地方行政委員会 第2号
- 発言数
- 48 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/05/29
会議録
○中井委員長 これより会議を開きます。 この際御報告を申し上げますが、去る二十七日委員長より提出いたしました国勢調査承認要求に対しましては、回日議長より承認がありましたので、この点御報告を申し上げます。 塚田国務大臣から発言の申出がありますので、この際国務大臣に発言を許します。
○塚田国務大臣 このたびはからずも自治庁長官の重任につくことになりまして、皆様方にたいへんお世話になることと思うのでありますが、何とぞよろしくお願い申し上げたいと存じます。 実は私も自治庁関係の仕事、ことに地方行政については多年自分にも非常に関心を持つておりましたので、この地位に自分がつくということは自分としても希望いたしておりましたし、多少仕事ができるのではないかと、こういうように考えておつた。ところがいよいよ地位についていろいろと事情を聞き、考えてみますと、なかなかこれはとんでもないことなのだということを実は痛感をしておるのであります。着任早々のころには他の委員会などで若干自分の意見なども申し上げたこともあるのでありますが、その後だんだん考えてみると、これはえらいことを言うたなと思つて自分で非常に弱つておるような次第で、調べてみれば調べてみるほど非常に問題が重大であり、かつ解決が困難であるという点を痛感をいたしておるわけであります。しかしこの機会にごく簡単に私の感じを申し上げさせていただきますならば、やはり地方制度全体についての再検討というものは絶対に必要なんじやないか、そうしてその再検討というものは、も5あまり長くほうつておいてはいけない。おそらく皆さん方においても同じ考え方でいらつしやると思うのでありますが、今の地方のいろいろな問題のうちで、地方財政の窮乏をどうするかという問題が最も重大かつ焦眉の問題であると思うのですけれども、その地方財政の窮乏というものはただ偶発的なものからそれが出て来たのでなくて、今日の地方制度全体のあり方から非常に根深く原因が胚胎して出て来ておるのである、従つて地方財政の窮乏を直すことそのことのためにも、地方制度全体のあり方を検討しなくちやならぬのじやないかと考えておるわけです。そういうような考え方から問題を見て参りますと、やはり非常にむずかしいのでありまして、これは自分の小さな知恵などで問題の解決ができると思つたら大間違いである。国会におきまして皆さんの意見も十分伺わせていただきまた、現在地方制度調査会においてもいろいろ御審議を願つております。また自治庁におきましても参与という制度を設けて、毎週一回集まつていただいて御意見を伺うようにいたしております。そういうように各界、各方面の意見を十分にお聞かせ願つて、しかもかなり差迫つておりますからなるべく早く結論を出して、現在の地方制度全般にある問題の解決をいたしたい、こういうふうに実は考えておるわけであります。何分とも皆さん万の御指導と御協力によりまして、この大きな仕事が無事に果せますように、切にお願いを申し上げたいと思います。一言ごあいさつ申し上げます。
○中井委員長 青木政務次官からも発言を求められております。青木政務次日。
○青木(正)政府委員 私今回政務次官を仰せつけられました青木であります。元来が浅学非才の上に、自治行政につきましてまつたくのしろうとでありまするので、今後皆様の御示教によりまして勉強させていただきたいと存ずる次第であります。簡単であります一言ごあいさつ申し上げます。何分よろしくお願いいたします。
○藤田委員 本日は大臣、政務次官のおひろめでございまして、めでたい委員会でございますが、そのめでたい委員会の当初に、将来当委員会として審議の態度を決定する重大な問題でもありますので、この際地方財、行政の工キスパートであります新大臣に、私は二、三お伺いいたしておきたいと思います。 ただいま大臣のごあいさつの中に、四方制度全体の再検討ということを言われたのでございます。地方財政窮乏の折から、自治警察の美点を没却するような暴論が巷間に流布されておる。これと同様に全国一万一千の自治体の財政窮乏をたてにとりまして、やや反動的な再検討が行われはしないかという不安が、全国自治体の中にあるのでありまして、私はただいまの大臣の御発言はそういう意味ではないと思いまするが、ただいまの地方制度全体の再検討ということは、地方自治体の育成先展ということを重点に置いたのであつて、決して復古主義に基く再検討でばいという意味であることを、この際再確認してもらいたいと思いますが、この点まずお伺いしておきます。
○塚田国務大臣 ただいま藤田委員の御指摘の点につきましては、私も藤田委員とまつたく考え方を同じくしておるのであります。民主政治の確立は自治体の育成擁護があつて初めてできるものであつて、日本が政治の行き方を民主政治の行き方にするということをきめた場合には、当然その裏に地方自治行政の確立育成というものがある。従つてこれから政府がいろいろやります諸改革がこの方向にさからうようなことがあつては絶対にならないものである、この方向だけは必ず維持されなければならないものである、こういうように強い決意を私は持つておるわけであります。
○藤田委員 次にお伺いいたしたいのは、自治庁の機構ができましてからおそらく空前の人事が行われたのであります。すなわち塚田郵政相兼自治庁長官ということでありまして、全国自治体に非常な失望を与えておることは事実であります。私は第五次吉田内閣の地方自治に対する感覚を疑つておるのでありまして、昔の内閣制度と違いますから、総理大臣の任命に基いて受諾されたとは思いまするが、ただいまの委員会の開会が遅れたこと自体が、すでに郵政相と兼務しておるから遅れておるのでありまして、私たちは今後当委員会運営の上におきまして、自治庁長官が郵政大臣の兼務になつておるということは重大な事態であろうと思います。いずれ吉田総理大臣の御出席を求めまして、この点に関する人事の総理の感覚をお伺いいたしておきたいと思いまするが、その間の事情に関しまして、御当人に何か隠れたる事実がありましたならば、この際ごひろう願いまして、われわれの総理大臣に対する質問の参考資料にさせていただきたい、かように考えておるのであります。問題は非常に重大でありまして、現在の兼任のままに推移いたしましたならば、地方自治体に対する現政府の感覚はわれわれ、こ立場が全然違う従つて現政府が出しまするすべての予算案、法律案に対しましては、私たちは徹底的に争うべきであるという感覚を持たざるを得ない結果になることを、この際はつきり申し上げておきたいと思います。この点に関しまして、新大臣就任早々でありますが、明快なる御答弁をお願いします。
