P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
16回国会衆議院1953/10/06

郵政委員会 第21号

発言数
18
登壇者
8
会派数
4
開催日
1953/10/06

会議録

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 これより郵政委員会を開会いたします。  実は閉会中委員会を開会する予定を持つていなかつたのでありますが、閉会中の現地の調査の関係並びに当然予想されました臨時国会の開会が相当延びるようでございますので、閉会中、本日委員会を開会いたしたわけでおりますが、いろいろ御多忙の中を差繰り合せて委員諸君の御出席を得たことを、厚くお礼を申し上げたいと思います。  郵政事業並びに監察制度に関する件及び派遣委員より報告聴取の両件について調査を進めたいと思います。まず派遣委員より報告を聴取いたしましてから、郵政事業並びに監察制度に関する件について質疑に入りたいと思います。  それではこれより派遣委員より報告を聴取いたします。武知勇智君。

武知勇記自由党

○武知委員 私は去る八月十三日より一週間、松山、大阪、名古屋三郵政局管内におもむきまして視察、調査をいたしました概要を御報告申し上げたいと存じます。  顧みますと今から十五年以前に、私は逓信省に政務次官としてごやつかいになつたことがありましたが、その当時地方逓信局へ出向きましたときと、十数年を経過した今日、今度郵政局に出ましたその感じを申し上げますと、十数年の歳月は必ずしも無意味に経過しておるのでないということが発見されたのであります。端的に申し上げますと、逓信省時代と比較して今日の郵政事業は、事業そのものに民主的のかおりが高い。従業員諸君も民主主義を身につけられておりまして、私は非常に感慨を深うしたものがあるのであります。たとえば十数年前の逓信局の視察の場合などには、およそ逓信の事業が国家興隆の基礎にしてなどと訓辞をして、上意下達に努めたものであります。そのとき従業員諸君からは痛烈な要望もなく、いわんや質問などというものはさらになくて、下情上達の道はふさがれておつたやにいまなお記憶いたしております。しかるに今回郵政局を視察いたしてみますと、非常に熱烈なる要望がございました。以下申し上げまするが、さらにそれのみではない、また痛烈なる質問があつて、全逓支部の諸君からは特につるし上げにあつたのであるまいかという感じすらあつたのであります。そうして一々問題をあげまして、これに対する先生の意見は反対か賛成か、こういうふうで詰め寄られる場合が多うございました。私はそのとき全逓支部の諸君にお答え申し上げて実はわが郵政常任委員長は田中織之進君であつて左派社会党に属する代議士である。諸君の要望を最も身近に感じ、また諸君の要望を一番よく身につけておるのは委員長である。従つて委員長が一番多くの力を用いられたのは、諸君の要望実現に向つてであつた。その場合われわれ委員は委員長を助けて和衷協力、臨時国会で御承知のごとき成果を上げたのである。その場合委員会には、社会党の左派も右派も、改進党も自由党もないのである。そこには渾然一体の委員会の姿が現われておつたことは、御承知の通りの臨時国会における委員会の実績をごらんになつたらおわかりになろうと思う。だから、われわれもその委員会における委員の一員であつたのであるから、委員長を助けて、諸君の要望に対しては最も同情ある理解を持つものであるということが、御賢察賜われることができるように思うというふうに私は答えまして、一々の問題に対する賛否は明らかにしなかつたのでありますが、これもひとえに委員諸君が熱心に委員会をお進めくださつたおかげで、私どもはそのつるし上げの難をのがれたわけであります。その点お礼を申し上げたいと思います。  そこで各郵政局で一番多くの問題になつたのは、例の郵政職員の給与体系是正の調停案実施に伴い、公企労法適用者、非適用者との間に生ずる不権衡の問題でありましたが、そのときにむろんその不均衡に苦しんでおる人の陳情はもとよりでありますが、全逓の支部の諸君は私どもにこういうことを言つた。実は私どもの立場からはお願いすべき筋ではないけれども、同じ屋根の下に住みながら、このアンバランスの実情を見るとじつとしておれない。何とかこの給与のアンバランスの問題については善処願いたいと、全逓の支部の諸君から特に要望せられたことは、私の深く感銘いたした一事実であつたのであります。  各臨局いたしました郵政局並びに大阪、京都、名古屋の地方貯金局にも参りました。また京都、岐阜の地方簡易保険局にも参り、ことに現業局として選びました大阪、京都、神戸の三郵便局を通じてこの公企労法適用者と非適用者との割合を調べてみますと、総職員を一〇〇といたします場合に、九一%対九%ないし九二%対八%というところで、非適用者は大体全体の一割にも足らない数でありました。その内訳を調べますと、郵政局では御承知のように局長、部長、課長及び機密の事務を取扱うところの係長、医療機関では院長、部長、所長、事務長等、郵便局では局長、次長、課長、労務担当者等、いずれも局の幹部であるか、そうでなければ局の機密の事項を取扱う、きわめて枢要の地位にある者がこの適用を受けておらないのであります。  御承知のように本年一月一日から郵政事業は公企労法の適用を受けることとなりましたので、企業関係者は本来ならば全部適用を受けるはずでありますが、同法第四條によつて「管理又は監督の地位にある者及び機密の事務を取扱う者は、組合を結成し、又はこれに加入することができない。」となつているのでありますから、これらの職員は公企労法の適用から除外をされておるのであります。公労法の適用に伴い、同法適用職員の給与は団体交渉によつて決定せられることになりましたので、現在適用職員の昇給に関しまして、さきの協定により一級上位の最高号俸まで普通の昇給期間により昇給できる道が開かれたので、多年の懸案でおる頭打ちが解消されたのでありますけれども、依然として一般職にとどまる非適用職員との間に給与の差が生じて参りました。その上今般の給与体系是正調停案の受諾に伴いまして、是正額一人平均九百八十七円くらいに聞いておりますが、これを千円と仮定いたしますと、号俸において一号俸ないし三号俸、平均二・七号俸の臨時の昇給が六月一日にさかのぼつて行われるのであります。詳しいことは印刷物で御報告いたしたいと思いますが、大阪郵政局管内で非適用者等は、一箇月平均一千八百七十七円の減収になつております。一箇年では二万二千五百二十四円の多額の差を生じて、両者の間に給与上の不権衡は著しいものがあるのであります。  ただいまも申し上げましたように、非適用者は郵便局においては局長、課長のごとく局の幹部でありますから、部下の指揮監督等、業務上の責任まことに重要なものがあります。従つて給与の面において部下の主幹やあるいは主事に比して、その責任の度に対応する給与差が当然あつてしかるべきにもかかわらず、これより下まわるという向きもあり、また郵政局方面におきましても公企労法適用の係長と非適用係長の間に、給与面に著しいアンバランスを生ずるに至りますので、これらの重要なる職員に心理的に大きな影響を与え、勤労意欲を低下さすことはまことに明らかであります。さらに将来現業課長や郵政局の枢要な係長等に任用する場合には、公企労法適用職員より優秀な者を簡抜して昇進せしめることとなりますが、公企労法適用者に対しては、前述のように現在大幅の優遇が与えられた関係上、このまま栄進する場合には現在任用の課長、係長との権衡を失することとなりますので、権衡を保つためには勢い降給する等の調整をはかる必要が生じます。  