郵政委員会 第22号
- 発言数
- 151 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1953/10/07
会議録
○田中委員長 これより開会いたします。 郵政事業並びに監察制度に関する件及び派遣委員より報告聴取の件について、前会に引続き調査を進めたいと思います。 まず派遣委員より報告を聴取いたします。羽田武嗣郎君。
○羽田委員 私どもの班は、濱地文平君と私と、それから稻田専門員の三人を主体としたものでありまして、第三班でございますが、この第三班の視察状況を御報告いたします。 まず第一に、第三班は長野、金沢両郵政局管内にわたりまして、長野、新潟、富山、金沢、福井の北陸の各地の郵政事業を視察いたしたのであります。いろいろな事情からいまだ東京郵政局管内の調査は済んでおりませんが、来る九日にこれを完了いたしたいと存じております。この意味におきまして、今日は全般を通ずる資料等の整理、検討を完了する段階に至つてないことを、あらかじめ御了承おき願いたいと思うのでございます。 調査事項の第一は、郵政部内における職員の給与の不均衡についてでありますが、本年一月一日から郵政事業に公労法が適用せられ、ついで去る七月郵政職員の給与体系是正の調停案が受諾せらるるに及びまして、大多数の郵政職員に大きな光明をもたらすと同時に、公労法の適用職員と非適用職員との間にすでに顕著な給与の不均衡状態が生じております。かくいたしまして現業生活の秩序に重大な破綻を生じつつありますることは、各位すでに御承知の通りであります。しからば現在の給与の不均衡状態はいかにして生じたかと申しまするに、冒頭でもちよつと触れましたように、公労法が郵政事業に適用になつたことが主たる原因でありまして、派生的な諸事由がこれに随伴して今日の問題を惹起したことは言を要しません。すなわち従来単一の給与法の統制下にあつた郵政職員に公労法が適用になつた結果、その大多数の組合員は、団体交渉によつて独自の給与制度を持ち得ることになり、給与法適用のわく外に置かれるとともに、残余の職員は従来通り給与法の支配を受けるという、二本建の給与制度が行われるに至つたのであります。しかしてこの制度下にありまして、給与法のわく外職員、すなわち公労法の適用職員には、暫定の増給措置及び給与の頭打ち是正措置というような、一連の給与改善の施策が行われたにもかかわらず、給与法下の職員には何らの方策が行われなかつたために、ここに不合理な給与の不均衡状態が発生したわけであります。 以下少しく右の給与改善施策の内容に触れてみたいと思います。すなわち増給措置といたしましては、調停案の完全実施に至るまでの暫定措置として、実質的に一号俸相当の増給がすでに実施を見、完全実施後には、予算の点から見て、さらに一号俸強の昇給が予想されておるものであります。次に頭打ち是正措置といたしましては、一級上位の級の最高号俸まで普通の昇給を認めるものでありまして、通常四号俸または五号俸の緩和が意図されております。公労法適用者に対する改善措置が以上のような内容であるところから、非適用者との間には現在最小限度一号俸の差異を生じ、この不均衡の状態は年を追つて拡大せられ、遂には収拾できないありさまとなることは、火を見るより明らかであります。しかして以上のアンバランスは、もつぱら本俸に関する点でありまして、現在の不合理な状態は、本俸関係にとどまりません。さらにそれ以外の給与の面におきましても、注意を要する点があつて、給与のアンバランスに拍車をかけていることは、看過できないところであります。 すなわち管理監督の地位にある者は、その任務の性質上、かなりの超過勤務を余儀なくせられております。従つてその超勤手当も、従来は比較的多額であつたわけであります。しかるに公労法の適用の結果、適用者の予算と非適用者の予算との相互の流用が禁止せられ、一月十五時間以上の支給が事実上不可能となつたため、四十時間程度の起動を必要とする課長級の実例においては、約四千八百円の減収を示しているのであります。また現業局長にありましては、超勤手当の支給がないことになり、別に支給を受ける管理者手当は、一律に本俸の一二%にすぎ吏せんので、結局三十八時間程度の超勤をする局長につきましては、五千三百円程度の減収を示しておる状況であります。 以上申し上げたような諸事情が累加し、悪条件の重なつたところに大幅の影響が現われたわけでありますから、現業局等におきまして、課長級の給与が往々にして主事級より低位になり、比較的困難な仕事である労務人事の担当者の給与が、同僚または部下より下まわるというような不合理が随所に貝受けられますのも、決して異とするに足りません。管理監督の地位にある若が、給与の面において同僚または下僚から同情の目で見られるようなこの状態ある者の志気を沮喪せしめ、これを見る者の目が同僚から軽視の念に移行して参りますことも、自然の成行き2申さねばなりません。かくては管理監督の実を期待すべくもなく、横転、昇進も円滑を欠き、重要な管理監督の地位に人材を失うに至ることも必定でありまして、事業のためまことに寒心にたえない次第であります。 そもそも管理監督の地位にあつて、職責の重大である者が、適用外職員の指定を受けたために、適用職員より劣悪な給与を与えられるがごときは、職務と責任の度合いに応ずる給与の基本観念に背馳する、まことに筋の通らない話であります。現に国鉄、電通のごときは、管理監督の地位にある適用外職員にありましても、組合が団体交渉によつて獲得した給与上の利益につきましては、同様に均霑いたしておるのであります。従いまして、郵政に見るがごとき給与の不合理性は、公労法自体の特要請するところではなく、まつたく給与法体系上の欠陥であると結論することができると思うのであります。 以上、本問題に関する基本的な考え方を一応申し述べた次第でありますが、しからば具体的な試案はどうかと申しますに、二、三腹案といつたようなものがないでもありませんが、さらに慎重検討を要する点もあり、最終的な結論を出す時期に達しておりませんので、本日はこの程度にとどめ、アンバランスのために不遇にある非適用者に対し、アンバランスを是正するに足る立法措置、換言すれば、将来予想せられる給与形態については、本省の課長、郵政局の部長以上というような管理監督の性格が歴然としている者に限り、一般官庁並に俸給表を適用するにとどめ、それ以外の者には、企業官庁の特質を十分に織り込んだ特別俸給表を一様に適用するような立法措置が望ましいこと、右措置に関しては、必ずしも公労法適用者の範囲を拡大することを必要としないこと、予算総則の規定において給与総額を定める場合には、公労法の適用者、非適用者の区別を立てず、全郵政職員または少くとも一般俸給表適用者以外の者を、一括して、これを対象とする必要があることだけを申し添えておきます。 次に不良局舎関係、置局関係、簡保積立金の運用関係の各案件につきましては、いずれ資料を整理の上、報告書の形で報告申し上げることとし、ここではただ局舎関係につき、両郵政局、郵政監察局の新築、新潟駅の移転に伴う新局の開設、五十年以上を経過し、焦眉の急に迫られている金沢局の新築、金沢貯金局庁舎の合理化、金沢局の新営については、郵政局、郵政監察局を包含した郵政ビルの建設等につき、熾烈な要望のあつたことだけを申し上げるにとどめたいと存じます。 次に、これは調査事項とは直接関係のない問題でありますが、北陸地方の特殊事情に基く、いわゆる私設郵便局について一音申し上げたいと存じます。いわゆる私設郵便局は、終戦後の通信の混乱時期に際し、一時相当の規模をもつて横行したもので、当時論議のやかましい問題であつたことは、まだわれわれの記憶に新たなところであります。しかしながら事業水準の戦前復帰とともに、すでに過去の問題であると簡単に考えていたわれわれは、このたびの視察に際しまして、現地側からいまだに跡を絶たないという事実を指摘され、一驚を喫した次第であります。この問題に関しましては、経費が許されるならば、汽車便を一、二便増加して、公衆の要望にこたえたいとか、あるいはこの郵便法違反事件を細大洩らさず摘発することは、人員上からも不可能であるから、ある程度以上悪質のものに限つて取締ることにしているというような御意見を、現地側の声として承つたのであります。それらの御苦心は十分了承いたしたわけでありますが、この問題の持つている意味を深く考えて参りますと、事業運営上考慮しなければならぬ点を包含いたしておるやに看取されたので、それらに関する所見を次に申し述べたいと思います。 これらの私設郵便局はどういうルートによるかと申しますのに、従来のように汽車便を利用するものばかりではありません。大阪間道路の整備に伴つてトラック便が激増し、しかもそれらはもつぱら夜間運行を主とするものであります。従つてルートもこの方面に主として発達しつつあるようであります。夜間トラックは、いわば鉄道のある盲点をつくもので、両地間の経済の緊密性が必要とする手段を生み出したものと言えるのであります。この意味におきましては、鉄道も郵便も需要の進みに対し明らかに足踏みをしているものと申さねばなりません。これは北陸地方における一つの特殊現象にすぎないものか、それとも事業現状の一つの断面を現わしているものか、検討の余地のある問題と思うのであります。そもそも国民に平等のサ―ビスを提供するのは、郵便の本質的な使命であります。しかしながらこれを通信施設の普及徹底というような面のみに狭く限定するわけには参りません。需要の特殊性、高度性に即応し、これにふさわしい特殊な高度のサービスを提供することもまた同じ程度に肝要でありまして、需要をあまねく満たすという広義の意味では、やはりサービスの平等といつてもよいかと思うのであります。この二方向の均衡調整をどのようにしてはかるかは、郵便事業運営に課せられた今日の重要課題と申さねばなりません。郵政財政の現状におきましては、郵便施設の普及という面に対しましても、はなはだ遺憾の点が少くないのでありますが、この高度の、または特殊の需要を充足するという面におきましても、郵政事業の現状は、はたしてどの程度進んでいるものか、大いに疑問とせざるを得ません。 話をもどしまして、当面の問題に対し、はたしていかなる対策を講ずべきかと申しますに、事情が上述の通りとすれば、単に汽車便の回数をー、二便増すとか、その運行時間を多少いじくるといつた程度では、真の救済にならないことは明らかであります。経済の需要が郵便の通例の方法をはるかに先行しているものとすれば、郵便の利用形態に新方面を開く等、何らかの抜本的な対策をすみやかに講ずべきであると思うのであります。政府におかれましても、本問題を局地的な問題とせず、郵政事業が世の進運はいかに即応すべきかという大きな視野に立つて、その一つのテスト・ケースとして慎重に検討されんことを強く要望いたしておきます。 はなはだ粗雑ですが、以上をもつて報告を終ります。
○田中委員長 なお他の委員よりも報告事項があるかもしれませんが、その点を保留いたしまして、これより郵政事業並びに監察制度に関する件について、昨日に引続き質疑に入りたいと思います。佐々木更三君。
○佐々木(更)委員 今日は大臣は見えないのですか。
○田中委員長 間もなく見えるそうです。
○佐々木(更)委員 きのう私は五項目について、政府のお考えについて説明を求めたのでございますが、きのうの大臣の説明の全体が非常に不満足でございました。それで今日はきのうの大臣の説明に基いて質問をしたいと思うのでございますが、大臣がいないと非常に都合が悪いのですが、いつごろ来ますか。
○田中委員長 今連絡をとつています。
○佐々木(更)委員 きのう質問したほとんど全部が、局長でいけないということではないが、局長は大臣でないからという理由で逃げようとするおそれがあるので、できるだけ大臣に出席してもらつて討議を願いたいと思います。――それでは、大臣が間もなく見えるそうだから、その前に、大体これは局長において御答弁が願えるかと思うのでごごいますが、前提としてきのう私は、現在裁定にかかつておる新賃金の問題、断続勤務の問題、行政機構と郵政省関係の問題並びに二十九年度の予算の内部について、その他局舎の点等、五項目にわたつて御説明を願つたのでありますが、その大部分が大臣でなければよくおわかりにならないと思うのでごごいますが、その場合に一貫して大臣の説明は、これらの問題の実現性について、現在郵政省は独立採算制の建前をとらせられておるので、要するに予算の関係上実現がむずかしい、こういうふうに答えられたのでございますが、局長は現在郵政事業は独立採算制でやつておるという確信を持つておられますか。
○中村説明員 お答えいたします。私どもの郵政事業は、御承知のように一般会計と特別会計と、両方を所管しておるわけでありますが、この特別会計の方におきましては、お話の独立採算制ということを基本にいたしましてやつおるわけであります。従つて現状を申し上げますると郵便貯金、保険その他のいろいろな仕事は、いずれも独立採算という基本観念のもとに立つて運営をいたしております。そこで独立採算ができておるかどうかというお尋ねでごごいますが、郵便と保険、それから電信電話関係、これは歳入歳出つじつまを合せて独立採算ができております。ただ郵便貯金の関係につきましては、建前がこういうことになつておるわけであります。郵便貯金で預けました金額は、いずれも資金運用部に預託をいたしまして、資金運用部から郵便貯金の運営に必要なる経費と、それから一般国民に支払います利子、これを合せてすべて資金運用部に預けました預入額に対して一定の利率をかけた経費でまかなえ、こういう建前になつておりますために、必要なる経費とその入つて来ます預託利子の収入との間に不足経費が出て参ります。これが二十八年度におきましては約三十一億でありますが、その分は一般会計から補填をする、こういうことにしておるのです。郵政省といたしましては、すべて不足の経費も合せてもらつておりますので、歳入歳出のつじつまが合つておりますけれども、形の上からだけ見ますと、いかにも赤字のように見えるのであります。しかしこの赤字のように見えますものは、今申し上げましたように、資金運用部に預託した貯金の現在高に対して一定の率をかけて出て来るものでありまして、この赤字は決していわゆる運営上の不手ぎわとかいうようなことによる赤字ではない、そういう特殊の意味の赤字でありまして、資金運用部と一般会計という二本建で私の方では必要経費をもらつておる、そういう実情にあるのであります。
○佐々木(更)委員 私の質問する目的は、郵政省の方でやり方が悪いために、赤字が出ておるとかどうとかいうことではないのであります。つまり郵政事業が真に独立採算制の建前に立つならば、きうの私が説明を求めた待遇の改善にしても、あるいは断続勤務等の逆コースの労働政策をとらなくても、もつと合理的な郵政行政の運営はできるのではなかろうか、こういうことを中心に私は聞いておるのであります。ただいまのお答えでは独立採算制ができておると言いますが、真に独立採算制であるとするならば、郵政行政に対する全体の完全な権限がなければならないと思う。この完全なる権限の運用について最大可能の業績を上げたところに、独立採算制の建前がある。ところが今お答えのように一年何億か何百億かに相当するような、しかもそれをもし郵政省で管理、運営するならば、相当の財政的な余裕が生じるであろうと思われるような郵便貯金が、いまなお大蔵省の資金運用部の方に奪われておるということは、ものにたとえて言うならば、ちようど足を鎖でつながれたさるのようなものであります。お前自由に歩けと言つたつて、その鎖の範囲しか歩くことはできない。今の郵政省はそれだと思う。こういう問題をもし解決するならば、これらの待遇の改善にせよ、あるいはなど断続勤務というような反動的な労働行政をとらなくても、定員の増加、配置の合理化こういうことで近代的な郵政行政が運営できるだろうと思う。こういう点に対して一体郵政省は、もちろん希望するでありましうが、あまり努力しておらないのじやないか。まずこういうような断続勤務等を申請する前に、郵政省当局としましてはこれらの問題を解決して、完全なるところの運用をなして、なおどうしてもこういうことをしなければならないというならばまだしも、そういうような努力をしないで、ただ断続勤務等の反動的な行政をやつて来るということは、私ども委員としては承服しかねるのであります。そこで一体郵政は過去のことはいざ知らず、来年度予算の上で、この郵便貯金を大蔵省の資金運用部から返還してもらつて、これを郵便行政の面で運用して、そうして財政的余裕をつくるという努力と確信を持つておるかどうか、まずこの点について重ねてお伺いいたします。
○中村説明員 たいへん大きな問題でございまして、これは私から御答弁を申し上げるには少し不適当かと存じます。私ども事務を担当しておる者といたしましては、ぜひ完全な意味における独立採算ということが望ましいという希望を従来とも持ち続けておりますし、今後ともそういう希望は持つておりますが、これは国家全体の政治、経済、いろいろな問題に関連する問題であろうかと思いますので、私からの答弁はさしひかえさせていただきます。
○佐々木(更)委員 全体として郵便行政の完全なる運用を先にしないで、言いかえると、こういうことは大臣の肯うべき言葉でござい言ましようけれども、郵政当局の政治的無力を、労働者の労働時間その他の勤務条件にしわ寄せをするようなことは、非常に不適当だと思う。従つてこういうような根本的な問題が解決するまで、郵政当局は少くともこういうような断続的勤務に対する許可申請は取下げをして、まず根本問題を解決して、しかる後われわれ委員も、また職員諸君も、一般社会も納得するような方法でこれを解決することが至当だというが、取下げる考えはございませんか。
○八藤説明員 昨日佐々木先生の御同様の趣旨の御質問に対しまして、大臣よりいろいろな観点から取下げる意思はないというお答えを申し上げておりすから、私はもといたしましても、これを取下げるような意思は持つておりません。
○佐々木(更)委員 どうもあなた方は、人の長たる資格がないようですね。自分が努力すべきことを努力しないで、つまり強い者の権力の前には手も足も出ない。大した努力もしないで、管轄の権限を奪われておいて、その方は御無理ごもつともで解決しないで、そうしてそういう自分たちの政治的無力だけを、労働条件の劣悪化にしわ寄せするなどということは、考え直さなければだめです。あなたがどうしても取下げないというならば、いずれまたあらためて取下げる方法を私たちも研究することといたし、また要求することといたしまして、次に労働省の方にお尋ねいたします。労働省からどなたか来ておられますか。
○田中委員長 見えております。労働基準局の監督課長です。
