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16回国会衆議院1953/08/10

地方行政委員会 第33号

発言数
30
登壇者
8
会派数
3
開催日
1953/08/10

会議録

灘尾弘吉自由党

○灘尾委員長代理 これより会議を開きます。  委員長の指名により、私が委員長の職務を行います。  地方財政に関して調査を進めることといたします。質疑の通告がありますので、これを許します。加藤精三君。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 第一番目の質問は、地方債の許可に関する件でございます。この件につきまして、大蔵委員会が資金運用部資金法の一部を改正する法律を提案いたしております。地方起債の現在の大部分を支弁しております資金運用部資金についての起債について、地方自治法第二百五十条の許可を不要ならしめんとする法律であります。本件の法律提案を見ましたのは、当地方行政委員会におきまして、起債の許可に関し、政令の定めるところにより、五百万円以上の起債につきましては、大蔵大臣の協議を得ることを要する旨の規定につきまして、すなわち地方自治法第二百五十条の規定の中につきまして、大蔵大臣の協議を要する場合の「政令の定めるところにより」という字句を削除せんとすることが、論議に上つたのに刺激されまして、これと相殺せんがための意図に出て、提案されたものだといううわさも聞くのでございますが、かかる大蔵委員会の態度は、きわめて好ましからざる態度であるということを痛感するものであります。しかしながら問題は、大蔵委員会にかような法律案の提案がありました結果、大蔵省の地元出先当局等におきましては、しきりに町村役場等に働きかけまして、地方債の許可に関する大蔵省の権限の維持に関する運動をしておるやの風評もあるのでありまして、かくのごとく地方の官庁、地方の公務員が政治運動に狂奔いたし、もつて適当なる行政機構改革をゆがめるというに至つては、ゆゆしき問題であるということを考えるのであります。つきましては、今回の事件は、衆議院、参議院の国会法上における常任委員会制度の運営よろしきを得ざる点にも関連する問題でございまして、国会法の改正も議に上つておるわけでございますが、同じ衆議院の中におきまして、かくのごとき違つた方向の提案を見ておりますような状態は、その動機のいかんを問わず、結果においては地方行政の執行の上に、ゆゆしき弊害を惹起するものと考えるのでございます。この際、大乗的見地より両常任委員会におきましてこれを取下げまして、暫時の間でも地方行政の円満なる執行を確保することが必要であると考えるのでありますが、委員長におかれましては、この問題に対してどういうふうにお考えになつておられるか、御所信を承りたいのであります。

灘尾弘吉自由党

○灘尾委員長代理 お答え申し上げます。この地方債の許可に関する問題につきましては、ただいま加藤委員からお話のございました通りで、わが委員会におきましても、この問題をきわめて重要視いたしまして、継続審査に付することになつております。同時にまた、大蔵委員会におきましても、大蔵委員会に提案せられました法律案について継続審査に付することになつておる次第であります。われわれといたしましても、できることならば、ただいま加藤委員の申されましたごとく、何とか円満なる解決を、しかもお互いの目的に沿うようにはかることが一番適当ではないか。加藤委員の御発言の御趣旨につきましてはまつたく同感であります。現実のただいます事態から申しますれば、わが委員会におきましても、委員長に御依頼があつたそうでございますけれども、委員長がちようど不在でございまして、またこの案を撤回するといたしますれば、発議者の全部から申出がなければならないということになつておるわけでありますが、発議者もあいにく御不在でございます。さらにまた大蔵委員会におかれましても、すでに本日は会議を開くに至らないという状況で、継続審査に付したままになつております。それをあらためて本日会議を開いていただいて、この問題を審議していただくことも、おそらく事実問題として困難ではなかろうかと思います。そこでやむを得ませんので、双方ともに継続審査に付した状態のままにいたしておきまして、次の国会で早々この問題につきまして両委員会でよく話合いをして、適当な結論を得るようにお互いに努力することにいたしたい、かように考えております。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 本件の審議に関しまして、大蔵当局の政務次官の出席を要求してあるのでありますが、その結果はどうなりましたか、お知らせ願います。

