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16回国会衆議院1953/08/01

法務委員会 第28号

発言数
61
登壇者
5
会派数
1
開催日
1953/08/01

会議録

小林錡自由党

○小林委員長 これより会議を開きます。  本日の日程につきまして最高裁判所側より出席説明したいとの要求がありますので、国会法第七十二条第二項の規定によりこれを承認いたしたいと思いますが、御異議はありませんか。     [「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林錡自由党

○小林委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 これより請願の審査を行います。請願の審査は、紹介議員の御出席になつておるものにつきましてはその紹介説明を聴取し、関係当局の意見を求めることとし、紹介議員の御出席になつていないものにつきましては、その内容は文書表によつてすでに御承知のことと存じますので、文書表の朗読はこれを省略し、ただちに関係当局の意見を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     [「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林錡自由党

○小林委員長 御異議なしと認め、さようとりはからいます。  日程第一ないし日程第五はいずれも戦犯服役者に対する請願であります。一括して当局より意見を求めます。三浦政府委員。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 平和条約第十一条を廃止することは現在の国際情勢にかんがみきわめて困難なことと考えられますので、平和条約第十一条に認められた方法に基き、戦争犯罪人のすみやかな釈放の実現するよう鋭意努力を続けておる次第であります。  二、戦犯受刑者の全面釈放については、条約に基く勧告を行使し、昨年八月B・C級全員に対し、また立太子に際しては、A級を含む全員に対して全面赦免の勧告をなしたのでありますが、これに対し米国政府その他より、これを政治的解決することを避け、司法的個別的に審理するとの意向を明らかにして参りましたので、さらに個別的な調査を行つて、個別的な仮出所、減刑及び赦免の勧告をいたしておるのであります。その結果今日までに一、米国より仮出所七三名、二、英国より減刑十三名、この減刑により四名が、満期出所、三、フランスより減刑三十八名この減刑により三十五名が満期出所、四、オランダより仮出所十二名の許可が得られたのでありますが、今後も関係各国の好意ある措置に、多大の期待をもつて努力いたしておるのであります。  三、外地服役者の内地送還の問題は、比国、濠州、両国の好意ある措置によつて全員送還を見、民国においてはその中、五十二名の赦免釈放を見たことは、御承知の通りであります。ただソ連地区あるいは中共地区に抑留中の同胞に対しては、ソ連及び中共と正式な国交が行われておらない関係上、もつぱら人道に訴え、国際連合または第三国を通じてこれが促進に当る以外に方法がないのでありますが、その帰還の一日も早からんことを熱望してやまないものであります。  四、戦犯釈放のための特使派遣については、関係国の微妙な戦犯に対する国民感情を考慮の上、その人選時期等最も効果のあがるようにしてこれを実施すべきであると考えております。  五、外務省には最近戦犯担当の専任参事官が設置され、法務省と密接な連絡のもとに対外折衝に当つております。  六、英国の戴冠式にあたつては、出先大使館を通じて赦免の措置ありたき旨の要請をいたしましたが、期待する結果は得られませんでした。しかしあらゆる機会に赦免促進の方途を講じておる次第であります。  七、一時出所に関する改正法律の実施については、条約の精神と法律の趣旨を勘案して、適切な運用を行つており、おおむね在所者及びその家族も満足しておるものと思つております。  八、無罪冤罪者に対して国家が損害賠償をなすことについては、政治的、法律的にきわめて困難な問題があり、目下考究中であります。  九、戦犯者及び刑死者に対し援護法または恩給法を適用すべきについては、所管の厚生省または内閣恩給局において立案し、目下国会において審議中であり、戦犯者の一般人とほぼ同伴の取扱いなる模様と存じております。

小林錡自由党

○小林委員長 日程第六及び第七は、いずれも戸籍並びに除かれた戸籍の副本再製費国庫補助に関する請願であります。当局の意見を求めます。三浦政務次官。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 戸籍事務に要する経費は、地方財政法の建前上、市町村において負担するものとされております。戦災等により滅失した戸籍副本等の再製に要する経費は、現在のところ地方財政平衝交付金のうち、特別交付金の額の算定に加えることとしているのでありますが、請願の次第もありますので、今後さらに政府において検討を加えて行きたいと存じます。