○塚田国務大臣 私といたしましては、ただ総理大臣からこのように引受けろということで引受けをしただけなのでありましてその間に隠れたる事情があるかないか何も承知いたしておりません。しかし少くとも二つの職を兼任いたしました以上は、そのために皆様方に御迷惑をかけるとい、うことも、本日のような事態がまさにその適例でありますが、そういうことがひんぴんと起るであろうと考えられますので、私といたしましてもできるだけ勉強いたしまして、なるべくそういう御迷惑をおかけしないように努力するつもりでありますから、さよう御了承願いたいと思います。
○藤田委員 は自由党切つての勉強家でありまして、ただいまの御答弁をそのまま私は了承いたしておきます。この兼務人事を発表いたしました最大の原因は、先年当国会において非常に問題になりました簡保その他の問題に関連して、これらの問題のあと始末が完璧にできていない。大蔵省と郵政官僚の対立が解消していない。これを勉強家の塚田新大臣によつて解決させる、つまり自治庁長官たる塚田さんが仲介の役をとつて、この問題を処理させようという含みがあつたやに拝聴しておりますが、この点はどうでありますか。
○塚田国務大臣 そのようなことはないようであります。ただあるいは結果において、私が郵政相と自治庁長官を兼ねておるということが仲介をとるようなことになるかもしれませんが、こういうような地方行政の非常に重要な時期に、地方行政の担当大臣が十分の時間を得られないというような人事が、そういうような意図のもとに行われたものであるというふうには私は思わないのであります
○藤田委員 私事を申し上げて恐縮でございますが、新大臣の御夫人は熊本出身で私と同郷でございます。個人的には十分塚田新大臣は勉強家であること、その他の特徴を存じております。愚問に類するようなことを申し上げて恐縮でございますが、二、三日前の新聞に平衡交付金の見方に関しまして新大臣の見解が出ておりました。平衡交付金制度は将来廃止したいという意向を申されておりましたが、さしあたり本国会においてもこの問題に対する一部改正案等も予定されやしないかと思いますので、これは新大臣の本心であるかどうか、この際簡単に伺つておきます。
○塚田国務大臣 実はその新聞を見てないのでありますけれども、そういう新聞記事が出ておつたということを聞いて、自分でもびつくりしておるのでありまして、平衡交付金の問題を発言いたしましたのは、参議院の地方行政委員会であつたと思うのですが、そのときに私はこういうふうに言つたと思うのであります。どうも地方財政が赤字になる、赤字になると言う。しかし赤字になる原因が、国の財政は緊縮一方に向つておるのに地方が放漫になつて、その結果赤字になるというような懸念が全然ないというようには考えられない。それが放漫になる原因の一つは、やはり平衡交付金制度というものが、いくらか原因の一部分を担つておるのじやないか。従つてこの地方財政の窮乏、つまり財源をどの面から持つて行くかということを考える場合に平衡交付金制度でやるか、固有財源でやるかということはよほど考えなくちやならぬ。そういう考え方から自分の今の気持を率直に申し上げるならば、平衡交付金というものは、これからまたぐんぐんふやして行くというようなことはとうてい考えられない。もしできなるらば固有財源をよけいにして、平衡交付金は減らせれば減らして行くという方向に持つて行くのがいいのじやないか、こういうように考えておるということを実は申し上げたつもりなんであります。しかしその考え方もだんだんその後検討いたしてみますと、それでは固有財源としてどういうものが考えられるか。ことに固有財源として地方税をいろいろ寄る場合に、どう一も地方税の税収として考えられますものには偏在のない税源というものは非常に得にくい、やはり今でもたくさんとれておるところはますますたくさんとられて行く、たんととれないところを十分とれるようにするならば、一層余分なものが現在の富裕府県に余分に上るということになつて、なかなかむずかしいものであるから、やはり平衡交付金の制度というものを、何らかの形でそういう放漫にならないということの制約をつけて、相当程度存続して行く必要があるのではないかということを、実はその後考えるに至つたのであります。
○藤田委員 この点は先般の委員会におきまして、中井委員長にもお尋ねいたしたのでございますが、この特別国会中に提出を予定されております法案と、次長からでもけつこうでございますが、この際内定しておるものがありよすれば、自然休会に入る前に、委員り勉強の材料として、法案の項目だけでもお知らせ願いたいと思います。八
