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16回国会衆議院1953/07/13

地方行政委員会 第15号

発言数
137
登壇者
15
会派数
4
開催日
1953/07/13

会議録

中井一夫自由党

○中井委員長 これより開会をいたします。まず警察に関する件、特に道路交通取締りに関係します問題につきまして、審議を始めることにいたします。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 委員会の議事の運営でございますが、ちよつとお伺いをしたいと思います。それはこの前この警察に関する件の動議を採決する場合に、動議に反対の者の起立を求めて採決したのでございますが、そういう方法は、なるほど委員会の規則にはないようでありますが、本会議の場合におきましては、原案に賛成の者の起立を求めて採決をするということが、本則ではないか、かように考えるわけであります。そこで私ども一年生で、前のこの委員会の運営等につきましてはよく存じませんが、委員会については採決の場合に原案に反対の者の起立を求めて採決をするのが本則であるか、あるいは本会議の通りにやるのが本則であるか、そういう点についてお伺いをいたします。

中井一夫自由党

○中井委員長 お答えをいたします。原案について反対の起立を求めること伊原則であるかどうかということのお尋ねと存じます。この問題については、原案に賛成の者の起立を求めます場合もあり、また反対の方の起立を求めます場合もあり、そのいずれの方法によりましても採決については前例があると考えて、さようにいたした次第であります。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 但しただいまのような反対の者の採決だけで事を決定いたしますと、そのときに起立をしない者の中には、必ずしも原案の方に積極的に賛成ではない人も含まれる場合がある、こういうおそれが事実上あると思います。そういうふうな趣旨からして、本会議の方の議事の規則では、はつきりと賛成の方の起立を求めるということにきめてあるのではないか、かように存じたのですが、今後の委員会の運営として表決の場合にやはり原則としては本会議に準じて、賛成の方の起立を求めるというようなやり方で行つた方がいいのじやないかと思うのですが、今後の運営についてはどうされるおつもりですか、委員長のお考えを聞きたいと思います。

中井一夫自由党

○中井委員長 ただいまの問題は、十日の本委員会の採決の場合をおさしになつておるように存じますが、その際もし御異議の声でもありまするならば、ただいま仰せられるような方法によつて、これを確かめるということもよかつたのではないかと存じますが、当日はその採決につき御異議の声を聞きませんので、結局原案は皆さん多数によつて認められたものと、委員長は決定したような次第であります。決して他意はなかつたのでありますから、さように御承知を願います。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 それはそのときの委員会の採決という問題に限られないのでありまして、今後の運営という問題に関連があると思うのであります。ですから一般的な委員会の運営として、妥当な表決方法をとるということは、どの場合にも必要であろうと思うのであります。従つてその際にたまたま異議の声がなかつたからそれで済ますというようなやり方では、やはりこういうふうな重大な委員会なり、そういうものの決定方法としてはまずいのじやなかろうか、やはり原則に従つて原則通りに行われる方がいいのではないか、かように思うものでありますから、今後の運営についてひとつ注意をしていただきたい、こういうような気持で申し上げるわけであります。

中井一夫自由党

○中井委員長 お答えをいたします。北山君の御趣旨につきましては、将来特にさような趣旨において進みたいと存じます。  本日は去る十日の委員会の決定に基きまして、参考人として津田忠太君、古川喜芳君、栗原義雄君の三人の御出頭を願つた次第であります。  つきましてはその人違いなきかどうかということを、この際確かめたいと存じます。津田忠太君にお伺いをいたしますが、あなたの御職業は何でありますか。

津田忠太警視庁警邏交通部長

○津田参考人 警視庁警邏交通部長であります。

中井一夫自由党

○中井委員長 警視庁警邏交通部長でおありになる。  古川喜芳君にお伺いしますが、築地警察署長に違いありませんか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 違いありません。

中井一夫自由党

○中井委員長 違いありません。  栗原義雄君にお伺いしますが、あなたは筑波自動車株式会社の運転手に相違ありませんか。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 その通りです。

中井一夫自由党

○中井委員長 その通り、違いありません、それではこの問題の取扱いについて、いかにいたしましようか。大石さんからお尋ねにでもなりますか。それとも一応委員長から聞きまして、その上でお尋ねになりますか、皆さんの御意向によつて進めたいと思います。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 委員長にちよつとお尋ねしいのですが、証人と参考人とどう違うのですか、それをまず第一にお尋ねしたい。証人はうそを言えば法に問われますが、参考人はうそを言つても何ら法に問われない。皆さんがそこにお越しになつていらつしやいますのは参考人としてでございます。そこでどうぞうそを言わないように、はつきりしていただきたいと思うのでございます。  私は青野先生と赤坂の衆議院の宿舎で同宿しております。それで青野先生の人格をよく存じ上げておりますので、青野先生はそういううそをおつしやる人ではないと私は信じております。先日本会議でこれを緊急動議で、ぜひともその警官の横暴を質問したいと言つていらつしやいましたので、私は本会議でこうしたことを質問するということは、非常に議員として不体裁である。ゆえにこれは委員会で質問されたらよろしいと言つて、ここへお連れした。ところがここにいらつしやいます左派の代議士さんが、そういうことはよせとおつしやいまして、そのままになつておつたような次第でございます。  そこでまず第一に私は築地の警察署長にお尋ねいたしたいのですが、七月六日のあの新聞は、約八百万日本に出たそうでございます。その八百万のあの新聞に青野代議士が巡査をなぐつたということが出ておりました。私も警官に昨年しりなをぐられた一人でございます。ゆえに私は警察官に対してあまり好感を持つておりません。そこで先日あなたも御承知の通り、青野先生の秘書さんが、まだあなたの留置場に留置されておる。しかるがゆえに私はぜひ一日も早く秘書さんを出してくれということを、署長さんにお願いしたはずです。ところがどうしても留置してあるあの秘書は出すことができない、吉野先生は確かにあなたの部下の巡査を二人なぐつた、しかもなぐつた場所が銀座である。それからもう一つ、また違う巡査をけつたりなぐつたということをおつしやいましたが、春野先生はなぐらないとおつしやる。そうしてあなたの方はなぐつたとおつしやる。そこで私がなぜこれを問題にするかというと、ただいま九州は水害でございます。しかも青野先生の選挙区はこれは九州でございます。その青野先生がもしほんとうに酔つぱらつて、おれは天下の代議士であると言つて、そうしてあなたの部下をなぐつた、それがほんとうのことであるか。その真偽のほどを私はお尋ねしたいと思つて、ここに参考人として署長さんに来ていただいたようなわけでございますが、その真意のほどをここで率直に、うそを言わずにどうぞ私たちに聞かしていただきたいと思つて、ここに参考人として御出頭を願つたようなわけでございまして、忌憚なくこの場所でおつしやつていただきたいと思う次第でございます。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 今のに関連してですが、ただいまの大石さんのお言葉の中に、左派の方が取上げることに反対したという言葉がありました。そういう関係上私からあらためて申し上げたいと思いますが、私どもが反対をしましたのは、なるほどこの問題は一つの警察に関係のある具体的な事例として――地方行政委員会は警察の方は管轄でありますから関係がないとはいえない。しかしながら特に警察の運営上具体的な例として取上げる一つの特質を持つておらない。むしろ問題の提案の動機というものが、この問題の当事者が代議士である、こういうことが動機の一つの根本にあると思うのであります。なぐつたかなぐらないかということを糾明するということが提案の中にある。そういうことでは地方行政委員会として取上げる意味が非常に薄いのじやないか、もしもこれがたまたま当事者が代議士であるというために取上げられることになれば、かえつて代議士というものの特権的な意識というものが、そこに反映しているということを天下に表明することにもなる。もしもこういうような事例はどんな人が関係した場合でも、これを当委員会において取上げるというならば、これは筋が通るかもしれぬけれども、単に代議士が関係しているというために地方行政委員会において取上げるのは適当ではない、権衡を失する。もしもこの考え方を敷衍して行くならば、国鉄のために代議士がひかれた、そういう場合には運輸委員会で取上げるか、代議士が事業の失敗で破産したというときに通産委員会で取上げるか、そういうことにもなるわけであります。そういう意味で私どもは特にこれを具体的な例として、地方行政委員会で取上げるべきでない、そういう問題でないという趣旨から反対したのであります。代議士がなぐつたとかなぐらないとかいうような問題は、別にこれを明らかにする機関があるのでありまして、委員会が国政一般に通ずる問題としての一つの例として処理するのには、この問題は特徴を持つておらない、私どもはそういう意味からこの問題を委員会で取上げることに反対の立場をとつたのであります。  それからなおここで特に申し上げておきたいと思いますのは、あの動議の決定に当りましては、結局この問題は道路交通取締法と関係があるんだ、あるいはああいう事例が出るということが交通取締りの方にいろいろな欠陥があつて、その結果ああいう問題が出て来るのではないかというようなことにもなるのであるから、道路交通取締りの観点からして、この問題を取上げるべきであるという意見が、各委員の中にあつたわけでありまして、そういう意味を含んでこの問題が取上げられるという結果になつたわけであります。その点本日の案件にも道路交通取締に関する問題についてということになつておるわけでありますから、その点を中心にして審議を進めていただきたい、さように思うわけであります。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 私は警邏部長に来ていただいたのは、青野先生が駐車場以外のところにとめておつた、それを交通の巡査が阻止した、そういうことで青野先生がおれは天下の代議士であるということをおつしやつた。青野先生は言わない、なぐらないとおつしやる。私は青野先生を信じます。ゆえに私はこういうものは臭いものにふたをするようなことをせずに、この場所ではつきりしてあげるのが、それがほんとうに私は青野先生を思う、愛する念において、ここへ皆さん方に来ていただいたのです。一体あの駐車場においてそのときのありさまはどういう状態であつたか、それをまず私は築地の署長さんに忌憚なく聞きたい。これは交通取締法に非常に関連があるんです。それで私は聞きたいんです。それからもう一つ、左派の人に聞きたい。左派の人は何とおつしやつたか、そういうことをばらすんだつたら、社会党の右派の参議院議員があの九州の水害地に行つて、芸者買いをして騒いだじやないか、それをばらしてやるとおつしやつた。どうぞここでばらしてください。はつきりせぬか。

