通商産業委員会 第26号
- 発言数
- 57 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1953/07/27
会議録
○中村委員長代理 これより会議を開きます。 本日は委員長が病気のため、委員長の指名によりまして理事の私が委員長の職務を行います。 これより輸出取引法の一部を改正する法律案を議題といたし、質疑を続行いたします。質疑の通告がありますので、順次これを許します。加藤清二君。
○加藤(清)委員 ただいまここへ提出されておりまする輸出取引法の一部を改正する法律案につきまして、私は少少疑問の点がございますので、これが解消されましたら本案には賛成をしたい、こういう気持でお尋ねする次第でございますから、しろうとに教えてやるという態度で、丁寧に御説明が願いたいと存じます。 日本の貿易を振興させて外貨を獲得することが、目下の日本経済の急務でめることはよく承知しておりまするので、それを振興させ、いたずらな出血を少くするために、輸出の面において日本の小さい資本の、メーカーや底の快い商社が組合を結成し、カルテルを’くつて、そうしていたずらな出血を避けようという行為に対してはむしろ奨励すべきことである、かように私どもも考えておるものでございまするが、この法案の内容を調べてみますると、各所に輸入組合が結成された後においては、その影響が内地の消費者及び輸入された物件を材料として仕事を営む第二次メーカーにも及ぼされるように散見いたしまするので、その点にどのような考慮が払われているかという点を、まず第一番にお尋ねするわけでございます。そこで端的に言えば、この法案を通すことによつて、内地の第二次メーカーや消費者に対しておそらく悪影響を及ぼすということは、この法案を作成するにあたつても、それぞれ考慮に入れられたことと存じまするが、いかなる方法によつてその悪影響を及ぼさないような準備をなさつたかという点について、まずお尋ねしたいのでございます。
○古池政府委員 お答え申します。ただいまお話になりました輸入業者と、輸入された品物を日本内地において消費する人たち、あるいはこれが原料でありまする場合には、これを使つていわゆる二次製品を生産する業者、この間の関係において不当に不利益なような結果を来さぬようにすることについて何か考えておる、こういうお尋ねかと存じます。なおそれは輸出の場合にも、やはり同様な御心配があるかと思うのであります。すなわち輸出業者と輸出品を生産する業者との間の関係ということに不当な悪影響がないであろうかという御心配は一応ごもつともだと考えるのであります。この点につきましては、本法を立案いたします際にも、十分公正取引委員会の方とも連絡をいたして、そういう悪影響を及ぼすようなおそれのないように万般の方法をと考えたつもりであります。たとえば輸入業者あるいは輸出業者が協定を結んだりあるいは遵守すべき事項を決定するような場合には、これは認可にかかつておるのでありますが、その認可等につきましては、公正取引委員会と協力をいたしてその同意を求めてやるということになつておりますので、その認可の際に十分考慮をいたすことになつております。また認可基準の中にもさような点はうたつてあるはずでございます。また認可後においてそういうような事態が起りました場合には、保護されておりまするいわゆる独禁法適用除外の問題がなくなる、すなわち独禁法の適用を受けるというような状態になりますので、ただいまのような御心配はまず起らないものとわれわれは考えております。なお法律の条文に即しましての御説明は、通商局次長の方からお願いいたします。
○松尾政府委員 今度の改正法案におきましては、特定の場合におきまして輸出業者と生産業者、販売業者または輸入業者と需要者または販売業者との間の国内取引に関する協定を認めるということにいたしました結果、これに伴つて生じますいろいろ御指摘のありました国内の関係事業者なりあるいは消費者への悪影響があつてはいけないというふうな点から、ただいま政務次官からもお話がありましたように、各所におきまして対応措置を講じたわけであります。まずその措置の第一点といたしましては、認可の際におきます規定でございます。協定または組合員の遵守すべき事項を認可する基準といたしまして、今回新たに一項を加えまして、輸入につきましては、第七条のにの第二項及び第十条の四の第三項でございますが、いわゆる国内の関係事業者または一般消費者の利益を不当に害するものでないことという一項を新しく加えたわけであります。このようにしまして、認可にあたりまして国内面への影響について十分検討を加える一とにいたしたわけであります。なお出産大臣が協定またはこの組合員の遵守すべき事項を認可するにあたりましては、あらかじめ公正取引委員会の同意を得なければならないことになつていることは従来通りでありますが、こ点からも国内面への不当な圧迫は防止し得るのではないかというふうに考えております。 それから第二点といたしましては、認可後の措置でございますが、今申しましたような通商産業大臣の認可を受けていたしまする共同行為につきましては、独禁法の適用除外ということになつておるのでありますが、国内取引における競争の制限を行つたり、あるいはまた不公正な取引方法を用いること等を許しますことは、決して本法案の意図するところではないわけであります。従いまして、かような場合には、この協定等につきまして、独禁法の週用除外の恩典を与える必要がない案におきましては、ボイコツト等の不公正な取引方法を用いましたり、または協定の対象となつた貨物の国内取引の一定分野における競争を実質的に制限するに至りますような場合におきましては、独禁法適用除外の恩典を除外しておるのであります。それは第二十条の第一号及び第二十条の第二号でそれらの事柄を規定しておるのであります。また認可を受けました共同行為が、その後認可の際の基準に適合しなくなつた場合におきましては、公正取引委員会が通商産業大臣に、協定の変更とかあるいは取消しを請求することができるようになつておるのでありまして、その請求が行使された後に、通産大臣が何らかの措置を講ぜずに一箇月も経過いたしましたときには、同じく独禁法適用除外の恩典を失うこととされているのであります。それは第二十条の第三号であります。 以上のごとくいたしまして、この法案におきましては、業者の共同行為が国内面に与える影響につきまして、十二分の考慮を払つておるつもりであります。従いまして国内への悪影響は、そういうような規定によつて十分防止されるというふうに考えております。