灘尾弘吉自由党

○灘尾委員長代理 大蔵関係の政務次日の出席は要求いたしておりますが、まだ御出席を得るに至つておりません。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 了解いたしました。  次に、本日の議題にはなつておりませんが、地方税法の一部を改正する法律案につきまして、衆議院の修正いたしましたものを、参議院がさらに修正して本院に回付いたしております。この問題の取扱いにつきましては、地方行政委員会としてでなしに、衆議院として処理すべきだという規定になつておるようでありますが、この案の妥当性につきまして、当方の意のあるとこりを申し述べまして、これに対して地方自治庁当局の御意見をお聞きしておきたいと思います。  第一は、もつぱら麺類食を提供することを業とする者の事業税を特別所得税にいたしまして、課率を軽減する点についてでございますが、先ほど非公式に参議院当局から承りますれば、参議院の委員会におきましては、遊興飲食税の免税点引上げに関連いたしまして種々論議をした結果、これにかわるものとして事業税を特別所得税に組みかえ、課率を軽減しようとすることになつたそうでありますが、かくのごときことは、遊興飲食税及び事業税、特別税の三つの税の本質に関し、何らの理解なきことを表現するものでありまして、きわめて不適当な修正と言わざるを得ないと信ずるのであります。また自動車税の課率の増率につきまして、原案はバス一台一万六千円を課率といたしておるのに対しまして、一万四千円にしたいという修正案でありますが、先ほど非公式に税務部長より承るところによりますと、この自動車税の税率に関する問題点の大部分は、事業収益の多寡に関して論ぜられるということに、重点が移行しているという税法研究上の御観察がありましたが、これらの点よりいたしますれば、バスに対する課税は、トラツクに対する課税よりも——同じく独占的な企業でございますけれども、独占性がバスの方が強いのでありまして、トラツクの独占性は自家用の運輸営業によりまして、著しく権益を侵されている実情にかんがみまして、バス事業の方が有利なものになつておる。また全国的に見ましてもバス会社の方がトラツク会社よりも有利になつているということの観察よりいたしまして、若干の差があるのが当然でありまして、トラツクが一万四千円でございまするならば、バスはこれより若干上まわることが至当であるように考えられるのであります。また自動車税という税金が、道路の損傷負担その他道路に関しますところの地方のサービスとの関連において徴収せられることを至当とするという応益主義の原則から見ましても、大体におきましてはバスはトラツクよりも大型でございます。道路を損傷する程度も高いのであります。その点から見ましても、トラツクより若干の課率が上になりますることが至当である、そういうふうに考えます。以上の点から見まして、参議院の修正案は妥当性を欠くものだというふうに判断いたすのであります。自治庁におかれましては、どういうふうに御観察になつておられますか、大体のお考えを承りたい、こう考えます。

後藤博総理府事務官(自治庁税務部長)

○後藤政府委員 参議院の修正案の妥当性の問題についての御意見でありますが、第一点のもつぱらめん類を扱う方の業者に対する事業税の特別所得税の方への移管の問題でございますが、これは私は税体系上非常に困るという気持がしております。税率そのものを引下げるとか引上げるとかいう問題は、これは別の問題でありまして、税体系上非常に困るのであります。というのは事業税というのと、特別所得税というのと性格の考え方を多少かえております。特別所得税というのは、御承知の通り事業とは一概に申し得ないようなものを並べておるのであります。いわゆる自由営業的なものを中心にいたしております。従つてその間には多少勤労所得的な部分が入つておるのであります。つまりボーダー・ラインのものがずいぶん入つております。そういうところに純然たる企業的なものを入れるということにつきましては、税体系上の問題はあると思います。ただ税率を引下げるという問題につきましては、これはいろいろ御判断になると思いますので、下げるとか上げるとかいうことは、これは別な観点から考えなければならぬ、さように考えております。その他の点につきましては、大体御意見の通りに考えております。  それからバスの引下げの問題でありますが、理由をいろいろ私ども承つておりますと、バスの公益性を非常に中心に論じられておるようであります。そういう点から申しますと、収益を抜きにした純粋な公益性ということだけから、自動車税の税率を判断して行くべきではなく、自動車税というものはもつと別な、たとえば償却資産としての自動車、そらから応益的な観点よりする自動車のあり方、それに対する税率、それからもう一つは一般の公益性と申しますか、そういう問題もあわせて、道路損傷的なことも考えて、いろと申しますか、そういう問題もあわせいろな観点より税率をきめて行かなければならないと思います。トラツクとバスとは、私は同じ税率であることはおかしいのではないか、かように考えております。本来外国の例なんかを見ますると、トラツクは重量制をとつておるところが多いようであります。それからバスは収容力をとつているところが多いようであります。これは自動車税としての性格のあり方としては、より合理的ではないかと考えておるのでありますが、現行法の建前は、先ほど申しましたように償却資産的部分と道路の損傷負担的部分と奢侈的な要素の三つをかみ合せた税ということになつております。そのうち償却資産的部分を多く見るか、道路の損傷負担的部分を多く見るか、奢侈的部分を多く見るかによつて、税率が異なつて来ると思つております。トラツクとバスの税率をどちらを上にすべきであるかという問題につきましては、これまた議論になるところであろうと思います。しかしながらその間に多少の差があつてしかるべきである、こういうことは申すことができるのではないかと思います。同じようにしなければならぬというりくつよりも、差があるというりくつの方が正しいのではないかと考えております。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 この問題に関連いたしまして、速記録に残しておいていただきたいのであります。衆議院が地方税改正につきまして、非常に慎重に熱心に審議いたしました結果、今国会の会期が非常に短かかつたために、参議院に議案の回付が遅れましたのは、まことに衆議院側としても、参議院側に対しまして申訳ないという考えは持つておりますが、参議院の地方行政委員会におきまして、本案を審議するにあたりまして、粉食奨励の意味において、うどんその他を提供することをもつぱら業としているところの飲食店の事業税を特別所得税にし、その課率を下げることにつきまして、自由党及び改進党の了解を得たと称し、これを提案いたしまして、満場一致修正案を可決しているという事実があるやに闘いでおるのであります。     〔灘尾委員長代理退席、委員長着席〕 かくのごときことが、もし事実であるとするならば、私は、国会の審議の権威の上から、きわめてゆゆしい大事件であると考えるのであります。自由党においては、少くともこの地方税審議の重点であるところの自由党の地方行政委員長にも、他の自由党の地方行政委員にも、何らそういう問題はあらかじめ諮られていないのであります。しかるにもかかわらず自由党内の意向がまとまつたと称して提案し、満場一致で修正案を可決しているという伝えられるがごとき事実があるといたしますならば、何者かがその間に介在して、提案者を惑わし、かかる結果に陥つたものと考えておるのであります。衆議院の審議期間は、会期延長したりとはいえ、本会議の開会は延長後たつた一回であります。しかも午後一時からであります。かかるきわめて局限されたる審議期間の短期間なる時期において、もし風聞にあるがごとき詐術を用いて、地方税の体系をゆがめ、また租税負担の均衡上当然課せらるべき税の賦課を免れんとするような意図のもとに、ある策動が行われたといたしますならば、これは本国会の国会審議に汚点を残すものだと考えるのであります。かかる事件は万々ないこととは信ずるのでありまして、私たちの聞き違いと考えるのでありますが、聞き違いにいたしましても、さような風聞いた者は、私たち一人や二人ではないのであります。委員長におかれては、将来法案の審議につきまして、参議院と十分な連繋を保たれ、かかる風評のごとき事態が発生しないように、十分に御警戒を願うことをお願いいたしまして、私の今国会における最後のお願いの言葉といたします。