小林錡自由党

○小林委員長 御質疑はありませんか。――なければ次に移ります。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に日程第八及び第九はいずれも駐留軍軍人軍属の不法行為に基く被害者に国家賠償金支払の請願であります。当局の御意見を求めます。――これは留保いたしまして次に移ります。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に日程第一〇及び一一は、いずれも駐留軍による接収団地建物解除に伴う元借地借家人に権利復帰に関する請願であります。当局の意見を求めます。三浦政務次官。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 占領軍、または占領軍に引続き駐留軍によつて使用されてきました土地、建物につきまして、請願の趣旨のような立法措置によつて、これらの土地建物の旧借地人、借家人の権利の復活を認めますときは、これらの土地建物について現に正当に権利を有する第三者に対して不測の損害を与える結果となり、また取引の安全を害することが少くないと考えられますので、このような立法措置を講ずることの当否につきましては、慎重な考慮を必要とすると存じますが、本問題は、目下当委員会において御研究中の由でありますので、その結果をまちたいと思います。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に日程第一二でありますが、これは旭川地方裁判所名寄支部庁舎新築に関する請願であります。当局の意見を求めます、石田説明員。

石田和外

○石田最高裁判所説明員 旭川地方裁判所名寄支部の庁舎は、大正八年の建設にかかるものでありまして、相当老朽しておりますことは事実でございます。何分すでに四十年を経過した建物が全国にわたりまして三分の一くらい残つておるという状況でございますので、早急の実現は困難かと思いますが、二十九年度等においてせいぜい努力をするつもりでおります。

小林錡自由党

○小林委員長 御質疑はありませんか。――なければ次に移ります。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に日程第一主ないし一七はいずれも裁判所または検察庁等の昇格の請願であります。当局の意見を求めます。三浦政務次官。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 ただいま申し述べられました本別簡易裁判所及び区検察庁を昇格して乙号支部を設置されたいとの請願の御趣旨は十分了解いたしました。政府といたしましても御不便の事情は了解いたしておりますが、裁判所支部の設置は最高裁判所の権限に属しておりますので、本請願の御趣旨は最高裁判所に伝達いたしまして、何分の考慮を願うことにいたし、検察庁支部の設置は最高裁判所の措置に対応して考えて参りたいと存じますから、さように御承知をお願いいたします。  次に札幌地方裁判所室蘭支部乙号を甲号支部に昇格方請願の御趣旨は、本分了解いたしました。政府といたしましても御不便の事情はよく承知しているのでありますが、裁判所支部に関する事項は、最高裁判所の権限に属しておりますので、本請願の趣旨を最高裁判所へ伝達し、十分の考慮を願うことにいたしたいと存じますから、さように御承知をお願いいたします。  次に、ただいまお申し述べになりました築館裁判簡易裁判所の支部昇格等に関する請願の御趣旨は十分了解いたしました。政府といたしましても、御不便の事情は了承いたしておりますが、裁判所支部に関する事項は最高裁判所の権限に属しておりますので、最高裁判所へ請願の御趣旨を伝達いたしまして、なお十分の考慮を願うことにいたしたいと存じますから、さよう御承知をお願いいたします。  次に、ただいまお申し述べになりました鹿児島地方裁判所鹿屋支部昇格方請願の御趣旨は、一応ごもつともに存じます。政府といたしましても、御不便の事情は了承されるのでありますが、裁判所支部に関する事項は最高裁判所の権限に属しておりますので、本請願の趣旨を最高裁判所へ伝達し、なお十分の研究を願うことにいたしたいと存じますから、さよう御承知をお願いいたします。