○加藤(清)委員 通商局長さんの御丁重なる御説明によりまして、大体理解ができたわけでございますが、この法律を実際に適用する場合に、はたしてそれが非常に力の強い業界に対しても、なお強力にひとしく今の御精神が徹底し得るかどうかということを、私は理論でなしに実際の面から懸念するものでございまするが、その点をお尋ねする前に、これは今お話にもありました通り、独禁法との関係が非常に深い。関係が深いどころではなしに、独禁法の緩和をするという、おととい通りましたあの法律の輸出入の部門を取除いてここに持つて来たのがこの法律であるはずでございますが、そこで一つお尋ねしたいのですが、あちらは通産大臣の認可とかどうとかいう問題が、改善されたのか改悪されたのかいずれか知りませんが、かわりまして、もつぱら公取委の方の認可ということに重点が置かれるようになつたようでございまするが、こちらとそれとの関係は一体どういうぐあいになりますか。
○古池政府委員 ただいまお尋ねのごとく、独禁法はああいうふうに修正されたのでありますが、これはただいま御発言のごとく、国内の産業関係を規律するものであります。この輸出取引法は輸出入を中心に、その関係の事態を規律するのが目的でございまして、通商関係につきましては、これは何と申しましても通産大臣が所管し、一番よく知つておるわけであります。従いまして、その辺の事情は、いわゆる国内の独禁法関係とは趣を異にいたしますので、本法につきましては通産大臣が認可をいたす、但し認可する場合には公取委員長の同意を求める、こういう態勢にいたした次第であります。
○加藤(清)委員 そうしますと、大体同意を得るというだけで、この法案を実行に移す場合に、ただいまの御説明にもありましたが、違反をした場合には独禁法解除の恩典を削除するとかどうとかということの決定も、みな通産大臣お一人でおやりになる、こう考えてよろしゆうございますか。
○古池政府委員 ただいまの場合におきましても、十分公取委員長の意思を反映をいたして処理することになつております。すなわち通産大臣一人でやるわけではないのであります。
○加藤(清)委員 この法案が通過することによつて、少くとも終戦後から今日に至るまでよりも、業界としては自由に羽ばたける、業界に言わせれば十分ではないでしようけれども、今までよりもある程度わくが広げられる、こういうことになるのでございますね。その場合に監督権が今まで通りだとすると、かりに与えた恩典をなくするぞという懲罰に似た事項が加わつておるだけでもつて、はたして業界を取締ることができるかできないかということですが、それい十分自信がございますか。
○古池政府委員 その点はこの法規の明文にもはつきりいたしておりまするし、かような点においては業界の諸君も十分承知しておられることでありますから、ただいまのような御心配は今後も起らないものと確信しております。
○加藤(清)委員 起らないどころか、事実は現に起つて困つておるんです。古池政務次官さんはかつて名古屋の通産局長をして見えたが、よくそれを承知で今のような答弁をなさつておる。先生の方がむしろ私よりもよく御存じだと思う。今日のような状態から、一例をお示しいたしますと、今後はどうなるか知りませんが、過去及び現在においては、紡績に対する外貨の割当というものが、ほとんど新紡、新々紡は今度からちよつとかわつたようでございますけれども、いわゆる十大紡にほとんど重点が置かれていた。そうして操短が行われた。独禁法が解除されたときにすでに操短が行われて、価格の保持ということが行われたわけなんですね。そこでおとといのあの本会議における討論にも少々出ておつたようでございますけれども、あんな抽象論でなしに、古池次官さんはもつと具体的な、もつと切実な問題をよく御存じのはずだと思います。私もこれに関係がありまするので、その点は抽象論の理論闘争だけでは済まされない問題だ、こう考えている。そこでせつかく紡績としては、機場仕上げ部門や消費者側にはほとんどそういう見るべきものがないのに、紡績だけが政府から外貨の割当ももらえて——今度は少しかわつたようですが、過去においてはそうであつた。その上操短をさしてもらつて、価格の保持をさしてもらつた。ところがこの価格の保持ということは、紡績はそれで助かつたかもしれないけれども、その紡績からできた糸で先祖伝来商売をやつている機場は、原料高の製品でひどくいかれてしまつた。原料高の製品安という言葉ははやり言葉になつていますから、ひどくいかれてしまつたというところまでは皆さん御存じでございましよう。それだけならいいのですが、ここに問題となる点は、紡績がそれほど政府の保護、恩典を受けてやつておりながら、なお自分とこの製品を売る場合にどういう態度に出ているかということなんです。普通だつたら政府の御恩に感激して、ある程度は社会保障的にでもやれば、これはもつて瞑すべしでしようが、そうでなくして、自分のところでできたいい糸、つまり機場がほしいという糸に加えて、ほしくないという糸を抱合せして売つているという現状をよく御存じでございましよう。機場が困るというのは、技術が下手でもなければ、思惑をやるわけでもなければ、商売が下手なわけでもない。それはなるほど底は浅いに違いないが、すでに原料を仕入れるときに売る予想のできないものまでも抱合せをして買わなければ、自分の好む糸を売つてくれない。これはほとんど十大紡で相談ができてしまつて、どの糸商から機場が買う場合にでもそういうことが行われている。この現状を政府としては正しいと思つていらつしやるのか。いや、そういうことは加藤の寝言であろう、こうおつしやるのか。これは一体いずれでございましよう。その点をちよつとお答え願いたい。
