の一つの姿となつて来ているというような事情もあるわけでございます。只今御質問のございました御趣旨はよく尊重いたしまして、更に研究を進めさして頂きたいと、かように存じております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 何も私の言うことは尊重しなくてもようございますが、今の御説明のようなのは、国有林ができて来た歴史的な過程そのままではなくて、国有林を持つことになつてから、だんだん経営の方針としてそういうようなことを考えて、飽くまで国国有林を確保するという建前からだけ方針が考えられておつたのではないかと思うのです。初めから旧藩時代から国有林であつたわけのものではない、我、我東北の地方の人間から言えばもとはその地域における共有財産のような形で自由に使つておつたものが、明治政府のときの税金問題その他で持主が現われないというようなところから国有林に編入せられて、大規模な経営が始つたように思う。そういうのを考えると、それを元に戻して行くということは、全体の経営上いかんという点はよくわかるのですが、法律的な規制を加える限りならば、相当地方公共団体にこれを委譲して行くというようなことでも一貫したこの林野行政ができるのではないかというふうに考えるわけであります。ところが最近における国有林野整備臨時措置法ですか、それらによる払下げの問題も遅々として進まない、交渉が妥結しない向きが多いように私伺つているわけであります。そういう点から考えるならば、まだまだこの林野庁としても自己資金を造成し、又公共団体の財政確立という点から言い、又その自己資金をこういう治山関係に国策として投入するという観点から言つて、大局に立つて検討を加えるということができないものだろうかということを趣旨としてお尋ねしておるわけであります。で今の御説明で一通りはわかりますけれども、この、予算面だけから見ても実際国家財政が困難だという限りにおいては、何らか責任官庁としてこういう計画の建て方ばかりでなく、別途の方法本考究できないものだろうかということをまあ尋ねしているわけなんで、希望としてその点だけ申上げておきます。お答えは要りません。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 今の小笠原君の御質問と希望に関連してお聞きしたいのですが、一体我々竜小笠原君と同じように少し林野庁というものは国有林のエゴイズムというようなものが私はありはしないかと思うのであります。民有林が非常に荒廃した、なぜ一体荒廃するかということなんです。例えばこれは農地の場合であればほのん猫額大ぐらいの所まで何か作る。人口が多くて土地が少い日本で誰も好んで荒廃させているわけではない。なぜ一体荒廃するのか、そこに例えば現在の森林経営というものが造林したととろで引合わんのじやないかという問題、或いは現在の木材の需給関係がどうしても蓄積をやれないまでに伐り尽さなければならんのじやないかという問題、そういうような問題に触れて行かない限りあなたがたのほうで如何に国有林だけ立派にせられたところで、又こういうような大規模な造林事業をなされたところで追つかんのじやないかということです。そういう点についてここで例えば税制の適正化というような問題、或いは伐採調整資金の制度の拡充とか、木材の輸入とか、木材利用の合理化というようなことだけは書いてありますか、そういう根本問題について林野庁のほうではどうお考えになつておるか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 現在の国有林並びに民有林が例えば荒廃しておる、七の原因としてもそれぞれ理由があるのではないかというような御質問と、それに対してどういうふうな考えを持つておるかというようなことだと存じますが、比較的におつしやいますように、民有林は国有林に比較しますと荒れております。従いまして、要綱にございますような相当の投資が必要になつて来る結果になつて来ますが、只今御指摘になりましたように、やはり民有林は非常に零細な森林所有が多い。従いまして資産的に申上げましても、非常に経営間に困る面があるために或いは伐採を余儀なくされておる、それが延いて荒廃を招く、こういう現象は事実でございます。併し一方国有林がそれと比較すれば非常に何といいますか、手厚く重んぜられておつて、一方だけがいい、まあ、その片方は非常に荒れておるというふうな姿もこれも否定できませんが、私どもといたしましては、全部の国有林、民有林を通じて、日本の山が資源的にも、或いは国土保安的にもよくならなければなりませんので、比較的市場に近い民有林、特に私有林等が非常に零細であるという一つの大きな原因がございますが、この私有林の零細な山に対してできるだけこれは国土保安上の関係もございますし、或いは林産物としての国民経済上の問題もございますので、零細な山が造林が例えばできない、それだから造林の再投資の金がないので止むを得ず雑木林になつて行く、それが荒廃しているという姿も非常にたくさんございますので、国民が相当それによつて経済的なサービスを受けて行くという面も相当部分ございますので、できるだけそういうふうな公共性のある、一面企業性のある森林に対しては財政投資との関係、或いは融資等の関係を通じて援助して、そうしてその資産が資源的に見て維持できるようにして行きたいといといようなことで、造林の補助金、或いは造林に対する金融、或いは伐採を或る程度維持できるような制限と言いますか、伐採を非常に早くして行くことを控えて頂くための資金というようなものも総合的に考えて行きたい。なお税金等も相当圧迫がございます面を或る程度緩和してもらつて、そうして治山の維持というような面を通じて国土保安的な機能も発揮してもらう、こういうふうに総合的な考えを持つておるわけでございます。その企画は森林法の中の森林計画を通じて総合的に各地区ごとにそれを運営して行く、こういうふうな計画的な経営管理というものを全般を通じて進めて行きたい。それに基く財政金融等の措置も裏付けて行く。かような考えを持つておるわけでございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 大体あなたがたの考え方というのは、特に今度の治山治水計画、この基本計画で従来やつておられることをそれを量を殖やして行くということだけなのですか。例えば補助金制度についてもその他についても質的に一つ指導のやり方を変えるということなんですか。