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16回国会衆議院1953/07/27

郵政委員会 第16号

発言数
75
登壇者
11
会派数
4
開催日
1953/07/27

会議録

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 これより開会いたします。  この際お諮りいたします。理事濱地文平君が去る二十日委員を辞任されましたので、理事が欠員になつておりますが、その補欠選任は先例により委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 御異議なしと認めまして、濱地文平君を理事に指名いたします。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 これより本日の公報に掲載せられました請願の審査に入ります。日程は、紹介議員の御出席の都合もあり、委員長において適宜変更いたしますから、御了承願います。紹介議員のお見えになりません請願につきましては、先例により専門員をして朗読いたさせます。御了承を得たいと存じます。  それでは紹介議員の見えている件から先にお願いすることにいたしまして、日程第一三、郵便切手類及び印紙売さばき手数料引上げの請願、船越弘君紹介、第二七九五号を議題とし、その説明を求めます。船越弘君。

船越弘自由党

○船越委員 この請願の趣旨は、郵便切手類あるいは印紙の売りさばき手数料がはなはだ少いのでございまして、それがために売りさばき人の間におきましては、需要者が買いに参りましても、その必要とするところの郵便切手類がないという不便を感じておるのであります。それで昭和二十四年五月、法律第九十一号の郵便切手類売さばき所及び印紙売さばき所に関する法律の一部を、こういうふうに改正していただきたいというのであります。すなわち「郵政大臣は売さばき人に対し、第五条の規定による郵便切手類及び印紙の売渡額の百分の十に相当する金額の売さばき手数料を支払うものとする。」こういうように改正していただくことによりまして、売りさばき人は手数料か上つて参りまするので、需要家に対するサービスも十分することができましようし、なおまた同じ専売品であるところのタバコ類に比較いたしましても、非常に手数料が少いのであります。御承知のようにタバコ類は八分の手数料が約束されておりまするけれども、この郵便切手類やあるいは印紙の売りさばき手数料は、わずかに五千円までの売上額に対して百分の五、五千円を越え五万円までに対して百分の三、そうして最高は五万円を越える場合百分の一ということになつておりますので、手数料は、幾ら売りましても、一万一千余円以上を獲得することができないということになつておるのであります。そこでぜひともこの法律の改正をしていただきたいというのが、この請願の趣旨でございます。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 ただいま日程一三について船越君より御説明があつたのでありますが、日程第一七及び第一九は同一趣旨の請願でありますから、ただいまの船越君の御説明になりました日程一三と一括して議題にすることを御了承願います。  本件に対する政府の所見を求めます。飯塚政務次官。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 ただいまの請願の御趣旨はまことにごもつともなことと存じますが、この郵便切手及び印紙の売りさばき手数料とタバコの手数料とは、若干その趣を異にしておるのでございます。また経費の点から考えますと、請願の御趣旨に従つて一律に手数料を百分の十に引上げるということになりますと、現在よりも十三億円くらいの経費増となり、大体十六億五千万円程度の経費となるのでございます。しかしこの御趣旨に従いまして、できるだけ請願の御趣旨を取入れたいと存じておりますが、切手類は御承知のように、五千円以下の売上げの場合には手数料百分の五、五千円以上五万円以下の場合は百分の三となり、五万円以上の場合は百分の一の手数料で現在これを売つていただいておるのでありますが、ここにもう一つ申し上げたいことは、印紙の売りさばきでございます。印紙の売りさばきにつきましては、これは郵政省だけの問題ではなく、大蔵省から郵政省が印紙を引受けてそれを売りさばいている状態で、印紙に対しては大蔵省から郵政省に対する手数料としては百分の三の手数料だけしか参つていないのでございます。従いまして、たとえば印紙だけの売りさばきをするということになりますと、結局五千円以下の売りさばきのところでは、大蔵省から百分の三の手数料をとつて、百分の五の手数料を郵政省で出して、結局極端に申し上げますと、百分の二を損しておるという形になるのであります。この種類の失業保険料の印紙は、厚生省から百分の五を現在とつておりますから、大蔵省と将来話合いの上で、この大蔵省と郵政省の間の不合理と申しますか、その点も是正したいと考えて、できるだけ御趣旨に沿うように考えておりますが、現在のところ経費等の問題から、ただちにこれを実施するということは非常に困難な状態になつております。しかし今日までの切手、印紙の売りさばきに関しましては、その売りさばき人が郵便局までわざわざとりにおいでになつて、そうしてこれを売りさばいておる。これは大都市とか、大きな町でありますれば比較的いいのでありますけれども、地方の寒村僻地等に参りますと、御趣旨のように、切手を買いに行つても切手がないというような状態もなきにしもあらずでありますから、これはわざわざとりに来るということよりも、タバコの売りさばきのように、郵便局から売りさばき人のところへ持ち込むと申しますか、これをわざわざとりに来なくても、局の方からまずサービスをする。持つて行つて、売りさばき所に切手をお願いするということも考えておりますので、これらの点から考えて、できるだけ御趣旨に沿うようにしたいと考えております。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 船越さん、何か政府に質疑がありますか。

船越弘自由党

○船越委員 ただいま政務次官の最後のお話、すなわち郵便局よりこの売りさばき所へ切手類を持ち込んでやるという御趣旨には、私は非常に賛成いたしているのでございますが、ただそれだけでこの手数料の低いことの是正にはならないと私は思うのであります。参考のために聞いておきたいと思いますが、大体売りさばき所が全国にどのくらいあるのか、それから売りさばき手数料は一箇年どのくらいお支払いになつているか、その点についてちよつとお伺いいたしておきたいと思います。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 売りさばき所は大体全国で七万をちよつと越しております。手数料から見ますと三億五千万円に上つております。先ほどの一律に百分の十ということにしますと、十三億円くらいの経費増となることは先ほど申し上げた通りでありますが、現在は三億五千万円程度の経費になつております。

船越弘自由党

○船越委員 この手数料はタバコの手数料と比較することは少し穏当を欠くというお話がございました。私はその点についてはあまり肯定はいたしませんけれども、少くとも五千円までのものに対して百分の五、それから次に五千円を越える五万円までについて百分の三という手数料は、現在のわが国の経済情勢下において、これほど安い手数料はないと私は考えておりますが、郵政当局はこの点が安当であるとお考えになつているかどうか、お伺いしておきたいと思います。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 最初に申し上げましたように、タバコの売りさばきとその趣を異にしているというのは、やはりそれに関連があるとお考え願いたいと思います。郵便切手の売りさばきに対しては、決してこれが妥当なものだとは申し上げておりません。ことに七万余の売りさばき所の中で、五千円程度までの売りさばきが大体その七割を占めているような状態でありますし、特にそれらの売りさばき所は最も不便な所であり、あるいはきわめて等閑視されるような地理的な条件にある所が比較的多いと思いますので、むろん手数料の増率ということも考えないわけではありませんけれども、それらの比率に対する局としてのサービスという点から考えて、先ほど申し上げましたような持込み配給と申しますか、そういうことをまず考えたのでございまして、決して率がそれで十分だという考えではおらないのでありますから、その点御了承願いたいと思います。