灘尾弘吉自由党

○灘尾委員 ただいま加藤委員から御発言がございましたが、会期の切迫いたしておりまする際に、地方税法の一部を改正する法律案につきまして、参議院側からの修正がありましたので、いろいろ研究いたしてみますと、租税の体系の上から申しましても、また実情の上から申しましてもある程度の理由があるかと思いますが、しかしながらわれわれといたしましては必ずしも賛成しがたい、こういうような要素をたくさんに含んでおるように思うのであります。会期切迫の折から、かかる修正案がまわつて参りましたことは、まことに遺憾とするところであります。この際政府当局にお伺いいたしたいことは、われわれといたしましても、現在の地方税法の内容が、租税理念の上から申しましても、また実情の上から申しましても必ずしも完全でない、何とかこれを将来改正して行かなければならないというふうに考えるのであります。政府におかれましてもおそらくさようなお考えを持つていらつしやるのじやないかと思いますが、この際近い将来において、地方税法の内容につきまして相当な改正をなさるお考えがあるかどうか、これをひとつ伺つておきたいと思うのであります。

後藤博総理府事務官(自治庁税務部長)

○後藤政府委員 お答えいたします。地方税法の改正は私どもはいたしたいと考えております。ただその範囲をどういうふうにするかということは、地方制度調査会及び今度できますところの税制調査会、両方の意見によるところが多いと思つております。私どもとしてはかねがね現行の地方税法そのものについて再検討を加え、改正をいたしたい考えであります。また国税の方から見た地方税法の改正も、やはり国税側からあるようであります。両者をどういうふうにうまく引合せて税法を改正するかということが問題で、私ども研究の課題であると思います。来年度予算の際には必ず新しい税法を盛つた改正案を出したい、かように考えております。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 私も政府委員の方にお尋ねしたいのですが、今問題になつておりますところの主としてめん類を業とする者に対する税率を下げるという点ですが、これは私どもとしては、税を軽減する場合に、いわゆる大衆課税になつている点を幾分でも安くという建前でなければならぬ。そういう意味から行きますと、この際そば、うどん等について今の一皿五十円というものをいろいろ聞いてみますと、内容によつては六十円あるいは八十円というものもあるようですが、これはやはり遊興飲食税を安くするという建前において、かりにめん類を主とした業態にしているものであつても、そういうような遊興飲食税を軽減するという建前で大衆の負担を軽くして行く、こういうことがいいのではないか、よしんばとつてもその方がいいのではないか。もしもそうなつた場合に、かりにめん類を業とした者に、そういう特殊なわくをかけてやる、一回が百五十円以下、一皿百円以下という当初衆議院側で考えたものを、その業態だけに及ぼすとすれば、大体どの程度軽減になるのかわかりませんか。

後藤博総理府事務官(自治庁税務部長)

