建設委員会 第25号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1953/09/10
会議録
○久野委員長 これより会議を開きます。 治山治水に関し前会に引続き調査を継続いたします。発言の通告があります。順次これを許します。佐藤虎次郎君。
○佐藤(虎)委員 ちようど政務次官もおられますから、建設当局に一応お尋ねいたします。世の中に、とかく遅々として進まずということわざがありますが、二十八年度の予算も、もう通過いたしまして八月一日から実施しなければならないのに、いまだに新規事業に着手しておられぬような状態であります。これはどういう理由で着手せられないのか、その理由を、簡単でけつこうですから御説明願いたい。
○南説明員 お答え申し上げます。佐藤さんも御承知のように、大体新規要求と申しますものは、今年の予算の御審議の状態から、大分遅れて参つて来ておることは事実でございます。先般の国会で二十八年度の八月以降の予算を御審議願いまして通過いたしましへので、さつそく新規のものにつきましても、それぞれ予算執行の明細を付して、財務当局と打合せ中でございます。御承知の通り負担行為をやる場合におきましては、財務当局の承認がいるのでございまして、新規要求につきましては、大体建設当局といたしましては、ほぼ実行対策を策定いたしまして、財務当局と目下打合せ中であります。いずれ遠からざるうちに御承認があつて、着手ができるものと私たち考えております。しかも、その日の一日も早くありますように、北海道、東北、北陸のような雪寒地帯におきましては、この際十日、十五日遅れることが、本年度の予算執行を困難ならしめることにもなりますので、その間の事情を説明して、一日も早く御承認あるように事務当局を督励しつつあるのが現状でございます。
○佐藤(虎)委員 大蔵省にお尋ねいたしますが、この新規事業は大蔵省の承認を得なければならない。また私の聞き及んでいるところによると、新規事業の分は、大体継続事業と一括して申請されているのではないか。あるいけ二十八年度の予算を獲得いたすのについても、一応内訳書を大蔵省に提示いたしまして、その建設省の予算というものがいただいてあるわけです。それが院議をもつて可決されておりますが、最近私の聞き及んでいるところによれば、新規事業あるいは継続事業という分でも、個々に承認を得なければならないというようなことを聞き及んでおりますが、そういうことをお考うになつておりますか。
○森永説明員 現在の財政法、会計法上の制度といたしまして、予算を執行いたします場合には、財務当局が相談にあずかりまして、具体的に計画を確定いたしました上で予算をつけるということになつておりますので、そういう関係から建設省、農林省等から御相談を受けている。そういう次第に相なつております。
○佐藤(虎)委員 ただいまの財政法三十四条第二項、それは一応聞き及びましよう。そこで、しからばこの際、継続、新規一括いたしまして、新しくまた建設省から提示いたしましたら、ただちにそれを受理し承認してもらえますかどうか。予算は通つていますから……。
○森永説明員 既定計画に基くものにつきましては、これはもう問題はないわけでございます。問題は、新規のものでございますが、予算を御審議いただきます場合に、具体的に箇所がきまつてなかつたものが非常に多いのでございます。積算の根拠といたしまして、何十箇所という程度のことはきまつております。また予算折衝の過程におきまして、その何十箇所はどこどこというお話ももちろん承つておりますか、具体的に確定いたしていなかつたというものが少くないのであります。一例をあげますと、土地改良事業で、新規着手は、予算の積算では八十箇所ということになつておるのでありますが、その箇所を予算成立後きめなければならぬ。八十箇所ということで参りますれば、これは予算の積算の場合と同じでございまして、この程度の予算も、当然予想しておつた程度を出ないわけでございますから、問題はないのでございますが、たとえば土地改良に例をとりますと、八十箇所の新規着手の予定という予算が出ておるのが、農林省から出て参りましたら百三十箇所にもなつておる。そうすると、八十箇所のつもりで今年の予算はできておりますから、来年度以降において相当負担が違つて来るわけでありまして、われわれといたしましては、やはり当初の八十箇所に限定していただきたいということを申し上げるのは、当然の立場になるわけであります。そこで、その百三十箇所の中から具体的に八十箇所をどう選ぶかということが、各省と大蔵省の間の問題になるわけでございまして、そういう問題につきまして目下折衝をいたしている。そういう段階にあることを御了承いただきたいのであります。具体的な箇所がきまつているものにつきましては、だんだん寒くなつて参りますと工事ができないという事情もよくわかりますし、なるべく早くつける手配をいたしております。また当初の予定よりも超過して箇所数が出ているものにつきましても、一日も早く関係各省と相談をいたしましてきめたいとは思つておりますが、そういう問題で手間取つているということを御了承いただきたいと思います。
○佐藤(虎)委員 しからば、ただいま道路局長も河川局長さんも見えられますが、大体新規事業というものは、予算編成にあたり大蔵当局と建設省とも折衝してあるはずだと思う。その箇所はおそらく提示してあると思いますが、提示して打合せをしてなかつたかどうか、それを河川局長と道路局長さんにお伺いしたい。
