内閣委員会 第9号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1953/07/06
会議録
○稻村委員長 これより開会いたします。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題とし、その趣旨の説明を求めます。菊池行政管理庁政務次官。 —————————————
○菊池政府委員 ただいま議題となりました行政管理庁設置法の一部を改正する法律案の提案理由を簡単に御説明申し上げます。 政府におきましては、かねて行政運営の民主化と能率化を推進するため、行政監察機能の活用に意を用いて参つたのでありまするが、行政運営を改善し国費の効率的使用をはかりますことは、行政費を節減し、国民の負担を軽減するゆえんでありまするので、まことに刻下喫緊の要務でございます。この意味におきまして、行政の能率的運営を推進する行政監察の機能は、さらに一段と強化を策すべき要があると信ずるのでありますが、このため当面の措置として、監察の実施または監察結果の処置に関する権限等について、行政管理庁設置法に所要の改正を加えることといたしたのでございます。以下その要旨について御説明申し上げます。 第一に、行政監察を実施するにあたりまして、その実効を収めるためには、各行政機関の業務の実施状況について、実地に調査してその実情を把握する必要がありますが、現行法では、各行政機関に対して資料の提供及び説明を求めることについての権限を規定しているのみでありますので、監察を行うため必要な範囲内において各行政機関の業務を実地に調査することができることといたしたのでございます。 第二に、各行政機関の監察に関連して行います公共企業体の業務及び国の委任または補助にかかる業務の調査について、従来は特別の規定はございませんで、一般関係者に対する場合と同様に、資料の提出に関し協力を求めることができるという規定にとどまつておつたのでありますが、右の調査は、各行政機関の監察の手段として特に重要な関係を有するものでありますから、この限りにおいて当該行政機関と協力して書面によりまたは実地に調査することができることを明らかにいたしました。 第三に、現行法では、監察の結果については単に改善意見を述べることができるとの規定があるにとどまつていますが、行政監察の目的を達成するためには、どうしても勧告に基く改善措置を確認して、その改善を推進して行く必要がありますので、その勧告に基いてとつた措置について報告を求めることができることといたしました。 第四に、監察の結果は、場合によつてはこれを特に強く行政に反映させるために、内閣総理大臣に対しまして関係行政機関の長に所管事項の改善を指示するよう意見を具申することができる道を開いたのであります。 第五に、監察の結果、綱紀を維持するため必要があると認めたときは、すみやかにこれが是正の措置をとるため、これをそれぞれ関係行政機関の長に連絡いたしまして、その判断による適宜の措置が講ぜられるように意見を述べることができることといたしたのであります。 第六に、第二条第十二号について、昨年七月三十一日法律第二百八十八号による公共企業体労働関係法の改正に伴う所要の改正をいたしたほか、長官の権限を規定した第四条の各項の規定の配列を整理いたしました。 以上が行政管理庁設置法の一部を改正する法律案の提案理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。
○稻村委員長 次に補足説明を大野木次長に求めます。
○大野木政府委員 ただいまの法律案の各改正点につきまして、提案理由を補足して御説明いたします。 第二条第十二号の規定の一部を改めましたのは、公共企業体の説明規定としての引用条文中「公共企業体労働関係法」は昨年七月三十一日法律第二百八十八号をもつて「公共企業体等労働関係法」と題名が改められ、また同法中公共企業体の指定は同法第二条第一項第一号に掲げるものとなりましたので、右に伴う字句の修正をいたしたものであります。 第四条第三項を削り、同条第四項を同条第三項としましたのは、第四条各項の配列を整理するためであります。すなわち所掌事務全般にわたる長官の権限に関する諸規定をまず一括して第三項までに規定し、次いで監察のみに関する権限を第四項以下に配列することとしたものであり、削りました第三項は改正法案の第六項として規定しております。 