議院運営委員会 閉会後第5号
- 発言数
- 63 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/10/22
会議録
○委員長(草葉隆圓君) 開会いたします。 実は、昨日の午後開会の予定でございましたが、内閣の関係で理事会を開きまして、その当時の模様をお伝え申上げて御了解を頂いたような次第であります。従いまして本日再開をすることにいたした次第でございます。この点御了承願いたいと思ひます。
○説明員(福永健司君) 前回の当委員会に私が参りまして、その日とその翌日くらいで、何とか閣議決定等を行われるように希望いたしております旨を皆様に申上げたのでございますが、それよりは若干時間がかかりまして、昨日臨時国会召集等に関する閣議の決定を行なつたわけでございますが、皆様にかねて申上げておりましたよりそういつたことの決定が若干遅れましたことは、誠に申し訳なく存じております。政府といたしましては、できるだけ速かに結論を出すべく努力をいたしたのでありますが、なお且つ若干遅れました次第でございます。昨日急遽四国のほうへ只今国体の関係で、向うへ行つておられます天皇の許へ使を出しまして手続を進行さしておるわけでありますが、閣議といたしましては、二十九日に臨時国会を召集いたすように決定をいたしましたので、何とぞよろしくお願い申上げます。
○小笠原二三男君 それで天皇のほうのそれもあるでございましようが、遅くともいつ頃までには召集ができるように推定いたしておるわけでございますか。
○説明員(福永健司君) 印刷その他のことにつきましては手配を進めておりますので、天皇のほうの手続がすみ次第、向うから急遽連絡もあるはずになつておりますので、遅くも明朝あたり詔書の公示ができるのではないかと、かように考えております。
○小笠原二三男君 それでラジオや今朝の新聞等で見ますと、自由党乃至改進党との間に、会期の点についても意見の一致をみたやの話がありますが、これは政府側として、お尋ねする範囲ではございませんが、諸般の事情もございましようから、政府としてはどのくらい短かい会期を以て仕上げて頂きたいという希望を持つておられますか。
○説明員(福永健司君) 会期のことはもとより国会でおきめになることでございますから、政府が申上げることではございませんが、只今の御質問の御趣旨によりましてお答えを申上げまするならば、このたび政府が国会に提出いたそうといたします案件は、災害対策を中心といたしました、殆んど災害対策に集中した意味での補正予算案でございます。これのほかに奄美大島をできるだけ速かに返還してもらつて、日本国民、特に奄美大島の人たちの熾烈なる希望のように善処いたしたいと思つておりますので、この受入れのための最小限度の立法措置についても御審議を頂きたい。かようなふうに考えております。その他では法律上きまつておりまする裁定の問題、それから外交関係の問題等があるのでございます。いずれにいたしましても中心は災害対策ということになるのでございますが、政府といたしましては、与党たる自由党とは会期等につきまして与党の考え方等を聞き及んで打合せをいたしておるわけでございますので、自由党と打合せました点を申上げますと、災害対策はできるだけ急を要するものであり、又災害対策に関しましては、両院におきまして災害対策委員会、その他におきまして、いろいろ熱心に御審議を従来とも頂いておりまするので、さような関係等によりまして速かに臨時国会を終つて頂きたい、こういうふうな考えは持つておるわけでございますが、先ほど申上げましたように、もとより国会でおきめになることでありますので、国会で然るべくおきめ頂ければと存じております。自由党との間に出ております話では、一週間くらいで云々というような話は確かに出ておるわけでございます。これは要するに先ほどから重ねて申上げておりますように、自由党と政府の間で出ておる話でございます。もとより国会の御決定に従うにやぶさかでないことは申すまでもない次第でございます。
○小笠原二三男君 いささか慎重な御答弁のようですが、何も今ここで論争しようと思つているのではございませんので、一方的にお考えを御発表願えれば、それで本日は私は承わつておくだけなのでありますから、率直に何日というふうに予定せられておるか承わりたいと思います。
○説明員(福永健司君) 注釈を付けてお話を頂きましたので、そういうふうな気持で申上げますと、政府といたしましては一週間くらいなところでおきめ頂ければ非常に幸いであると存じております。
○小笠原二三男君 只今の御答弁では、災害対策がその実施を急がれるので、臨時国会を短期に開こうということでしたが、論理としては、それは飛躍しておるのではないか。災害対策予算を速かに通過せしむるということと、臨時国会を短かくするということは、必ずしも同一内容を以て論ずる筋のものではない。只今の一週間ということは、臨時国会を一週間程度で打切りたいということですか、災害対策予算を一週間くらいで仕上げて頂きたいということですか、どちらですか。
○説明員(福永健司君) 只今の我が国の情勢といたしまして、御審議の対象が、その他にもいろいろ問題があるわけでございますけれども、おおむねさようなことに対処いたしましての政府の措置等も、今直ちに結論的なことを御審議頂ける段階でもございませんので、その後のことにつきましては、政府はできるだけ速かに諸般の処置ということを考えておる次第でございまするので、このたびの臨時国会につきましては、主たる御審議の対象が、その他にもあるわけでございますが、主たるものは災害対策を中心とするところの補正予算等でございまするので、臨時国会そのものを短期に、一週間くらいにして終つて頂ければということを考えてはおる次第であります。
○小笠原二三男君 それでは短期にやるためには、災害対策のほかに少くとも予算にも載せられておる奄美大島の復帰の問題に関連する法案が何本か出るかと思いますが、その法案は、大体何本ぐらい予定せられておるわけですか。又それほど短期国会にしたいということであるならば、奄美大島復帰の時日等についても、或る種の目安を持つて急がれるという点があると思いますが、最初の予定では、十一月一日ということになつておりましたが、だんだんのお話でその時期は遅れるであろうということでしたが、本日の段階では、いつ頃復帰ができるものであるか、この点もお聞きしたい。