○米田説明員 河川関係の新規のおもなるものは、多目的ダムの問題と中小河川の修築箇所でありますが、これはわれわれとしては、予算編成前に大蔵当局と十分連絡をいたして打合せ済みでありますので、われわれ今度実施計画として出しておりますものも、その打合せの線に沿つてそのまま出しておりますので、今主計局長から例のありましたような問題は、われわれの方には起きないと思います。ただ主計当局で事務的に整理をされる等の調査は必要だと思うのであります。そういう事前打合せは、十分済ましているのでございます。私どもの方は、今の点問題にならないかと思います。
○富樫説明員 道路の関係について申し上げますが、予算が決定する前に、いろいろ大蔵省ともお打合せいたしまして、二十八年度に着手すべき新規事業等についても、お打合せをしているわけであります。決定の際には、新規箇所はこれこれというふうにお打合せいたしておりますが、そのお打合せ以後におきまして、いろいろ情勢がかわつて参りまして、今建設省道路局がきめておりますものは、当初お打合せしたものより若干上まわつて、これらの上まわつた新規の箇所につきましては、それぞれただいま大蔵省と折衝中であります。
○佐藤(虎)委員 大体私は、予算編成にあたりましては大蔵当局に伺うのですが、ただいまの河川局長、道路局長のお話もそうですが、大体これに幾らかかるということの見通しをつけて予算を編成しなければならない、こう私は考えております。そこで、その予算が成立した。そこで特に新規事業、新規事業とおつしやられますが、大蔵当局は、一体新規事業とはどの線を言うのか。たとえていうならば、今東京の品川の工事をやつている。その次は大森になる。これが新規事業か、継続事業というのか。但し、大森にいたしましても、あるいは一キロ、二キロ離れた先の場合は、新規事業とは言わないで継続事業と言うのか、新規事業と言うのか、こういう議論が成り立ちます。少くともわれわれは今日のこの機械科学の発達している折から、こうした交通がまつたく殺人道路にひとしいものでありますので、これらは一日も早く直さなければならぬと思う。いわんや県道においても、公共事業においてもしかり。あるいは河川改修におきましても、恒久的対策といたしまして、一日も早くこのカーブを直して、水勢をまつすぐに持つて行きたい。しかして災害を未然に防がなければならぬという場合に、一箇所今までやつて、いたところの継続でなくて、あるいは五百メートル、千メートル向うに行つたら、これが新規事業とみなされたならば、断じてこの工事というものは施行できない、してみれば、この予算の現状でこのまま行くならば、おそらく四月一ぱいには使えないという場合に、よろしい、使えないとかりに仮定したならば、今あなた方大蔵省でお考えになつているように、新規事業は——それは土地改良とかそういうものは別問題でしようが、建設行政においてこれは一日も早くすみやかに解決つけなければならないということは、お考えになつておられると私は思う。特に名主計局長ですから、それくらいのことはお考えになつておられると思いますが、そこで、もし不幸にしてこの新規事業に承認を得られないからという場合がかりにあつた場合に、特別国会において、あるいは臨時国会において、予算が余つた場合には、予算は返上するということになりますかどうですか。
○森永説明員 先日も本委員会において申し上げたのでありますが、新規事業なるがゆえにその施工を押えるというようなことは、決定をいたしておりませんし、また発表もいたしていないのであります。新規事業について遅れておるものがございますのは、先ほど極端な例を申し上げたのでありますが、そういう例が実はほかにも少くないのでありまして、そういうことで事務的にまた計画が確定しない、そのために遅れておるわけなのであります。もちろん災害復旧なり、治山治水なりの要請が非常に多いのでございまして、そのために新規事業を少し見合せたらどうかという議論があることは、この前も申し上げた通りでございます。今後いかなることに相なりますか、その辺はまだきまつておりません。そういう大方針がきまつておれば別問題でございますけれども、ただいまの段階では、押えるために押えておるということではないのでございまして、事務的な査定が済んでいないために遅れておる、さよう御了承をいただきたいと思うのでございます。 なおただいま御質問の新規事業の施工ができなかつた、あるいは遅れた、そういうために金がいらなくなる、その場合のお尋ねがございましたが、今年の補正予算は、実は非常な編成難に際会することを予測いたしておるのであります。公共事業だけでなくて、一般行政費についても、不用なものがあれば、できるだけこれを削減するというようなことによりまして、災害復旧費その他の財源を捻出しなければならぬわけでありまして、もしそういう新規の公共事業等についても、不用が出て来る、あるいは新規を見合せたことによつて浮いて来る財源は、重点的に災害復旧その他の緊要な使途に使われる、そういうことに相なる筋道だと思います。
○佐藤(虎)委員 ただいま主計局長のお話で言うと、新規事業は見合せようかとも思い、話合いをつけておるというようなお言葉があつたようであります。そうしますと、二十八年度予算は、大蔵省が自由かつてにかえることができますか。そうすると、われわれの院議はどうなりますか。二十八年度の予算は三百三十二億の建設費、それに新規事業六十五億入つております。建設省関係でそれだけいただくように話がきまつて、国会の承認を得ておりますが、新規事業は補正予算編成のために財源が求められないから、こつちの方で二十八年度予算を削ろうかというお考えが大蔵省にあるのですか。あるとおつしやるならば、はつきりおつしやつていただきたい。
