水害地緊急対策特別委員会 第17号
- 発言数
- 66 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1953/07/23
会議録
○村上委員長 これより会議を開きます。 水害地対策に関する件につき議事を進めます。政府に対する質疑の通告がありますから、順次これを許します。綱島正興君。
○綱島委員 昨日、二号台風の件だけを切り離して大蔵大臣あるいは副総理にこれをただしましたところ、本委員会が予定しておつたより実はよほど距離が遠いようでございまして、特に予算の折衝等においてただいままで努めて来られたであろうと予想される農林大臣の御答弁を煩わすほかなく相なりましたので、実はかいつまんでその線の部分を農林大臣にお尋ねいたします。 その前に一応ごあいさつを申し上げておきますことは、二号台風に対する災害の善後措置といたしましては、六党合同の協議会を持ちまして、農業施設を合せて四十億に余る要求をいたすことに相なつておつたのであります。ところがその前に、凍霜害に対する処置が大体熟しておりましたので、なるべくこれに準じた線でやる、しかし凍霜害とこのたびのものとは違つておりますから、違つた分については、やむを得ず違つた部分だけをこのたびのもので特にあらためて補償して参る、こういう線で、本委員会が中心になりまして特に折衝いたし、結局七億五千百三十二万七千円というものを、この二号台風に対する補給金及び利子補給として、政府はこれを計上すべきであるという考えにおちつきまして、その以前五億七千万の農林省自身が示された案に、一億七千万余りを加えまして、初めてかような案が出て参つたのであります。 そこで、大体の経過からして、指数を詳しく申し上げる必要はないと思われますし、農林省が査定しておりました五億七千九百万に、特に会委員会で差加えました菜種本圃肥料補助の部分だけ、すなわち一億七千三百二十二万を差加えました本委員会の要望の事実を、あらためて申し上げるほどの必要はないとは存じますけれども、簡単にこれを申し上げますと、農林省ではよく御存じの通り、わが国の食生活の中に植物油源が欠乏いたしておる等の事情から、菜種の栽培は、総合的食糧生産の見地から見て、特に欠くべからざるものなるがために、農林省においてもその線の方針をとつておられ、もはや安定価格農産品の中に差加えることは旬日のうちに相なるように、立法措置も進んでおる現在であります。ところが一面、この菜種については、共済の処置が何らなく、かりに自由共済がございましても、政府の再保険制度がございませんために、顧みられないということに相なりますので、いろいろ勘案いたしまして、菜種の総植付町歩三万四千六百四十四町歩に対して、特に一町歩あたり五千円、一段歩に対して五百円、つまり四分の一の肥料補助をしよう、こういう線だけを差加えたのであります。これは、当委員会の処置はまつたく妥当な処置でございますので、この点を特に含んで予算処置に御努力相なるように——実は予算処置は政府の最もおもなる勤めでございますので、この点を農林当局にしばしば申し入れておるのでありますが、昨日大蔵大臣に尋ねましたところ、この五億七千九百万の農林省の要求は聞いておるけれども、いまだ七億五千三百万の要求は聞いておらない、本委員会から示されたものは、なるほど書類においては見たが、正式に農林省からは何らかような要求は受けておらないというお答えで、本委員会は実は唖然といたしたような状態でございます。 従つて、まず第一にお尋ねいたしますことは、農林省としては、本委員会が決定いたしました七億五千一百万の利子補給及び補助に対する決定を妥当と思つておられるかどうか。もつと言いかえるなら、農林省がかつて定められておつたものに対して、菜種本圃の肥料四分の一補給にあたり、一億七千三百二十二万の追加を妥当と思つておられるかどうか。この両方に対して、いかなる御交渉をされたか。また今後のお見通しをどういうふうに持つておられるか。こういう二点を伺いたいのであります。
○保利国務大臣 二号台風による災害に対しましては、当委員会でも申し述べましたように、むろん局地的には程度の差はあろうかと存じますけれども、この春の凍霜害による災害対策に準じて扱うべき災害である、かような考えをもちまして、この災害に対しましては、大体凍霜害においてとりました国会の御意見も加わつた凍霜害対策の線に沿いまして、農林省といたしましては、行政当局として、その線のもとに災害対策を考えて、大蔵省に所定の要求をいたしておるわけでございます。ただ、その後北九州等に非常に深刻な災害が続発いたしましたために、それらの再災害の起きました以外の即方におきましては、北九州の災害があまりに深刻でございますために、自然第二号災害の対策をおろそかにするようなことになりがちじやないか。そういうことで、どなたの御意見も、第二災害の対策は至急講ずべしということであつたと思います。私どももまつたくその考えでございまして、あとから起きました災害によつて、前の災害がごちやちやになるようなことのないように、第二災害は第二災害として対策を講ずべきであるという考えで、少くとも私どもが直接の所管をしております農業共済の仮払いであるとか、あるいは災害対策の一環として強く要請せられておりました等外麦の買上げ等の措置につきまして、すでに三十億の共済金を仮払いいたしております。おおよその見込みといたしましては、共済金の支払いはおそらく五十億に達するのではないかと考えておりますが、とにかく三十億はすでに各県に割当をいたしまして、仮払いを進めていただくように手順も立つております。また、災害麦の買上げにつきましても、六等麦を設定いたしまして、五等麦との格差一俵当り八十円を下げる、そういう決定をいたしまして、六等麦を設定して、これを買い上げるという処置もすでにとつておるわけでございます。問題は、営農資金に対する利子の補給でありますとか、あるいは種子購買等に要しまする補助をどういうふうに見るか。農林当局としましては、凍霜害の対策に準じまして、お話のように五億七千万円の要求を大蔵省にいたしておるわけであります。その要求をいたし、すでに最後的に農林省として調べまして、大蔵省に要求しておるさ中におきまして、当委員会におかれまして、ただいまお話のような御決議がいたされました。ところが、実際問題といたしまして、こういうことを申し上げるのはいかがかと思いますが、政府として凍霜害に準じた災害対策を講ずる、それに準じて農林当局で忠実に立案いたしました災害対策要求を大蔵省にいたして、事実困難を非常に感じておるわけでございます。しかしながら、その要求に対する大蔵省の回答が実はまだ正式にございません。ただ、内部的にこれを伺いますと、きわめて大蔵事務当局の事務的に当つていると冒せられるその金額というものは、これはちよつと問題にならぬというふうに私は察知をいたしておるわけであります。それでは、当委員会の決議どころか、農林省で立てておりました——当委員会の御趣意も、これは凍霜害に準じた御決議だと私は承知をいたすのでございますが、それの低目におります農林省の要求がそういう実情にございますので、むろん私どもとしては、どうしても財政当局に事実に対する理解をもう少し持つてもらわなければならぬということを強く感じますとともに、しかし、これは事務的の問題でございます。大体両院の水害対策委員会のいわば共同決議のように相なつておりますこの件は、これはもうある程度事務を離れて、政治的にも考慮しなければならないのではないか。従いまして、そのことにつきまして、私は、大蔵大臣にも、すでにこういう委員会において決議が行われておる、ひとつ重大な御考慮を願わなければ、これは困る。大蔵大臣がたといどういうふうなお話をされたか存じませんが——おそらく今日大蔵大臣の頭も、次々に災害が起つて参りますので、どこがどう受けられているかわからぬのではないか。私は、第二災害に対する本委員会の決議は、これは政治的に御考慮願わなければならぬと思う。私どもの事務当局で農林行政当局としてやつている分については、これはもう事務的に話を進めていただくというようなことでやつて来ておつたわけであります。