○説明員(福永健司君) 奄美大島復帰受入れと関連いたしましての立法措置は、詳細な点まですべて立法いたしますということになりますと、相当厖大なものになるかと考えておりますが、只今のところでは、まだ一々さような措置をとり得るだけに外交折衝等の進捗を見ておりません次第でございます。そこで政府といたしましては、十一月一日というお話合いが出ましたが、そういうことにでもなれば非常に早くて結構だというので、そういうことも希望いたして折衝もいたしましたのでございますが、率直に申しまして十一月一日は或いは今のところ困難ではないか……と申しますか、大体においてもう困難であるように見ておる次第でございます。そこで然らば何日頃に大体返還になるだろうかということになりますと、只今諸般の折衝等で的確な見通しはつきがたいのでございますが、外務省等で一説には十二月一日頃には何とか是非したいということを言つておる向きもございますが、これとてまだ正確に折衝して、それではそうしようということに至つておる結論ではございません。従いまして政府におきましてはこの十二月一日というのも恐らくそうなるでありましようということはちよつとまだ申上げるほどの段階に至つておりません。政府といたしましては、できることならば十二月一日というようなことも一説には出ておりまするけれども、それよりも早ければなお一層いい。こういうように考えておる次第でございます。いずれにいたしましても、できるだけ速かにということで諸般の折衝を進めさせるように、この上ともいたしたいと思つております。 そこで、さような段階でございますので、立法措置につきましても受入れのための最小限度の立法措置、即ち或る程度の包括的な規定でも、国会でお決めを頂きまして、速かに復帰する場合にこれを受入れるための措置を講じて、或る程度のものは場合によつたら一時政令で間に合わせるようなことをお許しを頂くような立法でもして頂いて、一日も早く返還ができるように対処するというようなことにしては、というようなことを一応政府は考えております。従いましてこの種の立法は、只今のところ今度の臨時国会に御審議頂くことになるであろうと予想いたしまするものは、そう数多くはないので、一本でありますか或いはせいぜい二、三本くらいな案として出るのではないかというように考えておる次第であります。
○小笠原二三男君 そうしますと、特段な事情変化のない限り今までの推移では、十一月一日ということはこれは到底無理である。そうして又十二月一日ということも、特段な事情の変化のない限りはまあ一つの目安であるが困難である、ということは十二月一日前ということは余ほどのことがないというと、ちよつと無理である。十二月以降になるのではないかというお見通しであると了解してよろしゆうございますか。
○説明員(福永健司君) これは実は、対外折衝が主たる部分を占めておりますので、日本側といたしましては一日も早くということを熱望いたしておりまする関係上、私どもといたしましては、まあ一応十二月一日というような考え方を申しておる者もおりまするが、向うに折衝いたしておりまする場合におきましては、十二月一日と言わず、できればもつと早くにでもというような申出もやつておる次第でございますので、私といたしましては、十二月一日以前にはちよつと絶望であろうというようにはまだ諦めたくない次第でございまして、一日でも早く何すれば、それに対処できる方途も、ということを考えておる次第であります。
○小笠原二三男君 次に、先ほどお話のありました災害予算並びにまあそれの関係する法律も或いは出るかと思いますし、奄美大島の問題もありますが、外交的な関係で出て来る法案は、どういうものなんですか。
○説明員(福永健司君) 外交関係では、九月三十日に批准交換をいたしましたところの日米通商条約第八条の二の留保に関する日米交換公文の事後承認の点と、それから国連軍の刑事裁判権に関する議定書承認の件、これを政府では考えておる次第でございます。前者はもうすでに前々からも相当御論議のあつたことでございますが、アメリカの州なんかによりましては、自由職業、例えば弁護士なんかというのに外国人がなることを禁じておるような事例がございます。こういうものに対しまして日本でもそれと同じような処置をこつちでもとり得るというような意味での留保に関する件でございます。これは、もうすでに先程も申上げましたように批准も交換になつておりますので、九月三十日が批准交換でございまするから、このまま行きますと十月末で効力発生ということになるのだということになりますので、これを国会で御承認を頂きたい。こういうふうに存じておる次第でございます。 後者の国連軍の刑事裁判権に関するものは、これはアメリカとの関係におきましては、刑事裁判権をNATO方式に変えることはすでに終つておるわけであります。国連軍との間に只今このNATO方式に変える、アメリカと同じような扱いにするということで、只今折衝をいたしておるわけでございます。それもできるだけ速かに折衝を終りまして、国会の御承認を頂くようなことにいたしたいと、只今鋭意折衝中の次第であります。
○小笠原二三男君 次にお尋ねしまするが、災害関係、まあ冷害も含むこれら関係の閣議決定になりました予算というものは、従来国会で論議せられ関係委員会で要望している事情から見ると、遥かに遠い。こういうように考えられておりますが、これを以て国会のこの要望に応える予算であるという自信を持つて御決定になつたのか。
○説明員(福永健司君) 只今御質問の点につきましての内容に亙つての点は、担当大臣でないとちよつと申上げにくいところでございますが、全体といたしまして、現在の日本の財政状態等とも勘案いたしまして、この際はこの程度より止むを得ないと政府は考えており、是非とも国会においても、さような意味での御理解を頂きたいと存じ、且つ頂けるというように期待をいたしておる次第でございます。
○小笠原二三男君 だんだんの質問は、他の委員からもあると思うので、私だけで深く質問をこの点については展開することを留保しますが、仲裁裁定の問題を新聞紙上等で伺いますと、承認の提案はしなければならないが、審議未了と申しますか、継続審査にして、次期通常国会までこれを引張つていくという話がありますが、ここで公式に承わりますが、政府としてそういう意図を持つておるかどうか。政府としてはこの国会で、是非の結果を是非出してほしいという決意を持つて御提案になるのか。この点はつきりお答え願いましよう。