今大阪中央郵便局の職員を例にとつて申し上げますと、主幹から課長に昇進しますには一箇月平均六千七百九十九円、主事から課長に栄進しますには四千六百四十四円の減額を覚悟しなければ昇格ができないありさまでありますので、責任のみ重くして給与の低い管理者になることを忌避する傾向を生じ、有能な人材を簡抜することは困難となるばかりでなく、ひいては全般の職員の向上意欲を阻害することとなるのであります。かくては国の経営する事業として国民の信頼にこたえ、健全なる発達を理想とする郵政事業は、人事管理の面において困難を来すこととなり、利用者たる国民へのサービスにおいて欠くることとなればまことにゆゆしき大事でありまして、これが是正対策を講ずることは焦眉の急と痛感いたす次第であります。  これが是正対策として考えられますことは、第一案として郵政職員を国家公務員法第二條に規定する特別職とすることであります。現在国家公務員法において特別職に指定されているのは、上級の政治的色彩を有する官職のほかは、裁判所職員、国会職員、保安庁職員等がありますが、郵政職員についても現業官庁たるの特殊性にかんがみ、特別職とすることの妥当性があり、また可能性があります。特別職になれば国家公務員法の適用は除外されろこととなりますが、これにかわる保安庁職員法のごとくに、郵政事業職員法(仮称)といつた法律を制定し、分限、服務等につき原則として国家公務員法の基準によるが、給与、任用等については企業体としてふさわしい制度とするのであります。  第二案としては、一般職のままとし、郵政職員には給与に関する特例を設けろことであります。国家公務員法附則第十三條の規定に基き、一般職の職員の給与に関する法律を改正するか、公共企業体等労働関係法適用事業に勤務する職員の給与に関する特例法(仮称)を制定して、公企労法適用事業に勤務する適用外職員の給与については、各企業体を管理する各省大臣の制定する給与準則による旨を規定することでおります。  第三案として考えられますのは、公共企業体等労働関係法及び一般職の職員の給与に関する法律を改正することであります。まず公企労法第四條但書を削除して、公企労法は郵政事業に勤務する全職員に適用することとし、しこうして給与については真に管理監督の地位にある本省の課長以上、地方郵政、監察両局の部長以上、地方貯金、簡易保険両局の局長のごとき、他の一般官庁と何ら差異なきものを除き、その他は全部郵政大臣の定むる給与準則による旨を規定することであります。  以上三つの案は一応是正案として考えられますが、政府において十分御検討の上、郵政事業に最もふさわしい案を決し、必要な法律改正の手続をとつて、一日も早く実施に導くよう切望するものであります。  第二の不良郵便局舎の現状及び対策の問題についてであります。  郵政事業は国家事業として、なるべく安い料金であまねく公平にサービスを提供して、公共の福祉を増進することを理想としているのでありまして、従つてそのサービスを完全にし、国民の利用に満足を与えるよう設備を整えなければなりません。それがためにはまず窓口機関の完備と普及が必要であります。換言すれば郵便局の利用度を増すよう局舎を整備するとともに、郵便局の増設普及をはかることであります。  今回視察いたしました三郵政局の状況を申し上げますと、大阪郵政局においては、普通局百十局、特定局一千七百六十四局、計一千八百七十四局のうち、不良局舎は普通局は五十局、特定局は三百六十六局、計四百十六局もあり、その中で緊急改善を要する局舎は百四局もあります。名古屋郵政局においては、全郵便局数一千三百八十局のうち、不良局舎は二百四十二局で、しかも緊急改善を要する局舎は千種局外百四局もあり、また樫山郵政局においては全郵便局数八百十七局のうち、不良局舎九十六局で、そのうち緊急改善を要する局舎は松山郵便局を初め二十七局もあり、これらの局舎は一日もそのままに放置できないものであります。  今観点をかえて局舎の所有者別につき不良局舎を検討してみますと、大阪郵政局においては、普通局百十局のうち国有は七十二局、借入れは三十八局で、そのうち改善を要する局舎は、国有十六局で二十二%、借入れ三十四局で八九%を占めております。特定局に至つては、一千七百六十四局中、国有はわずかに五十局で、不良局舎はありませんが、借入れは三百六十六局で二〇%は不良局舎として改善を要する局であります。かくのごとく特定局の大部分は借入れ局舎であり、しかも相当ひどいボロ局舎が多いのであります。  終戦以来昭和二十七年度まで約七年間に戦災を受けた通信機関の復旧状態や、不良局舎の改善状況を調べてみますと、大阪郵政局管内では国費をもつて普通局は五十二局、特定局は五十一局新築または増築されたのでありまして、計百三局、一年に平均しますと十四、五局程度で、実に微々たるものでありますが、局長の私費や地方有志の出資により特定局は百六十七局改善を見、一年平均二十四局となります。国費、私費による局舎合計しましても、一年四十局に足りない状態であります。ことに阪神地方は戦災をこうむつた局舎多く、これがために廃局となつたものは普通局十一、特定局二百二十七、計二百三十八局であり、復活したものは普通局二、特定局八十四、計八十六局で、廃局の三六%にすぎません。最近阪神都市の復興まことに目ざましく、通信機関の復活設置に対して切なる声があり、これが国会への陳情、請願となつて現われております。かれこれ考え合せますとき、大阪管内においても改善設置を要するもの五百局を越えると思うのであります。しかるに毎年郵政省で計画されている営繕予算は二十ないし三十億で、これらの懸案を解決するにはまことに心細い限りでありまして、この計画のままで国費一本やりで進むならば、現在の不良局舎を一掃するこには百年河清を待つ感があります。元来企業体が健全な事業を営み、その発展を期するには、自己資金のほか、他より資金を借り入れてその設備に充てることは当然であつて、特に戦災により厖大なる損出をこうむり、この復旧を焦眉の急としているにもかかわらず、しかも他方においてこれが財源たる通信料金の値上げは、公共性の強いために抑制されている今日、事業収入により固定資産たる局舎の営繕予算をまかなうことは不合理であるのみならず、不可能であります。従つて国鉄や電電公社同様に、建設資金として大蔵省の資金運用部より資金を借り入れ、あるいは国債により、あるいは民間資本の出資を得てこれが経費に充て郵便局舎の根本的改善計画を立て、全国的に不良局舎の一掃をはかり、郵政事業の基本的運営態勢を樹立することは肝要であります。これこそ公益性の強い事業の理想であり、事業関係者の責務と思うのであります。ことに政府資金の大部分は、郵便局の窓口を通じて増大して行く今日、しかもこの増加には貢献している郵便局の窓口を国民利用の便益に沿うよう改善するため、みずから集めた資金の一部を活用することは当然許さるべきことであり、民間金融機関ならばこうも疑う余地のないことであります。郵政当局においてはこの点を大いに強調して、大蔵当局と協議し、郵便局舎改善に必ず資金運用部資金借入れの道を開き、一日も早く便利な局舎に改善されんことを切に期待するのであります。  第三には、無集配特定局の新設計画の問題についてであります。郵政事業の理想は、前問題で述べた通り郵便局を増設拡充して通信機関をあまねく行き渡らせることであります。特定局の不足は常に一般国民の声でありまして地方においては特にこれが痛感され、毎国会に、請願、陳情となつてその設置が要望されているのであります。国会においては政府の意向をしんしやくし、その内規とするところの設置標準に達しているものを採択して政府に送付しているのでありますが、政府においては予算及び定員法の制約を受けてはかばかしく進行しないという声を聞いているので、今回この問題をとらえて実情を調査したのでありますが、終戦以来前国会まで国会で採沢された請願は、大阪郵政局では四件、名古屋郵政局では十二件、松山郵政局では十三件であります。  