○綱島委員 おそらくはすべての委員が非常な失望を感じられたことと思うのでありますが、当委員会等におきましては、実は政府の御方針とあまり離れましては予算に関係することがありますので、でき得る限り歩調を一にするために、連日にわたる審議にかかわらず、非常に気長に今日まで待つてみた結果が、昨日の大蔵大臣の言明といい、ただいまの農林大臣の言明といいい、これを総合してみますと、とうていこれはらちがあかない、これはとうてい問題にならぬじやなかろうか、こう考えられるのであります。大体いろんな火急なこともございましようけれども、水害にあつたというようなことよりも火急にして緊要なることは、ちよつとないと思うのであります。何年ぶりかでかような重大な緊要事にぶつかつておりまして——凍霜害にはなるほど農作物に影響がありましたけれども、別にそこにおる人が補助を受けなかつたからといつて餓死するわけでもなければ、また病気が続発するというような予想もされないのでありますけれども、このたびの水害は、あとに続発した水害とあわせて、その社会的影響が非常に大きい。もしもこれを等閑に付しますならば、政治というものはないんじやないか、こう考えるでありましようし、また、それは社会の指導部を形成する一部の人ばかりが考えろのではなくて、民衆が身をもつてこれを経験する。ことにただいまの社会情勢から見まして、かようなことを投げやりにしておくということは、とうてい忍びざることである。また、治安の上から申しても、国策の上から申しても、非常に損失の多いことでございます。ただいまは帰られたようでありますけれども、実はこの水害が起りましてから一箇月近くというものは、二十七、八県の水害地の代表者の人たちが全部集まられまして、おそらくはこのために費やした滞在費でもたいへんなものだろうと思う。とうとう何らの答えを得ないで帰られて、しかも今日においても答えが得られないということになりますと、この水害対策、ことに農林対策の小委員長をしております綱島のごときは、まつたく面目次第がない。これは一体どういうことだろうか。まつたくきつねにつままれたようで、こういうことで政治が行けるのかどうか、国民に対して申訳ができるかどうか、疑わざるを得ないのでございます。そこで、特に大臣の御所信を、単なる構想的でない、ほんとに具現的な事実を予想されて、御決心と対策とを承りたいと存ずるわけであります。
○保利国務大臣 お話のように、今問題になつております第二災害は、これは主として農業災害に属するもの、特に農作物の災害に対する問題でございます。従つて、これは、ちようどその前にやつて来た凍霜害対策に準じて行うということは、政府も言明して参つて来ておるところでございますから、私どもはその線に沿いまして努力を続けておるわけであります。ただいまのお話の中には、その後に起きました水害とあわせて御議論もあつたように存じます。どちらにいたしましても、特に第二災害を受け、さらに深刻な今回の水害を受けた地方に対しまして、私どもは、これは何としても英断的な措置をとらなければならぬという感じは、まつたく同様に感じておるわけでございまして、その方につきましては、災害突発以来、今日政府としても、あるいは現地に本部を設けるとか、あるいは応急の措置につきましては、かなり手を打つて参つておるわけでございます。この方はこの方でむろん進めなければならないと思いますけれども、当面いたしますところの第二災害の対策ももう荏苒日を送るということはできない。さらに最後の努力をいたしまして、できるだけ御期待に沿うようにいたさなければならぬと考えておるわけであります。
○井手委員 ただいま綱島委員の御質問に対しまして、農林大臣は的をはずした御答弁をなさつたようでありますので、重ねて端的に簡明に農林大臣の御所見を承りたいと存じます。第二号台風が起きましてから、すでに五十日を経過いたしておりますが、まだその予算的措置が決定していないということに対して、主務大臣としてのお考えを承ることが第一点。次に、農林省が計画した菜種に対する補助金反当り百二十六円、収入からいたしますれば五千円ないし八千円を予想される菜種の収入に対しまして、百二十六円の補助金がはたして妥当と考えられるかどうか、これが第二点。農林大臣は今日まで、大蔵省案に対しまして、どういう政治折衝を大蔵省に行われたか、その点を承りたいのが第三点。次に、私どもが決定いたしました七億五千万円の問題につきまして、これを妥当なりとして農林省が取上げ、これを農林省の修正案として大蔵省と交渉される御用意があるかどうか。これらの点を簡明に、イエスかノーかという式にお答えを願いたいと存じます。
○保利国務大臣 今菜種の分について、農林省で反当百二十六円と見込んでおるのは妥当であるかどうか。これは、実際の被害地の実情からいたしますれば農家の主要作物かめちやくちやになつたわけで、私は、この主要作物は、ほとんど春収入の大部をこれにたよつておつたものでございますから、財政が許すならば国として何とか処置ができないものかとは感じますけれども、しかし、農業共済で対象としております麦等につきましてとつておる処置と同じことをやるというならば、これはもう農業災害の趣旨というものもなくなつて参ります。大体次に来るべき菜種の育苗費の補助等を考えるということが、凍霜害にとつた措置に準じて、大体妥当ではなかろうかというふうに考えております。大蔵省とどういう折衝をして来ておるかといえば、大体は事務折衝の範囲であります。しかしながら、毎日大蔵大臣と顔を合せておりますから、いつどうということなしに、とにかく第二災害の問題は延び延びになつておるから、早く結論を出さなければならぬ、特に当委員会の決議の関係についても、農林省行政当局としては、凍霜害に準じて立案いたしましたのは五億七千万であるけれども、国会の意思として、委員会の決議が行われておる七億五千万円というものは、当不当にかかわらずこれを尊重しなければならぬことは申すまでもないことでございますから、従つて、大蔵大臣に対しても委員会の決議が行われておるから、これを無視することはもとよりできない、尊重せられなければならぬから、そのことも考えて、ひとつ大蔵当局において早く内案を示してもらいたいということを要求しておるところでございます。
○井手委員 ただいまも申しますように、五十日も経過して今日なお事務折衝であるという御答弁に対しましては、どうしても了解できないのでありま歩。相次いで大きな水害が起きておる、こういうことを考えますと、一日も早くきめねばなりませんが、農林大臣はいつごろまでに決定なさりたい御意思であるか、その点を重ねてお尋ねをいたします。 次に、農林省の案としては五億七千万円である、国会の方は七億五千万円である、国会の意思は尊重して行かねばならぬということを、同時に大蔵省に申し伝えておくという御答弁でございましたが、それではあの七億五千万円をもつて、大蔵省に農林省の第二次修正案として出される御意思がないのか、くどいようですけれども、重ねてお尋ねを申し上げる次第でございます。
○保利国務大臣 第二災害の予算措置が遅れておるということに対しては、非常に残念に存じております。それだけにどうしても早くこれをきめていただかなければならぬ。私としましては、両三日中くらいにはどうしても結論をつけてもらわねばならぬと考えております。農林省の行政当局者として要求した五億七千万円を七億五千万円に修正をして要求をするかどうか、これは私は行政当局者として非常に困難だと思います。これは政治的に考慮していただくほかないのではなかろうか、そういう意味で私自身も政治的に大蔵大臣に言つておるわけであります。
○井手委員 私どもこれ以上くどくは申し上げません。この両三日中に解決したいという御意思を表明されました。大蔵大臣は二十五日までに回答するということを昨日も申されたのであります。そこで、ひとつ明後日までにはぜひ御解決をいただきたいということをお願い申し上げますとともに、農林当局としてはやはり五億七千万円で行きたい、こういう御答弁でありますが、国会の意思、各党一致の意思を特に念頭に置いて政治折衝をされることを特に要望いたしまして、質問を打切りたいと思います。