船越弘自由党

○船越委員 最後に一点お伺いいたし、またお願いをしておきたいと思いますが、かりに五千円までを百分の八とし、そして五千円を越え五万円までを、現在の百分の三を百分の五と改正いたしました場合に、郵政特別会計の方で年間どのくらいの負担をなされるようになるか、今ただちに数字が出て来ないかもしれませんが、現行法によりますと約三億円余りだとおつしやるのでございますから、これはそういう改正をやりましても、私はおそらく一億程度ではないかと常識的に考えるのでありますが、そのくらいの程度ならば、少くとも来年度の予算編成時期には何とか御考慮が願えるのではないかと思いますが、いかがでございましようか。できうればそういうふうな御処置が願いたいと思います。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 ただいまのお話ごもつともでございますが、これはやはり大蔵省との関係もございますので、よく相談した上で御趣旨に沿いたいと思つております。この点はなお念のために申し上げておきますが、たとえば百万円の切手、印紙類を売りましても、十万円の売上げに対しましても、最初の五千円までは百分の五の割合で手数料を出しまして、さらに五千円以上五万円までに対しては、百分の三の割合で計算をして支払う、それ以上のものに対しては百分の一というわけでありますから、単純に山村地の五千円以下のものだけが全部百分の五という割合でなく、大都市の切手売りさばき量の多いところであつても、最初の五千円までに対しては百分の五という率で支払つておりますから、その点もよく考えて御期待に沿うようにしたいと考えております。

船越弘自由党

○船越委員 では次の郵政委員会をお開きのときに、大蔵当局の郵便切手あるいは印紙類についての担当官を御招致願いたいと思いますが、いかがでしようか、委員長にお尋ねいたします。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 できるだけそういうふうにいたしたいと思います。  次の日程に入ります前に、請願日程追加についてお諮りいたします。去る二十五日本委員会に付託になりました高光村に無集配特定郵便局設置の請願、岡本忠雄君紹介、第五五二〇号、永野田郵便局に集配事務開始の請願、永田良吉君紹介、第五五六〇号、北条町に特定郵便局設置の請願、山手滿男君紹介、第五五六一号、城北地区に無集配郵便局設置の請願、武知勇記君紹介、第五七五八号、大崎郵便局荏原分室昇格に関する請願、宇都宮徳馬君外二名紹介、第五七六七号、以上五件を日程に追加するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 御異議なければ、さように決定いたします。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 次に、紹介議員の見えております日程第二一を議題にいたしたいと思いますが、日程第二二、日程第二四、日程第二五、日程第二七及びただいま追加せられました追加第一号の高光村に無集配特定郵便局設置の請願、これは同一の請願でございますから、一括して議題といたします。  それでは日程第二一の高光村に無集配特定郵便局設置の請願、高津正道君紹介、第四一〇五号及びただいま一括上程いたしました請願について、高津正道君より説明を求めます。

高津正道日本社会党(左)

○高津正道君 私は、広島県の僻地僻村の神石郡高光村に無集配の高光郵便局を設置する請願を、衆議院議長あてに紹介議員として取次いだ高津正道でございます。この請願が本日当委員会に付託されましたので、請願人たる同村村長田辺正爾君にかわつて、本請願の趣旨を簡単に申し述べます。  郵政当局におかれては、一村一局主義の建前でその普及にお骨折りになつているのでありますが、この仕事こそ善政の名に値するものだと存じます。しかし一箇年において無集配特定局の設置を見るのは、予算の制約を受けるという事情に基くとは申せ、昨年の実績でいうと、全国でわずかに三十を数えるにすぎません。従つて本委員会においてこの請願の御採択を賜わり、郵政省に送付されましても、実現を見ることのきわめて困難なことは、私も十分に認識しているところでございますが、当高光村の場合は、三十であつてもその一つに加えられ、二十であつてもその一つに加えられ、たとい五つでありましても、その一つに加えられる資格条件を具備していようかとひそかに確信いたす次第であります。委員各位の貴重なる時間をまことに恐縮でありますが、この高光村は神戸郡において小野村とともに、ただ二箇所だけ無集配特定局のない村であります。ただわずかに当村においては、昨年四月簡易郵便局の受託契約をなし、役場の兼業事務としてその実施を見ているのでありますが御承知のごとくこれでは取扱い内容にも幾多の制限があり、地方大衆はこの際特定局の設置されんことを大旱のときに雲霓を望むがごとき心理状態で待望し、要望いたしておる実情でございます。なお現在の契約受託中の高光簡易郵便局の事務取扱量を調査いたした結果を見ますに、昭和二十七年度一箇年間の為替貯金取扱い総件数は実に七万二千四百十五件でありまして、一箇月平均六千三十四件であります。広島郵政局管内簡易郵便局百二十八局の第一位であることはもちろんでございますが、最近の調査判明いたしておる本年二月分県内特定局の取扱いは、左記件数別、局数の通りであります。すなわち一箇月取扱い件数が五百以下が局数は二十三、千以下が局数は百六、三千以下が局数二百十八、五千以下が局数六十一、五千以上はわずかに十七でございます。右の通り特定局においてもなお一箇月取扱い数三千件以下の局数三百四十七局に及んでおりまして、全局数の八割を越えておる次第であります。この高光簡易郵便局以上の取扱数ある局はわずかに八局でありまして、しかも当高光簡易郵便局の取扱い件数は一箇年平均であり、時期的のものではなくて、最低の月であつてさえ五千五百件を下つていない実情でございます。ここに村当局を初め各種官公機関、団体、利益代表の精願書名簿をあわせ添えまして提出、請願に及んだ次第でございます。委員各位の同情ある御審議を賜わりまして、すみやかに無案配特定局の設置方を御認可いただけるようにおとりはからいくださるよう、つつしんで陳情を申し上げる次第でございます。  この際一言所感を加えることを許されるならば、アメリカが日本に残した多くの政治の中に、悪いものが一ぱいありますけれども、離島あるいは僻地の問題に重点を置き、そうして地域給の制度を残すというような、あるいは給食制度を学校に始めたというような、いいこともいろいろあるのであります。私はこのような山村僻地の人が待望しておるところへ特定郵便局を一つ認可するという、そのさじかげんで、たいへんそういう所の人々が喜ぶことを思いますと、私が第十六特別国会の思い出としても、あの政治はよかつた、いつ思い出しても気持がいい、こういうことになるのでありまして、昨日も新聞を読んでみますと、NHKの三つの鐘を鳴らすあの審判官が、公平でなければならぬけれども、七十八才というような、そういう人の場合は、境目の場合は、それを繰上げて三つの鐘を鳴らしてやる、大衆も喜び、本人も非常に気持がいいと申すことでございます。三十の中で非常に苦しいことだとは存じますけれども、どうかこの高光村に特定郵便局を設置するように、皆様の御同情ある御審議を賜わりますよう、切に切に一同を代表してお願いする次第でございます。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 本件に対する政府の所見を求めます。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 ただいまの高津議員のお説ごもつともでございます。できまするならば、三十といわず、五十といわず、三つの鐘を百くらい鳴らしたいと思いますけれども、御承知のような事情にありますので、去年は三十という御指摘でありましたけれども、あれをつくるのにも、大蔵省との折衝でたいへん困難なわくにぶつかつたのでございますけれども、郵政当局としては、ただいまあなたの御説のような趣旨をもつて、山村僻地にも郵便局を置こうという気持で、これはかなり苦しい立場に置かれたけれども、実行したのであります。本年は特に今度の予算の削減で非常に痛い節約等にぶつかつておりますので、昨年度よりもなおつらい経済情勢に置かれておるのでございます。しかしただいまあなたのお話のごとく、簡易郵便局に対しては、御不満なところは全国にたくさんございまするが、取扱い数量等から考えまして非常に成績のいいところであります。しかし人情としてははなはだ今申し上げたことでよろしいのでありますけれども、法の規定というものはきわめて冷たいものでございまして、私としてはそれを申し上げることは非常に残念でありますけれども、取扱い量の多いことはありがたいのでありますけれども、高光簡易郵便局ともよりの郵便局との距離、あるいはこれを利用する人口等から考えまして、その取扱い量に対して、さらにこの点もお考え願いたいと思います。これだけは申し上げますけれども、将来この点も十分に考えて御趣旨に沿いたいと考えております。