○古池政府委員 ただいまお話のような問題でありますが、個々の業者と業者との間の取引の上において商略上いろいろな条件と申しますか一そういうことがつくことは間々あることであります。これは商売としてはやむを得ないだろうと思いますが、ただ問題はそれを十大紡なり何なりが全部共同行為として協定をしてやるというような問題になれば、これは明らかに公正取引委員会が十分監督しなければならないような事態が生ずるおそれがあるということはただいま御質問の通りであります。しかしこの問題はいわゆる国内の独禁法の問題になつて参りますから、直接今日御審議願つておる輸出取引法の問題とは少し違うように思います。
○加藤(清)委員 それはお答えの通りでございまして、今審議しておる法案とはちよつと縁が遠いとおつしやるかもしれないが、縁が遠いわけではない。血はちやんと続いております。決して別個の問題ではありませんことをむしろあなたの方がよく御存じだと思います。続きのうちの一幕なのであります。こういう行為が現は行われておる。それはいつ幾日の毛紡の会議でそういうことが行われたとか、どうとかいうことは私の知らぬところです。しかしながら実際問題として糸が売られる場合においては、よい糸は自分の自家用の機でやつちやつて、外糸に出すときは悪い糸を出す。その悪いやつだけでなくして、おまけに抱合せでもつと悪い糸を売りつけるのが事実なのであります。うそだと思つたらきようの三品市場に行けばわかるのであります。三品市場でやられる場合でも、いよいよ現物が取引される月末になつたら、きよう、あす、あさつて、二十七、八九日には現物の交換が行われるでしようから、そのときに様子を一ぺん見ていただくとよくわかるのであります。これは具体的な事実なのであります。そういうことが事実行われておつたとしても、何ら政府としては今までこれに手を下すことをあえてなされなかつた。将来こういう問題が一層行われ、唯々諾々として行われ得る可能性が今度できて来た。こう思うわけですが、その点はいかがでございましようか。
○古池政府委員 ただいまのお尋ねは、先ほど御答弁いたしましたように、これは商人と商人との間の取引でありますから、そこにはいろいろはテクニツクがあるだろうと思うのであります。要するにその根本は、商人の商業道徳の向上ということに期待しなければならぬと思いますので、そこまで政府が介入して、取引の内容にまで一々手を加えるということは行き過ぎきであつて、またその権限もないであろうと思うのであります。但しその場合の経済行為が、独禁法等の規定に違反しておる場合は、それはそれによつて政府は取締る。こういうふうに考えております。
○加藤(清)委員 わかりました。この点は見解の相違とおつしやればやむを得ませんが、その借りて来た元の金は紡績が政府からちようだいした金なのであります。その権限を政府からただでもらつた。それから生じて来ておる。だからといつてその先それから生じて来た製品を売るについてはわれ関せず焉だ、こうおつしやればやむを得ませんが、現実の問題としてはそういうことが行われておるというのです。これは理論じやない。現実の問題です。同じ問題が先生の御存じの陶器の金液にも行われておる。例をたくさんあげて行けば切りのないことでございますが、今度は少し方向をかえまして、同じようなケースというものは方々にある。政府の方がそれを御存じであるかどうかは別問題ですが、あることは事実です。 そこで今度私がぜひ考慮に入れておかなければならぬと思うことは、ただいま肥料の方もほとんどカルテルが行われていて、外国へ輸出する場合の値段が安くて、そうして内地のお百姓さんに高い。硫安一かますについて大体三百円も違うのじやないかということが非常に問題になつておるわけです。だからこそここの委員会でも肥料の小委員会ができて、いろいろ善処方の審議が行われておるわけでございますが、それと同じことが糸へん業界にもあるということを次官さんはよく御存じでしよう。これはもう糸へん業界では毎度のことだから免疫になつてしまつておる。肥料のようなことは糸へん業界で取上げたらもう日常茶飯事だ。同じ時期において二〇にしても四八にしてでも何でもよろしうございます。輸出の糸は安くて内地の糸は高い。内地の業者は機場にしても、整理屋にしても、糸商にしても、泣く泣くその高いものを買わなければならない。買つて製品にする。従つて日本から輸出された糸が外地において製品化される。それと日本の製品と競争した場合にやはり外国市場においては同じような競争をして行かなければならない。そうするとどういう結果になるかというと、内地の加工メーカーは薄口銭でやらなければならない。こういう結果が生じて来るわけであります。糸へんは将来だめだ、これは重工業でなければいけないというような声を間々聞くのでございますが、私から言わせれば、それはトンデモハツプンな話で、木を見て森を見ざるのたぐいで、実際原料高の製品安ということをもう少し解消したらどうか。言葉をかえて言えば、紡績は独占事業であり、紡績の利潤の幅をもう少し減らしていただければ、輸出取引も十分可能になり、決して負けないという確信を私は持つているものでございますが、これは私だけでなく、業界に携わる者ならば、ひとしく言う声なんです。これは業界の輿論なんです。そこでこの輸出取引法を審議するにあたつて、ぜひお尋ねしておきたいことは、肥料と同じように、輸出は安いが、内地は高いという状態が行われている事実をどうお考えになるか、これも加藤の言うことは寝言だとか、うそだとかおつしやりたいのか。それともこの法案によつて少しでも緩和したいとおつしやるのか、その点をひとつぜひ腹を割つたところを教えていただきたいと思います。
