外務委員会 第4号
- 発言数
- 38 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1953/06/25
会議録
○委員長(佐藤尚武君) では只今より外務委員会を開きます。 本日の議題は、千九百五十二年七月十一日にブラッセルで締結された万国郵便条約及び関係諸約定の批准について承認を求めるの件であります。 本日出席しておられる政府委員は外務省条約局長下田武三君であります。質問のある方は順次御発言をお願いいたします。
○梶原茂嘉君 郵便業務の経費に対する加盟国の分担の規定があると思いますが、等級が分れておる、あそこの単位と、日本がどういう基準でどういうカテゴリーに、分類に属するか、その点を一つ。
○委員長(佐藤尚武君) それでは下田政府委員から。
○政府委員(下田武三君) 松井郵務局長から補足的な御説明があるかと思いますが、条約では分担金の等級といたしまして、一等から七等までの段階に分れておりますが、日本は戦前からずつと一等であつたわけでございます。 一等と申しますのは二十五単位を負担するわけでありまするが、この等級のきめ方は各国の郵便を受付ける郵便の通数でございますとか、或いは郵便局の局数でございますとか、或いは郵便の逓送の距離、そういうものを基準としてきめられておると承知いたしております。なお詳しいことがございましたら松井郵務局長から。
○委員長(佐藤尚武君) 政府委員の郵政省郵務局長松井一郎君が出席になりましたから、どうぞ局長から御説明を願います。
○政府委員(松井一郎君) 各国がどういうふうな割合で分担金をやるかというような点についてのお尋ねだろうと思いますが、先ほど下田条約局長からのお答えにありましたように、大体においてそういうことを考慮に入れてやられておりますが、そのほかなお会議における何と申しますか各国の、一等国なら一等国とかいうような一つの大ざつばな感じというようなものもありまして、一応原案的なものを事務局のほうで作りまして各会議に諮る、会議のほうでそれを異存なければ認めるというような慣習的にずつと来ておる部面が非常に多いのでありまして、先般の会議におきましてもこれをもう少し合理的な角度から改正したらどうかというような提案もあつたわけであります。併しこれを機械的に割出すということになりますとこれ又非常にいろいろな問題があるので、長い間の慣習において各国がそれぞれのまあ分担金をきめる、単位というものをこういうふうにわけているのだから、当分はこのままで行こうじやないかというような恰好できまつております。そこで日本は戦争前には御承知のように、日本本国、朝鮮並びにその他の属領という、実は三票の投票権を行使しておりました。そういう意味におきましても郵便会議における一等国であるという体面もありまして、これはいろいろなその他ほかに理窟付けもありますが、やはり一等国ということになつておりまして、終戦後初めて日本がパリ—条約に入るときにも、実は日本からの申出でなくして国際事務局のほうから是非日本は一等の従来の例によつてやつてもらいたいということがあつたわけであります。その当時まだどの条約にも入つていない時期でありますし、まあ折角そういうことならば金額にいたしましても、今日の日本金に換算いたしまして大体四百万円そこそこの金でありますから、向うの申出をそのまま受入れて来たわけであります。昨年御承知の通りに私ども昨年のブラッセル会議におきまして、新らしくこの会議における実施連絡委員会、一種の常任理事国というようなものができたわけでありますが、こういうところへ日本がやはり積極的に立候補したというようなことに鑑みましても、やはりこういう負担金は一等国並みのものを持つていた方が、そういう意味合の発言力というものにやはり大きくインフルエンザを持つだろうと私どもは感じたわけであります。
○梶原茂嘉君 一単位というと、どの程度になつているのでしようか。
○政府委員(松井一郎君) 一単位は約千四百二十金フランという形になつております。金フランは現在の為替相場に換算しまして大体日本金の百二十円になつております。
○梶原茂嘉君 そうしますとこの条約に加盟して批准されても負担の関係は従来よりも増すわけではないのですか。
○政府委員(松井一郎君) 従来と同じでございます。
○梶原茂嘉君 通常の郵便の業務以外に約定で規定されるものは七つほどある。そのうち二つがまだで、五つに参加して、二つは参加しない御説明のようですけれども、参加しないのはどういう理由でありましようか。
