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16回国会衆議院1953/07/28

電気通信委員会 第20号

発言数
66
登壇者
7
会派数
4
開催日
1953/07/28

会議録

成田知巳日本社会党(左)

○成田委員長 これより開会いたします。  放送法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続けます。質疑は通告順にお許しします。橋本登美三郎君

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 長谷政府委員にお尋ねいたしますが、第九条の「協会は、第七条の目的を達成するため、左の業務を行う。」その中の二ですが、「国際放送を行うため、放送局を設置し、維持し、及び運用し、又は政府の施設を使用すること。」ができる。この政府の施設ですが、この放送法のできる当時は、国際放送無線局が政府の所有であつたのでありますから、それを放送局をして使用せしめておつたわけでありますが、現在ではおそらく国際電信電話会社の方に政府から移譲せられておると思うのでありますが、これに関係して政府としてはどういうような処置をとつておられるか、それをお聞きしたい。

長谷愼一郵政事務官(電波監理局長)

○長谷政府委員 ただいま御指摘の点は、私どもいろいろ研究をいたしたのでございますが、この条文にございますように、「国際放送を行うため、放送局を設置し、維持し、及び運用し、政は政府の施設を使用すること。」こういうふうになつておりまして、これはもしも放送協会が政府の施設を使用したいというような希望がありましたならば、この条文からは、一方政府側としては施設を提供しなければならない義務が出て来るようにも考えられるのであります。電気通信省時代のときには、そういう考え方でも支障ないのであり事けれども、今回たまたま御指摘のように、国際電信電話株式会社として、持殊会社ではありますけれども、民営の形になりましたものに、国際電信電話株式会社の施設を使用することという文字を条文に入れることによりまして、会社側に義務を負わせるということになつてはいけないのではなかろうか、この中に入れることによつてそういう解釈も生れて来るようでございます。その点いろいろ問題があるのではないかと存じます。また一方放送協会は、いかなる会社なり、あるいは団体なり、あるいはまた個人なりとも、契約によりまして、いろいろな施設なり、機械、設備なりの提供、使用ということが確保できるわけでありますので、国際電信電話会社の施設を使用する道は協会に残されておりますので、特にこの法文の中に、国際電信電話会社の施設を使用することができるというような条文を入れなくても支障はないのではないか。また先ほど申し上げましたように、入れることによつて会社に義務を負わすということにもいろいろ問題がございますので、今回このままの形で解釈上支障がないと存じまして、このままにいたしたのであります。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 国際送放は、原則として国家が国際親善のために、あるいは文化交流のために行くのが主たる目的と思うのであります。せちろんまた日本送放協会としても、第三国との送放交換を自分のプログラムの向上のために使うということもあり得るのでありましようが、この大部分は国と国との親善関係、あるいは日本の国を第三者に周知徹底せしめる、こういう目的で大体国際送放というものは政府が命令することもできるし、かつまた国と国との関係が主でありまして、現在国内の送放受信料によつて国際送放を行つておりまして、その一部分はもちろん政府が負担しているのでありますが、おそらく現在の状況では、国際送放にかかる費用の何分の一かを国が出しているにすぎないだろうと思う。はつきりした数字は私は聞いておりませんが、もし御承知ならばお示しを願いたい。国際送放にNHKはどれくらい使つておつて、そのうち政府がどのくらい金を出しているか。従来のように政府の無線局を無料で使用することができる場合においては、その関係だけでも助かるわけでありますが、現在国際電信電話会社に対して、これを使用する場合に支払つておるのであるか。も上支払つておるということならば、国のためにするといいますか、国の命令によつて行われる送放をもこれをもつて行うのでありますから、NHKの負担が加重されておりはしないかと思うのですが、その点の状況はどうなつているかをお知らせ願いたい。

