大蔵委員会 第13号
- 発言数
- 189 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1953/07/02
会議録
○千葉委員長 これより会議を開きます。 本日の日程に掲げました国の所有に刑する物品の売払代金の納付に関する法律の一部を改正する法律案外二十法案を一括議題として質疑を行います。質疑は通告順によつてこれを許します。本名君。
○本名委員 国民金融公庫の改正案に対する二、三の点について、お伺いいたしたいと思います。その前にたびたびで恐縮でありますが、銀行局長がいらつしやるので、ちよつと関連してお伺いいたします。 先日私は局長から、今日荘間まことにやかましく伝えられるところの株式相互金融の問題、あるいは一般にいわれるやみ金融について伺いました。新聞の報ずるところによりますと、警視庁の手が業界に入つたという。これに対して大蔵省は何ら関与していないここを伺つたのですが、警告のみであるということでした。これも私広間の一歩進んだ程度で申訳ないと思いますか、しかしいやしくも伝わるところは、どこかに火があるのではないかと思うのでお聞きするのですが、かなり大蔵省と密接な関係を持つて、盛んに捜査をされているということを聞いたのです。そういう事実があるかないか、もう一度念のために伺うと同時に、私はその問題を今取上げてどうこうというのではありませんが、要するに今日の中小企業、零細企業の金融の逼迫したときに、指導機関であり、監督機関である大蔵省が、手をこまねいておいて、いたずらに行政措置の欠陥と申しますか、失礼な言葉だが、怠慢を司法権の発動によつてカバーするというような感じを与えることは、今日の金融、特に零細金融の状況から考えまして、非常に残念だと思うのです。それらについて、先ほど申し上げました警視庁との連絡の有無並びにそれらの、いわゆる行政権と司法権の行使に対するお考えをちよつとお伺いいたします。
○河野(通)政府委員 先般も本名委員の御質問にお答え申し上げたのでありますが、数日前に三、四の会社の検挙を、警視庁でありましたか、国警でありましたか、いたしたことを新聞で見ました。これらの問題につきましては、先般来申し上げておりますように、私どもとしては、いろいろ情報は持つておりますが、検査をいたしてみませんと、確実な証拠となるものをつかみ得ないわけであります。従いまして、先般検挙されて来ております会社につきましては、検査はいまだかつて実施をいたしておりませんので、私どもといたしましてそれが行政違反であるか、あるいは商法違反であるかといつたような点につきましては、国警なり警視庁なりの方面へ連絡すべき何らの材料を持つておらぬ。情報程度は持つておりますけれども、私どもが自信を持つて連絡すべきものを持つておらぬ、こういう事情になつております。今もお話がございましたように、金融行政当局がゆるふんで、そのために結局この資料を司法当局、あるいは検察当局の方へ預けておくという御批判でありますが、そういうつもりは全然ございません。これは、まつたく独立におのおのその職責に従つて行われているのでありまして、金融行政の立場から今般ああいう措置をとりましたにつきましては、これは当大蔵委員会の各委員の御意見も十分に伺つた上で、その措置をいたしたつもりであります。もつともその措置は、これで警告にとどめてほつておくということではないのであります。私どもといたしましては、今後改善されなければ厳重なる行政上の措置をとるということは、はつきり決意をいたしております。ただ遺憾ながら、私ども最近聞くところによりますと、この私どもの措置を運用いたしまとて、大蔵省は腰が砕けたというようなことをいろいろ印刷物で申しておるような事実が私どもの耳に入つております。これはまことに遺憾なことでありまして、そういつたような、これを運用するようなことは、私どものせつかくの配慮を実は無にする——無にするどころではない、マイナスにすることであると考えて、非常に遺憾だと思つておりますが、これらにつきましては、さらに事務的に改善の跡があるかないかを確かめた上で、改善せられておらぬようでありましたら、何とか措置をとるつもりであります。なお警告を発し、聴聞いたしました事項につきましては、私どもははつきり法会違反の証拠を持つておりますから、これらにつきましては、しかるべき方法で検察当局に連絡をいたすつもりであります。
○本名委員 私はその問題を取上げてどうこうということじやないのですが、要するに今日提案されておる国民金融公庫法、また今後出されるであろう、あるいはまた出ております中小企業、零細企業に対する金融、あるいは庶民大衆の金融等に対するいろいろな政府の施策というものは、いたずらに今日の民間金融、あるいは今問題になつているそれらの金融機関を抑圧したり、押えつけるということだけによつて円滑に行くことではなかろうと思う。極端に申し上げれば、いくら押えても押え切れないというのが、今日の金融事情だろうと思います。そこで私は、国民金融公庫の総裁にお伺いしたいのですが、こういうような状態に置かれておりますときに、このたびの公庫法の一部改正は、まことに適切な処置であろうと考えられます。そこで具体的に一、二のことについて伺いたいのですが、今度の改正案では、従たる事務所を設置する制限を撤廃することになつておりますが一この従たる事務所の規定を撤廃いたすというからには、一応そういつた事務所の設置の御計画があつてしかるべきだと思いますが、その計画があれば、地名は必要ございませんが、大体何箇所くらいの従たる事務所を設置される御意思があるか。さらにまた進んで、代理所のようなものを今後増設される計画があれば、その数等をお知らせいただきたい。 それからその次に、従たる事務所、あるいは代理所を設置するにつきまして、何か設置条件といいますか、要素といいますか、そういつたことに制限、あるいは規定というものがあるのかないのか、これを一つ伺いたいと思います。 以上二点についてとりあえず御答弁願います。
○櫛田説明員 お答え申し上げます。支所の設置につきまして、このたびその制限を撤廃いたしまして、大蔵大臣の認可によりまして、増設することができるようにおとりはからい願いたいと存じておりますが、この支所の設置につきましては、実はただいまの状況が東京、福岡、北海道を除きましては、各府県に一つずつということになつおります。ところが大体いろいろな事情からいたしまして、府県庁所在地にこれを設置いたしたのでありますが、府県庁所在地では、必ずしもその地方の経済状況とは一致いたしておりません。経済上の中心地が、府県庁所在地以外にあるようなところが多いのであります。多いと申しますか、少くございません。そういつた関係からいたしまして、また私どもの仕事が、広く国民大衆全般の方々に対しまして、地域的にも漏れなくサービスをいたすといつたような事柄からいたしまして、できるだけ広く支所を設けたいという意思を持つておるのでございますが、他方予算上の問題、たとえば不動産取得の関係とか、これは全部国会で御承認を得た金額を越えることはできません。それからさらにまた人員の関係でございますが、一支所をつくりますというと、どうしても二十人見当の増員を必要といたすわけであります。また同時にその人の関係からいたしましても、どなたでもできるという仕事ではございませんので、自然予算の制度上、あるいはその人員上、急激に店をつくるというわけには参りませんので、さしあたり私どもといたしましては、一両年の間に十くらいはふやす必要があるのではないかと存じておりますが、いろいろなことを考えまして、現在のところは大体五つくらいにとどまるのではないか。本年度におきましては、五つくらいといつたような見当になるのではないか。 この予算上の措置でありますが、現在の予算として提案いたされております中には、その費用は全然盛り込まれておりません。ただ若干の予備費がございますので、その予備費をとりくずすことによりまして、適当な場所に、また適当な事務所その他の設置が可能になるに伴いまして、できるだけ早く支所をつくつて行きたい、かように考えております。 それから代理所の点でございますが、代理所は現在五百六十ございます。銀行関係におきまして二十、相互銀行が百三十九、信用金庫か三百八十三、信用組合が十八、そこで代理所でありますが、私どもといたしましては、店の数が少い関係からいたしまして、できる限り代理所を活用いたしたいと存じております。ただこの代理所につきましては、その規模なり、それから同時に、その代理所におきまして、私どもがいたしますると同じような仕事をやつていただかなければならないのでありますので、その能力上なかなか思うにまかせない点がございますが、できるだけ連絡をとり、またお互いに協調いたしまして、できる限りこれをふやしたい、これは四年前と比べますと、実は倍近くふやしたわけであります。また資金の点におきましても、公庫資金の四割見当は代理所の方にまわしまして、広く地方的な需要に応じたい、かように考えております。御了承願います。
○本名委員 今日の状況では、先ほどの株主相互金融機関を初めとして、いわゆる民間金融機関が全国干る所にその手を広げております。手を広げていると申すよりも、一般庶民大根は資金に渇望している関係上、それを利用しようといたしております。従いまして、今回のこの法律案の改正によつて、約八十億の資本金の増加と出資金を盛られるわけでありますが、おそらく要請に対しては、まことに不足な額であろうと思います。あくまでも資金源の増加を期さなければならないとは思いますが、問題は、そのことはともかくといたしまして、この改正により資本金が増額され、または資金運用部資金をもつて融資されるその金がどう扱われるかということが問題でありますが、私は中小企業金融対策や庶民大衆の金融対策というものは、さつきも申し上げたように、民間の金融機関が悪いからといつてそれを断圧するだけではなく、これらのものを公正に円滑に所用することがまず第一。資金源を増加することももちろんでありますが、この運用いかんによると思うのであります。大体において、今後も金融公庫といたしまして多額の貸出しを希望するのか、あるいは小額のものを数多く貸したいというお気持なのか、それがまず伺いたいことであります。 それともう一つ、業務の中に、乙種普通貸付というのがありますが、これらは、後は増加される見込みがあるのか、あるいはまたそれらのものは、ほかの金融機関に努めてまわすようにして、公庫としてはあくまでも小額のものを多数に与えるという考え方で進めるのか、その点をお聞きしたい。 もう一つは、特別貸付がございますが、これは遺家族の例の国債担保の貸出しなどが含まれておると思いますが、これらの戦争犠牲者に対する貸付というものも、かなり増額されていいのではないかと考えます。これらについての御方針を承りたい。 それからよく聞くことでありますが、非常に手続が煩雑である、貸し出すまでの期間が長くかかる、ここに私は世間でいわゆるやみ金融の栄える一つの理由があると思うのであります。申込みから貸付に至るまでの諸般の手続をもつと簡素化して、敏速にはからうような方法がないものかどうか、それらのことについて承りたいと思います。
○櫛田説明員 お答え申し上げます。 まず第一に、金融公庫の貸付がだんだんと大口になつて行くのじやないか、小口の貸付を広く数多くの人に貸すこととどちらの方を選ぶのかというお尋ねでございます。これは申すまでもなく、私どもの仕事はごく小口の金融をいたしますのが建前でございますから、なるべくたくさんの人に御活用願いたい、これが趣旨でございます。ただ最近の状況を申し上げてみますと、実は貸出しの平均が大体一口あたり十五万円ぐらいになつて参りました。これが三年前は、大体十万円見当でありました。そこで大口の方に向うのではないかという御疑問が間々起きるのでありますが、ところが他方申込みの状況を見てみますと、申込の状況の平均が大体最近は三十万円でございます。これが三年前は、大体十三万円から十五万円ぐらいの資金でございましたが、現在は大体その倍近くの平均単価と申しますか、かようなことになつて参りました。申込みの一方がだんだんと金額が多くなつて来る傾向がございますと同時に、また私どもの資金は、国からお預かりいたしておりまする資金でありますので、これを百パーセントお客さんに御活用願わなければならぬわけでありますが、やはり数多くということを中心にしましてお申入みをあまり削りますと、結局役に立たないということになります。やはり金額の点からいいましても、お客さんにほんとうに御活用願える金額ということを頭に置きますと、ほどほどというところが必要になりますので、お客さんの需要の方がだんだんとふくれて来る傾きにつれまして、多少金額も上まわつて来るというふうな傾向にあることはいなめないのでございます。ここら辺のところをよく御了承願いたいと存ずるわけであります。 それから甲種、乙種という問題でありますが、乙種と申しますのは、大体一昨年の暮れに貸出しの限度を百万円から二百万円に増加いたしました際に、同時にまた百万円を越える金額については、不動産その他の担保を必要とする、百万円まではこれを保証人の対人信用で参つておりますが、そういつたようになりましたときに、一応甲種と乙種にわけまして、乙種の点につきましては、業種に制限を設けまして、大体五十ほどの特定の業種に限るというぐあいにいたされたわけであります。かようにいたしましたからと申しまして、別に乙種中心でやつておるというわけではございません。全体の平均が十五万円というところでおわかりになりまする通りに、五十万円を越える金額がきわめて少いのでございます。これからの方針でありますが、大体業種的に申しまして、金額の点その他等から申しまして、大体におきまして、お客さんに十分な満足を与えているということは申されませんけれども、ある程度の御満足はいただけるのではないかと思いまして、現状を維持することが一応具体的に社会の事情に合つているのではないか、かように考えておる次第でございます。 それから特殊貸付の問額であります。特殊貸付は、現在遺家族関係の例の公債担保貸付の問題、それから母子家庭貸付の問題、それから中共から帰られた方々に対する貸付、大体この三つがございます。この方は、大体金額的に申しまして遺家族関係は全体で千億、それから母子家庭関係が五億、それから中共関係が二億、全体で十七億と相なつておりますが、これは五万円が最高であります。非常にこまかなものであり、また件数も非常に多いのであります。大体この需要でありますが、遺家族関係の方につきましては、公債交付の状況その他とにらみ合せまして、あるいは多少とも増額の必要があるのじやないかとも思います。また母子家庭貸付の方につきましては、これは先般来私どもの方の貸付が昨年の末にきまりまして、本年の二月から実行いたしたわけでありますが、ことしの四月から政府の方で直接の御措置をおとりになつていらつしやいますので、そちらと並行して参つておりますが、大体今のところはその程度で、きわめて不十分ではありますが、それ以上は出られないような状況にございます。それから中共関係につきましては、さしあたりいろいろ考えまして、二億というところで大体よろしいのではないか、これは関係官庁とも御相談の結果でありますが、かようにいたしております。 それから手続の非常に煩瑣であるという点、何とか簡略化できないかという点でありますが、実はこの点については、かねがね頭を悩ましている点であります。と申しますのは、まことに申込みが多い。とにかく一月二方くらいの申込みがございます。多いときには三万件以上にもなりまして、昨年度全体を通じましても三十二万件くらいの申込みがあつたわけであります。かような状況でありますが、ただここで御了解願いたいことがございますのは、これは普通の金融機関でございますと、たとえば事前に半年なり一年なり預金取引をしていらつしやるお客さんとの間に、何らかいろいろ取引関係を通じまして、よく事情がわかり得る機会に恵まれているが、私どものところに御相談に参りますお客さんは、大体において初めてお目にかかるお方だということでございます。そういう関係がありますので、最初のお取引ということになりますから、その法律にも、独立して事業を営む意思を有し、かつ適切な事業計画を持つておらなければならないとなつておりますので、その御計画、それから過去のいろいろな御実績と申しますもの、現状等につきましてある程度は詳しく伺わなければなりませんので、そういう関係でいろいろな書類がいりますが、これも最近は非常に簡略化いたしまして、大体…込書は表にして二枚ないし三枚になつております。その申込書というのにお書き込み願いまして、私どもの方で拝見いたすことになつておるのであります。この手続の点につきましては、いろいろ何とかして簡略にいたしたいと存じておりますが、くふうにくふうを重ねて現状に至つております。なおさらに簡略にすることがありますれば、どんどん改めて参りたいと思つおるのでありまして、せつかく研究中でありますので、御了承願いたいのであります。 それから期間の点であります。先ほども申しましたように、初めてお取引をお願いするお客さんでありますので、いろいろ事情をお伺いし、また私どもから実地に参りまして、いろいろ現場を拝見させていただいてからお取引を願うということになりますので、どうしても期間が多少かかつて参ります。ここでまず御了解願いたいことがあるのでございますが、それは人手の関係でございます。現在公庫の職員は全体で千三百三十人でございます。それで現在の貸付の残高が直接関係でもつて約十二万件ございます。そして毎月申込みの大体二万件ほどのものを処理いたしております。ところがたとえば銀行関係等を見ますと、八十四行でありますか、この銀行全体で店が数千あると思います。そこで取引先が何件あるかということを日銀の統計で調べてみますと、八十万に達しないのであります。貸出先は一行平均一万にならない。そういつたことからいたしまして、実は私ども人員の関係において非常に重さがかかつている。実際のところ、私どもで調査員の一日の処理件数が、普通の状態においては大体三件から四件が適量であると存じておりますが、勉強しておりまして、大体五件見当を一日に処理して何とか追いついて行つておる。それでただいまもちよつとお話がございましたが、当初はたいへん時間がかかつたのであります。時間のかかる理由にもう一つあります。一つは、店の数が足りませんために、各府県に一つという制約から、その支所の所在地の近所は早く行くのでありますが、遠隔地と申しますか、郡部の方からお申込みがありますと、どうしても出張して調査いたさなけらばならぬ。こういう場合におきまして、先ほど申し上げましたようにたいへんな件数に上つておるものでありますから、郡部の方の申込みがある程度まとまりませんと、こちらから参りましても能率が上らない、と申しますと語弊がありますが、そういう関係になりまして、一件、二件のために二日を費して一人の調査員が出かけるということでありますと、先ほど申し上げましたように、大体一人一日五件見当は処理しなければならぬというような現状になつておりますため、郡部関係の方は、ある程度まとまりましたときに出かけるといつたようなことになりがちでありまして、そういつた関係から地方の遠隔地の関係の方が遅れて来る、こういうことになりまして、たいへん恐縮に存じておるのであります。最近のところでは、全国平均をいたしてみますと——、二月、三月、四月にかけまして、処理日数の調査をやつてみたわけであります。平均いたしますと、大体一月という程度になつて参りましたが、間々三箇月かかつたとか、あるいはたとえば六箇月という例がございましたが、たいへん恐縮に存じます。これは特別な事情があつたのじやないかと存じますが後刻また具体的に、別な機会において御答弁させていただきたいとじ存じます。大体のところは、平均一箇月見当のところにこぎ着けられたように——平均でございますから、場所なり、支所なり、あるいは遠隔地の事情、その他の関係ででこぼこはございますが、こぎ着けたように存じております。これもできるだけお客様に——やはり潮どきを逸しますと御迷惑がかかることでありますから、できるだけ早くいたしたいということは、かねがね私どもも努めておるところでありまして、今後とも努力いたしたいと思つておりますので、どうぞその辺の事情をよく御了解を願いまして、この上とも私ども努力いたしますことを、ここで申し上げておきたいと思います。
○本名委員 何か言訳をたくさん伺つたようでございますが、私どもの考えられることは、やはり扱い所を多くするとか、人をふやして行くとか、貸出し手続を簡素化、迅速化して行くとか、これは経費その他の関係で非常に困難だ、思うようにできないと存じますが、これはできない、できるでなくて、政府としてはどうしてももつともつと積極的に、研究中なんと言つているうちに零細企業や庶民が参つてしまうのです。一日も早くそういうような法律を出していただきたい。出さなければこつちから出してもいいと思うのです。それはともかくとして、今伺つておりますと、乙種は大体現状を維持する。私どもの希望としては、むしろ減らしたいと思うが、現状でけつこうです。資金源その他を強化されることによつて、甲種や特殊の方がふえるということはあたりまえです。今後においても資金源をもつと確保いたしまして、一日も早く明朗なる国民金融公庫の本質を発揮できるように念願いたしまして、一応私の質疑を終ります。
○佐藤(觀)委員 国民金融公庫につきまして、二、三の点について質問をしたいと思います。 今大衆がいかに金に困つておるかということは、私どもは説明を聞かなくてもわかつておることでありますが、昨日、銀行協会の代表の方からいろいろ述べてもらいましたが、これは決して大衆の要求するような資金を融通するという返答は一つもありません。そこで今度新しく設けられます中小企業金融公庫、国民金融公庫というものが非常な役割をして来るはずであります。一体今度の予算の関係で、予算が遅れまして暫定予算を組んだために、国民金融公庫にどのくらい影響しておるかについて、簡単な説明をお願いしたいのです。 第二点は、現在国民が要望しておる資金は何倍になつておるか。現在自分の方の資金と、それから国民が要求しておるのはどのくらいの率になつておるか、これは簡単な数字でけつこうですから、御答辯願いたい。 それから最近貸倒れが相当あるが、回収状態はどんなになつているかを櫛田総裁にお説明願いたいと存じます。
