地方行政委員会 第32号
- 発言数
- 41 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/08/07
会議録
○中井委員長 これより開会をいたします。 まず日程を追加いたしまして、昨日付託されました床次徳二君外三名提出にかかる地方財政再建整備法案を議題とし、審査を進めたいと思いますが、御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 御異議なしと認め、地方財政再建整備法案を議題といたします。まず提出者より提案理由の説明を聴取いたします。床次君。
○床次委員 過般来地方財政再建整備に関しまして小委員会が結成せられましたが、小委員会の結論を得ましたので、その大綱をまとめましお手元に、配付いたしましたところの再建整備法案として提案をいたしました次第であります。 この機会に簡単に提案の要旨を御説明申し上げますと、第一条にありまするごとく、「この法律は、地方財政の健全性を確保し、地方自治の発達に資するため、地方公共団体の財政の再建整備を図ることを目的とする。これによつて明らかになつております。 しこうして、いかなる団体の財政を健全化するかという目標に対しましては、第二条にありまするが、この第二条に規定せられるごとく、昭和二十七年度決算において歳入が歳出に不足するため、昭和二十八年度の歳入を繰上げてこれに充てた都道府県もしくは市町村、または実質上歳入が歳出に不足するため、二十七年度において支払うべき債務の支払いを二十八年度に繰延べ、もしくは二十七年度において執行すべき事業を二十八年度に繰越す措置をとつた、実質上の歳入が不足しておりまするところの地方団体を対象といたしておるのであります。 この整備のためには、第三条にありまするごとく、財政再建整備計画を立てることになつておるのであります。 しこうして、この再建整備は、第四条にありまするごとく、十年間を目標といたしまして、その地方債を完了することを目標としておるのでありまして、その計画の内容は、第五条以下五箇条にわたりまして、必要なる事項を計画に確立いたしまして、これを計画通り実施いたしまして、再建をはかろうとするのであります。 特に申し上げたいことは、第二項にありまして、この計画を実施いたします間におきましては、過去の滞納を十分整理いたしますとともに、徴収成績に対しましては、普通以上の成績をあげるように実行いたしますとともに、その町村の徴税に関しましては、第三号に掲げますごとく、都道府県に対しましては事業税、市町村に対しましては市町村民税、固定資産税、それぞれ標準税率のおおむね一・二倍を越える税率におきまして増収計画をするとか、あるいはこれに匹敵するだけの節約を実行いたしまして、基礎を固めたいと存ずるものであります。 第六条は、この問題は住民の理解を必要とするために、住民に公表いたしまして、その協力を得る措置をとらなければならないということを明らかにしております。なお町村内、あるいは各団体内の関係、行政委員会の協力も必要でありまして、特に最近財政膨脹の原因をなくしておりますところの教育委員会、公安委員会その他委員会に対しましては、特にこの計画の樹立達成に対して強い協力を要望しておる次第であります。なおその他の公共団体に対しましても、第八条におきまして協力を希望しておるのであります。 第九条は、歳入欠陥補填の方法でありますが、特に地方財政法の例外といたしまして、地方債をもつて財源とする道を開いたのであります。 第十条にありましては、地方債を起すことができる地方団体に対しましては、無利子で国庫金を貸し付けるという道を開いております。なお第二項におきまして、国は二十八年度及び二十九年度において、前項の国庫金に充てるため必要な額を国庫貸付金として、予算に計上しなければならない旨を規定しておりまして、この点は今後政府予算を補正いたします際におきましても、十分考慮を要望し、その実現を期したいと思つておる次第であります。 なおこの地方債の償還は十年度以内に償還をする予定でありまするが、なおこの償還に関しましては、第十一条以下におきまして――第十一条の二項におきまして、場合によりましたならば、延滞金に対しましては利子をつけるという規定を置き、また災害その他のやむを得ないときにおきましては、変更を認めておるのであります。 原則といたしまして十二条に掲げまするごとく、国から貸し付けましたもの以外に対しましては、利子の全部または一部を補給するという形式によりまして、整理を順調ならしめんとするものであります。 なお第十三条におきましては、再建整備を確実に実行するために、監督委員を設置し、従来は任意設置でありました地方に対しましても、これを義務設置にいたしまして、計画の実施の完全を期したわけであります。 なお第十四条におきましては関係行政庁に対しましてそれぞれ助言を求める道を開いてやり、なお各種の事業についてはあつせんを要望しておるのであります。 十五条以下は、その実施に関するものでありますが、毎年の実施に関しましては自治庁長官に報告すると同時に、住民に公表しなければならないことを規定しておるのであります。 その他は国の監督でありますが、十七条にありましては、この計画の実行が計画通り行われますように、常に地方自治庁におきましては指導に努めまして、その運営が計画通り行われますよう勧告の道を開きますと同時に、国から利子補給等をいたしました場合に対して、団体がその規定通り行わないときにありましては、利子補給を停止するという道を開いておるのであります。 以上が今回提案いたしました法案の要旨の内容でございます。何とぞ慎重御審議をいただきまして、成立するよう御援助をいただきとうございます。
