労働委員会 第14号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1953/07/20
会議録
○山花委員長代理 これより会議を開きます。本日は赤松委員長が事故がありますので、私が委員長の職務を行いますから御了承願います。 この際公聴会開会承認要求の件につきましてお諮りいたします。ただいま本委員会に付託になつております公共企業体等労働関係法の一部を改正する法律案(山花秀雄君外六名提出、衆法第二号)、地方公営企業労働関係法の一部を改正する法律案(山花秀雄君外六名提出、衆法第三号)の審査を進めることにつきましては、右の両法案は国民の関心が非常に強く、きわめて重要な法案でありますので、各派の委員におかれましても、この両法案審議のためには、公聴会を開くことを強く希望しておられます。つきましては、公聴会を開こうとするときは、衆議院規則第七十七条によつて、あらかじめ議長の承認を得なければならないことになつておりまして、公聴会を開こうとする問題を定めました上で諸般の手続をとることになつております。ついしては、公聴会開会承認要求書を提出いたさなければなりませんが、公聴会を開こうとする議案については、公共企業体等労働関係法の一部を改正する法律案及び地方公営企業労働関係法の一部を改正する法律案といたしまして、意見を聞こうとする問題につきましては、公共企業体等労働関係法の一部を改正する法律案、及び地方公営企業労働関係法の一部を改正する法律案について、といたして参りたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山花委員長代理 御異議なしと認めまして、ただちに手続をとることにいたします。 なおまた議長のもとまで提出いたします公聴会開会承認要求が承認になりました場合には、委員会におきまして正式に公聴会を開くことを議決いたすことに相なつておりますが、公聴会の日時につきましては委員長に御一任願いたいと存じます。また公聴会開会の日時が決定いたしましたる上は、衆議院規則第七十九条によりまして、公聴会開会報告書を提出いたさねばなりませんが、これもまた諸般の手続とともに委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山花委員長代理 御異議がなければ、さようにとりはからいますから、御了承願います。
○山花委員長代理 次に、労働金庫法案(参議院提出、参法第四号)右を議題といたします。 まず提出者より提案理由の説明を聴取いたします。提案者参議院議員上條愛一君。 —————————————
○上條愛一君 ただいま議題となりました労働金庫法案の提案理由を御説明いたします。 わが国におけるいわゆる労働金庫は、昭和二十五年に岡山県において岡山県勤労者信用協同組合として設立されて以来、各地においてこれにならうもの多く、今日では北海道、東京、神奈川、大阪、兵庫等すでに二十九の都道府県においてその設立を見ておるのであります。 これらの労働金庫は、労働組合、消費生活協同組合その他労働者の団体を主たる構成員とする協同組織の形態をとり、その事業は、一方においてそれら労働者を中心に組織する団体の資金及びその団体の構成員たる労働者の手持金を広汎に吸収し、他方において、その資金をこれらの団体の行う労働者のための福利共済活動の資金として貸し出すとともに、その団体の構成員たる労働者に対し、その生活資金として融資しておるのであります。これは労働者が自主的組織により、その遊休資金を集めて、従来の金融体系においてまつたく等閑に付されていた労働者の生活資金金融の遂に活用するものでありまして、社会的にも大きな意義を有するものであります。 しかるに労働金庫は、これまでそのための独自の法律がなかつたため、中小企業等協同組合法に基いて、その信用協同組合として設立運営されて来たのであります。しかしながら、中小企業等協同組合法の規定するところは、本来の労働金庫とは、目的、構成組織、金融の性質等すべて異なり、そのため事業の運営にも幾多の不便を感じて来たのでありまして、労働金庫が今日の段階まで来ました以上、労働金庫の健全な発達をはかるためには、その本来の性格に即した独自の法律を制定し、もつてその基礎を明確にするとともに監督の適正を期することが、ぜひとも必要であると考えまして、ここに本法案を提出いたした次第であります。 次に、本法案の規定の建前の主要点を御説明いたします。 まず第一に、本法案では、労働金庫の構成及び運営の主体を、労働者をもつて組織する団体に置き、個々の労働者は、会員となる資格は持ちますが、会員としての議決権の行使、役員の選任等労働金庫の運営については、団体加入の会員にその主導権を譲るように規定いたしております。労働金庫が労働組合運動の一環として行われている経緯及び労働金庫の預貯金の吸収、貸付金回収の確保等から考えまして、労働者を団体として把握することが、労働金庫業務運営を円滑ならしめるゆえんであり、団体構成を貫くことが好ましいのでありますが、未組織の労働者が相当に多く存在する現状におきましては、これらの労働者に団体を持たないがゆえに金融の道を閉ざすことは妥当ではありません。そこで、業務運営上の発言力において団体会員との差異を設けた上、個々の労働者についても会員となり得る道を開くことによつて、労働金庫の理念を現実に即するようにいたしたのであります。 第二に、労働金庫の運営については、非営利の原則、直接奉仕の原則及び政治的中立の原則を定め、労働金庫の性格を一層明確にしたのであります。すなわち、労働金庫の事業の運営については、労働金庫は、それ自体の利潤の追求を目的とせず、その事業の効果が直接に会員の利益として実を結ぶように運営されなければならないのであり、さらに、労働金庫は、労働者の団体の行う福利共済活動及びそれらを構成する労働者のために金融を行うものでありますから、労働金庫が政治的色彩を帯びたり、あるいは、特定政党のみの利益を目的として金融をはかり、これによつて会員に損害を与えるようなことがあつてはならないので、その趣旨を明確にしたのであります。 第三に、本法案では労働金庫の組織運営については、金融機関たる性格に反しない限り、協同組織の原則をかたくとつているのでありまして、この建前より、預貯金の受入れ、資金の貸付等の労働金庫の業務も、もつぱら会員たる団体とこれに加入する労働者及び会員たる労働者、これらの親族のみを対象としております。これは労働金庫が会員たる団体を構成する労働者及び個人会員たる労働者の相互扶助の組織である以上、当然のことであり、またそれによつて初めて労働金庫の民主的な健全な運営が期されるからであります。 第四に、本法案は、労働金庫が多数の労働者の零細な預金やその他労働者の福祉のための貴重な資金を預かる金融機関でありますので、その安全確実な運営を確保するため必要な規定を設けるとともに、そのためには行政官庁の監督についても、極力その適正化をはかつております。 なお この法律を施行する行政官庁といたしましては、大蔵大臣及び労働大臣といたしてありますが、これは労働金庫が広く労働者の福祉の増進と労働組合の運営とに密接な関連を有するものでありますので、労働行政上の必要から、これを労働大臣に所管せしめるとともに、労働金庫は、一種の金融機関でありますので、金融行政上の面からは大蔵大臣の共管といたした次第であります。 以上、本法案の要旨を御説明いたしたのでありますが、それによつて明らかなごとく、その内容は労働金庫の本来の特殊性に即応し、その健全な発達を期するため、必要欠くべからざるものでありますから、何とぞ御審議の上、すみやかに可決されるようお願いする次第であります。
○山花委員長代理 本日はこの程度にとどめます。 次会は公報をもつてお知らせいたすこととし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十二分散会