どうなんですか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) この治山治水基本対策に触れます考え方で、特に重点を置きました点は、只今造林その他の財政的な裏付等を頂いておりますが、特に保安林、或いは治山事業等の直接治山治水に関係いたします事業等は、非常に広い林野を対象にして全般的にやるということは先ほど御指摘もございましたように、非常に財政的な枠に縛られまして、企画が漸次修正せざるを得ない段階でございますので、若し、この計画通りの資金を裏付けられましても、できるだけ公益上重要な地帯、或いはそういう流域というものを選び出しまして、重点的にそれを施行して行きたい、そういう考えがこの計画を作ります考えの基になつておるのであります。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 重点的にやるという場合に、その例えば補助金の一定の率があるという補助金の率というようなものを動かしてやろうとするのか、今の補助金の率で今この対象にしているところの面積をただ拡げて行くということだけをやるのか、或いは補助金率なり、或いは補償の問題なり、税金の問題なりについて少くとも重点地区という場合については、もつと今までのやり方とは根本的に質的に変つたことをおやりになるのかどうか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 重点的と申上げましたのは、一つは地域的な重点主義もございますし、一つは質的に同じ流域でございましても、特に重要な水源地帯というものに対しては政府の補助率等も或る程度引上げてもらいたい、そうしてそこは公用制限を並行して行きます代りに、裏付けとして財政投資を特別に考えてもらいたいというような質的の内容もこれに入つているわけでございます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 それはあとでいいのですけれども、資料として出して頂きたい。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 承知しました。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 それからもう一つ、このことをおやりになるのには勿論木材の需給計画、それから森林の蓄積量の推定というようなことが立てられておる、長期の計画が立てられておる数字が出ていると思うのですが、これを一つ出して頂きたい。その際勿論需給の関係については、ここに書いてあるような輸入とか、利用の合理化というような問題がありますが、これは木材の輸入というようなことはただ漠然と希望的に書いておるのか、具体的に一体どこから輸入しようとするのか、或いはパルプ用材としてはソ連からでも輸入しようとするのか、又何ぼぐらい輸入したらいいというような希望的な考えでおるのかどうかということ、木材の利用の合理化の問題についても同じようなことが言えると思うのでして、例えば建築用材がどの程度将来セメントその他によつて置替え得るのか、或いは薪炭林というものがどの程度電気その他によつて代替できるのか、そこまでやはり長期の計画を立てられておると思うのでして、その資料をあとから頂きたいと思います。  それからもう一つこの河川のほうで行きますと、砂防の対象になつておるのが千九百六河川とか、それから改修が千二百三十四河川とかというものがありますが、造林関係はこの千九百六なり千二百三十四河川にそれぞれやられるのか、特にその中で重点的にやられる河川というものはどのくらいあるのか、これも資料としてあとから出して頂きたいと思います。そういう資料を頂いてからなお御質問したいと思いますが、ただここに書いてある、薪炭林及び粗悪林の集約的な人工造林地に積極的に転換するというようなことがこれは一体できることなのか、できないことなのか、この薪炭林、粗悪林というものはそういう関係はどうなつておるか、私は全国的なことをよくわかりませんが、そういうようなものが恐らく零細な自家用に毛の生えたようなものが多いのじやないかと思いますが、そんなものを集約的な人工造林地に積極的に転換するというようなことはだだ希望に終らないか、これについてはどういう見通しを持つておられますか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 薪炭林或いは粗悪林というものを非常に土地生産力を深く活用し得る人工林に転換したいというのが一つの項目でございますが、それは現在の日本の資源と木材需給関係から考えまして、どういたしましても、もう少し産業用の用材をたくさん生産しなければだんだんその面の資源が枯渇を来すことは明らかでございますので、日本の限られた土地をいわばこういうふうな森林の形で利用区分をして参りますと、全国の約四割近い面積を占めております薪炭林を或る程度更に土地利用の高度化の対象になります人工林に切換えて行く必要があるわけでございます。併し御指摘になりましたように、薪炭林は農山村の自家用の薪とか木炭、或いはその他一般家庭用燃料等の源泉でもございますし、又薪炭林の所有そのものが比較的零細な所有の関係もございます。それでこれはそのまま掛け声だけではなかなか人工林に転換は効きません、御指摘の通りでございます。従いまして、資源政策的に考えて、薪炭林を人工林にするためにはそれに必要なやはり資金が必要でございますので、その転換する薪炭林についてはやはり財政的に相当の裏付けをする必要がある、かように考えます。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 資金だけで片は付かんのじやないですか。資金を以て資金を以てと言いますけれども、資金を以てといつたところで、この薪炭林をほかの造林地に変えた場合、薪炭はどうするか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 薪炭の需要といいますか、必要な薪炭の生産を資源的に確保するためには、現在の薪炭林の資源的な内容をそのままにしておきましては、これは一般の国民の要求に応じかねるようなことになりますので、残されました薪炭林は面積的に縮小いたしますので、薪炭林に改良を加えて、薪炭林を作つております木の種類を更によくし、或いは薪炭林の管理といいますか、撫育とかその他の手当をよくして行くための手段をここに入れまして、面積の少くなつて行く薪炭林の生産を維持するという方法を並行的に進めて行きたい、かように思います。