○後藤政府委員 これもおつしやるようなことが、合理的であろうと私どもは思うのでありますが、一体どのくらい減税になるかということはちよつと見当がつきません。そうなりますと、おそらくめん類をちよつと取扱つておるところも、やはりやらなければならぬのではないか、こういうことになると思います。もつぱらやつておる、つまり八割くらいまでやつておるという業態ばかりでなしに、一般に雑業態でやつておるようなところまでも、やはり考えなければならぬという問題が出て来ると思いますので、どのくらい税額が減るかということは、私どもまだはつきり計算いたしておりません。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 地方税改正で非常に期待を持つておつたのは、市町村民税の給与所得者にかかわる減税でございますが、それが財政バランスの上から不成功に終つたわけですが、今灘尾委員の質問に対しましては、将来抜本的に改正せられるということでございましたので、そういう際にはどういう方法でどういうふうに考慮せられるおつもりであるか、この前にそういう問題が出ましたときには、それには反対である、所得税を軽減しなければこれはできないのだ、こういうのが次長初め皆さんの御意見でございましたが、今でもそういうぐあいに考えておられるかという点についてお尋ねしたい。  それから農家の償却資産、家屋なんかの固定資産税ですが、これなんかも私としては当然考えてやらなければならぬ問題である、かように考えております。こういう点をどういうぐあいにお考えになりますか。  次にめん類の問題については、これは粉食奨励ということが、おもな理由のように聞いておるのですが、粉食奨励でしたら別の方策でやるべきであつて、税の軽減によつて粉食奨励をするというのは、あまりに牽強附会に過ぎるというのが私の見解であります。先ほどこの減税をやることによつて波及する方面がどうであるか、参議院の提案者にお聞きしたところが、それについては陳情がなければわからないというような結論でございました。それではあまりに検討が薄いといつては言葉が過ぎますが、そういうぐあいに思われる。専門である自治庁の税務部長におかれましては、この減税が成立すれば、次期国会などにおいては、どういう波及した運動が出て来るか、そういう予想なんかについてもお聞かせ願いたい。

後藤博総理府事務官(自治庁税務部長)

