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16回国会衆議院1953/07/16

厚生委員会 第19号

発言数
56
登壇者
8
会派数
4
開催日
1953/07/16

会議録

松永佛骨自由党

○松永(佛)委員長代理 これより会議を開きます。都合により委員長が不在でありますで、私が委員長の職務を勤めます。まず財団法人日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律案を議題とし質疑の通告がありますので順次これを許可いたします。降旗徳弥君。

降旗徳弥自由党

○降旗委員 ただいまの日本遺族会に対する国有財産の無償貸付に関する法律案についてお伺いいたします。この法律案によりますと、旧軍人会館が日本遺族会に無償貸付されることになつておるのであります。もとより御遺族の方々に対する国民的感情というものは偽りのないものでありまして、長い間労苦されておるこれらの人に、わずかでも明るい希望の持てることの取行われることにつきましては、私何ら異議のないところであります。かくのごとき法案が無事通過することによつて、日本遺族会はその最も関係の深い靖国神社を九段の坂の上に、また新しくこの旧軍人会館を九段の坂の下に持たれることになりまして、この点まことに感慨の深いものがあります。しかしながら、一方におきましては、もとの在郷軍人会からやはりこの建物についての希望があるのであります。申し上げるまでもなく、この建物は、昭和三年でしたか、御大典記念事業として全国三百万の在郷軍人と在職軍人との零細なる醸金によつて建設されたのであります。そういう意味から申しますと、この在郷軍人からの要求もむげに却下すべきものでないのであります。しかしながら時勢はすでに大きく変転し、今日わが国には国軍の存在がない。かような意味から考えまして、一考を要する点がないわけでもありません。しかしながらここで注意したいと思いますことは、靖国神社について私どもの聞知しております二つの大きな流れがあります。その一つは靖国神社と遺族の方々とはまことに関係の深いものである、こういう意見と、もう一つは靖国神社は遺族との関係が非常に深いばかりでなくて、むしろこれは国民の中に大きく包容する必要がある。それは国民全体が護国の英霊に対して崇敬するということと、また遺族の方々に対して共通の同情の心を持つ、こういう大きな幅のある感情の中にこそ靖国神社の存在が浮び上るものである。こういう二つの意見であります。そこで今、旧軍人会館が日本遺族会に無償貸付されることはもとよりでありますけれども、かつてこの会館を建設して在郷軍人側にいたしますと、決して問題がないわけではありません。いわゆる戦争犠牲者として悲惨な状態にある約二十万に及ぶところの傷病軍人があり、さらに戦争裁判の刑に服した、また現に服しつつある五千余の戦争受刑者、その遺族及びその留守家族があるのであります。またいまだソ連地区あるいは中共地区に悲惨なる抑留生活を送り、また消息不明となつておる数万の不幸なる未帰還者及びその家族のあることも忘れることはできないのであります。もともと陸軍、海軍に軍籍を置いた人々の数は約一千万といわれるのでありまして、これらの人々は、必ずしも今日窮迫せる生活の中にまつたきを得ておるものばかりでないと思うのであります。従つて、これらの問題をいかに解決するか、その解決の拠点を何か求めたいという気持があることも当然であると考えなければならぬ。こういう意味において、旧軍人会館が日本遺族会に貸付されることについては私は反対を唱えるものでないことはもとよりでありますけれども、これら星人関係のいろいろな問題を処理するために旧軍人会館を利用したいという考えについて、政府としていかなる考えをお持ちになつておるか、お聞きしたい。

安田巖厚生事務官(社会局長)

○安田政府委員 旧軍人会館を日本遺族会に無償で貸し付けることにいたしましたのは、お話にもありましたように、遺族への対策が戦後長らく放置されておりました上に、なおいろいろ援護策ができましたけれども、私ども必ずしも十分とは思つておりません。現在とつております施策以上に何かできるだけお役に立つようなことをしたいと考えておるのであります。たまたま旧軍人会館の問題が出て、場所からいつても靖国神社に近いし、今お話のように旧軍人会館は軍人の方々の醸金でお建てになつたものでありますけれども、それと遺族の方とは密接不離な関係にある、そういうことを考え合せて、この会館を遺族の方々の使用に供することによつて幾らかでも遺族の方の福祉を増すことができればというので、この案が提出されたわけであります。今お話のような傷痍軍人の方々というような関係についても、現在何らかの手を国としても打たなければならぬ。そういう方々については特別にここに書くわけには行きませんけれども、実際の運用にあたりましては、遺族会等にもお話いたしまして、そういう点でできるだげ便宜をはかれるのではないかと考えております。

降旗徳弥自由党

○降旗委員 ただいまの御答弁によつてほぼその輪郭を明らかにすることができたのでありますが、私の言いたい点は、時勢の変遷はやむを得ないこととしても、在郷軍人の立場から申しますと、みずからの醸金によつてつくつた会館でありますから、そういう点からいうとみずからの手にもどるものであろうという考えも、これはあながち一概に否定することができない問題である。しかし私の言いたいと思うことは、一個の旧軍人会館の問題ではありません。先ほど申しましたように二百万戦賢者の遺族の方々が一千万人あるといたしますと、やはり先ほど申しましたように、かつて陸海空軍に籍を置いた者もやはり一千万あるのであります。従つてこれはただいま御答弁になりましたことくに、決して共通の根から出ておるものではないわけでありますが、元をただせば同じ根である。しかしながら今この旧軍人会館を中心にいたしまして、片方に遺族会があり、片方に在郷軍人会がある一私はこの二つの団体が真に融合いたしまして、この会館を利用する、二百方戦没者の遺族約一千万の方々、かつて陸海空軍に籍を置いた一千万の方々が、真に融合いたしまして、この旧軍人会館を利用するという実をあげることに主眼を置いておるわけであります。従つて旧軍人会館の建物を貸してもらうかもらわないかの問題ではなく、真にこれらの団体の方々が融合いたしまして、この建物をこれらの人々の福祉のために利用できるように、このことについてはつきりした御説明を政府当局からいただいておくことが、この法案を通過させる上において必要である。かように信ずるのであります。  そこで今私の申し上げたいと思うことは、政府のヒの法案提出の理由を見ますと、その中に遺族の子弟の育英事業ということが大きく取り上げられておるのでありまして、私としてもまことに同感にたえません。遺族の方々の生活はもとよりでありますけれども、この不幸なる父のもとに生れたる子供さん方が、りつぱな教育を受けてりつぱに成人していただきたい、これは重大な問題であります。ところがやはりこの政府配付の資料の中に、財団法人日本遺族会寄付行為というのがありまして、その目的を読んでみまして、いささか私の考えと食い違つておるところのあるのを発見いたしたのであります。すなわちこの第三条の中には、この重大なる育英事業ということが書いてない。しかも第二号には「上京遺族の宿泊所の斡旋」、これはもとより当然であります。その他「皇居の清掃、拝観その他国会見学等の連絡」とありますが、私どもは国会の見学というものを軽視するのではありませんけれども、しかしながら国会の見学等の連絡ということよりも、育英事業という問題の方に心からなる関心を持つている。すなわちこの旧軍人会館を無償で日本遺族会に貸し付けるというそのことについては、私は異議を申し上げないのでありますが、今申しまするように、この旧軍人会館をいかに有意義に使うかということにつきましては、この三条の目的事項を読んだだけでもいまだ全きを期しておるわけではない、かように私どもは信ぜざるを得ない。従つて先ほど申しましたように陸海空軍に籍をおいた者約一千万、戦死者二百万、その遺族約一千万、これらの人々が真に融合の実をあげまして、この旧軍人会館を直接の戦争犠牲者のために十分利用していただく。この点についてもう一度はつきりしたことを伺いまして、その点が了承できるならば、私はこの案に双手をあげて賛成し、一日も早く通過することを希望するものであります。  さらにこの際お聞きしておきたいと思いますことは、この貸与期間は一体どれくらいであるか。その点もあわせて承つておきたい。

安田巖厚生事務官(社会局長)

○安田政府委員 育英のことが非常に大事だということは私どももまつたく同感でございまして、今度遺族会に旧軍人会館を貸すことにつきましては、実はそういうことが主たる事業の目的になつているわけであります。しかし現在の日本遺族会というものは、まだ旧軍人会館が貸与されていませんものですから、その貸与されることを予想して目的にこれこれのことをするということを実は書いてないのであります。もちろんこの法案が通りまして、実際に旧軍人会館が遺族会に貸与されることになりましたならば、この目的等についても遺族会は直すと思います。そういうふうに私どもは了解をいたしております。  それから貸付の期間でありますが、これは国有財産法の方では一応十年となつておりますが、さらに必要なときには十年を延長することができることになつております。これは実際上の契約でございますが、この法案が通りましたならば、大蔵省あたりとそういう点についてもこ事かい折衝をいたしたいと思つておりますが、あるいは一年一年に区切つて行くことになるかもしれません。これは今まで国有財産を貸し付けるときの一つのやり方でございますので、一年で打切るという己とはありませんけれども、あるいはそういうことになるかもしれません。しかし最長年限は一応二十年ということになつております。  それから旧軍人と遺族とを融合してこの旧軍人会館をうまく活用したらどうかという御趣旨の御質問だつたと思いますが、融合という意味が私ちよつとはかりかねるのでございますけれども、この財産を貸します相手方、つまり今度借ります主体はあくまで日本遺族会だと私は考えます。と申しますのは、この財産は御承知のように、解散団体の財産といたしまして接収されたわけでございますので、元の持ち主であるからこの財産を返すということでは今のところ私は理が立たないと思います。従いまして、そういう点で財産を遺族会に貸すというのではなくて、全然新しい、違つた社会福祉の立場からこの財産が貸し付けられるということであります。その辺のこともお含みの上で、今御質問の点は御了承願いたいと思います。

