本会議 第24号
- 発言数
- 38 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1953/07/17
会議録
○議長(堤康次郎君) これより会議を開きます。 ————◇—————
○議長(堤康次郎君) お諮りいたします。本院においては、昭和十年第六十七回帝国議会以来、在職二十五年以上の議員につき、永年在職議員としてその功労を表彰いたしておりますが、本院は、今後さらに、衆議院議員として五十年以上在職し、特に国家並びに憲政に顕著なる功績のあつた者には、院議をもつてこれを顕彰し、衆議院名誉議員の称号を贈ることといたしたいと存じます。この議長発議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(堤康次郎君) 御異議なければ、さよう決定いたします。 ————◇—————
○議長(堤康次郎君) つきましては、前議員尾崎行雄君は、帝国議会開設以来前国会まで引続き本院に議席を占め、当選二十五回、在職実に六十年七箇月に及び、世界の議会史にもまつたく類例を見ないところであります。(拍手)君が、常に民意を体して公論の啓発に努め、国家並びに憲政のために尽されたる功績は、まことに顕著なるものがあります。よつて、本院は、ただいまの議決に基き、院議をもつて同君に衆議院名誉議員の称号を贈り、その功労を顕彰いたしたいと存じます。(拍手) この議長発議に対し、安藤正純君から賛成のため発言を求められております。この際これを許します。安藤正純君。 〔安藤正純君登壇〕
○安藤正純君 ただいま議長から発議されました、前議員尾崎行雄君の多年にわたる功労を顕彰し、衆議院名誉議員の称号を贈りますことは、まことに機宜を得たるものと存じ、ここに各党を代表いたしまして満腔の賛意を表するものであります。(拍手) 御承知の通り、尾崎君は、帝国議会開設以来前国会まで連続して本院に議席を占め、当選二十五回、在職六十有余年、終始一貫もつてその政治生活を全くせられたのであります。 尾崎君は、かつては文部あるいは司法大臣として台閣に列し、あるいは推されて東京市長となりましたが、尾崎君は、朝にあるよりも、むしろ在野の政治家としてその真面目を発揮せられたのであります。(拍手)つとに民論を指導して藩閥と闘い、官僚と取組み、あるいは軍閥に対抗して、多年の封建的支配に影響せられた時弊を正し、もつてわが国の民主主義政党政治の基礎を築くことをもつてその使命とされたのであります。(拍手) 尾崎君の議政壇上における演説は、秋霜烈日、粛然として満堂のえりを正さしめ、その鋭鋒はほとばしつて警世の大文章となり、議会史を飾る大雄弁となつたことは、諸君の御承知の通りであります。(拍手) 私は、尾崎君のかかる政治家として、思想家として、あるいはまた雄弁家として、文章家としての過去の閲歴をたたえるよりも、むしろ、尾崎君が常に一個の人間としてその完成に努められておられたことに無上の尊敬を払うものであります。(拍手)君は、つとに国民の代表たることをもつて無上の栄誉とし、常に一個の衆議院議員たることをもつて最高の誇りとされておることも、君の人間完成の心境の尊き反映であると思うのであります。(拍手)国民が、尾崎君を清廉高潔なる憂国の士として、その高風を敬慕してやまないゆえんのものも、また実にここにあるのであります。(拍手) 本院におきましても、昭和十年三月に、永年在職議員表彰の制度を設けました。当時すでに尾崎君は当選十八回、在職四十三年に及んでおりましたので、その多年の功労に報ゆるために院議をもつて顕彰し、昨年二月、本院は重ねて同君の功績を表彰いたしたのであります。 尾崎君は本年九十四歳になります。昨年は重病にかかられて再起を疑われましたが、みずからの精神的試練に打ちかちまして回復をされ、現にかくしやくとしておられます。すでに今日の高齢に達することですら容易でないのに、いまなお志気旺盛、往年の気力を失わず、心を国家国民の将来にはせて、満腔の至誠と熱情を傾け、ひたすらわが民主政治の健全な発達をこいねがつておられますことは、われわれのひとしく畏敬するところでございます。(拍手) 思うに、この偉大なる憲政の先覚の過去半世紀以上にわたる議会活動こそは、実に世界にもその類例を見ないところでありまして、尾崎君は明治以来のわが政治史を貫いて不滅の光を後世に伝えるものと申すべきであります。(拍手) 尾崎君こそは、今日において名誉議員の称号を受けるにまつたくふさわしく、またこれを受け得るただ一人の人であると信ずるものでございます。従いまして、私は、たかいまの議長の発議に対し衷心より賛意を表するとともに、ここにその表彰文案を議長に一任するの動議を提出いたします。何とぞ満場の御賛同を希望する次第であります。(拍手)
○議長(堤康次郎君) ただいまの議長の発議、並びに安藤正純君の表彰文案を議長に一任するとの動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつてさよう決定いたしました。 ここに、議長の手元でつくりました文案を朗読いたします。 前衆議院議員尾崎行雄君は、帝国議会開設以来継続して議席を衆議院に保ち、当選二十五回、在職実に六十年七ケ月に及び、其の間、常に民意を体して公論の暢達に努む、真に憲政の先覚たり、衆議院は君が積年の国家並びに憲政の為に尽されたる顕著なる功績を多とし、院議を以つて之を顕彰し、げんに衆議院名誉議員の称号を贈る。 右の文案に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて表彰文は決定いたしました。(拍手) この表彰文の贈呈方は議長においてとりはからいます。 ————◇—————
○今村忠助君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。すなわち、昭和二十八年度一般会計予算、昭和二十八年度特別会計予算、昭和二十八年度政府関係機関予算、右三件を一括議題となし、この際委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
○議長(堤康次郎君) 今村君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(堤康次郎君) 御異議なしと認めます。よつて日程は追加せられました。 昭和二十八年度一般会計予算、昭和二十八年度特別会計予算、昭和二十八年度政府関係機関予算、右三件を一括して議題といたします。委員長の報告を求めます。予算委員長尾崎末吉君。 〔尾崎末吉君登壇〕
○尾崎末吉君 ただいま議題となりました昭和二十八年度予算三案に対し、予算委員会における審議の経過並びに結果について御報告申し上げます。 本予算案は、去る六月十五日予算委員会に付託され、同二十日政府の提案理由の説明があり、六月二十二日より審議を開始いたしました。審議は熱心かつ活発に行われましたが、審議の最終段階において、自由党、改進党、分自党三派共同にて修正案が提出せられ、これが可決を見ました。従つて、討論採決は主としてこの修正案に基いて行われ、多数をもつて修正案通り可決されたのであります。審議の詳細は速記録により御了承願うことといたし、ここではその概略を申し上げたいと存じます。 先ほど申し上げました通り、二十八年度予算の審議は政府原案を中心として行われましたので、ここに政府提出予算原案の内容の大要を御説明申し上げ、しかる後修正案につき言及いたしたいと存じます。 さて、政府原案による昭和二十八年度予算は、前国会において衆議院の議決を経たのでありましたが、解散のため不成立に終つたことは御承知のごとくであります。従いまして、四、五、六、七月の四箇月分は暫定予算措置が行われたのであります。今回政府提出の二十八年度予算原案は、根本的には右の不成立予算を基礎として編成されたものであります。従つて予算編成の根底をなす政治的、経済的、社会的諸条件の認識におきましては、二十八年度不成立予算編成当時のそれと大差ないものと思われます。しかし、現実といたしましては、内外の情勢は著しく変化いたしたのであります。すなわち、アジアにおきましては朝鮮休戦協定成立の可能性の増大という大きな問題があり、ヨーロツパにおきましては、東独暴動事件、フランス政局の動揺等がありました。またスターリン死後のソ連国内情勢も複雑を加え来つたもののごとくでありまして、最近ではベリア追放という大問題を起して、世界の耳目を聳動せしめたのであります。これらは、いずれも、世界経済はもとより、わが国の経済にも直接間接に重大な影響を与えるものであることは申すまでもありません。すでに貿易の不振、金融の逼迫は日本経済に重苦しい感じを与えておるようであります。また特需の激減を来しはしないかとの憂いを初めとし、雇用の減退、中小企業の経営難、農村経済の衰退等の悲観的観測も強く現われております。そこへ西日本を襲つた未曽有の風水害であります。これらの諸条件を織り込んでいない二十八年度予算案が、はたして現下の国民経済の真相を反映し、また経済発展の積極的役割を果し得るかいなかは著しく疑問とせられるところであると言われております。しかし、政府といたしましては、以上のような諸事情は十分にこれを承知しているが、予算編成の前提となる経済事情は、当面急激なる変化は生じないとの見通しに立つて二十八年度不成立予算を基盤とし、その後の情勢推移に対しては必要なる調整を加え、本予算案を編成いたしたとのことでありました。従いまして、昭和二十八年度本予算案の性格、特色等は、不成立予算審議の際十分論議し尽されておりますから、これらの点はしばらく省略をさせていただきまして、ここでは、不成立予算との相違点を中心に御報告申し上げることが、かえつて御理解願う早道かと存じます。 まず、財政規模から申し上げます。政府提案の一般会計予算総額は歳出入とも九千六百八十二億余円でありまして、二十七年度補正予算を含めましたものに比し三百五十七億余円の増加であります。また不成立予算と比較いたしますと七十七億余円の増加となつております。これは二十八年度国民所得推定額五兆八千二百億円の一割六分六厘に当るものでありまして、前年度に比べ八厘の減少となつております。特別会計におきましては、歳入が一兆三千九百六十八億余円、歳出が一兆三千三百六十八億余円でありまして、昨年度に比し、歳入において八百六十六億余円、歳出において八百十三億余円の増加となつております。また、政府関係機関におきましては、歳入七千三百七十五億余円、支出五千八百十四億余円でありまして、二十七年度に比し、歳入は九百三十億余円、歳出は七百七十一億余円の増加でございます。一般会計と特別会計との間の出入りを総合いたしました国庫予算純計は一兆八千七百四十二億余円となりまして二十七年度より八百六十九億余円の増加と相なつております。以上申し述べました国の財政規模に地方財政規模八千四百七十七億余円を合せますと、実に二兆七千二百十九億余円の巨額となるのであります。 さて、予算案の内容につきましては、先般大蔵大臣の本会議における財政演説並びに予算委員会における予算説明要旨等によつて御了承を願うこととし、これもまた不成立予算と違つておる部分だけにつき一応御報告申し上げます。 第一は、保安庁経費七百十八億円でありまして不成立予算に比し百十一億円が削減されております。これは、本予算施行遅延のための経費減少のほかに、百億円を予算外契約に振りかえたためでありまして、内容としては、警備船等の船舶建造のための六十五億円と、営繕工事等施設整備のための三十五億円であります。 第二は、連合国財産補償費であります。不成立予算におきましては百億円を計上してありましたが、本予算はわずか四億円となつております。これは、前年度からの繰越額が九十六億円と相なつておるため、それだけ削減を見たものであります。 第三は、一般会計からの出資投資額三百九十五億余円であります。これは不成立予算より百六十億円増加いたしております。その内訳を申し上げますと、国民金融公庫へ十五億円、住宅金融公庫へ二十億円、農林漁業金融公庫へ八十億円、中小企業金融公庫へ四十五億円と、それぞれ増加しておるのであります。これらは、いずれも、国民生活の現状にかんがみ、民生安定に一段と重きを置いた結果であります。 第四は、生活保護費であります。不成立予算より十一億円増加いたして、二百五十五億余円計上されておりますが、この十一億円増加の理由は、軍人恩給の実施が遅れたためでありまして、恩給が四月にさかのぼつて支給されることになりますと、この分は重複するわけであります。 第五は、義務教育費国庫負担金であります。これは、義務教育費国庫負担法に基きまして、義務教育教職員の給与実支出額の半額及び教材費の一部を国庫で負担するものでありまして、五百四十億余円が計上されております。不成立予算に比べまして三百八十億円減つておりますのは、御承知の通り、全額負担から半額負担にかわつたためであります。なお、この負担金は、特定の富裕都道府県に対しましては不交付ないしは減額交付される建前と相なつております。 第六は、地方財政平衡交付金であります。これは一千二百五十億余円計上されておりますが、前述の義務教育費国庫負担金と合せますと一千七百九十億円となりますから、実質的には前年度に比べまして三百四十億余円の増加となり、不成立予算に比しまして七十億円の増加であります。けだし、地方財政の窮乏せる現状にかんがみ特別の考慮が払われておりますことは申すまでもありません。地方財政に関しましては、このほかに、資金運用部による地方債引受八百八十五億円、公募による地方債百八十億円が予定されておりますから、地方財政の赤字はある程度救われるものと思われます。 第七は、租税の払いもどしであります。不成立予算では三十億円を見込んでおりましたが、本予算案ではさらに三十億円を増し、六十億円を計上いたしております。これは、財界不振のため、特に法人税の払いもどし増加予想に基くものであります。 第八は、輸入食糧補給金三百億円であります。不成立予算より二十億円削減せられておりますのは、主として国際小麦協定による割当増のためと、昨年度繰上げ輸入されました分を本年度の輸入計画から落したためであります。 以上は歳出面の説明であります。 さらに、収入の面で不成立予算と異なつている点は、不成立予算では減税国債三百億を予定しておりましたが、時期的ずれによる消化難を考慮いたし、二百億円に減じ、また国鉄債の百二十億円が八十五億円に、電電公社債百億円が七十五億円に縮減されていることであります。 以上が今回提出されました本予算と不成立予算との差異の大要であります。 次に、審議の経過を申し上げますと、前述の内外情勢の急変に応ずるがごとく、審議の中心は、主として外交問題、防衛問題、日米行政協定改訂問題、MSA援助問題、朝鮮動乱休戦の日本経済への影響等に集中されました。