行政監察特別委員会 第3号
- 発言数
- 82 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/07/03
会議録
○吉武委員長 これより会議を開きます。 お諮りいたします。接収解除貴金属及びダイヤモンド関係事件につきましては、前国会において調査中、解散のため結論を得るに至らなかつた次第でありますが、本委員会におきまして、本件の調査を引続き進めて参りたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉武委員長 御異議がなければ、さよう決定いたします。 これより接収解除貴金属及びダイヤモンド関係事件について調査を進めます。 この際お諮りをいたします。本件につきまして、本日、委員会の参考人として、東京大学教授杉村章三郎君及び東京大学教授横田喜三郎君より意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉武委員長 御異議なきものと認め、さよう決定いたしました。 なお、東京大学教授我妻栄君は、御都合が悪く、本日出席されませんが、同君を参考人として出頭を求める日時等は委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉武委員長 御異議なければ、さよう決します。 ただいまより、参考人より意見を承ることになりますが、その前に委員長より一言参考人に申し上げます。戦時中、多数国民諸君より供出されましたダイヤモンド、白金等は、平和条約発効とともに接収解除になりまして、現在日本銀行地下金庫に収納され、大蔵省によつて保管されておるのであります。このダイヤモンドの収納、保管の経過、処理の方法等につきましては、世上大いに疑惑を持ち、深い関心を有する向きもありまするので、これが真相を明らかにし、残されたダイヤモンド、白金等の処理については、全国民が真に満足すべき処置が講ぜられることが、きわめて有意義なことと考え、本委員会といたしましては、第十三回国会以来、引続き本件の調査を進めて参つた次第であります。これらの点をお含みの上、参考人におかれましては、腹蔵のない御意見をお述べ願い、本委員会の調査に積極的な御協力を切にお願い申し上げる次第であります。 では、接収解除貴金属及びダイヤモンド関係事件につきまして、これらの貴金属及びダイヤモンドの所有権に関する法律上の疑点について、最初に杉村参考人より御意見を承ることにいたします。戦時中、政府は、軍需品の生産資材に供する目的で、昭和十九年七月ダイヤモンド買上実施要綱を制定いたしまして、これに基き交易営団をして民間よりダイヤモンドを買い上げさせましたが、この買い上げましたダイヤモンドの所有権について種々の意見がございます。これについて左の点について意見をお聞きしたいのでございます。 まず第一に、交易営団はいかなる法律的な性格を持つておるものであるとお考えでございましようか、それをお尋ねいたします。
○杉村参考人 交易営団は、昭和十八年の三月、貿易統制令の統制事務や、それから当時ありました重要物資管理営団の業務を吸収しまして、この営団にかわつて設立されたものでありまして、当時の経済総力の増強をはかるために、貿易の統制運営をなすとともに、重要物資の貯蔵を確保し、増強し、並びに貯蔵重要物資の利用を有効適切ならしめる目的で設立されたというふうになつております。その業務は、重要物資の保有、買入れ及び売渡しということになつておつたわけです。ところが、この営団というものの性格でございますが、これは、戦時の要請に基きまして初めて設けられました、いわゆる特殊法人と言われておるものであります。この業務は、先ほど申しましたような物資の交流——当時ありました物動計画というものに従いましてこれを動かすというようなことにあつたようであります。それで、その業務というものは、普通の営利事業と違いまして、営利の目的を離れてやらなければならないもので、従つて、損失を生ずるということも明瞭でありますから、民間資本でなくして国家資本を必要とするわけでありますし、さらに、その目的から申しますと、高度の公益性、また国家的使命というものを持ちますから、そこで国家の強い統制管理下に置かれておるわけであります。しかし、また一方におきまして、この種の事業は、国の事業として国の官庁がみずから行いますと、そこに会司法その他の行政法上の拘束がありまして、企業者として臨機応変な、また適宜な処置をとるということが適当でありませんので、それで、その独立の企業主体というものを国家と別に創設しまして、そしてこれに当らしめるために営団という名称の法人が生れたわけであります。交易営団というものも、やはりこの一つの現われであります。今帝都高速度交通営団というのが残つておりますが、これは非常に性格を違えておるようであります。非常にたくさん営団という方式の法人ができましたが、そのうち交易営団というのは、ちようと戦争のまつ最中にできたものでありまして、いわば最も公益性が強いものでありまして、その前身であります重安物資管理営団の時代におきましては、二千万円の政府出資であつたのでありますが、交易営団となりましてから、一躍出資金も三億円となり、その四分の三を政府が出資するというようなことになつておつたわけであります。その営団の公益性ということは、政府から強力な監督を受けるということ、それからまた、その業務の遂行につきまして基本的な政府の指導があつたということにあろうかと思います。また、一方におきまして、その営団は、政府から利益の保証を受けるというふうに、保護せられておる面もあつたのであります。しかし、終戦後できました公団というのは、これと同じような型のものでありますけれども、公団の場合は、さらに国家的色彩を強くしまして、国家機関ということになつており、国家行政組織の上におきまして一つの地位を与えられた、そういうようなものでありますが、営団はそれよりは国家的色彩が多少薄いということは言えるかと思います。とにかく、企業法人としまして、国家的な色彩の非常に強いものであつたということが言えようかと思います。一応性格について申し上げました。
○吉武委員長 それでは、またあとでお聞きしたいと思いますが、一応次にに移りまして、第二に、ダイヤモンドの買上げを行わせました国家と、この交易営団との間は、ダイヤモンド買上げについてどういう法律関係にあつたと見たらよいでしようか。
○中野委員 ちよつと委員長に申し上げたいのですが、今のお尋ねは少し無理だと思うのです。本日は法的根拠を伺うものであつて、ダイヤモンドの買上実施要綱の中には、ちやんと最後に、本買上げは法令の根拠に基かずして行政処置として実施せり、としてあるのですから、従つて、この行政処置というものは、いわゆる営団と軍需省との間の一つのあり方であつて、杉村博士に今買上げの法的根拠をお聞きになつても、おそらくそれは無理だろうと思うのです。
○吉武委員長 それでは、もう一度お尋ねいたします。今中野委員から御指摘になりましたように、御存じかどうか知りませんが、このダイヤモンドの買上げについては、政府は当時買上実施要綱というものをつくりましてやらしていた。この資料は、あるいはごらんになつておつたかもしれませんが、それに基いて買上げをやつたのですが、そのやつたのは、国と営団との間にどういう法律関係があつたと見られるか、こういうことをお聞きしたかつたのです。
○杉村参考人 国と営団との関係——私は買上実施要綱は拝見いたしましたが、国と営団との関係というのは、これは……。
○中野委員 今委員長の御質問の様子で行けば、営団と軍需省との間の関係、それは、買上実施要綱の最後に、本買上げは法令の根拠に基かずして、行政処置として実施せり、としてあるのですから、これは軍需省で調べなければわからない。また営団でどういう約束をしたか、これはやはり調べなければわからないのです。おそらく委員長が聞きたいと思つておられるのは、ダイヤモンドの買上実施要綱に基いて買い上げたそのダイヤというものの、その法的根拠——一体所有権がどこに行くかということについて聞いておきたいと思われるのでしようが、所有権ということになると、我妻先生はおいでになりませんから、そこまで行くのはどうかと思いますので、これは後ほど項を追つてお尋ねしたいと思いますから、保留を願つておきたいと思います。
○吉武委員長 実は、最初に申しましたように、ダイヤモンドの所有権の問題が問題になつており、今の買上実施要綱で営団が実施したものが、ある証人によると、委任までもやつておるのだということも言つておるし、あるいは信託としてやつておるというようなことも言つておる。そういう関係がどういう法律関係になるのか、これは主として民法関係になるかもしれませんから、お答えが願えればよいし、またもし何でしたら省略してもよろしゆうございます。
○杉村参考人 私はその点について一応考えては参りましたが、結局これは、その買上げの実行の状況は、国民の例の愛国心というものをあおり立てて、むしろ強制的に集めたものというようにはむろん考えますけれども、法的な形としましては、やはり営団が自分の資金でもつて集められたといいますか、個々のダイヤモンドなり貴金属というものを評価して、それで買い上げた、そういう法的構造になつておるのではないかというふうに考えるわけでありまして、従つて、一応所有権というものは営団の方にあるのじやないか、こういうように私は一応考えてみたわけです。いろいろ御質問によつて真相をお聞かせ願えれば、また考え直さなければならぬことがあるかもしれませんが、そういつたような考えを一応今持つております。
○吉武委員長 この点については、またあとでお聞きしたいと思いますが、そうすると、次に聞こうと思つたことも御一緒にお答えを願つたので、その次の問題についてお尋ねをしたいのですが、営団の買い上げましたダイヤモンドは、進駐軍によつて接収をされたことは御存じの通りでございます。この接収によつて、このダイヤモンドの所有権というものは、一度占領軍の方へ移つたものと見ていいかどうか、これは横田先生の方にお聞きする事項かもしれませんが、その点はどうお考えでございましようか。
○杉村参考人 これは、私の方よりは、むしろ横田さんの管轄だろうと思います。
○吉武委員長 そうですね。それでは、これは横田先生にお聞きすることにいたします。 それでは、横田先生にお聞きいたしますが、今申しましたように、戦時中、政府が、軍需品の生産資材に供する目的で、昭和十九年七月、ダイヤモンド買上実施要綱をつくつて、これに基いて、買上げ機関たる交易営団が民間からダイヤモンドを買い上げたのですが、その大部分が進駐軍によつて接収されたのです。この接収というのはどういう性質のものか、ひとつ御意見を承りたい。
○横田参考人 接収という日本の言葉がどういう意味かということも、この場合多少問題になると思いますけれども、しかし、むしろ英語でこれをどう言つているかということがこの場合標準にならなければならないかと思います。というのは、アメリカの方から日本に対して、いわゆる接収の覚書を提出しまして、政府がこれを受取つて、それに基いて貴金属の接収に応じたわけでありますから、日本政府とアメリカとの法律関係は、結局アメリカの出した賞書が基準になつていまして、接収という言葉はそれの訳でありますから、やはりアメリカの出した覚書にどういう言葉が使つてあるか、その意味がどうかということが標準にならなければならないと思います。この場合、日本では接収々々と申していますが、最高司令官の覚書などを見てみますと、接収という言葉に当る文字は使つていないのであります。御承知の通り、直接これに関係のある覚書は、一九四六年二月十二日の、つまり昭和二十一年二月十二日の覚書であります。これによりますと、貴金属などを日本銀行の地下金庫にデイポジツトするために、日本銀行の各支店は貴金属などを第八軍の当局に引渡さなければならない、という言葉を使つております。デイリヴアー、つまり引渡すということ、そしてこれは、デイリヴアー・フオア・デイポジツト・イン・ザ・ヴオールツ——地下金庫にデイポジツトするために、という言葉を使つておるのであります。つまり、デイポジツトというのは、日本語の訳としては保管とか寄託とか訳しておりますが、この場合は、むしろ地下金庫に置いておくというような軽い意味だろうと思います。日本のこの覚書の訳では保管と訳していますが、地下金庫に置いておくためにアメリカ第八軍の当局に引渡さなければならない、こういう規定に基いて引渡したわけであります。そして、その引渡した貴金属、ダイヤモンドを、日本銀行の地下金庫に保管しておいたわけでありますが、これがいわゆる接収と言われることであります。従つて、このことから見ましても、所有権がアメリカの方に移つたとか移らないとかいうことは、これでは出て来ない。