第四条第四項の規定を設けました趣旨は、監察を実施するにあたりその実効を収めるためには、各行政機関の業務の実施状況について、実地に調査してその実情を把握し、これを検討する必要があることは申すまでもありませんが、現行法では各行政機関に対して資料の提供及び説明を求めることができる権限を規定しているのみでありますので、この際、監察を行うため必要な範囲においては各行政機関の業務を実地に調査することができることといたしました。 第四条第五項の規定を設けました趣旨は、第二条第十二号によりまして、各行政機関の監察に関連して、公共企業体の業務及び国の委任又は補助にかかる業務は調査ができることとなつておりますが、この場合の調査についての権限を明確にいたしたものであります。すなわち公共企業体及び国の委任又は補助にかかる業務の調査は、行政機関の監察の手段として、行うものでありますが、その調査に関する権限を明確にするため、行政機関の業務の監察に関連して、当該行政機関と協力して、書面によりまたは実地に調査することができることといたしました。 第四条第六項の規定は、すでに述べましたように、条文配列の都合で従来の第三項をここに移したものであります。 第四条第七項の規定を設けましたのは、監察の目的は、申すまでもなく行政運営の改善をはかることでありますから、その実を上げるためには、どうしても勧告に対して相手方のとつた改善措置を確認し、これを推進して行く必要があります。従来は、単に勧告し得るにとどまつておりましたので、今回関係行政機関の長に対し勧告した場合は、当該行政機関の長に対し、その勧告に基いてとつた措置について報告を求めることができることといたしました。 第四条第八項の規定を設けましたのは、監察の性格上、場合により必要と認めましたときは、監察結果の取扱いにつき直接内閣総理大臣に対し、関係行政機関の長に所管事項の改善を指示するよう意見を具申することができる道を開いておくことといたしたのであります。 第四条第九項の規定を設けましたのは、監察の結果、綱紀上問題となる点を発見した場合には、すみやかにこれを関係行政機関の長に連絡し、その判断による適宜の是正措置が講ぜられるように、意見を述べることができることといたしました。 簡単でございますが、以上補足説明を申し上げます。 —————————————
○稻村委員長 次に行政機関職員定員法の一部を改正する法律案を議題とし、その補足説明を求めます。大野木次長。
○大野木政府委員 この前提案理由の説明を申し上げました行政機関職員定員法の一部を改正する法律案につきまして、補足的な御説明を申し上げます。初めに蛇足かとも存じますが、定員法の建前について簡単に御説明申し上げます。 行政機関職員定員法は、国家行政組織法の第十九条の「各行政機関に置かるべき職の定員は、法律でこれを定める」という規定を施行するために、昭和二十四年の第五特別国会で制定になりましたものでございまして、その内容といたしましては、各行政機関に置かれる職の定員を定めることを目的といたしております。その行政機関の範囲といたしましては、第一条に「総理府、各省及びこれらの外局」というように規定いたしております。従つて行政機関でございません国会、裁判所に置かれる職員の定数は規定しておりません。また行政機関でございましても、内閣の機関でありますところの法制局並びに人事院、及び独立機関であります会計検査院に置かれます職員の定数は、規定いたしておりません。 次に定員を定める職員の範囲を「常時勤務する国家公務員で一般職に属する者(二月以内の期間を定めて雇傭される者及び休職者を除く。)」と限つております。従つて特別職の定員は本法の規制の対象とはなりません。たとえば保安庁の保安隊、警備隊等の職員のごときものでございます。それらはそれぞれ別個の法律によつて規定されているのでございます。また非常勤の職員も規制の対象外となつておるのでございます。また二箇月以内の期間を定めて雇用をされるものというのもこの定員法の規定の外でございまして、要するに常時恒常的に雇用される一般職の職員が、二の法律の対象となるわけでございます。そこでこのたびの改正案につきまして補足的な御説明を申し上げますが、この前御配付申し上げました資料をごらん願いたいと存じます。 まず第二条第一項の表を改正いたしまして、現行の合計六十八万九千五百八十一人を六十九万四千三百四十七人といたしておりますことは提案理由で申し上げました通りでございますが、その内容は大体ただいま申し上げます資料の通りでございまして、また必要によりましては、詳細は各省庁から御説明申し上げることと存じますが、一応この差引の増員または減員の概要を、この表によりまして申し上げたいと存じます。