行政監察特別委員会 第10号
- 発言数
- 380 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/07/28
会議録
○吉武委員長 これより会議を開きます。 この際御報告をいたします。過日本委員会に参考人として御出席になりました杉村章三郎君より「接収ダイヤの所有権の帰属について」という文書が参つておりますが、これを朗読にかえて速記録にとどめたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉武委員長 御異議なければさよう決しました。 〔本号末尾参照〕 —————————————
○吉武委員長 次に、区画整理事業関係事件につきましては、事務局において基礎調査を完了し、理事会において協議の結果、本委員会において調査を行うことに意見の一致を見たので、これを本委員会において正式に調査することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉武委員長 御異議なきものと認め、さよう決します。 なお、本件につきましては、理事諸君の御了承を得まして、本日、錦糸堀地区文化繁栄助成連合会代表者飯田久平君、東京都第四地区土地区画整理委員会委員山中善弥君、七月二十九日は、元東京都第五復興区画整理事務所長本間定君、東京都建設局長滝尾達也君、建設省計画局長渋江操一君、以上の五名の諸君にそれぞれ本委員会に出頭を求める手続をいたしておいたのでありますが、以上の諸君を本委員会の証人として出頭を求めるに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉武委員長 御異議がなければ、さよう決定いたします。 なお、証人の出頭日時等に変更の必要を生じたときの処置につきましては、委員長に御一任を願いたいと思い これより、証人より証言を求めることにいたします。ただいまお見えになつておられる方は飯田久平さんですか。
○飯田証人 さようでございます。
○吉武委員長 あらかじめ文書をもつて御承知の通り、本日正式に証人として証言を求めることに決定いたしましたから、さよう御了承いただきます。 では、ただいまより区画整理事業関係事件について証言を求めることになりますが、証言を求める前に、証人に一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が、証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者、及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者が、その職務上知つた事実であつて黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。 では、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めます。御起立を願います。 宣誓書の御朗読を願います。 〔証人飯田久平君朗読〕 宣誓書 良心に従つて、真実を述べ、何事もかくさず、また何事もつけ加えないことを誓います。
○吉武委員長 それでは、宣誓書に署名捺印してください。 〔証人宣誓書に署名捺印〕
○吉武委員長 これより証言を求めることになりますが、証言は証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときは、おかけになつていてよろしゆうございますが、お答えの際は御起立を願います。 では、証人にお尋ねをいたしますが、第一に、証人の略歴をお述べ願います。
○飯田証人 私は、十三のとき、明治四十一年の一月八日の大雪の日に東京へ出て参りました。それからおじのところにやつかいになつて、いろいろとおじに業務を教わつて、兵隊検査のときに、おじからひまをもらつて、独立しまして、あらゆる苦心艱難をしまして、大阪に店を出し、東京に店を出しして、いろいろ損をしたりしました結果、大阪で鉄工業の業務を習得しまして、それから鉄工業を営み、いろいろな変化によつて今日に至つたものであります。
○吉武委員長 現在はどういうお仕事をなさつていらつしやいますか。
○飯田証人 現在は睦会長を——終戦後山中氏がやつておつたのでございますが、その女房役としてやつておつて、そのあくる年に、山中氏がよして、私にやれということになつて、選挙の結果、私がなりました。それから四箇年継続いたしまして、区画整理のため、二丁目へ移転するために町会長を辞しまして、二丁目へ越したために、余分な費用がかかりまして、現在は旅館業を営むべく家屋を整理中であります。早々開業するつもりでおります。
○吉武委員長 次に、お尋ねをいたしますが、証人は錦糸堀文化繁栄助成連合会の代表であるようでありますが、右の助成会はどういう目的で設立され、どういう仕事をなさつておられるのですか、お述べを願います。
○飯田証人 お答えいたします。この錦糸堀地区文化繁栄助成連合会というのは、今回の区画整理によつて生れた会であります。この錦糸堀という土地は、非常に交通の便がよく、また中央部からも認められ、第一の区画整理地区となつたのであります。それで、委員が選ばれることになり、私どもは、地区の代表として、今補欠で入つております北村啓三氏を推薦したのであります。議事が進むに従つてその点は出て参るかと思いますが、それから、故人となられましたが、岩下要蔵氏——この方は、大正十二年の震災の後に区画整理となりましたときに、委員は経験済みの方であります。そして、いろいろうわさを聞きますと、そのときにも相当ごたごたしたようでありますが、しかし、善処しまして、町も協力した結果、非常に早くできて、二年有余で遂行したそうであります。今度の区画整理もそういう意味で進むのかと思つて、われわれは先輩たる北村氏を立てた。その時分に、江東地区には、私の家をまぜまして三十二軒しかなかつたのであります。二の選挙というものは、私どもが伝え聞くところによりますと、地主と借地権のある人によつて選挙されるものと伺つております。そこで、私どもは、区画整理ということはあまり知りませんので、無関心で、公明正大に北村氏を推して、約二十八票か三十票あつたならば当選するだろうという予想をつけて、二十八人が結束して北村氏を推したのでありますが、その間において、現在の区画整理委員がある策謀をめぐらして、その票を五票持ち去つたのであります。それがために、惜しくもわれらの推す北村氏は次点のうき目を見まして、結果がどうなるのか、私どもいろいろと心配しておりましたが、しかし、町民の代表たる区画整理委員であるから、まさか町に対して悪いことはしないで、公僕としてやつてくれるだろうというように思つておりましたが、はからずも、その後私は区画整理の当局から呼ばれまして、委員といろいろ懇談しまして、協力会をこしらえてくれないかというようなお話もありましたのです。私も協力会で促進したいと思つておりましたが、一方、呼ばれました中に、山本敏三という、いわゆるボスというか、親分はだの人間がもう一人おりまして、それはとんでもない、延期するのだというような話があつて、わかれて、そのままになつておつたら、山本敏三氏の手によつて延期同盟というものができました。それから、私ども、それを傍観しておりますと——そのときに賛成しないのは二人だけでございましたが、それで、傍観しておると、どうもやることがくさいのであります。それゆえに、私どもは、皆さんにお諮りいたしまして、何とかこれはしなければいけないということから生れたのが、錦糸堀地区文化繁栄助成連合会であります。
○吉武委員長 わかりました。そこで、次にお尋ねいたしますが、右の助成連合会が江東地区の区画整理について請願をされておりますが、その経緯についてお述べを願いたいと思います。また、その請願の内容はどういうことを要望されておるのですか。
○飯田証人 お答えいたします。その請願とかいろいろなものに対しては、先ほど申し上げましたように、整理委員に誠意がございませんので、何とか整理委員に誠意を求めたいと思いまして、いろいろ相談しましたが、一向に誠意がないので、これはいかぬというので、ここに証拠になるようなものを持つて参りましたが、こういう請願書を出しても、それでも御採用くださいませんので、内容証明で建設省と東京都の建設局にやりましたが、内容証明に対する返事は全然ありません。御裁可くださるものと思つたのですが、何の話もないので、またおつつけ今度は陳情書を出しました。しかし、陳情書を出しても、まだあいさつがないので、今度は訴訟をひとつやろうというわけで、訴訟も始め、いろいろ手を延べてやりましたが、一向にお取上げがないのであります。それで、委員のリコールもはかつたのですが、不裁可に終りました。それゆえに、私どもは、いかにしてこの区画整理をよくするか——後ほど説明すればおわかりになると思いますが、私どもがこれをやるについて、監察委員会まで持ち込むのには、あらゆる研究をしたのであります。そして監察委員会の天野先生にお願いして持ち込んで、このたびお取上げ願いましたのですが、その間の経路たるやお話にならぬのであります。詳しいことを申し上げたいのでありますが、よろしければもつと長くなりますが、いかがでありますか。
○吉武委員長 概略でいいですが、どういうところがあなた方の御意見なのか、それを……そこに地図もある。
○飯田証人 ここに上下に地図がありまして、この上の地図は元のままの地図であります。あちらにありますのは、今度区画整理を遂行してでき上る図面であります。それに対してもわれわれは不服があつたのですが、しかし、いかに不服を言うても、国土国策としてやる以上はしようがない。よく言う、長いものには巻かれろということでもつて、今日それに応じたのであります。しかし、調べてみますと、ここに一、二、三とずつと二十一号まであります。一番というのは、これは実は山中氏に私があつせんした地所であります。これは百九十九坪七合五勺でありますが、事情があつて百五十坪、現在はここの地所であります。それが換地がここへ行つたのであります。この地所をお世話したときは、私がある人から頼まれて、ある人があるところへお店を出すのに、金が足りなくなつて、やむを得ず一整理委員にお願いしたところが、山中氏だつたら買うだろうということで、山中氏に話したら、さつそく買つてくれました。それは四十五万円でありましたが、地主の名義書きかえ料を引いて四十二万円、これは百九十九坪七合五勺の地所であります。その百五十坪をここに持つて来たのであります。そのほかに、この換地がここへ来ておりますが、それは明記しておりません。そうして、ここにはまだうちも立つておりません。ここは約二千二百円ばかりの何で、そのほかに地所を買つたのが八百円であります。ですから、三千円ばかりの価値のものが、現在ここは八万円からしておる地所であります。ここも現在は一万円の価値があります。しかし、それだけの差があるのであります。
○中野委員 議事進行について。行政監察委員会の本来の使命から言えば、この調査目的を言い出された天野君の言われた当時の状況と、今証人の説明と聞いておると、どうもマツチしない。一体こういうようなことを便々と聞いておつたつて、行政監察の本旨には反するのであるから、従つて、行政監察をすべき要点を簡略に述べるべきであると思うのです。一体これじや、証人でなく、まるでここへ説明でもしに来たような状況で、私は後ほど飯田君に聞きたいこともあるけれども、どうもぴんと来ない。ここで長々と説明されたつて、わかりやしない。むしろ行政監察をすべき要点を述べられることが必要だと思う。
○飯田証人 これは御希望で、よろしければ要点だけを申します。しかし、私としては、こまかく言わなければわからぬのじやないかと思つております。
○吉武委員長 あんまりこまかい点でなしに、おもな点をひとつ……。
○中野委員 ここは君の希望を述べるところじやない。
○飯田証人 簡単に申しますと、こういうわけで比率が出て来て、それでもうけた。これも山中氏が、ここにある地所を今度ここのかどへ出した。こんな表でないところから、このかど地へ出ている。それから、第三の山中善弥さんの元地がこれであります。これを今度はここへ持つて来て、この地所が今まではここにあつたのですが、これまで延ばして、これへくつつけて、今度道路が狭くなつて、ここへ一間出ておる。それから、この地所の換地が、下のこれでございます。この三の一でございます。そのほかに、佐怒賀正男さんの地所、これも山中さんの世話で楽天地へ売つたのであります。 〔中野委員「そんなことをいくら説明したつてしようがないじやないか、もつと監察の対象になる点を言えばいい。証人なら証人としての価値がなければだめじやないか。」と呼ぶ〕
○吉武委員長 御静粛に願います。
○飯田証人 どういう説明か、おつしやつてくれれば、そのように説明しますが……。
○中野委員 行政監察の証人として……。
○飯田証人 行政監察の証へというのは、どういうことか御説明を願います。
○中野委員 行政監察の対象になることを言えばいい。どことどこということを言えばいいんですよ。
○飯田証人 この五であります。これも佐怒賀氏の楽天地の分を、こういう土地をここへ持つて来ております。それから、この六の……。
○吉武委員長 全部でなくていいから、あたな方のおもに不当だと思われるような点だけを……。
○飯田証人 要するに、楽天地と書いてある地所は全部山中さんの世話で楽天地へ売つたものである。それから、この江東楽天地の地所は、こういうものは、今いろいろお小言がありますから略しますが、私の地所もここに載つておりまして、要するに、整理委員だつたらいいところに行つて、ほかの者だつたら悪いところに行く、こういうことであります。
○吉武委員長 それでいいんです。
○飯田証人 この区画整理は、みんな楽天地を土台にして、山中氏と、委員長たる者の金もうけの仕事であります。それで、土地のためには何もなつていない、そういうことであります。
○吉武委員長 わかりました。それでは、おもどり願います。 そこで、次にお聞きをいたしますが、この江東地区は、前に区画整理を実施したことがあるように聞いておりますが、今度再び区画整理をやるようになつた目的はどこにあつたのですか。
○飯田証人 お答えします前に、震災後の大正十三年から始まりまして二年間で、今向島の支所長をいたしております捉沢さんの責任でやつたそうであります。それで、そのときには、先ほど簡単に申し上げましたが、碁盤目のようにきれいになつたのであります。今度の区画整理は、その碁盤目をごちやごちやにしてしまつたのであります。先ほどおわかりにならぬと言うから、そういう話をしなければならぬわけです。ごちやごちややつて、こんなに何段にもなつている。それで余分な費用を使つている。とにかく、私どもが計算すると、第五建設の百人からの人間に、一人一万円と仮定して、一箇月百万円、そうすると、一年を通じて一千二百万円も人件費だけに使つている、それで、駅前のところには私は立会人としてやりまして、ここに誓約書を持つておりますが、東京都と誓約して、早く駅前を立たせてやろうと思つてわれわれが入ると、それを東京都が今度はやらないで、われわれは土地の人に恨まれている。私どもは、土地に住んで、あそこをよくしようと思つている。その土地を、孫子の代まで言われる。こんなことをされては、私は町会長として今では死んでも死に切れない。
○吉武委員長 わかりました。それではお聞きしますが、初めの区画整理ができて、今度の場合がごちやごちやになつたというんじや、ちよつとわからないが、この区画整理というのは、都市計画としてやつたんでしよう。
○飯田証人 都市計画としてやりまして、実は傍聴席にもおられますが、どういうふうに……。
○吉武委員長 この再度やつた区画整理は、都市計画委員会できめた計画だろうと思うが、何か目的があつてこういうことで再度やつたということではないかと思うのですが、その点は……。
○飯田証人 実は、都会の方に伺いまして何したところが、東京地区区画整理審議会というものが、部長の会長でありますが、それがおそく生れたものですから、区画整理の方が先になつちやつて、あとからかつてな変更をしたらしいんです。それで、駅前もすでに停頓状態になつている。審議会がべそを曲げちやつて、現地を見に来てくれと言つてもさつぱり見に来ない。それで、駅前も広いということは、おそらくこれから文化都市として必要でありましようが、厖大に広げちやつて——それでもよろしい。しかし、広くするのが区画整理だと思つたら、狭くもしているのです。三間通りを今度は二間通りにしている。時によつては、トラツクが通つたら、通ることもどうすることもできない。それで、私どもがいろいろとお願いして、頭を下げて言つたのだけれども、六年も七年もかかちやつたら、商人は売れなくなるし、食わずにはおれない。それで、ひとつ何とかしようということでやつたのです。