つまり、ただ散逸を防ぎ、この後処分するために、日本銀行の地下の金庫に保管しておくために引渡すというのでありますから、引渡したものは地下金庫に保管されて、そうしてアメリカ軍がこれを保管したという関係になつて、これがいわゆる接収と言われるのであります。 それから、もう一つ重要なのは、これは、それよりも前でありますが、昭和二十年十二月七日、ポーレー大使、いわゆる日本の中間賠償のために日本にやつて来ましたポーレー大使の公式の声明でありますが、その中に、日本国から賠償を竪てることをいろいろ申しておりますが、その中に、金及び貴金属についてはこういうことを言つております。現在日本で集められた金及び貴金属は、サンフランシスコにある合衆国造幣廠に輸送されなければならない——シツプという字を使つておりますから、船であちらまで運ばれなければならない。そのときに、それはその処分についての決定がなされるまでそれを保管するために、という言葉を使つております。ペンデイング・デイサイジヨン・アズ・ツー・イツツ・デイスポーザル、その処分についての決定がなされるまで、という言葉を使つていますから、これによりまして、処分がまだされていないので、処分がなされるまで保管しておくためにサンフランシスコへ運ぶのだ、ということを言つております。さらに続けて、これらの貴金属を積み出すことは、後になつてそれを占領費のために使用するか、あるいは輸入品のために使用するか、あるいは賠償のために使用するか、もしくは返還するために使用するかということを決定することを何ら害するものではない、ということを言つているのであります。ですから、これによつて見まして、明らかにこれは、所有権を取得するとか、日本から没収するとか、そういうことはまだ未決定でありまして、将来これを売却して占領費に充当するかもしれないし、あるいは賠償に充てるかもしれないし、あるいはまた日本に返還するかもしれない、そういうことを将来において決定するが、その際の決定には何ら影響を及ぼさないということを言つているのであります。結局、そういうようにしてこれはしかしアメリカヘは運ばれないで、そのまま日本銀行の地下に保管されていたわけであります。そして講和になつて日本に返されたわけであります。ですから、これによつて見ますと、アメリカとしても、将来はおそらく占領費に充てるつもりか、賠償に充てるつもりであつたろうと最初は想像されますが、それをどうするかということは全然まだ決定をしていない。その決定には影響を及ぼさないで、ともかくも今日本で集められた貴金属をアメリカに運ぶということをポーレーは言つています。これが昭和二十年の十二月でありますから、これに基いて今の貴金属のいわゆる接収ということが覚書として提出されたわけであります。もつとも、実際には、これより前に一部分は接収されておりますが、正式には翌年の二月の覚書で接収された。ポーレーの声明に基いて翌年の二月に覚書が書かれて、そうして今のように、日本銀行の地下金庫にデイポジツトするために日本政府は引渡すべしというので、引渡されて保管されて、そのままに来ていますから、所有権の問題については、この場合まだ没収したとか、アメリカに移つたということはないのであつて、ただ日本にあつたそのままの状態で——その所有権が政府にあつたか、公団にあつたか、私人にあつたか、わかりませんが、その時の状態でアメリカ側で保管しておつたと見るのが適当だろうと思います。そして、講和になりまして、そのままの形でまた日本に返されたというふうに解釈しております。その意味で、接収ということは、単に法律上の言葉で言えば、占有がアメリカの占有に移つた、所有権についてはどうとも決定していない、と解釈しておるのであります。
○吉武委員 そうしますと、次にお聞きしたいのですが進駐軍が、このダイヤモンドを接収しました後に、その中から、略奪品として当該国に返還し、または無条件もしくは代替地金引渡し条件等で解除し、または民間に払下げをしておるようでありますが、そういう処分はどういうふうに見られますか。
○横田参考人 アメリカに引渡された貴金属をどう処分するかということは、占領軍の権限に属しておると考えます。それは、御承知の通り、ポツダム宣言、降伏文書によつて、日本の天皇及び国家統治の権能は、降伏文書の実施に必要と認める最高司令官のもとに服するということになつて日本のいわゆる統治権、主権というものが最高司令官のもとに置かれたわけであります。従つて、最高司令官が降伏文書の実施に必要と認めて決定し、命令することには、日本としては服従すべき義務を負うていたわけであります。その結果、この貴金属を引渡すということも、その最高司令官の決定に基いたわけであります。そこで、引渡した後これをどうするかという決定は、最終的には講和条約できまることでありますが、講和条約で新しくきめることもありますし、その間にすでに決定したことを講和条約で確認を求めるという形をとることも少くない。今度のような場合、占領期間が非常に長くなつておりますから、占領中にいろいろなことをしまして、その効果を日本において確認するという形をとつたのであります。そうしますと、占領中に最高司令官が連合国を代表して行つた行為は、講和条約で特別の規定のない限り、日本としてはそれを承認しなければならないということになります。そこで、今のようにして引渡しをしまして、引渡した品物について連合国がどうそれを処分するかということは、連合国としてその処分をする権限があるわけであります。そこで、連合国最高司令官の認定に基いて、あるものは外国から略奪したことが明らかであるという場合には外国に返還する等のことは、最高司令官としては権限内でありますから、そうしたことについては日本としてはそれを認めなければならない。そこで、残つたものを日本の管理に移すというわけですから、すでに処分されたものについては、日本は、講和条約によりまして、連合国軍隊が占領中に行つた職務行為及び行動については一切請求権を放棄したのでありますから、その行為が正当であつても正当でなくても、請求権を放棄したわけであります。それの返還を求める、あるいは現物がなければそれの賠償を求めるという権利は全部放棄したわけでありますから、占領軍が占領中に行つた処分は、講和条約の上から見ても、これは承認しなければならないと考えるのであります。
○吉武委員長 わかりました。そうしますと、先ほどの御意見は大体わかりましたが、進駐軍が接収したダイヤモンドを二十七年の四月、平和条約発効とともに解除して日本に返してくれたのですが、その日本政府に解除して引渡した行為というものは、先ほどの御意見だと、ただ占有が移つた、また元に返したということなんですか。
○横田参考人 アメリカが保管していたのを、その保管を日本に移した、日本に返したわけでありますから、従つて、いわゆる接収前と同じ状態であります。
○吉武委員長 一応基本のことをお尋ねしましたが、委員各位でお聞きしたいことがございまたら——。中野四郎君。
○中野委員 たいへんお忙しいところをおいで願いまして……。本日は、もし幸いに我妻先生も御出席願えれば、三先生の御意見を伺えると思いましたが、あいにく御都合が悪いようで……。ただいまからお伺いすることは、横田先生にしましても、杉村先生にしましても、専門外のことでもけつこうでございますから、どうか御自分の考えについてお述べを願いたいと思います。それにあたつて、まず一応申し上げなければならぬことは、先ほど杉村先生のお話の中に、一応見た程度においては交易営団の所有物のように感じるが、しかしながら後日またもう少し真相がわかつてくれば訂正する場合があるかもしれぬというお言葉がありました。この点について、誤解があつてはなりませんので、お尋ねをする前に、大体の過程だけはのみ込んでいたにきたいと思うのであります。プリントを差上げてあるとは存じますけれども、大体この戦争中にダイヤモンドの工具が、軍需省としまして、航空機、電波兵器等を生産するために必要なつたのであります。当時陸軍にも海軍にも約八万カラツト余、工業用のダイヤはあつたのであります。しかしながら、敗戦の最大原因と言われるような陸海軍のトラブルから、これを一切軍需省にまわさないというような意地の悪い行動をとりました。軍需省としては、急を要することでありますから、やむなく、死蔵、退蔵物資とは言うておりますけれども、一般国民の愛着心の強い、値段もきわめて高い装飾用のダイヤをもつてこの工業用ダイヤに転換したい、こういう考え方で、昭和十九年の七月二十一日に、軍需省におきましては次官通牒をもちまして要綱を出したわけであります。その要綱は、お読みくださると大体わかると存じますが、差上げてあります調査報告書(その一)の二十九ページにございますが、この「趣旨」とか「買上物件」とか「買上ノ対象」、「買上期間」、「買上価格」というようなものは便宜省略さしていただきたいと思うのであります。ただ、この「買上実施区域」でありますが、これはあくまでも「内地一円トス」としてあります。そして「買上機関」として、(一)が交易営団本部及び支所、それから(二)に代行機関というのがつけてありまして、代行機関の(イ)が中央物資活用協会、これは、「(ロ)ノ代行店ヲ設置スル七都道府県ヲ除キタル内地一円ヲ担当スルモノトシ巡回買上ゲヲ実施ス」とあつて、(口)の代行店の部には、「東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県、福岡県ノ七都道府県二於テハ交易営団ノ指定セル百貨店ヲ代行店トシ常時買上ゲヲ実施スルモノトス」ということにしてあります。そして、この代行店は、「関係官庁及営団ノ監督ノ下二買付斡旋人ノ協力ヲ得テ買上ゲノ責二任ズルモノトス」ということになつておる。「買上方法」、「買上場所」、「受渡及代金支払」、それから、これを供出せしめる方法として、ここに、「婦人団体隣組組織等二依ル勧奨並二買付斡旋人「依ル個別勧奨二依ルノ外ラジオ、新聞、其他総ユル方法二依ル啓発宣伝ヲ行イ実効ヲ期スルモノトス」としてありますが、当時の戦争中の新聞の抜差したものがここにありまするけれども、これらによりますれば、情報局、あるいはあらゆる国家の機関を利用いたしまして半ば強制的に買上げをやつたものであるのであります。それから、扱う機関に対する費用弁償とか、危険負担引当金とか、あるいは買上品の処分、それから処分方法、それから付属装飾品をどういうふうにするかというようなことを定めておる。この買上実施要綱に基きまして、当時これをば買い上げまして、大体政府のねらいは、本委員会において述べられておるところをば真実なりといたしますならば、十五万カラツトぐらいあればいいだろうという目標でやつたのでありましたが、これが一割ないしは二割方上まわりまして国民の愛国心が熾烈であつたから、さらに一箇月を延長いたしまして、この買上げをやつたと言うておるのであります。ところが、これほど国民に対して、必勝体制確立のために、あらゆる手段を通じて、ある場合におきましては、これをある一定期間持つておると没収されるというような言葉まで使つておることは、述べられております事実が立証するものでありますが、このようにして、半ば強制的に買い上げました品物も、残念ながら戦争の役には完全に立つていなかつたのです。その点、数字の示すところによりますれば、一小部分にすぎないのでありまして、大半のものは、買上げ機関である中央物資活用協会とか、あるいは交易営団の倉庫にしまわれておりまして、実際上に国民の愛国心では活用されていなかつたような状態であります。その後、御承知のごとく、終戦となりまして、占領軍が上陸をいたしまして、昭和二十年の十月十八日の午割九時半を期しまして、日本政府に命令いたしまして、交易営団、中央物資活用協会その他一般国民にして、法人あるいは個人を問わず、金、白金、ダイヤモンド等を所持する者は、これを政府に届け出なければならぬ、政府はただちにそれぞれの所管するところを司令部の主管者のところへ報告しなければならぬという命令が出まして、その命令に基いて、日本政府は、交易営団、中央物資活用協会、その他個人、法人等から集めまして、集めました品物のリストを進駐軍に提供いたしまして、その結果、連合軍では、先ほど申したように、昭和二十年の十月十八日の午前九時半を期して——その前に一応通告はいたしましたのですが、ただちに兵隊をつれまして、それぞれの場所において、ただいまちよつと横田先生からお話があつたように、ダイヤとか金とか、白金というものが一応接収という形を受けたわけであります。この日本政府に接収されたものが、その後ただちにその現場から日本銀行の地下室に移されましてさらに昭和二十六年の五月二日には、この品物の一部をば日本政府に保管を命じて参りました。さらに、昭和二十七年の四月二十八日、平和発効と同時に、正式にこのすべての保管が日本政府にゆだねられたというような現状であるのであります。 そこで、申し上げ足りない点もありますけれども、時間を切りつめておりまするから、いろいろ伺ううちに御了承が願えると思いますが、先ほど横田先生がおつしやいました、占領軍による接収を国際法上どういうふうに見るかという点であります。なるほど、横田先生のお説によりますると、ポーレーの一九四五年十二月七日に発しました声明の内容によりましても、あるいはその後の覚書によりましても、現在の段階ではいろいろな解釈がつくかもしれませんが、委員長はまずこの点を明確に聞いていただきたいと思つたのですが、私から重ねて伺いたいのですが、占領軍による接収を国際法上どういうふうに見ておるかということなんです。まず、今度の場合は、接収であるのか、押収であるのか、はつきりしないのです。接収であるなら、言葉の中にはコンフイスケーシヨンとも載つておるのでありますが、あるいはほかの言葉で通達が来ているものは私どもの手元にはありませんけれども、覚書の中には押収という言葉が再々使つてあるのです。この接収状況については、後刻いろいろ申し上げ、御意見を拝聴たしまするが、まず第一に伺いたいのは、国際法上から見た占領軍の接収というのは、どういうような効力を持つものか、陸戦法規によりますれば、押収、没収とあり、これに対してはいろいろな見解も述べられております。特に立博士等の学説もここに列挙されておりまするが、横田先生の御意見をこの機会に拝聴いたしておきたいと思います。