特に御報告申し上げますことは、審議中、政府より、MSAに関し、日米交換文書が正式に発表されましたので、特に本件に関し各派の特別の代表質問が行われたことであります。また防衛問題につきましては、保安庁長官の計画試案を委員会に提出せしめる動議が成立いたしましたが、政府は、それは単なる試案であり、公表すべき書類ではないとし、提出せられなかつたことをつけ加えておきます。これらに対し、政府の答弁は、MSAについてはまだ正式交渉が行われておらず、従つて、その内容は交渉の上でないと何とも言えぬが、これを受けるにしても、日本憲法のわく内において話合いがつくものと期待し、自衛力の強化も国力の許す範囲においてなさるべきもので、現在の保安隊は国内の平和と治安維持のためのものであることにかわりはないとのことでありました。その他経済問題として、西日本の風水害対策、二重米価問題、麦価問題、肥料問題、地方財政の赤字問題、やみ金融問題、貿易問題、外資導入問題、オーバー・ローン解消問題・対米債権問題等、国民が懸念する諸問題が活発に論議されました。 政府側の企図する経済政策は次の通りであります。朝鮮休戦に伴う特需の減少対策としては、いわゆる米国が声明した身がわり特需にも期待し、また貿易対策としては、輸出価格の割高是正のため、安い原料の確保と貿易商社の強化とをはかり、同時に基礎産業の合理化に重点を置き、特に石炭、電力、鉄鋼に対しては特別の措置を講じつつ、外に対しては経済外交を促進し、専門為替銀行の育成強化、貿易商社の強化をはかる、さらにインフレ要因として指摘される財政投資資金計画における国庫の対民間収支一千百億円の散布超過に対しては、金融面において適宜調節することによつてインフレを押えんとするというのであります。 政府提出原案の内容及び審議の経過の大要につきましては以上の通りでございます。 しかるところ、冒頭にも申し上げました通り、本日三派共同修正案が提出せられ、可決を見たのであります。その結果、政府原案は若干の点において修正を受けました。次に、修正の重要箇所を、歳出歳入にわかつて御説明を申し上げます。 まず、歳出面は次の通りであります。第一に、国民健康保険に対する助成交付金であります。これは、療養給付費の二割に相当する金額を交付するため、十一億二千万円の増と相なります。第二は、中小企業金融公庫出資額の増三十億円であります。第三は、食糧増産対策費の増十億円であります。これは、土地改良費がその大部分で九億一千万円を占め、他は開拓事業費と耕土培養対策費であります。第四は、船舶建造利子補給の増九億八千二百九十万円であります。第五は、文教関係の経費の増二十七億一千八百万円でありますが、その内容としては、科学振興費、老朽危険校舎改築補助費、公共学校建物戦災復旧費、積雪寒冷地屋内体操場整備費、私学振興費及び教員給与体系是正費等であります。歳出増加の第六は、国土総合開発調査費の増五千万円であります。第七は、地方財政平衡交付金の増五十億円であります。以上が一般会計歳出部門に直接計上されるものであります。 特別会計の歳出に属するものは、郵政職員等の給与改訂の件と米価に関する件とでありますが、特に重要と思われるものは米価の問題であります。米価につきましては、初め二重価格制に対する強い要望もあつたようでありますが、本日成立いたしました修正案におきましては、いわゆる二重価格制をとらず、供出完遂に対する奨励金制度の形式となつておるようであります。すなわち、石当り八百円を支出することといたし、供出量を二千五百万石と見て、所要経費二百億円を一般会計と特別会計とで負担いたし、さしあたつては一括して食糧証券の発行をもつてまかなうものであります。 以上のごとく、歳出額は政府原案に比べ相当膨脹いたすのでありますが、これに対する財源措置といたしまして、一般行政費と保安庁費の節約をもつて充てることとなつております。一般行政費につきましては、一般会計において百億円程度の節約を行うことになつております。また、特別会計、政府関係機関におきましても、一般会計に準じて節約を行うものであります。次に、保安庁関係におきましては、右の一般行政費節約のほかに、各種施設費の繰延べによる節約六十五億円を見込んでおります。 歳出面の減による財源捻出の措置は右のごとくでありますが、一方、輸出振興のため、貿易業者、製造業者に対する所得控除により十六億六千六百万円、預貯金利子課税の軽減により十一億四千万円、合計二十八億六百万円の租税収入の減が見込まれておるのであります。 以上のごとき修正によりまして、一般会計の歳出入総額はいずれも九千六百五十四億七千八百余万円となり、政府原案より約二十八億円の減少と相なつております。なお、保安庁経費二十四億円が予算外に国庫の負担にかかる契約として計上されることとなり、かくてこの国庫債務負担行為の限度額は百二十四億円となつたのであります。 大略以上の通りでございますが、質疑は去る十五日打切りとなり、本十七日修正案に基いて討論、採決が行われ、多数をもつて修正案の通りの政府原案が可決された次第であります。なお、社会党よりは予算組みかえ要求の動議が提出されましたが、採決の結果、少数をもつて否決されました。その詳細は速記録で御了承を願います。 なお最後に、一言私から付言申し上げておきたいことがございます。私は、今回の予算委員会開会の冒頭にあたりまして、予算委員会の権威とその品位とを特に高めつつ審議の目的を達成するために、質疑を行われる委員も、これに答弁せられる政府側も、できるだけその用語に注意せられ、かつ親切簡明を旨として、貴重なる時間の有効な利用にも努められたいことと、理事会の申合せは各会派の委員に十分周知徹底せしめ、これを厳守願いたいこととを強く要望いたしまして、その運営に当つたのでございますが、理事並びに委員各位の御協力により、おおむねその目的に近い成果をあげるに至つたことを感謝いたしておることの御報告と、昭和二十八年度の本予算案の成立が今日に至りましたため、去る四月以降暫定予算によつて一時的措置を続けて来た結果、その影響は、ひとり中央政治関係のみならず、貿易や産業や財界、地方公共団体等を初め、国民全般に対し莫大な苦痛と動揺とを与え、今日国民の要望は一刻も早く二十八年度予算の成立を待つという、ほうはいたる声となつておるにかんがみ、私もこの国民の信頼にこたえることを念とし、予算委員各位もまたこの国民の声に沿われたと思える熱心なる御努力を賜わつたこととの御報告をつけ加えておく次第であります。 以上をもつて私の御報告を終ることといたします。(拍手)
○議長(堤康次郎君) 昭和二十八年度一般会計予算外二件に対しては、八百板正君外十四名から、三件の編成が之を求めるの動議が提出されております。この際その趣旨弁明を許します。八百板正君。 〔八百板正君登壇〕
○八百板正君 昭和二十八年度一般会計予算、同じく特別会計予算、政府関係機関予算について、私は、ここに、日本社会党両派を代表いたしまして、その編成がえを求める動議を提出し、その趣旨を弁明いたします。 まず、動議の趣旨を読み上げます。 昭和二十八年度一般会計予算、昭和二十八年度特別会計予算及び昭和二十八年度政府関係機関予算については、政府は撤回し、左記要綱により速やかに組替えをなし、再提出することを要求する。 〔拍手〕 組みかえを求める方針を申し上げまするに、まず昭和二十八年度一般会計予算は、いわゆる平和不況を憂慮せられる内外情勢のもとに編成せられる予算でありまするから、第一に、いかにして平和不況を克服するかの課題にこたえるものでなければならないのであります。しかして、この任務を果すためには、計画経済によるわが国経済基礎の拡大を目途とし、一、国内における資源を積極的に開発し、雇用量を増大し、生活水準を引上げて、大衆購買力の造成をはかるとともに、二、国際貿易を伸ばし、自立経済を達成できるような道を開かなければならないのであります。(拍手) われわれは、この観点に立つて、昭和二十八年度予算においてとらるべき財政的処置の重点を次の諸点に置くものであります。イ、自立経済達成のための基軸を電力、鉄鋼及び食糧の三者に置き、この生産拡充を重点的に行うやり方で日本経済の計画的な再編成を行うこと。ロ、右の三者に続いては、石炭、肥料、造船、化学繊維の各産業における生産力の増大とコストの引下げに特段の考慮を払うこと。ハ、防衛費、行政費のごとき、再生産過程に関係なく、物を減らすだけというような純粋消費と考えられる支出は極力これを抑制する。ニ、生産能率を上げて物価を引下げ、国際競争力を強めて、もつて貿易を伸ばす。この貿易規模拡大のためには、さらに強力なる施策を講ずる。ホ、治山、治水、災害復旧等、国土保全のため緊急措置を講ずること。ヘ、科学技術振興のために、研究所の設置、学校における技術教育の拡大等、積極的なる対策を講ずること。ト、中小企業の育成、ことに中小企業がわが国経済内に占める重要性にかんがみ、中小企業の機械化と生産能率の向上、中小商業の保護と協同化を助成すること。チ、自由放任経済政策を排して、財政と金融を通ずる計画的なる運営に切りかえること。以上のような基本的な考え方に立つて、また特需依存の安易なる経済施策に反対し、MSA援助を受けないという立場でやつて行くものであります。(拍手) さて、具体的な組みかえ方針は印刷物記載の通りでありまするが、まず歳出の方を申しますと、政府案では足りないから、もつとよけいに出さなければならない項目がかなりあります。 まず、給与費であります。政府は、自分の使用人に対してストライキなど争議行為を禁止しているわけでありますから、せめて法律で定めた公正な機関の決定、すなわち人事院勧告その他調停等は聞かなくちやいけないのであります。そこで、私どもは、最も控え目に見て、一万五千五百円程度の給与改訂を見込んで、これに夏季手当も加え、総額七百二十二億円といたしました。 それから、米価を一石一万円で生産農民から買い上げて、消費者への米価は引上げないで、消費者の家計を圧迫しないような考慮を払いながら農民の生産費を償う米価の実現をねらい、この支出増加を一般会計から食糧管理特別会計へ五百五十八億円を加えました。ちよつとつけ加えたいことは、自由党と改進党がこの二重米価について、まぎらわしい作業をいたし、修正されたことでございます。(拍手)七千五百円の基本米価に八百円の供出完遂奨励金を出すというのでありますが、米価を上げずに奨励金で出すということは、およそ非科学的な米価政策で、農民の生産した労働に対してその生産費に正当な代価を払うという近代的な米価の観念を、封建的年貢制の恩恵的な御褒美という考え方にもどすものであつて、それでは農民の社会的地位の引下げではありませんか。(拍手)一生懸命にやつて参りましたところの米価決定の米価審議会の科学的な積み重ねに対して、足げにする態度ではありませんか。(拍手)また一方、自由販売の旗をおろさぬ自由党は、改進党の言うなりになり、二重価格的な支出をのんだことは、いかに政権にかじりつきたい性根の現われとは申せ、さもしい限りであります。(拍手)ましてや、消費者価格をすえ置いて引上げないのが二重米価の観念でありまするのに、九月には米価の引上げをするということを、すなわち食管会計の赤字百二億を消費者負担にすることを自由党から言明せられております。これでは支離滅裂、改進党の面目いずこにありやとお尋ねいたしたいのであります。(拍手)わが党の米価は、ごまかさぬ、ほんとうの二重米価であります。また、食糧増産費を五十億ふやしまして、農業の近代化の費用など、政府案に欠けたものをつけ加えました。 なお、旧軍人の恩給につきましては、「老令旧軍人、戦傷病者、戦没者、遺家族等年金法」に切りかえまして、軍国主義の復活というようなにおいを取除き、困つておる方には十分に国がめんどうを見るという社会保障の考え方を強く出しました。社会保障費は文化国家のバロメーターと申されまするが、わが国の今回の予算を見ますると、全部かき合せましても、わずかに七百億円かそこいらしか出ておりませんのに、政府案では突如として軍人恩給という形で五百億円も出すということは、何かこう文化国家につり合わぬ、座敷に馬が上つて来てあぐらをかいたようなかつこうであります。(拍手)これは出すことは出すが、出し方としてはよくないと思うので直したわけであります。 それから災害復旧ですが、これは年がら年中起る。山紫にして水清く、風光穏和な日本は、今や避けられる災害までも受け、防げば防げるのに防がれておらないのであります。もちろん、アジア・モンスーン地帯の避けられぬ地勢的条件もありますが、政治の貧困、吉田政治の責任もまた見のがすわけに行かないのであります。(拍手)古来、中国では、水を治める者が政治を握つたのであります。今もかわりありません。よく問題にされる、原型に復旧するという災害復旧の問題もあります。たとえば、流された土堤を前と同じ高さにまた直すのでありますから、また流されます。法律がそうなつておる。これでは土建屋がもうかるだけだ。そうすると自由党が伸びるというようなことでは困るのであります。(拍手)今度の風水害の惨状はずいぶんはなはだしいものでありまして、私どもは応急に三百七十億円を計上いたしました。これは、風水害や凍霜害のために地方税の減少が起りまするから、それについて中央財政からの穴埋めを要しまするので、その考慮を払つて七十億円、同時に災害復旧特別補償費として百億円、災害復旧費として百億円をふやして、それぞれ応急の処置といたしたわけであります。 それから歳入の面ですが、所得税改正で、月収二万円、家族四人を免税ということにいたしまして、生活の基礎までを税金で巻き上げるという政府の従来のやり方を改めて、この方で政府案よりは八百五十二億の減税となつております。この点、一千億減税などといつて、実は大増税になつているところの政府案とは、にせ物と本物の違いがあります。(拍手)まさに、政府案は、大会社や何かの法人税は昨年度より百七十八億減らしましたが、一方勤労所得税は、税法上の減額を七百三十四億円引いても、なおかつ逆に百五十七億の増となつているので、驚くべきごまかしであり、国民を欺くのもはなはだしいものであります。(拍手)その点については、だれが見てもおかしい。会社がもうからぬといつて、百七十八億も税金を下げるのに、その会社の下で働いてもらう給料にかける税金が、会社の下げた分だけ百五十七億ふえておるというのでありますから、話はおかしいのであります。(拍手)主人が減税されて、一方では同じ税金が使用人にかかつたも同じでありまして、あんまりな話であります。(拍手)そこで、勤労所得税を六百億減らして、一方法人税を軽減するやり方をやめて、法人だけの利益になるところの減税国債ももちろんやめて、三百万円以上の所得には税率を百分の五十五とする。これでも外国よりは安いのであります。税負担を公平にするという精神からつり合せまして、ここに四百四十六億の財源を見込んだわけであります。