降旗徳弥自由党

○降旗委員 ただいまのお話で大体わかりましたが、しかしその貸付の契約の解除、役員の解職等、必要な監督規定を設けております。これは単に遺族会のみの独占的使用でなくて、先ほど申し上げたような意味を含んでおる、こういうふうに解してよろしうございましようか。

安田巖厚生事務官(社会局長)

○安田政府委員 先ほど申し上げましたように遺族会が活用いたしまして、そしてそれから得ますいろいろな利益、果実を遺族の、たとえば宿泊でございますとかあるいは育英資金でありますとか、そういうところへつぎ込んで行こうというのであります。従いまして主たる目的はそういうものでございますけれども、しかしこの利用につきましては、遺家族といつても軍人軍属遺家族援護法とか、あるいは恩給法の改正案にありますような、そういうはつきりしたものでもありませんし、そういうことを考えますと、利用の便宜がはかられるのではないかと考えておるわけであります。もちろんこれを遺族会に貸すことになりますれば、そういう点についてもよく相談してみたい、こういうのが私どもの気持でございます。

松永佛骨自由党

○松永(佛)委員長代理 残余の質疑は次会以後に譲ることにいたします。

松永佛骨自由党

○松永(佛)委員長代理 次に戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部を改正する法律案及び未帰還者留守家族等援護法案の両案を一括して議題とし、質疑を続行いたします。有田八郎君。

有田八郎小会派クラブ

○有田(八)委員 前会のときに二、三の点について御質問して、なお数点質問の残りがございますから、ごく簡単でありますが、お尋ね申し上げます。  この第十一条に留守家族の手当を打切る終期のことがありますが、第一に、「未帰還者が帰還したとき。」とあります。これは未帰還者が帰還すると同時に、従来留守家族がもらつていた留守’家族手当というものが、一時になくなつてしまうわけであります。帰つて来た者は、まだ就職しないでおるのが相当あると思う。その際に、今までずつと継続して家族がもらつておつた手当がなくなつてしまうことは、家族の生活に非常な脅威を与えるものであるように思われるのであります。先般中共から帰つて来た帰還者の政府に対する要望のうちにも、生活不安ということが非常に強調されておつたわけであります。私どもはそれを聞いて、一応うなずかれるところがあるわけであります。政府では、いろいろな財政上の都合その他からして、帰還と同時に打切る、こういうふうなことになつたものとは想像いたしますけれども、まだ就職をしない帰還者は、これからどういうふうに就職ができるかということについて、非常に不安を持つている。そういうような、実際に今まで長くもらつておつた留守家族の手当までも一時になくなつてしまう、これはいかがなものかと思うのであります。私どもは、これはいろいろな御事情もございましようけれども、何とかすぐなくしてしまうということでないようにせられた方が、社会不安を醸成しないという見地からも必要ではなかろうか、かように考える次第であります。どういう御事情でしようか。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 実情からお考えになりまして、帰還したあとの生活の問題も心配してやるべきではないかという御質問があつたのであります。一応ごもつともと存じますが、従来のこういつた法律に対応する未復員者給与法等におきましても、帰還いたしますれば給与を打切るということに相なつております。それからもう一つは、未帰還者留守家族等援護法という法律の建前から申しまして、一般の生活保護法とは別個にかような特別の手当を留守家族に支給するゆえんのものは、やはりソ連や中共地域に抑留されておる、あるいは抑留されておると同じような状態にあるということが前提になりまして、それが結局するところ国の責任ではないか、かような考え方から、かような特別の手当を差上げることにいたしておる次第であります。従つて、お話になつた問題は、確かにあると思います。しかし、これは未帰還者の留守家族の援護の問題とは別個に、帰還者の生活の問題になるのではないか。お話の通り、今般中共から帰られました方々は、非常に生活の不安を訴えておられます。まことにごもつともでございまして、われわれは極力そういう方々の生活保障と申しますか、就職、住宅その他一切の問題について、できるだけの努力はいたしたいと思つております。御承知の通り、今度の中共帰還者につきましては、先般、従来の引揚者にはなかつた帰還手当というものを設けましたのも、かような気持からでございます。実は、いろいろな理由から、この帰還手当の法制化ということは、間に合わなかつたのでありますか、これはすでに行政上の制度といたしまして、ソ連、中共地区の帰還者、及び未復員者が帰還した場合には、一万円をやるということにいたしております。なおこれを今後ずつと継続できるかと思いまして、これと、それから脱職、住宅等も極力あつせんすることによつて、生活不安のないように努力いたして参りたい、かように思つておる次第であります。

有田八郎小会派クラブ

○有田(八)委員 今の局長の御説明で、大体はわかるのでありまするが、7度新たに与えたおとな一万円、子供には五千円、あれは、帰還者の要望にも、あれでは少いから、三倍のおとな三万円、子供一万五千円としてもらいたいと、しきりと強調しておつたのであります。結局、あの問題については、援護庁長官も五時間も舞鶴でねばられておりました。実は、私どももそばで聞いておつて、全然無理な考え方とも思わなかつたわけであります。われわれに対しても、またそのあとから要望があつたので、われわれはそのときにはもちろん、帰還者の言葉をそのまま受入れるような態度は毛頭いたさなかつたのでありますけれども、だんだん考えてみますと、やはり引揚者の不安から出るもので、帰還のときにもらう手当の一万円というものは、もう少し多くなくては、実際の事情に即さないというような感じを与えられたのであります。でありますから、この未帰還者の留守家族手当を、未帰還者が、帰還したときにただちになくしてしまうという、この方針ほどうしても維持しなければならぬというならば、今の帰還したときに帰還者に与えるあの一万円の手当を、もう少し増額をして、三月、四月、就職先がなくておつても、一応の不安がないようにしてやることが必要ではないか、これを数箇月延ばすか、あるいは帰つて来たときに帰還者に与える一時の手当と申しますか、これをもう少し増額すべきではないかということが、過去においてはいろいろなこともあつたかもしれませんが、現在においては適切ではないか、こういうふうに感ずるのであります。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 未帰還者の留守家族を援護するという問題と、帰還者の援護をするという問題とは、もちろん関連はございますが、一応別個であります。この手当を増額して、未帰還者が帰還した後までも、帰還手当をやるということにつきましては、お気持はよくわかりますが、この点についてはいろいろ困難な問題があるかと思います。かりにそういたしましても、帰つて来た御本人の生活の問題はまた別に出て来るわけであります。これはりくつから申しましても、御本人は留守家族手当の対象にはなつていなかつたわけでございますし、また、留守家族手当をもらつておいでにならない本人が帰つて来た場合におきまして、この人の生活問題が解決されなければならない。従つて私たちは、これを引揚援護の問題として考えて行くのが妥当ではないか、目下のところ、そう考えております。ただ、一万円、五千円は少いではないか、こういう御意見でございますが、これは多いか少いかは人によつていろいろ違う思います。われわれが承知しているところでは、帰還と同時に、すでに会社の方が舞鶴まで迎えに行つておりまして、それですぐに職場がきまり、また住宅がきまるという方もおいでになります。またお持ち帰りになつたお金が百何十万円という方もございます。そこで一律に論ずることはできないのではないか。そうして何万円がよろしいかという問題は、結局これは事務的にはなかなかむずかしゆうございます。かたかた未帰還者の留守家族に対しましても、月に二千百円という手当であります。戦没者の遺族に対しましても二千百円というのが遺族年金の額でございます。それやこれやをにらみ合せ、また国家財政等も考慮いたしまして、帰還した場合に、長い間の御苦労に対するわれわれの誠意の一端を表わしたい、かたがたそれが当面の小づかい銭並びに生活のためになればよろしいという気持で差上げたわけでございますので、その点につきましては、われわれだけでこれを処理したいとは思つておりません。国会におきましてもこの問題に関する特別の委員会を設けられておるような状況でございますので、十分御審議いただきましてその結果によつてまたわれわれも十分考えたい、かような気持でいるわけであります。

有田八郎小会派クラブ

○有田(八)委員 その次は第十三条、これは「この法律の施行後三年を経過した日以後においては、過去七年以内に生存していたと認めるに足りる資料がない未帰還者の留守家族には、留守家族手当を支給しない。」こういうことがあるのでございますが、この「過去七年以内」というふうに定められたのは何か根拠がございますか。お伺いいたしたいと思います。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 未帰還者の留守家族手当の十三条による一定の年限のものにつきましては、私どもずいぶん頭を悩ましたのでございます。大臣の提案理由の説明の中にもありましたように、いろいろの角度から考えまして無制限に未帰還者留守家族手当を支給するということは、いろいろの面の均衡その他未帰還問題を考える上におきまして妥当を欠くのではないか、そこで一応こういう制限をつけて出発してみようじやないかと考えたわけでございます。三年間は、無条件に広く未帰還者の留守家族に対して手当を支給するようにいたしたい、その間政府といたしましては、あらゆる機関を動員いたしまして状況不明の方々の調査に全力を尽して行きたい、こういう考えでございます。今日までいろいろやつておりますけれども、まだ十分の成果があがつているとは申せません。今日しかも中共を相手としてやるわけでございますので、相当困難性は伴いますが、今般中共からお帰りになりました三万人の方も相当の情報をもつてお帰りになると考えますので、これで十分の調査をして行きたい、かような考えでございます。七年というのは、これは状況不明になつてから七年たつた方々に対して実は失踪宣告という制度があるものでございますので、一応それに合せまして七年といたしたわけでございます。しかしこの問題は非常に重要な問題でございまして、今後状況不明の方々を長くこのままに放置するということは留守家族の方々に対しましても、またまことにお気の毒の結果を来していることが相当あるわけでございますので、この状況不明の未帰還者の身分上の問題を今後どうするかということにつきましては、今後三年の間十分調査を遂げました上でわれわれとしてもそれに基いて十分検討をいたし、また国会といたしましても十分御検討をいただきまして、われわれに御指示を賜りたいというふうに考える次第でございます。