○横田参考人 私に対する質問の中に、接収という言葉と関連して、陸戦法規では押収あるいは没収という言葉が使つてあるが、それはどういう意味かという御質問があつたわけですが、陸戦法規の場合、もちろん言葉の意味でありますけれども、一応ちよつと申し上げておきたいと思います。陸戦法規の中で、ちようどこれは敵国領土において軍の権力——つまりこれは占領地における占領軍の権力を規定したものでありますが、この中に、その言葉としまして「私有財産ハ之ヲ没収スルコトヲ得ス」というので、ここに没収という言葉が使つてあります。それから、押収という言葉は、「地方ヲ占領シタル軍ハ国ノ所有ニ属スル現金、基金及有価証券、貯蔵兵器、輸送材料、在庫品及糧秣其ノ他総テ作戦動作二供スルコトヲ得ヘキ国有財産ノ外之ヲ押収スルコトヲ得ス」、これはちようど、占領軍の占領地における権限、占領したときに、その軍は現金、基金——これがちようど今問題になつている金とか貴金属に当るわけであります。そのほかに兵器などもつけ加えてある。そういうもので軍の作戦行動に使用し得るものは押収することができる。その他のものは押収することができない。これは国有財産の場合であります。それから、もう一つ問題になりますのは、輸送機関、報道機関、貯蔵機関などで私人に属するものでも、そういう輸送機関や、兵器などは私有といえども押収することができる。但しこの場合は、平和回復後国民に対して還付または賠償を決定すべきものとするという規定があります。それから、もう一つ参考になりますのは、国有の不動産であります。この場合には、占領した軍は国有不動産については「其ノ管理者及用益権者タルニ過キサルモノナリト考慮シ右財産ノ基本ヲ保護シ且用益権ノ法則二依リテ之ヲ管理スヘシ」、要するに、不動産、土地、建物、森林というものにつきましては、単にその管理者と用益権者だけであつて、従つて用益権の法則に従つてこれを取扱う、これによつて一般的に見ますと、必ず私有財産は没収してはならない。この没収ということは、国内法の没収と同じで、所有権を無償で剥奪することであります。何らの代価も賠償も与えないで所有権を剥奪するのが没収。私有財産はそういうことをしてはならない。国有財産の動産につきましては押収することができる。作戦行動に使い得るもの——金、銀もこのうちに入りますが、これは押収することができる。ここで押収と没収と区別されるならば、その押収というのはどういう意味か、これは英語でシージン。前の方はコンフイスケーシヨンであります。 コンフイスケーシヨンということは、非常にはつきりした言葉で、さつき申し述べましたように、補償なくして所有権を奪うことであります。ところが、押収ということは、それとは違うというふうにも解釈されまするが、この場合の押収ということは、言葉は違いますが、これは結局没収と同じことだと解釈すべきだと私は思います。というのは、その次に、私有のものについては、たとえば私人の持つている兵器、ピストル、刀というものは、これは私人のものでも押収してもいいのですが、しかし、平和が回復した場合には、返すとか、あるいは賠償をすべきだということになつておりますから、私人のものをとつた場合には、戦争後に返すとか、あるいは賠償を払わなければならない。ですから、これは無償で所有権を奪つたことにはならない。この場合には、法律上から言えば占有権と言いますが、それを自分が占有して、それを使用してもいい。ですから、いわゆる占有と使用権を認めたので、所有権は奪つていないと見るべきだと思います。ですから、平和が回復したら、返すとか、あるいは賠償をしなければならない。ここで同じ押収という言葉を使つていますが、法律的にはまつたく違つた意味だと思います。つまり、国有財産の場合には、ただ「押収する」と言つて、それについては、戦争が済んだときに返すとか、賠償を払うということは何も書いてない。私有財産のときには、同じ押収といつても、そういうことをしなければならぬというのですから、所有権は取上げていない。ただ占有し使用することを認めただけだ。だから特にそういうことを書いてある。ところが、国有財産のときにはそういうことが書いてないところを見れば、国有財産のときには返さない。金銀などは占領軍が使つてしまつたあと、それを返すということは実際に行われていない。国有財産の金銀あるいは輸送機関、兵器というものは、占領軍が没収することができる。これを使つて、しかも返さなくてもいいというのが原則なのです。ですから、ここで押収と言つておりますけれども、実際は法律的には没収と同じことであります。それから最後に、国有の不動産の場合には、単にそれを使用するだけで、用益権者、管理者として使うだけだ。この場合には、たとえば建物などは、占有しても、使つてもよろしい。森林などであるならば、普通森林を使用する程度に材木を切つて使つてもいい。しかし所有権は取上げることはできない。一般的には、国有のものはただ使うだけだ、こういうようになつておるようです。 そうしますと、この規定からしましても、今度日本の場合、この陸戦法規に言う占領の場合と完全に一致するかどうかということになりますと、多少問題もありますが、しかし、一応は占領と見て、原則としてこの規定が適用されていると見ていいのであります。そうしますと、占領軍は日本の国有の金、銀、貴金属であれば、これをこういう意味で押収してもいい、つまり実際には没収してもいいわけであります。ことに、ポツダム宣言では、日本の統治権が全面的に連合国最高司令官のもとに属させられたのでありますから、これよりももつと強い権限を実は今度の場合は持つていると私は考えますが、この規定がそのまま適用があるとしても、占領軍として金、銀、ダイヤモンドは没収してもいいわけであります。しかし、アメリカの方では、没収はしないで、あるいは将来没収するかもしれないが、二十年及び二十一年に接収したときには、まだ所有権のところまではきめないで、一応アメリカの占有保管のもとに置く、そうして、没収するか、没収して元の持主すなわち略奪された国に対する賠償費としてそれを充てるか、占領費に充てるか、それとも日本に返すか、そういうことは後にきめるという建前で一応接収していた、こういうふうに解釈すべきものだろうと思います。陸戦法規の規定から申しましても、アメリカとしては、やろうと思えば没収もできた、しかし実際にはそこまで行かなかつたというふうに見るべきものだと思います。
○中野委員 いろいろ疑点が出て参るのですが、少し先の点に行きまして、それから今の点に帰つて来た方が、筋がはつきりすると思うのですが、特に接収にあたりましては、関係官の身分証明もなくして、受領証を出していないのは違法ではないかと思う点が多々あるのであります。これは、公法上の問題からも、一九四六年二月十二日の帝国政府あての覚書の中には、第八軍に対する日本銀行支店の金、銀、貴金属及び宝石の引渡しに関する件というのがあるのであります。一応読み上げた方がよいかと思います。 一、当司令部発日本帝国政府宛覚書(AG一二三ESS、一九四五年十月六付)「外国為替資産及び関係事項に関する報告」参照二、日本銀行各支店は、その保有に係る左記の物件を、在大阪及び在東京日本銀行の貯蔵所に寄託するため、第八軍の権限ある官憲に引渡すことを指令する。即ち金貨、銀貨、金、銀、プラチナ塊又は塊状の同合金、ダイアモンドその他の宝石、貴金属、日本における法定通貨でないあらゆる貨幣であつて、左に掲げるものによつて所有され又は管理されているもの日本帝国政府、ドイツ国、イタリー国、ブルガリア国、ルーマニア国及びハンガリー国の政府、国民又は居住者、日本の皇室、あらゆる日本の政治機関、国家主義的、暴力主義的又は秘密団体及びかかる機関の役員、所属者又は支持者、国家神道、中央物資活用審議会及び政府の所有又は管理する他のすべての商工業組織及び団体で貴金属、ダイヤモンド及び他の宝石の取得、活用及び分配を目的とするもの。当司令部によつて解散させられたすべての組織、結社及び協会三、日本銀行支店は前記物件を元の容器に入れたまま引渡し、右引渡を受けた第八軍の権限ある官憲から受領証を受取るものとす四、日本政府は、本覚書に従つて引渡された物件を記載した報告書を当司令部に提出するものとするこれは一例でありますけれども、マツカーサー元帥の答弁書によりましても、物件引揚げについては、権威ある身分の証明を明らかにして、受領証を必ず出すことになつているのです。それが今度の接収の大体の過程のように、覚書等を見ますると現われておるのであります。ところが、交易営団の持つておりました品物、三井信託の倉庫にありました品物に対しては、証明書がないのです。全部証明書がないのです。これは先生方に申し上げるべきことではないのだが、大蔵省は、国会の方に、証明書がある、あるからこれらに返してやりたいという要請をして来たんです。国会の方で原文を取寄せて翻訳してみましたら、証明書なるものは一通もない。証明をしてくれという申請書にすぎなくて、それに対しては何らの答弁がない。そこで、私どもの方から、外務省、大使館を通じてアメリカ本国に問い合せましたら、向うから二十八年の三月三日付で答弁書が参つたのです。この内容は、お読みすると長くなりますから、省略いたしますが、当時交易営団係員が目録を提出しなかつた結果、連合国最高司令部に送る接収の際、三井信託にあつた諸物件の数量並びに種類を確認することが不可能であつたという通報を受けておる。キヤツツという大尉が押収に参つたのでありますけれども、進駐軍の方でリストを出せと言つたら、そういうものはないと言つた。なければ、どれだけの品物かわからないから、証明が出せない。従つて、先ほどの横田先生の話ではないが、三井信託の倉庫の地下室にあつたものを、そのままキヤツツ大尉という軍人が護衛をして日本銀行の地下室に移管した。従つて、その内容は何だかわからない。証明書も出さない。だから何が入つていたかわからない。こういう結果になつておるのですが、こういう場合、関係官の身分の証明もなく、受領証も出していないということは、どういうふうに解釈していいのか。違法ではないかと思うのですが、キヤツツ大尉の身分がまだ明確になつていないのです。大使館からは、キヤツツ大尉なる人物については、いまなお調査研究中であるが、今日までのところ何らの情報も入手していない、今後わかつたら必ずそちらに知らすと書いてあるのですが、こういう場合にはどういうふうに解釈したらよろしいか、御意見を拝聴したいと思います。