しかるに大阪郵政局では、この採沢した請願箇所はいずれも地方の町村で、なおこれよりも必要度の高い箇所多く、また戦災都市優先の方針であるので、早急設置すること困難としていまだ実現していない状態であります。また名古屋郵政局では十二件のうち、さしむきこれにかわるものとして簡易郵便局が設置されたものは三件、他は時期尚早として処理されております。さらに松山郵政局においては十三件のうち、簡易郵便局が設置されたもの七件、特定局として目的を達したものは三件、他の三件は時期尚早として取扱われているのであります。  また郵便局設置を要望する一般陳情として、郵政局へ直接持ち込んでいるものと、その処理状況を検討してみますと、大阪郵政局では終戦以来五百九十八箇所ありますが、そのうち郵政局で設置を必要と認めて、いまだ設置の運びに至つておらない局数は二百九十八局ありますが、すでに設置したものが百四十七局あり、陳情なくとも必要として設置したもの三十七局で、合計百八十四局に達しています。次に名古屋郵政局では、陳情箇所数は五百五十四件あり、すでに設置されたものは特定局、簡易局を合せて百八十一局でありますが、なお百七十六局については必要を認めながらいまだ実現し得ないのであります。また松山郵政局においては、陳情箇所数百十五局でありますが、設置されたものは二十四局にすぎず、なお必要と認めながら未設置のもの八十九局に達しています。  右に述べました通り、地方民の通信機関の設置を望むことますます多いのにかかわらず、郵政局としてもまたその必要を認めながら実現しないのは、予算関係ももちろんありますが、特定局の設置には一般行政官庁と同様に定員法のわくで律せられているので、人員を増さない限り絶対に不可能であるから、郵政事業のごとき利用度に対応してその設置を増さねばならぬ企業官庁については、定員法のわくをはずすか、少くとも幾分でも弾力性を持たせて国民の要望に応じて増設拡張できるよう、配慮を望むのであります。  第四には、簡易生命保険及び郵便年金積立金の運用再開後の実情についてであります。戦争中国家資金の統制のため、一時の便法として簡保年金の積立金を大蔵省預金部へ統合して運用され、終戦後も占領軍の命令によりその状態が続けられて来ましたが、本年四月からその運用権は地方の要望に応じて郵政省の手にもどり、本年は半額ではあるが郵政省の手で運用することとなりましたので、再開後の状況を右三郵政局について見ますと、短期融資貸付は、八月六日現在で、大阪郵政局においては府県五件三億円、市町村二百十八件六億三千万円、計九億三千万円、名古屋郵政局においては府県二件二億円、市町村百四十九件二億八千万円、計四億八千万円、松山郵政局においては府県一件一億円、市町村百八件一億七千万円、計二億七千万円であります。また現金交付までの日数を調査してみますと、最短は三日で、最長は四十四日のものもありますが、十五日以上も要するものは、借入れ申込書の資金所要時期がおそいか、あるいは書類の不備のため照会に日数を要したものでありまして、貸付が迅速に行われていますので、地方の希望を満たし、大いに歓迎されているのであります。他方地方団体においても償還遅滞はなく正確に行われていますので、次の長期資金の内定も順調に運び、大阪郵政局では九件二億二千万円、名古屋郵政局のものは五件八千万円はすでに内定しているのであります。いまだ再開早々で少額でありますが、今日長期資金は次次と決定して地方への融資が完全になれば、地方産業文化の開発に本格的に役立つわけで、簡保年金積立金運用の理想が実現するのであります。われわれは簡保年金事業の発展と並行して積立金の地方融資の増加がますます地方民の要望にこたえることを期待してやみません。  最後に現地における要望事項であります。  一、局舎借科の値上げに対し予算措置を講ずること。(大阪、松山郵政局)局舎借料の値上げについては、昨年調査報告の際、松山郵政局の要望事項として報告したのでありますが、今回は主た松山郵政局はもちろん、大阪郵政局から切実な要望がありました。ことに京阪神地区の急速な戦後の復興と投資資産としての不動産価格の高騰によつて、一般民間借料との間に著しき差を生じ、貸主の強硬な値上げの要望を受け、実行できないときは明渡しを要求されているので、このままでは郵便局舎を確保することは困難の趣で、大阪郵政局においては一挙に一般民間借料までできなくても、せめて現在借料の一倍半まで、松山郵政局においては一倍程度まで増額できるよう、予算的措置を望んでいるのであります。この要望は現今まことに無理からぬもので、これがひいて借入れ局舎の改善にも影響しているのでありまして、郵政省においてせめて適当な借科を支払い、貸主をして安心して郵便局舎改善を企図するよう導くべきではないだろうか。郵便局に家を貸せば、世情とかけ離れた安い家賃を押しつけられるといつた世間一般の観念を払拭するよう、できるだけ現在の貸主の立場をも考慮し、将来またよき局舎を提供したという気持に導くために、郵政省としてまず現地の要望に耳を傾け、至急解決のできる予算的措置を講ぜられんことをお願いいたしたいと思うのであります。  二、俸給の特別調整額(管理職手当)を再検討して、その支給率を改正するとともに、郵便局長に対しては起勤手当の制度にもどすこと。(大阪郵政局)現行の俸給の特別調整額(管理職手当は、超過勤務手当にかわるものとして定められ、その率は各官庁共通でありますが、あまりに中央官庁に厚く、地方官庁に対して薄いため、郵政省のごとき企業官庁においては、給与面において実に容易ならぬ事態を引起しているのであります。詳細な表は別途印刷物により、大阪郵政局の実信を例にとり今までの超過勤務手当と比較して簡単に説明いたしますと、普通局では毎月平均三千七百八十八円、一六%滅、特定局では毎月平均八百六十一円、五%減、郵政局では毎月平均千七百二十三円、七・二%減でありまして、今までの超勤の実績まで管理職手当を増額するといたしますれば、その支給率は普通局へ二八%、特定局へ一一%、郵政局へは二五・二%と改正しなければなりません。かくのごとく超勤手当を管理職手当に変更したために、既得の収入に大いなる減額を来したままこれを放置することは、その生活を脅かすもので、とうていこれを黙過することはできないところでありまして、管理職手当を既往の超過勤務手当の実績まで増額するか、またこれが不可能ならば、第二次地方機関たる郵便局職員に対してはこの管理職手当を廃止して超過勤務手当にもどし、第一次地方機関たる郵政局等の職員に対しては、少くとも二〇%くらいまでに増額すべきものと信じますので、政府において検討して至急規則を改正するよう希望いたします。  その他の要望事項の詳細の理由は、印刷物で御報告いたすこととし、次にその項目を読み上げます。三、郵政事業定員法の適用から除外すること。(大阪郵政局)四、大都市内における集配業務の運行を円滑にするため特に集配度数を増すこと。(大阪郵政局)五、郵便事業特別会計の健全化をはかるため、資金運用権の郵政省移管あるいは預託利率の引上げ等の方策を講ずること。(大阪郵政局)六、簡易生命保険の保険金最高制限額を三十万円まで引上ぐること。(大阪、松山郵政局、岐阜地方簡易保険局)七、電信電話委託業務関係の施設増加に伴う要員を確保すること。(松山郵政局)八、郵政監察官の給与の同上をはかるため、特別俸給表を制定するか、職務手当を支給するよう措置すること。(大阪郵政監察局)九、四国と本州との郵便物の速達をはかるため航空便を開設すること。(大阪、松山郵政局)右要望事項については、政府においてもよく検討の上、現地の要望を満たすよう格段の配慮を希望して、私の報告は終ります。     〔委員長退席、片島委員長代理着席〕