○説明員(福永健司君) すでに裁定のありましたものに、国鉄、電々、アルコール、印刷、専売とこの五つがございます。まだの分に、郵政、造幣、林野等があるわけでございまするが、この裁定を実施いたすには、相当の財源を必要とするわけでございます。政府といたしましては、今直ちにということになりますると、予算上資金上到底そうは実施できない状況にあるわけでございます。そこでこれらの件につきましては、政府におきましてもいろいろ検討をいたしましたのでございます。今直ちにということは至難の状況にございます。一方法律上国会召集に相成りますれば、五日以内にこれを提出しなければならないことになつておりまするので、政府といたしましては只今申上げましたような状況の下に、裁定の実施が今直ちにはできないという態度でお出しするほかない状況でございます。でございますが、先ほど小笠原さんのお話がございましたごとく、実は曾て専売裁定につきまして、国会におきまして御審議を頂いておりましたが、継続審議ということに当時国会での御意見によりましてして頂きまして、何とか相当の日月の間に財源を作りまして、これが実施に政府が善処いたしました過去の例もあるわけでございますが、さような意味で、先ほど小笠原さんのおつしやる継続審議云々というようなことで、時間を政府に与えて頂けることも、政府といたしましては、これはまあ国会での御処置でございますから、国会の御決定に従うべきでございまするが、そういうふうな意味で時間を与えて頂ければというようにも政府は考えている次第であります。
○小笠原二三男君 そうしますと、端的に今回の本国会で、国会としては予算上資金上困難だということに認めるということになれば、一切の待遇改善の措置はシャット・アウトされる。継続審議という形になれば、政府は何らかの努力をするということを前提として、まあこういう途も考えられる。こういうことのように聞きとれますので、早く結論を出すことは零であつて、引張ることがプラスであるということであれば、これは非常に微妙なことになるわけなんでして、そうだというのならば、そうだということで私はこの点は了解できますが、今の速記では、そういうふうにしか聞きとれないので、これは重ねて質問して、取消されないようにしたほうがいいのではないかと思うので次に移りますが、その次のほうでは、なぜ総額として七百二十八億という補正予算の骨格を分離して第一次補正、そうして次には残余を通常国会における第二次補正というふうにしたのか、その点御説明を願いたい。と申しますのは、分割したということが前提であれば、今度の国会における予算審議は分割せられざる総額を見て、而も来年度の財政計画も見通し、本年の当初予算との合計による本年度の全体の財政も見て、論議が非常に広汎になる。予算は分割して僅かであつても、直接のその問題、予算を生み出し得る背景となるものについて相当の論議が行われるのではないかと考えますが、それでもなおこれを分割したということは、どういうことなのか、ちよつと御説明を願いたい。
○説明員(福永健司君) いずれ予算委員会等におきまして、詳細につきましては担当大臣からお答え申上げることになりますので、詳細はそれによつて御了承を頂きたいと思いますが、掻い摘んで申上げますならば、只今御指摘のような或る数字の案が経過的にできておりましたということは、今度の災害を中心としました災害対策本位の補正予算を出しますにつきまして、全体の調整上如何にすべきかという現在の見通しを得るための必要上、先ほどのお話の出たような案も作られたわけであります。 そこでそういつたものを検討いたしますのにすべてこれを含めまして、国会に提出するということでは、災害関係予算を速かに成立せしめるというようなこと等からいたしますと、いろいろ広汎に亙りますので、政府といたしましては、この際は未曾有の災害に対処するために、この対処方策をできるだけ速かに御審議御決定を頂く意味におきまして、この災害関係のものを特に先にと申しますか、今回の臨時国会にお出しするということにいたしました次第でございます。その他のことにつきましては、数字が先ほど出ましたが、この数字そのものが確定いたしておるものではございません。 その他の点につきましては、先ほどもお話がちよつと出ました裁定等につきまして、今後如何になりまするか。私どもはどうなるかということは申上げられませんが、あらゆる努力をいたしたいと思います。そこであとのことにつきましては、諸般の客観情勢等も考慮に入れまして、できるだけ国会、国民の皆様に御納得頂けるような処置をとりたいと考えておる次第であります。
○小笠原二三男君 次に、そうしてまあ政府のお見込通り、一週間内外でこの臨時国会が済むということは、とりもなおさず、それは吉田総理の、ですか、官房長官の言われる旅費の工面がついたということになつて、吉田総理がいよいよ渡米せられるるということを前提としておるわけでございますか。これは端的に一つ、この段階になつたらお知らせ願いたい。
○説明員(福永健司君) 端的に申上げますが、そういうふうに国会が済んだらさつとアメリカへ行く、或いはヨーロツパへ行く、というようには、まだそう端的に申上げられるような事情ではございません。それによつて旅費が、いわゆる旅費、これはこの言葉を申上げると、この前お叱りを受けたのでありますが、前から出ております言葉でございますから、便宜引用いたしまするならば、いわゆる旅費の工面ということが、それによつて完きを得て、早速そのあと渡米等の運びになるかということになりますと、ちよつとまだ、そういうわけには参らないと申上げるより仕方ないと思います。
○小笠原二三男君 これは非常に大事なことでございまして、我が党としては見解を異にするのでありますけれども、少くとも吉田総理の渡米ということが、今の大会派、大勢力のほうにおいては必要な条件であるとして、そのことのために臨時国会の会期が短期にというような点も多く考えられるというようなことであるならば、これはいつまでも旅費の工面の問題をぐずぐずしないで、これはいつかの機会には、この点は明らかにして頂かなければ、国会の運営のほうも又各般の影響やトラブルが起るのではないかと思われます。従つて保守勢力の連繋等ということについても、未だ自信がないという点が、国会が終つても残れば、旅費の工面がつかんというようなことでもあろうかと思いますが、国会の運営の状況で、会期が仕上つたという途端においては、もうはつきりした事情も出て来るでしようし、その経過中にもはつきりした事情が出て来るでございましようが、是非国会の、殊に院の運営をやるほうには、成るべく速やかにその事情を御報告になるように期待しておきます。 それから最後に、これは院の運営の問題でございますが、新聞紙上で伝えられる政府与党との相談では、今度の補正予算国会においては、施政方針演説、財政演説等を行わないで済まそうという話合いになつているようでございますが、そのことが事実であるかをお伺いしたいと思います。