○森永説明員 大蔵省として、そういう確定的な考え方をいたしておるということではございません。補正予算の編成難に関連して、そういうことも考えられる。これはもちろん、ただいまお示しのように、大蔵省がかつてに予算を変更することはできないのでございまして、その場合には、補正予算において来るべき国会の承認を経た上で実行する、そういうことに相なるわけでございますが、大蔵当局の考え方としても、まだ決定いたした次第ではございません。この点を御了承いただきたいと思います。
○佐藤(虎)委員 特に主計局長に、お願いといつては変ですが、考えてもらいたいことは、二十八年度の予算は四箇月も遅れております。このままで行つたならば、物価の値上りあるいは緊急を要する場合でありますから、突貫工事の必要性もできて来る。そうすると、予算措置はいただいたが、ますます物が高くなつて、ますます金がかかるという結果になつて来ると、一日遅れれば一日遅れるほど国家の損失になりはしないか。同時に、よしその予算でやつたといたしましても、その工事に粗漏のことありとするならば、また復旧工事をしなければならぬという結果になる。こういう場合の責任は、一体どこが持つかということになると、大蔵省はその責任も一体持つか持たぬかという議論になりますが、私はそういう議論よりも、一歩進んで、あなた方の目で見て必要欠くべからざるものが、今日の緊急を要する新規工事であり、あるいは復旧工事であるという場合ですから、そういう場合にほんとうに魂を入れてお考え願わなければならない。あなた方が新規事業をやめるとおつしやるならば、やめるでけつこうです。われわれは院議は院議でもつて考え直さなければならない。二十八年度の予算をわれわれは組んで、修正もあつたり、あらゆる角度から検討して、参衆両院を通過して、もはや公共事業でも発表しております。そして県でも着々これをやつておる、待つておられない。橋なら橋が落ちてしまうのだから、これを直さなければならぬ。国家の予算が通つて、大蔵省でこれは入れていただいたのだというので、もう着工しているところがあるかもしれません。あるいは、このままで行つたのでは、十二月、一月、二月の結氷季で、とてもセメントは使えないという場合に、今のうちに早く石張りをしよう、コンクリートでも打つておこうかというので、中小河川で公共事業として防災をやつているかもしれない。われわれの方でもあります。そうした場合に新規事業を削られたら、地方財政はどうなるか、その場合の責任を大蔵省はどうお考えか、それをひとつ伺いたい。
○森永説明員 繰返し申し上げておりますように、大蔵省だけの考えで新規事業を見合せるということは、考えておりません。そういう必要も、場合によつては生ずるのではないだろうかという議論が行われておる、そういう段階でありまして……(「仮定ですね。」と呼ぶ者あり)いわば仮定と申しますか、非常にまじめな議論だと私は思いますけれども、そういう議論も行われておる。これは、もちろん大蔵省だけできめられることではございませんので、もし実行されることになれば、今後しかるべき手続を経て、国会にも補正予算を提出してやることに相なるわけでございます。大蔵省だけで強行するというような大それた考え方は持つておらないことを、重ねて御了承いただきたいと思うのでございます。
○佐藤(虎)委員 それならば、だめ押しをひとつ聞いておきます。あなたの方の新規事業を見合せようとかなんとかいうことは、私の臆測によりますならば、大蔵省としては、西日本を襲い、和歌山、奈良、京都あるいは石川、北海道を襲いましたあの大風水害の災害復旧費の予算措置にお困りで、二十八年度の予算において新規事業を見合せて、その方に充当しようというお考えがあるのじやないかと考えられる。しかし、二十八年度の予算と災害復旧とは、おのずと異なつたものである。それはそれで予算措置をしなければならぬものを、あなた方が予算措置に困るから、その方を考えつつ新規事業を見合せるということになると、これはわれわれ院議を無視されたことでございますから、私どもとしてこのまま承服でき得ないという結果に相なります。それで、六月二十五日以後に起つた大風水害のいわゆる災害復旧費の予算措置とこの新規事業とを見合わせておるために、これが遅れておるのかどうか、それを今日明確にしておいていただきたい。
○森永説明員 その点も先ほど来繰返して申し上げにのでありますが、事務的に計画もきまつて、具体的な箇所もきまつておるものを、予算編成上の考慮からことさらに押えておる、そういう事実は全然ございません。先ほど申し上げたように、具体的な箇所がまだ決定に至りませんような事情から遅れておるのが実情でございます、私どもの独断で、将来補正予算のときにそれを使うからということだけの見地から、計画がきまつておるものをことさらに押えておるというようなことは全然ございません。その点も御了承いただきたいと思います。
○佐藤(虎)委員 しからば、ただいま道路局長さんは、予算を提示いたしまして、内示的に御承認を得た、それ以上に上まわつている場合もあるというお話ですが、それはそれといたしましても、一応必要欠くべからざる新規事業というものが、二十八年度予算編成前に出ておる。これに対しまして主計局長さんは——建設行政は今一番、災害、道路にいたしましても、すべてに必要欠くべからざるものであるということは、万人の認めておるところです。これをただちに検討し、すみやかにこれを実施する御意思があるかどうか。