田中織之進日本社会党(左)

○田中(織)委員 私は片島委員とともに去る九月三日より一週間にわたり、広島郵政局及び熊本郵政局管内の郵政業務に関する実施調査をして参つたのでありまするが、関係各局においては、事務多忙の折柄にかかわらず、われわれの調査のために格別なる御協力をしていただき、おかげをもつて調査の目的を達成することができた次第でありましてこの機会に郵政当局に対し厚く御礼を申し上げたいと存じます。なお過般の水害に際しましては、郵政機関においても相当の損害をこうむりましたことはもちろん、従業員の中にも多数の罹災者を出しましたにかかわらず、郵政当局の機宜に適したる指導と現地の協力とによつて、すみやかなる業務の復旧を見ることができましたとともに、簡易保険、郵便年金積立金の応急融資に上つて、一般罹災の復旧に多大の貢献をいたされましたことは、まことに心強く存じた次第であります。  さて調査の結果に関しましては、各般にわたりますので、その大要を申し上げて報告にかえたいと存じます。なお詳細は書面報告によつてごらんを願います。  第一、郵政従業員に対する給与体系是正の調停案実施後における実情について申し上げます。本年一月一日以降、郵政事業に対しましても公企労法が適用されたのでありますが、同法第四條第一項但書に規定する管理監督の地位にある者及び機密の事務を取扱う者に対しては、国家公務員法の一部及び給与法等の適用除外が認められなかつたがために、公企労法の適用職員と非適用職員とは、それぞれ別個な取扱いを受けることとなりましたので、これら両者の間には勢い給与上の差異を生ずることとなつたのであります。まず適用職員と非適用職員との割合について見ますると、広島及び熊本の両郵政局においては、管内総従業員に対しいずれも、適用職員は九一%、非適用職員は九%となつて上ります。また地方貯金局、地方保険局及び郵便局等の現業局においては、おのおの総員に対し、適用職員は九八%前後、非適用職員は二%前後となつておりまして、ほとんど同じような比率を示しているのであります、  次に給与の面についてでありますが、公労法適用職員には本年四月十一日付で、郵政省と組合との間に締結された企業官庁職員級別俸給表の適用範囲及び昇給の特別措置に関する協約による俸給是正が実施されましたため、公労法適用職員に対しては頭打ちによる昇給期間の延伸は解消いたしましたとともに、適用職員に対しましては、調停案実施の暫定措置として、六月一日にさかのぼり一斉に一号俸の昇給及びこれに伴う地域給を支給されているのであります。従いまして適用職員と適用外職員との間には完全に給与差を生じ、是正前同一号俸であつた者の間にむいて、約千円前後の開きを来すに至つているのでありまするるが、調停案を完全に実施されるにおいては、本俸においてさらに平均〇・五号俸程度の開きを生ずるものと思われるのであります。なおこの給与差は、単に本俸と勤務地手当とのみにとどまらず、超過勤務手当、期末手当、さらには退職手当あるいは恩給等にも影響することとなり、非適用職員に対しては少からず焦慮と動揺の模様が看取されたのであります。すなわち、某局においては最近管理職に欠員を生じたるも、その職に任用されるにおいては給与上不利益をこうむるのゆえをもつて、昇任を希望する者が一名もなく、これがあと補充をなすためには、多大の困難を余儀なくさせられたそうでありまするが、この例のごときはこの間の消息を最も雄弁に物語るものの一つであると思われるのであります。従いましてこの給与差があるがため、任用、昇給、あるいは人事交流等各般にわたり、平素困難である人事に一層拍車を加えることとなるはかりでなく、また非適用職員の多くは各機関における指導的地位にある者ばかりでありまするから、もしこれらの者において志気を阻害され、勤労意慾の低下を来すようなことがあれば、事業の運営に及ぼす影響も決して少くないと思われるのであります。しかしてこの給与差は、単に今回の給与体系是正の一事に関連するばかりでなく、適用職員に対しては予算の範囲内において郵政大臣と組合との団体交渉により決定せられることとなつておりまするがために、将来ますます給与差の堆積され得ることが予想されるのであります。  さて、およそ同一企業より生ずる収益は、これを職務と責任の困難性によつて、全従業員に平等に分配せらるべきものであることは言うをまたないところでありまして、管理監督等の地位にある者に対し、給与上の差別を認めることは妥当でないと思われるのであります。以上の理由によりまして、公企労法第四條第一項但書に規定する管理監督の地位にある者及び機密の事務を取扱う者に対しても、国家公務員法附則第十三條に基き、その職務と責任の特殊性にかんがみ、人事管理上必要な範囲を限つて公企労法適用職員と同様に、国家公務員法等の適用除外例を認むる立法措置を講じ、もつて両者間の給与差の調整を行うことが急務であると存ずるのであります。  第二に、不良郵便局舎の現状及び対策について申し上げます。郵便局舎については、各郵政局とも局舎原簿を備えて、常に現状を把握しつつ、これが改善方を講じておられるのでありまするが、不良局舎認定の基準については必ずしも一定したものはないのでおります。しかしながら、大体において木造建築の場合経年四十年以上のもの、定員一人当り一・五坪以下のもの、破損危険の多いもの、通風採光、構造外観が悪く非衛生的なもの等は、これを不良局舎とみなしておられるのであります。もしこの基準に上り、広島管内の例をとつてみますならば、普通局五十九局中三十二局、特定局千四百四十四局中九百七十局は、不良局に該当いたしておるのであります。なお不良局のうち程度の高いもの、都市計画により立ちのきを余儀なくされているもの及び過般の災害によるもの等で、緊急新築の必要を認められるものだけでも、広島管内において普通局十三局、特定局十一局、熊本管内において普通局二十四局、特定局十六局を数えておるのであります。また郵便局舎を国有と借入れとの別について見ますると、普通局にあつては広島管内で国有三十八局(六四%)、借入れ二十一局(三六%)、熊本管内で国有六十局(六七%)、借入れ三十局(三三%)であり、特定局にあつては広島管内で国有五十八局(四%)、借入れ千三百八十六局(九六%)、熊本管内で国有七十七局(四%)借入れ千八百二十三局(九六%)となつておるのであります。以上の通り借入れ局舎は相当数に達し、ことに特定局にあつては、各管内とも九六%を占めている状況であり、しかも借料はおおむね一般家賃に比し低廉であるとのゆえをもつて、値上げ方に関し常に相当根強い要求があるようでありまするが、これが適正家賃については検討を要するものと思われるのであります。  さて、不良局舎に関しましては、年年緊急を要するものより順次改善を講じておられるのでありまするが、採択の上実施されまするものは、普通局と特定局とにおいて若干相違はありまするが、上申に対して平均二〇%前後を出ない状況であります。たとえば昨年度新築されました普通局は、広島管内五局、熊本管内六局であり、また特定局は広島管内五局、熊本管内四局にすぎないのであります。従いまして、不良局舎の改善はまことに容易でないものがあると思われるのでありますが、ことに特定局にあつてはその数が多いので、これが完備をはかるためには、莫大な経費と長年月を要するものと思われるのであります。一面特定局長においては、私費をもつて新築を希望する向きもあり、予算不足の折柄一考を要するのでないかと思われるのでありまするが、この点については限度もあり、かたがた事業の円満なる運営と事業の品位を維持するがためには、すべからく国家の直営による局舎完備の方策を樹立することが、国家事業の本旨であると思われるのであります。しこうしてこれがためには、郵便局舎建設の公債を発行するなり、あるいは簡易保険、郵便年金積立金の融資等により、その目的達成の措置を講ずることが急務であると存ずるのであります。  