高津正道日本社会党(左)

○高津正道君 郵政省を代表する政府委員にお尋ねいたしますが、人口及びその隣の局との距離の基準を、その点しろうとでございますから、ちよつとお教え願いたいと思います。

松井一郎郵政事務官(郵務局長)

○松井政府委員 これは法律ではございませんが、実は私ども全国的に郵便局を設置して行く場合に、やはりある程度の基準というものをもつて見て行かないと、非常に不公平な事情になる。おのずから順序をきめる関係で、そういう意味合いで事務運営上最近とつておる一応の基準です。と申しますのは、この基準に合致して実は当然に局をつくれるという場合にすら、他の事情その他からつくれない場合が相当あるということを前提としたお話でございます。そこで最低現在考えておりますのは、無集配郵便局でありますると、大体それが非常に人口稠密な地域と申しますか、都市内に近いような場合は、局間の距離が八百メートル以上で、大体窓口を利用される方が六千人以上というのを、今日最低のレベルとして考えております。しかしずつと市外地になりますと、この状況がもう少し違いまして、たとえば局間の距離が少くとも三キロ以上で、区内の享便戸数というものが、これが非常に離れている場合は若干低減せられておるのでありますが、四キロ程度の場合には四百戸くらいの戸数をもつて、大体現在設置基準としてとつておる次第であります。

高津正道日本社会党(左)

○高津正道君 この基準以外には、基準はないのでありましようか。

松井一郎郵政事務官(郵務局長)

○松井政府委員 ありませんです。と申しますのは、この基準に合致する場所でも、現在まだ定員事情で置けない局がずいぶんありますので、私どもはこういう基準がありましても、一応この基準に合致する所に局ができますれば、漸次またこの基準を下げて行くべきだろうと考えております。またそういうことのできる日を待つておるわけでありますが、ただいまこの基準内でもまだできない局がずいぶんたくさんございます。

高津正道日本社会党(左)

○高津正道君 時間をとつて恐縮でございますが、都市の場合は交通機関も非常に発達しております。ところが私はこの村を歩いてよく存じておりますが、山あり、谷あり、たいへんな所でございます。単なる距離は数字の距離にすぎないので、実際には住民は隣村の局に参りますのに、たいへん苦労いたしておるのでありますから、そこの点をお含みの上で、いわゆる大所高所から、政治家的な感覚をもつて御処理くださいますように、当局に切にお願いしておく次第でございます。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 次に日程第三四、北灘郵便局に集配事務開始の請願、片島港君紹介、五三一四号を議題といたします。紹介者片島港君の御説明を求めます。片島港君。

片島港日本社会党(左)

○片島委員 この北灘村には現在無集配郵便局が設置せられておるのであります。現在その集配を担当いたしております鳴門市堂浦局より数十キロの非常に遠いところから配達をしてもらつておりますし、また請負人を置いてそこで集配をやらしておるといつたような非常に不便な状況になつております。北灘村は主として漁業の非常に盛んなところでありまして、特にたい、えびあるいはいわし、そういうものは県内だけでなく、京阪神の台所をにぎわしておるのでありますが、この郵便集配が非常に遅れますために、いろいろと取引上にも不便な点が多いのであります。そこで基準はどういうふうになりますか知りませんが、この地域の不便なることと、それから郵便の配達があまりにも遅れ過ぎるという関係から、ぜひとも北灘村の郵便局に集配事務を開始してもらいたいというのが請願の趣旨でございます。  何とぞ御審議の上、御採択くださいますようにお願いいたします。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 本件に対する政府の所見を求めます。飯塚郵政政務次官。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 ただいまの片島委員のお話、ごもつともでございます。この北灘局に集配事務を開始することは、先ほど松井郵務局長が申されましたように、基準というわけではありませんが、それらの基準から考えましても、集配事務を開始してよろしいという局でございますから、できるだけ早く御期待に沿うようにしたいのでありますけれども、われわれとしては定員増という一番困難な問題にぶつかつておりまするから、将来この点を十分考慮して、できるだけ早く御期待に沿うようにいたしたいと思つております。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 次に日程第一、立野地区に無集配特定郵便局設置の請願、有田喜一君紹介、文書表第二五〇号を議題といたします。紹介議員が見えませんから、先ほど御了承を得ましたように、山戸専門員より朗読いたさせます。

山戸利生専門員

○山戸専門員 本請願の要旨は、豊岡市東部の立野、三江地区及び新田の一部には郵便局の施設がないので、遠く本局を利用するのほかなく、きわめて不便であるが、この区域には県労働基準監督署を初め、学校、病院、大小商店及び工場等があり、豊岡市街地として今後ますます発展を期待されるところで、関係住民七千人は郵便局の開設を熱望している。ついては豊岡郵便局の東位約一キロの立野地区に無集配特定郵便局を開設されたいというのである。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 本件に対する政府の所見を求めます。飯塚政務次官。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 この請願に対しては、無集配特定局を設置することは、その地区ともよりの局との距離から考えましても、また利用予定人口等から考えましても、現下の情勢としてはきわめて困難なところだと思いまするから、その点御了承願います。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 それでは次に日程第一六、妻郵便局舎新築の請願、片島港君紹介、文書表第三二二一号を議題とし、紹介議員の御説明を求めます。片島港君。