○鈴木(俊)政府委員 今回の国会に提案を予定いたしておりまする法案でございますが、これはまだ政府として最終的にきまつていないわけでございますが、大体解散前の国会に提案をいたしまして御審議を願いました法律案を再び提案をいたして、御審議をいただきたいというふうに考えております。 その一つは地方税法であります。いま一つは地方財政法、それからさらに地方財政平衡交付金法、それから自治大学校設置法というような法案でございます。内容はいずれも技術的な事務的なもののみでございますが、第一の地方税法につきましては、なお本年度の本予算編成の財政計画との関係上、さらに内容を検討いたしたいと考えておりますが、大体前国会に提案をいたしましたのと同じような内容のものにいたしたいと考えております。 平衡交付金法の改正は、義務教育費の国庫負担制度の実施に関連をいたしまして、単位費用を改正する、また市円村の教育委員会の全面的な設置というようなことに関連をいたしまして単位費用を改正する。それからベース・アッブというようなことに関係をいたしまして、やはり若干単位費用を改正するというような点が主たるものでございます。なお港湾費の測定法につきまして、若干訂正いたしたいと考えております。 それから地方財政法でございますが、これは地方の公募債がだんだんふんて参りまして、先般国会に提案をいたしました二十八年度の本予算の作定の基礎になつておりました地方財政計画におきましては、御承知のように百八十億の公募債を予定いたしておつたのであります。昨年二十七年度におきましては八十億でございましたので、公募債の額がほとんど倍以上になつて来ておりまして、これの消化が最近の金融界の情勢と関連をいたしまして、非常にむずかしくなつておりますので、消化がしやすいように若干の規定を設けたいと考えております。なお公用施設と申しますか、たとえば市役所、町村役場あるいは都道府県庁といつたような地方の公用の施設を新築あるいは改築いたします場合の財源を起債に求めるということが、現在の地方財政法ではできないようになつておりますので、それを可能にするように改正いたしたい。そのような内容を大体地方財政法におきましては予定をいたしておるところであります。 それから自治大学校の設置法は、これは各都道府県単位に地方職員の研修所があるわけでございますが、それのいわば上になりますところの地方公務員の研修機関として、自治大学校の設置を考えたいということで、この設置法案を提案いたしたいと考えているのであります。なお内容については若干検討をいたさなければならない点があるかと存じますが、大体そのような内容のものでございます。
○大石委員 ちよつと関連して……私は鈴木さんにお尋ねをいたします。私のお尋ねすることは平衡交付金のことです。この平衡交付金を交付なさるかぎは、あなた方が持つていらつしやいます。私は今回当選して東上するのに、各市町村長から、こんこんと頼まれた。どういうことを頼まれたかというと、あなた方京都へお越しになる、そうすると山海の珍味をもつて迎える。たいへんな金がいる、これは何でやるか、平衡交付金がほしいためにこうした方を非常に待遇する、それで京都駅に見送りに行く人は沢山ある、われわれ代議士が京都駅へ行きましても、だれも見送りに来てくれる者がありませんが、あなた方がおいでになるとたいへんなもてなしをせねばならぬ、これは関係者が非常に泣いて私に訴えました。それで一体平衡交付金制度というものは、これは地方税法を根本的に改正する余地のあることは、塚田さんもよく御存じだと私は思います。それであなた方からこの平衡交付金をもらつて地方はプラスするかマイナスするか、結局運動費のみかさんで、平衡交付金があるために地方の人はどれだけ困つておるか、地方は赤字に苦しんでおるのに、この平衡交付金制度でよけいに苦しんでおる、この点についてあなたはどういうふうにお考えになつておるか。あなた方がおいでになるのをみなが非常に歓迎する、それは何であるか、あなた方を歓迎するのでない、平衡交付金がほしいからしてみなが歓迎するのである、この平衡交付金の制度を根本的に是正しなかつたら、地方は赤字財政で非常に苦しい状態にある、これをあなた方はどういうふうに考えていらつしやいますか、私は根本的に聞かしていただきたい。
○鈴木(俊)政府委員 ただいま大石さんから地方財政平衡交付金の問題につきましてのお尋ねでございますが、先ほど大臣からも地方財政平衡交付金制度につきまして、いろいろ御所見の開陳がございました。地方財政平衡交付金制度の制度それ自体につきましては、現在の地方団体のやるべき仕事というものが、各種の法令によつてきめられておる、それだけの仕事はどうしてもやつて行かなければならぬ、ところがそれに見合います財源は、地方税が本体でございますけれども、その地方税には非常に偏在の度が多い、全部地方税でまかなえるというようにすることが理想でありますけれども、全部地方税でまかなうことのできない団体、たとえば府県で申しますれば高坂とか、東北の諸県とか、あるいは九州の南の方の県というものは、税よりも数倍の交付金収入その他の国の支出金というものによらなければどうしてもバランスが合わない、こういうのが実情であるわけであります。私どももこれはできるだけ自主的な財源をふやすということが第一義的な考え方でなければならぬと考えておりまするし、何らかの考案をめぐらしまして偏在度の少い地方税を地方に拡充するようにしてもらいたいということを強く考えておりますが、ただそれによりましては、現在の日本の経済の発達の状況がこのように不均衡でありまする限りは、どうしても全体を調整をして行くような財源の付与の方法がなければならぬと思うのであります。それの方法が、昔は配付税あるいは分与税というような制度でありましたわけでございますが、シヤウプ改革後平衡交付金制度が導入せられて来たわけであります。この平衡交付金制度の運用につきましては——ちようど三年たつたわけでございますが、普通交付金、特別交付金と二種類あるわけでございまして、普通交付金の算定については、収入なりあるいは利用の面の算定がだんだん実情に即するようになつて来たとは思うのでありますけれども、なおまだ相当改善する余地があると考えております。またさらにいろいろ複雑な計算の方法をとつておりますことにつきましていろいろ御批判があるわけでございまして、この点もできるだけ今後簡素化して参りたいというふうに考えております。そのような方向によつて、もしこれにかわるもつとすぐれた方法がありまするならば、そういう財政調整の方法に移ることについてはやぶさかではございませんが、どうも遺憾ながらただいままでのところでは、なかなか名案が見つからないというのが実際の状況でございます。