第三に、無集配特定郵便局新設の計画についてであります。まず広島及び熊本両郵政局管内における郵便局普及の状況について見ますれば、いずれも全国平均より上まわつているのでありまするが、なお未設置町村は広島管内で九十九箇町村、熊本管内で九十三箇町村を数えておる状況であります。また戦災によつて焼失した特定局はすでに相当復旧を見たのでありますが、なお未復旧のものが広島管内で三十三局、熊本管内で八十三局あるのであります。従いましてこれら関係町村等から、特定局新設の請願及び陳情は熾烈をきわめているのでありまして、終戦以来国会に対する請願で採択となつたものは、広島管内で十五件、熊本管内で三十件であり、また郵政当局に対する一般陳情は、広島管内で二百十三件、熊本管内で四百八十四件に達しているのであります。しかしてそのうち実現を見ましたものは、請願において広島管内六件、熊本管内三件であり、また一般陳情においては広島管内二十四件、熊本管内百三十九件でありまして、特定局新設の標準に達しているにかかわらず、いまなお未処理となつておりまするものが、請願において広島管内六件、熊本管内十三件であも、また一般陳情において広島管内二十四件、熊本管内百十二件に達している状況であります。なお特定局の新設が困難でありまするがために、とりあえず簡易郵便局を設置して窓口機関利用上の不便を救済いたしましたものが、前に述べました請願の中で広島管内六件、熊本管内十三件であり、一般陳情の中で広島管内百二十件、熊本管内百八十五件に及んでおるのでありまするが、これらの簡易郵便局に対しましては、また特定郵便局の昇格方について請願及び陳情が盛んに行われておるのであります。以上申し上げました通り、特定局新設の請願及び一般陳情は熾烈をきわめておるのでありまするが、とりあえず緊急措置を必要と認められまするもののみでも現在広島管内で八件、熊本管内で三十三件に及んでおるのであります。  さて、特定局の新設については、常に定員及び予算の制約を受けまして、その実現を見るものは年々僅少であり、たとえば昨年新設されましたものは、広島管内で二局、熊本管内で五局であり、全国を通じてもわずかに三十局を出ない状況でありまして、緊急措置を要するもののみの実現につきましても、前途まことに遼遠であると思われるのであります。そもそも郵政事業においては、一般官庁と異なり、利用量の増加に伴い施設の拡充をはかるべきはもとより、高度の公共性を有する事業として、窓口機関の普及をはかるべきであるにもかかわらず、常に定員及び予算の拘束を受けなければならないがごときことは、決して事業本来の姿でないと存ずるのであります。従いまして郵政事業において早急定員法のわく外に置く措置を講ずるとともに、できるだけ予算の増額をはかり、場合によつては一般会計より繰入れる等の措置を講ずること等によつて特定局設置の要望にこたえるよう、当局において考慮をせらるべきでないかと考えるのであります。  第四番に、簡易生命保険及び郵便年金積立金の運用の再開後の実情についてでございますが、短期融資については、長い間の懸案の郵政省による運用が本年より再開されろることになつたので、とりあえず余裕金をもつて四月より市町村に対して三箇月の短期融資を始めましたところ、各団体より相次いで申込みがありまして、現在までに貸し付けたものが熊本で二百十四件、金額六億一千五百六十万円、広島が二百九十三件、総額五億九千六百三十万円となつておりますが、これらの貸付において、借入れ申込書受理から現金交付までに要した日数は、各管内とも平均一週間以内ということで、かかる短時日の間に現金を入手することができるということから、利用団体から非常に感謝されておるようでございまして、もし関係者において事務に習熟いたしまするならば、もつとこれを短縮することが可能ではないかと考えられるのであります。なお貸付金の回収については、目下のところ一応契約通り履行されておるようでありますが、現行の地方財政、特に地方税制の関係から見まして、住民の納税意欲の低下と相まつて、徴税機構の弱体なる地方公共団体において、納税率は年々低下して、滞納額累加の現状にあります。かてて加えて本年度予算の暫定予算等の関係からいたしまして地方財政が窮迫をいたしておるのでありまするから、このつなぎ融資によつて一応償還いたしましても、なお引続き借入れを希望する向きも多いのでありまして、ただ単に長期貸付が決定するまでの間の短期融資ということではなくて、この点については最初から、やはり短期融資のわくというものを一定限度確保するような運用を考えられたいと思うのであります。  次に西日本水害に対する応急短期融資の状況でございますが、郵政省が分担した融資額は熊本で四億八千七百五十万円、広島が千二百五十万円であります。広島郵政局においては、七月分配分の一般短期原資の中より、さらに三千七百五十万円を災害地団体に重点的に融資いたしておつたようであります。長期融資の問題については、長期融資分担方針は事業別に、郵所省が原則として社会保障的な教育施設、保健衛生施設及び病院事業を担当し、上水道事業もでき得る限り担当することになつておりますが、私らが参りました状況では、各管内とも借入れ申込みを受理しておらぬ段階で、その後の状況はわかりません。  以上申しました通り、一般短期融資による運用は円満に行われておりますが、第一線従業員の志気はこの運用から非常に元気づけられておるように見受けられました。そういう関係から、本年一月から七月までの保険募集の実根を見ましても、いずれも一前年度より増加を見ておるような状況でございます。この点については、しかしなお今申し上げましたように今後考慮されたい問題がございまするが、詳細は先ほど申しましたように書類によつていただきたいと思うのであります。  最後に、今般の視察に際しまして、地方の官側及び組合側より多数の陳情を受けましたが、そのうちおもなるものについて申し述べたいと思います。  まず公企労法適用職員と非適用職員との間における給与差について、早急に何らかの措置を講じてもらいたいということであります。この件につきましては官側及び組合側の双方より相当熱心に申出を受けたのでありますが、この点は先ほど調査事項で申し上げた通りでございます。来るべき臨時国会において、われわれは何らかの立法的な措置を講じてこれらの陳情にこたえたい、かように考えておるわけであります。  第二番目は、特定局における電信電話委託業務に従事する職員の断続勤務に関する問題であります。この点につきましては各地において組合側より熾烈なる申出を受けたのでありまするが、その要旨といたしまするところは、特定局における電信電話委託業務に関する現行交代制の勤務時間はきわめて苛酷であつて労働基準法違反の労働強化を来しておるにかかわらず、郵政省においてはこれを合法化するために、基準注第四十一條第三号に基き、その許可を受けるよう労働基準監督署に申請した模様でありますが、組合としてはあくまで適正なる勤務時間に修正方を要求する立場であるから、善処してもらいたいというのが組合側の要望であります。特定局における電信電話委託業務の交代制に関する軌跡について、いわゆる手すき時間なるものを認め得るかどうかについては、非常に疑義の存するところでありますばかりでなく、また万一手すき時間なるものがあるとして、これがいわゆる労働基準法による断続勤務と認められるにおいては、関係従業員の労働強化に影響するところがすこぶる大きいと思われるので、この点は慎重に検討する必要があると存ずるのであります。  当然この点は本日の委員会におきましても、他の委員諸君からも問題にされる点だろうと思うのでありまするが、以上陳情のおもなる二点について御報告申し上げまして、私の報告を終ります。