○中井委員長 本案につきまして御質疑はございませんか――御質疑もないようでありますから……。
○西村(力)委員 この法案はわれわれが当初からいろいろ期待して、ここへ持つて来たのでございますが、そのために中心となられて立案され、また提案せられました床次さん外四人の方に、心から敬意を表するものでございます。ただこの問題は累積した地方自治団体の苦境というものを解決する意図として、非常にけつこうでございますけれども、その苦境がどういうところから出ておるかというような根本の把握が、どうしてもなされなければならない。幸い近く休会にもなりますので、地方自治団体の意見を聴取したり、実情を聴取したりして、そうしてこの法案審議に遺漏ないようにしなければならぬじやないか、さように考えるものでございますので、この際はここで質疑がないならばというようなぐあいに打切るというようなことで拙速をやらずに、継続審議の方に持つて行くようにせられることを希望するものでございます。
○中井委員長 西村さんの御意見につきましては、委員長も同感でございまして、よく了承いたします。それでは本案で継続審議にこれを移すことに決定をいたします。 ―――――――――――――
○中井委員長 次に閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。本委員会におきましては、今会期中消防施設強化促進法案外十件の法律案を審査するとともに地方自治、地方財政、警察及び消防に関する国政調査等、地方自治の伸長、地方行政の円滑なる運営を期するために努力いたして参りますたが、第十六回特別国会も本日をもつて閉会せられる予定と存じますので、本委員会の重要なる使命にかんがみてまして、閉会中も継続して審査できるようにいたしたいと考えます。こうして国会法第四十七条第二項の規定によりまして、議院の議決を要しますので、内容、手続等は委員長に御一任を願うことにして、議長に閉会中も継続して審議をいたしたき旨申し入れたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ―――――――――――――
○中井委員長 次にお諮りいたしますが、閉会中も継続して審査することになりますれば、地方自治、地方財政、警察及び消防等の状況について委員を各地に派遣して、その実情を調査いたしまして、本委員会の審査に遺憾なからしめたいと思いますので、委員派遣に関しましては、すべて委員長に御一任を願うことといたしまして、議長に承認を求めることといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 ―――――――――――――
○中井委員長 これより道路交通取締に関する問題について調査を進めることといたします。質疑の通告がありますので順次これを許します。門司亮君。
○門司委員 私はまず警視庁の警邏部長さんに一応お尋ねをしたいと思います。それは交通事故の原因についてでございますが、これは実は警邏部長さんの方から先にお話を願つてもいいと思いましたが、一応質問の形によりますが、最近非常にたくさん起つておりまする交通事故の原因等について、お気づきの点等がございますならば、この際ひとつお聞かせを願いたいと思います。
○中井委員長 ちよつと皆さんにあらかじめお諮りをいたしたいと存じます。本日はただいま議題になつておりまする問題につき警視庁警邏交通部長津田忠太君、同じく第一課長鈴木實一君、第二課長武藤勇君、この三人が出席をしておられます。つきましてはこれらの諸君を必要に応じ参考人として発言を許可することにいたしたいと思いますが、御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 異議なしと認め、さように決定いたします。ただいまの門司亮君の御質疑に対し、津田忠太君。
○津田参考人 ただいまの御質問に対しお答えいたします。最近交通事故が非常に多くなつておるのでありますが、まず昭和二十七年度におきます交通事故の状況を申しますならば、全体といたしまして昨年は一万一千四百件という事故が起つております。そのうちで死者が四百二十八名、負傷者が六千三百二十一名という事故であります。この事故の状況はだんだんと多くなつて来ておりますので、今年の上半期におきます事故を調べてみますと、大体自動車事故が五千三百二件という数字に上つております。そこでこの事故の原因でありますが、まず自動車事故の原因となつておる問題をあげますと、追越しの不注意に基くものが相当あります。それから優先交通権の無視、あるいは割込みまたは連続進行、あるいはハンドルの操作不確実、右折の不注意あるいは酩酊運転、わき見運転、除行の不履行、ブレーキ等の車両の故障、合図の不履行というような事柄が、自動車側における事故のおもなる原因になつております。 (委員長退席、床次委員長代理着 席)それから歩行者の方でありますが、これは横断の際の不注意、車道に飛び出す、あるいは幼児のひとり歩き、路上の遊戯、対面交通の違反、酩酊、踏切りの不注意というようなものが大体に歩行者側の事故の原因になつておるのであります。 さてこの事故の状況は最近におきましては、自動車、電車、汽車、諸車、歩行者というふうにわけますと、まず自動車の事故が圧倒的に多いのであります。自動車の事故をあげてみますと、乗用自動車による事故が八千三百九十八件、これによる軽傷が二千四百十九件、重傷が千三十三件というふうな割合になつております。さらにこの乗用自動車によつて起る八千三百九十八件というものをわけますと事業用、自家用、官公署用、軍関係というふうになりますが。そのうちで最も多いものは事業用乗用車による事故でありまして、これが四千百二件、従いまして大体三八%を占めているわけであります。以上事故の概要を申し上げた次第であります。