北山愛郎日本社会党(左)

○北山委員 どうも一問一答のようでおかしいのでありますが、私どもは先ほど申し上げたように、これが左派の代議士が関係しておるから反対であるという趣旨ではございません。もしも地方行政委員会として、警察に関する具体的な事例として取上げるべき問題であるというならば、どこの党派に属しようが、あるいは自分の近しい者であろうとも、それは委員会として取上げることにはわれわれは賛成であります。しかし一般的な考慮からいたしまして取上げるところが違つているじやないか、そういうような問題の取上げ方が違つているから反対するのであります。ただいまお話があつたような言葉は私は申したわけでもなし、おそらく速記録というものがはつきりあるのでありますから、それで明らかになるだろうと思います。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 私は申し上げたいんです。それは西村さんがここではつきりおつしやいました。伊瀬さんも聞いております。それから赤松さんは足をけがした。そのとき自由党の代議士さんは、あの赤松さんの足のけがで懲罰になりかけた。ところが一般市民は代議士にけがを受けても、それは泣寝入りなんです。そこを私は聞きたい。おそらく青野先生はそういうことはなさらないと思う。ゆえにいずれ青野先生がここにおいでになつて自分の身を明らかになさることと私は信じます。あくまでも私は青野先生をかばいます。私は同僚をあばいたりするほど卑屈な人間ではない。けれども警察は右翼転回してだんだん右に右にと行かんとしおる。この際に、ほんとうに青野先生があんなことをしたものであるか、それとも新聞の言うのがうそであるか、しからば新聞紙はうそを書いておる、その真相を私は知りたい。それから代議士というものはいわゆる公職である。公職である者が人をなぐつてそれでよいか。地方行政委員会は警察に関する委員会なるがゆえに、これはこの席上においてはつきりする必要がある。いやしくもあの新聞は八百万から地方へ出ております。しかも代議士が一巡査をなぐつたということは、これはわれわれ四百六十六人の顔にかかわる。その意味において私ははつきりしたいと思う。それから京都新聞に社会党右派の代議士が築地の警察の巡査を二人なぐつたと書いてあつた。この点について右派にはそういう代議士は一人もおらぬ。この点をこの地方行政委員会においてはつきりする必要がある。ゆえに私は、この際その点をはつきりしたいと思う。

伊瀬幸太郎日本社会党(右)

○伊瀬委員 この間の委員会で参考人を喚問するということの決定がございましたし、きよういろいろ左派社会党の御意見等もございますが、一応大石代議士の御発言のように、築地警察署長にあのてんまつをここで詳細に御発表していただくことが、議事進行上都合がいいと思いますから、ひとつさように委員長においておとりはからいを願います。

中井一夫自由党

○中井委員長 さようにとりはからいましよう。そうしないで大石さんとの一問一答になりますことは、かえつて不細工であろうかと思います。

滝井義高日本社会党(左)

○滝井委員 今左右両派で、お前の方は芸者がどうした、お前の方は青野がたたいた、どうしたということですが、それでは議事進行ができません。今までの大石さんの発言で大体問題がはつきり出て来たように思います。ただいま道路交通取締りに関する件が問題と相なつておりまして、われわれは何も青野氏の問題を議題にしておるわけではございません。ただ道路交通取締りの問題に関連して、幾分それが参考になるという点で青野問題が出て来るだけで、主題は道路交通取締りでございますから、委員長の方で今のいろいろな発言を一応整理せられまして、まず参考人にお聞きをいただきたい、こう思うのでございます。

中井一夫自由党

○中井委員長 古川築地署長にお尋ねをいたします。本月の四日の夜に銀座で道路交通違反問題が起き、それに青野代議士が関連しておられたということが、新聞に載つておつたのでありますが、そういう問題が起つたことは事実でありますか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 事実でございます。

中井一夫自由党

○中井委員長 その原因は一体どこにあるのでしよう。今日われわれは東京都内を歩きますのに、あまりにも自動車が輻湊をいたしておつて非常に迷惑をいたし、またはなはだ危険でもあるということを痛感します。その意味において、道路交通取締法の改正も必要ではないか。同時にまた大きなビルが建つて、それに多くの自動車が着いており、これが道路をふさいでおる大きな原因ともなつております。そういう問題について、われわれは心配をいたすものなのでありますが、その問題等から見て、この青野代議士の問題が、そこに何らかの関連を持つのではないか、そこに何らか一つの示唆をわれわれに与えるのではないか、かように思うのでありますが、その点につき、古川築地警察署長または津田警視庁警邏交通部長から御説明いただきたいと思います。

津田忠太警視庁警邏交通部長

○津田参考人 現在の東京都内におきます交通の一般情勢を、ちよつとお話いたしたいと思うのでありますが、最近におきます交通情勢というものは、従来にないような頻繁を加えております。ことに自動車の問題は、昭和十三、四年ごろが戦前においては最高潮であつたかと思うのでありますが、それでも東京都内において五万五、六千台であつたと思つております。ところが現在の東京都内におきます自動車は大体十五万で約三倍にふえております。従いまして東京都内の三原橋であるとか、銀座四丁目であるとか、祝田橋であるとかいうような頻繁なところにおきます一時間の自動車の交通量というものは、大体五千台から六千台という状態であります。また交通事故の問題でありますが、昨年の統計を見ますと大体一万二千件、その中で死亡者が四百二十八名出ております。そこで今年はどうかと申しますと、上半期の状況からいたしまして、大体昨年より三〇%くらいは上まわつて行く情勢にあります。これは主として自動車による交通事故で、大体八〇%を占めております。この自動車の中で、特にタクシー自動車というのが現在東京都内におきまして一万余あると思つておりますが、私どもはこの交通の緩和対策といたしまして、いろいろな交通の制限をいたしております。その制限というのは、いわゆる交通上の危険を防止する、また交通上の安全を確保するとい建前から、いろいろな規制が行われて行くわけでありますが、東京都内におきましても、たとえば丸の内の界隈であるとか、あるいは銀座一帯の地域とかいうようなところは、交通量が非常に多くてほとんど飽和状態になつておるというような状況であります。従いましてこの自動車というものについて、われわれにとつても非常に便利であり、また一般もそうでありますので、むやみやたらにこれを制限することは業者も迷惑でありましようし、大衆も迷惑するのでありますが、しかしながらこれを現在のままに放任しておくということになりますと、これはむしろ危険な状態にまで進展して参ると思います。従いまして丸の内とかあるいは銀座とかいうようなところにおきましては、それぞれの駐車場をきめまして、むやみやたらにどこへでも駐車するということによる交通の妨害を防ぎ、また一方交通にするというようないろいろな制限を加えて、できるだけ混雑を防止し、事故をできるだけ防止するということが、現在緊急の事柄になつて来ておるように思うのであります。さようなわけでありまして、せんだつての青野さんの事件は、銀座七丁目一番地であつたと思いますが、そこにおいて駐車禁止という場所に自動車がとまつた、そこでそこに通り合せた交通巡査が、そこは駐車禁止になつておるからどいてもらいたいということを要求した、ところがあの事件が始まつた、こういうふうに聞いております。事件の真相は署長からお聞き願います。

中井一夫自由党

○中井委員長 それでは引続き栗原義雄君にお伺いいたしますが、栗原さんはその晩問題の自動車に乗つておられましたか。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 そうです。乗つておりました。

中井一夫自由党

○中井委員長 あなたがとまつた場所は、やはり駐車禁止の場所で、あなたは法を犯したという事実があるのですか。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 事実です。

中井一夫自由党

○中井委員長 あなたはその後いまだ処分を受けていないのですか。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 処分は受けていません。その場でもつて処分といいますか、説諭の処分をもつてあの事件は終つたと私は思います。

中井一夫自由党

○中井委員長 その理由をきわめて簡単に言つてごらんなさい。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 では申し上げます。注意されまして、すぐ私が出ようとするときに、もしそれが違反事項で送検するとか、送致するという重要なことであつたならば、その場でもつて警察官が免許証の提示を求めるはずであつたのにかかわらず、免許証の提示を求めずに車から一歩下つて、私の車の成行きを注視していたのであります。しかして私が徐行して方向転換をする間も、二人のおまわりさんは私の車を見ていたのであります。そのときに私の車の後にもまだ一台のあき車があつたので、私をつかまえようとするならば、追いつけたのであります。それにもかかわらず私に免許証の提示を求めなかつたのであります。方向転換をしてしまつてから、その事件が大きくなつてから後に、免許証の提示を求めたということは、事が小さければ、事なかれ主義で、その場を濁してしまおうとする警察官の態度であり、事が大きくなつてしまつたから、事大主義をもつて、大事をとろうとする警察官の態度であつて、これはほんとうに何といいますか、警察官の態度としては煮え切らない態度だと私は思つております。私としては最初の私の駐車したことに対しては、説諭処分で済んだとその場では考えておりましたが、後日警察署に行つたときには、書類ができ上つていまして説諭だけでなしに、私は判を押すように命ぜられたのでありますが、私としては何といつてもその場でもつて説諭で終つておつて、あとから警察に行つたときに書類を出されたときには、何とも言えない気持で、私は判を押したのであります。実に奇怪な警察の態度だと私は思つております。

