決算委員会 第35号
- 発言数
- 234 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1953/10/23
会議録
○田中委員長 これより決算委員会を開会いたします。 前会に引続いて株式会社鉄道会館に対する鉄道用地貸付等に関する件を議題とし、調査を進めます。 前会の理事会におきまして協議いたしました参考人につき、各党からそれぞれ推薦いたされましたので、この際その選定につきお諮りいたします。すなわち早稲田大学総長島田孝一君、東京急行電鉄株式会社会長五島慶太君、評論家阿部真之助君、興亜機械株式会社社長桂木鉄夫君、法政大学総長大内兵衛君の五氏が推薦されました。よつて以上の諸氏を参考人に指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なきものと認め、さよう決定いたします。 この際参考人各位に対して一言申し上げます。本日は御多忙中のところわざわざ御出席くださいまして感謝にたえない次第であります。かねて御承知の通り、本委員会で調査いたしております株式会社鉄道会館に関する問題は、去る第十六国会におきまして、政府関係機関である国有鉄道の決算審議に際して問題となつた事案でありまして、爾後同国会終了後もなお継続審査に付され、その設立の適否、公共性の有無、運営等等の各般の事情を鋭意検討いたして来たのでありますが、さらに学識経験者の各位からこれに関する忌憚なき御意見を拝聴いたしまして、本委員会の参考に供したい、かように考え本日御出席を煩わした次第であります。なお失礼でありますが、議事進行の関係上、参考人の御意見開陳は御一名約二十分とし、順次御発言をお願いいたした上、時間の余裕がありました際は、各委員会から参考人に質疑をいたして参ることにいたしたいと考えております。 それでは今おいでになつておりまする評論家阿部真之助君にお願いいたします。
○阿部参考人 私はこの事件についてはもちろん何も関係なし、特に研究したこともない、新聞に出た以外のことは何も知らないのであります。多分今日参考人としてお呼び出しを受けたのは、この事件について一般民衆がどんなふうにこのことを考えているかというその民衆の一人としての私の感じをお聞きとりになりたい、こういうふうなことだろうと思います。これはいらぬことでありますが、私の過去の経験におきまして、決算委員会というものが今日の問題ほど威力を発揮したとでもいいますか、そういうふうなことはかつてなかつたことだろうと思います。何をいうにも問題はいつもあとの祭りになつてしまつて、問題になつたことはあるが、それきりでおしまいになつてしまうということで、決算委員会そのものがとかくはなはだはえないとでもいいますか、そういうふうな存在のように世間から受取られて来た。今度に限つて非常に皆さんが職能を発揮されて、世間の輿論の脚光を浴びるに至つたことについては、皆さんにまずもつて敬意お払わざるを得ないわけであります。多分過去の経験によりますと、こういう問題に限つてはいろいろ圧迫といいますと語弊がありますが、何か力がよそから加わつて来る、あるいはある種の誘惑というようなものが昔はよくあつたことのように聞いております。今度あつたというわけじやない。ところがそういうことがありそうなことにもかかわらず、敢然としてこの問題を取上げて、適当な解決に進まれているということについては、重ねて敬意を払わざるを得ない。なお私はこの際皆さんに議員としての職責の上ばかりじやなしに、国民として私どもと一緒にこの問題の最も厳正で適切な一つの解決に向うということを希望せざるを得ないわけなんです。 新聞なんかで伝えられたその限りにおいては、こういう事件が起つたということ、その事件そのものを見てみますと、どうもはなはだ私どもには納得の行かぬことが非常に多い。これはこの事件ばかりじやなしに、広く見ますというと、戦後になつてから特に一般の民衆が、責任感というものがなくなつてしまつて、非常に世の中が悪くなつた。そのことの一つの反映だ、こうも考えられるのでありますが、特に行政面において綱紀が非常に弛緩しているということは、一般民衆が気がついていることで、これじやならぬというふうな声は、毎日の新聞や雑誌をごらんになりますと、そういう声が上つていない日とてはない。のみならず現実の事実として行政部門から毎日のように涜職者が現われて来ておる。この事件が涜職事件であるかどうかということは私は知りません。しかしこの二、三日前の新聞を見ますと、弁護士協会からも告発されているというようなことで、法律的にも疑義があるという、そういう点にまでも疑わしい、あいまいな暗い影がさしているということは言えることなんで、法律問題は私はわかりませんが、常識的に考えて、また社会的な道徳の標準の上から考えてみても、不適切な非常に適当でなかつたと思われることが非常に多いように患われる。これは一般の感じで、どの点とどの点がどうだと具体的に言つてみろ、こう言われてみると、私は今ぐこれとこれだ、こうは言いかねますが、一般の受けている感じというものはそういうふうに考えられます。鉄道においては、従来大家族主義とよく言われて来ていることなんです。これは戦争前のああいう社会情勢においては、それが少しも不思議でもなく、のみならずこれが一番いい行き方であるというふうにも考えられて来たのですが、大家族主義ということが、戦後になつて考えてみますと、何やら国の財産である鉄道というものが、鉄道の職員というそういう大家族の一つの私有物になつたような感じを、従業員、鉄道の関係者が無意識的に持つようになつておるのではないか、そのためにその運営というものがともすると一般社会のものではなしに、自分たちのものだからそれを処理するには、なに自分たちの仲間で都合のいいように処理してもかまわぬじやないかというふうな感じが、無意識の間に頭の中にあるために、あの鉄道会館の処理のごときも、仲間うちでひとつうまくやろうというふうな感じが起きて来た。これは別に悪いことをするつもりじやなかつた。しかしながら世の中の目から見るとずいぶん厖大な国の財産を自分たちの仲間だけでうまいようにするというのはけしからぬという感じを強く刺激したということは疑いないことなんです。 従来うわさに聞いておりますと、鉄道ばかりじやない、どこの官庁にもあることなんですが、役人がやめるとその官庁の関係しているそういう会社に採用される、それでそのやめた役人と現在いる役人との間に別にこれが悪いことをするのじやないが、とかく顔とでもいいますか、そういうふうな関係で、非常に公正ならざる一種の取引みたいなものが行われるということは常識になつております。鉄道の場合にもそういうことがずいぶんあつた、またありつつあるということは聞いておりますが、鉄道会館の場合は、これは株式会社鉄道会館となつて鉄道とは離れた特殊な会社なんですが、その構成内容を見ますと、別に鉄道そのものの分体みたいな、わかれた分身のようなものになつているので、ここはどうも非常な不明朗なものがわき起る根源になつておるように私は思う。私は鉄道会社の社長さんやそういう人たちが決して悪い人なんとは思つていやしない。それで大いに私腹をこやすためにああいうことをたくらんだなどとは思つていやしない。しかし結果においてはそうなるような、前の総裁がすぐそこへ行つてああいう厖大なものが、まるでほとんど資金も施設も何もないうちにでき上つてしまう。それはどこからそういうことができ上るかというと、国有鉄道の方からいろいろ間接、直接に援助とか資金の供給はされているかどうか知りませんが、多分されているだろうと思いますが、そういうようなことで、まつたく一個人としては無力な人がああいう大きな会社をこしらえる、でき上つてしまう。これはもしもあの会社の首脳部の人たちが旧鉄道関係者でなかつたら、あんなに簡単に行かなかつただろうと思う。それでも何も悪いことじやないのだからいいじやないかという、そこに考え方の私どもと違うところがあるので、悪いことでなければ、法律に反しなければ、罪人にならなければ何をしてもいいんだ。それじや私は世の中の道義というものはむちやくちやだと思うのです。 どうも最近の一般の人の考え方は、そういうことが非常に多いようだ。監獄に行かなければ善人なんだ、何してもかまわないのだ。ところが政治上の問題というものは私はそういうものじやないのだと思う。法律上の問題になるときはもう政治とすれば問題外なんだ。政治上の立場からいえば、そんな法律の違反であるとか何とかじやなしに、一体社会道義の上にどうだという点に考え方の主力を置かなければならないものなんで、それがいわゆる鉄道一家という、そういう観念から鉄道関係者によつてのみああいうものができ上つたということは、何としても一般民衆には道義的にうなずけない。法律論なんかわれわれにすれば問題外なんです。 それじやこういうような事態が、でき上つた後のあと始末をどうするかと言えば、私とすれば二通りの方法しかないように思う。一つはこういうことをこしらえ上げた人たちの責任、この責任をどうするか、その責任のとり方をああしろ、こうしろということは私にはわからない。その人の良心によつてこれはきめられるものである。その良心によつてきめたことが適切であつたかどうかということは、またあらためて世の中の批判があることだと思うが、とにかく責任をはつきりすること、この責任をはつきりさせるということは、今の時代においては実に重大なことである。たいていのことは責任がはつきりされずにうやむやに葬られてしまうことが非常に多いように思う。それが最近の道義の失墜の大きな根源になつているのだ。とにもかくにもこれは責任をはつきりさせる。どういうように責任をとるかという責任のとり方は別問題でありますが、いいことはいいこと、悪いことは悪いとこうように明らかにすることだ。その責任によつて当事者の進退をはつきりきめる。 それからいま一つは、そればかりで困ることは、何しろああいう大きなものができかかつているのですから、それを途中でどうするわけにも行かないが、あと始末はどうしてもつけなければならない。建設的の面において適当な方法を講ずる、まあ何と言つても東京の玄関には相当の設備のある停車場を持つことは必要なことである。今ある計画が適当であるかどうかということは別問題ですが、現在のままではもちろんこれはだめなんで、何とかして今できつつあるものをうまくこしらえ上げるという、この二つよりほかにはないと私は思うのです。 これに付随して立ちのき問題とかいろいろのやつかいな問題があるようですが、こういうやつかいな問題が起つたというのも、もとをただせば初めのやり方が公正でなかつた、実にあいまいなうちにそのものを仕上げようとする、そういう卑怯な態度からいろいろ派生的にやつかいな問題が起つて来た。だからこういう派生的な立ちのきの問題とか、土地の問題とかその他いろいろあるようですが、どういうふうな問題は一たび公正な立場に立つて問題を処理する、つまり国の立場においてこれを処理するという大乗的の見地に立てば何でもないことであると思う。一刀両断的に解決される問題だと私は思う。それを何かこうやく療治みたいに、あつちをふたをし、こつちへふたをし、自分たちの責任をのがれるために何とか問題をごまかしてしまおうというようなことで、取締りができないまでに問題がこんがらがつてしまつた。だからこの際あらためて出直して、鉄道会館ばかりではなしに、これに付随するいろいろなやつかいな問題をまつたく国の立場から一刀両断的に処理するということよりほかに処置のしようがないじやないか、かように私は考えているわけなんです。私はこまかいことを知らないので、一種の感情論みたいなものですが、こういうことだけ申し上げておきたいと思います。
○田中委員長 それでは次に桂木鉄夫君にお願いいたします。
○桂木参考人 本日は国家の最高機関でありますところの当委員会において、私のような若輩がお話する機会を得たことを非常に光栄に存じております。ただいま、国民的感情からいたしまして、私も阿部先生とまつたく同一のことを考えておるものでございますけれども、私は阿部先生と違つてこの問題にいささか重大な関心を持つものでございます。そこで私は、自己の立場というものを離れ、当委員会でほとんど明らかにされましたけれども、われわれ国民として四、五の疑問を持つておりまするので、その疑問を中心といたしまして、一国民としていささかお話申し上げてみたいと考えております。 第一に、あそこにありますところの名店街というものについて私は考えるのでありますけれども、名店街というものは、普通民間でいうところの権利金というものをほとんどとらないで」地を鉄道会館に貸し、そうして建物“つくらせて、いわゆるその使用権を取得され、それをあそこにありますところの各店々に又貸しをさせておるような状態のものじやないかと私は考えておるのであります。ということは、いわゆる上野の地下道の問題において、あるいは有楽町の地下道使用の問題に関して、大いに電鉄の最高幹部の方方がいわゆる又貸しをやるところのボスを退治しなければいかぬ。すなわち、国鉄から安い料金で借りて不当にカフエーとか事務所とかいうものに貸してもらけておるやつがいるが、そういうインチキなやからは退治しなければいかぬということを、そういう問題が起きるたびに言明されておりました言落とまつたく相反するもので、いわゆろ鉄道会館をそういう大ボス的なものに育て上げようというような魂胆すらあるのではないか、こういうような考えに打たれるのであります。そこで私は二、三日前からあそこの現状を見ておりますけれども、御承知の通り、あの八重洲口の駅前には、いまだ待合所というものがございません。二、三日前に行つて写真をとらせたところによりますと、はなはだ混雑して、ほんとうにがらんどうとした所で、汽車時間を待つところの、特に三等客の方方が大いに迷惑して、足を棒にして立つておるというような現状であります。国鉄の最高幹部の方々は本委員会でもよく言つておられるの百でありますけれども、何と申しますか、品をお開きになれば輸送力の増強だとか、混雑を緩和するとか、特に三等客を大いに優遇したいというぐあいに言つておられるのでありますけれども、何といつてもわれわれには納得の行かないものがあるのであります。ということは、結局待合所にどうしても待つことができないから、勢い、又貸しという形において貸された名店街に少しでも金のある方々は吸収されるのじやないか。そうすることによつて、灰関する三十六万円とか、あるいは相当莫大な金をとつたところの名店街を庇護するのではないかという疑惑にさえわれわれ国民は打たれるのであります。