○門司委員 事故の概要の数字は一応承つたのでありますが、さらにわれわれの聞きたいと思いますことは、事故発生の直接の原因というようなものではなく、それの遠因となるものであります。たとえば今追越し不注意だとか、いろいろおあげになりました中にも、運転者の過労、あるいは運転者の賃金の関係等、はつきり言えば固定給がないことのために、やはりその日の上り高で生活をするというようなところに、多少無理があつたのではないかというようなことが実は考えられるのでありますが、そういう点について今までの事故をお取扱いになつた警視庁として何かお気づきの点がありましたらお話願いたい。
○津田参考人 自動車の事故のうちで一番目立ちますことは、何と申しましてもタクシーの問題でありますが、これは時間的に考えましても、一昼夜交代というのが多いようであります。二十四時間連続という勤務をやつておることは、相当繁劇な勤務であろうと思うのであります。さらにまたただいま御質問になりました給与の関係でありますが、これはまだ確実とは申されませんけれども、私どもが運転者から聞いている範囲におきましては、大体固定給というものがない会社が相当あるようであります。またかりにありといたしましても、たとえば一月に三千円あるいは五千円という程度のものであつて、その運転手の大部分の収入というものはそういう固定収入でなくて、実際は一日におけるもうけ高の割合に応じて利益をとるというのが、運転手のねらいとする収益になるということは一応考えられております。はたしてそうであるとするならば、やはり固定給というものは生活のほんとうの一部にしかならない、いわゆる自分のもうけ高による歩合というものが、ほんとうの生活給ということになるわけでありますから、そういうことから考えてみますと、現在の非常に交通頻繁な所におきましても、非常に急ぐあまり無理な運転が行われる、スピードも出す、追越しも不注意になつて来るということは、一応考えられるわけであります。今のお尋ねの件はそういう程度に考えております。
○門司委員 それからもう一つ伺つておきたいと思いますことは、同じ自家用でありましても、トラックとそれから普通の乗用車の場合とがありまして、これによつて多少の相違がありはしないかと思うのですが、その点もしおわかりでしたらひとつお伺いしておきたい。
○津田参考人 トラックの統計はちよつとまだとつておりませんので、わかりかねます。
○門司委員 それからもう一つ警邏交通部長さんに聞いておきたいと思いますことは、われわれ外を歩いおりまして目につきますのは、もちろん事故の原因の中には、道路の狭いということも、一つの大きな原因だと思いますが、その狭い通りに自家用車等がずつと並んでとまつておる。そしてそのまん中が少しあいておつて、そこを例の流しのタクシーが盛んに通つておる。これは見ておつても非常に危険だと思うのですが、一体ああいう通りの端の狭い所に、自家用車をああして長くとめておくということは、交通の取締りの上でいいか悪いかということですね。これは事故が起らぬのがふしぎだと思われるくらい無理をしているようですが、これはどうなのです。
○津田参考人 もちろんこの自動車の駐車の問題も、あるいはまた流しの問題も、両方とも交通の事故を起す原因になつていることは、もう言うまでもないのであります。ところで、ただいま警視庁管内におきまして交通の一番混雑する場所は、何と申しましても丸の内界隈、あるいはまた銀座の一角ということが言えると思うのであります。それで実は丸の内界隈については、昨年一時間以上の駐車を禁止いたしまして、現にこの制度は続行中であります。さらにまた銀座の方におきましても、相当な自家用駐車があります。同時にまた流しもやつておりますが、御承知のように、現在の自動車というものは、車道がないので、一ぺんに駐車を禁止しますと、車の置き場がないという問題になつて来ると考えられますが、現在ではまだそこまで行つておりません。しかしながら銀座地区におきましても、もちろんとめておることは、非常に交通の妨害になるわけであります。従つて時期を見ては、将来これが駐車禁止という問題も、もちろん考えておるわけでありますが、駐車ということよりも、まずもう一つの問題は、流しの問題であります。先ほどお話にもありましたように、広い道路を流すということになれば、さほどの問題もありませんが、非常に狭い道路を流す、また駐車がたくさんあることによつて非常に道路が狭隘になつておる、そこを流しをするということになりますと、道路交通規制をやつて行く上におきまして、どちらを先にすべきかということを考えますと、まずそういうところをやたらに流すものの規制をやりまして、次に駐車の制限をやつて行くというような段階になろうかと思うのであります。そういう意味合いからいたしまして、実は今実施はしておりませんけれども、銀座のああいう混雑場所におきまして、実はそういう流しを禁止すると同時に、タクシーの一定の駐車場をつくつて、どこでも乗りおりをすることを一応制限いたしまして、一定の駐車場において乗りおりをする、そして交通の規制、緩和をはかりたいというように考えております。従つて自家用の駐車という問題が残つておりますが、これは次の段階において駐車禁止という問題が出て来るものと思つております。何しろ一ぺんにやりますと非情ごたごたいたしまして、先ほど申しますように、駐車という問題は、一方において車道がない、また車道がなければ、現在とめておる車をどこへ持つて行くべきかという措置を講じないと、実行がむずかしいという状況にありますので、さしあたり流しを一応禁止して、駐車場の設定をやるという方向に今考えております。