江田三郎日本社会党(第四控室・左)

○江田三郎君 これはあなたに言つてもいかんのですが、我々がやはり総合開発という面から取上げなければならんという点は、やはりそういう点を言うわけなんでして特にこの薪炭林を多少改良してみたところで、やはりそう簡単に改良できるものじやない。やはり薪炭林というものを整備しなければならんとしたら、ほかに何を以て薪炭に代えるかということを国民経済全体の立場から考えて行かなければ結論は出ないのだ。そういう意味を含めて、国土を総合的に開発するという建前から行かなければこの計画は駄目だといことを言うのでありまして、これにつきましてはいずれあとで、さつきお願いしました資料を頂きましてからなお質問いたします。

石川榮一自由党

○石川榮一君 大体小笠原君並びに江田君等から指摘されたことに附加えたいのですが、この林野庁の計画は非常に大きな構想でありまして、森林資源を確保するには最もいい着眼でありますが、併し予算的に見ますれば非常に厖大になりますが、問題は予算の裏付けが中心である。構想は如何に作りましても、これが実施の計画において立案ができなければ意味がない。そこで、先ほど来小笠原君からも指摘されましたが、私は別の角度から、現在日本の厖大な山地を持つ日本における奥地林、いわゆる備蓄林、これはどのくらいあるか、それからその備蓄林をこういう予算の窮迫したときに大きな国民経済の中心をなす治山、治水、利水計画を立てるという場合には大幅にこういうものに着目されて、その財源をそれらからこの際思い切つて取上げるべきじやないかと思う。そこで林道の開発、いわゆる林道網の整備拡充、索道その他による運搬施設の整備等が火急ではないか、我々が聞いておるところでは三十五、六億万石とか言われておりますが、これら可能の備蓄林をこの際思い切つて伐採いたしまして、そうしてこれらの予算をカバーする、こういうような見解に立つてこの予算の窮迫した場合における重大役割をしてもらうことはできないものかどうか。ただ今までのように、国有林を今までのような形で守つて行くんだ、或いは民有林を若干助成をしてやつておるのだというだけでは予算的に殆んど困難じやないかと思います。そこで、今広大なる山地にあります備蓄林の量、これが伐採可能の量、これが年次計画を立てた場合にどの程度にその石数がつくか、それを市販した場合にどの程度の収入があるのか、我々はそういうものを考えて行きますれば、この国有林特別会計においても相当に一般会計のほうへ、むしろ特別会計から一般会計へ出し得るのではないか、国有林の払下げというような問題は別個といたしまして、要するに備蓄林、奥地林の開発に重点を置いて、そうして財政的な困難をその面からも救い出すというようにお考えになつていらつしやるかどうか、それがために今度のような資料が欲しいのでありますから、そういうことも御研究になつたことがありますかどうかもこの際承わりたい。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 只今お話がございましたように、現在まだ日本の森林資源は六割ほどしか開発しておりませんので、あとの四割は全部いわば埋蔵資源として奥地に残されておる。従いまして、伐採も里山に集中しておりまして、非常に過伐を来たしておる。それが延いては山の荒廃にもなる、こういう現状でございますので、できるだけ早く今まで利用されていない奥地の資源を開発して、そうして里山の非常に過重な伐採負担を軽減したいというような考えから、奥地林の開発は私たち計画の中に入れておる問題でございます。今お話がございました奥地林の伐採可能量、或いはそれに基く資料、これは先ほど江田先生からお尋ねのございした資料と共にあとで差上げたいと思います。

石川榮一自由党

○石川榮一君 この計画の中には今私から質問申上げた奥地林開発による計画等は入つておりませんのですか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 入つております。