そういつた意味においてたまたま私は、いわゆる鉄道会館というのに商事という名前をつけた鉄道会館商事株式会社というものの存在を、いわゆる民間でいうところのトンネル会社の存在を発見しまして、しかも個人攻撃をするわけではありませんが、その社長さんが鉄道会館の専務の立花次郎さんと同じだというに至つては、国民として何が何だか弘けがわからぬ。要するにあいた口がまつたくふさがらないという気に私は打たれたのであります。 それから第二の問題といたしましては、鉄道会館を中心として、左に鉄鋼ビル、右に今問題となつておりまするところの労働会館、あるいはカルテツクスその他の建物が建つておるのでありまするけれども、私はあすこの土地について歴史的にちよつと考える必要があるのじやないか、再考する必要があるのじやないか、こういうぐあいに思つておるものでございます。なぜならば、昭和二十二年の戦災復興院の告示によつて、今建つているところの地面のまん前の場所、すなわち呉服橋とか槙町というものは都市計画の指定を受けて重大なる建築制限を受けておるのであります。そういつた面で相当な被害をこうむつており、しかもその対岸の埋め立てたところの土地にはじやんじやんいわゆる埋立て目的に反するような建物ばかり建つている。要するにこういうぐあいにわれわれは感ずるのであります。そこでわれわれ国民として考えるのに、要するにあのほりが昭和二十二年の戦災復興院の告示のありました際に埋め立てられてしまつておつたら、さら地になつておつたらどうかということをときどき考えるのであります。そうするとだれしも了解がつくと思われることは、あれがほりでなくてさら地であつたとすれば、当然二十二年の都市計画に加えておらるべきところの土地であると私は思うのであります。そういつた意味から、これを埋め立てた昭和二十三年六月十九日東京都告示第三百五十一号というものの精神を私はいろいろ分析してみたのでありますが、この告示によりますと、現在鉄鋼ビルが建つております土地は、あるいは道路敷、及び何というか宅地をつくるというぐあいに書いてあるのでありまして、私はいろいろ当時の関係の方々から聞いたのでありますけれども、おそらく真に日本を愛するなら、東京の駅前にりつぱな広場をつくろうとお考えになつた人々にとつては、少くともそこにおける宅地造成という意味は、あそこにりつぱなものをつくるという場合が生じて、それによつてやむを得ざるところの犠牲者がもし生じたとするならば、その犠牲者のためにとつておかねばならぬところの換地のために、言葉をかえて宅地造成というぐあいに言われておるのじやないかと、こういうぐあいに私は思つておるのであります。ところが奇怪にも、東京都の財政の窮乏を救うという、ただそれだけの理由でもつて、いわゆる一般の公入札という常識手段を全然とることなく、しかも埋め立て値段とそう大してかわらない、そうひどい財政を救つたという意味にならないという形において払い下げられておるということを聞くにつきましては、何としても国民として納得が行かない。なぜならば、今日東京都が本気になつて広場計画を考えるとするならば、金で片づけるにしても何で片づけるにしても、おそらくあれの埋立てにとられた債権の何倍何十倍を出さなければとうていああいうものは片づくわけがないということは、簡単に想像がつくことだと思うのです。それともあるいはそのほかに、どこかうまい地面が東京都において隠されておるというのかどうか。私は東京都の方々がもはや東京駅前の広場をつくるというような大目的はさつぱり忘れたか、あるいは放棄されてしまつた、こういうぐあいに国民の一人として考えるのであります。 それからまだこれに付随して驚くことは、明らかに駅前の建設の一環と思われるところに鍛冶橋がございます。ところが鍛冶橋の下の川はずつと前から埋め立てておるのであります。皆様御承知のように、あそこに行つてみますと、あそこのためにおまわりさんが難儀しておる。人が死んだり、交通事故が起きたり、東京でも一番たいへんなところなのであります。ところがいまだに埋め立てられたままあの橋はほうり出されて、少しも公共の福祉に符立つていない。しかも新聞で問題になつた観光会館を観光のためにつくるといつて三原橋にパチンコ屋をつくつたと同じようなやり方でもつて——これは要するに新聞に載つておりましたが、あそこの橋の下の約二百七十方メートルは青木何がしが都に二百七十五万円を寄付して、その代償としてあの橋の下に映画館とかガレージとかあるいは娯楽場をつくるというような申請が出ているということについては、まつたく東京都というものの熱意を疑わざるを得ないのであります。そういつた意味において観光それのみならず、特にその観光会館——鉄道会館は除きましても、観光会館を形づくつて行くに至つてはどうしてもさき申し上げたような駅の本屋をつくるとか、あるいは道路をつくるとか広場をつくるというような埋立ての目的の一部にも合致しないという寒いにわれわれ国民は考えておるのであります。そういつた意味からすれば、阿部先生の言われたことにいささか具体性をつけるのでありまするけれども、国民の良心としては前記建物はいくら金がかかつても全部とりはずしてしまえ、たたきこわしてしまえ、そうして元のさら地に返せと言いたいのでありますけれども、阿部先生が言われたように建てたのでありますから、ある程度悪いことは悪いといたしましても、国民的な一つの価値判断からいたしまして、必要な悪というぐあいな立場に立たれたといたしましても、少くとも前記の建物の一階は全部開放して埋立て目的に合致するような道路とか広場をおつくりになるなり、あるいは移転させて空地をおつくりになるなりして、どうしても最小限度の区画整理だけはやらなければならぬ、どうしても対岸の土地をきれいにしなければならぬというのならば、少くとも前記建物を移転されて生じたところの空地をことごとく前記区画整理の対象にこれを加えまして、地元民との円満なる了解なしに少くともいま一歩といえども工事を進捗せしむべきでないというぐあいにわれわれは考えておるのであります。この件に関して本委員会でこういう水面埋立法の第三十三条が問題になつて、そうして地方長官はこれらの目的とかあるいは処分の条件に違反したものは取消すというようなことが書いてありますが、いやそれはいわゆる同法第四十二条——同法第四十二条をいくら研究してみましても第三十三条の精神と同じなのでありますが、われわれが絶対埋立て目的である公共の福祉に合致していないと考えておるにもかかわらず、何か四十三条をひつぱり出すと合致するくらいな錯覚を起されて答弁をされておるのは、私は非常に奇怪千万と申さなければならないのであります。そこで私が思いまするにいま少し率直に悪いことは悪い、よいことはよいとして問題の処理に当れないものかと考えておるのであります。第三に、私は本委員会に現われましはとにもかくにも鉄道が使うということを盛んに強調されたのでありますけれども、そうしてそれだけ強調されておりますから、今からそれを取消すというようなみつともないことはなさるまいとも思いますけれども、図面を見た方の仄聞によりますと、明らかにあの一階においてすら某デパート、あるいは某会社の出先と思われるスペースが予定されておるのであります。そういつた意味においていかなる名目にしても、事務宣伝とかいろいろな名目がつくだろうけれども、そういうきたないまねだけはよしていただきたい、こういうぐあいに思つておるのであります。 その仁に関して多分八月十四日だつたと思いましたが、田中委員長みずからが鉄道会館のうち鉄道がほんとうに使うのは三%なんだ。それから鉄道と株式会社鉄道会館が共同で使うのが一四%なんだ。あとの八三%は株式会社鉄道会館が使うようにできておる。委員長がはつきり申されておりますけれども一どうわれわれが計算しても三%では一階全部ということにならず、よしんば鉄道会館で使うと強弁されたところでその鉄道会館というものはさつき阿部先生が言われたようにこれは明らかに民間なんです。何といつても民間といい、公共とい名前がいろいろこんがらかつて国民の前にはふに落ちた一階使用に関するところの国鉄側関係者の答弁が非常にふかしぎ千万であると感じておるのであります。本委員会を通じまして国鉄の方々はもう委員会の委員の方々に問い詰められますたびに、四苦八苦、是が非でも一階は鉄道が使う、二階はよいけれども、一階るのであります。第四に、この件に関し監督官庁である運輸省の立場もはなはだいいかげんと言おうか、でたらめと言おうか、運輸行政に何らの一貫性がないというようにわれわれは感ずるのであります。なぜそんなことを感じますかというと、植田という一番偉い監督をされるところの局長さんが、藤田さんの質問に対してこういうことを言つておられる。地下鉄をつくるためには相当ものすごい金がいるからとても民間では金が出まい、問題にならぬ、そして民間の資金では民間は貧乏だから、公共の方が非常にお金があるから地下鉄をつくるのには民間なんか相手にしておらぬ。どんどんめちやくさやに金のいるのは国家と申しますか、特別法人といいますか、私は法律のことはわかりませんが、そういうもので出すに限る、こういうことを言つておられるが、そのときたまたま私は聞いたように害いますが、藤田さんに頭からからかわれておられたことを記憶しております。今日ここで問題になつておるところの鉄道会館というものは、明らかに政府資金とか国鉄予算とかその他に金がないから、莫大なる民間資本を頼らざるを得ないのだということをはつきり言つておるのであります。この間において監督官庁は一体何をやつておられるか、かつて一分間の間違いなしと言われたところの国鉄、あるいは運輸行政も頭からまつたくでたらめきわまるものだ、ほかのことは知りませんが、この件についてはそういう感慨に私は打たれたのであります。第五には、ここで論議されました地上権とか土地価格の問題について、これはまたいよいよふかしぎ千万なのであります。私はもちろん法律案でございませんから、一体借地権がどうの、使用権がどうのということは詳しくは存じません。しかしながらいろいろ聞いておりますと、何か知らぬけれども、国鉄は下だけ使う、二階以上は鉄道会館が使うのだ、それで何と言おうか、鉄道の土地をそう簡単に民間に貸しておるということにはならぬぞ。——われわれこれ簡違いかもしれませんが、俗な言葉で言いますと、地上権はわれわれが持つておるのだ、空中権と言おうか、二階以上は貸しておるのだというような答弁がなされておりますけれども、非常にふかしぎに思うことは地上権も借地権も何も持つておらないところの鉄道会館が建築申請して、東京都がこれに許可をおろして建てさせる、しかも現実の問題として二階以上まだ建つておらぬのに、決算委員の方々から責められたというと、びつくりして、何か知らぬけれども、あわてて使用料をとるというようなことがまことにおかしい。何といいますか魔法使いか天勝的なことが、たとえば法律上行われると仮定しましても、どうしても阿部先生の言われたように、国民の常識というものが納得し得ないものがあるのであります。 それからまだ民間で納得し得ないということに関しては、国民には非常にふに落ちぬということは、八月二十一日の決算委員会だと思いましたが、吉田さんが当委員会においていわゆる問として——これは私は非常に珍妙だと思うのでこれだけ特に写したのですが、問といたしまして「当委員会で加賀山社長は、十万円か十二、三万円、目下三倍を時価は呼んでおる」という答弁があつたのです。これに対して、民間で言えばすなわち営業担当重役である津田営業局長は得意になつて、「加賀山社長が三倍と言われたように私も承つております。また人によりましては、もつと高い、八十万円だ、百万円だというような方もあります。」しかし国鉄で査定したのは十万円だ、こういう答弁を平気で言つておられるのであります。まあ国鉄一家は要するに財閥で、津田さんは自分の金を出されるのじやないからちつとも痛くは感ぜられないのでありましようけれども、さきに申し上げたように、あるいはまたここで考えていただきたいことが一つです。少くとも今度の払下げによつて払下げた地面は七千坪強なのであります。津田さんの言うように、十万円違えば七億以上違います。もし百万円以上と言う人があるということになると七十億以上も違うのであります。しかも一方においては災害復旧の金がないといつて、東京都のわずかねこの額のような所で、たちまち一晩のうちに五十億も七十億も損されるようなことがあつては、民間会社の営業担当重役なら、そんなことを言つただけでただちに罷免か、あるいは半日もほうつておけば会社を破産させるというような感じに打たれるのであります。そういうことを平気で言つておられるということになると、やはりちつとは知つておられたんじやないかと思う。それを知りつつ一番安い値段で算定して、まだ貸したか貸さぬか先のことについて私はわからぬのでありますけれども、貸されたとすれば何か大いなるところの便宜を同じ仲間の方々に与えたい、いわゆる背任の疑いすらわれわれ国民は持たざるを得ないのであります。 私は以上のことを真に公平あるいは率直に述べたつもりであります。そういつた一面において、長崎総裁はこの前の委員会で問いつめられたときに、やめるのはやすいけれども、やめるよりもつらいところにおるという立場でもつて、とにかく悪を断ち切ると言われた言葉を壮として、われわれは国民として今後国有鉄道あるいは鉄道会館等々の成行きを真に見守つて行きたいと思うのであります。 阿部先生とか島田先生のおられる偉い席上で、私のような弱輩に国家の最高機関における発言の機会を与えられたことを私は深く感謝いたしまして、私の述べたことが多少とも決算委員各位の方々の御参考の一助ともならばまことに幸甚たと存じまして、私の意見を終りたいと思います。
○田中委員長 それでは早稲田大学総長島田孝一君にお願いいたします。