○佐々木(更)委員 それでは労働基準局の監督課長さんでよろしゆうございますが、きのうたしかこのことについて目下研究中というお答えでございました。断続勤務は労働省から見ても、好ましい勤務条件ではないと考えておるだろう、こう私は労働省側の考え方をそんたくするのでありますが、労働省は言うまでもなく労働者に対する少くともサービス機関として、労働者の地位の向上、待遇の改善、こういうようなことを主としてつかさどる関係官庁として、まさか継続勤務という勤務状態がよろしいということは、おくびにも出せないだろうと思うのでございますが、労働省はこの点どう考えておりますか。
○和田説明員 お答えいたします。佐々木先生の御説の通り、私どもの役目は、労働者の地位の保全と地位の向上を目的といたしておる役所でございますので、できるだけ労働者のためになるような措置をとつて参りたいと存じております。労働時間につきましても、御存じのように基準法におきましては八時間制をとりまして、原則として八時間をうたつておりますが、ただ基準法におきましては、わが国のいろいろの状態を考えまして、これに対して例外措置を規定いたしております。その例外措置の一つといたしまして、管理監督の立場にある者や監視業務あるいは断続的労働、そういうようなものについては、労働時間の拘束を一応はずしてもさしつかえないという規定が四十一条でなされております。労働省当局といたしましては、そういう立法があります以上、そういうものに関連いたしまして、基準法の適用を受けます事業主から、うちの労働は基準法の四十一条に該当すると思うが、労働省としてはどう考えておるか、許可すべきものと思うが、どう思うかと聞いて来られますと、現在の立法がそうなつております以上、私どもといたしましては、その範囲内におきましてその労働実態を検討いたしまして、先ほど申しましたような趣旨からともあわせ考えて、法文に従つて処理いたしたい、こういう考えでおります。
○佐々木(更)委員 どうもさつぱり要領を得ない答弁ですが、私の聞くのは、労働者の地位の向上、待遇の改善こういうような一般的に労働者の利益を考える労働省から見て、断続勤務という勤務状態はむろんやむを得ないというお考えもございましようが、できるだけこれをなくする、こういう方向に向つて労働行政は進まなければならないと思うが、労働省はどう考えておるか、こういう点でございます。
○和田説明員 実は四十一条の法文の趣旨をここで御説明しますのは、かえつて恐縮かと存じますが、四十一条に書いてございますのは、拘束時間がございましても、労働密度が非常に薄い作業については、八時間ということだけで区切るのはどうだろうという趣旨のようでございます。確かに私どもが今までやつて参りました四十一条の認定を見ましても、拘束時間ではございますが、まつたく働かなくてもいいと同じような労働実態があるわけでございます。そういうような場合においては、やはり労働時間の制限はそんなに労働者にも酷になりませんので、労働時間の制限をはずしてもさしつかえないではないかというような趣旨で取扱つて参つております。四十一条は労働密度との兼ね合いでできているものだと存じております。
○佐々木(更)委員 私は四十一条のこの法の内容を課長に聞いておるのではありません。先ほどから言つておる通り、四十一条のこういうような時間外勤務をも労働省が許可し得る法を規定したというのは、終戦後の日本の特殊な経済状態からで、従つてこういうことは好ましくない。好ましくないが、こういう法律をきめたからあなたの方で適用するとおつしやるが、労働省の立場といたしましてはこの適用範囲を漸次縮小するように努力することを考えていなければならないと思う。それを聞きたい。これで許せるか許せないかということを聞くのではない。許せるから、許可を申請する。それをあなたの方で許そうかどうかと思つて首をかしげて研究するというのでありましよう。それを聞いておるのではない。そういうふうにできた法律ではあるが、こういう手持ち時間というような、いつできるかわからない仕事だとおつしやるけれども、しかしたとえば八時間でやめて、あとの一時間は何かものを考えるとか本を読むとかできる時間ではあるけれども、これらの労働密度の低い業種といえども、まさか本を読んだり遊びに行つたりすることはできないなら、勤務時間というものは緊張度においてそうかわりはないと思う。こういうような不当な労働就業状態というものは漸次縮小して行くのが、労働行政の建前でなければならなぬでしよう。そういう建前の上に立つておるかどうかということを聞いておるのです。
○和田説明員 私どもといたしましては、先ほどもお答えいたしましたように、労働者の地位の向上ということを念頭に置いて行政を進めておりますことは、佐々木先生のお説の通りであります。しかし労働時間……と。
○佐々木(更)委員 許可するかどうか’ということではない。あなたの態度、基本方針を聞いておる。
○和田説明員 基本的な態度といたしましては、今お答えをいたした通りでございまして、ただ法文に定めてあります問題について具体的にそれが出て参りますと、私どもとしてはこの法律がこうなつておつても、それは無視する、許可しないのだということも、まことに言いかねる立場にあるわけであります。そういう立場上、私どもとしましては具体的に、今回の場合のように郵政当局から出て参りますと、やむを得ざる立場にあるということは御了承願いたいと存じます。
○佐々木(更)委員 それでは私はあなたの答弁をこう理解いたします。こういう法律がある、だから現在研究しておるのだ、しかし労働省の立場としては、こういうような非常に不合理な労働条件は、漸次なくして行きたいんだと考えておる、こう解釈してよろしゆうございますか。
○和田説明員 これは全体の労務の配置、労務管理の問題との兼ね合いでございますので、ただちに現在の日本の労務管理全体から見まして、四十一条を廃止していいかどうかについては、なお相当の問題が残つておるのではないかと存じております。
○佐々木(更)委員 そんなに課長は臆病になつて逃げなくともよろしゆうございます。私は何も四十一条をなくせと言つているのではない。四十一条の適用はできるだけこれを縮小して行くような方針をとるのが、労働省の建前でなければならないじやないか、こういうことを聞いておるんで、何もこれを廃止するとか、あなたの方で四十一条を廃する法律案を出しなさい、こういうことをあなたに聞いているのじやない。これはあるんだ、あるから適用もできるが、適用しないこともできる。許可することもできるが、許可しないこともできるんだ。そうでしよう。だからできるだけ労働者の地位の向上、待遇の改善を考える労働省としては、この適用範囲を狭めることは当然ではありませんか。それをあなたはそんなに逃げる必要はありません。それはあなたの当然の立場です。 しかしそれはそれでいいでしよう。それでそういうふうにできるだけこの適用を狭めて行かなければならない労働省の立場から考えるならば、たとえば断続勤務は好ましくない労働条件だということは、大臣もあとで好ましくないと言うにきまつておるんだから、しかたがないからとは言うでしようが、好ましくない労働条件なんだから、これはあなたの方では、そういう建前からいえば、許可をする場合に、郵政省としてはこの許可以外には何とも切り抜ける道はないんだ、いわゆる絶対やむを得ない、絶対不可避の道だという一つの許可基準が出て来なければならない。ただいまあなたの聞いているように、郵政省は政治的折衝で、郵便貯金の全部を大蔵省の資金運用部にとられて、まだ解決していない。こういうものを解決すれば、こういうことをしなくとも済むんだ。だから少くともこれらの前提条件を解決しないで、結果だけを労働条件の劣悪にしわ寄せするということは、労働省の立場から好ましくないことはきまつている。当然あなたの方は許可すべきではない。きようはあなたは労働大臣でないから、許可しないということは言えないが、こういうものを許可する場合には、絶対不可避の道だということがここで客観的に証明されなければ、許可すべきものではない。言いかえると、労働省はもつと真摯な態度で、許可の問題に当つてもらいたい。私はあなたに対しほんとうは許可してはいけませんと言いたいが、大臣ではないから、この点は尊重してもらいたいと思うが、あなたの方はどうお考でございますか。
○和田説明員 私どもの方といたしましては、きわめて事務的に検討いたしておりまして、郵政当局の方の人事配置その他にこうしなければならない、こういう人事配置をしなければならないということは、労働省としては言えない立場でございます。こういう労働実態を備えたこういう形態を郵政省としてはとつておるが、これが断続労働に該当するのかどうか、こういうお問合せであるわけでございます。こういう勤務は先ほどのお説のように、郵政貯金をば郵政省へ持つて来れば、こういうことでなくできるではないかということは、どうも私どもの立場上申し上げにくいのであります。現在ある勤務の実態において判断をして参るということ以外に、労働省としてはいささか困難ではないか。あとは閣議その他でいろいろと大臣同士でお話合いがあるかどうか存じませんが、事務当局としては、どうもそれ以上には出れないと思います。
○田中委員長 ちよつとこの際委員長から監督課長に一点だけ伺いたいのでありますが、四十一条による断続勤務だという労働省の認定がない現在の場合、従つて労働基準法にこれは違反しおるとい量実だといわれわれは了解するんですが、この点は労働基準局の立場においてもそういうように認めているのですか、どうですか。
○和田説明員 実は基準法が二十二年の九月に施行されましたときには、日本のいろいろの労働実態とある点そぐわない点がありましたので、約一年間は各企業について基準法に沿うように指導勧奨をして、それから基準法違反の問題を取上げたのでございます。郵政の問題にいたしましても、国家公務員法の適用の当時と基準法の場合においては多少のずれがありまして、ただちに基準法通りに切りかえられるかどうかについて問題のある点もございました。その点特定郵便局における電信電話業務についてもさようだと思つております。現在私どもの方で勤務実態についていろいろと研究をいたしまして、ある意味においては、これは基準法にはまるような勤務形態をとる一つの整備段階に郵政当局はおられるように見ております。そういう過程にございますので、ただちに基準法違反として取上げるかどうかについては、問題があるのではないかと存じております。
○佐々木(更)委員 あとに専門家の委員もおられまするから、あまり私ばかりしやべるのもどうかと思いますが、質問を進めます。和田監督課長では変にしやべつて、かえつてしかられちや困るというお考えもあると見えて、ほんとうのことを考えていながら良心に偽つた答弁をしておるようです。そこで午後からでも労働大臣を呼んでいただきたいので、委員長にとりはからいを願います。 それで和田監督課長は、これは実際好ましくない労働状態だから、できるだけこういうものは縮小すべきであつて、いわんや新しく拡張するということは、労働省の存在意義をなくするおそれがある。だから労働省ではこれの許可はしないように、帰つて所管大臣と十分に打合せをしていただきます。 そこで大臣がお見えになりましたので、先ほどからも独立採算制かと聞いたら独立採算制だという、独立採算制だというならば郵政省の全権限を大臣が持つて、これを百二十パーセントに運用して、かくして効果を上げて行くのが独立採算制じやないか。ところがそのだれが見てもよだれが流れそうな、少くとも財政的根源ともなるべき貯金業務については、ほとんど全部これは大蔵省の資金運用部に持つて行かれて、これは独立採算制ですなんということは、ちようど鎖で足をつながれたさるのようなもので、いくらお前自由に飛びまわつて芸をやれといつたところで、これは鎖の範囲内でしか踊りがおどれない、今の郵政省はそれなんです。だから賃金の問題にしろ、断続勤務の問題にしろ、局舎の新設、改築の問題にしろ、また行政改革の点において非常な労働強化をやつておる郵政省に対して、今度さだめし郵政大臣は定員を増加することと思うのであります。これらの問題を全部郵政省に還元して、前提を解決した後において初めて、これらのものは郵政省で解決がついて行くのである。そこでどうです郵政大臣、ことしあの郵便貯金の管理を全部郵政大臣がこつちに持つて来れますか、どうですか。
○塚田国務大臣 これは郵政省の立場としては、そうしたいということは当然考えられることでございまして、私もそう思うのでございますけれどもただやはり郵政省の立場からばかり国政治全体を論議するわけにも行きませんので、広く金融というものを考え、その国民の蓄積による金をどういうぐあいにして運用し、どういう方向に運用して行く方が一番よいかというように考えますと、今一概にあれを全部郵政省に持つて来るというふうに、早急に結論を出すわけに行かないのじやないか。こういうように考えており仇す。しかしそれはそれといたしまして、現実には相当高いコストでもつて集めておる郵便貯金が、低い利子でもつて大蔵省の資金運用部に持つて行かれておるということが、郵政事業の独立会計を十分達成するのに支障になつつおるのではないかという点は、私もがなり問題にいたしておりますので、現在ほんとうに一体どれくらいの資金コストがかかつておるものだろうか。それだからそれに対して今もらつておる七分四厘の金利というものが、正しいものであるかどうかということを検討し、すぐに郵便貯金というものを郵政省にとつて来れないとすれば、今の形を保持しながらも、郵政事業の独立会計というものが合理的な、だれも納冊できる観点において樹立できるように努力しなければならないと、今はこういうように考えておるわけであります。
○佐々木(更)委員 そこで郵政大臣はいつも、自分の都合の悪いときは独立採算だから命がない、こう言う。さてそれならば、それをとつて来たらどうかというと、すぐいわゆる国家的見地に立つて郵政大臣の職責を忘れるのだが、それはどう見たつて独立採算制とは言えない。独立採算制というならば制限付独立採算制である。こういうことではあなたは部下に済まないと思わなければなりません。だから、どうしてもことしはこれを持つて来るように、われわれれもあなたのあとから大いに援助しますから、ぜひこれを持つて来て、真の独立採算制をとつた後において、独立採算制だからやむを得ないという言葉を吐いていただきまして、これから独立採算制という言葉は私ども聞かないことにする。そうすると、どうしてもこの問題の解決には、一般会計から繰入れるのは当然の話である。独立採算制に逃げ込まないで、やはり一般会計から足りない分は持つて来なければこれはだめであります。 そこで、ここでまだ検討しておりませんが、二十九年度の予算に対するほんの概要の抽象的な資料が渡つておりますが、現在仲裁裁定にまわつておる賃金問題に対しましては、仲裁裁定の結果が出れば、これに対して予算を組むということになつておりますが、従来どうも郵政大臣は――郵政大臣というよりも今の内閣は、いつでも仲裁裁定の結果をそのままうんといつてのんだことはありません。たとえばこの前のこの委員会にかかりました不均衡給与の一部是政の問題だつて、とうとう二箇月分あたりはこれを削つてしまつた。そこでこのように書いておる。その仲裁裁定を組合側がはたして承認するものであるかどうか、これはわかりません。あなたの方では今度この仲裁裁定で出て来れば、それを真に法律を出んじてのみますかどうか。これをまず聞いておきたい。仲裁裁定の結果が出た場合、どういう態度をとるか。あなたの方はこれを黙つてのむかどうか、こういうようにして予算を組みますなんて、あとでまた何だかんだとりくつをつけて、また二箇月分を削る、それを受けられぬと騒ぐようではだめです。だからあなたは当然こういうことならば、仲裁裁定の結果はのむだろう、しかしこれは何も組合が受諾するということではありません。私は議員の立場で聞くのだから……。ただあなたの方ではそれを今度はあまり文句を品わないで承認するでしようね。どうですか。
○塚田国務大臣 これはのみたいと思いますし、またそのように努力をするつもりでおります。しかし実現するかいたしませんかは、これは大蔵省その他関係省と折衝し、また他のいろいろな現業の状態、それから公社の状態などをにらみ合せて、全体的な判断をいたさなければなりませんので、自分の努力の通り、考えの通りに行くかどうかは今のところ申し上げられません。
○佐々木(更)委員 きようは他の専門的な同僚諸君がおるので、その点はその程度にいたしますが、一度ぐらいは法律を重んずるという態度をここではつきりすることが、郵政大臣のためだろうと思います。それから次にきのうも、行政機構改年がなされた場合に、合理的改革というならば、郵政省はもつと人員をふやさなければならぬはずなんです。それに対してどうかと聞いたのに対して、これまたさつぱり要領を得ない御説明でございました。ここに当時の新聞紙を持つてありませんが、私新聞紙でこういうことを読んだと記憶しておりますが、行政機構審議会でございますか、あの審議会で出した結論は、少しも人員整理になつておらない。そこで今度の行政機構改革の真の目的は、定員を減らすことなんだ。ところが今いわれておる審議会の答申は、さつぱり人員が減らない。ただ機構をそつちへやつたり、こつちへやつたりするような改革であつて、行政管理庁長官たるあなたは、これに非常に不満の意を表して、そうして新しく人員を減らすということを建前に、行政機構改革をさらに命じたとか、着手したとかいう新同を私は見た記憶があります。いずれまた争いになれば、その新聞を探して持つて参りますが、あなたは今度の行政機構改革で、職員の定員数をふやすつもりですか、減らすつもりですか。減らすとすればどれくらいにするつもりであるか。ふやすとすればどれくらいふやすつもりか。まさか五年後に出す行政機構改革を考えておるのではないでしよう。少くとも臨時国会、通常国会に出すつもりで考えておられるのでしよう。それらに対して現在大臣の考えているところを聞かしていただきたいと思います。その上でこの郵政職員の定員との関係を御質問したい、こう思います。