○森永説明員 事務的な観点からいたしますれば、できるだけ御相談を急ぎまして、ことに寒い地方の工事などもございますので、そういうふうなところにつきましては、できるだけ早く話合いを終りたいと思いまして、そういう手配をいたしておるところでございます。
○佐藤(虎)委員 ただいま寒いところと言うが、寒いところも暑いところも、建設行政は一貫してないというと、なかなかこれは大きな問題です。私は口が人よりもいい方ですが、昔のことわざに、武士というやつは、とることばかり知つているしいわゆる献上品ばかりをもらつているから、出すことは知らない。たとえて言えば、部下にチツプをくれることも知らない。ちようど大蔵省が、税金をとることばかり知つておつて、出すことを知らない。大蔵省の顔を見れば、あいつはけちんぼだ、出すことを知らないやつだ、こういうことをよく言われております。こういう問題は、昔の殿様ではなくて、民主政治のあり方を生かすために、とるところはとる、おとりくださることはけつこう。また出すことも快く出す。チツプを出すと思つちやいかぬ。これはあなた方自体が自動車に乗る、あるいは日本経済、文化の向上に寄与する道路であり、あるいは災害防止のためにも、河川改修あるいは住宅問題にいたしましても、都市計画にいたしましても、日が遅れれば遅れるだけ、実は金がかかるのですから、寒いところだけとお考えにならずに、ただちにこれを実施しなければならない。もしこれを実施できないということになると、政務次官や大臣が何のためにいるかという非難を受けなければならぬわけです。あなた方として、お役人はお役人同士お互いに肝胆照した中に、どうかとることを知るなら、出すことも知つていなければならぬということで、すみやかに建設行政におきましては——おそらく今や請願をしていないところは一つもありますまい。ただちに実施に移して、この新規事業を認めるというお考えになつて、この問題の処理にかかつていただきたいということをお願いして、私の質問を打切ります。
○久野委員長 中島茂喜君。
○中島(茂)委員 理財局長がお見えになつておるようでありますので、住宅の融資の問題についてお尋ねをしておきたいと思います。一昨日の本委員会におきまして質問をいたしましたが、理財局長の担当されておる事項で、主計局長からは的確な答弁を得ることができなかつたので、この機会にお尋ねをしておきたいと思います。災害の復旧の緊急を要することは申すまでもありませんが、わけても衣食住の問題から解決を急がなければならないと思うのであります。われわれが災害地を視察いたしました場合に、衣食の問題は、大体解決されておるように見受けましたが、ひとり取残されておりますのは住宅の問題であります。全壊、流失等の家屋につきましては、それぞれ公営住宅法あるいは金融公庫法に基きまして融資の道が開かれ、その対策が着々と進められておるのでありますか、この二つの法律の適用を受けない半壊家屋の対策が何ら講ぜられていないのであります。水が家の中を流れまして、ほとんど家の中はがらんどうになつておる。これを早く修理をいたしまして、ここに住まわれるようにしなければならない。ところが、自己資金ではどうしてもその修理が不可能であるというような気の毒な人々を見受けるのであります。私どもといたしましては、これらの人々に対して融資の道はないものかと、いろいろ考えたのでありますが、たまたま福井の大震災のときでありましたか、一戸当り五百万円の融資が行われた実例を見出したのであります。従つて、今回のような大火害に際しましては、国といたしまして、これら半壊家屋の所有者に対しまして融資をしてしかるべきである、かように考えましたがために、去る国会におきまして特別立法をやりました場合にも、その附帯事項といたしまして、その融資の問題を取上げておつたりであります。ところが、今日に至るまで何ら融資の道が講ぜられていないのでありまして、いよいよ寒さを前にいたしまして、罹災者は途方に暮れておるという状態、われわれは災害地を視察いたしました場合に、これらの陳情を聞くことが多かつたのであります。従つて私どもといたしましては、約一万戸くらいの融資を必要とする半壊家屋があると認めておりますが、これに対しまして、十万円ぐらいの融資をすることが適当ではなかろうか、かように考えております。建設省の住宅局におきましては、一戸当り七万口、融資の対象とする家屋を五千戸と押えて、ただいま大蔵省の方と折衝中だと聞いております。しかしながら、それくらいの戸数では、とうてい罹災者の要求を満たすことは困難と考えますがゆえに、この際少くとも一万戸、一戸当り十万円というだけの融資が必要と考えますが、これらにつきまして、大蔵当局といたしまして、何らかの措置を今考えられておるか、この点につきまして、ひとつお答えを願いたいと思うのであります。
○阪田説明員 ただいまお尋ねの点でございますが、御質問のように、住宅が今全壊、流失等いたしましたもの以外の、半壊といつたようなものにつきましても、これは当事者としては、非常にお困りになつておることと思います。ただいまいろいろと前例等のお話もございましたか、おつしやいましたように福井県ですかに前例があるわけでございますが、現在の法律のもとにおきましては、災害の場合に半壊の融資をしたりした例は、ただいままでのところないように聞いております。いろいろと現在の資金運用部の関係の法律の面、あるいは融資の技術的な関係、地方債のわく等の問題がありまして、これがどういうふうな形でどういうふうな融資の方法をとつたらいいのか、かなり研究を要する問題があるようであります。また物資の点もありますので、建設省の方の意向も十分に打合せまして、至急にひとつ検討をいたしてみたいと考えております。