○島田参考人 私少し遅れて参りまして、ほかの参考人の方がどういう意見をお述べになりましたか十分伺つておりません。私は私だけの立場で申し上げたいと思うのであります。ことに私はまつたく政党政派に関連のない立場でございまして、実は大学に直接関係を持つておるだけでありまして、特に私の再門が交通論ということになつております関係から、おそらく私は今日の参考人の一人に加えられたのではないか、自分自身ではそういうような解釈をしておるのであります。私は時間を長くとりません意味で、今日問題になつておりますところの幾つかのポイントを簡単に私見をまじえて申し上げたいと思うのであります。 第一に考えておりますのは、皆さんも十分御存じの日本国有鉄道法の第四十九条の問題が、今回の問題に関連しても一つの非常に大きなポイントになつておると考えられるのであります。いまさら四十九条を読み上げる必要もないと思うのでございますけれども、四十九条の後段の但書のところにこういうことが出ております。「但し、緊急な必要のある場合、一般競争入札の方法に準じてすることが不利である場合又は政令の定める場合においては、この限りでない。」というふうに但書では前段の規定をくつがえしておるということは、これはもう明らかな事実でございます。おそらく今回の問題が起つて参りましたのは、但書をもとにいたしまして、いわゆる不利と認める場合というようなことの解釈が広くとられました結果、こういうことが出て来たのではないかと考えておるのであります。要は四十九条の但書の解釈の広さ狭さに私はこの問題が深い関連を持つておるということを考えておるのでございまして、私自身といたしましては決してこれを常に広く解釈すべしという主張を持つておるのではございません。むしろ狭く解釈する方が疑義を起さない、また正しい道を歩む上から申しまして、その方が適切であるとすら私は思つておるのでございますが、しかしその公共の解釈のいかなる程度を持つことが一番妥当であるかということは、やはり場合々々に応じて考えをかえなければならないことであることだけは確かな事実と信じておるのでございます。ただあしまりにこれを広く解釈するとするならば、かかる日本国有鉄道法第四十九条は、実は本質的には有名無実の結果に陥るおそれが多分にあると考えておるのでございまして、はたしてこれが広きに過ぎたか、あるいはそうでなかつたということは、十分御専門の方々の従来の御研究もあつたのでございましようけれども、今後においてもこの解釈の程度ということについて十分の御考慮を煩わしたいと私は考えておるのでございまして、私はもしここに疑義ありとするならば、少しく広く解釈し過ぎたのではないかということを考えておるのでございます。しかし結論はまた後に述べることにいたしまして、第一点として申し上げたいことは、ただいまのを繰返して申し上げますが、日本国有鉄道法第四十九条の但書の問題であるということでございます。 それから第二の問題といたしまして私考えておりますのは、この国有鉄道の持つている用地を使用させる承認をいたしますときに、これが契約の上でどんな性格を持つているかという問題がここに現われて来ると思うのでございます。一方の説は、おそらくこれが公法上の契約であるという論拠の上に立つて議論をなさる方もおいでになると思います。また他の一面におきましては、これは純粋なる私法上の契約であつて、公法上の契約でないのだ、こういう見解をお持ちになる方もおそらく多数の説としておありになるのではないかと私は考えるのでございます。私自身の解釈いたしますところでは、むしろ現在におきましては、これは私法上の契約と解釈する方が妥当であると考えておるのでございましてもしこれがそうでないといたしますと、問題は非常に単純化されるのではないかと思うのでございますが、問題がここまで紛糾して参りましたところの一因には、これをやはり私法上の契約と解すべきにかかわらず、そうでないような解釈を行つたというところに禍根があつたのではないか、こういうふうに考えられるところも一応私どもとして注意を加えなければならないことかと思つておるのでございます。 そこで第三番目になるのでありますが、その契約の性格が本来いかなるものであるかということが非常な大きな問題でございますが、私どもこの契約の内容を見て参りますと、ただ単なる用地の貸付の契約であるということを考えることは非常にむずかしいような気がいたすのでありまして、やはり国鉄と株式会社との間において兵司で駅舎を建設いたしまして、旅客大衆の便をはかる施設をつくるということがその本旨となつておるべきはずであると私は思うのであります。どうしてもそうでなければならないと思うのであります。両者が合体をいたしまして、そうして旅客公衆のためにサービス満点というところまで行きたい、また行かせるということが、私はこの契約の本来の趣旨として考えておかなければならないところであるんじやないかと思うのであります。しかしただこの場合実際問題として起つて参りますのは、その契約の内容が非常に複雑であるというこの事実でございまして、決して単純なものでない。一々私はその例をここで申し上げる必要はないくらいでございますが、一例をあげるならば、やはりその相手方の信用の程度がいかなるものであるかというようなことを十分に見きわめた上でこの契約は締結さるべき性格のものであるのじやないか、建てられるべきところの建物の規模の程度はどのくらいが適切であるか。その他あげて見ますならば、非常なたくさんの内容を含みました契約として私どもはこれを考えなければならないと思うのでございまして、要は結局これは複雑な内容を持つた契約であり、かつまた長期にわたつて相手方に協力させる必要があるというようなことも考えなければならないかと思われる節が非常に多いのでございます。もう一つ、私は先ほど法律のことを申したのでありますが、別の法律でございます日本国有鉄道法施行令の第三十三条の第六号というものをごらんいただきますならば、それによつて随意契約を庁うということの道が開かれておりますことが判明をするのでございまして、その意味において全面的にこれが違法な行為であつたということを申し上げることは私は非常にむずかしい、こういうふうに考えるわけでございます。 第四番目に、ただいままでに申し上げましたところを総合してまとめて見ますならば、この契約そのものは場所といたしましては、やはり東京都と申します、日本の中で一番重要な都市の、しかもまた重要な部分、いわば玄関口とでも申してさしつかえないような場所を中心として問題が起つておるのでございまして、従いまして利害関係の及ぼしますところの範囲が非常に広いということは、これはもう当然のことでございまして、かりに随意契約が法律上是であるという結論が出たといたしましても、なるべく多くのものに対しまして慎重なこの関連を考えて、そうして考慮に考慮を払つた上でこの問題を解決すべきのが本来の筋道であつたのではないかと私は考えるのであります。ただその点に対して多少この問題に関連なすつた方々がずさんな態度があつたのではないかということは、私は非常に遺憾に思うところでございますが、しかし先ほどから他の方々がおつしやつたことく、すでにでき上つておりますものを、ことに戦後わが国の国力がまつたく浪費や濫費を許さない現状におきまして、これをいかに処分するかという問題は、きわめて大きな問題の一つであると考えるのであります。私は決してこれを全部こわしてしまつて元の状態に返すべしというようなことを考えているのではございません。いかにしたならば従来のあやまちをこの場合において是正をいたし、これをいかに生かして行くかということを国民協力して解決するということが、私はこの問題についての解決の上においてとらるべき一つの態度であるのではないかと思うのであります。 そこで将来に対する措置でございますが私ははからず、衆議院の運輸委員会の方々が中間結論というような意味において、昭和二十八年八月七日付で一つの結論を出しておいでになものを拝見したのでございます。表題は、鉄道会館等に対せる衆議院運輸委員会における中間結論についてということになつておるのでございまして、そこには二つの問題が現われております。一方は、政府においてはこういうことをしなければばならないということと、第二番目におきましては、国鉄においてはどれだけのことをしなければならないか。私はこれを拝見いたしまして、これは私どもといたしましてもきわめて賛意を表したいところの結論をお持ちになつたと私自身は考えておるのでございまして、まずこの運輸委員会の皆様のお考えになつたかかる方策によつてこの問題を解決していただくことができるならば、私はお互いのためであるのではないかということを考えておりますことを最後に申し添えまして、一応私の参考人としての陳述をとどめたいと存じます。
○田中委員長 それでは各委員の質疑を許します。吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 それでは阿部さんにお尋ね申し上げます。阿部眞之助さんは、この問題に対しまして健全な国民的輿論の代表者のお立場で御意見をお述べくださつたものと私どもは思いますので、そういう一般的な観察のお立場における各般の御意見につきまして、二、三具体的な問題を提供しつつ御意見を拝聴したいと思うのであります。 第一に伺いたいのですが、今回の事件について各般納得しがたい点があるというふうに御指摘になつております。特に戦後一般に責任感が薄くなつた点を非常に強調せられ、行政面における綱紀弛緩、こういう点を強調されておりましたが、この問題の具体的なこと、そして国鉄から出した資料、委員会の質問に対する答弁等によりまして動きのない事実となつております点を一、二申し上げまして、一つ御批判を伺いたい。 第一は、この問題は昨年の夏ごろ、長崎国鉄総裁が前の総裁であつた加賀山之雄氏に、同氏の個人的な経歴あるいは前職というものに全幅の信頼をして、この鉄道会館の建設と付随事業を委嘱した、こういうことは長崎総裁も述べ、加賀山社長も答え、及びその他の文書によりましても明らかになつておるのであります。私どもはこの種の問題につきまして、前の総裁であつた人、あるいは経歴が鉄道についての相当の経験者であり、権威者であつたということによつて、大きなビルの建設、経営、付随事業の経営、多大の資本を要する事業の開始といつたようなものを委嘱するということは、どうしても委員会の委員——私自身におきましても、これは納得のできない第一点であります。しかも国鉄側といたしまして会計検査院のこの契約の経緯に対する質疑に答えておりますのには、加賀山氏の名前が出て来ぬのであります。そこであなたの御意見を拝聴したいのは、こういうような前歴者に対しまして、この重大な仕事を委嘱するということについて社会輿論はどういうふうに考えるだらうか、この点についてまず伺いたい。
○阿部参考人 この点についてはずいぶん前から輿論の問題になつておりまして、どうなつているかしれませんが、たしか前職者が一定の期間を経過した後でなければ、その行政面に関係した会社に勤めることはできなくなるというふうなことが大分問題になつたことがあるように私は記憶しておりますが、そういう精神からいいますと、これは国鉄の性格というものがどういうものか、普通の役人とは違うだろうと思うのですが、まあ準ずべきだろうと思うのですがね。そうすると、やはりあなたの御質問の通り、私は適当ではない、かように考えております。
○吉田(賢)委員 それからこの契約が昨年の九月二十五日付で総裁と、鉄道会館の代表者の加賀山氏との間に文書のとりかわしができて、契約が成立したのです。すでに事業は開始しております。それから第三者に千数百坪の土地を転貸しておる。その方からは三億円以上の前地代をとつておる。ごらんの通りにどんどんと建設事業は進んでおるといつたようなときに、長い間地代も定めずに、とらずに、部外の鉄道会館に使用をまかし、第三者に転貸を許し、第三者からは賃料を数億円前どりしておる、こういうことなんですが、これに対する妥当性はいかがですか。
○阿部参考人 つまりあなたの御質問のようなことが、新聞なんかに報道されていて、そのことによつてわれわれは、そういうことが法律的にはどうあろうとも、はなはだどうも遺憾であるということが私の陳述の精神だつたわけであります。
○吉田(賢)委員 それから実はこの解決の問題でありますが、これについて伺いまする点は、責任を明らかにすること、その当事者の良心によつてきめること、こういう点であります。実は管理委員会制度というのがございまして、これは国鉄法によりまして、国鉄の内部の指導監督的責任を持つ、内閣任命、国会同意の一流の財界人をもつて充当しておる委員会であります。この委員会の一委員は、大株主になつたり、あるいは鉄道会館発起人総代になつたような事実が現われておりますが、こういう点についても、これは経済人の経済行為だからといつて許すべきことであろうか、あるいはやはりこういう重大なことにつきましては、相当責任の関連において考慮すべき案件になるだろうか、そういつたことについての輿論として、ひとつ御意見を拝聴しておきたいと思います。
○阿部参考人 さあ、私はどうも管理委員会のことについてははつきり申し上げることはできないのですが、とにかくその管理委員会の権限とか、職責というものはよくわからないのですが、そういう人たちが、そういう管理されるべき事業の内容に関係するということは、一般論として適当じやないと私は考えております。
○吉田(賢)委員 あなたは東京に御在住かと存じますが、この問題の建設的解決方法の一資料として伺いたいのです。私もけさ上京しましたので、少し足をとどめてあの辺の雑踏ぶりを見たのであります。実は計画によりますと、ビルの一階の大きな部分が百貨店の売場になるのであります。二階以上もまた百貨店の売場になるのでありまして、相当な混雑を来すと思うのであります。今見ましても朝相当雑踏しておりまするが、百貨店の出現というようなことによりまして、いよいよ混雑していろいろな不祥すら想像されるように思うのですが、その辺についての御感想はどんなものでございましようか。あるいはけさの新聞なんかにも他の駅における雑踏の記事を見たのでありまするが、池袋における駅の雑踏問題もすでに他の機会に問題にもなつておりましたが、この辺についていかがでございましようか。
○阿部参考人 さあ、そこまでは私も何でございますが、しかし駅が非常に雑踏する。これが交通の不便になるというようなことがあつたら不適当だというほかはないのですが、その辺はいかがなものでしようか。
○吉田(賢)委員 それはよろしいでしよう、ほかの方に伺いますから。 そこで建設的解決案についてのあなたのお考えを重ねて伺いたいのですが、今こういうような営利会社の首脳部が国鉄の旧幹部によつて占められておつて、ある営利団体の意思によつてどうにでもできるという関係に置かれておりますが、もつと公共性を持たすように、広く各方面の識者、経験者の意見を求める方向に出ることは、ある意味におきまして東京都内の最大の経済価値のある場所の問題でもありますので、そういつた方法を何か考えつつ、具体的な対策をこの際講ずる必要があるのではないかということが、実はわれわれの頭の中に往来しているのですが、そういう点について何か御意見がありましたら、聞かしていただきたい。
○阿部参考人 その点については前にも申し上げました通り、特に研究したこともないし、そういうことを考えたこともないのです。今あなたがおつしやつたような各方面の識者から、少くともああいうものをこしらえるについては公共的に最も有効に利用されるということについて意見を求めるとか、準備をするという研究が、今度の会館においては非常におろそかで、尽されていないということを感じております。