長谷愼一郵政事務官(電波監理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。ただいまお話のように国際送放は、国際親善を目的といたしまして、国家的な立場からなされるものでございますので、この送放に対しましてその費用を国が負担し、あるいはあらゆる援助を与えなければならぬということは、お話の通りでございます。ただ国家がやつておる国際放送であるぞということを看板に国家の名を出すということは、かえつてその国際放送を外国が聞かなくなる。従つて看板は国家ということでなしに、協会あるいはそのほかの形の違つた看板のもとに行うのが国際放送の現状でございます。また最近の傾向ではないかと思います。従いましてこの放送法もそういう趣旨からでき上つておるのだと存じますが、国が放放協会に命令を出して、送放協会の名において、また送放協会の責任において国際送放を実施していただく、こういうことになつておるわけであります。なお放送協会は、条文からいたしますと、国からの命令がなくとも、自体の考え方で、国際送放を実施し得る形になつておるわけであります。いずれにいたしましても、国際放放は国際親善上非常に重要なことでございますので、御案内のように政府といたしましては、現在まで五方面に向つて毎日五時間の国際放送を実施してもらう、こういうことを放送協会に対して命令を発し、またそれに必要な費用を交付金として交付いたしておるわけであります。その算定の根拠は、国際放送に使用される一切の機械の使用料、これは国際電信電話会社の分に対する使用料を含んでおります。それから五時間の番組を編成するに必要な費用、そういう点を全部計算いたしまして、費用を、政府から交付金の形で、協会の負担がないような形で計算をいたしておるのであります。しかし一方放送協会におきましては、政府が一応考えておりますのは、言葉は日本語と英語だけ、しかもニユース及びニユース解説を主として行うとい考え方で算定されておりますが、国際放送が十分聞かれるようにするためには、そのほか音楽とか演芸とかいう、いわゆる娯楽番組も入れなければなりませんし、そういうことのために、実際に放送協会が国際放送にかけておる費用は、政府の交付金よりも上まわうていることは事実でございます。また一方放送に出演する方々の謝礼金等も、政府の交付金から参りますと、卑近な話でござい事が、旅費、呈、そういう点の考え方も、協会の実際とは多少違つております。また通訳等の費用等についても、多少算定根拠が違つておりますために、実際協会が国際放送に使用されております金額よりは下まわつておりますが、ただいまお話のように何分の一というような極端なことにはなつていないと存じております。なお手元に数字が用意してございませんので、後ほどはつきりした数字で御説明申し上げます。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 大臣が見えられて、大臣に対する質問があるようでありますから、簡単にいたしますが、なおこれらに関連して協会予算の編成権は、NHKの経営委員会にある。これは法的にそうですが、その場合に予算を編成するについての協議権といいますか、そういうものは郵政省にあるのかどうか。どうも法文はその点明らかになつておりません刀予算を編成する権限はNHK当局にあると思いますが、しかしこの編成に関する協議をする権限が政府当局にあるのかどうか、この相談をなる根拠は法文の上にあるかどうか、その点を伺いたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 この点は電電公社の場合と違いまして、放送協会の場合は、郵政大臣が協会に、予算をつくるときに相談をしろということを求める権限はないのであります。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 そうしますと、すでに原案として決定せられた予算書を、郵政大臣は今度は国会に提出する義務を負うわけですが、その原案に対して、これは適当である、不適当である、こういう修正をすべしという権限はないと解釈してよろしいですか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 御指摘の通りでありまして、郵政大臣としてはただ意見を付することができるのであります。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 そうしますと、予算を通じての全国あまねく普及の義務、その他放送体として行うべき義務、NHKが与えられた義務ですが、それらは予算を通じて見ると、政府はこれに対して予算を通じてこれらをなさしめる権限というか、指示権も勧告権もないと解釈してよろしいのですか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 その点の権限は、今度の改正を承認していただきますならば、郵政大臣は必要な命令ができる。従つてそれを命令するために費用が必要であるということになれば、当然料金などの点で改訂申請が出て来たときそういう点を考慮して許して行かなければならぬ、こういうことになると思います。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 現在法律が通つておらぬのでありますから、その法律についてお聞きしておるのではないのです。現行法のもとにおいて政府が予算の審議をして、妥当なり、妥当でないという意見を付して国会に承認を求める。妥当なりという見解を出した場合においては、政府の意図が含まれておるのでありまして、政府の意見と一致しておるのでありますから問題はありますまいが、妥当でないという場合におきましては、すなわち放送法によつて放送協会はあまねく放送を普及せしめる義務を課せられておるにもかかわらず、その予算案を通じてそれらが不十分であつた場合に、従つて協会に対してこの予算案、は放送法の示す全国あまねく普及せしめる義務を十分に果しておらないから、不適当であると突き返す権限はないのですか。