片島港日本社会党(左)

○片島委員 私は先般の全逓の給与体系是正の場合において充当せられました郵政省所管予算の節約額の中に、特定郵便局の設置に要する建設費までが相当の額節約せられておるというのを聞きまして、非常に遺憾に考えております。この請願いたしております宮崎県の妻郵便局は、児湯郡内の十三の特定局の中心になつておるところでありまして、実は普通局に昇格いたしましても決して遜色のないくらいの重要なる地域にあるのであります。この局舎は改築後まだ三十二年ではありますけれども、非常に古い三等局時代の局舎で、管理も不十分のために非常に狭隘を来しております。しかも郵便物の取扱数が非常に増加いたしておりますために、また加えて電通関係の委託業務も同じ局舎でやつておりますために、まつたく郵袋の置き場所もないような状態になつておるのであります。私つぶさにこの局の内情を視察をいたしまして、このくらい老朽で狭隘な局舎であるならば、いかにきつい基準でありましても、当然新築をしなければならないものであろうというふうに考えて参つたのであります。幸いこの妻町議会におきましても局舎敷地として二百ないし四百坪の提供を決議いたししおります。熊本郵政局にも再三陳情しておるような次第であります。本年度非常に予算は苦しいかとは思いますけれども、請願の趣旨を十分ひとつおくみとりをいただきたいと存ずるのであります。各委員におかれましても御同情ある審議をもつて、御採択をお願いいたしたいと存ずるのであります。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 本件に対する政府の所見を願います。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 ただいまの妻郵便局舎に関しましては、年々の台風その他長い間、古い局舎でおやりになつておることに対しては、当局としてもその改築の必要を認めておるのでございますけれども、先ほども申しましたように、予算の問題であるいは早急に御期待に沿い得ない事情に置かれておることと思います。この点できるだけ予算等を勘案いたしまして、御期待に沿うように努力いたしたいと存じます。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 次に日程第一〇、下川崎郵便局に集配事務開始の請願、佐藤善一郎君紹介、文書表第一五〇一号、日程第一四、下川崎郵便局に集配事務開始の請願、吉田賢一君紹介、文書表第二七九六号、日程第二〇、下川崎郵便局に集配事務開始の請願、羽田武嗣郎君紹介、第四一〇四号、右三件は同一の請願でありますから、これを一括して議題といたします。紹介者の吉田賢一君がお見えのようでありますから御説明願います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 福島県下川崎郵便局は、昭和十五年四月二十一日開局いたし、同年九月電信事務開始、同十六年一月電話交換事務開始、同年四月電信配達事務開始、定員五名で現在に至つております。開局以来十三年二箇月、この間貯蓄の増強に、あるいは農村文化の発達に、著しい貢献をいたして参りました。最近は郵便物の輻湊に伴つて急を要する文書等もきわめて多くなり、郵便物のよりすみやかなる配達をこいねがう声が、村民一同の強力なる要望となつたのであります。ことに郵便物速達区域が全然皆無であるという本村においては、この感を深うするものであります。このときにあたり、下川崎郵便局を集配局として御昇格願い、一層社会福祉の増進をはかりたいと存じまして、昨年八月参議院、衆議院に請願いたして、御採択になりましたが、その後衆議院解散、内閣更迭等のため、いまだ実現の運びに至らず、はなはだ遺憾に存じますので、今回さらに昭和二十八年度中に実現方、下川崎村民一同を代表いたしまして請願をして参つておる次第であります。  集配事務開始をお願いいたしたい事情並びに本村の情勢の概要につきましては、これを省略いたします。ただ紹介者の私は村の実情等について直接存じておりませんので、末尾に記載しておりまする村の代表者の人々の各般の説明を信頼いたしまして、紹介いたした次第であります。どうぞ慎重御審議の上、御採択あらんことをお願いする次第であります。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 ただいま日程第一〇、一四、二〇について御説明を得たのでありますが、日程第三〇の上川崎無集配特定郵便局に集配事務開始の請願、助川良平君紹介、第四八四六号、これは同一の集配局の関係で、上、下の川崎村からのそれぞれの請願が出たようでありますから、日程第三〇も同時に議題にいたしまして、これについての追加説明があれば、同一集配局の関係とのことでありますから、その点羽田議員に御説明をお願いいたします。羽田武嗣郎君。