○吉田(賢)委員 阿部さんに対する質疑はこの程度にいたします。 次に桂木さんに一、二点伺いたいと思います。今阿部さんに伺つた点でありますが、あなたも八重洲駅に待合がないとおつしやつていましたが、あそこに大きな百貨店ができるということになりますと、日曜または退庁時のラツシユ・アワーになりますと、相当混離すると思うのですが、その混雑について何かあの付近の実地も御承知だと思いますが、いかがでしよう。
○桂木参考人 あそこに建てられたものが現実の問題として公共的の部分が非常に少く、百貨店とか、混雑するものばかりつくるということは、いよいよごらんの通りの狭い地面をますます混雑に陥れる以外の何ものでもなく、また現実にどうにもならぬといたしましても、鉄道会館の下側に穴を明けて広場にでもしなければ、百貨店というようなものま、もの辺の混雑ぶりから見て、交通をじやまする以外の何ものでもないという気がしているのであります。
○吉田(賢)委員 さつきのあなたの対策の点でありまするが、地元民と円満なる了解の上計画を進める、こういうことをちよつとお触れになつておりましたが、いろいろと独禁法違反によつて提訴されておる事件も聞き及んでおりますが、地元の利害関係者の犠牲をしないような方法で、今後この対策にいろいろ協力するというようなことについて、何かお考えは持つておられるのですか。その辺はいかがでしようか。
○桂木参考人 現在考えはありませんけれども、さつき申し上げたように、関係官庁であるところの東京都とか建設省とかあるいは国鉄の方々も、もう少し虚心坦懐に腹をつて、われわれの建てたものの中で悪いものはある程度ぶちこわしてでもいいから、とにかくりつぱなものをつくりたいというような誠意のある立場を示していただかなければ、なかなか問題は簡単に解決しない、こういうぐあいに考えております。
○吉田(賢)委員 島田さんにお尋ね申したいのですが、ただいまこの委員会におきまして契約上の問題になつております点は、今あなたがお述べくださいました国鉄法第四十九条但書の不利である場合ということよりも、施行令三十三条一項六号の「契約の性質又は目的が競争を許さない場合」、これを最終的には国鉄の方では主張いたしておることであります。そこで主としてその点について伺つてみたいのであります。国鉄側は、あなたもおつしやいましたことくに公法上の契約行為であつたと最初から主張する。しかしながらいろいろ問答しておりましたり、あるいは文書等によつて見てみますると、そうは言いながらもやはり普通の契約、私法上の契約をしておるがごとき答弁とか文書が実は出て来る。ところで一番重視すべき答弁は、最初阿部さんにも伺つたのでありますが、加賀山という前総裁の経歴、手腕等に信頼しておまかせした、そしてその加賀山氏が引受けて財界人等を誘つて会社をつくつて、株式会社鉄道会館ができた。そこで個人、発起人代表加賀山が今度会社の社長となつて自動的に権利義務の関係が推移して移動されて行つたというのが契約の成立過程、事実なんであります。そこで最初は不利と認める場合という説明も天坊副総裁からあつたのです、不利と認める場合の説明は十分できませんで、今度は不利と認める場合と性質上許さない場合との二本建の答弁になつて来た、その次は性質上許さないということの一本で、不利と認める場合ということをわずかにしりにくつつける答弁となつた。会計検査院の質問に対する答弁といたしまして文書で公にした。そこで当委員会における答弁が整理されまして、性質上これを許さないという今の六号によつてこれをやつたということに答弁はおちついたわけです。そういたしますと、性質上、目的上これを許さないということには相当客観的妥当性がいるだろうということは、われわれ委員会の当初からの論点なんです。加賀山という個人がどんなにりつぱな人であつても、あるいは失礼ですけれども、千年生きる人じやない。あるいはまた株式会社の社長ですから、株主の総意によつていつ退職になるかわからぬのですから1実は当事者は株式会社鉄道会館なんです。そこで加賀山という個人は、株式会社鉄道会館にかわつてしまつたわけです。最初の、人格を信頼した、経歴を信頼した、手腕を信頼したということは、株式会社になりましたから消えてしまつたということに実はなつております。そこで客観的妥当性というものにつきまして一われわれ一はどうも納得しがたい。今先生は令三十三条一項六号の随意契約の道が開かれておるので、そこに逃げ道があるというお説がございましたが、実質上はやはり国の資産であつて、こういう重大な資産と、経済的利害関係、経済価値の非常に重大な場所の使用をめぐつての問題であります。でありますから、やはり法律の趣旨も厳格に解釈して、法がこれを許さないならば法律を改正するという手続までとるべき慎重さがほしいのであります。何かしら既成事実をこの令三十三条第一項六号に当てはめて押しつけて行くような感がするのであります。そこで先生に伺いたいのは、そういうわけでありますので、そういうような加賀山氏という手腕、経歴、人格というものにたよつたという説明を基本にしては、どうも私はりくつが成り立たぬと思いますので、この問題は随意契約でそういうふうにしたということは、先生としてはどうお考えくださいましようか。私の今提示しました資料は、おそらく先生も議事録等をごらんくださつて御承知と思いますけれども、この法律についても精通しておられる方でありますので、ひとつその点につ(ての妥当な御意見を拝聴したい。こう思うのです。
○島田参考人 先ほどから私申し上げておりますように、今回の問題が起つて参りました際においての解釈は、確かに少し広い解釈をとられたということは事実としてあつたと思うのでございます。それがまた問題になつておるのだと思うのであります。その点は私は非常に遺憾だと思う。先ほど申し上げたように、日本国有鉄道法施行令の方でなしに、日本国有鉄道法第四十九余の場合のごときを見ましても、あまりにこれは広義の解釈をとり過ぎておりたということはどうも隠れもない事実じやないかと私思うのでありまして、ただ問題があとの方の施行令の三十二条一項六号の随意契約によつたここは違法であるかどうかという御質問はんでありますが、私は必ずしもこれを違法と見ておらないのでございまして、やはりこれは先ほど申し上げましたように、契約の内容そのものが非常に単純でございません、非常に複雑な内容を含んでおりますので——先ほど私触れませんでしたが、たとえば事業計画がどうであるとか、あるいは財産の区分をどうすべきであるとか経費の負担はどういうふうに区分されてしかるべきかというようなことまでだんだん考えて参りますと、なかなかたくさんの問題がそこに山積をしておるような感じに打たれるわけであります。その上にさらに契約そのものが決して短期の契彼でないのでございまして、相当長期にわたつて相手方に協力をさせるということから考えますと、その性質上競争を許さない場合ということに当てはめてさしつかえないのじやないか、私は先ほど言葉が少し足りなかつたかも存じませんが、最初申し上げたときにおいても、やはりただいま御指摘になりましたところの随意契約問題については、私は必ずしも違法であると考えておらない、あるいはこれは私の個人的の感じかも存じませんけれども、確かに私はそういうふうに感じておるということを申し上げたわけであります。
○吉田(賢)委員 あなたは交通の権威であらせられるのですが、今後日本の交通政策上、一兆億円の資産を持つたこの国鉄が、個人との間に重大な契約をひそかにして、随意契約は複雑だから、困難だから、いろいろの内容を持つておるのだから、法の競争を許さないというような解釈をしましたときには、私はこれを端緒としましてたいへんな弊害が生ずると思う。ゆえに国鉄法の四十九条によりましても、公開の入札に準じて申し込ますことになつております。さらに公正な協議を経るということになつております。ですから、準じて申込みをさせ、公正な協議という慎重な手続を経ることになりますので、私は、ひそかに前歴者、前幹部にまかす、こういうようなことは、この際禁断して、四十九条を厳格に解して行つても公正な協議をする機会があるのですから、広汎な内容の契約であろうと、私は国家のため、国鉄のために弊害もなく妥当な契約をなし得ると思います。そういうふうに解すべきものじやないのでしようか、いかがでございましようか。
○島田参考人 四十九条は御指摘のごとく、確かに精神はそこにあると思います。またそうでなければならないと私も思うのでありますが、但書がついております以上は、やはりそれが、その解釈の場合になつて来ると私は思うのでありまして、但し云々と出ております以上は、その場合も絶対にないわけではない。しかしもしそういうことが、国有財産の処理にあたつて非常に弊害を将来伴うおそれありということでございますならば、むしろ法律自体を改正いたしまして、かかる道を阻止することが、私は一つの方法ではないかと思うのでございますが、今の場合においては、やはりこういう道がある以上、それは場合場合においての事実上の判断によつて、いずれの道を選ぶべきかということを、その場合について、定めるよりほかはないのではないかと私は考えております。
○吉田(賢)委員 これは御承知と思いますけれども、性質及び目的が随意契約、競争を許さないというあの規定は、会計法二十九条にもございますし、それから明治以来の幾多の勅令によりましても、また必要が生じた、また必要が生じたで、数十の例があつたと思います。これが会計法の沿革から見ますると、最終的に集約せられてあの規定になつたと思いますが、そういたしますと、やはり国鉄自身の管理上また交通の今後の発展上、やはり相当厳に解すべきものは解し、また適用を広げるべきものは広げるというふうに、私どもはこういう問題が起つたことを契機に、これらの問題の扱い方について、法律についても、相当厳格に改正といいまするか、適用の具体的なあやまちのないような措置も必要と考えますが、交通政策の法的方面からごらんになりまして、いかがお思いになりましようか。
○島田参考人 ただいまの最後の御発言は、私はその通りに考えております。法律改正も場合によたら確かにお考えいただいてけつこうだと思います。またできますことならば、やはりこういう道がある以上、これはそういう場合があり得ることを一応考慮において、四十九条の但書というものは少くともここに現われておるのじやないか。もしそういうことが最初から絶対にないはずだ、またあつてはならぬということであるならば、但書は、ここにもともとなかるべきはずではないかと私は思つております。でありますから、そういう但書をつけることによつて、御指摘のごとく、弊害も多少現われるのではないかという懸念も確にあるわけでございますから、やはりこれは、国有財産処理についてもつと厳格にする意味におきましては、但書をむしろ削除なさつたらどうかと思います。あるいはまた場合によりましては、かりにこれをつけておきましても——そこがむずかしいところでございましようが、きわめて厳格なる解釈を常にとつて進むというその態度は、御提案の通り、私は心から賛成の意を表したいと思つておるところであります。
○吉田(賢)委員 さきに本契約は公法上の契約にあらずして私法上の契約と解することが妥当であるという御意見を拝聴いたしました。そういたしますと、実はビルと高架線との中間に連絡小屋という鉄骨の建物があるのであります。八、九の将来線に該当する場所でありますが、これが数十坪あるのでございます。この鉄骨の建物が鉄道会館の所有に帰属いたします。 それから、その次に第三者の各商店が鉄道会館から賃借りをいたしまして場所を占有いたしております。しかしていずれも数十万円か数万万円を支払いましてもうすでに経営をやつておるのであります。こういうように第三者なり鉄道会館は、当然国鉄に対して私法上の、すなわち民法及び借地法その他の民法的な賃借権及び賃借権に類する権利を取得する。そういたしますと、鉄骨の永久建物ということになりましたら、借地法などによりましたら六十年になつてたいへんなことになりますので、その辺についてはやはり相当今日から用意をしてかからねば後日権利義務の紛争の種を残すのではないかと思いますが、その点はどうですか。
○島田参考人 その点は御指摘の通りだと思います。これを公法上の契約と解すれば今おあげになつたような問題の処理は非常に簡単だと思いますが、これは少し無理ではないかと思つております。やはりこれは双方に主張はございましようけれども、多数の意見として私どもが受取つていい方は、これは私法上の契約がその内容になつておるのだということの方が、私はマジヨリテイの意見でマイノリテイの意見ではないと思います。そうなりますと、将来相当長期間にわたつて相当の厳格な態度を持つことが必要ではないかということは御指摘の通りだと考えてお参ります。
○田中委員長 ちよつと島田参考人にお伺いしたいのですが、学校の先生でいらつしやいますから、生徒ということについては相当関心を持つておられると思います。この鉄道会館の中に使つた金は、田端、上野間のレールの改善費、駅の改善費を相当使つておるのです。ところが御承知のごとく、昨年でありましたか一昨年でありましたか、あの日暮里のフリツジが壊れまして生徒があれだけ死んだ、ああいうような犠牲があがつておる悲劇をごらんになると、大学の総長さんとして、鉄道会館を建てるためにはああいうものは死んでもいいとお思いになりますか。それともやつらはひどいとお思いになりますか。そういう金を使つてひどいことをして、あれだけのかわいい子供を殺して、やつらはひどいとお思いになりますか。
○島田参考人 委員長さんからのそういう御質問なんですが、確かに私どもの方の大学の一人があそこで犠牲になつておりますので、私はその点非常に重大な問題であると考えております。できることならば、やはり委員長がおつしやるように、ある特殊の目的のために非常なりつばなものを他の犠牲においてつくるというような、重点の置きどころを誤るような施設の充実の仕方は、私は十分に考えてもらはなければならぬ。これは委員長のおつしやる通りだと思います。
○田中委員長 あれを直す予算をこちらに使つて直さぬでおいたから、そういう犠牲が起きた。 それからもう一つ総長も相当お年のようですが、東京駅の鉄道会館の人、及び鉄道の人を調べると、乗客本位だということを言つているのです。ところが写真をとつてみますと、これだけ混雑してすわるいすがなくて、皆足を棒にして立つたり、トランクを下にしですわつたりしているのだたきさんある。それをああいうものを建ててどんどんいい店にして、店員までりつぱな服装であそこに腰かけているのに、お客だけがこういう犠牲になるような経営をごらんになつて、総長とされては、鉄道というところはずいぶんひどいことをするところだとお思いになりますか、それはあたりまえだとお考えになりますか。