○横田参考人 そのときのいきさつを私も少し手元の資料で調べたのですが、どうもはつきりしない点があるのです。受領証を日本銀行が受取らなければならないというその覚書は、今お話になつた昭和二十六年の二月十二日です。そうして、三井信託の宝石を接収したのは、その前の年の十月十八日です。ですから、覚書がずつとあとになつて出て、受領証を受取れ、つまりアメリカの側から言えば、受領証を出せという正式の命令が出たのは、三、四箇月たつてからなんです。実際にとつたのは、ちようど進駐軍が来てから間もない、一箇月半ばかりの十月十八日にとつておる。それでは、そのときにはどういう権限で向うがやつたかと申しますと、外国為替資産及び関係事項の報告に関する覚書、これが十月の六日に出ております。これは、外国為替、つまり外国に支払いするための資産として、金、銀、それから外国の貨幣とか、ダイヤモンドとか、日本にあるそういうものを全部ほかのものから区別して整理をしておけということを命令した覚書なんです。これが最初のもので、十月六日であります。それから十二日ほどして接収が行われた。その間に、この覚書に基き、これら金、銀、貴金属及びダイヤモンドを日本銀行に収集し連合国に引渡すべきことが指令されていたが、その指令は口頭の指令で、日付は不明だつた。これは、日本側の方では、東京大学で研究し、私もその一員として、連合国から出した覚書を全部集めて研究したのですが、それによりますと、十月六日付の覚書があつて、その後に口頭の指令で、日本銀行に集めろということが指令された。但し、この日付は不明だということは、研究してみた私どもの方の原田という助教授がその当時これを書いておる。その後同じような指令が出ましたものですから、そのときに、これは矢沢という助教授が書いたのですが、これによりますと、十月八日に日本政府及び陸海空軍の保有する金、銀、プラチナの接収が命ぜられたと言つておりますが、その命ぜられた覚書は、何で命ぜられたか、覚書が出ていたのかどうか、はつきりしておりません。その覚書は、このごろの研究によれば、非常に網羅的に集めましたが、実は覚書が出ていないのであります。これは、その当時、御承知のように、覚書は一つのルートを通らないで、大蔵省関係は大蔵省、外務省関係は外務省というように、非常にばらばらに来まして、それをまた集めたものがないので、私たちは、東大の教授、助教授、七、八名で各省に参りまして、外務省に来たものを写させてもらつたり、大蔵省に来たものを写させてもらつたりして、あらゆる点でわれわれの可能な限りは集めておるのですが、どうも十月十日らしいのですが、そのときに、口頭であつたか、あるいは正式の覚書であつたか、とにかく、口頭にしろ、何かそんな命令があつたらしくて、おそらくそれに基いて十月十八日に向うの軍人が来てやつたのだろう。そうしてみますと、まつたく無権限で向うの軍人が来てやつたのではなくて、やはりその前にこういう手続を経てやつたらしいのですが、そのところが、もしこれが覚書があれば、それに基いてその軍人がやつたということも十分はつきりするのですが、しかし、これはおそらく正式の覚書でなくて、まつたく個人的にやるはずがないからへ司令部の意向でそういうことをやつたとしても、正式には文書になつていないという点が一つの欠点です。それから、受領証をこちらが受取つていない、向うが出さなかつたということも一つの問題ですが、これは受領証を必ず出せとか、もらえということをマッカーサーから命令を出したのは、翌年の二月になつてからです。それまでは、向うもごたごたしていたから、はつきりそういうことができていなかつたろうと思いますが、そういう手続上の欠陥がいろいろあることは確かにあると思います。それでは、国際法上こういうものについて必ず受領証を出さなければならないかということになると、これは多少問題だと思うのです。陸戦法規を見ましても、受領証を必ず出せということを書いてあるのは、私有財産を徴発したとき——現物を徴発したときとか、私有のものを徴発したときとかは、必ず証明書を出して、なるべく早く支払えと書いてありますが、そういうことが書いてない。もちろん、これは、後の証拠のためにそういうことが望ましい、必要なことと思いますけれども、絶対に必要があるのかということになりますと、国有財産であれば、没収して取上げるということは、必ずしも受領証がなくてもいいという議論も成り立たないことはないと思います。しかし、後の証拠のためにそういうものがあることは望ましいし、それがないということは確かに手続上の欠陥である——違法であるとまで言えるかどうかわかりませんが、確かに手続上の欠陥であろうと思います。それがために、この行為が不法行為であつて、無効になるかということになると、やはりこれはただ手続上の欠陥であつて、接収行為が不法だということまでは言えないのではないかと思います。
○世耕委員 三井倉庫のダイヤですが、当時私がダイヤの摘発をやつておりました時分に、問題が発生した事件なんであります。あれは、実際を言うと、三井倉庫の方が、こんなものを預かつておると、かかり合いになるからというので、自発的に出した。だから、領収証なり内容はむしろ三井の方にあるわけです。向うが自発的に出した。だから、感心だなと私は思つた。その当時は隠し立てて逃げ歩いておつた。あるだろうと言つて摘発に行くと、ありません……。しまいに、あるじやないかとおどかされて、済みません……。だから領収証は出しておると思う。そういう実情なんです。あのときは、三井は、こんなものを預かつておつたら、かかり合いになるからというので、自発的に出した。そういういきさつです。それを御了承願えれば、解釈がつくと思うのです。 それから、もう一つは、今私書類を調べておるのですが、マツカーサー元帥がハワイを出発するときに一回と、東京へ着いて一回と、多分二回と思いますが、軍所有の物資はすべてこれを民間に返還しろ、こういう命令を出した。それを私は、実はそういうことに気がつかなかつたのですが、特に司令部側から、こういうものも出ておるんだぞというて原本を見せてもらつて、初めてそれがわかりまして、さらに摘発を私は勢いづけられたことがあるのであります。あつちこつち調べて見たのですが、今その書類が見当りませんが、後刻提供したいと思います。 なお、もう一点、立つた機会にお尋ねいたしたいのは、今会社の清算人から返還を要求しておるということが、この書類に出ております。出資者がおそらくそういうことを言つておるのだろうと思うが、この出資者は、解散を命ぜられた会社ではないかと思います。だれがこれを代表しておるか、そういう点で所有権の問題を両先生に御検討願うことも参考になるのではないかと思います。
○吉武委員長 今の点、杉村教授、どうでしようか。最後の点はあとでお聞きしようかと思つていたのです。つまり、今のは、営団が清算になつておる、解散を命ぜられておる、だからそれが請求するというのはおかしいじやないかという……。
○杉村参考人 私、解散後の状態をよく知りませんが、やはり清算になるまでは人格があるじやありませんか。それですから、そういう能力は持つておるのだと思います。もし権利がありますれば……。
○北山委員 関連して。私は前のいきさつはよくわからぬのですが、今の所有権の問題ですが、営団が買上実施要綱という指示に基いてやつたということであると、これは営団法の第二十一条第一項第二号の「重要物資の保有、買入及売渡」というところに従つてやつたのじやないか、こう思われるわけです。その同じ第二十一条の第三項ですか、「業務ニ付テハ政府ノ定ムル計画ニ依リテ之ヲ行フベシ」ということによつてこのダイヤモンド等の保有、買入れ、売渡しという業務をやつたのだというふうに解されるのですが、そういたしますと、結局所有権を主張したとしましても、その所有権の内容というものが非常に制限を受けたものじやないか、むしろ普通の所有権の内容をなしておる使用、収益、処分という内容がなくて、政府が処分を命ずるまで保管の義務があるような、その義務を内容としておるようなものじやないかというふうに解されるのですが、その点、いかがなものでしよう。同時に、先生が先ほど申された、所有権が営団にあるように思われるというようなことについての法律的な根拠をお伺いしたいと思います。
○杉村参考人 所有権についてはいろいろ制限を受けおる、いろいろな制限を受けておつて、その所有権の使用、収益、処分というものがないから、それは所有権じやないじやないかということのお話です。しかし、これはむしろ民法学者の言うことで、私の言うことじやありませんけれども、つまり、この所有権というものは、公法上の一定の制限を受けておるという状態にあるのじやないかと思います。こういうように一応考えておるのです。それから、所有権があるという根拠は、買上げということが普通のやはり法律上の形式でございます。構成としては、民法上のやはり契約によつてやつたという形をとつておるわけです。そういう点から、私は、所有権は営団の方にあるじやないか、——しかしこれは、一応私が申し上げた点について全体的な意見を申し述べろと言われれば、あとで言うつもりでおるのでございますけれども、ただ所有権があるとしても、その所有権というものは、やはり自分が占有しておるとか、あるいはその自分の所有権をある特定の物件について追求して行つて、それを確認できるものでなければ、その所有権は主張できないじやないか、またあつても非常に形式的なものになるじやないか、そういう感じがするわけです。ですから、今の貴金属などの場合には、すでに自分のものであるということを追求して行くことができないような状態にある、そういう点で、別の法律でもつてその処置をすることができるじやないか、こういうように私は今考えております。
○吉武委員長 今の点ですが、先ほどの国と営団との法律関係というものが問題になつて、その買上実施要綱で政府が営団に命令してやらせていたんだから、買上げの行為は営団にやらしたかもしれぬが、その買い上げたものは国に処分をするためにやつたのじやないかというふうに考えられないか、行為だけをその営団にやらしたので、その際の手数料もあり、手数料なんかは営団にもちろん国が払うが、買上げ行為を営団に委任したとかなんかで、その実際のものは国が買うという法律解釈はできないかという問題があるのですが……。
○杉村参考人 私は、委託という結果のところを見て、——つまり自分の資金でもつてそれを買い上げておる。そういう形式を一応とつておるのです。そういう点から見て、私は、普通の売買契約に乗つておるじやないかということを言うわけですが……。
○中野委員 世耕さんの話から話が飛躍して横へ行つてしまつたのですが、そういうふうに話が行つたら、その点から伺つて行つたらいいと思うのです。当時岸信介さんが商工大臣であつたのですが、営団設立当時の意思を述べておるのです。交易営団は、政府と一体となり、政府で決定した計画を計画通り直接実行するもの一である、——これは営団法をきめるときに、第八十一議会で言うておる。交易営団は政府の方針と一致して一つの交易という事柄を自分の責任でやる、いわば大きな交易省というものであるから、統製会にわれわれの権限を委譲したのとは趣を異にし、交易営団には権限を委譲しない、本営団の事業は高度の国家的性格を持つているものである、こういうふうに説明しておるわけなんです。交易営団の性格は先ほど先生からお話もありました。特に、交易営団と軍需省とがダイヤの買上げに対してどういうような契約を結んだかということについては疑義があるのであります。それは、先ほど申し上げたように、要綱の一番最後のところに、今度の場合は法律によらずして行政処置によつてやつたという結論が出ておるわけでありまするから、どういう契約を結んだかということは今後の問題になりまするが、ただ要綱の中に現われておるものを見ますると、御承知のごとく、先ほど委員長が申し上げましたように、たとえて言えば、われわれが一つの株を買う場合でも、私どもが場へ行つて直接買えません。国家が戦争を勝ち抜くために必要とするダイヤなのです。そこで、国民の持つておる装飾用のダイヤを買い上げるのですけれども、直接政府が買うわけには参りません。これは、ここにおられる世耕さんと意見がちよつと違うのですが、私どもが今日まで調べた過程においては、当時ダイヤモンドを買い入れる予算的処置がなかつたのであります。従つて、交易営団が当時商業資金として二十億の運転資金を持つておつた、この中から買い上げるべしというので、つまりそれに対しては一定の報酬がついておるわけであります。たとえば、手数料、買上げに対するところの利益、それから、もし危険等があつた場合においては、危険の補償とかいうようなものを、全部政府がいろいろやりまして、最終段階においては政府は買い上げたものに対して一切の責任を負うということが要綱にうたつてあるわけです。御承知のように、国家が必要としたから、つまり、われわれが株を買おうとしたから、ある一定の〇〇株なら〇〇株という株屋に委任行為をして買わしめる。その最終利益とか損害は私が負わなければならない。私が委任したのであるから、委任行為をした本人が負うべきである。政府はやはり買上げ行為を彼に委任したのでありますが、彼は——中央物資活用協会というのはもう一段下なんです。交易営団がさらに代行店というものをなさしめていたのであります。これは要綱の中に載つておりますから、別と考えてけつこうなのでありますが、同じルートにありますが、交易営団は七つの都道府県にわかれて買い上げて、自分の信用のでざるデパートにまかせて買い上げたのです。デパートには全然品物は残つていなかつたのです。交易営団が政府に納める期間が非常に遅れていた。中央物資活用協会が政府に納める期間が遅れておつたのです。従つて、政府が買い上げたダイヤモンドは戦争に消化されずに残つてしまつた。そして戦争が終つてしまつたという状態でありますから、買上げの金は政府の命令で、当時商業資金二十億のうちから、約二億円弱でありますが、金を使つて買い上げたのです。ところが、これはあくまでも、もしそれによつて損害が生じた場合、あるいはいろんな形のものが現われた場合、政府が全部責任を負うということが要綱の中にうたつてありますから、最終のいわゆる所有権は国民にあるのか、営団にあるのか、政府にあるのか、こういうことになるわけです。これは子供の常識のようですけれども、国民は、政府の要請に従つて、必勝体制確立のために涙をのんで売つたのです。幾らか値よく買つてくれたから売つた。金銭をもらつておりますから、品物を出しても一応所有権がなくなつたとわれわれしろうとは見る。そうすると、交易営団は、自分の金を出して、自分の商業資金、運転資金を出して、銀行借入金によつてこれを買上げて自分が持つておつた。それを政府に持つて行こうと思つたら、政府は戦争が終つたからいらないで、ごたごたしているうちに進駐軍が上つて来た。どこに所有権があるのか、政府が必要としてすべての補償をして買い上げせしめたのだから、この品物を全部買い上げてやる責任が政府にある。そこで、今日の段階でも政府に所有権があるのか、ここに所有権の問題が起ります。これは杉村先生よりむしろ我妻先生においで願つた方がいいかもしれませんが、これについてどう感ぜられますか。これは参考程度にお話を伺つておきたいのですが、これについてどうお考えになりますか。ただ営団のものということになると、そこに割切れないものが出て来ます。それから、ある制限を受けた所有権というものが、もう少し明確でないと、わからないのです。