それは単に適当、不適当という意見を付して、国会に承認を求めるということであれば、この予算案に対する最終的責任は、適当であるという意見書をつけた場合には郵政大臣になくてはならぬと思うのですが、そうなりますと、その関係においても法的根拠が非常にあいまいではないかと思うのでありますが、この点お尋ねいたします。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 その点が今の放送法にやはり欠点があると考えますので、政府としては放送法に基いてそういうことを要求でき得るにかかわらず、それを現実に要求する措置が法的にははつきり規定されていない。予算は、今御指摘の通り出して来たものは、一応意見を付することはできても、それを修正するわけに行かない。また予算をつくる全段階において、そういう特殊の命令を出せないということであつて、従つて今の法律ではそういう面にも法律として欠陥がある。こういうように考えておるので、今度の改正案を出すことになつたのであります。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 そこでその予算案が国会に承認を求められるのですが、法律上の建前から見て、その予算案に対上して修正は困難ではないか、従来はそういう解釈をとつて参つておるのでありますが、政府がその予算案に対して不適当であるという意見を付して、また国会もこれを不適当として承認しなかつた場合、あるいはまた政府が適当であるという意見を付したのを国会がこれを承認しなかつた場合、その結果においてどういう事態が生ずると考えられますか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 この点はこの放送法の行き方からいたしますれば、国会にもそれを修正する権限がありませんので、御承知のように郵政大臣が適当でないという意見を付しておると、国会が協会を呼び出して協会の意見を徴するということになつておりますが、それ以上は何ら国会にも権限がないということになつておるので、承認が得られないということになると、一応また協会に予算案を返す。そうして協会はさらにあらためて国会の意のあるところをくんで予算をつくり直して、また出すという形にしないと問題が解決しない、こういう関係になつております。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 今の大臣のお答えでありますと、それが期間があつて、予算のさしもどしを行つて、いわいる再検討した上で提出せられて、間に合えばけつこうですが、間に合わない場合が、この場合においては大いに予想されるのですが、その場合において予算を承認しなかつた場合、日本放送協会としては支出、収入等いかなることによつて行うべきでありますか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 その点も今の法律の上からは処置のしようがない。今までは先般問題になりました暫定予算の問題と同じように、法的に十分根拠がなくて運用がついて来てあつたというような関係になつてあるわけでありますが、御指摘を受けてよく検討してみますと、そういう点においてもこの法律については欠陥があるように思います。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 そこで最後に、そうしますとこの予算案はそれほどに、政府においても修正権もなし、国会においても修正権もない、そういう軽微な予算案であるから、この暫定予算は将来修正案ができましても、いわゆる緊急集会にかけるべき予算でないかどうか、この点を承りたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 国の予算及び政府関係の機関の予算が緊急集会にかかるというような場合には、やはりそのように、御審議願わなくちやならないと考えるわけであります。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 というのは、他の政府関係機関予算は、これはそれぞれの公社法等におきましても、国の予算とともにこれを提出し、審議を願うことになつております。この放送協会の予算案は国の予算とともにということになつておりませんので、従つて当然本委員会にかけられて審議を求められるようになつて、一塊で国の予算は財政法で、一方は公社会計法によるのですけれども、そういう場合に予算の立て方及び承認の仕方が異なつておるようなものでありますから、考えようによつては緊急欠くべからざる予算として国が扱う必要がないようにも考えられるのでありますが、従つてつなぎ予算は当然国会に対しては全予算案を事後において承認を求める。一部分を含めて全部を求めるという形式で、つなぎ予算は形式的に単に郵政大臣だけの認可なり了解なりで行つてもさしつかえないという予算ではないか、こう考えられるのでありますが、それに対する見解はいかがでありますか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 この点は御指摘のように、他の公社の予算などと表現が非常に違うのでありまして、これはおそらく放送というもの、それから放送協会の性格、それからこの法律が公社などの法律よりも時期的に早く考えられたというような、いろいろな関係があつて、そのようになつておると思うのでありますが、私どもとしてはやはりこの予算の本来のあり方からいたしまして、たとい他の公社の予算が国の予算とともにという表現がされてあり、これにはそういうようになつておらない、また審議を受ける委員会が、一方は予算委員会であり、一方は電通委員会というようになつておりまして、まあ予算といたしましては他の公社関係の予算と同じような扱いをなるべくしたい。従つて緊急集会において他の予算が審議されるような事態の場合には、一緒にここで審議をされておく方がいいように思う、こう考えられろのであります。