○島田参考人 委員長の持つていらつしやる写真がどういう旅客でございますか存じませんが、ただ都心の中心部における旅客輸送という問題は、そういう現実の問題を離れまして、一般論といたしまして、これが非常に取扱いにくいことは確かな事実だと存じます。どれだけ施設をよくいたしましても、この旅客公衆を上手にさばきますことは、都市の中における交通問題として非常にむずかしい問題の一つだと心得えておるのでございます。たとえばニューヨークのごときは、あのマンハッタンの平行線に、また高速度の地下鉄道が走つているにかかわらず朝夕の混雑時刻におけるところの車内あるいはプラットホーム、駅におけるところの混雑いうものは、なかなかこれを解決することがむずかしいというようなわけでございまして、確かに委員長のおつしやるように、一面において何らすわる所もない。こういうふうに列車の出発を待つ方々がたくさんおるということを解決することは、これは当然のことだと思うのでございますが、同時に都市に集中いたします、あるいはそこに集散いたします旅客の数というものが、どれほど鉄道の施設をよくいたしましても、これを根絶せしめることが至難の業であるということも、一応私どもとしては、これは交通論上の話でございますが、考えておかなければならないと思うのでございます。但しおつしやるように、確かにこういう写真に出ておりますような、これはおそらく通勤旅客ではないでございましよう。長距離急行列車その他を待つておる方々が、すわるべき場所もな上にこういう臨時の腰かけの上に長い時間待たされるというような状態は、でに得る限り解消させるということに努めますことは、これは私どもは当然だと考えております。
○田中委員長 それではちよつと桂木参考人にお聞きしたいのですが、あそこに十二階の建物を建てるということを、鉄道会館が主張しておるのです。ところが私らの調べたところによれば、一旦区画整理したのですから、あれを再び区画整理をするようなことは、今までの例としてないのです。そうしますと十二階の建物を建てるということになりまずと、前を立ちのきさせるのです。一旦区画整理をしてあそこに許したものを立ちのかせるということは、法的にいつてもなかなか困難です。予算面からいつても、何の予算もないのですから、やはり国会を通してそういうぐあいにやりますと、予算の面も相当重要になつて来るのですが、こういうようなことが一つと、いま一つ鉄道会館が十二階を建てても、あれを使用するのは貸間、貸室、そういうものに使うのです。今まだ借り手がないのです。一方は商売をして、資本をかけてあそこでやつておるのです。こういう点を考えたとき、あくまで鉄道会館の言うように、十二階を建またその他の経済上から見て至当なのか。そんなものを建てないで、八階なら八階、七階なら七階にしまして、そういう人に迷惑をかけないようにするのが至当だとお考えになりますか。また火災等がありました場合に、今東京都の消防車のはしごでは、八階以上のはしこがないのです。そういうような一関係も非常にあるのですから、こういう点について、もし事故があつたときに、それを救済することができない、救済する設備もない、火を消すようなはしごもない、上ることもできない、ポンプも八階しか水が届かない、こういうような状態になつておるのをごらんになつて、一応参考人としてどうお考えになるでしよう。
○桂木参考人 参考人としては、まことにふらち千万なことだと思うのでございまして、現実の問題として、駅舎、駅舎というけれども、駅舎としては少くとも三%しか建てないで、ほかのところがデパートになつたり、あるいは料理屋や旅館になるようなばかげたようなことだけは、東京駅の玄関に許すべきでない。聞くところによりますと、西欧その他西ドイツなんかにおいても、そういうつまらぬことはほつておいて、国鉄総裁の言われておるような輸送力の増強とか、線路をつけることに一生懸命になつておりまして、現実の問題として、西ドイツなんかにおいては、まだ十分な駅舎も建つておらぬというような現状を聞くにつけても、ただ単に自分らがもうかるところだけに何でもかんでもいいから無理をやつて、一日も早くりつぱな駅というよりも、自分らの利益になるようなものを建てたいというようなことは、どう考えても許すべきでない、こういうふうに考えます。
○田中委員長 それでは委員の質疑を許します。杉村沖治郎君。
○杉村委員 私は島田総長に一点だけ伺いたい。たいへん時間もおそくなりまして、お急ぎのようでありますから、きわめて簡単に伺いたのですが、先ほど総長のお言葉によりますと、国有鉄道法の四十九条並びに施行令をお引きになりまして、自由契約もでき得る、こういうようなことでありまして、いささか行き過ぎではなかろうかというような御意見もあつたのですが、さらに私は総長に具体的事実を申し上げて、そして総長の御意見を伺いたいと思うのです。と申しますことは、本件の契約が複雑多岐にわかれておりますことは、私も当初から意見を述べておつたのでありまして、総長の言われる通りでありますが、まずその契約が公法上の契約であるとか、私法上の契約であるとかいうことは第二の問題といたしまして、まず随意契約可なりという論に立脚いたしまして、次の事実があつてもそれでよろしいか、こういうことを尋ねるわけなんです。それは長崎惣之助君は国有鉄道の総裁であります。一方株式会社鉄道会館というものは、これは御説明申し上げるまでもなく利益追求、いわゆる利潤を目的とするところの営利会社であります。この営利会社の大株主はだれであるかというなれば、すなわち国有鉄道総裁である長崎惣之助君がだれよりも大きな株主であります。社長加賀山氏といえどもあるいは専務立花氏といえども、この長崎惣之助氏の息がかからなかつたならば社長となることもできない、専務となることもできません。しかしその加賀山社長を国有鉄道総裁長崎惣之助氏がみずから選択して、そうしてここに契約を結んだということは、一方においては国有鉄道におけるところの総裁としてきわめて善良なるところの役人として公務を遂行しなければならない。しかるに一方においては利潤追求の会社の大株主として社長も専務もこの人の息がかからずば社長にも専務にもなれないというような代表的な株主であつてみれば、その株八会社のためにきわめて有効な利潤追求をしなければならぬ地位にある。かくのごとき一方においては代表的利潤追求の人物であるものが、また一方においてはみずからは国家の代表的機関であるものが、こういうような、たとい随意契約がよろしいとしても、こういう随意契約をすることがはたして適当であるかどうか、まずこの点を伺いたいと思います。
○島田参考人 ただいまの御質問にお答えいたしますが、これはやはり先ほど吉田委員から御質問がございましたように、退官した官吏の方がその関係の事業にタッチしていいかどうかという根本論にまでさかのぼらなければいけないのじやないかと思うのでございます。むしろ私は今の官吏の諸君が現職をお離れになつたならば、ある一定の期間は、関連のあるところへはお入りになることはできないような一つのシステムが日本にできることの方が、私は将来のためにもけつこうじやないかと思うのであります。ただ現在そこまであらゆる場合においてできておりませんので、今御指摘のような場面もときどき出るのではないかと思いまして、やはりこれは将来の問題として十分考えなければならぬ問題の一つである、こういうふうに考えております。
○杉村委員 ただいまの御意見は私が尋ねましたことより少しピントがはずれておるようにうかがえるのでありまして、私が伺つておるのは、前官であつたとかなかつたとかいうことは別個の問題でありまして、少くとも利潤追求の代表的大株主が、一方の契約の当事者であり、しかも一方自分は国家の代表的機関である、こういうものがそういう契約をするということは私は適当でなかろう、いわゆる前官であつたとかなかつたとかいうことは別個の問題であります。さて今の点につきましては、次の点についてなおつけ加えて御意見を拝聴したいと思います。さらに私は長崎惣之助氏が加賀山氏を非常に信頼して推薦したというのでありますが、なお参考までにその事実を申し上げますなれば、加賀山前国鉄総裁が就任中に、日本交通公社に対するいわゆる鉄道切符の売代金——今日までに十数億の金をまだ納めておらない、さらに日本通運株式会社においては、今日、八月現在におきまして四十九億数千万という金がまだ未納になつております。かくのごとく、鉄道の経済というものを手を入れてみまするならば、きわめてずさんきわまるものがあるのであります。さらに一面加賀山文雄氏は、御承知のように、桜木町事件において辞職をなさつた人である。こういうような、いわゆる総裁としての職責遂行上においてわれわれは十分これを検討追究しなければならないような人である。さらにこの株式会社鉄道会館の資本はわずかに四億四千万であります。しかるにもかかわらず、ここに建設されるところの事業は、加賀山之雄氏の言をもつてしますと三十二億であります。最初の計画は二十六億数千万ということになつておりますけれども、今日では三十二億数千万というところの莫大なる工事費を要する。それにもかかわらず、一方、この株式会社鉄道会館というのはわずかに四億四千万であります。かような四億四千万しかないところの資本を持つた会社から国有鉄道がこの工事を請負つて工事人に仕事をさせるということはいかに危険であるか。もしこれが反対に、この四億四千万しかない会社がこの工事をするとしたならば、容易にこれを工事人が請負うことはないでありましよう。こういうようなことを長崎氏がこの会社と契約して工事を遂行して行くということは、この契約が公法上の契約であるか、私法上の契約であるかということは抜きにしまして、これを随意契約、すなわち四十九条の、この人とこれを契約することが競争入札によるところの契約をするよりも有利であるという点はいずれの角度から見ましても見られないと私は思うのであります。かような観点に立つても、なおこの随意契約が適当であるとお考えになられますか、いかがでありますか、その点御意見を伺いたい。
○島田参考人 私は決して適当であると先ほど申し上げたわけではないのでございまして、但し随意契約を行いましても、決してこれが違法であると私は考えておらない、こういうことを申し上げたのであります。いろいろ実事をおあげになれば遺憾の点のありましたことは、これは私といえども当然認めなければならないと思います。この点はやはり将来の問題も多々ございましようから、国鉄としても大いにみずから反省をいたしまして、直すべきことは虚心坦懐に直して行かなければいけないということはお説の通りだと思います。 それからもう一つ、先ほどの交通公社の問題、その他の会計の方面についてまだ整備が十分行つていないのではないか、こういうお話は確かに一応ごもつともであるのじやないかと思うのでございますが、ただ私が思い起すところから申し上げますならば、おそらくあれは占領政策の一部として、進駐車がおりました当時は、乗車券の発売につきまして交通公社が行いました際に、その手数料を支払わせるということはよろしくないのだ、むしろそれは宋車券を購入する人から直接払わすべさものであるというような見解をアメカリ側は持つておつたように私は了解しております。しかしそれでは事実なかなか乗車券の発売ということは事天上の問題としてできがたくなると思うのでございまして、それが禍根で“ざいましよう、今日までまだ整備が不十分であるというところは多少あるように私は見ておるのでございますが、これもお説のように、だんだんと直すべきところは直して行くということが適当である、これは私はかたく信じておるところでございます。
○杉村委員 あといま一点だけきわめて簡単にひとつ伺いたいと思います。この株式会社鉄道会館の予算関係というものは国会に一つも現われておりません。そこで私が当委員会において質問いたしたのでありまするが、その工事費というものは、先ほど委員長が言うたように、いわゆる鉄道の線路の増設費及び全国の駅舎の改築費から使つておるのであります。それで私は、全国の駅舎が今でも現に全国で——四谷でもプラツトホームがあのように屋根もない、雨が降れば雨ざらし、夏でも炎天下にそのままでおる、こういうような状態でありまして、日本の鉄道の権威という上から言つて、東京駅だけを、いかに表をりつぱにいたしましても、地方に行くと駅の便所も満足なものがない、休息するところもろくなものがないというような状態では、決して私は日本の鉄道の権威というものは世界に誇ることができないであろうと思う。でありますから私は先立つて聞いたのですが、この全国の駅舎の改築費、路線の増設費というものは、いわゆるつかみ予算をとつたのであるか、それとも全国の各駅舎から申請を求めて必要に基いてこの予算を組んだのかと私が聞いたところが、全国から必要に迫られたところの申達に基いて予算を組んだのである、こういう御答弁なんです。しからば何ゆえその方のことをやらないで、しかも国会の承認を経るべき予算の上に現わさないで、あのような社会から非難攻撃を受けるところの株式会社鉄道会館の工事などをやるか、こういうことを私は尋ねたのです。かつて昔は、日本の鉄道というものは、御存じのように、時計がなくてもいい、汽車を見れば時計がなくても時間がわかるというくらいに世界に非常に権威を持つておつたのであります。それが今日では、汽車に乗つておりましても、あなたどちらの汽車に乗るか知りませんが、東北線などへ行きますと、乗つておるとぎちぎち音がして、今にも分解しやせぬかと思われる汽車する運行さしておる。こういうときに、ただ東京駅だけをりつぱにしたところで決して日本の鉄道の権威というものは増さないだろう。それよりも昔のように、日本の汽車を見れば時計がなくても時間がわかるというようなぐあいに、鉄道の運行をしたり、並びに地方におけるところの駅舎その他をりつぱに改築する方が、東京駅のみをりつぱにするよりもいいのじやないかと考えますが、ことにあなたは鉄道に御経験の深い方だとおつしやいますが、いかがでありますか、伺いたい。
○島田参考人 これは先ほどの委員長の御質問のときにお答え申し上げたときにも触れておいたのでありますが、重点的にある箇所に非常にたくさんな設備を完備するということはむしろ避けなくちやいかぬじやないかということを私は申し上げておるのでございまして、ただいまの御質問のように、あまりに一方に片寄らないで、全国的順次施設を改善して行くという方向に向うべきであるということは確かに御説の通りだと私は信じております。