○門司委員 今お話を聞いておりますと、まず営業用の駐車を定め、さらにあと営業用でない、自家用の駐車場を定めるというお話でありますが、問題の解決をしようといたしますならば、そういうことでなくて、これは都市計画の中に相当大きな影響を持つものであつて、従つて駐車場が定められて来る場合には、たとえば銀座方面なら銀座方面の軍はどこに駐車させる、その場合には道路のじやまにならないように、乗用車もすべてそこに置くということでないと、今のような状態で、またお話のようなことであると、一つの段階ではございますが、ただ流しをやつておる者、営業をやつておる者だけが規制され、自家用の車は依然として裏の狭いところに、平気で置いておけるということになりまして、これは商売をする人から考えますと、きわめて不合理であります。やはり取締をしようとして、その対象として車の駐車場をこしらえようとするならば、自家用も営業用の車も、同じような取扱いをすることにしておかないと、いつまでたつてもこういう事故はたえない。それは結局自家用で行けば、あの狭いところまでもずつと行ける、営業車に乗つて行けば、そういう場所には入れないというようなことが、もしできて参りますと、やはりそれだけ営業車の働く場所が狭くなるというようなことで、営業しておる者には相当大きい影響力を持つて来ると思います。従つて今のお話でありますが、そういう問題について、たとえば東京都の都市計画その他との間に話合いが今日まで行われて、そうして交通行政の根本の改革をやつて行くということが――これは部長さんにお願いすることは無理かもしれませんが、私は東京都の都市計画の中にそういうものが当然取入れらるべきものだと考えておりますが、警視庁としては、何か東京都に対して、そういうことについて交渉されたことがありますか。またそういう計画が立つておるかどうかということを、この機会にお聞かせ願いたいと思います。
○津田参考人 タクシーが銀座の細い道に入ろうとしても、お客を乗せて入れないというお話がさつきありましたが、現在私どもの構想といたしましては、タクシーでありましても、実車の場合におきましては入れる、従つてこの面の営業上に関係はないというふうにいたしたいと思つております。実はその前にあたりましては、流しを全面的に禁止するという計画のもとに、実車もある一定の地域に入れていけないというような計画も立てたのでありますが、それでは一般のお客が外から来た場合において、ある目的地に入ることができきない。これは非常に不便であるということからいたしまして、現在の構想といたしましては、これは入つて行ける、ただ禁止区域において人を乗せるというものだけを禁止するという考えでございます。 それから東京都との交渉がどうかというお話でありますが、実は東京都と交渉もいたしておりますし、また最近におきまして、警視庁、東京都、その他の諸官庁を集めて、東京都内における交通の支障になつておるようなところ、あるいはまた相互の関係において、交通上の法律あるいは規則等における不備な点を、お互いに研究しまして、交通の安全、危険の防止に、各官庁が推進して行こうじやないか、こういつたいわゆる交通対策協議会というようなものを、今考案いたしております。これは近く発足の予定であります。これが発足しますと、かなり今まで取上げられなかつたような問題が漸次取上げられ、実施もされるということになりますれば、相当交通の緩和に安全がはかられるというふうに考えております。
○門司委員 私は当然そういう協議会が設けられなければならないと思いますが、その場合には、やはり運転をする者の意見が、相当重要な問題になつて来ますので、運転手の代表者というような者がその中に加えられることが、ぜひ必要だと思います。ここで申し上げることはどうかと思いますが、かつて私が見て参りました一つの経験から言いますと、アメリカのミシガン州のずつと北の方にありますサギナウでは、私がちようど参りましたときには、商工会議所の会議で、全部自動車の運転をいたしますので、その日には警察の交通関係の主任と署長と、さらに裁判所の判事と検事が来ておりまして、交通事故に対して、いかにあるべきかということ、さらにゴー・ストツツプの問題等について、運転をする人、その取締りをする人、さらに事故が起つたのを裁定する人、こういう連中がまつたく一つの会合で協議を進めておるのであります。これは運転をする諸君の方から見れば、こういう取締りは無理である、あるいはゴー・ストップがこういう信号のしかたでは困るとかいうような場合、さらに事故が起つた場合には、一体どちらに責任があるのかという問題まで、ほんとうに四角張らない協議会の中で、お互いが話を続けておつたのを、一応私見て参つた経験を持つておるのでありますが、もしそういうことが一つの制度化されて――制度化されると非常に大きくなつて参ると思いますが、公安委員会等で、そういうものが取上げられ、そして絶えず実際に働いております運転者と取締りをする者との関係において、意思の疎通が十分はかられなければならぬ。ただ片一方は取締られるのだ、片一方は何でもいいから取締るのだという相対峙した物の考え方で、交通の行政が行われるということは、やはり事故の防止の上には、きわめて不利益なものをもたらして来るのじやないか、お互いが協議し、お互いが話し合つて行けば、ある程度事故は防止できるものがありはしないかということが考えられるのでありますが、警視庁としてはそういう処置をおとりになるお考えがあるかどうか、また今日までそういうことをやられたことがあるかどうかということをこの際重ねてお伺いしたいと思います。