○古池政府委員 輸出の値段と国内向けの値段とに違いがあるということは私も承知しております。これはお尋ねまでもなく、この両者は同一のところに持つて行くべきであると思うのであります。しかし、単に輸出といい、また国内向けといいましても、なかなかこれは複離な問題で、そう簡単に同一にすることにも行かないことは、実情に通じていらつしやるからよくおわかりだろうと思います。今回の輸出組合の制定なども、ただいまのような点を是正して行く上においても役立つ面があるだろうと思うのであります。これは別に価格を調整しておるというわけではいなのでありますから、さような面もあるだろうと思いますけれども、しかし、とにかく原則としては好ましい問題でありませんから、なるべくそういうことのないように、今後は行政指導の面においてやつて参りたいと思います。
○加藤(清)委員 行政の指導の面において、とおつしやいましたが次官さん、これはほんとうの話ですか、十大紡とか六大毛紡を相手取つて、ほんとうにやれますか。よほどがちつとした法律でもつくつて、罰則でもつくれば別ですが、行政指導だけでやり得るでしようか。私はそれを懸念するんですが、まあ、それはそれでいいです。 それではもう一つ、せつかく通商局長さんが見えましたから、これに関連したことをお尋ねいたしまするが、輸出取引法が行われることが、最初に申し上げました通り外貨獲得に非常に功績があるということなら、私の方は何をか言わんやで賛成なんです。ただ内地の業者に悪影響を及ぼす点ありやいなやということが懸念されるだけであります。そこでそういう立場に立つて外貨割当についてお尋ねしたいと存じます。原綿を輸入するにあたつても、原毛を輸入するにあたつても、あるいはその他ぜいたく品といわれる自動車、化粧品、ココア、コーヒーなどを入れるにしても、みんな外貨の割当てが行われるわけでございまするが、この外貨についての日本政府の権限は、日本人だけでございましようか、それとも国内に住まう外国人にも及ぶのでしようか、それをまず承りたい。
○牛場政府委員 ちよつと御質問の趣旨がはつきりしなかつたのですが、輸入業者としては外国人も同様に取扱つておるかということでありますれば、絶対に平等であります。
○加藤(清)委員 それではお尋ねいたします。何でもいいのですが、かりに例を自動車にとつてみましよう。自動車を輸入するのに、今年は六千台の外貨が割当てられるということがここに出ておる。ところが内地へ入つて来るものが、はたしてそれだけで足りるかどうかということの問題です。漏れ聞くところによりますと、国内に住まつておる外国人が特別な資金によつて購入して、これを一箇月か二箇月使つたということにして、中古の形にして売るということが行われておる。それが相当数量にのぼつておるということでございまするので、その点そういうことがはたしてあるのかないのか。それがあるとすれば、この法律によつて輸出入組合を結成してみても、アウト・サイダーとか何とかいうことになつちやつて、効果が薄いのじやないかと思いまするので、お尋ねするわけであります。
○牛場政府委員 自動車につきましては、今のお話は無為替輸入のことだと思いますが、日本に住んでおるアメリカ人が自分の車を持つて来るという場合には、一年一台までは許すという方針でやつております。しかし、一台以上になつたら許さないということになつております。また入つたものは、一年間は譲渡禁止ということにしておりますから、くぐつておるものについては適当な制裁策を講ずることになつております。それは何も外国人には限りませんで、日本人でも向うに長くおられて、自動車を持つておるから持つて帰りたいという方には、無為替で許しております。また現に向うから寄贈を受けたというような場合には、十分事情を調べまして、事由があると認めた場合には無為替で許しておりますから、決して差別待遇をしておるわけではございません。
○加藤(清)委員 結局あなたの手元で割当てられた外貨以外で購入したものが、どういう形かは存じませんが、入つて来ておるという事実があるわけなんですね。
○牛場政府委員 自分の使つておるものを無為替で持つて来るというようなことはどこの国でも許していることでありまして、決して日本だけがそういうことをやつておるわけがないのであります。日本の外貨を使わないで、アメリカ人が自分の持つているドルを使つて買つたものを、自分の使用物として持つて来るということについては、これは一定の基準のもとに許しております。
○加藤(清)委員 私のお尋ねしたいのは、外貨がどこの所有に限らず、日本で割当てられた以外のもので入つて来るか来ないかということなんです。そうしますと、こういうことになりますか。私よく存じませんが、これは東條さんに聞いた方がよいかもしれぬと思うのですが、外国人の所有する外貨であるならば、日本の外国為替処理委員会の監督外に属する外貨であるならば、その外貨によつていろいろなものが購入されて来て、日本の内地で、それが外国人であろうと日本人であろうとを問わず、とにかく使用されているということについて、日本の法律は、この外国人のそれについては、監督なり何なり何らすることができない現状でございますか。
○牛場政府委員 あまりにも簡単なことで、お答えするのもちよつとおかしなようなわけですが、輸入貿易管理令という無為替の取締り法律がございまして、政府が許可しなければ持つて来てはいけないということになつております。但しアメリカ人が日本に移住しようという場合に、自分の持つておる家具等を無為替で持つて来ることを認めるのは当然でありますし、アメリカ人の生活様式から申しまして、一年に一台ぐらいの自動車を持つて来るということはやむを得ないであろう。転売の目的で持つて来るものはいけ云いが、自分の使用の目的で持つて来るものならば認めているわけであります。
