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16回国会衆議院1953/07/15

予算委員会 第24号

発言数
29
登壇者
5
会派数
2
開催日
1953/07/15

会議録

尾崎末吉自由党

○尾崎委員長 これより会議を開きます。  昭和二十八年度一般会計予算外一案を一括議題といたします。昨日に引続き総括質疑を行います。福田赳夫君。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 私は総理大臣に、最近の国際情勢に処する日本の態度というような観点に立ちまして、数個の質問をしてみたいと思うのであります。  今回の本会議における外務大臣の外交演説によりますと、朝鮮休戦に対しまして、外務大臣は「特に、朝鮮において休戦が成立し、再び平和が回復されるならば、まことに喜ばしきことであります。」こういうふうに言われておる。また総理大臣におかれても、「朝鮮の休戦はアジアにおける平和回復の第一歩と見るべく、」というように、朝鮮の休戦に対して、日本国民、日本国といたしまして非常に喜んでいるというような表現を使つておるのであります。しかし私は、これは少し言葉が足りないのじやないか、こういうような感じがいたします。また韓国民に対しまして、非常な誤解を与えはしないか、また同時に日本の立場というものをあまり深く考えておられないお言葉じやないかというふうに考えるのであります。もともと朝鮮事変というものは、侵略戦争である。ソ連側がしかけたいくさである。それに対しまして、韓国民が立ち上り、また国連軍が援助したというのが朝鮮事変であります。しかのみならず、韓国といたしましては、三度にわたつてその国土を中共軍に蹂躙されておる。中共の政治というものに対しまして、非常な恐怖を持つておるのじやないかというふうにも思うのであります。またさらに民族の統一という悲願とも申すべき希望を持つておる。こういうような国民的要請を受けまして、韓国民がこの休戦に対してあれだけ強い反発を示しておる。それを隣邦日本としまして、ただ単に平和の第一歩である。あるいは極東に平和が来るので喜ばしい、こういうことで片づけてしまうことができるのかどうか。これは言葉の問題かもしれませんが、それでは非常に大きな誤解を招くおそれもあると思いますので、この点ひとつ腹を割つた、腹蔵のないお考えを承つておきたいと思います。