○塚田国務大臣 今度の行政整理は、事務を整理し、もしくは機構を簡素化して人間を減らして行く、こういうことに命令を受けておりますし、また私もそうあるべきだと思つておりますので、人員を減らすかふやすかとおつしやれば、行政整理は人間を減らすことを目的にしてやつておりますということを、はつきり申し上げざるを得ない段階であります。しかしどれくらい減らすのかということでありますが、できるだけたくさん事務を整理し、できるだけ機構を簡素化して、できるだけたくさん減らしたいと思つておりますけれども、まだ今の段階では数字的に何ら申し上げられるような段階には参つておらぬのであります。 それから先般の新聞記事についてのお話があつたのでありますが、これはこの機会に申し上げておきたいと思うのであります。確かにそのような新聞記事が出ておつたことは事実でありますがただ私があのときに言いましたことと若干違つて発表されておつたようであります。あのときに申しましたのは、あのときに行政審議会が結論を出してくれましたのは総理府関係の機構だけでありまして、総理府関係の機構だけの答申が出ましたので、改革本部でそれを取上げていろいろ検討いたしたわけであります。その線に沿うてあるものは整理をする、あるものは移しかえる、またあるものはかつこうのいいように配列をかえるというようにいたしたわけであります。ところがかつこうのいいように配列をかえるという考え方については、まあ行政整理というのはできるだけ人間を減らして、国費を減らすということがねらいなんだから、ただかつこうをよくするだけの整理ならば、そんなに熱心にやるほどのことはないのじやないかという意見もあり、私もまさにそれはその通りだ、そういうことをやろうと思えばいつも、どなたの手でもできるのだから、この機会には第二段でいいのではないかというような意味で、審議会からのせつかくの答申であつたけれども、これはあまり賛成がありませんでしたというように発表いたしましたのが誤り伝えられたのでありまして、もちろん審議会の案によつて検討いたしました総理府の機構についても、全体を総合して見ますならば、相当な減只ということがちやんと予定はされておるわけであります。
○佐々木(更)委員 いずれ行政機構の改革についこは、本格的にお尋ねする時期があろうと思いますので、そのときに譲ります。 そこで行政機構改革なりいろいろの省の設置法案とかあるいは定員法とか、こういうようなものをどの議会に出すおつもりでございましようか。あるいは臨時国会とか、あるいは来るべき通常国会で出すつもりか、この点をひとつお伺いしたいと思います。 そうからもう一つは、そういうような場合に、管理庁長官としての大臣のお考えとしては、行政機構の改革だから、全体としては減らすところに主眼を置いているということでございますが、そこで大臣の現在所管しておる郵政省の定員でございます。私の見るところでは、こまかい数字は抜きにいたしますが、逆に断続勤務というものに過当な労働を強制しているこの郵政省においては、業務量はその後も漸次増大しておるのでありますから、逆にふやすような状態にあるということを聞いておるのでありますが、これは郵政省ではどういうことになりますか。減らすことになりますか、ふやすことになりますか。
○塚田国務大臣 機構改革を国会に提出いたします時期は、臨時国会でなしに、通常国会においてという予定をいたしております。 それから行政機構改革を郵政省においてどういうように考えておるかということは、昨日もちよつと概略の考え方を申し上げたのでありますが、もう少し詳しく申し上げますならば、今度の機構改革におきましては、私は企業の会計と一般の行政官庁のものとは、別に考える必要があるのじやないか。その理由は昨日も申し上げましたように、企業は自体に仕事をしておるのであります。従つてその給与その他必要費というものは、税金によつてまかなわれている性質のものでないのでありますから、業務量が増加して参れば当然人間がふえてもいいはずのものである、そういうような観点から別に考える。現に公社などは定員法をはずされてある。そこでそういうようにした場合に、郵政省はその考え方から見ますと、まさに企業に属しておられる部分の人たちがたくさんあります。この部分の人たちについてはその考え方で行くつもりでおります。ただ一般官吏の、それ以外の現業と言えない仕事についておられる部分の郵政省職員については、他の行政官庁と同じように考えて行かなければならないのじやないか、こういうのであります。そこでそれでは企業の方はそのままだらだらと、仕事がふえれば人間がふえてもいいというように考えているのかという誤解が生ずるとなりませんので、それはそうは考えておらぬのでありまして、私はやはり官企業というものについては民業のことに競争がはげしい同業の間にあるところでは、相当に合理化され、能率化されて、低コストでもつて、国民の利便がはかられるように安い料金というものが出て参つているわけでありますから、ただ国営企業、公社形態にあるものもそうでないものも、今の状態では競争企業を持つておらぬものでありますから、そういう意味いてはかなり智らず智らすくの間に、非能率のものがあるということは私は争えないと思う。ですから別に考えるけれども、それはそれぞれの企業というものの立場から何とか合理化し、能率化して、少しでも国民の預金の形におけ名負担というものの軽減の方法はないものかというように考えるべきである、こういうように考えている。従つて結論といたしましては、先ほども問題になつております断続勤務のものなども、労働省の御見解を伺つた上で、どうしてもこれはいかぬというものはその線に沿うて、必要とあれば増員もやむを得ないと思いますし、またその他一般の業務量の増加につれて、どうしても人間をふやさなければならぬというものはよく検討した上で、やむを得ないものはそうせざるを得ないだろう、こういうように考えております。
○佐々木(更)委員 大分あとの人が待つておりますので私の質問を打切りますが、これらの行政機構の問題といい、資金部運用の貯金業務を還元する問題一いろいろな問題について、いずれ機会をあらためて当局に御質問を申し上げ、善処を希望しようと思うのでありますが、ただいま最後に大臣が述べられました断続勤務については、いずれわれわれは労働大臣にもその見解を聞きまして、こういうような時代逆行の労働条件はできるだけ縮小して行く、頭をふやすことはどうしてもよくないことで、ただいま大臣もそれぞれの、つまり労働省の見解等が好ましくないということになれば、しかたがないというようなお答えをしておられますので、郵政大臣におきましても、取下げる意思がないという一本調子でなしに、現在の世界的の行政の中で、日本の労働行政はどうなければならない ということを大局的な立場から考えられまして、断続勤務の新らしい拡張制定、こういうものがないようにひとつ努力をお願いいたしまして、私の質問を一応打切りにいたします。
○吉田(賢)委員 私は公労法の適用職員と非適用職員との給与のアンバランスの解決の問題、これを中心にして二、三伺いたいのであります。つきましては昨日委員会におきまして、これに関する主として数字、財政経理面から来るいろいろな資料を要求申し上げたのですが、ほとんど出ておりません。やむを得ませんので、これは一応数字を固めておきまして大臣にお尋ねすることが順序と思いますので、御説明を願いたいのであります。 まず作目来問題になりました各地方におけるいわゆる公労法の非適用職員、そのうち給与のアン・バランスの問題対象となるべきものとする人員の数、あるいはその勤務の職別、そういつたものの概況を御説明願いたいのであります。但しこれは上部はどこで線を引くべきかということは若干問題があろうと思いますから、その辺は妥当と思われるところで御説明があつたらけつこうと思いますが、まずその数字を御説明願います。 八藤説明員 ただいまの吉田先生の御質問の趣旨は、公労法の適用を受けていない職員の数、それから、それらの職務についての概況を説明せよ、こういうことを承りましたが、その点について御説明いたします。 昨日の御要求によりまして、お手元にお配り申し上げておりまする資料、公労法適用職員と同法適用外職員との平均基本給月額の比較表、その表の一番左の欄の区別で、上段がいわゆる適用職員でございます。それから下段が同法適用職員で二万一千九百四十一名、これが六月一日現在の人員構成でございます。大体におきましてこの適用外職員は、公企労法の定めによりまして、管理監督の地位にある者、及び秘密の業務に従事する者というのに該当いたしまして、これは政令をもつて定められて、その職に指定しておるわけでございます。郵便局で申しまするならば、郵便局長、課長、それから課の設置のないところでありますならば主幹、郵政局、本省等の非現業部門におきましては、郵政局は課長以上が適用外職員、本省におきましては課長補佐以上が適用外職員、これは管理監督の地位にある者であります。このほかに機密の業務に従事する者といたしまして、ごく少数の係長、それから郵便局等におきまして労務担当主事、かようなものが、この適用外職員となつておるのであります。御参考までにもう一つ申し上げますれば、二万一千九百四十一名のうち、いわゆる特定局長というものが一万四千ほどあるわけでございます。
○吉田(賢)委員 そうしますと、この二万一千九百四十一名のうち、一般俸給表の適用を受ける者と、それから、特別俸給表の適用を受ける者があるようでありますが、これはこの合計と思いますが、若干問題になる対象といたしましては、人間の数は減るわけではないのでしようか。たとえば本省関係におきましても、あるいは各地方局の関係におきましても、それは郵政局、貯金局、簡易保険局、監察局等、あるいは医療機関の職員、訓練職員など通覧いたしましたときに、このうちでわく外に置くべき人員が相当出るのじやないか。その辺はどこに置くことが妥当とお考えになつていらつしやるのでしようか。
○八藤説明員 こまかい数字になりますが、指定官職以上と見られる者は、本省で申せば課長以上、郵政局で申しますと部長以上、監察局も部長以上、医療機関も部長以上、郵便局におきましては指定官職はございません。それから貯金局におきまする地貯金局長、地方保険局長、研修所長、博物館長、大体これらのものがいわゆる指定官職に当つておるわけでございまして、数字を申し上げますと本省におきまして指定官職以上は六十五名、それから監察局におきまして四十名、これは全国の監察局を通じて四十名であります。それから郵政局におきまして八十名、医療機関におきまして百九十五名、大体さような数字になつております。そのほかには研修所長本名、博物館長一名、地方保険局長が十四名、地方貯金局長五十七名ということになつております。地方の保険局と貯金局で次長の匿いてあるところは次長であります。
○吉田(賢)委員 そこでさきに出されたこの資料によりますと、公労法適用職員と同法適用外職員との平均基本給与月額比較表、これの二十七年十二月一日現在公労法適用職員には一万一千二百十九円、これが二十八年六月以降の年度内平均といたしまして増加額は一千四百三十四円、非適用職員におきましては同じく二十七年十二月一日には二万一千四百三十円、増加額百三十一円、こういう割合になつております。そこでここに大きな事実上給与の穴があるわけでありますが、私は地方における若干の詳細な資料を持つておりますけれども、これは省略することにいたしまして、政府提出のこの資料を基本にしてお尋ねすることにいたしたいと思います。かような数字が出ることになりますと、政府のお見込みとしましては、このアン・バランスを是正するということのためには、およそどれほどの年間予算が必要であるのか、その概数でよろしいから、ひとつ……
○八藤説明員 大体年間七億円と御承知おき願います。
○吉田(賢)委員 これは私どもの入手しておりまする別の資料によりますと、あるいは四億円くらいで済むのじやないかという見解もあるようでありますが、大づかみな七億円の内容を御説明願つたらけつこうと思います。
○土生説明員 御説明申し上げます。本俸のアン・バランスの点につきましては、大体四億程度しできるのであります。そのほかに昨日問題になりました特別調整額の問題、この問題もこの際あわせて解決する、現業局長の特別調整額を是正するということで三億くらいを見込んでおりまして、合計七億ということになつております。
○吉田(賢)委員 そこで経理局長に最近の郵政事業特別会計における業績について少し伺いたいのであります。これは二十四年参度におきまして六億円の赤字になり、二十五年度におきましては二億七千万円ですかの赤字になり、六年も赤字になつておるのでありますが、七年以降は黒字が出ておるようであります。この概況につきまして、大体どういうことが原因で赤字、黒字の差が生じて来たか、ひとつ伺つてみたいと思います。数字も一応述べてください。
○中村説明員 お答えいたします。今お話のように、二十六年度まではずつと赤字でございます。この赤字と申しますのは――郵政会計の建前といたしまして、郵便関係以外には全部必要経費をそれぞれの会計からもらいますので、これは赤字・黒字の関係はございません。そこで、二十七年度以降は物数が相当増加いたしましたために、郵便の方では赤字を出さずに済んだ、こういうことが原因でございます。
○吉田(賢)委員 今経理局長に伺いましたのは、数字もあわせて述べていただきたい、こういうことであります。数字は損益のけつだけでいいのです。
○中村説明員 二十四年度の古い資料は今持つておりませんが――。
○吉田(賢)委員 古いのでなくても、新しいのでよろしい。
○中村説明員 二十七年度決算では、約七姫ほどの点字となつております。その黒字になりました原因は今申し上げましたようなことでございますが、財務記表の上で、減価償却費の最初予定を立てましたものが、その後いろいろ計算をいたしました決算ではそれほど必要でなかつたとかいうような非現金関係で黒が出ておる、こういうのが実情なんでございます。計数につきましては今持つておりませんので、いずれ後ほど調べましてお答えをいたしたいと思います。
○吉田(賢)委員 私がこの数字を聞きますのは、相次いで起つて参りまする給与問題等につきまして、もし内部的に少し無理でもあるなら、無理な問題はやはり十分に本委員会として検討しておきたい。もしそうでないのならばたいへんけつこうである。全体の数字の趨勢は、私の調べたところによりますと、二十四年度が六億七百余万円、二十五年度が二億七千二百余万円、二十六年度が二十二億五千八百余万円、いずれもこれは欠損であります。合計いたしまして、繰越しの欠損を加えますと七十六億円になつておる。二十七年度には、今あなたがおつしやつた数字ではなしに、八億九千三百余万円の黒字が出ておる。そこで二十七年度には七十六億円の赤字、むしろ漸増とまでは行きません、上り下りしておりますけれども、二十六年度のごときは二十二億五千万円の赤字を出しております。二十七年度には、今度は飛躍して八億九千三百余万円という黒字になつておりますので、近時の財政の需給内容の趨勢にかんがみまして、そこにいろいろと内部的に苦心をされるのではないだろうか、こういうことを感じますので、実はそういうことについて聞こうとしたのであります。
○佐方説明員 今はつきりした決算面の数字は持つておりませんけれども、いきさつを申し上げますと、二十四年度は実は料金の値上げが予定されまして、予算を組んでおりましたところが、はがきの四円値上げというのがそのまま二円ですえ置きになつたわけであります一従いまして、いろいろな節約をいたしましたけれども、結局ある程度の欠損になつてしまつた。ところが二十五年度におきましても二十六年度におきましても、料金の値上げができませんかつたため、当初予算としましては、そういうふうに赤字の予算を組んだのであります。もちろんその赤字の方につきましては、一般会計の方から補給金が出て参りまして、損益計算だけで見ます。と収支とんとんになつておる。しかもその赤字補給金は利子がつかない。しかし帳簿上はあくまでも負債として残つておるということで予算をつくつたのであります。ところが二十六年度ベース・アップがありましたと、ますます一般会計からの補給金がふえて参りますので、この際値上げしようというので、二十六年度補正予算で値上げをいたしました。二月のはがきが五円になり、封書も十円ということになりましたので、当初予算では三十一億の補給金をもらうことで予算をつくつたのでありますが、料金を是正いたしましたので、二十二億で済んだということになつたのであります。従いまして、料金是正をいたしましたので、二十七年度も二十八年度も一応独立採算ができたかつこうで来ておるということに相なるわけであります。
○吉田(賢)委員 二十八年度の予算を見ますと、八億三千四百余万円の黒字を予定しておるようでおりますが、これは大体どういう見込みから出した数字でありますか。
○佐方説明員 二十八年度におきましては、相当物数もふえて来ておる趨勢にありましたので、収支計算をいたしまして、その益金の出ましたものは実は建設勘定の財源に持つて行くということにいたしておるわけであります。前年よりも四%物数がふえて行きそうだという計算で収支を出しまして、そうして必要な経費を差引きましたところが、結果的にそれだけ経費が減つて来たということになつております。
○吉田(賢)委員 大臣に少し伺つてみたい。人件費とも目すべき給与関係の補正に対する財源の所在について、われわれ今頭をひねり碧羅におるわけでおりますが、この人件費とも目すべき建設諸勘定について、予算を補正しなければならぬ幾多の問題がなお残されているわけであります。これは資料によつても、地方視察報告によつても明瞭でありますが、各般の将来求められるべき財源等がたくさんにあるわけでございます。そこで郵政事業全体といたしまして、さきに佐々木委員からもお尋ねになつておりましたごとくに、大蔵省へ預託するというような関係も全部解消いたしまして、みずから預かつたもので、預金部関係であればそれをただちに経費に使用するということはよくないと思いますけれども、いずれにいたしましてもその間に、あなたの御答弁によりまして、さような金を集めることにどれほどの経費がいつておるかということについて、よくお調べになる段階らしく拝聴したのでございますが、まあ大ざつぱにつかみましてその辺の問題がほんとうに自己の資本、自己の集めた資金を保管し、管理して行くというような純粋な立場に立て直すことになりましたならば、この郵政事業全体の財政の建前というものは、損益計算におきましてもつと強固な、健全な状態に立て直るものである、こういうことが言い得るのでしようかどうでしようか。去年八億九千万円、本年八億三千万円の新しい黒字を今見込んではおられますけれども、過去の業積は必ずしも芳ばしくないと思います。その辺に対するお見通し、これは将来の郵政特別会計の財政の根本的あり方に対する問題と私は思いますので、一応伺つておきたいと思います。