○杉村参考人 なるほど実際の実情はそうだろうと思います。政府の仕事を営団にただ下請させるというか、政府が主体となつてやるというくらいの意気込みでやつたものだろうと思います。それは、法律的構成から行きますと、営団を使つて、そうしていわゆる商行為というか、売買行為というか、そういうことをなさしめたというところに問題があると思うわけです。だから、私はこういうことを考えてみたのです。もしダイヤモンドが接収されないで、そのまま営団の管理のもとに今あつたとかりにいたしますと、これはどういうことになりますか、やはりこの場合は営団が自分のものとしておそらく主張するのじやないかと思います。そういう事態を考えてみますと、やはり一応所有権は営団の方にあると言う方が筋が通るのじやないかという気がするのでございます。
○中野委員 接収解除になつたダイヤモンド、金、白金の問題は、いろんな議論があります。たとえば、今は交易営団の所有であると主張する人は、当時営団は自己資金、銀行借入金で買い上げた、だから当然交易営団の所有であるということを清算人は主張しておる。第二には、形式的には営団や中央物資の所有であるかもしれませんけれども、信託的には国有であるということが言えるわけであります。これは、当時交易営団も中央物資活用協会も、ともに国家機関として国家の代行をやつたのでありますから、国家がいわゆる信託的に買わせたのですから、これは当然信託的には国有であるということは、当時の担当軍需官である私市という人も言つております。それから、もう一つ、国会で証言しておるのですが、第三には、交易営団に買わして保有せしめたものは、当然国家のものであり、国家の目標のためにそういうことをして保有しておるものと考える、理由としては、交易営団は国家のために必要なものを買つたのだし、それから保管し配付するための組織であつて、これは当然岸さんの、あの先ほどのあれを見てもわかりますごとく、国家の組織と考えることは、当時軍需省所管局長であつた橋井という人も、この国会において証言しておるのであります。それから、今話が少し行き過ぎておつたようですが、結局買い上げたダイヤモンドは国家のものであるという点について理由をあげております。これはダイヤモンド買上実施要綱という政府の決定によりますれば、買上げの目的は、先ほど申し上げたように、航空機とか、あるいはそれらの他の軍需生産のためであつて、明らかに国家目的であり、買上げ全体の主体は国家になくちやならぬわけであります。買上げ機関として交易営団を指定し、営団の代行機関として中央物資活用協会を指定したのであつて、買上げ並びにこれが保管、処分等の一環として、国家の補助機関として買上げの一部行為をやらしたのだから、当然ダイヤモンドは国家のものであるというような例をあげております。国家は、これに対しては、買上げ機関を定めるとか、買上げの価格を定めるとか、買上げの実施区域、買上げの方法、あるいは買上げの場所、売渡し及び代金の支払い方法、供出の勧奨及びあつせん——これは、先ほど申し上げたように、情報局から地方長官、新聞、ラジオを動員してやつたのです。それから、買上げの手数料を買上げ機関に支払うとか、危険負担引当金を加算しておるとか、買上品の再鑑定——買上品は軍需省の指定の鑑定人によつてもう一ぺん再鑑定しておるのです。これは、松屋で買いましたときに鑑定いたしました。それからさらにもう一回、松屋の七階に軍需省の再鑑定室がありまして、そこで再鑑定をさしておるのです。軍需省から嘱託された鑑定人が鑑定したものをまた交易営団が預かつておつたわけなんです。こういうような状態であるとか、買上品の処分方法は軍需省の指示によるとか、処分価格は営団の買上げ手数料及び危険負担引当金等を加算する、こういうような処置をあげてみますと、ことごとく政府が決定しておるのでありまして、特に手数料とか、危険負担金の支払いとか、先ほど申し上げた政府指定による買上品の再鑑定というような項目から考えても、買上げ主体は国家であり、なかんずく買上品の処分も、軍需省の指示によらなければどうすることもできないような仕組みになつておるのだから、ここに問題があろうと思うのであります。だから、ダイヤの買上げに対しては、政府が買上実施要綱を決定して、これが買上げ機関として交易営団を指定し買上げせしめたものであるし、軍需省のダイヤモンドの買上実施要綱によれば、本買上げは法令の根拠に基かずして行政処置として実施せり、とあるから、法律的にこれを考えるならば、政府が営団に対して買上実施要綱による条件によつてこれが買上げ行為を委任したと見るべきであつて、民法上の委任契約と見るべきが妥当であろうと考えられるのですが、これに対してはどういうふうにお考えになるか。これは、本来ならば我妻さんに伺わなければ無理なんです。ただ、先ほど話がそこへ行つてしまつたのです。あなたの方は参考意見だけで、決して杉村先生の意見はこれだとは申し上げません。これは我妻先生の分ですが、ただ、今お話が出ましたから、私らはこういう過程において買上げダイヤは政府に所属するものではないかと考えておるがどうか、こういうお尋ねを申し上げておるわけであります。
○杉村参考人 非常に有力な御意見だと思います。私もそれを反駁するだけの強い根拠もないわけなんですが、ただ、あらゆるいい条件をもつて交易営団をしてやらしめたということになるわけなんですね。それが、はたして国家がやつたのか、それとも交易営団がやつたのかということになりますと、いわば紙一重の問題になるのです。
○中野委員 これは杉村先生に伺つたのが悪かつたのです。今お話が途中からそれて行つたから、ついそういうことになつたのですが、それで、きようおいでになつた主眼だけを伺いたいのですが、占領軍が接収したダイヤモンドは、それぞれの専門家によつて整理分類せられました。これは大量にあつたのです。日本銀行の地下室に納められましたのは、当時の推定数量におきまして三十七万カラツトばかりあつたのであります。というのは、装飾用として交易営団、中央物資活用協会から集めました分とか、あるいは民間から集めました分、陸軍、海軍から集めました分、こういうものを全部総合いたしますと、三十七万カラツト余あつたのであります。この中で、特に連合軍は略奪物資として一部さばいてしまつておるのです。めちやめちやに混合してしまつておるのです。どこの品物、ここの品物という区別なしに——先ほど横田先生がおつしやつたように、ポーレーの声明の後におきまして、ワシントンの博物館の次長と、それから鉱物の方面の権威者である二人の専門家が日本に参りまして、日本銀行の三階におきまして、久米という鑑定人を中心にいたしまして、アメリカからわざわざダイヤモンドを入れる袋を——日本にはないそうですが、それを取寄せまして、格付をいたしまして、値段もつけました。その当時の値段は、ロンドン相場、ニユーヨーク相場、日本の相場と、三本建でありますが、ロンドン相場が一番安い。一カラツト四百五十ドル、十六万二千円くらいの値段を標準として、格付と値段をつけて、いつでも持つて行けるばかりにしておつたのです。そういうように、向うへ持つて行く予定にしておつたのです。特に、この中から、略奪品だというので、三十七万カラツト集まつた中から、英国に千三百十六カラツト、あるいはオランダに十二万四千三百九十七カラツト、あるいは中国に千二百七十八カラツト、フランスには二百二十三カラツト、フイリピンには七個——これはカラツトが書いてありませんが、五十三・四四カラツトなどという、世界で二番目か三番目というような有名なダイヤが入つておつたのです。米国はとつておりません。こういうようにして、約十四、五万カラツトが、略奪品だというので向うへ持つて行つてしまつた。どれがどれだか、めちやめちやに混合してしまつたのですから、所有権はわからないのです。中央物資活用協会のものなのか、交易営団から持つて来たものなのか、あるいは個人のものなのか、さつぱり探すことのできぬような状態において、いいものは略奪品だというので大体持つて行つてしまつた。中には、事故がありまして、マレーなどという大佐が相当ごまかした品物がある。あるいは役人が少しごまかしたものもあるというのです。結局、日本軍が略奪したものだと認められたから、それぞれ連合国に返還されて、残部が現在十六万一千百八十五カラツトばかりあるわけです。これが日本政府に移管されたのでありますが、このダイヤは、今申し上げたように、すでに混合されておつて、旧所有者の所有物かどうか、全然判明しないのです。かつ、この残部がはたして全部国内において買い上げられたものかいなやも判然しない。こういうような場合の所有権の確認というものは、一体公法上どういうふうにおとりになるか、これが問題なんです。所有権がわからなくなつてしまつておるのです。まつたく混合してしまつておるのです。この場合、かりに返還するとしました場合に、どういうふうにすべきかということなんです。こういう場合の所有権の確認について、どういう方法をとつたら一番いいかという点について、杉村先生の御意見を伺いたいと思います。
○杉村参考人 私は、そういう場合、民法上の何で、非常に大胆な何ですが、そういうふうに混合しておりますゆえに、たとい営団に所有権がありとしても、これを追求して自分のものだということを主張し確認することができない状態であるわけですね。そういう関係で、あるいは無主物ということになるかもしれません。結局それは、やはり国がこれに対して法的規制をなすことができるというふうに考えております。
○中野委員 資料によりますれば、三井倉庫から持つて参りますとき、実際上品物が魔法びん九本に入つておつたということも、どんなものに何が入つておつたかわからない。交易営団も、これを認知する何ものもないのです。リストがないから証明がもらえなかつたというのです。ところが、その後リストはあるといつて国会に示して来たのでありますが、このリストがまた、本物であるやら、にせものであるやら、今後の鑑定にまつべきことでありますが、それでありますから、品物はわかりませんが、結局、今申し上げたように、占領軍が、持つて参つたものを全部めちやめちやに混合して処分してしまつたのです。結局これは、今お話申し上げたように、別な立法措置で適当な方法を講じてやる、——たとえて言うならば、かりに営団が自分の所有権をある限界において主張し得るところの何ものかがあるならば、これに対して営団という特殊な、いわゆる国家機関である一つの特殊な団体であるから、これに対しては、それだけの補償をしてやるとか、あるいは何かの形でこの立法措置をやれば、それで大体いいのではないかというふうな気がするのです。ところが、営団の方では、そうじやない、これはおれのものだから、おれに全部よこせと言うのです。そうなりますと、結論から言えば、今日の段階においては、国民感情がこれを許しません。必勝態勢確立のために涙をのんで出したのだ、それは中間的なブローカー的なものにもうけさせるために出したのではない、それを、一部の五千万円、わずか四分の一に相当するものを出資した連中が、これらの利を全部とるということになれば、われわれ国民は断じて承知せぬということになるのは当然だと思う。これは、杉村先生なんかが供出されたとしても、これが国家のために使用されるということなら納得できるけれども、交易営団や中央物資の連中が大きくふくらんで、われわれはばかを見たということでは了承できないと同じような結論になると思うので、私は、今申し上げたような供出された品物に対して、その所有が判明しない場合においては、先生がおつしやつたように、いわゆる新しく立法措置を講じ、これによつて一つの損害に対する補償をしてやればいいのではないかという見解を持つて伺つたのですが、そういうように了承してよろしいでしようか。