橋本登美三郎自由党

○橋本(登)委員 原則としては一応そうした慎重な態度をとつて、予算の承認を求めるということで私もよろしいと思うのでありますが、ただこの協会の予算だけは、国の予算とともにという条項が抜けておりますために、ややもすれば提出の時期及び提出者の関係が違つておると思います。従つて緊急集会等にも間に合わない場合があり、かけられない場合が起きて来はしないかと思いますが、それに対する救済規定を設ける必要があるかどうか。どうお考えになりますか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 この点はいろいろ御審議の途中でお教えをいただいたのでありますけれども、私どもといたしましてはなるべくはやはり調子をそろえてしておく方がいい。従つてそういう観点から、はなはだしい欠陥がある場合には、この機会に、もしくは次の機会になるべく調子を合せるようにしたい、こういうように考えます。

成田知巳日本社会党(左)

○成田委員長 甲斐政治君。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 大臣、局長、上着を脱いでいただきたいと思います。質問するのにも気がねをします。どうぞ、暑苦しい部屋でありますから……。  本日の本委員会は、出席きわめて蓼蓼たるものであります。出席者は非常に御熱心でいらつしやるのですが、いつもそうですが、これではこの電通委員会が下足預かり所ではないが、名札預かり所に変化してしまつておるようであります。これは国会側の責任でもあるのですが、同時に各政党、特に大臣も政党の幹部でいらつしやるが、こういうふうな時期に何らかのお考えがあることだと思います。大体われわれの電通委員会というものは、きわめて国会内でも軽視されておる傾きがあるのであります。これは国会自体がみずからあなどつておるせいでございますが、またひいてはわれわれの電通委員会の所管の業務と申しますか、この国務が一般的に軽視されておるという結果であろうと思うのであります。大臣も他の自治庁や管理庁の長官も兼ねておるようでありますが、郵政大臣としてはほんの、おそらく三分の一か五分の一の力しか、時間的に注ぐ余裕がないのではないか。大いに大臣は努めておられますが、現在の政府の人的配置からいつて、この委員会が軽視されておるということを感じさせられるのであります。さらにまた電波監理局が、行政整理、機構縮小の結果でございますが、これが現在のように縮小されたことに対しても、われわれとしてははなはだ遺憾な感じを抱いております。と申しますのは、この委員会の所管の国務というものは、総じてこれ国の神経系統の仕事をつかさどつておるものだと思います。一人の人間でも神経に異常を来しておるならば、あるいは疾患があるならば、十分一個の人間としての思考も活動もできないと同じように、とかく国全体としてこの国政が軽んぜられておることを非常に遺憾と思います。これらについてのお考えを承りたいと思います。しからばどうしたらよろしいのかという積極的な御意見があれば、これまた承つておきたいと思います。  第一、電波の方からだけ申しましても、この電波の広汎性、瞬間性、瞬間的にきわめて広い地域にこの電波が及ぶ、影響するところが大きいという点から申しましても、なおざりにできないものだ。ある意味から申しますと、新聞、雑誌よりもつと重要な働きなり結果なりを招来するものだ、かように考えておるのであります。さらに国際放送関係から申しましても、わが国としてこの電波が今日のように軽んぜられてよろしいとは断じて言えないと思います。それからまたあとで御質問いたしますが、不法電波の問題であります。これは海外からも、あるいは国内から海外に向つてもしきりに発射し、発射されております。こういう点から申しましてもきわめて重要であり、あるいは電気通信の機器、この産業はわが国としてもきわめて将来ある大きい産業であろうと思う。貿易の点においても、この電気通信事業の将来というものは、われわれは新たにこれを育成し、開拓しなければならない部門であろうと思うのであります。こういう点についても、大臣のお考えを承つておきたい、これが私の質問の第一点であります。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 とれはどうも、具体的に出て参ります回数が少いとか、時関が短かいとかいうことで、そういうように御指摘になつたのであれば、まさにその通りであると思うのでありまして、何にいたしましても、たくさんの兼務をいたしておるので、ただ私自身がどういう感じでいろいろな兼務をしておりますか、各役所の間でどこに重点を置くのを考えておるかということでございますと、実は全然逆なんでありまして、私が初めに、こういうように三つも兼務になるときのいきさつを何ということなしに聞かされておるところでは、まあ郵政省がそんなに仕事がないからいいのじやないかというような話であつたように聞いておるのでありますが、現実に就任をしてみましてからは、とんでもない、郵政省は仕事がないどころではない、非常に仕事がある。しかも非常にみな重要な仕事ばかりであるというように感じましたので、それ以後の私のあまりたんともない力をどちらに一番注いだかということになりますと、郵政省関係に一番よけい注ぐ。従つて委員会なども一番よけいに出て来ておるわけなんであつて、最も私が委員会に出て行かないで非難を受けておりますのは、地方行政委員会であるわけなんであります。この方は自分でも幾らか中味を承知をしておりますのと、それから委員の方方が非常に親しく、長年おつき合いを願つておつた方々であるために、幾らか気安くなつておるという感じもあつて、あちらの方が一番怠けたというような結果になつておるわけであります。そこでさらに郵政省の仕事のうちでも、実は電波関係の仕事が、一番何もわからないのでありまして、従つて一番骨の折れます仕事なんであり、ただこれが現在の仕事であると同時に、御指摘のように将来限りなく、重要性を増して行く問題でありますので、私もこれから大いに勉強して、一生懸命やらなければならない仕事の分野であるということは十分承知しておるわけでありますが、ただ今日の段階では御質問を受けましても、御満足いただけるような答弁ができないでまことに恐縮しておるわけでありますけれど、重要性を見、重点を置いておるということは、少くとも私の頭の中ではそのようになつておりますので、御了解願いたいと存じます。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 大臣の大いに努められておることは十分われわれ認め、敬意を表しておるところです。ですが、先ほどから申すように、あまりたくさんしかも重要な部局をお持ちになつておつて、その結果かようなことになつておるのですが、他を断つてひとつこの郵政大臣に専念せられるようになさつたらどうですか。われわれは緒になつて、ほんとうに重大な国務を大いに推進して行きたいと考えておるわけでありますが、それが一つと、それからさらに電波関係では、電波監理局が、予算その他の点においては十分に活動ができるようにしていただくようなお考えはないかどうか、これはわれわれ希望しておきます。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 これはものの考え方としては当然どれかの職務に専念をさせていただく方がいいとは思いますが、何にいたしましても、内閣の都合で、こういうようになつておりますので、私どもとしましては命じられた以上は、どれも手落ちのないように、乏しい全力をあげて努めるという以外に意思を表明することはできませんので、御了解を願いたいと思います。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 それは大臣の都合もありましようけれども、大臣が積極的に断つてでも専念すると答えるくらいの積極性はほしいと思つているのですが、それはそれだけにしておきます。  次に不法電波についてお尋ねしたい。どの地帯からどういうふうに国内に向つて発射されているか、あるいは国内から他の地帯に対して、また国内相互の間において、どんな現状であるかということを承りたいことが第一点。それからそれに対してどういう措置がとられているかという点についてお答えを願いたいと思うのですが、これは事秘密に属することがありとすれば、さしさわりのないところだけここでお答えを願い、さらに別の形式でお答えを願いたいと思います。