○塚田国務大臣 これは私もまだ計数的に十分調査の結果をつかんでおらないのでありますが、今のような状態では、郵便貯金を全部持つて来ましても、この運用を相当高利率に郵政省の手で運用いたしませんと、やはり独立採算というものはむずかしいのではないか、こういうふうに思つております。それは今までの調べによりまして私が承知しておりますところでは、郵便貯金のコストというものは大体七分四厘くらいについておるというのであります。御承知のように、郵政事業は今集めるだけの仕事をしておりますので、貸出し面の仕事はしておりませんから、今度集めて自分の手でこれを貸し出すということになると、貸出し面の費用もやはりさらに加わつて参ると思います。そういたしますと、かなり高い利率で貸しませんと、やはりこの資金コストではプラスは出て来ない。それだけかかつておりますから、六分四厘で大蔵省から金利をもらつておるということ自体にも非常な無理もあるわけですが、ここに今の状態で一般会計から繰入れてもらわなければならない原因が大きく出て来ておると思います。そこで郵政省が郵便貯金を全部自分の手で引取りまして、そんなに八分とか九分とかいうもので貸せるかどうか。もちろん大蔵省が今資金運用部の手を通して貸しておりますのには、相当の利率のものもありますし、また相当低い利率のものもありまして、必ずしもプラスにはなつておらない。そうすると、資金運用部は若干プラスを出しておるようでありますけれども、これはやはり相当高い金を安い利子で郵政省に金利を払つておりますから、資金運用部としてプラスになつておりましても、一般会計から補給しておるという勘定になつております。今の国家資金の運用の状態から見ますと、総平均して八分あるいはそれ以上には貸せないのではないか、こういうふうに考えております。そういう意味におきまして、やはり完全な独立採算というものはできにくいのではないか、こういうふうに今のところは考えておるわけであります。
○吉田(賢)委員 それはちよつと精細に調査すればわかるのだと思いますが、念のために伺います。これは事務当局でいいのですが、ただいま郵便貯金、簡易保険の金といたしまして集めたものは、現在何ぼになつておるのでありましようか、ちよつとそれを伺います。
○塚田国務大臣 郵便貯金の方は、つい九月一日に三千億に達しまして、簡保の方は千三百億くらいだそうであります。
○吉田(賢)委員 これは他の資金運用の実情の一端でありますけれども、たとえば最近の中小企業の公庫が貸し出しておりますのは、大体一割以上であります。特別の場合はもつと高いのであります。ところで、今御説明によりますと、コスト七分四厘ということになつております。それで一割という中小企業の公庫の取扱い金利なるものの手数料は、これは最高でありましたが、高い方で四分くらいであるかと思います。もつと安いのもあつたかと思いますが、まあ三、四分というところであります。これは実情といたしましては、非常に高いということで非難されているわけであります。そういうわけでありますから、こういう辺の金融扱い業務というものは、少しなれましたならば、窓口で簡単にするという方法も、訓練をされまして、組織・機構、また人間のなれということがありましたならば、もつとたやすく、簡単に、多くの経費を用いないでも、金融の操作方法、扱い業務はできるだろうと思つているのですが、これはひとつ課題といたしまして御研究願つて、全体といたしまして、たとい七億円の財源にいたしましても、独立採算制をとつている限りは、一応は他にこれを求めるという考え方でなしに、みずから方法を講ずるという考え方をなし得るような状態を建設するということにしないと、次々と問題が起るのじやないだろうか。ことにさきに一言触れましたごとくに、続いて局舎の問題とか、その他いろいろの問題が次々とございますが、しかし非常に火がついておりますただいまの非適用職員に対する給与の是正という問題について、何としても即刻解決せなければならぬという建前で私は伺つているのでありますが、あなたといたしましては、これは当然公労法の適用を見ました本年一月一日には今日事あるべきを予想されたことは、御就任前ですけれども、理論上は当然だろうと思います。そういうわけでありますので、この問題の解決は何としてもせなければならぬと思いますが、一体財政的にどう措置すべきかということについて、どうしても開かなくてはならぬ。 それで問題を二つにして、第一、種々作目来報告され、提案されて解決を迫られておりますこの非適用者に対する給与の是正問題を、積極的に、一刻も早くこれを是正するという線で御解決になる意思があるのかないのか。二はこれに対する財政的措置はどういうふうな構想があるのであろうか。この二つについて、明確な御答弁を願いたいと思います。
○塚田国務大臣 第一の点につきましては、先般の給与体系是正のときから、これを是正するならば当然適用外職員とのアン・バランスが出て来るので、これは考えなくちやならないというので、すみやかに何か適当な措置、ことに法的面の措置を考えておくようにということを事務当局に命じて、鋭意考えさせているのでありますが、ただこれは一般公務員との関係がありまして、まだこれならばという考え方が出ておらぬのでありますが、自分としてはこれはできるだけ早い機会にぜひ直して、バランスをとるようにしたい、こういうように考えております。そのいろいろな考えの一つとして、あるいは郵政事業に従事されている人たちを全部、一応公務員からはずすというような考え方はできないものだろうかというようなことも考えているわけであります。しかしどういうぐあいにいたしましても、何とか法的措置をして、無理のないようにしてこれは直して参りたい、こういうふうに考えております。 それから是正した場合の予算措置でありますが、これは今補正予算全体の一環として、少くともことしの問題は考えているのでありまして、仕事の量の増加による増収その他をいろいろにらみ合せて検討しておるのであります。ただこの是正を含めて将来郵政従業員の給与を、刻々に上つて行く物価の歩みとのバランスというようなものを考えて上げて行こうという場合には、御指摘になつた通り私も非常に心配をいたしておるのであります。他の事業の拾合には割に自体の中にゆとりができて来る。ことにわれわれと最も密接な関係のある電通の場合には、比較的簡単にそういう面は行きそうに思うのでありますが、郵政事業を考える場合にはなか行かないのであります。それで今までの状態で一般会計からの繰入れということになつておるのでありますが、この繰入れという考え方自体は、われわれの面から見ましても非常に困りますし、繰入れてもらつておると、お前のところはいつも赤字を出しておるんだ、めんどうを見てやつておるんだというように外から見られがちでありますし、それからまた今申し上げましたように、その繰入れを生ずる原因の最も大きなものが、いつも貯金のところにあるのでありまして、非常にコストの高い金を国家的な別の要請からして必要があつて集めておる、その金がまた国家的な他の要請からして、コストを償うだけの十分な金利で貸せないで、非常に低い金利で貸しておるというのでありますから、郵政というものが貯金を今のような形で扱つている以上は、少くとも貯金会計が資金を集めるコストを十分償うだけのものは、一般会計から当然の権利として入れてもらう、そこでその面がかりに今の貯金が全部郵政省の方へととつて来れないとすれば、そこからは赤字が生じないようにする、そうしておいて、あと郵政事業全般として見て、能率化をすべきものは能率化をし、経費の節約をすべきものは節約をし、それでも及ばないものは、やはりここまで発達して来ておる、しかも国の一つの独占事業であり、国の庇護を受けてやつておる企業が、自体に採算がとれないということはおかしいのでありますから、十分内部的な検討をして、内部で合理化をし、能率化をし、節約すべきものはして、なおかつ赤字が出るということであれば、これは料金の面に無理があるというような考え方で、それらの面を総合的に調整、勘案をして料金をきめる。そうして従業員諸君の給与などが、少なくとも大きく他と開かないで絶えず持つて行けるようにしなければならぬと、自分としては考えております。
○吉田(賢)委員 第一の早急に解決するということの熱意はしごく私ども賛意を表しまし、極力その達成に努力せられんことをお願いしたいのであります。やはりこれは臨時国会もありますし、また給与ベースの問題について人事院の勧告もありますし、あるいはそれらをめぐりましていろいろな給与問題も、人事院勧告へ具体的に動いておる時期でありますので、早急に何らかの旦体的な手を打たねばいかぬと思いまするが、十一月臨時国会を目ざして、そういつた問題も何とか目鼻をつけるというところまで事は運べないものでしようか、その辺についての見通しはどうなんでしようか。
○塚田国務大臣 いろいろな法的措置をいたしませんければなりませんから、国会の手を経てでなければできないと思うのであります。私どもといたしましては、臨時国会が開かれますからして、できるならば臨時国会に間に合うようにいたしたいという強い希望は持つておりますが、ただ今のような公務員という形でおります場合には、先般の公企労法の適用職員の場合でさえ、大蔵省筋の考えは、一波万波である、これを上げることによつて他のものに波及して行くということで非常に強い反対がありましたことは、御承知の通りであります。さらにこれが今度適用外職員の場合になりますと、今のように公務員の一部分として郵政の適用外職員がある限りは、これはなかなかむずかしいのではないかということを非常に懸念をいたしておるわけであります。そういう面に何か適当な方法がないか、知恵をしぼつてみろということで、みんなに相談をさせておるわけであります。
○吉田(賢)委員 そうしますと、今の大体の方向といたしましては、改正の法的、制度的、機構的、身分的な面といたしましては、公務員の地位を脱却して、たとえば国鉄のごとく公共企業体にするとか、あるいは専売公社、電電公社のごとくああいつた企業体にでもしまして、完全に――これも完全かどうかわかりませんけれども、ああいつた方向にでも持つて行つたらというような御意向でもあるのでしようか、まだいろいろと御研究の過程と思いますから、そのおつもりで大体の方向を御答弁くだされば、われわれもまたこの解決について最善の案をできるだけ積極的に協力する意味において進んで行きたいとこう思うのでありますが、いかがでありますか。
○塚田国務大臣 これは今の給与のアン・バランスをなくするという意味においては、何かそういうくふうをぜひしなければなかなかむずかしいのじやないかと思うし、いろいろその方向で考えておることは事実なんでありますが、そうかといつてそれでは公社になつておる電通のようなところまで行けるかどうかということになりますと、郵政事法と電通事業との若干の性格的な違いがありまして、むずかしいのじやないか、あすこまで行かないで何かくふうがないであろうかというところを、今うろうろしておるような状態であります。
○吉田(賢)委員 この問題は一面ただいまの給与アン・バランスの是正問題とともに、さらに郵政事業全般に対するあり方といたしまして私は重視すべき問題と思いますので、一応それはそうといたしまして、さらに適当な機会に御研究なり御調査なりもつとつつ込んだより固まつた状態をごひろう、御報告願うことができたらたいへんけつこうであります。きようでなくてけつこうでありますから、それはぜひお願い申しておきます。 それから今の財源の問題でありますが、根本的には今の郵政特別会計の事業の実情から考えて見まして、私どももこんなような状態で行くなら、やはり一般会計との関連をもつと緊密にいたしまして、遠慮会釈なしに全体プールのような気持になつて、穴埋めするものはして、能率を上げるところは上げて、どこに欠陥があるのか調査破るものはするというように、財政面におきましてもそういうふうにあるべきが当然だろうと私ども考えております。何も遠慮する必要はないと思います。でありますから、やはり資源の問題は積極的に用意されて御交渉にならぬといかぬと思います。一つの問題といたしまして、たとえば予算面を見てみますると、局舎その他の建設費といたしまして、二十八年度には二十六億円余り組んであります。但しこれは人件費も入つておりますので、純粋には局舎の施設費としては二十四億九千三百余万円であります。その財源といたしましては、ここに借入金の五億円、これは資金運用部の金かと思いますが、こういうようなものもありますので、その辺の資金繰りをどういうふうになさるのであるか、やはり資金運用部の金を引出すような案が、昨日も試案としてある委員から御報告がありました。かような場合に、給与問題の解決資金としまして資金運用部の金を引出すということは、どうも少し私ども考えてりくつに合わぬように思います。幸いに局舎の建設費等が二十六億円、正味約二十五億円が予定されておつて、運用部の金も少し出る御予定になつておるわけでありますから、そこらの操作をすることが一つの案ではないか。たとえば人件費は純粋の自己資金でまかなつて、物件費とみなすべき建設資金、これらのものをできるだけ自己資金でない面から受入れるという割合を多くする、こういうことも操作できるんではないだろうか。ことに前年は、私の調査したところによると、十億円ほどお借りになつております。資金運用部の金を使つておられます。そういうような実例もあるのでありますから、今年五億円は実は少いと思つておるわけであります。その辺の資金繰りは、大蔵省と御折衝になれば適当にできるんじやないかと考えておりますので、そこらについての大臣の御意向も伺つておきたいと思います。
○塚田国務大臣 考え方といたしましては、御指摘の通りに考える方が一つ確かにあると思います。こういう施設いたします金は、もしできるならば全部借りて、その中に前年度の剰余金を繰入れたりした部分があるものは、給与の是正などには使うということも考えて考えられないわけはないと思います。現にこの前の給与体系の是正のときにも、そういう考え方も一部分やつてみたこともありますが、ただ給与体系を是正するなり、給与を上げます場合には、その年度だけのものの考え方にしておるわけに行きませんので、将来もずつと考えてみますと、ある年度に利益があつたから、それをすぐに給与の是正という方に使つてしまつた場合に、それが次年度以降の会計にどういう影響を及ぼすかということも考えて、この間のときにはこの方法はとらなかつたのであります。しかし二十八年度だけを考えて、また将来は将来で別に考えるのだというような考え方からいたしますならば、そういう予算措置の行き方も一つ確かにあると考えております。
○吉田(賢)委員 これは一般会計に対して強く要求されるという方法もあり、あるいは今のような建設資金と、それから人件費的な給与問題解決処理の資源のことを適当に処理なさるという方法、これはひとつ十分に御検討になりまして、積極的にすみやかにこれらの解決へ努力せられんことを御希望申し上げておきます。 それからなお最後に一点伺つておきますのは、この電波監理局の勤務の職員の問題でありますが、これはすべて非適用者のようであります。あるいはまた郵政特別会計以外の財源によつて給与がまかなわれているように考えられますが、やはり組織上全体から見ると、同じ屋根、棟のなべかまで世帯しているので、ほつたらかしておくということもどうかと思いますので、この辺についてのお考えも聞いておきたいと思います。
○塚田国務大臣 非適用職員のことを考えます場合に、それより一層その中で今御指摘になりました電波関係の職員の部分は、むしろ適用職員に非常に近い性格のものでありますので、別に優先的に考えなくちやならぬのではないかというので、その点もあわせて今検討さしております。
○吉田(賢)委員 ただいま七億円とおつしやつた概算の予算は、電波関係の職員の分は含んでおらぬのでありますか。
○八藤説明員 含んでございません。
○吉田(賢)委員 その辺もあわせて研究中とあれば、さらに七億円を若干上まわるかと思いますけれども、これは同じような原則、原理で扱つて行くべき問題とわれわれ考えおりますので、そういうふうな点で進んで行つていただきたいことを希望申し上げておきます。きようはこれで打切ります。
○田中委員長 先ほど労働省の中西労政局長も見えたのでありますが、午後また出るということでちよつと外出された関係もあります。それから閉会中の調査事項のうちの公労法適用外の職員の給与の是正の問題については、各委員の報告も一致して早急にこれを処置しなければならぬということを指摘されておりますので、政府の側の意向は、大体ただいまの吉田委員と郵政大臣との応答で明白になつたかとも思いますけれども、なおわれわれ委員会側としても何らかの意見をまとめたいとも思いますので、午前中はこの程度にとどめまして一時休憩をいたし、午後二時より再開いたしたいと思います。 これにて休憩いたします。 午後零時三十八分休憩 ――――◇――――― 午後二時二十三分開議
○田中委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 郵政事業並びに監察制度に関する件について質疑を継続いたします。片島港君。
○片島委員 開会勢頭でありますが、福岡地方簡易保険局の元片舎になつておりました大濠庁舎が、進駐軍の方に接収になつておりまして、その後も今日に至るまでいまだ返還されておらないやに聞いておるのでありますが、この問題について当局よりその後の経過について御報告を受けたいと思います。
○白根説明員 御承知のようにお尋ねの簡易保険局の庁舎につきましては、昭和二十年の十月二十三日に連合軍に接収せられたのでございまして、その後私どもといたしましては、地方簡易保険局は御承知のように原簿官庁でございまして、原簿官庁であればあるだけ、耐火性の建造物でなければならないのでございます。接収されたためにやむを得ず木造の建造物を速急つくりまして、ただいまそこで執務いたしておるのでございますが、仕事の性質からいたしまして、ぜひとも耐火性の接収された建物の返還を非常に希望いたしておいたのでございます。従いまして占領中におきましても、さような事由をもちまして昭和二十七年三月十八日に、地方の簡易保険局長から現地の軍に、また郵政次官から外務次官を通じまして、この建物の返還につきまして折衝を重ねて参つたわけでございます。爾来占領解除後におきましても数次にわたりまして、あるいは文書をもつて、あるいは口頭をもちまして、関係当局と折衝を重ねて参つたのでありますが、昭和二十七年七月に至りまして、日米合同委員会の協定によりまして、一時使用の範囲に入つたのでございます。御承知のように接収された建物は、永久使用と一時使用というように区別されて参つておる模様でございますが、幸いに簡易保険局は一時使用の範囲に入つたのでございますので、さらに積極的に福岡の調達局に対しまして、私ども並びに地方局から文書をもつて、あるいは口頭をもちまして折衝いたしました結果、福岡地方簡易保険局長あてにいたしまして、近く返還される旨の連絡があつたわけであります。しかしながら現実の返還が遅れて参つておるような状況でございますので、その後たびたび大蔵省あるいは国際協力局に対しまして、再三再四にわたりましてこれが返還の実現をはかるように交渉いたしました結果、大蔵当局の御努力並びに日米合同委員会側の御協力によりまして、大濠庁舎は返還はする、しかしながらただいまある一部を使用しておる状況でございますので、その使用部分に対する代替の建物を建設してもらいたい、こういうようなかつこうに相なつておるわけでございます。従いまして代替の建物を建設することは、御承知のように大蔵省側あるいは国際協力局側の問題でございますが、しかし私どもといたしましては、現実に早く返してもらいたい、かような意味で再三交渉いたしました結果、本日関係官が米国側関係者と現地におきまして、協議をするために出発しておるような状況でございます。私どもといたしましては局舎の性質からいたしましても、向うの使用状況からいたしましても、ぜひとも早く返還してもらいたいというつもりを持ちまして、せつかく実現方につきまして交渉しておる状況でございます。