(拍手) 行政費の節約は、公務員の待遇にしわ寄せされないよう、委託費等を減らしまして、さらに不要経費の削減といたしましては、防衛支出金を削減し、国の足しにならぬアメリカの兵隊ごつこはやめてもらう、これは正業に振り向ける、産業開発隊に切りかえる、経費の一部を機動性ある民主的警察の確立に充てるなど、中間的経過措置の予算は困らないだけ残したわけであります。そして、自治警察を中心とする民主的警察制度の確立、その質的向上をはかりつつ、その補いとしての機動性を持つ警察組織との調整については、軍備を持たぬ治安確保の理想的な組織として今後に研究されるものといたした次第であります。(拍手) 四月、五月、六月、七月と、暫定に次ぐ暫定で、吉田内閣の悪政は、わが国の計画あるべき財政経済をめちやめちやにし、傷だらけにいたしております。われわれ社会党は、それぞれわが党の計画ある日本経済の基本線を織り込むことに努力をいたしましたが、自由党政府の現状がこんなふうで、荒したあとでありまするから、そう枯木に花を咲かせるようなうまいわけにも参りませんで、この程度のことはやれるという程度の組みかえといたしたのであります。予算規模も、政府案、自由、改進修正案と比して、数字では大きな相違はありませんが、組みかえ案は、要は不生産的な、消費的な支出を取除いて、インフレ要因をなくしたこと、災害やベース・アップを補正にしわ寄せせず、この予算に組み込んだことが異なつております。また、かつて竹馬の足を切つた日本経済が、朝鮮特需で第二の竹馬に乗り、今ふらふらしておるわけでありまするが、さらに、またぞろ第三の竹馬たるMSAに乗ろうとしておるのであります。これはとんでもない地獄行きの竹馬であります。ですから、これはやめて、ほんとうの自分の足で立てるよう、日本経済の自立を眼目として、国の支出を有効に使うことをはかつたのであります。 一般的に言うと、政府のやり方は、長い苦労の国民蓄積たる財政蓄積を食いつぶして資本家に使わせる。今度の予算はまたこれに輪をかける。改進党がよつてたかつてまた悪くする。利子補給だなんて、おさい銭の上りそうなところにちよつと手を出し、輸出振興などと大きなことを言う。よい品物が安くできないで、運ぶ船だけあつてもしようがないのであります。また税制で法人資本だけを擁護する。投資で援助をする。融資で便宜をはかる。こういうやり方では、国民生活を切り下げて、低賃金でコストの引下げをはかるというやり方であつて、蓄積は、しかも生産性のない軍備に蓄積される。これがさらにアメリカに隷属する。これでは、アメリカから朝鮮の使い古しや古手の鉄砲をもらつて、安い兵隊を、青年をアメリカに捧げるというアメリカ隷属への道を急ぐほか、日本の行く道はなくなるのであります。(拍手)しかし、この道は避けられる。われわれは、以上の憂慮から、国民生活の向上、働く者の幸いを眼目として、アメリカ依存の再軍備を切り捨て、平和経済の確立に力点を置いて、経済の独立、政治の独立を予算化いたさんとしたものであります。(拍手)これは可能な道であり、唯一の道であります。どうか御賛成を願いたいと存じます。 以上をもつて日本社会党の組みかえ動議の趣旨弁明といたします。(拍手)
○議長(堤康次郎君) これより討論に入ります。西村久之君。 〔西村久之君登壇〕
○西村久之君 私は、自由党を代表して、ただいま議題となつております昭和二十八年度予算各案に対し、予算委員会議決の通り賛成をいたし、左右両社会党の提議による組みかえ動議に対し反対の意見を表明せんとするものであります。(拍手) 独立一年後の日本経済の足跡は、わが党内閣により完全に自由経済に切りかえられ、多少の申分はあつても、とにもかくにも今日のごとく自信が持てる明るい社会情勢にまで持つて来たその功績は、国民のひとしく認めておるところであり、予算の成立と政局の安定とは、ともに日本国民の熱烈なる要望であります。すなわち、民心の安定からも、一日も早く本予算を成立せしむることこそ、われわれ議員が国民に対する重大なる任務であることを忘れてはなりません。(拍手)これがすなわちわれわれに課せられたる責務でなければならぬと信ずるものであります。わが日本が名実ともに国際経済社会の一員としてりつぱに資格を得るようになつたのは、これひとえに国民協力のたまものでありますと同時に、わが吉田内閣の功績もまた偉大なりと申すべきであります。(拍手)今や全世界は自由と共産との両陣営の極端なる対立となり、わが日本の地位はきわめて重大であります。すなわち、外は、民主陣営と提携をして、国民外交を強力に推進いたしつつ、貿易の振興をはかり、内は、経済力の培養に留意し、国内治安保持と民生安定のために万全の策を講ずべきであります。 本予算案を検討いたしまするのに、第一に民力の充実培養、第二に講和条約発効以来外国との経済関係の回復、第三に占領下行政の行き過ぎ是正などをうかがい知ることができますることは、まことに感銘に値するものと信ずるものであります。(拍手)これに呼応するかのごとく、アメリカにおいてもまた対日政策を変更しつつあるのであります。国内にあつては、特需依存から正常貿易への転換、占領行政是正施策として独禁法の緩和、輸出組合設立を認める輸出取引法や、中小企業安定法の制定、旧軍人恩給の調整復活、電気石炭業におけるスト規制等の機運が国内に次第に高まりつつあることは御承知の通りであります。結論的に申しますれば、この一年間の日本経済の歩みは、敗戦国たりし日本が独立国に切りかわるべき年であり、独立がいかに困難であるかを体験したる年であつたのであります、わが吉田内閣が、よくこの苦難を耐え忍んで、独立第二年の今日を迎えるに至つたのは、国民周知の通りであります。 しかしながら、朝鮮休戦成立後の世界的経済の動向は、国際的輸出競争の激化を予想され、日本経済もまた困難なる道を切り開いて行かねばならぬことは当然であります。これをわが国の国際収支について検討いたしまするに、最近外貨保有高はやや減少し、現在十億ドルとなつて、最近までの国際収支の好況も実は特需等の臨時的な外貨収入に負うところが少くなく、正常貿易の面では、世界的な貿易縮小、国際競争の激化に伴い、特にポンド及びオープン・アカウント地域への輸出が減退を見ておる状態であります。すなわち、わが国の国際収支の現状及び将来は決して楽観を許さざる実情にあることは、諸君も御承知の通りであります。従つて、今日の国際情勢のもとにおきまして、すみやかに国際収支を正常的な姿で均衡させるために、あらゆる努力を傾注しなければならぬのであります。国内産業の振興、物資の活用等により、自給度の向上をはかるとともに、不要不急物資の輸入を抑制し、外貨資金を経済の充実発展に最も効果的に活用することが肝要であることは、諸君御承知の通りであります。輸出増進のためには、まず経済外交を積極的に推進し、友好諸国との経済協力を一層緊密にすることが肝要であります。日米友好通商航海条約の締結のごときは、両国間の経済関係を一層増進するものであり、吉田内閣の功績であると信じます。今後とも、政府は、通商関係の改善、海外市場の開拓等に一層の努力を続くべきであります。世界注視の的であつた朝鮮休戦も実現の機運となり、わが国としては、経済自立態勢を急速に確立する必要に迫られておるのであります。 かかる重大時局の予算でありまするから、委員会におきましても、連日慎重に検討をされ、反対論にも十分耳をかしたのでありますが、紆余曲折の結果、結論として、私どもは、委員長報告の通り修正案並びに修正部分を除く原案に賛成することに相なつたのであります。 さて、私は、本予算に賛成する理由を今より簡単に申し述べることといたします。第一に、自由経済達成のため、消費的支出を圧縮し、生産的支出に重点を置き、食糧の増産、電源の開発、中小企業の振興等、産業基盤の強化をはかつておること、すなわち財政投融資の面においては、電源の開発、外航船建造、中小企業及び農林漁業の振興、国鉄、電信電話事業等に重点を置き、食糧増産対策、公共事業費については合計一千五百余億円を計上し、産業基盤の強化をはかることとし、財源は、一般会計において出資投資三百九十六億を計上し、資金運用部資金等政府資金を合算いたしますると、投融資額は実に二千九百九十億円余となつております。今後の実績がこれをもつて期待できるのであります。第二に、民生安定政策に本格的に乗り出しておることであります。すなわち、民生安定の経費としては、公営住宅建設に百二十五億、住宅金融公庫に百八十億の投融資を計上しており、生活困窮者の保護、国民健康保険等社会保障関係諸費は七百千億を計上して、保障制度の充実をはかつておるのであります。第三には、行政費の節約を徹底的にはかつたこと、第四には、基礎産業に対し財政投融資を拡充し、産業投資特別会計を創設し、生産の拡充と輸出振興をはかつたこと、第五には、資本蓄積のため、税制改正による減税措置を行つていること、第六には、インフレ防止のため、財政蓄積の放出のごとき安易な方法をとらず、民間消化の減税国債政策をとつていること、すなわち本国債は、産業特別会計の財源調達のために発行されるもので、減税措置と結びつけることにより、貯蓄を奨励し民間資金を吸収してインフレを防止する反面、産業開発に活用するねらいであつて、その金額は、予算成立遅延のため発行期間のずれもありますので、二百億発行予定となつております。まことに機宜を得たる処置と申すべきでありましよう。 さて、ここで米価問題について一言いたしたいのであります。わが党は自由販売制度の方向に向つて着々推進しておりますことは、御承知の通りであります。今回の修正案中、米の供出奨励金の増加をはかつたことについて、われわれは、本来ならば、益議会の議も未決であり、パリテイ指数も不明なるため、時期的に尚早の感を持つておつたのでありまするが、冒頭にも申し上げました通り、本予算の審議を遅延することは国民のために好ましからずとの考えをもちまして、大きな気持で賛成するに至つたものであります。また、行政費節約は、行政整理を方針とするわが党の政策にも合致いたしますると信じ、賛成することといたしておるものであります。 次に、社会党諸君の組みかえ案を検討いたしまするに、財源捻出に無理があり、治安問題等現下の国情に沿わざる点多々あり、ほとんど実行不可能であると同時に、単なる党利党略のための組みかえ要求であり、われらの断じて承服できぬところであります。従つて、全面的に反対せざるを得ません。今日の国際情勢のもとにおいて、かかる無謀な大幅なる削減は、責任ある政治家のとるべき策ではなく、国民の大多数も断じてこれを許さざるものと確信をいたします。ここに断固反対の意を表明するものであります。 最後に、今回の西日本風水害対策につきましては、わが党としては早急に適切な処置を講ずる用意があることを付言し、私の討論を終ります。(拍手)
○議長(堤康次郎君) 勝間田清一君。 〔勝間田清一君登壇〕
○勝間田清一君 私は、日本社会党を代表いたしましてここに提案された昭和二十八年度一般会計、特別会計及び政府関係機関予算の政府案及び自改三党の共同修正案に反対いたし、われわれ日本社会党両派提案の共同組みかえ動議に賛成せんとするものであります。(拍手) 私が政府案及び自改三党の共同修正案に反対する第一の理由は、両案が、朝鮮動乱の平和的解決を端緒として重大なる国際情勢の変化を見つつある今日、世界の平和的経済競争に対処して、日本経済の自立について何らこれにこたえる確固たる政策を見得ざることにあるのであります。(拍手)もし政府が真に日本経済の自立を企図いたすといたしましたならば、特需依存の経済から脱却する計画的な経済政策をまず確立すべきであることは、何人といえども否定し得ざるところでありましよう。(拍手)また、特需依存の経済から脱却しなければならないといたしますならば、当然正常貿易回復のための的確なる政策が同時にとられて行かなければならぬことも、これまた当然の論理と言うべきであります。(拍手)しこうして、これがために、一つには、対内的にコスト切下げのための産業の近代化の政策がとられ、他面においては、対外的に積極的なる貿易規模拡大のための外交的手段が強力に進められねばならぬのであつて、政府はこの二つの政策において完全に失敗いたしておると断ぜざるを得ないのであります。(拍手) すなわち、前者のコスト切下げにおいて、石炭等に対する設備改善の若干の投融資が計画されておるには違いございませんが、さらに重要なる石炭、鉄鉱石、塩等の輸入原料割高に対する政策は何ら計画されていないのであります。(拍手)しかも、動力源たる石炭及び電力に対する価格及び料金の政策は何ら見るべきものがなく、完全に放置せられておるという状態が、今日の価格政策の実態であると言わなければなりません。(拍手)食糧についても、肥料に対する積極的なる価格切下げの政策を行わず、特に修正案においてはごまかしの二重価格政策をとり、しかも本年の秋には消費者価格引上げを考えているという始末であつて、高価な外米輸入と、高額なこれがための補給金の支出と、安い出血輸出をカバーする高い値段の肥料の国内価格で、いたずらに千七百万石の食糧増産を叫んでいるのが、今日の吉田内閣の食糧政策であると言わなければならぬのであります。(拍手)かくしては、修正案において貿易業者の利益積立金制、外航船舶に対する補助金等の若干の改善は認められるといたしましても、全体的にこれを見れば、コスト切下げのための実質的、根本的なる政策は何ら発見できないというのが本予算の実態であることを遺憾とするものであります。(拍手) なお、こうした不徹底なコスト切下げの若干の意図がもしあるといたしましても、インフレを内蔵する政府案及び修正案に思いをいたして参りまするならば、コスト切下げの政策は、インフレ政策によつてその元も子もなくすという性格が本予算の実態でございましよう。何となれば、真に日本の国内価格を国際価格まで切り下げようといたしますならば、コスト切下げのための近代化施策が的確であると同時に、これと並行した価格安定政策が、従つて生産と見合つた健全財政政策が、車の両輪のごとく貫かれて行かなければならぬと、私は確信いたすものであります。(拍手)しかるに、今日の政府案は、一面においてコスト切下げを主張しながら、他面において手数百億円に達する支払い超過を内容とする厖大なる予算を組んでおるのでございましよう。 特に修正案は一見二十数億円の予算規模の縮減をよそおつておるかに見えますけれども、実際は予算外の債務負担行為を二十四億増額し、さらに供出完遂農家の補助金に対する食管特別会計の糧券発行を二百億、これを一般会計に頭を出さずに特別会計による隠蔽の形で行つておりまするがゆえに、予算規模の全体の実質の内容は、政府案よりも修正案はより一層インフレ的予算であることは否定し得ざるところであります。(拍手)今日、生産は停滞し、輸出に見合つて輸入は減少し、西日本等の災害等によつて食糧の減産は必至であります。かかる生産事情において、政府案及び修正案は、二百億円の公債政策、五百三十二億円の過去の蓄積資本の使用、さらに二百億円の食管会計の資金の流用、一般会計よりの財政繰入れ及び原資の増加によつて起つて来るものを加えて参りますならば、産業の資金投資額は実に三千億円を突破いたすのであります。