有田八郎小会派クラブ

○有田(八)委員 今まで消息が全然不明であつた者が突然帰つて来るとか、あるいは帰つて来なくても書面の通信によつて生存しているということがわかつているというふうな事実が相当あるように聞いておるのでありますが、今回の中共の引揚げ以来約二万人くらいの方が帰つて来られたわけでありますが、これらの中で死亡公報が出されている者で帰還したというのは何人ございますか。それからまた消息不明者中で帰つて来ておる者が相当ございますが、この数は何人くらいですか。それからまだ向うに残留しているかどうかということを政府の方で未掌握の者が相当あると思うのでありますが、そういう者で帰つて来た人数はどのくらいございますか。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 今詳細な資料を持ち合せておりませんので、後ほどお知らせ申し上げたいと思いますが、死亡公報をすでに出してしまつている方々でお帰りになつた方々というものは、戦争中になくなつたということで死亡公報を出された方でお帰りになつた方はそう多数ではございませんが、若干ございます。それから消息不明でお帰りになつた方と申しましても、これは終戦の際にすでに消息がわからなかつた方というのと、終戦後の一定の時期において生存がわかつておつた方とございます。たとえば消息不明と申しましても、昭和二十一年に消息があつたけれども、その後何らわからない、二十二年にはあつたが、その後はわからないというように、年度別に生存の最後の資料がわかつております。それから終戦のときにすでにその方の消息がわからなかつたというものがございます。その中からどのくらい帰つて来られているかという問題は、これは目下調査をいたしておりますが、これは若干日にちかかかると思いますが、調査中でございます。それから未帰還者としてわれわれの方で名前をつかんでおらなかつた方であつてお帰りになつた方、これは相当数ございます。一時相当数あるように言われておりましたが、三割とか四割とかという数字が新聞にちよつと出たようでありますが、こんなに多くはないようでありますが、相当数あることは確かでございます。これも正確にこちらの方の名簿と対照して見ないといけませんので、目下都道府県及び国で集めておる資料と対照いたしております。若干目にちがかかると思いますので、若干の日にちの猶予をいただきたいと存じます。

有田八郎小会派クラブ

○有田(八)委員 今局長がお手元に正確な数字を持つておいでにならないそうでありまするから、後刻最近までわかつているところをお示しを願いたいと思うのであります。私の方で聞いておりますところでは、死亡公報が出た者で帰つて来た者は二十七名、それから消息不明者中の帰還が約百六十名、残留しておつて掌握のできなかつた者で帰つて来た者が二千二、三百名ぐらいになつておる、こういうふうに言われておるのであります。もちろんこれは正確な数字でないと思いますから、後刻適当のときにお示しを願えばよいと思うのでありますが、要するにこういうふうに調査が必ずしも行き届かないために七年たつても消息が不明、八年たつても消息が不明だというふうなものが相当これからもあるのではなかろうかと思うのであります。もちろんこの法律のしまいの方にありますように、政府はこの際調査究明に力を尽す、こういうふうなことになつておりますから、そういうふうな点については、よほど今までよりもよくなること乏思いますけれども、しかしソ連との間の国交が回復しない、あるいは中共との間の国交が改善せられないという間ば、政府がよほど御努力をくだすつても、必ずしもその点は明白な調査を進めることができないように思うのであります。そういうふうな状況にありまする際に、失踪の手続を準用して、七年不明であつた者に対しては打切るというようなことをされることがはたして適当であるかどうか、もちろん無期限にこういうふうなものをこのままにして置くわけには行かぬことは承知いたしておるのでありますけれども、しかしながらソ連との国交調整、あるいは中共を承認するとかしないとかいうような問題を、はたしてこれから十年先、二十年先まで待たなければならぬのであるか、あるいは必ずしもしつかり何とも言えないけれども、それほど長くなくて、当然何とかならなければならぬ問題であるということは、これは考えに入れなければならぬかと考えるのであります。従いましてそういうふうな状況にありまする今日、七年たつたものはもう留守家族として手当を受ける権利がなくなつてしまうというふうなことをこの法律の中に書いておしまいになることは、先ほどもお話なさいましたように、国家の責任であるというふうに考えておりまする留守家族にとりましては、相当の失望であろうと思うのであります。その点につきまして厚生省はどういうふうにお考えになつておられますか。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 状況不明の未帰還者の問題をいつまでもそのままに放置することは適当ではないではないかというわれわれの考えに対しましては、有田委員も同様のお考えを持つておられるように伺つたのでありますが、七年という年数の基礎は、一応失綜宣告の場合の年数に合わしたわけでございます。今後調査によつていろいろのはつきりしない点を打開して行こう、こういう考えでおるわけでありますが、三年間の間にそれが現在の調査究明よりも促進されないとか、あるいは何ら成果を見ることができないという事態でありますならば、これまた考えてみなければならないと思います。しかし一面から申しますと、実は消息不明の方方をそのままにしておいて、手当だけを打切るというよりは、身分そのものの方が私は先決の問題であろうと思うのであります。これをどうするかということを真剣に考えなければならぬと思うのでありますが、この際どういう方法によつてそういう状況不明の方の身分上の処理をするかということにつきましては、にわかに結論が出かねるし、また軽率にこれはやるべきものではないと考えておるのであります。そこで一応こういうふうにいたしておきまして、この三年間の間の調査究明のやり方と同時に、並行的にこういつた方々の身分の問題もわれわれは考えて行かなければならないのではないか、こう考えておるのであります。三年と言いますと、終戦後十年を経過するわけであります。十年を経過して、なおかつ終戦直後において消息があつただけで、何ら消息のない方々をそのままにしておいていいだろうか。一方においてはいつまでもソ連、中共との国交が正常に回復しないうちは、いつまでもそういうふうにしておいてやるべきだという御議論もありましようし、また適当な方法によつて身分上の処理をなすべきだという御意見もあろうと思います。また留守家族の立場に立つても、いろいろな立場もあろうと思います。複雑でございます。われわれも慎重にこの問題は対処したい、かように考えておる次第でございます。

有田八郎小会派クラブ

○有田(八)委員 今のお話のうちの身分上の問題、こういうお話はたとえば、夫婦であつた、夫が七年以上たつてもなお帰らない、そこで新たな婚姻をするがためには、前の婚姻を解消するというふうな問題をおつしやつておると見ておりますが、さようでしようか。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 そういう問題も含めまして、身分上の問題といいますのは生死に関する問題も含んでおるわけであります。

有田八郎小会派クラブ

○有田(八)委員 そういう場合には、法律上、一定の年数がたち、そうして利害関係者が申請すれば、個々のケースについて解決して行けるのではないかと思うのであります。すなわち利害関係者がやつてもらいたいと思うならば申請すればいいし、またやつてもらいたくない、ささやかな希望でも持つて、やつてもらいたくないと思えばやらないで済む、こういうふうなことがあると思うのでございます。その点どうでしよう

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 先死に関する公報を発行するとか、あるいは死亡に関する通知を出すという場合には、国がそれを認定するわけでございますので、留守家族の方々がいかに御希望になりましても、そういう確実の資料がない限りは、国としてそういう死亡の公報を出すわけには参らないのでございます。家族の中には、もう七年も消息不明となつているので、死亡の公報を出してもらいたいという御希望の方もおありになるわけでございます。しかし国としては確実な資料がない限り、死亡と認めるという公報を出すわけには参らないのでございます。その点は非常にお気の毒なことになつておるわけであります。こういう方々が今後だんだんとふえて来るのではないかと思われますが、その場合は失踪宣告を請求なさればできるわけでありますが失踪宣告では留守家族の方々は御満足にならないのでございます。こういつた場合にどうするかということも、法律的な基礎がなければ実はできないのでございますので、こういつた問題も今後各方面からの資料を合せまして検討いたしたい、こういうことを申し上げたのであります。