○稲富委員 ただいま井手委員から大体質問がありましたのと重復をする点もあるようでございますが、最後に念を押すために大臣にお尋ねしたいと思うのであります。すでにただいま井手委員のお言葉にもありましたごとく、第二台風が起りましてすでに二箇月経過しておりまして、私たちは、今後にもそうでございますが、農村に対する助成というものは次の植付に必要なる準備をすることが大体の目的でなければならぬと思う。営農資金のごときもしかりであります。しかるに、この資金融通に対しましても、あるいは助成に対しましても、その植付の期間を終りますと、その効果というものは非常に削減されることは当然であります。しかもそういうような事情にあります農村に対する救済というものを二箇月も放任するというがごときは、私は、農業行政といたしましては、非常に遺憾な次第であると思うのであります。昨日これに対する大蔵大臣の答弁を聞きましても、その内容については今日検討中だという大蔵大臣の言葉であるのであります。私たちは、二箇月経過した今日、大蔵省がこの支出に対して今日まだ検討しているというがごときことは実に遺憾だ、かように存ずる次第であります。ただいま農林大臣のお言葉を聞きますと、農林省の要求に関しましてはしばしば大蔵大臣に折衝をいたしておるのだ、こういうことを言われております。昨日の大蔵大臣の言葉では、そういうことはあまり知らないのだ、まだ検討しているのだということで、その点非常に話の食い違いを生じておるようでございますが、これに対しまして、はたしてどのくらいの大蔵大臣としての意思表示が農林大臣に行われておるのか、その点を最初に承りたいと思う次第でございます。
○保利国務大臣 大蔵大臣も災害対策の緊切なることはよく承知をされております。しかし、大蔵大臣としてそれだけで事を済ますというわけにも参らぬ、そこで十分農林省から出ております要求及び当委員会の決議を大蔵事務当局において検討をしており、その検討の結果はまだ大蔵大臣に報告が出ていない、その報告が来すまで待つてくれという趣旨でありまして、私は毎日のように話しておりますけれども、そういうように受取つております。これは事実ありのままを申し上げます。
○稲富委員 なおまた、昨日の大蔵大臣の言葉によりますと、われわれは凍霜害の例によりたい、ところが凍霜害に対しては、大蔵省はあまりのみ過ぎたという非難さえ受けたのだということを、きのう大蔵大臣に言つておりました。私たちは、凍霜害とこのたびの水書とを比較いたしますと、凍霜害の助成に対しましては、これは現物がありますので、肥料代であるとか、農薬代であるとか、そういう助成の方法が立てられると思うのであります。ところが水害におきましては、麦においても、菜種においても、ちようどその収穫季節にありますものは、これはもう回復も何もできないような一切をなくしたという状態でございます。これは、農民から申しますならば、凍霜害よりもさらに悲惨な状態に置かれておると思うのでございまして、これに対しまして、ただ凍霜害の例によることなく支出をしていただきたいと思うのでございます。その事実においては凍霜害よりも悲惨な状態に置かれておるということを、どうも大蔵大臣は御認識がないようでございます。もちろん所管の農林大臣は十分御認識になつておると思うのでございますが、所管の農林大臣といたしまして、大蔵省に折衝される場合におきましては、その点の認識をまず第一に考えていただきたいと思うのでございますが、これに対して農林大臣はいかなる御認識を持つておられるか、承りたいと思います。
○保利国務大臣 予算措置を講じますについて、第二災害対策を凍霜害に準じて行うべしという原則の上に立つとしましても、実際の災害の実情はどうなつておるかということを政府に徹底せしめるのが、私の責任であるというように思つております。従つて、今日まで、その点についてはしばしば各位の認識を深めるように発言して参つておるわけでございます。農作物の災害が起きた場合に、一応現行の制度としては、農家の浮沈に関するような大きな作物の被害については、それが全国的なものであれば農業共済という制度が成り立つておるわけでございまして、それによつて不十分であつても幾らかの助けになるのでございますけれども、今度の異常な農作物の災害については、それで行かない面が出ておることは私もよく承知をし、それを話しておるわけでございます。もちろんこれは財政事情が許されますならばというもどかしさを感じますが、感じます中におきましても、行政当局を鞭撻いたしまして、そういう点も加味しつつ実は要求を出したつもりでおるわけでありますから、私ども行政当局者といたしましても、ぜひあの程度の対策は立てなければならぬということでやつております。しかし、委員会の決議につきましては、これはむろんそういう根拠の上に立つてはおられますけれども、これはまた別個に政治的に考えるべき問題だと思います。
○稲富委員 ただいま農林大臣から農業共済の問題が出たのでありますが、御承知のごとく、このたびの農林省の案といたします五億七千万円というものは、菜種に対する共済関係というものが非常に弱いのでありまして、しかも先刻申し上げたように菜種が収穫期に被害をこうむつた。これは農業共済の対象になつていないので、この菜種に対しては特別の処置をやつてもらいたいというのが、一億七千万円という増額の結果になつたわけであります。これに対して、農林大臣より、もちろん農林省案としての五億七千万円は認める、さらに一億七千万円は委員会の案として尊重するというようなお言葉があつたように先刻承つておるのであります。しかし、これに対しましては、もちろん尊重されるというのでありますから、これが実現に御努力はせられると思いますが、この菜種の一億七千万円というものは、先刻申し上げましたように農業共済外にありますので、農民の悲惨事というものは、言語に絶するものがあるのでありまして、そういう立場から、われわれ委員会といたしましても妥当なものであると考えておる策でありますから、これに対しては特段の善処方をもつて、ひとつ大蔵省に折衝していただきたいと思いますが、農林大臣のこれに対する決意を承りたいと思います。
○保利国務大臣 行政当局者としての要求は要求としても、この菜種に対しては、政治的にできるだけ配慮しなければならないという実情にあるという面に立つて、努力いたしたいと思います。
○稲富委員 最後にお尋ねいたします。先刻からの農林大臣の御答弁によりまして、農林大臣は委員会の議決を尊重する、これは政治的に尊重しなければならない、こういうことで、昨日の大蔵大臣の答弁よりもその点はいささか私は気をよくするわけでありますが、ただ、昨日の大蔵大臣あるいは副総理の話を聞いておりますと、どうも委員会よりも事務当局の意見の方を尊重するような意向が多分にあつたのであります。ことに、大蔵大臣のごときは、委員会としてはそういう決議がしてあつても、大蔵省の方では事務的にこれがまだ進んでいないのだというような点もうかがわれましたので、われわれは、議会政治の立場から、その考え方の違うことを指摘いたしまして、遺憾の意を表したのであります。私たちは今後この委員会を進行して行く上におきまして、次に来る水害の対策に対しましても参考になるのでありますが、少くともわれわれ委員会が物事を議決するにあたりましては、委員会としても十分なる資料と慎重なる態度をもつて最後の決定をいたしておりますので、事務当局の意見であるとか答えをまたなければ、この委員会の趣旨に沿えないという政府の考え方は、今日の代議政治を尊重しない官僚政治の現われと言わなくちやいけないと思うのでありまして、最も遺憾千万な言であると思うのであります。私たちは、今後この委員会の運営に対しましても、ただいま申し上げましたような問題が当然起つて来ると思いますので、農林大臣として、委員会の議決というものが本会議に次ぐところの重大なる権限を持つものであるというわれわれの認識に対して、いかなる考えを持つておられるか、参考に承つておきたいと思うのであります。