中井一夫自由党

○中井委員長 今お話の何か大きなことが起つたと言われるのは、青野代議士及び秘書の問題なんですね。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 そうです。

中井一夫自由党

○中井委員長 なぜそういう問題が起つて来たのですか。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 それは原因の一部分は私にあつたかもしれませんけれども、あとは私の知つたことではないのです。

中井一夫自由党

○中井委員長 だからどういう問題が起つたのですか。なぜそういう問題になつたかということをお尋ねしておるのです。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 事が大きくなつた原因の最初は、私がつくりましたが、大きくしたのは私ではないのであります。

中井一夫自由党

○中井委員長 大きくというのはどういうことですか。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 新聞に出ることが大きくなくて、何が大きいのでありましよう。

中井一夫自由党

○中井委員長 私が聞くのは青野代議士と、その他の諸君と巡査との間に、どういうことが起つたかということなんです。その事情をお話願いたい。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 その事情ですが、私は全部の事情を知つているわけではないのでありまして、事の起つた第一歩を私がこしらえて、第二段からは青野先生がおこしらえになつて、三段目から終末までは大体私が見ていたのです。ですから全部というわけには行かないのです。

中井一夫自由党

○中井委員長 あなたの知つているところだけ言つて、ごらんなさい。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 では私の知つているところだけを申しましよう。私が七丁目のあたりを流しておるときに、今思えば春野先生が、手を上げられたというか、目くばせされて合図されましたので、私は乗せました。そのあとから女の方も乗りました。私が出ようと思つたら、もう一人乗るから待つていてくれと言われたので私は待つていたのです。ところがそこにおまわりさんの一人が来て、ここは駐車禁止の場所であつていけないから出て来れと注意されたので私は車を移動して反対側に持つて来て待つているときに、青野先生が御自分で車から外へ出て行かれたのです。どこへ行つたか私たちは知らないのです。ただ前の方を見ていましたから、青野先生が車のうしろの方に出て行かれて、ものの一分もたつかたたないうちに声高になつて来て、私がおかしいと思つて車の外に出て行つたときには、もうおまわりさんが二人と、それから今思いますと秘書という人ですか、若い人と青野先生と四人が一かたまりになつて、押問答をしているところを見たのです。

中井一夫自由党

○中井委員長 そこで何か事が起つたのですか。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 そこで起つたのでしよう。私はそばまで行かないで、車のわきで見ていたのですから、そうしてそのうちにかん高い声、いわゆる善い声です。その方が天下の代議士に向つて云々というようなことをしやべつているのが聞えましたし、また警官の方の声でしよう。それは代議士であつても国民である以上は、規則に忠実でなければいかぬ。そういうことの押問答をしているのが聞えました。そのうちに私が青野先生とは知らないから、普通のお客さんだと思つて、お客さんちよつと困ります、商売にさしつかえるからよしてくださいと言つて、青野さんの肩をひつぱつて車に乗せてしまつたのです。その後若い人が一人でもつてあばれていたのです。そのうちに一人のおまわりさんの手があいたものだから、交番の方に電話をかけに行つたらしいのです。あとからもう一人のおまわりさんが若いのをおつぽり出して、最初行つたおまわりさんのあとをつけて行つた。ところが電車通りまで行つたころに若い人がおまわりさんに追いついて、何か暴行でも加えたのではないかと思うのですが、おまわりさんがやつたなという声が聞えましたから、多分暴行か何かしただろうと思いますが、それで今度はたくさんのおまわりさんが出て来て、その若い人をつかまえたわけなんです。その間中青野先生は車の中で知らぬ顔をしていたわけです。ですからなぐり合いをしたとかなぐり合いをしないとかいうことは、青野先生に関しては私は全然知りませんです。私の知つているのはただそれだけのことです。

中井一夫自由党

○中井委員長 古川築地署長にお伺いいたします。ただいまお聞きのような状態を栗原運転手は述べております。そこでお聞きしたいのは、当時問題になつた青野代議士の秘書小長光久富という人が、この問題に関係をして巡査をなぐつたというような問題が、新聞の上に現われているのです。その人は今あなたの警察に勾留をされているのですか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 ただいま勾留されております。

中井一夫自由党

○中井委員長 今の運転手の話によると、交通取締規則の違反をしたのは運転手だ。その運転手は何らの処分を受けずこうして出て来ているが、交通取締規則に違反しなかつた小長光秘書は、いまなおあなたの署に勾留されているというのはどういう理由なんですか。何か警察の取締りには不公平もしくは誤りがあつたのではないですか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 ただいまの交通に関する自動車を駐車してはいけないという禁止区域に自動車をとめておつたのに対しまして、パトロール中の警察官が注意を与えましたところ、この運転手の方ではそれは済みませんと言つて、ただちにその場所を離れて指示の方に、車をとめてもさしつかえのないところへ車を移動させました。それでこの指導の目的は一応達成せられたものでありますので、その場合には警告の処置ということでありまして、大体特別な悪質のものでなければ、その程度のものは違反ではあるけれども、処分は見合せるわけでございます。今回も大体そういうようなわけで悔悛の情がありましたので、別段処分をなさなかつたわけであります。

中井一夫自由党

○中井委員長 それならばなぜ秘書だけが、あなたの署にいまなお勾留されておるのですか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 ところがその後取締りに対しまして、取締りをする者に非常に暴行をして来たわけであります。それでありますから、これは公務執行妨害並びに負傷をいたしました関係上、傷害といたしてこの事件を処置しなくちやならぬようになつたわけでありま

中井一夫自由党

○中井委員長 どういう結果になつたのです。暴行したということは二人の巡査をなぐつたということですか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 さようでございます。

中井一夫自由党

○中井委員長 それは取締りの方法が悪かつたから、もしくは一般人に対する警察官の態度が悪かつたから、そういう事態が起つたのではありませんか。あなたへの報告並びにそれに対するあなたの御判断は、どういうことになつておりますか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 それでは当時の状況の概要を読ませていただきたいと思います。

中井一夫自由党

○中井委員長 簡単に明瞭におつしやつてください。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 七月四日の土曜日の午後十一時十分ごろでございますが、築地警察署勤務の秋田巡査がパトロール勤務中、銀座七丁目一番地先の自動車駐車禁止区域の道路上に、乗用車が駐車しているのを現認いたしましたので、その運転者に対し穏やかに「ここは自動車の駐車禁止区域であるから、すみやかに車をよそへ移動してください。」と警告をいたしますと、運転者は自分の間違いを認めましてどうも済みません。もう一人の客を待つておつたものですから――ではすぐに出ます。」と言いまして、車を動かそうといたしますと、自動車の客席に乗つておりました五十歳くらいの紳士が、車の中から突然大きな声で「おれは天下の代議士だ、天下の代議士が車に乗つて駐車しているのがなぜ悪い。」というようなことを言つて、車から出ようといたしましたので、その車に一緒に乗つておりましたほかのお客さんが車から出ようとするのをとめておりましたが、なおも中で「天下の代議士に向つて失礼なことを言うな、何が駐車違反だ。」というようなことを繰返し言いますので、秋田巡査は「私はお客のあなたに申し上げたのではありません。自動車の運転者に警告をしたのでありますから誤解しないでください。」と申しておるうちに、自動車は動き出しましたから、秋田巡査は自動車の交通違反にはよく乗客が口を出されるので、なるたけ軽く聞き流しておるので、あまり気にもとめずにあのまま行つてしまえばそれでよいと思つて見送つていると、約十メートルくらい前進してから、車は右旋回して反対側の銀座八丁目一番地先の駐車してもよいところに車をとめました。  すると先ほど代議士であると言われていた方が車から降り、ちようどそこをすれ違いにパトロールで通りかかつた別の巡査である塚原巡査に出会いましたので、この塚原巡査に対して「天下の代議士を知らぬか。」と言うので、塚原巡査は先刻秋田巡査が駐車違反をした運転者に注意したのを少し離れたところで見ていて知つていたので、あのことだなと思つて「あなたに言つたのではなく、運転者に注意したことだから気にしないで下さい。」というようなことを言つて、なだめたが聞き入れず、暴力に及ぼうとするけはいに見えたので、最初に運転者に警告を与えた秋田巡査は前のところで自動車を見守つていたので、これはいかぬと思つて、そこへ来て中に入り協力してなだめましたが、その五十歳くらいのセビロ服を着た男の方は「なまいきなことと言うな、平巡査のくせに天下の代議士に向つて交通違反とは何事だ。」と言つて、めがねをかけた塚原巡査の顏をなぐつたので、めがねは飛んでこわれ、帽子も脱げて道路上に落ちました。なおも続けて一、二回打つてくつでけ飛ばしました。両巡査は「話をすればわかるではありませんか、そういう暴力を振うなら本署へ行つてください。」と言いますと、本署へでもどこへでも行くと言つておるところへ、うしろの方から二十二、三歳の青年が来て、「先生、私にまかせてください、私が引受けました。」と言いながら、近寄るが早いか、いきなり秋田巡査の顔の目のところを握りこぶしでなぐりつけました。そうして「何だ、先生に対して駐車違反とは失礼なやつだ、きさまらのような巡査が何だ、やるなら来い。」と言つて、なおも秋田巡査に打つてかかつて来るので、これを制止しようとする秋田巡査と、その青年とはもつれ合いになりました。そのころ塚原巡査はあまりあばれ方が激しいので、巡査二人だけではとても押え切れないと思つてすぐに近くにある電車道を越した先の銀座八丁目休止派出所に行きまして、本署に報告をして応援を求めました。残つた秋田巡査の方は一人になつたので、相手の青年はますます強気になり、けるなぐる等の暴行をしたが、本署へ報告を終つて引返した塚原巡査や、見物人が協力してようやくこの青年を、そばの三菱銀行の通用門の方に押しつけ片手に手錠をかけたが、なおもあばれるのでもてあまして、手間取つているところへ警察からの連絡で銀座四丁目派出所からかけつけて来た井崎巡査も応援に来たが、またあばれてくしかたがないので、やむを得ず両方の手に手錠をかけました。  だがその後も青年は同行しようとする巡査に対し足でけつたり、両手を振り上げて手錠のところで打ちかかつて来るのでこれをよけながら、非常に困難をして、ようやく自動車に乗せて警察署へ連れて来たのであります。この青年は後になつて小長光久富君という明治大学法学部四年生で、青野代議士さんの秘書をしている人であることがわかりました。  以上であります。