○杉村参考人 私も、そういうように考えておりますし、その方がいいんじやないかと考えております。
○久保田(鶴)委員 杉村先生は、所有権の問題について、はつきりしたことはおつしやつておられないようですが、こういう例があるのです。戦争中に、産業報国会という団体で、労働者が掛金をいたしましてつくりました建物が、戦争が済んでから一応接収された。それをまた元の民主団体に払い下げてやれということで、今労働会館ということで使つております。私は、ダイヤの問題等につきましても、これは、戦争に勝つためにほしいものであるが出さなければならぬということで、国民は出したと思います。その後それが交易営団のものであるか、あるいは国のものであるかということの問題を先生に結論をつけるために伺つておるわけですが、国民は営団そのものに出したのではない、戦争に勝つために出したという意味で、それが役に立たずに残つておるものであれば、産報の建物が労働会館として民主団体にこれを渡してやつたと同じように、これはやはり国民に返してやるべきだと思います。こういうふうに解釈しているのですが、どうでございましようか。
○杉村参考人 それは、感情的にはそういうことは言えるだろうと思いますけれども、さつきの産報の場合は、おそらく元の所有者に返したのではないですか。それは、接収される前の元の所有者の団体がどういうものか、はつきりわかつておるわけです。少し事情が違うのではないでしようか。先ほど中野さんのおつしやいましたように、個人に対し、出したものを返すということは、法律的にはむずかしいじやないかと思います。それは、いわゆる売買契約で提供しているわけです。それは強制的に出したには相違ないのですが、対価も受取り、またその対価も時価より少し上まわつた値段で買い取つておるわけでありますから、個人としては返還請求権はないのじやないかという気がするわけです。
○中野委員 横田先生にこの際もう少しわかりやすく教えていただきたい。陸戦法規から言つて没収である、しかし日本の場合においては接収は保管というような観点にあるというふうに伺つたのですが、保管という言葉が悪ければ、どういうふうに解釈してよいか、知りませんが、陸戦法規による没収ではないように私は伺つたのですが、日本の接収というものは、陸戦法規によつて行われたものでしようか、ポツダム宣言の条章によつて行われたものでしようか、どちらなのでしようか。
○横田参考人 御承知の通り、降伏文書は、ポツダム宣言をそのまま再録したようなものですが、一つだけよけいに加わつておるのは、天皇及び日本政府の国家統治の権能は連合国最高司令官のもとにあるものとするという条項が一つつけ加わつております。そして、日本としましては、その降伏文書には全権が署名をしておるのですから、これはほんとうの法律的拘束力というものがあるわけであります。そういうふうにして、降伏条項の実施について必要と認める限り連合国最高司令官の権限下にあるということになつておりますから、その権限に基いてやつたわけであります。つまり、降伏文書の実施に必要と認める限りは向うに権限があるわけです。それから、降伏文書の実施以外のことでは日本はそれに服しない。ですから、結局降伏文書の実施の範囲内からどうかということが問題になる。ただ、この場合に、あのポツダム宣言というものは非常に広い範囲のもので、日本の軍国主義、帝国主義を根本的に除去するということから言つて、そのために、今の軍事的な目的で集めたものは、軍国主義的なものの除去ということになりますから、そういうことも必要だという議論も立つわけですが、ただ、その降伏条項の実施に必要かどうかということはだれが判断するかというと、最高司令官が判断することになつております。最高司令官が降伏条項の実施に必要と認めた限りにおいてということになつておりますから、最高司令官が必要だと認めれば、実際認定権は向うにありますから、どうもそうでないという議論は成り立たない。のみならず、戦争遂行のために集めた貴金属をどう処分するか、弁償するかどうするかということは、最高司令官の権限内にある。その権限内でやつたことは、やはり降伏文書に基いて日本としては認めなければならないし、また最終的に現在では講和条約に基いてそれを認めて行かなければならない。ですから、この場合は、陸戦法規でなくして、降伏文書に基いて、権限でやるべきだと考えます。
○中野委員 そこで、所有権の問題がここにまわつて来るのです。陸戦法規によらざる接収である場合、これはマツカーサー元帥のいわゆる意思にあるのでありますが、当時の状況から考えて行きますと、先ほどのポーレーの例に見ましても、これはサンフランシスコに持つて行くつもりであつた。その後ワシントンから来ました鑑定人が、持つて行く用意をし、あるいは特に値段をつけておる点、あるいはそれを賠償としてきめるつもりであつたかもわかりませんが、この文書によりますと、どういうことをするにしても、それを妨げることはないというのですが、その後一九四九年の五月十二日のマツコイ少将の声明の中に、この内容は先生御承知でありましようから、読む必要はないのですが、「米国は一九四五年四月四日の中間命令を取消し、右命令によつて要請された事前移転計画をとりやめざるを得なくなつた。さらに日本の賠償割当てに関する一九四七年十一月六日の提案を撤回せざるを得なくなり、現に余は議長に向つて右の趣きを通告中である。」ということを言つておるわけであります。つまり、最初は日本に対しては相当厳しい苛酷な態度に出るつもりでおつたのが、だんだん国際情勢の推移に従つて、日米の国交調整をする必要ありとして、せつかく初めのうちは、——通俗の言い方か知りませんが、賠償に持つて行く、あるいはこれを何らかの形に持つて行こうとしていたのが、だんだん情勢がかわつて来たので、これは日本へ返してやるということになつた。そうなりますと、ここで一番問題になりまするのは、陸戦法規によれば、もちろん没収でありますから、所有権は日本から占領軍に移るわけです。そういうふうになるのじやないでしようか。日本国——被占領国から占領軍が没収した場合においては、その所有権は相手に移る。そして、相手が、これを返した場合における所有権というものは、その品物が個人あるいは会社、法人等が持つておつたものならば、元に返してやるというのか、国に返すのか、こういう点がはつきりしないのです。つまり、没収というのは、所有権を一旦喪失するのではないか、新たに所有権が生れて来るのではないかという点に私ら疑義を感ずるのですが、これはどういうふうに解釈しておられるでしようか。
○横田参考人 その接収は、陸戦法規によれば没収というふうに考えることはできないかという御意見ですが、しかし、陸戦法規によりましても、つまり国有の動産については押収することができる、——その押収ということは没収ということなのだけれども、そういうことができるというだけで、必ずしもそうしないで、それよりも一歩手前でとどまることももちろんあるわけです。ですから、所有権までとつてしまつてもいいけれども、そこまで行かないで、ただ一時使つておる、不要になれば返すということもできるのです。たとえば、金品ならば使つてしまえばそれまでですけれども、ほかの輸送材料というようなものは、ちようど自動車が今いるからそれを使う、しかし、いらなくなつたら返すということもできるわけです。ですから、これは没収だということを言えば、もちろん没収もできるが、没収だと言わなければ、当然没収になるわけではない。今のメモランダムを見ると、さつき申しましたように、地下金庫に保管するために引渡したというだけで、没収とも何とも言つていませんから、やはり保管するために引渡しただけだというのが適当だと思う。ポーレーもそういうことを言つておるし、メモランダムもそういうことを言つておる。そうして、講和近くになつてから返して来たのだけれども、そのときにも、コントロールという言葉を使つております。アメリカが今までそれに対して与えていたコントロールを解除するということを言つているわけで、つまり、アメリカが管理した、その管理を解くというだけで所有権を返してやるというようなことを言つているわけではない。アメリカに所有権があつたという言葉も使つちやいない。コントロールトいう言葉を使つていて、どこまでもアメリカの方では保管していたという建前と解釈しなければならないと思う。ですから、この場合、終局的な処分をどうするかということは未決定のまま保管していた。初めはもちろん、おつしやる通り、賠償なり何かで無償で取上げるつもりでいたが、だんだん国際情勢がかわつて、政策を変更して、ぐずぐずしている間に、講和が近くなつたので、これを返して来た。ですから、初めの意思はそうであるにしましても、法律的な状態としては、あくまで最終的な決定は未決定のまま保管していた。そして、それを今度返してやるというのですから、保管される以前と同じ形で返されたものと見るのが至当であろうと思います。 もう一つ続けて……。今所有権の問題が大分問題になりましたが、あらためて所有権の所在をきめてもらわなければならないと杉村さんのように考えられることも、法律的に見て一つの見方であると思います。但し、この所有権がかりにあるとしましても、それは国家の強力な管理のもとに置かれていて、それの処分などについては、もちろん国家の決定に従わなければならない。所有権があるからといつて、個人が自分の動産とか家を持つているように、自分の所有物だからといつて自由に処分することを認められているのではもちろんない。もちろん、公団に売つた人は、これは売つたんですから、所有権がない。公団に所有権があるにしましても、その所有権は非常に強力な公の公権的なコントロールのもとにある。そこで、今度は、かりに所有権があつても、処分し得るかというと、その財産を買い上げたときには、戦争遂行という国家の公共的な目的のために使用するという条件付のもので、公共のためでなければ処分してはならない。公団がかつてに、値が上つたからそれを売つて自分で使つてよいというものではない。日本が勝つたとしても、公団が値が上つたからといつて売つて、自分たちがわけ前をしてもよいというわけではない。国家公共のために用いるべきものである。そうしますと、かりに所有権があるとしましても、今どう処置をするかということになると、国家公共のために使用する、そういう条件がついていたから、これは今でも国家公共のために使用すべきものである。そうして、そのために手数料その他公団が費用をかけたものがあれば、もちろんそれは補償する。しかし、そのもの自身はあくまで国家公共のために使用すべきものである。処分するならば、そういう目的のためにすべきだ。これは当然なことである。つまり、所有権があれば所有権者がかつてに処分してよいように考えるから問題がこんがらがつて来るので、所有権は公団にあつても、これは国家的な目的にしか使えない。これを売つても、売つた金は国家的な目的のためにしか使えないという条件がついているから、そういう条件で初めてこれが処分できるということになれば、そんなに所有権の問題についてこだわつて、あまりはつきりしない所有権をつつつきまわして、あつちのもの、こつちのものときめてしまうことは無理である。そういう考えで問題を考えたらどうかというのです。これはしろうとですから……。