○片島委員 私は大臣がお見えになりましたならば、先ほど同僚委員から質問せれて、非常にまだ納得の行かない点について質問を続けたいと思うのでありますが、大臣がお見えになりますまで、その他の問題について若干質疑をいたしたいと思います。ただいま保険局長からお話がありましたついでといつてはあれでありますが、簡易保険関係について、若干お尋ねしたいと思うのであります。休会中に現地を視察して参りまして、要望事項もいろいろとあつたわけでありますが、簡易保険の積立金の運用について、現在市町村を対象としては融資をしておられるのであるが、市町村以外のものについては、公法人であつても、そういう団体に対しては貸付を今行つてない。たとえば農協とかあるいは土地改良組合とか、いろいろなそういう公法上の法人について貸付をしてないのておりますが、御承知のように市町村といいますと、その市町村自体に起債のわくが大体きまつておりまして、そこでほかの方の法人関係で、当然めんどうを見てやらなければならぬ。またそこで借り受けたいというのが、その市町村におんぶするなどというようになりますと、実際上市町村の方では借りてくれないという点があるのでありますが、市町村以外の団体については、今後もまた融資をせられないつもりであるかどうか、その点についてひとつお伺いをしたい。
○白根説明員 おかげさまをもちまして簡易保険の運用を郵政省に移管されることに相なつたわけでありまして、その投資先につきましては、さしずめおつしやつたように市町村に限つておる状況でございます。それで将来そのまま続けて行くかどうかというお話でございますが、私どもといたしましては、国家資金の総合的而要の実態がかわるに照応いたしまして、できればおつしやつたような面につきましても手を延ばして行きたい気持はあるわけでございます。おつしやつたように、たとえば土工組合とかいうような面につきましても、現在は御承知のように資金運用部資金から農林省の特別会計に一括して、そういたしまして農林省で個別的な貸付をやつておるような模様でございます。またその他の特殊法人に対しましては、特殊のものに限りまして、資金運用部におきましても運用先を限定いたしておるような状況でございます。しかしこういう状況は、現在の国家資金の状況が逐次総合的な投資をある程度ゆるめてもいいという財政経済状況になれば、大蔵省の側でもそういう考え方に移つて行くのではないかと思います。とりわけ簡易保険といたしましては、加入者に対しまして還元するという精神にマッチする限りにおきましては、できる限りおつしやるような方向へ持つて参りたいとは存じておるのでございますが、ただいまの段階では、御承知のような沿革等もございまして、地方の公共団体に対する貸付だけに限つておるのでございますが、将来はおつしやるような面に対しましても、国家資金の状況等ともにらみ合せまして、逐次広げて行く機会があればと望んでおる次第でございます。
○田中委員長 ちよつと保険局長に委員長からも質問したいことが一点あります。それは、閉会中の現地調査の各班の報告の中にも出ておるわけなんですけれども、保険の契約金を現行の八万円よりも思い切つて相当額引上げてもらいたいということ、ただいま片島委員から質疑をされたように、積立金の運用先を拡張するという御点から見ても、ぜひともこの際実現してもらいたいということが、現地の第一線の諸君からわれわれに非常に強い要望があつたわけであります。この点保険契約金の引上げの問題について、保険局としてどういうように現在お考えになつているか、この点のお答えを願いたいと思います。
○白根説明員 おつしやるように事務当局といたしましては、保険金の最高制限額の八万円ではたしていいかとこうことにつきましては、事務当局だけから申し上げますと、不満足であるわけでございます。御承知のように、前の国会におきまして八万円になることにつきましては、衆議院、参議院の郵政委員会におかれましては、いま少しく上げたらどうかという御意見もあつたわけであります。しかし政府といたしましては、民間の保険事業に対する影響等をも考えられまして、八万円に納まつたのでございますが、事務当局といたしましては、できればいま少しく上げて行つたらという希望は持つておるのでございますが何しろ保険金の最高制限額を上げた時期も最近でもございますので、その時期等につきましては、いずれまた事務当局から大臣に御相談申し上げまして、適当な時期にまたお願いすることに相なるかとも存じますが、いつということはただいま事務当局としては申し上げかねます。
○田中委員長 その点については、たとえば民間の生命保険を圧迫する等の事情を従来から考慮されておつたようでありますけれども、生保筋の意向を聞きましても、現在の農村等における未開拓の分野を開拓するという上においても、また最近における民間生命保険等の契約高が、相当高額に累進しておるというような関係から見ても、三十万円程度まで引上げる分には、むしろ生命保険事業に対する一つの刺激にもなるのじやないかということで、従来簡保の契約金を上げるということに対して、民間の生保筋がとつていたような態度ではなくなつて来ているような事情もわれわれ伺うのでありまして、かたがたこの簡保の金をもらうのにも、被保険者がなくなつたときの葬式代を出す場合にも、場合によれば八万円では葬式代にも足りないというような面で、どうせかけるなら、もう少しかけておいてもいいじやないか、こういう考え方も相当あるのですが、その実施の時期等について、もう少し保険局として積極的にお考えになる考えはありませんか、重ねて伺つておきたいと思います。
○白根説明員 積極的に考える気持は現在でもあるわけであります。ただ実効を期する意味におきまして、時期等につきましては、大臣ともよく御相談申し上げまして、近い機会に解決したいという気持は積極的に持つておるのでございます。
○片島委員 ただいま委員部の方から連絡がございまして、時間の関係上、労政局長の方に先に御質疑を願いたいという話でございますので、一言お伺いしておきたいのであります。郵政職員のうち、約三万五千名に上る電信電話の従業員が断続勤務の対象になるかならぬかという問題が、本日委員会で取上げられておるわけでありますが、その問題について、郵政省当局より労働省に対しまして、その認可許可について公文書が行つておるわけでありますけれども、もともとこういう問題は、公共企業体として認められておる限り、省側から省側に対して省接公文書をもつてやるべきものでなくして、これは前に団体交渉によつて円満な妥結をすべきものと私たちは考えるのでありますが、労働省当局としては、この問題についてはどういうふうにお考えになるか、手続的な問題についてひとつお伺いしたい。
○中西説明員 断続勤務かどうか、これは実は基準局で所掌しておりまして、午前中監督課長からも一応のお答えを申し上げたかと存じますが、大体は法律の解釈問題でございますので、一応官庁の方で行政解釈としてきむべきものじやないかと思います。ただもちろん当事者間で話合いがつきまして、それがやはり官庁におきまして妥当と思えば、そういう取扱いをしないでもございませんが、今の問題につきましては、目下検討いたしておるような段階でございます。
○田中委員長 委員長からも伺いますが、午前中に佐々木委員からもこの点について、労働省側に御質問を申し上げたわけです、なるほど、ただいまの労政局長の御答弁のように、郵政省から申請した断続勤務に対する許可の問題の諾否をきめるのは、基準局の関係になると思うのです。ところが労働行政の建前から見て、また労働省の本来の使命がやはり労働者の福利のために、いわゆるサービス省としてできているという観点から見るならば、労働基準法が完全に実施され、労働基準法の例外的な取扱いをされるような労働条件というものが現実にあるとすれば、できるだけそれを少くして行くようなことが、本来の労働省の使命じやないか、そういう観点から見て、基準局の方で事務的に取扱われる以前に、労働行政全般の建前から、こういう基準法の第四十一条の三号による例外的な許可等を与える前に考えられるべき点があるのじやないか、こういう点が佐々木委員から特に労働省側に質問されて、できれば労働大臣から伺いたいというような御意見でもあつたので、労働局長において願つたわけなのです。特にこの断続勤務に従事する者に対する適用除外許可申請の中には、こういう文字があるわけです。「当省所管左記事業場において、それぞれ電話交換事務又は電信事業に従事する職員の勤務態様については、他の職員に比較してその事務量が著しく少く且間歇的」である。労働密度が低いということは、これは認められると思うのです。しかしその次に加えている「間歓的であるが、その業務内容が直接公衆と密精な関係にあるので、例え、休憩時間或いは食事中と雖も上司の命に応じ、或いは公衆の呼出しに応えて直ちに事務処理を必要とするものであるために常時職員を待機若しくは看視的な特熊におかなければならない特殊事情にある。」ということを郵政省側にはつきりと認めておる。しかしその次の問題として、労働密度の低い関係から、これらの間に常時職員を待機させておくということから来る要員配置上の不経済、こういうようなものをこの四十一条の例外で何とか免れようというのが、郵政省側の申請の骨子のようなものです。私はやはり前段の点が郵政省側としても認める点であり、労働省側として特にこの点を確保してやらなければならぬと思う。現実には労働密度は低いかもしれぬけれども、拘束されていることは事実なのです。それに対して、労働密度の低いという関係から、この種の業務に従事する人たちの賃金というものも、決して高額なものではないのです。従つて私はこれは厳密に言えば、労働基準法に違反する事態ではないかと思うのでありますけれども、これは公労法が適用され、労働基準法が適用されることになつてから、まだ期間もない問題だし、ここで郵政側としてはできるだけ基準法に準拠した形で現実を何か合理化したいというところに、こういう申請が出ていると思うのですけれども、その基準法による例外が認可されるかどうかというような問題以前に、私は労働省としてこの勤務の問題について考えてやつていただかなければならぬ問題があるのじやないかと思うので、この点に対する労政側の意向をひとつ聞きたいと思います。
○中西説明員 所管は基準局でございますが、私も基準局長をやつておりましたことがございます。以来労働省の労働行政を運営いたします気持といたしまして、できるだけ労働者の保護といいますか、労働条件の改善ということになるように心がけておるのでございます。今の監視・断続の問題にいたしましても、法律にその基準がはつきり書いてございません。結局は午前中にも御説明したと思いますけれども、一応の行政基準をつくりまして、それに当てはまるかどうかということで、一応認定をしておるというようなことでございます。お話の点は一応実情をさらに調査いたしたいと思いますが、根本の気持におきまして、先ほど申し上げましたように、できるだけ労働条件の向上ということにつきましては、十分に考えたいということでございます。
○井手委員 関連して……。私は今論議されておりまする断続勤務のことについて、労働省側の見解をはつきり承りたいと考えております。すでに御調査済みでもあるようでございますが、さらに調査が終つてから相当期日もたつておりますので、すでに一定した見解もあると存じますから、この機会に承りたいと存じますが、労政局長でお答えができるかどうか。できれば労政局長でけつこうだと存じますが、いかがなものでございましようか。
○田中委員長 ほかに基準局の監督課長が見えておりますから、基準局関係のことも監督課長からお答え願えるのではないかと存じます。
○井手委員 それではお尋ねいたしたいと存じます。ただいま労政局長は労働省の建前としては、労働者の労働条件の改善にあるとおつしやつたのであります。また基準法の制定にあたつても、労働者の自由を拘束する時間を広く労働と解して、まれに起ることのあるべき労働だけを断続勤務とするという解釈を立てられておつたようであります。これは時の労働次官あたりがはつきり通達し、各方面に言われたことと私たちは記憶いたしているのであります。念を押すこともないかとは存じますけれども、この根本方針に今日もかわりはないかどうか、念のためお尋ねいたしたいと存じます。
○和田説明員 今のお尋ねでございますが、お尋ねの基本方針は今日なおかえておりません。
○井手委員 それでは続いてお尋ねいたします。まれに起ることあるべき労働について、各職種から、各方面から照会もあり、制定以来その基準は明示されておるようであります。私もここに監督署編纂のものを持ち合しております。それについて、その基準であるとか標準であるとかいうものについて、いろいろ指令を発せられおりまするが、その指令は今も同じようにお考えになつておるかどうか、その点を念のためにお伺いしておきたいと思います。
○和田説明員 一般的な基準につきましては、大体拘束時間中の手待ち時間と実労働時間とが折半程度のものについては考えるというのが、基本的な考え方でございます。そういう基本的な態度にのつとりまして、各業ごとに相当数の業種について監視、断続の許可を与えたものがございます。
○井手委員 その御方針の中に、たとえば鉄道踏切番のごときものについては、一日の交通量は十往復程度までを許可することというような方針が立てられておるようであります。さらにタクシーの運転手あるいは常備の消防職員等、いつ用が発生するかわからないというものについては、この除外規定は適用しない、一般労働基準法で行くという建前で通達されておるようであります。この点間違いございませんか。
○和田説明員 タクシー運転手につきましては、実はお手元に資料をお持ちのようでございますが、当時申請のありました事件についての私どもの方の調査の結果は、今お話のようなことになつております。常備消防の問題につきましても、単に火事を消しに行くということだけでなくして、その他の訓練、要するに労働にういろいろのものがございます。そういうことをいろいろと私どもの方で実地調査をいたしました結果、通達として出しておりますような取扱いをしたわけでございます。
○井手委員 続いてお尋ねをいたします。適用除外を許可するかどうかの大きな要素として、緊張度ということがいわれておるようであります。ただいま申しました事例の中にもそれが大きな要素となつて、緊張皮のある、たとえば公衆に接しなくてはならない、いつ職務が発生するかわからない緊張しなくてはならない、一定時間は仕事がないという意味ではなくて、いつ自分の本来の職務が発生するかわからないという緊張度のあるものについては、これを適用除外はしない、認可しないという建前のように私は解釈しているし、ただいまもそのように承つたのであります。そういたしますと電話交換事務であるとか、電信事務であるというものは、これは常時緊張が必要であると考えられるわけであります。また緊張しなくては、また余裕ある態度でなくては、公衆には接しがたいものと私は考えておるのであります。そういうことから考えますと電話交換事務であるとか、あるいは電信事務というものは、特段とは申しませんけれども、かなり緊張度の高い業務と私ども解釈されるのであります。ただいま申し上げました踏切番、これは大体時間がきまつておる。何時から何時にこの列車が通過するということできまつたところの鉄道が十往復、五分間ぐらいと考えましても二十回ということに一応考えられるわけであります。それがただちに基準になるとは考えませんけれども、一応労働省の考えは、時間がきまつておるものについてもこういつたものについては十往復程度だ、こういうふうに考えますと、私は電話業務あるいは電信業務というものはもつと、いつも発生するかわからない、次々に起るかわからない、決して所用に行くということも簡単に許されないような場合も出て来ると思う。特に電信電話の忙しい業務の内容から申しますと、緊張度も高いし、適用除外されるべきものではないと私どもは考えるのでございます。この点に対する労働省の御見解を承りたいと思います。
○和田説明員 実は私ども電信電話業務につきましては、特に今のお話は電話のようでございますが、電話につきましては一般的にいいまして断続業務になるかどうかにつきましては私ども疑問があります。特に東京都内の電話等は自動でございますが、交換業務が入りますれば当然そういうものにはならないと思います。ただ非常に加入者が少いようなところにあります特定郵便局のある局については、私どもが実地調査をいたしました結果だけから見ますると、相当ひまな面があるようでございます。しからばどういう線でそれを伸縮すべきかという点がただいまお尋ねの問題でございまして、特定郵便局であるから全部の電話業務についてこれをやるとか、そういうことは毛頭考えておりませんので、先ほど申し上げましたような抽象的な基準から見まして、それに該当する業務が電話業務の中にありとすれば、それをば断続業務にして許可をいたしましてもさしつかえないのじやないか。だから前提が電話業務は断続労働であるということでなくて、断続労働に関する私どもの持つております抽象的な基準がございまして、その基準に該当するものがありとすればこれをば断続業務にする。だから立て方が違つておると私どもは考えております。
○井手委員 重要な点でございますので、重ねて今の点をお尋ねいたしておきますが、実地調査の結果・相当除外することが不適当と思われるほどに業務が多いところもある。しかし中にはひまなところもある。従つて一般的にはこれを除外することは適当とは考えないが、一部については断続業務であることもいたし方ない、こういうふうなお言葉のようでございますが、さようでございますか。
○和田説明員 御趣旨のようなふうに考えております。