○中島(茂)委員 ただいまいろいろと融資をする上についての困難性等もあるように考えられるので、研究中だということでございます。なるほど研究をしていただくことはけつこうでございますけれども、こういう問題は急を要するのでありましで、私どもがごく身近な罹災地におきまして見受けた例等を考えてみましても、家がないために、公民館の分館等に収容しておる、あるいは小学校の校舎等に収容いたしておるというようなところが、今なおあるのであります。こうした集団的な生活をしておりますために、ここに伝染病が発生するとか、あるいはいろいろな思想問題等で、こういう集団的な箇所に目をつけまして、いろいろ工作を行つておるというようなことがあるのでありまして、家を持たないというようなことは、非常にその人の精神的な面にいろいろな弊害が生じて来るのであります。従つて、私どもといたしましては、金額はでき得るだけ必要額を貸し付けてもらいたいのだが、とりあえず何ぼでも早く融資することによりまして、自分の家に住まい得るような形に持つて行つてもらうように、急速な対策を確立していただきたいということを強く要望しておきたいと思うのであります。
○久野委員長 三池君。
○三池委員 主計局長にちよつとお尋ねしたいのですが、先ほどの佐藤委員の質問に関して、補足的な箇所を一、二御質問いたしたい。さつきから佐藤委員の質問に対しての御答弁を聞いておりますと、どうも今年の異常な災害復旧費用の財源の発見で非常に苦しいというようなところから、二十八年度の予算ですでに決定している新規事業の分から、不急なものはこれを繰延べて、災害復旧の財源に充てたいのではないかというような意向がくみとれるのであります。主計局長自身も、そういう傾聴すべき議論があつて、もしそうであるならば、しかるべき手続を経た上でそうせられるだろうというようなお話でございます。それはもう当然のことでありますが、もしそうなりますとすると、それは実にゆゆしい問題でありまして、この点に関して主計局長にいろいろ御答弁をお願いすること自体は、あまりにも無理であろう思うのでありますが、その方は別にいたしまして、そういうような疑惑のもとに一、二御質問をしたいのであります。それは二十八年度の予算のうちで、新規事業に大蔵省で認証を与えられたものがあるかどうか、ひとつお聞きしたい。
○森永説明員 七月までずつと暫定予算でつないで参りましたのでありますか、その時からすでに入つておりますものにつきまして、新規事業につきましても認証が、——法律的な認証とはいえないのでありますが、予算的措置が了しております。その後の運営につきましても、早く計画が出て参りまして、それからまた暫定予算の際に認められましたものと同系統のものにつきましては、若干予算措置を了しておるものもあるかと存じますが、最後に七月三十一日に成立しました予算の分につきましては、先ほど来申し上げておりますように、目下各省と折衝の段階でありまして、大部分のものは未了になつております。それらにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、できるだけ早く予算措置を了したいと思います。
○三池委員 二十八年度分の予算として計上したものからは、まだ新規事業に認証を与えているものはない。暫定予算の中に、必要なもので法的にはともかくも、工事を着工せしめたものはあるけれども、二十八年度の予算で通つたものはないというようなお話だつたのですが、しからば、新規事業の認証というものは一括して認証をやらなければならないものかどうか、もしやらなければならないとするならば、その理由はどういうわけか。
○森永説明員 七月三十一日に成立しました予算のうちでは、全然措置を了してないわけではないのでありまして、一部には了したものもございます、その大部分がまだ遅れている、まだ済んでいない。それは、各省から私どもの方に計画が出て参りましたのが、八月の下旬でございます。もう少し早いところもございましたが、それにつきましても、先ほど来問題になりましたように、当初予算で予定いたしておりました箇所数を越えて出ておりますものもあります。この場合に、どれを選ぶかというような問題が、また新たに起つて参つておるのでございまして、そういう点を協議しておるわけであります。そういうことで遅れておるわけでございます。一部についてできないかということでございますが、これはどの箇所をやるということが確定いたしておりますものにつきましては、切り離しても、すみやかに実行をすることも考えられることでございまして、できるだけそうしたいということで、目下検討いたしておるところでございます。
○久野委員長 委員の皆さんにちよつとお願いいたしたいのですが、多忙のところを緒方副総理に御出席をいただいたわけでありまして、先約もあるそうでありますから、できればひとつ緒方副総理に対する質問を先にお願いいたします。
○三池委員 主計局長のは、今のに引続きあと一点、技術的な問題で済みますから……。
○久野委員長 三池君、