○櫛田説明員 暫定予算時代にどのくらい仕事が困まつたかということですが、資金的に申しまして、四、五、六の三箇月間に十八億の資金を資金運用部から拝借しまして、月平均六億ということになります。また他方回収金が大体十四億見当ございましたので、大体において昨年見当のものは四、五、六において維持ができたのであります。多少の手詰まりを感じた程度でありますが、現在のところ十八億の新規資金をもちまして、とにかく一応仕事はできているということを申し上げておきます。 全体がどのくらいな需要になるかという問題でありますが、申込みに対しましては、現在は大体三割程度の貸出し金額でございます。件数の点から申しますと、大体五割に近いものができております。大体そういうような現状でございます。 それから回収の状況でございますが、これは一昨年の秋以来、全体的に経済状況が下向いて参つております。その影響をぼつぼつと受けて参つておりまして、最近に至りましては、回収の状況が多少悪くなりましたが、それでも期限経過六箇月というものが二%ちよつと越える程度であります。昨年は大体一・七%ぐらいでなかつたかと存じますが、今は二%二か三くらいの割合いでありまして、全体の金融機関の状況等を顧みて見ますと、成績はよろしい方に存じております。これは一に二年なり三年という月賦制度によつておりますところが相当効果的でありますのと、それから大体においては、私どものお客様の大部分の人がまじめな方が多い、こういうことになるのではないかと存じております。さような状況であります。
○佐藤(觀)委員 昨日島村委員から大蔵大臣に質問がありました、国民金融公庫の中でストをやつたということですが、これはわれわれは賜暇休暇だと思つておりましたが、少くともこういうことになるのには、待遇上の問題が相当あるのではないか、銀行その他一般の比率より非常に安いのではないか、居残りの問題も相当きゆうくつに考えられておるようであります。そういう問題について、こういう関係者にしては非常に待遇が悪いのではないかという意見があるわけであります。銀行などが今月給取りで一番待遇がいいといわれておりますが、それに比べて、国民金融公庫の職員が非常に安いということを常々現場を見て感ずるわけでありますが、そういう点について改善をする意思があるかどうか。 それから退職手当の問題も出ておりますが、これは銀行局長は知らぬかもしれませんが、国民金融公庫の職員の退職手当の問題について、どういうような考えを持つておられるか。金融業に携わる人々にとつて生活の安定を必要とすることに、税務署の署員も同じことであります。最近税務署が国民の怨嗟の的になつておりますけれども、少くとも待遇の問題になりますと、非常に低い点があるので、これは今一般の公務員が〇・五を要求するのはやむを得ない点があるのであります。こういう点について、一方的にこれを責めるのではなくて、この職員の待遇改善の問題について、銀行局長あるいは櫛田総裁はどんなお考えを持つておられるか、この点を御説明願いたいと思います。
○櫛田説明員 職員の待遇改善の問題でありますが、金融をいたしております立場から申しましても、できるだけその待遇を改善したいということは、私かねがねからの念願でありまして、今までも努力をいたして参りましたし、また今後も努力するつもりでありますが、現状を御参考までに申し上げてみたいと存じます。昨年の五月末までは、御承知のように公庫の職員は、私も入れまして、役職員は公務員でございました。従つて公務員の給与法に縛られておりましたが、昨年の五月末に法律の改正によりまして、公務員法のわく外に出たわけであります。公務員当時の平均ベースは、一万一千七円でございました。その後公務員のわくがはずれまして、大蔵省御当局としばしば折衝を重ねまして、昨年の八月には、一万五千百八十円、それから本年の一月は一万七千四百幾ら、五百円近くであります。現在では予算べースが一万八千八百二十七円となつております。これが基本給でございます。過去一年足らずの間に相当のベース・アップが可能であつたことは、これでおわかりだと存じます。ただこれがほかの金融機関と比べてどうかということになりますが、大蔵省当局においても、開発銀行でありますとか、あるいは類似の金融機関といろいろお比べの上で、御相談いたしながらやつて来たわけでありますが、現状におきましては、私はまだ足らない点はあるかと思いますが、まあ大分上つて来た、こういう感じも持つておる次第でございます。ただこれは月々の基本給のべースでありまして、期末手当の点になりますと公務員と同じでありまして、一箇月半ということになつております。これは予算上さようにいたされておるわけであります。これは開発銀行についても同様であります。こういつた点は、ほかの金融機関は普通大体四箇月くらい出しておるようであります。そういうのと比べますと、相当の開きがあるかと存じますが、少くとも基本給に関する限りは、十分とは申せませんけれども、相当程度の引上げを過去一年足らずの間に実行することができた、こういつてもよろしいのではないかと存じております。なお今後できる限り待遇改善ということについては、大蔵省とも御相談を進め、機会あるごとにいろいろ考えて行きたいと思つておりますが、これもある程度限度があるのであります。 それから退職金の問題であります。退職金につきましては、現在は公務員の退職金の制度がそのまま適用されております。今回法律を改正していただきまして、公務員とは違つた基準においての退職金制度、たとえば開発銀行でありますとか、そういつたような類似の金融機関において行われますと同じような制度が、公庫においでもできますようにお願い申し上げておるわけであります。その基準等につきましては、これまた大蔵大臣の認可を必要とすることでありますので、その基準等については実はいろいろ考えてはおりますが、この法律が通りましてから、大蔵省との間にいろいろ御相談を進めたいと思います。大体かような状況にございます。
○佐藤(觀)委員 国民金融公庫は、今大衆の羨望の的になつておりまして、実際に現場を見ると、涙ぐましいところがあるのであります。われわれはこのことにつきまして、もつと資金を増額して、今は大衆の三分の一の要求より応じておりませんが、少くとも三分の二くらいまで応ずるくらいの希望を持つておるわけであります。こういう点についてどういうような考えがあるか。その点を銀行局長にお伺いいたします。
○河野(通)政府委員 国民金融公庫の使命、職責の重大性から考えまして、できるだけ財政資金を多額に投入することが望ましいことは、御指摘の通りだと思います。私どもはかねがねそういう観点から努力をいたして参つたのでありますが、御承知のように、国民金融公庫は完全なる政府の金融機関でありまして、その資金の源をすべて財政資金に仰ぐという関係になつております。従いまして、どうしても財政全般の収支という点から制約を受けるということに相なります。私どもはこの財政の収支の中で、できるだけこれらの方への投資をふやしてもらうように努力はいたして参りますが、今申し上げましたように、財政の許す限りにおいて極力引力する、こういうことを申し上げざるを得ないのであります。
○福田(赳)委員 関連して伺いたいのですが、過般国民金融公庫でストライキがあつたということを新聞で見ました。これは政府機関としても非常に珍しいことでありますし、また金融機関としても稀有の事態だろうと思う。この際ちようど総裁が見えておりますので、これはどういう事情でストライキが起つたのか、またその後における状況はどうであるか、これをひとつ詳細にお話願いたいと思います。
○櫛田説明員 去る六月二十五日に、約半数の業務所におきまして一斎休暇を願い出まして、業務の執行が滞るような状態が起きました。私どもはその結果、いろいろお客さん始め多数の方々に御迷惑をかけたことを、あらかじめおわび申し上げます。ただいま詳しく説明しろというお話でございますが、まずその御説明に入ります前に、一つのことを申し上げておきたいと思います。と申しますのは、昨年の五月末に公務員法の適用を除外いたされました関係上、国民金融公庫の労働関係につきましては、労働三法の適用を受けることになつたわけでありまして、それに基きまして、新しく昨年の七月、労働組合を結成いたしました。その上部団体の関係は、それまでは官公労と全銀連、この二つの団体に所属しておつたのでありますが、大体公庫のいろいろな問題が、公務員でなくなりましても、なお予算関係その化において対政府関係が多いということから、現在公庫の労働組合は官公労に所属いたしております。かような関係にありますことをお含み置き願いたいと思います。 今回のストの原因——私はストと申し上げますが、これは先ほど申し上げましたように、労働三法の適用があります。従いまして一斉休暇という挙に出ますれば、正常なる業務の運営がとまることは予定いたされておるわけでありまして、それは労働関係調整法による争議行為ということになりますので、これはむしろ私どもの組合の場合においては、率直に同盟罷業、かくのごとく申してよろしいのじやないかという見解を持つておりますので、一応ストと称させていただきます。 そこでストの目的でありますが、これは二つございます。一つは夏季手当の増額問題であります。先ほど申し上げましたように、給与ベースの点につきましては公務員と違いますけれども、夏季手当につきましては、公務員と同じく〇・五箇月という予算上の制約を受けておつたわけであります。これを一箇月要求ということが第一点であります。それから第二点は、これは内部の問題でございますが、先ほど別な機会に佐藤さんにお答え申し上げましたように、昨年一万一千七円ベースから、この一年足らずの間に一万八千八百二十七円ベースまで、ともかくこぎ着けて上げたのでありますが、この配分の問題であります。私はこう趣旨でもつて、過去一年間この号俸と申しますか、その配分の関係を考えてやつて参つたのであります。それは、最初に一万五千百八十円に上り、それからことしの一月に一万七千四百幾らかに上り、だんだんと上つて参つたわけでありましたが、その場合に、まだほかの金融機関と比較いたしますと、なお下まわつておつたのでございますので、できれば全体を上げたいのでありますが、いわゆる世間並のレベルに、できるだけ若い下の方からつり上げて行こう、かように考えまして、累次増額ごとにそれを実現して参つたのであります。現情におきましてはどういうことになつておりますかというと、新制高校を卒業した諸君につきましては、大体開発銀行等よりも上まわつております。大学出が大体同じ見当になります。そこで今度の一万八千八百二十七円を、些少の留保をいたしまして実行いたしたのでありますが、その留保財源を本俸に組み入れます場合においてこの機会旨いよいよもう少し上の力を均霑させるようなことを考えた方がよろしいのではないか、今まで世間並のレベルから考えますと、大体下の方をまず世間並のレベルに置いて、それからだんだん上の方に及ぼそうと考えて来たのでありますから、上の方にこれを地盛りをしようじやないかということで、新しい号俸を四月から実施しようと思つて提案したわけでありましたが、これに対して、最後のところだけ議論せられまして、上に厚く下に薄いからいかぬ、こういうことの意見が出まして、それが今度のストの目標の一つである、かように言つて来ておつたわけであります。実は〇・五箇月の問題は、予算措置等を必要といたすものでありますから、これは私、あるいは公庫内部においてはいかようにも解決がつく問題ではございません。また他方の給与ベースの若干引上げの実行案の問題につきましては、これはよくその内容を、お互いに資料その他を持ち寄つて話合つて行けば、これは解決がつくことだろうと存じておりまして、なお話し合いを進めておりましたやさきだつたのであります。そのとき突然闘争宣言が発せられ、六月二十五日一斉休暇をやるぞ、こういう話がありましたので、実は私びつくりしたわけであります。私どもといたしましては、これは労働三法の適用のある労働組合でありますから、その労働権は十分にこれを保障せられており、尊重しなければならぬのでありますが、同時に私どもの公庫の公共的使命、社会的使命ということに考えますと、その権利の行使には、やはりいろいろ濫用にならぬように、お互いに考えてやつてもらいたいと思いまして、いろいろ話合いを進めたわけでありましたが、遂に時間が参りまして、六月の二十五日にかくのごときことになつたわけであります。 その実施の状況をこの機会に簡単に申し上げますと、全国に四十九の業務所がございます。その中で平常通り出勤いたしまして、かくのごとき挙に出なかつたところが十九、それから多少欠勤をいたしましたが、大部分の者は出勤をいたしまして、業務の執行にさしつかえなかつたところが六、合計二十五の業務所におきましては、仕事が平常通りできたと申してもさしつかえなかつたのであります。あとの二十四のところにおきましては、いわゆる闘争本部からの指令に基いて出て参りませんで、業務の執行がほとんどできなかつた、あるいは全然できなかつた、かようなことになりまして、たいへん国民の方々に対して相済まなく存じておるような次第でございます。ことに東京におきましては、かなりはげしく行われまして、非組合員、あるいは第三者に対しまして、いろいろな妨害的なことが行われまして、全然仕事ができなかつたような状況がございまして、たいへん恐縮に存じておる次第であります。 現状でありますが、現状はかようなことに相なつております。できるだけ早くかようなことを結末をつけたいと思つて、実はベース・アツブ等の問題につきましても、ストに入ります前にいろいろな提案をいたしたのおります。話合いの筋に乗るような提案をいたしました。ところがそれは、ストに入る前に組合の方からけつて参つたのであります。これが木曜日にストをやつたわけでありますが、去る土曜日に私どもの方から持ち出したことを、一応向うの方で聞こうという。それなら二日前に聞いてくれれば、こんなことにはならなかつたのだがと、実は私どもは申したわけであります。かような状況であります。ただそれには条件がついておりまして、ストをやつた連中に対して、やつたときの給料を払つてくれ、賃金を差引かないでほしいというようなことを、いろいろ言つておりますものですから、その点、いろいろ話合いを進めている、こういう状況にあります。ほどなくこの点は結末がつくと存じます。いろいろな意味で、金融機関といたしましても、これは初めてのことでございますし、国民金融公庫といたしましても、初めてのことでございます。いろいろな点おいて、私ども全体反省をいたしまして、今後ともこんなことが起きることのないように、できる限り努力いたしたい、かように思つております。概略御報告申し上げます。
○福田(赳)委員 大体様子はわかつたのですが、これは非常に重大な問題を含んでいると思う。ことに国民金融公庫が中小企業金融の中核体である、それがかようなことで、非常に中小企業者に迷惑を及ぼしたというようなことも考えますと、これはひとつ抜本的な考え方をしてもらいたい、これをひとつ要請しておきます。 それから次に、私は国定金融公庫を始終見ておりまして疑問に思うのは、国民金融公庫というものは、いつも利益金というものをあげまして、そうしてこれを政府に納入している。零細な業者から利息を高くとつて、それでかせいで、これを政府に納入する。今の予算を見ますと、四億円ぐらいの金を政府に納入することになつているが、これは銀行局長、どういうお考えであるか、零細業者の膏血をしぼつているというお考えであるかどうか、御見解を承りたい。
○河野(通)政府委員 国民金融公庫の金利の問題でありますが、まず結論を先に申し上げます。できるだけ引下げるように、今後具体的に努力いたします。ただ問題は程度問題でありますが、国民金融公庫というものは、他の一般の金融機関から資金を仰ぐことができないようなものに対して資金を供給する、こういうことが原則であります。その上に、さらに市中の金利よりも著しく低い金利を出すということは、いいか悪いか、この問題は相当考えなければならぬ問題である。もつとも御案内のように、たとえば遺家族の交付公債を見返りにして融資をいたしますとか、母子家庭に対する融資、こういうような社会政策的な意義のあるものにつきましては、これは特別な金利を出しておりますが、一般の金利といたしまして、市中で資金の借入れを受けられないという人に対して資金を供給する、その上にさらに非常に安い金利を出すということまで、一体国民金融公庫がやるべきかどうか、これは金利は安ければ安いほどいいというごを下げるなり、あるいは他の有効なる施設を使う、こういう問題があるのですが、現在の情勢を見ておりますと、どうも人手が不足で困る。——ただいま資金の余裕高、貸付余裕金はどのくらいありますか。
○櫛田説明員 大体現在のところでは、十億ほど持つております。この内訳の大体のことを申し上げますと、まだ軍人遺家族関係の貸付等が、交付公債の交付状況とにらみ合してやつておるものでありますから、十億予定しましたものが六億見当しか貸しておりません。それの残額を保有いたしております。その他中共関係につきましても、多少まだこれはほとんど始まつたばかりであります。そういうのを、何か起きましたときにすぐに応ずるようにとつておかねばなりません関係上、それからまた毎月大体月末に回収金がありますから、それが月を越しました関係上、大体現在十億程度のものを余裕金として保有いたしております。
○福田(赳)委員 どうも国民金融公庫の性質から申しまして、そういう多額の余裕金をとつておく必要はないと思います。結局これは、金を予算でとつても消化し切れないのじやないかと思う。こういうふうな観察をしておるのでありますが、四億五千万円も利益金があるのですから、これがあれば三千人くらいの人が養える。十分その資金の活動し得る道がつくわけですから、最近の公庫の重要性から考えまして、手不足という問題を解決する方法を強くひとつ大蔵省当局とも話合つてみたらどうか、こういうふうに思うのです。これに対して銀行局長はどのようなお考えを持つておりますか。
○河野(通)政府委員 人手が十分でないという点につきましては、私もそう存じております。しかしこれも程度問題でありまして、今般の予算におきましても、ある程度の増員は入つております。今後におきましても、非常に支障のある点につきましては、人員の点から非常に業務が渋滞するといつたようなことがございますれば、必要に応じて増員のことは考えて参りたい。ただ問題は、今四億五千万円の納付金ということでございますが、これは予算でありますから、実際はどうなるかわかりませんが、こういつたことがかりに出たといたしました場合に、私は必ずしもそれはそのまま政府に召し上げたということになると考える必要はないと思うのであります。来年度なら来年度におきまして、これが一つの財源として国民金融公庫の出資なり、あるいは貸付金なりの一部をなす、ひもはついておりませんけれども、そういうふうに考えて参りまして、これらを新しくさらに国民金融公庫に還元いたします新規資金の一部として活用するということも考えられるのでありますから、必ずしも四億五千万円がそのまま出るところを全部出さないで、それを何かに使つてしまえということにもならぬかと思います。しかし御趣旨の点については、必要に応じて配属いたしたいと考えております。
○小川(豊)委員 私は食糧管理特別会計の予算についてお尋ねしたいと思いますが、食糧庁が輸入しておる食糧、たとえば米とか、麦とか、あるいは砂糖も入つておるが、そういうものは何と何かということ、その数最はどれだけであるか、種類別にひとつお聞きしたいのであります。これには時間もたいへんたつておりますので、何でしたらあとでお示し願つてもよいと思います。そこで次に輸入食糧の中で、先般問題になりました黄変米とか、あるいは砕米、もしくは麦の場合は、水にひたつた浸水麦とでもいいますか、事故米、あるいは事故麦というような不良品が相当あるわけですが、これは輸入数量の何パーセントくらいか、これをまずお尋ねいたしだい。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。現在食糧庁といたしまして、政府の特別会計におきまして輸入をいたしましたものを買入れておりますものは、米と麦でございます。本年度の計画といたしましては、米につきましては九十万トン、大麦につきましては六十二万トン、小麦につきましては百五十七万トンを輸入する計画でおります。これらのものは、輸入いたしますと同時に食糧管理特別会計において買上げることになつております。その他の食糧庁の所管の物資といたしましては、砂糖及び大豆等につきましては、これは普通の民間貿易によつて、外貨資金の割当によりまして輸入をいたしておりまして、食糧庁特別会計としては、これを買上げる等、その他の措置はいたしておりません。 それからなお黄変米でございますが、これにつきましては、先般問題になりました黄変米が現在一万二千トンございます。そのほかの事故米と申しますか、水にぬれたとか、その他のものが多少ございますが、全体といたしまして、——われわれは内地米におきましても輸送中のロス、輸入米につきましてもそういう水ぬれ等のロスがございます。これは大体全体の所要量の二%に押えておりますが、実績は二%以下にとどまつております。
○小川(豊)委員 今日本の農民は、生産費の償わない安い価格で米を供出させられておる。一方輸入する米は非常に高い、これも農民の不満の一つであるわけですが、こうした輸入される米なり麦なりの事故というものが今二%くらいと言われた、その事故というようなものが初めから見込まれて輸入価格は決定されておるのか、それとも輸入された後にこういうものは出て来るというのか、もしそうだとすると、この価格というものは非常に高いものにつくのじやないかと思うのですが、この点をひとつ……。
○前谷政府委員 全体の食料需給計画といたしましては、需要の面におきまして、今申し上げますある程度のロスというものを需給計画上は考慮いたしておりますが、価格といたしましては、現実に買いつけたものにつきまして考えておるわけでございます。従いまして、事故米等ができました場合におきましては、これは品質に応じまして、競争入札によつて買却をいたしておりますので、その事故の程度その他によりまして、その価格はそれぞれ異なるかと思いますが、当初から一定の事故と申しますか、ロスを予定して、それを価格に織り込んでおるというわけではございません。
○小川(豊)委員 去年もこの黄変米ができて問題になつたのでありますが、食糧にしてはいけないという決定は、農林省の食品課でもやり、厚生省でも発表しておるわけですが、この農林省と厚生省の決定にかなりの隔たりがあつた、私こういうふうに思つておるのですが、この黄変米を食糧にしてはいけないということは、農林省の見解できめられたのか、それとも厚生省の意見に基いてきめられたのか、これはどういうのですか。
○前谷政府委員 お答え申し上げますが、黄変米につきましては、いろいろ黄変を生ずる菌の性質等によつて、それぞれその毒性が異なりますので、われわれの方におきましても、食糧研究所におきましていろいろ検討いたしておりますが、この点は主として食品衛生法の関係、またそういう菌の正式の研究なり、あるいは試験につきましては、厚生省の意見に従いしまして考えておるわけであります。
○小川(豊)委員 この事故米——黄変米でない砕米も含んで事故米とでもいいますか、こういうものは、各方面に払い下げられておると思うのであります。二十七年度においても、これがアルコール用に、あるいはみそ用、あるいは菓子の原料用、こういうふうにたいへん払い下げられておるわけでありますが、これはたとえばアルコール用に幾ら、あるいはみその原料用に幾ら、そうしてそれをどこへどれだけ払い下げたか、この単価等はすぐお答えできないでしようね。