片島港日本社会党(左)

○片島委員長代理 次は大高康君。

大高康改進党

○大高委員 私は東北、北海道を担当して見て参つたのでありますが、   〔片島委員長代理退席、委員長着席〕 調査項目の一般的内容については各班ともおおむね似たようなものでありますので、その詳細は別途報告書に譲ることといたしまして特に気のつきました点についてきわめて簡単に申し述べたいと存じます。  調査事項の第一点として、給与体系の是正の調停案実施に伴う不権衡についてでありますが、給与の不権衡の実情につきましては先ほど来同僚委員より述べられた通りで、私よりあらためて申し上げるほどの特殊な点はございませんので省略いたしますが、本案実施に伴つていかほどの人が不利な取扱いを受けるかを申し述べたいと存じます。仙台郵政局管内におきましては非適用者二千百十五名、適用者二万一千四百六十七名で約一〇%、札幌郵政局管内で非適用者千三百三十六名、適用者一万四千八百七十六名、すなわち八・三%であります。監察局関係では札幌、仙台ともに五〇%余り、地方保険局では仙台が二・二%、室蘭が三・四%で、地方貯金局関係ではいずれも二・三%余りでありまして、非適用職員はその数から申しますと微々たるものでありますが、今まで同一の給与体系のもとにありましたものが、同じ郵政職員でありながら、一方適用職員は給与の頭打ち期間が是正され、また特動手当が増額されることになるので、総括的に見て約千円近くの平均給与の増額となり、その結果、管理者として監督的職務をもつて業務上きわめて重大なる責務を負荷されている適用外職員の給与は、適用職員の給与より低下して、はなはだしく不権衡を生じ、一部には同一職場における部下の給与が上司を上まわるようなところも生じ、通用外職員の志気を沮喪せしめ、従つて勤労意欲の低下により、事業能率の減退を来すことにもなりますので、業務運行上影響するところも少くないというのが地方の意見の大部分でありました。  そこで問題は非適用職員のこれらの不利、不満をいかに解決すべきかでありますが、非適用職員もまた国家公務員として、一般給与表並びに企業官庁職員級別俸給表の適用を受けている現在、一般公務員と切り離して別途に公労法適用職員とバランスのとれた給与を受けるべきであるとの積極的理由があるかどうか。私ども郵政委員として郵政職員の給与の向上は常に念願するところでありますが、国会議員として国政全般に目を通すとき、他の多数の公務員と切り離して郵政職員のみ企業官庁であるから、あるいは特別会計であるからということのみで、特別の取扱いをすることははたして適当なのかどうか。行政府に所属するところのすべての公務員は、基準職員の俸給すなわちぺースは同一であるべきなのではないかなど、いろいろ考えてみますと、問題はなかなか簡単に割切れないものがあるように思われるのであります。また郵政事業が特別会計であるから、その企業の努力によつて得た収益は、すべて職員の給与の向上に使つてよいものであるとも言えないのはもちろんであり、郵政事業が国の行う唯一の国民へのサービス業務である以上、それから得た収益は、国民と職員とがともに享受すべきものだと思われます。収益の一部を各般のサービスの向上に向けるならば、事業の国民に対する価値は向上することになり、必然的に職員の職務の価値は高く評価されて、郵政職員の職務に対する給与の格付もまた国民の了解のもとに改善し得るのではないかと思うのであります。  給与の改善には、貨幣価値の変動に伴うペースの改訂と職務内容に対する価値の再評価の二種があると思いますが、今度の適用職員の給与の改善は、頭打ちの期間の是正、特勤手当の増額、ともに職務の価値の再評価とも見られるので、この際非適用職員についても何らかの方法でその職務の価値を再評価して、適用職員との間の給与の問題を解決せねばならないと思います。先ほどより同僚委員からいろいろとこの問題解決に対する案が述べられていましたが、私はこれらについて皆様とともに十二分に研究いたしましできる限り早い機会に結論を得たいとて、存じています。  次に、不良郵便局舎の現状及び対策についてでありますが、現在普通局と特定局の数は、仙台郵政局管内で前者が六十二、後者が千六百八、札幌管内では前者が四十五、後者が九百八十三局であります。そしてこれら局舎の国有と借入れとの割合を見ますと、仙台で国有九十三、借入れ千六百七十六、札幌で国有七十一、借入れ九百五十七局で、国有局舎は全局舎のおのおの、仙台で五%、札幌で七%弱にすぎないのであります。それではこれらの全局舎中、改築を要するものと新築を要するものとの割合はどのようになついるかと申しますと、今かりに経年十五年未満を良好、十五年以上三十年未満を改築、三十年以上を新築を要するものとして分類してみますと、仙台で良好なもの五百三十五局、札幌で三百六十七局、改築を要するもの仙台で八百二十一、札幌で五百二十八局、新築を要するもの仙台で三百十四、札幌で百三十三局でありまして、これらのうち緊急新築を要するもののみでも、仙台管内で二十六局、札幌管内で四十局に及ぶのであります。しかるに二十八年度、局舎改善の決定せるものは、仙台管内において普通局七局、特定局三局、札幌管内においては普通局五局にすぎないのであります。  このような状態で推移したならば、不良局舎は年とともに増加し、まつたく手のつけられないことになることは火を見るより明らかであります。しかるにかかわらず地方においては何らの対策はないのであります。これが解決は地方の責任でなく、中央の問題であり、ひとり郵政省のみならず、国会においても十分研究の上対策を樹立する必要があると深く感じて参つた次第であります。  次に、終戦後国会において窓口機関設置の請願で採択されたもののその後の及扱いであるが、採択されたものは、仙台管内で二十六件で、そのうち特定局が設置されたもの一局、簡易郵便局の設置されたものは十局、札幌にて採択二件で、設置されたものはないのであります。その他一般陳情、郵政省、郵政局に直接陳情のもの、仙台管内で二百九十六件、その内訳は特定局八十四、簡易郵便局二百十二でありますが、そのうち緊急設置を要するもの及び設置を適当と認められるものは二百十三局、札幌管内では百三十三件、うち設置を適当とするものが百局に及んでおるのであります。  以上のごとく国民が窓口機関の設置を要望するもののうち、地方郵便局において設置を適当と認めるものが、東北、北海道を合せて三百十三局に及んでいるのでありますが、おそらく本省においては、予算と定員の不足を理由としておられると思いますが、郵政事業は国が予算と定員とによつてその事業量を規制しているものではなく、国民の利用度に応じて予算定員は定めらるべき性質ものでありますので これが矛盾解決のため、私どもといたしましても十分研究努力いたじたいと存じておるのでありますが、郵政省としても積極的努力を望んでやまないものであります。  最後に、簡易保険及び郵政年金積立金の運用再開後の実情でありますが、まず短期融通の状況は、仙台管内で申込み件数二百二十六、金額は五億六千八百四十三万七千円で、融通数百七十二件、二億八千八百六万九千円、札幌管内では申込み件数二百二件、金額五億二千七百二十五万円で、融通件数は百五十一、三億四千五十五万円であります。そうしてこれら申込みより現金交付までの所要日数は平均して、仙台では二、三日、札幌では十日間程度であります。次に短期貸付金の償還状況でありますが、仙台では八月八日現在で二億二百余万円、札幌は八月十一日現在で一億二千百余万円で、ともに償還期日の遅延したものはございません。  以上簡単ではございますが、御報告いたす次第であります。その他いろいろの要望を受けて参りましたが、それらはすべて報告書に譲りたいと存じます。    ――――――――――

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 他に派遣委員より報告を聴取いたしたいと思いますが、都合により明日に譲ることにいたしまして、これより郵政事業並びに監察制度に関する件について、質疑を行いたいと思います。佐々木更三君。

佐々木更三日本社会党(左)