羽田武嗣郎自由党

○羽田委員 ここに上下の川崎郵便局の問題が出て参つておりますが、交通関係はなるほど下の方が駅に近く、いいのでありますが、実際の郵便物の量から参りますと、上川崎の方が二倍にも達しておりまして、ことに奥地でありますから、そういう所に集配をいたすことの方が、地方の受益する比重が二倍も多いのでありますから、上川崎をするのが一番適当と思うのであります。この点については長い間両方で争いがありまして、前知事をしました参議院の石原さんがそれの調停の労をとりまして、やはり上川崎にすべきである。下川崎よりも上川崎の方が得だとするならば、その方が当然だという大体地元の調停の労をとりまして、地元としては上川崎にすべしということに、今日の段階では参つておるわけであります。そういう意味において、やはり公正なる立場から判断をいたしますと、やはり上川崎をこの際採択を願つて、下川崎については吉田さん、遺憾ながらこれを留保にするように判断をすることが、この委員会としては一番適当なる判断ではないか、こう思うわけであります。ちよつと請願書を読み上げてみます。  上川崎無集配特定郵便局は、昭和十七年十月十六日上川崎電信電話取扱所として開所し、昭和十八年三月二十六日無集配郵便局に昇格、以来十年四箇月の歳月を経ておる。昭和二十一年十一月六日二十回線交換台を設置、現在加入者十一名を有し、その他通信施設も逐次充実、地域的通信金融機関としての万全たる使命を達成しつつ、地方民の受くる恩恵特筆に値するものありと確信いたすのであります。かくのごとくにして無集配郵便局としての基盤と通信事務の運営処理の面にも、ようやく局員がこれに洗練され、地方民の集配局昇格への希望的叫びが日を追うて熱烈化し、昭和二十五年以来仙台郵便局に衆参両院並びに郵政本省に請願して参りましたが、昭和二十六年七月仙台郵政監察局は福島郵政監察事務所に命じ、上川崎集配局昇格への詳細にわたる現地調査を行いました。小職及び議会代表は監察調査員の調査の完了を待つて仙台の郵政局に陳情し、中央の郵政本省へも熱望をつぶさに請願し、これがすみやかに集配事務開始への懇請を継続いたして参つたのでありますが、いまだにその達成を見るに至らず、衷情とくと御了察、御詮議賜わりたく、請願いたす次第であります。  わが上川崎は、隣村下川崎村と地域的に同村同様の密接なる関係にあり、行政面における二箇村に区画せられあるも、その村名の示すごとく、地続きにおいてまさに一村の観を呈し、ことに下川崎村大字下川崎地域は県道によつて本村に結ばれ、この大字下川崎地域は、上川崎特定郵便局の電報配達区域としての現状にあり、速達便また論をまたざるものでありますが、特に上川崎村は、福島県立和紙工芸指導所が昭和二十四年設立を見て以来、小包便の増加と、福島県和紙商工業協同組合も活動、上川崎村の和紙の生産は昭和二十七年度年産実に五千万円に及び、南は東京方面、北は北海道に販路伸展の姿を示し、地方商工村としての特殊性を謳歌する現状であります。また農山村としての優良村として養蚕、緬羊の飼育全村に及び、自給自足の全き平和村としての誇りを自負いたしております。地形的に見る両村従貫の大小道路はすこぶる緊密なる形態にあり、形においてまた起伏はなはだしく、住家はおおむね丘陵地帯の高所に設けられ、道路の歩行と相まつて住家訪問の一方ならぬ労苦を伴う状態であり、油井局を基点とする集配員が上下両村への集配を行う場合、最も遠距離の地点十一キロを数え、現状のごとき労苦と、ことに冬季間の泥濘悪路と闘う人知れぬ犠牲をあえて継続いたして参りました。かくのごとき環境にある上川崎無集配特定郵便局が集配事務開始の恩典を賜わります場合、集配人の労力は軽減せられ、各家庭への郵便物はすみやかに配達され、能率の向上と並行する村民の受くる恩恵けだし莫大なるものありと確信いたすのであります。なお昭和二十七年四月、二本松町を起点とする油井村、上川崎村を経由する上川崎村に至るバスの開通と、昭和二十七年度において立法化された戦没者遺族に対する弔慰金、年金の取扱いは、上川崎村を中心とする付近村の取扱局として慎重万全を期して参りました関係等、集配局への事務開始の指令一日もすみやかなるを熱望してやまざる当地方民の心情とくと御了察いたされ、実現方おとりはからい願いますよう重ねて懇請、請願に及ぶ次第であります。  以上請願書の趣旨にもございます通り、両村はまつたく一体的な地域でありますし、るる申したように、この上川崎村が和紙を製造する場所といたしまして、郵便物が相当輻湊している現状にかんがみまして、ぜひとも下川崎局に御遠慮願つて、上川崎局をこの際御採択あらんことを切に願う次第であります。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 本件に対する政府の所見を求めます。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 ただいまの上川崎並びに下川崎両局の御請願は、その事情いずれもごもつともな点がございます。但し両局に対して集配事務を開始させるということは、現在の情勢としてとうてい困難なのでございます。従いましてこの上川崎、下川崎いずれの局を集配局にいたしましても、両村の郵便物の速達という点から考えますと相当な効果がございます。また現集配局である油井局の集配難を救済することも当然のことでございます。しかし利害得失を十分調査した上でなければ、その地元に対する断を下し得ない状態でありますので、両請願に対して、当局といたしましても監察局をして十分にこれを調査せしめているのでございますから、その結果によつて将来適当な時期に必ず御期待に沿い得るような結果を生ぜしめたいと思つております。

羽田武嗣郎自由党

○羽田委員 ただいま政府委員からのお話でございますが、さらによく現場を御調査願つて、公正なる御判断をいただくようにお願いいたします。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 ただいまの当局の御答弁を信頼いたしまして、現地の諸般の事情の最終的な調査結論によつて、公正な結果を得ることを期待いたしまして、私は請願者の地方へもその趣を伝えてやりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 次に日程第二、三神郵便局に集配事務開始の請願、助川良平君紹介、第三一四号を議題といたします。

山戸利生専門員

○山戸専門員 本請願の要旨は、福島県西白河郡三神村は、きわめて交通、通信機関に恵まれない山村であり、しかも本村の集配事務は矢吹局において取扱われているため、発着ともに他村より三十時間以上を費し、村民の不利不便は大である。ついては三神郵便局に集配事務を開始されたいというのである。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 本件に対する政府の御意見を伺います。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 本件は三神局に集配事務を開始する請願でございますが、現集配事務の受持局である矢吹局の冬季における集配難を救済することは、三神局に集配事務を開始することによつてこれを緩和することができるのでありますけれども、三神局を集配局としますと、東北本線を利用することがなく、水郡線を利用する結果となりますので、汽車の便に対して非常に遠まわりする結果となつて、遅れて郵便物が三神に到達することになりますので、今ただちに三神局を集配局とすることは困難な状態であることを申し上げて御了承願いたいと思います。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 次に日程第三、埴生村に無集配特定郵便局設置の請願、田中萬逸君紹介、第三六七号を議題といたします。

山戸利生専門員

○山戸専門員 本請願の要旨は、大阪府南河内郡埴生村は、昭和十年頃までは人日二千未満の小村であつたが、その後あらゆる面において著しい発展を遂げ、現在では人口五千六百を数え、ますます増加の傾向にある。しかるに本村の郵政事務は遠距離にある藤井寺郵便局において行われているため、一般住民及び役場、学校、病院等は非常な不利不便を感じている。ついては埴生村に無集配特定郵便局を設置されたいというのである。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 ただいまの請願に対して、設置予定地を大字伊賀とするときは、設置標準に達しておりますけれども、現下の定員等の関係からして、早急に実現することは困難でありまするが、もし簡易郵便局でございますれば、できるだけ早く実現することを考えております。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 次に日程第四、糸崎郵便局舎新築の請願、岡本忠雄君紹介、第七三八号を議題といたします。

山戸利生専門員

○山戸専門員 本請願の要旨は、広島県三原市糸崎町は、海陸運輸の要衝にして、新菱重工業三原車両製作所、日本セメント糸崎工場等を有しているが、現在の糸崎郵便局はやや東部に偏しているため、その利用上はなはだ不便であり、またその局舎も百年余を経過し、老朽著しく、かつ、きわめて狭隘である。ついては糸崎町の中心部に郵便局を新築されたいというのである。

飯塚定輔自由党郵政政務次官

○飯塚政府委員 ただいまの御請願はまことにごもつともであり、糸崎郵便局の局舎は、局として使用してからすでに七十年を経過し、御説のごとく、あるいは百年にも達しておることと思います。当局といたしましても、構造不良であり、採光も不十分であり、新築の必要を認めておりますけれども、予算等の関係からさらになお他の局よりも研究を要する問題等もございまするので、現在ただちにということは不可能であることを申し上げておきます。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 次に日程第五、静岡県下郵政業務を東京郵政局所管に復帰の請願、西村直己君紹介、第七三九号を議題といたします。