○三池委員 二十八年度の予算で通つたもので、新規には認証を与えていないというような先ほどの御答弁であつたようでありますが、今はそうでもなさそうな御答弁があつたのであります。一括認証するその理由があるか、あるいは一括認証するかということでは、ここに一、二通つたものがあるからというようなお話でありますと、新規事業に対して、二十八年度の予算で通つたものに対しては、一気に一括して認証する必要もないというように了承するのてあります。先ほど主計局長のお話では、一括認証をしておる。たとえば土地改良のごとく、八十箇所という認証を与えておつたのに、百三十固所も出て来た。こういうものに対しては、その中から八十箇所を選ぶのにとういうようにするかということで、目下折衝を続けておるので、認証が遅れるというような御答弁であります。これはまたごもつともなことであると思うのであります。しかしながら、新規事業の中には、そういうような予算折衝のときと同じような新規事業のもりがあるはずだ、そういうものに対しては、何ゆえに認証を与えないか。もう折衝の余地は大蔵省と当該関係省との間にはないはずである。そういう折衝の余地のないものも、なお今日認証を与えないというのは、どういう理由によるかということをお尋ねしたい。
○森永説明員 先ほど申したのでありますが、箇所の確定いたしておりますものにつきましては、できるだけ急いで取運びたい、さような考え方で目下手配をいたしております。
○久野委員長 ただいまの三池君の質問の中で、一点私不審の点がありますので、一言主計局長にお尋ねをいたしたい。農林省の土地改良の予算策定について、百三十箇所の要求があるという点でありますが、これは新規事業費の一応のわくの中で百三十箇所の要求をいたしておるというふうに了承してさしつかえないのですか。
○森永説明員 予算の金額は、さまつておるわけでございますから、当然そのわくの中でということになるわけでございます。しかし、本年度の負担は同じでございますけれども、来年度以降に相当影響があるわけでございまして、われわれとしては、やはり当時の予定箇所数に——具体的な地点は別といたしまして、箇所数は当時の箇所数にとどめたい。そういうようなところで、いろいろと折衝をいたしております。
○久野委員長 金額を八十箇所に減らすということになりますれば、その額を八十箇所に割つて予算を組みかえるということですか。
○森永説明員 当初の予算が大体八十箇所ということで、何十億かの予算がきまつておるわけであります。具体的に箇所をきめる場合に、当初予算でしておりました八十箇所よりも百何十箇所も上まわつた箇所が出て参つておりますので、それを八十箇所に収めるにつきまして、取捨選択の問題が起つております。その取捨選択につきましていろいろ協議いたしております。予算といたしましては、当初の予定通り八十箇所——もちろん均分ではございません、箇所によつて違うわけでございますが、わけたい。さような考えで私どもはおります。
○久野委員長 佐藤君。
○佐藤(虎)委員 副総理が参られまして、大蔵大臣を代行されておるようですから、一応お尋ねしておきますが、二十八年度の予算は七月三十一日に成立いたしまして、総予算が建設省で三百九十七億、そのうち継続費が三百三十二億、新規事業が六十五億かあるのです。そこで今問題になつておりますのは——主計局長はわけのわかつたようなわからぬような答弁ばかりしておるのですが、この予算は二十八年度の予算であります。西日本を襲いました本年六月二十五日以後に起つた風水害は、これは天災でありますから、臨時国会において特別の予算措置をしなければならぬ、かように私は考えております。そこで今の新規事業についての主計局長の答弁は、実施するようなわけのわからない答弁で、われわれには承服できない。この新規事業は承認を得てあるはずです。提示いたしまして承認を得ておらなければ、この予算は建設省として組めないはずであります。その箇所がそれ以上ふえた場合には、そういうものはおのずと審議する必要があろうが、一応七月に提示してこの承認を得ておる分だけは、新規事業であろうとなかろうと、三百九十七億の中に入つておるのですから、あるいは新規事業として六十五億の中に入つておるのですから、これはすみやかに執行さしてさしつかえない。そこではつきりと答弁を願いたいのですが、この新規事業を見合せる、あるいは何かすると予算が余る。余つた場合には返上するということになりますが、その返上した場合に、一体われわれ衆議院四百六十六名は何をしておる、返上するような予算を組んで承認したかという議論になつて来ます。それでは国会を無視されることである。ゆえに、こうした本年六月二十五日以後に起つた災害は突発でありますから、この予算措置は新しく考えるべきものである。この三百九十七億という建設省の要求した額は、すみやかにこれを認可し執行に移させるのが当然だと思う。そこで新規事業を見合せまして、この予算を災害費に充当せんとするお考えがあるのかないのか、これだけをはつきり御答弁願いたい。