吉田茂自由党内閣総理大臣

○吉田国務大臣 朝鮮休戦条約その他の交渉については、私は十分承知いたしておりません。しかし大体論として申せば、日本と深い関係のある朝鮮においては戦争が行われ、しかもそれが共産主義の侵略から来た戦争であるとするならば、なるべく早く事態が平穏に帰するということは、ただに朝鮮ばかりでなく、東 洋において共産主義国との間にいくさが行われるということは好ましくないので、なるべく平常な状態に復して、そうして日本と朝鮮との間にも従来の親善関係を続けて行くというふうになるのが、日本としては望ましいことであると思うのでありますが、このたびの休戦条約について、李承晩大統領その他が反対をしておるということも事実でありましよう。また朝鮮の国民感情として、南統北一ができないのにかかわらず休戦条約が行われて、そうして統一問題はおろそかにされる——というわけでもありますまいけれども、その解決を一時といえども延ばすというのはおもしろくない、これは国民感情として了解ができますが、すべてのものを一時に解決するということはむずかしい話で、一つ一つ解決して行くというのが常識であろうと思います。休戦が成り立つて、そしてその後において統一問題がどう取扱われるかということは、連合国、国連その他の問題でありますが、いずれにしても、平和が成立しないのに、統一問題というようなものも休戦にひつからめて一時に解決してもらいたいという要求が、はたして妥当であるかどうか、これは現地におらずに、また従来の交渉の行きがかり、経過等について十分承知しない私としては、批評する限りではありませんけれども、常識論から申せば、休戦も一つの統一の経過とも考えられるし、また休戦後において平常な状態において統一運動を進めるということも一つの方法ではないか。休戦とともに統一問題も解決しろというその国民感情はもつともでありますが、実際政治としてどうであろうかという疑いもあります。これは実情に遠ざかつておるわれわれとしては、断言するほどの材料は持つておりませんが、常識論から考えてみると、休戦も一つの方法であり、段階であり、休戦後さらに統一問題を取上げるということも一つの方法ではないかと思います。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 朝鮮休戦につきましては、中共側においては、光栄ある休戦だということを盲つておる。これに対しましてアメリカでは、光栄ある休戦とは言わないで、合理的なる休戦である、こういう表現を使つてこのことを言い表わしておるような状況でありまして、私はどうしてもこれはどろぼうと妥協したというような感じがある。その感じもありましようし、また総理の岩われる南北問題もありましようし、さらに共産主義の脅威というようなものに対する一つの反発という点もあろうが、要するに李承晩大統領がとつておる態度というものは、これは韓国民の間に盛り上る国民感情を代表しておる態度であろうと思うのであります。これをただ単におめでたいことである、慶賀にたえないということで隣邦日本国が傍御するというのはどうかというふうに私は思うのであります。ただいま総理のお言葉を承りますと、そうばかりとも言えないように伺えますが、この点は十分ひとつ日本国といたしまして、東洋の平和、日韓親善というような見地から御留意を願いたいと思うの、であります。  それはともかくといたしまして、いよいよ朝鮮休戦もできそうな情勢でありますが 朝鮮休戦というものがこの際でき上るということは、日本の政治、経済の面において非常に重大なる影響を持つて来るのであろうというふうに思うのであります。そのこと 考えますと、この朝鮮休戦がなぜ起つて来る情勢になつたか、先ほど申し上げましたように、休戦は喜ばしい面もありますが、同時にいかがわしい点もあるのです。さようないろいろれな複雑な要素を含んだ休戦というものが、なぜここで妥結ということに動いて来たか。米ソの動きというものについて、総理大臣はどういうふうなお考えを打つておられるか。これは朝鮮休戦が日本の政治、経済に与える重大なる影響を検討する上におきまして、きわめて重大なる問題であろうと思うので、総理の御見解を承りたい。

吉田茂自由党内閣総理大臣

○吉田国務大臣 お答えをいたします。これは日本としてはソビエトあるいは中共に外交関係といいますか、その内情等について十分にこれをつまびらかにする機関が今日ないものでありますから、推測以上出ないのであります。しかし推測として考えてみますと、朝鮮事変は相当に韓国としても不幸なことでありましたが、同時に中共政府としても相当の損害がある、痛手があるということは、事実であろうと思います。人の損害からいつてみても、兵隊の損害からいつてみても、それから戦費の上からいつてみても、そのために中共の工業その他の発達、産業計画等が進まないとかいうこともありましようし、それからまた死傷その他から生ずる国民の不平もありましようし、中共としてもこの朝鮮事変というものは、決して軽々に考えられておるべきものでないだろうと思います。それからまたソビエトとしても、スターリンの死後における国内情勢については、いろいろとうわさだけがあり、新聞の情報以上には私は存じませんが、想像して考えてみますと、スターリンという一つの大物が、つまりスターリンのもとに非常な大きな力をもつて統一されておつたソビエト政府の一つの重大な地位におる人が倒れた。そして今日ソビエトというものは実に厖大な国である。従つてまた国内の機関も相当複雑であるのでありましよう。スターリンという大人物が倒れた、そのあとにおける国内情勢は、相当複難なものありと想像するのが常識ではないかと思います。最近においてもベリヤがどうとかしたとかいうことがありますが、これも一つの現われでありましようし、また東ベルリン、チエコ、ポーランド、オーストリア、ハンガリー、ブルガリア、ルーマニアまたしかりで、星国の間においても相当の影響を與えておるようであります。従つて朝鮮の戦争についても、ソビエトとしては、従来においても相当の関係を持つておつたのでしようが、また現在においても朝鮮戦線というものは、ソビエトにとつても重大な戦線であろうと思います。その戦線にもスターリンが死んだということは、やはり一種のシヨツクというか、相当の影響があつたろうと思います。今日としては、これは想像でありますが、ソビエト内部においても、外交においても、内政においても、相当複雑影響なを生じて、その調整に力を用いなければならぬということも当然でありましようから、ソビエト側から考えてみても、あるいは中共側から考えてみても、休戦を欲するということは当然であり、その結果休戦が展開されつつあるのではないかと思います。しかしこれは想像でありまして、根拠をもつてお話するわけではありませんが、新聞の報道等に基いて考えてみると、そうではないかと私は想像いたしております。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 ソ連側におきましてさような休戦的要望というものが起つて来たのは、総理の今のお言葉で理解できるのです。しかしアメリカがそのソ連の休戦の提案に乗つて行つたという、このアメリカの気分が、私どもといたしましては非常に重大な問題であると思うのでありますが、アメリカはなぜせつかく二年間もやり続けたあの朝鮮事変というものを、この際やめるような事態になつたか、これについてはどういう御感想でありましようか。