○吉武委員長 そうすると、この計画というものは都市計画委員会にかけてきめたんじやないのですね。
○飯田証人 都市計画委員会でかけてきめたらしいんですが、その後に、都長を会長として、先ほどお話した東京地区区画整理審議会というものが生れた。それが決定権があるらしいんです。それで、前の建設局長の石川さんにもお願いしましたのですが、とにかく突当りをこしらえて行けば、そこはにぎやかになるんだという御説明だつたんです。
○吉武委員長 そうすると、その審議会にこれはかけなかつたんですか。
○飯田証人 審議会にも一ぺんかけましたが、審議会の言うことを聞かずにかつてにやつたものですから、審議会が怒つちやつたという形になつているそうです。それで、現在審議会の方にでも現地を視察してもらいたいということを選挙民は懇願しております。
○吉武委員長 そうだというと、証人はこの区画整理について現在どういうふうにしてほしいという御意見がありますか。
○飯田証人 このほか道路の点もありますが、しかし、あまり長く言うとお小言をちようだいするかもしれませんが……。現在国土建設の道路でも、両国から先九段までは三十六メートルあります。それを、今度は両国から亀戸までを四十メートルにする、亀戸から先は三十六メートル、その次が三十メートル、そういうことになる。それで、その説明を求めましたところが、千葉街道があるので自動車が混雑する、両国から左に折れる、だから向うは向うでよろしいのだ、こつちを広くしなければいかぬ、こういう説明があつた。だけれども、千葉街道については、目下盛んに幅員道路工事をやつているのです。従つて、道路が広くなると、文化的ではありますが、商人は上つたりになつてしまうのであります。ですから、できるだけ商人にも何していただいて……。一つのがんと申しますのは、区画整理委員は住民の諮問機関としているのに、住民に秘密主義で、一つも説明しないのであります。それで、土地の者は五里霧中で、どこをどうしているのか、さつぱりかわらないのでありますから、いろいろのことをお願いして、あらゆる点で御無理を願う次第であります。
○吉武委員長 その点だけですか。ほかに何か……。
○飯田証人 それですから、今お願いしました、大体両国から向うが三十六メートルでありますから、こちらも三十六メートルで押していただきたい。それと、三十六メートルにお願いしても、橋は急速に直らないのであります。その間、片側町はどうにもしようがないということになるので、現在不景気になりましても税金はますます上る一方で、土地の者はわれわれのところに来て、どうするんだ、どうするんだということになると、板ばさみになつてしまうものですから……。とにかく、区画整理委員が、整理委員であつてもこれを説明もしなければ、何もしないのであります。あらゆる箇所の整理委員会を聞いてみましても、そんな整理委員会は一つもないのであります。その間再三整理委員にも頭を下げてお願いしたのでありますが、大体これであとは秘密だ、こういうようなわけでありますから、いろいろな流言蜚語が飛んでおつた。それと、この先何年かかるかわからぬようでは、税金払つて商売するのに、どういうふうにしていいかということも心配されるわけです。
○吉武委員長 そうすると、現在の区画整理の状況はどうなんでしよう。
○飯田証人 先ほど申しました、かんじんな駅前がまだこわしつぱなしで——これは余談になりますが、ほかの普請をしているところが駅前で工事をやつているのです。それで、私どもは、駅前の美観にも関係するじやないかということを言つておりますが、とにかく東京中で錦糸堀ほどきたないところはないのであります。ですから、できれば区画整理委員が開き直つて御相談願うとか、またリコール願つて……。(「リコールとは何だ」と呼ぶ者あり)ですから、土地の者は協力しないのであります。
○吉武委員長 それで、早く整理をしてほしい………。
○飯田証人 そうです。
○吉武委員長 わかりました。委員の方で何か御質問がありますか。
○天野委員 参考人にお伺いしたいのでありますが、要点をだけを簡単にお答え願いたいと思います。 まず、この区画整理の根本問題として、この区画整理が計画された第一の動機というのは、あそこにある江東楽天地の土地をほかのところに換地をして、そうしてこの江東付近を一大観楽地区にする、こういう予定のもとに第一次の原案では、都立高校なりまた都の電車車庫を取除いて区画整理を行う、こういうような構想のもとにこの区画整理の計画が立てられたと聞いておりますが、そうでございますか。
○飯田証人 お答えいたします。今先生がお話になつたような構想でやつておつたのでありますが、この図面に対して、もう三回もかわつているそうであります。でき得べくんば……。
○天野委員 聞いた点だけお答え願いたい。一番最初の、この地区を区画整理したいという官庁関係の構想というものは、江東楽天地を分散し、しかも学校なり電車の車庫というものを取除いて、そうしてここを歓楽地にしたい、こういう考えのもとに区画整理に着手した、こういうふうに聞いておりますが、そうでございますか。
○飯田証人 伺つてはおりますが、実際その時分は私どもはタツチしておりません。
○天野委員 そういう点はそれでは役所関係に聞くといたしまして、次に問題になる点は、この区画整理委員の選挙の点でございますが、区画整理委員の選挙は、直接投票ではなくて、ほとんど白紙委任状でこれが行われた、従つて、白紙委任状をお互いに融通したり、いろいろそこに陰の仕事が行われたということがあるように聞いておりますが、そうでございますか。
○飯田証人 その点につきましては、私どもは最初からグループを持つて北村啓三氏一本にやつておりましたので、その当時はよく調べませんでしたが、その後に至つて、あらゆる点から聞きましたところが、白紙委任状で今の区画整理委員よりほかの人間が票を集めて、それを談合でわけたというようなうわさを聞いております。
○天野委員 この区画整理の実体の問題に入つて証人にお伺いしたいのでございますが、先ほど証人がるるお話になつたようでございますが、なかなか納得が行かないわけです。そこで、一番要点と考えられる点は、正しい換地が行われておらない、その中にいろいろな人が介在するなり、不当な換地が行われるという点が指摘せられるわけであります。事務局の調査によりますと、こういう表ができておるわけでありますが、この表を見ますと、江東楽天地の飛換地のところに、この関係者が集まつて一部をつくつて行くというような構想が見られるわけでございます。そこの第四、五、六、八、九、十、十一、これらのものがそこのところに集まつて一部をなしておる、こういうふうにわれわれは見ておるわけでございますが、この点について証人にもう一度ここで御説明願います。
○飯田証人 先生からお尋ねになりました江東楽天地の換地の分散につきましては、世間の風評の通り、いろいろな疑問があるらしいのでございますが、私どもにはなかなかわかりませんのです。しかし、江東楽天地を分散しても、ひとつも土地の発展にはなつていないのであります。それで、私どもも、その点をいろいろと東京都に出願している次第で、江東楽天地と連絡のある整理委員と懇意な者は、みないい場所に出ており、ほかの知らぬ人は、とんでもない、三つに割つたり、四つに割られたりしている人がたくさんあるのであります。
○天野委員 要するに、錦糸町の駅を中心にして、放射線状に外に行くに従つて、だんだん土地の値打が下つて行くわけでございますね。
○飯田証人 ええ。
○天野委員 そうしますと、大体、遠くから中に入つた者は有利な換地であり、中から外に出た換地はみな不利な換地だ、こういうことが言えるわけでございますね。そういたしますと、例を引いてみますと、上の図で見ると、十五の一、二、三、四ずつとばらばらになつていた土地が、北に集まつておりますね。それで、こいつが銀行に売られている。そしてそのあつせんを山中さんがやつておられる。こういう点は、証人などは不当であると考えておられるわけでございますね。
○飯田証人 今先生がお話になつたように、その点で土地の者は非常に苦しんでいるのであります。そして、ここの土地は狭いのでありますから、一町離れると、価格にすると三倍から四倍の差があります。はなはだしいのは二十倍くらいの差が出て来ます。それから、楽天地が分散したからといいましても、元の地所に映画館をつくつたりして、分散した土地は、自分の会社の利益となるために、ほとんど分譲して、すでにもう換地を帝国銀行に売つたところもあります。ですから、これを分散して土地を繁華にするということは、ほとんどないと思うのであります。
○天野委員 下山さんは区画整理委員でございますね。
○飯田証人 さようでございます。
○天野委員 ここに十三の下山さんの土地がありますね。この十三の下山さんの土地が、今度は新しい図だと、路面に面した長い、いい土地をとつておる。それから、その上で、もつと下山さんのところよりも価格の高いはずの十七番の山下さんの土地が、十七の二、十七の三、十七の一、こういうふうにばらばらになつて、非常に使いにくい土地になつている。こういうような点は、やはり証人たちは区画整理が非常に不穏当に行われているという一つの例とお考えになつておるわけですね。
○飯田証人 その点におきましては、先生方の御質問通り不穏当もはなはだしいと思います。それと、まだそのほかにもありますが、家の建てられぬような換地をもらつている者もあります。
○天野委員 ここの一部、八の一は、大体どういう構想で集められたのですか。この点を説明してください。
○飯田証人 その一部は、錦糸堀としましては一番いいところであります。それゆえに、みな色が同じになつていますが、これは楽天地が買収したと思いますが、それもおそらく楽天地に売り込む紹介者は山中さんのように承つております。それで、こういうところは極端に高くなつております。それから、長く上にありますのは福島市蔵さんの土地で、今係争中でありますが、それは向う側にあつた土地をわざわざこつちへよこして、こつちの土地を今度は駅前の横の方ヘよこして、楽天地に結びつけて、この一部を……。
○天野委員 そうすると、この向うの九番のところが、道路を越してこつちへ来ておる。十番のところが、こういり近くになつて、より有利な土地になつておる。それから八番のやつが下のかど地に来て、また向いの土地も二つにわかれている。それから十一番の土地と六番の土地がここに重なつて、ここも山中さんの所有の土地で、筆数はわからない。黄色いところが江東楽天地に売却されておる。こういうわけですね。
○飯田証人 さようでございます。
○天野委員 そうすると、ここに一部まとめられた。そうすると、九のところの、要するにこの一部は、ほとんど楽天地に売られる形になつて、ここに集められた。こういう結果がここに出ておるわけでございますね。
○飯田証人 さようであります。
○天野委員 それから、三の二のところも山中さん自身の所有の土地でございますね。
○飯田証人 はあ。
○天野委員 そうすると、この三の一と三の二とが重なつて、ここに出て来て、そうして今までよりも道路面が広くなつて、いい土地をここにずつと占められている、こういう点も証人たちは非常に不満だと考えておられるわけでございますね。
○飯田証人 結局、一箇所に広い換地をとられますと、はたの小さいところが営業になりませんものですから、住民の非常な不満は無理がないと思つて、私どもも大いに交渉しているわけであります。
○天野委員 それから、区画整理以前だと、ここの上のところのまん中の通りはずつと抜けていて、眺望その他にも支障のないような道路ができていたのが、区画整理をやつた結果、この裏の通りは狭くなつて、ここが行きどまりというか、T字型の土地になつてしまつている。ずつと広くなり、行きどまりがないような土地になるのが本来でありながら、こういうぐあいに狭くなつて、行きどまりの道路ができる、また三の二のところの通りは、ずつとまつすぐ抜けておつたにもかかわらず、三の一のところが飛び出して来て、曲つた道路が無理にここにつくられる、こういうようなぐあいで、計画にも相当落度があるように考えられますが、そういう点はどうでございますか。
○飯田証人 今御説明がございました通り、それは私どものちようど裏になつているところで、痛切に不便を感じておりますので、ある建設省の責任者に、私ども区画整理というものは特別都市計画法によつて交通とか防火とかいうようなことで何すると思つておつたが、狭くなるのはどうだという質問をしたところが、それは消防庁とも打合せしたが、それでさしつかえないというようなことだつたのです。近所の者も非常に迷惑して、何とか今お願いしつつあるところなんですが。なかなかお願いが通つておりませんので、今後はひとつ何とかこれを善処していただくべく、実は私どもが熱心にやつている次第であります。
○天野委員 そうすると、概略してこの換地の状況を見てみますと、区画整理委員、また区域整理委員に連絡のある者、また江東楽天地と連絡のある者が、大体飛換地で有利な土地を占め、そうでない者は、たとえばさつきの十七の山下又治さんのように、不当に不利な換地を与えられたりするような状況で、あまりにも差別があり過ぎる、従つて、区画整理には賛成ではあるけれども、公正な区画整理をやつてもらいたい、こういう意見でございますね。
○飯田証人 さようでございます。
○中野委員 四点にわけて伺いたいのですが、その伺う前提として飯田さんに伺つておきたい。あなたは昨夜の九時ごろまでに相当数の人をお集めになつて、いろいろ御説明をなさつたというように聞いておりますが、その事実はありましようか。
○飯田証人 実は昨日——この錦糸堀地区文化繁栄助成連合会というものを発足して、いろいろ区画整理についての請願とかいうような仕事をやつておりましたのですが、その間約三年かかつておりまして、それで皆様から、あいつらは何をしているのかというような叱責をされるのがつらさに、皆さんにも会うときは報告しますが、昨晩のようにお集めしたことがないので、実は今度行政監察委員会の方で、お取上げになつてくださつたので、皆さんでぜひともよりよき土地にするためにも——皆さんもこちらに来ておりますが、御請願して……。先ほど申しましたように、整理委員の金を持つていられる方だけいいところへ行つてしまいますと、貧しい人間はあの土地を売つて出なければならぬのでありまして、四丁目でももうすでに三軒は破産して越した家が事実あるのでありますから、その点を御考慮願います。
○中野委員 私の伺つている点をお答え願えばいいことで、要は、区画整理に対する一般人民の不満あるいはいろいろなスキヤンダル、こういうことのあり得るということは私もよく承知しておるのです。従つて、あなた方の御趣旨を請願として取上げることには支障ないのです。しかしながら、行政監察委員会の対象としてこれを監察して適正な処置をして行くという点について伺うのでありまして、それには、前提としてまず伺わなければならぬことは、私も実は東京市会議員をしておりましたし、長い間牛込の区会議員、区会議員長をしておつて、東京市のこういうような問題は非常によく知つております。特に天野君のお父さんの頼義君とも長い間市会で一緒なんです。従つて私は、こういう問題がひとり江東地区のみではないと思うが、これが一つのモデル・ケースとして取上げられたことには賛成であります。ただ問題は、こういうことはややもすると右と左の相剋摩擦の対象として現われるおそれが多分にあるのであります。いやしくも国会における行政監察委員会が、相剋摩擦の一方の利益のために動くようなことがあつてはならないと田いまして、公平の見地からこれをきわめて行かなければならぬ、それが御趣旨に沿う過程にもなるかと思いますが、あなたは昨夜、あなたの宅で、九時までに十数名の者をお集めになりました。その際、行政監察委員会の秘密の書類をたしかどこかから手に入れられて、それをあなたは皆さんにひろうなさつてお打合せになつたそうでありますが、この秘密書類はどこで御入手になりましたか、伺いたい。
○飯田証人 これは、昨日帰りがけに、天野先生が持つておられるようでしたから、貸してくれといつてお願いしたのです。いけないとおつしやつたのですが、無理やり私が何しまして……。