従つて私どもといたしましては、この地方財政平衡交付金制度をもつとよりよいものに、またただいま御批判がございましたような付か非常に複雑な、めんどうなものであるというようなこと、あるいは平衡交付金というものは何か運動したら、よけいもらえるものであるといつたようなそういう感じをできるだけなくした」い、またそういうようなつもりで私ども運営しておるわけではございませんで、御承知のごとく自治庁には地方財政審議会という議決をいたします機関かございまして、これらの個々の配分について審議会の議を経て処理をいたしておるような次第でございまして、運動したらどう、こういうような建前にはなつていないわけでざごいます。いろいろ私どもも今後さらに十分運営の上には改善を加え、努力をいたして参りたいと思いますが、地方財政平衡交付金制度の趣旨が、実はまだそう十分に徹底していないという面もあるよに考えておるのでございまして、こらの点はその長所を生かし、短所をめるこいりここで、今後よりよきもにして参りたいこいうふうに考えて字るのであります。
○大石委員 ただいま鈴木さんは非常な雄弁で私に御返答くださいましたが、この平衡交付金は非常に運動した市町村にはたくさんやつて、運動しないでおとなしくしている所には平衡交付金が少い。実際問題として運動した所ほど平衡交付金をたくさんもらつておる、これは私は八年間代議士をしているのでよく知つております。そうするとその運動した金とプラス、マイナス一体どうなるか。われわれが困るのは起債の問題と平衡交付金の問題と地域給の問題です。これが運動した者ほど勝を占める、運動しないで静かにしておる市町村長は、平衡交付金をもらえない、これは一体どうなんですか。あなたはうそを言うことになる、うそを言つてもだめだ、はつきり言え。
○鈴木(俊)政府委員 平衡交付金制度はもう私が申し上げるまでもございませんが……。
○大石委員 平衡交付金のことを聞いておるんじやない、不公平があるということを聞いておる。
○鈴木(俊)政府委員 これはよく御存じだと思いますが、普通平衡交付金と特別平衡交付金と二つあるわけでございます。普通平衡交付金につきましては、単位費用、測定単位、それぞれどういうものでどういうふうに測定して行くかということを法律に書き上げてあるわけでございます。
○大石委員 運動をした所ほどたくさんやつておるじやないか、それをどうするんだ。
○鈴木(俊)政府委員 普通平衡交付金それ自体は、これは一定の客観的な数字によつてはじき出して行くわけでございますから……。
○大石委員 そんならその数字をはつはり言わんか。
○鈴木(俊)政府委員 運動するとかしないとかいうことできめるものではないというふうに考えております。
○大石委員 きまつとる。運動をした所ばかりよけいにやつているんだ。
○鈴木(俊)政府委員 これはおそらく地方団体の人たちにおきましても、普通平衡交付金の方についてはそういう点はよく了解しておると思うのであります。ただ問題は、特別平衡交付金の問題だろうと思いますが……。
○大石委員 そんなことは問いとらぬ。公平にせいと言つとる。
○鈴木(俊)政府委員 特別平衡交付金の方につきましては、お話のようにできるだけいわゆるしんしやく、自由裁量によつて処理することは不適当であるというとこるから、二十あまりの算定の基準といいますか、そういうものを定めまして、たとえば災害があつたとか、あるいは災害があつたために特別の支出が出た、あるいは税収がそれだけ減つた、こういうようなこと、あるいは離島などがたくさんあつて管内の行政費がよけいかかるとかいうような場合には、それぞれ考慮します項目を定めまして、その項目を定めるのにつきましては、御承知のように地方財政の権威の方々が五人で構成しておる地方財政審議会にかけて、そこできめましたその項目に従つてそれぞれの府県なり市町村の特別の財政需要というものを見るわけであります。一方また特別の収入増がございますならば、そういう面を差引きまして、そのプラスマイナスした特別財政上の支出が必要であると考えられるところに、特別平衡交付金を交付する建前になつております。その特別平衡交付金を個々の団体に出しますものを直接自治庁でやりておりますのは、都道府県と市であります。これにつきましては、それぞれ地方財政審議会の議を経てやつております。大石さん御心配のようでありますが、そこで地方財政審議会というような普通の官庁にない特別の議決機関が設けられておるわけであります。町村の方につきましては、これは自治庁において全部処理することは困難でありますから、都道府県の総務部地方需が中心になりまて、各町村の財政需要を自治庁がやつておりますと同じような方法で、特別の需要を測定いたしまして、それに該当するものに交付する。但しそれは一定のわくの中において処理するということになりますので、そこで特別平衝交付金制度ということにつきまして御懸念のような心配もあるいはあろうかと思いますが、かつては平衡交付金総額の一割が特別平衝交付金であつたわけでありますが、それをその後八%に減らしております。減らされました趣旨は、やはり大石さんの御心配になつているようなことがありましたので、減らされたことと、私ども理解しておるのであります。それだけに私どもも運用につきましては十分戒慎を加えておる次第であります。
○大石委員 私はまだあなたのおつしやることには得心が行きませんから、先年からずつとやつた平衡交付金を、公平にやつておるかやらぬかという比較表をこの次見せてください。どうですか、見せるか見せぬか、はつきり言え。