有田八郎小会派クラブ

○有田(八)委員 次に第十六条の問題についてであります。今回のこの留守家族援護の法律におきましては、留守家族手当を支給する範囲を拡張されております。その点は留守家族にとりまして非常に福音であると思うのであります。ただこの十六条以下にある遺骨埋葬費とかあるいは引取り経費、療養一時金というようなものにつきましては、前と同じように、未復員者援護法あるいは特別未帰還者援護法というようなものに規定されておることとほとんど同じ範囲にとどまつておるようでありますが、これは留守家族手当の範囲を拡張せられると同時に、こういりものにも一応範囲を拡張していただくということはできないかどうか、こういう点であります。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 遺骨埋葬経費と遺骨切取り経費と申しますのは、実は未復員者給与法の中に規定があるわけであります。未復員者給与法にこういう規定が設けられましたのは、未帰還の軍人給与の規定に関する中にそういうのがあるわけであります。名前は多少違つておりますが、これは公務員がその身分を持つている間になくなられた場合においては、そういう埋葬経費的な葬祭料というものを差上げることになつておつたが、これが未復員者給与法に引継がれて今日までずつと参つております。これは言いかえれば、国家の公務員が死亡した場合に出すという制度を踏襲している制度であります。特別未帰還者の場合はそういう制度ができておりまして、それを単に踏襲したにすぎないのであります。従つてそういう身分、つまり公務員という身分、元軍人、軍属であつたという身分を前提としてあくまでもできている制度でありますので、これをそのまま一般邦人の方々に拡張することは、りくつから申しましてなか、てむずかしかつたわけであります。しかしお話の通り、一般邦人がおなくなりになり、お帰りになる場合の問題につきましては今後とも考えたいと思います。

有田八郎小会派クラブ

○有田(八)委員 今の点はお考えおきを願いたいと思います。今度範囲を拡張せられたものの中に、おそらく旧軍人、軍属も含まれておるのではないかと思いますが、そうすればなおさらただ留守家族の給与の点ばかりではなく、今申し上げたような点についても均霑させていただいてよいのではなかろうか。その場合には軍人、軍属以外の者も大勢あるということもお考えでしようけれども、それは冒頭に御質問いたしました国家の責任云々という問題と相関連して来る問題でありまして、いずれにしても未帰還者の中にはまだ旧軍人、軍属もあるわけであります。またその他の者についても国家のある種の責任というものもありますからして、今の葬祭料あるいは療養費というような点につきましても寛大なお考えを願いたいと思います。  あとは簡単にちよつとお尋ねいたしたいと思います。この援護法の適用は八月一日からということになつておりますが、これを四月一日にさかのぼつてやつていただくことはできないもの院でしようか。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 これを四月一日にさかのぼらなかつた理由ですが、先般の国会の際には四月一日ということになつておりました。これを八月一日にいたしましたのは、この法律の性格と申しますか、建前と申しますか、生活の経済的な援助という性格を非常に強く持つておつたこういう建前の法律は、過去に遡及しないのが通例であります。また実際問題といたしましても、従来未復員者給与法なり特別未帰還者給与法で、これよりは若干金額はわずかで低うございますが、渡つておるわけでございます。それをさかのぼりますと、ダブつた点を調整しなければならぬという、非常に事務的に困難な面が出て来るということ。それからもう一つは、財政上の理由も若干ございます。今度の恩給の復活の際の全体のわくという面もございまするし、また実際にこの留守家族援護法の経費の面を検討いたしますと、いろいろな点がございまして、財政上の理由ということも一つございます。しかし建前としては、援護法がやはり生活の援助、経済的な援助ということを目的としておるということと、それから過去における未復員者給与法とのダブつた点を調整するというきわめて複雑な、技術的に困難を要するという二つの点を考えまして、八月一日から実施するようにいたしたい、かようにいたしたわけであります。

有田八郎小会派クラブ

○有田(八)委員 今のお話の中の第一点についてでありますが、これは昨年の秋にはこういうふうな援護をする必要があると認めて、すでに法案が出ておつたような状況であります。それが解散その他の理由で今日まで遅れたわけでありますから、四月一日でもいいと思います。援護ということはいつもさかのぼらないというようなお話ですけれども、立案して国会に出されたのは、すでにことしの四月一日以前であつたと思うのであります。  それはとにかくとして、最後に一点希望を述べておきたいと思いますことは、今度留守家族手当を給与する範囲が広められたために、未帰還者のうちで、今度帰つて来る者で、特別未帰還者でない者が入つておるわけであります。従いまして従来特別未帰還者に対して与えておつた給与を、積立ててあるそれを渡すとか、あるいはまた病気療養というふうなことにつきましては、今の手続は、一々特別未帰還者であるかないかということを個人について調査した上でなくては、渡すべきものも渡さない、また療養させるべき者も国家として療養させることができない、こういうふうな状況になつておるらしいのでございます。従いましてその申請書が、今回の中共引揚げが始まつて以来、ほとんど決定されておらぬ。申請書が千余通もたまつておるという話でありますが、これでは帰つた者が非常に不便であると思うのであります。これは何か基準でも定めることも必要でありますが、どういう理由であるか承知いたしませんけれども、ひとつそういうふうに千通もためておくというふうなことではなく、なるべく早く処分ができるように、ひとつ特別の御配慮を願いたいと思います。これで私の質問を終ります。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 実は特別未帰還者給与法というものが、いろいろの点でぐあいが悪いことができているわけであります。最初はソ連地区の一般邦人に対して適用するためにできたのがこの特別未帰還者給与法でございます。と申しますのは、ソ連からの引揚者の場合に、軍人、軍属の間にまじつて一般邦人の方がお帰りになる。これはソ連に連れて行かれた最初から、向うでの収容生活もまつたく軍人、軍属と同じ状況であつたのであります。それが舞鶴に上つた際に軍人、軍属と一般邦人とを区別するということは、まことに不均衡であるという点から、未復員者とみなすというような気持で、この法律ができたのであります。これはソ連の場合にはぴつたり当てはまつたのでありますが、参議院の方におきまし百て、実は満州にもこれを拡張しろということで御決議になつたのであります。私はその際に、満州は通信もなし実情がよくわからないと、いろいろ申し上げたのでありますが、わかるところからでもいいからやつてもらいたいということで、国会ではああいう決議を通したのであります。われわれは、満州、中公地区に残つておられる方の状況をつまびらかにいたしませんので、つまりソ連の捕虜と同じ状態であるかどうかということを認定することは非常に困難であるということを申し上げたのであります。そこでこの認定については厳重に、やはりソ連の場合と同じようにやるべきだという、大蔵省その他の方面との了解のもとに、この仕事にスタートしたのでありますが、当委員会においても、できるだけこれを広げてやつてもらいたいという強い要望がございまして、あまり特別未帰還者であるか、未帰還者であるか、つまりソ連の捕虜と同じような状況であるかどうかということは詮索せずに、今日まで来たのであります。しかしながら、ソ連、中共地区に残つている方を、みな特別未帰還者みたいにして運用するということになりますと、中共から帰つて来た方で、今まで給与をもらつておらない方々にみな給与を出さなければならぬということになると、莫大な経費になる。現在われわれがいただいておりますような経費では、とうていまかない切れないのであります。また実情から申しましても、中には先方で御主人も奥さんも子供も、一家をあげてお働きになつているという方もあります。こういうことになると、全部が特別未帰還者になると、毎月千円積んで置くと、三人一年で三万円以上の金を支給されることになり、結果的にはまことにおかしいことになるのであります。そこでわれわれとしましては、慎重にこの事態を考えまして、ソ連の未復員者、つまり捕虜ですが、それと同じようにあらゆる生活の面は規制を受けておつたということを一応の目安といたしまして、個々りケースを審査いたしまして、御希望もございますので、できるだけ早く該三者を裁定するようにいたしたいと思つております。

山下春江改進党

○山下(春)委員 遺族等援護法の制定によりまして、三十四条で非常に広範囲に拾い上げていただいたことは、たいへんけつこうでございましたが、それでもなお足りないというので今度一部改正が出たのでありますが、まだ漏れておるのがありまして、これはこの際ぜひとも漏らしてはならないと思うものがございます。それの一つは船員でございます。船員の中で、昭和十六年十二月八日に太平洋戦争が始まりましてから船舶運営会が設立されました。その船舶運営会所属船員以外の船員で、陸海軍の指示を受けて船舶に乗船しておりました乗組員、要するに船舶運営会の中に入つておらない船に乗組んでおりました船員であります。それから昭和二十年の九月二日、いわゆる降伏文書調印の日でありますが、それ以後において日本軍の、たとえば弾薬の投棄作業をやつたとかあるいは引揚業務に従事したとかいう船舶、これも船舶運営会に所属しておらないで、現地でちよつと雇われたような形のものですから、軍の仕事ではありますけれども、船舶運営会に入るひまのなかつたこれらの船の乗組員、あるいは直接南方の海域へ派遣されておりまして、現地軍の指揮下に入つておつたもので、これまた船舶運営会に所属しておらなかつた船舶の乗組員、これが今度の援護法に漏れておるけれども、これらの任務はやはり船舶運営会の船に乗つておりました者とまつたく同じような業務、同じような危険を冒しまして死没いたした人たちでありますが、数は、非常に精細なことはわかりませんが、百人以内と推定されております。従つてこれはやはり漏らすべきでないと私は考えますが、今回の改正にもこれは漏れております。何か漏らさなければならぬ御事情がありましたか、あるいは漏らさないでこれをも取上げていただけますか、御意見を承りたい。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 船舶運営会所属以外の船員をこの援護法の今回の改正案の対象から除きましたのは、われわれも承知いたしております。先般来いろいろ御説明申し上げましたように、船舶運営会に所属しておる船員を、他の有給の軍属と同じようにこの援護法の対象にいたしましたことについては申し上げたのでございますが、船舶運営会というものは、法律的にその他いろいろの点から考えまして、一種の国家機関であつた、そう考えてさしつかえなかろうじやないかと思つております。それで船舶運営会に所属しておる船員は、国家の権力によつて、この国家機関たる船舶運営会との間に、使用従属関係が設定されたのでございますので、他の雇用人たる有給軍属と同じように考えるのが適当ではなかろうかと考えるわけであります。今お話の通り船舶運営会以外の船に乗り込んでおる船員の中で、徴用という方も若干おありだつたと思いますが、これは民間の工場に徴用になつた方と性質において同じだと思います。もちろんこういつた方々にまで、学徒あるいは民間の徴用工をも含めまして、広くその法の対象にすべきだという御意見は十分われわれも承知いたしておりますが、今回はいろいろの点を蒼いたしまして、援護の対象をこれらの人にまで広げることをとどめた次第であります。なお終戦後いろいろな災害によつて死没せられました船員の方々は、われわれも承知いたしております。しかしこれは他の有給軍属の場合と同様でありますが、この法律に書いてあります通り、この方々はいずれも内地においてなくなられた方でございます。終戦後内地において危険な作業をしておられたためになくなられた方は、相当たくさんございます。たとえばトンネルに爆薬が詰まつておるのを積み出す作業中に爆薬が破裂いたしましてなくなつたという公務員の方もございます。従つてこれは戦争の犠牲者という観念ではないのでございまして、終戦後のそういつた危険作業に従事した方々の問題でございまして、これは他にもたくさんあるわけでございます。この法律におきましては、終戦後におきまして、外地にあつて帰還するまでの間にいろいろな事故があつた場合をこの法律の対象にして取扱つておるわけであります。これと合せたわけであります。数はきわめてわずかであると思いますが、筋の問題といたしまして他との均衡を考えまして、われわれも承知の上で一応この対象から除いた次第でございます。