○中野委員 それから、もう一点伺つておきたい。先ほどの御説明を聞いておりますと、区画整理委員の山中という人が一人で独善的にやつたというようなあなたの御説明でありましたが、これに対する物的証拠がございましようか。これをお示し願いたい。 それから、立つたついでにもう一つ伺つておきます。先ほど検察庁に書類を提出したということをおつしやいましたが、これはどういう意味でしようか。検察庁に対しては、本人直接の被害を受けた場合においてはこれを告訴し、間接の被害を受けた場合においてはこれを告発することができるというのですが、あなたは告発をなさつたのですか、あるいは本人みずからの問題で告訴をなさつたのですか。つまり検察庁に対する書類提出の裏づけとなるものは何であつたか、この点について伺いたいと思います。
○飯田証人 先生が今お話になりました検察庁というようなことを、私は絶対に申した覚えはございません。建設省と申したのであります。
○中野委員 そうですか。私は、先ほど赤い書類をお見せになつて、検察庁に対して提出したとおつしやつたように聞いたので伺つてみたのですが、建設省の間違いならけつこうです。 一の方で伺つた、山中という人が一人でやつたという物的証拠があるかどうか、この点についての証言を願いたい。
○飯田証人 一人でやつたとは私は申しません。先ほど申しましたのは、この区画整理は山中氏と楽天地と区画整理委員のある人がやつたということを申したつもりであります。山中善弥が独善的にやつたということは私は申さないつもりであります。
○中野委員 言葉のあやで、私がそういうふうに聞き取つたのかもしれませんが、それならちよつと伺いますが、この請願の理由の中に、ちよつと納得が行かない点があるのです。公平な見地から請願をしようとするならば、もう少し穏やかな書き方が私はあると思うのですが、この中にはきわめて感情的に対抗するような対立的になるような、言葉があるのです。すなわち、請願の理由として、「墨田区江東橋一丁目五番地区劃整理委員岩下要蔵は同志水沢正、山中善弥、下山一男委員と結託その職を濫用し数百万円の利益を得たる事実。」としてあります。それから、もう一つ、このまま見捨てることのできないのは、その理由の五に、「江東橋四丁目一番地委員出中重吉は二丁目渡辺初美より好条件の甘言を以て(課長に贈賄)、三千円宛二回収得、同様手段にて各所より相当の金額収得の見込他事実。」とありますが、この贈収賄に対するところの何か警察の取調べがあつて、当然処分があるべきものと思いますが、これに対しては処分があつたのでしようか。またその他というのもひとつお聞かせを願いたい。
○飯田証人 お答えいたします。今御指摘になりましたのは渡辺初美という名前になつおると思います。
○中野委員 初美です。
○飯田証人 初美でございますね。それは、以前その人のつれあいが私の友達でありまして、それで、簡単に申しますると、その金は現在本所警察に保管してあるそうであります。それで、田中重吉氏は、三日の勾留で、ある人が取下げに行つて、帰つて来たということを聞いておるので、そのほかのことはわかりませんです。
○中野委員 三千円の金が本所警察に置いてあるというのはどういうわけですか。金銭の場合、贈収賄が成立した場合においては、当然これは適当な処置があるので、もしこれが決定される途上においては、仮領置という方法はありますが、金銭の仮領置には一定の限界があるのです、従つて、三千円の金が本所警察にあるということはどういう意味かわからないことと、それから、田中さんが三日で出て来られたか、一年おいでになつたかは、われわれが事実に徴して調べなければわかりませんけれども、いやしくもこの衆議院に対する請願の文書の中に、課長に贈賄をして、またたくさんの同様手段にて各所より相当の金額収得の見込他事実があると書いてありますが、その他の事実というのをやはりお示しになりませんと、ただ想像だけでは国会に対する請願は成り立たないのであります。だから、あなた方の代表の集まつておるところですから、従つてみずからを偽ることになりますから、その他の事実とはいかなる事実があるか、つまりこの贈賄収賄の事実に対してお示しを願いたいと思うのです。
○飯田証人 先ほど簡単に簡単にとおつしやつたものですから、私も簡単に言つてしまつたのですが、そうなりますと詳しく申し上げます。実は、ただいまの警察の三千円という金は、その人間がうちの前におりますので、私がおとつい、あの金はどうしたのかと言つたところが、警察へ預けつぱなしで、何とも通知がありませんと申しました。しかし、そういう事実は時折私どもも聞くし、先生方も始終お聞きになつているのじやないかと思います それから、事実があると申しますのは、この委員長の水沢氏がある人に世話をして土地を二十坪もらつたというようなことで、本日はそれまでお話があるとは思いませんでしたので、結局それのお調べがあれば証人を呼んである程度までの事実は明白にするつもりであります。
○中野委員 私は、少くともこの請願の趣旨に、その他の事実としてありまするものだから、それを伺つたので、ただ「見込」であれば私は了承したのです。「見込他事実。」というものがあるものだから、何かよほどの事実があるように受取れるのであります。一件だけであつても許すべからざるものでありまするが、相当数あるとすれば、これは綱紀の紊乱でありますから、明らかに行政監察の対象になります。 そこで、これはしつこくなるようですけれども、今ちよつとお話がありまして、先生方はよく御承知でありましようとおつしやつたけれども、私も終戦以来五年間という長い間の議会生活をしておりますけれども、警察に金を預けつぱなしで、その犯罪がはつきりしないで置いてあるというような事実は聞いておらないのです。もし万が一犯罪の事実なくして金銭を本所警察が預かつておるとすれば、これは警察の怠慢でありまして、あるいは職務上の相当やかましい制約を受けなければならぬ。もし万が一、これがいわゆる贈収賄の対象になつた金とすれば、当然検察庁へこれを送つて、裁判の記録の対象になるべきだと思います。先生方はたいてい御承知なはずだとおつしやるけれども、あなたの御存じの先生方は御承知かもしれないけれども、四百六十六名の議員の中には、残念ながらそういう事実を知り抜いている人は少いということを知つていただかなければならぬ。それで、私は、警察署に預けてあるという事実がわからないのだが、そこでちよつと納得が行かない点がもう一つ出て来たのです。 先ほどあなたは、都市計画審議会が反対したにかかわらず、当該区画整理委員がかつてに実行してしまつた、こういう事実で、事実上審議会は反対しているという御説でありますが、私も実は、あなたの御承知の糟谷君などとともに都市計画委員をやつたことがあるのです。しかも、審議会が設立される当時の状況から考えて、都市計画審議会にかかつて絶対反対しているものを、当該区画整理委員会がかつてに区画整理をするという事実はあり得ないと思うのであります。それで、ただいまこういう点は想像できるのです。実際から言えば非民主的ですが、区画整理をやりますと、これは秘密を守らないと、ばれた日には始末が悪いことも事実であります。お前、ここからここまでを立ちのきにして、ここからここまでをこういうふうにするぞとやれば、なかなかトラブルがあつて、区画整理などは行えないものであることも事実了承できる。しかしながら、これを隠蔽してあくまで秘密主義で行つて、一部の連中が、自分の立場を利用して、先まわりしてそれを買いつけて、ほかによい換地を設けるというような事実、これも私は認める一人であります。しかし、私がちよつとふしぎに感ずることは、この第四地区の、しかも都市計画委員会の中に入つて、都市計画審議会が現に反対しているものを、当該区画整理委員会だけで実行するということは、ちよつと了承できないのですが、それれはほんとうなんですか。あなたが先ほどおつしやつたことが、言葉のあやで違つておれば別ですけれども、ひとつこの点についても伺つておきたい。
○飯田証人 それは、過日糟谷磯平都会議員が参りまして、不審な点があつたらぼくを証人に立てればいつでも出るというような話があつたのですが、先ほど先生から簡単にというお話があつたものですから、それまで申しかねましたが、そういうお話があれば、糟谷磯平先生でもそれについてお話をすると言うのでありますから、私はその証言をもつて証明したいと思います。
○中野委員 これは、いたずらに証人を呼ぶだけが能でなくて、目的を達成することがお互いに大事なのでありますが、糟谷君が来て事実について証言をしてくれる機会があれば、それもけつこうでありましよう。しかし、都市計画審議会が反対しているものを当該区画整理委員だけでやつてしまうというようなことは、どこの地区でもできるわけはないと思うけれども、あえてそういうことをしたとすれば、容易ならぬ問題でありますから、この人々に対しては相当厳重な考え方をもつて臨まなければならぬと思うが、そんなことがちよつとできるわけがないのです。東京都の機構上から言えば、私は、ずつと東京市から東京都が新しく出発するまで、しかも三十五区が二十三区に併合されるときの統合副委員長として現に携わつて参りましたけれども、東京都の機構をつくるときには、そういう抜け道をすることができぬように相当やかましく審議会をつくつたつもりであります。ここにいる委員長の吉武君も東京都に長くおられた人でありますから、当時の東京市の構成、都の構成はもちろん御存じの方でありますが、ちよつとその点が納得行かないのです。しかし、そういうことをくどくど聞いても、あなたが御説明できなければしかたがありませんが、先ほどの贈収賄に対する三千円の経過と、その他の事実に対しては、今後調査の過程において必要になつて参りまするから、どうかあなたの方から書類をもつて委員長までお出しを願いたいということを希望いたしまして、私の質問を終ります。
○菊川委員 私、きよう午前中に、委員長とともに現地を一応見ましたので、お話の要点はわかつておるつもりであります。そこで、この尋問事項の順序に従いまして、結論的に証人の御意見だけを数点お伺いしたいと思います。 この中の第六の区画整理委員会の審議は、一部の委員たちによつて左右されていたと言われるがどうかという尋問事項があるのは御承知の通りです。そこで、これにつきましては、一部の委員たちによつて左右されていたとお認めになるかどうか、この点をお伺いします。なお、これについて、一部の委員たちというのは、たとえばどういう委員の氏名を言うのか、このことをお伺いしたい。
○飯田証人 その請願書に書きました、一部の委員によつてということの内容は、全部が全部そういう悪いことをしている人があるわけではなくて、それは大半と書くと大げさになるので、ある一部と書きましたが、実は今度私の推薦した北村氏も、区画整理決定委員になつております。そこで、区画整理委員会が……。
○菊川委員 氏名だけでいいのです。
○飯田証人 それは委員長の水沢氏がほとんどやつておつて、これは余談になりますが、ある程度までうわさに聞けば、本間所長ととつ組み合いのけんかをしたということが、すでにそれを裏書きしておるものだというふうに思うのです。
○菊川委員 委員長の水沢氏一人名前をあげられたわけですが、水沢氏だけを、一部の委員たちと、こういうふうに証人は言われるのか。一部の委員たちというのは、水沢氏を今名前をあげられたのですが、それだけですか。そのほかにありませんか。それをちよつと簡単に……。
○飯田証人 水沢正氏と、それからやはりグループがありまして、その中には神藤才次とか、先ほどお話になつた田中氏、やはり水沢氏のグループをさして言つたのでありますが、今全部名前を記憶しておりません。
○菊川委員 そういう一部の委員の人によつて区画整理委員会の審議は左右された、こういうわけでございますね。
○飯田証人 さようであります。
○菊川委員 一部委員によつて審議が左右されたということについては、何かその証拠になるべき区画整理委員会の記録がございますか。
○飯田証人 それにつきましては、北村啓三氏がいつも委員会を招集しておるのですが、水沢氏のグループが縦に首を振らなければ、その委員会を開けないというような事実があるのです。それから北村氏も、私どもの方面から出たのは北村氏一人であるので、非常に困るというような言を投げておるということは、すでに水沢一派に圧倒されておるということが証明できると思います。
○菊川委員 そうすると、結局この一部の委員たちによつて左右されたということは、区画整理委員会で、たとえば証人の意見を代表されるような委員が少数のために、いろいろと審議はしておるが、しかしながら多数をもつてきめられたという意味なんですか。それとも、そういうこともしないでやつたという意味なのですか。どちらですか。
○飯田証人 結局、勢力がいいので、位負けして、そして承認を得たから、要するに多数の賛成を得てやつたということになるのじやないかと思つております。
○菊川委員 次に、第七の点で、換地決定の発表はいつごろあつたか、この中には一、二、三とわかれておりますが、これは今までの御説明の結論として、もう一ぺん証人のお考えをイエスかノーでお答え願いたいと思います。一つは、一部の委員たちは有利な換地をとつておる、これはその通りとお認めになりますか。
○飯田証人 そうであります。
○菊川委員 二の、委員のあつせんによつて売買された土地は有利な換地をとつている、これもその通りでございますか。
○飯田証人 その通りであります。
○菊川委員 三の、一部の住民は不公平な換地を受けている、これもその通りでありますか。
○飯田証人 その通りであります。
○菊川委員 次の八の、換地決定前に一部委員によつて土地の売買が相当なされているといわれているがどうか、ということについてですが、これは、先ほど御説明があつたかどうか、私聞き損じましたのでお聞きしますが、換地決定前にそういう区画整理委員会の一部の委員によつて土地の売買がされたという事実をお認めになるのかどうか。
○飯田証人 その点は、今でもこの図面よりは相当かわつておりますので、おそらくこの図面も証拠にならぬと思いますから、その点をお含みおき願います。
○菊川委員 換地決定前に一部の委員によつて土地の売買が行われたという事実はないのですか。
○飯田証人 その点は、先ほど私が申しました一部金子コウのものは、換地予定地発表二月前に買つたのであります。
○菊川委員 最後に、これは尋問事項の第十項ですが、当地区の区画整理は他地区に比較して進捗状況が遅れているのはいかなる理由によると思うか、こうあるのですが、この地区の区画整理委員が他地区に比較して進捗状態が遅れているという場合において、他地区というのはどういうところをさしておるか。
○飯田証人 遅れている原因でありますか。
○菊川委員 いや、価地区というのは、どういう地区と比較しておるわけですか。
○飯田証人 他の地区から比較してみまして、私の方を見ますと、相当遅れているのじやないかと思つておりますが、その点は、私どもは、区画整理をいつまでに終らすということはわからぬのでありますから、いつ何日遅れておるということは申し上げられませんが、私どもとしては、区画整理が遅れては困るというので、請願書を出しておるのであります。
○菊川委員 私のお尋ねしておる要点は、こういう区画整理の問題をこの行政監察委員会で対象として取上げたのは、この江東地区の問題だけについて具体的にどうかということよりは、先ほど中野委員が言われましたように、行政監察の対象になる事項をわれわれは探究しておるわけであります。そこで、東京だけを見ましても、たとえば池袋の問題もありますし、新宿の問題もありましたようですし、さらにまた最近では杉並の高円寺、馬橋の問題も起つておるのでありますから、そういうものの一つのモデル・ケースであるというように考えております。まだ全国的に同様のケースがありますし、今後もあるだろうと考えております。そこで、この当地区において区画整理が他の地区に比較して進んでおるか遅れておるかというふうな点については、何らかのやはり他地区の進捗状態というものが頭にあつて、そうして御判断をしておられるのではないか、こう思うのでありますから、そういう点について、たとえば東京において他地区の進捗状態と何らか比較されたことがあるかどうか、こういう点です。