○説明員(福永健司君) 旧来の国会におきまして、施政方針演説なり、財政演説なり、外交演説なりといつたようなものについて、政府が発言を求めまして、お許しを頂いてやつておるわけでございますが、今度の国会は、一般施政の方針につきまして、改めて前国会から大変な変化等があつて申上げる、又そういうことを内容として臨時国会を御審議頂く意味において召集しておるというのと、いささか事情が違いまするので、先ほども申上げ重したように、会期はもとより国会でおきめになるのでございますが、一応与党と協議いたしまして、政府が考えておりまするものは、極めて短期の国会でございますので、而もこの召集の目的、審議の対象等、これはまあ私は今申上げたものだけというわけでは、ございませんけれども、主たるものがそういうことでございまするので、これまでの政府といたしましては、一般施政方針に関しまして、総理大臣が演説をいたしますというようなことは、今回は差控えたいというように考えておる次第でございます。
○小笠原二三男君 その差控えたいという気持はよくわかる。それは只今官房長官がおつしやつたように、前国会以後、国内、国際の政治情勢も著しい変化がないということ、これはいろいろな見解が分れるところであろうと考えますが、少くとも国民に対しては、閉会中そちこちの旅行先において、車中談、その他の放談によつて、驚天動地の御意見を御発表になられる閣僚諸君が多数あつて、政府の政策そのものが変つたのか変らんのか、まあ変つたというほうを私たちは主張しておるのですが、論議が分れるところがあると考えます。これらは確かに差控えたい点であろうと思いますが、この国会を通じて国民の聞きたいと思う関心事である点は、災害対策のみならず、特に国際的なアメリカとの間における公式な、或い非公式ないろいろな話合いの段階というものは、これは重大関心を持つておると考えていいことだと思います。それらをこの国会開会の機会に、この国会を通じて国民に公表しない、明らかにしないという態度は、必ずしも国会としては、そのまま承認できない。少くとも参議院としましては、党派別の構成ではあるけれども、衆議院のごとくそれぞれの政党の分野によつて、熾烈な、何と申しますか政権奪取のための闘争が行われるというようなことでなしに、いわゆる第二院としての性格を厳然として持つておる。こういう第二院である。その性格を持つ参議院を通じてでも、一通りの説明が諸般の問題についてないということであれば、結局は、方法としては緊急質問その他の形で、却つて積極的に政府に質問をして質すという状況が起つて来ると思う。而もそういうことをする場合には、この議院運営委員会でその質問を認めるとか、認めんとかいうようなことが起つて来る。そして若しも仮に自由党の多数の会派が友好的関係に立たれるであろう会派を引入れて、それらの発言も封鎖するというような事態が起つて来るならば、二院の性格を真正面から抹殺してしまうことです。言論の府の言論を徒らに政府の都合のために圧迫し去るという院の運営の上から言えば重大な好ましくない状態が起つて来る。従つてこれは自由党の諸君といえども、必ずしも大会派であるからといつて防ぎ切れるものではない。そうすれば緊急質問が或る程度制約されるようでも行われるという状態になつて来れば、それに端を発して又幾多の論議が起つて来る。正常な形でなくスピードを以て予算乃至法案の審議をして頂きたいという政府の意向とは反対な現象が院内に起つて来ないということは保証できない。それよりは私は院の慣行として行われて来ているこの議院内閣制において最も重要視される施政方針演説がなされる。それは時間的な制約がどうであつても御都合次第でございましようが、そういうものがやられて、而も又質問のほうも時間的な制限が、短期国会であるということにおいてなされるという場合があつても、常道な手続を以て慣行を尊重してやるほうが、結果としては時間を消費しないで済むのではないかという考えも我々は持つておる。従つて政府としては言いたくないという点は多々あることはわかりますが、少くとも我々の言うことではないけれども、方法としては大蔵大臣が災害関係予算大綱を説明し、このことによつて協力を願いたいという形式を持つ一つの演説を発言通告せられるということで、それに関連する質問という形で、質問には答えるという態勢をとつて行くということも、これは自由党のほうに聞かせるのでもなく私は言うのでありますが、あると思う。で私はこの点だけは、自由党の諸君や、或いはいろいろそういう関係で密接な連絡をお持ちになられるような会派に対しては、或いは政府に対しては、今断々乎としてこのことだけは申上げる。我々としましては、どうしても一般施政方針演説なり、或いは財政演説なり、或いはこの国会召集の趣意を説明する演説なり、何らか積極的な政府発言がない限りは、今国会はスムーズな運営が当初からできない。必ず要らざるトラブルが起るであろう。私たちはそういう途を選びたくないということを先ず、まだ一週間以上も国会開会までにございますから、考慮を仕直すことを要請して申上げておきます。これは参議院というものの運営上今までのしきたりなり、今までの民主的なよい慣行をぶち破つてしまう重大な問題であります。私も先例を調べてみましたが、芦田内閣が野垂れ死したあとにおける吉田首班指名のあつた第三臨時国会だけが占領下において短期国会でもあり、又組閣早々のことであるから施政方針演説がなされないという特殊な事情があつたほかは、抜打解散なりの場合を除いては、臨時国会と特別国会との政府の積極的な発言のなかつた国会はないのです。従つてそういう先例を開くということについては、私たち院の運営をやつて行くほうの側から言えば、必ずしもそれでようございますと承認はできないわけであります。 この点は重々今後においては御研究頂きたいということを申上げておきたいと思いますが、御研究だけは頂けますか。
○説明員(福永健司君) よく相談いたします。
○小笠原二三男君 先ず一応……私は問題点だけをずつと羅列しましたので、一応私は、発言は終ります。