山下春江改進党

○山下(春)委員 今の田邊次長の御回答の中で、終戦後死没した者ということ、これは私が今推定約百名であろうといつた中のごくわずか、それこそ四、五人でありまして、他の先ほど申し上げましたのは、戦時中軍に雇われて戦地におつた者の中で、死没した者が大約百名の中の大部分でございますので、これはやはり漏らすことなく、何とかこの法律に拾い上げてもらいたいと思います。要するにこの法律をわれわれが今つくるにあたりましての心構えは、あの戦争で犠牲になられました方々が、りくつでちよつと法律に抵触するかしないかというようなことでなく、たとえばこの船舶運営会に加入するいとまがなかつた。はるか離れた南方で現地の軍に雇われまして、船舶運営会に加入する手続をするいとまがなかつたというようなことでありまして、それに乗り組んでおります船員たちは、運営会に入つておる船員と一体心構えがどれだけ違つたかということはまつたく判定がつかないのでありまして、おそらく軍人軍属及び運営会の乗組員の人たちと同様、あるいはそれ以上の気持をもつて従事いたしたいと思います。従つて私どもがこの法案を審議いたしますにあたりましては、不敏にして私どもがよう発見しなかつたものは別でありますが、発見いたしましたのは、いろいろりくつをいわずに、八年間国家から何ら報いられることなく、いわば成仏できない仏になつておつた者が、この法律ができまして一しかしながら国家財政の逼迫しおるときでもあるし、いろいろな問題を勘案いたしまして、十分なることはできないけれども、国民の心からなる、要するに香華のたむけをしたような気持の持てる法律にいたさなければならないと思うのであります。そういう点でちよつとこの法律を適用しかねると申しましても、これらの人たちは人数から申しましてもごくわずかでございますし、予算の面から申しましても大きな影響を及ぼさないものでございますので、ぜひこの際よく御調査を願いまして、戦地において戦没した方、あるいは終戦後運営会の船舶でない船の乗組員たちが軍から頼まれた残務事業で内地で死没をした者の人数はごくわずかでございますので、調査をすればすぐにわかるのでございますので、ぜひともそういつた気持を心構えとして拾い上げていただきたいと思うのであります。  それからもう一点は、先ほど有田委員の御質問の三年間調査究明する、七年間で打切る、このことに対して、私は有田委員の御説に実は賛成でありまして、本日数字を持つて来るのをちよつと忘れましたが、七年間消息不明とされた者の中で、今度の第一次から第三次までの帰還者が二十四名かあるはずであります。その間一切音信不通、消息不明であつたとされておつた者が帰つて参つておるのであります。のみならず、すでに死亡したという確実な報道を受けた者すら十六名だと思いますが、相当な数であります。これが帰つて参つております。そういうことで、どういう行き違いがあるか、あるいはああいう国柄を相手でございますから、調査もなかなか十分でございませんので、法律でこの期限を切つておしまいになるというこはと、いささか軽率の観がございますので、何とかこの点は配慮される御意思はないかどうか。私はこの数字はちやんときちつとしたものを持つておりますが、本日は忘れて手元に持つておりませんが、そういう実例がありますので、この点は今後どういうふうにお考えになるか、御答弁を願います。時間が切迫しておりますので、続いて次の問題も一緒に申し上げておきます。これは恩給の審議にあたつてやるべきでありますが、戦争処刑者の場合であります。処刊者を公務死にするかしないかということは、恩給の場合でも非常に大きな問題でありまして、これはどうなるかわからないと思います。あるいは処刑者を死没したと扱わなければならないようなことになるか、あるいは公務死と扱うかということは、今日ただいまの時間では自信をもつて申し上げられないと思いますが、戦争裁判を受けたいわゆる受刑者の中で、刑死した人とか獄死した人が将官で五十六名、佐官で百十六名、尉官で二百四十三名、准士官で六十五名、下士官で三百二名、兵が三十五名、勅任官が三名、奏判任官が十名、民間の雇用人が七十六名、文官が四名、計九百九名、そのうち獄死が六十三名で、刑死された方が八百四十六名になつておりますが、これの処遇というものが恩給に取り上げられますかどうかわかりませんので、一応援護法の方で考えておいていただかなければならないと思うのでありますが、今日恩給法からもこれらの人は漏れておりますし、ただいま一部改正のこの援護法からも漏れております。しかしながら、この問題は、もはや今日これを漏らしておるということは私どもはまことに相済まぬような気がいたしますが、これをなぜ漏らしてしまつたかということには、恩給局と援護庁とが、格別いろいろ異論のある問題はそつちの役所でやつてくれ、こつちの役所でやつてくれということで、どつちからもすつぽかしたのではないかと思います。こういう問題はいろいろな過去の感情もございますけれども、独立を回復して一年もたちました今日、私どもはほんとうに今申し上げましたように、いろいろな感情を乗り越えて、十年間まつたく国民からあるいは白眼視されたようなこういう人々に対しても、この法律によつて——一本の線香をたむけたような法律でもやむを得ません。今日の国家の財政状態からは十分なことはできないと思いますが、これが両法案から漏れておるということは、これを審議するわれわれ議員は、何とも釈然としない気持にならざるを得ないのでありますが、これに対する援護庁のお考えをお尋ねいたしておきたいのであります。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 第一点の、未帰還者の留守家族手当を三年及び七年の条件に切つておるという点についての御質問でありますが、これは程度の問題はあう)と思います。しかし、無期限に状況不明の未帰還者をそのままにしておいて、永久に留守家族手当を出すということが妥当であるかどうかということ、この問題も一面において考えなければならないと思います。七年がいいかどうかということは御意見はあろうかと思いますが、この点も考えまして、われわれは一応の目安としてこういう制限規定を置いたわけであります。  それから戦犯刑死者の問題でございますが、獄死者の点も合せまして、現在の法律の対象外というふうにお話になりましたが、実はそうではないのでございまして、獄死者の中でも、その死亡した原因である負傷疾病が未復員者であるという身分を持つていた時代に発生したものである限りにおきましては、獄死者に対しましても援護法を適用しております。刑死者に対しましては、現在の援護法及び恩給法ではこれはいかんともなしがたいのでありまして、特別立法をするほかはないのでございます。特別立法をする際にこれを公務と考えるか、あるいは公務と同視すべきものと考えるかということが援護法の対象となるわけでありますが、援護法で公務と同視すべきであるという特別の規定を置くならば、これは恩給法でも置けない理由はないわけであります。援護法がよくて恩給法がいけないというりくつは私はないと思います。従つて、公務と同視すべきかという点について政府としては、これは恩給法及び援護法において公務と同様に考えるという規定を置くことができないとするならば、特別の立法をすることが必要であるということになるわけであります。戦争受刑者の遺族に対しましては、特別の援護法をつくるということ以外にないわけであります。この憂つ冒しては、いろいろ検討いたしたのでありまするが、もう少しいろいろな実情を考慮する必要があるということで、政府の方では今の段階においては、そこまでただちに特別立法することは差控えたわけであります。お気持はよくわかるのでありまして、援護法の中へなぜ入らないかという点について御疑問はあるかと思うのでありますが、援護法の第一条にはつきりどこの立法の趣旨が書いてあるわけであります。つまり、「公務上の負傷若しくは疾病又は死亡に関し、国家補償の精神に基き、」とはつきり書いてあるわけであります。従つてこの法律のすべては公務という観念を基本として制度の建前を立てるのだということがはつきりと書いてあるわけであります。そこでこの法律とは別個に、戦争裁判の刑死者に対しては、その遺族に対して国家が年金を差上げるのだ、こういう別個の体系の法律があることになるわけであります。そういう体系の法律をつくるということについては、実は政府では今日そこまで手を延ばしてやる決意ができなかつたというわけであります。