○飯田証人 先ほどもお答えしましたが、どの程度にどの地区が行つたからどう遅れておるということは、なかなかわれわれには申されませんが、先ほども申しました駅前の取払い撤去につきまして、私どもは立会人としてやつて誓約書を書いたのであります。そのときに、先月の六日に、とりこわすから立ち会つてくれ、こういうことで、その前にいろいろごたごたしましたので、われわれは中に入つたのでありますが、そのときに、誓約書に東京都五建の判を押して、私どもいただいてありますし、向うの方へも私どもの判のついたものを差上げたが、それを五建の方では履行しておりませんので、そういう点から見て非常に怠慢じやないかと思つておるのであります。それで遅れているということを私ども指摘するのであります。
○菊川委員 そうすると、大体遅れているというような感じがするという程度にいたしまして、そこで遅れておる理由は、一口に言うとどういうところにあるということになりますか。
○飯田証人 この区画整理の遅れる原因は、私どもしろうとから考えまして——私はよく五建の事務所に行きまして、あなた方は区画整理をするのに、大体その駅前に広場をとつてきれいにすれば、一見してだれでも区画整理という感じを受ける、それなのに、とんでもないところを先にやつてしまつて——駅前の現地をごらんになつていただいたらわかると思いますが、まるでごみためのような、見るも無残なあの姿をほつておく、これでは事業の進行上どうかと思いますので、私どもは、期限は何でも、駅前は早くきれいにしてもらいたいという点を始終懇願しておる次第であります。
○北山委員 二、三の点をお伺いしますが、きようのいろいろなお話でもつて、この換地処分に対しては相当御不満がおありになる。そこで、今まで都の建設局なりあるいは復興事務所、そういうところへ何か要望なりあるいは抗議ということをされたことがあるだろうと思うのですが、それがあるかどうか、それに対する回答はどういう回答がされたか、その点をひとつお聞かせ願いたい。
○飯田証人 結局、現在の区画整理でだらだらにやられると、土地の者もこの先、先ほども申しました通り、生活にも関係する関係上、すみやかに土地の者の要望をいれていただいて、ある程度まで早く進めてもらい。ここへ来るときにも、皆さんから、結局行政監察委員会にかかつたのだが、このままでお流れになるのではないかということまで伺つているので、その点を何とかひとつお願いしたいと思つております。
○北山委員 いや、私の質問は、——この問題が行政監察委員会にかかるというようなことは相当異例なことなんです。これだけの古い問題で、しかも地元の方々が非常に憤懣を持つておられる。それならば、都の換地処分の区画整理の執行者は都の知事あるいは都の建設局あるいは復興事務所であつて、区画整理委員というものは諮問機関にしかすぎないと思うのです。実際の責任者は都の知事である。その当局者に対して、この換地処分はけしからぬじやないか、何とかならぬかというようなことを今まで言われましたかどうか、言われたことがあれば、それに対して一体都の方では回答をなさつたかということをお尋ねしているのです。
○飯田証人 その点につきましては、かつては磯平先生を通じまして、再三現地を見てもらいたいとか、この点はこういうふうにしてもらいたいとかいうことを、地区から私も行き、また地区の人間も月のうち五回くらい自宅へ行つて、お願いしましたところが、いつ幾日に行くと言つて、一向に来ませんので、どうして来られないのかとお伺いすると、どうも錦糸堀はうるさいから行きたくないというようなことで遅れているということを伺つております。
○北山委員 そうしますと、今までにこの換地処分の問題について都の当局者に対しては何ら要望も正式にはやつておらないということですか。
○飯田証人 正式にといいましても、ここにもありますが、都に請願書とかいろいろ書類を出しましたが、全然却下されて来ております。ですから、手の下しようがなくて、結局天野先生にお願いしたということになつております。
○北山委員 結局、このような換地処分のような場合には、区画整理前の土地の等級の評価、それから区画整理後においての受益する率、そういうものをいろいろ率でもつて計算をして換地処分をするわけなんです。それはどういうふうにやられたか、それから、もう一つは、公共用地がとられますね。それに対して、全体の面積のうち宅地からとられるいわゆる減歩の率というものがあるはずですが、その減歩の率はどのくらいになつて、その減歩を計算するときにどういうような評価方法でやつたか、そういうところからこの換地処分、特に飛び換地というようなものがはたして妥当であろうかどうかということが判定されるわけです。それで、その点をお伺いしたい。
○飯田証人 換地の減歩につきましては、先ほどから私も何とか先生方にお願いしようと思つておりまして、証拠書類も持つて来ておりますが、駅前にダンス・ホールのある高層建築があります。それは三階建でありますが、そこは耐火構造のために動かないと思います。それで、その耐火構造のものが動かないで、ほかに遊閑地があるのにもかかわらず、そこの減歩は一割六分なんです。そうして、その隣の木造の家は三割二分なんです。こういう事実の不公平がたくさんあるのであります。これも、北村整理委員が五建へ行きましていろいろお話をしたのですが、最後にこの一割六分という線が出たけれども、二割だとか、二割八分だとかいうようなことで押していたらしいのでございます。ですから、私ども書類をとつてここに証拠として持つておるのでありますが、こういうぐあいに減歩の差がいろいろあります。それから、先ほどもお話のように、どこが幾ら、どこが幾らというようなことは、われわれ専門家でありませんからわかりませんので、返答もできません。
○吉武委員長 ほかに御発言ございませんか。——他に御発言がなければ、飯田証人に対する尋問はこれにて終了いたします。 証人には御苦労さまでした。 —————————————
○吉武委員長 引続き山中証人より証言を求めることといたします。 ただいまお見えになつておられる方は山中善弥さんですね。
○山中証人 そうです。
○吉武委員長 あらかじめ文書をもつて御承知のごとく、本日正式に証人として証言を求めることに決定いたしましたから、さよう御了承をいただきます。 では、ただいまより区画整理事業関係事件について証言を求めることになりますが、証言を求める前に、証人に一言申し上げます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことと相なつております。宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が、証人または証への配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者、及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者が、その職務上知つた事実であつて黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。 では、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めます。御起立を願います。 宣誓書の御朗読を願います。 〔証人山中善弥君朗読〕 宣誓書 良心に従つて、真実を述べ、何事もかくさず、また何事もつけ加えないことを誓います。
○吉武委員長 それでは、宣誓書に署名捺印してください。 〔証人宣誓書に署名捺印〕
○吉武委員長 これより証言を求めることになりますが、証言は証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときはおかけになつていてよろしゆうございますが、お答えの際は御起立を願います。 第一に証人の略歴をお述べ願いたいと思います。
○山中証人 中学を卒業しまして、家業を勤めまして現在に至つております。現在四十七才七箇月ちよつとであります。
○吉武委員長 現在御職業は何をやつておいでになりますか。
○山中証人 シヤフト機械の製造販売業をしております。
○吉武委員長 それはずつと長くやつておりますか。最近だけ……。
○山中証人 二十才のときに修業いたしまして、現在に至つております。
○吉武委員長 証人が江東地区の区画整理委員になつたのはいつごろからですか。
○山中証人 日時ははつきり記憶いたしておりませんが、昭和二十一年かと思います。
○吉武委員長 区画整理委員のおやりになつている仕事はどういうことですか。
○山中証人 区画整理事務当局の諮問機関と考えております。
○吉武委員長 委員会にかかるのはどういう事項がかかりますか。どこにどういうふうに道をつけるとか、どうするというところまでかかるのか、それは都市計画委員できめて、そのきまつた中で換地をするのをおやりになるのか、どういう仕事をやつておりますか。
○山中証人 一番最初に道路をきめます。そうして、その後に換地を決定するのであります。
○吉武委員長 そうすると、道路を何メートルにするとか、どこへつけるとかいうことも区画整理委員会できまるのですか。
○山中証人 それは大体きまつているのじやないでしようか。
○吉武委員長 都市計画委員会できまつたものに基いてやつたのですね。
○山中証人 そうです。
○吉武委員長 江東地区は前にも区画整理をやつたように聞いておりますが、再び区画整理をやるようになつた理由はどういうところにあるのでしようか。
○山中証人 第一回のときは関東大震災の直後に区画整理をしたということは聞いておりますが、はつきりした記憶はありません。今回初めてなつたので、これに対する深い造詣を持つておりません。
○吉武委員長 今度の区画整理の目的はどういうところに主眼があつて行われたのですか。
○山中証人 当初私どもが聞いたのは、繁華街をつくるという目的のもとに再区画整理をするということでした。
○吉武委員長 江東地区の繁華街は、どういうふうにして繁華街をつくろうという目標を立てられておつたか。聞くところによりますと、江東楽天地というのをある程度分散してやつたらどうかということでやつたというふうにも聞いておりますが、そういう点について、委員会でどういうふうにお聞きになつておりますか。
○山中証人 二十一年から現在に至つておつて、あまり長いので、正確な記憶は呼び起せませんが、最初は、楽天地を分散するとか、繁華街を中心として、とりあえずあるものを利用して全部の地区を繁華街にするというような目的が当局の方にあつたらしいのであります。われわれもそれに賛同したわけです。
○吉武委員長 その後区画整理は、大体その趣旨によつて実施されておりますか。それとも、それをやるうちに、なかなかそうも行かぬというので、また変更されたということもあるのですか。
○山中証人 いろいろそのうちにかわつて参りました。
○吉武委員長 それはどういうふうにかわつたか……。
○山中証人 最初百メートル道路ができるとか、五十メートル道路ができるとか言つておつたが、百メートルが狭くなつたり、五十メートルが四十メートルになつて、現在は三十六メートルですか、あまり詳しくは覚えがありません。
○吉武委員長 道路の点はそうですが、道路以外の、つまり分散をしてやるという点の方はどうですか。
○山中証人 当初は三中とか車庫とかいうものを他地区に移転するような計画もあつたらしいのですが、予算とか何かの関係でそれも中止になつて、そういう面からいろいろかわつて来たのであります。
○吉武委員長 今の学校がかわるとか車庫がかわるとかいう問題があつたようですね。それは予算の関係で行き悩んだのですか。
○山中証人 結局当初の予算がみんな減つて来たために、そういうものがまた残ることになつてしまつたのです。
○吉武委員長 予算ですか。あるいは学校なら学校当局が反対をされたか、あるいは車庫なら車庫の責任者の方で文句が出たとか、そういうことではないのですか。
○山中証人 そういうこともあります。亀戸に車庫を移転するに際しても、亀戸は水が出て都電の車庫に向かない、三中は、伝統ある中学のために、ぜひこの学校を残しておきたい、こういうような状態だつたのです。
○吉武委員長 次に、江東地区の区画整理委員の選挙についていろいろ意見を言つているのでありますが、選挙について何か……。
○山中証人 私、そういうものに対してあまり関心を持つておりませんけれども、選挙が云々とかいうことはたまたま聞きますけれども、別に普通に行われて……。
○吉武委員長 自分は不当があつたとは思わない……。
○山中証人 はい。
○吉武委員長 それから、次に区画整理委員会の運営についてお述べ願いたいのですが、換地については区画整理事務所の独自の案が委員会に提出されて、委員会はそれを審議されたのか、あるいは委員会の方から案が出てそれを審議されたのか、どつちだつたですか。
○山中証人 事務当局の方から原案が出て、その諮問に応じただけなのです。
○吉武委員長 それは、多少委員の意見で原案がかわつて行つたということもあるわけですね。
○山中証人 そうです。なるべく不公平のないように、われわれが知つている範囲内において意見を申し上げたわけです。
○吉武委員長 それから、換地の発表は聞かないとかいうようなことを言つている向きがあるのですが、換地の発表はいつなされたのですか。換地をするでしよう。そうして、それはこういうふうにきまつたという発表というものはあつたのですか。
○山中証人 それは、もちろん事務当局が率先してやつたのです。
○吉武委員長 それはどういう方法でやつたか、御存じないですか。
○山中証人 ちよつと今記憶しないですけれども……。
○吉武委員長 それから、換地の決定前に土地の所有権または借地権が売買されたようなことがあつたというふうに聞いておりますが、そういう点は御存じありませんか。換地する前、委員会できめる前に、盛んに土地の売買が行われた、それに委員が関係があるとかどうとかいうことを言つている向きがあるが、どうですか。
○山中証人 委員が関係あるとかないとかいうことは、これはわかりませんけれども、絶えず売買等が行われていたのじやないでしようか。復興がはげしいですから。
○吉武委員長 委員がそれに関係したというふうにはお認めにならないですか。
○山中証人 やはり委員ともなれば、一応土地に明るい者として、いろいろ相談を受けたり、あつせんを依頼されるということは絶えずあつたわけです。私の場合もありました。
○吉武委員長 それが、委員会できまる前に漏れるとかどうとかいうようなことはないのですか。
○山中証人 委員会の決定ということには関係ないんじやないかと思いますが……。
○吉武委員長 先ほど、江東楽天地を分散して繁華街をつくるということで最初は出発されたというのですが、今日その目的が達成されたように思われますか。その後やはりいろいろのいきさつでそうもできなかつたというふうにもお考えになりますか。
○山中証人 現在になつてみると、別にそういうことは行われていないようです。初め計画されたようには全然行われていないのです。その当時には人家がごくまれでしたが、現在は日を経るに従つて人家その他が、建築を制限したのでございますけれども、区画整理が延びたために、どんどん建築されてしまつたものですから、そのために当初の計画が実質的には行わるべくして行われなかつたのです。
○吉武委員長 それから、区画整理委員の任期がないということですが、事実ないのですか。
○山中証人 ないように承つております。
○吉武委員長 委員で御発言があれば……。
○天野委員 時間も大分おそいようですから、要点だけをお伺いしておきます。 換地決定がたしか二十五年の六月でございますか、その二箇月前に、江東橋二丁目十四番地の金子コウの借地権を証人は買つて、その換地を四丁目一番地にとつておられるようでありますが、この点に関して、借地権は幾らで買つたか、面積は幾らであつたか、お答え願います。
○山中証人 目のことははつきり覚えておりませんけれども、飯田久平君からぜひ見に来てくれということで、五十万円のところを四十万円にするから買つてもらいたいという話のもとに飯田君から話がありましたが、四十万円はうそで、結局四十五、六万円で買つたのではないかと思つております。
○天野委員 借地権を買つた後に所有権がかわりましたが、所有権は大体幾らくらいですか。
○山中証人 七、八百円ではなかつたかと思います。
○天野委員 それから換地されてここに来ておるわけですが、これを吉本興業に売つておられますが、その価格と面積はどういつたぐあいですか。
○山中証人 坪数ははつきりしませんが、百五、六十坪ではないかと思います。価格は四百七、八十一万円だと思います。