石川榮一自由党

○石川榮一君 入つております、入つておりますとすれば、それはどの程度の財政収入になるか。  それからもう一つお伺いしたいのですが、民有地の荒廃は戦前には余りなかつたことです。最近非常に荒廃しておる。要するに植林意欲がなくなつておる。これは私は経済的な見地ばかりでなしに、いわゆる土地解放によつて農地の解放が行われた或いは民有林の解放もあるのではないかというような考え方から、いわゆる所有権に疑義を持ちまして、民有林に対して疑義を持つて植林をすることを非常に躊躇するというような傾向が相当あると思いますが、現在民有林を解放するということはこれは高等政策であるから、あなたから伺う必要はないのでございますが、内閣の方針がきまつておるならば、そういうようなことはないのだ、あるならあるのだ、ないならないのだということをはつきり言明をするなり公表するなりして、いわゆる民有林の植林に意欲を持たせる必要があるのではないか。これは浅い山に及ぼす影響は非常に大きいと思いますから、これらについて何か農林省ではお考えになつたことがあるか、それをお伺いしたい。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 只今お話のございましたような事情は、終戦後の事情としましては、相当民林の、特に個人の森林所有者の間では非常な不安を抱きまして、造林を手控えるというような実情が実はあつたわけであります。以後現在は曾ての農地解放の時代に或る程度対象になりましたような民有地、特に若い造林地を一応農地に出しておりましても、それがそのまま放任されておりまして、そうしてその作付もできていないというような所をできるだけ早く返してもらいたいというようなのが森林所有者のかたがたの強い要望でもあり、又資源的に考えましても、勿体ない土地を放任することは困りますので、そういう点は早く修正して、そうして造林の対象にこれを切換えてもらいたいということを進めて参つております。  なお現在は森林の農地への転換というものは、現地の事情をよく科学的な基準に基きまして研究し、又問題がございます場合には農地関係と林野関係と共に同調査をいたしまして、十分見通しのつくものでない場合にはこれは取やめるというような方針で進んでおりますので、現在は造林のそういう面からの不安というものは殆んどないように私は見ております。事実現在の造林の意欲といいますか、植林に対する熱意は、相当民有地の所有者のかたがたの中にも出て参つておりますので、できるだけ安定した気持で早く造林をして頂きたいと、かように存じております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 ちよつと簡単に今の話に関連して、治山の問題ではございませんが、ついでですからお尋ねします。  造林のための助成ですか、補助ですかの金は、あれは県のほうでまあ出しておるようですが、ああいう仕事は林野庁の仕事を県が委任事務として、民有林の造林ですね、やつておるということなんですか。最終的な責任は林野庁にあるのですか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 造林の補助金交付は、これは森林所有者の申請に基きまして、そうして国がその造林を或る程度財政的に援助するという意味合いで現在は国が四割、県が一割合計五割の補助をいたしまして、造林をする人たちに金を補助しておる、こういう形でございます。従いまして、国の補助金に対しての責任は勿論国が持つということでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすれば、適正でない補助金を出したという事実が現われれば、それは国の責任でございますか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 若し補助金の使途につきまして十分その目的に副わない場合には、或いは造林ができていないというような場合には、これはよく調査をいたしまして、その補助金を返還させるということもいたしております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 こういう事実があれば林野庁の責任になりますか。