○後藤政府委員 お答えします。第一点の勤労控除の問題でありますが、現行の勤労控除が低いということは、一番大きな問題は申告所得と給与所得とのアンバランスである、こういう前提に立たなければならぬと思います。ところが国税の方の建前はアンバランスではないという、つまり給与所得は全部の者を対象にしているが、申告所得は全部の者を対象にしていない、まだ補足が十分に行われていないという前提に立たなければならぬわけです。従つて給与所得の方を下げる、つまり給与所得の方の勤労控除をより大きくして、給与所得者の税率を下げるというよりも、むしろ逆に申告所得者の把握を十分にして課税の均衡をはかるというのが筋である、こういう論があるわけであります。もう一つは、市町村民税だけの間で、勤労所得者と事業所得者との比較をしてもらつては困るというのが一つあるのであります。そのあとの方の勤労所得者とそうでない所得者との間の市町村民税では、なるほど多少不合理はあると思いますが、しかしながら事業所得者については県税に事業税があるのでありまして、その分だけ多くの税負担としているわけです。従つて税体系として全体を合して考えますると、やはり事業所得者の方の課税も重いのだ、こういうことが一応言えるわけであります。根本の問題は、やはり申告所得と給与所得との事実上のアンバランスをどうするかという問題になつて来るかと思います。従つてそこまで問題をさかのぼつて考えなければ、簡単に市町村民税だけの勤労控除制というものは考えられない、こういうことをわれわれ申し上げおるのであります。この問題につきましても、われわれは機会あるごとに国税の方に、非常にアンバランスが市町村民税において目立つのだ、その目立つのを逆に給与所得者の方に、もう少し控除制を多くするとか、何か課税の軽減をはかる方法はないかということを申し上げているわけであります。国税、地方税を通じての税制調査会が今度できますが、その際にもその問題はやはりわれわれの提出いたします一番大きな問題ではないか、かように考えております。何とか税制調査会において、その点の調整をして御趣旨の点も強調して行きたい、かように考えておる次第であります。  それから第二の問題は、農家の固定資産の問題でありますが、なるほど農家の固定資産税というものは、非常に高いという声が方々にあります。しかし私ども固定資産のうちで、特に家屋につきましては農家の家屋は耐用年数が非常に長いのでありますので、一般の家屋とは取扱いをかえております。最近価格を見ます場合にも、非常に低く見ておるわけでありまして、一般のものよりも二割ないし三割落しておるつもりであります。そういう点で一般の家屋よりも差等をつけて行きたい。やはり評価の上で多少差等をつけて、それから耐用年数が長いという実情もわかつておりますので、耐用年数を長くして行きたい。  それから第三の点の粉食奨励——今度の参議院の修正案によつて、粉食奨励が理由でありますが、そのほかいろいろ派生する問題の御質問でありますが、私は、これは遊興飲食税全体についての問題となる可能性がありはしないかと思つております。ひとりめん類業者だけでなしに、他の業態にもやはり同じような問題がありはせぬか、かように考えております。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 ただいま西村委員からの御質問は、この国会中の地方行政委員会で、真剣に論議せられました事項の一つでございますが、国税、地方税を通じまして勤労所得に対しましての課税と、事業所得に対しましての課税が均衡を得ていない点があるということにつきましては、特にただいま当局におきましても、税務部長より今度の改正の際には、最大の問題としてこれを提案して、何とかその不均衡を修正したいという御意見があつたのでございます。現在所得税の勤労控除は百分の十五でございます。これはわれわれといたしましては、どこまでも百分の三十ぐらいが適当じやないかと考えておるのであります。しからざれば末端に至りまして国税の所得税が地方税に、またその税率が比例的に反映し、これにまたあらゆる寄付金等が付随しておるのでありまして、実際の市町村の住民生活におきましての租税負担は非常な不均衡を生ずるのであります。所得税におきましての足のつり合いが合わないことが、これが幾何級数的に末端に及んで来て、大きな租税負担の不均衡を惹起するのであります。特に大臣のこの点に関する御観察、どういうふうに考えておられるかという御意見を承つておきたいと思うのであります。  これに加えまして法人税はシヤウプ勧告によりますと、法人税割というものが否定されたのでありますが、これを現在の百分の十二、五のところで法人税割を課しておるわけであります。しかしながら法人がその厖大なる土地、家屋、事業を持つて市町村の恩恵を受ける。その応益の点につきましては、きわめて大なるものがあるのでありまして、この法人に軽く課税することによりまして、個人の住民負担が非常に過重になる傾向があるのでありまして、これらの点につきましては勤労控除の拡大、そうして事業負担と勤労負担の均衡を得ることに関連いたしまして、所得税ないし所得割の勤労控除の拡大と、法人税の増税につきましての大臣の心構えを承ることができれば、仕合せに存ずるところであります。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 御指摘のように、この二つの問題は今度の税制改革では、相当真剣に考えなければならない問題だと、私ども思つているのであります。まだ具体的な結論をもちろん出しておりませんけれども、今の加藤委員から御指摘がありましたように、はたして勤労控除を三〇%くらいまでに持つて行けるかどうかということでありますが、もともと勤労控除をどの辺に持つて来るかということは、いろいろの点から考えなければならない問題でありまして、勤労所得の捕捉率と、事業所得の捕捉率とが、非常に大きな要素になつている。シヤウプ勧告のときには事業所得の捕捉率をもつと上げるべきである、また上げられるであろうという前提のもとに、勤労所得と事業所得と差別をしてよろしいと考えられる理由のある限度、つまり一方には生活費というものが控除されているかいないかというような点を考えてみたり、そういうような理由で、理由のある限度でよかろうということで、あと捕捉率の差から来るものは——それは勤労所得の方が捕捉率がいいからして、よけい控除するという考え方はやめて、事業所得の捕捉率の悪いのを捕捉率を上げるという考え方に持つて行かなければならないという理想的な考え方でやつて見たわけであります。しかしなかなかそう正確に行かないというので、その後シヤウプ勧告の線が逐次また後退いたしまして、勤労所得の控除率というものが、うんと上つて来たのであります。これをどの辺まで持つて来るかということでありますが、私はしかし考え方としてはこのシヤウプ勧告の線の考え方の方が正しいのではないか、それは事業所得の捕捉を徴税技術の強化や、熟練などによつてやはりだんだんと高めるという方向に持つて行くのでないと、ただ勤労所得と事業所得というものの捕捉率が非常に違うと言いましても、違うのは全体として見て違うのでありまして、個々に見ると事業所得でも一〇〇%捕捉されている人たちも相当ある。