○塚田国務大臣 大石委員の御指摘になりました点は、私も伺つておつてまことにもつともだと思うのであります。ただいま鈴木次長がいろいろ説明いたしましたのは、配分の内容、規則その他、それから配分をいたしますときに、どういう機構に相談してするかというようなことで、やり方としては不公平が起らないように十分措置をしつつやつてはおるのでありますけれども、何にいたしましても人間のやりますことでありますからして、あるいは御指摘のように不公平なものになつて出ておるかもしれぬのであれます。もしその不公平が、ただいま御指摘になりますように、おじやまをしたときに饗応をいただいたとか、あみやげをいただいたとか、そういうことによつてその不公平が出て来ておるというようなことであれば、これはゆゆしい問題なんでありありまして、ただこういう問題は、あるいはその原因が調査その他の不十分から来ておる面もあるかもしれない。従つて、地方べ調査に出て行くと、その機会に若干ごちそうがあるというようなこともあるかもしれぬのであります。今後はそういうことを私といたしましても十分注意をいたしましてないよに努めさせますし、それからして過去にそういうことの原因によつて不公平が生じておるというよう御な懸念のあるものがありますれば、具体的に御指摘願つて、それを十分調査いたしまして、もし是正する必要があれば是正をしたい、こういうように考えております。
○大石委員 塚田大臣にお願いいたしますが、私は郷里を出ますときに、市町村長からこんくと聞かされて実は東上したようなわけなのです。課長くらいの者にわれわれ市町村長が頭を下げるのは何であるか、赤字に市町村は苦しんでおる、それで平衡交付金がほしいためにあんな者に頭を下げるのである。そうしてその財源から飲ましたり食わしたりして、そうしてみやげ物を持たして京都の駅まで送る。こういうことはおそらくどこの市町村長も悩んでおることであろうと思うから、国会に行つたらこのことを言つて、そうして平衡交付金を公平に各市町村に分配してもらうように、ぜひ頼んでくれということでありましたので、全国の市町村に平衡交付金をどういうふうに配付しておるか、その明細なことをわれわれに知らしてほしい。これを塚田さんに特にお願いいたします。
○塚田国務大臣 なるべく早急に御要求の資料等を提出いたしまして、善処いたしたいと存じます。
○北山委員 ただいま自治庁のお話に、今度の国会には、地方税法の改正、平衡交付金法の改正案が提案される予定であるというお話がありましたのでちよつ質問を申し上げますが、先年シヤウプ勧告によつて地方税法が改正になつて、非常に地方で困つたのは、市町村民税の課税のやり方であります。これは原則としては、税務署の決定する所得金額あるいは所得税額、そういうものを基準にして、それに賦課するような、所得税附加税のような性格を持つようになりましたので、そこで勤労所得あるいは事業所得というものが各部落ごとにあるいは町村ごとに、ずつと比較検討されるような住民祝の場合におきましては、不公平がはつきりそこに出て参るわけでありま拙す。そこで会社の重役を二つくらいも兼ねて相当な生活をしておる者が、わずかに三百円の住民税を納める。ところが安い俸給生活者が何千円も納めなきやならぬというようなことがはつきり外に出て参りまして、そのために全国各市町村ともこれが改正の当時には非常な混乱をしたのであります。その状況はおそらく今でも続いておると思うのでありますが、これを是正する方法としては、現在の税法では税務署の決定が非常に少な過ぎるようなもの、あるいは脱漏したものについては市町村でもつて調査をしてきめることができる。それから全面的に非常に不公平であるというような場合には、その立証をして自治庁の承認を得て、特別な措置をとることができることになつておるわけでありますが、どうもそういうふうな手続の面で非常にめんどうがある。何とかこれを是正して、この市町村民税を賦課する場合に、市町村に幾らか融通性といいますか、自由裁量の道を与えるような方法を考えなきやならぬのじやないかと、私どもは思つておるわけであります。この点について、自治庁は、地方税法を改正して、そうしてそのような現在行われておる小公平を是正するような方法を考えておられないかどうか、この点について御質問申し上げます。 もう一つは、平衡交付金でございま了が、市町村で「番問題になるのは基準財政需要額を決定する基礎でありまして、ことに単位費用を各費目ごとに計算するときに、その基礎が何によるものであるかということがはつきりわからぬので、おそらく自治庁において消防費が何円何十銭というようにおきのになる際には、その基礎となる科学的な資料がおありになると思うのでありますが、それをひとつお示しを願えるかどうか。すでにもう三年もやつておりますから、今までの例でもけつこうでございますが、どういうふうな方法によつて各費目の単位費用というものを計算なさつておるのか、それをできれば各年度ごとに年度の初めにそれを出して、それに基いて必要経費を出さなければ平衡交付金の趣旨に沿わないものであると思いますからして、ひとつその資料をお示し願いたい。その用意があるかどうか、以上の二点について御質問申し上げます。
○鈴木(俊)政府委員 最初のお尋ねの点は、勤労所得のあります者と、そうでない者との間の不均衡の問題でございますが、これはやはり市町村民税の所得割が国税の決定いたします課税総所得金額あるいは所得税額というようなものを基本にいたしておりまするので、やはり国税の決定それ自体におきまする勤労所得こ、それ以外の所得この間の不均衡というものが是正されることが根本であろうこ思うのであります。国税の決定がいかがなろうこ、地方自治という建前から当該の自治団体がその間調整をして、何か課税標準をきめるというふうにすることは、その村全体としましては、その方がうまく円滑に納まるということがあろうかと思いますが、ただ二面そういたしますると、やはり課税標準が国と地方自治団体と二つになるような結果に相なりましてこれもまた別の意味で、すなわち煩雑になるという意味で避けなければならぬと思うのであります。やはりこれは勤労所得に対する課税を国税、地方税を通じてどうするかというような問題ではないかと思うのでございます。ただ地方税法の改正といたしましては、御承知のように市町村民税の所得割の課税方式が第一、第二、第三と三通りの方式があるのでありますけれども、実際問題としては、所得税額を基準にいたしまする第一方式よりも、総所得金額を基礎にいたしまする第二の課税方式の方が、大部分の市町村で採用されておりまして、その場合にそれが円滑に参りまするように調整をする意味の改正をいたしたいというふうに考えておるのであります。 