○松浦清一君 今度の臨時国会が災害対策に限定をして召集されるということが大体はつきりして来たのですが、今の小笠原君の施政方針演説、外交演説等に関連する質問に関連をして私は伺いたいのですが、前の国会が済みましてから、岡崎外務大臣が東南アジア諸国にお出になつたのは、個人の岡崎という立場でなくして、やはり日本の外務大臣としてお出になり、講和条約に関する問題、賠償に関する問題等の話をされて来たはずであります。ところが、公式にこの国々にお出になつて、国の代表としてお出になつて、帰つて来てその経過というものがちつとも公式に発表されないので、国民はもつとも承知をしておらないということが一点。 それから池田特使がアメリカに行かれて、日本におけるMSA援助に関する交渉に関連をして、国務省あたりとの間にいろいろな話合いがあつたことは新聞では伝えられておるけれども、政府のほうから、特使というからには政府機関であろうと思いますが、やはり公表されていない。それから昨日の日韓会談で誠に不幸なことではございますけれども、遂にこの会談が決裂をしておる。 こういう度重なつて国内的にも日本対申上げた国々との関係の外交上の問題にも、いろいろ大きな而も重大な緊急に解決を要すべき具体的な事件というものが起つておるわけです。これを若し施政方針の演説等というようなものとは切離してでも報告をなさるという意思がおありかどうか。若し報告をなさらなければ、只今小笠原君のお話があつたように、日韓会談の経過も、我々は聞きたい。 それから岡崎外務大臣の東南アジア諸国歴訪の交渉の経過も聞きたいし、それからMSA援助の日本における交渉の経過、それから池田特使のアメリカにおける話合いの経過等も聞きたいわけなんであり、緊急質問が山積するものと予想される。その質問に対してやはり答えをされるということになれば、相当の時間もかかるであろうし、又多数の質問者が出て来て、それに対する調整等も議運としては甚だ困難を極める状態になろうかと思うので、進んで施政方針の演説を兼ねてこれらの経過を御報告なさるか、或いは別に切り離してそれぞれの問題についての経過を御報告なさる必要があると考えるのですが、それをしも災害対策に限定した臨時国会であるからなさらないというお考えなのか。その辺のところをちよつと伺いたい。
○説明員(福永健司君) 只今松浦さんから、主として外交関係の問題を挙げられての見解と質問でございますが、先ず最初に、ちよつとお断り申上げておきますが、新聞等に成るほど池田特使というようなあれは、ちよいちよいそういう文字は見ておるのでございますが、国会法の規定を待つまでもなく政府といたしましては、池田勇人を特別に特使とかということで派遣したことでない点は御了承頂きたいと思います。池田個人乃至与党たる自由党の幹部の一員といたしまして参りましての交渉であるということに御了承を頂きたいと存じます。 岡崎外務大臣が東南アジア等に参りましたのは、友好親善に資するためのものと御了承頂きたい。又日韓交渉が今日のようなことに相成りましたこと等につきまして、今朝ほども岡崎外務大臣に、臨時国会の開会とそういう外交問題について如何にするか、国会に対して如何にするのかということで、外務大臣と私打合せもいたしましたのでございますが、外務大臣といたしましては、委員会等で只今松浦さん御指摘のようなことにつきまして、適当な方法を、御質問にお答えするなり報告するなり、これはどういうことになりますか、いずれにしても適当な方法を講じたい。こういうことは申しておりますのでございますが、外交演説ということで、本会議に従来施政方針演説に引続きまして行なつておりまする外交演説という形では演説を行うようには外務大臣も考えておらないわけでございます。でございますが、先ほども申上げましたような適当な方法におきまして委員会等でできるだけ申上げることがいいんじやないかというように考えておる。このように私は受取つております。
○松浦清一君 池田勇人氏のアメリカ訪問の問題ですが、その訪問された池田氏の資格の問題についてはこれは重要な問題でありますから伺つておきたいのですが、今の官房長官のお話ですと、自由党の政調会長としておいでになつたように聞きとれるような御答弁があつたわけですが、池田氏のみならず随いて行かれた人もあるわけですが、これら一切の費用は自由党がお出しになつて、国の費用は一つも使つていない。飽くまでも自由党としておいでになつたのだ。こういう意味でございますか。
○説明員(福永健司君) 費用の点、一々私詳細には存じませんが、政務次官であります愛知君は、これは政府が派遣したものであると私は考えておりますが、池田氏は、政府が特使というような形において派遣したものでは、そういう公式的に、そういう資格において派遣したものではないというように考えております。
○松浦清一君 この費用の点、私重ねて伺うのは、国に対する責任の問題、資格の問題等について、非常に重要なポイントでありますから伺うのですが、そうすると池田氏は、自由党の費用で行かれたというわけですか。
○説明員(福永健司君) 当時、池田氏が党でどういたしましたか、私党のことはよく詳細に存じないわけでございますが、旅費を作るのは容易じやないと言つておりましたところから以ていたしましても、個人池田がみずからの旅費を作るのに工面をして行つたように印象ずけられております。そういうようなことから申しましても、彼みずからも、そういう資格において行く措置をみずからもとつて行つたのではないかと、こう考えております。
○松浦清一君 仮に、その池田氏が向うに行かれるという、新聞に書いてある特使というのは間違つておるかも知れませんが、自由党のほうから費用をお出しになつて行つたとしても、大蔵政務次官が随いて行つたという費用は、国のほうで負担をしたと想像ができるような御答弁ですが、そうすると、どの政党からも政党が代表をやる場合その随員として政府の行政官を随けてやる場合の費用を出す。そういう慣例になつておるのでございますか。
○説明員(福永健司君) 愛知政務次官の同行、それは正確に私実は調べて申上げたのでないのでわからないのでございますが、多分そうではないかと思つて私申上げたのでございますが、まあ随いて行つたとおつしやる、その見方によつては、まあどうも私はこれはたまたま同行いたしました(笑声)のでございまして、愛知政務次官のほうが随いて行つたとは考えておりません。愛知政務次官も行きましたし池田氏も行つたが、たまたまこれらが同行した。こういうふうに考えております。