○保利国務大臣 行政当局者といたしましては、起きました事態を正確に捕捉して、現行制度において許される限り立案をいたす、そしてそれを執行できるようにいたすという権限を持つておると思います。従つて、これに対しては十分に考慮いたしておるつもりであります。なお、この委員会の決議は、特に院議をもつてこの委員会が構成せられ、そして現地の視察あるいは資料の収集等によつて得られておりますから、あるいは純事務的にこれが立案せられたものとは一概に断言しがたいところもあろうかと思いますけれども、しかし要するに実際の実情に即してこれだけのことをなすべし、もちろん財政的考慮も相当払われた上のことであろうと存じますから、私はできるだけ尊重して行かなければならぬ、こういうように思います。
○稲富委員 私の質問は終りましたが、最後に、五億七千万円の最後の決定額といたしましたものに対しましては、与党であります自由党の政調会及び大蔵当局の意向もある程度までそんたくせられた上で決定になつているものだということは、ひとつ大臣も御認識を願いたいと思うのであります。ことに、その当時予備金の残りが八億あるのだから、これならばただちに予算措置もできるのだ、支出の方法も考えられるのだいうことも、われわれは内々承つておりましたので、一日も早くこれの解決の急なることをわれわれは考えまして、七億五千万円を妥当として決定したのであります。しかもこれは各党一致の議決を得てやつておるわけでございますので、今日政党内閣でございまする吉田内閣におきましても、その点はひとつ十分尊重されまして、これが決定に対しましては特に所管大臣であります農林大臣の格段の御努力をお願いいたします。もしも、各党が一致しまして、しかも本会議で決議いたしましたこれが、あるいは事務当局の考えによつてゆがめられ、遂行ができないということになりますと、われわれは当然、それは委員会の存在そのものに対しましても、また今後われわれが各党一致をもつてやつて行く水害対策等に対しましても、重大なる決意をやらなければならないような結果に相なつて来ると思います。従つて、これに対しましては農林大臣が十分なる御努力をやつていただかんことを切にお願いいたしまして、私は質問を終ります。
○村上委員長 大臣に対する以外の問題に対しまして質疑の通告がありますから、これを許しますが、ただ、農林大臣は今参議院の予算委員会から呼ばれておりますので、簡単にお願いいたします。松前重義君。
○松前委員 先日農林大臣にお伺いいたしましたが、今度の水害の大きな原因の一つとして、山林に対する政策、すなわち林野政策の根本問題に触れなければならないと思うのであります。戦争中に山の木は切られ、そうして戦後におきましては平地林さえも伐採された。このようなことの結果が、土砂を含んだ水によつて今日のような災害を生み、また洪水の原因をつくつたということは、申すまでもないのであります。河川を治めんとするものはどうしても山を治めなければならないのであります。その意味におきまして、国有林に対しましては林野庁においてある程度統制的計画的な林野政策をとつておられるのでおります。けれども、民有林に対しましては、少くとも計画性のないいわゆるその後における濫伐のごときは、現在の民有林を放任した結論として生れたものであります。小くとも、これらの民有林に対しましても、相当政府の計画的な伐採あるいは植林についての新しい政策が生れなければならないと思うのでありますが、農林大臣はどのようにお考えでありましようか。
○保利国務大臣 問題はきわめて根本的な問題でございますが、濫伐に至りましたのはむろん戦争の結果でございますけれども、同時にまた、終戦後占領軍の占領によつてもろもろの大改革が行われ、山林等においてもその一半をとられるのじやないかという一応の危惧が抱かれた。戦後においてもきわめて不必要な濫伐が行われたということは免れなかつた。しかし、おちついた今日においては、国有林におきましては一定計画のもとに造林もいたし、また森林法の制定で、民有林といえども濫伐しないように、伐採制限等を行つて参つておりますけれども、このままずつと行つてよかろうということは、だれしも考えないところでございます。根本的な考えとしては、日本のように小さいところで、しかも森林原野の資源を豊富に持つておるところといたしましては、国土の総合計というか、三千七百万町歩を有します面積のうち、一体どのくらい山林として経営するか、どれくらいを牧野採草地として経営するか、そのうちどれくらいを放出して農耕地として持つて行くかという、基本的な計画が打立てられなければならぬというようにみな考えております。しかし、今度の水害の話を伺いましても、繁茂しておる森林地帯は、風が伴わなかつたために比較的被害が少かつた、荒廃しているところは激甚な被害を受けたということが実証されておる上からいたしましても、造植林ということが非常に大事であるということが立証せられておるわけであります。そういう国策的な根本政策を打立てる前に、どうしても治水上きわめて重大な関係のあるような所は、保安林設定をするということも考えて行かなければいかぬのじやないかということで、研究を願つておるわけであります。
○松前委員 同じ農林省内におきましても、開拓地の所管と山林関係所管とは、常に相互に争いをやつておるような状況でございます。すなわち、開拓地関係は、開墾地の面積をふやさんがために、りつぱな森林さえも伐採して開墾地にしようというような方向に向わんとし、そのため相当にりつぱな山林といえども伐採されつつあるような現状に見えるのであります。 〔委員長退席、平井委員長代理着席〕 これらに対しまして、ただいま、国土総合開発という立場から、これらの問題を考え直さなければならないという御意見でございましたが、これに対して、同じ農林省内においても、かような摩擦相剋と申しますか、相互の衝突が起つておりますので、これに対して早急に新しい災害復旧の工事が行われ、あるいはまた災害復旧に伴つておのおのの施設が復旧され参るようなことになるといたしますならば、できるだけ早くこれらの総合的な施策をやるところの具体的な計画機関を必要とすると思うのでありますが、これに対して、農林省では、具体的にこれらの計画機関の設定についてお考え願つておられますか、伺いたいと思います。
○保利国務大臣 御質問の趣意はよく私どもわかるのでございまして、この間当局者の話を聞いてみますと、開墾適地として指定されて切り倒された地帯が一体どのくらいあるかといえば、かなり多数のものである。それでは実際それが開墾され開拓されておる面積がどのくらいかといえば、きわめてわずかである。じや何のために一体山林を切り払つて開墾しようとしたのか。そこに驚くべき矛盾がある。それが数字の上に出ておるようでございます。按じますのに、占領軍が占領政策当時に何でもかんでも耕地をふやせということの必要から、とうてい農耕地になり得ないようなところまでも指定をしてやつた。それで木は切つたけれども、あとは荒れたままということになつて、そういうところは、結局は入植開拓には不向きなところに実際の面においてはなつておるのです。それがまた積り積つて治山治水の上に大きな影響をもたらしておるということになりますから、そういうところはまた山へもどす、実際に入植開拓に適応しないようなところは、山林の計画の中に返してしまうということは当然ではないか。内部において不統一があるということの御指摘は、私は実際あつたかどうかわかりませんけれども、そういうことのないようにして行きたい。そういう方向でこの面は解決しなければならぬ。さらに調整の機関につきましては研究いたして行きたいと思います。
○松前委員 この問題は、この水害を契機として行うということが最善のチヤンスではないかと思われるのでありまして、こういう大被害が起りましたことによりまして、一切のものは解決し得る時間的なチヤンスであると思われるのであります。ぜひこれは早急に保利農林大臣の御在職中に解決していただきたいと思うのであります。 もう一つは、農地において今度荒廃いたしました面積は非常に大きい。しかも、その荒廃の姿はさんたんたる状況であり、復旧といつても普通の復旧ではないということは御承知の通りであります。これらの復旧に対しましては、よほどこれは——従来のように農家の諸君にまかしておいて、はたしていつの日に復旧できるのであるか。もちろん復旧に対する全面的な国庫負担を必要とすると思うのでありますが、金とともに復旧し得る力というものは、実は地方にはなかなかないのであります。この復旧に対しましては、どうしても農林省が中心となりまして、いわゆる機械力を百パーセントに利用して、能率よくこれをやらなければならぬ。このように、相当に大規模な機械的な復旧部隊というようなものを今日設定しなければ、予算はあつても復旧の目的を達することはできない。このことを私どもは痛感いたしておるのでありますが、農林省におきまして、これらの具体的な計画をお持ちであるかどうか。ただ、金をやつたから、農村に幾ら投じたから、国費で負担するからということだけをきめても、とうていこれは不可能なことに属すると思うのでありますから、この点に関する農林大臣の御意見を承りたい。