○政府委員(松井一郎君) 従来日本が加入しておりません約定のうちで、郵便に関しては、新聞紙及び定期刊行物の予約に関する約定というのがございますが、これはお互いの国の新聞紙及び定期刊行物というものの予約受付といつたような業務というものを各郵便局においてやりまして、そして或る郵便局へ申込みますれば、外国の新聞雑誌でもちやんとそれが取れるというようなことが主たる内容となつておる約定でございます。これは御承知のように、あのヨーロッパ方面におきましては大体において新聞社が新聞を日本のように配達するという業務は殆んどやつておりません。大部分は新聞を購読しようという場合には、郵便局といつたようなところへ申込んで、そうして郵便局宛てにどこの何新聞の購読者が幾らあるというリストがありまして、で或る一括新聞社から送つて来たものを郵便局から配達して来る、こういう形になつておりますので、国が相接している関係上お互いに他国の新聞雑誌というものの購読者も非常に多いわけであります。そういう便宜上こういう約定ができておりますが、日本の場合におきましては、実際上そこまで日本の郵政省が各国のそういう日刊新聞その他の取扱店をやるほどの必要もないと思います。そういう関係上この条約にはまだ日本としては入る時期ではないという意味合でこれには入つておりません。併し将来これは入りたいと思えばいつでも入り得るわけでございます。 それからもう一つは現金取立に関する約定というのがございますがこれは実は集金郵便の日本で昔ございましたああいう仕事でございます。で今内国の制度といたしましても、集金郵便という制度は日本として今やつておりません関係上、この点についても当分やりたくない、かように考えております。
○梶原茂嘉君 本条約とそれから関係の附属の約定の条項の中で、現在日本で実施しておらない事項が大分あるのであります。頂きました資料によりますと、あれはこの改正条約を批准するごとによつて、同時に日本でも始めることになるわけでしようか。
○政府委員(松井一郎君) 大体この郵便の条約は、全般として性質的に申上げますと、通常郵便に関しては条約自身の形としては大体義務的なものでありますし、そのほかの約定につきましてはこれに入るか入らないか任意的なものであります。ところが通常郵便の中におきましても、又約定の中におきましても、必ずしもすべてが単一的に強制的になつておるわけではございません。或る問題については、二国間の間に協議が整つた場合にはこういうことをやつてもよろしい、或いはその国の国内法との調整を考えてこれはやつていいか悪いかを各政府に委しておるというようなものがあるわけであります。ここへ挙げましたものは、大体において日本の現在の状況においては差当り実行がむずかしい、或いは実行することがむしろ日本の国内法との調整上は適当でないだろうというようなものを一応ここへ掲げてあるわけでありまして、勿論これはぜひこれをやらなければならん義務はございません。併し他方これをやりたければいつでもやり得るというものでございます。ただ厳密にそういう意味合において日本としてはこの程度のものは差当りやらないであろうという問題であります。
○梶原茂嘉君 今度の改正、新らしいこの条約なり附属の約定の関係で国内法改正なり、新らしい立法の必要のものがあるのでしようか。
○政府委員(松井一郎君) これを批准いたしますれば、これ自身直接法律という形に通るわけでありますから、これに伴つて特に日本の国内立法を必要とするものはございません。この範囲内において必要なものは手続的に省令できめられることになります。
○梶原茂嘉君 省令できめられる分があるわけですね。
○政府委員(松井一郎君) ございます。
○委員長(佐藤尚武君) ほかに御発言はございませんか。ほかに御発言もないようでありまするから、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。それでは質疑は終了したものと認めます。これより討論に入ります。御意見のある方はそれぞれ賛否を明らかにしてお述べ頂きます。……別に御発言はございませんか。別に御発言もないようでありますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤尚武君) 御異議ないものと認めます。それではこれより採決に入ります。 千九百五十二年七月十一日にブラッセルで締結された万国郵便条約及び関係諸約定の批准について承認を求めるの件について採決をいたします。右案件について承認を与えることに賛成の方の挙手をお願いいたします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(佐藤尚武君) 全会一致でございます。よつて本案は承認すべきものと決定いたしました。なお本会議における委員長の口頭報告の内容は、本院規則第百四条によつてあらかじめ多数意見者の承認を得なければなりませんが、これらは慣例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(佐藤尚武君) 御異議ないと認めます。それから本院規則第七十二条により、委員長が議院に提出する報告書につき、多数意見者の署名を附することになつておりまするから、本案を可とせられた方は順次御署名をお願い申上げます。 〔多数意見者署名〕 羽生 三七 梶原 茂嘉 佐多 忠隆 加藤シヅエ 鶴見 祐輔 古池 信三 徳川 頼貞 草葉 隆圓
○委員長(佐藤尚武君) それでは郵便条約関係の審議はこれで終了いたしましたが、次回にかける議題について御相談をお願いしたいと思いますので、理事の方々はあとに暫くお残りを願いたいと存じます。それで只今佐多委員から資料の問題について何か御提議がある模様でございますから、どうぞ。