○天野委員 そうすると、お買いになつてからあそこをお売りになるのに、大分差があるようですが、時価に換算するとどのくらいの開きがありますか。
○山中証人 その点はたいした差はないと思います。
○天野委員 江東橋二丁目五番地の一に江口賢蔵さんの土地がございます。この借地権を証人に売つたところ、後日江口は土地の所有者が承諾しないという理由で譲渡契約の取消しを申し出た、次いでこの借地権を市古代吉に売つたために訴訟が起つておるようでございますが、この訴訟は現在どうなつておりますか。
○山中証人 現在進行中でございます。
○天野委員 また、この土地の換地は、近所のものに比較いたしますと、大分よいように見受けられるわけですが、ここはかど地でいい場所ですが、この点は何も別にお考えになりませんか。
○山中証人 何も考えません。
○天野委員 相当不公平なように考えられるわけです。
○山中証人 別に私はそう考えておりません。
○天野委員 これは見解の相違になるわけでございます。さらに、先のことについて……。江東橋三丁目一番地及び二番地に証人の土地があるはずであります。このかどのところでございますね。このかどのところと、上の三の一と二のところ、ここにお持ちになつていたこの土地が、今度換地されると、この三の一、ここにいたのが、こつちに飛んでおるわけです。そうすると、ほかのものと比べると非常に有利になつている。ここは都電の終点のところで、ここはずつとかど地で、延びておつて、道路にはみ出しておる。ほかのところに比べると非常に有利な土地になり過ぎているように思うのですが……。
○山中証人 うんと不利じやないですか。今おつしやつた私の元地は、現在電車通りで、一番いいと思います。切られた宅地は、横町の、今はみ出した奥の方に入るところですね。あそこは横町ですから、それで一部が入つて、こつちの方に約十間ある間口が、こちらは現在さみしいのです。つまり切られて飛んだところです。
○天野委員 大体原則的に言うと、広場ができたところは、押せ押せに左の方へ寄つて来るのが原則のように思います。それが、証人のお宅の土地だけ前に来て、今までの土地よりも広くなつておる。なお、ここはちようど終点のところに来ていいのです。よい悪いは見解の相違になります。 それから、もう一つは、江東橋二丁目三番地の九にある佐怒賀正男の所有地及び江東橋二丁目一番地の十にある嵯賀野博泰の所有地を、換地決定の直前に証人は譲り受けて、それを間もなく江東楽天地に売つておられる。そして、これらの土地が、二丁目の楽天地所有地の換地先に隣接して換地をとつておられるのでございますが、これはやはり証人のあつせんによつてなされたものと思われますが、いかがでありますか。
○山中証人 私は、地所を買つたものに対して、自分から進んで買つたということは一ぺんもありません。全部人から勧められて買つたものでありまして、そういう土地も、岩下要蔵という人がありまして、ぜひこれを売つてもらいたい、たまたま私に、楽天地から、電車通りに売地があるからぜひわけてもらいたい、あつせんしてもらいたいという話があつたものですから、私がこの地所を岩下要蔵に頼まれてあつせんしてやりました。
○天野委員 それから、江東橋三丁目四番地の二にある関根武次氏が借地権を持つている土地、七十坪のうち四十坪を楽天地に売却しておる。これも証人のあつせんによると言われておりますが、これはどうですか。
○山中証人 これも隣りの地所を楽天地に売つたために、私の地所もぜひ一緒に売つていただきたいというので、私が楽天地に話したので、私は別に利益も何も受けておりません。ただ話してやつただけです。
○天野委員 それで、証人の大体御関係なさつたものと、楽天地の所有の土地、または買つた土地を、でき上つたところで見ますと、まとまつた非常にいい一部をとつておられます。それから、証人の土地も、見解の相違になりますけれども、非常にいいかど地のところをとつている。こういう点、非常に疑義がある。たとえば十七の二ですが、この人なんかは、こういういいところの土地が、こういうばらばらな不公平な土地に分散される、こういう例もあるので、われわれとしては、ここに非常に不明朗なものがあるのじやないか、公正を欠くのじやないかと思う。楽天地にこれを売つて、黙つているうちに利益を生むというような形がここに生まれておるのではないか、こういう観察をいたしておるのですが、そういう点はどうですか。
○山中証人 私が口をきいたものでは、みな私がやつたようになつておりますが、これは全部私が行つたものではありません。ただ便宜上あつせんなり何なりをしただけのことで、どうも私がやつているように考えられると困る。換地したものは、ほかにも地所がうんとありますから、事務当局でよくお調べ願つて、これが不公平であるかどうかということは、私の立場上ではわかりません。
○天野委員 換地先を知つておられて、それで元地をお買いになつた、そういうことはございませんか。
○山中証人 そういうことは絶対あり得ません。もしそういうことがあつたら、たいへんなことです。
○天野委員 結果的に見ると、そういうふうに判断せざるを得ないんです。
○山中証人 それはやむを得ないでしよう。
○天野委員 水かけ論の平行線になりますが、楽天地は、この借地権の売買で、関根さんのに関連して三十万円を雑費で出したと言われておりますが、そういうことはありませんか。
○山中証人 だれが言つたのでしようか。
○天野委員 だれということなしに……。
○山中証人 そんなことはないでしよう。これはたいへん迷惑です。私は三十万や五十万の金に目をくれません。そんなにもうけたいと思つておりません。
○天野委員 失礼な点がありましたら、おわび申し上げます。どうも。結果的に見たところ、まとめてずつと売つているような感じがするんです。これはまたあとでいろいろと研究しなければならないと思いますので、私の質問は一応これで終ります。
○北山委員 一つだけ伺つておきます。区画整理委員会でもつて換地をしようという場合に、何らかの基準というものをあらかじめ相談なさつたことがありませんか。どういう場合に換地をするのか、普通の場合であれば、その場所において換地する。その付近においてはなるべくその宅地を動かさないというのが原則なわけですが、やむを得ない場合には他地換地する。その原則の話が、その換地処分の前に、必ず区画整理委員会で出ると思う。そういう方針か、とりきめかはありませんか。
○山中証人 申訳ないんですが、その点、私ははつきり心得てないんです。
○北山委員 そうすると、あなたはどういうお考えでもつて区画整理委員の仕事を今までやつて来られたか。そういう換地の問題が示されたとき、それをどういう基準によつて判断されて、これがいい処置である、あるいは悪いというような判断をされたか。
○山中証人 時間がたつておりますから、当時をもう一ぺんよく考えてみればわかりますが、現在では即答できません。
○北山委員 それから、先ほども別な証人にお伺いしたんですが、これを換地する場合の各自の分担というか、減歩の定め方、それから、その定め方の評価方法、そういうことは、金銭評価といいますか、宅地の場所によつての等級を考えてありますね。どういう方法でやりましたか。
○山中証人 よくわからないのですが、もう一ぺん……。
○北山委員 たとえば、ある一部の宅地が、全体の地域の公共用地にとられる率があります。これを各所有権者が負担をする。それが減歩でしよう。その減歩をきめるのに、どういう基準できめたかということです。
○山中証人 減歩の率ですか。——全体的に減らされております。一割五分なら一割五分というのが無償提供なのであります。それ以上の場合、ブロツクブロツクによつてそれ以上にならざるを得ないところは買上げとか、以下の場合には補償する、こういうことになるわけです。
○北山委員 そういうことをきめる際に、その場所の土地はどのくらいの値打があるかということを、一つの基準によつてまず評価をしておいて、そうして一筆ごとの負担——何割とられるとか、何坪減らされるということをきめるはずなんですが、そうでしようね。区画整理委員として今まで仕事をして来られて、これがわからなくては仕事は何もできないはずです。その基準がどういうところにあつたかということです。これはいろいろ土地によつて違いますけれども、この場合にはどういうやり方でやつたかということです。
○山中証人 残念ながら、わかりません。
○中野委員 これは伺うのですが、総論が全然なくて各論だけですから、わからぬと言えばそれきりになつてしまうのですが、お尋ねするには、大体の輪郭を伺つて行かなければ、かんじんなものの解決がつかないのですが、どうも私は、総括的に考えると、全国の区画整理の状況を見ますと、第一番に区画整理委員の選挙というものが非常に不備なんです。たとえば、委任行為でもいいというようなこと。この区画整理というものは一般当該住民に対しては重大な利害関係があるということを重視せずに、端的に区画整理委員の選挙というものを軽視してつくつた結果、そもそも区画整理委員の選挙の方法に私は不備な点があると思うのです。当該住民が十二分に関心を持つて、われわれの土地、われわれの財産、生命に次ぐところの財産を処理されるのでありますから、最も厳正であつてわれわれの利害を十二分に考えてくれる人を選挙しなければならぬというような、そういう意思のもとに選挙をされた区画整理委員でなく、いわば、形式上においてはそういう形はとつてあるけれども、実質上においては非常に非民主的な制度に基くところの区画整理委員選挙の方法によつて選ばれた点が多いと思うのであります。かつてそういう選挙で選ばれた人は、ややもすると、往年の地主とか、あるいは相当その土地に利害の関係を多く持つ人が入りやすい傾向が多いのであります。そういう推論から言うと、区画整理委員の役割というものは、たとえば、この土地が区画整理の中に入る、してみれば、当然どこに換地を求めるかということになるから、換地をきわめて有利な方向に導こうとする傾向は、人情のしからしむるところで、正しいことではないけれども、全国的に相当私は行われておると見ておるのであります。こういう観点から行きますと、今度のこの江東の第四地区の区画整理にあたりましても、私は、当らずといえども遠からず、少くとも御多分に漏れざるところの傾向が多分にあるだろうと思うのです。ただ、問題は、一つ私が伺つておきたいのは、換地の方法についていろいろ皆さん方の御意見がありましたが、実際上の区画整理委員会の換地あるいは区画整理の方法等を、事実をその利害のある住民に知らしめるということが、私は民主的な方法であると思う。現実問題としては、このことを知らしめることによつて相当支障のあることの事実も知つておるのでありますが、一体あなたの方の区画整理委員会は、区画整理の現況、それから区画整理の進捗状況、ないしはそれによつて生ずるところの換地等の問題について、住民から質問のあつた場合、あるいはあなたが自発的に、これを利害関係のある一般住民に報告するというのが妥当のような気がいたしますが、この点について、あなたは一般住民から聞かれた場合に親切丁寧に説明をしておりますかどうか、それから、あなたから進んで利害関係のある住民に対してそのような説明をしたことがあるかどうか、この二点について伺いたいと思います。
○山中証人 私は、当初から、聞かれた場合には、私の知つている範囲内のすべてのことは全部御通知してあるつもりでございます。たまたま、一堂に集まつて、権利者以外の者が多いために、つるし上げみたいな形になりまして、そのためにそういう権利者以外の会合をきらつた場合もございます。私の範囲内では、できるだけの知らせる方法は聞かれた範囲内ではとつておりました。ただ、あまり長くなつて進行が遅々として進まないために、われわれが何かそこの間に含みがあるので片ないかと思われる誤解の点が非常に去る。二十五年に発表されて、今に至つてもわずかしか進行しておりません九ら、一回で終る問題も、同じことがいつまでたつても消えないでいるのではないかと思います。
○中野委員 この問題は、特に東京地区とか大阪地区においては、いろいろ複雑微妙な点がありまして、一概には言われないとおつしやいますけれども、関係住民として一番心配なことは区画整理なのです。私は、現在牛込の神楽坂から少し行きました矢来という所に住んでおる。ところが、私は都市計画路線等をきめる委員でありましたが、従来から東京市の都市計画線の中にいわゆる十二号線というのがある。その路線の中に私のうちがまるまる入つておるわけなんです。これについて、東京市に対してわれわれは詳細なる報告を求めるのです。いつこれがやられるか、どこに換地をくれるのか、それから、われわれの立ちのく時期ということは、自分の生活の中で一番影響がありますから、聞きたいところなんです。そこで、自分自身が都市計画委員でありまして、市の方へ行つていろいろ言いますが、役人はやはり秘密を厳守して何も言わないのです。これは、私は自分の体験から申し上げるのですけれども、おそらくあなたの場合も、一般の江東地区の方々が一番心配しておるのは、この請願の内容を見ますと、あなた方特定の人だけが何か自分のいい換地、すなわちここからここまで区画整理になる、それに対して先まわりして安く買つておく、そうしてそのときが来れば非常に値のいい土地になるというような、役得を大いに活用して悪用している、そうして自分の利益をはかるというような実態があるのですけれども、私は、あなたにあるということは申し上げませんが、まるきり全国の区画整理にないとは言えない。こういう事実も私は相当承知しておるのでありますから、従つて、こういうような誤解を生みやすい根本原因は、まずあなた自身が、あるいは区画整理委員自身が、住民に対してあらゆる機会に明らかに説明し、納得をせしめるということが、私は先決問題じやないかと思うのです。そういうことがないと、あなたは自分の不徳のいたすところでしかたがないとおつしやるかもしれぬが、疑心暗鬼を生んで、あなたがいわゆる先まわりをして自分に有利なる換地を買つておいて、これによつて自分に適当なる利益を得ようとするというようなうわさをまかれても、やむを得ぬ段階があると思うのです。 そこで、そういう総論を伺つておつてもしかたがありませんから、一つ伺つおきたいことは、先ほどここへ飯田という人がおいでになりましてのお話ですが、都市計画の審議会でこの第四地区の区画整理は反対をされたにもかかわらず、区画整理委員会が無理にこれを実行しておると言つておられるのです。ちよつと私はこれは納得が行かないのです。先ほど申し上げたように、都市計画法に基いて審議会が設置されて、この審議会で反対をした八があつたかもしれないけれども、反対をして否決されたものを、単なる当該区画整理委員会がこれを実行し得るということは、予算の関係から言つてもあり得ないと思う。事実上ないと思うのですが、一体あなたは区画整理委員をしていらつしやつて、都市計画審議会が反対をして否決したものを、あなたらがかつてに区画整理をやつていらつしやるのですか、どうですか。この点を、あり得ないことなんですが、伺つておきたい。
○山中証人 そういうことはないと思つておりますけれども、絶えずそういううわさの出るたびに役所に一応聞きまして、真実をただしておりますから、大体間違いないと思います。
○中野委員 もう一点伺つておきますが、何かこの区画整理にからんで、どこかの課長か何かに三千円か何かの贈賄をして、本所警察に検挙された人があるというのですが、その当時のてんまつを御承知ならば御説明願いたい。御存じなければけつこうです。
○山中証人 そういう話を承つたことはありますけれども、それの進行というか、結果ということは聞いておりません。
○菊川委員 二、三点お伺いしますが、一つは、区画整理委員会がいろいろと経過を発表されるというときに、権利者を対象として経過は発表するが、しかし権利者以外の者が多い際にはわれわれはそれを発表することを避けた場合がある、こういうさつきのお話を伺つておりますが、そこで、区画整理委員を選ぶ場合に、権利者というのはおそらく土地の所有者並びに借地権者を言われるだろうと思います。ところが、東京のような事情で見ますと、問題のところのことはしばらく省きますが、たとえば他の地区で、かりに今別の線で問題になつております高円寺、馬橋地区は、東京の第三次区画整理地区になつておる。そこなんかで、権利者という場合には、たとえば権利者は鹿兒島におる、あるいは新潟におる、おそらく土地の事情は知らない、そういうふうな関係で、むしろ東京の、ことに戦災後の東京におきましては、そういう厳密な意味の権利者よりは、その土地を現実に使用して、そこで商売をし、生活をしておる人の方が、最も直接の利害関係を持つておる、また、そういう人が実はその土地の繁栄発展には最も責任がある人々である、そういうように私どもは考えて問題を考究しつつあるのですが、一体区画整理委員会の御方針あるいはあなたのお考えでは、区画整理というものは、やはりそういう地主あるいは借地八のみを対象にして、そういう人の意見を聞き、そういう人に直接結びつけてやれば使命が果せるというふうにお考えになつて今までやつておられたのかどうか、その御認識のほどを伺つておきたい。