○佐々木(更)委員 これから現在の郵政関係の一般郵政行政について若干の質問をいたしたいと思いますが、その前に質問をする資料として、幸い郵政大臣もお見えのようでございますから、以下私が申し上げまする幾つかの内容について、まず郵政大臣の御説明を承りたいのでございます。御説明を承るに先だつて、議事進行の内容も含む私の委員長に対する一つの希望でございますが、今各委員からの報告もありました通り、郵政行政の各分野にわたつて非常に大きな、かつ緊急解決をしなければならないたくさんの問題を含んでおるのであります。従つてこれらについて郵政大臣の御説明をいだたいて、これに対してわれわれは若干の質問の項目や内容を整理して、その結果として明日具体的な質問をいたしたいと思いまするので、私といたしましては本日は御説明だけにとどめて、質問は明日に譲るようにおとりはからいが願いたいと思うのであります。  まず第一に、現在郵政省の問題として未解決のままになつているのに、何と言いましても職員の賃金ベースに対する仲裁裁定の問題があるのであります。これに対してむろん現在郵政当局並びに全逓労働組合ともに不服でありまして、仲裁裁定に持ち込んでおるのでございますが、従来の郵政省のこれらの賃金問題に対する解決の態度を見ますると、すべてを調停もしくは仲裁裁定にゆだね、積極的、自主的にこれを解決しようという何らの熱意を示しておらないといつても過言ではないのであります。かつて不均衡給与の是正に関する仲裁裁定の解決もしかりである。しかも今日賃金問題ですでに人事院から一般公務員に対しては勧告が出ておつて、むろん現吉田内閣はこれに対していまだ誠意を示してはおりませんが、しかし臨時国会がまさに開かれんとするこの段階において、こういう方面に対する人事院の勧告ベースの解決を予算化せなければならない現政府のもとにおいて、郵政大臣が、しかもその前に出ておるこの省内の一万八千五百円の要求に対し、一万四千二百円の調停が提示され、しかもある種の意思がここに表示されておる。しかも不服があつても、これらの問題をもつと積極的に解決をする熱意と努力が当然なされなければならないのに対して、依然として仲裁裁定に持ち込んで、おそらくはまた臨時国会において当委員会の最大の問題になろうとしておるということは、郵政大臣いささかこれらの省内問題の解決に熱意の欠けるところがあると言われてもしかたがないと思うのでございます。これに対して一体郵政大臣は、依然として仲裁裁定の結論だけをべんべんだらりとして待つ態度をとるのか。それとも積極的に、自主的に省内のこれらの題題を解決して、省と職員とが一致協力して郵政事業の発展のために力を尽す考えがあるのかどうか。これについて具体的な郵政大臣のお考えを御説明願いたいのであります。  次には、現在聞くところによりますと、郵政省におきましては、電信電話その他の幾つかの職種につきまして、いわゆる断続勤務の要素ありとして、労働省に対してその許可を申請しておると聞くのであります。断続勤務がいかに非時代的なものであり、いかに非近代的なものであり、かつ封建制的なものであるかということは、私がくどくど言うまでもないことだろうと思うのであります。従つて現在労働行政としては、従来存在するこれらの断続勤務に対しても、郵政大臣は積極的に改良をして、かかる封建的、非近代的な労働者酷使の労働條件をなくすことが、大臣の使命でなければなりません。しかるにもかかわらず、単なる予算面とか定員とかいうような問題をもつて、いわゆる労働者の基本人権に該当するこれらの断続勤務に対し、さらにこれを幅を広げて実行する態度は、まことに時代に逆行するものといわなければならないのであります。なぜ一体郵政省は予算定員その他につきまして努力をしないで、これらを労働強化、人権の無視、こういうような断続勤務において解決しようとするのであるかということに対して、私たちはむしろ強い不満を持つのであります。ことに現在でも特定局におけるところの電話交換手のごときは、ほとんど一昼夜、すなわち夜間をも通じて一人で宿直をし、勤務をしておられる関係上いわゆる生理的な解決さえ、つまり便所へ行く時間さえもないといわれておる。いつ電話がかかつて来るかわからないから、そこでこういうような非常に不当な勤務をせられておるばかりでなしに、往々地方の特定局におきましては、そのために妻の交換手に対して夫はその貞操を疑い、娘の素行に対して親が極端にこれを憂慮するというような、非常にゆゆしい社会問題を惹起しておるのであります。塚田郵政大臣はこれを知らないとは言わないでしよう。こういうような断続勤務をさらに拡大強化するこの郵政大臣の労働行政は、まさに時代と百パーセント逆行するものといわなければならないのでございますが、これらの許可申請の内容と、これに対する撤回の意思がないのかどうか、さらに進んで従来の断続勤務の制度をもこれを改善するの考えがないかどうかについて御説明が願いたいものであります。  第三は、行政機構改革案と郵政省との関係についてでありますが、塚田郵政大臣は言うまでもなく今日行政管理庁の長官として、行政機構の改革を強力に推進して、けさの新聞で見ますと、是が非であろうとも大幅な行政機構改革を断行するために、大達文相をさらに副本部長として陣容を整えて、これをしやにむに一気に押し切ろうとするような記事が載つております。行政機構の内容については、あらためて全般について質問することになると思うのでございますが、塚田郵政大臣自身がこの尨大な行政機構の改革を立案するのでありますが、あなたの所管しておる郵政省の機構の改革、あるいはまた人員の整理ということを考えておるかどうかわかりませんが、こういうことに対しては、あなたは当然他の行政省の機構改革に先だつて、みずから自分の省内についてのお考えが定まつておると考えておるのであります。自分の省の考えもきまらないで、他省の行政整理だけ取扱うという非良心的な不当なことは、おそらくなさらないと思うのでございまするから、あなたは当然自分のこの郵政省に対してどうするか、機構はどういうふうに改革するのか、人員はどうするのか、こういうことについてお考えがあるはずだ。私をもつて言わしむれば、私幾つかの局を自分で視察した結果としては、むしろ郵政省職員には非常なる労働強化が行わてれおる。さきに私が説明を求めました断続勤務がその最たるものなのです。その唯一の証拠といつても過言ではない。むろん行政機構の改革というものは、塚田郵政大臣のお考えは多分必ずしも機構を縮小したり、人員を整理したりすることではなくして、合理的に必要なる部分においては機構を拡大し、あるいは定員をふやして、いわゆる労働者の基本人権を尊重して、業務の能率化をはかることでありまするから、郵政省に対しては私はさだめし今までの不当なる労働行政をやめて、相当の人員の増加、定員の改正があることと思うのでございまするが、これらについて郵政大臣の合理的な行政機構改革と、郵政省内とのこれらの問題の関係について御説明を願いたいのであります。  第四点としましては、ただいままでは幾人かの委員の皆様から、過日の視察の結果が報告をされました。この中で一様に指摘されておることは、郵政省関係の郵便局その他の局舎がきわめて狭隘を来しており、業務にさしつかえるという報告に一致をしておるようであります。そうしてこれらの局舎がきわめて腐朽して、至急これを改築しなければならないということも、すべての報告者の一致せるところでございます。ことに今日郵政事業の中には、明治初年のいわゆる封建制的な制度が特定局の局舎の借入れに現われておる。今日局長いうものは、たとい公務員法によつていわゆる試験があるといいましようとも、特定局の局舎の借入れの関係上、今日特定局の局長はほとんど世襲的な特権を持つておる。どういうような試験をして、ほんとうに合格する、それだけの資格を持つておる局長だけかどうかわかりませんが、私の知つておるところによりましては、すべてが合格して、おやじのものは子供がこれを受継ぎ、子供のものは孫が取継ぐという、この旧態依然たる局長の世襲制度が現実にある。こういう点から言いますと、どうも局長の試験なんて、いいあんばいのものじやなかろうかと疑われてもしかたがなかろうと思うのであります。従いまして今日特定局の局舎を国有にする、こういうことが現実に要求され、また郵政省においても努力をされておると思うのでございまするが、これに対して一体郵政大臣は、どういう具体案を持つて臨んでおられるかということについて御説明願いたいのであります。  従つて、この四点の集約といたしまして、当然これには相当の予算が伴うのであります。郵政大臣としてはこれらの予算については、来るべき臨時国会に出すところの補正予算についても、すでに成案があるはずでございましよう。かつまた二十九年度の本格的予算におきましても、十二月の十日には憲法の定めるところによつて、いやでも通常国会を開かなければならないのでございまするから、当然これは大蔵省に対しまして郵政大臣は予算請求をなさつておると思う。別にこれは秘密なんだということを私は言つてもらいたくない。どうぞこの際これらの全体の予算関係について、この委員会に対して内示を願いたい。この五点について私は御説明をお願い申し上げるものであります。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 佐々木君の委員長に対する議事進行についての希望は、なお質疑の通告が吉田賢一君からもございますが、委員長も大体そのように運びたいと思つております。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 お尋ねの点につきまして簡単に考え方だけを申し上げ、なお足りません部分は政府委員からお答え申し上げさせます。  まず第一点の仲裁裁定をめぐる郵政省当局の態度の消極的という御指摘でありますが、まあそのようにおつしやればあるいはそういうことになるかもしれないと思うのです。ただ何にいたしましても、尨大な予算を伴うものでありますためと、それから絶えず他の省、他の公社、そういうものとの歩調を合せなければなりません関係上、郵政省だけで独断にものを考えるというわけにも参りませんし、また私は基本の考え方といたしましては、ぜひ郵政事業も独立採算で、他から補給を仰がないでやつて行けるようにしたいという強い希望を持つておりますので、そういう考え方からいたしますと、なかなか今日の情勢では十分な給与の引上げということもむずかしいということが絶えず考えられますので、そういうことが原因をして、態度が消極的になつておるというように御了解願いたいと思うのであります。しかしそういう面からはまさにその通りなんでありますけれども、先般の給与体系の是正の際にもごらんくださつたと思うのでありますが、私は全体の従業員諸君の給与その他待遇が、できるだけよくなるということには強い熱意を持つておるつもりなんでありまして、そういう面においては必ずしも消極的という御非難は受けないで済むのではないか、こういうように考えておるわけであります。  第二の断続勤務の点でありますが、私も断続勤務というようなものがなくて済めば、非常にそうありたいということは絶えず考えておるのでありますが、何にいたしましても郵政の業務がこういう特殊性を持つておりまして、広い地域に仕事をする場所が散在しております関係上、どうしても使う人間を一つ場所にまとめて集中的に仕事をいたします観点からいたしますと、むだができるわけです。そのむだを考えずに、断続勤務というものを全然認めないで人間を入れるということになると、その面におきまして非常によけいな人間を要し、従つてまたよけいな予算を要するということになりますので、なかなかそうは行きかねるというのが、この断続勤務という考え方を捨てられない理由なのであります。しかしこういう措置の仕方というものは当局者だけでものを考えますと、どうしても片寄つた考え方になりますので、やはりこれははたしてそういう認め方をしてよいかどうかということは、別の人に判断をしていただくということになつておりますので、御承知のようにこの問題は今労働省に御相談申し上げておる状態であります。おそらく私どものそれらの考え方を頭に置いて労働省が、ただいま佐々木委員も御指摘になりましたような行き過ぎのないような決定をしていただけるものと、こういうように考えておるわけであります。従つて私はこの断続勤務の制度そのものを撤回する、今出しております労働省への裁定を撤回するというような意思はありませんし、今後もこれを全然考えずに、全部それを増加定員で補充できるというようには、なかなか行き得ないのじやないかというように考えております。  それから行政改革と郵政省の関係でありますが、具体的には今まだ申し上げる段階に参つておりません。これは郵政省だけでなしに、他のどの省の機構改革の構想も今鋭意案を練つている段階でありますので、その点御了承願いたいと思います。ただ一般的のものの考え方といたしましては、私は郵政省もそれから他の省も、自分がたまたま行政管理庁長官と郵政大臣を兼ねているということのために、特別に有利に扱う考え方もないし、また特別に不利に扱う考え方も少しも持つておりません。公正なものの考え方で自分の考え方も申し、また他の人の考え方も伺つて、適正な解決をいたしたい、こういうように考えているわけであります。ただ私は郵政事業というものを扱います場合に、これは他の国営企業の場合も同じでありますが、国営企業の従業員の整理、事務の整理、そういうものは、一般の官庁とは若干違えて考えてもいいのじやないか、いいのではないかというよりも、むしろ違えて考えるべきである、こういうふうに考えておるわけでありまして、郵政は一つの企業会計である、そういうことを頭に置きながら、従つて仕事量は必ずしも人間がふえないでも、場合によつては増加することもあり得るということを頭に置きながら、整理に当つておるということを一言申し加えておきたいと思います。  第四に、局舎の問題でありますが、これも狭隘なもの、腐朽しておるもの、それから特定局でぜひ購入して差上げなければならないもの、たくさんあるように私も承知しておるので、それらのものはできるだけ早く措置をしたいと考えておるのでありますけれども、これも一部予算の制約がありますので、なかなか十分には行きませんで、非常に恐縮に存じておるわけでありますが、借入金その他の方法も講じまして、なるべく早く処置をしたいと考えておるわけであります。ただ、本日の閣議においてもいろいろ問題になつておつたのでありますが、国の予算全体が非常にきゆうくつになつて参つておりますので、国の営繕費などは相当に再考慮を要するものがあるというように考えられますから、それらの国の全般的な考え方と、やはり郵政省の場合にもある程度は歩調を合せて行かなければならぬじやないかというようなことも、ある程度考えておるわけでありますが、しかし非常にそれが狭隘であり、また腐朽しておつて、非常に非能率的であり、また危険であるというような段階である場合には、それらのものを延ばすというような考え方はありませんので、むしろ積極的にどんどんと改善をして参りたい、こういうように考えておるわけであります。