なおこの中には、現在国会で御審議中の法律案によるものも含んでおりますので、この点お含みおきを願いたいと思います。 それでは、この資料の総括表に載せてありますが、まず総理府では六百十三人の減となつております。それから法務省では五百十七人の増、外務省が六十九人の増、大蔵省が二百七十六人の減、文部省が百五十四人の増、厚生省が三百九十一人の減、農林省が二百三十人の減、通商産業省が百二人の減、それから運輸省八十五人の増、郵政省が五千五百六十一人の増、労働省十八人の増、建設省二十六人の減となつております。 次に、それを各省それぞれについて、おもな点だけを申し上げて参ります。まず総理府におきましては、本府におきまして恩給法の一部改正のために軍人等に対する恩給復活に伴う事務の増加によりまして八十人の増員がございます。それから俘虜情報調査事務の減少に伴う減が四十四人ございます。次に、調達庁で漁業補償、特別損失の補償、使用解除財産の補償等業務量の増大に伴う増が二百六十九人でございます。また内部管理事務の簡素化及び賠償指定解除物件返還業務の減に伴う減員が二百四十六人、それから業務量の少い出張所の廃止、統合に伴う減員が二百二十七人となつておりまして、差引、調達庁は百九十五人の減と相なつております。さらに行政管理庁の監察事務の処理の合理化に伴いまして三十五人減少いたします。それから保安庁では、海上保安大学の学年進行に伴う増八十人、ヘリコプター使用機数の計画変更に伴う減四十六人、教育機関における警備救難関係養成人員減少に伴う減百七十二人、教育計画の縮小に伴う船員予備員の減三百三人で、差引四百四十一人の減となつておりますが、これはいずれも現在の運輸省海上保安庁の分でありまして、ここに掲げておりますのは、将来海上公安局法が実施された場合に、保安丘に移管される分を計上いたしております。なお現に保安庁に在職する職員は特別職とされており、この法律では定員を定めておりません。 次に法務省では、大村第二入国者収容所増設に伴う増二百二十七人、不法入国者及び不法在留者の違反調査事務の強化に伴う増三百人、少年鑑別所分所新設等に伴う増八十七人、成人に対する保護観察制度の強化に伴う増九十三人がありますが、この保護観察制度を強化するため、これと表裏一体の関係にある監獄業務から職員を移しかえることとし、このため監獄職員について百八十人の減となつております。 次に外務省では、海外移住局設置に伴つて六人の新規増、在外公館新設及び拡充に伴う増九十四人があり、減の方では、内部管理事務の減少に伴う減二十四人があります。これは終戦直後において、外国から帰還する在外職員の受入れに要した事務等が減少したことによるものであります。 次に大蔵省では、私設保税地域の出願増加に伴う税関特派職員の増二百人がありますが、これは輸出入貿易の伸張に伴うもので、従来漸増して来ているものであります。減の方では、賠償指定解除国有財産管理事務の減少に伴う減二百人があります。また国税庁では、国税庁、国税局、税務署全般について事務処理の合理化を行うこととして、減二百六十一人となつております。 文部省では、増加はそのほとんどが国立学校の職員についてでありまして、学部、学科等の増設に伴う増七十五人、東京大学応用微生物研究所の新設に伴う増二十六人を初め、合計百五十五人の増となつております。 次に厚生省では、国立癩療養所の増床に伴う医師、看護婦等の増五十五人、国立光明寮の学級増に伴う増四十二人、麻薬取締り事務の一部地方委譲に伴う減百四十六人、国立病院の地方委譲に伴う減三百四十二人等があります。 農林省では、特定農業地域振興事務の増加に伴う増二十人のほか、各事務の増加について本省で九十九人の増加を見ておりますが、減の方では、農作物調査事務処理の減少に伴う減九十八人のほか、食糧庁における事務処理の合理化に伴う減八十九人、水産庁における水産業基礎調査員制度の廃止に伴う減百十八人等がございます。 次に通商産業省では、航空機等の生産に関する事務の増加に伴う増二十七人、公益事業の聴聞事務の減少に伴う減二十九人、アルコール専売事業の縮小に伴う減四十六人等がありますが、他方特許庁におきまして、審査及び審判事務の増加に伴う増二十一人がございます。これは最近における特許申請の増加によるものであります。 