山戸利生専門員

○山戸専門員 本請願の要旨は、静岡県下の郵政業務は、戦時中東京逓信局から名古屋逓信局へ移管されたが、元来本県は人文的にも、経済上または交通、通信関係からも、すべて関東ブロックに属することが本来の姿であつて、郵政業務もまた東京中心に密接に連繋していることは統計によつて明らかである。ついては静岡県下の郵政業務を東京郵政局所管に復帰されたいというのである。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 本件に対する政府の所見を求めます。

松井一郎郵政事務官(郵務局長)

○松井政府委員 静岡県下の郵政業務を東京郵政局の所管に復帰の請願でございますが、静岡県はずつと昔は大体東京に属しておつたのでありますが、静岡自身の状況を見ますると、これはなるほど東京と非常に密接な関係を持つておつて、その意味におきましては、請願の御趣旨については、まことに私たちもごもつともだと考えるのでございます。ただわれわれの行政的な立場からの意見をこの際御参考に申し上げておきますと、現在東京の郵政局というものは非常に大きな事務量を持つております。その上になお静岡県をかかえ込むということが、郵政局の業務能率全般から見て、はたしていいか悪いかという点に、一つの大きな問題があるわけでございます。さらに静岡県を東京の管内に入れるということは、結局現在静岡県を管轄しておりまする名古屋の郵政局というものが、このままの形では済まなくなる。さらに名古屋の郵政局に対して、現在他の郵政局の所管の県をまたくつつけるといつたような問題が次々に波及することは当然でありまして、この問題をただ静岡県を東京に編入するというだけの角度からは取扱いにくい問題があり、なお私どものやつておりまするのは、電電公社関係とは非常に密接な関係がありまして、御承知のように特定局の大部分におきましては、電信電話事務の委託をも受けておるわけでありまして、そちらの方とも関係がございます。しかもそれにつきましては、いろいろ回線上の問題もありまして、そういうことを総合的に見なければ、この趣旨の実現はにわかに困難ではないかと、かように考えております。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 ただいままでの請願の採否の問題は、いずれ次回の委員会に譲りたいと思います。  なお残余の請願及び陳情書についても、これを次回に譲ることにいたします。     —————————————

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 これより郵政行政一般についての調査を進めたいと思います。大高康君。

大高康改進党

○大高委員 私は郵政行政執行上きわめて影響のある、またまことに寒心にたえない点がございまするので、この際郵政当局にお伺いしたいと思います。先般郵政職員の給与の是正に関しましては、委員会満場一致のおはからいにより、なお本会を通過いたしましたのは御承知の通りでございまして、まことに御同慶にたえません。しかるところ、この給与規正の結果といたしまして、その給与規正は当然公労法適用者にのみ施行されるものでございまして、公労法適用外の者に対しましては、何らの恩典もないのであります。私先般いなかに帰りましたところ、ある局のある課長は、この結果といたしまして、課長をやめたいという申出もあるような状態でございます。かような状態が長く続きますならば、今後郵政業務執行上きわめて憂慮にたえないものが出て参ると存じますが、この点に関しまして、当局におかれましては、いかようなお考えをもつて、これをいかようなことに処理いたすつもりでございますか。一応御見解を承りたいと存じます。

八藤東禧郵政事務官(大臣官房人事部長)