○前谷政府委員 詳細な数字は別途にお答えいたしますが、考え方といたしましては、御承知のように南方の外米には一定量砕米がございます。これにつきましては、原則といたしましてみて、しようゆ用に出しております。みてしようゆは、国民生活の必需品てもございまするので、みそ、しようゆ用に出しておりまするが、その余のものにつきましては、お話の通りアルコール用及び少量のものは菓子用に参つております。アルコール用につきましては、通産省と協議いたしまして、その数量をその都度きめるわけでございます。菓子用につきましては、従来の菓子の製造実績に基きまして、府県別割当をいたしまして、府県におきまして、具体的にその相手方をきめて払い下げておる、かような次第であります。
○小川(豊)委員 これはこの間井上委員からお聞きした問題よりも前のものかと思いますが、昨年の五月から六月にわたつて、役所では三楽酒造とか宝酒造とかいうようなところへ、アルコール原料としてこれを払い下げておるのを聞いておるのですが、それはどのくらいで払い下げたか。なおこの問題については、これは巷間の説ですから、私は決してあれにはいたしませんが、これは大蔵省の主脳部の方々と関係があるから、ここへはこれだけ払い下げられたというようなことを盛んに酒屋間では言われておるが、そういうことがあつたのかないのか、この点をお尋ねいたします。
○前谷政府委員 先ほど申し上げましたように、一定の砕米につきましては、アルコール用等にも払い下げておるわけでございます。この払下げにつきましては、具体的に三楽、宝酒造にどの程度払い下げたかということは、現在手持ちの資料では数量的にはわかりませんが、従来からもしようちゆう用等には砕米を払い下げております。それでお話のような点は、そういうことはないと私は信じております。
○小川(豊)委員 これはあつてもなくてもいいのです。私の方では調査してございます。 もう一点お尋ねしますが、ちようどその当時、同じころ東洋醸造にも、これは三千二百トンくらいだと私は記憶しておりますが、これを払い下げておりますが、これはどのくらいで払い下げられたか。それから払い下げられたものは東洋醗酵という会社に流れて、さらにまたこれが和歌山県の卸商の組合に渡つて、しかも再びこれが食糧となつて配給されて、問題を起しておる事実がありますが、これはどういう経過でそういうふうになつておるか、この点お尋ねいたします。
○前谷政府委員 この点につきましては、具体的な事情は今私は承知いたしておりませんが、大体需要者に対して払い下げるということになつております。原料用として払い下げておるものでございまするので、需要者の方においてもそれが処分されておるものと承知いたしておるわけです。
○小川(豊)委員 こういうものは、アルコール原料として東洋醸造なら東洋醸造に払い下げられるのであつて、従つて私は課税も東洋醸造へされて行くのが当然だと思うのでありますが、これか東洋醗酵というようなところへ行き、さらにそれがまた和歌山県の卸商組合に行つてしまうというようなことになりますと、これは具体的なことはわからないとおつしやつておりますけれども、私は問題になつていることたからわかつておられるはずだと思うから、さらに大蔵省の方にお聞きしますが、払い下げた米は、アルコール用こして払い下げられるわけでありますから、これに対しては当然税金がかかると思うのであります。そうすると、これは東洋醸造へ課税するのか、東洋醗酵へ課税するのか、どういう形でこの点は課税しておりますか。
○千葉委員長 小川君にちよつと伺いますが、今の質問は主税局長に対してですか。
○小川(豊)委員 そうです。
○千葉委員長 今ちよつと呼びますから……。
○小川(豊)委員 それではそれはあとにいたしますが、一応食糧庁長官から御答弁を願います。
○前谷政府委員 その点につきましては、別途に調査いたしまするが、御承知のように、原料用といたしましては、一定の価格でもつて需要者に今割当てておる次第でございまして、その品質によりますが、工業用の場合には、一般配給用よりはわれわれとしては高く売つて、補給金等はつけないような形で売却いたしております。
○小川(豊)委員 まだこの点についてはありますが、次にもう一つ。これは人の名前は省きますが、食糧庁の方ではどういうわけだか、ずつと調べてみまずと、あなたの方で、たとえば日本糧殻株式会社というところへ払い下げたものは、全糧連を通じてこれが流れておる。日本糧穀株式会社も全糧連も、どつちも参議院の方々、あるいはまた大豆か味噌工業協会に相当大量に、しかも安く払い下げられておりますが、これも失礼だが、参議院のある議員の方です。こういうふうに、参議院の議員の方々を通じてあなた方の方の品物がたくさん払い下げられておるのですか、どういうわけで参議院の方々とこういうつながりがあるのですか。
○前谷政府委員 工業原料につきましては、原則として需要者に割当をいたしております。ただ需要者の方において、その受取る代理人として需要者が指定をいたしまする場合には、需要者の代理人としてその受取る代理人に払い下げる場合はあるわけでございます。それで大豆等については、御承知のように輸入をいたしまして、味噌工業協会は、これは事業団体ではありませんから、味噌工業協会へは払い下げることはないと思いますが、味噌工業協会の所属組合はみそ業者でございますから、これは府県別に払い下げておるわけでございます。現在は、昨年度から大豆は食糧庁は買つておりませんから、普通の民間用になつております。
○小川(豊)委員 こういうふうに国の費用で、しかも相当巨額な赤字を出してやつておられる食管特別会計というものの中から、こういうふうに幾多払い下げらて行く。しかもその払い下げられたものはすべて——すべてとは申しませんが、相当多勢いろいろの問題を投げかけておるわけであります。これは聞いて非常に不愉快でもあるし、農民の立場からいうならば、自分の米は安く供出されたにかかわらず、外国から高く買い入れて、その買い入れておるものが、しかも非常に不明朗な形で払い下げられておるということは、私としても非常に不愉快な問題です。もつと例をあげればたくさんありますが、この程度にしておきます。それから特にお聞きしたいと思うのは、東洋醸造から東洋醗酵に流れて、さらにそれが和歌山県の方に行つて配給米になつた。これの用途として払い下げられたものがまた他に転売されて行く。そういうことはあなたの方では認められておるのであるか、それともそれを取締つておられるのであるか、どういうことですか。
○前谷政府委員 われわれとしましては、原料用として需要家に払い下げるわけでありますから、その需要家から他に行くことは認めておりません。ただ現実に具体的にどうかということは私存じませんが、需要家に割当てるものを需要家が他に転売するということは、われわれも認めておりませんし、もしそういう事実があれば、十分に取締めりたいと思います。
○小川(豊)委員 食糧庁としては認めてない。しかも私の調べたところでは、払い下げられたものがそこで完全に消費したというのはほとんどないに近く、大体が他へそれぞれ流されている。こういう事実が民間にある。私どもが知つておつて、それを監督しておられるあなたの方で一つも知らない、問題はないということがおかしい。問題がたくさん出て来るわけです。こういうことになることについては、どういうふうにあなたの方では監督しておられるわけですか。
○前谷政府委員 これは統制でございますと、もちろん厳重な監督が行われるわけで言いますが、われわれとしましては、一応原料用として配分して売り渡しましたものにつきましては、当然原料用として整理されたものと考えます。従いまして、もしそういう事実がございましたら、今後そういうものに対する売却の停止をするという措置はとりたいと思つておりますが、それ以後の取締りにつきましては、一般に警察取締り当局の関係に依頼する以外に、方法はないのじやなかろうかと思つております。
○小川(豊)委員 こういう声があるということを食糧庁でお聞きないか。食糧庁では、また再び水びたしの麦をこしらえるだろう、あるいは砕米をこしらえるだろう。そしてそれは参議院の方の、これは名前は省きますが、そういうところを通じて、あるいは日本糧穀通じて、あるいは工業何とかいう——さつきあなたはそういうものはないと言われましたが、そういうところに現にたくさん行つているが、もうすでに麦をあそこへ頼んでもらおうとか、あそこに頼んで黄変米をもらおう、あるいはあそこに頼んで大豆をもらおうという運動が盛んにやられている。そういうことはあなたは御存じないかもしれませんが、そういうことが盛んに行われているということを考えてもらいたい。そこで私は、あなたの方から先ほど私が要求した数字が出たならば、私の数字と照し合せて、また私の質問をしたいと考えます。
○井上委員 ただいま小川さんから質問がございました砕米の払下げ問題ですが、この砕米は、現在一体何ぼで輸入して来ておりますか。それでそれを何ぼで払い下げておりますか。
○前谷政府委員 砕米につきましては、予算面におきますと、タイの砕米は大体百三十九ドルでございます。それで払下げ価格につきましては、輸入いたしました原価に必要な食糧庁のチャージを加えまして、それでもつて払い下げております。
○井上委員 この払下米、つまり砕米なり黄変米が、現実はいわゆる政府の言う払下米というのと、払下げを受けました砕米というものとは性質が違いますね。たとえば政府が輸入した砕米と、倉庫から今度は利用者に払い下げます場合の砕米というものは辻うということを、あなたはわかつていますか。たとえば黄変米でも、一万一千トンが実は一万三千トンも払い下げる場合があり得るということをおわかりですか。
○前谷政府委員 砕米にいたしましても、黄変米にいたしましても、払い下げる場合には、倉庫におきますロットを調べまして、具体的にどの倉庫のどの品物ということで、本庁から食糧事務所に指令いたしておりますから、それによつて払い下げておりますから、品物の変更はないかと思つております。
○井上委員 本庁の書類はそうなつておりますが、実際倉庫における米の動かし方を、あなたは実際に見てないのです。倉庫において米を動かしておりますのは、砕米に対して何分かのよい米が一緒に払い下げられている。あるいは黄変米に類するとして払い下げられている。その類するという分が実は市中にまわつて、やみ米となつてこれが売られている。それはどこから出ているかというと、政府よりそういう大量のものが出る方法がないのですよ。今小川君が指摘しているのはそこなんです。だから倉庫番と倉庫を管理している地方の食糧事務所の倉庫の方の係の人とにうまいこと話をすれば、そこでうまいことになつているのです。だから、そこのところをもう少しあなた方の方で現場をよく調べて、現実に隔離するなり、砕米は砕米の別の倉庫に隔離をすなるり、あるいは黄変米として出た量は、黄変米の倉庫として一緒に別に隔離をしないというと、いい米と一緒にして置くと、米は一緒に行くのです。そうすればもうからぬ。もうかるところに目的があるのですから。ですから今のように一緒に倉庫に保管して置いたら、どうしてもいい方が足らぬようになつて来る。そこをあなたの方で、もう少し現実というものをよくひとつ御監督されるようにしないというと、今の小川さんのような問題が起つて来るわけです。アルコールに使うべきものが配給米に洗れて行くというのは、どういうことですか。そこに問題がある。黄変米というものは、払い下げる際に必ず米が一緒について行く。黄変米というものは、人間が食べられるものでないのに、黄変米を人間が食べられることになつちやうんです。そこが非常に食糧庁の上におつて、書類の上で計算を出して指令しているのと、実際に倉庫を管理し、倉庫を動かしている現場というものとの間の実情が違うということを考えないと、いろいろな問題を起して参りますよ。 私はそれに関連して、設備輸出為替損失補償法、食糧管理特別会計法、日本輸出入銀行法の一部改正に関連をしまして、砂糖の問題についてちよつと伺いたいのですが、食糧庁長官は、最近砂糖が五月の半ばか終りごろまでは相場が卸価格で五十三円ぐらいまで下つておつたのが、最近六十三円まで上つて来たのは、これはどういうわけで上つたと思いますか。
○前谷政府委員 お答えいたしますが、その前に井上委員のおつしやいました、政府の指令と事務所の現実の売却とが違うのじやないかということ、これは私はそういうことはないと信じておりますが、そういううわさの起るようなことは、われわれとして十分戒心いたさなければならぬと思うのでありまして、そういううわささえも起らないように、われわれとしては十分戒心いたしたいと存じます。 なお砂糖につきましては、御説のように五月の中旬ぐらいには五十五円程度に下つておりました。それが現在におきましては、六十円から六十二、三円になつております。五月の五十五、六円に下つておりましたのは、貿手の決済その他の関係におきまして投げ物が出まして、異常な下り方ではなかろうかと、申しますのは、現在台湾等から輸入いたしますのが百十五ドルでございます。キューバ等からスイッチで入れておりますのが百十ドルでございます。従いまして、この百十ドルから換算いたしますと六十円、それから百十五ドルとすると六十五、六円ということになりまして、まず輸入価格と見合つておるんじやなかろうかと思います。ただ具体的に上つた問題といたしましては、御承知のように砂糖はこれから需要期でございますし、そういう需給関係も相当影響しておるのではなかろうかと思つております。
○井上委員 しからば何ゆえにそんなに大幅に国際価格を下まわつて下つたのです。
○前谷政府委員 ちようどその時期におきましては、貿手の決済時期が到来いたしまして、金融上の関係が相当あつたのではなかろうか。同時にその結果、需給関係が相当供給増になつておつたという点が、相当影響をいたしておつたのではなかろうかと考えております。
○井上委員 大体政府は、年間の砂糖の需要を百万トンと押えまして、毎月大体七万トン平均で輸入をすればどうにか国内の需給の安定ははかれることになつておりますが、それをこの一月以来、毎月十万トン以上の砂糖が入つている。この十万トン以上の砂糖を入れたというのは、これはだれの責任です。需給を上まわるものを入れさせたのはだれの責任です。現実に十万トン毎月入つておるのですか、実際は十万トンしかいらぬのです。そうすると、三万トン上まわりますと三十億の金がかかる。
○前谷政府委員 お答え申し上げます。昨年度におきまする転入の実績は八十万トンでございます。御承知のように砂糖も農産物でございます。やはり一月以降から海外におきましても出まわり期でございます。出まわり期に買つて端境期の需要を満たすということは、農産物の当然のことでございます。やはり一年間に一定の計画のもとに輸入いたします場合には、ある時期には多くなり、またある時期には下るということは、これはあり得ることではなかろうかと存ずるわけであります。具体的には、食糧庁といたしましても需要の関係、もちろん国内の消費の事情、あるいはまたそれの国内に産山いたします競争関係の品物等も考慮いたしまして需給計画を立てるわけでありまして、需給計画を立てますと、その需給計画につきまして外貨割当が決定いたしますから、その外貨割当によつて一般の民貿で入ることになるわけであります。
○井上委員 本年度の需給計画のうちで、これから輸入する分はどれくらいと見込んでおりますか。年間大体八十万トンか八十八万トンを入れるつもりですか。それで今まで入つておるのがどのくらい、これからどのくらい入れようとされるのでありますか。
○前谷政府委員 昨年度の輸入の実績が八十万トンでございますので、現在といたしましては、その程度のものが必要かと思いますが、国内の消費の状況等も今後考えなければなりませんので、具体的には四月から九月までの半年間の計画を考えておるわけでございまして、今後十月以降三月までにおきましては、どの程度に輸入せしめるかということは、今後の事態の推移を考えたいと思います。現在までに、本年度といたしましては昨年度からの買付のずれと、それから本年の外貨予算で買いつけましたものが五十万トンございます。なお台湾との関係におきまして、二十万トンの協定があるわけでございます。これはまだ具体的には買付契約に進んでおりません。従いまして、本年度内におきまして台湾から二万十トン入るといたしますと——これは買付の時期その他についてはまだ決定いたしておりませんが、これが協定によつて台湾から入るといたしますと、現在の確実に輸入される見込みのものは七十万トンとなるわけでございます。従いまして、今後の十月以降におきまする予算面におきましては、今後の消費実態等を十分検討して、さらに十万トン入れるか、あるいはそれ以下にするか、以上にするかということは、今後十分検討いたしたいと考えます。
○井上委員 砂糖の輸入は、主としてこれは外貨割当ではなしに、貿易業者の優先外貨割当によつておるのですか、それとも例の自動承認制によつておるのですか。外貨割当は全然これには入つていないのですか。これは為替局長の方からでも御答弁を願いたい。
○前谷政府委員 ドルのキューバのものにつきましては、需要者に対する外貨割当になつております。それから台湾につきましては、貿易協定がありまして、その協定の範囲内で外貿の割当によつて輸入しておる。優先外貨につきましては、そういう形では輸入いたしておりません。
○井上委員 そういう大ざつぱなことではなしに、五十万トンはもうすでに入つておるんでしよう。あとの二十万トンを、これから台湾のものを入れるわけでしよう。この二十万トンの台湾のものは、外貨によつて入れるのですか。
○東条政府委員 台湾との二十万トンの砂糖の決済の方法でございますが、これは御承知のように、台湾との間にはいわゆるオープン協定ができまして、つまり取引は米ドル建で取引をいたしまして、実際の決済はお互いに帳面につけております。そうして残高がスウィングの限度を超過いたしました場合には、それを現実の米ドル決済で相殺して行くというのが、日本と台湾との間の貿易決済のやり方であります。従いまして、結局帳面のしりを米ドルで決済いたします場合におきまして、当方が支払い超過になつておりますれば、米ドルをもつて決済する必要がございますので、その意味におきましては、外貨をもつて砂糖を買つておるということが申せるかと思います。一つ一つの取引につきまして、現実の米ドル・キヤツンユでもつて決済をする、さようなやり方はいたしておらないわけでございます。
○井上委員 その次に伺いたいのは、一体食糧庁としては、砂糖は国際価格を大体一つの目途として国内価格をはじき出して行こうとするのか、まつたく業者のそのときの思惑によつて価格の変動を認めて行くのか、一体どういう政策をとろうとしておりますか。たとえば今のように法外な安い価格に暴落をするのをじつと見えておる。それがまた最近になると国際価格を上まわつて来出した。これがまた業者間に独禁法に触れるという問題まで起しておりますが、そういうことを平気で放任しておくのですか。食糧は、あなたも御存じの通り、あなたのもとにおいても半月分は粉食をしなければならぬ状態に国民は置かれておりますから、粉食の場合は、砂糖はぜいたく品ではなしに食糧化されておるのですから、この砂糖の価格が上つて行くということは家計に非常に大きな影響をもたらして来ます。そういう意味から、やはり一応安定さすという必要もありますから、その安定に対する基本的な方針を私は聞きたい。そういう関係から輸入その他の需給関係を伺つておるのであつて、これはまつたく業者の、そのときどきの思惑によつてつり上げたり引き下げたりさすのか、それとも一定の限度で安定させるために、必要な裏づけの対策を考えておるのか、そこが問題なのです。
○前谷政府委員 井上委員のおつしやる通り、粉食普及の面におきまして砂糖が重要である、従いまして、砂糖価格の安定をはかるということは、われわれとしても希望いたすところでありますが、この価格の安定につきましては、具体的に配給統制とか、あるいはまた価格統制というふうな方法をもつて価格を安定するということではなく、御承知のようにほとんど大部分が海外からの輸入でございますから、輸入量の調節によりまして市価の安定をはかつて参りたい、かように考えております。従いまして、国内の価格はおのずから輸入価格の原価、買いつけた現物が到着しましたそのときの価格によつて決定され、あとは国内における需給関係で決定されるわけでありますが、できるだけ原価で決定されて、輸入における数量的な調整によつて大きく市場の安定をはかつて参る、従つて配給統制なり、価格統制がございませんために、時期的には多少変動があろうかと思いますが、年間を通じましては、できるだけ一定の価格に安定することが望ましいと思つて、せつかく努力中であります。
○井上委員 そういう一定の安定帯価格をめどにして輸入の調節をはかるというお考えならば、何ゆえにこの一月から五月に至る間において調節しなかつたか。そういう法外な暴落が、かえつて業者をして価格をつり上げる方向に動かす結果になりましよう。だから為替割当、あるいはまたいろいろの貿易関係の上において、関係当局と十分連絡の上、大体月々七万トンの砂糖を欠かさずに入れれば、国内需要は年間安定して行くわけです。そういう一つの方向をとるなり、あるいはまた、かりに国際市場が前途非常に不安であるということならば、一定の損失補償なりその他の方法によつて、あるときはよけい入れなければならぬときもありましようけれども、価格の暴落、あるいは反対に暴騰を来すような不安定な状態を起さないように対策を講ずる必要があろうと思うのです。そういう対策が講じられなければ、結局製糖会社は少数の巨大資本でありますから、これがちよつと打合せをすれば、ただちに明日からでも砂糖相場はかわつて来る。だからわれわれが砂糖相場の安定をはかろうとする場合、法律によらぬならば、輸入に対する裹づけというものが十分立てられなければならぬ。そういう点をこの際特にあなた方の方で御検討願いたいということを私は申し上げます。 なおこの際、特に先般質問を保留しておきました管財局の国有財産の処分に関する問題に関連して伺つてみたいのですが、先般私は大阪の造兵廠の枚が工廠の払下げの資料を要求しておきましたけれども、まだ具体的な資料が提出されておりません。あの工廠を小松製作所に払い下げることの契約が成立したということを明確にされました以上は、この工廠のこれこれの物件を小松製作所に払い下げてもらいたいという払下げ申請書というものが政府に米ておるはずであります。それに基いて政府は査定をして、払下げを決定したことと思います。従つてその申請書を、一応資料として本委員会に出してもらいたい。なおこの際、あの小松製作所に現在政府が払下げ契約をいたしました分の敷地は、大よそ何坪か、それから建坪は大よそ何ぼあるか、またおもだつた設備の機械類はどういうものを払い下げるかということを、この際おわかりならば御説明願いたいと思います。