それから第二のお尋ねの標準的な単位費用の計算の方法の問題でございますが、これはすみやかに資料を御配付申し上げたいと思いますが、府県の場合は大体人口百七十万というような一つの想定の団体を設けまして、そこで考えられまするあらゆる費目を計上し、ちようど予算編成をしますと同じような方式で、教育費が幾ら、産業経済費が幾ら、労働費が幾らというようなことをこまかくはじき出して参りまして、そうしてそれぞれの団体における産業経済費なり何なりの単位費用測定の基準をきめるわけであります。それを補正係数によつて調整をして各団体のものをきめる、こういうことになるわけであります。市町村の場合は人口十万の団体を標準の団体といたしまして、同様な方式で標準団体の単位費用をはじき出しておるのであります。これは別に詳しい資料がございますので、それを提出いたしたいと考えております。
○門司委員 私もこの機会にちよつと大臣にお伺いをしておきたいと思いますことは、先ほどの大臣のお話の中に、あるいは鈴木君だつたかと思いますが、この国会に提案される税法関係のものは一応お話があつたという話を聞いておりますが、大体この委員会にかけられる法律案の概要あるいは要綱等がすでにわかつておりますなら、至急大臣の手元でこれをまとめていただいて、委員各位に御配付を願いたいと思います。そうしませんと、今度の会期もそう長くありませんし、さらにこの前から引続いた問題もございますので、できるだけ早くこの委員会に提案せられると思われるものを出していただきたい。 それからもう一つこの機会にお願いをしておきたいと思いますことは、今までの大臣のお話を聞いておりますと、何か非常に容易ならぬものであるというようなお話でありました。実際はそうであります。従つて大臣の意向といたしましては、地方制度調査会ができておりますので、地方制度調査会の意見を相当尊重していろいろなことを行われるというような御意思があるかどうかということであります。このことを私お聞きいたしますのは、大臣に直接関係はないと思いますが、前国会におきましては、たとえば教職員の給与の問題にいたしましても、地方制度調査会ではこの意見を一応まとめるからそれまで待つてもらいたいということの決議をいたしましたが、政府はそのことをちよつとも聞かない。さらに警察法の改正にいたしましても、やはり地方制度調査会において一応審議をするから、それまで待てないかというお話をいたしましても、これまた待つわけには行かないということで強引に国会に提案された。そうなつて参りますと、地方制度調査会の重要な事項であり、地方制度にきわめて大きな影響を持つそれらの問題が、調査会の意見も聞かれないで、どんどん国会では強引に押して行く、その反面に、われわれがいろいろのものを質問いたして参りますと——塚田さんにはそういうことはないと思いますが、今までの大臣の答弁を聞いておると、そういう問題は地方制度調査会で何とか結論が出るであろうから、そのときにきめるということで、ことごとく逃げられる。政府の都合のいいものは調査会をまたないで強引にやつて行く、少し都合の悪いことがあると、調査会の結論を待つてというとで、全部答弁を逃げられてしまうそうい、つことになつて参りますと、この委員会の運営も非常にうまく行かないと思いますので、あらためてお聞きをしておきたいと思いますが、大臣としては地方制度調査会の意見を十分尊重される御意思があるかどうか。
○塚田国務大臣 私といたしましては、最大限に地方制度調査会の意向を尊重して、地方制度全般の対策を得たい、こういうふうに考えております。ただ、今までの地方制度調査会のあり方を見ておりますと、それがなかなか迅速に運ばない。国会の解散中に迅速に運ぱなかつた原因は、国会から出すべき委員が欠員であつたというようなことも原因であつたと思いますので、先般党幹部に早くきめてほしいと進言いたしまして、ようやくきめていただごましたので、実は今まで会長をやつておられました前田多門先生に早急にね目にかかつて、なるべく早く結論を出していただきたい、また結論にならないまでも、当面問題になるようなもので、中間的にある程度の御意見がまとまつたならば出していただきたい、そうして調査会の意見を政府の諸改革に十分役立たせるように、こういうようにお願いするつもりでおります。よろしくお願いいたします。
○門司委員 それからなおもう一つつつ込んでその問題で聞いておきたいと思いますことは、主管大臣としての立場でありますが、先ほど申し上げましたように、警察法の問題は、これまた法務大臣がおそらくやられると思いますが、問題である。それから教職員の給与その他に関する問題は文部大臣が大体やられると思います。従つて自治体に対してはきわめて重大な問題であるにもかかわらず、これらの問題は大臣が違うことのために国会に強引に提案されておるというようなことがあるのであります。従つて自治庁の大臣こしてはそれらの各省の大臣とのかね甘いの問題が非常に重要な問題でありよすが、今の御意見のようなことで、行省からそういう地方自治の行政に対してきわめて重要であるというようなものが出された場合に、ひとつあなたの心構えを聞いておきたいと思います。とうもあれは向うで出すのだからやむて得ぬというようなことでは、ちよつとわれわれとしては心細いと思います。そういう心構えをお聞かせ願えればこの際お聞かせ願いたい。
○塚田国務大臣 私の心構えといたしましては、やはり地方財政、地方行政に関係のあるものは主管である地方自治庁長官の意向を十分取入れて決定をしてもらいたい、こういうように主張するつもりでおります。ただ私の政治力十分にありません場合に、私の考宏実際の上に十分現われるかどうか、まことに心もとない話でありますが、そうい一点は皆さん方からバツクしていただいて、皆さん方の意思が十分政府の施策の上に現われるように努力したいと存じます。