○保利国務大臣 まつたくその通りでございまして、私ども数年前の災害の当時に実際見聞いたしましたところによりましても、農耕地にこれだけ石瓦が流れ込み、小石のかぶつたものがどうなるかという感じをしておりましたが、一たびこの機械力が参りますと、驚くべき、とうてい戦前に考えられないような速度でもつて復旧されている事実も承知しているのごございます。機械、動力、そういう点を大きく取上げて行かなければならぬと考えております。
○松前委員 ただいま私の質問に対して抽象的なお話でありましたが、政府委員でもけつこうでありますから、とられている御処置を承りたいと思います。
○渡部政府委員 今度の災害の深刻さというものは非常に大きいのであります。私どもの方では今までのやり方では不十分であると痛感してありますので、すぐの問題といたしまして、交付金で排水ポンプに二千万円出すことにしました。これは国の所有で県に貸して、その所々に適当した運営をさせて行く。それと同時に、今農地事務局等に、土砂のとりのけ、あるいは農地の流失の回復等について、ブルトーザーであるとか、その他の機械でどういうふうにするかということを檢討させておりますので、これに対する応急的な予算上の措置も考え、なおまた、直轄でどの程度やつたらいいのか、あるいは今のところ直轄でやるよりは、府県にお願いして、機械とかいろいろなものを整備したらいいのじやないかという意見も、中では相当有力でありますので、もう少し現地の意見も取入れて、さらに檢討を加えて考究したいと考えております。
○松前委員 ただいまの御答弁はまことにたよりないお話でありまして、もう少し農林省が真剣にお考えいただかなければ、いつの日にあの荒廃した、さんたんたる耕地が復旧できるか、これは想像もつかない長い期間を要することは申すまでもありません。その間に失われる日本の農産資源が幾らで似るかということを考えまするときに、これはとうてい、今までの災害復旧のようなつもりでのんきに考えておつたのでは、問題にならぬと思うのであります。この点につきまして、私ども現地を見て、あの砂利だらけのいわゆる荒廃した川原になつたところ、あるいはまた火山灰が数メートル堆積したところの農地を、しかも酸性の場と化しておるとの農地をどうして元のようにするかという問題が、今までの農林省のお持ちになつておられた一切の知識やあるいは経験によつては、とうていこれを解決することはできないような感じがするのであります。ただいまのお話を承つて、なおその感を深くするのであります。できるならば、農林省におきましては、これらの問題についてはその専門的な各方面の経験者、あるいは学識ある諸君も集められまして、そうしてこれらの総合的な結論に基いて機動性のある、しかも一千万円のブルトーザーを買つたとか、そんなけちなことでなくて、本質的な大機動部隊をつくつてこれを処理して行く、中央が中心になつてやらなければ、地方ではとうていそんなことまで考えられない。ほかのたくさんの地方行政の煩雑なものに対処して行かなければならないにもかかわらず、またそれも地方にまかせるというようなことでは、これはとうてい目的を達することはできないのであります。農林省は、今のようなまことに貧弱なお考えでできると一体お考えになつておられるか、あるいはまた私が今申し上げたような根本的な新しい、たくましい機動部隊の設定によつてのみ可能である、それをやるのだというお考えであるのか、伺いたいと思います。
○渡部政府委員 お話の点は私どもも同感の点が非常に多いのであります。これはおしかりをこうむるかもしれませんが、ただいまお話がありましたように、役所の中の動きが地方と本省、あるいは農林省と建設省というふうな関係で、はたから見ていただくと実にまどろこしい話でないかと思います。お説のような点は、中では非常に検討を加えておるのであります。この間も、私としましては、直接の担当ではありませんが、建設省の官房長とも話しまして、これはとにかく建設省と農林省のそういうものを動員して、内閣に一つの機動的な機関を早急につくつて、それで押しまくるというような——言葉は悪いのですが、今までの考え方をかえて行かないと、こういうふうにぐずぐずしているうちに日がたつてしまうのではないかということは、中では相談しておりますけれども、まだ外にこうやるのだということを申し上げる段階まで行つておりません。お話の点は、帰りまして、この異常なひどい災害が一日も早く解決できるようなことに、私といたしましては努力したい、大臣その他の上司にもよく松前委員のお話を伝えまして、そういうようにやりたいと思います。
○松前委員 ただいまのお話を承つたのでありまするが、しかるというわけではないのでありまするが、まことにまだろこしい話で、もう災害が起つてからすでに二箇月にもなんなんといたしておるのにもかかわらず、また今後におきましておそらく二百十日まで台風もやつて参るでありましよう。長い間の雨で土地はゆるんでおるのでありまするから、まだどのような被害が起らぬとも限らないのであります。すみやかにこれら大自然との闘いに対してもつともつとまじめに取組んで、ただいたずらに金さえやればいいとか——もちろん金もやらなければなりませんが、そのようなことだけでものは解決するものでなく、ほんとうの機動的な実力によつて大自然と闘つて行かなければならないのであります。私は、技術屋でありまするから、特にこのことを強調いたすものであります。国の政治が単にそのような条文に書いたことだけで一応は決定されても、その裏づけとしての強力なる機動性がなければ、決してこのような大自然のいたずらに対抗できはしないと思うのであります。どうか、この問題につきましては、今後に起るべき事態をも考慮されまして、これはもうほんとうに一日も早く——ことに農地の復旧どいうものは、あの状況を見てみましても、広汎なる範囲における災害であり、しかも土砂の堆積や、また火山灰の堆積などの状況を見れば、これはもう単にくわや、すきくらいでは問題にならないのであります。どうぞ、この点におきましてはのんきに構えないで、一日も早くこの問題を解決していただきたい。どうか大臣にもよくおつしやつていただいて、具体的にこの問題に対するお答えを次の委員会においてお願いをいたしたいと思うのでありますが、よろしゆうございますか。
○渡部政府委員 よろしゆうございます。
○平井委員長代理 通商政務次官が見えておりますので、質疑を許します。熊谷憲一君。
○熊谷委員 私は、主として中小産業、ことに炭鉱方面のことにつきまして御質問をいたしたいと思います。ただいま松前さんからもお話がありましたが、すでに水害が起つて、一箇月になんなんとしておる。しかるに事はなかなか運ばない、どこにその原因があるか、これ以上しんぼうができないというような空気もあるのでありまして、その点をよくお考えいただきまして、御答弁をお願いしたいと思うのであります。 二、三日前でありましたか、二十日の日でありましたか、中小工業その他につきまして今まで十五億の預金寄託があつたのでありますが、それにさらに十億円追加した、それから開発銀行の五億五千万円にさらに五億円を追加したということでありますが、この二つの金は全然新規の金であるかどうかということをお聞きしたいのであります。と言いますのは、御承知のように、開発銀行の石炭のわくに四十億円の合理化資金があるのでありまして、この金を新しく出すから、ただいまのこの石炭のわくから金を減すというようなことになつては困る、また従来の復金とかあるいは見返り資金、開銀の融資残高とは全然別個のものであると承知してよいかどうか。また、この資金を融通するにあたつて、旧復金債と差引勘定するようなことはないと思いますが、その点をひとつ、けちな質問でありますが、はつきりしておいていただきたい。