吉田茂自由党内閣総理大臣

○吉田国務大臣 朝鮮事変は米国のような富んだ国においても、やはり相当な犠牲を払いつつあり、国内においても朝鮮の問題はなるべく早く片づけろという輿論の動いておることは御承知の通りであります。またアイゼンハウアー大統領も、就任のときのあいさつといいますか、演説等においては、朝鮮問題を片づけるということを声明しておらるるのでありますから、その手前から申しても、朝鮮問題は何とかして片づけなければならぬという国内情勢にあると考えます。また国連も初めからして朝鮮問題は、なるべく戦局を限局してという考えから出発いたしたのでありますから、一応終局をつけるということは、国連としても希呈するところであり、アメリカはもちろん、国連に入つておる諸国あるいは朝鮮に出兵しておる諸国からいつても、なるべく早く兵隊を引揚げたいという希望のあるということも、想像し得るのであります。これを要するに、双方ともなるべく早く何とか片づけたいという希望が合致して、ここに至つたのであろうと想像いたします。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 いろいろ評論家の話なんか聞いておりますと、どうもアメリカという国は途中で責任を転嫁する、回避する態勢に出るという傾向がある。ことに現在のアイク政権においてしかりということを言われておるのです。たとえば東独におきましても、あるいはポーランド、チエコ等におきましても、あれはアイクの神経政策による一つの反乱、動揺であるというふうに言われておりますが、その神経政策による反乱、動揺が起つたら、アメリカは責任をとつてその解決処理に当るべきものではないか、それが当然じやないかと考えられるのにかかわらず、さあ東独においてあれだけの大暴動が起ると、船を一隻出しまして物資を輸送するという話でありますが、それ以上の何らかの政治的援助の手を差延べない。朝鮮においてもしかりじやないか。朝鮮においても韓国民をおだて上げておいて、そうしていやになつてあそこをほうり出す。次に来る問題はわれわれといたしましては日本の間中題でありますが、日本に対しましてアメリカがどういう態度に出て来るかということが、われわれとして非常な重大関心事じやないかと思うのであります。外務大臣に承りたいのでありますが、一体米軍はそう長くは滞在しない。一体いつごろまで滞在する見当であるか、大体の見当を承りたい。

岡崎勝男自由党外務大臣

○岡崎国務大臣 アメリカ側としては、日本に断りなしに撤退するわけには行かないのでありまして、政府と政府との話合いで、なるべく漸を追つて今のアメリカ軍を少くして行こうという希望がありますことは知つておりますが、政府の間の話合いがつかない間は、できないわけであります。政府としては、ただいまのところ、まだはつきりした見通し等ができておりませんので、いましばらくは、これに対する態度ははつきりできないだろう、こう考えております。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 いずれにいたしましても、米軍が撤退するのは時期の問題であるというふうに私は思うのであります。また朝鮮に対するアメリカの態度というものが、今後どういうふうに変転するか、これは端倪を許さざるものがある。その後の事態に対しまして、日本といたしましては、相当慎重な態度をもつて臨まなければならぬというふうに考えておるのであります。最近総理大臣がアメリカへ行くというようなことが、よく新聞に出ております。あるいは総理の代理を出すというようなことになるかもしれないということが出ておりますが、私は、ほんとうにアイク大統領とひざを交えて、この日本の立場というものをどうして行くか、東洋の平和というものをどうして行くかということを、真剣に談じ合うべき時期に来ておるのではないかという感じがいたすのであります。そういうような根本的な話合いがつきますれば、援助資金の処置はどうか、あるいは賠償問題——これはアメリカは直接には関係がありませんが、賠償問題をどう始末して行くとか、あるいは世界銀行からの日本に対する援助をどうするかというような枝葉末節の問題は、おのずからすらすらと解決して行く問題ではないかと私は思う。新聞を見て、私は非常に歓迎しておるのでありますが、そういうような計画が、総理にあられるのかどうか、これをひとつお尋ねしておきたい。