○加藤(清)委員 その金額に制限がございますか、ございませんか。
○牛場政府委員 もちろん妥当なところで、それより非常に大きくなりましたならば、これはとめております。
○加藤(清)委員 制限は、金額にするとどのくらいでございますか。
○牛場政府委員 これは、たとえば自動車でございましたならば、キヤデラツクよりよい車はないわけですから、キヤデラツクということになるでしよう。テレビジヨンのセツトにしても、三年に一台ぐらい持つて来るということはしかたがないということだろうと思います。
○加藤(清)委員 わかりました。そうすると、結果としてこういうことになるわけですね。日本の政府が許可を与えた外貨以外で購入されたものが相当数量日本へ入つて来る。その相当数量入つて来るものについては日本政府としてこれはどうすることもできないのだ。諸外国の例もそうだとあなたはさつきおつしやつたようですが、諸外国の例がどうあろうとこうあろうと、日本の今の現実の問題としてそれはどうすることもできないのだ、こう考えてよいわけですね。
○牛場政府委員 これは原則としては禁止しているわけですから、もちろんいつでもとめられるわけです。
○加藤(清)委員 わかりました。それではそういうことによつて日本の輸入業者が相当量影響を受けているということを局長さんは御存じでしようか。そういうことはちまたのうわさとして一笑に付していらつしやいますか。
○牛場政府委員 輸入業者が影響を受けているという話は存じませんが、どういう話ですか、具体的に言つていただければ説明いたします。
○加藤(清)委員 私のお尋ねしたいことは、そういうことが相当行われている。これでせつかく輸出入組合をつくつてやつても、日本人のアウト・サイダーならばある程度何とかすることができるでございましよう。しかしながら、日本が表向きの監督はしていても、カの及ばないアウト・サイダーが現われて来た場合に一体どうするか。それに対する対抗策というものを考えられているかいないか、こういうことなんです。具体的に言えとおつしやるならば、OSS、SPSの名前を借りて、その名のもとに今日まで行われて来た実績、それから今日銀座に店を持つていらつしやる人、それからその山からおりて行つたそのすぐ下の里、そこで店を開いていらつしやる方々の実績をはつきりここで私は申し上げたい。というのは、そういうことが行われているおかげで、ごめんください、こんにちはと言つて入つて行けば、日本人が、いらつしやいませ、と言う。しかしその資本は華僑でありアメリカ人である商社が非常にたくさんある。名前をあげるとおつしやるならばずらずらあげます。これは理論闘争ではございませんのでいずれかの機会に譲りますが、前にも申し上げました通り、大阪の心斎橋筋にもずつとあります。これらの方々は別な外貨によつて別な行為によつて非常な利潤を得ていらつしやる。それと日本の商社とはとても対抗ができない。だからこそあそこらの資本系統を握られてしまう。従つて、銀座や心斎橋までが植民地化されているということが業界で言われるようになつていると存ずるのでございます。しかしそれは、政府側としてははなはだ軽少なものであるというふうにお考えであれば何をか言わんやでございますが、これが日本の商社に大きな影響を及ぼしているということは事実でございます。そこでせつかくつくられたこの案が——現在の組合でもそうです。陶器の組合に一例をとつてみましても、せつかく組合が強化されても、アウト・サイダーをどうすることもできないという現状であつたならば仏つくつて魂入れずで、これでは困るという声があるわけなんです。従つて私は、日本社会党といえども、外貨獲得のために、ほんとうにみんなが足並をそろえて行くにはこれを大いに強化して、そうして外貨を少しでも多く獲得する方に向けて行くべきではないか、がように思い、輸入される場合でも、ほんとうに日本が外貨によつて制限をするというならば、外貨の割当が行われておるということは、御承知の通り一種の制限なんです。せつかく制限をするものならば、その方針に合せてすべての業界、すべてのそれに携わる業者が、その政府の方針に足並をそろえるようにしなければいかぬじやないか。かりにそうなつたとしても、足並のそろわない、手の及ばないものがあつたとするならば、それはこの法律によつてどうこうすることはできなくても、これを審議をするにあたつて、別な法律によつて何とかしようじやないかくらいの相談は、独立日本だつたらやつたつてさしつかえないじやないか。現に外務委員会において日米通商航海条約なるものが上程されて、これを将来この委員会でもぜひ審議したいと言うておる矢先でございますが、これはお互いに最恵国の取引をやろう、お互いが平等の立場で行こうという精神にのつとつておるようでございますけれども、今日銀座の店先あるいは横浜の埠頭、神戸の埠頭で行われている商売は、決して平等でありたいと望んではおるけれども、平等でない点が非常にたくさんあるということを私は目に見、耳に聞き、それの将来を懸念しておるものであるがゆえに、しろうと考えのあさましさ、かようなことをお尋ねしたわけでございます。 以上、私はこれによつて質問を終りたいと存じまするが、要は精神はどなたもこなたも一緒だろうと思う。日本経済を復興させるために必要な法律であるならば、私どもは賛成でございます。しかしその法律が行われることによつて、ここに犠牲者を出すということは遺憾なから反対せざるを得ない。過去の状態においても、すでに犠牲者がどんどん出ている、その二、三をお尋ねしたわけなんです。一層その犠牲に拍車をかけるような状況にあることが、もし万一今日施行されるとするならば、その施行し得る範囲内だけはでき得る限りこれの防禦策をとつて、そうしてこの法律を進めて行く、こういう態度をとつておるわけでございます。 以上申し上げまして私の質問を終ります。