従つて、完全な浪費と考えられる約二千億円に達する再軍備をあわせて考慮いたしますると、この予算はまさにインフレ予算であることはいよいよ必定でございましよう。(拍手) ある者は、これに対して、超過支払いは心配がない、これを生産化すればよいとの議論もありまするけれども、これは、生産の実態と、さらに石炭及び電力に対する投資が生産となつて現われるためには数箇年を要するという時間的配慮のない暴論と言うべきでありましよう。また、これを資金規制あるいは金融引締めによつて調整するとの論をなす者がありまするけれども、かかる厖大なる支払い超過や産業投資を金融で引締めれば引締めるほど中小企業に対する圧迫となつて現われたことは、自由党の政策をもつて明らかなる経験ではないだろうか。(拍手)いずれにせよ、コストの切下げとインフレ予算との間の矛盾を、このたびの政府予算と修正案は、補給金政策という竹馬経済によつてカバーせんとしておるのがその実態でありましよう。(拍手)今日のこの事態においては、自由党内閣の経済財政政策はまさに破綻して参つたと言わざるを得ません。(拍手)しこうして、こうした政策が、やがて勤労階級の労働条件の引下げか、しからずんば為替レート切下げにしわ寄せされるかの、二つに一つでございましよう。まさに、本予算は、実質賃金の引下げ、竹馬経済の復活、インフレ、しこうして為替レート切下げに必然的に運命づけられたる最悪の予算であると私は指摘せざるを得ないのであります。(拍手) 第二に私が反対する理由は、特需依存の経済から脱却するための経済外交がこの予算の裏づけとなつていないのみならず、正常貿易の回復のための経済外交が完全にこれまた失敗いたしておることを指摘しなければなりません。政府は、自由諸国家との正常貿易発展を約束されて参りましたが、この問題解決のために、自由にして対等なる通商航海条約が早期に締結されねばならぬことは明らかであるにもかかわらず、日米通商協定がようやく今日上程せられる始末でありまして、しかも、その内容たるや、日本経済の自主性確保のための除外産業を大幅に譲歩し、かつこれを三箇年に限定し、また占領中におけるアメリカの既得権を大幅に与える等の重大なる不平等条件を許容いたしているのがその内容でございましよう。(拍手) しかも、国際的アウタルキーの傾向顕著な今日、国民が常に要望し、政府が常に約束して参つたガツト加入の問題も、早期にこれが解決を見得ざる状態に立ち至つたことは、貿易政策の外交において政府は重大なる失策を繰返しておると言わざるを得ません。(拍手)東南アジア貿易の発展も、政府は久しき以前からこれを主張して参つたのでありますが、今日英連邦主義の強化の傾向こそあれ、わが国とこれら諸国家との貿易がいかに発展いたしておるか、その実態を見てみるならば、まことに思い半ばに過ぐるものがあると存ずるのでございます。(拍手)この問題は、賠償問題解決に失敗したことに直接の原因はあるかもしれませんけれども、さらに重要なことは、自主中立のこれら諸国家とすら講和を締結することのできないサンフランシスコ条約以来の対米一辺倒の吉田外交にその根源があると言わなければならないのであります。(拍手) 特需依存の経済から脱却する有力なる方法は、中国本土との貿易回復にあることは、すでに衆人広く認めて参つたところでありましよう。中国から日本への輸入は、戦前において日本の総輸入の一〇ないし一五%を占めておりました。輸出においては一五ないし三〇%を占めておりました。なお、これを輸入原料について見まするならば、石炭及び鉄鉱石は、日本の総供給量のそれぞれ二九%を占め、塩は二六%、大豆は一〇〇%近く中国本土に依存しておつたのでございます。しかも、輸出において、綿布、綿糸、生糸等のそれぞれを期待し得られないために、勢い機械器具あるいは化学製品等に転換しなければなりません今日、中国本土との貿易は日本経済自立のための絶対的条件とすら言い得られると私は思惟いたすのでございます。(拍手)しかるに、政府は、依然として中国本土との貿易を危険視し、また渡航さえ今日自由を認めておらないという実情であることは、諸君のすでに御存じの通りでございます。 かく見て参りまするならば、正常貿易回復の対外条件として、自由諸国家に対し、東南アジア諸国家に対し、さらに中国大陸に対しての政府の施策は、今日何らなされていないというのが実態でありましよう。(拍手)かかる無為無能の経済外交にこの予算が裏づけられておるところに、私は本予算の脆弱性がさらに現われておるものと確信いたして疑いません。(拍手)さればこそ、政府は、この逃げ道として、MSA援助という経済的利益皆無の援助に飛びついて、わずかに域外買付という少数の利益にこれを結びつけて、独立と平和を犠牲にした従属外交に今日転落いたしつつあるのが岡崎外交の実態であります。(拍手) こうした政府の経済外交について、さらに注目しなければならぬことは、日本経済の自立条件として重大なる要素としての、二十一億ドルの対日援助に対する支払い、数十億ドルに達する賠償の支払い等のまつたく未解決なる状態が、われわれの経済の外を取巻いておるという事実を考え、さらに、河野一郎氏が指摘した通り、正当なる権利さえ今日確保されていない状態を考えてみる場合、また今日における外資導入がいかになされておるかという貧しき状態を考えてみる場合、もはや吉田内閣をもつていたしましては、日本の経済自立は不可能であると私は断ぜざるを得ないのであります。(拍手) 第三に私の反対する理由は、この予算は、日本の憲法に違反する重大なる再軍備予算であることでございます。予算案における表面上の軍事費は、防衛支出金六百二十億円、保安庁経費七百十九億円、計千三百三十九億円で、昨年度の予算額に比して四百六十三億円の減少であるかに見せておりまするが、事実は、予算のわく外で、二十九年度の百億の国庫負担の契約を二十八年度において許し得る道を開き、さらに前年度よりの繰越金二百八十億円をこれに加えるということになつておりまするがゆえに、まさに軍事費の実際上の金額は千七百二十億円に達するでございましよう。また、修正案は、当初二百億円の削減を宣伝いたされましたが、今日の結論によつてこれを見まするならば、六十五億円の削減にこれを縮小し、あまつさえ二十四億円のわく外支出を認めたのでございます。これでは保安庁費の実質的な切下げはわずかに四十一億円にすぎないのでございまして、龍頭蛇尾とはまさにこのことにほかならぬのでございましよう。(拍手) しかも、政府がMSA援助による純軍事援助を目下交渉中であることは周知の事実であります。アメリカの国務長官が、日本に対する武器援助を一億五千万ドルないし二億ドルということを言い、しかも上院における発言においては、日本に十個師団、すなわち三十六万人の軍隊を期待するとの、まつたく日本憲法を無視し、内政干渉とさえ考えられる言明をなしておることに注目しなければなりません。(拍手)また、日米のこれに対する交換文書においては、援助の目的が、日本の自発的にして個別的、集団的なる固有の自衛の権利を有効かつ完全に行使するとの目的をもつて今日なされつつあるのであつて、すでに交戦権さえ否認する憲法第九条の規定に完全に違反する武力保持の計画をなしつつあるのであります。従つて、一億五千万ドルないし二億ドルの援助が幾ばくの額に決定するか、またすでに借り入れてある武器がこの分に幾ら切りかえられて行くかは、今日不明であるにいたしましても、アメリカの完成兵器の直接援助がこの保安庁の千六百二十億円の軍事費にプラスされることは、予算委員会における大蔵大臣等の答弁によつても明々白々でございます。かくして、この予算は、自衛から防衛に、防衛から戦争参加に漸次発展しつつある公然たる再軍備予算であることは、もはやおおうべくもない事実でございます。(拍手) しかも、この際に私は特に強調しなければならぬことは、かかる再軍備予算や武器援助等を受ける外交交渉の基礎となつておる警備計画を、委員の強い要望にかかわらず、終始拒否し続けて参つた政府の非立憲的態度を非難せざるを得ません。(拍手)約半月にわたる予算審議を経ながら、七百十九億円の保安庁経費がいかにして計上され、いかにして費用を国民たる納税者が納めねばならぬかの理由を国民に納得させ得る議員が今日あり得るでございましようか。私は、予算の審議権を侵したものはまさに吉田内閣と言わざるを得ません。木村保安庁長官その人と言わなければなりません。私は、議員として、ここに最大の不満を国会の権威において表明するものでございます。(拍手) 最後に私の反対する理由は、本予算は勤労階級の切なる要望に何ら同情もなく、さらに苛酷なる耐乏を強要し、しかもこの分で進んで参りますならば、補正予算必至というきわめて不安定なる予算であることでございます。平和と特需依存の経済破綻とが失業や労働条件悪化にしわ寄せされるであろうことは明々白々でございます。しかも、この際に政府が、企業合理化等によつて直接に、インフレ政策によつて間接に、勤労階級の美質賃金切下げの政策をとりつつあることは、すでに私が前言した通りでございます。しかも、政府は、郵政、全林野、全印刷等の給与是正に関し、あるいは夏季手当等繰上げ支給に関し、野党の強い要望にようやく若干の考慮を払いつつあることは、私はこれを認めるのにやぶさかではございませんが、しかし、給与の根本たるベース・アツプにつき何らの配慮のないことは、まさに遺憾のきわみと言わなければなりません。(拍手) 特にこの際私が疑問にたえないのは、人事院の態度についてであります。二十八年度予算がまさに本院を通過せんとする今日、人事院の給与ペース改訂に関する勧告を見得ざることは、私は人事院の本来の使命にかんがみて遺憾しごくと存ずる次第でございます。(拍手)労働者の、公務員の正当なる権利を剥奪して、それの代償として生れたる今日の人事院、予算成立以前に行うべき義務を何ら行わない今日の人事院の態度を、私は見過して参ることはできないと存ずるものでございます。(拍手)しかし、いずれにせよ、今日ベース・アツプの問題は今後に残された問題でありましよう。このことは、二重米価の財源を食管会計の糧券発行に求めたこと、予算のわく外に債務負担行為を百二十四億円許容していること、西日本の水害に対する費用を顧みていないこと等の諸事情と、さらにMSA援助を受けた場合における日本の再軍備予算の額がいかに変化するかの懸念が今日あることとあわせて、本予算は補正必至のものであることは、すでに明々白々であると存じます。 以上、私は政府原案及び三党共同修正案に反対する理由を申し述べて参りましたが、さきの左右社会党の共同提出の組みかえ要求動議は、基本的にかかる批判の上に立つておるのでありまして、再軍備の一切の企てをわれわれは抹殺し、これを財源としてあるいは一万円の米価、あるいは一万五千円のベース・アツプ、あるいはその他の労働条件の改善、中小企業あるいは重要産業の近代化の費用、災害復旧、社会保障、あるいは文教政策等の諸費用にこれを振り向けんとするものでありますが、しかし、私は、かかる予算に対する態度に基本的に裏づけされておるところのわれわれ両社会党の平和外交の態度、あるいはアジアと平和産業を通じて提携する一連の諸政策、あるいは民生の安定を基本とする日本の国内維持の諸政策等の、いわゆる社会民主主義政党の一連の計画経済の政策がこれらに裏づけされておることに御注目を願いたいのでございます。(拍手) 私は、かくしてここに、保守陣営諸君の、偶然か必然かは存じませんが、まさに統一の前夜とも思われるこの予算案に対決する社会民主主義勢力の共同の動議をもつて、これに対決して闘わんといたして参るものでございまして、ここに私は、政府原案及び三派の共同修正案に反対し、われわれの動議に賛成の意を表するものでございます。(拍手)
○議長(堤康次郎君) 河野金昇君。 〔河野金昇君登壇〕
○河野金昇君 私は、改進党を代表して昭和二十八年度予算案に対し、三党共同の修正を含む委員長の報告に賛成し、社会党両派の組みかえ動議に反対するものであります。(拍手)そもそも今回の政府の予算原案は、衆議院の解散によつて不成立に終つた予算の焼直しであります。その予算案は、解散前の国会において、すでに焦点を失つた総花的、事務的予算であるという批評を受けておつたのであります。総選挙後、朝鮮休戦の見通しが濃厚になる等の重大なる世界情勢の変化があつたのでありますから、今こそ日本経済自立の長期計画を樹立して、それに基く重点的予算を編成し、日本の新しい出発点といたすべき絶好の機会であつたと思うのであります。すなわち、日本の国際収支年間二十億ドルのうち、輸出によるものが十二億ドルで、残りの八億ドル余りは朝鮮特需と米国の軍人軍属等の個人的消費に依存しておる状態であります。特需といい、個人消費といい、いつまでも当てになるものではないのであります。しかも、特需を当てにするためには、朝鮮の戦争永続を希望せざるを得ないという平和への矛盾を犯さざるを得ないというのが、日本経済の悲しい現実の姿であります。終戦後の貴重な数年間を、アメリカの経済援助と特需の安易さにたよつて、基礎生産力の拡充を怠り、企業の合理化を促さず、わが国産業の国際競争力を失わしめた吉田内閣の経済政策は、他日必ず国民の峻厳なる審判を受けるに至るであろうと思うのであります。(拍手) 日本経済は、特需という不健全なる竹馬の足によつて、ようやく均衡を保つた経済であります。この不健全な均衡を計画的に打破つて、みずからの足による新たなる均衡をつくり出す以外に、日本経済の自立もなければ、日本の真の独立もないのであります。(拍手)政府がその決意と見識を欠いたままで予算を編成したことを、われわれは最も遺憾とするものであります。(拍手)従つて、政府原案に対しては、修正というよりも、根本的に組みかえるべき性質のものであつたのであります。(拍手)しかし、すでに四、五、六、七の四箇月間が暫定予算によつて経過したがために、その予算の良否にかかわらず、とにもかくにも一応本予算の通過を望むという国民の要望にこたえて、あとうべき最小限度の修正にわれわれはとどめたのであります。(拍手) われわれの予算修正は、国民に対してきわめて良心的な修正であることは言をまちません。われわれの修正の目標としたところは、特需の漸減と国際競争の激化とに対処し、すみやかに自立経済態勢を確立するため、政府予算中の消費的支出を抑制して、経済基盤拡大のため、生産的支出に重点を置き、低物価政策を堅持し、予算規模を拡大せず、インフレを押えながら、コストの引下げをはかることを根幹とした修正であるのであります。(拍手)ただ惜しむらくは、自由党との折衝を通じて、われわれの修正案がある程度自由党の抵抗によつて曲げられたことでります。(拍手)しかし、われわれの目標とするところは明白に修正案を通じて表現されているのであります。 すなわち、食糧増産によつて自給度を高めるということは自立経済の基礎であります。