○松浦清一君 私はその行かれた人が、国民に対して報告をする義務があるかないかという責任の問題で聞いておるんですが、そうすると、そういう見解でおられる政府側では、池田特使か何か知りませんが、アメリカに行つてロバートソン国務次官補との間に、MSA援助を受ければ、これくらいの軍備をすべきだとか、或いはそんなにできないという取引をいろいろやつておられるようですが、あれは、そうすると政府は一つも責任を持たない問題ですね。
○説明員(福永健司君) 先ほども申上げておりますように、資格において今与党でありまする自由党の首脳部の一人といたしまして、諸般の見解を述べたり聞いたりということをいたしておるのでございます。これはもう向うから見えた議員のかた等でもよく類似の行動をとつておられる例等もあるのでございますが、公式的に政府に代りまして政府機関としてやつているのではないわけでございます。旅費等も、私なお正確を期するため調べまして又申上げますが、池田の場合は、政府から支弁というようなことでは勿論ないと思います。
○松浦清一君 そうしますと、新聞に特使と書かれてあることは間違いで、政府機関から閣議等で決定して向うへおやりになつた。こういうことではないと了解していいわけですね。
○説明員(福永健司君) さようでございます。
○松浦清一君 そうすると池田勇人氏は帰つて来て、自由党の政調会長として自由党に報告する義務はあるかも知れませんが、国に対しては、何も報告する義務はないと、こういうことなんですか。
○説明員(福永健司君) 私見として自由党に報告し、又総裁に報告するということ、これはありましようし、又国民の一員として行つて参りましたので、報告するような適当な機会があれば報告するということもあり得ると思いますが、政府機関としてではございません。
○松浦清一君 愛知大蔵政務次官は如何ですか。
○説明員(福永健司君) 愛知政務次官は、政府の者として行つておりますので、これは政府の機関としての行動をとるべきだと考えております。
○松浦清一君 それは非公式に、日本の国の代表として行つたのでないということになれば、これは何を向うで話をして来ようが、政府の責任でもなければ、国会がそれを追及する性質のものでもないと、こう思うのですが、その他の岡崎外務大臣が、東南アジア諸国に行つての賠償問題についての話合いをいろいろされたという経過については、これは国民に対して報告する義務はございますね。 そうすると、それを国会に報告なさらないで委員会で御報告なさると、こういうのですが、委員会を私は別に軽視するわけではございませんが、今までのいろいろの問題の審議、或いは国会に対する政府の責任等から考えてみて、非常重大な、国全体にかかわるような問題は、大抵本会議で報告せられる。或いは本会議で審議することによつて、国民にそれが伝えられておる。こういう形をとつておるわけですが、どうしてそれを本会議で報告されないで、委員会でやられようというのですが。
○説明員(福永健司君) 岡崎外務大臣が参りましてからの結果は、必らずしも最終結論的なものを得ているとも言えないと思うのでございますが、いずれにいたしましても、只今御指摘のごとく、適当な方法によつて議会にも申上げることがあるかと思います。ただ細かい点もございましようし、委員会等で一問一答式に御質問等も頂いていろいろ申上げることのほうが、更に詳細に申上げることにもなるのじやないか。私は決して、本会議が重くして委員会を軽いとは考えておるものではございません。又それの逆とも考えているものでもございませんが、むしろそういう形において申上げるのが適当ではないかと外務大臣は考えているのじやないかと、こう思つております。実はこの点につきましては、先ほど恐らくかような点につきまして皆さんからどうするのだというお話があるかも知れないと思いまして取りあえず外務大臣とちよつと打合せと言いますか、向うの考え方を聞いて出て参りましたのでございます。果して外務大臣がどういうようにいたしますか。大体今申上げたようなことに外務大臣は考えているのじやないかと思います。只今いろいろ出ましたようなことにつきましては、本人にこういう次第であるということをよく伝えておきたいと思います。
○松浦清一君 ほかの会派のかたがたも、この問題については御意見があろうかと思いますが、私どものほうの会派では、東南アジア諸国に外務大臣が行かれたということも重要な問題であるが、更にMSAの援助を受けるべき態度を政府がきめて、その方針に基いて交渉を行われておるという、その経過をまだ公式に承わつたことがない。新聞の報道等において伝えられておるところによりますと、これを受けるということが決定をしておれば、具体的なその裏付として日本を再軍備しなければならん。こういうことになりそうな経過が伝えられておるわけなんで、これは国の憲法の上から考えても日本国という国の組織上性格上から考えても極めて重大な問題であるし、それと韓国との関係も、ただ単に年算千七百隻の漁船の操業海域を失うとか、或いは二十二万トンの漁獲高がもう漁獲ができないとか、七十五億円の損害だとか、そういうことだけで考えることのできない韓国との外交上の実に重大な問題だと思うのです。若しこれが日本が軍備を持つておつた戦争前のときであれば、この辺でどうだこうだというような簡単なことでは済まない重大な結果を招来するほど深刻な大きな問題であると想像されるわけなんで、こういうことを外務大臣がその経緯なり将来どうしようかということについての経過の報告、将来への見解の表明が、本会議においてなされないということは甚だ遺憾だと思うので、是非ともこれは我が会派は、そういう外交上の問題を本会議において御報告なさるべきだと考えておりますので、よく外務大臣と折衝をして、そのような措置が講ぜられるように努力してもらいたいとそれだけ申上げておきます。
○委員長(草葉隆圓君) それでは、他に御発言もないようでございますから、次の問題に移りたいと思います。