○中野委員 そこで、たいへんけつこうなお説なんですが、今度接収された品物は、公共財産として押収されたか、あるいは個人の財産として押収されたかという問題が出て来るわけなんです。これはどういうふうにお感じになりましようか。今度のダイヤ、金、白金、銀の場合、ちよつと例を申し上げましようか。その場合、個人のものは返しておるのです。大体個人のものと認められるものは全部返しておるのです。特にこの中から払下げを行つておるのです。無償で全部やつておるのです。三万カラツト余、三万四千カラツトだか、無償で本人のものとしてやつておるのです。そこで、申し上げついでに、やはりここに覚書があります。二十六年六月二十一日のですが、この中に、「日本政府あてに右物件を解除する処置がとられている。しかしながら、本措置に含まれる財産のすべては公共の財産として接収保管されたので、表示された根拠記録は単に照合の目的のためにのみ使用された。よつてこの記録に列挙されている会社または個人にそれぞれの物件の所有権、使有権があるものと解されてはならない。」と書いてあります。この場合の解釈と、それから、同じく一九五二年四月五日付で参りました戦時蒐集貴金属及びダイヤモンド類の管理解除に関する件という中にもあるのですが、「前記参照の意味するすべての財産は、平和条約発効とともに連合国最高司令部の課したすべての監督より解除せらるべきにつき、平和条約発効後において、貴方は、裁判により判定された個人の利益を調査し、かつ補償する計画または個人財産であると見られている特定物件を真実の所有者に返還する案を作成することを認める。なお貴方は、平和条約の発効に伴つて起つて来るであろうところのすべての関連事項を処理するに必要なる規定を作成することを認める。」こういう実際上の覚書によりましても、所有権のわかつたものは事実返しておるのです。ただ問題になりますのは——現在これは二段階にお考え願わぬと、むずかしい問題が起つて来るのです。今日本銀行の地下室にあります接収解除になつた品物は、金が百二トン、約二万七千貫余あるのです。それから白金が一トン強あるのです。銀が三千四百六十四トンですか、それにダイヤモンドが十六万一千百八十五カラツトあるわけですが、この金、白金、銀は別段階に考えたいのです。この場合は、いろいろ御意見としては伺いたいのですが、別段階に扱わなければならない。問題は、日本銀行は当時百八トン自分の金を保有しておつたと言うのです。ところが現段階において百二トンしか解除されておらない。してみると、六トン何がしおれの方は損しておる、行方不明になつておるのだ、従つて、これは日本銀行の品物であつて、ほかの品物ではないというふうに申して、自分の方の先取得権として押すところはちやんと押しておるのです。ただ、ダイヤに関する限りは、大蔵省が管理すべき性質のものではなく、通産省がやるべきものですが、これは今まで管理しておつた関係上おれの方で持つておるのだというのだが、ここで申し上げるのはダイヤの問題です。このダイヤの場合については、今申し上げましたように、大分個人に返しておるのですが、ここで接収されております品物は、一体公共財産として持つて行つたものだろうか、あるいは個人の財産として持つて行つたものだろうか、どういうふうに御解釈になりますか。あたりかまわずみんな持つて行つてしまつたものでしようか。
○横田参考人 この一九五一年の六月によこしたメモランダムで、「本措置」に含まれる財産のすべては公共の財産として接収保管されたので」というように、パブリック・プロパティという言葉を使つておりますが、これの中には個人のものもむろん含まれていて、個人のものは、おつしやる通り、はつきり判明しているものは返してやれというのです。ですから、ここで公共の財産と言つている意味は、つまり連合国に対する賠償の対象物件としてこれは取上げたのだ、こういう意味だろうと思います。と申しますのは、賠償というものは、国家に対して課するわけで、それは国民が全体として負担すべきもので、たまたまダイヤモンドを持つていた人だけが賠償のためにそのダイヤを取上げられるということはないわけです。それは、ちようど会社で工場などを接収されたのでも、ある会社が個人としてその工場を取上げられたわけではなくて、これは国家が全体として相当の賠償を支払わなければならぬ。ところが、その賠償を、御承知の通り第一次世界大戦では金銭で見積つたのですが、しかし実際問題として、金銭で見積つても、なかなかとれないので、今度は現物賠償ということになつて、めぼしい工場などを接収して取上げるということになつたのですが、それは何も一つくの会社からその分を取上げるというのではなくて、日本全体から取上げるのだが、さしあたつて取上げ得るものがそこにあるから取上げるのですから、その取上げたあとは、日本国家がその会社にそれぞれ補償してやれということを必ず書き入れるものなんです。ところが、この場合でも、ダイヤ、貴金属は、個人からといつたものもあるけれども、それは、個人からとつたのではなしに、国家全体として取上げるべきものを、とりあえず個人のものを取上げた。従つて、その個人に対しては、あとで国家がしかるべく補償してやれ、こういう建前です。そういう意味で、これは公共の財産である、つまり、日本全体の賠償物件としての財産である、公共の財産ということで接収したのだ、こういうことを言つたもので、個人の所有権を奪つて、公共のものとしたという意味ではないと思います。ですから、いよいよ返すときになつても、個人のものとしてはつきりしたものはまず返してやれということを言つているわけで、この意味はそういう意味にとれるわけです。今度返してもらつたものは、個人のはつきりしたもので、これはここにありますように、個人の利益を調査し、補償する計画を立てる、個人の所有財産であるということが判明したものは、返還する計画を立てて、措置をとれというのですから、向うの意味としては、はつきり個人のものとしてわかつたものは返してやれという意味です。従つて、営団のものが問題でありますが、営団のものは、営団に所有権があるとしても、今のような方法で処理すべきだというふうに考えますし、所有権がないということになれば、もちろんこれは国家が新しく国家的な立場から処分する。ですから、向うの意思は、はつきり個人とわかつているものは返してやれ、そうでないものは、今のように、国全体から、公共の立場から処分する、あるいは適当にこれを処置するものだという意味だというふうに考えます。
○中野委員 ほかの方の御質問もあろうから、重ねて二つだけ伺つておきます。そうすると、先ほどから伺いましたところを総合的に結論づけますと、今度の接収は、いわゆる没収であるかどうかわからぬが、没収であつても、その所有権がなくなつたのではない、つまり、接収は受けたけれども、その接収という意味は、右のものを左に移管して、ここに保管しておるだけであつて、没収というか、所有権がなくなつたのではない、こういう結論でありましようかどうかということが一つ。それから、これは結局平和条約によることでありましようけれども、先生の解釈によりますと、接収前と同じ状態になつたのだ、つまり今度の接収解除ということは、接収前と同じ状態に復したのだ、こういうふうに御説明を受けたと解釈してよろしいものでしようか。
○横田参考人 その通りであります。初めのは、没収という意味ではなくて、ただ日本銀行の支店にあつたものを東京の日本銀行の地下室の金庫に保管して、アメリカがこれを保管するという、保管場所と保管の責任者をかえた。そしてその保管を解いて、日本に保管しろと言つて来たわけですから、その前の状態にもどつたわけで、前の所有権は一体どこにあつたかということできまる問題じやないかと思います。
○中野委員 あとは、どなたかの御質問に関連して伺いたいと思います。
○田渕委員 この点で私が伺いたいのは、先ほど中野委員から、半ば強制的に買い上げられたというようなお言葉があつて、絶対的に強制的であつたというような言葉が、伺ううちに出なかつたのであります。私の知つている範囲では、昭和十六年の末でございましたか、総動員法が通つてしまいまして、もう一切のわれわれの所有物はなくなつたというような観念と、当時だんだん大東亜戦争が進んで来るにつれて、供出をしなければならないということで、これを買い上げるというような言葉は一般にはあまり徹底しなかつた。これは、中央の者や、あるいは知識階級は相当知つておつたらしいが、市井一般の大衆は、いよいよ戦争が苛烈になつて来た、そこで何だかダイヤが必要らしい、これを出さないでおくと、あとで見つかれば罰金をとられるとか、あるいはひどい目にあうのだ、憲兵が来るのだ、こういうようなことで、半ばおとして供出させたというものも大分あるだろうし、おつしやつたようなぐあいに、相当の会社あるいは貴金属店というようなところが持つてある。大体、そういう大衆の持つておつたものは、買い上げられたというよりも、供出させられた。むろん愛国心によつてみずから進んで出した者もありましようけれども、婦人などは、愛着心あるいはその他のために、なかなか出しにくかつたのですが、出さなければ憲兵にあとで捜査される、あるいは隣組等に捜査されて、出さないことがわかつた者は非国民扱いされるというような意味から出した者が相当ある。これらのものと、市井の貴金属店あるいは大きな会社からダイヤモンド等を買い上げたものとの所有権は同じものではない。これを混同している。ここらのパーセンテージはわからないけれども、所有権がはつきり営団のものだということは私は言えないと思う。当時の戦争状態から国家意識のもとに愛国心によつて出したもの、畏怖心で出したもの、強制的に供出させられたもの、こういうようなもろもろのものは、これは国家に出したものであつて、営団に出したものではないという解釈もつきますし、あるいはまた、その当時の営団が買い上げたのだから、営団のものだ——その所有権が今国家にあるか営団にあるかということについていろいろ学説があり、先生方のお話でだんだんわかつて参つたのでありますが、そのものにはそういう原因あるいは事情があるという点におきまして、これらはやはり営団に所有権があるというようなぐあいに結論は出ませんまでも、最初に杉村先生からおつしやつたように、一応はそういうふうに言われるというような御解釈になるのか、その点を伺いたいと思います。
○杉村参考人 私は、営団が買い上げたものだけについて言つているので、ほかのものについては、むろん営団のものではない。買い上げたものについても、今それがどれだけ主張できるか、これだけ買い上げたから、これだけ自分のものなんだということを主張することも、今できないのではないかという気がするのですが……。
○吉武委員長 杉村教授に伺います。今のお言葉で、営団が買い上げたものについて自分は意見を言つたんだというお話でありますが、ところが、実はこのダイヤモンドの買上実施要綱にうたつているように、金を払つて買い上げはしたけれども、供出ということでやらしていたのです。ですから、直接国に供出はしなかつたけれども、国民の方から見ると、供出をして、それを営団が金を出して買い上げたという形式をとつたわけです。その場合、今の御意見、どうなんでしようか。
○杉村参考人 それまで行きますと、ちよつと問題でしようが、法律的構成は、おそらくそういうふうな構造をとつたものでしようね。
○中野委員 それに関連して……。今伺いたいと思つておつたのですが、供出の形をとつた実例として、たとえば、ダイヤモンドというものは裸で持つて来ない。みんな帯どめとか指輪、首飾り、ブローチというふうな装飾品の中にダイヤモンドがあるわけです。従つて、それらについておりました貴石、宝石、こういうものに対しては当時金は払つてないのです。そうして、みんなこれを国家に献納してしまつておるのです。私らの調査に従いますと、当時陸海軍を通じて、このような形によつて全国から恤兵品として出されたものが、約四万個ばかりある。現在日本銀行の地下には三千六百五十八個ですか八十五個ですかが残つておるだけでありまして、これもみんな供出のお供につけてしまつたという事実があるのです。そこで私は杉村先生に伺いたいのですが、恤兵品というものは、海軍、陸軍を通じたりといえども、当然国家に帰属するものと思いまするが、恤兵品の最終の帰属すべきところはどこになるのでしようか。
○杉村参考人 それはもちろん国家でございましようね。
○中野委員 そうすると、ここでまた問題が一つ起つて参ります。交易営団が恤兵品をかりに預かつておつたといたします。その恤兵品が実際上国家の手に落ちない先に接収されたと仮定いたします。そうしますと、交易営団の持つて行かれた品物の中にその恤兵品があるわけです。そして接収されました。——かりに横田先生の御意見に従えば、右のものが左に保管がえをされまして、新たに今度接収解除になりました。そうしますと、たとい接収解除になりましても、交易営団の中にある恤兵品である宝石は、当然国家の権利に所属しなければならぬと思うが、どうでしようか。
○杉村参考人 それはそうでしようね。
○中野委員 そうしますと、当然すべて国家の所有に属するというこの宝石を、政府の役人がかつてに、お前のものだからと言つて交易営団に返して、やつておるのです。その内容は何かといえば恤兵品である。恤兵品であるからには、われわれが考えても、当然国家の所有に帰属すべきものであつて、それをまた交易営団に返してやるというようなやり方は、どうも、どの点から見ても妥当でないと思うのですが、いかがでしようか。
○杉村参考人 そうでございましようね。