小林錡自由党

○小林委員長 次に、日程第十八ないし二十二は、いずれも各種の法務局、検察庁、または裁判所あるいはこれらの支部等の設置に関する請願であります。当局の意見を求めます。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 岡山県川上郡富家村に岡山地方法務局富家出張所設置の請願について申し上げます。出張所を設置すべきか否かについては、その地方の人口、交通、産業、面積の実態、登記件数及び隣接登記所の事務量等を十分考慮して決すべきでありますが、本請願の管轄とすべき富家村、平川村及び中村の一部についての既往三箇年間の総処理件数は、昭和二十五年二百六十一件、同二十六年三百三十三件、同二十七年三百十件、以上一箇年平均は三百一件でありまして、このような僅少の事件を処理するために特に地方法務局の出張所を新設し、職員を駐在させることは、これによつて受ける当該村民の利益に比し、国庫の負担がいささか多きに過ぎる観があり、国家財政の現状から見て、ただちに実現することは困難であります。しかしながら本請願中にもあるように、富家村、平川村及び中村の一部の現管轄登記所までは相当の距離であり、ことに平川村及び中村は山間の起伏が多く、交通機関がないため、村民は非常に不便のことと思われますので、将来において十分考慮すべきものと考えます。  次にただいまお申し述べになりました北海道千歳郡千歳町に簡易裁判所及び区検察庁設置方の請願でありますが、その御趣旨は十分了解いたしました。本件につきましては、去る第十二回国会の参議院にも同趣旨の請願が提出されまして、すでに調査の結果、その特殊的還境における事情は了解されるのでありますが、予定事件数がやや僅少であり、また他地方との均衡の問題もありますので、早急の設置は困難かと思いますが、最高裁判所とも協議いたしまして、なお十分研究いたしたいと存じますから、さよう御承知をお願いいたします。  次にただいまお申し述べになりました福島県石城郡植田町に簡易裁判所設置の請願でありますが、その御趣旨は十分了解いたしました。福島県石城郡は、全郡平簡易裁判所の管轄区域になつているものでありまして、御不便の事情は了解されるのでありますが、同郡勿来町からも同趣旨の請願があり、競願の形になつておりますので、最高裁判所と協議いたしまして、なお十分研究いたしたいと存じますから、さよう御承知をお願いいたします。  次に、ただいまお申し述べになりました北海道空知郡滝同時に札幌地方裁判所及び札幌地方検察庁滝川支部設置方請願の御趣旨は十分了解いたしました。政府といたしましても御不便の事情は了承いたしておりますが、裁判所支部の設置は最高裁判所の権限に属しておりますので、最高裁判所へ請願の御趣旨を伝達いたしまして十分の考慮を願うことにいたし、検察庁支部の設置につきましては最高裁判所の措置に対応して考えて参りたいと存じますから、さように御承知をお願いいたします。

小林錡自由党

○小林委員長 石田説明員、御意見がありましたら……。

石田和外

○石田最高裁判所説明員 裁判所関係の簡易裁判所設置、それから支部設置、それから乙号支部より甲号支部への昇格等の問題につきましては、ただいま三浦政府委員が大体述べられた通りでありまして、最高裁判所といたしましても十分考慮いたしたいと存じますから、さよう御承知を願います。

小林錡自由党

○小林委員長 御質疑はありませんか。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 日程第二三、舞鶴拘置支所廃止反対に関する請願であります。当局の意見を求めます。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 舞鶴拘置支所は大正八年の設置にかかり、大部分の建物は老朽し、敷地も狭隘で、わずか千五百坪余にすぎないため諸種の支障を来しておりまして、将来もこのままの状態で過して参ることは不可能な状況にあります。従いましてやむを得ず当所を廃止して、ここから自動車で約十五分の場所にある東舞鶴刑務支所に併合することを考慮しているわけであります。この東舞鶴刑務支所は、昭和十六年の創設にかかる元海軍刑務所が戦後法務省に所管がえになつたもので、敷地は約四千二百坪を有し、建物や設備も良好であり、百八十四名の収容力があります。環境も静かな場所であり、収容者の処遇が低下するようなおそれはありません。東舞鶴駅から市内バスの便もあり、さほど不便ではなく、裁判所への出廷に際しては護送自動車を使用することとし、その他運営にあたつては収容者の人権侵害を来さぬよう十分注意いたす所存でありますから、何とぞ御了承を願いたいと存じます。