山下春江改進党

○山下(春)委員 さつき御答弁いただいたのですが、なお重ねてお尋ねいたします。  終戦後内地に帰つたというような者はごく人数がわずかであるが、そうではなく、戦地において陸海軍から雇用されて、運営会に入る手続をするいとまなく従事しておつて死没した人、こういう人に対する次長のお考えを承りたい。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 御質問の点は二つございまして、船舶運営会に所属していたC船員が、終戦後内地において危険作業に従事中爆雷等に触れて死んだという点と、もう一つの点は、船舶運営会の所属職員でない船員が海外において戦争中になくなつたという点、この二つの点を言つておられるのではないかと思うのでありますが……。

山下春江改進党

○山下(春)委員 現地の軍に雇われていて、なくなつた人の場合を私はお聞きしているのです。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 現地の軍に雇われて軍から給料をいただいて、そうしてその間に戦地においてなくなられたという方であるならば、すでに援護法において軍属の範囲に取上げられているわけでございます。C船員と申しますものは、船舶運営会に所属する職員でありまして、直接には軍との関係はないわけであります。

山下春江改進党

○山下(春)委員 船舶運営会は軍との関係は直接ないのですか。船舶運営会のの船、船舶運営会に所属じない船、しかしながら実際は、南方の現地軍のそばにいたために陸海軍が雇つた船があるのです。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 陸海軍が雇つた船であつて、そうしてそれに乗り込んでいる雇用人が軍の嘱託になつた場合、給料はおそらく軍から出ていると思いますが、こういう方々当然この法律の軍属に該当するわけであります。

山下春江改進党

○山下(春)委員 そういう手続の全然済んでいない船員はいないという調査になつておりましようか。たとえば今のように、陸海軍が直接現地において雇つても、それは軍から給料をもらつていて、この援護法には含まれていて漏れていない、こういうことになるのでありますか。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 いろいろ資料によつて調査いたしまして、そういう事実がはつきりいたしますれば当然援護の対象になるわけであります。私が申し上げましたのは、観念的に、今申されたような方々であるならば、援護法上の軍属として取扱うべきである、かように申し上げたわけであります。

山下春江改進党

○山下(春)委員 大約百名以内。現実に資料を私少し持つておりますが、援護庁の方でなおもお御調査の上、ぜひこの法律に拾い上げていただきたいという切なる希望を付しまして私の質問を終ります。

堤ツルヨ日本社会党(右)

○堤(ツ)委員 関連して田邊次長さんに伺いますが、ただいま内閣委員会では恩給法の一部改正と取組んでいる。それから戦傷病者戦没者遺族等の法律に対しても改正を加えなければならないというので審議のまつ最中である。同時にこれと並行して、未帰還者留守家族等援護法についてもそうである。こういうようにこの三つが今問題になつおります。しばしば論議して参りましたけれども、この三つの法律の中に、国家公務のためによるところの損害として補償しなければならない対象があつて、それが今の山下委員の御論議のようにしばく漏れる場合がある。公平な目で第三者の常識から見て、これはほんとうに公務死として補償してやらなければならないという方々やら、遺族、留守家族の対象にしてやらなければならないという方々やら、それから恩給権を持つているけれどもはずされるという方がどうしても相当出て来ると思う。そこで昨年戦傷病者戦没者遺族等援護法を御実施になりまして、この間政府は大臣を通して御答弁になつておるように、十万ぐらい査定に困雑な者がある。その査定困雑な者は、全国的に見て、これは一応書類を受付けてみたけれども、当局において査定困難な者、ところが各県庁、市町村あたりにおいて、まわりから見ても、戦争のために死んでおる、公務の傷害をこうむつておるのであるけれども、この人は証拠書類が不十分なために、また何か一つ欠けておるがために、どうしても対象にしてもらえないという非常に苦情のある者が多いのです。そういう者がこの三つの法律——恩給法、援護法、未帰還の法律を合せれば二、三十万ぐらいの者が出て来ると思う。こういう者に対して一々問答をしておりましてもきりがつきませんが、どうです、ひとつ援護庁の方で親心を出して、こうした調査資料の不十分な、そうして査定のはなはだしく困難な者、それから周囲の者のだれが見ても公務によるところの傷害をこうむつたとおぼしき者に対しては、一々のケースについて審査をしてやつて、特別扱いをして、できるだけ納得の行くような善処をするということで、苦情処理機関というようなものをつくつて、この三つの法律に基いて処理して、できるだけ国民の不平、不満——だれが見ても公務によるところ者は、あなたのおつしやる補償をしなければならない、また留守家族として援護してあげたいという国民感情を持つて、そういう者はまとめて処理するようなものを当然おつくりにならないと、これは片がつかないのじやないかと思いますが、そういうことを政府でお考えになつておりますか。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 恩給のうちの公務扶助料の対象になる方々と、戦傷病者戦没者遺族等援護法の対象になる方々と、それから留守家族等援護法の対象になる方々とはそれぞれ違つております。一番問題になりますのはお話の通り公務であるか、公務でないかという点の問題が一番多いのじやないかと思つております。法律で公務と書いてあります以上、公務基因の死没以外の者に対しまして、つまり非公務を公務として扱つてやれという議論はわれわれとしてそういう建前では承服しかねるわけでございます。非公務であつても、戦争中、在隊期間中に死亡した方には何らかの処遇をしてあげるということは、われわれも了承いたしますが、その点につきましては現在の法律には抜けておりますので、今後何とか十分善処いたしたいと申し上げておるのであります。公務の範囲をどの程度まで考えるかという点につきましては、実は昨日内閣委員会におきまして恩給局長から、昔は陸海軍ど協定してつくつた内規のようなものがあるということを言つておりましたが、われわれは今日あのような内規にはとらわれておりません。そうでなければ半年の間に百七十何万どいうものを、昔のようにやかましく言つておつては、一日に一件々々の割合で行くと、とうてい処理できないわけでございます。今度の戦争の特殊性を考えまして、従来の基準に必ずしもこだわることなく、実情に即した取扱いをして行きたい、こういうような考え方でやつておるわけであります。十万人もたまつておると思いますが、そのうち半分ぐらいが作業中でございます。ただ資料が全然ない者がございます。これはやはりこういう法律に基く個々の裁定でございますから、できるだけ御遺族の方としまして持つております資料なり、あるいは関係官署が持つていらつしやる資料を集めまして、その資料の上に立つて裁定をするということは当然だと思います。そこで探しましてもどうしても資料がない場合はどうするかという問題でありますが、資料を収集しておるものも相当あります。それから資料は出そろつたけれども、はたしてこれを公務と考えるか、考えないかという問題で、いろいろの点から検討を加えなければならぬというものもあります。ほんとうから申しますと、大体において公務とは考えられないケースが多いわけでございます。もし早く裁定をしろとおつしやるならば、これは却下するという部類に入るものが相当あるわけでございます。われわれの方としてはできるだけいろいろの点から考えまして、御遺族の方々に有利になるようにということを考えながらいろいろのケースを調べておるわけでございます。たとえば恩給月長からお話があつたと思いますが、自殺の問題がございます。自殺は従来二通りございまして、戦闘中に玉砕したような部隊におきまして自殺した場合は、これは当然公務と考えられますが、いわゆる責任自殺と申しますか、終戦後相当責任自殺と称するものがあるわけであります。こうした方々をどう取扱うかという問題は、従来に例のないむずかしい問題でございます。これを全部公務と考えるわけには行かないし、また全部を公務でないと考えるわけにも行かないのであります。やはり公務の個々のケースに当りながら、しかもある程度の基準を設けまして取扱わなければならぬ。しかしこれは将来恩給法の、公務の扶助料をもらうべき人になるわけでありますから、恩給局とこの点は折衝を遂げる必要があります。恩給局は御承知の通り目下ああいう状況でございますので、われわれの方で詳細な検討を遂げまして、恩給局の御了解を得た上で実施したいというのがわれわれの気持でございます。万一にも将来恩給局からそれは公務でないと言つて来られた場合におきましては、とんでもないことになるわけであります。もしそうでない場合には、援護法で公務と考えたものは、当然恩給法においても公務の裁定があつたものとみなす、こういうふうな法律でもありますれば、非常に楽ではございますけれども、それが別になつておりますと、向うとわれわれの方の意見が食い違う場合もあり得る。そういうむずかしいケースにつきましては、最後には恩給局と訂合せをする必要があると思いますが、しかし十万なり二十万の者が残つている。それを全部一件々々恩給局と打合せることはむずかしいので、その中の特殊のクースにつきまして打合せをいたしまして、意見が整いますればそれについて処理をするという考えであります。  それからもう一つ内地の死亡でございます。内地の死亡にいたしましても、昔内地の死亡者であつて、恩給法上公務でないとして扱われたものがあるわけでございます。それが今日われわれの方にも援護法をやつてもらいたいと言つているわけであります。これはすでに裁定が一応あつたわけでございますので、それをわれわれの方で公務と扱うわけに行かない。そうするとそれと類似ケースを援護法では公務と扱うというような1将来恩給法の公務とわれわれの公務との不統一にならないようにするためには、内地の場合におきましても、内地におる者が全部いけないとは考えておりません。今度の戦争の特殊性から考えまして、内地の場合におきましても、ある程度公務というものは考えて行かなければならぬと思つております。内地の方は全部いけないというわけではないですが、一つ一つのケースをとりながらぐずぐす行つております。先般も内地死亡のものを相当裁定いたしました。その後できるだけ実情に即して考えようということで苦心をしておるわけでございます。保留だといつてたなに上げておおけでござい喜んので、いろいろ合方面から研究をしながら処理しているわけでございます。

堤ツルヨ日本社会党(右)