そのために、名前は供出完遂奨励金となつているが、実質的にはわれわれの主張する米価の二十価格制が採用されたのであります。(拍手)先ほど委員長は、報告の中に、二重米価はとらないというような報告をなさつたようでありますが、委員長は予算審議に追いまくられておつて、折衝の過程を知らないのであります。(拍手)今度の話合いによりまして、供出米の買上げ価格は、一石当り八百円引上げられたのであります。これを奨励金でやつたことは、免税措置をとるために便宜上用いただけで、われわれの主張した千円値上げの目的は、実質的にはほぼ達せられたと言うべきであります。一石八百円の金は、供出完遂奨励金とはなつておるが、供出完遂のいかんにかかわらず、供出した者すべてに与えるということは、両党の話合いによつてはつきりなつておることを、ここにあらためて明確にしておきたいと思うのであります。(拍手)吉田内閣の今までの農民に対する態度は、国際価格の半額にひとしい低米価で供出をさせ、反面、肥料、農機具等の価格は自由放任という、思いやりのないものであつたのであります。われわれは、かかる自由党の弱い者いじめの政策に是正を加え、(拍手、笑声)もつて農民の増産意欲の向上をはかつたのであります。 一方、今回増加した財政負担は、今年度の消費者米価には加算しないということも、これは明確に決定しておることであります。かくて、賃金、物価の上昇を防ぎ、インフレにならないように考慮を払つたのであります。(拍手)主として小規模土地改良費として十億円増額したことは、われわれとしては、孜々として働く農民に対し、いささかではあるけれども報い得たことに自負の念を持つのであります。(拍手) われわれが中小企業金融公庫出資金を三十億円増加したことは、この運用を円滑ならしめることによつて、中小企業者の保護育成にわれわれが意を用いている一つの現われであると思うのであります。(拍手)農民とともに恵まれない中小企業者に対する改進党のせめてもの配慮の現われであるのであります。 基幹産業振興策として特に造船の問題を取上げ、造船用利子補給等を中心として約十億円計上したのでありますが、これは基幹産業の振興に意を注いでおるからであります。特に造船のみを今回取上げたということは、造船のみが大切だという意味ではなく、もちろんすべての基幹産業に対しても振興策が講ぜられなければならないのでありまするが、ただ、今回モデル・ケースとして特に造船を取上げたにすぎないのでありまして、われわれは時宜に適した処置であると信ずるものであります。(拍手) 貿易振興の対策として、税法の改正による輸出品製造業者、貿易業者に対しての減税、金利の引下げ等の措置をとつたのであります。これらの諸問題は、現下日本の実情にかんがみ、輸出振興に対してなさるべき当然の急務な措置であつたのであります。むしろ、貿易振興を口にしながら、何ら具体的考慮を払つておらない政府の怠慢こそ責められるべきであろうと思うのであります。(拍手) 国家再建のよりどころとして、文教の重要性を忘れてはなりません。われわれが科学振興費、私学振興費、あるいは老朽校舎の改築費、教員給与体系の是正等に二十数億円の増額を主張したことは、よりよき文教政策の実現を常にこいねがつておる改進党の良心として注目されなければならないところであります。(拍手) 赤字に苦しむ地方財政の実情にかんがみて、地方財政平衡交付金を五十億増額いたしました。しかし、地方財政の確立のためには、断片的、消極的な処置では十分ではなく、やはり将来において抜本的な確立をはかることが必要であり、今後の問題として残されておる大きな課題であります。 国民大衆の大部分が貧困に悩む日本の現実の姿にかんがみ、社会保障制度を推進することは、政治における良心の問題であります。世界における近代政治の方向は、漸次社会保障制度の確立に向つて巨歩を進めつつあるのである。英国はもちろんのこと、米国あるいは西ドイツ、スイス等においても、社会保障費の占める額は全予算の三割に達する強力にして大幅なものであります。しかるに、日本の場合、全予算の一割にも足らない社会保障費を計上しているだけで、大衆に報いるものがきわめて少いものと言わなければならぬのであります。(拍手)今度の予算修正にあたつて計上された国民健康保険医療費二割国庫負担を実現するための助成金十一億円の増額は、金額的には十分ではありませんが——さらに強力に社会保障制度を真に体系的なものにまとめ上げて行かなければならないのでありまするが、その先がけとして、はたまた社会保障に熱意乏しき現政府に対する警告を発する意味もあつて、今回のこの措置は社会的には大きく認められなければならないのであります。(拍手) 以上述べた諸種の増額措置に見合う財源として、行政費の節約と保安庁経費の削減をもつてこれに充てたのであります。元来、吉田内閣は行政整理を口にしておる。行政費の節約、圧縮を断行するということは、国民に対する吉田内閣の最大公約であつたにもかかわらず、いまだに実現されず、から念仏に終つておるのであります。(拍手)不必要なまでに膨脹した行政機構、そして現下の国情に不相応な行政費に対して、われわれは百四十五億円の節約を期したのでありますが、自由党の抵抗で削減され、百億になつたことは遺憾なことであります。(拍手)将来に向つて行政費の節約を徹底的に行つて行くということは、われわれに課せられた厳粛な義務であると思うのであります。 保安庁経費に対しましては、木村長官は、旅先では防衛五箇年計画を発表し、国会の追究にあえば、言を左右にして責任のがれに終始しておられる態度は、大村さんには似合わない卑怯な態度であると言わなければなりません。(拍手)MSAの交渉にあたつて防衛計画の提示を要求されたと見るのは常識であります。また、安全保障条約で自衛力の漸増を米国に約束しておきながら、国会に対してはいまだに計画を示さないのは、怠慢というよりは、国会軽視もはなはだしいと言わなければなりません。(拍手、発言する者多し)そこで、われわれは、無計画で厖大な予算を計上するのは国費の濫費であるから、これまた二百億円の削減を主張したにもかかわらず、六十五億円の削減に妥協したということは、これまたわれわれの不満とするところでありますが、予算成立の時間に制約をされて、今回は忍ぶべからざるを忍んだ参のであります。 従つて、修正予算は、われわれにとつても自由党にとつても不満であります。しかし、政府から言えば、面目まるつぶれの大修正予算であると言えると思うのであります。(拍手)この……(発言する者多く、議場騒然)この予算の修正に政府並びに与党たる自由党が不満ながら賛成したのでありますから、その執行の責任は現政府にあり、われわれは責任を分担するものではありません。(「恥を知れ」と呼ぶ者あり)健全野党としての改進党の立場、そして態度は、修正予算に賛成するからといつて、従前と何らかわるものではありません。(拍手)監視者の立場に立つて、是は是とし、非は非とするものであることを、あらためてここに明確にしておくものであります。(拍手) 予算執行にあたつて、これを効果的に使用する熱意を政府並びに冬官庁は欠いてはならないのでありまして、無責任な濫費が行われて予算効果が削減されるようなことは、断じて許されないのであります。吉田内閣は、行政監察に熱意を持ち、厳重に執行して行かなければならないのであり、口先だけの言葉に終ることなく、自覚と責任の上に実行して行かなければならないのであります。(拍手、「恥を知れ」と呼び、その他発言する者多し)今日の税金は、国民にとつては血税にひとしいたつといものであります。たとい一銭一厘といえども、最も効果的に使用しなければならないのであります。予算の執行にあたつて負う政府の責任はきわめて大きいのであります。 われわれは、修正可能な控え目の修正案を提出したにもかかわらず、この修正要求額の相当部分が自由党によつて削減されたことは、まことに遺憾ではありまするが、(拍手)しかし、一方終戦後の予算成立の過程を見ても、はたまた日本の議会史始まつて以来の予算の歴史をながめてみても、かくのごとく広汎な項目にわたつて予算の修正が成立したことは未曽有のことであつて、(拍手)今春まで、この春まで絶対多数の上にあぐらをかいて来た自由党の諸君の心中を察すれば、うたた感慨無量のものがあるのであります。(拍手、「何だ、取消せ」と呼び、その他発言する者多し)数箇月にわたつた暫定予算で国民も地方財政も困り果て、本予算の成立を待望しておる国民の輿論にこたえるため、最小限の修正ではあるが、(「反対討論をやれ」と呼び、その他発言する者多し)今日の実情にかんがみ、予算修正という突破口を築いたことにわずかに満足をいたしまして修正案に賛成するものであり、社会党両派の組みかえ動議には、無責任なものでありますから反対するものであります。(拍手) 〔「恥を知れ」と呼び、その他発言する者、離席する者多く、議場騒然〕
○議長(堤康次郎君) 河野君の発言中事実と違つておることがあるとの申出がありますから、速記録を取調ベの上、適当に措置することといたします。」 〔「懲罰だ」と呼び、その他発言する者あり〕
○議長(堤康次郎君) 加藤鐐造君。 〔加藤鐐造君登壇〕 〔「総理はどうした」と呼ぶ者あり〕
○議長(堤康次郎君) 総理大臣の出席を求めておりますから、すぐに見えるはずであります。 〔「休憩々々」と呼び、その他発言する者あり〕
○加藤鐐造君 私は、日本社会党を代表して、ここに議題となつております昭和二十八年度本予算各案、改進党、両自由党共同修正案に対して反対し、両社会党共同提案になる組みかえ案に賛成するものであります。(拍手) ただいま議題となつておる昭和二十八年度本予算修正案は、吉田内閣が解散の暴挙をあえてしたために前回不成立となつたものを、ほとんどそのまま踏襲した政府原案に、改進党の修正意見を取入れたものであります。政府原案について考えてみまするならば、政府は前回提出の予算案を踏襲するのは当然であると考えておるようでありまするが、昨年末本予算案編成の当時と今日との間には重大な情勢の変化が起つております。すなわち、朝鮮における休戦成立の見通しから、アジアにおける平和回復への第一歩が踏み出されたということであります。このことが少くとも日本の経済に及ぼす影響は重大であります。小笠原大蔵大臣は、予算編成の前提となる経済事情には当面急激なる変化を生ずることはないものと考え、特にこのための改編を行わなかつたと本予算案の提案にあたり述べておりまするが、これは情勢の変化に対する認識の不足か、あるいはこれに対応する予算組みかえの能力を欠くか、そのいずれかであると言わなければなりません。(拍手) 次に、改進党と自由党との妥協によつて生れた修正案について考えまするならば、まず第一に、この大修正を唯々諾々としてのんだ自由党の無責任にあきれ、政治的良心を疑うものであります。(拍手)第二には、およそ予算の修正は一貫した目的のために行われるべきものでありまするが、自由主義と計画主義と根本的に違うものが、安易な妥協の上に、ただ宣伝効果だけをねらつた修正を行つたために、予算案そのものが一層無性格なものとなつて、ただインフレへの要素のみが倍加されているにすぎないということであります。(拍手)第三には、両党の面目を保つために、一時を糊塗せんとした修正であつて、重大な問題を将来に残した無責任な態度であります。たとえば、改進党が生命線として極力固執したところの米の二重価格の問題は、供出奨励金を石当り八百円支払うということで妥協したのであるが、これは二重価格制とは根本的に性質が違うのであります。(拍手)自由党は二重価格制でないと言い、改進党は二重価格制であると、同じ修正をしたものが二つの違つた見解をとつておりますが、私どもは、奨励金はあくまでも奨励金であつて、米の価格ではないと考えるのであります。しかも、奨励金二百億円の処置については、予算的処置をとらず、あるいは食糧証券を発行してこれに充てるとか、あるいは補正予算編成の際に考えるとか言つておりまするが、聞くところによりますると、自由党は、今秋の米価審議の際の値上げによつてこれを埋める考えであると聞いております。改進党もまた暗黙のうちにこれを了承したといわれております。(拍手)これはまことに奇怪なるやみ取引と言わなければなりません。国民を愚弄するもはなはだしいものであると言わなければならないのであります。(拍手) 以下、私は簡単に本予算案に反対する二、三の理由を申し述べたいと存じます。 反対する第一の点は、朝鮮休戦から起つて来る新情勢に臨んで、確固たる経済政策を持つておらず、依然としてアメリカ依存の態度を持つておるということであります。申すまでもなく、わが国の経済は、朝鮮動乱勃発以来三箇年間、まつたく特需によつてささえられて来ました。ドツジ方式によるインフレ抑制の強硬政策がとられて、深刻な経済恐慌に見舞われたとき、たまたま朝鮮問題が勃発して、わが国の経済的破局を一歩手前において救つたのでありまするが、それ以来累増する貿易上の赤字は、まつたくこの特需の収入によつて相殺されてなお余りがあつたのであります。今日、わが国の外貨収入二十億円のうち約八億円が特需並びにそれに類する収入であるという事実は、いかにわが国の経済が不健全なものであるかを物語るものであります。従つて、朝鮮休戦の成立は、わが国の経済に、特需依存からすみやかに脱却するために一大転換をいや応なく要求するものであります。 吉田内閣は、選挙中に、朝鮮休戦後二箇年間は特需を保証するというアメリカ政府の助け舟によつて、辛うじて二百名の比較多数をとつて、今日なお政権にかじりついておりまするが、アメリカの保証に甘えて今後なお安易なる道を続けて行こうとするならば、わが国経済破滅の危機を招くことは火を見るよりも明らかであるのであります。(拍手)わが国は、今こそ自立経済達成の根本的方針を立てて、強力にそれを推進しなければならないときであると言わなければなりません。経済審議庁も、最近発表した経済白書において、日本の産業構造に根本的な変革が必要であることを強調しております。政府は、この点については、貿易の振興によつて自立経済達成をはかると言つております。あるいは、アジア諸国との経済提携を唱え、また経済外交の必要を力説しておりまするが、その具体策については何ら見るべきものがないところの、まつたくから念仏にすぎないのであります。 アジア諸国との経済提携を緊密にして貿易を盛んにするには、まずそれらの国との間の国交の回復をはかることが先決条件でありまするが、講和会議後二箇年になんなんとしているのに、まだ東南アジア諸国との間にほとんど国交の回復を見ておりません。それは、平和条約成立の前提である賠償問題が一つも解決しておらないからであります。従来、フイリピン、インドネシア、仏印諸国等との間にときどき緩慢な折衝が行われたのみで、まだ何ら解決の緒についておらないことは、岡崎外交の怠慢であると断ぜざるを得ない。(拍手)かくのごとくでは、経済外交を現内閣に託することは断じてできないのであります。 