○津田参考人 実は先刻お話申し上げましたのは銀座について厳に規制をやろうという計画でありますが、この問題につきましても、実は所管長官はもちろんのこと、いわゆる出先の者あるいはまた業者関係というものにつきましては、お互いに利害関係がありますし、また見解の問題もありますので、これは再三交渉に交渉を重ねて実はやつでおります。やつと成案ができかかつておりますので、この銀座の交通規制問題につきましては、そういうふうに業者関係も十分にその意思の反映はできておると思います。今構想中のそういつた協議会の問題でありますが、これがまだ発足いたしておりませんので、ここで私がだれだれを入れるというような言明はできないのでありまして、できるだけ入れるように努めたいとは思いますが、かりにその人が入らないといたしましても、その人に関係のある者であつたならば、あるいは参考人とかあるいは必要に応じて、その業者関係の者に来てもらつて説明を聞くというようなことで、全然反映しない、一方的な処置ということにはいたさないと思つております。
○門司委員 ここが非常にむずかしい問題ですが、日本の従来の物の考え方として、ただ官庁の役人が集まつて来て協議したつて、ほんとうのことはできないと私は思います。取締りを受ける者の方が大事なのであつて、取締りを受けております実際に働いておる経験を持つ運転手でないと、ほんとうのことは私はわからないと思う。これは経営者などを集めてごらんなさい、経営者は運転手のことは考えないで、自分たちの都合のいいことだけを頭に置いておやりになる。警視庁にそういう構想があるならば、また今までおやりになつた経験があつたなら、事故を起す可能性を十分持つておる運転手の意見を聞くのが、一番貴重な材料だと思う。取締りの方だけ集まつて話し合えば、厳重になるのはあたりまえだと思います。ここに問題があるとう思。従つて私はこの機会にとやかく言うわけではございませんが、もしそういう構想がおありになるなら、ぜひ働く者の仲間からそういう者を入れてもらつて、ほんとうに打割つた話のできるようなものにしていただきませんと、取締り関係者と営業者だけくらいが集まつて協議をいくらいたしましても、いたずらに取締りが厳重になるだけであつて、事故の防止にはならないと思う。取締りが厳重になればなるほど、一方においてはそれを逃げようといたしますし、片一方に無理が生じて来る。お互いが理解し合えば大した問題は起らないと私は思う。従つてもしそういう構想がございますならば、ぜひひとつそういうふうにしていただきたいことを、私は強く要求いたしておきます。 さらにこの機会に労働省の関係の方にお伺いをしておきたいと思いますことは、今お聞きのように事故の原因が二十四時間の勤務であつたり、あるいは給与が全然固定給でなかつたり、あつても非常に安いということがある。従つて自分の生活を守るために、運転手は無理をするということが考えられるのでありますが、これらの問題について労働基準法の関係から、どういうふうな取締りが行われておるのか、その点をひとつはつきりしておいていただきたいと思います。
○和田説明員 ただいま警視庁の方から、いろいろと御説明がございましたが、私どもの方も五月三十日に警視庁の方から、非常にタクシーの事故が多くなつた、これは基準法の関係もあるので、ひとつ打合せをしたいという申出がございまして、その後警視庁と東京陸運事務所の方と、私どもの方の下都機関であります東京の基準局三者でいろいろ打合せまして、その結果をまとめまして、六月二十九日でございましたか、タクシー業者全体に対しまして、交通事故防止、事業の適正な運営管理の実施方についてという警告を、三者連名で出しております。実はこの警告を出す前に二回ほど業者の方に来ていただきまして、いろいろと実情を聞いたわけでございます。その実情を聞きましたのから判断いたしますと、どうも基準法に対する理解が大分欠けておるというのが、私どものそのとき出ました結論でございます。この要望事項として出しております一種の警告でございますが、この中には労働者の解雇の問題、労働時間の問題、休憩、休日、割増し賃金、休業手当の支払い、その他の点につきまして、大体基準関係は十四点ほどあげまして警告を出しております。その後なおこの警告の効果を、東京の基準局の方ではまとめておる最中でございます。今実施しております監督について、最終的にどうするかという問題は、書類を検察庁に送るというような問題までには至つておりませんが、警告をして監督を実施いたしております。
○門司委員 今のお話、はなはだ何かとつてつけたような話で、ことし五月か六月ころそんなことをおやりになつておるというわけでありますが、この事故というものはずつと昔からたくさんありまして、その事故の原因は大体わかつていなければならぬはずだと思うのです。従つて私はこの機会にもしおわかりになりますならば数字的に伺いたい。二十四時間勤務で動いておりますような職場が体どのくらいあるか。ああいう視力と注意力を非常に要求されます仕事は、二十四時間勤務では日非常に無理だと思う。そういう事業体が、これは警告を発するということじやなくて、それが許されるかどうかということが一つの大きな問題だと思う。従つてそれらの事業体がどのくらい東京都の中にあるか。それからさらに固定給といいますか、賃金の制度の上において、まつたく固定給のないところに勤めている者が一体どのくらいあるのか、そういう営業所が一体どのくらいあるか、さらに固定給がありましても、きわめてわずかな――さつき警視庁のお話のように三千円とか五千円程度の者が一体どのくらいあるのか、もしこういう数字がおかりでございますならば、この機会に聞かせていただきたいと思います。