○藤田委員 簡単に一、二点お伺いいたします。先ほどの島田先生の御意界の中に、最後の結論として、運輸委員会の決議に賛成であるという御発言がございましたが、この決議の第一項に、政府は国鉄に対する監督権の強化云々というのがあります。私たちは、終戦後占領中にできましたこの公社制度というものに対して、本質的にまだいろいろな疑問と不安を抱いておる。こういう点からして、今回のような問題が派生しやすい危険もあるのじやないかということを考えておる一人でございまして、交通法の権威である参考人が監督権の強化を言われるということになりますと、国有国営に移行するのではないかという懸念も感ぜられます。現在の公社制度には幾多の欠陥もありましようが、長所もあります。むしろうんと働いて一般会計にどんどん黒字を入れてもらい、国家財政を救うということがこういう公社制度妙味じやないかというふうに考えております。そういう関係からしまして、この決議の第一項にも先生の御意見としては無条件に御賛成であるかどうかということと、公社というものに対するお考えもこの機会にお伺いしておきたいと思います。
○島田参考人 ただいまの御意見ですが、私は、運輸委員会の中間的結論というものがまず妥当なところだと先ほど申し上げたのであります。ただ、今の藤田代議士の御質問でございますが、これを変じて国有経営にもどすべしというよつなことを実は考えておらないのでございまして、むしろ公社制度の美点をますます発揮させるように指導して行くべきものではないかとすら私は考えているのでございます。ことにこの一般会計の方にその利益をどんどんつぎ込んで行けというようなお話は、私は現在の日本といたしましてはむしろその方がいいんじやないか。もつともこの国有国営論あるいは私有私営と申しますものは、学問の上におきましても、長年非常な論争の的でございまして、一概にいずれがよく、いずれが劣つているということを申し上がることは、私は非常にむずかしいと思うのでございますが、現在においてはやはり公社制度をいかに正しく導いて行くかということで行きたいもんだということと、それから私はもう一つそういうことを申し上げる根拠は、あまりに朝令暮改ということを避けなければいけないのじやないか。たとえばこれは交通の問題ではございませんけれども、私ども大学におりますと、戦後の教育制度が非常にかわつて参りまして、何か六・三・三・四の制度であるとか、ことに新制大学そのものについての疑義もあるような感じがないわけではございませんけれども、一応日本がそれを採用いたしまして出発した以上は、やはりこれをいかにしてその長所を発揮せしめ、短所をためて行くということで進まなくてはいけないものではないかというふうな考えを私は持つておるわけでございまして、同じことがこの鉄道の経営形態につきましても、同様に私は考えてしかるべきものじないかといつたような感じを持つております。
○藤田委員 もう一点で終りますが、御存じのごとく、国有鉄道法によりすると、理事制度になつております。現在十二名の理事によつて大体執行の最高責任を遂行いたしております。そのほかにいわゆるアメリカばやりの委員会制度がございます。そのほかに運輸省が監督いたしております。それで厖大な二千億以上の歳入をあげております国鉄に対しまして国民が監視をするには、どうしても国会の目が光るという範囲内でなくてはなりませ先、そのためには現在国鉄と国会のつながりというものは全然ございません。大体運輸省が国会とのつながりを持ちまして国鉄に連繋する。ところが今回の問題ではつきりしましたことは、その連絡が全然なつておらぬわけでございまして、私は運輸省のあの弱小なる機構をもつて強大なる国鉄を監督するということは、これは現実に不可能である。そういう機構を残しておくからいろいろな問題を発生するのではないかと考えておる一人でございまして、この観点からしまして、何か監理委員会あるいは国鉄の監督あるいは理事の会議制、こういう問題に関連しまして、長年交通法を研究されている先生あたりの独得な構想でもあれば、この際率直にお聞きいたしまして、委員会の審議の参考にしたいと考えております。
○島田参考人 藤田さんのお説きわめてごもつともだと思うのでございます。私は最初監理委員会ができました際に、私はもつと大きな権力を監理委員会が持ちまして、ほんとうの公正な立場に立つて鉄道を指導して行くという性格を与うべきはずであつたのではないかと思うのでございまして、先ほど他の委員の方から御発言がございましたことく、監理委員会制度を一体どう考えるか、阿部先生がこれにお答えになつていらしたようでございますが、私はアメリカ合衆国の鉄道が、これは私有私営鉄道でございますが、御承知のインターステート・コマース・ヨミツシヨンによつてかたく監督を受けておるというあの実情などを見ますにつけましても、私はやはり今藤田さんの御指摘のごとく、もう少し強力な監督態勢というものが委員会制度によつてでき上り、それはある意味において国会との連繋もあつてしかるべきものじやないか、この点は私はつまたく同感を禁じ得ないような気持を持つておるわけでございます。
○柴田委員 島田先生にお尋ねいたしますが、運輸調査局というのが国鉄の中にございまして、この問題に対しましてもいろいろ当委員会で今後審議の状況が続くであろう、こういうことを想像しておりますが、この運輸調査局に御関係があるのかどうか、この一点を承りたいと思います。
○島田参考人 私自身として確かでございます。運輸調査局は、御承知のように、鉄道関係、これは鉄道のみに限らないのでございますが、広く一般交通論関係の諸問題の委託を受けて調査をいたしまして、そしてこれを一般にも発表しております。「運輸と経済」という月刊の出版物も出ているわけでございます。私自身はその創立の当時からこれに関連を持つております一人でございますので、御質問通りでございます。
○柴田委員 それは別といたしまして、そういたしますると、運輸調査局に対しましてはわれわれわ別途な調査を今進めているのでありますから、今後に譲つていただきたいと思いますが、私どもは最初鉄道会館というものが創立いたしました当初資本金が一億一千円と記憶いたしております。そういたしましてそのうちの一億が共済組合の出資である。一千万円だけが他の人々の出資、こういう形になつておりますが、一億一千万円の資本のうちの九十何パーセントかを長崎総裁が理事長である共済組合が出資をいたしまして、この会社ができた、こういう根本的な問題になるのでありますが、これに対しまして島田先生は、妥当な創立であつたというお考えでございましようか。この一点を承りたいと思います。 もう一つの問題は、国鉄の本来の使命と申しますのは、常識で判断いたしましても、旅客の交通の迅速をはかる、あるいはまた貨物の輸送に対しまして非常に便宜をはかる、これが本来の使命だとわれわれな考えておるのでおりますが、現在大きな問題になつておりまする鉄行会館は単に小部分だけが駅舎でございますけれども、九十六、七パーセントというものはビルデイングであり、あるいはデパートである。こういう形の駅舎であるのでありますが、こういう駅舎が将来民間資本を導入して各地にできて来る、こういう形のものははたして妥当なものであるかどうかということを、法律論でなく、常識的に承りたいと思います。
○島田参考人 ただいま二つのお尋ねがあつたのでありますが、前者の方は私どういう事情でございましたか、御指摘のごとく、もつとほかの方法がとれないならばよりいいやり方であつたろうということは確かに考えられると思うのでございます。しかし実際問題としてどういうふうないきさつでそういうことにむつておりますか、この点私は詳しくわかりませんので、あるいは十分な御答弁をいたすことが不可能であるにとを私はたいへん遺憾に思うのでございます。 それからあとの方の二番目の問題でございますが、建てられましたビルディングの大半が駅そのものの場所でなしに、ほかのもののために使われるのじやたいか、そういうことが各地に起つているがどうかということであつたと記憶するのでございますが、これは見ようでございまして、理想から申しましたならば、現在問題こなつておりますところの駅そのものに使用されております場所があまりに狭いということでございますならば、あるいはこれは計画が多少誤つたところがあつたのではないかと思います。しかしおよそ大都市の終端駅においてかなりの程度にまでいろいろの設備を充実いたしますことは、いわば一つの世界的の大勢であるのではないかと私は思うのでございまして、頭からかかるものはつくつてはまことによろしくないのだということを うことは、非常にむずかしいのではないかと思うのでございます。やはり鉄道の建設を考えて、利用を考えて参りますと、どうしても大都市と大都市を接続いたします線路というものが一番の大きな幹線になつて参りますことは、これはどこの国での同じ道程をたどつておつたのでございます。従いまして、そこに集散をいたします旅客の数というものは、他の支線関係に比較いたしますならば、一段と多数を占めるということも実際の問題であると思うのでございます。そういたしますと、やはり旅客といたしましても、あらゆる便宜を終端駅付近に求めることは、これは私は当然なことではないかと思うのでございます。その便宜を一方において考えるというその根本的考え方において、私は誤りはないと思うのでございますが、ただ問題は、つくられました一つのビルデイングの中のどのくらいのパーセンテージが鉄道そのものの旅客輸送に割当てられ、またどれだけの部分が他の意味において使われるか、この点がやはりわれわれとしても一応考えなければならぬ問題であろう、こういうふうに私は考えるのでございます。
○柴田委員 その問題が大きな問題だと思いますが、たとえば今の東京駅舎の状況を見ましても、写真でもごらんになりましたように、一般乗客が実際すわれるところすらない、ああいう形において行われておる。あるいは池袋の駅を見ましても、日本停車場株式会社というかつてのやはり鉄道の幹部諸君がつくつた会社ができ上つて、それが停車場の中心的な建設者になつておる。それに対しましてやはり国鉄は大きな援助を与えてつくり上げておる。あるいは大阪を見ましても専門大店という形がございまして、きれいにはやつておりますけれども、その契約の状況を見ますとどうも納得のできない方法を講じておる。どの一つを見ましても国鉄の経営そのものがまつたく乱脈をきわめておるとしか判断できないのであります。こういう形が全国的に波及いたしまして——国鉄の財産は国民の財産だと一般は認識しております。しかるにこれに対する監督権といたしましては、運輸省の監督権というものも非常に弱体である。こういう点をいかようにお考えでございましようか。
○島田参考人 この点は先ほど藤田さんの御質問にお答えいたしましたように、監督そのものはさらに厳格にすべき性質のものであると私は考えておるのでありまして、弊害が起りますことはお互いまことによくないことでございまして、国民一般が納得し得るような正しい道をこれから開拓をして行くことは、これはお説のごとく確かにその通りに私どもとして進まなければならぬとこう考えております。
○柴田委員 最後に伺いたいことは、これも法的な問題ではございませんが、たとえば日通という大会社があつてその社長の早川さんはかつての国鉄の幹部である。あるいは交通公社にいたしましても会長の高田さんはかつての国鉄の幹部である。そういう形の傍系会社は百に余るほどできておるのであります。小さな末端に参りますと、印刷会社もそういう形のものがある。あるいはその印刷会社から印刷をさせておりまして、その価格を調べてみますと、一般市販の三倍、四倍という価格で物を仕入れておる。こういう問題は当委員会におきまして枚挙にいとまないほど指摘をされておるのであります。こういう点も単に法律的にさしつかえなければ何をやつてもいいのかと、こういうような問題でございますが、法律的な問題でなしにこういう傍系会社のあること自体もまつたく奇怪なものでありますが、これに対していかようにお考えでございましようか、御意見を承りたいと思います。
○島田参考人 これはひとり運輸省という問題だけでなしに、一般にわが国ではそういうことが少し行き過ぎておるのではないかと思います。できましたならばやはりこれは改めるにしくことはないと考えております。そこで私は先ほど申し上げたように、少し的がはずれたという御批評があつたのでございますが、やはりこれは常識的にこうあるべきだということだけでおそらくためられるかどうか、私はそこをむしろ疑問に思うのでございまして、法制上もそういうことがおのずからなし得ざるような制度を日本につくることが必要じやないかということを、私は先ほど他の委員の方の御質問にお答え申し上げたような次第でありまして、ただいまの御質問に対しても私はやはりそういうことがなし得ざるようなシステムをつくつて行くということでなければいけないのではないかとこう考えております。
○山田(長)委員 島田先生にひとつ伺いたいと思います。国民としてどうしてもこの問題で納得できない点は、国鉄という名目を利用して会館ができ上るわけですが、この莫大な利益は、結末において国鉄の幹部とそれからさらに国鉄に前に籍を置かれた人たちとによつて利益が瀧断さることになると思います。そこで何とかこれを私たちがとの問題を国民に納得させるためには、国鉄の幹部やそれから旧国鉄の人たちによつて利益を壟断されるのでなれて、新たな何か公益法人的なものがしの際輿論にこたえるのに出発するここができないものか、こういうことを行えるわけですが、この点について何か国民の利益になるような方向にこの会館を持つて行くことができないものかどうか、これをひとつ伺いたいと思うのです。
○島田参考人 できれば非常にけつこうだと思うのですが、私は今即座にそれじやこういう案をもつてするならば確かにこの問題は国民全体が納得し、だれが見ても正しい形だということを私は考えることは非常にむずかしいと思うのでございまして、理論としては御指摘のごとく確かにそうあつてくれたらばけつこうだろうとその点は私も少しも異論はないのでございます。ただしかし、いかなるかつこうにおいてそういうことをなし得るやということが実際問題となつて残るのではないかと思うのでございまして、大幸にして私はこういうかつこうにするならば、この問題はただちに解決し得るのだという道を考えますことは、非常に私はむずかしいように思うのでございます。