○井手委員 私ども考えますのに、電話を取扱う、あるいは電信を取扱うということは、相当その地帯に人口が綱密になりまして、いろいろな経済活動が旺盛になつて来る。そういつたことから電信電話の業務が必要になつて来る、そこに局が設置されると私どもは考えておる。家もほとんどないいなかに局はないのであります。従つて交換台一台あるとか、電信機一台あるというところにやはりそれに匹敵する、それに該当する――若干幅はあるかもしれません。一台では足りない、一台では余るという場合はあるかもしれませんが、一応電話機一台とか電信機一台に相当する事務量はあると考えるのであります。それでなければそんなに甘く局長が、あるいは郵政省が許すとは考えられない。これは常識でもつてわかると思う。特に先刻申し上げますように踏切番においては、きまつた時間においてさえ十往復程度、ましていつ電信の呼出しがあるかわからない、あるいは電話がかかつて来るかわからないというこの事務については、私どもは絶対に断続動務の内容を持つものとは考えないのであります。しかも今まで出されました通達については、いろいろな場合も予想してまとめて出してもあるし、また個々についても回答してある。だから今まで起つたことは、いろいろな場合を想定した全般的な解釈だと私どもは考えるのであります。その中では鉄道も含まれておる。今日長い間においては、郵政関係の職員についても考えられたことでございましよう。人数は三万五千名に及んでおるのであります。当然考えておるけれども、その場合今までの考えでは、郵便局に関連した電信電話については、断続業務とは考えないという立場であると私どもは了解いたしておるのであります。ただいま申しました緊張度のこと、あるいは局の設置された事情、そういつたことについて本省はどういうふうにお考えになつておるか、もう一ぺん御所見を承りたいと思います。
○和田説明員 ただいままで出しましたのは、先ほど申し上げました手待も時間、実労働時間の折半主義というのが基本原則でございます。それに当てはめまして、今御説のような鉄道の踏切の問題とか、電気事業とか、その他各種の業種におけるある特定業務とか、そういうものについてただいま申しました基準に従つて処理をいたして来ております。郵政関係につきましては、基準法が制定施行されましたと当には、確かに郵政関係も基準法の適用を受けましたが、すぐ基準法の適用からはずれまして、国家公務員法の適用になつて参つたわけでございます。それが本年になりまして再び基準法の適用を受けることになりましたので、最初の基準法の適用は私の記憶違いかもしれませんが、一年にもなつておらなかつたわけであります。従いまして、郵政関係につきましては、今度初めて基準法が適用になつて来た、こういう次第でございまして、適用になりまして初めてこの特定局の電信電話業務が、従来の断続業務に当るかどうかという問題が出て来たと承知しております。従いまして、従来は断続業務でなかつたのを、最近になつて事新しく問題を取上げたのかという点につきましては、今申し上げましたような事情があるわけでございます。
○井手委員 一年間の猶予であるとか、基準法の違反については、あとでお伺いいたします。ただいままでの御答弁で、大体労働省側のいわゆる労働者に対するサービス省としてのお考えがわかつたのであります。そこで結論的にお尋ねいたしますと、郵政省が労働者の待遇、労働条件というものを考えずに、引続き劣悪な条件下に小さな局に勤務する電信電話の従業者に対して、適用除外のわくをはめようという申請に対しては、これは一般的にいえば妥当でないというお考えのようでございます。そうすれば郵政省の申請に対しましては、そういう一般的な考え方からいたしますれば、却下されるのじやないかという私どもは見通しを持つのでございますが、全面的に却下なさるのか、どういうふうにお考えになつておるか、この点をつつ込んでお尋ねいたしたいと存じます。
○田中委員長 今亀井労働基準局長が参りましたので、ちよつと監督課長と打合された上で、今の井手さんの御質問にお答えを願います。
○井手委員 ただいままであなたの方の課長さにいろいろお尋ねいたしまして、やはり労働省は労働者に対するサービス省として、労働者の労働条件の改善のために仕事をやるのだ、こういう言葉を聞いて私も安心いたしたのであります。さらに断続業務についての基本的な考え、あるいは今まで基準監督局が出されました断続業務に関すいろいろな通達も辰然としてその方針にはかわりはないということも承りました。さらに進んで実地調査の結果、電信電話業務については一般的に言えばかなり仕事もあるようである。ただ一部ひまなところがある。一般的にこれを除外するということは考えないというお答えがあつたのであります。これは全国三万五千人にも及ぶ従業員の根本問題に触れることでありまして、関係者は非常に心配をいたしておるのであります。しかしただいま課長さんの御答弁で大体私どもは安心することができたのでございますが、あらためて局長さんからもその所信を承つておいた方が、さらに確実だと思うのでお尋ねするわけでございます。ただいまお尋ねしましたのは、そういうふうな御方針であれば、全般的に――私先刻こういうことも申しました。電話業務がある、電信業務があるということについては、相当の業務量があればこそ局も開かれておるし、また業務の量によつて交換台とかあるいは電信の台数もきまつて来る。だから若干業務の量が多過ぎるとか、あるいは少しひまだということはあつても、大体その共準によつてやられておる、そうすればその緊張の度合いといい、いろいろのことを勘案すれば、私どもは電信電話に関係する従業員は、断続業務には当らないという解釈を持つ。そのことについてあらためて局長のお考えを承りたいとともに、郵政省の方から出されておるあの申請に対して、近く却下されるお見込みであるか、その点をあわせてお尋ねいたしたいと存じます。
○龜井説明員 断続業務につきましては、御承知のように労働基準法第四十一条におきまして、監督官庁の許可を受けました場合におきましては、基本的な労働時間制でございます八時間労働、あるいは休憩の条項、こういうものの適用の除外が認められておるのであります。なぜこの規定が設けられたかと申しますと、労働基準法はお話の通り労働者の労働条件を改善して行くということを基本的な精神といたしておる法律でございます。しかしそれはあくまでも合理的な、そうして科学的な基礎の上に築かれたものでなければならないのでありまして、具体的に申しますと、八時間労働にいたしましても、その八時間労働というものが、労働の密度とそれから職務の内容、こういうふうなものから見まして、労働者の肉体あるいは精神に及ぼしまする作業上の影響というものが、大体―応の限界であろうというところから、そういう合理的な、科学的な根拠から、八時間労働制というものが認められているわけであります。従つてそういう合理的な、科学的な検討からいたしまして、労働の密度がそれほどの高さを持つていないというものにつきまして、ある程度そこに例外規定を設けますことは、国際労働条約におきましても認められているところでございます。従いまして労働基準法四十一条におきましても、そういう趣旨からその例外を認めております。しかしながら事が基本的な労働者の労働条件に関係をいたしますために、野放しでこれを認めているわけではございません。監督官庁の許可というものによりまして、これを合理的にあるいは科学的に処理して行くという建前をとつているわけでございます。そこで四十一条の規定だけから申しますと、監督署長が実際問題としてはその認定をいたすわけでありますが、個人の考え方というようなもので事柄を判断いたしますことは適当でございません。全国同じ基準のもとで、そこに労働条件の保護をはかつて行かなければならない基準法の精神から申しまして、統一された基準というものが必要になつて来るわけであります。従いまして、先ほど監督課長から御説明があつたかと思いますが、一定の基準を定めまして、その基準に合致するものにつきまして、具体的な事例と照合の上、監督署長がその都度これを認可して行くという建前を現在とつているのであります。ただいま問題になつております郵政職員の中の電信電話の業務に従事しまする職員について、断続的な要素があるかどうかということが問題になつておるわけであります。私は電話あるいは電信の業務自体に、そういう本質的な性質を持つているとは認めていないのでございます。ただ特定の電話局と申しますか、郵便局と申しますか、そういうところにおきます実際の作業の実態を大地調査いたしてみますと、そういう部分についてある程度それらしいものがあることを感ずるのであります。今までも監視、断続の許可をいたします場合におきましても、一つの業務全体を許可するというような建前はとつていないのであります。たとえば一番卑近な、わかりやすい断続業務でございます踏切番でございます。これにいたしましても、全国のどの踏切番も断続業務であるとして認可しているわけではありません。一定の回数以下のひまな踏切番のみの業務について、これを許可しているわけであります。このような考え方で、電話、電信業務に従事しまする職員につきましても、その実態を具体的に調査いたしまして、科学的、合理的な基礎の上において、われわれとしては検討を加えて参りたいというふうに考えて今までも来ておりまするし、またこの問題の処理につきましても、そういう態度で臨んでおる次第であります。
○井手委員 大体御方針はわかりました。そこで先刻も申し上げましたが、私どもは監督局の基準と労働省の共準と、鉄道踏切番については、一日十往復程度ということを考えますると、これは大体時間はきまつておるけれども、一方はいつ業務が発生するかわからない、次に発生するかもわからない。電話や電信が日に何通とか何回ということはとうてい想像されないところであります。そういうところから考えますと、十往復程度ということよりも、どの局においてもずつと業務量は多いと考えておるのであります。私どもはあくまでもこの電信電話業務に従事する者には、一般の原則を適用されなくちやならぬと考えておるのでありますが、ただいまの御説によりますと、中にはひまなものもある、例外を考えぬでもないというお話のようでありますが、郵政省からは三十名以下について申請が出ておるようであります。三十名というものを大体基準にしても、電話交換については五座席以下、加入者数二百五十以下、それから電信については一箇月の取扱数が三千通以上ということになつておるようであります。そういたしますと屋内の定員が大体三十名以下だと考えられるわけであります。五座席もあり、あるいは三千通も月に扱うのは、相当な量になつて来るのであります。こういうふうに相当の業務が予想されるのに断続業務とは、私どもは全然考えないのであります。そういたしますとこの三十名を標準としたものの以下の郵政省の申請に対しましては、今までの調査によりますと許可されるようなことではないと私は感ずるのであります。もしここでできますならば、そういう申請についてはどういう考えを持つておるか。これは三万五千人に及ぶ問題で、先刻も私は申し上げましたが、今までの例から行きますると、おそらくいろいろな場合を予想して基準は立てられておる。その中には電信電話の業務については例示されていないということは、これに該当しないというように私ども解釈しておるのであります。この一般的な申請に対しましては許可しないとか、はつきりはここで申せないかもしれませんけれども、御方針をもう一ぺん承りたいと思います。原則的にはそういう考えはないか。
○龜井説明員 私らの考えておりますのは、電話交換台の台数はどうだとか、あるいは現定員がどうだとかいうものは、基礎としないのであります。先ほども申し上げましたように、あくまで、時間労働制に対する例外措置というものは、また八時間労働制そのものが労働の密度から合理的、科学的に生み出されたものでありまする以上、われわれといたしましてもその例外を考えるにつきましては、そういう労働の密度を中心といたしました科学的、合理的な検討を加えなければならぬかと思つております。従いましてその結果が今お話の三十人以下とか、あるいは交換台五台以下というようなことに当てはまるかどうか。今検討いたしておるのでございまして、それが一つの線になるとは私は考えていないのであります。
○井手委員 実は私は相済まぬことですが、前後の事情が少し不案内でございまして、何でございますか、この許可をする場合には、その地地の監督署長で認可なさるのですか、どういうふうになつておるのですか。
○龜井説明員 許可の主体は地元の基準監督署長でございます。しかしこういう大きな問題でございますると、われわれが一応の基準をつくりまして、その基準に合せまして、許可するかどうかということをそれぞれ現地において実地調査をいたしましてきめるわけでございます。監督署長の独断で、あるいは一存できめる性質のものではないと思つております。
○井手委員 それでは全国的な問題であるから、その地区地区できめるもの地からの全部の申請をまとめて、その中でいろいろ検討した上で、これはよろしいといつて各局別におきめになるのでございますか、どういうわけでございますか。
○龜井説明員 本省といたしましては一定の基準をつくりまして、それを各局を通じ監督署長に伝達いたします。監督署長は申請がありましたものにつきまして、その申請が基準に合うか合わないかということを、実地について調査した上でそれを決定するわけであります。
○井手委員 もう調査も済んで、今研究中と言われております。実地調査した上にやるということでございまするが、結論を得られるまでには、ただ基準局の方だけでその大きな問題を決定なさる御意思であるか、あるいはほかにいろいろ意見を国会の意向であるとか、そういつたものを聞かれる御意思であるか、またいつごろにそれを回答なさろうというおつもりであるか、その点を承りたいと存じます。
○龜井説明員 一応基準としましては本省が立てるのでございまするが、実際の事務は監督署長がやるわけでございます。従いまして現実の面としましては、われわれは一応申請が出ましても、それを許可しないようにという一応の連絡はいたしてございます。従つて本省の基準ができるまでは、監督署長はおそらく認可をすることはないと考えております。本建がその基準をつくりまするについて、独断でつくられるかどうか、これは行政組織の建前から申しまするとできないことはございませんが、しかし事柄の性質上、場合によりましては、各方面の意見を聞くということも起り得る問題でありますが、この問題につきまして、どういう手続によつてきめて行くかどうかということは、まだ実は考えていないのであります。
○井手委員 労働省の御方針は大体わかりましたので、この辺で打切りたいとは存じまするが、ただ今までの御答弁で明らかにされたことは、三十人以下とかいうものでなくて、実際の労働の量によつてやる、調査によつてきめるということ、また今日まで調査した結果は、かなり仕事があるが、一部ではないということ、この点が明らかにされたのでありまして、おそらく実情に沿つて、また労働者の待遇改善という労働省の基本方針に従つて、おきめなされることを私どもは期待するのであります。そこでいつごろまでにそれをおきめなさるお考えであるか、その点を承つて打切りたいと思います。
○龜井説明員 いつまでという拘束された時期はございませんが、ただ問題が郵政省の職員の定員の増とのからみ合いがあります。従つてこのことは予算の編成ともからみ合つて参るわけでございます。従つてどういう基準で許可になりますか知りませんが、おそらく相当数の職員の増員が必要になつて来るのではないか。そうすると、やはり予算編成の時期とにらみ合せながら、われわれとして最終の期日を考えて行かなければならぬ。それでなければ、郵政省の御迷惑にもなる。そういう点を考え合せながら、できるだけ早い機会にきめたいという気持を持つております。
○井手委員 もう一問だけでおしまいと申しましたが、ちよつと今予算の関係が出ましたので、お尋ねいたします。待遇改善の場合で行けば、定員の増加になるであろうというお話、非常にけつこうなことでございます。それがほんとうの建前だと考えております。ただ心配しますことは、定員増加の政治的な問題、そういうことから決定が遅れるとか、あるいは労働省の考え方がかわつて来るということは、おそらくあるまいとは考えておりますが、念のためにお尋ねいたしますことは、おそらく労働省は、そういう政治的な問題にはかかわりなく、認定される基準は、労働者の待遇改善という原則に立つておきめになるだろうと思いますが、その点を念のために承つておきたいと思います。
○龜井説明員 これは非常にむずかしい問題でありますが、われわれは先ほど申しましたように、すべて科学的、合理的に物事を考えて行きたいという気持を持つております。その線にはかわりはございません。
○田中委員長 片島港君。
○片島委員 ただいま労働省側に対して非常に詳細な質疑応答が行われたのでありますが、なおこの問題は非常に重要な問題でありますので、郵政委員会としては、別個に小委員会を設けて、これを検討せられんことを私は提案いたしたいと存じます。なお断続勤務の問題のみでなく、この小委員会の中には、たとえば先ほどから問題になりました非適用職員と適用職員の調整の問題、その他も出て来るかと思いますが、委員長の方において、これらを随時調整しつつ、その小委員会を運営していただくように提案したいと思います。
○田中委員長 その点については、今自由党側の理事の方がちよつと見えませんので、見えた後、片島さんの動議を取上げたいと思います。その点については動議を提案されたままで、暫時保留していただきたいと思います。
○片島委員 それでは私はこの問題につきましては、提案をいたしただけにしておきまして、そのほかの問題について、ちようど大臣もお見えになりますから、若干質問をいたしたいと思うのであります。昨日の私たちの要求によりまして、本日補正予算及び昭和二十九年度の予算の要求における主要事項がここに提出されておるのであります。私は補正予算についてまずこれを拝見いたしますと、給与の基準や年末手当等が未決定であるから、いまだ計数も確定しないが、現在のところ、補正予算に概算要求をしている事項は次の通りであるといつて、ここに並べてありますが、これは郵政省だけとしてこういうような考えを持つておられるものであるか、あるいはすでに大蔵当局と大体の打合せができてこういう項目ができておるものであるかを、ひとつ最初にお尋ねいたしたい。
○佐方説明員 お答えいたします。まだ大蔵省とは打合せいたしておりません。