○西村(力)委員 ちよつと関連して、ただいまの門司さんの質問につきまして、特に私は強調したいのです。この前この道路交通取締法の一部改正に関する法律をやりましたときに、国警の交通関係の人に来てもらつて、現在運転手の免許状の書きかえが二年になつているわけでありますが、それを三年に延ばしていただけないかという希望を私が申したのでありましたが、その際にその国警の方の答弁をされるところでは、それはちよつと不可能だなぜならば運転手は、二年ごとに検査をしても、あの勤務状況から一時的な疲労ではなくて、運転手の身体状況が痼疾のようなぐあいになつて、不具みたいになつている者が出て来るの恐だ、こういうことを聞いて私は非常にしく感じた。緊張した二十四時間勤務が、一時的の疲労にとどまらずそれが累積して、もうその運転手のからだまでもだめにしてしまうというような状況になつているのだということを聞いているのです。これは投げやりにせずに、徹底して打開の道を講じてもらわなければならないということを強く申したい。その意味におきましても、ただいまの調査の答弁を求められることなんかは、ただ簡単にお聞き取りにならずに、その実情を徹底的に把握されてから、御答弁を願いたいし、今後もまたそういうふうにしていただきたいという希望を申し上げるのです。
○和田説明員 ただいまそういう勤務形態その他につきましては、監督を実施中でございまして、数字的に正確なものはまだ出ておりません。しかし昼夜交替勤務をやつておるのが相当多いということは、私ども口頭では聞いております。もう少したちますと、はつきりすると思います。
○門司委員 それは少しおかしいと思うのですが、さつきのお話では三者がお集まりになつて、陸運局関係の諸君もお集まりになつてお話になつたという。それでは大体そういうことはわかるはずだと思う。それは結局営業者を取締る方だけが集まつているからわからぬのであつて、私はむしろほんとうにそういうところで働いている者を、その中へ入れておけばすぐわかるのではないかというように考えるのであります。基準局が今ごろになつて、そんなものがわからぬということは、はなはだ遺憾に考えているが、わからぬものを追究してもしようがありませんが、これは今西村君からも言いましたように、運転手のからだが非常に悪くなつて、三年ごとあるいは五年ごとなんかに検査をしたら、おそらく使いものにならぬような運転手がたくさんいるだろう。そういう運転手自身にとりましてもきわめて危険であり、さらに、交通事故についても、ここに国警から出て参りました表を見ても、かなりたくさんの事故を起しておる。しかもその事故は器物の破壊は割合少くて、人身事故が多いのであります。こういう非常に社会的に重大な問題を持つておりますることに対して、その原因を除去しなければならないのに、監督署が、どうもそういう話は聞いているが、一体どのくらいあるのかわからぬというような態度では心細い話である。これについて十分に調査を進めていただいて、そうして無理のないようにしていただきたいと思いますが、わからなければこれはしようがない。 それで運輸省の方にお聞きしたいと思いますが、運輸省としてはこういう営業を許可されます場合に、こういう労働条件に関する問題は、等閑に付されておるのでございますか、どうでありますか。それを先に聞いておきたい。
○中村(豊)政府委員 タクシー、ハイヤーの問題は、本省はやらずに、陸運局長に全部委任してあるものでございますから、根本の方針についてだけしか、私どもの方では存じていないわけであります。そこで免許の場合には、道路運送法に基いて免許基準その他について審査いたします。その場合に事業の計画、企業もくろみ、収支の見積りとか、あるいは一般的にいつて需要供給の見地より、まだ必要性があるかどうかというような点を審査するわけでございますが、労働条件については事業計画あるいは企業もくろみ書に出て参りますのを見ておる程度で、それ以上のことは免許にあたつては、実はやらないのであります。免許したあとの事業運営についての問題でございますが、これは事業監督官庁としては、そこの点まで触れるのが適当とは思いますけれども、それについては労働関係のいろいろの官庁もございますから、そちらと打合せて、これだけむずかしい、複雑な問題になつて参りましたから、その点については今後一層注意するように話をしようと思います。ただいままでのところではそこまで入らずに、むしろ戦後の東京の自動車の不足状態を考えまして、早く都民に足を与えることが必要だ、それには十分に資格のあるりつぱな事業者をつくり上げることが大事だということで、進んで来たわけであります。むしろ拡張というか事業新設の方に忙しかつたのでありまして、今後はお説のように内容整備の方に当るべきだと思います。
○門司委員 さらに労働省の基準局の方にお伺いするのですが、営業許可の方針が今のような方針であるということは、むろん一応考えられると思います。当然事業内容等についてのみが、大体営業許可の対象になると思う。そこで営業が許可されました場合に、人を使つております以上は必ず監督基準局に事業所の一切の内規というものを届けなければならぬ。賃金の支払い方法についても監督署は当然知つていなければならぬはずだと思う。監督署の方でその数字がわからぬというのは実におかしいのでありまして、そういうものを知らないで、ただ営業所の方で届けて来たものを、一体どういうふうに見られておるかということでありますが、これは今の建前から申し上げますと、労働条件については一応監督署に届けてあるはずであります。だから二十四時間勤務が、こういう業者に対して妥当であるかどうかということはわかつていなければならぬ、賃金の支払い方法がこんなことでいいかどうかということもわかつていなければならぬはずである。その点について基準局が少しも関与されていないように、今まで拝聴するのであります。この関係は一体どうなつておりますか。私どもの常識から考えると、さきに申し上げましたように考えられるのであります。もしそうだといたしますと、大体二十四時間勤務の者がどれくらいあつて、賃金のまつたく歩合だけでやつておるのがどのくらいあるか、あるいはごくわずかな固定給だけなのは、どれくらいあるかぐらいのことは、基準局の方ですぐおわかりにならなければならないと思う。わかりませんか。