○阪田政府委員 ただいまお尋ねの枚方工廠の施設を、小松製作所に払い下げることになつておりますが、小松製作所に払い下げますのは、旧枚方工廠のうち、地区をわけて甲斐田地区と中宮地区との両地区であります。それでただいまお尋ねの数字についてでありますが、数量と、それからこちらの評価しました額を一緒に申し上げたいと思います。 中宮地区の方は、土地が七万七千九百九十四坪、評価額が二千二百七十八万六千円、建物が一万七千五百二坪、評価額が一億六千四十八万一千円、工作物が、これは評価額だけ申し上げますが、全部で六千六百二十四万八千円。機械が九百四十一台で評価額が三億二十万八千円。合計いたしましてこの中宮地区の払下げ価格は五億四千九百七十二万五千円ということになります。 それから甲斐田地区でありますが、これは土地が十二万一千四百九十六坪、評価額が二千九百三十七万五千円。それから建物が一万二千九百四十九坪、評価額が一億九千七百四十三万五千円。工作物が一式で二千六百七十万二千円。機械が四百六十六台で一億四千十九万八千円。合計いたしましてこの甲斐田地区が三億九千三百七十一万一千円であります。両地区を合計いたしますと、評価額で九億四千三百四十三万六千円、こういうことに相なります。
○井上委員 この評価は一体どういう機関で評価されておりますか。国民のだれもが納得するような公正な機関をつくられて評価されたのですか。
○阪田政府委員 この評価につきましては、管財局、あるいは財務局において、一応こういう場合の評価の取扱いをいたしまする内規がきまつておりまして、土地にいたしますれば、いろいろと賃貸価格等から逆算いたしますとか、課税の方面で使いまする価格を参考にいたしますとか、あるいは近傍の類地の価格に比例して調べております。あるいは専門家の方に鑑定を依頼するとか、いろいろそういうことをいたしまして、そういう点を総合してきめる、こういうような手続をとつておるわけであります。建物、機械その他につきましても、それぞれ基準をきめておりまして、いろいろな見地から評価を出してみまして、そういうものを総合してきめておる、こういうのが実情であります。ただいまお話しのような何か委員会を設けて評価を諮問する、さような手続は現在のところいたしておりません。
○井上委員 こういう大きな国有財産を払下げする場合の法的基礎は、一体どの法律の第何条によつてやつておりますか。
○阪田政府委員 これは私どもの方におきまして国有財産法、あるいは国有財産特別措置法の規定がございます。その他財政法、あるいは会計法、こういうものの規定に従つて実施いたしておるわけでございます。
○井上委員 私もこの問題で今お話の国有財産法、同特別措置法、予算決算及び会計令等の財産処分に関する法規の内容を調べてみましたけれども、こういうものの処分をする場合の具体的な規定が明示されておりません。従つてあなた方政府の専門家において、この法規によつてやつたということがおわかりでしたら、お示しを願いたい。
○阪田政府委員 根拠とする法令の規定は、いろいろあるわけでありますが、根本的には国有財産法の第六条に「普通財産は、大蔵大臣が、これを管理し、又は処分しなければならない。」とありまして、大蔵大臣が普通財産の管理処分をいたす、かようなことになつておるわけであります。それから第二十条の規定におきまして、「普通財産は、第二十一条から第三十一条までの規定によりこれを貸し付け、交換し、売り払い、譲与し、又はこれに私権を設定することができる。」かような規定がありまして、これによつて売払いということもいたすわけであります。その売払いはどういうような契約でやるかというような具体的なことになりますと、またさらに予算決算及び会計令等の規定がございます。
○井上委員 財政法第九条の規定をごらんをお願いいたしたい。財政法第九条には「適正な対価なくしてこれを譲渡し若しくは貸し付けてはならない。」という規定があります。この規定から、現在この払下げは適正な価格とお考えになりますか。あなたの今の御答弁によると、一応この評価については、払い下げる場合の内規というものが別にある、それは課税標準を基礎にしたとか、あるいはまた隣地の地価を標準にしたとかいうようなことが言われておりますが、現在あの枚方工廠の中宮工場の東側は、一坪千五百円から二千円しております。そうしますと、これが一体隣地の価格に比較して正当な価格といえるかという問題がここにあります。なおまた機械類その他工具類等にいたしましても、相当安い価格に見積られておる。それであなたの方で持つております内規というものを、一応お示しを願いたい。それでこれを算出いたしました隣地の地価はどのくらいの地価の標準になつておるかという、一つの算出いたしました基礎を御説明願いたい。そうしなければ、これが適正な価格であるという判断はつきませんから、財政法第九条違反になる疑いか起ります。
○阪田政府委員 これはもちろん御質問のように、第九条の趣旨に従いまして、適正な売却価格を財務局でも検討いたし、私どもの方も十分検討いたして決定いたしておるわけであります。ただいま具体的にその東側の土地の価格が幾らであるからというようなお話がございましたが、いろいろとそういう要素も考慮いたしてきめているわけであります。この土地、物件は非常に広い項目にわたつておりますので、どういう基準でどういうふうにやつたかと言われましても、ちよつと御説明いたしかねるわけでありますが、何とか適当な資料なり何なりによりまして、一応どういうようなことをするかということは、御説明いたすようにしたいと思います。
○井上委員 私の推定するところによりますと、払下げ物件は、政府の査定いたしております九億四千万円くらいの価格からいいますと、それよりはるかに厖大な金額になると推定をいたしております。これは私現実にあの工場を見てまわつて参り、また工場内で働いている人から聞いて来ておりますから、従つてあなたの方の財務局員が調べたか、あるいはだれが調べたかわかりませんが、事実と非常に違うのであります。だからこれは委員長にもお願いをしまして、一応本委員会としては、この問題について実地調査いたしてもらいたい。この払下げ問題に関連をして、自由党の山口喜久一郎君があんたの方に頼みに来たことはありませんか。
○阪田政府委員 ただいまのお尋ねの自由党の山口喜久一郎さんには、私はお目にかかつたことはございません。従つてこの問題についてお話を伺つたことも全然ございません。
○千葉委員長 なお井上君にお答えいたしますが、実地視察の件は、後ほど理事会において御協議申し上げたいと思います。
○井上委員 私がさいぜん申し上げました、小松製作所から政府の方へ提出しております払下げ申請書を現物のまま提出を願いたい。それから今申し上げました払い下げます場合の法的基礎と、一応払い下げます場合に、そういう公正な審議会のようなものでやつておりませんから、時にはいろいろな弊害もあることでありましようが、政府が持つております払い下げます場合の内規を一応お示し願いたい。それでもつて私はさらにまた質問をいたします。
○千葉委員長 春日君。
○春日委員 食糧庁長官にお伺いいたしますが、ただいまの小川君の質問に対する御答弁によりますと、砕米その他不良米の払下げが行われる場合、すべてこれはそれぞれの消費目的があるわけであります。従つてその消費責任者並びに消費目的が明示されて払下げが行われたのであるから、それがもしその目的に反して使用されたり、転用されたりした場合いかん、こういう質問に対して、あなたは今後そういう先に対しては払下げを行わない、こういう御答弁がございました。従いまして、今後払下げを行うか行わないかという問題の大きな前提となるものは、今まで払下げを行つた者がそういう申請書通りの条件規格に従つて消費されておるかどうか。このことは当然御調査になつておることであろうと思います。そういう調査を一々されておるかどうか。その点について御答弁をしていただきたい。
○前谷政府委員 われわれといたしましては、工業原料用として払い下げます場合には、具体的に実需者に対して払い下げるわけであります。引渡し場所その他におきましても、実需者に対して渡るまでの関係は、もちろんわれわれの方において十分監督をいたしております。実需者に対して払い下げる場合におきまして、払い下げる場所等につきましては、十分注意いたして払下げを行つておるわけであります。ただ一旦払い下げました後におきまして、それが工場以外に転売されておるというふうな場合におきまして、その場において、一つ一つのケースについて一々調査はいたしておりません。ただそういううわさがありますとか、あるいはそういう疑問があります場合におきましては、もちろん調査いたす場合もございますが、払い下げました場合について、一々その消費の状況がどうなつておるかということまでは一具体的には調査しておりません。
○春日委員 そういう不正行為があつた場合においては、そういう人には今後払下げを行わない。こういうことが、あなたの方の払下げを行う場合における食糧管理の条件になつておるようであります。そうだとすれば、はたしてそれが申請通り処理されておるかどうかということを調査することなくしては、あなた方が今後の払下げの方針とか、あるいは払下げの対象の選択とか、そういうことができ得ないわけであります。そういうようなことであつては、善良なる管理が行われてはいないと私は考える。従いまして、ただいま小川君が指摘されております問題については、これは国民の膏血がそういう輸入されたものに対する補給ということになりまして、これは国民の負担にかかつておるわけであります。従つてこれは当然重大な関心事でありますので、それらの払下げを行われたものが、はたして申請通り消費されておるかどうかということを、私どもこの機会に理解する必要が大いにあろうと思います。従いまして、ただいま小川君も要求されておりましたが、昨食糧年度において、政府から払下げをされたところの食糧の品種、それから数量、払下げ先、払下げ目的、払下げ金額、こういうようなものについて全部ひとつ資料として御提出を願いたい。私どもはこの資料によつて、はたしてそれが公正に行われておるかどうか。すなわち国民の負担したところのその差損金が、筋の通つた形において行われておるかどうか。この点は国会の権威においてつまびらかにしなければならぬと思います。従つて小川君の要求された資料につきましては、払下げを行つたその種類、申請者氏名、その数量、価格、これについて細大漏らさずひとつ全部御提出を願いたい。私どもは国会の監察委員会なり、あるいは会計検査院において、あるいはまた検事局なり適当の機関を通じて、これが公正に処理されておるかどうかを調査することによつて、そういう疑惑を一掃する責任があると思いますので、その資料をここ一両日中に御提出を願いたいと思います。いかがですか。
○前谷政府委員 払下げにつきましては、一応形式といたしまして、たとえば府県に割当をいたしまして、府県が指定をいたしましたものに、府県において売却するという場合がございます。この場合におきましては、その後の責任は一応第一次監督官庁として、府県がやつていただくという形になつておりますし、また指定工場等については、それぞれの監督官庁がありまして、その監督官庁の配分計画に応じまして、われわれはまた指定されたものについて配分するわけであります。従いまして、そういう点につきましては、もちろん第一次の直接官庁はまた別途にございますが、もちろんわれわれといたしましても、払い下げましたものについての関心は十分持つておりまするが、個々の場合について、全部われわれの責任において調査するというわけには参らないのでございます。ただいまの払下げ数量につきましては、昨年度でございますので、一両日に全部そろえることはできませんが、できるだけ早く調べまして御報告いたしたいと思います。
○春日委員 それは問題が重大でありますので、少くとも今週中くらいにひとつすみやかに——それは値段の値引きをして払下げを行つたという特殊のケースに基くものについて、ひとつその資料を御提出願いたい、これを強く要望いたします。 それから為替監理局長にお伺いをしたいのでありますが、数日前の新聞によりますと、砂糖の価格を砂糖の精製業者がつり上げることのために、通産省に外貨の割当の制限をしてくれという要請が行われ、しかもこのことは独禁法に違反をする嫌疑があるので、公取委員会が通産省に抗議を持ち込んだとか、あるいは注意を喚起する処置を行つたとかいうことが新聞に報道されておりました。ただいま井上さんから指摘されましたように、何となく砂糖がダブついて来たので、この価格を維持し、あるいはもう少しつり上げるような方途として、精糖業者たちが原糖の輸入を抑制せんとするの運動に出ているようであります。こういう問題は、当然食糧品に関連する、生活費の問題に関連する重大問題でありますので、はたして原糖輸入に関する外貨割当を制限してもらいたい、抑制してもらいたいという要請がそういう方面から行われているかどうか、あるいはまた行われたならばどうする方針であるか、これについて御答弁を願います。
○東条政府委員 砂糖の輸入についての外貨の割当ないし制限の問題でございますが、これは、私がお答え申し上げるよりは、ほかの官庁が申し上げるのが適当かと思いますが、お尋ねがございましたので、一応ちよつと申し上げます。御承知のように砂糖に限りませず、一般の輸入の外貨予算は半年ごとにきまるのであります。半年ごとにきめる場合のやり方といたしましては、関係省の事務当局が寄りまして案をつくり、閣僚審議会の議を経て、砂糖に幾らの外貨を割当てるという決定の手続をとるのであります。上期の外貨予算におきましては、先ほど食管長官から御答弁がありましたように、一応確定いたしているものといたしましては台湾糖の二十万トンを予定いたしまして、トンCIF百十五ドル、二千三百万ドルというものを予定いたしているわけであります。もちろん輸入貿易の問題でございますから、この二十万トンに限るとか、あるいはどうしろという問題ではありません。必要がありますれば、所要の手続を経まして外貨予算の変更をいたすわけであります。しかしながら、この台湾の二十万トンと申しましても、政府といたしましては二十万トンまで輸入してもよろしいといういわばわくでありまして、あとは実際砂糖をどういう時期にどういう数量で人れますか、これはあるいは農林省方面の内面的な指導があるかもしれませんが、純粋な法律論からいたしますれば、これはもう民間の商売の問題であります。台湾の二十万トンの輸入が現実にどういう時期に、どういう数量で行われるかということは、これは政府が一方的にさしずをするわけには参りません。それから今お尋ねの最近の砂糖の市価等にかんがみまして、砂糖の輸入業者、あるいは精糖業者等に、いろいろの考え方があるかどうか、この点は大蔵省の私といたしましては、公式には承知いたしておりません。またただいままで、関係当局から私たちといたしましては協議にあずかつておりません。しかしただいま申し上げましたような予算の手続に相なつておりますので、政府といたしまして、二十万トンの台湾糖の輸入の予算の削減をするという手続までとろうということでございますれば、これは当然大蔵省といたしまして協議を受けまして、また政府部内の相談ということになるわけでありますが、今日までのところ、この予算変更につきましてもお話を聞いておりません。
○春日委員 それでは食糧庁長官に伺いますが、大体そのわくの決定でやり、輸入外貨の割当は、その商談が成立したその都度相談にあずかるものであろうと思います。従いまして、先般新聞で指摘されておりましたこの動きは、当然現在行われようとしている動きであろうと思うのでありますが、これについてあなたの方に、業界から何らかの要請が行われたかどうか、かりに行われたとするならば、どういう措置をとろうとするか、御方針を明確にしておいていただきたい。
○前谷政府委員 払下げの方法なり何なりにつきましては、ただいま為替局長が御答弁されました趣旨と同様に考えりおります。それからわれわれの方に対しまして、現在砂糖業界から、そういう外貨の払下げ制限その他についての申出はまだございません。ただ外貨の割当の方式につきまして、現在台湾、キューバにつきましては、需要者割当をいたしております。台湾につきましては、具体的に希望に応じてやつておるわけです。それでこの方式について再検討をしてもらいたいというふうな要求はあるわけでございますが、具体的にこういう方面で再検討してもらいたいというふうな申出はございません。われわれといたしましても、現在まだこの方式を変更するというふうな考え方はいたしておりません。
○春日委員 わくの割当、予算わくを変更されるという方針はない、こういうことでございますか。
○前谷政府委員 予算わくの問題は、御承知のように、為替局長の御答弁のように九月まできまつております。これにつきましては、われわれは変更する意思を持つておりません。ただ為替局長も答弁されましたように、そのわくが最高限度でございますからして、そのわく内で業者がこれをどの程度に入れるかということは、また別問題かと思います。
○春日委員 わかりました。 それから管財局長にお伺いをいたします。やはりこの間の賠償機械のことになりますが、伺いますと、これは連合国の所有であります。従いまして連合国がこれを解除して、そうしてこれを日本の中小企業者にやはり新旧交換の形で払下げを行つてもいいという承認を彼が与えた、この中にはそれぞれしかじかの条件があるであろうと私は思います。連合軍と日本政府との間において、賠償機械として一応くぎづけされておつたものが解除されるについては、どういう方法で、またはどのような対価で、どういう対象に払下げを行いたいという申請が行われ、それに対して連合軍は、各それぞれの条件なり、希望なりを付して応諾をして解除に至つたと思うのであります。従いまして、私はこの機会に、政府と連合軍との間においてそういう交渉が行われておつたとすれば、その交渉の内容をつまびらかにひとつ発表願いたいと思うのでありますが、いかがでありますか、これについてちよつとお伺いいたします。
○阪田政府委員 ただいまのお尋ねの点でありますが、賠償に指定されておりました機械は、講和条約発効のときまで指定を解除されていなかつたものについては、講和発効と同時に、当然賠償指定という事態が解消したわけであります。日本政府におきまして、その意思に従つて処分ができるわけであります。ただ多少問題になりますのは、現在向うで駐留軍が使用したい、こういう話がありまして、保留されておる機械がわずかございますが、それ以外のものについては、指定解除というようなことなしに、講和条約発効と同時に当然日本政府でやれる。その間先方から何ら話を受けたこともありませんし、約束、条件等を付せられておるという事実もございません。
○春日委員 何もありませんか。
○阪田政府委員 はい。
○春日委員 わかりました。
○井上委員 ただいま伺いました枚方造兵厰の払下げについて、もう一応はつきり確かめておきたいのですが、この払下げ物件は、最初小松製造所の方からここを使わしてくれという使用申請が出ておるはずでありますが、その使用申請をいたしました日はいつか、てれに許可を与えた日はいつか、それから使用申請をしました場合の使用物件はどういうものを申し出て来ておるか、それに対して貸し与えました場合の料金はどういう料金で徴収しておるか、これは徴収済みになつておるか。それから今度は払下げを申請して来ておりますが、払下げ申請をした日はいつか、払下げの認可を与えた日はいつか。それからさいぜん申しましたが、払下げ物件の品目と評価、これを明確にしていただきたい。今おわかりになつておるところでけつこうですから、御答弁を願いたい。
○阪田政府委員 最初の使用申請の問題でありますが、これはちよつと今話が出たことでありますが、講和条約発効前におきましては、この地区は賠償指定になつておりましたので一賠償指定中の機械の一時使用申請ということで、この甲斐田地区の方につきましては、二十六年の十一月に使用申請が出ておつたことがございます。しかしそれは、賠償指定中の問題でありますので、先ほど申し上げましたように、講和条約発効とともに、この問題は解消いたしたわけであります。それで、その後になりまして、会社から売払いの申請が出て参つたわけであります。申請の出て参りましたのは甲斐田地区につきましては二十七年の十月、中宮地区につきましては二十七年の八月ということになつております。 それから先ほどお尋ねの使用という問題は、賠償指定施設の一時使用用という問題も、実際に入つて使用するという問題ではないかと想像いたしますが、この問題につきましては、甲斐田地区の方はただいままで入つて使用いたしておりません。それから中宮地区の方につきましては、二十七年の十月一日から立入りを認めまして、立ち入つて補修、調査等をいたし、さらに部分的には動かしておる、かようなことになつております。これに対しての貸付料につきましては、現実に使つた物件、施設についてちようど十月一日から二十八年三月三十一日、二十七年度末までの分を調定済みでございます。その後のものにつきましては、追つてまた調定をするということになつております。
○井上委員 二十七年度末までに何ぼ使用料をいただきましたか。 それから講和発効までは、これはどういうことになつておりましたか。ほつたらかしてありましたか、それともこれはかつてにせよということになつておりましたか、どういうことになつておりましたか。
○阪田政府委員 使用料につきましては、実は現地の財務局の方で徴収いたしておりますので、その数額をただいま照会中でありますから、わかりましたら御連絡申し上げます。 それから講和発効までどうしておつたかということでありますが、これは賠償指定施設ということになつておりますので、これを完全に保存するために、政府といたしましても、管理人を置さまして、監視要員等をも配置いたしまして、そのままの状態におきまして保管をして来たという形になつております。
○千葉委員長 午後二時まで休憩いたします。 午後一時二分休憩 ————◇————— 午後二時二十五分開議
○千葉委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。
○福田(繁)委員 さきの理事会の結果に基いて、委員長の方から大蔵当局に対して、例の払下げ物件に関して、大蔵委員会では一応これを問題として取上げておるから、大蔵大臣の承認することは暫時見合せてくれという強い要望を、大蔵委員会の名のもとに委員長からしておいてもらいたい。
○千葉委員長 ただいまの福田君の動議のごとく決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千葉委員長 異議ないようでございますから、さようとりはからいます。 —————————————