○牛場政府委員 ただいまのお話ちよつと誤解がおありになるようで、一言申し上げておきます。アウト・サイダーの問題でありますが、そういう問題がありますために、私ども今回の改正を提案いたした次第でございますが、この第十九条の七という規定で、そういうものをカバーすることになつたわけであります。それからもう一つ外国人の資本がたくさん入つて来ると言われましたが、現在外資の建前では、すでに外国人が向うから金を送つて来るということは全然自由になつておるわけであります。ですからたとえば何か店を買うつもりで数千ドルの金を送つて来るということをとめる方法はないわけであります。買つた店から生ずる利潤の点については、全部規制しておるわけでありますから、そういうものはおそらく送金を許さないということになりますから、結局それだけの金が日本に固定してしまうことになるわけであります。また物の無為替については認めないことにいたしてありますから、たとえばそうした外国資本でできた商店にしましても、それが物を輸入しようとする場合には、やはり成規の手続で日本の政府のものを使わなければなりません。そこで割当が行われておりまして、そういうものを平等に取扱つておりますけれども、決して優遇措置は一切講じておらないのであります。占領時代には、いろいろ弊害があつたと存じますが、現在ではそういうものがだんだん少くなつて来ておると思います。現にそういう種類の商店で相当店をたたんで国へ帰るというものが出て来ておりますが、今後十分留意いたしまして、なるべくそういうことは少くなるようにして行きたいと思います。
○加藤(清)委員 これは議事進行で委員長にお願いしておきまするが、きようはこの法案の審議の時間でございますので、これで終つたわけでありまするが、私はこの外貨の割当の方針だとか、あるいはその将来の具体的ないろいろな問題につきまして、ぜひ大蔵省の官房長なり、ないしは東條為替局長でけつこうでございまするが、以前には大蔵大臣にという希望を出しておきました。そうしたら委員長さんは、それはよろしいということではございましたけれどもだんだん承ると、たいへんお忙しいそうでございます。予算の済むまではできないということでございますから、それにかわるべきお方でけつこうでございまするので、そのお方をぜひこちらへ、この委員会へ呼んでいただけるよう手配をお願いしたいと思う。もしそれもできないということでありますならば、私は大蔵委員にかわつてもけつこうでございますし、なんでしたら、緊急質問で本会議へお願いするように手はずをとつてもけつこうでございます。要はぜひ為替の割当なり何なりにつきまして、相談する機会を与えていただきたい、こういうことをお願いいたしまして私の質問を終ります。
○中村委員長代理 ただいまの加藤清二君の御質問のお申出につきましては、なるべく近い機会にそういう機会をつくりたいと存じます。 —————————————
○中村委員長代理 次に硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案を議題といたし、政府より提案の理由の説明を求めます。古池政務次官。 —————————————
○古池政府委員 ただいま上程せられました硫安工業合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案の提案の理由を御説明いたします。 硫公が化学肥料の大宗として食糧生産の最も重要な生産資材であるとともに、好個の輸出商品としてその輸出を伸長することが望ましいことは申すまでもないところであります。しかるに、御承知のように、最近西欧諸国より割安の硫安がアジア諸国の市場に進出して参りましたために、国際競争が一段と激しくなつて来ているのであります。 事態をこのままに放置するときには、わが国硫安の生産業者は輸出を断念して、生産を縮少するの余儀なきに至るものと思われるのでありますが、かくては硫安の生産原価を一層高からしめ、農村に対して高価な硫安を販売せざるを得なくなるのみならず、輸出市場をも喪失する結果となり、わが経済自立達成上まことにゆゆしい事態となるのであります。 従いまして政府としては、硫安工業の合理化計画を策定し、これを強力に推進して、一刻も早く国際的に割高な我が国硫安の製造コストを国際的水準に引下げるとともに、この合理化計画が達成されるまでの間・特別の輸出機構を設け、これによつて輸出の条件をでき得る限り有利ならしめるとともに、輸出によつて損失を生じた場合は、これを国内価格に転嫁せざるよう措置することとしたいと考え、別に本国会に提案されまする臨時硫安需給安定法案とともに、この法案を提出した次第であります。 次に本法案の内容の概略を御説明いたします。 まず政府は硫安工業の合理を促進するため、生産業者に対し、合理化の勧告を行うとともに、これに必要な資金については融通のあつせんその他適切な措置を講じて援助しようとするものであります。 次に硫安生産業者の出資によつて日本硫安輸出株式会社を設立せしめ、本会社は臨時硫安需給安定法に定める需給計画に基いて硫安を買入れ、これを輸出することといたすのであります。従つて、輸出に関する経理は本会社において自主的に処理せられ、国内価格との関係は遮断されることとなり、かつ、会社は適時に有利な条件をとらえて輸出することが可能となるのであります。申すまでもなく、本会社の運営については厳重な監督を加え、その本来の目的を逸脱することのないよういたすごととなつております。 以上がこの法案提出の理由並びに内容の概略であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに可決されることを御願いをする次第であります。
○中村委員長代理 この際井上良二君より発言を求められておりますので、これを許します。