小林錡自由党

○小林委員長 御質疑はありませんか。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 日程第二四、鹿屋市に鹿児島刑務所支所設置の請願であります。当局の意見を求めます。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 鹿屋市に拘置支所を設置することについては、同市の地域的事情並びに拘置支所に収容すべき被疑者及び被告人の数等を考慮した結果、法務省としては早くからその設置の必要性を認めて、昭和二十六年度以降毎年度にわたつて大蔵省に対して工事費予算の要求を続けているのでありますが、国家財政上まだ実現するに至らないのであります。しかし今後もこれに必要な予算的措置を講ずるように極力努力して、同市にぜひ拘置支所を設置したいと考えております。

小林錡自由党

○小林委員長 御質疑はありませんか。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に日程第二五は、傷害被告事件調査に関する請願であります。当局の意見を求めます。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 ただいまお申し述べになりました傷害事件は、被害者と加害者方両家の数年にわたる確執の結果発生したものと認められるものであり、当時捜査機関において、被害者及び関係人を取調べの上処分を請求したものであつて、事件を軽視した事実もなく、また必ずしも暴力の取締りに徹底を欠き、人権をみだりに侵害したものとも考えられない。もし請願の趣旨が確定裁判の結果をくつがえすことにあるのであれば、本件については法律上不可能のことといわざるを得ないのであります。

小林錡自由党

○小林委員長 御質疑はありませんか。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 なお日程第二六、刑事訴訟法の一部を改正する法律案の一部修正にに関する請願につきましては、すでに同法律案を当委員会において採決いたしておりますので、審査を省くことといたします。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に陳述書の審査を行います。  ただいま審査いたしました請願と同趣旨の陳情書すなわち陳情書日程中、第一ないし第一二につきましては、詳細は文書表で御承知願うことといたし、その他の陳情書、すなわち日程第一三以下につきまして、請願の趣旨に準じてその審査を行うことといたしたいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林錡自由党