吉田茂自由党内閣総理大臣

○吉田国務大臣 私のアメリカ行きがたいへん問題になつておりますが、きのうも説明いたしました通り、これは新聞の報道であつて、実は本人はあまり関係いたしておらないのであります。今お話のように、アメリカとの間においては、いろいろな問題があります。またアメリカの十分なる援助によらなければ、日本の経済自立も、今日は基礎がはなはだ脆弱であると思いますし、またアメリカとしても、世界の大勢というものを見ますときに、共産主義国との間の関係から申しても、東洋においては、日本を経済的にも、防衛の上からいつてみても、安全な地位に赴きたいという考え方であることは、了解し得ると思います。ゆえに昨日も、MSAの問題は、単に軍事援助というものではなくして、それ以上の考えがありはしないかと思うと私は申しております。しかしこれまた想像でありまして、交渉いたしたわけではありません。そこで日本としては、日米の関係は最も重要な段階にますます入るのでありますから、私が行つてもしお役に立つものならば、むろん私においては躊躇いたしません。しかしこれはアメリカ側の気持もありましようし、向うが歓迎しない者が行つても、いたし方がないと思います。米国側の気持は存じません。また国内の情勢としても、今日出発することができ得るかどうか。政界は安定しないし、従つて財界も安定しないというときに、今私が行くがいいか悪いかという内政上の関係もありますから、私においては、今のところは何とも考えておりません。将来必要があれば、喜んで参ります。必要がないのに出かけることもありません。また相手の気持もありますから、私だけがうぬぼれて行つても、お役に立つか立たぬかという問題もありますので、新聞のニユースは、これはニュースとしておもしろ半分に取上げたのだろうと思います。本人には関係のないことであると御承知を願います。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 私は、総理が気軽に陣頭に立つて、非常にむずかしい時局を切り開いて行かれんことを希望いたしまして、総理に対する質問はは終ります。  次に大蔵大臣にお伺いいたしたいのでありますが、大蔵大臣は、今度予算に出ておる減税国債を、心からほんとうにこれをへつてみたいのだというお考えであるかどうか、お気持を伺つてみたいのであります。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○小笠原国務大臣 率直に申せば、個人としての若干の意見を持つております。しかしながら大蔵大臣として提案をいたしておりますので、その成立を希望しておる、こう申し上げます。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 その若干の意見というのをひとつお聞かせ願いたいのです。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○小笠原国務大臣 これは今年限りでやらないということにしております。私ども引続き担当しておればこういうことはいたしませんが、またどうもこういうことが重ねて起るおそれがあるのじやないか。また一部には、多少金融資本家がこれをよけい持つということになると、利回りから申せば一割ちよつと、二分近くにもなりましようから、そういう点がどうかという点が、若干懸念せられないでもございません。しかし普通の公債を出すことは現状望ましくないから、この点から見れば、減税国債の方がすぐれておる。また消化の点から見ても、これは現在のところ、いわゆる減税という魅力がありますから、その点で、ある程度は消化するこういうふうにも考えますので、彼此相まつて、率直に申せば、いいところもあり、悪いところもあると思うが、しかしこうきまつておる以上は、これをぜひ通過させたい、かように考えておる次第であります。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 今度の国債を四分にきめられた。どういうお考えで四分とされたか。非常なとつぴようしもない金利でありますが、この四分という点について御見解を承りたい。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○小笠原国務大臣 これは大体減税の率を織り込みました結果、ちようどその辺が妥当であろう。それでさつき申した通り、一割二分見当の利回りになると思います。従つて減税国位の表面を四分にする、こういうことになつておる。全体の利回りその他から出したわけであります。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 この国債の利率をどうするかということは、私は非常に重大な問題じやないかと思います。減税というものがプレミアムとしてついておりますから、これは考え方が多少違いますが、しかしこの四分という、まつたく経済の実相から離れたようなものをきめるところに、私どもは不可解でならないところがあります。たとえば五分五厘とかあるいは六分五厘というようなことでありますれば、国の実勢にも合う。それをなぜ四分にしたか。減税をつけるにいたしましても、これは五分五厘なら五分五厘の上につけべきである。今後国債借りかえとかいろいろ問題が起つて来ますその国債を一体どういうふうにして処理して行くかという問題と、重大な関連がある問題であります。下半期における借りかえについては、どういうふうな利息をつけるつもりであるか、これをひとつ承つておきたい。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○小笠原国務大臣 公債は福田さんもよく御承知のごとく、利回りから出すのが普通であります。従いまして今度九月に借りかえを要する公債についても、たとえば五分五厘で六分二、三厘の利回りにしようとすれば、かりに償還年限を七箇年と見てそうすれば発行価格を下げなければならぬということになります。