○井上委員 ただいま提案されました硫安工業の合理化及び硫安輸出調整臨時措置法案の審議にあたりまして、資料を要求いたしたいと思います。その一つは電解、ガス法に区別をいたしまして、A、B、C級の硫安の生産費の内訳、これをトン当りで示していただきたい。それから日本の輸出硫安と市場で競争する相手国、たとえば西ドイツその他の国の硫安の生産費、それを示していただきたい。それから国内硫安が国際競争に耐え得るための硫安工業の合理化、近代化の計画年数、所要融資金、それに必要な金利、現在までこれら硫安工業に投下された、すなわち政府の融資しました各社別の金額をお示し願いたい。 それからわが国の硫安の輸出先であります東亜各国の硫安需要の見込み高、各国別にお出しを願いたい。それから硫安工業への年間電力の割当とコークス炭その他石炭の割当量をお示し願いたい。それから硫安工業の賃金ベース、他の化学産業との比較を出していただきたい。それから硫安工業における副産物の生産の割合と、その金高をお出し願いたい。 以上の資料を、本案の審議の必要上至急提出を要求をいたしたいと思います。
○中村委員長代理 それではただいま井上良二君より要求の資料については政府の方で至急提出せられたいと思います。
○古池政府委員 ただいま承りました資料は極力勉強して御提出をいたすつもりでおりますが、調べた上で、どうしても資料のできないというようなものがもし万一ありましたならば、その点はひとつ御了承願いたいと思います。
○井上委員 ただいま私が申し上げました各資料の要求項目は、本案の審議の上にぜひ必要な基礎資料でございまして、もし資料が提出されませんと、本案の審議の上に重大な支障を来します。同時に、またもし資料が政府の方から出ません場合には、質疑で御答弁願う準備をしていただきたい、それをお願いしておきます。
○加藤(清)委員 関連して。ただいまの資料の提出につきましては、私も賛成でございまして、ぜひ出していただきたいと思います。特に今まで再三再四私の方の党もこの問題を要求したのでございまするが、いまだかつて出されたためしのないものがございます。それにつきましては、まことに恐れ入りますが、それがないと審議することができません。それは硫安のトン当りのコストです。それはもしできなければ推算でもけつこうです。ほんとうに専門家であるならば、たとえば私に糸へんのそれを出せというならば、原価計算をすぐこの場でやつてみせます。これはできるはずなんです。できるはずのものを出さぬというのはおかしい。もし会社から提供させることができないならば、これは専門家であれば推算することは当然できるのです。それをしもできないというのだつたら、これは怠慢です。そこでこれはしろうとに教えてやるという立場に立つて、ぜひ御提出を願いたいと思います。
○中村委員長代理 ただいまの井上良二君並びに加藤清二君の資料の要求についての御発言につきましては、できるだけ政府をして資料の提出をいたさせますが、もし万やむを得ない、どうしても提出困難なものは、質疑において補充させるようにとりはからいたいと存じます。
○中村委員長代理 次に、先ほどの輸出取引法の一部を改正する法律案を再び議題といたして、質疑を続行いたします。井上良二君。簡単に願います。
○井上委員 飛び入りで委員交代で参りましたので、すでに多くの専門の委員の方から御質疑があつたと存じますが、私この法案をきよう一読いたしまして感じましたのは、これは非常に重要な法案であるということであります。特にこの輸出業者の私的独占禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用を除外する範囲を拡大したということでありますが、今日特にこうしなければならぬという具体的な必要の生じましたおもなる理由はどういうものがありますか、それをまず御説明願いたい。
○牛場政府委員 第二十条の規定に関しての御質問と存じますが、この中の第七条の二第一項と申しますのは、輸入協定・輸入業者の協定に関する例外でございまして、これは輸入業者の協定を認めた当然の結果として、ここに独占禁止法の適用除外をすることが必要となつた次第でございます。 第十一条第二項と申しますのは、これは組合員の遵守すべき事項についてでございまして、組合員のためにする団体協約を締結することができるということに新たにしたわけであります。そこで団体協約を締結いたします関係上、やはりこれに関して独占禁止法の除外が必要になつて来たわけであります。 第十九条の四は輸入組合のことでありまして、これもやはり輸入組合を設けることを認める関係上、これに関して独占禁止法の除外を規定する必要ができて来たわけでございます。
○井上委員 新しくこの組合をつくることから当然共同行為が行われるというので、独占禁止法の適用除外を拡大するという考えで法案を修正をしているようでございます。それは今加藤さんからの御質疑の中に、輸出組合の決定において行う共同行為が、いかにわが国の国内中小企業並びに消費者大衆また生産者一般に非常な影響を与える点があるかについて指摘されておりましたが、私は特にそういう除外例を設け、また除外する範囲を拡大しなければ仕事の上に非常に支障を来すという面を質疑しているのでありまして、たとえば、多分これはあなたの方の所管であろうと思いますが、昨年来わが国の砂糖の輸入について、国内の澱粉、水あめ、そういう甘味料を緩和しまして、国内生産の北海道のビートや四国、九州の一部にできる黒糖等も考慮いたしまして、年間八十万トンくらいの外糖を入れますならば、まずどうにか年間の需要はまかなえる、こういう一定の推定を持つておる。ところが貿易業者は御存じのような優先外貨割当というものを持つておりまして、自動承認制のほかにこれを利用いたします関係から、砂糖の輸入が前半期において非常に増大して来た、このことから砂糖の価格がべらぼうに暴落を始め、その結果糖業者の一つの動きがあつて、砂糖の価格は再び暴騰を始め出した、こういう事実をわれわれは見ておるのであります。こういうことは今までも平気で行われて来ておるのですが、今度こういうふうにこの法律をかえることによつて、そういうことが政府の力で防ぎ得ますか、これを伺いたい。