○山中証人 言葉が足りないので、はなはだ申訳ないのですけれども、私が先ほど申し上げたのは、権利者以外という意味は、全部が区画整理に反対する人であつて、われわれは、反対でなく、区画整理委員でありますから、皆さんが集まると、区画整理反対ということになつてしまうので、申し上げたところでしかたがない、——居住者とかその他の層に知らしめない、こういう意味ではなかつたのであります。
○菊川委員 それでは、区画整理の地区における一般の住民の諸君には、機会あるごとにこれを知らせたのですね。
○山中証人 はあ。
○菊川委員 ただ、賛成の人は、えてしてこういう場合にはおまかせしておる方でしよう。ところが、反対の人は、最も痛切に感じますから、どうしてもたびたび集まる。また、委員の人人にいろいろと意見も聞き、陳情もするだろうと思いますが、反対の人が多いと思われる場合においては、十分においでになつたかどうか、その点をお尋ねいたします。
○山中証人 江東橋三丁目というところは、非常に小さな繁華街で、飲食店その他の小さな店がたくさんあるんでして、その一部の方に反対の声がわりかた大きくて、賛成の声がなかなか聞えないもんですから、われわれの言わんとするところがなかなか通らないで、われわれの意思の伝達が下足のように皆さんに考えられるのです。
○菊川委員 次に、お尋ねいたしますが、この区画整理委員会には都の当局から案を示す、それについて区画整理委員会は諮問に応じて意見を述べる、大体こういうことにさつき伺つたのですが、しからば、実際においてああいう下の図にあるように換地その他が行われるということについては、当局から示した案がもとになつているのかどうか、この点、お尋ねいたします。
○山中証人 換地その他発表は全部事務当局で、われわれは全然タツチしておりません。
○菊川委員 私のお尋ねするのは、きまつたあとの発表のことではない。きまるまでに、区画整理委員会に当局から案の内示がある。案の内示があつた場合に、区画整理委員会は、江東のその地区の場合においては、それを区画整理委員会において変更をされたことがあるかないかという点であります。
○山中証人 発表されたときに、それを委員が全部役所の係員立会いの上で検討して、変更したものもずいぶんあります。
○菊川委員 それでは、変更した場所が相当あるというのですが、これは、私ども、直接委員会の仕事でないと思いますけれども、たとえば、あの下の図によつてわかりますように、ある特定の委員の人は比較的多くの便宜を得るような換地になつている。第三者から見てこういうふうに見受けるわけですが、そうでないと言われれば別です。私どもはそういうふうに見ているわけなんです。そうしますと、当初からああいうふうな形のものとして、当局は区画整理委員会に示したのかどうか。それとも、区画整理委員会に示したものはあれとは大分違つたものであつたが、結局区画整理委員会でいろいろと審議をされて、その結果ああいうふうに変更になつたのか、この点をお尋ねします。
○山中証人 審議された結果がこういう形になつたのであつて、その間のいろいろな動きというものは、当局の方をお調べくだされば、その動いた過程というものは大体わかるじやないかと思います。
○菊川委員 そうしますと、そういう変更になつた過程におけるところの議事については、区画整理委員会の審議の過程として記録に明瞭になつておりますか、それともなつておりませんか。
○山中証人 会議録を見ておりませんですけれども、その経過が明瞭になつているかいないか、今ちよつと私わかりません。
○菊川委員 私は、ここで委員として、そういう問題の賛否いかんにかかわらず、非常にまじめにお尋ねしているわけであります。それではお尋ねしますが、一体一つの区画整理委員という区民の重大な利益の代表者として出ておられる委員であります。この委員をやられる方が、自分で審議をされ、しかもその審議の結果がきわめて重大な影響を持つ場合がある。それがどういうふうにきまつたか、どういうふうに記録にとどめているかということは、こういう利害関係の非常に深い委員会においては重大なこととわれわれ考えるのであります。一体区画整理委員を長くおやりになつておつて、その審議の結果がどうなつたかということを今お尋ねしても記憶がないというほどのお忙しい方であれば、少くとも記録にはとどめておいてもらわぬと、一般の住民に対して説明する場合にはお困りだろうと思いますが、そういう点に対して不自由は感じなかつたかどうか。
○山中証人 一丁目から四丁目まで各小委員というものをきめまして、分担してやつた記憶がございます。それを逐条審議でやつたものですから、今よく図面を見れば、動きというものは必ずはつきりわかります。
○菊川委員 私のお尋ねするのは、——この区画整理委員会の法規そのものが非常に古いということは御承知の通りでありまして、こういう問題を今後明朗にすることは、行政監察特別委員会として大きな責任を感ずるわけです。従つて、あなたの方の関係の区画整理委員会は、そういう経過について、第三者などから見ても明瞭な記録を一体とつておられるのか、おられないのか、あるいは、そういう記録をとる場合に、各委員は一応その記録について、それを委員長に一任する手続でもつておやりになるなら別でありますが、さもなければ、記録についてはあとで読んで署名をするようなことが必要な場合があるわけです。そういうことは、あなた方の委員会の運営においてはおやりになつていないように聞えるのですが、そう解釈してよろしいかどうか。
○山中証人 やつておると思います。記録はとつてあると思います。
○菊川委員 あなたは、こういう重大な委員をおやりになつていながら、そういう記録には目を通したこともない、こういうふうに解釈してよろしゆうございますか。
○山中証人 それは、その後の会議で、前会の記録を一応読んで、聞いております。
○菊川委員 それでは、とつておると思うでなくて、とつておるというわけですね。そうしますと、その記録を見れば、一々どういう部分が当局の提示した案であつたか、それがだれだれの発言によつてどのように変更されたかということは、記録によつて一目瞭然であるというふうに解釈してよろしゆうございますか。
○山中証人 一目瞭然というような記録はないと思いますけれども……。
○菊川委員 これは、まじめに——もちろんまじめに答弁しておられると思いますが、もしそのことがよくおわかりにならなければ、あとで私は書類について調査したいと思います。その記録によつて大体あとで経過を説明し得る程度のものに違いないと思いますが、そう考えてよろしゆうございますか。
○山中証人 記録は一切役所の方でとつておりまして、委員の方で記録はとつておりません。
○塚原委員 役所というのは事務局でしよう。
○山中証人 そうです。
○菊川委員 大体その点はわかりましたが、この際、この区画整理委員会の記録の提出を、委員長を通じて要求されるようにお願いします。
○吉武委員長 承知しました。
○菊川委員 次に一点、これはむしろ投機的な問題でありますけれども、今日区画整理委員会が各方面にありまするが、たいていの場合に区画整理委員が、あるいははなはだしい場合におきましては——あなたの場合は私は存じませんけれども、土地ブローカーであつたりなんかするのであります。そして換地決定の前にどういうかげんか土地の売買を約束したり、あるいは大きな地主は、自分の土地にはちやんと道路ができるものという予想のもとに道路の両側に家を建て始めたというようなことが、東京においてはざらにございます。そこで、おのずから区画整理委員の仕事をおやりになる方には、社会の不必要なと思われるほどのいろいろな疑惑がかかるのはやむを得ないと思います。そこでお尋ねしまするが、あなたは現に、直接でなくとも、今度の換地によつてたくさんの土地をお買いになつている。その土地を買い取つた結果が、必ず不利益な土地ではないと私は伺つておるのであります。従つて、単に換地で手放したい人があつたから、その人に頼まれて、自分は区画整理委員の責任上、損だが、二十万、三十万のものは目もくれないというような大きな気持で、捨てるつもりでお買いになつた土地のみとは、われわれ見受けないのであります。従つて、こういう点から考えて、一体区画整理委員である人が、最も大きな部分の換地について、その前後に直接間接売買に関係されることについて、こういう職責を果す委員として、良心的にどういうふうにお考えになるか、私はそのことをお尋ねいたしたいと思います。
○山中証人 多くの土地という限界は、私にはわかりませんけれども、私は、自分としてはそんなに大きな土地を買つてはおらぬつもりでございます。それで、たまたまそれを買つても、——私もたいへんに欲が深い者でございますから、利益がある仕事でなければやりませんけれども、地所というものは年々高くなつて、昨年度など相当高くなつていますから、損をする気持こいうものは間違つてもないのであります。
○菊川委員 わかりました、先ほど二十万、三十万の目くされ金は金のうちではない、しかしもうけたいことはもうけたいと言う正直な方でありますから、私はお尋ねしたのであります。私は、損をしろとは言いませんけれども、少くとも区画整理委員をやるようは人は、普通のことをしても、ややもすれば疑われるという、非常に御苦労な立場を買つておられるのであります。その人が、多い少いという程度の問題でありまするが、私から見れば、あとの地図が事実であるとすれば、あなたはその中で相当大きな換地売買においての役割を、直接間接に果されておると認めるのであります。それは、私のみならず、おそらくほかの諸君も同様に考えると思います。そこで、私は、このことを問題にするのではありませんが、区画整理委員会の構成を将来考える場合に、なるべく、役員であるがために、区画整理によつて何かうまいもうけをしようというふうなことにとらわれないような人を置きたいと思うのです。そこで、あなたのように金がたくさんあるような方でも、金に目をくれなくて、区画整理で金をもうけなくてもよろしい、自分は実業家としてほかの方面でもうけておるというような信望のある方が、今後区画整理委員になられるようなことがあればいいと思います。ところが、たまたまあなたの場合においても、その区画整理の前後を通じて、この区画整理地区における換地に関係のある土地の売買に関係しておられる。そこで、一体こういう行為は、あなたは今まではどういう事情でおやりになつたか知りませんが、正しいとお考えになつているのか、今になつてみると悪かつたとお考えになつているのか、今後もこういうことをやろうとお考えになつているのか、このことを念のためお尋ねしておきたい。
○山中証人 ただいまおつしやたように、こういう職責を持つていて誤解されやすいというお話ですけれども、決して好ましいことではないと私も覚悟しております。なるべくこういうことには注意して、さしさわりのないようにして、まじめな商売をしたい。私はこれで商売をしたことはありませんけれども……。
○吉武委員長 塚原俊郎君。
○塚原委員 時間も大分たちましたから、今の菊川委員の質問にも関連しますが、一点だけお聞きしたいと思います。 私も、建設省におりましたから、都市計画とかあるいは河川改修、あるいは道路のつけかえというような場合に、賛否両論が出ることは当然だと思います。証へは、先ほど、権利者の方には努めてお会いして、そうして事情を説明し、納得の行くような処置をとられた……。これはまことにけつこうだと思います。それ以外の方には会見を避け、つるし上げを避けたというようなお話もございまして、その御苦労のほどはよくわかるのです。今菊川委員の質問に対してあなたも非常に良心的な答弁をされたと思うのですが、大体区画整理委員というものは、選挙されて——あなたは二十一年からやつておられまするが、任期というものはきまつてないのですか。
○山中証人 きまつておりませんでした。
○塚原委員 そういたしますると、そうでなくても一つの権力のある地位におるとボス化するおそれが多分にある。あなたの方の委員の方がボスであるということは私は申し上げたくないのですが、いろいろと問題が出て参りますと、どうしても第三者から、あるいは住民から、指弾されるような行為というものが必ず現われて来ると私は考える。あなたが今日までとられたことについても、何か良心に恥ずるような点があるということをさつき仰せられましたけれども、この区画整理委員は今までとかく批判をされておるから、この際辞任をするというような意思を今日証人はお持ちであるかどうか、その点をお聞きしたいと思います。
○山中証人 私は、現在これをやめるという気持はございません。
○塚原委員 こういつた問題は、あなたの方の錦糸堀だけではなくて、全国の重大な問題となつておりますから、任期の問題、さらに選挙の方法等の問題についても、われわれは、これから引続いて証人を喚問し、いろいろと研究しなければならないと思いますが、無期限の任期ということについては、証人はどういうようにお考えでありますか。いわゆるボス化する、世間から批判を受ける、あまり好ましくない評判を受けるのはいやだという意味で、任期というものはやはり二年とか三年とか区切つた方がいいとお考えになりますか、それとも現行法がいいと思いますか、その点をお伺いします。
○山中証人 現在私から申し上げるとちよつとわかりかねますから、皆さんの大勢の御意見を聞いて、そのいいという方をとつて行きたいと考えております。
○塚原委員 おなたの考えを聞きたい。
○山中証人 私は、一定の任期をきめて選挙をすることも悪いことではないと思つております。
○塚原委員 先ほど、天野委員の質問に対して、語気を荒らげてあなたが何か抗弁されておつたようでありますか、きよう委員会の冒頭において、あなたは宣誓書を朗読し、それに署名、捺印いたしております。あなたのおつしやつたことは全部正しいことであると私は考えたいのでありますが、その点は間違いないでしようね。
○山中証人 間違いございません。
○塚原委員 全然間違いありませんか。
○山中証人 全然間違いありません。
○塚原委員 たとえば三十万円事件とか、あるいはその他の事件について、そういうような事実があつた、そのことは間違つておつたと、あなたがあとでおつしやると、われわれとしては問題として取上げなければならないと思いますが、その点、正確に念を押しておきますが、きようあなたが証言されたことは全部正しいことですね。
○山中証人 間違いは絶対ございません。
○塚原委員 わかりました。
○小林(進)委員 今他用のために席をはずしておりましたから、あるいは前に質問をされた同僚諸君の御質問とダブるかもしれませんが、ダブりました点は、委員長において適当に御注意をお願いしたいと思います。 証人にお尋ねいたしますが、証人が区画整理委員になられてから、自分で土地を買つて換地をしたり、あるいはまた、自分で買つた土地ではないが、みずから関係をして換地をせしめた、すなわち俗に言うブローカー的行為をやられた土地が合せて幾つあるか、この地図でひとつ御説明をお願いしたいと思います。
○山中証人 どういうことでしようか。もう一ぺんお伺いしたい。
○小林(進)委員 あなたは土地を買わないで、いわゆる個人的に中へ入つて換地をさせてやつた、そういう土地を、この地図でお示しを願いたい。
○山中証人 私が換地をしてやつたとかいうことはございません。私が関係した土地というのは、大体これに書いてあるのに尽きると思います。
○小林(進)委員 それでは、次にお尋ねしますが、この地図の四、五の土地は、あなたがお買いになつた土地ですか。
○山中証人 私が買つて持つておつたところですか。
○小林(進)委員 あなたがその土地を買つて、そしてそれをお売りになつたでしよう。
○山中証人 いや、買つて売つたのじやないのです。岩下という人に、ぜひこれを売つてもらいたいという依頼を受けて、本人に行くように言つたけれども、私に行つてもらいたいというので、私が話して、向うにあつせんしたわけです。