○堤(ツ)委員 私が次長にこういうことを申し上げますと、自分の方は一生懸命に、人間の能力を越えて処理してやつているのに、国会議員がこんなことを言うといつてずいぶん腹も立つでしようけれども、私が申し上げますのは、全国的に見ておりまして、たとえば朝日、読売、毎日あたりの新聞をごらんになつても、この浮ばれない仏を遺族が訴えておる投書欄の数は、一月に多いときは四つくらいある。これは地方新聞を数えれば数限りはない。あなたの手元に書類が一応県庁を通して届いているでしよう。これは何とかわくの中に入れてやろうか、やるまいかというところは、まだ仏様のろうそくが半分くらいつく方ですけれども、全然お前の方は問題にならぬといつて却下せられて、泣いている連中が一ぱいあるのです。これが割切れるかということです。選挙民の立場になつてみれば、まかした国会議員はどうしてくれるのだという気持になると思うのです。私自身だつて、主人がどうしても納得の行かぬ数に入れられたら、私もやつぱり、遺族援護法ができたのか知らぬが、恩給法が復活したか知らぬが、留守家族援護法ができたか知らぬが、うちの仏は浮ばれぬ。そういうのが多いのです。ですからあなたは短気を起さないで、私たちの親心を聞いていただきたいのですが、徹底的に苦情処理機関を設けて、人員をふやしてでも、戦争後のどさくさまぎれの跡始末をするのはあたりまえです。あの終戦前の一箇年、今山下先生がおつしやつたように、現地で徴用されて、軍属としての手続も書類などもほつたらかして、とにかく持つものを持つて、ちようど兵隊と同じように働いたという連中が、一発のたまで海の中に飛んでしまつた連中が、一ぱいおるのです。そういうことを考えたときに、りくつりくつで押して行つて、どうにもりくつが合わなくなつたらどうなるのか。遺族が浮ばれない。そういう場合を取上げてもらわないと、国民感情が納得できない。私は決して援護庁をけなしておるのではありません。一生懸命やつておられますし、むしろ恩給局の方が、むずかしく考えておられると言う人がおるくらいでありまして、援護庁の方が親切だと思つておりますが、もう少し親切にやつてもらわないと、全国で二、三十万浮ばれない者がおるのです。ですから、今私が申しましたように、苦情処理機関などを設けて特別のケースを処理するというようなことを、附則を起してでもおやりになるという気になつてもらはないと、私はどうしても、納得できないのです。それで言つておるのです。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 私、先ほど申し上げました通り、公務でない者に対して何も出ないということが、やはり制度上問題があるのではなかろうか。たとえば在隊期間中に死亡した場合、非公務となつておつても、昔はそういう方であつても、何がしかの弔慰金のようなものが出たのでございます。それが終戦直前の混乱のために、軍からそういうものを出すいとまがなかつたし、また出せなかつたということになつておりまして、そのままになつておつたのです。これは一時弔慰金のようなものでございましたが、それが今日はない。全部かゼロかという状態でございまして、そこに問題があるのでございます。そういう方々に対しまして何がしかの弔慰金を出すようにしたい。これは裁定をやつおるわれわれが、実際そういうふうに感じます。十分そういう点もわれわれは考えたいと思つておりますが、これは数も大したことはないと思います。  それからもう一つ、先ほど山下先生がおつしやつたような問題も、実は三十四条の中で、徴用の方々に対しましては、弔慰金三万円を出すことになつておるわけであります。従つてこのお盆に間に合うかどうかわかりませんが、急いでやつております。今度の法律を早く通していただきますれば、三万円の弔慰金を差上げることができるわけであります。船員の方々については、比較的資料がよく整つておるようでありますが、内地の工場に徴用された方々は資料がないのであります。幸い船員の方々は散逸せずに資料が整つておりますので、出していただきますれば、できるだけ早く裁定をいたします。

山下春江改進党

○山下(春)委員 今のことは、ぜひそういうふうにお願いいたします。私の方も資料はありますから、この際三万円の弔慰金でもけつこうですから、ぜひ出していただきたいと思います。  それからもう一つ、先ほど次長が言われました特別立法をつくらなければだめかどうかということをお尋ねするのでありますが、たとえばこの間私どもは中共へ遺骨を送りましたが、花岡鉱山の捕虜の監督をしておつた軍属、これがその後罪を問われまして処刑を受けておりますのが、七十六名あります。これはおそらく恩給法に入らぬと思いますが、恩給法に入らないと申しましても、かつてに好んでやつた仕事ではないのでありまして、軍属であることは間違いないのです。これはたつた七十六名ではありますけれども、この間私ども、あれだけの思いをいたしまして、丁重に遺骨を中共へお返ししたのであります。その問題の任に当りました軍属が七十六名処刑を受けて、そのまま浮ばれずにおることに対してやはり何らかの方法をして、この法律が通過するようにすべきだと思うのですが、特別立法の必要ありやいなや。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 戦犯で刑死された方の中には、恩給法の対象である軍人軍属もあります。それから恩給法の軍人軍属ではないが、援護法の軍属に該当する方もあります。軍人軍属に全然該当されない一般人で刑死された方もあります。恩給法の方々がよくて、そのほかの方はいかぬという取扱いもできませんし、また援護法の対象たる方はいいが、一般邦人の刑死者の方はいかぬという取扱いもできないのではないか、かように考えます。そういう取扱い上の問題が一つと、もう一つは、刑死者の中で恩給法なり、援護法の身分を持つておつた方々の中から限定いたしまして、その死亡した事実を公務と考えるか、考えないかという点が問題であるわけでありますが、現在の政府の考えでは、これは公務ないしは公務と同一視すべきものとは、今日では考えないという考え方で参つておるわけであります。恩給局長の言葉をかりますれば、刑死者に対しましては、刑死者なるがゆえに特別の利益を与えないかわりに、刑死者たるものに特別の不利益も与えない、こういうことを言つておるわけであります。しかし、公務ということを考えますればそういうことになろうと思いますが、公務ということにこだわらずにやるとすれば、これは援護法なり、恩給法を離れた特別の立法ということにならざるを得ない。特別立法のやり方はいろいろある患いますが、そういうりくつを私は申し上げたのでございます。今日の段階として、そういう特別の立法をするというところまで政府の方ではなかなか手が伸びなかつたというわけであります。

山下春江改進党

○山下(春)委員 援護局次長は、この問題については三橋恩給局長としばしば御連繋をおとりになる機会が多いと思いますが、三橋局長は、法律を遵法する気持は尊敬しますけれども、いかにも考え方が冷血で困りますので、どうかその点は次長の方からよくひとつ教育をしていただきたい。ああいう頭でこの問題を処理されたのではまことに困りますので、どうかひとつしばしば御会談の節には、厚生委員会においでは、三橋恩給局長ははなはだ冷血でよくないという批評が一般的であつたということをつけ加えて申達をしていただきたいと思います。