政府が、口に自立経済を、あるいは貿易の促進を唱えながら、依然としてアメリカ依存の夢を追つていることは、MSA援助を簡単に受入れんとしておる態度に露骨に現われておりますが、MSAは、政府が宣伝するごとく、わが国の経済復興に役立つものでは決してありません。それはまつたくの軍事援助でありまして、アメリカの完全兵器をもつて援助を行われるものであります。アメリカの最近の自由諸国に対する援助の方針は、相互安全保障法の趣旨から見ましても、ヨーロツパにおける北大西洋条約機構、あるいは欧州防衛共同体の機関等に対して援助する方針をとつておる点から見ましても、埴域的集団的防衛方式をとろうとしておることは明らかでありましてわが国の経済自立をかえつて妨げるものであると同時に、近き将来、この援助を受けることによつて、わが国が太平洋軍事同盟に引きずり込まれることは必然であると言わなければなりません。(拍手)しかも、MSA機関の日本駐留は政治的占領を行うものであると言わなければなりません。長い間の軍事占領の覊絆から脱したところの今日の日本が、再び現内閣によつて、経済再建に名をかりて政治的占領を許さんとしておるものであると言わなければならないのであります。(拍手)私どもは、こうしたいわゆるみずからの力によつて自立経済を達成せんとするところの方策を忘れたところの、依然としてアメリカにのみ依存せんとするところの経済政策に反対せざるを得ないのであります。(拍手) 第二の私の反対理由は、この予算が国民生活の安定を考えておらないということであります。政府は、今国会に、独禁法の根本的改正案を提出いたしました。独占資本を強化し、大企業のカルテル化をはかることが、企業の合理化を達成し、輸出を促進する道であるという、資本家本位の考えからであります。しかるに、一方、中小企業者を擁護するための中小企業協同組合法の改正には全然手を触れようとしておらないことは、あまりにも片手落ちであると言わなければなりません。(拍手)財政投資の面から見ましても、大企業に対する投資は二千億円を越えておるのに、全生産の六〇%以上を占めている中小企業者に対しては、改進党の三十億円の追加修正によつてもなお百三十億円にすぎないのであります。 なお、労働者に対しては、基幹産業のスト規制法を制定して労働の基本権を剥奪せんとする暴挙をあえてせんとしております。これは、明らかに労働者の犠牲において企業の合理化を行わんとする考えであり、あまりにも時代錯誤であります。 日本の企業の後進性は、当然科学技術の向上、機械設備の近代化によつて解消さるべきものでありますが丁科学技術研究費のごとき重要な費目がわずかに五億円しか計上されておらず、政府がいかに科学技術の振興に冷淡であるかを物語つておるのであります。(拍手) 自立経済の達成は、単に貿易の振興のみにたよるべきものではありません。国内における資源を積極的に開発して自給度を高めるとともに、雇用量を増大し、生活水準を引上げて大衆の購買力の造成をはかり、自給経済の基礎を固めることが必要であります。従つて、労働の基本権を尊重するとともに、社会保障制度を拡充して、労働者を中心とする生産体制を確立することが必要であります。社会保障制度に関する今年度予算は、総予算のわずかに八%にすぎません。これは、西欧諸国のいずれと比較しても、あまりにも低過ぎるのであります。われわれは、従来社会保障制度の拡充をとなえて来た改進党が大幅増額することを期待しておつたのでありますが、わずかに十一億円の増額にとどまつたのは、失望を禁じ得ないのであります。(拍手)自由党の諸君は、よく、西ドイツではほとんどストライキが起らないことを引合いに出して、わが国の労働運動の現情と比較いたしますが、西ドイツにおいては、社会保障費が全予算の三七%を占めており、労働賃金においても、わが国のそれに比較して二倍以上であるという事実には、わざと目をおおうておるのであります。私は、再軍備よりもまず国民生活の安定というわが党の基本的立場から、本予算に反対せざるを得ないのであります。(拍手) 第三の反対の理由は、税収入の過大な見積りであります。政府は、勤労階級に対する負担を軽減するために、昨年秋実施した所得税法の臨時特例を平常化することによつて、千二十三億円の軽減を行つたと称しているが、これは、われわれがすでに指摘した通り、単に税法上の減税であつて、実際には、国民所得の増加を理由として昨年以上の額を徴収するのであつて、たくみに国民を欺瞞せんとするものであります。昨年度においても自然増収七百億円を政府は見積つて、これが昨年度における補正予算の唯一の財源となつております。今年度も少くとも一千億円程度の補正予算が必至と見られておりますが、これが財源をやはり租税の自然増収に求めることも、また間違いのないところでありましよう。 本年度の国民所得は五兆八千二百億となり、昨年度に比較して八、四%の増加であると政府は発表しておるが、貿易が縮小して工業生産が停滞し、しかも農産物においても相当の減収が予想せられる本年度の国民所得が、昨年に比較して八・四%増を見込まれるという根拠には疑いなきを得ないのであります。政府は、生産は横ばい状態であるが、消費購売力が増加したと説明しております。一応その数字を認めるとしても、はたして普遍的に国民の購買力が増加したのであろうかどうか。経済白書の示すところによりますと、昨年度は輸入が減少しておりまするのに、ゴルフ用具であるとか、貴金属であるとか、毛皮製品であるとかいうようなぜいたく品の輸入が著しくふえ、またこれらのぜいたく品は、国内生産の面においても二倍ないし三倍にふえておることを示しております。これは各階層間の購買力の不均衡を示す一端であり、自由主義経済が、経済再建の上に決して能率的なものではなく、非能率であるとともに、国民の間に階級的不均衡をはなはだしくするものであるということを示しておると思うのであります。(拍手) 重税に苦しむ勤労階級は、真に負担を軽減する心からなる親切を望んでおるのであります。われわれは、口に軽減を強調しながら実際には国民をますます重税に苦しめる吉田内閣の欺瞞的税制政策には、断固として反対するものであります。(拍手) 自由党が本修正案に同意することは、かつて幾たびかの選挙公約を放擲するのみならず、同党の政治性格の根本的方向転換を意味するものであります。改進党をして言わしめれば、自由放任経済より統制経済に変化せしめた、これはわが党の勝利なりと公言しておるのであります。(拍手)その修正案の経過と目的がどこにあるにせよ、与党自身がみずからの内閣の提案せる予算に対しかくのごとき根本的修正をしたことは、そのこと自身が、自由党内閣に対して、その与党が予算案を通じて不信任の意思を具体的に表明したものと断せざるを得ないのであります。(拍手)かくのごとき事態に立ち至つて政府の権威いずこにありや、はたまた、政府与党としての自由党の政治責任はいずこに存在するやと問わざるを得ないのであります。(拍手)かくのごとき根本的なる予算修正をするからには、その内容、性格が根本より変革したものであるがゆえに、すべからく自由党政府は総辞職をし、その責任を明らかにすべきであります。(拍手)しかるに、あえてその責任を果さず、みずからの政治性格と異なる予算修正を甘受してその席にあることは、政権に恋々とする政権亡者と断ぜざるを得ないのであります。(拍手)よつて、わが党は、かくのごとき内閣に政権を担当せしむることに反対する見地に立つて、本予算に対し反対の意思を表明するものであります。(拍手)
○議長(堤康次郎君) 石橋湛山君。 〔石橋湛山君登壇〕
○石橋湛山君 私は、わが党を代表して、昭和二十八年度一般会計そのほか二つの予算案について、委員長報告の修正案通りこれに賛成をする意思を表明いたします。但し、その予算案の内容につきましては、先ほどわが始関君が党を代表して予算委員会で申し述べておりますから、さような点は省略いたします。また、社会党両派が提出した組みかえ動議は、その基調において敬意を表すべき点もありますが、残念ながら賛成はできません。その理由は、もしあとで時間があれば申し述べます。 そこで、まず第一に、私は、何ゆえに政府提出の原案に反対し、あの修正案に賛成するかという理由を述べます。その第一は、残念ながら吉田内閣には今日の時局に対する認識がありません。(拍手)言うまでもなく、わが日本が今日置かれたる時局は、前古未曽有と言うべき重大な時代であります。従つてこれに対しては、また非常な決意と非常な政策がなければなりません。 私は、先般、予算委員会で総理に質問をした。この時局に対処するのには、いわゆる超党派政策を必要とすると自分は思うがどうであるかと聞きましたところが、それに対する総理の答弁は実に驚くべきものでありました。それは、私はここに書抜きを持つて来ましたから読んでみます。「超党派外交をアメリカが採用するに至つたのは、大戦の事態に対し、非常な国家の大事態が生じたからで、それがために各党ともこれに協力するに至つたのであります。「何ら世界の大戦争とかなんとかいうような非常な事態に当面しておるのでない今日において、超党派外交をやることがいいか悪いか、」云々というのであります。これを聞きますと、何ら世界の大戦争とかなんとかいうような非常な事態に当面しておるのでないことになる。諸君は、今日の日本がはたして非常な事態に当面しておらないと思われますか。かつまた、アメリカが云々と言われるけれども、アメリカがいわゆるバイパーテイザン・ポリシーをとつたのは、決して戦争のときではありません。戦争中に一種の超党派的政策が行われたのは、これはどこの国でも同じことであります。アメリカがバイパーテイザン・ポリシーをとりましたのは、一九四四年、すなわち国際連合ができるときである。このバイパーテイザン・ポリシーの非常に熱心な推進者であり、日本へも来たダレス氏は、その著書におきまして、戦争に勝つことは大切である、しかしながら、平和をかちとることはまた同様に大切である、熱い戦争に勝つことは大切であるが、同時にまた冷たい戦争に勝つことも大切である。——これが、何ゆえにアメリカでバイパーテイザン・ポリシーがとられたかの理由であります。 私は、こういう意味において、日本で今日バイパーテイザ——日本ではバイパーテイザンとは言えせまんが、一種の超党派政策をとるべし、これは外交だけではありません。内地問題におきましても、たとえば労働問題にいたしましても、あるいは問題になつておる警察法の問題にいたしましても、あるいは今日議題になつておる予算案のあるものにいたしましても、今日はたして、一党一派の力で、この日本のがたがたした状態がうまく行きますか。(拍手)——と言うと、さらに吉田総理は、そのときに、「民主政治というものは、各党がその議論を闘わして、また国民がその議論の討論によつて事態の変化、事態の移りかわりがわかる、あるいは事態について了解ができるということが民主政治の期待するところでありますから、民主政治の本来からいつて見て、超党派外交にして、外交は超党派の間にしかるべくきめる、その主義がいいかどうか、その主義について私は第一疑うのであります。」というのが吉田総理のお答えの一部でありますが、(「それならいいじやないか」と呼ぶ者あり)これならけつこうです。これならこれでよろしいが、しかし、それではお聞きしたいけれども、吉田総理は、はたしてここで言われるように、国民がその議論の討論によつて事態の変化、事態の移りかわりがわかるような討論を国会が行つておられますか。 今日の日本の国会及び内閣の制度は、英国流の制度とアメリカ流の制度の結びつけがあるために、確かに総理の仕事は非常に忙しい。これは私は同情をもつて見るのでありますが、しかしながら、それは百も御承知の上で総理をやつておられる。とするならば、いかに忙しくても、国会は努めて出かけなければならぬが、それも非常に出かけることを渋られる。たまに来られても、質問をされても、まるでしじみが口を結んだように黙りこくつて、なかなか答弁をしない。(拍手)たまに答弁をすれば、木で鼻をくくつたようなあいさつ。(「その通り」拍手)果ては、先般河野一郎君に向つて言うたごとく、君は外交をやつたことがないからそんなばかなことを言うというような、そういう答弁をするというのが、はたしてここに言われるような、民主主義というものは各党がその議論を闘わす主義であるということでありますか。(「それが予算と関係があるか」と呼び、その他発言する者多し) かようなわけでありまして、第一に吉田内閣が時局に対する認識がない。(発言する者多し)かような内閣のつくつた予算が満足のものであるわけがありません。そこで、かように時局認識が足りない結果はどこに現われておるか。すなわち政策の貧困であります。(拍手、発言する者多し) 先般、河野一郎君が予算委員会において質問をした、問題は四千七百万ドルがたいへんなさわぎになりましたが、事実は、それより前にされた質問が実は重大であつた。その質問の要旨は、政府は予算の上にも穀物増産の経費を盛りこんで、大いに内地の穀物増産を奨励しようとしておる、同時に物価を下げ輸出を大いに増進する政策をとろうとした、これも予算の上に現われておる、穀物を増産をする、今日世界の穀物の値段はまさに下ろうとしておるときに、国内で穀物の増産をすれば値が上る、穀物の値が上れば労働賃金が上る労働賃金が上つてそれでどうして物価を下げ輸出を奨励するかという質問をしたのに対して、吉田総理は答弁ができませんでした。保利農林大臣はとやかく言いましたが、とにかく農産物価を上げることを承認しました。小坂労働相はまたとかくに言いましたが、結局労働賃金を上げざるを得ないということを承認しました。最後に、岡野通産相は、さすがに質問の結論がわかつたと見えていや、米や麦だけが上つても、それだけで賃金は上るものでない、それは重要なるフアクターでないと思いますというような返答をされた。これは、まるで、あたかも有名な英国におけるコーン・ローの歴史さえも御存じがないかのごとき答弁である。(笑声)私は、国内で穀物の増産——これも決してこれに反対するものではありません。しかしながら、今日吉田内閣は政策の統一がない。総花式に、穀物の増産をやる、輸出の増進もやる。穀物の増産をやつて、どうして輸出の増進をやるかという問題について、割切つた政策を持つておらない。こういうのが政策のない一つの証拠であります。 また、これは私自身でありますが、予算委員会において金利の問題を大蔵大臣に尋ねました。これは、その前日か前々日か、大蔵省及び経審庁でありまするから、だれか役人の人が来て質問の内容を聞きましたから、かなり詳しく通告をしておいた。でありますから、質問の当日には、大蔵大臣から、何か資料でも持つて来て相当の御答弁をいただけるものと楽しみにしておつたのでありますが、遺憾ながら何の御研究もないことをそこで暴露された。 最近日本船主協会が発表をいたしました意見書によりますと、日本の海運賃を構成する原価が、現在の船賃の五六・六%、ほとんど六割に近いものが金利であるということを言うております。