○片島委員 そういたしますと、私たちは非常にふしぎに考えるのでありますが、便業務二の増加に必要な経費とか、その他の業務の増加に必要なろ経費は、年長の初頭からでもすでに本体わかつておる問題でありまして、年度の中途において突発的な事項によつて、各業務が補正予算において必ず細まなければならぬといつて起つたものではなくて、例年ある程度年度の中途における事務量の増加というものが計上せられておるのであつて、そうすると、新しく予定をされておるのは、すなわち年度の中途において起つた風水害対策費だけでございます。大蔵省と合いをした上ならばわかるのでありますが、給与の基準や、年末手当については、郵政省独自としてさえ全然考えておらない。もし郵政省としては考えておつて、大蔵省と協議をした末それがだめになるというならば、これはいたし方もありますまいが、たとえば年末手当のごときは〇・二五の繰上げ支給をやつておるような始末であります。そういうものは、これは大蔵当局が何と言うかは別といたしまして、郵政当局本位で考えた場合には、当然計上いたすべきである。予定しなければならない。さらにまたいろいろ大蔵省に行つたならば削られることは、これは年中行事でありまして、いろいろな大きな予算を持つて行つても、必ず削られて来るのであります。その削られることがわかつておりながら、自分のところにおける給与、しかも今度仲裁裁定が最近出るでありましようが、それらのものは予定をしていいのであるし、年末の手当も当然予定をしていいのであるのに、郵政省としては予定さえしない。そういう熱のないことては、これは大蔵省なんかは予定どころの騒ぎではない。まつたく令頭にそういうことは考えないのはあだりまえである。郵政省も相当真剣にお考えになつて、向うに持つて行つて取組んだときに、け飛ばされるということが予想されましても郵政省自体が一応大蔵省と折衝しようとさえ考えておらないということは、私たちは補正予算の項目として非常にふしぎに考えるのであります。この点は大臣はいかに考えておられますか。
○塚田国務大臣 これは大体ここに書いてあります業務副の増加というようなものも、年度の当初には一応の予宗をして、収入も支出も予定した増加量に応じたものは、年度の当初予算に組んであるのでありますけれども、それを超えて必要を生じたものであります場から、やはり補正予算にも出て来るということが普通のあり方だ、こういうように考えておるわけであります。風水害はこれは特殊のものであります。それからなお〇・二五を繰上げ支給したということに対して、当然年末増加の経費が必要じやないかということでありますが、これは通常常識的に考えてみれば、まさにそうなるのじやないかと思うのでありますけれども、しかし繰上げ支給はしよせん繰上げ支給なんでありますから、あれは繰上げて支給したのであつて、あたりまえの予算がふえるというわけには行かないの下ありまして、これは各省との関係、また法的措置も必要でありますので、郵政省単独の問題でもありませんし、今の段階では、これをすぐに予算に当然のこととして要求するというわけには参らない性質のものである、こういうふうに考えております。
○片島委員 それは大蔵省として考えた場合には、各省の問題であるから、郵政省だけがそういうことを言つて立ても、それは取上げるわけには行か弄いと大蔵省が言うならばわかるのでありますが、少くとも郵政当局として大蔵省にこれから出そうという腹案、草案の中には、当然これは予定していいものであると思うのであります。全然これを予定をしておらないということは、れだけこれに対しては熱意を特つておられないと考えるのであります。まだこれは下見の程度で、本日これを出されたのでありまして、今日の郵政委員会においていろいろとまたお考えの上、これはかわるものであると考えておりますので、特にこの点は念を押しておきたいと思つて、もう一言御答弁を願いたいと思います。
○塚田国務大臣 これは事柄の性質上、ほつておける程度の問題ではありませんので、おのずから適当な時期に適当な形で出て来べきものというように私は承知しておるのでありますが、まだ今日の段階においては、これを表面立つて補正項目として取上げるととろに行つていない、かように御了解願いたいと思います。
○片島委員 まだ補正予算においても大蔵省にそれだけの準備ができておりませんし、郵政省としてもそう詳細な数字が固まつておらないと思いますので、ぜひこれくらいの問題を漏れなくいろいろな問題について検討せられまして、大蔵当局に折衝を始められる前には、万端の用意を整えられるように、希望を申し述べておきたい。 次いで二十九年度の予算概算における項目について拝見をしたのでありますが、この第四項目に、これはちやんと予定がしてございます。補正予算には予定はしておりませんが、二十九年度の予算概算における要求をしようという予定の中には入つておる。だから補正予算においては時期が早いからとうてい問題にならないが、一十九年度になつたならば大方これを何とかしなければならぬのじやないかというふうに郵政当局は考えておられると、私はこれを拝見しておるのであります。すなわち郵政従業員の基準賃金改訂に関しては目下仲裁委において審理中で湿るが、その裁定の結果によつては、二十九年度予算に所要経費の要求を必要とするとしてありますが、仲裁委においてその裁定がもし現在よりも相当高く裁定がされるとするならば、それに上つて二十九年度の予算に所要経費の要求をされる考えであるかどうか、その点をもう一回はつきり承つておきたい。
○塚田国務大臣 これは午前中でありましたかお答え申し上げたように、利といたしましては仲裁の結果が出て参りますれば、その線に沿うて実現するように鋭意努力をいたしたい。従つて予算要求は郵政省から出しますものには当然載せて出す、こういう考えであります。
○片島委員 予算の問題でありますから、私はさらにお尋ねしておきたいのでありますが、これは歳出項目についてのみここにいろいろと掲げてあるようでありますが、たとえば従業員の兼準賃金の改訂や、あるいは公労法非適用の職員に対して給与の調整をやろうというようなことまでが、この四、五に書いてあるわけでありますが、そういうことになりますと相当の経費が必要になつて来ることは当然であります。その場合においてその必要なる経費、すなわちただいま大臣がおつしやつたように、中裁委の裁定を尊重してそのような経費を何とかして実現するように努力をするとか、あるいは公労法非適用者に対してこれが適用者と同じような形において調整せられるように努力するというからには、相当の財源がいることは当然でありますが、その財源はどこに求めようとしておられるのであるか、その点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○塚田国務大臣 その点も午前にお答え申し上げたのでありまして、私としましてはできる限りは郵政事業内部でまかないたいと考えておりますけれども、郵政事業内部のいろいろの会計の状態が、午前にも御説明申し上げたように、郵便貯金の問題その他において相当まだ検討し、改善すべき面がありますので、それらの点が考えるように改善できまするならば、郵政事業内部でまかなえるようにあるいはなるかもしれませんが、もしなりませんといたしますならば、やはり必要なだけは今までと同じように一般会計から繰入れるという形になりましても、この問題だけはぜひ解決をしなければならない、こういうように考えておるわけであります。
○片島委員 これは一般会計からの繰入れの問題もございましようし、さらに六項目に書いてありますが、振替貯金料金の改訂をしたいという考えのようでありますが、振替貯金の料金の改訂の程度は、この程度では歳入の増というものは知れたものである。もしどうしてもこの賃金の基準改訂とか、あるいは非適用職員に対する改訂をやろうとかいうことになりますれば、一番最初に頭に浮んで来るのは、やはり何といつても料金の値上げであろうと思うのであります。ここに振替貯金の料金改訂や、あるいは一般会計からの幾らかの繰入れの増ということをわざわざ収入の方にうたつておきながら、料金の値上げということは何もここにうたつていない。一番先に気づかなければならぬ問題であるのに、それをここに計上してないのでありますが、郵政大臣はこの二十九年度の予算において、たとい賃金の改訂やあるいはその他の給与のために経費がかかるようなことがあろうとも、料金の改訂ということについては、現在のところ考えておられないのであるかどうか、この点をはつきりしておきたいと思います。
○塚田国務大臣 振替貯金の料金改訂は、これはいたしましてもごくわずか、三億程度しか増収の見通しはないのでございまして、これをこの機会に考えましたのは、そういう増収ということを目当にしておるというよりは、この振替貯金料金は、同じ種類の民間の業務においての料金と比較いたしまして、かなり低くなつておりますので、そんな点をむしろ是正をしてバランスをとるという考え方の方が主になつておるので、これを考えたわけであります。そこでまあ必要に足りない部分は、料金を値上げするということになるのでありますけれども、どうも郵便料金の値上げというものは、郵便サービスというものの特殊性にかんがみて、そう簡単には考えられないというので、この考え方は午前中にも申し寺たように、いろいろに檢討をしてみた最後に、これはどうしても郵便料金の値上げでまかなわなければならないというような性質のものであるという結論が出た場合において初めて考えてみたい。ですから料金の値上げ問題を取上げますまでに、まだいろいろな問題を検討しなければならないという意味で、今は考えておらないわけであります。最後に、これを郵便料金の値上げでまかなうか、郵便料金は値上げしないでおいて政策的な見地から、一般会計から繰入れるかということが、最後の決定点になると思つております。
○片島委員 やはりしかし概算の項目を一応ここに提示せられるからには、ただ出すべきものはうんと出したい、しかしとる方は評判が悪いからとらぬというような、執行面について非常に責任のない立場にある人がややもすれば言うようなことを、ここにただ書いて出されるというのでは、私は当局として非常に誠意がないと思うのであります。やはりこれだけのことを実行しようとするからには、これの裏づけをするものを腹の中にある程度持つておらなければならぬのでありますが、今のところ人気が悪いから、全然そういうことを考えておらぬというようなことでありますれば、この基準賃金を改訂をし、あるいはその他の給与の問題等を考えるにしたしましても、非常に困難であると私は予想いたしますが、その困難なる一般会計の方から若干を大臣の政治手腕によつて獲得せられ、それからまた振替貯金の料金のこの若干の調整、そんなまことにおそまつな小さいものでやるということになれば、これはできないことはわかり切つておりますが、できないことがわかり切つておれば、あとは何といいますか、行政整理をやつて首切りでもつて少し金を残そうとか、いろいろな手はあるでございましようけれども、なかなか私はこの八項目の問題を見ましても、これだけでどうも実行できるような案と考えられない。そうすればやはりここに料金の改訂とか、行政機構といいますか、郵政業務の簡素化による節約額何十億とか、何億かをここに計上して出されるのが穏当であつて、委員を納得せしめるものであると思われるわけであります。ただきのう思いつきで、要求されたからこういうこともやるのだという程度で出されるものであるか、あるいは腹の中には実はこういうことをやるために――これは大臣の腹としては実行できるんだとそういうふうに考えておられるのであるか、この点はやはりさらに明確にしておかなければならぬと思うのであります。
○塚田国務大臣 これは予算を組んでそうして大蔵省と折衝いたします場合には、必要なものはどうしても必要であると考えられる限りにおいては全部上げなければなりませんし、それに対して財源をどうするという問題は、私は必ずしも郵便料金を値上げするということを絶避けることは――ことにそれが上げるということは人気が悪いから避けるというようには考えておらぬのでありまして、前会期に電話料金の値上げをいたしました場合にも、ほんとうにやはり電話事業というものを考えて、必要があればたとい人気が悪くても、上げなければならぬ場合もあろうと考えておるのであります。しかし今の段階でははたしてそれまで考えて行つてよいかどうか、その前段階に郵政大臣として、郵政省として、もつと検討すべきものがないかどうかということになれば、やはりもう少し検討しなければならぬ面もあるから、そこまで急速に安易な方法によるのは適当ではないのじやないかというので、今の段階では料金の値上げというものを取上げておらない、こういうように考えているわけであります。
○片島委員 時間が非常に過ぎて行きますので、ひとつこの予算概算における項目、あるいはこれはまだ相当期日がございますから、さらに私たちは臨時国会等においても検討を続けて行きたいと存じますので、どうか納得の行くような案をさらに固めていただきますように希望を述べておきたいと存じます。ただ大臣でないと御答弁のできない問題をひとつ聞いておかなければならぬと存じます。というのは行政機構の改革の問題でありますが、行政機構の改革はいわゆる人員を減らすことであると先ほど言われたわけであります。行政整理ということは人間を減らすことでありますが、しかしながら行政機構の改革、同町に人間を減らすということは、言われた通りにいわゆる行政事務を簡素化して、それだけ仕事を簡略にし、少くして、それに伴つて浮いて来た人間を憾らして行こうというのが建前であろうかと存ずるのであります。そういたしますと、たとえば一般の非現業官庁といいますか、一般の行政官庁の場合には、この仕事はやるまいとか、この仕事は廃止をしようとか、今まで三箇所に手続をしなければならぬものを一箇所の手続にとどめようとか、いろいろなことが検討されるのでありますが、しかしながらたとえば郵便局とかあるいは駅などのように、郵便局では郵便物はこの局では、あまり多くは受付けられぬから、この程度で締め切つてあとは受付けないでおこうとか、あるいは小包もなかなかそれ以上は受付けない、あるいは貯金でも保険でもその通りでありますが、そういうわけには参らぬのであります。すなわちお客さんの方が向うから来るのでありますから、それだけはどうしても片づけて行かなければならぬのでありまして、これはいわゆる行政事務の簡素化――先ほど言われたように原則論によつて割切つて行けないのでありますが、郵政事業においてはどのような考えと、特殊な処理方法を考えておるのであるか、この際ひとつ、行政管理庁長官も兼ねておられる大臣の御意見をお伺いしたい。
○塚田国務大臣 御指摘の通りに考えるべきであると思いますので、午前に申し上げましたように、郵政事業の場合には他の国営企業もしくは公共企業体の企業と同じように、企業体というものを一応行政官庁と別にして行く。そうして企業体は、今も御指摘のように事業量がふえれば人間がふえるということすらあり得ると自分も思う。ただしかし一般国営企業というものは、公共企業体も含めてでありますが、必ずしも能率よくやつているとも思えないから、やはり企業は企業という観点から、そういう能率化、合理化というようなことを頭に置きながら、それでもなお人間が必要である、増加が必要であるというならば、これは増加もやむを得ないのじやないか、こういうように考えてものを検討して行きたいと考えております。
○片島委員 当然今の大臣の御答弁を期待いたしておつたわけであります。一般の行政官庁と違つた取扱いが望ましいのであつて、私はどうもやはり行政機構の改革ということになると、頭割りに首切りというようなことを先ほどもちよつと言われたのでありますが、この際そういう考えを持たれないでひとつよく検討してほしい、こう考えるわけでおります。 それから行政機構改革に伴いまして一言、やはり大臣の所管でありますが、郵政部内における監察制度についてどういうふうな構想を持つておられるか、この点についてひとつお尋ねをしておきたいと思います。
○塚田国務大臣 監察制度というものは、この仕事はぜひやらなければならない必要のものでありますけれども、国がああいうような仕事をやつております機関はいろいろにたくさんあるのでありまして、はたして郵政省が従来のあり方のままに独立してこれを持つておかなければならないという点につきましては、一応考えてみる必要があるのじやないか、こういうように考えておるわけであります。これは行政管理庁の監察制度、それから大蔵省の持つておりまする予算面からのいろいろな監察機構、それから会計検査院の果しております機能、そういうものを総合的に取上げて国の立場から、また国民の立場から最小限度の必要というものを頭に置いて新しい機構を考えたい、こういうように思つておるわけでおりますけれども、まだ具体的な結論を得ておりません。
○片島委員 塚田委員は非常にたくさんの仕事を兼務しておられ、自治庁長官もやつておられますので、こういうお尋ねをするのには都合がいいのでありますが、実を申しますと私は前の国会の終り方になりまして、大蔵省の運用部資金の貸出し融資については、自治庁の相談なしに大蔵省だけで貸し出してよろしい、融資をしてよろしいというような議員立法が出ておるのをちよつと拝見したのでありますが、これはたしかそのままお流れになつたと思うのであります。この大蔵省の運用部資金というものはあなたの方で取扱われておる郵便貯金などが非常に大きな割合を占めていることはもちろんでありますが、郵政省として今日取扱われておる簡易保険の運用については、私はもし現在のように自治庁がすべていろいろ問題ついて緩いをやつて行く、窓口をやつて行くということになると、せつかく郵政省はこの簡易保険を奪還して自分の方にもらいはいたしましたけれども、窓口の方でちやんと採配を振つてしまつておつて、なかなか郵政省自体ではじかに対象となるべき具体的問題について発言権がいささか弱くなるのじやないかと、むしろ郵政省独自でこの運用はやつて行つてもいいじやないかと、私はこの簡易保険についてこそ考えておつたのでありますが、先走つて大蔵省の運用部資金がそのような手を打とうとしておるときに、郵政省当局としては簡旨保険の積立金の運用についてはどういうお考えを持つておられるか、その点についてひとつお尋ねをしておきます。
○塚田国務大臣 今の郵便貯金、簡易保険の金の使い方が、主として地方起債にある部分は、御指摘のように自治庁がこれに関係しておるわけでありますが、これは本来フリーにものを考えまするならば、今自治庁が許可、認可をしなければならないと書いてある規定もあの規定をごらんくださるとわかりますように、当分の間ということになつておるのでありまして、今日の金融情勢というようなもの、それから地方財政の情勢というようなものを頭に置いた暫定的なものの考え方であるわけであります。あの考え方の基礎になつておるそういう特別な事情が続いておる限り、従つて自治庁が認可をして行かなければならない限りは、今のような形で行くということはどうしても必要なんじやないか。しかしこれは現実の運用の面にあたつてそういうようにいたしておりますことが、利用される国民の側からはよけいな手続、時間的な浪費、その他経費の浪費等を要しておることは争えない事実でありますので、できるだけ何とかして行きたいということに私も少しも異存はないのであります。ただ今御指摘のように、ほんとうに簡易保険の場合には郵政省だけ、あるいは郵便貯金の場合には資金運用部だけというようなことになりますのには、今の自治庁が許認可権を持つておるというあの規定がなくなる。従つてあの規定がなくなり、前段階であるところのそういう特殊事情が消滅した場合でないと、やはりできにくいのではないか、こういうように今私としては考えておるわけであります。従つて郵政省なり資金運用郎が独自の判断でどんどん金を貸して行けるというような状態は、そういうような他の面の事情が整つたときにおいて考えられる、こういうように考えておるわけであります。