○千葉委員長 午後は、昨日に引続きまして、本委員会における国政調査の一環として、中小金融及び類似金融対策に関する件を議題に供します。 本件に関しましては、昨日と同様、参考人の方々の出席を求めておりますので、これより参考人の方々から本件に関する忌憚のない御意見を拝聴したいと存じます。 この際委員長から一言ごあいさつ申し上げます。昨日の委員会におきまして申し上げました通り、現在の中小企業の金融難につきましては、その対策が十分とは言えません。既存金融機関の間隙を縫つて、いわゆる株主相互金融等はますます発展し、今日ではその資金量も数百億円に達する盛況を呈しておりまして、これが零細金融に対する社会的割合いも必ずしも無視することができないのであります。単にこれを取締るだけでは、問題の解決にはならないと考えます。さらに保全経済会等の匿名組合組織による利殖機関の横行は、金融秩序の維持等から、これを放置することは適当ではないと考えまするので、本委員会におきましては、以上申し述べました中小金融対策、特に株主相互金融等のような類似金融にいかに対処すべきか等に対しまして、参考人各位の御意見を拝聴いたしまして、本委員会の審査の参考に資したいと存じます。 なお本日御出席の参考人の方々は、信用金庫協会常務理事安武善蔵君、東京信用協同組合会長佐々田三郎君、全国相互金融協会副理事長宮本平八郎君、全国金融業団体連合会会長篠塚長太郎君の四名でありまして、発言の順位等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じます。 それから発言の時間につきましては、お一人約十五分くらいでお願いいたしたいと存じます。 それではまず安武君にお願いいたします。
○安武参考人 ただいま御指名を受けました全国信用金庫協会の常務安武でございます。 お話を申し上げます前に、関係がら信用金庫の現況につきましてお話いたしたいと思います。信用金庫は、御承知の通り、一昨年法律が施行せられまして、従来の信用協同組合から組織を変更して参つたものでございますが、本年の六月十五日をもちまして、この改組期間が満了いたしたのでございます。従つて組織面におきましては、態勢が一応整つたわけでございますが、これによりまして、全国に五百六十一の信用金庫が誕生を見たのでございます。そうして国民大衆、特に中小企業者の金融にそれぞれ活動をいたしておる次第でございます。信用金庫の現況につきまして大ざつぱに申し上げてみますと、現在預金総額が、この五月末におきまして千六百五十億でございます。これを金庫法施行前、すなわち二十六年の五月末に比べますと、当時が五百二十六億でございますので、まさに三倍になつておるわけであります。従つて法施行後の二年間におきまして、一千億を増加したということに相なります。これは信用金庫の制度が非常に確立されまして、一般大衆に受けました面と、業務の面が非常に拡大されて参りまして、現下の中小金融の逼迫に相こたえました結果であろうと思います。 このような増加ぶりを昨年の各金融機関別の貯蓄目標の達成率について見ますと、銀行が一四一、相互銀行が一二一、郵便局が一三四に対しまして、信用金庫は最も優秀な成績で、一六二という指数を示したのでございます。このような資金量の増大は、中小金融に対します貸出しの面におきましても、飛躍的な増加となつておりまして、その総額は、手形の割引を含めまして一千二百八十億でございます。これもまた二年前の三・三倍以上に相当しておりまして、昨一箇年間におきまして新しく貸出しをいたしました件数は百八十二万件、金額にいたしまして二千六百四十二億に及んでおるのでございます。これらの詳細な数字は、別にお手元に簡単な表を差上げてありますので、ごらん願いたいと思います。 その三ページにありますように、中小企業庁の金融機関別の中小企業融資調べにおきましては、そういう実績を示したので、二十七年の三月末におきましては、九・四という割合でありましたが、二十八年三月末におきましては、一二・一という数字に相なつておるわけでございます。従つてこれらの一件あたりを見ますと、大体十四万円くらいのところでございまして、最近一、二年では一万円から二方ずつ一年に上つておりますので、信用金庫は、零細企業や中小金融を忘れたのではないかという非難をする向きもあるのでございますが、決してそうではございません。試みに一番最後の表に金額別の貸出し状況を差上げてございますが、本年の三月末の数字がまだ未調査でございまして、二十七年三月末の表をごらんになりますと、十万円以下の貸出しが、人員にいたしまして六五%金額にいたしますと一六%という状況でございます。かりに三百万円超のものを考えてみますと、人員にいたしましてはわずかに〇・二%、金額で八・七%を占めておるという程度でございまして、大体三十万円以下が中心になつておるというのが、その表に如実に現われておるわけであります。 次に、中小金融の問題、特に類似金融対策に関連をいたしまして、私見を申し上げたいと思います。私は率直に申し上げまして、最近の株主相互金融、あるいは匿名組合契約によります金融につきましては、その実績が非常に大きな活躍をされておるのでございますが、これは戦後の経済不安定の時代におきまする一時的なものではないか、永続する制度でないのではないかというふうに考えます。特にこれらの機関は、金利が非常に高いということでございますし、また高くなければ成り立たないわけでございます。これを中小企業の面から申しますと、大企業の方は金利は低いが、中小企業は高い金利でなければいけないというような状況では、中小企業の振興はできないわけでございまして、やはり中小企業にとりましても、できるだけ安い金利のものを提供しなければいけない、こういうふうに考えるのでございます。なお株主相互金融の様式によりますと、株式をお引受けになりまして、三倍までは原則として貸されるということがよく言われておるのでございますが、この三倍を貸すということでは、担保も十分ない、また信用でお貸しになるわけでありますので、こういうようにただ数学的に三倍まで貸すということは金融常識からいいまして、きわめて危険なものではないか、やはりほんとうに貸せる人と貸せない人をしつかりと判別すべきではないか。そういうことでございますので、三倍まで貸しますと、集めました資金よりも常に三倍の資金が必要でございますので、資金がふえております場合はそれも成り立ちますけれども、資金の増加が鈍化して参りますと、そうしたことができにくいというような面からも、これは制度的に不十分ではないかというふうに考えます。そのほか先ほど申しましたように、集金等によりましてサービスをされておりますが、これの人件費、あるいは利息に相当するものから考えてみますと、相当コストの高いものでございます。この点は先ほど申しましたように、もつと安い金を中小企業者には貸してやるという建前からいたしましても一相反するものだというように考えます。これを利用しておる人たちも、あるいはごく零細な人も多いと思いますが、最近の新聞等で見ますと、大会社、有力会社の手形の不渡りの問題に関連をいたしまして、こうした金がかなり利用されておつたということが現われておるのでございまして、これは言われる通りの、必ずしも零細企業者だけのものではないということで、経済破綻といいますか、そうしたものの温床になつているのではないかということを憂うるわけであります。この問題につきましては、前国会のときに銀行局長から、法令的に適法に処理されておりまして、現在では非合法とは言えないという説明がなされたのでありますけれども、私は今申しましたような点から、むしろこれは商法上に不備があるとするならば、商法の改正もいたしまして、こうした制度の発生の余地のないようにすることが必要ではないかと思います。現在金庫という名称使用の禁止の法律が御審議中と伺つておりますが、これもけつこうでございます。特に私どもは信用金庫といたしまして、これらの金庫と非常に似通つた名前でございますので、大衆がどちらか判別がつきかねるということで、いろいろな場合に迷惑しておりますので、ぜひともこれはすみやかに通過させていただきたいというふうに考える次第でございます。 しからば、既設の金融機関からなかなか融資を受けがたいという人には、どういう方法で金融をしてやるかということが問題になつて来るわけでございますが、この点につきましては、私ども信用金庫なり、あるいは相互銀行なり信用組合が、それぞれ真剣に考えておるのでございまして、私どもといたしましては、なるべく信用金庫をひとつ活用していただきたいというような宣伝活動も進めておる次第でございます。 まず中小金融対策の根本といたしましては、何としても資金を増加させるということが必要でございます。これがためには、各既設の金融機関も血眼になつて資金を吸収いたしまして、貸出しの源泉をつくることに熱中しておるわけでございます。また政府におきましても、国庫の余裕金、あるいは地方公共団体の余裕金の預託ということも行われておりますが、これも今後はなお増額して、ふんだんにまわし得るようにしていただきたい。しかも期間的にも、さらにこれをもう少し長いものにして、長い期間の金にしていただきたい。こういうふうに考えます。それにつきましては、現在の国庫余裕金では、諸般の関係で困難であると思われますので、資金運用部資金を中小金融の専門機関に預託し得るという道を開いてほしいと思います。この資金でありますれば、やや時間的にも長く活用できるのではないかと思いますので、現在地方公共団体への貸付なり、あるいは社債の引受け、政府機関への貸付等に限定されておりますのを、信用金庫等の中小金融専門機関にも預託できるよう、法律改正をしていただきたいというふうに思うわけでございます。 さらに国民金融公庫の問題でございますが、この資金源も年々増加されておりますことはけつこうなことでございますけれども、これも百尺竿頭一歩を進められまして、この資金を増加していただきたい。それとともに、国民金融公庫は現在員人当り五十万、連帯の場合は二百万というような、かなり高いところに線が置かれておるのであります。もちろん一件当りでは十四、五万というふうに伺つておりますれけども、この貸出し限度はむしろ私は引下げまして、そうして零細企業、中小企業の、しかも中以下のところに専念をさせるということが適当ではないかというふうに考えます。特に今回は、中小企業公庫も設立されるというような情勢下でございますので、百万、二百万というようなところは、でき得れば中小企業公庫の方にまわしていただいて、五十万ないしは三十万以下のいわゆる零細企業、零細金融に専念をさせるというふうにして行つてたくさんの人がこれを活用できる、利用できるというふうにした方かいいんしやないかと思います。 それからいま一つの問題といたしまして、それに関連をいたしまして、どうも政府の方におきましては、中小企業といいますと、すぐ最高が一千万とか、あるいは従業員が三百人というようなところで線を引いておるわけでありますが、もちろんそれらのところでも中小企業には違いないと思うのでございますけれども、中小金融のほんとうの金の必要なものは、五十万から百万、あるいはもつとそれより以下のものでありますので、特に政府機関であります場合におきましては、一般の金融機関から融資を受けることの困難なと第一条に書いてあるのでございますので、ねらいを中小企業のうちの中以下のところに重点を置いてやつていただきたい、こういうふうに思います。 それからいま一つは、金ができましても、やはり先ほど申しましたように借り得ない、いわゆる信用度の低い人があるのでございまして、この面をいわゆる信用力を補強するというのは、ぜひとも必要ではないかと思います。現在も信用保証協会の法制化なり、あるいは中小企業信用保険の拡充強化がはかられておりますが、私はこれらをもつと政府の力で拡充をしていただきたい。特に十万円以下くらいの特別の保証制度、あるいは保険制度というようなものをつくつていただいて、それによつて、先ほど申しましたように、信用力の薄くて既設の金融機関から借り得ない、正常の形では借りがたいという方々には、そうした十万円以下の簡単な保証をつけまして、それによつて金融機関は積極的に出すというような裏づけをすることが必要ではないかと思います。それらの資金につきましては、私こまかく計算はしておりませんが、そう大した金が必要であるわけではありませんので、せめて十億から二十億程度の保証で、最高限度を非常に低いところに置いていただければ、十分活動ができるんじやないかというふうに考えております。 それからいま一つ信用協同組合の問題に触れてみたいと思います。信用金庫法ができまして、従いましてこの信用協同組合の方は、組合員の機関ということに相なつたわけでございます。従つて法制的には、一方におきまして信用金庫は、一つの地域を業務区域といたしまして、一般大衆を対象に金融を行つて行く、それから信用協同組合の方は、特殊のいわゆる同一の職場でありますとか、あるいは同一の業種という方がおつくりになつてやつておる、こういうような仕組みで、一応法律的にはわけられたのでございますけれども、実際の面からいいますと、これが強制的に信用金庫に移行するという仕組みでございません関係から、そうしたように性格的にはつきり分離しないで、一般地域の組合も金庫にならないでおられる向きもあるわけでございます。特に法施行後におきましては、府県認可の組合ができて参つておるわけでございまして、これなどは大多数が一般区域を対象にいたしておるわけでございます。従つて、そういう性格的な分離が現在ではきわめてあいまいに相なつておるわけでございまして、従つて、それらの信用組合の方々から、員外預金を信用金庫と同じようにやらしてくわという要望がしばしば出ておることを聞いておるのでございますが、性格的に、信用組合はあくまでも組合員のものでありますから、組合員の現在程度の預金に限定すべきでありまして、もし一般大衆を対象としてやるということになりますれば一いわゆる員外預金を扱うということでございますれば、その制度こそ、これは信用金庫でございますので、信用組合から信用金庫へ移行するような道を開いてやりさえすれば、問題は解決するのではないか。従つて制度としては、員外預金をやる信用金庫と、やらない信用組合、この二つの制度がここにはつきり確立されるということになるわけでございます。その点を特にお願いをいたしたいと思う次第でございます。 なおいま一つは、信用組合の問題は、最近非常に各地にできて参つております。これも一般の金融難を反映してのことだろうと思いますが、やはりこの信用組合といたしましても、金融事業をやつております。ことにそれらの一つの破綻が、全体の破綻の先がけにならないとも限りませんので、これらにつきましては、現在府県の監督下にありますが、今すぐ設立の認可方針なり、あるいは監督方針を強化していただくということが望ましいのではないかというふうに考えます。でき得れば、金融の一元化からいたしまして、大蔵省の管轄に返すことが適当ではないかというふうに考えております。 以上二、三の問題につきまして私見を申し上げたわけでございますが、これで私の説明は終ります。なお御質問によつてお答えしたいと思います。
○千葉委員長 質問はあとで一括してお願いします。 次に、佐々田さんにお願いいたします。
○佐々田参考人 私は東京都信用組合協会の会長をいたしております佐々田三郎と申します。ただいま安武氏より信用組合のことについてのお話がありましたのでありますから、それと対蹠的に私はそのことから申そうと思います。というのは、現在の信用組合からして、員外貯金の取扱いということを許してもらいたい、それには法律の改正をしてもらいたい、議員立法としてこれを改正してもらいたいということについて、目下請願中であります。元来今日から考えますれば、信用金庫と信用組合という二つに法制上わけたということが、私は誤りであつたと思います。これは本来一つであつて一向さしつかえないものを、無理に二つに分けたのであります。しかし今日、たつた一昨年できた信用金庫法をただちに廃止するというわけにも行かないのですから、実質的にかわりのないものにするためには、この員外貯金を信用組合にも許すという方針に出た方がよくはないか。信用組合も信用金庫も同じく中小金融に携わつて、少しもその間に差異がないといつてもいいものであります。これをその名前を違え、またその監督官庁を無理に違えて、そうしてお互いに競争を激化するというような方法は、非常にまずいことだと私は思うのであります。目下議員の方々にお願いいたしておりまする法律改正の点は、ぜひ議員立法として通過いたしまするように、切にお願いいたします。 次に、私は東京都の信用組合協会のことにおもに携わつておりますので、東京都内の信用組合がどういうふうなぐあいになつておるかということを簡単に申し上げます。今東京都内の、つまり一昨年の法律改正以後に、東京都の認可を得てできました信用組合が三十六あります。そうしてつい最近、六月十五日から旧制の、つまり今まで大蔵省管轄にあつた信用組合のうち、金庫になつたものは別として、その残りの十三というものが、やはり東京都の管轄に入りました。そうしますと、合計四十九の信用組合が東京都内にあるということになります。そうして最近の預金の総額は四十二億五千万円、ごくラウンド・ナンバーでありますが、出資金額が四億五千二百万円、貸出しが三十三億五千万円、組合員数が七万五千人、これは総計にしてであります。こういうふうな情勢になつております。一昨年六月以後、大体十月ごろからほんとうに開業したのでありますが、東京都内で開いたところの信用組合は非常に発展ぶりがよろしいのでありまして、この六月をもつて約満二十箇月程度になりますが、預金の総額が一つの信用組合で五億円ないし四億円、あるいは二億円というふうな数字を御発揮になつているものも四、五あるような次第でありまして、非常に順調なる進歩をいたしております。先ほど申しましたように、東京都内の信用組合の総預金が四十二億五千万円でありますが、おそらくは来年の三月末になれば、百億程度にまでは行くだろうと考えております。 全国的にはどういうことになつておるかということにもちよつと触れてみますけれども、全国的には、信用組合り数は旧制を合せまして約二百七十、これは今はつきりした数字が出て来ないというのは、つい最近旧制の信用組甘が各都道府県知事の管下に入りまして、はつきりしないのでありますが、約二百七十であります。預金の総額は約二百億、こういうようなことになつております。漸次これはりつぱに進展して行くものであると信じております。 次に類似金融という問題についてのことでありますが、この類似金融というのは、ややもすれば金融機関の方だけを新聞やその他の言論機関において何か批判をされるようでありますけれども、そういう金融機関ができたということの根本があるだろうと思うのです。そういうものがなぜそんなに盛んにできるか、できてしかも盛んに繁栄するかというところには、何か原因があるだろうと思うのであります。でありますから、その機関だけを責めなくて、そういう機関が盛んにできて栄えるということの原因を、抜本的な方面からもう少し突き詰めて研究してみたら、取調べてみたらばよくはないかと思うのであります。それで最近新聞に帝国化学とかいろいろ出ておるようでありますが、いわゆる類似金融というものは、必ずしも中小企業者のみの問題ではなく、かなり大きい方の連中がこれを利用しているのじやないかというふうに推察するのであります。大きい方がこれを利用するということは、勢い金額も非常に多いのでありまして、またそれに金融する方も比較的に手数がかからなくて、有利に回転するというようなことにもなるでありましようし、中小企業の方は、小さくて手数はかかるし、めんどうだというようなことになつて、むしろ特殊金融の方は、そういう大口の方、中、大という方面にかなり働いていられるのじやないかと考えてもみたのです。私は一々調べたのじやないからわかりません。そういうことがありまするならば、それは何かその方面に手を打つことはできるのではないかと思います。しかし具体的にどうするということは、私はちよつと今申し上げることができません。 それからもう一つは、こういう類似金融の方は、こういう金融事業を初めに起す場合に、もう少し厳重な認可制度というものにされたらばどうかと思います。そうすれば、勢い監督上も楽であるし、従つてそこに預金する人も、預金といいますか、株主金といいますか、そういうことにも安心が行くのじやないか、こう思うのであります。また勢い濫立も防ぐことができるたろうと思います。そして第三には、正規の、あるいは信用組合とか信用金庫、あるいは相互銀行、こういう主として中小金融事業に携わつておる方面に向つて政府からの預託金をずつとふやしてもらうということがいいことだと思います。私の考えでは、歳入の一割くらいはそういう方面にまわされてもよくはないか。日本全国で中小企業者の納める税額も相当に大きいものであると私は思うのでありまして、歳入の一割くらいを中小金融機関に預託して、それをよく運営するということは、決して無理なことじやなく、当然のことではないか、こう考えるのであります。 以上が私のごく雑駁な考えでありまして、なお御質問がありましたならば後ほど伺うことにいたしまして、これで一応私は終りたいと思います。
○千葉委員長 質疑は後ほど承ることにいたしまして、次は全国相互金融協会の副理事長宮本平八郎君。