これは船舶だけの問題じやありません。日本の物価を下げる、これにはどうしても金利問題を考えなければならぬのでありますが、これが考えられておりません。また、しからば何をするかというと、産業の合理化、設備、技術の近代化ということを大蔵大臣も言い、ほかの諸君も言われておりますが、産業の合理化、設備の近代化等にはいずれも資金がいる。その資金は今日のごとく高い金利の資金を使つて産業合理化をやつた。その結果がどうなりますか。産業合理化はけつこうでありますが、物価引下げの目的には沿わないことになる。だから、日本の金利が下げ得ないものならやむを得ない。下げ得るか下げ得ないか、私は私自身の結論を持つておりますが、きようはそれを申す時期ではありませんから申しませんが、とにかく政府としてその研究があるべきものが、その研究がない。すなわち、漫然としてこの予算を組み、そして人なる国費を使つております。 それから、労働政策については、社会党の諸君がよく言つておるが、これまた何もない。私は、先日総理に向つて、総理は財界の代表とはしばしば会合するけれども、労働者の代表と会合されたことがあるかと聞きましたところが、いや、それは自分の家に来る者を一々自分は発表するわけじやないが、だれと会つておるか、そんなことは言わない、しかし会つているかいないかと聞かれれば会つています、と言う。それはけつこうです。けつこうであるが、私は、そんな暮夜ひそかに会う人を聞いておるのじやない、財界の代表者と公式に会うがごとき形で労働者の代表とも会つておるかと聞いたのでありますが、これはおそらく一度も会つておられないでしよう。もつとも、これは労働組合の方にも少し手落ちがあるのじやないかと思う。一年に一ぺんや二へんは、財界の代表団体と同じように、総理を招いて懇談をするくらいのことをやつてもいいだろうと思うが、これもやつておられないのであります。とにかく、さようなわけで、今度の国会においても、スト規制法、ああいう、ただ禁止的な法律をつくつて、それで満足しておる。それもさしずめはやむを得ない。あのときに、ここで弁明したごとく、当面においてはやむを得ない。やむを得ないが、それだけで労働問題は解決するものではありません。その点において何らの計画がない。従つて、財政の上にさらにさような考慮が払われておらない。 さらに、保安庁費に至つては最もひどいのでありまして辻政信氏が先般委員会で質問をした。そのあと、河野一郎君がまたその問題をつつ込んだ。その結果は、第一、今の保安隊の編成、装備、戦法、訓練、ことごとくだめなんです。これは、辻君も河野君ももう一歩つつ込めば、木村保安庁長官はおそらく返答ができない問題があるのです。しかしながら、これはとにかく重大問題であるから、もう一歩つつ込むことを遠慮しておるから済んだのでありますけれども、とにかくかような保安隊の状況である。また、今回の国会においては、海上の軍隊すなわち海軍についてはほとんど問題にされませんでしたが、これもまた陸上の保安隊以上のひどいものだ。何の役にも立たない。しかるに、この保安庁の経費に、御承知のように表面約七百二十億、さらに予算外国庫の負担行為として百億円、そのうち二百数億円は設備費であります。その設備費で何をつくるか。軍艦をつくる。はたしてどんな軍艦をつくるか。いくら質問をされても、新聞に発表したとか、あるいは総理大臣の手元に出したとか言つて、計画さえも木村長官は出しませんでした。これは、あつて出さないならまだいいのです。ほんとうにないのです。ほんとうにないから困る。あつて秘密にしておるのならまだ頼もしいのですが、ほんとうに何もなくて、(笑声)そうして数百億円の国費を濫費しておる。先般の富士山麓の演習も三千万円の経費がかかつたと言われる。何をしておるか。かような濫費を保安庁費によつてやつておるのであります。かようにして、MSAにいたしましてもまだ全然無計画。まるで、金を借りに行くのに、使う道を考えずに借りに行くというような状態であつて、全然計画を持つておりません。かような無計画な、無政策な内閣のつくつた予算が、そこに計画性があるわけがない。そこに理想のあるわけはない。 かようなわけで、われわれ政府原案に反対し、そしてあの修正案に同調したのだ。(笑声)今日の日本において、(発言する者あり)まあお聞きなさい。社会党の諸君が組みかえ案を提出されましたが、しかしながら、もしこの予案算が今月中に通過しないという場合にはどうなる。(発言する者多し)今年の解散によつて、すでに四箇月に及ぶところの財政的空白期を生じ、最近における経済界の非常な困難の一つの大いなる原因をなしておるのであります。とにかく、国民はこぞつて予算案の成立を希望しておるのである、でありますから、われわれは政府原案にはとうてい同調はできませんが、しかしながら、とにもかくにわれわれの考えを、十分とは言えませんが、ある程度盛り込み得た修正案に不満足ながら賛成をして、この予算の通過をはからんといたすものである。(発言する者多し、拍手) しからば、何ゆえにこの修正予算案が不満足なものであるかというと、朽木は彫るべからず、糞土の牆は塗るべからずとか言いますが、元来の予算案そのものが朽木であり糞土の牆であります。(拍手)これに幾らかの彫刻を施し、この上を塗つたからといつて満足なものができるわけはあり寒せん。しかしながら、あるはなきにまさる。今日予算案が不成立になる場合に、一般国民がどんな苦しみをなめるかということを考えれば、予算案はできるだけの修正を施してこれを通過さすべきものである。(拍手)先ほど河野金昇君がここで言われたように、あの案の最も中心になつて努力したところの改進党の諸君でも、この修正案に満足しておらない。(発言する者多し)しかしながら、十分満足ではないけれども、政府原案よりもベターなんだ。(拍手) こういう意味で、私はこの修正案に賛成すると同時に、社会党両派の提出した案は、先ほど申しましたように、その主張の中に敬意を表すべき点はあります。しかしながら、あれが一体実行ができますか。あなた方は実行する意思がないから出した。(拍手)防衛費、日米安全保障条約に基いて必要とするところの経費も全部落す、そういうことが、抽象的にはできるが、あなた方が内閣を今組織すると考えて、できることかできないことか。(拍手)これは、今内閣をとる望みがないから、ああいう案を出す。(拍手)第一に、そういう無責任な点がある。(発言する者多し)よく冷静にお聞きなさい。無責任な点がある。それからまた、口を開けば、この予算案——財政資金が散布超過になればインフレの懸念があると言うて心配をされますが、元来インフレ論というものは俗論なんだ。のみならず、社会党案それ自身が相当消費的に支出がふえる。(拍手)もし諸君がインフレを心配するなら、これは決していわゆるインフレを防止する予算案ではありません。 かような意味で、私は繰返して申しますが、社会党両派のせつかく御提出になつた案でありますが、私は残念ながら御賛成を申し上げることができない。(拍手)それから政府原案にも賛成はできないが、幸いに多少なりこれを修正して多少なりわれわれの理想に近寄つたところの修正案ができましたので、今日の時局において予算を通過させる必要を考え合せて、ここにこの修正案に賛成の意を表するものであります。これで終ります。(拍手)
○議長(堤康次郎君) 久保田豊君。 〔久保田豊君登壇〕
○久保田豊君 私は、労働者農民党を代表いたしまして(「小会派代表じやないか」と呼び、その他発言する者、灘席する者多く、議場騒然)二十八年度の予算に対しまして政府の原案並びに三党共同修正案に反対の意見を表明し、さらに社会党両派の提出されました組みかえ案に対しまして、遺憾ながら賛成の意を表示し得ないことを表明するものであります。(発言する者多し) まず、政府の原案から申し上げまするが、私どもが政府の原案に反対いたしまする第一の理由は、この政府の原案は、この原案の背景をなしまするところの世界の大勢並びにわが国当面の内外情勢をまつたく無視し、これに逆行をいたしまして、ただアメリカの要求するままに、まつたく盲めつぽうに追随しているのでありまして、文字通り、アメリカへの属国的な予算になつておるということであります。 〔「議長注意」と呼び、その他発言する者多し〕
○議長(堤康次郎君) 小会派代表としてあなたの演説を許可いたしましたから、そのように討論を願います。
○久保田豊君(続) それでは、労農党という点を取消しまして、小会派代表として趣旨を申上げます。(拍手) 政府の原案は、御承知の通り、前国会におきまする不成立予算を大体に踏襲したものであり、しかも大蔵大臣はその財政演説の中で、この背景をなしまする日本の政治経済上には大した変化がないということを前提としてうたつております。この不成立予算、並びにこれを大体踏襲いたしました政府原案、並びにこれを大体においてさらに踏襲いたしましたのが今回の三派共同の修正案だ、こう思うのであります。しかし、この予算の背景をなしまする事情はまつたく一変しております。御承知の通り、この不成立予算は、政府がこれを編成いたしました昨年の十月、十一月にはアイゼンハウアー大統領が立つて例の反共巻返し政策、これをアジアに適用いたしまして、そうして朝鮮事変はますますアジア的規模に拡大する危険をはらんでおり、これに連関いたしまして、わが国の従属的な立場上、日本の再軍備が強く要請されたのでありまして、一言で言えば、このアイク政策を根幹といたしまする戦争準備の予算であります。しかしながら、約半年たちました今日におきましては、まつたく世界の事情と日本の国内の事情は一変しております。 御承知の通り、アイクの反共巻返し政策は世界的に失敗をしております。その集中的な表現として、朝鮮休戦は、アメリカの一部の勢力並びに李承晩一派の必死の妨害工作にもかかわらず、世界の平和を求める大勢に押されましてこれは休戦必至の情勢でありますが、世界的にもまた平和の大勢は大きく発展いたしました。いかなる力もこの大勢を妨害することはできなくなつておる。これを反映いたしまして、経済的には御承知の通り軍備経済から平和経済へと、いわゆる軍備より貿易へというのが世界の大勢であり、この移行の過程におきまして言葉は間違つておりますけれども、いわゆる平和恐慌というものが全般的に深化する情勢にあります。この情勢を切り抜けるために、各国ともに東西貿易の打開ということを主軸にいたしましたいわゆる平和経済建設への努力が強く払われておることは、皆さん御承知の通りであります。日本の国内におきましても、状況は同じであります。朝鮮休戦が必至である限り、日本を脅かす外国の軍事勢力はありません。あるとするならば、今日日本を占領しております軍事勢力こそ日本を戦争に追いやるものであります。(「だれが占領している、発言を取消せ」と呼ぶ者あり、拍手)このような状況で、さらに朝鮮休戦をえさにして、神風と言つてありがたがつた特需景気はだんだん減少しつつあります。それによりまして、いわゆる平和不況が今日大きな問題になつて、これをいかにしてやるかということが問題になつておるのであります。このような情勢にありまする日本の立場から見るならば、これは明らかに、講和、安保両条約以来の米国に対しまするところの隷属政策を断ち切つて、再軍備をだんだんと解消の方向に導き、中ソ両国に対しまする平和貿易を根幹とした新しい平和経済、自主的経済への建設に進むべきときに際会しておるものと、こう私は確信をいたしております。 しかるに、吉田内閣のやるところは、まつたく世界の大勢を無視し、これにあえて逆行して、依然としてMSAを中心とするところの再軍備に邁進しようとすることは、あらゆる兆候から見て明らかである。さらに、中ソ貿易その他に対しましては故意にこれを押えまして、(発言する者多し)とれるかとれないかわからない、どれだけの公約があるかわからないような域外買付というふうなものを当てにいたしまして、ますます再軍備の方向に進まんとするのが、吉田内閣の基本政策であることは、皆さん御承知の通りであります。本年度の、つまりこの前の不成立予算は、いわゆる戦争準備の軍事予算であり、それをそのまま受継いだのが今回の政府原案であります。また、三党によりまする共同修正案も、いろいろの努力はありましたけれども、この本質をかえるものではなく、わずかにこれに民生予算的な扮装を施したにすぎないのであります。私どもは、このような意味におきまして、この基本的な性格についてまず第一に反対をいたすものであります。 すなわち、この政府原案並びに予算案の共同修正案においては、軍事費は依然として千二百七十四億、昨年度に比べますと五百二十八億の減になつております。この三派共同修正案におきましては、六十五億さらにこれを少くいたしているのであります。この御努力はりつぱでありますが、しかし反面におきまして、間接防衛費と見るべきものが、軍人恩給の四百五十億、その他合せて約七百億ばかりはあろうと思います。これを合せますれば、やはり二千億の予算であります。軍事予算であります。吉田首相は二千億や千億で再軍備をするなんということは、ちやんちやらおかしいということを以前に言つておられますが、しかし本年度の総予算額の大体において二〇%を占めておるのであります。しかも、われわれが見のがすことができないのは、このほかに、二十七年度のいわゆる繰越分が千百八十九億ございます。その中心をなすものは、防衛支出金の残九十一億、安全保障諸費の五百三十一億、保安庁費の二百八十億であります。この大部分は再軍備に使えるのであります。これに、さらにMSAで幾らいただけますかわかりませんが、これを加えますれば、財政的に見ましたところの再軍備は、すでにあらゆるごまかしの中に、はつきりと本年度予算並びにこの共同案に現われて駆るのでありまして、私どもはこのような点について絶対に反対をするものであります。 政府は、今次予算を出すにあたりましてこれは民生を重点に置いた予算であるということを言つております。なるほど、本年度の社会保障費は七百八億で、昨年度より相当増しております。また三派修正案によりましては、これにさらに六十億近くのものが加わつております。御努力は認めます。しかし、全体に対しまするパーセンテージはわずかに七%であります。私どもはこれをもつて民生安定予算などとは言えないと思います。 次に投融資であります。政府の投融資は、全部で約三千億近くの額に達しております。その大部分は、御承知の通り、いわゆる基礎産業を中心としまする再軍備経済のための投融資であります。(発言するものあり)そのために、農林漁業や中小企業に対する投資は多く圧迫をされております。改正案によりましても、わずか三十億の中小企業金融公庫への増額を認められましたが、これはまつたくすずめの涙であります。(発言する者あり)だまつて聞きなさい。さらに、この点について重要なことは、この二十八年度の予算の中に、政府も三派もインジエントリー・フアイナンスの二千二百億円を除いて、あとの財政余裕金は全部使い果しておるということであります。使い果しております。時間の関係で私は詳しく申し上げられませんが、この千三百億がほとんど全部政府の支払い超過であります。しかも、下半期にこれが全部支払いされたときに、インフレが起らないということはありません。 さらに、私が諸君の注意を求めたいことま……。 〔発言する者多し〕