○小林(進)委員 そのあつせんをされた土地が、今度の区画整理で、ああいう非常に目抜きの適当な場所に換地されたその理由を承りたいと思います。
○山中証人 換地された理由は、まず先に役所の方をお調べ願いたいと思います。
○小林(進)委員 調べるにしても、あなたから理由を聞きたい。区画整理委員ですからね、あなたは。
○山中証人 私としても、現在それに対する意見を持つておりません。
○小林(進)委員 私も、戦災で焼かれた土地の区画整理の問題を依頼されて、非常に複雑怪奇な事情があることに驚いたのであります。だから、私は、こういう問題についてはずぶのしろうとじやないのであります。でありますが、あなたは、この区画整理の換地の問題に対しましては、今でも全然内容をお知りにならぬかどうか。
○山中証人 記憶を呼びもとして当時の気持になれば、だんだんわかつて来ると思います。現在ここで御即答いたしかねます。
○小林(進)委員 これは委員長にお尋ねしたいのでありますが、委員長は、この証人に一晩でもゆつくり考えていただいて、記憶を呼びもとして、あらためてここに立つてもらうという意味で、明日再びここへ喚問される御意思があるかどうか。
○吉武委員長 ただいまの御意見は、あとで理事会でお諮りいたします。
○小林(進)委員 私は、その御答弁によつて、私の質問を打切るか続行するがを決定したいと思いまするが、これはこれからの質問を進行して行く上に非常に重大問題であります。どうしても記憶を呼びさましてから回答するということになりますと、その記憶を待ちまち私の質問を継続して行くか、一晩考えてもらうかというところが問題でありますので、もし明日の喚問が不可能であるならば、私は今晩十一時になろうが、十二時になろうが、本人の記憶を呼びさましまして質問を継続して行かなければならぬと思います。
○中野委員 議事進行について、そういう乱暴な言葉はない。記憶がないと言えば、これを書類をもつて提出せしめるとか、あす本人を喚問して新たに再質問をするというならばわかるけれども、夜の夜中までかかつて人権を蹂躙しようということは、断じて許すべきではない。行政監察委員会の委員というへの言葉としては不適当だ。従つて、理事会を開いて、明日おいでを願うというようにきめるか、しからざれば書類をもつてこれを提出せしめるか、この二つの道を選んだらどうか。夜の夜中までということは拷問だ。
○小林(進)委員 証人の尋問に対しまして、委員会は、何時から何時までという時間の公約は何もないのでありまして、日にちの打合せがあるだけでありますから、本日の尋問の都合によつて、許された本日の時間——十二時までが本日の時間でありますが、納得の行くまで質問する。しかし、疲れたら医務室もありますから、拷問というわけでもないのでありまして、私はそういうことにならないと思うのであります。その点はどうですか。
○吉武委員長 委員長から申し上げます。必要があれば、あとでお諮りをしてそういうこともできますが、ただいま一つ一つについて御記憶がなければ、ほかの問題について御記憶があればお述べになることはできるのじやないかと思います。時間はおよそ限度はありますけれども、小林君、ほかに御質問があれば御発言を願います。
○小林(進)委員 それでは、記憶がないということであれば、結局質問にはならないのだということをおそれるのでありますが、なお一、二お伺いしてみたいのは、今度は大まかな問題です。一体第四地区の土地区画整理というものができ上つて、江東楽天地と称するあの大きな一部を、新しい都市計画に基いて分散せしめた。これはもちろん区画整理委員なるものがちやんとその企画に参画してでき上つた一つの都市計画だと思うのであります。しかるに、土地の売買や換地などで非常に損をした住民と、この換地によつてべらぼうに得をした者との非常に不公平ができ上つた。これほど大きな犠牲をこの土地の住民に払わせてでき上つた区画整理が、その通り行かない。その区画整理以外の土地に吉本興業とかなんとかいう形の楽天地のあの歓楽街ができ上つた。区画整理前通りのものが今でき上つておる。これに対して、当時区画整理委員たるあなたたちが、どういうふうな異議の申立てをしたか、これが計画通り行つていない。どういうような形で補償配分に努められたかを伺いたいと思うのであります。
○山中証人 どうも、頭へ上つて来ちやつて、わからなくなつて来たのであります。
○小林(進)委員 この問題も留保いたしましよう。
○吉武委員長 証人に申し上げますが、そうお考えにならないで、質問の点をすなおにお答えになればいかがかと思います。
○小林(進)委員 先ほどからも委員長の御質問があつたそうでありますが、これはあなた自身がお持ちになつておる土地でありましよう。ああやつて——私、先ほど現地視察に行つたところが、あなたが非常にりつぱな、工場でありますか、会社をおつくりになつておるのを拝見いたしたのでございます。あなたと同じような条件の土地にいました連中がみんな向う道路へ押しやられて、区画整理の新しい道路と反対側のところへ持つて行かれておるにもかかわらず、あなたはどういう理由によつてやつたのか知らぬが、かど店のいいところに自分の土地をお持ちになつておる。そうしてああいう工事をおやりになつておるのでございますが、何かあなたと同じようなところにおつた人とあなたの現在持つておる土地とは格段の差があるように私ども見受けられる。事実格段の差がある。一体どういうような交渉経路でそういう有利な条件の土地があなたに与えられたのか。知られる範囲のあなたの感想なり実際談を承りたいと思います。
○山中証人 別に私、そういうふうな感想は持つておりませんが、そういうことは、私よりも、私以外に九人の委員がおりますから、その委員を順次お調べになつてくださるならば、私のことは一番よくわかると思います。
○小林(進)委員 それでは、区画整理委員が九人おいでになるというのでありますが、おそらくこの区画整理委員が会議でみなおきめになつたと思うのであります。もちろんあなたもその会議の中に参列をしておきめになつたんだろうと思うのでありますが、この点いかがでございますか。
○山中証人 全部の会議ということはあるでしようが、会議でないときもあつたと思います。
○中野委員 つまり、九人が会議をなさつて、お互いに相談し合つておきめになつたのかどうかという質問に対して、あなたは、会議でした場合もあるし、会議でない場合もあるとおつしやつたが、会議でやつたものは九人の責任になるが、役所が命令して来たものならばこれは会議はしないが、一人二人だと独断になります。会議でしないというのはどういう意味なのですか。
○山中証人 私の申しました意味は、役所側の原案に対して、かりに一箇所に対して金委員がその反対意見も述べた場合もあり、これでいい、あるいは現状でいいという、こまかい検討をして賛成したという点もあるし、みんなの意見が一致したときも、一致しないときもある、こういうことであります。
○中野委員 ちよつと伺いますが、区画整理委員が換地をおきめになるときは、区画整理委員だけで単独におやりになるのか、あるいは区画整理審議会の方からの指令に基いて相談をするのか、こういう点がはつきりしない。だれかの指令があつておやりになるのか、だれか向うから来て、あなた方十人とともにおやりになるのか、この江東地区の区画整理はあなた方十人だけでおやりになるのかどうかという点を伺いたい。
○山中証人 役所側の人間が全部出ます、その場で諮問された図面に対して検討するのであります。
○中野委員 そうすると、換地等の場合には、あなたの方の意見は十分入るのでしよう。たとえば、あなた方が——私率直に言えば、これはどこまでついて行つても同じことだけれども、先ほど申しましたように、そもそも区画整理委員の選挙の方法が悪いのですよ、委任状の方法なんかでかつてにやるから、不正な手段も起ることがあり得る。あるとは言えないが、あり得る。その選挙で一旦選挙された者は無期限でずつとその任におられる。特にそういうような簡単な選挙で選ばれたにもかかわらず、その職権というものは非常に関係住民の上に大きな利害関係がある。結論から言えば、区画整理委員で区画整理の対象になる内容の秘密等を知つている者は、いやしくもこの区画整理で——自分が従来から持つておる土地ならいざ知らず、新たに土地を買つたり、これに換地を求めるというような行動は、私は常識から言つて正しくないと思うのです。しかしながら、金もうけでやつたと言われれば、これはまたしかたがないかもしれない。そのことは、金もうけでやられればなおさら悪いことでありまして、私はそのような行動を禁止するような法律をつくる必要があると思つております。だが、今あなたに伺いたいそもそもは、そうすると、役所の方から大体原案をつくつて来て、区画整理委員会の十人というものが中に入つて、いろいろ相談をしますね。そうしますと、今度は換地ということになる。すると、区画整理委員であるあなたとは申しませんが、AならA、B、Cというような委員の方々は、ここの土地は大体どのくらいの価値しかないから、ここに換地させた方がよいとか、これはかど地で、いわゆる一級地であるから、今度の区画整理の結果においてこのかど地へ持つて行つてやつた方がよいとかいけないという意見を述べられることはできるのではありませんか。
○山中証人 おつしやる通り、できます。
○中野委員 そこが問題なんです。つまり、そこに私見を交えるか、公の気持になつて行くかという点が、今日あなたの呼ばれた焦点であろうと思う。あなたが、将来においてやめる、あるいはやめたくないという気持の意思表示は、御自由でありますけれども、問題の焦点はそこにあるのです。あなたの方でいわゆる換地の選択権があるにもかかわらず、その区画整理委員であるあなたが、自分で別な土地を求めて、あるいは依頼を受けて、そうしてその土地に対する換地が、いわゆる相当なる繁華街に行き、しかも等級の上の方の土地に行つておるというところに疑惑があり、一般の人の不平があるのであります。こういうことは、本来から言えば、あなたぐらいの——伺えば、二十万や三十万の金と言われるので、とても代議士などの及ぶところではありませんが、相当な財産がおありになり、また地位、名誉がおありになる方だから、けちな考えはお持ちにならずに、もう少し大きい見地から、いわゆる土地の名望家であり、有力者であつたならば、こういう多数の低い階級のためにこそ、はかつてやつていただいて、そうして自分の土地に少しでも利益があるかのごとき感を与えるようなことには、今後手をお出しにならぬことがよいのではないかと私は言うのです。私は関連質問で一点伺つただけでありますが、いかがですか。
○山中証人 おつしやる通りにいたします。
○菊川委員 形式的なことですけれども、尋問事項として先ほど委員長が証人に出された質問をまとめて、いま一度私は尋ねてみたい。 証人の山中さんは、権利者と一般住民との関係で私がお尋ねした事柄について、単に地主あるいは借地人という権利者だけでなしに、一般住民の利害からも十分に考えて運用しなければならないということはお認めになつたと思うのです。そこでお尋ねしますが、一体現在のあなたの方の十人の区画整理委員会は、任期がないせいもありますし、しかも選任された当時が、終戦直後の、江東地区がまだ復活の緒についたばかりのときにあつた、こういう事情から出発しておられますし、さらに、いま一つは、山中さんは正直にお話くださつたので、敬服いたしておりますが、区画整理委員が世間から疑惑の目を向けられるような換地の中に介在した土地売買がある。これに対して、これはいけないことだ、今後はそういうことはやりたくないというお話でありました。しかし、現状は、それに反して相当深入りしておる委員もあるやに聞いております。そういう点からして、現在のあなたの方の区画整理委員会というものは、現状においては適合しないというふうにお認めになりますか。つまり、現在の実情においては住民全部の意向を反映する点においても欠ける点があり、また委員の現在おやりになつておる事柄についても良心に問うて必ずしも好ましいと言い切れないような行動もあるということをあわせて論ずる場合に、現在の区画整理委員は、出発当初のことはしばらくおいて、現在の江東地区の実情には必ずしも適正な代表としての資格があるかないかということについて、どうお考えになりますか、その点を伺います。
○山中証人 私の見ておる上においては、一応ずいぶん努力もしており、非難の点はないと私自身は思つておりますけれども、皆さんの御批判のその点は、私はちよつとわかりません。
○菊川委員 そうしますと、先ほどの御答弁と多少矛盾を私感じるのですが、あなた御自身がこの換地の中に介在して土地売買をやり、そして損はしなかつたのみならずもうけているということはお認めですね。
○山中証人 おつしやる通りであります。
○菊川委員 そうすると、区画整理委員として公的な立場にある者が、換地の中に介在してもうけている、——私どもの方から言うと、相当巨額な印象を受けるものです。そういうことをおやりになつているということは、あなた御自身は、それが法律的ではなしに良心的に正当な行為であると、いまなおこの場合にお考えになつておられるかどうか、お伺いいたします。
○山中証人 換地によつて利益を得たということは、私が予定したことでも何でもないのですから、私は、今お話を承つて、好ましくないということに対してはそう思つておりますけれども、私がそれに対して策動したとかなんとかいうことによつて得たものではない。自分自身としては、それに対してはずかしいとは思つておらないのであります。
○菊川委員 山中さんには福の神のような人徳があつて、金が集まるというふうに解釈する以外にないのでありますが、それはけつこうなことなのであります。そこで、私は、遂にお伺いいたしますが、もしもあなたが今日換地その他によつて不利な立場に立つていると考えて、不満を持つておられるところの他の人の立場にこの際立つて、あなた以外の人が今あなたがおやりになつているような立場にあつて、そしてあるいは近くデパートをつくるようなりつぱな土地をお持ちになつて建築中であると仮定する。あなたは、その場合においても、あの人自身はもうけるつもりはなかつたが、自分の徳のいたすところこういうふうになつたのだと解されるかどうか、お伺いいたします。
○山中証人 そうおつしやられると、どういうようにお答えしていいか、困りますが、要するに、私自身がもしもうけたとするならば、もうけたと御解釈くださつてけつこうであります。
○菊川委員 私、いつまでもそういうことを追究する意思はありませんが、問題は、われわれ行政監察委員会としては、こういう問題が起つて、今後こういうことがほかに及ぶ場合においての、その悪いところを直すのが私どもの仕事だと思つて伺つたのであります。今の区画整理委員会というようなものの運用をこのままこれ以上なされて、あなたのようなお考えの方が区画整理委員として行動されて、それに対して不満を持つている人に対して、あなたはお帰りになつて町の中に立つて、今ここで言われたような、そういう、もうけたものはもうけたのだ、何ももうけるつもりでもうけたのではない、ほかの者がもうけてもかつてだというようなことを街頭で言うだけの良心と勇気を持つてここに言つておられるのか、そのことを伺つているのです。
○山中証人 どうも、私どもも、こういうところに出たのが初めてなものですから、前後をわきまえないで、ちよつと逆上しておりますので、わかりかねますが……。
○吉武委員長 委員長からちよつとお尋ねいたしますが、今の点は、つまり、区画整理の委員で、換地なんかある場合に、その委員が土地を前に買つて売るというようなことはいろいろ疑惑を持たれるから、そういうことは好ましくない、よくないと思うがどうか、こういうことなんですが、それを率直にお答えいただけばいいのです。
○山中証人 疑惑を持たれることは、私自身も決して好ましくないと思つております。先ほど来申し上げた通りであります。
○吉武委員長 そういうふうなことはしない方がよろしいとお認めになるのですね。
○山中証人 そうです。
○菊川委員 こういうふうな今の区画整理委員会は、あなた自身おやりになつておつて、いいことをやりながら人から疑惑を招くということは、いやだろうと思います。そこで、いつそのこと、こういうときに、区画整理委員であるあなたは、ほかの人に対して相談をなすつて、区画整理委員は、リコールを待つまでもなく、一ぺん辞職をして、明朗刷新したところで出発したほうがいいという御心境になつているかどうか。
○山中証人 私もよく考えてみます。