そうするとそういう人たちと勤労所得との差というものは、実際はないのでありますからして、やはり解決の方向としては事業所得も一〇〇%捕捉できるように、だんだんと努力して行くということを頭に置きながら、その段階においてなおかつあまりに大きな開きの出ないように、不公平の出ないようにという考え方で問題を見るべきではないかと思う。そういう考え方で、はたして今の勤労所得の控除の率が適当であるかどうかということは、これは十分検討してみたいと考えているのであります。  それから法人税の問題でありますが、これなども結局シヤウプ勧告のあの特有の考え方が原因して、ああいうぐあいになつたものでありまして、考え方自体としては一通り筋の通つている考え方であると思うのでありますが、しかしこれもこの法人が非常に大企業、大法人という場合、従つて株主と法人というものが完全にわかれている場合と、日本のように法人形態というものが、ほとんど個人企業の脱税目的のためにつくられた家族的なものである場合と、よほど考え方が違うと思うのでありまして、この点におきましてシヤウプ勧告の考え方が、少し理論に走り過ぎてしまつたのではないかという考え方は確かにうなずかれる面もありますので、そういう点も今度の改革のときは十分考慮しまして、法人と個人を現在と将来と、縦と横に見ながら個人と法人との間に、大きな負担の差の出て来ないように、もう一度検討し直す必要がある、こういうふうに見ておるわけであります。なお一層研究したいと考えております。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 ただいまの大臣の御説明は、大体私たちが予期したような御説明でございますが、大臣は現在地方の住民の生活の実態において、事業所得の課税と勤労所得の課税が国税、地方税を通じて均衡を得ているというふうにお考えになるのですか。勤労所得の方が苛酷に課税されていると御認識になつておられるのですか。どつちでございますかお伺いいたしたい。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 一般的に所得税だけを見ますならば、勤労所得の方が私は苛酷になつていると思うのであります。捕捉率が非常に高うございますから苛酷になつている。たださつき申し上げましたように事業所得者でも、ことに低事業所得者の方は、私は今日の段階ではもうそういう意味においては勤労所得というものと、いわゆる捕捉度の違いから来る差というものはあまりないのではないか。その程度に徴税機構も完備して来たのじやないか。しかし全体としてみると、やはり事業所得には相当大きなものが出ているということは、依然として考えられると思うのであります。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 第一番目に、徴税機構の完備、徴税技術の進歩ということからいつて、シヤウプ勧告によつて独立税主義を貫いたといいながら、住民税は実質的には附加税であります。そんなことからいつてどうも私は大臣のお話をたびたび承るところによると、課税技術という点につきましても、非常に大きな関心を持つておられるようでございます。もうこうなれば往民税、固定資産税等は全部国税でとつて、そして還付した方がいいのじやないか。強固なるまた優秀なる課税組織を打立てて、そして全国的に固定資産税と住民税を国でとつて還付した方が、かえつて比較的脆弱なる市町村の自治体の課税機構よりも、優秀なるものによつて一ぺんに課税されることになつてよいのじやないかと考えられますけれども、その点についての大臣の御意見を承りたいのです。  第二番目に、先般最後の日に、地方行政委員会におきまして、大蔵委員会から資金運用部資金法の一部改正の法律が出ました結果、そしてまた地方行政委員会におきまして自治法の二百五十条の政令に定むるところによりという字句の削除の法律案を出そうとしておつたという関係、また後には提案になつておりますが、この関係で非常に地方行政の末端、国の行政の末端、出先機構に刺激を与えまして、その結果大蔵省の出先機関におきましては、各府県の市町村等に働きかけまして、もし地方行政委員会の法律案が通つたならば自分らは失業するのだ、何とかして自分らが失業しないように、地方債許可制度が従前通りであるように陳情してくれというような、国家公務員としての限界を越えたきわめて極端な政治活動をあちこちでしている。そういうような風評が高いのでございますが、こういうふうになりましては、せつかく地方自治制の大改革を断行します際に、単に知事会、市長会、町村会等のいろいろな運動、今回の合併促進法に現われたような程度を越したいろいろな陳情活動その他で混乱いたしますほかに、国家公務員の側におきましても、種々の正常をゆがめる一つの陳情活動が活発になりまして、決して地方制度調査会及び大蔵省の税制審議会等によつて審議されます地方制度改革が国会の門をくぐりまして、国会の手によつてりつぱな制度化をするのにいい影響を与えるとは思わないのであります。これらの点につきまして大臣のお耳に入つているかどうか。また入つているといたしますれば、大臣としてはいかなる手を打つてくださつておられるか。その点についてもあわせて承りたいのであります。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 これは第一の質問の点も非常に問題になる点なのでありまして、しかも自治団体というものは本来のあり方からすれば、自治団体が独自に課税権を持ち、従つて独自の財源をもつて、独自で徴税して行くということが一番自治という観念に私は合うと思つているのであります。しかしそれが徴税機構の非常な複雑煩瑣化を来し、また経費もよけいかかるということになつて、結局どうかというと今御指摘のような考え方も、その面から確かに出て来ると思うのであります。それから意見をあちこちで聞いておりますと、私などと全然逆な考え方をお持ちの方もあるようでありまして、税金は末端の自治団体が国の税金を全部とつてしまう、そして国には自治団体がとつたものをその基準に従つて納める、というような考え方が、一番いいというように考えておられる方もあるように聞いております。考え方からすれば私はむしろその方の考え方が筋が通つているとさえ思うのであります。どちらにしてもその間の理想と現実の調和をやはり今度の税制改革のときには、もう少し考え直さなくちやならないのじやないかと思つております。  それから第二の問題点でありますが、先般来当委員会において、私ども十分な力を持ちませんために、委員会の皆様の御心配をいただいて、非常に恐縮しているわけでありますが、しかし私はこの問題は現在の状態は決していい状態でないということはよく承知いたしております。地方の、ことに大蔵省の出先機関にそういうふうな動きがあるかないかということは、私ども承知しておらないのでありますが、あるいは加藤委員がそのようにおつしやるのであれば、出ているのかもしれないと思いますし、また想像され得る動き方と私も考える。しかし公務員というものは国民のためにあるものでありますから、公務員のために国の行政運営のあり方がゆがめられて行くということは、私としては絶対に承知するわけにいかないのでありますから、そのような動きがどのように出て参りましても、私は行政運営というものは、国民のためにどうあるのがいいかということを絶えず頭に置いて、この問題を解決したい、こういうように考えております。