○議長(堤康次郎君) 御静粛に願います。
○久保田豊君(続) こういうふうなやり方で、政府の本年度の予算並びに三派兵同案は、まつたく先のことを考えない、その日暮しの、無責任きわまる予算だということであります。すでに一部において指摘して言われました通りに、本年度の補正予算はすでに必至であります。(発言する者あり)九州の災史官二千億を越えるといわれるところの災害に対しまして、まさか政府は百億円の災害予備費でごまかすつもりはないでしよう。(「議長、注意しないか」と呼び、その他発言する者多し)また本年度のいわゆる米価の引上げによりますところの百億、これは支払わなければなりますまい。また……(「時間時間」と呼び、その他発言する者多し)さらに賃金ベース、勤労者の賃金ベースの引上げに対しても、これは相当用意しなければなりますまい。また、富裕県に対しまする義務教育費負担金の未解決分も解決いたさなければなりますまい。また、MSA受入れによります軍事費の増大も、これまた考えなければなりますまい。そうなつた場合におきましては、いやおうなしに、少くとも政府が責任を持つてやる限り、千億以上の追加補正予算が必要であることは間違いありません。その財源をどこに求めますか。政府が予定しておるのは、財政法を無視して二十七年度の繰越分を使おうと計画しておるではないか。(「時間」と呼ぶ者あり)またさらに、ベース引上げや米価引上げのはね返り分をさらに見て、これでやろうとしておる。しかし、これでやれるところの補正予算の額ではありません。この点に対して、政府も三党もまつたく何ものも示しておりません。 さらに、もう一つはつきり申し上げておきたいのは、来年度の財政投融資をどうするつもりでございますか。来年度も、少くとも政府のような立場に立ちましても三千億はいりましよう。われわれ平和経済を主張する者といたしましても、ほぼ同額の財政投融資がいるものと思われます。しかし、本年度全部の余裕金を食つてしまつた政府は、どこからこれを出すつもりでありますか。おそらくは、外国為替の特別会計からまたひつぱり出すか、インヴエントリーの余り分を食うか、それでなければ赤字公債をやるか、いずれかによるよりほかに方法はないでありましよう。いずれにいたしましても、これは、インフレの危険を大にし、大衆の生活をみじめにすることは明らかであります。私どもは、このような立場から、政府の本年度の予算並びに、御苦労ではございましたけれども、三派の共同修正案は、まつたくお先まつ暗の、その日限りの無責任きわまるところの予算であると申し上げざるを得ないのであります。(拍手)しかも、このような無責任さが出て参りました原因は、吉田内閣のアメリカ一辺倒のいわゆる隷属政策、戦争政策に麻痺しておるところから出ておることをはつきり申し上げておきたいのであります。 さらに私は、最後にもう一点申し上げたいと思うのであります。(発言する者多し)本年度の予算並びに三派の修正案は、まつたく勤労大衆の負担においてすべての問題を解決しようとしておるのであります。政府の原案は、大体において千二十三億円の減税をうたつておる。三派共同修正案はさらにこれに二十八億の減税を加えた総額一千五十一億、大した減税であります。しかしながら、これを二十七年度に比べれば、実質においてなお二百七十億の増税になつている。しかもその内容はどうか。法人税は百七十数億激つている。申告所得税も八十六億激つている。そのほかの金持の税金もみな減つております。大法人の税金もみな激つておる。ところが、源泉所得税ばかりは百五十八億ふえておる。さらに米価の引上げやベース・アツプによるはね返りは、約百数十億すでに政府は取立てる予定を立てておるではないか。しかもこれは、大体において日本の総人口の約半分を占める人たちであります。さらに、政府提出資料によりますと、全国で約四千二百三十三万人の所得税がかからない人たちには、一つも減税の恩恵は及んでおりません。さらにその上に、砂糖消費税の引上げによつて百十三億、そのほかに物品税の引上げがある。米の引上げがある。さらに汽車賃はもうすでに上つておる。続いて電気料や電話料が引上げられる。こうした場合において、大衆はすべてひどいインフレの負担を食う上に、さらに直接こういう税金で、金持と大法人とは、やれ資本蓄積だとか、あるいは輸出信仰だとかいつて、税金はどんどん減る。あるいは脱税をする。しかも、そういうふうに政府はしておる。それにもかかわらず、勤労大衆、特に労働階級あるいは俸給生活者にすべての負担をかけておる。この不健全きわまる外国依存のいわゆる軍事予算を押し通そうということが、自由党政府の腹であり、それが三派共同案の意味であります。この意味においては、自由党も改進党も鳩山自由党の腹も相違のないということをはつきり申し上げまして、私は政府並びに三派共同修正案に関しまする反対の理由を申し述べることにいたします。 最後に、社会党両派の共同組みかえ案についてでありますが、社会党両派の案は、政府の原案や三派共同案に比べますと、はるかに平和経済の本道を歩いており、また国民の大多数を占める勤労大衆の立場に立つております。この意味におきましては、私は社会党両派諸君の並々ならぬ御努力に敬意を払うものであります。(拍手)しかしながら、率直に申し上げましてその場限りであり、特に防衛費の一部を除いておるような点、さらに、この予算の政府原案を貫きますところの再軍備経済、再軍備財政という基本性格には根本的なメスを入れておられません。この意味におきまして、真の平和経済、真の独立を望みますわが党といたしまして、十分にこれに賛意を表することのできないことをはなはだ遺憾とするものであります。 以上をもちまして私の討論を終ります。(拍手)
○議長(堤康次郎君) これにて討論は終局いたしました。 これより採決に入ります。まず、八百板正君外十四名提出、昭和二十八年度一般会計予算外二件の編成替を求めるの動議を採決いたします。八百板正君外十四名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(堤康次郎君) 起立少数。よつて八百板正君外十四名提出の動議は否決されました。 次に、昭和二十八年度一般会計予算外二件を一括して採決いたします。この採決は記名投票をもつて行います。三件の委員長の報告はいずれも修正であります。三件を委員長報告の通り決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。閉鎖。 氏名点呼を命じます。 〔参事氏名を点呼〕 〔各員投票〕
○議長(堤康次郎君) 投票漏れはありませんか。——投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。開鎖。 投票を計算いたさせます。 〔参事投票を計算〕
○議長(堤康次郎君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。 〔事務総長朗読〕 投票総数 四百三十三 可とする者(白票) 三百一 〔拍手〕 否とする者(青票) 百三十二 〔拍手〕
○議長(堤康次郎君) 右の結果、昭和二十八年度一般会計予算、昭和二十八年度特別会計予算及び昭和二十八年度政府関係機関予算ばいずれも委員長報告の通り修正議決されました。 ————————————— 〔参照〕 昭和二十八年度一般会計予算外二件を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名 相川 勝六君 逢澤 寛君 青木 正君 青柳 一郎君 赤城 宗徳君 淺香 忠雄君 麻生太賀吉君 足立 篤郎君 天野 公義君 荒舩清十郎君 有田 二郎君 安藤 正純君 飯塚 定輔君 生田 宏一君 池田 清君 池田 勇人君 石井光次郎君 犬養 健君 今村 忠助君 岩川 與助君 宇都宮徳馬君 上塚 司君 植木庚子郎君 内田 信也君 内海 安吉君 江藤 夏雄君 遠藤 三郎君 小笠 公韶君 小笠原三九郎君 小川 平二君 小澤佐重喜君 尾崎 末吉君 尾関 義一君 越智 茂君 緒方 竹虎君 大上 司君 大久保武雄君 大西 禎夫君 大野 伴睦君 大橋 武夫君 大平 正芳君 大村 清一君 岡崎 勝男君 岡田 五郎君 岡野 清豪君 岡本 忠雄君 岡村利右衞門君 押谷 富三君 加藤 精三君 加藤鐐五郎君 金光 庸夫君 川島正次郎君 川村善八郎君 河原田稼吉君 菅家 喜六君 木村 俊夫君 菊池 義郎君 岸 信介君 岸田 正記君 久野 忠治君 熊谷 憲一君 倉石 忠雄君 黒金 泰美君 小枝 一雄君 小金 義照君 小坂善太郎君 小平 久雄君 小西 寅松君 小林かなえ君 小林 絹治君 小峯 柳多君 佐々木盛雄君 佐瀬 昌三君 佐藤 榮作君 佐藤善一郎君 佐藤 親弘君 佐藤洋之助君 坂田 英一君 坂田 道太君 迫水 久常君 塩原時三郎君 篠田 弘作君 助川 良平君 鈴木 善幸君 鈴木 正文君 瀬戸山三男君 關内 正一君 關谷 勝利君 田口長治郎君 田子 一民君 田嶋 好文君 田中伊三次君 田中 角榮君 田中 好君 田中 龍夫君 田中 元君 田中 萬逸君 田渕 光一君 高田 弥市君 高橋 英吉君 高橋圓三郎君 高橋 等君 竹尾 弌君 武田信之助君 武知 勇記君 玉置 信一君 津雲 國利君 塚田十一郎君 塚原 俊郎君 辻 寛一君 土倉 宗明君 綱島 正興君 坪川 信三君 寺島隆太郎君 戸塚九一郎君 徳安 實藏君 苫米地英俊君 富田 健治君 中井 一夫君 中川源一郎君 中村 清君 中村 幸八君 中山 マサ君 仲川房次郎君 永田 良吉君 永田 亮一君 長野 長廣君 灘尾 弘吉君 夏堀源三郎君 南條 徳男君 丹羽喬四郎君 西村 英一君 西村 直己君 西村 久之君 野田 卯一君 羽田武嗣郎君 葉梨新五郎君 馬場 元治君 橋本登美三郎君 橋本 龍伍君 長谷川 峻君 濱田 幸雄君 林 讓治君 林 信雄君 原 健三郎君 原田 憲君 平井 義一君 平野 三郎君 福井 勇君 福田 篤泰君 福田 一君 福田 喜東君 福永 健司君 藤枝 泉介君 船越 弘君 船田 中君 降旗 徳弥君 保利 茂君 坊 秀男君 星島 二郎君 堀川 恭平君 本多 市郎君 本間 俊一君 前尾繁三郎君 前田 正男君 牧野 寛索君 益谷 秀次君 増田甲子七君 松井 豊吉君 松岡 俊三君 松崎 朝治君 松永 佛骨君 松野 頼三君 松山 義雄君 三池 信君 三浦寅之助君 三和 精一君 水田三喜男君 南 好雄君 宮原幸三郎君 村上 勇君 持永 義夫君 八木 一郎君 安井 大吉君 山口喜久一郎君 山口六郎次君 山崎 岩男君 山崎 巖君 山崎 猛君 山田 彌一君 山中 貞則君 山本 友一君 吉田 茂君 吉田 重延君 吉武 惠市君 渡邊 良夫君 赤澤 正道君 芦田 均君 荒木萬壽夫君 有田 喜一君 五十嵐吉藏君 井出一太郎君 伊東 岩男君 池田 清志君 稻葉 修君 今井 耕君 臼井 莊一君 小山倉之助君 大麻 唯男君 岡田 勢一君 岡部 得三君 加藤 高藏君 金子與重郎君 神戸 眞君 川崎 秀二君 喜多壯一郎君 吉川 久衛君 楠美 省吾君 栗田 英男君 小泉 純也君 河野 金昇君 河本 敏夫君 佐藤 芳男君 佐伯 宗義君 齋藤 憲三君 櫻内 義雄君 笹本 一雄君 志賀健次郎君 椎熊 三郎君 重光 葵君 白浜 仁吉君 須磨彌吉郎君 鈴木 幹雄君 園田 直君 田中 久雄君 高瀬 傳君 高橋 禎一君 竹山祐太郎君 舘林三喜男君 千葉 三郎君 床次 徳二君 内藤 友明君 中島 茂喜君 中嶋 太郎君 中野 四郎君 中村三之丞君 中村庸一郎君 並木 芳雄君 橋本 清吉君 長谷川四郎君 原 彪君 廣瀬 正雄君 福田 繁芳君 藤田 義光君 古井 喜實君 本名 武君 町村 金五君 松浦周太郎君 松村 謙三君 三浦 一雄君 三木 武夫君 村瀬 宣親君 粟山 博君 柳原 三郎君 山下 春江君 山手 滿男君 吉田 安君 早稻田柳石エ門君 安藤 覺君 石橋 湛山君 小高 熹郎君 加藤常太郎君 木村 武雄君 河野 一郎君 始関 伊平君 島村 一郎君 鈴木 仙八君 世耕 弘一君 田中 彰治君 高木 松吉君 中 助松君 中川 俊思君 中村 梅吉君 根本龍太郎君 花村 四郎君 濱地 文平君 松田竹千代君 松田 鐵藏君 松永 東君 三木 武吉君 森 清君 山口 好一君 山村新治郎君 山本 勝市君 山本 正一君 亘 四郎君 有田 八郎君 大橋 忠一君 只野直三郎君 辻 政信君 福田 赳夫君 否とする議員の氏名 青野 武一君 赤路 友藏君 赤松 勇君 飛鳥田一雄君 淡谷 悠藏君 井手 以誠君 井谷 正吉君 猪俣 浩三君 石村 英雄君 石山 權作君 稻村 順三君 小川 豊明君 加賀田 進君 加藤 清二君 片島 港君 勝間田清一君 上林與市郎君 神近 市子君 木原津與志君 北山 愛郎君 久保田鶴松君 黒澤 幸一君 佐藤觀次郎君 櫻井 奎夫君 志村 茂治君 柴田 義男君 島上善五郎君 下川儀太郎君 鈴木茂三郎君 田中織之進君 田中 稔男君 多賀谷真稔君 高津 正道君 滝井 義高君 楯 兼次郎君 辻原 弘市君 永井勝次郎君 成田 知巳君 西村 力弥君 芳賀 貢君 萩元たけ子君 長谷川 保君 原 茂君 福田 昌子君 古屋 貞雄君 帆足 計君 穗積 七郎君 細迫 兼光君 正木 清君 松原喜之次君 三鍋 義三君 森 三樹二君 八百板 正君 八木 一男君 安平 鹿一君 柳田 秀一君 山口丈太郎君 山崎 始男君 山田 長司君 山花 秀雄君 山本 幸一君 横路 節雄君 和田 博雄君 漢沼稻次郎君 井伊 誠一君 井上 良二君 井堀 繁雄君 伊瀬幸太郎君 伊藤卯四郎君 池田 禎治君 稲富 稜人君 今澄 勇君 受田 新吉君 大石ヨシエ君 大西 正道君 大矢 省三君 岡 良一君 加藤 勘十君 加藤 鐐造君 甲斐 政治君 春日 一幸君 片山 哲君 川島 金次君 川俣 清音君 木下 郁君 菊川 忠雄君 熊本 虎三君 小平 忠君 小林 進君 河野 密君 佐竹 新市君 佐竹 晴記君 杉村沖治郎君 杉山元治郎君 鈴木 義男君 田中幾三郎君 長 正路君 辻 文雄君 堤 ツルヨ君 戸叶 里子君 土井 直作君 冨吉 榮二君 中井徳次郎君 中居英太郎君 中崎 敏君 中澤 茂一君 中村 高一君 中村 時雄君 西村 榮一君 日野 吉夫君 平岡忠次郎君 平野 力三君 細野三千雄君 前田榮之助君 松井 政吉君 松平 忠久君 松前 重義君 三宅 正一君 三輪 壽壯君 水谷長三郎君 門司 亮君 矢尾喜三郎君 山口シヅエ君 山下 榮二君 吉田 賢一君 岡田 春夫君 川上 貫一君 久保田 豊君 黒田 寿男君 館 俊三君 中原 健次君 中村 英男君
○議長(堤康次郎君) 本日はこれにて散会いたします。 午後十時五十三分散会