○宮本参考人 私ただいま御紹介いただきました宮本平八郎でございます。日本、われわれの業態につきまして、何か説明せよとの御連絡をいただいたのでございまして、ここにまかり出たのでございますが、実は株主相互金融につきましては、その創始者でございまして、われわれの指導者としてこの道に精通しております大西理事長が、去る二十六日商法違反の容疑のゆえをもちまして検挙せられまして、現在なお勾留されておるのであります。こうした事情によりまして、この道に最も精通しておりますわれわれの大西君が皆様方の前に立つて、この新たなる金融ケースであります株主相互金融について御説明ができないことは、本人はもとより、私ども業者もまた非常に残念に存ずるのでございます。 株主相互金融の最初の発生の原因についてまず申し上げます。株主相互金融の発生は昭和二十四年であります。今から四年前に、殖産会社の整理統合と悪質金融業者の続出を防ぐために、貸金業に関する法律ができまして、殖産会社のある一部のものが殖産無尽会社として免許せられ、法律上の保護を受けるようになつたのであります。これに反して、その免許を得られなかつた殖産会社の多くが次々とつぶれて、当時は大混乱を来したのでありますが、その混乱の中からおのずから芽ばえ、大衆みずからの手によつてつらかわれ、すくすくと伸びて来たのがすなわち株主相互金融の存在なのでございまして、昭和二十五年ごろは、業者の総資金量は三億円程度であつたのでございますが、昭和二十六年の中ごろには五十億円と推定されます。二十七年には二百億円、現在では三百億円に達したのであります。これは会社の数の増加にもよるけれども、より多くの原因は、一つ一つの会社が大きく育ち、かつその組織が全国各地の庶民層に浸透して行つた結果と思われるのであります。最近は、株主相互会社に対する良否の識別を大衆が会得したので、内容充実の会社は一段と規模を増大する傾向にあります。そしていまや株主数は二百五十万と称せられるに至つたのであります。戦後庶民零細金融を要望する国民大衆の数は厖大に上つております。いまや零細金融の要望は社会的要望となつておりますことは、各位のすでに御承知の通りでありますが、庶民の期待をもつて誕生しました相互銀行も、零細金融を行うには不合理な金利制限のためか、最近は庶民大衆から離れて行つてしまつたのであります。昨今ではめんどうな日掛や、一万、二万の貸出しはやりたくないと申出た事実の数々を私たちは存じておるのであります。庶民金融の問題の解決の方法として、国民金融公庫のごとき国家機関において小口貸出しを積極的に行えという要望のあることも聞いております。しかし私たちの考えといたしましては、小口金融と庶民金融とは本質的に相違するものであると存ずるのであります。そもそも庶民金融の要件は、庶民大衆の感覚に合致した金融でなければならないと思います。簡便と迅速と確実とがその要件であります。質屋業の発達がこのことの有力なる証明と存じます。社会的、経済的信用の薄く、担保物件も失つた今日の大衆の要望するものは、質屋さんのように、手軽に、迅速に、そうして質屋よりも少しばかりでも大品に貸してくれる庶民金融機関の確立であります。金利が高いという非難も聞いております。しかし少くとも協会傘下の会社は、いずれも会社運営上最低の金利を目ざしまして、日歩十銭程度の利息をいただいておるのでありまして、社会通念上、決して高利をむさぼつているのではないのであります。日歩五銭にせよ三銭にせよ、借りることができない金は、零細庶民にとつては何の役にも立ちません。また日歩五銭だ三銭だで金が借りられたとしても、このために五日も十日も日参しなければ借りられないようでは、かえつて高いものにつくといつて庶民は嘆いております。こうした言葉が零細庶民の間からかもし出されている声であるということを、御一考願いたいのであります。そこへ行くと私どもの株式相互金融では、借りるためにまつたく自分の時間をとられない。家へ届けてもらつて日歩十銭であるということが強みとなつているのでございます。また五百万とか一千万という貸付になりますと、金利が安くなければ借り切れないわけでありますが、一万円という貸付になりますと、その使い道によつては相当の利得をあげ得るものでありまして、一箇月の利息として三百円也五百円差引かれましても、さほど響かない額なのであります。それゆえにこそ零細庶民は、めんどうな手続とおそろしく手間のかかる低利の金よりも、われわれの機関を利用する結果となるのであります。零細庶民の要求する金というものは、事業家の要求する金とはまつたく性質を異にしておるのであります。たとえば一万円借りてリヤカーを買つて、これを元にその日その日の引売り八百屋を始めれば、その日から乏しいながらも生活ができるのであります。こういう人たちには、日歩五銭か日歩十銭かという問題はさほど問題にならないで、手取り早く借りられるかどうかということが先決問題なのでございます。のみならず私どもの方の資金には、月三十万という、毎日足を運ぶ経費がかかつておるのであります。こうした特殊の点を御考慮いただけまするならば、おそらくは私どもの株主相互の金利が、先ほども大分高い高いとおつしやられましたけれども、そうした高いという御非難もおのずから解消されるのではあるまいかと、かように存ずるのであります。また金利については、この一日に開店された東京労働質庫で労働組合員には月利四分、一般からは七分をとつております。質物を置いてそういう利息がとられている。これが庶民金融の実際の姿であります。すなわち庶民金融の金利は、銀行の金利とはまるで性質の違つたものなのであります。 次に、私どもの営業状況を申し上げますと、株主相互金融にありましては、株主に対し毎日玄関まで訪れ、貸付の手続は一切集金人が受持ち、貸付金は株主の家にお届けするという完全なサービスを続けておりますので、それゆえに焦げつきがまず第一に非常に少いのでありまして、その率は一%未満なのであります。また株主優待費の方は日歩四銭ないし五銭お渡しして、日歩十銭ないし十二銭でまわしておりますので、集金費その他一般経費を差引きますと、そこから多額の利益が出るということはないのであります。いわば少々の黒字を出して、サービス本位に庶民に奉仕することを念願としているのでございます。従つて経営者の多くは、私財を注ぎ込んで会社を育てながら、得るところの報酬はきわめて薄く、中流のサラリーマン以上には出ていないのが実情なのでございます。こうした私どもの営業の実情を御理解願いたい、かように存ずるのであります。 最後に一言つけ加えさしていただきますが、私ども業者は、前述いたしまたように、四年前から幾多の困難と闘いながら、零細庶民の金融面のお世話をやいて来たのであります。その間、法律上幾多の疑問も感じ、業者相寄り互いに研究しつ、常に遵法精神をもつて運営して来たのでありますが、最近御承知のごとく、同業者に対する営業停止の問題があり、さらに冒頭申し上げましたごとく、商法違反の罪に問われて、われわれの指導者大西君その他が相次いで検挙せられまして、業界はもとより、二百五十万の株主大衆の動揺もはなはだしくなりまして、一時は収拾し得ざる事態に立ち至るのではあるまいかと案ぜられたのでありますが、ただいまでは、ようやく平静を持ち続けている状態であります。課税上の問題を初めとして、多くの問題が時を同じくしてわれわれの業界に圧迫を加えております。この勢いの進むとき、河野銀行局長さんのつぶす意思はないとの言明にもかかわらず、実質的には違つた結果が招来されると思われるのであります。相互銀行協会の上山さんが昨日喝破せられました通り、これらすべての問題は、大蔵当局の異常なる強い決意に基くものとわれわれはかように考えておる次第であります。 以上に申し述べましたように、株主相互金融は、庶民の支持と信頼に基き、経営者の誠実なる努力によつて、幾百万という国民を組織いたしまして、現実に零細な庶民が金融の目的のために組織されているこの実態は、消えるものではありません。株主相互金融をたといつぶすことができたとしても、この実態を消すことはできません。それは姿をかえてまた出て来る根強いものであります。そこで庶民の利益のために、庶民自身がつくり上げたといつてもよろしいこの株主相互金融に法制化の道を与える必要があるとわれわれは考えております。株主相互をめぐるいろいろの問題、ただいま世上にいわれる弊害については、法制化によつて一切が解決されると信ずるものであります。せつかく庶民がつくり上げたものだから、これを生かして行こうと考えていただくならば、国民の生活にとつてどれほど幸福かわかりません。こうした関係から、私どもは今日までいろいろと国会にも陳情申し上げ、私どもの業態が一日も早く法律のわくにおいてすつきりしたものとして社会に貢献できることを、心から念願しておるということを一応御了承いただきたいのでございます。 なお先ほど最初にお述べになられました信用金庫の方のお話では、手形不渡り問題に何かわれわれのようなものまでが関係を持つているかのごときお言葉がございましたけれども、私の知る限りにおきましては、私どもの業者の中には、さようなものがないということをこの機会に御了承いただきたいのでございます。 —————————————
○千葉委員長 最後にお聞きするわけですが、その前にお諮りしたいことがございます。 この際議員派遣に関する件についてお諮りいたします。午前中の委員会におきまして、社会党の井上良二委員より大阪陸軍造兵廠枚方製造所払下げ問題に関し、本問題の緊急性にかんがみ、早急に実地調査を行いたい旨の御要望がありましたが、先刻の理事会におきまして協議の結果、事の重要性にかんがみ、早急に委員を現地に派遣して実地調査を行うことに決定いたしましたので、この際お諮りいたします。 本問題に対し衆議院規則第五十五条によりまして、現地に委員を派遣すべく議長のもとに委員派遣の申請を行くことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千葉委員長 御異議ないようでありますから、さよう決定いたします。 なお委員派遣の人選及び時期等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、この点も御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○千葉委員長 御異議ないようですからさようとりはからうことに決定いたします。 —————————————
○千葉委員長 次に全国金融業団体連合会の会長篠塚長太郎君。
○篠塚参考人 私はただいま御指名になりました社団法人全国金融業団体連合会長と東京都金融業組合の会長を兼任しております。その沿革について短時間申し上げ、次の説明に入りたいと思とます。 社団法人全国金融業団体は、昭和十四年から誕生しまして、戦後再び昭和二十四年に改組されまして新発足をしたのでありますが、大蔵省の認めるところによりまして、大臣より公益法人としての社団法人の折紙をいただきました。全国に金融機関を含めて、七つの中に含められた社団法人の一つでございます。皆さん御存じのように、昭和二十二年十二月十三日の臨時金利調整法によつて定められた金融機関は、貯金の受入れまたは資金の融通を行うものを金融機関と称するという条件のあとに、金融機関が十四種類——銀行、保険会社、信用金庫、信用組合等十四ございますが、十四の金融機関の中で六つが社団法人になつておつて、そのあとを切り捨てて、われわれ貸金業界の全国連合会が社団法人として認められたので、われわれは日本全国の中で、金融機関並びに貸金業たる七つの社団法人を有しておる中に含められておるのであります。しかして大蔵省が社団法人に認められた点は、まことにわれわれの努力と、また議省がわれわれ貸金業界の団体を堅実なるものとして認められたりつぱな証拠であると私は信じております。そうしてわが全金連——以下略して全金連と称します。全金運は、まず金融業者の連絡を密にし、金融業界と社会一般の公正なる輿論を結集して、正常なる金融の健全発達に資する。しかして中小企業者並びに庶民大衆の金融経済等に大いに寄与し、産業経済の振興に努力しようというのが目的で集まつた団体であります。会員の資格は、大阪、東京、京都、愛知、神奈川等六大都市初め、九州から北海道までの団体が集まつた団体であります。かような次第で、われわれは主としてこの目的遂行のために、大蔵省その他の方面と連絡して、もつぱら貸金業の正常発達に努力して来ているのであります。 また東京都金融業組合は、その所属団体の第一の右翼団体でありまして、全国の最も模範として運営をしなければならない使命を持つておりますが、東京都金融業組合は、もちろん法律第百七十号に定められた貸金業の届出をして、大蔵大臣の受理を受けた公正貸金業者の結成する団体であります。大蔵省やあるいは検察庁や、あるいは先年までの各大蔵委員連中が常に申されておる貸金業は、いわゆる自己資金たるべしという、その角度の者をおもなる会員として進んでおるのであります。 次に、東京都金融業組合は手形部、動産部、不動産部、信用貸部、あるいは証券部、仲介部という六つの専門部を構成して、常に毎月その業界の進化発展に努力しておるのであります。 そこでわれわれ貸金業者の資格問題に入りますが、およそわれわれ貸金業者は、社会から比較的に軽視されて来たのでありますが、今日大蔵大臣より社団法人として認められて、われわれにその貸金業者の公正なる発展のために、ごく数日前におきましても、第七条の示す預かり金の犯罪防止のために協力してくれという通牒を私どもの手元にいただきまして、私は全国連合会の名をもつて、その日に、一夜に全国にその徹底周知方を通告して、さらに東京都におきましても、即時全員に対して通知をして徹底せしめております。しかしながら貸金業者の中には、若干の事故を見る向きもございますが、これは遺憾ながら貸金業界ばかりでなく、四百三十三種類の企業者のことごとくが、たまたま事故を起す向きもございます。ことに民主化運動にしても、イギリスの民主化は一二一五年から始まりまして、今日七百三十八年をけみしております。日本の民主化はわずかに数星霜でありますが、わが貸金業の法律は、昭和二十四年に施行されてからわずかに数年でございます。まだまだ十分とは申されませんが、これから組合または全金運を通じて、皆さんにその点を徹底して行きたいと思つております。 次に、貸金業界におきましては、質屋さん等、あるいは銀行等の門戸から締め出された中小企業者並びに一般庶民大衆に対する融資を行つておるのでありますが、最近は皆さんが新聞紙上で御存じの通り、大企業者に対しても、われわれ業界の中から融資をしておるということを御承知願いたいと思います。まずわれわれは、零細なる融資とともに、庶民大衆が最もこの経済観念、企業関係において重視しておられるところの大企業者に対しても、われわれの角度から流されておる。ことに最近の情勢では、多額の、十何億という資金の中で、銀行等から融資されるのはわずかに二億円、二十数億の融資に対しては五、六億円しか融資されませんが、われわれ業界から、その中の過半数の融資が注がれておる点もお含み願いたいと思います。ことに最近では、貸金業者のやみ金融のために、一、二大事業者が倒壊しておるかのごときことを新聞紙上等に見ることもございますが、私は昨日あるところで、現在問題になつているある産業家の社長並びに弁護士等の債権者会議に臨んでみましたが、社長はわれわれ債権者にこう申しております。貸金業者のために今回の衰退を見たのではない、これは数年前に株主中から重役を入れてわが方針を命じたところが、その命令と反して営業政策を誤つたために、今日の衰退に及んだんだ、責任は貸金業者にあらずと言う。そこで私は、ただちに東京都金融業組合と全国会長として、即時その席上におきまして、文書でそのしかるべきことでないことを立証する書類をいただきました。 かようにして、幾多の社会大衆の方方から、貸金業界が社会に遺憾な事実を残しているかのごとく見られますが、現実におきましては、貸金業者が、多額の資金を投じて営業不振になつているものもかなりございます。ことに債権者会議において見ますると、債権者数名に対して、しろうとがその十倍くらいの向きがしばしば戦後の債権者会議において見られるのでありまして、ことに先月におきましても、債権者二名に対して二十八名、債権者三名に対して三十数名というもぐり金融がひそんでおるのであります。これは、ただいまこの会議においても、類似金融の防止点について、最も重要な見方をもつて見ていただかなくてはならないと信じます。警視庁、または国警、あるいは大蔵省財務高等におきましては、貸金業者に貸金業法の精神を徹底せしむべく指導するとともに、外にありては、貸金業外のもぐり金融撲滅のために腐心されている点は、大蔵委員の皆さんと、また社会大衆の認めるところであろうと私は信ずるのであります。この点において全金運なり、東京都組合は、もつぱら年々の事業として努力しておりますが、遺憾ながら、これも全金連等は行政的な権力を持つておりません。しかして私は第一に、これらに対するもつと強い制度を、あるいはその他の方法を講じ、またはもぐり撲滅のために、全金運の事業に対して声援する方法を講じてもらいたいと思います。第二には、まずわれわれの資金の融資に対しては、遺憾ながら補償制度が設けられておりません。貸金業者は、資金の受入れを禁止されておりますことは、皆さんも御承知と思います。銀行等は預貯金の受入れを許されておりますから、比較的低利で営業することができますが、政府の方針は、貸金業者は、いずれも自己資本たるべし、いわゆる自己資本で行えという。貸金業法第七条で、不特定多数の者からの預貯金の受入れ並びに経済的性質を有するものの受入れを禁止されておりますが、ここで一応皆さんとともに考えなくてはならないことは、国民大衆の四百三十三種類の業者が、いろいろな形において許可、免許その他の方法で行われておりますが、消費貸借については借入れの面については何らの拘束を受けておらないのであります。しかるに貸金業者は、損害補償制度がありませんし、半面において、資金の受入れには相当の拘束を受けておるのでありますか、これらの点についても、何らかの低利資金の受入れ、あるいは銀行等より貸金業者に対する融資の面を、政府において考えていただきたいと私は考えております。 次に、もう一つ申し上げたいことは、銀行等の行わないところの融資面について、われわれはいつも後見役みたいなことを勤めておりますが、まず銀行等に支払いをする中小企業者の、つなぎ資金等をわれわれが融資している。あるいは質屋等においては、質草が少くて、零細貧困者のお役に立たない資金の部面に、金融業者がそのお役に立つております。その一例を申し上げますと、質屋が、池袋方面におきましては数十人も貸金業者の届出をして、質屋よりも貸金業の方にその営業を傾けている。これは現実に社会大衆が、質屋よりも貸金業の方が相談相手にはよろしいという証拠になります。金利の点におきましても、質屋よりもはるかに日歩計算において安い。また貸付金額においても、質屋は十万円のものに対して三万円ないし三万五千円しか貸しませんが、貸金業は、七万円ないし七万五千円を貸し付けるという状態でありますので、利息の点からも、あるいは中小企業に対する融資についても、いかに貸金業者が社会の金融面に貢献しているか。 では貸金業者の融資量はどのくらいかと申しますと、全国で、自己資本金融から融資した面は、九百億に及んでおるのであります。その職業別の統計については、まさに工業が一四・一%、商業が四五%、その他に属するものが四〇・九%になつております。また銀行等金融機関と、われわれ貸金業者より融資される個人的人員の数の比率を見ますると、何と銀行等の融資は一・九、われわれの方は八・一というかなりの差を見ているのでりあますから、そこにわれわれの使命の重大性を感ずるとともに政府または社会大衆の方々に、貸金業者を重視する点について、特に強調しておきたいと思うのであります。 またわれわれは、次に申し上げますところを十分に考慮しております。それは業界の自粛自省と、並びに金利の引下げについて、時代の推移を感ずるともに、逐次引下げて行きたいと業者自体が考えております。しかしながら、戦後銀行等の融資しない当時に、貸金業者以外のところから十日一割、十日二割という金利を見たり、たまたまわれわれの団体に所属していない方で、十日一割、十日二割という金利を見たのでありますが、われわれは特に進んで金利の引下げの自由競争ということをもつてお客を吸収しておりまして、低いものは十一、二銭から、また指導利息程度の金額にまで及んでおります。しかしながら金利は、資金の需要供給に応じて決定され、また社会の経済情勢にかんがみて決定されるものでありまして、法律的に見ますると、昭和五年の青森の裁判における事件の、六年の東京の大審院における判決を見ますると、あの物価指数の安い当時に、一円という日歩が認められた時代がございます。これはどういう理由で認められたかと申しますと、荷酷な利息でも、債務者が利益が上るという意識において借りたものはさしつかえないということが判決文に書いてあります。いわゆる経済人対経済人、債務者と債権者が互いに貸したり借りたりすること、双方とももうかるという意識において貸したり借りたりすることはさしつかえないという判決であります。もちろんわれわれは、物価指数の安いころに一円の日歩であるから、今日は六十円の日歩なり百円の日歩をとろうという考えは絶対にないので一進んで金利を引下げようと考えておりますが、これまた現在の情勢においては、いささか時期尚早の感がありますから、もう少し延期してもらいたいという点が、昨年の高金利法案の当時の業界の陳情でございました。特にここで高金利法案の面を見ますと、大蔵省においては、金利の最高限を、現在の指導利息の線に持つて行つた線は妥当なものと考えたものでありますから、慎重に考えなければならぬと思います。その理由は、貸金業の法律を昭和二十四年に施行し、数年間実施の経験にかんがみて、これが妥当だという線になつておるように条文に書いてあります。しかも、これが国会において審議未了となりました理由は、ただ法文の中に、あの指導利息と同じ数字を書き込むのがいかがかという点であります。と同時に、あの際は国会の解散によつて、今日の貸金業の存在のままになつたのでありますが、いずれにしても大蔵省においては、あの指導利息を現在の事態において適切なものと考えられたと信ずるのであります。もう一つ申し上げますならば、手形、小切手法の条文に、裏書きの期限の効力等が短かくなつております。しかしてまた小切手について罰則等の強化を設ければ、皆さんは材料を買うにしても建築をするにしても、手形、小切手で商取引が最も円滑にやられる。しかる結果国民の負担が軽減するということになりますので、ぜひこの点も考慮においてもらいたいと思つております。 以上をもつて私の説明は終りまして、あとは御質問によつてお答えいたします。
○千葉委員長 御質疑を願います。
○井上委員 全国相互金融協会副理事長の宮本さんにお伺いいたします。この株主相互金融を営む場合は、貸金業の届出を出して、大蔵大臣の受理書をもつて仕事をしておるわけですが、そういう人があなたの協会に全国でどのくらい参加をいたしておりますか。それからそういう届出なしに、いわゆる受理書なしにやつておる株主相互金融方式をとつておるものは推定どのくらいあると思いますか。
○宮本参考人 ただいまのお尋ねにお答えをさせていただきます。受理書を受けて、いわゆる貸金業を営んでおるものは、私どもの全国相互金融協会の傘下にありますのが百五十社でございます。なおその他、これは大体推定でございまして、私どもの協会傘下の各社が、全国的に散らばつております関係から、その出先等が調べた推定数におきましては、約九百社くらいかと存ずるのであります。
○井上委員 そこで、その取扱いの資金量はどのくらいになつておりますか。それからこれらの各株主相互金融は優待配当というものを行つているらしいのですが、その優待配当というのは株高に応じておるのか、それとも月何分ということによつておるのか、それを伺いたい。それから会社の株の売買のあつせんをし、新たに株主にならんとする者が、その株金が足らぬこいう場合に、日掛においてこれを集金しておる。日掛の場合は、会社が立かえておるか、だれが立てかえておるか知らぬが、一応立てかえをやる、こういう形式をとつておるように考えられますが、一体今日の株式会社法において、株主が株金を日掛において払い込むような法規的な根拠がどこかにありますか。