○中野委員 わかり切つておることのように思うが、現在そういうばかげたことが行われておるのです。それですから、委員長のお話のように、供出の形をとつておる、単なる買上げではない、売買によつて行われたのではなく、国家があくまでも戦争遂行のために必要として国民に——強制という言葉こそ使いませんが、当時の新聞の実例を見れば明らかにもう強制です。覚えていらつしやるでしようが、ある一定の期間これをもし持つておる者があれば没収されるということを憲兵隊をして言わせることもさしつかえなしと書いてあるのです。買上実施にそれくらいの言葉を使つてもよろしいという山ことで、次官通牒で命令を出しておるのです。それですから、強制的買上げと言つても過言ではない。こういう供出の場合において、事実は売買だけれども、売買でない。こういう供出というような場合において、どういうように解釈されるか。というのは、私のところに手紙がうんと来るのです。それは、戦争中にわれわれは勝ち抜くために出したのだから、戦争が終つてしまつて実際上使れなかつたら返せ、私は未亡人である、私は子供をかかえて困つておる、ダイヤモンド三カラツト、五カラツト返してくれれば——今一カラツト、いいのは三十五万円、ちよつと悪いのでも二十万円します。当時は一カラツト千五百円で出した。生活に困つておるから返してくれとか、証明書を持つておるから返せという手紙が山をなすと言つては少し言葉が大きいかもしれませんが、相当数参ります。その当時の国民の考え方、現在の心境は、われわれは国家に強制的に供出を求められたと同じような形において出したのだから、従つて、それを使わなかつたならば、われわれに返すのがあたりまえじやないかという見解をとつて来るのがあるのです。ここのところの解釈がむずかしいのでありまして、ただ端的に交易営団のいわゆる所有権に属するというふうに解釈し得るかどうかという点に大なる疑問を持つておるのです。この点について、杉村先生、横田先生の御意見をお伺つておきたいと思います。
○杉村参考人 私は、確かに営団が買つたものだということを追求できるものであれば、それは法律的には一応主張できると思います。そういうふうに考えておるわけです。
○世耕委員 中野委員の今のお話に関連して御質問申し上げます。供出にからんだことですが、実は皇室からもかなり大きなダイヤが出されておるのです。これは代金を払つてない。それから、私たちの知つておる人たちの中には、国家のためだからといつて、代金をもらうということは申訳ないというので、大きなダイヤを相当供出しておる。そういうようなのを、これをただ営団が所有権があるのだというようなことは、道義的にも解釈できぬ。もう一つは、まだ詳しいことはわかりませんが、ダイヤを持つておつたものを進駐軍にとられて、個人的の証明があつたから個人に返したというようなお話もあつたように聞いたのですが、これは、私ははなはだ不合理だと思う。正式に供出したものが、いまだに未解決でそのままになつておつて、ずるく構えて隠して置いたものを進駐軍につかまつて出したものは早く返してもらえるという結論が出て来はせぬか。こういうことになると、法の適用がはなはだ不合理だ、そういうふうに私は考えるのです。そういう点についての御見解はいかがですか。
○杉村参考人 それはお説の通りかと思います。しかし、それをどうするということもできないと思います。
○世耕委員 それを政府が処置したということは不法じやないかと思います。結局ごまかした者が得をした、それでは道義が成り立たぬ。これは一つ二つのダイヤの問題ではない。京都に事件が一つあるのです。銀塊四十トン、時価にして十四、五億円の問題が今出ております。ある会社が地下に隠してあるのを摘発に行つたところ、そんなものはおれのところにはない、もつてのほかだ、うそだというような話です。それでは進駐軍が行つて調べてみようというので、行つて調べて掘り出したところ、銀塊が三、四十トン出て来た。終戦になつて、あれは政府から返してもらえるのだそうだと摘発者が言つたら、あれはおれの方に所有権があるのだというような問題が出て来た。そういう場合の所有権は一体どうなつて行くのか。所有権は放棄したのであるから、そうすると、埋蔵物を発見した者に当然所有権がある。確かにお前の指摘した通りあつたというので、発見者に進駐軍は預かり証を渡した。それはその摘発者本人に重心を置くという見解で、摘発者に渡してしかるべきである、そういうことも考えられる。そういう問題か現実の問題として今起つておるのであります。そういう場合にどう解釈してよろしいか。
○杉村参考人 お話の要点はどこにあるのですか。
○世耕委員 所有権はどこにあるのかということです。最初にその会社が隠匿して地中に埋めたのです。だから、お前の方に埋めてあるのはけしからぬじやないか、なぜ供出しないのかといつてMPが行つたところ、もつてのほか、そんなものはあるはずかございません、絶対にございませんといつて拒否した。だから、その意味において所有権はなかつたのではないかということを申し上げているのです。
○杉村参考人 それは放棄した場合……。
○世耕委員 放棄してないと言うのです。もつてのほかというのはうそだと言うのです。それなら一ぺん掘らしてみろというので掘らしてみたところ、銀塊がぞくぞく四十トンも出て来た、それで、あるということを指摘した植木屋に領収証が渡つているわけです。ところが、最近になつてから、あれはおれのものだといつて争いをしている。この場合の所有権がどこにあるか……。
○杉村参考人 私は、そういう問題には……。
○世耕委員 私は、むしろそれは埋蔵物発見というか、あるいは遺失物発見というか、別な所有権の問題が発生してしかるべきだと思うのです。
○杉村参考人 それはそうでございますね、すでに放棄したという意思表示が明らかであれば……。
○世耕委員 明らかであるから、その植木屋に実は領収証を渡したわけです。ところが、いよいよその者が、今度返してくれるそうだと言つたら、実はあれはおれのものだと言うのです。今出ている現実の問題なんです。
○中野委員 この際横田先生と杉村先生にお願いしておきたいのですが、実は、これは私の方でなかなか重大な関心を持つておる問題でございます。従つて、たいへんお忙しいところを御迷惑だとは存じまするけれども、買上実施要綱等をひとつ十二分に御検討願いまして、あるいは今回の接収という問題についてさらにいろいろと資料をお集め願う機会があればお集めを願い、そして慎重の上にも慎重を期したいと思うのです。そして、このダイヤモンド並びに金、白金等の処置については、国民から一点の非難も受けず、政治を行う上においても万遺憾のない処置をとりたいと思つておるのであります。従つて、この所権有の問題については、近い将来に我妻先生においでを願いまして、いろいろ御意見を拝聴する機会があると存じますが、どうか、御迷惑でもありましようけれども、この買上実施要綱並びに当時のいわゆる国内、軍需省の意思、それから交易営団に与えられたる権限、買い上げた過程における所有権というような問題について、さらに御研究をいただいて、幸いに、もし御研究が願えましたならば、その結果を委員長あてにひとつ書類をもて御報告を願えれば、これに越した仕合せはないと存ずるのであります。これは、今度の場合の占領自体も、それからアメリカ軍が日本に対してとりました占領方法、いろいろな方法をとつております。特に、今まで長い間の歴史を通じて見たことのない、すなわち戦犯の今日の状況というようなものを見ましても、実際上前例のないような点が多々あると思うのであります。従つて、今後においても、こういう問題は、国際法上の大切な、いわゆる前例となろうと存ずるのであります。そこで、私らは、この調査にあたりましては、非常に長い期間と、莫大な費用と、あらゆる労力を尽して、万全を期して、この委員会で努力をしておるつもりでありますが、これに対する根本的な法的根拠をきめる大事な問題でありまするから、諸先生方のこの上の御尽力によりまして、その結果が得られまするならば横田先生からもひとつ適当なる方法をもつて委員長に御報告を願えれば、これに越した仕合せはないと思いますので、何分にもよろしくお願い申し上げます。
○吉武委員長 ただいま中野君から意見が出ましたように、本件は非常に大事な問題でございまするので、資料等も相当ございますから、御必要があれば私の方からも資料をお届けいたしまするので、ひとつさらに御研究をいただきたいと思うのであります。——御意見ございませんか。
○田渕委員 中野委員から今お願いいたしたわけでありますが、もちろんある程度まで資料その他については当委員会なりまた委員長から御提供がありましようけれども、当委員会外に資料のお集めを願わなければならぬような場合の費用等の方は、今日のいわゆる大学の制度から言つて、先生方の御負担だと思いまするので、こういう点は、国会の事務局の費用をもつて御援助できるような方法があれば、相当積極的な資料のお集めも願えるのではないかと思います。ひとつ委員の御了解を得て、そういう点を御心配なくやつていただくようにお願いしたいと思います。
○吉武委員長 承知しました。
○中野委員 きようの両先生からの御意見はまずそれとして、さらに民法上の権威者である我妻先生のおいでを願つて、しかる後に公聴会を開いて、そうしてこの最終段階における法的根拠をきめて、立法措置に移るか、いかにするかということは、すでに前委員会におきましても、小委員会をつくるか、あるいはどういう方法をとるかという決定を当委員会に諮りました結果、理事をもつて小委員に充てるという決議を得ました。しかしながら、解散によつて、新しい国会が出発したのであります。したがつて、我妻先生においでを願つた後において、これについてどういう方法をとるかということの御相談を願いたいと思いますが、私は、我妻先生がおいでになるまでの間に、委員会運営のために、新たにダイヤモンド事件についての証人を喚問したいと思うのであります。すなわち、元宮内次官であり侍従長でありました大金益次郎氏、並びに中央物資活用協会の理事長であり、現在の責任者でありまする中田玉市氏、この両人のおいでが願いたいのであります。大金元次官においでを願う理由は、この前調査局をして調査をせしめておるのでありまするが、兵本——陸軍兵器本廠の所有にかかる金、白金、ダイヤモンドの二包みのものが、いかなる理由かは存じませんけれども、大金次官の一存をもつて宮内省の金庫の中に約一年間これを預かつておつたのであります。そして、昭和二十一年の十月の二十一日に、大金次官は、当時の幣原総理大臣を通じて、そうして有末第一復員局長のもとまで、この供出接収方をば願い出たのであります。従つて、このような兵器本廠に所属する金、白金、ダイヤモンド等が、大量に、宮内省に一年間も、何ら権限を持たず、何らの公文書を持たず預かつておかれたことについては、多大の疑惑が生ずるのであります。陸海軍関係の金、白金、ダイヤモンドを調査する過程といたしましては、ここに根本を置かなければならぬのでありまして、その後においては、軍務局長であつた吉住中将、あるいは荒尾大佐、ないしは国武当時の中佐でありまして、現在保安隊の第四班長、すなわち資材課長をしております。これらの者をば証人として喚問する必要がありますけれども、まずとりあえず、大金元次官に証人としておいでを願いたいということが一つ。それから、中田玉市君は、先国会中、中央物資活用協会と政府との関係、あるいは営団との関係を調べますので、私の方から証人の申請がしてありましたが、たまたま解散のために証人として喚問することができ得ませんでした。従つて、今後この所有権を明確にする上におきまして、中央物資活用協会と交易営団との関係、交易営団と軍需省との関係を明らかにする必要がありますから、この両君を証人としてぜひとも御喚問願いたいと存ずるのであります。右、委員会にお諮りの上、どうぞすみやかに御決定賜わらんことをお願いいたします。
○吉武委員長 ただいま中野四郎君より御発言がありましたが、これは慣例により理事会において協議願いたいと存じますので、さよう御了承願います。 ほかに御発言ございませんか。——他に御発言がなければ、これにて両参考人よりの意見の聴取は終了いたしました。 参考人の両君には、御多忙中のところ御出席を願いまして、長時間にわたり、本委員会の調査の上にまことに有意義な御意見を承ることができましたことを、厚く御礼を申し上げます。 それでは、暫時休憩をいたします。 午後四時三分休憩 ————◇————— 午後四時十八分開議
○吉武委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 この際お諮りいたします。接収解除貴金属及びダイヤモンド関係事件について、中央物資活用協会清算人中田玉市君、元宮内次官大金益次郎君、以上二名の諸君を証人として当委員会に出頭を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○吉武委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。出頭の日時については委員長に御一任願います。 次会は公報にてお知らせいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十九分散会