○山田(長)委員 この計画が真に首都にふさわしいものであるという計画で出発している点については何も異存ははいのですが、幾度か今まで言われておりますように三%くらいしかとにかく国鉄の関係としては利用されないで、あとは映画飢になつたり、ホテルになつたり、飲食店になつたりあるいはその他の売店になるわけですが、それではたして東京駅の玄関口として首都にふさわしい玄関になり得るものかごうか、こういう点が非常に私たちとしては納得できないのですが、その点についてどんなものですか。
○島田参考人 先ほどから繰返して申し上げておるように、その二つの意味——国鉄自体が使う場所とそれ以外の場所に供せられる場所のパーセンテージが片寄り過ぎていることは御指摘の通り確かにそうだろうと思う。そこに問題が生じて来たと思うのでございまして、できましたならば、さらに国鉄自体がそこで用い得られます場所を拡大いたしますことは、この問題を解決するために確かに大きな一つの機会をつくるということだけは間違いないことだと思うのでございます。百分の三——私はよくパーセンテージを存じませんが、先ほどから御指摘のごとく言われておりますのは、百分の三にすぎないということは、少し駅そのものといたしまして使われている場所が少なすぎたのではないかということはこれは御同感でございます。
○田中委員長 別に御質問がなければ、他の参考人の出席がありませんので、午前中の調査はこの程度といたします。本日は長時間にわたり参考人各位から貴重な御意見を伺わせていただきましたことを委員会を代表いたしまして感謝いたす次第であります。御苦労さまでした。 午後一時半から引続き委員会を開きます。暫時休憩いたします。 午後零時五十九分休憩 —————・————— 午後二時十五分開議
○田中委員長 午前に引続き決算委員会を再開いたします。 審議に入るに先だつてこの際お諮りいたします。理事山田長司君より理事を辞任いたしたい旨申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議ないものと認めます。よつて辞任を許可するに決しました。 これより理事の補欠選任をいたしたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議ないものと認めます。よつて柴田義男君を理事に指名いたしました。
○田中委員長 まず本日の証人及参考人について申し上げます。前回委員会において決定いたしました証人として、株式会社鉄道会館専務取締役立花次郎君が成規の手続を経て本日ここに出頭いたされました。 また参考人として、株式会社鉄道会館社長加賀山之雄君を指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 次に、本日の委員会運営の順序についてあらかじめ申し上げておきます。 まず立花証人の証言を中心とし、さらに参考人または国鉄関係者の意見を求め、順次議事を進めて行きたい、かように考えております。証人尋問に関しましては、慣例によりまして、最初委員長より総括的発言をなし、その証言を求めました後に、続いて委員各位の発言を許したいと存じますから、さよう御了承願います。 なお尋問事項はなるべく重複しないよう、簡潔にいたされ、議事の進行を円滑にいたすよう、つとめて御留意のほどをお願いいたします。 それではこれより株式会社鉄道会館に対する鉄道用地貸付等に関する問題について証人から証言を求めることにいたします。 出頭されました証人は株式会社鉄道会館専務取締役立花次郎君に相違がありませんか。
○立花証人 はい。
○田中委員長 証人にはあらかじめ文書で通知いたしておきました通り、株式会社鉄道会館に関する件について証言を求めたいと存じますが、証言を求める前に一応注意を申し上げておきます。昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人は証言をする前に宣誓をしなければならないのであります。 証人がこの宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が、証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者、及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または蒔肥の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられ、かつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一応このことを御承知になつておいていただきたいと思います。 では、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓求めます。御起立を願います。 宣誓書の御朗読を願います。 〔証人立花次郎朗読〕 宣誓書 良心に従つて、真実を述べ、何事もかくさず、また何事もつけ加えないことを誓います。
○田中委員長 それでは宣誓書に署名捺印してください。 〔証人宣誓書に署名捺印〕
○田中委員長 これより証言を求めることになりますが、証言は証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときはおかけになつていてよろしゆございますが、お答えの際は御起立を願います。 それでは証人にお尋ねいたします。証人が国鉄在職中施設局長に就任し、かつその職を辞したのは何年何月であつたか。株式会社鉄道会館の発起人となつたとき及び証人が会館計画立案の専任者に選任されたときはそれぞれ何年何月であつたか。だれが発起人に勧誘したのかお答え願います。
○立花証人 お答え申し上げます。退職いたしましたのは昭和二十七年三月末日でございます。それから発起人になりましたのは、ちよつと日にちははつきりいたしませんが、私の記憶が正しいといたしますれば、大体二十七年の七月末ごろではないかと存じております。それからなお発起人になれと奨められましたのは加賀山氏からであつたと存じております。
○田中委員長 もう一つ、施設局長に就任されたのはいつごろですか。
○立花証人 これも記憶がはつきりしておらないのでございますが、施設局長を大体二年半やつておりましたから、昭和二十四年の九月ごろではないかと存じております。
○田中委員長 次にお尋ねいたしますが、鉄道会館の建設計画は、証人が国鉄の施設局長時代にみずからその構想を持つていたのではないか。そうでなかつたとしたら、その構想者はだれであつたか。それをどのような形式でだれが総裁に進言し、会社を設立する段階となつたか。詳細にお答えください。
○立花証人 私が国鉄に在職しておりますとき、今日のような鉄道会館の計画は全然ないのでございます。それからどういうような形式でこれが計画されたかというお尋ねでございまするが、これは国鉄の方に八重洲口駅舎建設委員会と申しましたか、そういうような名前の委員会ができまして、そこで大体の原案をおつくりになり、それを加賀山氏以下私どもが民間側の立場として、会社として経営するためにはどうしたらばいいかというような御協議を申し上げて、きまつたように考えております。
○田中委員長 総裁に進言したのはだれがしたのでしよう。
○立花証人 これはどうも国鉄のことでありまして、私はつきり申し上げる位置にございません。
○田中委員長 証人にちよつとお尋ねしますが、証人は今、施設局長時代にそういう構想とかそういう建設の計画は証人は知らぬとおつしやいましたが、大蔵省に証人の名前で予算の請求をしたことはありませんか。
○立花証人 私は施設局長在任中、職掌柄といたしまして全国の主要駅の改良計画というものを常に立てておりまして、そうして特に八重洲口につきましては、地元の要求も非常に痛烈でございましたので、これを一日も早くやらなくちやいかぬというので予算要求計画の中の一つとして、二十五年と二十六年でございましたか、そこら辺の記憶ははつきりいたしませんが、鉄道の希望案としては提示したのでございます。ただその内容は八重洲口の駅をつくるということでございまして、今日のような鉄道会館の構想とは全然違うわけでございます。
○田中委員長 証人にお尋ねしますが、施設局長でそういう予算を請求するまでには、やはり相当の交渉と相当の計画的なものを出さなければ予算の請求はできない。しかも一回けられて、二回目に出ている。二回目の予算の請求は相当密接なものであると私の方は調べておりますが、それに違いますか。
○立花証人 その当時おもに民間の建築家と相談いたしまして、有名な建築家に参加していただきまして、八重洲口に駅をつくる場合にはどのような駅舎がいいだろうか、これはおもに建築的見地からでございますが、委員会をもちましてそれによつて案を立てて予算を出したことがあることを記憶いたしております。ただこれはいわば私ども技術者の夢と申しますか、そういうような考え方で進んでおつたわけでございます。
○田中委員長 証人にお聞きしますが、一応証人はそういう計画を知つておられて、そういう夢を見ておられたことは事実なんでしよう。それでは証人は国鉄において鉄道会館設立計画当時の施設局長として、その計画会議体の中心人物であつたことは、その職務上当然うかがわれるのでありますが、そうだとすればその計画に関与した証人が会社設立とともに施設局長を辞して、その新設の会社の専務取締役に就任したという事実は相当非難を呼んでいるようでありますが、証人はこれをどう考えられますか、お答えを願います。
○立花証人 現在の鉄道会館のような構想がすでに私の在任中ありましたようなお話でございますが、御意見に言葉を返してはなはだ申訳ございませんが、まつたく事実に反するわけでございます。施設局長としてやつておりますのは、日本全国の駅舎——もちろん駅舎ばかりではございません、線路その他一切ございますが、そういうものをいろいろ立案し、調査するという役目の責任者をしておつたわけでございまして、それがただちに今日の株式会社鉄道会館の構想と同じものであるというようなことは、全然事実に反するのでございます。
○田中委員長 証人にお尋ねいたしますが、証人が施設局長としてそういう設計あるいは夢のようなものを二回も出され、かつまたそれに反しておつたといたしましても、施設局長をやめられてわずか三箇月半かそこらの間に、この鉄道会館の専務取締役となつて手腕を振つておられることについて相当非難を呼んでおるのですが、そういう点について証人はそんなことは当然なんだというようなお考えを持つておられるのですか。
○立花証人 退職当時の心境をお話申し上げてお返事にかえたいと思います。三月退職いたしますとき実はまだ私四十七才でございましたから、退職するようなことは考えておりませんでした。退職いたしますと非常に解放されたような気持にもなりましたし、また木から落ちたさるというようなさびしい気持にもなつて、二箇月くらいは完全にぶらぼらしおつたような次第でございます。そのころ私は若いのでございますから何かしなくてはいかぬというので、請負業界に入らないかという御勧誘もあつたのでございますが、私のいろいろの性格からしましてあまり適当しないというようなことで、これはお断りした事実があるのであります。たまたま国鉄八十周年の記念事業としてこういう事業が計画されまして、加賀山氏からどうだ一緒にやらぬかというお話がありましたときに、私としては国鉄の二十五年にわたる御奉公の延長ができるというような気持で喜んで参画いたした次第なんでございまして、あまりに早かつたじやないかというおしかりに対しましては、さような考え方もあり得る、まことにごもつともな御意見であるというふうには考えている次第でございます。
○田中委員長 証人は国鉄と鉄道会館問題について、第十六国会以来調査審議されて来ました今までの経過を顧みて、国鉄に対し法律的または政治的の何らの損失を与えていないと考えておられるかどうか、言いかえれば鉄道会館建設について何か反省すべき点があつたかどうか、あつたとすればどの点があつたか、お述べ願います。
○立花証人 はなはだむずかしいご質問でございますので、簡単にお答えできるかどうか自信がございません。私どもといたしましては八重洲口駅の建設ということは非常にお金のかかる困難な仕事であるということを考えておりました。それで、私どもはよくこれをなし得るかということには非常に慎重に考え、いよいよやるということになりましてからは、ほとんど寝食を忘れてこの事業に従事したわけでございます。それで一応今年の七月一日に第一期工事を完成いたしまして、そうしてあれに大体鉄道会館といたしまして一億五、六千万円を支出したと存じております。それで、でき上りましたものについてはたしてこれがいいか悪いび一いろいろ御批判はあることと存じておりますけれども、大多数の方々かり比較的よいものができた、世の中としても非常に便利になつたというようなお話お承つて、なかなか至らぬとこつはあると存じますけれども、まあどりやら責任の一部は果し得たのではないだろうか、それでそのやり方が国鉄に対して損害を与えたかどうかという点につきましては、多少賃貸料の納入その他が遅れたという点をしばしば国会で御指摘いただきまして、そういう点ははなはだ相済まないと存じておるのでございますが、これもみな今日においては一応の概算を納入いたしまして、御迷惑をかけておるようなことはないのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○田中委員長 そうすると、証人にお尋ねしますが、この問題については第十六国会以来今日まで審議をして来たのでありますが、国鉄に対して法律的または政治的その他で損失を与えていないと証人はやはり考えられ、そしてこれについては何ら反省する点がない、正しかつたのだというお考えを持つていらつしやるのですね。
○立花証人 ただいまのお答えは、国鉄に対して損害を与えておるかという点で事務的のことだけを申したのでございます。その他国会の皆様にもずいぶん長く御審議を煩わしまして、はなはだ御迷惑をかけておるという点、あるいはこれがいろいろ輿論の対象になりまして、そうしていろいろな批判を受け、またいろいろ問題になつたということにつきましてずいぶん各方面に御迷惑をかけておるということは相済まない次第だと反省しております。
○田中委員長 次にお尋ねしますが、鉄道会館建設は旅客、公衆の便利をはかり、真に首都の玄関にふさわしい駅舎の建設と言つておるが、本委員会においてその計画の内容を調査したところによると、旅客、公衆の便利よりも国鉄関係者の有形無形の利益をはかる方がはるかに多いと認められるが、これをもつて旅客、公衆の便利云々と称して計画通り地上八階ないし十二階の高層建築を証人は推進する意思であるかどうか、お答え願います。