○緒方国務大臣 法の認めないことであるとか、あるいは国会の意思を無視するようなことはいたしません。ただ、私まだこまかい事情を聞いておりませんので、私だけの考えでありますけれども、今の災害復旧に関する予算は補正予算で要求いたしますとして、それに関連を持つと言えるかもしれませんが、治山治水対策というようなことを根本的に考えなければならぬ面もあると思います。従つて、二十九年度の公共事業の費用は、かなり大きなものになろうと予想されます。そこで、今度の災害は天災で、地理的には一部に限られておりますけれども、やはり国として乏しい財源の中から同情を持ち、将来の対策も立てなければならぬ。そういう意味から、もしできれば、今主計局長がお話したような面におきましても、何がしかの財源をしぼり出すことができるかどうか、そういうことを考えてみたらばということを、私個人として考えておるのです。それはまだ閣議にも上せておりませんので、何ら決定したものではございません。ただいかにも財源がなさそうに思いますので、かりに二十億でも五十億でも、そういうものが出るか出ないか、そういうことは検討してみたい、そういう考えは持つております。
○佐藤(虎)委員 ただいまの御答弁で、私も財源的に非常にお困りだということはわかりますが、天災というものが起きた場合には、国家はすみやかに相当の措置を施すことはあたりまえであつて、天災が起きたために、天災の起きない場合の新規事業を見合わされるとしたならば、その点はどういうようにお考えでありますか、これは一応考えなければなりません。そこで天災の起きた場合は、すみやかにしてやると同時に、これの財源措置は、おのずと国家が考えなければならない。この二十八年度予算のうち、何億円かの公共事業費あるいは直轄の予算があるが、たとえば福岡、熊本、大分、長崎、佐賀という西日本を襲つた水害、こうしたものに対してまだ充当しなければならぬという場合には、これは追加して行かなければならぬ、私はこう考えます。そこで二十八年度の予算の中から新規事業費を承認させて出すことにきまつておりましても、その中からしぼれるだけしぼれというならば、これは予算返上ということになります。今のお話で行くと、むろん余つたものは返上して災害復旧費に充当しなければならぬということに相なります。そうすると、余るような予算を一体各官庁は組んだのか組まないのか、そうしたしぼり出せるような今の予算を一体要求したのかしないのかということに、おのずと意見が出て来ると思います。これは大蔵省にいじめられていじめ抜かれて、削られて削り抜かれて、血のしよんべんをしながら、涙を出しながら、がまんをして各委員会はこれを承認して来たということになつております。それをまた新規事業費をしぼり出されるということになつたならば、この予算措置は一体どういうことになるか。私どもが二十八年度の当初要求してあるだけのものは、新規事業といわず、すみやかにこれを実行してもらいたい、そしてこの中からしぼり出さないで、災害復旧費は災害復旧費で新たに財源を求めるということに副総理の御決意を願いたい。
○緒方国務大臣 御意見の通りでありますが、ただその財源を見出すのに、今のところ単なる見通しではありますけれども、なかなか困難のように思われますので、ああもしようか、こうもしようかという考えの中の一つとして、今申し上げたようなことであります。すでにもう決定になつておるものをどうするというようなことは、考えておりません。
○佐藤(虎)委員 そういたしますと、財源を見出すのに困るからということは、二十八年度の新規事業要求をしたものをやれるかやれないかわからぬ、全部承認できるかできないかわからぬということに解釈してよろしゆうございますか。
○緒方国務大臣 いえ、それはもうきまつたものは、政府の方でかつてに何するということはございません。
○佐藤(虎)委員 河川局長も道路局長も官房長もおられるのでお尋ねしますか、二十八年度三百九十七億という予算を要求したときに、これは提示して承認してあるということを私は聞いております、そうして、これをわれわれに承認させたのですが、これは各箇所、新規事業といえども、一応は提示して御承認を得てあるはずだろうと思いますが、官房長はどう考えておりましようか。
○石破説明員 実は私今当委員会に出席いたしましたので、よくわかりませんが、二十八年度予算が成立しました際に、その内容につきましては、一応大蔵省と御協議申し上げております。しかしながら、その後建設省の方の考え方の一部変化したものもありますし、御承知のごとく、財政法の手続によつて、目下実施計画を立てまして大蔵大臣の承認を求めつあるのでありますが、その中には、はなはだしいのはまだ大蔵省に実施計画を出していないのもあります。それからまた、大蔵省と十分の話合いのつかない内容を持つたものもあります。中には大蔵省の当初話し合つた通りの内容の計画を立てたものもあります。そういう関係でありまして、私がこれまで大蔵省に折衝しておりました経過におきましては、早く実施計画を出してくれというのは、たびたび大蔵省から催促があつたわけでありますけれども、この新規財源に充てるためにどうこうしていらつしやるということは、うわさには聞いておりますけれども、正式には聞いていない状況でございます。
○佐藤(虎)委員 大蔵省は、おそらくこの災害復旧に新規事業を見合わせて、そうして予算返上を臨時国会でさせて、くどいようですが、そうしてこの災害復旧に充当しようという御魂胆じやないか。それをはつきりひとつ腹を割つた話で、それによつて私どもも考えなければならぬ。どうも私はそういうにおいがする。そうすると二十八年度の予算も、新規事業というものは考えなければならぬ。とにかく世辞のないところで腹を割つた話を、ひとつぶちまけてみてください。