○宮本参考人 まず資金量でございますが、これは推定約三百億でございます。株主の数は二百五十万を越しておるのでございます。なお優待費は、株高によるものか、月何分というのかという御質問でございますが、この点につきましては、実は多少各社異なる場合がありますが、大体株数及び期間をあわせ考慮して、あらかじめ契約に基いて行つておるのでございます。それから最後の一番大きな日掛の法律的な根拠というお尋ねでございますが、これは私から一言突き進んで御説明申し上げたいと思うのでございます。株主から日掛で株金をいただくというこの方式は、実は会社が増資をいたします場合に、私募によつて重役が引受けて、その引受けた株を希望者に譲渡のあつせんをいたすのでございます。ところでそのあつせん譲渡をすると申しましても、その場合に、まず役員の株を希望者に譲渡いたします。その代金を会社が役員に代払いをして、貸し付けて、その貸し付けた代金を日々返済していただく、こういう形になつておるのでございます。
○井上委員 一番かんじんの点は、そこの二つにあろうと思いますが、これが今あなたの御説明では、われわれなかなか納得が行きません。株式相互金融というものが世間からとかく問題にされておる理由は、そこにある。第一株式払込金に対して優待金を月々渡しておる。株の配当というものは、もちろんその会社の業績にもよりますけれども、大体決算を半期に一ぺんやるということが普通常識になつている。それが毎月優待金を支払つておるということはどういうことか。それから一体その会社が年何ぼの利益を上げておつて、それによつて月々の配当がこれになるから、これだけ先に渡しましようというのなら話はわかる。ところが年の利益全体をその株主に具体的に知らさずに、単に月何ぼということで株式の売買が行われているということであります。今御説明にあります通り、会社がいろいろ違いますから、一概にこうというわけにはいかぬというお話でございますが、それほどにこの問題は複雑であります。説明ができない点が横たわつておるのであります。それから今の会社が新株を増資いたしました場合、その増資した分を一応会社の重役において引受ける。そうしてその重役が持つておりまするものを会社があつせんをする。会社があつせんをして新しい株主に譲渡する。譲渡したものを会社が重役の身がわりになつて、その株金を集める仕事をする。これは一体どういうことです。私がかりに株式相互金庫の重役であつて、一定株を私が割当を受けて持つておる。そうすれば、私はその株を売ろうとする場合は、それが市場に出る株であるならば、当然いわゆる証券業者を通すというのが普通であります。ところがあなたの方ではそうではなしに、これを自分の会社が発行して、自分の会社の重役に持たしておいて、今度また会社がその株を新しい株主を見つけて来て譲り渡す。譲り渡した場合は、そこには重役と新株主との関係があつて、会社の関係にはなつていない。そうすると重役の私的な株の売買に会社がタッチしておることになつておる。 〔千葉委員長退席、内藤委員長代理着席〕 そこで重役の持つている株を一応会社が委託を受けて、それに対する譲渡の手数料を別にもらうという、株式証券売買の業務を別にやつているということに一応なつてないかと思いますが、そういうことで、実際は貸金業等取締法の第七条の規定を、何かここで非常に大きくぼかしているような形勢が非常に強いと私には考えられる、すなわち貸金業等取締法第七条の規定は、「何らの名義をもつてするを問わず、これらと同様の経済的性質を有するものをいう。」と、はつきり、貸金業者は預かり金をしてはならないという裏づけに、いかなる名義をもつてするもこれと同様の経済的性質を持つものはいかぬということが規定してある。このいかぬと規定してあることを、何か非常に遠まわりをして、これは証券取引法による規定を利用しているのであるから、第七条にはひつかからぬとか、または、単なる重役の株を会社があつせんをしておつて、そこには何らの余得をとつてないからであるとか、株式であるから従つて預金ではないとかいうような、株式という名前を使うことにおいて、この貸金業法第七条の規定を持ちまわつてはいないかという疑いをわれわれは持つのですが、そうあなた方は解釈しませんか。
○宮本参考人 まことにうがつた御質問でございまして、恐縮でございますが、なお冒頭私が申し上げましたように、この株式の操作につきましては、最も精通しているのが理事長でございまして、私どもも、もちろん知らなければなりませんけれども、その点は勉強しつつあるのでありますが、ただ一点御理解願いたいのは、昭和二十六年六月二十七日に、証券取引委員会から、増資につきまして、これは私どもの協会傘下の会社でございますが、三千万の売出しの届出手続をとりました際に、その私どもの申し述べております方法を赤裸々に書きまして、そうしてこの増資手続をとつたのでございます。そのときに証券取引委員会といたしましては、その株券の売出しを立派に——これはそのかわり六箇月という日時を要しまして、その間業者は売出しを停止して苦しい中を過して参つたのでございますが、とにもかくにも六箇月間という長時日にわたつていろいろ審査がありまして、その結果、これはお役所がその売出しをはつきりと認めておるのでございます。なお私どもの私募の形によります場合には、一千万円以下の場合には財務部の証券係が、それと同じ事務を代行しております。額によつて異なるわけでございますが、そうした公なお役所がはつきりと裏づけして、この増資手続というものが完了されておるのでございまして、もしもそこにただいま申されましたような疑点があり、また違法性があるといたしますならば、当然これは認められなかつただろう。そうした考えから、私どもはその当時受理を受けました方法になぞらえまして、その受理をやつておるわけでございます。そうした点をひとつ御了解願いたいのでございます。 それからなお優待金のことにつきまして一言申し上げますが、優待金は、私どもの解釈といたしましては、株主のうちで借りたところの株主が、借りなかつたところの株主に対するいわゆる謝礼の意味をもつて会社が預かり、さらに借りなかつたところの株主に差上げておるものなのでございます。従つて私どもの解釈といたしましては、この点は損失であるという建前をとつておるのでございますが、遺憾ながらこの問題について、国税庁は、これは配当とみなすと解釈をいたしまして、これが課税を要求せられておるのでございます。この点は、私どもはどこまでも株主に対し、零細庶民のために一何とかこうした金融業でもけつこうです。とにかくそうした営みができますように、先生方においても一段とその点御考慮くださいまして、われわれ零細者のために立たんとする者にぜひ御協力のほどをお願いしてやまないのでございます。
○井上委員 あなたの方の立証する株式譲渡のいろいろの理由については、一応了承いたしました。そういたしますと、あなたの方では、貸金業法による届出を出して、貸金業者としての免許を持つており、それからいま一つは、証券取引法に基く証券業者としての免許は持つておりますか。
○宮本参考人 持つておりません。
○井上委員 持つておられなければ、それは明らかに証券取引法違反であります。それから優待金をお出しになつておる。つまり株の掛金を満株に払い込みまして、金を借りたくない人がある。一方あなたの方では、二倍から三倍の掛金に相当する金を貸すことになつておる。その借りた人の方から借りない人に謝礼を出す、これは掛金に払い込んだ相当額を貸すというのならば、またそこは堅実な営業ということも言い得られますが、二倍、三倍の貸出しをやつて、その金を借りた人が、その謝礼の意味で出します。その場合、いわゆる普通にいわれるお金を借りぬ場合の金利というものは、一箇月およそどのくらいの率になつておりますか。株券を担保にしてお借りをいたしました人から、株を持つておるけれども金はいらぬという人に謝礼の意味で出しておりますその謝礼の金は、払い込み金額一株五十円として、これを百様とすると五千円ですが、そういうものに対してどのくらいの率の謝礼が出されておりますか。
○宮本参考人 ただいまの優待金の点でございますが、それは日歩三銭ないし四銭の割合でございます。
○井上委員 そういうことは、金を借りる人にあなたの方で、この金を借りれば日歩三銭の謝礼金を出さなければならぬぞといつて承諾を得、かつまた金を借りぬでもいい人に対しては、日歩三銭の割増し謝礼を出す、こういうことにちやんと了解を得てやられておりますか。
○宮本参考人 ただいまの点でございますが、実は私が今申し上げましたのは、そういう一つのケースを申し上げたのでございますが、現在の優待金の処理方については、はなはだこれは言いにくいのてございますが、業者によつて非常にまちまちなのでございます。あるものは、映画会社であるとか、鉄道会社のパスのような気持で株主に対するパスを出しておりますが、ああいつたようなものと同じだという見解で、そうした操作をしておるのもあると聞いております。従いまして、経理面にまたそれが現われる場合もあるのですが、なおその株主の優待金については、先ほどのように、きちんと株主さんに了解をもつてやつておる会社が、私の先ほど説明したようなケースなのでございます。もちろんそういうケースをとつて主張する会社は、そのケースにならつて操作しておるわけであります。
○井上委員 私どもの承つておるところによりますと、金を借りる方のものよりも、株式を日掛で払い込ませて行くものに対して月何ぼの配当金がある、だからこれは有利だというのは、あなたのところの会社組織自身が金融を目的にしておりますから、だからこの金融会社にこれだけの金を預ければ、何ぼの配当があるということで、遊金が集められておるのではないかと思います。そうでないと、どこの人やらわからぬ者におれの金を貸されて、それから今度その人からそのお礼をもらう、会社は単なる仲介にすぎぬ、そういう不確実なものに金を預けませんぞ、りくつはそうなりましよう。あなたの方のやつておる会社なら会社が信用されるので、自分のたんす預金をひつばり出しても、あるいは売上げの中から何ぼでも金を出して、そうして満株にしようとしておるのでしよう。その満株になつた金がだれに貸されるかわからぬ、貸された者からあなたの方で謝礼をとつて来て貸した人に渡して行くということになつて行く。だから、あなた方の方にすれば、何も会社から払うのじやなくて、借りた人から払うのです。それからAの人とBの人との間において貸し借り行われるのであつて、会社は全然貸し借りを行つていないということになる。だからそういうことになつて行きますから、あくまであなた方の方は、やはり金を集める場合に、月に何ぼの配当をするということでなかつたら、株の払い込みは成績を上げるわけには行きますまい。あなたの今の説明によると、たとえば私とあなたの間で、私が預けた金をだれに貸してくれるかわからぬ。信用される人に貸してくれればいいけれども、変な人に貸してくれたらお礼をもらえぬということになる。そこに問題が伏在しておるのでしよう。私どもも、これほどあなたが方が努力をされて、これほど多くの人を動員をして、これだけの資金を有効に活躍されておることになつておりますから、できるだけこれを正規な金融機関として今後育成するのには、他の金融機関との均衡や、他の経済事情、国民経済等を総合的に考えて、最も妥当な案を考えなければなりません。割切れぬことでは困るのです。だからあなた方も貸金業としてやつておる以上は、金融の仲介は、貸金業法第二条によつて仲介ということが規定してありますから、仲介をされてもいいのです。会社が責任を持つて仲介をしたら、その場合何ぼの口銭をもらつたらいいかということであつて、仲介をしてはいかぬということではありません。しかしあなたが今のようなことを言つておつたら、これはちよつとおかしいですよ。私は、会社を信用して金を出す、株を払い込むのがほんとうだと思うのです。その点の経過をもう少しわかるように御説明を願いたい。
○宮本参考人 御説明が足りなくて申訳ないと思いますが、優待金は謝礼という精神に基いて、あらかじめ会社と株主との契約に基いて、一切会社の責任でやつております。なおこの優待金につきましては、私ども協会としましては、できるだけこれも逓減をはかるように務めて、その点は業者が誓い合つて善処するのでございまして、ただいま先生のお説もありましたので、そうした私どもの気持であることをあわせて申し上げたいと思います。
○井上委員 なお会社がその契約の責任を原則的に持つということは当然でありましよう。ただ私どもとしては、今あなたが説明をする理由によつては、どうもそこのところがはつきり割切れておらぬ。だから、これは普通の権利でありますならば問題はないけれども、優待金とか謝礼とかいう言葉を使うとややこしい結果が別に生れて来ようと私は思います。この点われわれ今後大いに検討を要する問題であろうと思つています。 次に篠塚さんに伺います。今日貸金業の認可を受けてあなたの方の協会に入られて、現に自己資金によらぬ資金をもつて金融のあつせんをやつておる人は、どのくらいありますか。
○篠塚参考人 東京都の貸金業者の中に、金融業を営むについて、自己資金を持たないでやるというあつせん業者は、現在のところ純粋なものはわずかに三、四十人でございます。あとは兼業で、自己資本を持つて貸付並びにあつせんを兼ねておる者であります。
○井上委員 貸金業法の第二条に規定してあります仲介あつせんの条項を非常に広範囲に解釈いたしまして、特定の人からある一定の金額を、あつせんするという名目で預かつて、ある会社、個人に貸しつける、そこで仲介の名前において、預かつた人には月二分とか三分、四分とかいう利子を前払いいたしまして、預かつた元金を一月なり二月なり預かることを条件にして、二月、三月後に小切手なり株券なり、確実なものを本人に渡しておく、そして三月が来たらまた新しく切りかえて行く、こういう業態をこの第二条の規定を利用してやつておる業者がありますか。あなたは御存じでありますか。
○篠塚参考人 申し上げます。私は、その点は協会において知つておる範囲においてないと信じております。ただこの点を申し上げます。第二条の一項三号の物品の売買、運搬、管理等並びにこれらのあつせんをすることを業とする者が、ほんとうの商行為に見せかけて、金融業者の所にやつかいになり、あるいは仲介業者の所にやつかいになつて金銭を借入れする、借入れしたものをさらにほかの同業者間に割引をする、かようなことは行われておるかもしれませんし、またこれを逆利用して、貸金業違反を免れるために、脱法行為をもつてしろうとの方々、商人たち、あるいは材料屋同士が、商行為の手形を振り出して物品の商取引をしておるかのごとく見せて、金銭貸借の違反を犯しておる者もありますが、私の貸金協会におきましては、私は聞いておりません。
○井上委員 金銭仲介をやります場合の仲介手数料は、法的に認められておる金額は何ぼぐらいの割合でもらつておりますか。それから今私が指摘しましたように、預金を扱つてはならないという第七条の規定を免れるために、この仲介あつせんの業務を悪用いたしまして、現実に甲の者から一定の金額を預かり、不確定な第三者にこれを金融しておる。そしてその間、借り入れた者には二分なり三分なりの月の利子を払つて、貸す方には月一割二分なり一割五分で貸しておるという事実がありますが、あなたの方の協会員にもしそういうものがあつた場合、あなたは協会の責任者として、それら業者に対とてどういう処置をおとりになりますか。
○篠塚参考人 お答えします。東京都金融業組合の方におきましては、定款第四十三条の一項二項に、貸金業法に違反したり、あるいは組合の指導している向きに反した行為をした者に対しては、除名処分がございます。すでにかような者に対して、除名処分に付した者もございます。今後においても除名すべく、先般も理事会において付議してございます。 率につきましては、媒介手数料にありましては、貸借金額の五分以上を越えざることというふうに規定してあるのであります。しかし現実においては、一流手形のようなものはわずか一分もとれないで、一厘か二厘、三厘ぐらいの向きも行われておるので、多額の資金や一流、二流の手形で、四分も五分もということはおよそないと私は考えております。
○福田(繁)委員 私は信用金庫協会の安武さんに伺いたいと思うのです。目下私どもの委員会において、信用金庫法の一部改正法律案を審議いたしておりますので、以下数点を伺つて、その審議の過程に参考にさしていただきたいと思います。 まず第一番に伺いたいのでありますが、あなたから御提出されましたところの資料を見ますと、非常に信用金庫の飛躍と申しますか、言いかえれば、今日の中小金融対策に非常に大きな役割を果しておられるという点がわかるのです。そこでちよつと伺いたいのですが、この信用金庫に対する監督指導の行政上の所管は、地方財務局あるいは財務部となつておるのですが、こういう厖大な機構になつておる今日、こういう状態でよいか悪いか、これをまず一応参考に伺いたい。
○安武参考人 現在監督の面におきましては、大蔵大臣の監督でありますが、その一部につきましては、財務部、局の方に移管をされておるわけであります。従つて現在のところでは、監督、あるいは役所の御指導面につきましては、大した支障はないと思いますが、会員の各金庫側からの要望によりますと、遠隔地におきましては、たとえば認可申請を一ついただくという問題になりますと、財務部、局、それから本省というようなことで、かなりの日数を要します。たとえば店舗を設けるというような場合におきますと、その店舗を設けます場合には、適当な場所なり建物なりを購入するという問題がありますのに、一月も二月も認可が来ないというようなことで、それがどこかに売れてしまうという、経済的な損失もありますので、こうした点がもつと本省に早く進められるということを、かねかね要望しておるような次第であります。でき得るならば、これはまだ個人的な意見で、協会としてのまとまつた意見ではありませんが、せめて財務局までで、部の方をやめていただいたらどうかというふうに考えております。あるいはまた金庫によりましては、非常に資金量の多い金庫と、そうでない金庫とありますので、できれば相当大きな規模のものについては、本省の方で直轄していただくということが考えられたらどうだろうかというふうに思つております。
○福田(繁)委員 先ほどのあなたのお話では、運営貸金として、資金運用部の資金を非常に御希望されておる。なおまた預託金の増加ということも熱望されておりますが、現在政府預託金は、あなたの方に幾らほど行つておりますか。数字がわかつておればお示し願いたい。
○安武参考人 三月までの数字で七十一億四千万円、さらに二回にわたつて今年度に入りましたので九十五億四千万円、それから十三億お返しいたしまして、八十二億二千万というのが現在の数字でございます。
○福田(繁)委員 現在の八十二億に対する政府へお返しする年内の計画は、大体どういうことになつておりますか。
○安武参考人 現在のところでは、全額が年内に返すことになると思います。
○福田(繁)委員 それはやはり月割か何かになつているのですか。
○安武参考人 従来の総額六十六億に対しまして、毎月六億六千万ずつ返す、それからその後五月、六月に出ました分は、十月あるいは十一月に返すというようなことで、必ずしも均等だということにはなつておりません。それから災害地につきましては、前月分の返済は免除されます。
○福田(繁)委員 この約七、八十億の預託金に対して、協会所管の全国の金庫に対して、それをどういうように配分しておられるかということ。これは非常な数となりますので、できますればこの法案審議中に一応われわれに資料として御提出願えれば、非常にけつこうだと思います。 なお引続いてもう一点伺いたいのですが、信用金庫の店舗が非常にたくさんできているのですが、この店舗の設置に対しては、大蔵省の方で相当な制限があるのですか。
○安武参考人 現在のところでは、金庫の方の申請に基きまして、それが設置してさしつかえないといいますか、適当であるということの御判断によりまして設置を見ているようなわけでありまして、たとえば銀行等にあります配置転換でなければ認めないというような方針ではございません。
○福田(繁)委員 もう一点伺いたいのですが、信用金庫では例の信用保証、そういつたものは扱つておられますか。
○安武参考人 信用保証の方は、各都道府県にございます信用保証協会によります保証を実施しておりますし、同じようなものでは、国の中小企業の信用保険を取扱つております。なお輸出信用保険で中小企業向けのものもあろうかと思いますが、現在のところでは、輸出信用保険の方は取扱いをいたしておりません。
○福田(繁)委員 たしかこの保証保険に関して、手数料を三分とか払つているはずなんですが、この三分というものが高いとか安いとかいう御意見はありませんか。というのは、昨日実はほかの団体のお方にお越し願つて、いろいろ参考意見を承つたのでありますが、この手数料に対する相当強い御意見があつたのであります。そこであなたたちの金庫なり、あるいは信用組合関係において、これに対する御意見があるかどうか伺いたいと思います。
○安武参考人 保証協会の方の実情につきましては、よく存じませんが、国の中小企業信用保険につきましては、金融機関の担保分、あるいは業者の方が負担いたします保険料がかなり高いので、でき得ればこれの低減方を希望いたしております。
○福田(繁)委員 次に、全国金融業団体連合会の篠塚さんに一点伺いたいのですが、先ほどあなたのお話によりますと、あなたの方の融資量が九百億という厖大な数字が出ているのでありますが、ひとつ最高どの程度くらい融資して、また最低どのくらいが出ているか、最高と最低を伺えれば非常に参考になると思います。
○篠塚参考人 私が実際に帳簿を検査したわけではありませんが、専門部会、あるいはその他の組合の運営機関において調査しましたところが、最低は数千円くらいの小品金融もございます。それから最高は、一口としては一千万から二千万くらいのものがありますが、しかし一人の債権者が同じ債務者に対して融資している金額は、何口かで相当多額のものもございます。この程度でございます。
○福田(繁)委員 そういうような一千万、二千万、あるいは五千万というように融資される場合には、やはり担保をとるとか、抵当権を設定するとか、こういうことをやられるのですか、簡単に手形割引とか、無担保でやられるのですか。
○篠塚参考人 不動産担保の場合もございますし、単名の手形割引で、まつたく無担保の場合もございます。
○福田(繁)委員 不動産担保の場合は、利子を大体幾らくらいおとりになられておるか、また単名手形割引の場合には、利子を幾らくらいおとりになられておるか。
○篠塚参考人 単名手形の場合は、先刻申しましたように、一流の安いものですと十銭内外くらいのもございます。それからなお二流、三流、四流、五流のまつたく金融業者間でも取扱いのできないような下級手形においては、逐次利子が上つておるようでございます。それから不動産においても、最低は五分ないし六分くらいから行われております。最高につきましては、一割から一割二分ないし三分くらいのもありますが、きわめて市場性のない、あるいは債務者が返済能力がないとかといつた場合の金融にそういう面があるようです。