○門司委員 それからあとは財政の問題をちよつとお聞きしておきたいと思いますが、けさの新聞の中に大臣のお言葉、これは新聞の報道でありますから、必ずしも確実とは私ども申し上げませんが、二十八年度の予算については地方財政、ことに税制関係等に対しては十分な処置はできないかもしれないが、二十九年度については、地方財政に対してはある程度の確信のあるような、お言葉で、これの改革をしたいという御意見があるように私拝見をいたしておりますが、その通りであるかどうか。
○塚田国務大臣 昨日古井委員からの予算委員会での質問でその答弁を申し上げたのでありますが、若干言葉が足りなかつたので誤解を起している面があるかもしれませんので、御質問をいただいたこの機会にあらためてお答え申し上げておきたいのでありますが、昨日の古井委員からの御質問は、今までに出ておる赤字を二十八年度で解決する意思があるかないか、こういう御質問であつた。そこで二十七年度以前に出ておりますものは現在どういう形になつておりますか、結局繰上げ流用であれをしておつて、それが市中銀行から金を借りて一応つじつまを合せておるというようになつておると思うのであります。これを二十八年度で全部解決してしまうという考え方は適当ではないんじやないか。これを解決するということは結局地方財政全般の解決と一緒でないとうまく行かないのだが、それでは二十八年度自体の平衡交付金制度を含めた国の財政計画、ことに地方の財政計画は、一応この前に政府が国会に提出いたしました予算ではそういうことがない、つまり不足が起らないようになつておるはずなのであります。この点も私はなお十分検討いたしてみたいと思つておりますが、一応そうなつておるはずでありますから、この点の解決も、二十八年度にはあらためて必要とするものは出て来ないのじやないか。そこで二十九年度におきましては、過去にそういうものが生じたいろいろな原因が、どこにあるかということを根本的に考えて、将来そういうことのないようにいたしたい。この機会に過去に生じたものをどういうぐあいに解決をするか、これは地方財政全体で百億程度とわれわれは想像しておるのでありますが、具体的には個々の自治団体についての問題でありますから、一律にどうするということは今申し上げられませんけれども、その機会に何らか措置をしたい、恒久的な対策を立てたい、こういうように考えておる、こう申し上げたのであります。
○門司委員 今の大臣のお考えは、一応そういうことは言えるかと私ども考えております。問題は数字の問題でありますが、今大臣は百億ぐらいというようなお話でありましたが、私どもの観点から考えますと、そんなことでは済まないと思います。かなり大きな赤字があるのじやないか、そうしこれが今大臣のお話のように、ある程度のやりくりで要するに帳面上のつじつまをどうにか合せておるのであつて、実際上は町村として打切れれば打切りたい、そうすることによつて町村の財政がある程度健全になつて行くということがいえるのでありますが、打切ろうにも実は打切りようがないようなものがたくさんあるので、これらの問題を政府は責任をもつて処置をするということを考えていただかぬと、地方財政というものはどんなにやかましく言つても健全なものにはならないと思う。従つてそれの基礎的のものでありますが、私から要求をいたしておきたいと思うのでありますが、一体どのくらいそういうものがあるのか、これをひとつぜひ明確に出していただきたい。この基礎調査が十分にできませんと、大臣のお考えがよしそうでありましても、私はなかなかうまく行かないと思う。 それからこの機会にもう一つお伺いしておきたいと思いますことは、従つて出て来るものの中には私は相当無理なものがあると思います。そこで政府が無理なものは無理なものとしてむやみにりくつをつけてこれを拒むようなことがあれば、これはなかなか出て来ないと私は思う。従つてできるだけ政府はそれらの問題を、全部というほどには行かぬかもしれませんが、寛大の処置をとつてもらつて、そうしてこの際これを片づけるのだというような御意思のもとに、そういうものの調査をやつてもらいたい、さらにこの処置をしてもらいたい、こう考えております。 それから次にお伺いいたしますことは、地方財政の問題で税制の改革その他の必要ができて来ると思いますが、これは地方制度調査会でも一応考えておると思いますが、大臣の気持としてこの際聞いておきたいと思いますことは、地方財政の健全化ということの建前の中には、実は二つの行き方が私はあると思います。一つの行き方は単に地方財源を付与するということである。財源を付与するということは、地方住民にそれだけのよけいな負担をしいるという一つの財源の付与の仕方、いわゆる新しい税目を何か起して地方から税金をとらせる。大臣は財源を与えた与えたと言うが、実際上はただ紙の上で、法律できめただけであつて、住民からそれを取上げる一つの財源の与え方があると思う。もう一つの財源の与え方は、地方住民の負担にならざるよう、すでに国家が徴収しておるものの中から、地方にこれをわけてやるという一つの行き方、この二つの行き方があると思いますが、大臣としてはこの二つの行き方のいずれをとるようにお考えになつておるか。私がこういうことを聞きますのは、地方の住民の負担能力というものはすでに限界に達しておると思う。これ以上財源を与えるということで、名目だけで何か新しい税目を起して税金をとれというような政府の地方財政に対する財源の与え方では、私はうまく行かぬと思う。そういうことが懸念されますので、今申し上げましたような質問をするのでありますが、大臣はこれに対してどういうようにお考えになつておりますか。