しかしまた発行価格を下げることは公債の市価にも影響するということ等もありますので、たとえばこれを六分にして発行価格をどうするかというような問題があります。つまり公債の表面の利率とそれから発行価格及び償還年限等の関係を織り込んで利回りから算出して行くということになりますから、この出し方にはいろいろあると思います。これについてはおよそ一定の限界がありはせぬか。たとえば日本で申せば四分の公債といいましても、世界的に申せば非常に高い公債であります。従いまして公債の表面利率は非常に低い方がいいのじやないかというような意見も出て参ります。しかしまた六分というような公債も六分をかりにパ—と見れば、現在の金融機関ではおそらく消化は相当むずかしいのじやないか、かように考えます。言いかえれば、利回り六分であれば相当消化が困難ではないか。ところがかりに二百億借りかえといたしまして、この消化の点を考えますと、これが不消化に終つた場合においては、いわば赤字公債、日本銀行引受になるおそれがあるのであります。こういう点もありますので、それらの点をよく市場の情勢とにらみ合せて決定いたしたい、かように考えておる次第であります。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 そうすると利回り六分を上まわるくらいな見当でございますか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○小笠原国務大臣 大体から申しまして、私どもは六分で行ければ非常にけつこうだと考えております。しかしながら金融業者は大体六分五厘を希望しておることは、銀行業者の要望等で御承知の通りであります。そこで現化のところは金融業者が大体持つのでありますから、これに無理をしいることもできない、納得のできる程度で持たせなければならぬ。こう考えますと、あるいは六分をちよつと出るのではないか、その出る分をなるべく少くしたい、かように考えておる次第でございます。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 そうしますと、私どもは減税国債についてわからない点が二つある。今経済の実勢から行くと、利回りが六分二厘というと、公債の利息というものは五分五厘とかあるいは六分とか、その辺の利子をつけなければならぬということになる。それとともにもう一つは利回り二割二分または一側五厘に該当するというくらいな高い利回りの国債を、今大切な国費を使用して出す必要があるのかどうか、そこに重大な疑問を持つのであります。一体きようは関係官が来ておられますかどうか。興業債券なんかは利回りは一体幾らくらいになつているのですか。おそらくずつと低いのだろうと思います。それより上まわりまして、しかも政府の公募位であるこういうものを市中に出す、しかもそれが売れないで金融機関に大部分を持たせる、こういうようなお考えのように承つておるのでありますが、これは非常に間違つた行き方ではないかというふうに私は思うのであります。どんなお考えでこの公債を進められておるか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○小笠原国務大臣 今の減税国債のことは、これは実は二十八年度予算を編成するときもうでき上つておるのであつて、しかも今度の減税国依は、御承知のようにこれをもつて投資、特別会計に入れて、それで必要なる基幹産業にこれを向けるということに相なつておるので、ちよつと一般公債の場合と例が辻うと思うのであります。かように考えて、私どもは、このいわゆる財政融投資の面の必要上から起つており、日本の基幹産業の面の必要資金からも起つておるから、この金をあげていわゆる投資特別会計に移すならばこの程度はよかろう、こういうふうに考えておる次第でございますが、私もはつきり今の利回りを記憶しておりませんが、普通の興業債券その他は八分二、三厘ぐらいの利回りじやないかと思います。そういうふうなものからいたしますれば、これは非常に高い利回りと思いますが、しかしこういうことによつて投資特別会計にこの金を入れて、そうして日本の某幹産業をつちかつて行くということになるのだから、この点はよいのじやないか。いいなら来年もやるかといえば、これはどうも私は来年度はやりたくない。ことしの唯一の例外としてこれを認めたい。だから私がさつき率直に申し上げた通り、私個人としては若干の意見があります、こう思し上げたのはそれであります。けれどもこれがきまつておつて、しかもこれをかえるというほどの強い意見が私にもないので、この程度はよかろうと思つて本案の通過を希望しておる、こういう次第であります。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 私は、その公債で得た金を正慶産業につぎ込むということには並存はないのです。ただ公債を出して金を調達するやり方ですが、何も国の信用を背景にして一割二分も出す必要があるのかどうか。ほかの国家的背景のない一般の銀行でも八分二、三厘で調進できる資金を、国が一側二分も出す必要があるのか。これがどうも私は理解できない。大蔵大臣はそれを理解されておるのかどうか。それをいいこと、だと思つておられるのかどうか、この点を伺つておきたい。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○小笠原国務大臣 今の日本の基幹産業の面から申しますと、ここに二百億の金を投資することがぜひ必要だ、それでは投資するについてもこれによらずに他の財源を求むべし、言いかえれば普遍の公債で行つたらどうかという問題になるのではないかと思う。あるいは逆に考えれば外貨でも一部売つたらどうかという考え方も出るのではないかと思います。これはいずれにしても日銀引受以外にございません。私どもはそういう点等分を考えてみて、これをやるよりはそこに減税というわくがあるだけでも消化の点が楽に行けると見ておりますから、そういう点でこの程度は忍ぶべし、一言でいえば、こういう考えを持つておるのです。