○小笠原二三男君 官房長官には、又国会が始まる前後になりますか、正式にお尋ねをしなければならんのでありますが、本日の御答弁の仕方を見ますと、何でも彼でも辻褄を合わして適当に受け答えさえしておれば、それで済まされるもののようなお考えもあるやのごとく忖度されるので、もう少し端的な御答弁をお願いしたい。 例えば今の松浦君に対する御答弁でも、外務大臣にそういうこともあろうかというので相談をして出かけて来た。そうしたらこういうことであつた。それで要望がありますと、又外務大臣ともよく話をしてみましよう。話をしてみましようではない。やらないときまつて出て来ておるのですから、話をしましようということは、話をする余地があるということを匂わせておいて、あとはもうそれなりで済ますと、こういうようなことは、少くともあなたも議運の委員長もやられてエキスパートだつたのですから、我々のところに出て来たときは、そういう廻りくどい話はもうやめにして、もうこの頃、保守連繋ができれば一大勢力になるのですから、断々乎として聞きたくないことは聞きたくない、できることはできる、というふうに行くように、もつと物わかりが早くできるように御答弁をして頂くようにこの点はお願いしておきまして、この次の国会は当初の御答弁では、こういうことでは私たちは黙つては聞いておられませんから、その点だけは念のために御考慮を願つておきます。なかなかうまいもんだよ。 —————————————
○委員長(草葉隆圓君) 次の問題は、次の議運をいつ開きますか、これはいろいろ臨時国会の召集との関係がありまするから、理事会に御一任を頂いて、そこで決定して取運びたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原二三男君 異議はございませんが、これは私土壇場になつてこねくるというふうに誤解を受けてはいかんので、さつき申上げた施政方針演説という形式の問題については、これはとくと考えて頂いて、そして参議院としての御結論は、意向はこういうところにあるんだという点が結論的に出るようであれば、国会開会前相当な準備を要する問題でございますから、政府に申入れておいて突発的な紛争の生じないようにすべきであろうかと考えます。従つてそういう点も理事会で御相談頂けるということであれば、私は次の開会がそれに伴つて決定できますから、それで結構だと思います。 それがまあそういうことは話合つて見る必要がないということであれば、私はこの議運としては事前の準備として、会派の意向というものは奈辺にあるか、話合いを進めて見なければならんと思うのであります。これは運営上の問題として考えて行きたい。でき得べくんば理事会でも、そういうことについて何らか話合いができるというようなことであれば別ですが、自由党や緑風会のかたは如何でございますか。
○楠見義男君 さつきの小笠原君の御提案の施政方針演説という問題は、実は私聞いておつて、小笠原君自身もそう固苦しい通常国会の初めに施政方針演説と名を打つてやる、あの形式ばつた演説ということをお考えになつておられるのじやなくて、実質上松浦君からお述べになつたその後の国際情勢の変化なり、或いは外交関係のことについて、むしろ積極的に政府のほうから説明を要求すべきであると、こういうふうに私は理解しておるのですが、これは小笠原君に伺うことになりますが、そういうことなんでしよう。
○小笠原二三男君 私の会派は、基本的には国会があるごとに、以前の国会から引継いだ諸般の問題を、報告を兼ね、現段階における内閣の国際、国内に亙る政策、或いは予算が出るならば財政演説、外交方針演説等は行なつてもらわなければならない。ただそれが客観的な情勢上各派の話合い等で、方法としてはいつかそれは出て来る問題がございましようから、それらは会派の話合いでまとまるものでまとめて行くということは、これは多数の意見の違う会派のある限り、そのときの情勢で然るべき具体策が出て来るだろうと思います。その点について、我が党がかたくなに初めから一切を凝視して、正規の手順だけでやれということにはまだ結論が出ておりません。
○楠見義男君 この前の国会の際に、政府が施政方針演説をやつて、その後施政の根本に大きな変革があつたかどうかということは、先ほど小笠原君からお話があつた。このように、これはいろいろ見解の相違するところだろうと思うのです。併し少くとも松浦君のお述べになつたような点については、私どもも同感なんです。そこでそういう問題について、仮にいずれかの会派から緊急質問等があつた場合を予想すれば、これを阻止するという理由は私は全くないんじやないかと思います。特に閉会中であるならともかく、まあ本会議が中心であるにしても、国会が開かれた場合には、その国会を通じて国民の聞きたいことを国会が質し、或いは又政府が言うということは、これは当然のことだと思うのです。従つてそういう意味から言えば、私はむしろ緊急質問というような手を講じてやるのがいいか、或いは積極的に政府のほうから、諸般の情勢について報告をするのがいいかと言えば、むしろ政府としては後者をとるべきじやないかということを私は考えます。ただこれは、先ほど松浦君と、それから官房長官の質疑応答を伺つておつて感じたことは、これは一外務大臣と相談するとかいう問題でなしに、むしろ政府としてどうするかということを決定すべき問題だと思います。私は非常にその点は不思議に感じたのです。これは与党もおられますから、与党のほうもその立場からいろいろ御検討願いたい問題だと思います。 いずれにしても緊急質問という径路を経て政府が話をするのがいいか、或いは積極的に発言を求めて報告するのがいいか。どちらかと言えば、むしろ積極的に政府が発言を求めて報告すべきだ。こういうふうに考えております。
○松浦清一君 国会が開かれると、その会期が短いとか長いとかいうことは別問題として、やはり政府の責任としては、前の国会が終了してから次の国会が開かれるまでの間に、国内、国際情勢、それから財政上にもいろいろの変化があるわけなんだから、それをやはり責任がある大臣から報告の形として、その現状に即応して将来とられるべき方針というものが施政方針の形においてなされるべきが、これは純理論から言つて当然です。 併し私は小笠原君の意見に対してちよつと具体的な内容としての意見なり説明をしたわけなんで、結局五百十億円の補正予算が出される。これは何故災害復旧費などについては、まだ多くの要求があつたにも拘わらず、あれだけの額で搾らなければならないかという財政的事情というものが、これはやはり大蔵大臣から本会議において表明せられるべきだと思います。外交問題としても、先ほど申上げたようないろいろの事情の変化、実際国にとつては、極めて重大な問題に直面をしているわけなんですから、これはやはり外務大臣が報告の形というのか、外交方針の演説というのか、いずれでもそれはいいが、やはり本会議において、その経過なり将来の方針というものをはつきりとお述べになることが、これは政府としての責任だと思います。こういうふうに考えております。 私は通常国会などで総理大臣、大蔵大臣、外務大臣というようにずつとやられる形の施政方針演説というものは、理論の上から言つて、国会の建前から言つて、それは当然だと考えますけれども、現在の段階において、又今度の国会が、会期が一週間であると言われるが、一週間で済むか知りませんけれども、極めて短期の国会である。それから非常に緊急に処理をしなければならん水害対策に限定をされた国会であるという性格に鑑みて、非常にまあ小笠原君の意見よりちよつと軟かい意見を出しているわけですが、いずれにしても、今御意見のあつたような方法で緊急質問があつたら、それに対応して答弁するという形でなしに、積極的に現状の報告と将来の方針をお述べになる責任があると、このように考えて先ほど申上げたわけなんです。