中井一夫自由党

○中井委員長 その青年はいまなお勾留されているのですね。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 さようでございます。

中井一夫自由党

○中井委員長 その罪名はどういうのですか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 公務執行妨害と、それから傷害でございます。

中井一夫自由党

○中井委員長 先ほどいわれた五十歳くらいの紳士と言われるのは青野代議士であつたのでありますか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 さようでございます。

中井一夫自由党

○中井委員長 青野代議士に対しては、何か警察としての処分は考えておられるのですか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 これは身柄は不拘束でございますが、同じように公務執行妨害と傷害で、検察庁の方へ書類を送致してございます。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 実は署長さん、警察はすぐ何かすると公務執行妨害というて、われわれ大衆が何をしないでも、公務執行妨害という体のいい口実がございまして、たいへんあなた方に都合がよろしゆうございます。そこで青野先生のおつしやるには、絶対にぼくは天下の代議士であるというようなことを言うた覚えもないし、人をなぐつたこともないとおつしやるのです。私はかく信じます。しかしそれは一体どうなんでございますか。きのうも青野先生が私の部屋へ来てくださいまして、私はいまだかつて人をなぐつたことはないとおつしやつていらつしやる。青野先生はりつぱな人でございますから、人をなぐつたりなさらないと私は信じます。しかも私は赤坂の議員宿舎に一緒におりますから、同僚としてあくまで私はかばいます。ほんとうに青野先生はおまわりさんをなぐつたのでしようか。そうしてみずから天下の代議士であるということを、再三再四おつしやつたのでしようか。私は街路で天下の代議士であるというようなことを、もし青野先生がおつしやるならば、私は春野先生は頭が狂つているのではないかと思うのですが、署長さん、どういうふうにお考えでございますか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 私は、部下の巡査の秋田、塚原両巡査が真剣にこのことを私に報告をいたしまして、そうして私がそれは間違いないかということを再三確かめましたところが、絶対間違いありません、こういうことを言つております。それからまた街頭で若干これを目撃した人もありまして、そういうような人についても尋ねてみましたが、やはり似たようなことを証言しておりますので、ただいまのことは、私が申し上げたことに間違いない、かように信じておるのでございます。

伊瀬幸太郎日本社会党(右)

○伊瀬委員 ちよつと署長にお伺いします。この事件が発生した直後において、私は新聞を見て浴場に行つたところが、たまたま青野代議士と会つて、この問題で話したのでございますが、そのときは、ぼくは絶対になぐらない、こういうことを繰返し私に言つておられたし、かつ現場におつた多くの人たちは、絶対になぐつていないということを言つておる。しかるにもかかわらず新聞紙上には、ああいうようなデマ報道をされて、まことに迷惑である、こういうことを言つておられたのでございますが、今署長の御報告を聞きますと、まつたく青野代議士が一方的であつて、何ら警察官が青野代議士に対して手を触れてもおられないような御報告でしたが、どうなんですか。酒でもたくさんお飲みになつておつたというようなことはないのでしようか。その点ひとつお伺いしたいと思います。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 ただいまのお言葉でありますが、酒の出るところを二箇所ばかりお寄りになつたようでございますから、多分少しは召し上つておつたのではないか、こんなぐあいに考えます。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 私も同じ赤坂の議員宿舎におりますので、再三再四、青野先生は、ぼくは絶対に警官をなぐつたことはない、それは警察がうそを言うのである――警察がうそ言うということであるならば、まことに私は天下の代議士に申訳がないと思うのでございますが、そういうような天下の代議士とおつしやつたのは、一体だれがおつしやたのですか。秘書がおつしやつたのですか。だれですか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 最初は御自分でおつしやいましたようでございます。それからまたあとで秘書の方もやはり天下の代議士に対して失礼なことを言うとかいうようなことも、言つておりましたようでございます。二人おつしやつたのだと、こんなぐあいに私ども思つております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 私はこれは代議士として社会党の査問会にかかつて、その社会党左派の査問会でも、これは絶対に青野さんのおつしやることが間違いないということをおつしやつていられますから、私はそれをあくまで信じますが、もし今署長さんのおつしやることが事実であるならば、まことに四百六十六人の、すなわち公僕として私は非常にはずかしいことであると思う。それで私はこの席上に――吉野さんも本会議で緊急質問したいとまでおつしやつていらつしやつたのでございますから、青野さんの立場もはつきりさせてあげた方が、私はよいと思います。青野先生がおられましたら、ここへお越しになつて、そうして自分のほんとうのことをここで発表なさつたら、私は非常によいと思います。どうぞ青野先生がこの場所にお越しくださることを、私は要求いたします。

中井一夫自由党

○中井委員長 ほかに別に御発言ございませんか。

滝井義高日本社会党(左)

○滝井委員 さいぜんの栗原運転手の発言と、それから古川署長の発言が少し食い違いがあるようであります。栗原さんの方では、車の中におつたら、若い天下の代議士という声が聞こえて来たと、こう言つておるようでございます。若い声で天下の代議士というのは、秘書の声だという意味だと思うのですが、署長との間にどうも少し食い違いがあるのですが、その点をもう少し委員長の方からお確かめを願いたいと思います。

中井一夫自由党

○中井委員長 古川築地警察署長にお伺いをいたしますが、ただいま滝井委員からお述べになりました通り、またあなたが先ほど来お聞きの通り、栗原運転手とあなたへ報告をしたという両巡査の話との間に、多少の食い違いがあるように思われます。ことに青野代議士が天下の代議士とみずから言うたのか、またその後青野代議士が巡査に暴行を働いたかというような問題につき、多少食い違いがあるように思われます。この点につき、あなたはどういうふうにこれを御確信になつておるか、それをお述べいただきたい。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 ただいまのお言葉について、私は先ほど申し上げました通り、私の部下が報告をいたしたのに間違いない、かように確信をしております。

伊瀬幸太郎日本社会党(右)

○伊瀬委員 運転手の栗原君にお伺いたしますが、銀座の七丁目の自動車の禁止区域に客が自動車をとめられた。あなたは禁止区域であるということを御存じでおとめなさつたのか、あるいはまた客が無理にとめろ、こういうことをおつしやつたのでとめられたのか、そうしてもう一つはこれは新聞に出ていなかつたのでわかりませんが、御婦人のお客さんを乗せたということを今お話なさいましたが、御婦人の方は幾つぐらいのお方であつたかちよつとお伺いしたい。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 駐車禁止区域といいましても、時間的のもので、あそこは流し場でございますから、あの時分には駐車禁止区域だけの効力しかなくて、お客さんがとめれば、いつでも自由に乗降できる駐車禁止区域でありますから、法的には関係ないのであります。  そこでもう一つの女のお客さんでありますが、これは私の商売柄として、女のお客さんと男のお客さんがある場合は、どつちもあまり顔をじろじろ見ないようにするのが、運転手のエチケットと心得まして、その点はあまりはつきり覚えていないのであります。

伊瀬幸太郎日本社会党(右)

○伊瀬委員 禁止区域であるが、いつでもその場所は自動車をとめていいということになつているのですか。それだつたら、なぜその巡査が、とめたときに注意をなさつたのでしようか。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 駐車というのは、長い時間待つのを駐車といいまして、客の乗降は駐車とはみなさないのであります。これは停車であります。ですから駐車の条項にあてはまらないのだから、かまわないのであります。ただもう一人来るから待つておつてくれと言うので、つい商売のつらさゆえ、一、二分待つたのがいけなかつたのであります。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 私警邏部長にちよつとこの際にお願いしておきますが、あまり運転手の免状を取上げたり、営業停止したりして、勤労無産大衆を圧迫しないように、どうぞひとつお願いしますよ。特にこの点を強調します。  そこで運転手さんに申し上げますが、先ほど、築地の警察署に呼ばれて、そうして心にもない捺印をしたとおつしやいますが、あたなはここでなかなか名論卓説をお吐きになりますが、何で警察署が強要したことについて盲判をお押しになつたのですか。自分がイエス、ノーをはつきりして、いかに警察が判をつけといつても、私はこれは押さないといつて、拒否したらいいじやありませんか、なぜお押しになつたのですか、ここでぬらりくらりした、なかなかうまい答弁するあなたが、強制されてなぜ判をつくか、この点をはつきりしてもらいたい。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 大石さんに申し上げます。あなたは勤労大衆の公僕であつて、私たちには味方であるのですが、お役人になつて、いつの間にかわれわれの敵になつたようであります。というのは、なぜ盲判を押すかというようなことは……。