長谷愼一郵政事務官(電波監理局長)

○長谷政府委員 国内における不法電波の調査、これは私ども探査という言葉を使つておりますが、この仕事は郵政省の電波監理局の中の一つの重要な仕事でございまして、電波監視局というような組織を全国的に持つておりまして、昼夜二十四時間、不眠不休でそういうものの探聴をやつております。この電波監視の仕事は、政府が許可を与えました、いわゆる合法的な無線局が、法律やあるいは法律に基く規則その他の法令に準じた運用をやつているかどうか、いわば空の交通整理のような仕事もやつているのでありますが、それとともにただいま御指摘の不法電波の探査もやつているわけであります。国内からそういうような不法電波が出ているとわかりますれば、ただちに方向探知器によりましてその場所を的確に決定し、検察庁と連絡の上で告発の手続をとりまして、家や、たれがやつているかということがわかりましたならば、あとは検察庁の方へ引渡しているのが現状でございます。ただいま特別に申し上げるほどのことはございませんが、先ほどお話になりましたように、不法電波のうちの性質によりましては、非常に極秘のうちに行わなければならぬものもあるわけでございます。しかし現状におきましては、不法電波として私の方の探査の仕事の対象になつて来ておりますのは、学生あるいは特に電波の技術上の研究というようなことにあまりにも熱心なために、つい法律違反を犯してしまつたというような程度の者が大部分でございますので、こういう人々は、多くの者は先ほど申し上げましたように、学生というような人でありますので、法律を犯したことに対しての処分と申しましようか、そういうことはありますけれども、有為な青年の将来をあまり傷つけない程度に処置をいたしておるのであります。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 ただいまの学生のアマチユアとしてつい度を過したという程度のものではなくて、国外からわが国に対し、あるいはわが国から国外に対し、秘密の指令とか、あるいは宣伝情報というものがお互いに流されているのかどうか、それに対してどういう措置がとられて来たかというような点について、さらにお答えを願いたい。

長谷愼一郵政事務官(電波監理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。現在のところそういうものはございません。私の申し上げましたのは、電波監視の私どもの機関において、現実にそういうことが行われておるかということを確かめまして、その探査等を行つておるものはございません。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 その問題はその程度にとどめておきます。  次に電波局の防衛と申しますかこれについてはどういう現状であり、またどんな措置がとられておりますか。と申しますのは、天災地異の場合の措置もございますが、何らか動乱等も予想されないこともない。そういう際において全国の放送局がいかに守られておるかということが知りたいのですが、それについてひとつ。

長谷愼一郵政事務官(電波監理局長)

○長谷政府委員 重要な無線局、放送局あるいはその他の無線通信のために必要なものの、ただいま御指摘になりましたような事態の起つた場合における防衛の問題は、国警当局と御連絡しまして、国警当局でいろいろ配慮してもらえるように承知いたしております。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 防衛に関しましては、さらに別の機会にいろいろ御質問申し上げ、御意見も伺いたいのですが、次にわが国が保有しておる周波数は、これは関係当局等の非常なお骨折りによつて、四六年でございましたか、一応確定されたものがあると承つておりまするが、これは国際的に正式に承認せられたものであるか。さらに今後に移動する可能性があるのか、またわが国として貴重な周波を現状以上に獲得する可能性ありや、またその努力がなされておるかどうかという点についてお伺いいたします。

長谷愼一郵政事務官(電波監理局長)

○長谷政府委員 電波の国としての獲得は、申し上げますならばこれは無形の資源でございますので、国としてもあらゆる機会により多くの電波を国際的な意味において獲得しまして、これが有意義な方向に向つて使われることを期待して、努力しなければならぬしとは御指摘の通りだと思います。お話のようにこれは国際協定によつて、この地点でどういう用途にどれだけの電力に使うかということまで、細部にわたつて協定をいたしておりますが、これはその使用される目的なり用途が用途でございますので、日一日と進歩先展をいたしております。従いまして昨日きめたことはきようはさらにかえなければいかぬということも起り得るわけでありまして、御指摘のように二年前にある部分については国際協定を受けておりまして、それの線に沿うてやつておりますけれども、その辺の相当の変貌も来ております。また国際協定が妥結に至らなつた電波の部分もあるわけであります。わが国といたしましてはあらゆる機会に電波を、むしろ現在よりも有利な方向、言葉をかえまするならば、一つでも多く獲得し得るようにという方向に向つて努力をいたしておるわけであります。実は年々歳歳電波はふえて行つておるという状態であります。