○相馬助治君 この段階では、どうですか、小笠原、松浦両氏が言われた意見を十分考慮に入れて理事会を開くことを我々は一任する。その場合においても一問一答の形でとことんまで官房長官をやり込めないで、理由は、緩くしているのでもなんでもなくて、お互いの意見が未熟であるという立場から、今日は聞きおくという程度だと思う。併し政府の見解は一応はつきりして来た。こういうことになつておるから、それらの条件を一歩進めた形で、全部含めて理事会に一件する。そういうように願いたいと思います。
○委員長(草葉隆圓君) それではお諮りいたします。只含いろいろ御意見のありました件を含めまして、理事会で御相談申上げて、理事会で御決定を頂くことにいたしまするが、御決定ができない場合は、更に議運にお諮りをせんならんことになりますので、一応議運は休憩の形をとつて、あとで直ぐに理事会に移りたいと存じます。そして理事会において、これらの問題を一括して御相談頂くことに御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(草葉隆圓君) それでは只今の問題は、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(草葉隆圓君) 次に、この機会に申上げておきたいと存じますのは、先般列国議会同盟会議に我が議運から相馬君並びに菊川君その他御出席に相成りまして、幸いに無事お二人とも昨日御帰朝になりましたことは御同慶に堪えない次第でございます。十数ヵ国を御歴訪になりまして、而も列国議会同盟の会議に御出席になりまして、今後我が国の議会の運営に資すること多大なものがあつたと衷心より慶祝に堪えない次第でございます。 両者から御発言を求められておりますからこの際お許しいたします。
○菊川孝夫君 日本は今水害冷害で、いろいろ重大な段階にあるにもかかわらず、当委員会で列国議会同盟の重要性に鑑みて代表を派遣することに決定し、我々派遣されまして、ニカ月間の予定で海外へ出張をいたして参りました。大屋君と相馬君と私の三名は昨日帰つて参りました。石原君と高橋君はもう少し調べたいというので、二、三日遅れて、これも帰つて来ることになりました。それで留守中は皆さん方にいろいろ御迷惑をかけ、又羽田到着に当りましては、委員長以下同僚各位のお出迎えに接しまして、誠に有難うございました。この機会に、我々出張に当りまして当委員会の諸君から賜りました御支援に対しまして、心からお礼を申上げたいと存じます。 向うへ参りまして国論が分かれておるというようなことはないように一つ一致した行動をとろうじやないかということを堅く守つてやつて参りました。又日本が非常に重大な段階にあるんだから、自粛をして行動して、後で批判をされるということのないようにしようということを申合せまして、常にそのことを戒心して、在留邦人に接する場合でも、在外公館へ参りましても行動して参りまして、参議院の体面を汚し、又議院の派遣せられる目的にそぐわない行動のないことを常に心がけて参りましたので、このことだけは自信を持つて御報告申上げられると思います。詳しいことはいずれ書面なり、又機会を改めまして御報告申上げることにいたしたいと存じまして、本日は御挨拶だけに止めたいと存じますが、特に東南アジアの諸地域のタイ、ビルマそれからインドネシアの諸君が、帰国の途次、是非日本に行つて日本の国会も見たいし、日本の産業の状態も見たい、社会情勢も見たい、こういうことを熱烈に希望しておりますので、参議院にも是非寄つてもらいたい、寄つたら我々も歓迎して案内するであろうということを約束して参りましたので、数日、或いは一週間か二週間以内に、それぞれ立寄ることと思いますので、その際は、どうか参議院議運としましても、お忙しい中でございましようが、便宜を図つて一つこれらの諸君を案内するという便宜をお図り願いたいと思います。 それだけを申上げまして、詳しいことは機会を改めて御報告することにして、今までの御厚意に対して心からお礼を申上げたいと思います。有難うございました。(拍手)
○相馬助治君 私も、昨日無事に帰つて参りました。只今同僚の菊川君が申されました通りの見解でございます。 ただ一つ附加えさして頂きたいと思いますことは、折柄菅家衆議院議運委員長を団長とする議員団が、国会運営についての主目的を以て欧米を廻つておりました。私どもは列国議会同盟出席ではございましたが、いろいろな目的を実は持つていたのです。例えば菊川氏にいたしましても労働組合等の歴訪を計画いたし、又私も教育関係の調査を計画いたしておりましたが、それらはいずれも犠牲といたしまして、主として私ども各国において議会の運営のことについて——イタリーだけが開会中で、あとは閉会中ではありましたが——全部訪問した国では漏れなく議会に参り、総長或いは議長等に公的に面会を求めて、それぞれ調査いたし、後日国会法改正等に関しまして、衆議院、参議院の見解が、各国の状況を主観的に眺めて批判が、或いは見解が相分れる際においても、昨年参られました参議院の同僚の諸君と力を協せて、これに受け答えのできるだけの態度は確保して参りたいという、まあ一つの見解を持ちまして、各国の議会を見て参りました。覚束ない言葉であり、覚束ない眼ではありましたけれども、ただ非常に天候に恵まれ、一切の公的、私的に事故なく、飛行機又極めて快適で、私どもは全く幸いに守られ通しの旅行をして参ることができました。ひとえに皆様のお蔭だと感謝しております。有難うございました。(拍手)
○委員長(草葉隆圓君) それでは、暫時休憩いたします。 午後零時五十八分休憩 〔休憩後開会に至らなかつた〕