通商産業委員会 第6号
- 発言数
- 4 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1953/06/23
会議録
○大西委員長 これより会議を開きます。 本日は、まず武器等製造法案、中小企業金融公庫法案及び火薬類取締法の一部を改正する法律案を一括議題といたし、政府より提案理由の説明を求めます。岡野国務大臣。 ————————————— —————————————
○岡野国務大臣 武器等製造法案提出の理由を御説明申し上げます。 武器の製造につきましては、終戦直後の昭和二十年十月十日よりポツダム共同省令兵器、航空機等の生産制限に関する件によりまして、全面的に禁止されておりましたところ、このポツダム共同省令の改正により、昨年四月九日から武器の製造は例外的に許可されるようになりました。特に昨年五月から駐留軍の武器の発注額が相当額に上りましたため、いわゆる特需としての武器の製造は、ようやく活発となつて参りました。しかるにさきに述べましたポツダム共同省令は、昨年十月二十四日をもつて失効したため、その後の武器の製造については法的規制がなくなり、公共の安全を維持するために、何らかの措置をとる必要を生じて参りました。しかしこの間にあつて、関係業界の受注に対する熱望は、ややもすると濫立の弊害を示す傾向さえ見受けられる事態に立ち至つております。このような情勢にかんがみまして、すみやかにこの法の空白状態をなくしますとともに、武器生産の混乱から来る国民経済への悪影響を避けるため、武器製造事業について規制を加える必要があると考え、第十五特別国会に武器等製造法案を提案いたしましたが、国今解散のため審議未了となりましたため、ここに再び武器等製造法案を提案いたしました次第であります。以下この法律案のおもな点につきまして大略を申し上げます。 第一にこの法律案は、公共の安全を確保するため、武器及び猟銃等の製造販売その他の規制を行うだけではなく、武器製造事業について、国民経浩との均衡を失わしめず、この事業の濫立による弊害を排除し、あるいはまた海外に対する政治的配慮などの理由からあまりに製造能力が過大となることは厳に押えなければなりませんので、武器製造事業は許可を要することとし、その製造能力を必要限度にとどめることにしました。 第二にこの法律案の適用を受けるものは、武器については、銃砲、銃砲弾、爆発物等、公共の安全を確保しますとともに、事業の調整を行う必要が特に大きいものに限定し、また猟銃等については公共の安全の確保という観点から選定いたしました。 第三に武器製造事業の許可制と並行して、武器の製造、販売等を行う者の契約の内容を届けさせ、契約が不当なものであるときには、戒告することができることにして、不公正な競争が生ずるのを防ぐことといたしました。 なおこの法律案は、前国会において御審議を願いました法律案に検討を加えた結果、工場の移転の取扱い等について若干の修正を加えております。 以上がこの法律案の提案理由及び主要な内容の概略であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切望いたす次第であります。 次に中小企業金融公庫法案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。まず提案の理由について御説明申し上げます。 わが国経済の自主体制を確立するためには、その基盤をなす中小企業の振興をはかることが目下の喫緊事でありますが、このためには、その必要な設備資金及び長期運転資金を積極的に導入することが刻下の急務であることは言をまたないところであります。しかるにかかる資金は、長期かつある程度低利であることを必要とする関係上、一般金融機関の融通にまつことは困難であり、従つて国家資金により調達する必要があるのであります。 ここにおいて、昨年末衆参両院に於ける国家資金による中小企業長期資金融通制度の創設に関する御決議に即応し、中小企業者に対する長期金融の特別な恒久的政府機関として中小企業金融公庫を設立しようとするものであります。これが本法案を提案した理由であります。なお特別会計によらず、公庫を設置することといたしましたのは、農林漁業金融公庫の例にならない、長期貸付の責任の所在を明確にすることと業務の円滑な遂行を期そうとすることのためであります。次に本法案の概略を御説明申し上げます。 まず中小企業者に対する長期資金の融通を目的として中小企業金融公庫を設置し、これを法人とするものであります。これが資本は全額を政府出資とし、その金額は一般会計からの出資金百億円と産業投資特別会計からの法定出資金との合計額であります。 業務につきましては、中小企業者に対する設備資金または長期運転資金の貸付を行うのでありますが、その業務の一部を金融機関に委託することができるものとしております。 貸付限度は一企業者当り貸付累計一千万円(中小企業等協同組合、調整組合または調整組合連合会については三千万円)以下、貸付金利は年一割、償還期限は一年以上最長五年、据置期間は一年以内を予定しておりますが、これら貸付に関する業務の方法及び業務委託の基準は、業務方法書に記載することとしております。なお業務方法書、事業計画書等の主要事項については、主務大臣の認可を要するものとして行政との密接な関連を保持せしめることといたしております。 役員については、総裁及び監事は政府任命とし、理事の任命についても主務大臣の認可を要するものとしております。 会計については公庫の予算及び決算に関する法律の定めるところにより、大体、国の予算及び決算に準じて取扱いをするものとし、利益金を生じた場合は、全額を国庫に納付するものといたしております。なお、公庫は政府から資金の借入れをなし得るものとし、今後の政府の追加出資とともに、貸付の財源となし得ることといたしております。 以上が法案の内容の概略であります。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決賜わりますようお願い申し上げる次第であります。 次に火薬類取締法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。この法律改正の主要な点は、煙火の消費につきまして、都道府県知事の許可を受けなければならないとすることでありまして、この点につきましては、従来銃砲火薬類取締法(明治四十三年四月十三日法律第五十三号)により、また昭和二十一年十月十日ポツダム共同省令兵器航空機等の生産制限に関する件が施行になりましてからは、この省令によりまして法的規制を加えて参つたのでありますが、昨年十月二十四日この省令が失効いたしました結果、仕掛煙火、打揚煙火の消費につきましては、何らの法的規制がなくなることになつたのであります。しかしながら煙火の消費につきましては、災害防止の観点から法的規制を加える必要があり、この際必要な法的規制を行い、一定数量以上の煙火の消費につきまして、都道府県知事の許可を受けなければならないものとするとともに、煙火の消費の技術上の基準を定め、この基準に従つて煙火を消費せしめるよう改正いたしたいと存ずるのであります。 次に、煙火の消費に関する事項以外に、火薬類取締法を施行して参つた今日までの経験にかんがみまして、この法律の適用を受けない玩具用煙火その他の火工品の範囲を法的に明確にするとともに、火薬庫の譲受け等の場合における許可制度を簡素化し、狩猟者の残火薬措置義務について例外を設け、その他残火薬措置義務者を追加し、また火薬類作業主任者等の免状交付の際の手数料徴収を、受験の際の手数料の徴収に改める等所要の改正を加えることが適当であると認められますので、この改正法律案を提案いたしました次第でございます。 何とぞ慎重御審議の上すみやかに可決せられんことをお願いいたします。
○大西委員長 以上をもつて政府の提案理由の説明は終了いたしました。本案に対する質疑は次会において行うこととします。 この際お諮りいたします。ただいま提案理由の説明を聴取いたしました中小企業金融公庫法案に関し、大蔵委員会より連合審査会を開きたい旨の申出がありますので、本委員会といたしましても、大蔵委員会と連合審査会を開きたいと存じまするが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大西委員長 御異議がなければさよう決定いたします。なお連合審査会の日時につきましては委員長に御一任願います。 何か御発言はございませんか。——別に御発言がなければ本日はこの程度といたし、次会は明後日午後一時より開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十九分散会