○小林委員長 御異議なしと認め、さようとりはからいます。  それでは日程第一三より順次当局の意見を聴取することといたします。日程第一三及び第一四はいずれも司法保護事業費国庫負担増額に関する陳情でありますので、これらを一括して当局より意見を求めます。三浦政府委員。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 司法保護事業費国庫負担増額に関する陳情の趣旨は、保護司活動に対する予算の増額をされたいというにありますが、法務省としましては、保護司活動に要する経費の増額について従来努力を傾注して参り、逐年少額ずつではありますが増加しておりまして、保護司に対する謝金は、昭和二十四年度千八百余万円、昭和二十五年度二千六百余万円、昭和二十六年度右同額、昭和二十七年度右同額、昭和二十八年度減少して二千三百余万円でありますが、保護司が保護観察をいたしますのに必要な補導諸費は、昭和二十四年度二千百余万円、昭和二十五年度四千四百余万円、昭和二十六年六千三百万円、昭和二十七年度七千五百余万円、昭和二十八年度八千五百余万円というように増額いたしております。しかしながら保護司活動に要しまする全経費を支弁するのには十分とは言えないのでございますから、今後一層の努力をいたす所存でございます。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に日程第一五、戸籍事務取扱に関する陳情書を議題といたします。政府の意見を求めます。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 戸籍事務取扱いに対する陳情に対する意見を述べます。  本陳情に述べられておるような戸籍の記載方につきましては、先般その取扱いを改めまして、変死者であることを察知させるような記載を避けることとしました。またこのような従前の記載も、市町村長の職権訂正により、鉄道線路または何々川等の部分の記載を消除させることとし、かつこの旨は別途本陳情者にも通知しておきましたから、陳情者においてもすでに了承していることと考えております。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に日程第一六、地方法務局登記課並びに各支局出張所経費の増額配当に関する陳情書を議題といたします。政府の意見を求めます。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 本陳情の趣旨のごとき経費につきまして、協力を求めるようなことは、厳に禁ずべきことは申すまでもありませんので、さつそく実情を調査いたしましたところ、岐阜地方法務局におきましては、目下能率向上をはかるため、旧来の大福帳式の不動産登記簿を、バインダー式帳簿に改製する作業を実施中でありますが、簿冊の量も膨大に上り、かつ作業期間も相当長期にわたりますので、この作業遂行のために、関係方面に対し御迷惑をおかけするようなこともあろうかと考え、あらかじめこの作業についての理解と協力を得たい趣旨の申入れをいたしたことが判明いたしました。しかし経済面につきましては、寄附等の申入れは、全然してない事情にありますので、この点御了承願いたいのであります。  なお法務局関係の諸経費につきましては、逐年改善を見つつありますが、いまだ十分とは申されませんので、今後も事務遂行に支障を来すことのないよう努力したいと考えております。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に日程第一七、戸籍副本等の再製費全額国庫負担に関する陳情書を議題といたします。政府の意見を求めます。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 戸籍事務に要する経費は、地方財政法の建前上、市町村において負担するものとされております。戦災等により滅失した戸籍副本等の再製に要する経費は、現在のところ地方財政平衡交付金のうち、特別交付金の額の算定に加えることとしているのでありますが、陳情の次第もありますので、今後さらに政府において検討を加えて行きたいと存じます。  なお再製完了期間の延長については、別途考慮いたしたいと思います。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 日程第一八、毎年一回住民登録実施に関する陳情書を議題といたします。政府の意見を求めます。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 本陳情の調査は、住民登録制度の正確を期するため、各市町村財政の許す限り必要と考えますが、同制度は市町村の固有の事務とされている関係もあり、また国家財政の現状から見ましても、全国一斉に年一回実態調査を実施しこれに要する補助金を国から配布することは、目下のところ困難であると考えられます。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に日程第一九ないし第三四は、裁判所及び検察庁の設置、庁舎の新築及び改築等に関する陳情でありますので、一括して当局から御意見を述べていただきます。

三浦寅之助自由党法務政務次官

○三浦政府委員 日程一九から三二までは先ほどの請願のとき申し上げた通りであります。  三三を申し上げます。北海道川上郡弟子屈町に簡易裁判所及び区検察庁設置方陳情に対する意見を申し上げます。北海道川上郡弟子屈町に簡易裁判所及び区検察庁設置方陳情の御趣旨は、十分了解いたしました。  北海道は近時人口も漸次増加し、これに伴い、犯罪事件数も漸増の傾向にあり、札幌高等検察庁管内のみで、すでに数箇所から、その増設方につき請願や陳情がなされている実情でありまして、現在の簡易裁判所及び区検察庁の数各四十四箇所のみでは、必ずしも十分とは申されませんが、現下の国家財政事情等から、その増設は思うにまかせない実情にあるのであります。  さて今回陳情地の北海道川上郡弟子佃町に簡易裁判所及び区検察庁設置のことにつきましては、さる第十回及び第十二回国会にも、同趣旨の請願が提出されまして、すでに調査の結果、現所轄庁に至る御不便の事情等は了解されるのでありますが、予定事件数がやや僅少であり、他地方との均衡の問題もありますので、最高裁判所とも協議いたしまして、なお十分研究いたしたいと存じますから、さよう御承知をお願いいたします。  次に高知地方検察庁並びに家庭裁判所庁舎建築に関する陳情に対する意見を申し上げます。  本陳情の趣旨は、先般高知弁護士会からも御要望があり、法務省の立場といたしましても、裁判所と検察庁の庁舎の分離に関しては、同一構内または隣接地に設置さるべきものであると考えているのでありまして、従来の経緯はともかく、この際新らしい見地に立つて事を解決することを定め、最高裁判所経理局長と法務省経理部長との間に、陳情の趣旨に沿つた覚書の交換をすることとなり、目下最高裁判官会議の審議を受けている次第であります。最高裁判所が当方の意見に同意ならば、すみやかにその実現に着手する所存でありますから、御了承を願います。