○牛場政府委員 従来は政府だけでそういうことのコントロールをやつておりました関係上一そこにいろいろ不自然なことが起りまして、十分円滑な運用ができなかつた、その点は確かに認めざるを得ないのでありますが、現在砂糖優先の輸入は、そういうような状況が起りましたことに関連して、とめておるわけであります。そこで、ただいまお話の輸入のことでございますが、結局第七条の二の輸入業者の協定の問題になると思いますが、この法律できめておりますことは、「輸入貨物に係る船積地の輸出取引における競争が実質的に制限され、又は輸入取引における競争が過度に行われるため、国内の関係事業者又は一般消費者の利益を著しく害し、又は害するおそれがあること。」この場合には協定を認めることになつておりまして、政府だけが直接やらないで、組合を通じてそのようなことの運用を円滑にやつて行くという趣旨でございまして、これはむしろ従来まで幾らか円滑を欠きました政府だけの統制ということにつきまして、業界の協力を求めて、業界になるべく自主性を持たせてやつて行くという方針で、協定なり組合なりの認可をして行きたいと思つております。
○井上委員 それに関連して今加藤さんからもお話がありました外貨の割当ですね、この外貨割当が、砂糖なら砂糖の場合をとりましても、大きな製糖業者だけになされております。それで中小メーカ1にはほとんど外貨の割当はない。政府がかつて統制時代に買い入れておつたものの払下げを受けたり、あるいは物交によるものをもらつたり、そういうことで自動的に外貨割当がない。全体の砂糖の外貨割当は大蔵省でおきめになるだろうけれども、個々の割当についてはあなたの方でおやりになるので、どういうわけでそういう少数の独占的資本傾向のものに割当てて、下の中小企業のものには割当てないのですか。そこへ持つて来てこの法律が出た場合には、一層その少数のものが独占傾向を持つて来る、それの一つの大きな防波堤をつくつてやることになりませんか。私よくわかりませんけれども、どうもそういうような感じがいたしてしかたがない。この点どうお考えになりますか。
○牛場政府委員 外貨の割当のただいまの基準は、御承知の通り主として生産設備によつてやるということになつております。製糖業の主管は農林省でありますが、農林省の方で期限を切りまして、私どもはそれに同意をしてやつておるわけであります。従いまして生産設備を持つていないものは割当てられない、しかし生産設備を持つているものにつきましては、一定の基準はあると思いますが、どんな小さいものも割当を受けておるはずであります。
○井上委員 それは私は別に質問はいたしませんが、一応お調べを願いたい。あなたのところまで耳に入らぬうちにもみ消しされておるかわかりませんが、たとえば現実に日本の国民生活の民度の低さの関係から、精製糖の需要よりも、中ざらの砂糖の需要が非常に多いのです。それを製造している工場には、原糖の輸入の外貨割当はほとんどございません。そういうことをしておいて一片方ではどんどん外貨割当をして、安いキユーバの砂糖が入つて来る、片方では台湾とかその他の高い砂糖をもらわなければならぬ、こういうことになつて中小企業は非常に困つておる。これはあなたの手元まで行かぬうちに話がそこらでもやくとしてしまつて解決されるかもわかりませんから、一応お調べを願いたい。 それから、これはあなたの方の手元で話ができるのではないかと思う問題は、例のこんにやくの問題であります。あれはどういうわけであなたの方で輸入をとめておりますか。
○牛場政府委員 これは農林省と話の結果、たしか年間五百トンでありましたか、それくらいの輸入は認めるいうふうにしております。時期におきまして日本のこんにやくの出て来る時期と食い違いをさせてくれということで現在はとめておりますが、近いうちに一定の量だけは輸入させるということにいたしたいと思います。
○井上委員 国内のこんにやくいもの価格を不当に圧迫するということは、農民の経済的生活を守る立場から考えなければなりませんけれども、一方こんにやく原料に対する輸入関税は従来 副五分であつたものが今度四副五分に引上げの原案が出ております。そこ へ持つて行つてあなたの方で輸入も応押えておるところから、低額所得者の日常最も多く食べますこんにやくが非常な暴騰をしております。この暴騰をした結果たれがもうけておるかと言えば、結局中間におります人々がもうけて、ほんとうに下の者は非常に迷惑をしておるわけであります。そういう点から現実に市場価格が大暴騰をしておる事実をあなたは御存じでありましようか。こういう法律ができてほんとうに少数の人だけが利益を得て、大多数の人は困りはせぬかという危険をあなた方はどう防ごうとするか、これらに対して行政処置によつてやれるというお話をさつきから承つておりますが、その点はよほどしつかりしておやりにならぬと声なき声のか細い中小企業や一般消費者はほんとうに少数の人の搾取に泣かなければならぬという結果が起つて来ますから、この法の執行にあたつてはあなた方は相当責任を持つた処置を講じませんと、少数の独占形態への力を結局盛り上げて行くことになつて行きますから、そういう点を私どもは特に注意を申し上げておきたいと思います。
○牛場政府委員 お説まことにもつともでありまして、現在こんにやくの値段は相当騰貴しておりますし、また通商協定なんかの関係もありますので、私どもとしてはなるべく早く入れたいと思つておる次第であります。とこるがまた各方面で非常に反対する声も多いのです、国会あたりはむしろ反対の声を聞かされて非常にいじめられておるという状況は御知の通りであります。至急農林省と相談いたしまして、なるべくお説のようにとりはからいたいと存じます。
○中村委員長代理 それでは本日はこの程度にいたし、次会は明二十八日午前十時より開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十一分散会