○八藤政府委員 ただいまの大高先生の御質問にお答えいたします。御質問を二段にわけまして、前段におきましては現状、それから後段におきましては、私どものこれに対していろいろと検討いたしております状況、かようにお話し申し上げます。  現状でございまするが、まことに御指摘の通り、公企労法適用職員と一般国家公務員法適用職員との間には、給与体系の法体系が本年一月一日からまつたく異なつた次第でございます。公労法適用職員に関しましては、先般来調停案を中心といたしまして、いろいろ御説明申し上げ、あるいは御尽力をいただいておりますので、詳細申し上げませんが、適用されない職員は、御指摘の通り国家公務員、あらゆる他の官庁と共通な服務、給与、人事という規律を受ける次第になつておるところでございます。従いまして公労法適用職員に調停案あるいはいろいろな団体交渉によつて給与の改善が行われて見ましても、それは公労法適用職員だけについての問題でありまして、一般それ以外の者は国家公務員法及び給与法、この二つによつて規律されておるところでありまして、従つてこちらでこうしたからこうするというふうに、自動的には参らない現状でございます。と同時にまた国家公務員の一般の給与に関しましての各種の制度改廃がありました場合におきましては、ひとり郵政省独自でいるわけではございません。他の官庁と全部共通してこれは適用される。しかしそれはただちに自動的には公企労法適用職員には及ばない、かようなことになつておる次第でありまして、これが現状であります。従つて去る一月一日公企労法適用後、日まだ浅いのではございますけれども、御指摘のような、公務員法適用職員と公企労法適用職員との間に、給与の問題によつて若干均衡を欠くというような事実が発生しつつあることは、疑いない事実でございます。  かような現状でございますが、これに対しまして私ども郵政当局の者といたしまして、いかように考えておるかということについて概略申し上げますならば、そもそも公企労法が改正されて適用になるかならないかということが、昨年の六月ごろでございますか、すでに国会で公企労法改正の際においても非常に御審議の的になつたように思うのであります。その際におきまして、もしも郵政省の職員二十三万人に公企労法を適用するならば、郵政省自体が困らないか。中に給与体系が二本建、三本建になつてみたりして、不統一になつたり、あるいは事務が複雑になつたりして困らないか。だからこの際郵政省の職員に公企労法を適用するのは考え直したらどうかというふうな御意見も、政府の部内外に相当あつたのでございます。しかしその間におきまして郵政省といたしましては、さような事務の複雑化あるいは困難化というものは十分予想される。かつまた適用職員と非適用職員との間の各種の不統一の発生も十分予想される。しかしながらその複雑、困難さ及び不統一さということのために、この際二十三万人に公企労法を適用しないということは私どもは選ばない。さような困難さが発生することはわかつていても、この際二十三万人に対して公企労法を適用していただくことは、部内の労務管理上及び事務の民主化上、一大飛躍であると考えるから、それはぜひとも適用してもらいたいというはつきりした態度、方針をとつておつたのでございまして、国会の御審議によつて公企労法を適用することを得た次第であります。しかしながら一方同じく公企業職員でありながら、私どもいわゆる管理者層の上層部の者につきましては、いろいろと差ができましても、一般公務員と同じ立場にある者として、これは別途に考えようとすれば考え得られるわけでありますが、問題になるのは下級の管理職員であろうと思います。これにつきましては御承知おきのように、昭和二十六年から人事院におきまして、一般公務員法及び給与法のもとにおいて、郵政現業職員が同じように一律にされているのはやはりいけない。そのいけない結果が出たのは、先般御尽力によつて是正されたのでありますが、当時はいけなかつた。従つて当時の公務員法におきましても、企業職員俸給表という特別の俸給表を人事院でつくつたのであります。そうして当時として最大可能な限度において、現業職員の実態を救おうという努力が払われたのであります。その際においては、私どものような本省あるいは郵政局段階における君たちを除きまして、郵便局と現業に従事している職員に対しましてはこの俸給表を適用する。但しそれも郵便局長などで十一級、十二級という非常に高給に属する者については適用しない。それ以下の現業職員に対してだけ適用せらるべきものとして、企業職員俸給表というものがつくられたのであります、当時そういうことになつておりまして、公企労法適用前においても、現業の特殊性を見よう、しかしそれについても、郵政省の中で横割りにどこまでを一般官庁の公務員として扱うべきかということを検討せられて、企業職員俸給表ができたのでありまして、その企業職員俸給表は現行として、公労法非適用職員に適用せられているわけでございます。従つて現在私ども当面している問題は、二十五万名中二万名のいわゆる非適用職員中、どの線が一般の他官庁の職員と同等として扱つてしかるべき線であるか、この線からこの線までの者は他官庁、一般公務員と同等として扱わないで、企業職員、現業職らしく扱うべきであるかという線の引き方について、問題が二点ある次第でございます。その第一点が明確になりましても、しからばいかような法律の政正を行つたならば、公企労法適用職員と対比いたしまして、不権衡あるいは不均衡というそしりを免れないような、換言いたしますれば、非適用職員の人たちも、たとい十分でなくても納得のできるような処置をするためには、一体いかなる法規を改正していただかなければならないだろうかという点がまた第二点でございまして、この点につきましては、実は私ども在来におきましても、二、三大蔵省または人事院、法制局と交渉したこともございまするけれども、まだ公企労法適用後一年もけみしておらない段階におきまして、さような不合理と申しますか、不均衡を実証するに足るだけの基礎を持ち得ないで、単なる推測、予測という段階でありましたので、遺憾ながらこれが公に取上げていただく段階には今までのところなかつた次第でございます。しかしながらちようどただいま国会において、公企労法等の改正法律案が議員提出法律案として御提出になつておるやに承つておるのでございますが、その際におきまして内閣方面から、この法案に対する郵政省の見解いかんということで、十幾つでありましたか、改正点に対する数多くの項目についての意見の照会を受けたのでございますが、その際私ども郵政省といたしましては、省議をもちまして、改正公企労法の議員提出の原案にはないけれども、かようなことを郵政省の立場としてはひとつつけ加えていただきたいということを出したわけで、ございまして、その中にただいまお話の、公企労法適用外職員の給与についても、公企労法適用職員と同様な扱いをなし得るような公企労法の改正を希望するという回答を、省から正式に関係方面に出した次第でございます。これが一つの例でございますが、今後さような法律制度の根本的な改訂をいたしません限りにおきましては、二十五万名中の三万名前後という非適用職員、これはいかんといたしましても一般の他官庁と同じ扱いを受けなければならぬ。従つて公企労法職員の方が遅れている場合にはいざ知らず、進んだ場合にはそこに落差ができる。法体系が異なり、あるいは原資関係も異なる今日においては、やむを得ないことであると同時に、これは予測せられておつたところでもあるので、あらゆる機会をとらえて、これが是正の方面、あるいは根本的な対策においても、当面なし得る限度においても私どもは努力して行きたいと考えておる次第であります。  概略でございましたが、現状及び私の考えているところは以上の通りであります。

大高康改進党

○大高委員 ただいま部長の御説明によりましてよくわかるのでありますが、かような事態を長く継続するならば、今後行政執行の面において非常に憂慮にたえないような点が出て来ると存ずるのであります。たとえば一般課長になる人は劣等者でなければならない。あるいは局長がその局の十位ないし十五位に俸給があるという状態が続くというような結果を私は憂うるのでありまして、当局におかれましては、一日も早くかようなアンバランスな給与を是正するように、一段の御努力を願いたいと存じます。なおまた今回の議会において旧軍人に対する恩給法が通過せんとしておりますが、地方局長の中には、かつて追放になりましてまた復職したところの局長があります。ある局長のごときは、単にいなかの壮年団長をわずかに一箇月、二箇月くらいやつたために、追放せられたというような気の毒な人もあるのであります。しかも軍人恩給の状態を見ますると、その恩給につきましては、通算加算さえも認めるのが原則でございますが、それがためには千数百億の予算が必要であるというような状況のために、国会におきましてはこれを延期されておるような状況でございまして、この追放解除後再び局長になられた気の毒な局長に対しまして、恩給等の点につきまして通算加算を認めるやいなやという点について、御当局の御答弁を願いたいと思います。

八藤東禧郵政事務官(大臣官房人事部長)

○八藤政府委員 お話の前段の、待遇の不均衡等に関する根本的な改正に十分努力しろというお言葉をいただきまして、私どもも十分努力いたしたいと思います。今後よろしく御指導を願いたいと思います。  後段の恩給法改正に伴いまして、戦後一時追放になつておつた者に対する恩給の年限加算をいかようにするかということにつきましては、法それ自体につきまして私まだ十分検討しておりませんので、今ただちに通算するやいなやということについてお答えができないことを、たいへん申訳なく存ずる次第でございますが、即刻取調べまして、御返事申し上げたいと思います。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 ただいまの大高委員の御質問の最後の点に関連して委員長からひとつ、これは郵務局長にも関係があると思うのですが、伺いたい。  昭和二十五年の法律第八十四号で、特定局長が公務員になつたために、特定局長で恩給をもらつておつた人たちが、二十三年の二月から二十五年の四月までの差額についての返還を求められておる事実があるのでありますが、その間の事情は当局において承知せられておるかどうか。またこの点については、当局としてどういう処置をとられるつもりであるか、これは恩給法の二十五年の改正までの問は正当な、いわゆる受恩給者として前にもらつておつたものだと思うのです。たまたまそれが特定郵便局長が請負制から国家公務員に法律による身分の転換があつたということで、前に取得しておつたものを現に返還をさせられておるということは、恩給法の中には二十三年前にさかのぼつての遡及効を認めておるようでありますから、もしそういうことであれば不合理だと思う。この点については、この法律改正もやらなければならぬと思うのでありますが、私の承知している限りでは、特定局長の中でこういうケースに当つている人が、全国で一千名に近い人があるやに聞いておるのですが、その点いかがでしようか。

八藤東禧郵政事務官(大臣官房人事部長)