○片島委員 きようだけの委員会で、短かい時間の質問ですからばらばらになるのでありますが、あと一つだけお伺いをしておきたいと思うのであります。やはり簡易保険の運用に関係して来ますが、たとえて申しますと、昨日から問題になつております局舎の改善などについて、非常に資金の面で御苦労されておるようでありますが、私はあれは郵政省と大蔵省と自治庁の三者協定と申しますか、そういう申合せがあつて、簡易保険――大蔵省の所管しておる運用部積立金の貸出しについて、学校とか病院、あるいは社会福祉事業、そういつたようなものについて郵政省の積立金を運用する、貸し出すというようなことがあつたと私は聞いておるのでありますが、そうしますと局舎の改築、建築についてこれは適用せられるものであるかどうか。もし適用されるとすれば、これは非常に楽になつて来る。さらにまた私は一つのお答えで間に合していただきます。ために、この経費として今は実は簡易保険の積立金を町役場が町役場の名前で借りて建てて、そうしてそれを町役場の方から郵政省の方に倍しておるのであります。すなわち郵政省は町の方に借料を払つておるのであります。自分のところの金を役場に借して、役場が建てた建物に自分のところから借料を払つて実は現在入つておるのであります。たとえば宮崎県の高鍋という郵便局があります。これは普通郵便局でありますが、まだほかにもたくさんございます。こういう矛盾したことをやらないて、どうして自分の金があるならば自分でこれを建てないで、人に倍してやるのかという問題が一つあるのであります。それからもう一つ、そういうことをまつて参りますと、市町村は自分のところで起債をしなければならない。郵便局を建ててその金を借りて起債をやつたために、自分のところはこれから起債のわくがとれないで、郵便局のために役場の財政が今後動かぬということになつて、せつかくこちらに示した好意が冷却して実は困つておる、こういうようなところもあるのであります。そういたしますと、先ほどから申したように、この積立金の運用をそのようなややつこしいことをやらないで、直接なりあるいはもつと簡易な手続によつて、この貸出しができるはずだと私は思うのでありますが、この点について大臣なりあるいは局長の所見を承りたい。
○塚田国務大臣 御指摘のような例があるということを、実は今まで私も承知しなかつたのでありますが、今聞いてみましたら、御指摘のように一、二実例がある。しかし今はそういう方針では私どもやらしておらぬのであるけれども、昔そういう考え方のものがあつたということであります。おそらく当時の事情を想像してみますのに、それぞれの土地が自分のところに郵政局なら郵政局を誘致したいという熱心から、このような処置をとられたのだろうと思うのであります。しかしそれらに対しては借料の名において利子と償却に値する十分なものを郵政局から払つておりますから、それぞれの市なり町なりの財政負担には実質的には影響を与えておらぬと思うのであります。そこで郵政省がどうせ簡易保険の金を融通するのであるから、郵便局ぐらいはどんどん建てたらいいじやないかという御意見かと承つたのでありますが、この問題はやはり国民のたつといお金をお預かりして、しかもそれを国家の手で運用できる状態になつております場合には、やはり国家全体として見て、どの地域のどの事業にお貸しするのが一番適当かという総合判断の上から出て参りますので、いかに郵政省が持つておる金だからといつて、郵便局ばかりつくるわけに参らない、おのずからその配分は総合的に判断した上で決定をしておる、こういうふうに御承知を願います。
○片島委員 いや郵便局舎だけをつくれというのではなくして、もちろん局舎も仲間入りをしていいじやないか。この三者協定の中に仲間入りしていいのではないか。大臣はそういうことは認めておられないと言いますが、それは認めてください。今非常に局舎が困つているときに、自分の方で建て切らぬならば、市町村の名前のある方がお金を借りに来たら貸すことができるのでありますから、学校を建てるとか病院を建てるとか、社会福祉事業のことを言うて来るなら貸すが、あなたのところはあまりきたないから、うちの市役所で、町村役場で建てようと言つて来るのに、そういう建前はないと言つて断る必要はないので、それは大いに貸していただいて、それだけ親切にしてもらうならありがたいと言つてお礼こそいえ、そういう建前になつておらぬということは、私は非常におかしいことであるから、やはりその仲間入りをして、その場合にはひとつこちらの方も建てて、こちらばかりじやなくして、こちらの方も仲間入りをさせて、局舎の問題を一日も早く解決して行員たい、こういうふうに考えるわけであります。この点についてもひとつ……。
○塚田国務大臣 郵便局舎の新築に対しては、全然そういう金がまわつておらないというわけではないのでありまして、今年の予算におきましても、預金部資金、つまり貯金が原資になつております。資金運用部の資金を五億だけ借りてつくれることになつておるのでありまして、これは考え方としては郵便貯金もしくは簡易保険の金も、局舎の新築、そういうものに使えるようになつておつた。それから市町村が今後そういう希望を持つて借入れを申し込んで来たときに、許してやつたらいいじやないかというようなお考えのようでありますが、私はこの点はむしろそうでなしに、ほんとうに新築をしなければならない段階に来ておるならば、郵政省自身の手でやるということにいたしまして、市町村が今日非常に財政窮乏を上ておる際でありますから、市町村にはそういう労を煩わさないように処理して行きたいと私としては考えております。
○片島委員 ただ局舎の問題については、昨日からも問題になつております通り、改築をしなければならぬ段階に来ておるのも非常にたくさんございます。局舎改築の問題についても、さらに普通局、特定局とも資金の面等も十分考慮せられて、一段と促進せられるように希望を申し上げておきたいと存じます。以上で私の質問を終ります。
○吉田(賢)委員 大臣にちよつと一つだけお尋ねしておきたいのですが、これは午前中の質疑におきまして、私若干触れておきまして、後日なお調査、成案の進展の模様で、具体的に当委員会に御報告願いたいという要望をつけた事項であります。それは郵政事業のあり方についてであります。これについてぜひ聞いておきたいと思いますのは、非常にこれは重要なことでありま託すので、大臣は行政庁と現業の企業庁は別にしなければならぬという考えを根本に持つておいでになるらしい。ところがそれは一体どういうところか二来るのだろうか。行政庁と事業庁を全然別個に扱うということは、行政及び企業に対する自由主義的な考え方か仁考えて行くという、原則的にそういうものの考え方も私はあると思います。あるいは進んで郵政事業も民営に移してはどうかというような意見も出ると思う。そこでそういう考え方の片鱗があなたから先ほどちよつと出たので、私は気になつて承るのですが、行政中と現業庁が画然区別されなければならぬという考え方は一体どこから来るのだろうか、もし行政庁は監督をするものである、あるいは純粋の行政でもある。企業庁は企業的半面がある、あるいは利益を無視できないというのだからということになりますと、ともすれば剰員をつくることになり、機関を二つつくることになります。なぜならば、現業庁自体も内部的にやはり監督とか指揮とか統制とか指導とか、そういうものがどうしてもいるわけです。ところがそのほかにまた行政官庁、こういうことにもなりますので、今過渡期におきまして、とかくその辺につきまして議論があり得るのでありますけれども、これはやはり相当はつきりしておきませんと、一旦そのように進んで行きますと、相当大きな影響をする問題でありますので、あなたのお考え方の根本をひとつぜひ承つておきたい、こう思うのであります。
○塚田国務大臣 これは一般行政官庁と企業官庁というものを区別して考えたい、考える必要があるのじやないかということでありますが、今回そういうことを考えておりますのは、機構改革の場合に、一方はとにかく相当整理できるものもあるし、簡素化すべきものもあるから、そういう点を事務の上から機構の上から考えて、できるだけ簡素化して行こうという考え方で一首しておるのであるけれども、しかし企官庁の場合にはそう行かない面もあるのじやないかということが主たる起回になつておるわけであります。しかし基本のものの考え方といたしまして私は企業というものは、できるならば民間企業と同じような形でやつて行くのが利用される方方、つまり国民に一番便益じやないか、こういうふうに考えておるのはまさに間違いなの下あります。従つて自由主義的とおつしやるならばまさにその通りであります。ただしかし官業でスタートしましたものは、それぞれスタートする段階においては、やはり国の手でもつてこれを取上げなければならない必然の理由があつて取上げられたいと思いますので、そのうちだんだんと機運が熟したものが、すでに公社という形で三つのものが一応手を離れておる。まだ五現業という形で五つばかり残つておるものがあります。そこで問題を郵政重業というものの立場に局限して考えて見ますと、郵政事業もこれはスタートの場合にはまさに国の手で取上げなければならなかつた性質のものであると思うのでありますが、今日まで来ればもうかなり独立してやつて行けるところまで育つて来ておるのじやないか、こういうふうに考えられる面が一つあるわけです。しかしそうは考えられながらも、郵政事業というものの特殊性を考えると、それじや一気ぼ公社のようなものに持つて行けるかというと、やはりさうは行かぬ面があるのじやないか。郵政の仕事というものと電信電話の仕事というものには、やはり若干考え方を違えて見て行かなければならない面があると思う。今電信電話が公社になつておるからといつて、すぐに郵政事業が公社まで一気に行けるというようには、やはり考えにくい面がある。そうかといつて一般官庁のように考えておるということはやはり適当ではないのであつて、郵政事業は郵政事業でやはり企業として独立採算になるように、また能率を上げてもつと安い料金でもつて国民の利便に合致するように運営して行かなければならない。こういうふうに考えられますので私たちは絶えずそういう頭で、一般行政官庁とは別個の概念からものを兄、ものを考えて行くようにしなければならないと思います。その場合にわける。そうすると官庁の側にも監督機関ができ、企業自体の中にも生も機関ができるということになつてむだです。それはその面から見て行けばまさにそうでありますけれども、むしろそういう形が現地の形として取上げられる場合には、私はそれをそういう形にすることによつて監督の二重化という不利を克服して一層の利便があるというような状態になるのでなければ、御指摘のようにこれは考えられないと思いますけれども、私どもの考え方からすれば、もしそういうような機運が熟したということであれば、そういう二重監督というようなものも総体として見て決してむだになつておらない、公社というものはそういう意味において発足したものだと私どもは了解しております。なお現在の三公社の実情については、必ずしもほめられる面ばかりでなくて、いい面あると同時にいろいろなマイナスの面も出ておりまして、公社企業全体については、私も今度の機構改革の機会に別個に取上げなければならないと考えておる面があるのでありますが、しかしそれらの点を是正して行きますならば、やはり相当利点を持つておるのじやないかと思います。現在の公社につきましては、郵政省の例では、電信電話の監理官というごくわずかな機構が郵政省内部にあつて、一応監督の機能を果しておる。従つてそう大きく一重監督という形でロスをしておるとは私は考えておらないわけであります。
○吉田(賢)委員 これはこういう面からも批判の余地が相当あるのじやないかと思うのです。それはなるほど郵政事業が官庁の手によつて発足し育てられて今日まで発達して来た、そこでこれを離して、できるなら民間の方へでもというようなお気持らしいのだが、ところで同町に官庁事業なるものは、昔から武士が商売をするとか、あるいは明治、大正、昭和へかけてなお続いておりますところの官僚の気風、つまり国民の上位にある官僚の地位とか、そういつた気分がまだ実際に濃厚であります。それはあなた方にはないといたしましても、少くとも国民全体から見ましたらまだ濃厚であります。こういうものをみずから脱却するという方へ進んで行くことが、最も進歩的であるのじやないか。役人だから企業的なあるいは経済的な事業をつかさどることに適しないというような考え方は、ちようど昔の法科万能の役人の話であつて、そういう役人かたぎ、官僚気風というものこそ脱却させなければ、それが同時にあなたが今お考えになりもくしは今直面しておられる事業の行政機構改革の根本の弊害の一つであると私ども考えております。たとえば財政の運用につきましても、予算の執行の面におきましても、幾多の弊害が今日あまりにあり過ぎますが、こういう面が出て来る一つの原因をなしておるのが、やはり官僚かたぎから脱却されない日本の行政機構及び行政連営の一つの大きな盲点ではないだろうかというふうに私は考えておるのであります。でありますから育てたから離してしまうというのじやなしに、むしろ別の観点から見ましたならば、国家の機能というものが実に四通八達、発展してきわまりないというほどにもまで発展性を内包しておるべきでございますから、従つてそこに前だれかけた商売人のような非常に円転滑脱の面もあるし、同時にまた非常に合理的、科学的な冷静そのものの面もあるし、あるいはまた外交雲的な、いろいろと世界的な視野に立つてものを検討するというような純粋な研究部門もあつたりするというふうに、日本の官僚制度は発展して行かなくてはならぬものだと思います。しかるときにはかえつて育てたものをより効果あらしめ、より能率的に、よりサービスに多きを期待し得ることは、あなた方が育てておる人の手によつてのみなし得るのであつて、こういう方向へ行くのがわれわれはむしろ望ましいのであります。そういうことはなし得ないというので、むしろ民間に追いやつたらというようなことは、これは官僚組織全体の敗北でありまして、日本の行政機構全体としましても、そういうことは根本的に考え直さなくてはならぬところへ追い詰められた一種の自殺的な行き方ではないかと考えます。これは行政機構改革の際に当面しておられますし、そういうことに関連してただいまの郵政事業のあり方について、具体的に何か着手されようというときでありますから、こういう問題につきましては根本的にさらにお考えを新たにしていただく必要があると私は思うのです。これは御批判を申し上げるのでありますけれども、そういうふうに思いますので、この点はいろくいろ議論をし合うことはやめておきますが、やはり考え方といたしましては、占領下マッカーサーの要請によつてできましたいろいろのことにつきまして、吉田内閣はいろいろと考えてみたいと言つておる折からでありますし、官僚のあり方、行政のあり方というものにつきましては、みずから顧みるという大きな問題が盲点として残つておると思いますので、これをつけ加えての関連におきまして一言批判を申し上げ、なお御熟考を煩わしたいと思うのであります。
○塚田国務大臣 官吏がほんとうに国民の奉仕者という考え方に徹して一層努力しなければならない、また政府もそういうような官僚機構というものの造成に努力しなければならないという点はまさに、御指摘の通りであると思いますので、今後一層努力したいと思うわけでありますが、しかしその弔え方は、私の考えからすれば、これは一般行政官庁の行政事務に従事しておる者と、また企業官庁の事務に従事しておる者も共通の問題でありまして、その考えを頭に置きまして、さらにその上に私は企業官庁に従事しておる人たちの仕事のしぶりが、また一層能率的に、さらにまたそれが一層能率的にということになると、今の御指摘のような官僚臭というようなものを脱却する一つの契機になると思うのであります。そういう意味におきまして、一般官吏としての心構えの上に、さらに企宋官庁に従事しておる者の心構えというものは、それが企業であるという特殊性から努力すべき面があるのじやないか、そういう面が出て来るために、やはり別の考え方をする方が適当ではないだろうか、こういうのが私の考えております考え方であります。しかし御批判の点は十分承りまして、今後慎重に頭に置きながら検討して参りたいと存じます。 ―――――――――――――
○田中委員長 ほかに御質疑はございませんか。――それでは先ほど片島委員より、閉会中の調査項目であります郵政事業並びに監察制度に関する問題で、特に公労法非適用者の給与の改善に関する問題並びに電信電話業務、ことに断続勤務等の問題について、さらに委員会としての研究と申しますか、意見をまとめる意味にも、小委員会を設置してはどうか、こういう動議がございましたので、この際お諮りいたしたいと思います。内容はそういうものでございますけれども、閉会中の調査項目の範囲を出るわけには参りませんので、小委員会は、郵政事業並びに監察制度に関する小委員会ということにいたしたいと思います。この小委員会を設置するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認めまして、さよう決します。 それでは郵政事業並びに監察制度に関する小委員は六名といたしまして、その小委員の選任方法及び小委員長の指名については、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認めまして、それでは小委員の指名及び小委員長の指名は、追つて公報をもつてお知らせいたします。 昨日から二日間にわたりまして、閉会中公私ともに多忙のうちを、委員の皆さん方が熱心に御出席くださいまして、非常な多岐にわたる問題について御審議を賜わりましたことを、委員長として深くお礼を申し述べたいと思います。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十四分散会