中野四郎改進党

○中野委員 公務死の問題に関連して二三伺いたいのですが、きようは時間もありませんから、ほんの二、三点だけを伺つておきたい。私は厚生委員になつてから驚いたのは、先ほど堤さんのおつしやつたように、全国から非常にたくさんの苦情処理のつかない陳情、哀願の書類が来るのです。それで援護局の方へ再々足を運びましていろいろと御相談を申し上げるのだが、結局法律に定められる外のところに置かれる人が多いのでありまして、この人たちが、実際上において国のために犠牲になつた人たちでありながら、恩給法なりあるいは援護法の制度にはまらないという面が多々あるのであります。今次長が言われた公務死外のものについてはともかくとして、同じ公務死にしましても、病気によつて恩給法にはまるものと、援護法にはまるものとがあるわけです。たとえて言えば、マラリアで死んだものは入るのですが、胃がんで死んだとか、あるいはほかの病気で死んだような者に対しての取扱いはまつたく冷淡であるのです。これは援護庁の考えがどこにあるか知りませんが、元来国家民族のために犠牲になつた尊い人々に対して、援護するという考え方が根本的に誤りであると思うのです。当然国家国民の責任においてこれを補償するのがあたりまえであつて、援護するという考え方が、もはや相当に大きな間違いであるわけです。人を助けるとか、守つてやるという考え方の上に立つから、いろいろな区別をするのだと私は思うのです。従つて、今後将来において、この問題をどういう援護庁の方々は処理をするつもりでおられるかを伺いたいのです。それが第一点であります。  それから第二点は、同じ経歴をふんでおりますが、除隊直後において、戦争のために影響を受けて精神的に異状を来して発作が起り、そのために社会人として通用しない人がある。これに対して援護庁の方では、精神病者は現在の医学上から見れば遺伝と見る以外にはないから、援護対象にならぬという考え方を持つておられますが、死生の間を彷徨して、そして自分の精神に大きな打撃を受けて、精神に異常を来すということは当然あり得ることです。こういうものに対してはどういう考え方を持つておられるかということが一点。  もう一点伺つておきたいのは、先ほど山下さんから御質問がありましたが、刑死の問題と自殺の問題です。この事実を今ここで申し上げることは、実は巣鴨に収容されております現在の戦犯の方々に影響をいたしますから、名前と場所はあげませんが、一例を申し上げますと、ある収容所におきまして、二名の自殺者が出たことになつ一た。一名は確かに責任自殺であろうと思えるのです、しかしながら一名の方は懲役十年に処士られました。いわゆる死刑、無期というとうな、非常に乱暴な判決の中にありまして、十年といえば軽い方なのです。この人がたまたま他の戦犯の証人として呼び出されて行つた。行くときは非常に元気で行つたのですが、行つたきり自殺したというので帰つて来ないのです。このことは、昨日も巣鴨戦犯の諸君がこの議会へ来まして、私もお目にかかつてつぶさに聞きましたが、各収容所において相当数あるということです。しかしながらこのことは向うで殺されたのか、あるいはどういうような処置を受けたのか判然としないのですけれども、大体今の判決を受けておる戦犯諸君の想像によれば当時の証人というものに対するところの向うのあり方は、非常に乱暴な苛酷なものであつた。私らは殺されたと見る方が正しいのであつて、自殺というような結果はどうも納得できないと言つておる。こういうものについて、一体現在の援護局はどういうような考え方を持つて、これから処して行かれるのか、向うでは自殺と発表しておるが、実際上においては拷問の結果死んだと言つても過言ではないような証拠がたくさんあるわけです。その証人に立つ者は、現在収容されておる戦犯諸君の中でも、いつ何時でも証人に立つということをば多く言うておるのでありますが、そういう場合にはいかなる処置をされるか、この三つを関連事項として伺いたいのであります。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 御質問の第一点の病気の種類によつて区別しておるのではないかというお話でありますが、これは実は大量の書類をさばく便宜といたしまして、病気の種類による書類のさばき方をやつております。たとえばマラリヤであるとか、こういうものの数は非常に多いのであります。これを他の書類と一緒に一々やつておつた場合には、非常に時間がかかりますから、マラリヤは条件に該当するものとして取扱いをする。それから戦死という通報のあつたものは無条件でよろしい。戦傷死は無条件でよい。一定の地域でなくなつた方は無条件でよろしい。マラリヤの方はどこからどう」までの地域——大部分の南方は全部そうでありますが、これはよろしいということでやつておるのであります。ただ先ほど申しましたように、胃がんという問題、心臓麻痺という問題、あるいは脳溢血というような問題、これはやはりその勤務の時と場所ということが非常に問題になるわけであります。たとえばシンガポールでそう勤務がはげしくなかつた時代に、ある一定の事務をとつておつた方が心臓麻痺でなくなつたという場合と、大陸で演習また演習、訓練また訓練のそのさ中に、疲労困憊の結果、行軍中に脳溢血でなくなつたという場合とは違つております。やはり勤務の時期と場所と死亡した当時の状況というものをにらみ合せまして決定するほかはないわけであります。従つてその関係でお断りする場合に、病気の名前がこうでございますのでということをよく言いがちなのであります。それは病気が今まであげてあるものの中に入つておりませんから、すぐオーケーを言うわけには参りませんという意味だろうと思いますが、病気の名前がいけませんからお気の毒ですというようなことをよく係員が言つたというのですが、それは私の方からもそういうことは申し上げないようにということを、係員に厳重に言つております。この間も援護審査会で問題になつたのでありますが、現にわれわれの方でたくさんの裁定をいたしますから間違つたと申しますか、十分な検討を遂げないで却下したものもあります。しかし現にわれわれの却下したものであつて、援護審査会で取上げられまして、病気の名前がそれに該当しないというものでもどんどん毒死として再審したものもあります。その類似の場合を過去において却下したものも取上げまして、却下の措置を取消しまして再審の措置をいたしております。この前も心臓麻痺でありましたか、何か非公務として裁定したものを援護審査会でひつくり返したものも相当数あります。これは私どもの方の立場といたしますと、かつこうの悪い話でありますけれども、そんなことを言つておられませんので、非公務として却下したものをさらに公務といたしまして、それと類似のケースは全部否決を取消して公務として取扱う、こういうやり方もやつているのであります。  それから除隊直後の精神異常というお話でありますが、精神病の方は相当おありになるだろうと思います。これも過去の戦争の例から申しますと、大多数はやはり先天性のものと思われます。これは私専門家でありませんのであまり詳しくは申し上げられませんが、大多数は戦争公務の遂行との間の因果関係というよりも、その人の素質ということが多いそうであります。しかしそこは度合いの問題でありますので、公務というふうにして取扱うべきものもないとは言えないと思いますが、原則的にはわれわれ従来専門の医者なりあるいは恩給法のこういう問題を取扱つている専門家の御意見を伺いますと、どうも公務と考えられない例が多いということでありますので、われわれといたしましてはそういう方の意見を尊重して取扱つているわけであります。なおこの点はよくそういう点の意見も伺つて十分研究いたしたいと思います。  それから刑死、自殺の問題でありますが、刑死の問題につきましては先ほど申し上げた通りであります。自殺の問題につきましては、これは自殺ということがはつきりしている場合でなければ役所としては取上げないわけであります。自殺につきましてはいろいろのケースがありますので、目下いろいろ研究中であります。これはある程度の腹ができますれば処理ができると思いますので、この点はもう少しお待ちを願いたいと思います。

中野四郎改進党

○中野委員 そうしますと、第一に伺つた公務死の問題ですが、これは援護法の病名にかかわらず、その死んだ場所の環境というものが重要視されるわけで、従つてこれはあなたの方でさらに再審をされて、そういう場合においてはこれを許可する、あるいは弔慰金を贈るというような方法はとつておられるのでありますか、とれるのでありますか。

田邊繁雄引揚援護庁次長

○田邊政府委員 実は今まで却下した数はそう多くはないのであります。そこで却下された方が不服の申立を出して来られるわけであります。不服の申立を審査するときには援護審査会というものに一々かけまして、慎重審議いたしましてやるわけであります。従来もその却下したものの中で不服の申立を取上げまして公務として裁定した事例がありますので、われわれの方としてはそれと同じような類似の例は、過去において否決したものも取上げてさらにそれをやり直しているということを申し上げたのであります。今までの分は相当確実なものだけやつておりますので、不服の申立を出したのは、中でも特にそういつた方々だけが出して来るのかと思いますが、裁定をしているのがでたらめであるという意味ではないのでありまして、これは却下してしかるべきだという確実なものはやつているのですが、しかしその中にも間違いもありますから、あるいはさつきのような裁定審査が必ずしも十全でなかつたというものもあつたと思います。

中野四郎改進党

○中野委員 今の二番目のお話なんですが、かりに精神病としましても、あるいは肺病というような場合にいたしましても、これが戦地に行かずにそのままじつとしてあればかりに遺伝といたしましても発作が起らないでそのままに行ける可能性の人もあるだろうと思う。たまたま戦地に召集されてあのはげしいいくさの中で大きく精神に宙撃を受けて、そういう病気が出て来るとか、ないしは肺病が出て来るとかいうような場合も想像できるのですが、私の申し上げておるのは、今のみのきんたまを二十年もかかつて調べておるような医者が、そういう医学上の見地から、これは遺伝であろうとか遺伝でないとか言つて、先祖のずつと前に、十代前にこういう精神病者が親戚にあつたのではないかというようなことを調べて、そんなりくつを言つて、そういうような戦争犠牲者に対して冷酷な取扱いをしてはならぬというのが私らの趣旨であります。従つて広い見地から言えば、国家民族のために犠牲になつた人なのですから、これはあくまでも援護局という建前からいつても、大きい見地から何とか御遺族の方や、御本人の御満足のしていただけるような処置をするのが、国会の役目であろうし、あなた方の役目であろうと考えるのであります。こういう観点に立つて、異議の申立があるとおつしやいましたけれども、私も実は異議の申立についてあなたのところに行つたことがある。しかしながら異議の申立をしてもこれはだめですよという先入観を与えております。これは各県の世話課においてしかりであります。私のところに手紙がたくさん参りますが、十里も二十里もいなかから、せつかく県庁の世話課に行つて、そして自分の弔慰金やいろいろな問題について聞きましても、御親切にはやつてくるようですが、どういう勘違いか、これはだめだとか、これは問題になりませんよというような態度でやつておられるために、その人たちはがつくりしてしまつて、再びこれを取上げて嘆願するとか、あるいは得心の行くようにすることは、いなかの人には難儀であります。従つて私らのところに手紙が参りますので、そこであなたのところに伺えば、結果においては、これは事務上の養いもあつたりいろいろなことがあるようでありますが、これを許される面もあるのであります。私は、厚生大臣に対して異議の申立てができるというなれば、この異議をはつきりさせて今後そういうような申請のあつた場合においては、これを十二分に勘案して、親切な見地に立つてこれを解決するようにやつていただきたいと思う。ただそういう道が開かれているから、却下された場合には出して来い、そうすれば十分考えて見ようというような態度は、断じて私は改むべきだと考えます。きようは関連質問でありますから、総括的に申し上げるときには、さらに私はいろいろな点について伺いたいと思いますが、一応この点だけを申し上、げて私の質問を終ります。

松永佛骨自由党

○松永(佛)委員長代理 残余の質疑は次回に譲ることといたしまして、次に理事補欠選任の件についてお諮りいたします。理事の長谷川保君が昨十五日、堤ツルヨ君が一昨十四日に、それぞれ委員を辞任されたに伴いまして、現在本委員会の理事が欠員になつておりますので、その補欠選任を行いたいと存じますが、この補欠選任に関しましては、委員長より指名するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松永佛骨自由党

○松永(佛)委員長代理 御異議ないようでありますから、再び当委員に選任ざれた長谷川保君及び堤ツルヨ君を理事に指名いたします。  本月はこれにて散会いたします。次回は公報をもつて御通知いたします。     午後零時四十四分散会

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