小林錡自由党

○小林委員長 以上の陳情書に対する政府委員並びに説明員の意見に対して御質疑はありませんか。――御質疑がなければ、各陳情書に対する態度を決定いたします。  本日の陳情書日程中、第一ないし第三四の各陳情書は、いずれも委員会において了承することとし、その他についてはその決定を延期することにいたしたいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林錡自由党

○小林委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 先ほど留保いたしました請願日程第八及び第九、駐留軍軍人軍属の不法行為に基く被害者に国家賠償金支払の請願について、当局の意見を求めます。山内政府委員。

山内隆一調達庁総務部長

○山内(隆)政府委員 ただいま御上程になりました請願の件について、当局としての考え方を申し上げます。  駐留軍という言葉を使つてあるのでありますが、駐留軍に対する関係、すなわち講和条約発効後の不法行為につきましては、すでに行政協定十八条に基き、民事特別法も制定されまして、その法律に基いて、正式に損害賠償の意味で補償をいたしております。従つてこれについては、請願の趣旨とまつたく同一に行われておると申し上げてさしつかえないと思つております。  講和条約発効以前、いわゆる連合国軍人としての軍人軍属の不法行為に対する取扱いにつきましては、昭和二十二年十月二十七日、国家賠償法施行以後に起つた事件につきましては、年によりまして金額の相違はございますが、政府としてもたびたび増額をいたし、あるいは範囲を広めまして、見舞金として支給いたして参りまして、あるいは若干の漏ればなきにしもあらず患いますけれども、まずく大体その処理は了したと思つております。しかしながらもちろんその金額については、いろいろ見方によつて御意見もあろうと思いますが、政府としましては、いろいろの事情を勘案の上、たびたび増額変更等をいたしまして、すでに支給したものを、後に至つて過去にさかのぼつて請求を認める等のことまでもいたしましたので、この点についてはあらためて現在の制度のもとにおいて、ただちにこれを改めるということは非常に困難に思つております。昭和二十二年十月二十六日、国家賠償法施行以前に起つた事件につきましては、遺憾なが馬今までは非常にわずかな見舞金で処理いたしておりまして、中には漏れもたくさんあるやに1予想されておりましたので、最近政府内でも、いろいろ関係者が協議の上、七月十四日付で新しい支給基準を定めまして、今各県に通達をいたし、具体的調査に基いて、必要な金額の予算配付の申請を、八月二十日までにするように手配をとつてあります。それによりまして、予算配付をして、新しい基準基く見舞金の支給をいたしたいと考えて、目下これが実施準備中に属するわけでおります。この金額は、国家賠償法施行直後の金額に比べて、若干低いのでありますが、これはいろいろの関係から均衡をとる意味でいたしたわけであります。先ほど申しました通り、この金額としましても、過去に支給した金額に比べれば、格段の相違ではありますが、しかし人命に関する問題としての取扱いに、一体数万円というような金額ではたしていいのかどうか、そういう御批評はいろいろ立場々々によつて立つと思いますが、いろいろ財政の関係、あるいはすでに広汎にわたつて政府が実施いたしたその後の者との均衡を考えまして、これをさらに増額することはなかなか困難であろうと考えております。今までこの問題について実施いたした状況はさようなわけでございます。講和条約発効以後のことについては、最初申し上げた通りであります。発効以前の連合軍としての行動に対する分につきましては、今請願にありますような、正式の損害賠償というような意味で実施するということにつきましてま、事務的にはかなり困難があると思います。