○八藤政府委員 お話の点は、御存じのように特定局長というものは、特定局長なるがゆえに恩給がつかない時代があつたのでありまして、それか改正によりまして、たしか特定局長として在職していた年数の五〇%でございましたか、これを年限に換算して恩給につけるというふうな処置があつたということを私承知しております。もともとそうなつた趣旨の中には、特定局長である諸君が、御存じのように過去におきまして非常に特別な職務であつたために、これが一般の官吏としての恩給を適用するやいなやという点につきましては非常に疑問があつて、未解決になつておつたのが、一般公務員となつたのに応じて、過去にさかのぼつて積極的にある程度認めてやろうという趣旨からそうなつたのであります。  それから恩給金を返還せしめておるかどうかというお話については、私ちよつと明確に思い当らないのでございますが、それは恩給の返還ではないのではございますまいか。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 その点については、私の具体的に承知したケースでは、十六年四月二十一日まで郵政省に働いていて、その後退官して、昭和十七年の五月十一日からいわゆる特定局長になつて現在に及んでいる。従つて郵政省に在官中から恩給をもらう資格ができておつた。そこで特定局長になつても、これは公務員ではないということであるから、特定局長のままで恩給を受けている。たまたま先ほど申したように、特定局長も公務員という取扱いを受けることになつたために、二十三年の二月から二十五年の四月の間の差額は、法律によつていわゆる一種の過誤払いのような形になつているから返還しろというのが、会計検査院の要求だということで、なかなか強い請求をしているようでありますけれども、それは本人の知らない法律改正によつて生じた事情であるから、こういうことについては、郵政省所管の特定局長に関する問題で、私の承知している限りでも一千名からの関係者がいるということになれば、郵政当局として何らか考慮を払うのが至当ではないかと思うので伺つているわけであります。

八藤東禧郵政事務官(大臣官房人事部長)

○八藤政府委員 問題の御趣旨はよくわかりました。この点については、恩給年限を通算して行く場合に、現存その者が恩給を破棄しないで、やはり通算して恩給を受けたいという限りにおきましては、一時金としてもらつておつた金は、その一時金を返還して恩給年限に通算して行くということは当然であります。その場合におきまして、二十二年から二十三年のことでありますが、その場合におきましても、おそらく一旦退職して、恩給としての扱いは一応打切りになつている。それが再度復活することになつたときに、他の者との均衡上取り分が多くなり過ぎてはいかぬからというところから、均衡上返還させられたという法文の建前だと思う次第でございまして、これは郵政省限りで独断の扱いをするというわけには参らない筋合いのものではないかと、私ただいまここではさように思う次第でございますけれども、なおよく調査いたしまして、お答え申しあげたいと思います。

吉田賢一日本社会党(右)

○吉田(賢)委員 今の大高委員の御質問に関連いたしまして、これは前に私大臣に伺つたのでありまするが、つまり公労法非適用者の待遇に関する問題であります。これは私ども地方をまわりますと、数こそ少く、口にこそ出さざれ、やはり一番気になる問題なのであります。上役でもあるから、つい自分のことを言いかねるという立場の人が多いようであります。しかし何といつても、小さな郵便局にいたしましても、一つの神経中枢部をなしておりますし、非常に大切な役割をそれぞれ果しておりますから、これが待遇問題について、いろいろとお仕事の山積している折からでございますけれども、やはり画龍点睛の意味におきまして、公労法の改正という他動的にまたずして、また一般の公務員の給与問題との関連もあろうけれども、さらに特殊の、独立の見地に立ちまして、できるだけ早くこれは何とか積極的に手を打ちなさることが、郵政業務の末端の神経中枢を振い立たすところの重要な問題であると私は思いますので、これは希望だけ申し上げておきますが、どうか郵政省の中心部におきまして、できるだけ積極的にこの問題は内部的に御検討になる方がいいじやないかと思います。

八藤東禧郵政事務官(大臣官房人事部長)

○八藤政府委員 吉田先生の御意見につきまして、実は先ほど大高先生の御質問についてるる申し上げた次第でございますが、私どもも御指導を得まして、極力早い機会に少しずつでいいかりできるように、いろいろと案あるいは制度、法案等について研究いたしまして、御趣意通り努力いたしたいと思いますから、いろいろ御指導をお願い申し上げます。

船越弘自由党

○船越委員 私ちよつと中座しておりましたので、大高君の御質問の趣旨がよくわからぬのですが、何でも公企労法適用除外の職員の給与の問題だと思います。例の特別調整額を支給なさつておられますが、本省に対しては二割五分、地方郵便局で一割八分一それから現業局で一割二分、特定局が六分五すか、そういう特別調査額の決定をなさいました科学的根拠がどこにあるか、私はその点を承つておきたいと思います。

八藤東禧郵政事務官(大臣官房人事部長)

○八藤政府委員 お答え申し上げます。この特別調整額は、人事院の今度の給与準則では、特別執務手当という言葉を使つております。これは実は各省共通の一つの制度であります。御存じのように各省におきまして、いわゆる最高管理者と申しますか、それぞれの機関における仕事の最高責任者につきましては、在来からもなかつたのであります。しかしながら一方におきまして、さような人たちも一般職員と同じように、勤務時間に応じまして、それぞれ超過勤務手当というふうな手当などが支給されておつた次第であります。ところがいろいろその後人事院等におきまして御検討になりまして、さような責任者たちについては、この際勤務時間云々をもつて測定するというよりも、むしろ勤務時間を離れて、何時間でも仕事をしてもらおう。機関の責任者として、その時間を問わずさような勤労をしてもらう趣旨で、かような手当を支給するというので、名称が特別調整額ということで出発して現在に至つておるのであります。この割合等をきめる場合におきまして、大体全国を三段階にわけまして、本省中央機関、これを一段階、次がブロック機関と申しまして、数府県以上にわたるところの地方の監督的な立場にあるような機関の長、これを第二段階といたしまして、それから第三段階として、いわゆる現場の税務署長であるとか、あるいは郵便局長であるとかいう機関の長について適用する、こういうふうに三段階にわけて出発したのであります。この算出の根拠その他については、実は今私どもお答えできないのでございます。人事院で相当苦心して算出なさつたことはよくわかつているのでございまして、たとえば各官庁を通じて超過勤務をどれだけ支出したかを調べるなど、いろいろ苦心があつたと存じますが、それは私から御説明申し上げかねる筋合いでございます。ただ郵政省といたしまして特に関心を持つのは、三段階のうちに普通郵便局長と特定郵便局長という表現は使つておりませんが、課の置いてある局長と、課の置いてない局長というようなことで、もう一段階ふえております。それが最低の五%、この点になるわけでございます。ちよつと速記をとめていただきたいのですが……。

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 速記をやめて。     〔速記中止〕

田中織之進日本社会党(左)

○田中委員長 速記を始めて。  それでは本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもつてお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。     午後三時五十九分散会

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