ということは、これは事実として地方であることですが、今の場合は名を伏せて仮にと申しておきますが、或る山を所有しておる者が農地解放の問題から未墾地、既墾地を持つておつたところ、百何町歩解放して、それは国有農地となつて、既墾地は従来経営しておつた者に貸し、未墾地は新らしい者に貸して、これは全部解放ができておる。その所へ旧地主が百何町歩へ落葉松を全部植えた。その畑地に……。そうしてそれが三年前から植えておるのですが、それが申請によつて補助金が出ておる。こういうことになれば、国有農地の耕作権は五十戸ぐらいのものに国が貸しておる。そして国が又造林の補助金を出してその耕地に造林をさしている。こういうことになれば、どうも何といつたらいいか滑稽なことなんで、地方では非常に農民は困つておるのですが、それが若しも具体的にそれに助成しておつたという事実がわかればそれは林野庁の責任か。  もう一つお尋ねすることは、そういうものを国有農地に造林するということが林野庁として適正だとお考えになつておるかどうか。で、又一方これは農地局のほうに聞くことですが、お考えがあつたらお尋ねしたいが、農民は耕作権を持つておるのだ、耕作の邪魔だということで、その造林された落葉松を全部抜いてしまつたらこれは刑事事件になるのかどうか。これらのことについてわかつておる範囲でちよつとお答え願つておきます。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 造林の補助金を出します場合は、先ほどのような手続でいたしますが、林野庁としましては造林を実行する人の申請を県が調査いたしまして、申請書を提出いたすわけであります。林野庁では森林所有者の造林の対象になつておる土地の所有の内容につきましてはこれは関知いたしておりません。それで県のほうで造林をしたいという造林実行者の申請書を検討いたして持つて来ますので、多分調査いたしませんと、内容はよくわかりませんが、造林実行者の借りた土地か、或いは所有しておる土地というふうな理解で若し補助金が出ておるとすれば出しておると思います。これは調査いたしませんとよくわかりませんので、具体的な事項についてはここでお答えできないわけであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私も或る一部分については調査しなければ断言できない点があるので、仮にということでお尋ねしているわけですが、それならば仮にですよ、小笠原が耕作のためにその地主から借りておつて、今現に畑作をやつておりまする所に地主であるかたが、これは私の土地であるからということで申請があり、許可になつて、そうしてその地主が畑作をしておる、耕作人の耕作しておる土地に一方的に造林をしているということは適正だとお考えになつておりますか。今度はちよつと話が違うので、所有は地主のもので、そして耕作は許しておる、その耕作人の同意を得ないでその土地に造林をしているということは適正であるかどうか、お尋ねします。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 今のお話の内容は、耕作をしておる農民のかたが一応対象にしておるその土地に、その許可を得ないで地主の人が勝手に自分の意思だけで造林をした、その造林に対して補助金が若し出ておるとすればどうか、まあこういうことだと思います。これは造林を他人の土地の上に実行しまず場合には、どうしても地上権を設定することが必要でありますので、そこで初めて森林所有ということになるので、若し今のような内容であるとすれば、これはちよつと適正ではないかと思います。

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) 先般の委員会にも経済審議庁審議官の今井田研二郎君の出席を求めて日程に載せてありました国土総合開発関係、特に電源開発等に伴う案件を御審議願う予定でありました。本日も出席されて、もう時間もありませんが、この資料の説明を伺いたいと思いますが、ちよつと速記をやめて下さい。    〔速記中止〕