○古池政府委員 お答え申、し上げます。開発銀行からとりあえず出します分は、これは必ずしも炭鉱に限つたわけではございません。従つて、炭鉱のわくというものとは全然別でございまして、一般に今回の水害によつてお困りになつております中小企業者の便宜のために出したのでございます。なお、ただいま国会で御審議を願つております中小企業金融公庫が成立いたしましたならば、そちらの方に肩がわりするわけでありまして、要するにそれまでの臨機の措置としまして考えたのでございます。利息もこれは六分五厘ということに相なつております。従つて、復金関係とか従来の開銀のわくというものとは別途に考えていただいてけつこうだと思います。
○熊谷委員 少し違つた点がありますが、七月二十日新しく開録のわくに追加された五億円というのは、石炭に対する金であるというふうにわれわれは聞いております。昨日大蔵大臣からそのお話があつたのでありますが、その点についてお聞きしたいのであります。
○古池政府委員 お答えいたします。ただいま私が申し上げましたのは五億五千万円の品でございまして、二十日というのはさらに確かめた上でお答え申し上げます。
○熊谷委員 きようは二十日からもう二、四日たつておりますよ。その点がはつきりしないようでは困りますが、きようも大蔵大臣がはつきり言われましたし、その前にすでにある筋から二十日の日にそういう話合いが済んで、新聞にも発表になつたとわれわれは確かに聞いておるのでありますが……。
○平井委員長代理 熊谷委員に申し上げますが、大蔵大臣と古池政務次官の話が食い違つておるように思いますので、御研究の上午後の委員会にでももう一度出席を願つて、そのときひとつ質疑をお願いしたいと思います。
○熊谷委員 そこで、その十億円とかあるいは五億円の追加があつたのはけつこうでありますが、これが単に出したというだけでは困るのでありまして、ほんとうにその業者の手にすみやかに円滑に渡る必要があると思うのです。そうしなければ絵に描いたぼいもちみたいなもので、何ら効果はないと私は考えます。そこで、政務次官も御承知のように、これは中金とか開銀あるいは一般の市中銀行から出ると思うのでありますけれども、銀行の業務というものは、こういう非常の水害の際でありますから、多少手取り早くやつてくれると思うのでありますけれども、実情は、日ごろから銀行と取引のない業者あるいはすでに満度まで借りておるような業者、ことに石炭については、重油とか外国の石炭の輸入がありまして、相当の打撃を受けており、付来どうなるかということについて心配をしておる。そういう場合に気持よく貸してくれぬと私は思うのであります。しかし、多くの労働者をかかえてゆる。ことに炭鉱は賃金の支払いにも困つておる。できるだけすみやかににれが業者の手に度るようにするためには、どうしたらいいかということについて、政務次官の御所見を伺いたいのであります。
○古池政府委員 お答え申し上げます。ただいまのお尋ねはまことにごもつともであると思います。大炭鉱と違いまして、中小炭鉱におきましては、いろいろの面で今困つて来ておる。そこへ加えて今回の水害でありまするから、何としてもその間のつなぎ資金を早く手に入れるということが急務であることは、よく承知しておるのであります。しかしこれは、国が直接国の機関を通して出すというわけではございませんので、やはり一応従来の金融機関の手を経て出すということになります関係上、その原資は、国が相当な手配をいたしましても、実際必要とする方々の手に渡るまでには、若干の日数がかかるのはやむを得ぬことだろうと思います。しかし、その若干の日数はできる限りこれを短縮せねばいけませんので、これにつきましては大蔵省と十分に相談をして、ただいま御希望のありましたようなその趣旨が透徹するように、今後努力をいたして行きたいと考えております。
○熊谷委員 せつかくでありますが、ただいまの政務次官の御答弁では実は満足できないのでありまして、実情を申しますと、なかなか業者の手に渡つていない。十億とかあるいは二十億と言われますけれども、わずか数千万円くらいしかこの一箇月間に業者の手に渡つていない。何か方法を講じないと絶対に渡らぬと思う。 そこで、お尋ねしますが、政府におかれて、利子補給とか、場合によつては損失補償までもお考えになつておるかどうか、お聞きしたいのであります。もしお考えになつていないとすれば、どういう方法ですみやかに業者に渡るか。単に大蔵省と相談してよろしくやるということだけではどうしても満足できない。労働者の賃金の支払いにすら困つております。その点について確たる御意見を拝聴したいのです。
○古池政府委員 ただいまのお話まことにごもつともだと存じますが、金融機関といたしましては、やはり責任をもつて貸す以上は、相当調査も必要であろうかと思うのであります。やはりその場合に損失が起つたことを考えて、回収ということもむろん念頭に置いてやるのでありますから、その辺に若干の日数がかかるというのも当然か患いまするが、それならばどんどん早く貸出しするにはどうしたらいいかと言いますれば、今の回収不能のような場合を予想して、その危険を自分たち金融機関が負わないで国に負つてもらうというような方法を講ずれば、割合に早く行くかもしれませんが、しかし、その場合に、たとえば損失の補償であるとか、あるいはまた利子においても若干国が補給するとか、そういうような特殊な助成措置というものは、できれば非常にけつこうなことでございまして、われわれも十分に検討を余え、また政府部内でも打合せを進めておるのでありますけれども、何しろそうなりますと、炭鉱にだけ損失を補償するというようなわけにも参らぬので、一般の融資に対して政府が損失を補償するということにも当然成行きとしてなつて行くと思います。そうなれば、これは単なる行政権の作用だけではでき得ないと私は考えます。いずれにしましても、国会の承認を得、あるいは法律案として通していただくというようなことが必要ではないかと思いますので、事きわめて重大になつて参りまするがゆえに、研究はいたしておりますけれども、ここで簡単にお答え申し上げるまでの段階には達しておらぬということを御了承願いたいと思います。
○熊谷委員 ただいまのお言葉の中に、炭鉱以外の一般中小工業にも及ぼす、炭鉱だけなれば行政措置でできるように聞きましたが、さようでございますか。
○古池政府委員 そういう意味ではございません。炭鉱にのみ出した場合におきましても、国が補助するような場合には、やはり立法手続がいるということであります。
○熊谷委員 私は、単に石炭工業だけに限定して、損失補償とかあるいは利子補給をしろということを言つておるのではないのであります。やはり一般的にやらなくてはいかぬと思います。こういう際でありますから、どうしてもそういうような法律ができないと、結局十億出したとか二十億出したと言つただけであつて、ほんとうに労働者の賃金も払えないし、炭鉱の水も出すことができいし、また店舗の修繕もできぬし、どうもこうもならぬと思うのです。どうしても損失補償の法律をつくるようにお考え願いたい。もしできなければ、われわれとしても考えてそういうことをせにやならぬのじやないか、こういうふうに思います。なお手続の問題でありますけれども、開銀あたりの取扱いは、実際問題として当つてみますと非常に書類煩瑣であつて、金の貸出しまでに三箇月も四箇月もかかつております。そういうことでは間にあわぬと思います。これらにつきましてもできるだけ簡便なる方法でやつていただくように御考慮願いたいと思いますが、それで、ことに損失補償の点についてもう一ぺんよくお考え願いまして、はつきりしたお答えを願いたいと思います。それによりまして私どものとるべき態度もきめて行きたい、こういうふうに考えております。