中井一夫自由党

○中井委員長 栗原君、言葉は慎重にされるがよろしい。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 これはどこが悪かつたのでしよう。

中井一夫自由党

○中井委員長 あなたの答弁じやありません。勤労大衆の敵になつたとかいうような言葉は……。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 これから説明いたします。

中井一夫自由党

○中井委員長 そういうことの説明を聞いていません。大石さんの質問は、心にもない判を押したというが、何ゆえか、それを聞いておられるのだから、その点について御答弁あるがよろしい。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 それじや失礼しました、おわび申し上げます。済みませんでした。私が盲判を押したというのは、こういうわけであります。ちようどきのうは、仕事の途中であります。そのときに築地署の刑事の方が二人見えられて、私を連行されて行つたのであります。私は働かねば食えない、一時間でもよけい働かなければならない。その働いた稼ぎ高に対しての歩合をもらつて、生活している者であります。そこで、警察でもつてこれが違う、あれが違うといつて、私が思うままを述べて、もしもその言葉が警察官のかんにさわつて、何かでもつて私が長い時間、一分でもよけいひつぱられれば、私の生活に支障を来すのであります。しかもその結果はおまわりさんの言うことが私の一身上に大してさしさわりのないことであつたからこそ、私は自分の意思ではないけれども、判を押したのであります。これが、その判を押すことについて、私が非常な迷惑をこうむるというならば、私はそこでもつて押さなかつたのでありますが、何しろ食う追われるわれわれ運転手は、少しの違いはやむを得ず、これに判を押す次第であります。その点は、あなたがもしそういうことがあるかないかというような疑問がおありでしたら、あなたが一運転手になつてタクシーでおやりになればわかると思います。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 私はそういうことをあなたに尋ねているのではありません。基本的人権を憲法においてちやんと認めている。しからば、警察がいかに言つたつて――あなたは自分の都合のいいことには盲判を押して、都合が悪いときには盲判を押さぬ、それがいけないのだ。私は勤労大衆の味方である、あくまでもあなた方大衆の味方であります。だから私は警邏部長に今お願いしているのです。そういう盲判を押してはならない。自分に都合がいいから盲判を押す、都合の悪いときには盲判を押さぬ。そうすればあなたという人はいいくらいの人であると私は思う。どうですか、ばかにするな。

中井一夫自由党

○中井委員長 大石さん、いかがでしようか、この問題はこの程度でひとつ了解ということにいたしますか。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 もう一つ確かめておきたいのですが、今の署長の言葉ですが、これは部下の報告だけで書類を送検されたのですか。それとも本人も取調べられたのですか。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 部下の報告を聞きまして、それからさらに当時の目撃者とか、それから関係をした人とかにそれぞれ聞きまして――でありますが、関係をした人は、自分の不利益なようなことは、やはり認めないというような点がたくさん出ておりますので、そこで私どもは第三者の言葉とか、部下の報告とか、そういうようなものをいろいろ照し合せまして、大体こういうところが正しいのではないか、こういうぐあいに判断をいたしまして、本日ここで申し上げましたのは、大体そういう点を申し上げたわけでございます。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 申し上げたわけだというが、あなたの言葉の中に、公務執行妨害として、秘書の人は身柄を拘束されて、青野君に対しては、聞き違いかもしれないが、書類だけが送検されたように聞いたのですが、それなら、送検がなされたのは、部下の報告だけによつてなされたのか、あるいは本人の取調べがあつたのか、その点を私は聞きたい。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 これは最初の事故が起りました当時は、もうほとんど間違いがないということであつたのでありますが、警察署へ来てもらつて聞きましたり、いろいろいたしますというと、たいへん食い違いがございました。それから当時は、ちようど土曜日の夜でもあり、申し上げるまでもなく国会開会中でございますし、それから代議士という大切な役目をおやりになつている方でございますので、この方の住所とか十あるいはまた来ていただくようなときには、さつそく来てくださいますので、最初現行犯というように私ども認めておりましたけれども、別段身柄を拘束するようなことは、必要ではないじやないか、こういうようなぐあいに考えましたので、一方秘書の方は傷害の程度も非常に大きくございますし、この方は身柄を拘束いたしましたが、青野代議士さんの方は、別に身柄を拘束いたしませんでした。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 私はそういうことを聞いているのではない。書類を送検されたように私ども聞きましたので、従つてそれは部下の報告によるものか、傍証によるものか、あるいは本人の取調べによるものか、何で送検されたかというのです。それを答えていただけばいいのです。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 それは警察官の報告書と、それから傍証でそういう確信を持ちまして、そうして書類の送検をいたした次第でございます。

大矢省三日本社会党(右)

○大矢委員 よく書いてある駐車場というのは、相当長時間にわたつて駐車する場合には違法になるけれども、お客に呼ばれて乗せるための瞬間の停車というものは駐車場としての取締りを受けない、私も常識としてそうあると思う。警邏部長さんはそういうちよととめてお客を乗せる場合にも違法になると考えておるのか、それとも相当長時間にわたつて駐車することがいかぬのか。これは今後の重要な問題ですから伺つておきたい。  それから署長さんにお尋ねしますが、事件が起きたのは十一時を過ぎておる。それが翌朝新聞に出ておつたという話ですが、そうなると相当おそい時間に新聞社が調べたことになる。多分新聞社は警察の方をいろいろまわられる人もありましようが、それは現場で調べたのですか、警察の方で調べたものですか。警察の方で調べたというのでしたら、そのときに新聞社の人は青野氏に直接会われたかどうか、この二点をお聞きしたい。

津田忠太警視庁警邏交通部長

○津田参考人 駐車場の意義の問題でありますが、お説の通りに、駐車ということは一時的に停車することとは違うのでございます。従いまして一時的にちよつと客をおろす乗せるという問題であれば、別に警告するということを考えておりません。しかしながら駐車禁止という区域は、本来からいうならば、ちよつとにしても実はいけないわけなんであります。それだけにここに駐車すれば交通の非常な支障になるというふうに認めて、駐車禁止区域を定めております。従つて、交通の道義上から申しますと、同じ乗せ、おろすという場合でも、ただちにそれを法規に照してどうこうとは言えませんけれども、そういう支障のあるところは遠慮してもらいたいというのが、私どもの方の希望であります。しかしながら先ほど申し上げましたように、それはただちに違反だということでどうこうはいたしておりません。先ほどの問題は、お客を乗せた、しかもまだお客が乗るのがあるのだということで待つておつたというところに、そこは駐車禁止であるからよそへ行つてもらいたいというふうに、巡査の方から警告したものだと思います。この点につきましては私どもの方でもよく理解しておりますので、決して無理なことを執行しているとは思つておりません。さよう御承知を願います。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 先ほどのあの事故が新聞に報道されたことについて、どこから聞いてわかつたのだろうかというぐあいに考えましたが、実はこれはたいへん失礼な言い方になるのですが、警察では、警察事故が起りますと、どうしてもへの名誉とかいろいろなことに関することが出ますものですから、なるたけわからぬようにわからぬようにとしておるのでございます。ところがそういうことを言うと何ですが、築地の警察にはいつも優秀な新聞記者の方が十人かもつとたくさん詰めかけております。またこの間の事故のようなのは、午後の十一時十分くらい過ぎておつたかと思いますけれども、何しろ土曜日の晩でございますし、ちよつと何かありますと百人とか百五十人とかいうような見物人が集まるようなところでございますので、ああいうような事故は、すぐいろいろな人から見られたりあるいは伝え聞いたりせられます。またあのときには新聞記者の方がやはりおいでになりました。それで警察ではああいうことを申し上げるようなことは絶対しないように一生懸命しているのですけれども、どういうものか、新聞記者の方々の活発な取材活動によりましてあれがわかつたのだ、こう私は思つております。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 それではなんですか、秘書には手錠をはめる、それからおれは天下の代議士や言うて暴れても手錠をはめぬ、これは基本的人権を無視しているではありませんか。おれは天下の代議士やと言うたのはどつちも言うたのでしよう。そうして片方は代議士なるがゆえに手錠をはめぬわ、片方はかわいそうに秘書なるがゆえに手錠をはめる、これはあまりに人間を区別しているではありませんか。私がお願いしたときに、なぜあなたは秘書を返してくださいませんでした。私はあなたにお願いしたでしよう。秘書をどうぞ一日も早く帰してやつてくださいとお願いしましたところが、帰すことはできぬ。ところが今聞きましたら、手錠をはめておつた。手錠をはめるのだつたら、青野先生は天下の代議士なるがゆえに手錠をおはめにならない。秘書は手錠をはめる。これは一体どうなんですか。天下の代議士はどんな悪いことをしてもよいということを、あなたの方ではお認めなんでございましようか、それを聞かしていただきたい。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 手錠は実はやむを得ないときは使いますけれども、先ほどお話のように、基本的人権を尊重いたしまして、同じ同行をするようなときでも、手錠を使わぬでもさしつかえなかつたならば、そういうことをしないように努めておりますが、今回の秘書の方は非常にあばれまして、やむを得ず手錠をかけて、警察署の方へ連れて行かなくちやならないようなことになつたわけでございます。青野代議士さんの方は初めはそういう手荒なことが若干警察官に行われたようでございますけれども、その後はほとんどなされておらぬようであります。なお警察署へ来てくださいと言つたら、じやあ行くと言つて、こつちの方のほかの自動車で警察署へおいでになつております。これは扱いにあまり差があるようでございますけれども、実際はやむを得ずいたしたわけでございます。  第二番目の問題は、大石先生から留置してある秘書をすぐに出すようにというお話がございましたので、留置してある理由を調べましたところが、検事の勾留によつて、私どもの方では検事さんの方から頼まれて留置場ヘ留置しているようなわけでございましたから、せつかくのお話でございましたけれども、どうしてもそれは出すことができませんで、たいへん済みませんでした。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 栗原参考人にお尋ねをいたしたいのですが、今天下の代議士だというのが、大分問題になつているわけですが、あなたが車をとめて、巡査の方にお前は交通違反だと言われて、どういうことになりましたか。そのときに栗原さんは、青野代議士が出られて、おれは天下の代議士なんだと言つたといつて、今世間で非常に問題になつている天下の代議士である、だから何をしてもいいのだ、そういう印象を受けるような、青野氏自身がそのときにおれは天下の代議士だなんということを言われたのかどうか。ただいままでのお話ですと、築地警察署長の吉川さんの方で、それは巡査の方からだけの証言として、そうなつておるわけでございます。ですからその点非常に――これは言葉だけの問題ではないのでございますので、その点ひとつ私からお尋ねをいたしたいと思うわけです。あなたが一番よくそのときお聞きになつておられると思うのでございますが、実際にそういうように春野氏が言われたかどうか、その点ちよつとお尋ねいたします。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 若い人の声で天下の代議士は聞きましたけれども、青野先生が言つておる天下の代議士は私の耳には聞えませんでした。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 重ねて私栗原さんにお尋ねいたしたいのですが、秘書の方が飛び出して、そのとき交通整理に当つておつた巡査の方といろいろいざこざが起きて、け飛ばしたとか、なぐつたとか、どうとかいうので手錠をかけられたのですが、その場合にその秘書の方は青野代議士と同車はしていなかつたのではないかと思うのでございますが、その点一緒にそこにいたものか、あなたの車がとめられてそして交通違反だ、違反でない――よく私も車に乗つて、ときたま何だ、お前違反ではないかと巡査に言われますと、運転手の方で事実違反でないのにとがめられますと、何だ、おもしろくないというようなことになつて、よくそういうことがあるのです。私も一ぺん人事院ビルの向うで、騎馬巡査によつて私の車がとめられた。運転手はおれは違反でない、わきにまわしたら、しばらくして騎馬巡査が来て間違いました、時間を二、三分食つて、忙しい最中ですから、私も一つくらいものを言いたいような気持になつた。そこで青野代議士の車がとめられた、そのときには秘書の方はそこにはいなかつたわけですか、その点が一つと、何か交通違反じやないかといつて人だかりして、どこかにいた秘書が飛び出して来て巡査といざこざやつたのか、その点先ほど私聞いておりませんでしたけれども、あなたにひとつお尋ねしたい。