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) それでは速記をつけて下さい。  先ほどお諮りいたしました国土総合開発関係に関する政府側の説明は明日願うことにいたします。残つておりました質疑と、資料を若干出して頂くように、委員長からちよつとお願いしますが、昭和十二年以降の林野庁の特別会計のうちの伐採石数の年次別と一般会計との関係、並びに面積の増減、この資料を頂きたい。  それからちよつと質問いたしますが、本年の冷害は特に山間渓谷地帯が多いようでありましで、その被害のひどい周辺には大抵国有林があるようであります。これらの地帯は救農土木事業と申しましても余りないようでございまして、国有林の払下を非常に強く要望しておるようでありますが、又本年のごとき気候の激変なときには山火事、その他国有林保護のために相当の日時を要しまして、そのために作付が遅れるとか、或いはその他の障害があるようであります。そこで若干の冷害の原因が国有林の保護、愛護にあるというようなことから無償払下の要望が特にそれらの地帯に強いようですが、林野庁はこれに対してどういうような考えと、どういう計画で応えるつもりでおりますか、お尋ねをいたします。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 関連しまして…。最近農林関係の国会議員のかたがたから、地方に行かれて、そうして冷害のために緊急払下石数、東北幾ら、何県幾ら、そういうふうに一応の内定をし、大蔵省と具体的な折衝中であるということでいろいろな何がございますが、この際現在まで計画しておられる林野庁の計画、並びにその見通し本併せて御発表願つておくと都合がいいと思います。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 冷害対策に対しますいろいろの考えは、予算等の関係もございますので、今日丁度只今大蔵省と折衝を続行いたしております。従いまして委員長のお尋ねの払下の問題はできるだけ国有林では冷害等の関係のある地元のほうに手厚くしたい、こういうような方針を持つておりますが、払下をいたしましたあとの、例えば炭がまの問題とか、或いはその木炭の処理の問題とか、これは民有林との関係もございますし、或いはそれに対する補助或いは金融というような問題もからんで参ります。又徒らにたくさん炭を増産いたしまして、一時に生産過剰といいますか、価格を引下げるような問題も或る程度考慮しなければなりませんので、そういう一連の考えを取りまとめまして、今日これは考究しながら予算等の折衝を今継続いたしておる次第でございますので、暫らく時間を頂きました後に又御報告をいたすことにさせて頂きたい、さように存じます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 私は確定的な結論をお尋ねしようというのではなくて、林野庁がこうしたいと考えられた原案、それを御披露願いたい。或る特定の議員はまるで確実な数字だとして発表して歩き、そうしてこういうところでお尋ねするときには、まあ予算措置が伴うので確定するまで暫時の間御猶予を……、こういうことであれば、私もどうも農林委員になつてみたくもなる。そんなことでなく、一つよそで披露したことはここでも御披露願いたい、披露したことはないというならば、私は証拠を挙げてお尋ねしたい。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 関連して……。私も今小笠原委員のお話で驚いたというか、誰がどう言つていたのか知らないが、結局出されたというのは或いは農林委員会等でどういうふうな要するに原案を持つているかということから出た或いは資料だろうと思うのですが、それならばこの席へ出したつて一向差支えない範囲で、あつさりおやりになつたらどうです。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 別に農林委員会で申上げてこちらで申上げないというようなことでは何もございません。私は農林委員会で申上げたことはないと思いますが、只今申上げましたように、林野庁で事務的に一応考えております段階でございますので、そのおつもりでお聞きを願いたいと思いますが、冷害対策といたしまして補正予算に関係しますものは、一応できるだけ現地のかたがたに現金収入を多くしたいというようなことが主体になりますが、これには一ついろいろの山林事業を通じて、そうして地元に賃金等を対象にした、仕事の推進を少し早くしたい、こういうことで取上げておりますのは、治山事業等を或る程度一部繰上げもいたしましてやつて行く、それから林道もこれは比較的大きな材料を使わないで、そうして労銀等が主体的な内容になりますので、これも冷害対策として取上げて行きたい、こういうので私たちが現在こういう山林の事業を通じて今大蔵省に要求をしようとしておりますのは約百億程度でございます。併しこれもまだ全然財政的に見当がつきませんので、事務的にただ希望しておるというような段階としてお含みを願いたいと思います。なお、特に東北、北海道等では冬を控えまして相当薪炭の問題、特に製炭の問題が相当対象になりますのでございますが、炭がまを新たに構築いたしますその資金を考えて行きたい、こういうので予算的に約二億ほどのものを考えて、これもまだ折衝の段階といいますよりは、希望しておる段階でございます。