床次徳二改進党

○床次委員 先ほどより同僚諸君から地方税の改正に対して、参議院の修正に対する意見がいろいろあつたのでありますが、他に明らかにする機会がありませんので、この機会に私の意見を述べておきたいと思います。地方税の改正並びに衆議院の修正は相当時間がかかりましたので、参議院において審議の期間がなかつたことは、やむを得ないのでありますが、参議院においてとられたところの修正の態度に対しましては、他からも話がありましたように、はなはだ遺憾なものがあつたわけであります。今日の押し詰つたときにおきまして、これを両院協議会の形において審議いたします事項としては、適当の事項ではないが、技術的に申しますとまだまだあの修正案につきましては研究する余地があり、よりよい案ができると私ども信じているのでありますが、今日のような事態に入りましては、その手続をとることができないのをはなはだ遺憾に思います。事柄が大衆に対する減税でありますので、多小の行過ぎはあると思うのでありますが、参議院の修正に対しましては一応私どもはこれを認める態度をもつて進んで行きたいと思つております。このことを明らかにしておきたいと思います。なお長官が参りましたので、特にお願いいたしたいのでありますが、ただいま加藤委員とのお話にもありましたごとく国税と地方税との問題も、所得税、法人税との関係におきましても同様に、これは重大な問題でありまして、政府におきましては税制審議会をつくられるようでありますが、地方税に対しましてはすでに地方制度調査会等におきまして、今日研究しているのでありますが、さらに税制審議会が開かれるのでありまして、この点十分に地方税と国税との調和を考えて、実行していただきたいという強い要望があつたことでありまするが、この機会に重ねてお願いいたしたい。地方税に関しましては、えてして学識経験者というものは認識が少いのでありまして、今度の審議会には地方団体の代表者も加わつてはおりますが、政府におきましては十分この税制審議会の運用については考慮をせられまして、地方税の立場というものに対しましては、誤りのない立場を確立されるよう、この機会に要望しておく次第であります。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 久しぶりで大臣がお見えになつたので、今まで私疑問に思つておつた点をお尋ねしたいと思います。入場税、遊興飲食税の徴税を保全するために、必要な場合には担保の提供を命ずることができるというのが、改正案として出て来たわけですが、この件については、どうも私としては、納期が来ない前に、担保の提供を命ずるということは、明らかに憲法に違反する疑いが濃厚ではないか、こう考えておるのです。私契約の場合なんかですと、双方合意の上担保を提供するということはあるのですが、国家権力あるいはそういうものによつて、納期が来ない前に納めるか納めないかわからない、それにもかかわらず事前に担保の提供を命ずるということは、明らかに憲法第何条ですか財産権のところに影響する問題である。この前も質問したのですが、税務部長及び政務次官の答弁においては、私は納得できない。それで大臣から納得のできるように、ひとつ御答弁をお願いしたいと思うのであります。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 どうもこれは私も初めてのお尋ねで、今十分確信を持つたお答えはできないのでありますけれども、国税の方では酒税などの場合でも例はあるようでありますが、しかし考えてみますと、酒税と若干性質が違うようにも考えられますので、まことに恐縮ですが、初めての御意見でありまするので、なお十分検討をいたして行きたい、こういうように考えております。

西村力弥日本社会党(左)

○西村(力)委員 これは検討願つて、そうしてはつきりした解釈を立てていただきたい。そうでないと、ああいうことは、私どもとしては反対はしましたけれども、それは憲法違反として反対する断定を最後にやる場合、そういうことはなかなか重大な問題でありますから、あくまでも納得の行くまで皆さんの御見解を聞かしてもらいたいと思います。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 たいへん恐縮ですけれども、ただいま大蔵省関係の政府委員がお見えになるそうでありますが、それまでちよつとというと、たいへん申訳ないのでありますが、先ほどの大臣の御答弁で、どうも十分しつくりしない点がありますので、一言お尋ねいたしたいと思います。税制審議会方面というか、その方面で立案に参画している人らしい人からの非公式な発表によれば、固定資産税等は市町村間に課税の均衡を得せしめるために、国でとつて還付税にしたらどうかということが公然と論ぜられておるのであります。一方住民税の問題につきましては、実際上好むと好まざるとにかかわらず、現在の税制は実質的には附加税なんです。そういう現状から見ましても、なお独立税にしておく必要があるかどうかということが一つ私の疑問なんです。先ほど大臣は地方税は独立税がいいというお考えであるように承つたのでありますが、現在の事態になり、もう国の事務と地方の事務というものは、昔と違つて固有事務、委任事務という区別はつけにくいような状態になつておる。また地方分権という思想も、交通機関が発達して、国と地方の行政が密着して来ますと、どうも地方分権ということが地方自体の本義の中心課題ではなくなつたように思ふ。そういう事態になつても、なおまだどうしても独立税主義の方がいいというお話でございましたならば、それはむしろ地方の事務を今よりも相当多くして、そうして何か地方分権の範囲を広くするというような一つの構想と関係しているように思つて、それはまた今の時代に逆行しておるのではないかというふうに感ずるのであります。どうもその点がただいま独立税、附加税主義の議論とからみ合つて、頭に浮んで来たのでありますが、それらの独立税主義、附加税主義と、地方分権や地方自治の本旨の関係について、大臣の大体構想しておられますことを一言承ることができれば、たいへんけつこうだと思います。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 これはアメリカが入つて来まして、新しい憲法がアメリカの影響下にできましたときに、日本の今までのあり方からすると、かなり急激な改革でありますので、私どももうまく日本に育つであろうかどうであろうかということを、非常に懸念をしておつたわけであります。アメリカのように各ステートができて、そしてそれがまとまつて合衆国になつたという形の場合と、日本の場合とは、少くともこの間の新憲法ができるまでの日本の歩んで来た道とは、非常に違うものですから、それがまたいろいろな方面に問題を起しておるのでありますけれども、しかし私はやはり考え方の方向としては、過去の日本の歩いて来た道とは非常に違うけれども、地方分権、自治を尊重するという形に、政治のあり方を持つて行くということは絶対に必要なんじやないか、こういうように考えておるわけです。従つて物事を合せるとすればその方向を立てておいて、それに合せるように逐次馴致して行くという考え方で行かなければいけないと思う。従つて今度私が行政管理庁長官として意図しております国の行政機構の改革でも、なるべくは国のやる仕事は企画面の仕事をやつて、その企画したものを、現実に住民を相手に実施に移す段階の仕事は、やはり第一線の自治団体にやつてもらうのが一番いいのじやないか、こういうふうに考えておるわけであります。従つて私自身の考え方から行けば、国の仕事はだんだんと地方に移して行く、こういうことになるわけです。従つてその考え方に歩調を合せるということになると、やはり税も相当たくさん地方に持たせなくてはならない、私はこういうように考えているのです。繰返して申し上げますが、ただこれが今まで日本の歩いて来た道と、かなり方向が違うものでありますから、一般の空気や感じというものが、それに対してかなり障害の多いものであるということは、私どもも自覚はしておるのでありますけれども。しかし改革の方向としては、やはりその方向をはずしてはならないものである、こういうように私どもとしては確信をしておるわけであります。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 私は大臣の地方分権というお考えの概念と、私の考えておるのと違うのじやないかと思つておる。私、考えますのに、行政を地方の実際に適するように、地方の人を参加させてやるということが、地方分権なんであるばかりでなくて、その地方の実情に適する企画をつくることも地方分権だと思つておる。ただいまのお話を承りますと、企画は中央で立てるようにお考えになつておられる。この関係は言葉の定義をていねいにしながらやつて行かなければならぬので、非常にめんどうな議論になると思いますけれども、私たち相当長い間地方の行政をやつてみまして、どうも中央の方で地方分権を許すということについて、あまり考え過ぎていらつしやる、国の行政の実態に合わないのじやないかというようなことも考えますし、一万何千とある地方自治体というものに許すということになると、どうもこういうような税制の大改正はできぬのじやないかというようなことを強く感じます。私たちの考えるところを申し上げたのでありまして、たいへん長い時間申訳ないと思つておりますが、私たちの考えるところも御参考にしていただきたいと考えます。質問を終ります。