○古池政府委員 お答え申し上げます。損失補償の問題は現在検討と申し上げましたが、その通りでありますけれども、この問題については、なかなか政府部内でもまとまりかねておるような状態でありまして、通産省としてはぜひそういうことをやつてほしいという希望を強く持つておりますが、他の省の関係もございますので、今のところそれはなかなか難航しておるということを申し上げたいと思います。 それから、先ほどお尋ねの件でございますが、ただいま確かめましたところ、お話のように預託が十億、開銀からの融資が五億追加ということに、昨日大蔵省の方から通知を受けておるのであります。なお、これは石炭だけかどうかという問題でありますが、われわれが通牒を受けました範囲では、以上は石炭の事情をも考慮の上という条件にはなつておりますが、石炭だけということではないように承知しております。
○熊谷委員 そこで次は、今の政府預託金と申しますか、商工中央金庫あるいは開銀を通じてお貸しになる金についての利子補給の問題です。これにつきまして何か案があるように聞いております。通産省かあるいは対策本部が知りませんが、御存じでしたら御答弁願いたい。
○古池政府委員 お答え申しますが、利子補給の問題はまだいろいろ政府でも検討しておりまして、ここに成案として申し上げるまでの段階には至つておらぬのであります。ただしかし、ほんとうに試案として今考えておりますものでもお話するようにということでございましたら、これは別に政府の案という意味じやなくてお聞きとり願つてもいいかと思いますが、よろしゆうございますか。——大体私どもがひそかに考えておりますのは、この利子補給によつて助成する対象となります資金は、大体次のようなことにしたらどうかと思つております。それは、山口、福岡、佐賀、長崎、熊本あるいは大分、この西日本の水害地に事業所を持つておられ、また今回の水害によつて損害を受けられた中小企業者に対しまして、それが来年の三月一ぱいぐらいまでにその損害の復旧のために必要な資金として貸付をしたものであるという限定を置きまして、それからその利率は当該金融機関が通常の同様な場合の貸付において付した利率と、今回国が補給するとするならばその補給しました利率、その差額についてさらにそれだけ引下げた利息によつて貸したという貸付、それから償還期限は半年以上三年以内ぐらいの程度のもの、こういうような大体の対象を考えて今研究しておるのであります。それから、補助の率はどんなものか、これも研究中でございますが、県が、ただいま申しましたような金融機関に対しまして、たとえば次に申し上げますような割合で利子補給を行つた場合には、その経費の半分を国が見るというふうな方法にしたらどうか。たとえばこれはほんの一例でございますから何ですが、個人ですと百五十万円ぐらいまでは年五分以下の率で貸す、それから一千万円までぐらいは年四分くらい、こういうような利息をもつて補給を行つた場合には、その半分は国で見るということにしたらどうかというようなことも考えておるのでありますが、これは先ほど申しましたようにまつたくのまだ試案であつて、公的にはあまり権威がないものでありますから、さよう御承知願いたいと思います。
○熊谷委員 ただいまのお話に関連しまして、昨日でありましたか、大蔵大臣から国と県と業者が三分の一ずつ負担するようなことを考えておるというような話もあつたのであります。利子補給ということをもう少し考えておるということだけでなくて、できるだけ早く具現していただきたいと思います。それから、ただいまの御説明のうちに抜けておりましたが、利子補給の対象となる金融の限度をたしか一千万円というふうに聞いておりましたが、一千万円では、これを炭鉱を例にとりますと約四〇%は金額的に救われるのであります。但し六〇%はカバーし得ないような状況でありますから、利子補給の法案をつくられるにあたりましては、一千万円を三千万円にしていただく。そうすると大体この炭鉱の大部分を網羅できるのではないかと考えております。その点についての御所見を承りたい。 もう一つは、一週間くらい前に改正になりました信用保険であります。これも保険の金額は六〇%から八〇%に上つた。水害地については保険料を特に安くするというような政令ができるようなふうにも聞いておりますが、それともからみ合せまして、片一方を三千万円に引上げるならば、信用保険の方の限度も三千万円に引上げていただきたい、こういうふうに私は考えるのでありますが、それに対する御所見を承りたいと思います。
○古池政府委員 大体われわれは中小企業対策の一環として考えておるのでございますが、従来は中小企業と申せば大体五百万円以下がその対象になつておつたのであります。今回の中小企業信用保険法の改正あるいはまた中小企業金融金庫法の制定にあたりまして、それを一千万円まで引上げたのであります。この一千万円まで引上げるということにつきましても、相当国会の皆さんの間にも議論があつたことは御承知の通りだと考えるのであります。従つて、今回の利子の補給なりあるいは信用保険の保険料率の割引という点につきましても、一応政府は一千万円以内という線で考えておるのであります。ただいまのように一千万円以上あるいは三千万円まではその対象とするということになりますと、これは、従来の観念から言いますと、中小企業の域をあるいは越えておるように考えまするので、相当慎重に考えなければならぬと存ずるのであります。 それから、信用保険法による保険料率の割引につきましては、国が保険料の三分の一を負担するということは、これはきまつている問題であります。われわれの考えとしましては、残る三分の二のうちの三分の一は地元の関係府県において負担を願いたい、従つて事業者の方は残りの三分の一を負担すれば足りることにしたいと考えておるのでありますが、ただいまのところ県側の御同意を得るまでに至つておりません。そうすれば、結局国が三分の一だけを負担して、残りは事業者あるいは金融機関の方において負担せられるという結果になろうかと思います。
○熊谷委員 私は、ただいま申し上げましたように、一千万円をできれば法律上も三千万円に引上げていただきたいと考えますが、もしそれできないとすれば、一千万円以上の損害を受けた者に対しては、どういう方法で救済をしてやろうというお考えであるか、そこをお聞きしたい。
○古池政府委員 今のところ一千万円以上の金額につきましては検討中でありまして、まだその結果は御報告するまでに至つておりません。
○熊谷委員 その法律の改正がどうしてもむずかしいとすれば、こういう方法では考えられないかと思いますが、それ以上のものは開銀からカバーしてやる。もし今の考え方が、中小企業金融金庫でございますか、それができれば肩がわりするということになりますと、また一千万円で頭をちよん切られる。それでは救済ができないわけでありますから、開銀の石炭わく以外に、災害復旧のわくをつくつて、そこでそれ以上の業者に対しては救済をする。しこうして、片一方の一千万円以下については、信用保険にしてカバーされて、リスクを見ておるわけでありますから、それとつり合いをとるために、損失補償の法律をつくるとか、あるいは利子については先ほど六分五厘というお話がありましたが、適当な利子補給か、あるいはそれにかわるべき制度をつくるようにしてはどうかと思いますが、その点につきましての御意見をひとつ拝聴したいと思います。
○古池政府委員 開銀のわくは、中小企業としてのわくを今考えておりますので、一千万円を越えることになりますと、これは従来の中小企業のわくではまかない得ないわけでございますから、自然別途に新しい考え方でもつて行かなければいけないと思つております。従つて、その点につきましては今後検討をいたしてみたいと思います。
○熊谷委員 今申し上げたいろいろな問題がありまして、まだ研究中のような点が多いのでありますけれども、最初申し上げましたように、これは急がぬと、せつかくのことが何にもならぬと思うのです。場合によつて炭鉱などの労働者に賃金が払えないということになれば、相当な騒ぎになりはせぬかと私は憂慮するのであります。できるだけ急いでやつていただきたい。できなければわれわれもまた考えなければならぬ。従来大蔵省とどういう交渉をしておられるか、あるいは大蔵省のこれに対する意見が従来どうであつたかどいうことを、ひとつお聞かせ願いたいのです。