これに関係いたします原木の問題、これは国有林もこれの十分の担い手として行かなくちやならんというので、これも現在数百万石を対象にしておりますが、はつきりした数字はそれの対象になります炭がまの問題とか、或いは生産木炭の需給関係というようなものも関係いたしますので、現在考えておりますのは三百九十万石ぐらいかと今のところ暫定的に算定いたしております。その程度の段階でございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 三百九十万石というのは、この地方に伝えられておる、特に補正七十万石を加えたというような話が、伝わつているんですが、そういうようなもの一切合切で三百九十万石を予定せられたのでございますか。これのほかに七十万石とか言われるようなものがあるわけですか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 只今申上げましたのは総体としてさようになつておるわけであります。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 炭がま二億というのは一基幾らの助成で御計算になつたわけですか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 炭がまの助成は、これははつきりした資料を持ち合せませんのでわかりませんが、多分二方二千ぐらいのものと記憶しております。はつきりいたしませんが、大体その見当と思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 これは払下原木についての枠は、炭がまの築造に伴うので変更があるということはその通りだと思いますが、大体局関係には枠をもう大体は内報してあるものでございますか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) これは全然まだ私のほうの原案だけでございまして、公式に示してございません。それからちよつと先ほど私たちのほうで治山の事業として考えておりますのは百億と申上げましたが、これはちよつと私の見違いでございまして、十億の間違いでございますので訂正いたします。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 この十億は林道まで含んでですか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) さようでございます。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 そうすると地方では製炭を急いで計画を立てておるわけですが、まあ予算の見通しがどうなるかわかりませんけれども、地方の希望する向としては、それぞれ営林署のほうにも願い出、それらが早く集計されて局のほうにも出、予算が確定したら直ちにそれぞれの割付けができるというふうになればいいと考えるんですが、政府としては急いでそういう希望を取りまとめるという措置は、やはり予算措置が伴つてからでないとできないというふうにお考えになつておりますか。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) これは払下の問題は一応大蔵省と担保の問題、それから利子の問題、それで私たちとしましては無利子、無担保というような希望をいたしながら大蔵省と折衝いたしておりますが、まだ大蔵省のほうとしましては必ずしも希望通りには申しておりませんので、もう暫くこれは折衝を続けて行つて結論を得ることになる、かように存じております。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 最後に一点お尋ねしますが、伝えられるところによると、この原木払下は公共団体に限る、それで農協とかその他経済関係団体には払下はしないんだということがありますが、その払下対象はどういうふうにお考えになつておるのかという点。それから原木払下の代金の支払は、製炭が市場に出るようになつてから支払うようにさせるんだというような話も伝わつておりますが、その支払方法はどういうふうな御計画で立案せられておるのか。この二点お伺いします。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) 原木の支払はできるだけ林野庁としましてはあとでこれは支払つてもらうというようなことで、延納をこれもさつきの担保或いは利子の問題と共に大蔵省と折衝いたしております。又払下対象は主体を地元町村とするということにいたしたいと思います。

小笠原二三男日本社会党(第四控室・左)

○小笠原二三男君 それで実際製炭を取扱うような農協或いは木炭業界と申しますか、生産者組合と申しますか、そういうようなものを対象にしないという理由はどこにあるのか。又そういう団体から払下をしてくれという必要なる陳情が将来起るということを予想しないか、この点お尋ねしておきます。

藤村重任林野庁指導部長

○説明員(藤村重任君) これは現在までいろいろ地元町村を一対象にして払下をいたして来ておりますし、一応そういう線で考えておりますが、農協その他の生産組合と申しますか、そういう希望も多分あるのではなかろうかというような予測はいたしております。なお、これはまだ仮定の段階でございますので、十分研究をいたします。

石川清一改進党

○委員長(石川清一君) それでは本日はこれにて散会します。    午後四時三十三分散会

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