次に運輸省では、航空交通管制の実施に伴う増員百五人、東京国際空港を昨年七月から管理することになりましたので、これに伴う増百五十一人、航空気象事務の整備強化に伴う増百二十三人で、いずれも航空関係事務の増加によるものでありますが、他方わが国航空の自主態勢化により、航空保安に関する駐留軍協力業務の減少に伴う減百四十一人があり、また教育機関における水路燈台関係職員の養成人員減に伴う減八十七人等があります。 郵政省では、旧軍人等に対する恩給支給の復活に伴い、その支給事務を郵便局が扱いますので、これに必要な五百十人の増、電話設備の拡充に伴う増七百九十八人、電気通信業務賃金要員の定員化四千七百八十五人がありますが、他方電電公社から受託している電信電話設備の一部を電信電話公社に移管することにより、四百九十二人の減となつております。 次に労働省でありますが、公共企業体労働関係法が改正され、従来の国鉄、専売、電信電話各公社のほかに、新たに郵政、林野を初めとする政府の企業職員がこの法律の規制を受けるに至りましたので、これが事務量の増加に伴う増が、仲裁委員会と、調停委員会を合せて二十八人であります。 建設省につきましては、わずかの減員で、特に申し上げるほどのかわりはございません。 次の表は、本法案附則第五項の関係を表にしましたものでありますが、これは総理府保安庁のところで申し上げましたように、現在の運輸省海上保安庁が海上公安局発足の日の前日までの間、現在通り存続いたしますので、これに基きまして、第二条第一項の表のうち海上公安局に関する部分を運輸省海上保安庁の分として掲げたものでありまして、これによりますと、実際には運輸省の定員は、最後の十三ページにあるごとく、三百五十六人の減となるわけであります。 法律案にもどりまして、附則の各項について御説明申し上げますと、第一項におきましては、改正法律の施行期日を昭和二十八年八月一日といたしました。第二項は大蔵省本省の職員の縮減につきましての例外的な取扱いでございますが、これは大蔵省本省の定員中、地方の財務局に勤務する賠償指定の解除を受けた国有財産の管理保全事務に従事する職員につきましては、これらの物件が払下げまたは貸付が行われるのに従いまして、昭和二十八年度中二百人を整理することといたし、その終期を本年十二月三十一日と予定しておりますので、それまでの間二百人の職員を定員に附加して認めることといたしたのであります。 第三項は、水産庁の職員についての前項同様の例外的取扱いでありまして、これは水産業基礎調査員制度のうち、現地駐在員六十七人につきまして、現在の調査年度が終了いたします九月末までは定員に附加して認めようとするものであります。 第四項は、通商産業省本省の職員についての例外的な取扱いでございますが、これは貿易特別会計につきまして、その残務処理の進捗状況から見て、本年八月一日において五人を整理し、残り六人は十二月末日まで定員に附加して認めようとするものであります。 第五項は、先ほど運輸省のところで申し上げました通り、海上公安局法が施行される日の前日までの間、海上保安庁が運輸省の外局として存置されますので、これに伴う定員関係の例外規定を設けた次第でございます。 第六項におきましては、引揚援護庁が来年三月三十一日まで存続いたしますので、厚生省の本省と引揚援護庁の職員の定員について、来年三月三十一日までの暫定的な措置を定めたものであります。 次に第七項におきましては、各行政機関において改正後の定員を越える職員を、昭和二十八年十一月三十日までの間、四箇月間定員外として置くことができることといたしまして、人員整理を円滑に行うよう措置いたしております。 最後に第八項でございますが、これは単なる項の整理をいたしただけでありまして、単なる技術的な問題でございます。 大体以上がこの法律案の内容の御説明でございます。 —————————————
○稻村委員長 この際お諮りいたします。ただいま当委員会に付託されております恩給法の一部を改正する法律案は、国民生活に密接なる関係のあるきわめて重要な法案でありますので、公聴会を開くこととし、議長の承認を得ましたならば、来る十四日公聴会を開き、広く一般の意見を聞きたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○稻村委員長 御異議なければそう決定いたします。 なお公述人の選定につきましては、委員長は、理事諸君と御相談の上決定したいと存じますので、委員長に御一任願います。 本日はこの程度にいたし、次会は明日午前十時から理事会、十時半より委員会を開くことといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時一分散会