○森永説明員 二十八年度の補正予算につきましては、本年度の自然増収その他が非常に少いのでございまして、一方災害復旧費は相当巨額のものが必要である。また米価等につきましても、完遂奨励金を一般会計が負担するということになつております。そのほか給与につきましても、人事院勧告が出されておるというようなことから、歳出の要求等は非常に多いのでありますが、歳入の方は非常に少いということで、予算の編成に実は非常に当惑をいたしておる次等でございます。そこで、その財源は新たなる自然増収がもちろん大宗をなすわけでございますけれども、一般経費につきましてもできるだけ詰める、当然いらなくなるものは、これはない建前でありますが、事務の変更によりまして、そういうものも若干出て参りましようし、あるいはその限度を越えてしのげるものはしのんでいただくということによりまして、既定経費からも幾らか捻出していただかなければならぬ。そのほか公共事業費につきましても、繰延べられるものは若干繰延べて、多少なりともそこから出していただくというようなことも、当然考慮の対象になるわけでございまして、その場合に、新規事業をとめたらどうかというような話があるのは、先ほど申し上げてみる通り、事実でございますが、しかしこれは大蔵省だけの決定で繰延べるという性質のものではございません。別途これは論議をしていただけねばならぬのでありまして、今とめたらどうかということは、繰返し述べておる通りでございますが、大体さような補正予算に臨む考え方からそういう話が出ておる、そういうふうに御了承いただきたい。
○佐藤(虎)委員 私どもといたしまして、この委員会の要望というよりも、根強い力をもつて要求して来ておりしますが、とにかくこの新規事業、公共事業のごときは、もうほとんど各府県がこのままで置けないということで、この二十八年度の予算が成立したために、もうただちに着工しておるのもあります。こうした場合に、これを新規事業と認めて、しかしてこの補助対象もやれないということになつたら、地方の財政というものは根底から破壊される。いわんや新規事業というものは、必要欠くべからざるものを建設省としては要求し、また御承認を得ておるわけでございますから、すみやかにこれだけはただちに実施して、国民の要望にこたえるようにしてもらいたいということを、副総理は強く大蔵官僚に申し込んでもらいたい。これが私は政治家としてなすべき態度であると、かように考えておりますから、どうかひとつそのつもりで、心構えで根強くひとつ大蔵官僚にすみやかに実施するように要望しておきたい。これは副総理にお願いしておきます。
○久野委員長 何か御質疑ありませんか。——御質疑ないようでありますが、私からも緒方副総理に一言だけ希望を申さしていただきたいと思います。 先ほど来、佐藤君を初め三池君からもるる意見の開陳があつたのでありますが、一般公共事業費は、当然災害復旧を未然に防止するための防災的措置で、ありまして、それらの一環として予算計上がなされるわけであります。ところがこれらの予算措置が万一繰延べられるとか、あるいは新規事業が打切られるというような事態になりますれば、即そのために災害を呼ぶ一つの原因をなすわけであります。そうした事柄から、ぜひこの問題は打切られては困るということが、われわれ当委員会といたしましても、また一般の輿論もさようなところへ私は来ておるのではなかろうかと思うのであります。幸い緒方副総理も、治山治水協議会の会長であらせられまして、つぶさに災害地の現地を御視察なされ、その惨状目に余るものを見ていただいたのでありますから、われわれといたしましては、これらの従来内定をいたしました諸要求につきましては、できる限りひとつお認めをいただきまして、早期に事業の着手に相なりまするように、御協力方をぜひお願い申し上げたいと思うのであります。特にこれは治水関係の問題でありますけれども、その他道路の関係にいたしましても、あるいは住宅の関係にいたしましても、相当広範囲にわたつて地方にこの事業遂行の内容というものが漏らされておるわけでありまして、万一これが打切られるということでありますれば、政治的にも相当大きな問題が惹起して来るかと思うのであります。われわれといたしましてもその点を心配をいたしておるわけでありまして、緒方副総理のこの際格段の一つの政治的な御努力によりまして、この打切るという問題についての御善処方をぜひお願いをいたしたいと思うのであります。そこで、財源の不足その他の技術的の問題もございましようが、そうした問題等につきましては、でき得る限りひとつ臨時大蔵大臣としてのお職責柄、ぜひ他に財源をお求めをいただきまして、これらの災害復旧事業が早期に着手完成しまするように、また大幅の災害復旧費が盛られますように、この点もお願いを申し上げたいと思うのであります。 私も先般各災害地をまわつて参つたのでありますが、農民の人あるいは中小企業の人たちは、政府の施策のおそきを非難攻撃をいたしております。所によりましては、小学校の校舎に押し詰められております避難民の諸君が、位牌をかかえながら、おれらを何としてくれるんだということの非難攻撃を、私たちは受けて参つたのであります。かような避難民の諸君の実情から考えましても、被害地の実情から考えましても、何としても、一刻も早く臨時国会を召集し、補正予算を策定いたしまして、大幅な災害復旧費を計上することによつて民心の安定をはかることこそ、私は政治の最も要諦ではなかろうかというふうに考える次第でございます。私からそのようなことを緒方副総理に申し上げることは、いかがかと存じたのでありますが、本委員会の結論といたしまして、強く要望をいたしたい、かように考える次第でございます。 では、これをもつて本日は散会をいたします。 午後零時三十一分散会