○佐多忠隆君 この委員会の開会堅頭において資料特にMSAに関係する資料を相当まとめて御配付願いたいと言つておいたのですが、まだ余り配付がないようであります。特に今日配付された資料の中に、新聞電報ですけれども、オルムステッド将軍が日本側と相互安全保障協定を検討中であるという言明をしたことに対して国務省がそれを否定する声明をいたして、その否定をする声明だけは今日遅滞なく頂いたのでございますが、これの前提になつているところのMSA援助に関する聴聞会の議事録そのものについては何ら配付も何もない。むしろそういうものこそ一つ遅滞なく御配付を願いたい。それから更にお願いしてあつたのは、相互安全保障法の一九五四年の綱領自体、それから綱領の説明書、それからその説明書をめぐつて上下両院の外交委員会でなされたダレスの報告、スタツセンの報告、ウィルソン国防長官の報告、ハムフリー商務長官の報告、それらのものを是非至急に御配付を願いたい。それからそれを配付願つた上でこの否定の声明を拝見をすることの方が順序だと思う。ただ否定したやつだけを非常に遅滞なくお配り願つて、その前のやつは全部配付せられないのは誠に困ると思う。こいつを至急にお願いしたいと思う。
○政府委員(下田武三君) 只今のオルムステツド将軍が証言いたしましたそれをあと廻しにしてその否定に関する国務省の声明を先に配付いたしました点でございますが、実は衆議院でこの証言が問題になりまして、外務省といたしましてもあの新聞でしか見ません。これはアメリカの議会におきまする証言もやはり相当の日数をたちましてからプリントされまして配付されますので、それを大使館が入手いたしまして航空便で外務省に送つて来るということになりますので、実際の正確な発言のテキストは、やはりアメリカの国会の議事録によるほかないと思いますが、それまでは多少日数がかかるかと思います。ただ新聞に出ておる程度の不正確なものでしたら或いは差上げられると思いますが、それではもう皆様お読みだろうと思います。それからなぜ国務省の否定が先に配付されたかというと、衆議院でこの発言に関しまして質問がございまして、外務大臣が、日本は交渉を現にしていないのにこういう発言があつたのは、誠に不審に堪えないから確かめてみるということを言明されましてすぐその措置をとりましたのです。それでアメリカは、あれは確かに事実に相違しておりますので正確なことをやはり発表するということにいたしまして、国務省がそういうステートメントを出しましたが、そのステートメントは電報で直ちに外務省に届いておるのであります。この後者の方はオフイシヤルな正確なテキストでありますから別に他意はないので、前者につきましてはオフィシャルなテキストがないということで、後者につきましてはオフィシャルなテキストを先に入手いたしました。そういう関係でございます。なおその他の資料につきましては成るべく早めにお手許に差上げたいと思います。
○加藤シヅエ君 五月二十五日に九州の香椎線の海ノ中道駅で乗務中の機関車の乗務員に対して一米軍人による傷害事件が発生したのでございますが、そのことについて外務省としては報告を受けていらつしやいますでしようか。
○政府委員(下田武三君) 実は私そちらの方を所管いたしておりませんのでよく存じませんのですが、伊関国際協力局長に必要に応じまして来てもらいますれば御答弁できると思います。
○加藤シヅエ君 今日でなくてよろしうございますから、次の機会にこのことについて報告を受けたいと存じますから、お願いをいたします。
○委員長(佐藤尚武君) それでは今の問題は来週火曜日に多分委員会を開くことになると思いまするので、その際伊関局長から御説明頂くことにします。
○佐多忠隆君 その来週火曜日に若し委員会をお開きになるのでしたら、そのときにやはりMSAに関して、事務当局でいいと思うのですが、一応の御説明を当委員会においてお願いしたいと思います。
○委員長(佐藤尚武君) MSAに関する事務当局の一応の説明、これは下田局長如何ですか。
○政府委員(下田武三君) 結構だと思います。
○委員長(佐藤尚武君) それではそういうことにいたします。ほかに御発言はございませんか。
○高良とみ君 この前視察いたしました御報告を申上げたいことと、PDのかかつておりましたものに対する特別調達庁の御説明を承りたいこととを申上げたいと思つたのですが、なお理事会で御研究を頂きたいと思います。その敷地及び契約等の経過を伺いたいと思います。
○委員長(佐藤尚武君) それでは散会後理事会をここで開いて頂きますから、そのときに御協議を頂きましてよろしうございますか。
○高良とみ君 なお水産庁からも水産資源のほうと行政協定の実施状態の関係とを承りたいと思います。特に北海道、東北地区に関することを承りたい。
○委員長(佐藤尚武君) それでは先ほど申上げました通り、理事のかただけお残りを願いまして、それではこれで委員会を散会いたします。 午後二時零分散会