齋藤憲三改進党

○齋藤委員 関連して……。ただいまの国際周波数でありますが、大体どのくらいのところで今やつているのです

長谷愼一郵政事務官(電波監理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げまり。現在の日本が一応国際的にも確保しておる電波の総数は、ちよつと記憶しておらないのでありますが、これは今お話申し上げましたように、実は毎月のようにふえております。大体四百数十個の周波数が確保されておると記憶しております。

齋藤憲三改進党

○齋藤委員 それは短波ですか。

長谷愼一郵政事務官(電波監理局長)

○長谷政府委員 ただいま申し上げましたのは短波も含めて、長波から超短以まですべてを含んでおりますが、大体超短波は国際間では通告だけで国外に短波は行きませんので、今お話になりましたように大体短波範囲と御記憶願つてけつこうだと思います。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 大臣にお尋ねしますが、先般の橋本委員の質疑に対しまして大臣から、放送法等の根本的改正は必ず近い将来にやるというお答えがあつたと記憶しております。大体いつごろを目途としておられますか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 ぜひやらなければならない幾多の問題点が出て来て、その中には非常に重要な問題点も出て来ているので、ぜひ改革はしたいと考えておるのでありますが、しかしそれと同時に政府の考え方を決定いたしますのに、相当慎重に審議をしなければならない問題もありますので、今のところそれをいつというようにははつきり申し上げられる段階には参つておらぬのでありまして、従つてそういうような状態でありますので、一応全体の根本的な改革をしたいと考えながらも、当面緊急を要する問題で、割合に問題の簡単なものから逐次解決をして行こうというのが、今度御審議を願つておる改革の法案になつておる、こういうように御了解を願いたいと思います。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 全般的な整備のために調査、研究が必要なことはもちろんでございますが、しかし今日の電波界の現状からいたしますと、これは急速に根本的解決をなさる必要があると思いますが、われわれは今回の一部改正が当面の改正を行うと説明書にもございます通り、当面の一部の改正もあるいは必要であるかもわかりませんが、根本解決がより重大だと考える。かつこれが早急になされなければならないと思うのでありますが、この次の国会くらいにそれをおやりになる意思はございましようか、いかがでございましようか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 次の国会ということでございますと、あるいは臨時国会でもあれば無理でございます。通常国会として次の国会ということになりますと、十二月に召集される国会ということになると思うのですけれども、ただいまの段階では十二月の通常国会までに、根本改革の成案が得られるとは思われませんので、あるいはもう少しそれが先になるのじやないか、こういうふうに考えております。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 今日の電波界の現状からいたしまして、NHKについても改正しなければならぬ点が多々あると思います。民間放送関係においてもしかり、両者の関係においても同様であります。またテレビの問題、あまた問題があるわけであります。すでにこの放送法が三年前に制定せられるときには、これを時限法としようというような意見さえ相当強力であつたと承つております。もう当然根本的な解決が今日までにおいて研究、調査されてしかるべきであつたと考えるのでありますが、この次の通常国会には出せないというようなお見通しであるとすれば、それはあまりに現状を無視したお考えではないかと思います。私どもは少くともこの次の通常国会までには、その準備が整えられてしかるべきだと思うのですが、いかがでございますか、押し返して御意見を承りたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 通常国会の初期までにはあるいはできないでも、通常国会は来年の五月まであるということになるわけでありますから、あるいは通常国会の中期ぐらいまでには成案を得て、そういうようにできるかもしれませんので、私といたしましてもできるだけ整備、調査を急ぎまして、研究すべきものは研究いたしまして努力いたしたいと思います。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 次にただいま申請しておる全国の四十四局ですか、これに対しては免許、仮免許は、いつごろ与えられることになつておりますか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 これもなるべく早く免許をいたすなり、処置をしなければならぬと思つておりまするが、何にいたしましても、この間まで審議会の委員に欠員がありまして、その補充にかなり骨を折つておりましたが、ようやくそれも政府の考え方がきまつで、国会で御決定願つたのでありますから、早急に審議会を開催いたしまして、諮るべき問題は者つて、おそくとも八月の半ばごろから末にかけて解決してしまいたいと考えております。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 次にテレビジヨンの免許問題も相当紛糾した問題でございますが、現在のテレビジヨンの進行状態、それからさらにただいま国内にある受像機の状態、数、それからこの受像機が、伝えられるところによると、米国で不要になつたものを持つて来るのだとか、いろいろのことが言われておりますけれども、国産もこれに充てるように政府の方針として考えておるのか。もちろん国産としても、量産を必要とする問題でありますから、これには適切な財政措置も必要かと思いますので、資金関係が考慮されなければならぬと思います。あるいはテレビに関しては、輸入にまつというようなことで今運んでおるのか、さような現状を長谷局長にお伺いしたい。

長谷愼一郵政事務官(電波監理局長)