床次徳二改進党

○床次委員 この機会に自治庁長官に特にお願いしておきたいのです。御承知でございましようが、一昨日ダレス氏が来朝されまして、奄美大島を日本に復帰させることを声明せられておるのでありまして、必要なる事務手続が済みましたならば、これが復帰することになるのでありますが、この受入れに関しましては、すでにかねがね内地の要望であり、同地方の要望でありますので、御考慮になつておられると思いますが、自治庁関係が一番同地の実情に関しまして熟知しておられます。御承知の通り同地方は、ほとんど戦災を受けましたままでもつて、今日推移しております。しかもアメリカの占領行政たるや予想外に、当地の住民の生活から見ますと、期待に反しておつたものがあるように思われました。これをすみやかに是正することは母国であります日本の最も大きな責任だと思つておるのであります。従つて、この対策としましては、とりきめが成立いたしましたならば、ただちに着手していただくことが必要でありますが、それに対しましてはもとより特別法の必要があるのじやないかと思います。その他各般の手続が必要だと思いますが、どうか今日まで内地と格段の差を受けておりましたものが、すみやかに内地の他の同胞と同じ状態でもつて生活が安定でき、産業が振興できるように、あらゆる手続を日本内地並に引直す努力をしていただきたい。何分にも八年間の空白がありますので、一挙にこれをとりもどすことに対しましては、相当の困難があろうかと思いまするが、当地住民の立場を御考慮いただきまし、当局といたしましても、すみやかに御配慮いただきたいと思います。関係各省におきましてももとよりでありますが、特に自治庁におきましては、前回すでに調査もしておられます。大体の事情についてはおわかりでありますし、行政管理につきましては、最も中心となられるところであります。地元鹿児島県に対し十分必要な指令をされまして、同地方が遺憾なく母国復帰の実が上りますよう、特にこの機会にお願い申し上げる次第であります。

塚田十一郎自由党郵政大臣・行政管理庁長官・自治庁長官

○塚田国務大臣 御指摘の点は私も心配いたしている点であります。また鹿児島県選出の議員でいられる床次委員の御関心としては、まことにその通りだと思います。自治庁としましてできますことはもちろん最大限の努力をいたします。さらに自治庁所管外のものは、私からも十分各省にお願いをして、御希望に沿うように最大の努力を払いたいと思います。

中井一夫自由党

○中井委員長 その程度でよろしゆうございますか。  なおちよつと加藤さんにお答えをいたしまするが、先ほど来委員長に御要求のありました大蔵委員会との交渉の件であります。資金運用部資金法の一部を改正する法律案が、大蔵委員会に提出されておりまして、それを取下げることができるかどうかという点につき、だんだん取調べをいたしておりましたところ、すでに大蔵委員会におきましては、これを継続委員会にかけて、そのまま審議を進めるということに確定をいたしております。今日の場今あらためて撤回をするという余地はないようであります。従いまして遺憾ながら大蔵委員会におけるこの法案の審議を撤回さすとともに、本委員会における自治法改正の法律案を撤回して、お互いに自治庁と大蔵省との間の関係を、円満に進めて行くということにつきましては、ただいまのところはただちにその交渉ができがたい事情にございます。しかし御趣旨の点はよく了承いたしておりますから、休会中といえども、しかるべき方法を講じまして、御趣旨にかなうよう、できるだけ努力をいたしたいと存じます。さよう御承知を願います。  それでは午前の会議はこれにて休憩いたします。     午後一時五十二分休憩      ————◇—————     〔休憩後は開会に至らなかつた〕

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