佐々木更三日本社会党(左)

○佐々木(更)委員 ただいまの郵政大臣の説明に対する質問は、明日することにして留保いたします。  そこで当局に、現在どれだけの職種が断続勤務の中に入つておるか、その人員はどのくらいになるのか、その他必要な資料を明日までに御提出を願うように、委員長の方から請求をしていただきたいのであります。  それから補正予算がおそらく臨時国会に提出されることと思うのですが、それに対する説明がありましたら…。それから二十九年度の予算のアウトラインといいますか、そういうものができておるはずであります。どこの委員会でも内示ということをいたしますので、委員長の方から当局に対して、明日の委員会にこれを内示をしてくれるようにお申込みを願います。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 ただいまお聞きの通り、佐々木君の説明を求めた点の中には、臨時国会に提出する補正予算の中に郵政省関係の要求予算というのもございましようから、その点は明日の委員会までに梗概だけでもお示し願えませんか。それから人事部長の方で、断続勤務の問題で労働省で出しておる内容を、文書か何かにしてあした委員会に出していただくことができますか。

佐々木更三日本社会党(左)

○佐々木(更)委員 私はよろしゆうございます。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 吉田賢一君。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 私は、やはり一問一答式に明らかにしたいと思う点は明日に譲ることにいたしまして、きようはそれへの準備をお願いするにとどめたいと思います。問題は財政の面であります。先ほど武知、田中両委員から、地方視察の結果、いろいろと陳情あるいは御所見についての御報告を拝聴しましたが、これに伴いまして、公企労法の非適用者の適用者との不均衡を是正するという問題、これが最も大きく浮び上つて参つております。これも大体の数字はすでに政府当局におきましておつかみになつておると思いますので、可能な範囲でこれについての数字の資料を、概略でよいからあすまでにお願いしたいと思います。それから建物、つまり老朽局舎の改築あるいは新設、あるいは借料の引上げ等、適正な借料を決定するに伴う財源でありますが、これにつきまして、あるいはその他財政の伴いますただいま数箇の要望がありました点につきまして、概略でよいから、どれほど要するかという数字をぜひお示し願いたい。なおこれに関連しまして、しからば一体この財源をどこに求めるかということにつきまして、武知委員から試案として、運用部資金あるいは国債などの御意見が出ておりましたが、資金運用部資金につきましても千七百五億円でありますか、二十八年度の運用計画の中に、そのうち郵政特別会計は五億円の予算が可決されていると思いますが、まだこれは借り出しになつておらぬのではないかと思います。こういうことともにらみ合せて、なお現在資金運用部の借入れ残高がどれだけあるのかという点、何にこの財源を求めようとするかについてのお考えも用意していただいて、これらをめぐりましてこの問題を取上げる際に全般的に一挙に取上げるべきであるか、あるいは重点的に大小を勘案すべきか、あるいは財政計画とのにらみ合せについてどういうふうに考うべきか、こういうような点、政府当局の意向を明らかにしつつ、当委員会はこの問題の審議を進めたい。以上述べました財政面についての資料に基いて、明日は質問いたしたいと思いますので、資料をひとつ文書にでもしまして、数字をお出し願いましたならばたいへん仕合せと思います。きようは質疑をするつもりはありません。  なお非適用者に関する不権衡是正は相当切実な、きわめて急を要する重大なる郵政行政上の問題でおると考えますので、こういう点につきましては、明日質疑さしていただきたいと思いますから、委員長において、今の資料につきまして、明日確実に事前に入手されるようにおはからいを御依頼申し上げておきます。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 今お聞きの通り、吉田委員からの希望の点につきましては、ここで概括的に御説明を伺うよりも、あすできれば資料を提出していただいた上で伺いたい。  なお先ほど佐々木委員から説明を求めた点で、断続勤務の問題について労働省側でどういうふうに取扱われて来たか、経過をもし御説明できれば、ここで経過を説明しておいてもらつたらどうかと委員長は考えるのです。基準局長は見えておりませんが、基準局の監督課長の和田君が見えておりますから、一応労働者側が郵政省からの申出に対して、どう取扱つて来たかという経過だけは一応伺つておいた方が、あすの質疑の参考になるのではないかと思いますので、できますれば監督課長から御説明願います。

和田勝美労働基準監督官(労働基準局監督課長)

○和田説明員 私から簡単に事務的に御説明申し上げます。本年の三月二十日付で郵政省の方から私たちの方に対して、特定郵便局におきます電信電話業務について、監視、断続的労働としての許可をしてくれないかという申出がございました。これに基きまして、私どもの方ではそれ以後、当局側及び組合側にも御相談を申し上げまして、十五、六局の特定局について実地に調査をいたしました。それが大体七月中に一応実地調査を終りまして、それ以後事務的に当局及び組合側の御意見を伺いつつ、現在断続的労働として許可を与うべきかいなかについて、検討を続けておるところでございます。

佐々木更三日本社会党(左)

○佐々木(更)委員 もう一つ、断続勤務に対して全乕の労働組合の方から請願書というものがここに出ておるのですが、むろんこれは成規な、議長を通したものでないことは承知いたしておりますけれども、しかしわれわれ委員に配付した以上は、これは請願があつたものとみなして扱うのが当然だと思うであります。この際ちようど全逓の労働組合の方から大分傍聴者が見えておられますから、この機会に各委員諸君の御承認を得て、一応全逓労働組合の方の説明と申しますか、意見というものも聞きまして、明日の質問の準備をいたしたいと思いますので、委員長においてそのようにおとりはからいをお願いいたします。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 その点については、委員長の手元まで組合側として断続勤務についての要請を、本日の委員会に出していただきたいということで出されておつて、委員長としては参考資料の意味で、委員長の立場でお配りをしたのですが、できれば後ほど委員会が終つたあとで、あすの委員会の運営の問題で、組合側から参考意見として聞くようなことの御相談をあらためていたしたいと思いますので、ここでただちにきめることはちよつと委員長におまかせ願いたいと思います。  それでは本日はこれ以上質疑に入ることも、資料等の準備の関係もありますので、要望のありました点、できるだけ詳細な資料を御用意願うようにお願いいたしたいと思います。  本日はこの程度にとどめ、明日午前十時より開会いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十四分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