○小林(進)委員 あなたは決して興奮される必要はないのであります。私どもは何も検事でも判事でもないのでありますから、なごやかに落着いて御回答を願いたいと思うのであります。一体この区画整理をやられる根本は、江東楽天地を分散させるという目的をもつてこの区画整理が行われたのでありますが、承つておりますと、この江東楽天地をつくるなどという予定地が、楽天地にならなくて、銀行に化けたり、きよう行つて見たら、それが飲み屋に化けたり、パンパン屋に化けたりしているというような形ができ上つているのでありますが、そういうような計画通りに行かないような状態に基いて、一体この区画整理で一番もうけたのはだれであるとお考えになつているか、お尋ねしたい。
○山中証人 それはよくわかりません。一番もうけたというのはわかりません。
○小林(進)委員 それはあなたはおわかりになると思う。この区画整理をやつて土地が異動したのでありますし、土地を買つたり売つたりした人がいるのでありますからね。あるいは、自分の土地を無理に区画整理によつて放させられて、悪い土地をもらつた人もあるし、悪い土地を持つていたのがいい土地をもらつた人もありますし、皆様方のお力によつて、楽天地にするなどといつて、いい土地をあてがつてもらつて、そしてその土地を楽天地にしないで、銀行や何かに転売したり何かしている者がある。そういうような、人生悲喜こもごもの形が現われておるのでありますが、こういう土地の異動によつて、この中で一番もうけたのはだれですか、それをお聞きしたい。
○山中証人 それは私だと言われるのですか。 〔「だれが一番もうけたか聞いているのだから、知つているなら知つている、知らないなら知らないと言えばいい。」と呼ぶ者あり〕
○山中証人 知らないのです。とにかく年々歳々地価が上つておりますから、だれが一番もうけたということはわからないのです。現在売ろうと思つて持つている人でも、きようになつたならばまたどのくらい地価が上つているか、きようのことはわからないのですから、だれが一番もうけたかということはわからないのです。売るつもりで持つている方を調べればよくわかるが、それ以外はわかりません。
○小林(進)委員 それでは、お尋ねしますが、一体ほんとうに江東楽天地をつくるというのですか。また、あなた方区画整理委員も、楽天地をつくらせるために相当土地のあつせんをされたのではないかと思いますが、いかがですか。
○山中証人 最初はそういうことだつたでしようけれども、だんだん日が延びて来てしまつたし、またそういう約束も別にとつてなかつたのじやないでしようか。最初に、必ずここを楽天地にするというはつきりした約束は、なかつたのじやないですか。ですから、それを銀行に売つたとか……。
○小林(進)委員 江東楽天地というのは、一つの法人会社でございましよう。その法人会社が土地を買うときに、あなた方の方であつせんをされたかどうかを伺つているのです。
○山中証人 私のあつせんしたのもありますが、ほかのことはわかりません。私も幾らかあつせんいたしました。
○小林(進)委員 そのあつせんされた土地を楽天地にしないで、銀行や何かに転売していることは、それは区画整理の違反じやないですか。あなた方の計画と相反しているのじやないですか。それは都市計画の違反行為ではないかどうか、伺います。
○山中証人 それは、向うが買いたくて、自分の資金で買つたものですから、それはそういうことにならないのじやないでしようか。
○小林(進)委員 大体都市計画をつくつて、こことここをいわば楽天地にして歓楽街にするというような計画を立てて、その計画を遂行するためにあなた方が土地を集めてやつたり、あつせんされておる。それが、歓楽街にしなくて、そしてあなた方からあつせんしてもらつた土地をまた人に転売するとかなんとかした。たとえて言えば、私が、最初からそんな楽天地にする気持はないけれども、乗り込んで行つて、ここはひとつ映画館や何かをつくつてにぎやかにするから、土地をあつせんしてもらいたいと言つて入つて行つて、そして百円か二百円で土地をあつせんしてもらつて、それでその土地の値上りを待つて、事業もしないでそれを銀行や何かに転売する。そういうことをやろうと思えば、これは商売に持つて来いで、現実に江東楽天地ではやつているじやないですか。これに対して、区画整理委員としては、それは妥当であるとお考えになつているかどうか。あなたは一体、こんなことはあたりまえだと考えているかどうか、これを私はお聞きしたい。
○山中証人 江東楽天地も一営利会社ですから、その計画がかわつたことに対して、われわれが中へ乗り込んで行つてさしずするということは、私としてはできないのですが……。
○小林(進)委員 それならば、一体この区画整理は何のためにおやりになつたのですか。何も実行力も拘束力もなく、あとは野となれ山となれということならば、そんなむだな土地の整理を、これだけ大勢の人間を泣かせてする必要が一体あるのですか。やつてしまつたその計画が、何も計画通りに行かなくても、どうなつたところで関係がないというような、そんなむだな区画整理を、一体なぜやる必要があるか。それならば、なおさら、あなた方がただ区画整理に名をかつて土地の整理をやつて、そしてブローカーをやつて、あなた方関係者がもうけるためにこういうむだなことをやつたとしか考えられないが、それはいかがですか。
○山中証人 そうすると、私たちが区画整理の計画を起したようになるのですが、それは役所からの命令で、国策と承つておりますから、どうもそういうことは私にはわからないのです。
○小林(進)委員 その区画整理は、それは私もお役所のあることは知つているのです。ですから、根本は建設省の都市計画課で計画して、そしてそれを区画整理として区画整理委員会に持つて来るのですが、具体的に土地を入れかえたり何かする発言権は、全部あなた方が持つているのです。最後に行けば、土地収用法というような権力の発動もできるが、特に二十四年、二十五年、二十六年あたりというものは、お役所も非常に慎重に構えて、もつぱら民主的に選び出されたという区画整理委員会というものが非常に発言権を持たれて、あなた方に一切まかされたのが、当時のいわゆるお役所の進み方であつた。その区画整理委員という曖昧模糊たるものが介在して、そして自分たちの有利のために、土地のブローカーのようなことをして、善良なる住民を泣かせているという例は、これはあなた方だけではなく、全国的な趨勢です。全国至るところにその例がある。ところが、それはみな刑事事件でひつくくられているという例が多い。近くは大阪にもあるし、私は新潟県ですが、長岡市あたりでも、そういう区画整理委員会というものが刑事事件を起している。みんなうまいことをやつている。あなた方がそういうことをやつているかどうか知らぬけれども、あなた方の発言権というものは大きい。だから、あなた方の発言によつてこういう計画ができてその計画がちつとも実行していないことに対しては、やはりお役所ばかりになすりつけず、あなた方みずからも責任を感じなくちやならぬ。計画通り行つていないじやありませんか、それに対して、お役所に聞けとは何事だ。あなたは一体どうお考えになりますか。
○山中証人 私は、あなたがおつしやる通り、一生懸命にする気持はありますけれども、私一人ではそれだけの力を持つておりません。十分の一の力しか持つておりませんから、できないので、はなはだお気の毒な次第であります。
○小林(進)委員 それでは、ひとつ、あなたの関係しておられることをお聞きしますが、私もこれを質問するからには、一、二の過去のほかの都市の例も研究しているのでありますが、こんなに一丁目から三丁目まで来ているというような、こういう大幅な飛地をしている区画整理は、まずこれをもつて嚆矢とすると思う。あなたは、これほど三町も離れているという都市計画は異例のことであるとお考えになりませんか。あたりまえのことであるというふうにお考えになりますか。
○山中証人 私も、区画整理委員に初めてなりまして、よく研究が足らなかつたものですから、現在に至つても、そのことに対して特別に異例だとかなんとかいうことはよくわからないのでございます。
○小林(進)委員 どこも区画整理委員は二回も三回も選挙をやつておりません。全国みんな一回しかなつていないのでありますが、今この楽天地なんかで考えても、御承知のように、四丁目、三丁目、二丁目、一丁目とある。一丁目と二丁目では土地の値打が違いますね。その違うところに換地をするならば、その換地というものは、大体人間の常識から考えて、同等の価値のある土地と土地との換地を行うのがあたりまえだ。大体地価というものは相場があるのであります。それが、一丁目あたりの辺鄙なところから、ぐんと歓楽街の、地価で見積れば五倍も六倍も土地の値段が違う——もちろん二十年、二十三年より二十五年は五倍から六倍値が上つて来ておりますが、そういうことでなくて、大体同年月であつても土地の値打が四倍も五倍も違う。それくらい値打の差があるところに換地をしている。こういうような換地をすることは、人間の常識から考えても、非常に矛盾があるのじやないかと思うが、あたなは一体その矛盾を考えられなかつたのかどうか。
○山中証人 私は別にそれに対する矛盾は感じなかつたのであります。
○小林(進)委員 それならば、それほど差別のある土地へ換地をされて、不利なところにやられた人が、一体黙つてそれをすなおな気持で承服できるとお考えかどうかということをお聞きしたい。
○山中証人 最善の方向に向つて、より以上のところにしようという目的のもとに進んでいるのですから、これがいいとか悪いとか言われても、私はよかつたと思つて一生懸命努力しているのですから、悪くなつたところがあつたら、何とも申訳ないと思います。
○小林(進)委員 これは全国的に共通の問題でありますが、区画整理の問題が起つて、自分の従来いた土地を、一尺でも二尺でも異動せしめるときなんか、ほんとうにみんな目の色をかえて争つているのが全国的な区画整理の現象です。今までおれの店はかど店にあつたのだが、ちよつと移されて、かど店から二軒目になつちやつた、絶対これは承知できない、あるいは、おれのところは三軒目に移された、こういうような争いが繰返されているにもかかわらず、この区画整理の問題に際して、あなたの関係しておられる土地は全部、悪いところ、土地の値段の安いところから、値段の高いところに行つている。その反面には、四丁目、三丁目の歓楽街から飛んで、反対に悪い土地に換地をされている連中が一ぱいいる。これほど不公平な事実を、あなたは一体そのまま御承認になるかどうか。
○山中証人 私一人で区画整理したようなぐあいにおつしやいますけれども、とにかく前後二十人くらいの人がこれについてやつて、これに対するデーターもみんなあると思いますけれども、それを順次お調べ願つてお聞き願いたいと思います。
○小林(進)委員 ただいま区画整理に関係している者が二十人とおつしやいましたが、区画整理委員は十名ですが、あとの本名はどなたでいらつしやいますか。
○山中証人 いつも役所の方が十名くらい会議のときには出ております。
○小林(進)委員 私は証拠があつて申し上げるのではないのでありますが、このたびの区画整理委員会においては、率直に言えば、あなたが一番悪人だという投書が来ている。そして、あなたが一番委員長を籠絡して、あなたが非常にわがままをして、私腹をこやして、善良なるこの地区の住民を泣かせているという投書が多数来ている。この率直な住民の御批判に対して、あなたは一体どういうようにお考えになりますか。
○山中証人 私は少しも恥と思つておりません。私は決して人に対して悪いことをしたと思つてもおりませんし、そういう投書があつたとかなんとかいうことに対して、私は感じておりません。
○小林(進)委員 それはあなたの確信と承つておきます。私は、だからといつて、決してあなたを悪人扱いしたり、あなたを疑つてかかつているのじやないのでありますから、どうかこれは誤解のないように願いたい。そういうお話があつたということなのであります。だから、われわれは、関係者が十人も二十人もおる中から、なぜあなたに来ていただいたかという理由を御説明しているわけです。来てもらつた理由は、十名もいる区画整理委員の中で、あなたが一番猛威をたくましゆうして、一番不公平なことをやられて、独断的にそういうような悪いことをされたという意見が一番あるものだから大勢の中からあなたにここへ来てもらつたわけです。もちろんあなたばかりではありません。そのほかの人にも来ていただくことになつておりますけれども、まずあなたに来てもらつたわけです。今あなたは、そういうことをやつた覚えはない、何と言われても確信があると言われる。そういうことをお聞きしていると、先ほど、菊川氏が言われたことに対して、区画整理委員でありながら土地の売買ブローカーの仕事をしてもうけたということは私自身非常に悪いことをしたと思う、とあなたはおつしやつたが、その言葉と今の言葉と少し違うのではありませんか。
○山中証人 ブローカーというのはどういう意味ですか。ブローカーというのは、自分の金を出さないで物を売買するのがブローカーじやないのですか。私はそういうことをした覚えはありませんです。 それから、もう一言、先ほどのお問いにお答えしますが、私が水沢とたいへん何かしているように思われておりますが、私は水沢と特に懇意でもありませんし、ただ委員長であるということ以外に特別につきあいはしておりません。私が水沢と云々ということは、世間の誤解であつて、実際の私を知らないものであります。
○小林(進)委員 今申し上げますように、そういう風評があつたということですね。あなたが今そういう明確な回答をされることは非常にけつこうでありまして、繰返して言うように、私どもは決してあなたを疑つているわけではありません。そういう話があるから、あなたにもお尋ねするので、その点はひとつ誤解のないようにしてもらいたい。ただ、しかし、あなたはブローカーをされたというようなことはないと言うのでありますけれども、やはりあなたが相当の土地のあつせんをせられたということ、換地のあつせんをされた、その換地をあつせんされるということについて非常に不公平なことをされているという事実があるわけです。その事実は、先ほど来ここにかけられている地図で申し上げている。ところが、さつきお聞きしたら、今ここで答えられないとおつしやる。われわれは、あなたの取扱われた土地が非常に不公平にでき上つていることを、この地図によつてお聞きしておる、いかがでございますか。
○山中証人 私、今までに皆さんの御質問は一応お答えしたつもりであります。あまり申されると、自分でわからなくなつてしまうのですけれども、今の御質問は、私として頭に入りかねるですが……。
○小林(進)委員 それでは、もうこまかいことは——私はずつとこれを全部お聞きしたかつたのですけれども、あなたは大分疲れていると言うし、同僚諸君ももうやめたらいいじやないかと言われるので、やめますが、最後にお聞きしたいことは、いま一つの意見として、今度は、この区画整理の問題には相当政治的な動きがある——今のお話は、何かあなたが非常に独断的な、区画整理の不公平なことを権力をもつてやられたというふうな一方の評判であつたが、いま一つの話は、これは政治的な一つの動きである、あなたに反対する一方の政治的な動きをなしている者が故意にあなたのやり方を葬ろうとして、本来あなたは正しいうことをやつているのだけれども、一方の反対の政治勢力の者があなたにけちをつけて、あなたを困らしてやろうというふうな政治の動きもあつて、そこで今あなたがこの尋問を受けるような結果になつたのじやないか、そういう声もわれわれの耳に聞いておるのだけれども、あなたはそれに対して一体どういうようにお考えになるか。
○山中証人 私は、そういうことを聞いておりますけれども、私自身が政党とか政派とかいうことに対して別に興味を持つておりませんし、しますから、それに対して、あなたの言うように、たまたまわれわれの委員長が改進党の人間であり、それと懇意であるがために、私も改進党じやないかと誤解されているのじやないか、こう思つているだけでありまして、私が政党政派の巻き添えになつたのじやないかと、自分はこう思うだけで、私自身は政党に何も関係しておりません。
○吉武委員長 ほかに発言はございませんか。——他に御発言がなければ、山中証へに対する尋問はこれにて終了いたしました。 証人には御苦労でした。 次会は明二十九日午前十時より開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時三分散会 ————◇—————