栗原義雄筑波自動車株式会社運転手

○栗原参考人 お答えいたしますが、秘書という人は、最初から私の車に乗つておるのではなくて、青野さんが車から出て行つて、私のことについてお巡りさんと何か話をしておる間に、どこからか出て来たのだと思います。どこから出て来たのかわかりません。それからまた警察官の方はぶち合いしたとか、打たれたとか言いますけれども、そうなつたときに、私が見たときには二、三人の、あるいはもつといたかもしれません。暗くてわかりませんでしたが、やじ馬というものがまわりにたかつていまして、その人たちは、いわゆる銀座の与太公でしよう。どつちに加勢してぶんなぐつたかわからない。その点は私は現場にいたわけではなく、車のわきにいたものですからよく見えませんでした。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 お巡りさんがもし来ておられたら呼んで、その傷を見せてちようだい、私見たいから。署長さん、お巡りさん来ておられますか、来ておられましたら、どういう程度の傷であるか、それは一体秘書さんがなぐつたり、けつたりしたのでしよう。もし来ておつたら見せてちようだいよ。たとい代議士の秘書であろうとも、人をなぐつたり、けつたりするということは、これは非常に世間に誤解を招きます。ことに国会開会中でわれわれははずかしいです。だからどういう傷をさせたか、青野さんはそういうことをなさらぬと私は思うのですが、ちよつと見せてちようだい。私は見たいと思います。見るのは何でもないでしよう。ほんとうに傷しておるんだつたら私に見せてくださいよ。

古川喜芳築地警察署長

○古川参考人 ここへは来ておりませんが………。

山本友一自由党

○山本(友)委員 本問題はもうこれくらいにいたしまして、次の議事の進行を願いたいと思います。われわれの目的はおよそ今までの陳述によりまして、常識上の結論は得たわけでありますので、行政上の結論は追つて相談をすることにいたしまして、これから掘り下げましても、私の方は検事局ではなのですから結論は出ないと思います。進行を願いたいと思います。

中井一夫自由党

○中井委員長 お諮りをいたします。山本君からただいま御動議が出ましたが、右のような御趣旨において、本問題を打切つてよろしゆうございましよか。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 大石さんのさつきの要求ですが、これは特に委員長にはなされなかつたのでありますが、しかし意思はわれわれお互いに尊重しなければならぬと思います。従つてひとつこの点については多数でこれを異議なしで打切るというようなことでなく、やはり発議者の了解を十分に得る必要があると思います。そうしておきませんと将来いろいろな問題で、多数でこれを押し切つて行くというようなことになつて参りますと、こういう問題だけに私は感情が残つては困ると思います。発議者と委員長との間で話合つて処理していただきたい。

山本友一自由党

○山本(友)委員 この問題は議事進行上の打切りであつて、爾後の研究は残してくれということを前提に申し上げてありますから、さようにひとつ……。

中井一夫自由党

○中井委員長 そういう程度で御了承を願つたらどうでしようか。大石さん、一応本日はこの程度で打切り、なおさらに御要求等がありまするならば、それはあらためてお伺いをする、そういうことでいかがでしようか、私もそういう趣旨において申し上げたのであります。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 念のために申し上げておきますが、われわれは判検事でなくて、この地方行政委員会は人を裁くところではございません。ゆえに今日はこの程度でまあ審議打切りでなくて、天下の代議士を真に言うたか、またほんとうに警察の人二人をなぐつたか、それをわれわれは他日よく研究したい。だから皆さん、打切らないようにしてください。

横路節雄日本社会党(左)

○横路委員 実はこの問題をどういうふうに扱い、処理をなさるのか、その点を明確にしておかないと、たとえば今大石さんから、なぐられたと言われておる巡査を呼んでもらいたいということになりますと、今度は私の方では実はここへ秘書を呼んでもらいたい。それはその当時そこにおられた観衆の中で、秘書に手錠をかけたあと、実は巡査の方がいささかどろぐつで腹をけつてやつたという点もあるやに聞いておるわけです。その場合に観衆の中で、お前そういうことをやると負けになるぞとまで、観衆の方が巡査に忠告しておる点等もあるわけです。ですからこの問題の処理は一体どういうふうになさるのかたとえば今大石さんからおつしやつたように、巡査の傷を見せてもらいたい、それではあの秘書もある程度傷をしておるという話もあるし、それもどうする、やがて春野代議士もどうする、何もどうするのだということになると、やはりこれは本委員会としては、ある程度この問題をどういうように処理をなさるのか、この点につきましては、この委員会散会後、やはり理事の方にもう一ぺんよくその問題の取扱いについて協議していただいて、それからどのようにするかしていただかないと、ただ一人々々をそのときどき出されても、あとになつてから困る。やはり委員会でやつた以上は、他の方にもなるほど地方行政委員会としてはそういう扱いが至当であつたろうと言われるような扱いをしなければうまくございませんので、従つて今の大石さんの要求等をもひつくるめて、これはひとつ理事会で十分打合せの上でやつていただきたい、こういうふうに思います。

大石ヨシエ日本社会党(右)

○大石委員 私は再度申します。ここにたくさんの男の代議士がおられますが、どうぞ天下の代議士である、天下の代議士であるということを秘書さんにも言わさないように、御本人もおつしやらないように、皆さん四百六十六人の方は注意をしていただきたい。これは婦人の立場から、特に天下の代議士、天下の代議士ということを言わないようにしてほしい。それは私たち聞いても非常に反感を持ちます。天下の代議士というたつて、これは国民の公僕です。それがいやしくも酒を飲んで――飲んだか飲まぬか、それは知らぬ。それが天下の代議士、そしてまた秘書が天下の代議士。しかもそれが勤労無産大衆を代表する左派の代議士さんが、もしや言うておられたならば、これははなはだ事大主義の所有者、封建的な考え方を持つておられる左派の代議士であるということを私は結論的に申し上げます。どうぞ男の人、言わないようにしてください。

中井一夫自由党

○中井委員長 あらためてお諮りをいたします。山本さんの御動議もございましたが、山本さんの御動議の趣旨も、結局は横路さんの御動議の趣旨と同じと存じます。それゆえただいま横路さんの御動議のように、本問題は本日本委員会終了後、理事会においてしかるべくとりはからうということにおいて御了承を願いたいと存じます。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 御異議なしと認めます。さように決定をいたします。  参考人の方、まことにお忙しいところをありがとうございました。これをもつてお立ち帰りを願つてけつこうであります。御苦労さまでございました。     ―――――――――――――

中井一夫自由党

○中井委員長 次に去る十五日本委員会に付託されました町村の警察維持に関する責任転移の時期の特例に関する法律案、加藤精三君提出、衆法第三一号を議題といたします。まず提出者よりその趣旨について説明を聴取することといたします。加藤精三君。     ―――――――――――――