○和田説明員 先ほど申しましたように、私の方で正確な数字については今調査しております。しかしお説のように、十人以上使いまする所では、必ず事業場を設定しますとその届けがありまして、就業規則をつくることになつておりますので、正確かどうかはつきりわかりかねますが、一応の数字は基準局の方ではわかつております。しかし自動車の方は最近ふえておりますので、正確な資料をつくるために現在調査しておるのであります。
○門司委員 それは正確な調査でなく、あなたの方で今おわかりになつておるだけでもよろしいのだが、一応この機会にお示し願つておきたい。正確ということはなかなかむずかしいのでありまして、きよう許可されたものはあなたの方でもわからぬですよ。従つてたとえば三月なら三月末日までに、一体どれくらいのものがあつたかということがわかるならば、この際伺つておきたいと思います。 それから運輸省の方に、ついでにお聞きしておきたいと思いますが、問題はやはり会社の規模――内容までは私は申し上げませんが、規模等がかなり大きな問題になると思う。従つてこの程度でこういうやり方では無理があるかどうかということについては、一応お考えになつておると思う。これがやはり一つの許す条件になつていると思う。従つて最低の許可条件というのは、タクシー業者で車が何台くらいで、従業員がどのくらいでということはわかるでしようから、ひとつお聞かせ願いたい。
○中村(豊)政府委員 道路運送法に基く免許基準には、事業の規模は全然うたつてないのでございます。しかし事業を画一円滑に遂行するためには、ある程度の適正な規模があるはずであると思うのでございます。これはタクシーに限らず、トラック事業でも、バス事業でもおのおの問題になると思うのであります。その点適正規模はどの辺がいいかということをいろいろ研究しておるのでございますが、研究すればなるほど実にむずかしくなつて、いまだ結論は出ておりません。ただ問題を東京都内のタクシーに限定して考えまずと、今までの慣行としては二十台ということを、陸運局では大体不文律としてお示ししておるようでございます。それについて、本省としてもまあその程度だろうということで言つておりますけれども、この点についてこの前の国会以来主管の運輸委員会において非常に論議が重ねられました。二十台という規模を置いて、それより小さいものを認めないのはけしからぬ。むしろタクシーのごときは一台、二台でもいいじやないかという強い議論があつたわけであります。ところがわれわれとしては、特に東京都の場合において、一台、二台で貴重な人命をお預りして営業するのに、十分な義務を尽し、責任を果すことができるかどうか問題である。また運賃を守つたりあるいは車両を整備し、さらにいい車に更新するということも、小さい規模では困難ではないか。さらに今問題になつておりますような労働基準法関係の義務を完全に実施するためには、相当規模も大きくなければいけないし、また経営者が十分にそれに対して資格を持たなければいけないといつたような点から、東京あるいは大阪のような大都会においては、規模はある程度大きくなければいけないのじやないかというふうに考えておるわけであります。地方の小都市とか、さらに山間僻村においては、一台でも二台でもいいと思いますし、それ以上の需要はないのでありますから、そういうものを認めておる例はたくさんあるのでございます。そのように事業の種類あるいは地域の実情に応じて、経営規模を実態に即するように考えるという態度で臨んでおるのでありますが、東京の場合に二十台という一応の目安を持つておることは確定的なものではないのであつて、今後はいろいろと免許制度についての批判の問題もありますので、もう少し実情に即したものに考え直そうじやないかということになつておるのであります。さらに申し上げますと、二十台ということを固執するあまり、小さい数台の方が集まつて無理に二十台という形をつくり上げ、そこに必ず発生するのが名義貸借の問題で、不当に権利の上に眠る人も出て来れば、不当に権利のために搾取される人も出て来るという状態もまずいと思うのでありますから、この点は東京都の大きな問題として研究しておるわけであります。和田説明員 まことに申訳ございませんが、ただいま手元に数字を持つておりませんので、なおこの問題を東京の局の方に問い合せまして、後ほどお届けしたいと思います。