○佐久政府委員 交渉の過程の問題でありますから、私からかわつてお答えいたします。先ほどの開銀、中小企業のわく以外の石炭融資を別に考えたらごうか、この問題についてのお話だと思いますが、すでに出された金がどの程度現に流れておるかという実情を把握しないと、今すぐに、あとの問題を幾ら出すかを決定できないというようなことで、実は話が進んでおらぬのであります。また、すでに出されたもので、現実に幾らの貸出しがあつたかという数字も、的確にはまだ把握されていないようであります。それから、損失補償などの問題について、これは私の直接の所管ではありませんが、炭鉱の金融の問題を何とかしたいという念願から、大蔵省としばしば折衝いたしておりますが、これについては、大蔵省は全面的に反対であるという意向を表明しております。
○熊谷委員 その点につきましてま、ひとつできるだけすみやかに政府部内の意見を統一しまして、きようにでも、あるいは次の委員会にでも、はつきりした御返事を願いたいということをお願い申し上げます。それから、今度はちよつと違う問題でありますが、特別鉱害の復旧地域と申しますか、今度の水害でさらにあぶない家屋が非常にふえて、このために約五億近い金がいるというような話を聞いておりますけれども、これに対して、政府として一般会計からの繰入金に関する法律をお出しになる用意があるかどうか、それから、一般鉱害に関する住宅復旧でありますが、それらの点につきまして、鉱業復旧団に対して、どういう措置をとられる方針であるか、承つておきたいと思います。
○佐久政府委員 鉱害の復旧につきましては、ただいまお話のありましたように、一般鉱害と特別鉱害がありますが、特別鉱害におきましては、公共施設と非公共施設——非公共施設と申しますのは主として家屋でございますが、それの復旧計画がございます。それで特別鉱害で一般家屋として復旧を予定されましたのが、最初の計画で一万一千戸余りであります。そのうち二十七年度末期に復旧を完了いたしましたのが四千戸ほどであります。二十八年度に計画されておりますのが八百五十戸余りであります。ところが、来年あるいは再来年において復旧をすべき家屋が、今度の災害において、破損をし、あるいは倒壊いたしておる、これを繰上げて復旧をしなければならぬという問題がございますが、これは一つの大きな社会問題でもございますので、私の方としては、何とか金繰りをつけまして、本年度においてその復旧をはかりたい。少くとも鉱害復旧の特別会計において負担すべき分は、本年に繰上げて復旧をしたい、こういうふうに考えております。それをやるためには、特別会計の本年度の予算が不足をいたしますので、一般会計からも借り入れるという方法を講じたい。それをやるためには法律改正が必要でありますが、その一般会計からの繰入れの問題について、事務的な折衡を大蔵省といたしておりますけれども、大蔵省と実はまだ話がついておりません。見通しをはつきり申し上げる段階にまだなつておりませんが、私どもの見通しとしては、どうも非常に困難であるという感じを持つております。なおこれは折衝を続けたいと思つております。それから、一般会計の方は、御承知のように、復旧計画というものが鉱業権者の同意を必要としますので、非常に被害を受けた炭鉱について今すぐに金を出すという同意がなかなか得られない。そうすると、復旧も遅れるということになりますので、これは法律を改正する必要はございませんが、借入金をして、その借入金によつて復旧を進めたい、かように考えております。
○熊谷委員 話は次に行きますが、石炭の輸送の問題であります。水害によつて方々の鉄道あるいは道路がこわされておりますが、現在はどういう状態になつておるか、どういう対策をとつておられるか、それから、復旧に要するまくら木とか資材の問題について、どういう対策をされたか、またしようとしておられるか、それから、鉱山の保安あるいは復旧のために必要なる電力の問題について、どういう対策を講ぜられ、またどういうことをしようとしておるか、そういう点について簡単にひとつ御説明を願います。
○佐久政府委員 お答えをいたします。石炭の輸送関係でございますが、被害を受けました路線のうち、一番大きく受けましたのは筑豊線であります。そのほかに唐津線とか、およそ十近くのいろいろの線がやられておりますが、これの復旧は最初予想いたしましたよりも割合に早いようでありまして、通常の輸送の大体半量ぐらいの輸送を現在やつておるという報告を受けております。それに対するまくら木という点については、私は実は詳細に承知いたしておりません。それから坑内の保安関係でありますが、全坑水没、あるいは一部水没した、そういう坑内の状況はそれはわかりません。相当の破損をいたしておると思いますが、その他坑内について被害を受けたというような炭鉱について、特に坑内の保安について不安があるという報告は受けておりません。
○熊谷委員 とにかくこの対策というものは非常に遅れておる。もう一月近くになる。大蔵省との関係につきまして非常に困難な情勢にある。ただいま申し上げた利子補給の問題、あるいは損失補償の問題、特別鉱害地区に対する一般会計からの繰入金の問題等重要な点につきまして、はたして政府としてはどうやるかということを一日も早くきめて、態度をはつきりしてもらいたい思うのです。それに、われわれ小委員といたしましても、また委員会といたしましても考えなければならぬ、こういうふうに思うのでありますから、この点よろしくお願いいたします。
○平井委員長代理 関連質問を許します。滝井義高君。
○滝井委員 今熊谷委員からいろいろ金融の問題について御質問がありましたが、幾分食い違つておる点もあると思うので、午後の委員会で大蔵大臣にもお尋ねしなければならぬと思いますが、すでに昨日の大蔵大臣の御説明では、指定預金の十五億に追加して、特に炭鉱関係その他の応急資金として十億の指定を追加する、あるいは開発銀行の中小企業のわくよりの融資五億五千万円に追加して、特に炭鉱関係に五億円を追加している、こういうように、一応業者に対する融資というものは比較的うまく行く見通しがつきつつあるわけなのでございますが、さきに本委員会で労働金庫の問題が取上げられました。もちろんこれは労働省の所管でございますが、現実に石炭を掘る主体となるものは、これは当然炭鉱に働く労務者でなくてはなりません。現在たとえば福岡県なんかの労働金庫の主流を占める労働者というものは、これは当然石炭関係の労働者であります。従つて、それらの労働者は、今度の水害によつて炭鉱が休止するということになれば、当然これは労力の源であるその労働者が仕事ができないという事態が起つて来るわけです。当然労働者の生活安定のためには、何らかの対策が講ぜられなければならない。その労使双方の責めによらない対策をどうするかということについて、再三私は御質問申し上げたわけでございますが、内閣として責任ある答弁をまだ得ていないのでございます。私は、責任ある答弁はなかなかむずかしいということで、今まで保留しておつたのでございますが、石炭局としてあるいは通産省として、当然労働省の所管に属する労働金庫ではあるけれども、この労働金庫に対して側面的に政府の方から幾分の金を預託する、たとえば二億一千万円程度でいいかという要請があるが、そういうものを側面的に通産省の方で御援助してやる意思があるかどうか、その点をひとつ御説明願いたい。
○古池政府委員 水害の復旧は労務者の方の努力によるべることは申すまでもございませんが、労働金庫は申すまでもなくわれわれの毒するところではございませんので、今のところは要にする他の金融機関を通しまして、企業者の方に資金をなるべく早く融通しようという対策われわれとしてはとつておりますけれども、労働金庫に対する問題については今考えておりません。
○平井委員長代理 通産省関係の質問はございませんか。——なければ午前中の議事はこの程度にとどめます。 なお、小笠原大蔵大臣は、必ず出席をする、しかし時間の約束ができぬということでありますから、時間がわかり次第拡声機で放送いたしますから、その間休憩をお願い申し上げます。 暫時休憩いたします。 午前十一時四十五分休憩 ————◇————— 〔休憩後は開会に至らなかつた〕