小林錡自由党

○小林委員長 御質疑はございませんか。――林信雄君。

林信雄自由党

○林(信)委員 ただいまの御説明は私も了承いたしますが、関連してお伺いしておきたいと思うのです。国家賠償法の制定せられます以前のもの、すなわち終戦直後に占領軍による被害をこうむつたものは、むしろその後のものよりは比較的大きいものがあつたのじやないかと思うのです。私がその例として一つ存じておりますのでも、火薬の処理等は終戦直後は多かつたのですが、その処理の誤りよりいたしまして、非常に人命を殺傷し、また物を損傷したという事例を知つておるのであります。これは事の性質から、全国的に数はそう多くないかもしれませんが、比較的大きかつたのじやないか。それが当時の規則の建前からいたしまして、救済の方法がなくて、わずかの見舞金で済んでおる。しかしその後のものは、制度ができて相当適当に処理されたということで、それバランスをとる意味から行きましても、このたびお話のような措置がなされて適当に処理されますことはまことにけつこうなことだと思いますが、今承りますと、その救済の程度が、以前のものに薄くてその後に厚い――これは比較の問題ですが、そういうように言われますが、しかし一応考えましても、終戦真後の非常に疲弊困憊いたしておりました人々の被害であり、被害をこうむつてただちにその救済を得られなかつたというハンディキヤツプから見ましても、むしろ終戦真後の、これらの制度を見なかつた時代のものにこそできるだけ厚くすべきではないかという感じを持つのであります。財政関係からということならば一応考えられますけれども、これは財政的には全般的にながめて考えなければならないが、やはり事の性質に応じた処理がなされなければならぬかと思うのであります。何とかこの際適当な御処理が願えないかということが一つであります。  それから先刻来言われておりますのは、申出を待つての意味だろうと思うのですが、今回それぞれ手配されて申出を待つておるようですが、それはもう最後的なものでありましようか。もちろん周知徹底はおはかりになつていらつしやると思いますけれども、何しろ広い範囲のものでありますし、特殊な事柄でありますから、どうかして漏れがないとも限らないと思うのです。それは事後においても何とかまた考慮していただけるものなのでしようか、もうこれが絶対のものになるのか、この二点について御答弁願いたいと思います。

山内隆一調達庁総務部長

○山内(隆)政府委員 占領期間中におきまして、年によつて金額を区別しておる、あるいは国家賠償法施行前後によつて、いかに見舞金と申しながら、金額に差をつけておるということがはたして妥当かどうかということにつきましては、見方によつては、あるいは意味がないということも言えないとも限らないと思います。政府のとつた処置についての考え方は、私どもの一つの想像ですが、俸給等が物価の変動等によつて動いたと同じように、一番初め物価の低ときにいろいろな情勢を考えて金額をきめ、その後起つたものについて、物価なり賃金が非常に違つておる際に同じ額でやることはおかしいじやないか、従つててそういうきわめて事務的のことを考えて差等を設けたのじやないかと考えておりますが、さらに根本にさかのぼつて考えれば、いろいろな御意見も立つと思います。ただ講和条約発効以後と発効以前の占領期間中における取扱いを截然と区別したことについては、事人命に関することについてそう区別すべきじやないというような見方もないとも限りませんが、占領期間中の軍の不法行為については、責任はすべて連合国軍にあるという強い考えのもとに、すでに政府としても初めから軍において賠償をせられるように交渉したのでありますが、遺憾ながら日本政府の意向はいれてもらうことができませんでした。しかしながらその気持を決してあきらめた意味ではなくして、一方において交渉を続けながら、他方において、ほつてもおかれませんので、見舞金の支給の手続をとつたわけでありますが、講和条約の十九条におきまして、連合国軍側に責任がないのだということがはつきりきめられてしまつたので、これはりくつから言えば、それでは日本政府が責任を持つのだということも一概には申されないと思いますが、さればといつてほつておくわけにも参りませんし、関係者にも非常に気の毒だと思いますので、こういう措置をとつたわけであります。さような事情でありまして、今考え方を根本的に異にしてやるということについては非常に問題があると思いますが、なおまた御趣旨の点は十分検討してみたいと思います。この根本の趣旨は別として、金額ははたしてそれでよいのかどうか、ことに国家賠償法施行以前と以後について、そこにはつきりした区別を設けるかどうかというような点につきましても、なお十分研究してみたいと思います。ただ先ほど申しましたのは、政府として現在とつておることを申した次第でございまして、御趣旨につきましては十分検討して参りたいと思います。  それから先ほど申しました国家賠償法施行以前の取扱いをどうするかというようなことをきめて通牒を出すまでには、実にかような気持のもとに、各府県を通じ、あるいは調達局を通じまして、あるいは本庁としては新聞広告等で全国版で公告するとか、あるいは地方は地方で地方版で公告するとかいうことで、その他行政的の措置をとりまして、極力漏れのないようにということを考えて行動したいと思いますが、しかしながらいかにやつてもまだ漏れが絶対にないということは申しかねますので、一応事務の整理として日をきめておりますけれども、しかし別に法によつてそうしなければならないわけでもありませんから、漏れの絶無を期する覚悟で十分に調査して遺憾なきを期したいと風つております。