○福田(繁)委員 もう一点。そういう月一割三分とか、一割五分とかいつたようなことになつておる場合においては、いわゆる法律できめております日歩五十銭を超過するおそれがあるのじやありませんか。そういう心配はありませんか。五十銭以上の利子をとつておる、いわゆる法に抵触して営業をやつておるというような業者はございませんか。
○篠塚参考人 一割ないし一割二、三分は三十銭くらいになつておりますから、五十銭を超過していないようでありますし、また五十銭以上超過したというのは、およそ現在の貸金業者では、多少五十銭を超過したという少しの利益で、心配しいしい危険保障のない、政府が損害補償を講じてくれないものに、自己資本を貸すとか、あるいは縁故資金を借り入れた金を貸すにしても、今日そういう経済観念を持つた貸金業者はないと信じております。
○内藤委員長代理 私から宮本さんに一、二お尋ねしたいと思います。宮本さんは、全国相互金融協会副理事長をしていらつしやるのでありますが、宮本さん御自身で相互金融株式会社か何かを御経営していらつしやるのでありますか、そのお名前をちよつとお聞かせいただきたいと思うのであります。
○宮本参考人 浅草の駒形二丁目八番地に、株式会社家庭金庫という株主相互金融方式によつて会社をやつておりまして、私その社長でございます。
○内藤委員長代理 それではもう一点お尋ねしたいのですが、先般政府は、四つの株式会社をいろいろと調べられたようであります。あれにつきまして、あなたの方の業界にどういう影響があつたか、率直にひとつお述べいただきたいと思うのであります。
○宮本参考人 過般手前どもの協会傘下の四社が、株主からの借入金という点につきまして、違法であるという断定を下され、営業停止にするぞというお達しがあつたわけであります。いろいろと御心配をいただきまして、また御当局の寛大なる処置をいただきましたが、実は私ども業者といたしましては、株主からの借入金は、元来の解釈といたしましては、これは特定であるという建前をとつて、これは元商科大学教授その他各界の権威者の意見も徴しまして、株主は特定である、こういう解釈も伺つたのでございますが、しかし現在の段階におきましては、御当局は、株主は不特定であるという御見解のもとに、この四社は営業停止をするぞということであつたのでございます。営業停止をされますと、私どもの業体は、ただ四社にとどまらず全業者に響くところが非常に多くございまして、すでにあの四社がその達しを受けたときに、その受けた業者の動揺、さらに株主大衆の動揺というものは、非常に深刻なものがあつたのでございまして、そうした窮地に陥りまして、協会といたしましてはいろいろと陳情も申し上げ、結果は御寛大なる御裁決をいただきまして、その四社はもとより、他の業者も、株主は不特定であるという御当局の御見解に沿うように、しかもすみやかに沿うように念願いたしまして、去る二十五日業者約二百三十名から五十名くらいが集まりまして、そこで宣誓をさせたわけでございます。なおその他、私どもがみずから判断し、御当局の意がここにあるだろうと存じまする点につきましても、それぞれ自粛の線をもつて進んでおるわけでございます。
○内藤委員長代理 今の点はわかりましたが、もう一点お聞きしたいのです。あなたのやつていらつしやる家庭金庫でありますか、その家庭金庫そのものに対して、先般来政府がいろいろ調べましたことについて新聞が大きく報道した。その報道したことにつきまして、あなたの家庭金庫に、ああなるほどあのことによつてこういうふうなことが現われて来たのかということが、何かあつたかどうか、それを、あなたは責任のお立場におありですから、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
○宮本参考人 私ども自身の会社のことをお尋ねを受けたわけでございますが、私どもの方は、非常に小じんまりやつて、ほかの会社と若干スケールが違います関係もありますが、その受けた影響は割方軽微であつて、その現われた面は、集金の面で多少減額いたしました。しかし協会の他の社の実情を聞きました範囲におきましては、これまた相当の動揺を受けたわけでございます。私どもの会社におきましては、そういうような実情でございます。
○小川(豊)委員 相互金融の宮本さんにお尋ねしますが、あなたの方では、株式を持たせてあるということになつておりますね。ところが一般から聞くと、預金をしたと思つておる。あなたの方では株式である、一般は預金である、こういうような認識の相違があるんじやないか、それがいろいろな問題を起しておる原因になりはしないか。そこで、これはたくさんあることだから、一律にお答えもできないでしようが、その認識をはつきりさせておるのかないのか、この点をひとつ伺いたい。
○宮本参考人 ただいまの点にお答え申し上げます。協会といたしましては、各会員各社に対して、努めて株主であるということを意識つけさせるように努力いたしております。なおこの点は、新聞その他を通じましても行つておりますし、また個々のお客との間には、必ず株主になつた、あるいは株券の譲渡ということで、相手様に株主になるということがその書類を見れば必ずわかるだけの状態になつておるはずでございます。さように協会といたしましてはやつておるわけであります。
○小川(豊)委員 私のお聞きしたいのは、言葉での認識とかなんとかということでなく、もしこういういろいろな、あなた方がたいへんお困りになつておる事態が出て来る。そうすると、一般のあなた方を利用している方々が、これはたいへんだというので、預金をしてあるのだからということで、預金を引下げるつもりで行くような事態が起つて来ると思うのです。そのときに、あなたの方は、株式をちやんと渡してあるのかどうか。株式を渡してあるというなら、あなたの方の傘下の会社がどうなろうとも、それは株式を持つたんだから、損害は本人が負担すべきで、問題は、社会問題としては別の角度に立つけれども、しかし預金のような認識に立つておつた場合は、これはだまし討ちにしたということになるので、その点をよくお聞きしたい。
○宮本参考人 株券は渡しております。それを建前としております。それから先ほど申し上げましたように、どこまでも株主であるという認識を持たせるように努めておるのでございます。
○小川(豊)委員 それからもう一点は、先ほど委員長の質問にお答えになつた中で、あなたの方では、株主は特定であるという主張をなさつていたらしいですね。そうすると、それが何か当局からのあれで、不特定であるということを認めたというあなたの答弁を聞いたんですが、不特定ということを認めたんですか。
○宮本参考人 ただいまの御質問でございますが、株主は特定か不特定かという問題は、これは三年以来実は疑義を持ちまして、外部の方の意向も伺つておつたのでありますが、常に疑問であるということで、はつきりした見通しがなかつた。私どももそうした関係から、この線をはつきりさせなければならぬというので、学者の方にいろいろ意見を問いまして、二、三の先生方は一致して、株主というものはその会社の特定人である、こういう解釈が成り立つということを実は言われたので、従つて私どもの解釈としては、どこまでも特定だと信じてはおりますけれども、しかし現在御当局が違法である、株主は不特定である、こういう解釈をはつきりさせまして、私ども業者に通達があつたわけであります。してみますれば、その解釈は後日の問題で、またこれは学者がきわめる筋のものでございます。私ども業者といたしましては、既存の法律、しかもそれに対して行政の任に当つておられる方の処置に対しては、一応遵法しなければならぬ。それがほかの普通の商売ならいざ知らず、金融を業とし、しかも世間から何かといわれておるぐらい実質的には信用業務に近いような性格を持つております関係で、でき得る限り世間に刺激を与えないように、また御当局の解釈には従うと考えればこれは可能である。そういう点を考えまして、私どもの協会としては、どこまでもこの際すみやかにそうした線になるように、実は申合せもした次第でございます。
○佐藤(觀)委員 篠塚さんにちよつとお尋ねしたいのですが、きのう大蔵大臣に質問しましたところ、今度不渡り手形が非常にたくさん出たのは、非常に高い金利でやつた、成規のルートの銀行の金でなくて、金貸業が金を貸しておつたので、そのために不渡り手形がたくさん出ておる、こういう御意見がありました。あなたの方の関係者の中で、不渡り手形と関連のある業者が相当あるのでございますか、ちよつと御説明願いたいのです。
○篠塚参考人 申し上げます。その点につきましては、東京都金融業組合では、目下再建保全協力会というもので、不渡り手形整理対策研究会をやつております。それで往復はがき等で、目下業界の中で何人くらい債権者があるか、通知を出して求めておりますので、これに対しては、いまだはつきりした線は出ておりませんで、きのうの状態ではまだはつきりしておりません。近いうちに明らかに数字がわかつて来ると思います。 それから金利の点でございますが、なるほど利息制限法、明治十年のあれから見たりすると、きわめて高いかもしれませんが、先刻からしばしばお答えするように、一流手形でありますなら十銭ないし十何銭の金利でありまして、そんなに業界では高いとは考えておりません。また民法九十条の公序良俗に反するという数字では絶対ないのであります。これはお答えしておきます。 それからもう一つ、それに関連して申し上げておきますが、やみ金融ということですが、これは質屋業とか、銀行業と同じように、貸金業という天下の法律でりつぱにわれわれの職業を定めてくれました。われわれはやみ金融でなくして、貸金業でございますから、これまた皆さんよろしくお願いいたします。
○佐藤(觀)委員 もう一つお伺いしたいのですが、先ほど大口の金を一千万円とか一千五百万円とか貸しておられるということを聞きましたが、そういうのはどういう担保をとられ、またそうというのは払う可能性があるかというとおかしいのですが、確実にそういうことが今まで円滑に行われておるかどうか。とられなかつた場合にはどういうような処置をとられるか。これをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○篠塚参考人 お答えします。およそ一千万にしても二千万にしても、貸金業が最初からぽかんと一千万、二千万はなかなか貸さないと思います。やはり皆さんが娘さんをお持ちになつたら、十三、五才の方が太平洋の沿岸をちよぼちよぼ泳いで、安心感を持つてからだんだん深い所へ泳いで行く、こういうようなぐあいに、貸金業者も百万なり二百万を周旋屋にあつせんされて貸してみて、安心をしてからだんだん大きな金額になつて、ぽかんと命を捨てることがあるのでございます。これをお答えしておきます。
○黒金委員 宮本さんばかり質問が多くて、はなはだ恐縮でありますが、ちよつと伺つておきます。税の問題にいたしましても、それから株の問題にいたしましても、大分長い間各方面で問題になつておつて、それが最近になりましてにわかに解決されておる。しかもそれが相当古いときにまでさかのぼつて問題になつておるやに聞いておるので、この間に協会として税あるいは金融関係の御当局と相当に御折衝があり、いろいろと皆様の御趣旨、あるいは言わんと欲せられるところが十分に尽されたものであるか、それともそういうこともなく過されたものであるか、その点をちよつとお尋ねしたい。
○宮本参考人 国税庁に対しまして、実は優待金その他の点につきまして、長い間陳情もいたして来たのでございますが、その間に個々の会社にいろいろと決定通知などが参りまして、この点についてはなお折衝を続けております。ただ、この三月の月はなでありますか、協会といたしましては、代表者が折衝に行つて、いろいろと御懇談もし、お願いもしておりましたし、当然結論が出た場合には、陳情もしておりますので、われわれ業者にお話があつてしかるべきではないかと思つておつたところが、仄聞いたしまするに、すでに決定した、しかも徴収するという命令が出された。しかもこれはある地域におきましては、税務署からさたがあつたといい、またその業者がそれを確めるために国税庁の方へ問い合せますと、そんなはずはないというようなトラブルもあつたようでございます。それがはたしてどうきまつたのかという点は、仄聞するだけであつて、まだはつきりしたお答えは実は協会としては承つておらない実情でございます。
○黒金委員 先週末でありますか、相当に厳重な警告が出まして、今度問題になりました会社その他一般に対しまして、資金の受入れについて今後改善の計画を立てろ、そうしてその計画を認可を受けなさい、それでよければやつて行かせるし、それでどうしてもだめな場合には、営業免許の停止をすると言つたというようなお話に伺つております。しかしその期間というものは別に定めがないというように聞いておりますが、皆さん傘下におられます方方は、大体どの程度の時間の間に政府当局が考えておられるような、いわゆる正常な状態に持つて行かれると思つておられるか、各社いろいろ御事情もありましようけれども、大体のめどをお教え願います。
○宮本参考人 ただいまの四社の件につきまして申し上げますが、別に期間の定めがあるとは聞いておりませんけれども、すみやかに善処するように私ども協会の幹部の者も指導しております。なおそれぞれの社は、その線に沿つて、ただいまの事業計画書ですか、当局よりのおさしず通り動いておるように思います。 なお大体どのくらいしたらそれが解決するかという点につきましては、実はまだ私その点承つておらないのでございますが、一刻も早くという指令だけは出しております。
○黒金委員 最後にもう一点伺いたいと思います。先ほど貸金業者の方からお話がございましたが、株式相互金融の方も、やはりお金を貸す上においては貸金業法の適用を受けている。やみ金融やみ金融と言われますが、そういう点ではれつきとした貸金業者である。と同時に、また一面から申しますると、貸金業というものも、これは政府の監督下に置かれている。大蔵省の所管に属している。仄聞いたしますところでは、そういうような監督下にありながら、ほかの金融機構と非常に違いまして、貸金業の方々と政府御当局との間の連絡と申しますか、そういう関係が非常に疎遠じやないか。きようは、ここに政府当局はお見えになつておるかどうかわかりませんが、非常にそういう点が円滑を欠いておりますために、私どもから考えますならば、もしかりに正しくない、望ましくない業態であるにいたしましても、もつと早く、それほど病気が大きくならないうちに、懇談のうちに御注意申し上げたら早く矯正さるべきものが、だんだんに延び延びにいたしますために、大きな害があるようになつて来るというような点があるのではないでしようか。ことに税金の点などについて申しますれば、三年間も経過して、三年後に、こういうふうにきまつた、税金をとるごとにきまつたから、三年間さかのぼつてとるなどと言われれば、これはどんな会社でもつぶれてしまいます。こういうような点から、私どもとして考えますことは、業界におかれましても、日本銀行なり、あるいは普通の銀行と同じように正当なる仕事をやつておるのだから、正当な貸金業を営んでおるのだという御認識のもとに、今後は、政府御当局との間に平素もつと十分に連絡をとつて、言わんと欲するところはおつしやり、また向うの言い分も十分にお聞きになつて、こういうふうに事が大きくならないように注意なさるのが最も望ましいことではないかと思うのです。このことは、皆様に申し上げるよりか、むしろ政府御当局に申し上ぐべきことかもしれませんが、どうかそういうふうにお願いいたしたいと思います。
○宮原委員 私も、重複するようですが、宮本さんにお伺いをいたします。 先ほどの御答弁の中の、三月二十五日に業者を集めて、自粛を申し合せたということに関連してでありますが、政府は、株主が不特定だという理由で営業を停止すると言つたということですが、そうすると、その自粛の申合せの内容は、株主を特定化するというような申合せにならなければつじつまが合わないが、そういう方法がとれるのですか、その点をちよつとお伺いしておきたいと思います。
○宮本参考人 ただいまのお尋ねでありますが、私でもといたしましては、解釈はどこまでも解釈として、後日の問題に残しまして、業者としては、どこまでも御当局の指示があつた線に沿うてすみやかに補正するわけです。これはもちろん、株主は不特定であるという解釈のもとに改めなければならぬことでございまするが、従つて処理方におきましては、不特定なりという形においてどこまでも直すわけです。たとえばその補正方法の一つとしては、増資を行つて借入金をなくすとか、あるいは借入金を返却してすみやかになくすとか、いろいろの方法があるわけでございますが、その方法につきましては、業者の判断でやれるように仕向けております。 それからこの機会に前の先生の御質問に対して申し上げますが、たいへんありがたいお言葉をちようだいしております。実は、私ども業者といたしましては、お役所の方へは今まで何回となくこれは伺つております。そうして、常にどこまでも法を守ろうと努めております。最初は、自分たちもしろうとでしたが、今から約四年前でございますが、お互いに研究して、そうしてこれは法的には合法じやないかという確信のもとにやつたのであります。たまたまこれは違法じやないかという疑いができますと、その都度財務部なりその他に向つていろいろお尋ねしたのでありますが、今まで三年有半にわたつて、それに対して答えてくれたこともございません。また私どもの方に対しては、どういうわけかいろいろ指図もしていただけなかつたのであります。初めて今回の四社に対する御処置によつて、御当局の意のあるところがわかつたというようなわけでございまして、業者といたしましては、非常にまだまださびしいのでございます。私どもは御当局に懇願してでも、いろいろと悪い点は指摘していただいて、そうしてその線に沿つて行こうというのが、実はせんだつての二十五日に集まつての大会の決議ともなつたわけでございます。そういう事情でございますので、どうぞ私どもの気持もひとつ十二分にくんでいただきたいと思います。
○宮原委員 先ほどどなたかの御質疑があつて、その際に、貸金業等取締法第七条との関係のことで、譲渡代金の貸付及び貸付金の集金というような、ただいまの相互金融であなた方のおやりになつている建前が、第七条による預金行為というように認められる。従つてその点にからむのであるが、同時にその株式の譲渡のあつせんというようなことの面は、証券取引法の違反であるというようなきつい御意見があつたようです。私は別の見解を持つているのですが、あなたはそれをお聞きになつて、ただいまの第七条とそういう関係があり、また証券取引法の違反だとお感じになりましたか、どうですか。
○宮本参考人 お尋ねの向きがちよつとはつきりしないのですが、ただ四社に対する問題としては、株主からの借入金なんです。この株についての点は、これはどこまでも株でございまして、私どもはこれは預金とは存じません。また考えておりませんし、御当局においても、銀行局長さんも、記録を見ますと、典型的な株主相互というものは、何ら違法と断ずべきものはないのが、こういう点を仰せられておるのでございまして、もちろん合法である、かような信念を持つております。ただ問題になつておりますのは、その株主からさらに借入金を随時行う。そういうような場合に、これが特定の縁故であるとかいう場合には、これは貸金等取締法の七条でも当然認められるわけでございますが、それ以外の、ただ単なる株主から借入金、あるいは積立金というようなものをとつた場合に、これがはたして違法か合法かという問題が、すでに三年来論議の的になつておつたわけであります。たまたまこの論議に対して、三月四日、河野銀行局長さんから、この点については触れておりませんでしたが、その四社に対する処置によつて、株主からの借入金は、これは不特定多数からの預かり金であるというように解釈しておられるということがはつきりくみとれたわけであります。従いまして、株と借入金というものは、おのずから別個の観点から解釈するわけでございます。
○宮原委員 最後に、ただいま政府政府という御説明ですが、その政府とは政府のどこですか、どの機関ですか。
○宮本参考人 私、御当局と申し上げたのでございますが、これは大蔵省の特殊金融課でございますとか、その他関係の面あるいは証券係の面でも、いろいろと伺います。それから財務部、これはまた東京ばかりでなく、地方の業者もございますので、地方ヘ出向きますと、その各地区の財務部にも実はおじやまして、いろいろ何とか協力の線に持つて行こう、何とか協力してもらおうと努力して来たのでございますが、遺憾ながら、その態勢は今日まで発見ができなかつたというわけでございます。どこまでもこれは財務部なり、大蔵省の管下のいろいろの部面で、特定の場所ではございません。
○宮原委員 そうすると、三月四日の銀行局長の当委員会での説明が世間に伝わりましたが、これは協会の方では、ほぼおわかりになつているでしよう。これによつて協会の幹部は別として、一般の第一線の業者、それは一応安心して営業していたのではないかと、私どもには想像できるのですが、それが重ねて同じ大蔵当局から、そういつた、かわつた御指示があつたということになると、もちろん最近の意見の方が正しいから、修正されたものではあろうけれども、それについての業界の政府に対する信用——銀行局長がせつかくこの委員会で、銀行業法にも貸金業法にも違反していないと言つた。これは一応調べた上でもちろん言つているに違いない。にもかかわらず、最近そういつたことをまた言い出したということこついて、政府に対する不信用——というと語弊があるかもしれないが、一種の不安というか、今後営業を継続する上においての一種の不安を感じているというようなことはないですか。
○宮本参考人 恐れ入りますが、要旨をもう一度……。
○宮原委員 同じ大蔵当局が三月四日にああいう言明をして、最近また今の相互金融の業務の経営の仕方、特定の株主から借入金をするのは違法だ、こういつたようなことを言い出した。こういうことになると、今後また何を言い出すかわからぬ、こういう不安はないのですか。
○宮本参考人 実は三月四日の大蔵委員会の席上での河野銀行局長さんのお話の中では、株主が不特定であるとかいうような点について触れてなかつたようでございます。その後において、聞くところによりますと、その他の官庁の連絡協議会か何かがあつて、その結論が出たというように聞いておりますが、そういう関係で、私どももそうした御当局の結論が出たことによつて、その面に向つて自粛して行こう、こういうわけでございまして、決してそこには矛盾はないと思います。
○内藤委員長代理 ほかに御質疑はありませんか——ほかに御質疑もないようでありますから、以上をもちまして参考人からの意見の聴取を終ります。 参考人の皆様に一言お礼を申し上げます。長時間にわたりまして、いろいろと有益な御意見を開陳くだされ、本委員会の議案審査に多大の参考となりましたことを、厚くお礼申し上げます。 次会は明三日午前十時より開会することとして、本日はこれにて散会いたします。 午後五時散会