○塚田国務大臣 これは私も非常に苦慮しておる問題なのでありましてはつきりとこういうぐあいにといつて具体的な見通しはまだついておらぬのであります。ただものの考え方としては、中央からどんどんと国でとつた税金を地方に平衡交付金その他の形でわけてやるという考え方は、非常にいい点があるのでありますが、どうも数年やつてみた実例、経験からいたしますと、先ほど大石委員からも御指摘のありましたような弊害もある。また地方団体にどうしても依頼心を起させて、それがまた地方財政がだんだんとふくれて行く一つの原因にもなるのではないか。そういうようないろいろな点を考えまして、あまり平衡交付金その他国から財源を与えると国う行き方は、これは再検討する必要がある。もしこれを続けて行くとするならば、どこかで地方財政が放漫になるのをチェックする機構を必要とするのではないか、こういうふうに考えております。そういうように考えますと、かえつて固有財源を与えるという方向で、地方財政を健全化するということの方がいいのではないかというような考え方が当然出て来るわけであります。しかし、そういうように考えて、それでは固有財源としてどんなものが考えられるか。もちろん私どもといたしましては、その場合にもしも地方に新しい税を起す場合には、どこまでも住民の税負担を軽減したいというのが年来の私どもの強い主張であり、考え方でありますから、国税の面で減らして地方税の面でふやすというようなことができるならば、これはもちろんしなくてはならない。しかし現在の地方税体系を考えてみますと、国税をいくら減らしてもそれによつて恩恵を受けない人が相当たくさんあられるのでありまして、そういう方々に対しては、地方税を新しく起すということになれば、それはそのまま負担増加という形になつて来るわけであります。いろいろ考えてみましてなかなかうまい結論が得られないので、今の気持としてはやはり固有財源ももり少し考える。その場合なるべく税負担がふえないように考える。それと並行して国からもやはり相当程度のものを差上げて、あわせて現在の平衡交付金制度が持つております調整機能を十分果させながらやつて行くのがいいんじやないか。ごく抽象的な漠然たるものの考え方でありますが、そんなように考えておるわけであります。
○門司委員 今のお話非常に抽象的ではつきりしたことが出ないのでありますが、大臣がそういう御意見ならもう一つお伺いしておきたいと思いますことは、中央と地方との負担区分の問題であります。御承知のように地方にかけられておりますいろいろな国の事務と思われるものがたくさん来ておる。そうしてそれに対する地方の財政をカバーして行くものは、非常に少いということが一つの大きな原因でもあると思います。それからもう一つの原因は、現在の補助金制度の問題であります。補助金制度の問題で、国の仕事を地方に十分やらせる、あるいは地方の仕事に対しては国がこれくらいの補助をして行くと言つておるが、これが現実にマッチしていないものがたくさんある。これが今日地方財政に非常に大きな影響を持つておると思う。たとえば学校を建てるために国では坪当り二万六千円の補助をしておる。しかしそれだけでは、現実には地方では学校はできない。そこでどうしても地方負担というものがだんだん思えて来ておる。国の補助金政策その他についてもかなり大きな影響がある。そればかりではなくて、同じ人件費にいたしましても、各省がまちまちでこれお出しておるというようなきらいがないわけではない。従つてこの国の補助金制度と地方の財政を健全にして行くという関連は、非常に大きな問題だと考えておりますが、補助金制度に対しては、大臣はどのようにお考えになつておりますか、この点についてお伺いしておきたいと思います。
○中井委員長 ただいま門司君の御質疑中なのでありますが、先日の本委員会の皆さんの御意向により、地方財政の赤字の問題について政府の意向とこれに関する資料の提出を求めることになつておつたのですが、本日はついこまかいところにまで入つて参りました。そこでこの問題はどういうふうにするか、この機会に御相談いたしたいと思います。ちよつと速記を中止してくださ、 〔速記中止〕
○中井委員長 速記を始めてください。
○塚田国務大臣 補助金制度をどういうぐあいにいたすかという御質問でありますが、これは私としても今のとこちどうするというはつきりした意見は持つておらないのであります。ただ先ほど地方財政の窮乏をどういうぐあいにして考えるかということでいろいろな財源の問題をお話申し上げたのであります。しかし先ほど申し上げたあの考え方は、今の地方制度そのものをそのまま認めて、足りないものはどうこうするという考え方でなしに、それを考えるときに地方制度そのもののあり方も再検討してみる。そのあり方の中に国と地方との事務配分をどうするか、従つて国が地方に仕事を依頼する場合にその費用をどうするか、そういうこともあわせてこれは根本的に考えて何とか処理しなければらぬ、こういうように考えておるわけであります。私も考えますし、地方制度調査会もきつと御意見があるだろうと思うのでありますが、皆さん方からもいい知恵をぜひ出していただいて、何とか今度はしつかりした地方制度を確立したい、こういうように考えております。
○横路委員 自治庁の方で、あす赤字について説明していただくときに、できますならば——今おそらく自治庁としては、二十八年度の平衡交付金、その他起債の全額について、一応の目途を立てて、大蔵当局に交渉していると思うのです。いつも私ども地方行政委員会では、すつかり予算がきまつてしまつてから、それを見せてもらつて、説明を聞くというだけなんですが、前々から、地方行政委員会としては、いつでも大蔵省と折衝している過程で、赤字についても生のままで見せていただきたいと思つたのですが、自治庁としては、地方財う平衡交付金と起債とは、これだけなければだめだという一つのもくろみの上に立つてやつておるものをやはりあす赤字について見せてもらうと同時に、折衝しておる過程についてもお示しいただきたい。ちようど一日あたりから自治庁の方でも大蔵省と御交渉なさる言ようから、われわれもお手伝いできるならば手伝います、いつもコンクリートになつてから出さないように、明日は赤字について生のままで出すということになつたのですから、総体的な平衡交付金、起債等のわくについても、自治庁で考えておる点について草案といいますか原案といいますかそういうものもあわせてお示しくださるように委員長からお話を願います。
○中井委員長 了承いたしました。 本日はこの程度で散会をいたします。次会は公報をもつて御報告いたします。 午後零時三十二分散会