○長谷政府委員 お答え申し上げます。御指摘になりましたテレビジヨンの普及の問題は、私どもの非常に関心を持つておる点でございますが、この問題は何と申しましてもテレビの放送をする方の側を受信の方と、両方相まつてその発展、普及をはかつて行かなければならぬと思うのでありますが。従つてこれは両面から見て行かなければならぬと思うのでありますが、今御指摘になりました受信機の問題は、現状におきましては、関係者なり私どもが予定しておりますよりも下まわつた普及度になつております。それにはいろいろ原因があると思いますが、ややそういう形になつております。  なおこの受像機につきましては、その生産、あるいは販売、あるいは輸入問題等は、通産省がその主管の官庁でございますが、痛産省とも私どもの立場から十二分に連絡、協力いたしまして、御指摘のような問題が円満に解決して行くように期待をし、努力をしておるわけであります。なお輸入の問題につきましては、通産省当局はできるだけ国産によつて受像機の普及をはかりたい、こういうことで輸入は必要最小限度の範囲にとどめたい、こういう考え方で進んでおるわけであります。私どもも当然そう向つて行くべきではなかろうかと考えておる次第であります。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 前後しますけれども、先ほど大臣は根本的改正は次の通常国会においてやりたい、かように御答弁願つたのでありますが、それに対しまして、その根本的改正のために何らか機関を設けて準備するとかいうような、具体的な準備の方法が考えられておるのでございましようか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 この放送法の改正を審議するために機関なり何なり、そういう組織をつくつてやつておるわけでございませんが、だんだんと過去何年かの運営の結果が集積して、問題点になりましたのがまとまつておりますので、それぞれ担当部局で研究させております。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 次に大臣にお伺いいたしますが、放送法の第一条、目的に、「放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。」ということが出ております。この放送法がここで規定しておるものの内容は、日本放送協会とそれから一般放送者をも、ともに含んでの意味であろうと解さなければならぬと思うのでありますが、この点についてはつきり御答弁を願つておきたいと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 この放送法は、大部分は放送協会のやる放送のことを規定いたしておるのでありますが、しかし条文の中にもたしか二条か三条くらいは、それ以外の放送についても規定しておるのでありまして、従つてこの放送というものの本来のあり方を規定した第一条は、民間放送を含めてもやはりこういうことを考えておる、こういうように考えております。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 この第一条はもちろん大臣御答弁の通りに、一般放送を含めて国民に最大限に普及するということを規定してあるものだとわれわれも解するのでありますが、この貴重な無限の文化財であるところの周波数が一般放送にも割当てられておる以上、これをそでにし、あるいはこれを軽んじて、しかも全国に最大限に普及するということはあり得ないと思うのであります。しかるに今日までの一般の考え方が、あるいはこのNHKの放送法自体において、もつぱらの放送協会だけでもつて、全国にあまねく最大限に普及させるという精神が流れておるじやないか、これはこの貴重な割当てられた、あるいは国際争奪線の激甚の中にも、関係当局その他によつて獲得せられたわが国の電波が、実はせつかく獲得したものを、一方においては軽んじておる、かような事態がなきにあらずと思うのです。こういう意味から申しましても、十全に、合理的に、かつ効率的にこの電波を活用するために、あくまで一般放送も含むのだというような軽い意味でなくて、放送協会とまた一般放送者と両々相まつて、平等な立場においてわが国の電波の文化を高めて行く、かような使命を負わされているのじやないか。そういう意味で第一条は規定せられておると解釈するのが最も適当だと思うのですが、いかがですか。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 そのような気持でこれを解釈して行かなければならないということは、まつたく御指摘の通りで、私も同感であります。ただこの法律ができた当時のいきさつからいたしますと、何にいたしましても、まだ民間放送というものが海のものとも山のものともつかない時分にでき、そして国民もまた関係者も、長くそういう状態でものを判断しておりましたので、この法律の全体の仕組みその他が、多少民間放送というものに対して規定が不十分であつたりしておる点がないとは言われないのでありまして、そういう面におきましても、放送法の今後の改正においては十分考慮して行かなければならない、こういうように考えております、