小林錡自由党

○小林委員長 基準というものはあるのですが、人が死んだ場合に大体幾らというような。

山内隆一調達庁総務部長

○山内(隆)政府委員 ございます。進駐の日から二十二年一月七日まで、それから二十二年一月八日から二十二年十月二十六日まで、それからその次からはほとんど年ごとに実は単価をかえております。そこで死亡の場合の例をとつてちよつと申し上げますと、二十二年の十月三十六日以前のとつた見舞金の支給基準というものは、これはどうもおはずかしいようなことでありますが、正直に申しますれば、五百円ないし千円の見舞金を出すようになつておつたわけであります。それから二十二年十月二十七日から二十四年の一月三十一日までやはり千円になつておりますが、二十四年の二月一日から二十四年十二月三十一日までは五万円、それから二十五年一月一日から二十六年三月三十一日までは十万円、それから二十六年四月一日から二十六年九月七日、講和条約調印の日までは二十万円、そうして処理したものでありますが、あまりにこれは少きに失するのではないか、ことに講和条約調印以後にきめた額に比べまして、どうもはなはだしく均衡を失するというような考え方から、二十二年十月二十六日にさかのぼりまして、それぞれ今申しました段階に応じて七万円、十五万円、二十万円、二十五万円と増額をして、まだ支給漏れの者はこの額、すでに支給したものについてはこの差額を支給するということによつて措置を了した次第であります。それから講和条約の調印から発効までは死亡の場合五十万円、現在行政協定十八条によつて民事特別法に基く賠償では百万円、こういうことに相なつております。その他もありますが、省略させていただきます。御質問がありますればお答えしたいと思います。

小林錡自由党

○小林委員長 これにて本日の請願日程全部について一応審査を終了いたしました。これより本審査会の態度を決定いたします。本日の請願日程中第一ないし第三、第五ないし第九、第二四ないし第二四はいずれもこれを採択いたし、議院において採決の上これを内閣に送付するを適当と認めたいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林錡自由党

○小林委員長 御異議なければさよう決定いたします。  次に日程第一〇及び第一一については採択と決定いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林錡自由党

○小林委員長 御異議なければさよう決定いたします。  なお本日審査いたしました請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林錡自由党

○小林委員長 それではさようとりはからいます。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 証人出頭要求の件についてお諮りいたします。すなわち人権擁護に関する件のうち、鹿地亘君関係事件について調査のため、鹿地亘君こと瀬口貢君、板垣幸三君及び三橋正雄君、以上三名に証人として出頭を求めるため、衆議院規則第五十三条による手続を進めたいと存じますが、御異議はありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林錡自由党

○小林委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――

小林錡自由党

○小林委員長 次に参考人招致の件についてお諮りいたしますつ同じく鹿地亘君関係事件に関連して、新潟地方裁判所の堀切順君に参考人として出席を依頼いたしたいと存じますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小林錡自由党

○小林委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。  なお証人出頭の日時は来る四日火曜日午前十時三十分、参考人招致の日時は三日月曜日午前十時三十分の予定でありますから、さよう御承知願います。  暫時休憩いたします。     午後四時四分休憩      ――――◇―――――     〔休憩の後は開会に至らなかつた〕

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