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 ただいま議題になりました町村の警察維持に関する責任転移の時期の特例に関する法律案の提案理由を説明いたします。御承知の通り警察法第四十条の三第八項の規定によりますると、十月三十一日までに警察を維持しないことに決定した旨の報告が内閣総理大臣に対してなされたときは、翌年四月一日に警察維持の責任の転移が行われることになるのであります。しかるに若干の町村は、警察を維持しないように住民投票を行うことの議決または直接請求をなした以上は、四月一日まで待つことなく責任転移の時期を繰上げる道を開くことが、民主的であるという請願また陳情が、国会に対し、しきりに行われつつあり、それらのうちの若干は適当であると存じますので、これを立法化し、本案を提出した次第であります。何とぞ適当に御審議のほどをお願い申し上げます。

中井一夫自由党

○中井委員長 これより質疑に入ります。質疑がございまするならば、この際承りたいと存じます。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 今のせつかくの説明ですか、これは説明だけを聞いたのでは、特例でなくて原案の修正です。従つてもしこういう必要があるのなら、もう少し具体的に言つてもらわないとわかりませんので、これを特例にしなければならない理由を、もう少し詳しく話してもらいたい。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 ただいまの御質疑ごもつともでございますので、重ねて申し上げます。本件の該当いたしますものは、ただいまのところ全国的に申しまして二箇町村しかないのでございまして、福岡県の碓井町及び小竹町の両町でございます。福岡県の碓井町は町会の議決が一十八年一月三十日、住民投票が二十八年三月八日、この町は人口一万二千四十五名、警察吏員の定員が十二名の町でございます。同じく福岡県の小竹町は町会の議決が二十八年三月九日、住民投票の月日が二十八年三月二十五日、人口一万七千二百二十二名、警察吏員の定員十五名の町であります。しかしてこの両町が、昨年度において相当多数の自警が国警に移管しました際に、かかる措置をとらなかつた事情は、自治体創始以来五年有余の間、これをまじめに維持して来たので、できるだけ自治警察を維持しようという熱意があつたのでありまして、当時は何とか財政の困難にもかかわらず、これに耐えて行こうという気持だつたのでありますが、その後炭鉱経済界が急激に不況に陥り、ことに中小炭鉱はその影響最も著しく経営困難をきわめ、休坑、廃坑相次ぐありさまで、手の施しようもなく、ために中小炭鉱に依存度の最も多いこれら両町といたしましては、町財政はまつたく破綻に瀕し、その重圧は刻々深刻の度を加え、遂に自治体警察を維持することが困難になりましたので、やむなくこれを廃止することに決定したというのであります。以上の理由に基きまして住民投票をやつたところが、住民投票の結果は圧倒的多数をもちまして、廃止賛成と決定いたしたようなわけであります。なお詳細承りますと、この町財政の困窮の程度は非常に程度が高いそうでございまして、吏員、警察官その他の給料の支払いにも困難しておるような状況だそうでございます。加うるに先般の豪雨洪水によりまして、農地、道路、河川、橋梁、林野及び家屋等は激甚な被害をこうむり、なかんずく不況にあえぐ中小炭鉱の中には、溢水浸入して炭鉱機能喪失のため、操業開始の見込み立たず、この機会において相当数の炭鉱が閉鎖、廃止するものもあることを予想されるような状況でございますので、本件陳情にかかるところの町村は特別の措置をして、これに対しまして事案を解決してやるのが適当かと存ずる次第であります。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 大体理由は一応わかりましたが、私どもはそれらの理由が妥当であるかどうかということについては、かなり多くの疑問を持つものであります。それはこの警察法にはすでにここに書いてあります通り、四十条によつて十月の三十一日までに廃止を決議したものは翌年度からこれを廃することができるようになつておりますが、これは一にかかつて地方の財政と国家財政を考慮したからであります。従つて自治警がたといここで両方合せまして約三十名近いものが国警に移るといたしましたならば、自治警の持つております町村の予算がそれだけなくなると同時に、国家予算はそれだけ膨脹するのであります。従つて国家予算に影響があるかないかということも、なお確めなければなりませんし、また国警は定員を持つておりますから、おのずからこの定員をそれだけオーバーすることになるのであります。従つてこれらの事情はもう少しはつきりして、こういう決議をしても国警においてさしつかえがあるかないか、あるいは定員においてさしつかえがあるかないかというような事態を、わたしは際もう少し明確にしておかなければならないと思うのであります。  それからもう一つの問題は、この法案は七月の三十一日までに議決して、さらに八月の二十日までにこれの手続の終了したものということになつておるのでありますが、当日はまだ七月の三十一日ではございません。若干の日にちがあるのであります。従つてこれらの事案が実際は立法的に行い得ないとは思いますが、しかし漏れて伝わつて参りますならば、またこれに便乗するものがないとは限らないのであります。これは昨年一昨年においてこういう法案は二回出ております。そのたびごとにいろいろな理由をつけて特例を出しておるのでございまして――私は警察法の四十条の特例というものはいいかげんでやめた方がいいと思う。これを認めておつたならば、いつまでこれが続くかわからぬ。もし警察法に欠陥があるというなら、私は警察法自身を改正すべきであると思う。事件の起つたたびに特例々々と特例が出て来ることになると、これは法をみだすものである。法の権威というものはちつともない。こういう取扱いをするということがいいか悪いかということです。われわれは去年あるいは一昨年に出て参りました法案の中には、かなり苦い経験をなめております。しかし当時は自由党の絶対多数で、これが無理に押し通されておる。国会の知らない間に――町長が町会でこのことを今決議しておけば、必ずこの法案が国会に出るのだから、今のうちに決議しておけということを町長自身が言つておるこれは明らかに政治力の濫用であります。私どもはかつてこういうものによつて、本委員会において二回も苦い経験を持つおる。われわれはこういうふうに法をもつてあそぶということが一体いいか悪いかということです。事情はわれわれも十分了承いたしておりますし、十分これを見るべきものであるということは了承はいたしておりますが、しかし法の取扱いについてま、いま少慎重であつていいのではないか、従つてもしこれかここで審議されるとするならば、私はやはり国警の予算なりあるいは国警の人員なり、さらに当該両町の財政の内容なりというようなものが、もう少し明確になつて、そうして特例法に値するだけのものが出て来る必要があると私は考える。そういたしませんで、これらの問題は一切ほおかむりをしておいて、そうして困るからこれを何んとかしてやるんだということになつて参ると、法が濫用されて来るのおります。そもそもこういう問題が起りました原因も、やはりそこにあつたのである。たまたま一、二箇町村がわずか一日あるいは数時間の違いで、当然廃止さるべきものが、役場の書記の手続の違いから廃止されなかつたという理由で、われわれはそういう気の毒なものは、何とか特例法をこしらえて見てやつたらどうかという考えで行つたことが、先ほど申し上げましたようにこれが政治力の濫用になつて来る。そうして法の威信を傷つけるような状態になつていることは、同僚各位も御存じの通りであります。われわれは自治警察の制度あるいは警察法の制度自身に欠陥があるのならば制度自身を改めるべきであり、法に欠陥があるならば法を改正すべきである。そうしてこういういたずらなる――いたずらという言葉は悪いかもしれませんが、無理な特例法というものは、あまりこしらえない方がいいのではないかというように考えるのであります。従つてわれわれの納得の行く資料を、さらに国警その他の意見なり、あるいはもし国警にしてさしつかえがなければ、現状の警察制度の上における意見等もわれわれは聞いて、その上でなおこれの処置をして行きたいと考えておるのであります。従つて委員長はひとつそういうふうにおとりはからいを願いたいと思います。

柴田達夫国家地方警察本部警視長(総務部長)

○柴田説明員 この法案が成立いたしました場合の定員と予算の関係につきまして申し上げたいと思います。御承知の通り町村警察が住民投票の結果廃止せられまして、国家地方警察に編入が決定いたしました際におきましては、警察法の六十七条の三によりまして国家地方警察の既存の定員外としてその人員が認められることになつておりますので、定員の問題といたしましては、御提案の法案が成立いたしますれば、それまでその町村が持つておつた定員が、ただちに国家地方警察の定員として附加されるというかつこうに相なるのであります。それから予算の問題につきましては個々の参考資料に、二十七名の警察吏員をこの該当町村においては持つておりますが、この予算の裏づけはもちろん現在国会において御審議中の予算にはないわけでございます。二、三十名という人員もきわめてわずかでございますし、既定の予算の範囲内におきまして、警察官の定員の中には若干減耗も生ずることでございます。減耗が生じた場合のやむを得ない場合には、欠員の不補充というような措置も可能でございますので、もしこの法案が成立しまして、国警でこれらのきまつた定員の人件費その他のまかないをする義務を生じました場合におきましては、既定の予算のわく内でやりくりをすることが可能であろうかと存ずる次第でございます。さような意味におきまして、この法案の提案につきましては、御提案者側から御連絡をいただいておるのでありますが、私どもの側といたしましては、この法案の提案には別段の異存はないという御回答を申し上げておるような次第でございます。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 今別段のさしつかえはないというお話でありますが、警察法の大十条の規定とそれからさらに予算の関係、四十条の関係でありますが、この三つの関係はいろいろ法をこしらえます際における考慮が払われておる。そうしてこれを十月三十一日に日にちをきめたということは先ほど申し上げた通りであつて、国家予算編成の前にこれが実現化し、さらに地方予算を編成する前にこれがわかつておらなければ、予算編成の上からきわめて困難なものができるということで、こういうことをしておるのであります。しかるに今の当局のお話を聞いてみますと、予算上この問題はさしつかえがない、もし定員が、金がなくなつたということになれば、あるいはこの欠員を補充しなくても、これがやれるのだというようなことを仰せになつておりますが、一体警察はそれだけ余つておりますか。警察が人間を補充しなくてもいいという建前なら、私はそれでよろしいのであります。私は今回の予算というものは考えなければならぬ。だから警察がそれだけ余つておるのだ、警察には欠員があつてもいいのだということを断定されるのか、その点をはつきりしてもらいたい。