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 ただいまの御答弁は、この放送法制定当時において、民間放送の今日の発展を予想することができなかつたので、かようになつておるということで、今日の現状においては、先ほど私が質問申し上げ、また大臣が答弁せられた通りと了承いたしまして、この問題は打切ります。  次に放送協会の経営委員会の問題であります。実は経営委員会がいかなる仕事を現実にやつておられるかということを、調査書を提出してもらつたわけでありますが、それにはただこれに付議された事項だけしか書いてございません。おそらく付議された事項に対しては熱心に討議せられて、遺憾なきを期しておられることと考えるのでありまするが、経営委員会の委員の選定は、きわめて優秀な方々が出されておる、かように認めますが、しかし優秀な方ということは、必ずしもこの放送協会の経営委員として適任者であるということは言えないのではないか。巷間には、経営委員会にはりつぱな方方がお集まりになつているが、しろうとが多い。ただ放送協会の理事者から提出された議案をうのみにするだけであつて、ごちそうを食つてわかれるのがその仕事だというような非難さえあるのですが、その非難が当るか当らざるかはとにかくといたしまして、今までの経営委員会の活動、業務執行の実態が、必ずしも十分であつたということは言えないのではないかと思うのであります。そういうところから今回の大臣の監督命令ということも起つて来るのじやないか。これがもし十分適任者を選ばれ、また与えられたこの権限によつて、活動の遺憾なきを期すことができるならば、さらにこの上の大臣の監督とか命令とかいうことは必要ないのじやないか。この点についての御答弁をお願いいたします。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 この点は、私はこの放送法の建前から申せば、甲斐委員の御指摘になつたしろうとの人がこれにつかれることを、むしろ要求しておるのでありまして、その方が本来の目的に合致するというように考えておるのであります。これは委員の欠格条項に、この事業に関係している者はいけないと書いてあるのでありまして、むしろこの経営委員会のあり方というものは、一般に健全な常識を持つた人で、しかもかつ教育、文化、そういうような広い範囲にわたつた人を集めて、その健全な一般人の常識として、また職業もしくはその他の常識を総合判断したところで、これを見てもらうということをむしろねらつておると思うのであります。私は国会における委員会におきましても、必ずしも専門の方がおいでにならずとも、十分にこの問題を検討してやつていただいていると同じように、今の経営委員会のあり方そのものに欠陥がある、また経営委員の人たちに欠陥があるとは少しも思つておらぬのでありまして、従つてわれわれが意図しております監督権を法の改正ではつきりさせたいということとは全然関係なしに、経営委員会は経営委員会として別な目的をもつてやる。また郵政大臣の監督の権限というものは、先般来申し上げたように、それとはまた別個に、放送協会と郵政大臣という関係から当然出て来るものであり、従来の法律に不備であつたからこれを明らかにしたい、こういう考え方であるということは実は先般申し上げた通りであります。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 お断りしておきますが、現在の経営委員の方々がだめだというのでは毛頭ございません。非常にりつぱな方々がそろつておられるわけですが、しかしいずれもきわめて繁劇な仕事を持つた方であり、あるいは中央からはるかに離れて、電波界その他の情勢に通ずることがうとい方であり、従つて経営委員の個々の人でなくして、経営委員会として十分な運営がなされているかどうか。十分な運営がなされているのであるならば、さらに今日提示されているような監督命令ということは不必要ではないかということを申し上げたわけです。そこで合同の改正案によりますと、経営委員の人選の資格が削除される。たとえば地域的な制限もなくなるというようなことで、これも一応必要だと思いますが、こうした経営委員の資格が寛大になつたということは、これまでは放送関係者、利害関係者は委員の欠格条項になつておりますが、考えようによつては、利害関係者こそむしろ適当な経営委員であり得るかもしれない。そういう意味で、放送協会の運営のために経営委員会に利害関係者をも、適任者であるならば入れろというようなことをお考えになつているかどうか、この点を伺いたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 そういう考え方は持つておらないのでありまして、私はこういうような欠格条項があるところに、むしろ経営委員会というものの意義があるのだ、こういうふうに思つております。もちろんその関係者が経営委員になられる場合には、その方面の知識というものは他の人たちよりも十分おありになつて、プラスの面もあることは争えない事実でありますけれども、しかしそれと同時に、やはり特殊の業態に関係した人というものは考え方が片寄る。そこでそうでない人をむしろ選んで、先ほど申し上げましたように、一般人としての健全な常識でものを見てもらおう、こういう考え方に立つているわけです。従つてこういうような欠格条項は、今のところはずすという考えは持つておりません。

甲斐政治日本社会党(右)

○甲斐委員 時間がありませんから保留して、またあとで質問いたします。

塩原時三郎自由党

○塩原委員 初めに甲斐君の御質問にちよつと出たと思つたのですが、あまりお聞きにならなかつたのですが、通信機器のメーカのことです。もう一ぺん郵政省にとりもどすお考えはありませんか。私の申すのは、前にたしかあつた。その後通産省にとられてしまつた。しかしその後資金も減額しましたけれども、まことにりつぱな研究所を持たれて、それと直結してむしろメーカーを指導したら、かなり有利なことができるのではないかという気がしますが、単に生産なら通産省というふうな考え方でなしに、もう一ぺん元へもどすという努力を大臣はせられる気持がおありかどうか、それを伺つておきたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 私もしろうとでありまして、その点どうもよくわからないのでありますが。塩原委員は御関係がお深くいらつしやるわけでございますが。事務当局は、もともとわれわれの方にそういう監督権があつたことはないというように申しておりますが。その点はいかがでございましようか。

塩原時三郎自由党

○塩原委員 法律的にはどうなつていたか知りませんが、かなり踏み込んでわれわれの方の技術家は指導しておつたと思います。私はそのときは当時の逓信省におりませんでしたけれども、なかなか省内で騒いでおつたということを、私は記憶しておるのです。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 これは、しかし昔どうであつたかということは別にいたしまして、一応考えてみてしかるべき問題だと思いますので、私といたしましても十分検討してみたいと存じます。

成田知巳日本社会党(左)

○成田委員長 本日はこの程度にて散会いたします。     午後五時二十三分散会

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