尾崎末吉自由党

○尾崎委員長 福田君に申し上げますが、参議院の方に十一時四十分までというお約束があつたわけでありまして、盛んに要求が来ますから、あと一問だけにお願いします。

福田赳夫小会派クラブ

○福田(赳)委員 それではもう一間。どうもはつきりしませんが、これについては四分という利忠が非常におかしいと同時に、一割二分という高率を払うのは濫費である、こういうふうに考えておることを、はつきり申し上げまして、町間もありませんからこれはおしまいといたしますが、ただ減税国債に関連しまして、今度投資特別会計というものを淡けた。この投資特別会計というものはわけがわからぬ。国の投資を全部投資特別会計にまとめたかと思うとそうじやない。国民金融公庫だとか農林漁業金庫だとかいう国家投資をわざわざ一般会計の方に残しおる。予算の総額が一兆億円を越える、これでは予算膨張のそしりは免れないから、ひとつ特別会計をつくつてそこへたな上げするというお考えでこういうことをされたのではないかと私どもは見ておりまして、非常に遺憾に思つて警戒をしておる。この点大蔵大臣はどういうお考えを持つておるか。

小笠原三九郎自由党大蔵大臣

○小笠原国務大臣 投資特別会計ば見返りその他のものを入れるものもありますが、今度の分を入れるのが主になつておりまして、今お話のようなぐあいに私ども実は考えておりませんが、しかし投資特別会計のこれからの処置につきましては、日本がほんとうに必要としておる投資にのみ向ける特別会計としての扱いをしたい、かようには考えております。

尾崎末吉自由党

○尾崎委員長 これにて予算三案に対する質疑は終局いたしました。次会は討論採決を行うこととし、その開会日時は公報をもつてお知らせいたします。  これにて散会いたします。    午前十一時五十分散会

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