柴田達夫国家地方警察本部警視長(総務部長)

○柴田説明員 御説明が不十分で多少誤解を招いたかと思いますが、やむを得ない欠員、年々歳々自然の減耗によりまして、警察官が退職をしましたり、自然の淘汰と申しますか、こういう減粍がございますので、そのお引受けする数が非常に多い場合には今お話の通りそういう余裕があるのかという問題が生ずるかと思いますが、現在国家地方警察の定員として持つておりますところの四万八千人でございますが、それに比べまして、今までに該当が出ております二箇町村の定員の程度ならば、年々歳々やむを得ず生ずるような減耗で定員があくわけでございます。あく間は警察官は新しく採用をいたしまして六箇月養成をいたしておるわけでございまして、自然やむを得ず若干の欠員が生ずるのは通常の例になつておりますので、その範囲におきましてそのままの状態でまかなうことがこの程度ならば可能ではないか、かように申し上げた次第でございます。程度が多くなりますれば、私どもといたしましてもお引受することはもちろん予算上困難になろうかと存ずるのでありますが、現在のこの程度ならば可能である、かように申し上げた次第でございます。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 二十七人の警察職員でありますが、これの一人一年分の経費を、国警は二十三万円ないし二十四、五万円というように見ておるはずでありますが、そうなつて参りますると約半年をちよつと越えるはずであります。それの予算の増額と今のお話を聞いておりますと、必ずそういうものがあるのだということになる。警察の費用の中には必ず若干の残りがあるはずだというように解釈してよろしゆうございますか。警察は予算の経費は全額使つていないのだ、必ずこれだけの余裕はいつでもあるのだというふうに解釈してよろしゆうございますか。

柴田達夫国家地方警察本部警視長(総務部長)

○柴田説明員 これは警察に限りませず、各省庁通じてのことでございますが、いわゆる人件費、応急給与費等につきまして、予算と実際に支払いました給与額との間にはおのずから差が出て参るわけであります。この人件費等について当初予測しておりましたよりも減耗がひどくて欠員がよけい生じたという場合には、予算の残をどの省庁においても生ずるのでございますが、その人件費は決してむだな余りということではなくて、予定と違つた狂いが生じたという経費といたしまして、大蔵省に返還をいたす建前になつております。他方に流用することもできず、いわゆる普通の余裕としてではなく、ただ自然の残である、こういうものとして出るわけでございます。もちろん私どもといたしましてもそのような残が生ずることは、警察官が一人でも十分充足していることが必要でありますので、極力年間の減耗の見通しと、実際の採用とを実情に沿うように見通しをつけまして、うまくコントロールをやつて参つておるのでありますが、実際の結果としては、そこに若干のずれが生ずることは、悲しいかな人間のやることでございますのでやむを得ない、そういう意味におきましての人件費の残が起るということは、もちろん保しがたいことでございますが、よけいなむだを残すというようなことはないように、極力努めておる次第であります。

門司亮日本社会党(右)

○門司委員 もう一つつつ込んでお話をしておきたいと思いますが、かつてこの前にこういう問題が非常にたくさん出て来たときには、国警はややこれの勧奨に近い、いわゆる奨励に近いことをやつておつたのであります。最近私はそういう話をあまり聞いておりませんから、あまりこの際やかましく言う必要はないと思いますが、警察法の建前、さらに警察法の前文を警察官は知つておると私は思う。警察法の前文には一体何と書いてあるか。警察法の前文には、御存じのように市町村の自治体警察というものが、大体ほとんど警察のよるべきものであるということが明らかに書いてある。同時に地方自治体の本体というものは憲法の九十二条に載つておる、地方の自治体というものがいずこにあるかということは、市町村にあるということは定説であります。地方の自治体が、その自治体の性格上、市町村が正しい一つの単位であるというように考えられて参りますると、この警察法の前文に書いてありますように、住民がやはり自己の責任と、さらに自分の持つておる自覚の上に治安を維持するということになつて参りますと、やはり自治警察というもの、いわゆる市町村警察というものが、一応正しい警察制度のあり方であるというように考えられるわけです。これが国警に移管されて行くということはいろいろな問題から来るものであつて、私は必ずしも好ましい姿ではないと考える。にもかかわらず今のお話のように、少いのであるからこれは入れてもさしつかえないのだ、あるいは予算の上にはそういう余裕があるのだというようにお考えになつておるとるならば、私がもう一つ聞いておきたいと思いますことは、一体国警は今日の警察法の前文をどういうふうに解釈されるか、このことをひとつ明確にしておいていただきたい。

柴田達夫国家地方警察本部警視長(総務部長)

○柴田説明員 この法案についての御説明は、最初定員と予算の関係の事務的に御説明いたしましたので、私どもの意見は若干のことならば繰上げをすべきだという意見のようにお聞きとりになつたかもしれません。この提案に対します私どもの方の意見といたしましては――きわめてわずかの町村だし、特殊の事情があることであるので、気の毒だから例外の措置として、もうきまつたものだから繰上げることについての法律を議員提出として出したい、こういう御前提のもとに立ちまして、しかしやろうとしても予算上、定員上それが不可能ならできないかどうかという御当局側のお尋ねに対しまして、この程度のことならばやろうと思えば可能でございます。異存はございませんということを申し上げておるのが、私どもの立場でございます。わすかのものならばなるべく繰上げて行くべきだという考え方を、私どもみずからが持つて御提案を申し上げておるわけではございませんので、そのところは御了承のほどをお願いいたしたいと思います。それから後段のお尋ねでございますが、警察法の前文の精神は、私どももとより日ごろこれを念として、警察の運用に努めておるわけでございます。この御提案の内容につきましても、現行法のもとにおきましてはまつたく該当町村救済のための異例の措置である、かように考えまして、それについての予算定員上可能であるということを、提案者にお答えを申し上げておるような次第でございます。

加藤精三自由党

○加藤(精)委員 門司委員のお説はことごとくわれわれも同感なのでございまして、警察の移管の時期につきましては、警察法第四十条の三に示すのが本則でございまして、これを行政的に見ましても、予算編成の財政上の問題から考えましても、また自治体、国家警察の間の重点の置き方から申しましても、これに対して特例を設けることは望ましくないのであります。この点に関しましては十五国会におきまして、とかく論議もいたしたのでございまするし、われわれといたしましてもすでに地方財政法の改正におきましても、自治体警察を維持いたしまするところの市町村に対しまして、その起債を許す範囲を広げる法律の修正もいたしたほどでございまして、なるべく財政的にも自治体、国家警察対等の立場に立ちましてこれを維持せしめ、そうしてもしその対等の立場におきましても、住民の自由意思によりまして、毎年十月末までに住民投票の行われた分に対しましては、これを吟味するということは当然でございます。しかしながら先ほど申し上げましたるごとく、近時稀に見る炭鉱地帯の急激なる経済変動、また何十年来という九州地方の大水害等にあいまして、とかく事業の大激変があり、まことに財政困難の面もありまして、とかく自治警察持維の意思を失つているような事態になつている二箇町村につきましては、事態の解決上、これは特に気の毒なものだと認めまして、特例をつくつた方がよくはないか、こういうふうな考えでございまして、原則といたしましてはどこまでも門司委員の説に私も同感なのでございますので、その点御了承いただきたいと思います。

中井一夫自由党

○中井委員長 他に御質疑はございませんか。     ―――――――――――――

鈴木幹雄改進党

○鈴木(幹)委員 ひとつお諮りを願いたいのでありますが、今内閣提案の刑事訴訟法が法務委員会に付託をされております。その刑事訴訟法の改正の案文のうちにおきまして、捜査権をめぐつて警察のあり方と重大な関連がある事項が含まれておるのであります、従つて地方行政委員会としても、この刑事訴訟法の改正に関して、法務委員会と合同審査をする機会を持つた方がいいのじやないか、しかもその機会をなるべく早い機会に持つように御配慮を願えればと存じまして、お諮りを願いたいのであります。

中井一夫自由党

○中井委員長 この際お諮りをいたします。すなわち目下法務委員会におきまして審査中の刑事訴訟法の一部を改正する法律案については、本委員会としても大なる関心を有するところであります。ただいま鈴木委員よりお聞きの通りの御動議が提出されました。よつて本案につきましては、連合審査会を開催いたすことに決定いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中井一夫自由党

○中井委員長 御異議なしと認めます。それではさように決定をいたします。  なお連合審査会を開くことになりますれば、その開会の日時は法務委員長と協議の上、公報をもつて御通知申し上げることにいたします。  なおこの機会にちよつと御報告をいたしておくべきものがあります。すなわち運輸委員長關内正一君から、船舶に対する固定資産税、海運に関する事業税等の減額等のことにつきまして、地方税法の一部を改正する法律案について、同税法の修正の意見の申入れがありましたことを御報告いたしておきます。その案につきましては後ほどお手元に差上げます。  本日はこれをもつて散会いたします。     午後四時二十五分散会

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