○門司委員 私もこれ以上は聞きません。さつきの運輸省の関係の方に聞くと、大体二十台くらいだということですが、そうなると東京の営業者は全部入ると思います。これは基準局にはよくわかつていなければならぬはずだと思います。基準局は、地方でやつておるからそれは知らないのだというような態度に解されることはどうかと思います。もし何でしたらあとからでもよいが、すぐひとつ資料をとりよせてもらいたい。この就業規則の中に、運転をやる者が二十四時間勤務ということに許されるべきではないと考えている。賃金の形態もこういうものが許されるべきものではないと考えている。こういう無理なことをしておいて、交通事故ができたからといつて全部運転手の責めにするという考え方には、私どもは賛成できないし、またそうであつてはならないと思います。従つて労働基準局は、交通の事故を防止することのために、最大の責任というか注意が必要だと思う。その上に立つてそうして今の警邏部長さんのお話のようなことが行われれば、いくら上の方でやろうといたしましても、やればやるほど取締りが厳重になるだけである。そうしてむやみに運転手がいじめられるだけだと思う。いじめられるというと語弊があるかもしれませんが、運転手は上下からいじめつけられるので、生活のかてをかせぐためには無理をしなければならぬ。基準局は単に東京だけではありません。ことにこの表を見ますと、大阪のごときは事件発生の数が東京都の五分の一くらいしかない。昨年は東京が二万五千件、大阪が五千何件しかありませんが、その中で運転手の免許状を取上げたものが九十三人もある。さらに三箇月以上というのは何百も数えられている。三箇月までというのは大体五百五十人くらいある。その報告された者はほとんど全部が処分されている。大阪の実情をここに承りたいのでありますが、その機会がありませんので聞きませんけれども、実際事故の発生数と運転手の処分を受けた数字というものが、東京あるいはその他の都市に比べて非常な大きな開きを持つている。従つてこういう問題は、やはり全国的に基準局が、よほどはつきりと考えてもらわないと、いたずらに運転をする弱い者だけがいじめられる結果になると思いますので、この点を御注意申し上げておきます。なお資料につきましては、できるだけ早く私どもの手元に届くように御配慮願いたいと思います。
○西村(力)委員 この間の新聞に、大井の方でしたか、道の狭いところをバスの線が通つているために、電柱とバスの間に婦人がはさまれて、頭がつぶれたという記事が出ておりましたが、ああいう路線の許可の場合には、一応道をよく見てからされるのかどうか、またあの事件が発生したあとにおいてはどういう処置をせられたか、自動車局長にお伺いしたいと思うのであります。
○中村(豊)政府委員 その問題は私も伺いましたので、さつそく陸運局の方も呼び、また事業を担当しておる東京都及び東京急行の自動車担当の者も呼びまして、いろいろと誓いをしたのでございます。そうして事情もよくわかりまして、あそこにバスを動かすことは非常に無理があるという結論を得ました。そこでどちらかに路線をつけかえる必要があると思いますが、二つばかり考えた方があるのでございます。それを今至急結論を得るように督促をしておるわけであります。これは実はきようここに来るまでにはまだその結果を聞いておりませんから、おそらくまだ実現していないのだとは思いますけれども、何とか早く解決したいと思つております。それまではこれはやはりあの辺の人が利用するから一日といえども休止ができませんから、十分に注意をして運転するように、またそこの場所は車掌をおろして通行人を注意しながら運転するようにということをやらしておるわけであります。これは日ならず解決いたしたいと思います。
○西村(力)委員 門司さんから先ほどいろいろ質問がありましたので、私は質問としてはこれ以上ないのでありますが、久しぶりに東京に出て参りますと、自動車の多いのに驚いておる。私も五十銭で乗れた時分、相当に乗つたのでございますが、あのときから比べましてまことに多いのでございます。しかも日本の経済の実態をずつと見ますと、あの自動車の多い、しかも高級車がたくさん飛びまわつておる状況を見ますと、まつたく寒けがするような状態なんです。日本の足のない文化といいますか、そういうような気持がしてならない。ただいま自動車局長のお話では、増加の方よりも内容の充実に切りかえるというお話でありましたので、日本の道路の幅員とか、あるいは屈曲の状態だとか、鋪装の状態、そういう問題、日本の経済の状態から考えまして、限界線を引いた方がいいのじやないかと私も考えておりますので、行政部面をまげて、その方向に向けていただきたいものだというような希望を持つております。 なお基準局の方には、私たちもタクシーにしよつちゆう乗るのでありますが、国会の自動車に乗つたときと比べて、おつかなくてしようがない。いつぶつかるかわからない危険を感ずるのであります。これは先ほど申しましたように、運転手のやむを得ない生活という問題から来ているのだ。しかもそのことに追いまくられて、結局二、三年のうちに使いものにならないようなぐあいになつて行くということは、これは許せないことだと考えます。先ほどからの答弁を聞いておりますと、私としては不満を感じますので、その点は早急に監督署の本来の使命に立つた仕事をぜひやつていただかなければならぬじやないか、かようにお願いするものでございます。 なおまたタクシーに乗つて、取締りの警察官などに、たまにですか、ときどきですか、あまり記憶がないのですが、あつたときの状態から見ますと取締官の方も少し神経質過ぎるという場合が、私としてはあつたのです。そういうことの取締りの妙諦は、やはり取締られる側のいろいろな事情、苦痛、そういうものをよく知ることが大事だと思いますので、そういう立場に立つて、先ほど門司委員の希望されました実際にそういうところに携わつている運転手のことを考えて、それを加えた合理的なあるいは相互了解的な取締り方針を立てていただきたい、かようなぐあいに考えるのでございます。以上の希望を申し上げまして、私の質問を終りといたします。
○床次委員長代理 ほかに御質問がなければ、道路交通取締りに関する質疑は終りたいと思います。 それでは一応これでもつて休憩にいたします。 午後四時十四分休憩 ――――◇――――― [休憩後は開会に至らなかつた〕