○立花証人 旅客、公衆の便利になつたかどうかという点は、私どもとして申し上げるのははなはだおこがましいので御遠慮申し上げます。国鉄関係者の利益をはかつておりはしないかという点につきましては、たとえば株式会社でございますから、その株主でありますところの国鉄関係者に対して非常に大きな利益配当をするというようなことがございますれば確かにそういう御批判を受けると思いますが、これは将来のことに属しまして、今から申し上げるのはどうかと思いますが、私ども一生懸命計算しております範囲ではなかなか不動産事業として有利な結論は得られない。そのおもな理由は借入金が非常に多いというような関係なんでございまして、この株主の皆様に対して御迷惑をかけてはいかぬということを常に肝に銘じておる次第でございます。 なをこの全計画を推進する意思かどうかというお話でございますが、一旦ここまでやつて参りまして、そうしてこれが完成いたしませんと、大体不動産事業としての存立も危ぶまれるわけでございまして、また中途はんぱにいたしましたのでは、東京都の玄関、日本で一番大事なところの施設といたしましても、中途はんぱになるわけでございまして、まことに申訳ない次第でございます。私どもが精魂を傾けておりますところのあの鉄道会館の建設については、何とかしてこれをつくり上げるようにお願いしたいという切望で一ぱいな次第でございます。
○田中委員長 証人にお尋ねしますが区画整理されて、そうしてそのあとに今の町の人がいろいろな事業をしておるのですが、現在商売をしておる人を立ちのかして、あなた方がそこへ今度貸事務所や貸室のようなものをつくつてその人々に迷惑をかけても道徳的に社会問題として何とも考えておられないのですか。八階以上十二階にもなるようなものを建てられて、そうしてその人々にどんな迷惑をかけようが立ちのかして、莫大な経費を使つて、そして貸事務所とかまた希望のない貸室をつくつてもいい、それが当然なんだ、証人はそういうふうに考えられておるのですか。
○立花証人 お言葉を返すようではなはだ申訳ないのでございますが、区画整理と申しますか、駅前広場を完成いたすという問題は、これはどこの駅にもございます駅前広場の設備計画の一つではないかと存ずるのでございます。それで鉄道会館の建物は、従来からの国鉄用地の中に計画されておりますし、その建物の大きさというものは、駅前広場の計画と直接には関係はないと私どもは信じておるのでございまして、もちろん区画整理のために、何と申しますか、現在の事業場を失うとか、移さなければならぬという方々に対しては、これのかえ地を考えるとか、その他の補償を十分なさるということを私は信じておる次第でございます。
○田中委員長 それではこの問題について、まだ少し委員長から聞きたいのですが、委員の皆さんに質問していただくことにして委員長の質問はこの程度にいたします。委員の質疑を許します。藤田君。
○藤田委員 ただいま委員長の質問に対する証人の答弁を拝聴しておりまして、幾多の奇怪な事実をつかんだのであります。ここで委員長の質問に対する答弁の中から、私は一、二率直にお伺いしたいと思うのであります。 第一、委員長がこの事業を継続するつもりであるかという質問に対しまして、証人は現在のままでは不動産事業の存立すら危ぶまれるというような不可解な証言があつたのであります。現在全国民が心配いたしておりますのは、いかに国鉄のため、公衆の利便のためにあの駅舎を利用するかという一点でありまして、証人はわれわれが危惧せるがごとく、国鉄のことは念頭にない、不動産事業の存立、これだけを考えておるのじやないかということを偶然に今の証言から私ははつきり拝聴したのでありますが、この心境には誤りありませんかどうですか、まずお伺いいたしたいと思います。
○立花証人 ただいまのお叱りにごもつともだと思つております。私はただ会社の人間の立場でございますからそう申し上げた次第でございまして、現在八重洲口の駅のところは根掘りを済ましておりまして、基礎の柱が大体終つて鉄骨を組み立てておるというような関係で、非常に広い範囲を板囲いで囲つておりまして、これはもう旅客公衆に非常な不便をおかけしておることは事実でございます。その点に対しましては、国鉄の御責任でございますから、国鉄側の御意見はもちろんございまして、私どもはその御命令に従つて行動すべきでございます。その方面について申し上げますと私の現在の職務の域を越えるのではないかという点から、私の方の立場だけを申し上げた次第であります。
○藤田委員 ますますもつて私は不可解に考えるのであります。株式会社鉄道会館なるがために、国家公共の利益ということは考えずに、株式会社の専務としてこの問題を処理したいという心境でありまして、鉄道会館の最高責任者である立花専務がそういう心境でおられるということは、かねて当委員会が憂慮した通りはつきりと証言として認められたというふうに私は認定したいと思います。従いまして、吉田委員等が再三発言しております通り、この株式会社の運営方式を、はたして証人の以上の答弁のごとくんば、私はこの際本質的に考え直さなくてはならぬ、株式会社ではよろしくないという判定をしたい一人であります。これは私見こなりますが、参考のとりこ申し上げながら次の質問に移りたいと思います。 次にお伺いしたいのは、あなたが施設局長在職中に民間の有名なる建築家を集めて、いろいろ表玄関としての駅舎の建築に対しまして計画をされた、それは技術屋としての夢であるということを言われたのであります。表現はとにかくといたしましても、大蔵省に対して予算を要求する以上は、それがいかに正確にして緻密なものでなくてはならぬかということは、日本の官庁人の常識であります。一立花施設局長の夢を実現するためにわざわざ大蔵省に予算を折衝するようなばかなことは全然ないわけでありまして、委員長が本日はめずらしく穏便に質問されたことに対しまして実に不徹底なる答弁をされたことを心外に思つております。民間の建築家を動員してあなたの夢を描こうとしたと仰せられるのでありますが、どういう建築家を動員されたのでありますか。また御答弁から推察いたしますと、立花施設局長の夢を浪人になつて実現されたのが鉄道会館であるというふうにもとれるのであります。この点の理論がどうもはつきりいたしませんが、御心境をお伺いいたします。
○立花証人 私の言葉が足りませんために非常に株式会社鉄道会館そのものの性格を疑われまして、まことに申訳ないと思つております。私どもといたしましても、もちろん旅客公衆の利便を第一にいたしておるのでございまして、この点ははつきり申し上げておきたいと存じます。 それから、東京駅の建築計画につきましとお尋ねでございますが、東京駅のようなまたとない場所は記録的な建築をつくるべきであるということがございまして、国鉄の部内に建築課長以下たくさんの専門家がおられたのでありますがいろいろの案がございました。これは建築的な意味からのいろいろな案もございましたので、そういうものを、どれがはたしてよいのかという批判をしていただかなければならぬわけで、数氏の方をお願いしたと存じますが、ただいまはつきり記憶に残つていて申し上げられるのは東大の岸田先生だと思います。その他有名な方にそういう批判の会合を持つていただきまして、こういうのが正しいであろうというような結論を得たことを記憶している次第でございます。
○藤田委員 東大の岸田先生は現在一流の建築学者でありまして、こういう人が一立花次郎の夢を実現させるためのすさびにわざわざ貴重な時間をさかれたということは、実に常識を逸脱した御証言じやないかと、これは私の私見でありますが、そういうふうに考えるのでありまして、こういう点にも何か委員長の質問に対する答弁にわれわれはすつきりしないものを感ずるのであります。 次にお伺いしたいのは、現在社長が加賀山之雄さんでありますし、証人が専務であります。それで先ほどの委員長の質問に対する答弁では、加賀山さんからお話があつて、土建屋に入るはずだつたのをやめてこの問題に取組んだと言われたのであります。ところが本日は社長加賀山之雄は証人に呼ばれておりません。立花次郎専務と加賀山之雄社長しばしば参考人として当委員会に喚問されておりまするが、わざわざ専務の立花次郎をわれわれ委員会が召喚した根拠は、先ほどあなたが答弁されたことと違うのであります。これは非常に冷静妥当な結論を出したいがために、これは私の私見でありまするが、立花次郎氏が当立案のほんとうの責任者である、従つてこの機会に偽らざる証言のもとに堂々とひとつ率直な御意見を伺いたいというので、本日の委員会に非常な期待を持つて臨んだのでございますから、そのつもりでひとつ御答弁願いたいと思うのであります。私は、証言が誤つておりまして、新たに証人に御迷惑をかけるという事態がないように特に御注意しながらいま少しく質問をいたしたいと思うのであります。 次にお伺いいたしたいのは、この鉄道会館の建築規模に関しまして、あるいは十二階と称しあるいは八階とうわさされておりまするが、現在専務という枢要なる地位にある立花証人は何階でやろうとされるのか。先ほどの委員長の質問に対しまして、現在のままで事業を続けないと不動産事業の存立も危険であるということを言われましたが、現在のままの内容を具体的にお示し願いたいと思うのであります。
○立花証人 先ほど現在のままと申し上げましたのは、現在の状態を申し上げたのでございます。私どもが現在附帯工事を国鉄に御委託申し上げまして行つております部分は、すでに建築確認を得ました鉄骨で申しますれば六階までの分でございます。それで何とかして十二階までの建築の特認を得まして、所期の通り十二階建のものをつくり上げたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○藤田委員 念を押しまするが、現状のままと申されたのは、許可を得ておるのは六浩まででちるが、自分の希望としては十二階がほしいという意味に解釈してよろしゆうございますか。それからわれわれは地方行政委員も担当いたしておりまして、消防施設強化促進法その他幾多の法令によりまして、年々再々約一千億に及ぶ火災の損失を防止するために国会議員としても特に関心を抱いておる一人でありまするが、もし証人の希望のごとく十二階建になりますると、残念ながら現在の東京消防庁の消防機械器具等においては万一の場合に消化の方法がございません。そういうことはお調べの上で十二階という説を立てられておるのでございまするかどうか。これは技術者として相当緻密な成算があつての希望であろうと思いますので、あえてお伺いしておきます。
○立花証人 お答え申し上げます。すでに消防庁とはしばしば会合いたしまして将来の防火施設の整備ということに話を進めております。それで、あるいはスピンクラーの施設でありますとか、あるいは特殊な消火栓系統を普通の雑用水あるいは飲料水と別途に配管いたしまして、火災の防止とか消火ということについて万全を期するというような計画が進められておる次第でございます。
○藤田委員 そうしますると、東京消防庁とは、十二階建になりましても万全の消火施設ができるということで意見が一致しているというふうに了解してよろしゆうございますか。
○立花証人 現在意見が一致していると断言いたしますのはどうかと存じますが、その協議の過程にありまして、双方円満に話合いが進んでいる状態であると思います。
○藤田委員 そうしますると、地上三十メートル以上の建物につきましては、関係法令によりまして、地方長官、すなわち安井都知事の許可が必要でございまするが、この面に対する手続の進捗状況をこの際承つておきたいと思います。
○立花証人 御承知のごとく、建築の高さの制限を越えるものにつきましては、建築基準法によりまして、東京都の建築審査会の同意を得てから知事が特認されることになつております。それで、建築審査会に対する特認の申請を、昨年の十二月三日と存じますが出しまして、それ以来半年にわたつて御審議がありまして、本年の六月と存じまするが、駅前の広場の開設を確認したるときにおいて東京都長官がその特認を与えてよろしいという広場の画定、その画定を条件としての御同意があつたように聞いております。それで、現在八重洲口の前には非常に広い場所もございますが、どれだけが駅前広場であるかという法律的な画定が何もないわけでございますので、そういうことを一日も早く進めていただきたいというふうに私どもは考えておる次第でございます。
○藤田委員 そうしますると、広場の画定ということが前提になります。広場の画定ということを実現するためには、まず都市計画と区画整理という方法が考えられるのであります。ところがあの方面の都市計画に関しましては、昭和二十二年二月に決定がなつておりまして、かねて証人はこの決定を非常に有力な資料に使用されておることをわれわれも一応了承しておりますが、この都市計画は昭和二十二年の六月に大きな変更を見ておるのであります。この変更されたる都市計画によれば厖大な予算を要するのでありまして、この予算措置は現在の地方財政、国家財政を見ましても絶望であることは私が申し上げる必要もございません。また、あの方面の都市計画が絶望であれば区画整理でやるということでありまするが、区画整理に関しましては、御存じのごとくあの方面は一度終つております。一度完了せる区画整理地帯に再び区画整理を実施するということはほとんど原則としてはございません。よほど特殊な事例におきまして、未了地をさておいて既了地に再び区画整理をやるということもありまするが、これは実際上現在の国家、地方財政の窮状におきましては絶望であります。従いまして、こういう予算が国会に出ましても、おそらく国会を通過する可能性はございません。義務教育費二十三億を先般国会で東京都からとろうとしましたときの、あの深刻なる紛糾にかんがみましても、私は、すでに区画整理を終つた地帯にあらためて東京都が巨大な費用を投ずるということも想像できない常識であります。かように考えております。従いまして、ただいま証人の答弁されました広場の確定を前提にする十二階建ということは実現性がないのじやないか、こういうことになりまするが、御感想をお伺いしておきます。
○立花証人 都市計画の問題につきましては、主管が東京都のことでございますし、私ども詳しい事情を存じませんから申し上げるべきでないと存じております。ただ八重洲口の駅ができますれば、どうしても駅前の広場というものだけは確定しなくては困るのではないだろうか。その場合にその駅前広場の広さの問題でございますが、これは東京都の建築審査会のお考えも、それほど大きい広場を予想されておるのではないというふうに私どもは伺つておるのでございまして、東京都の方におかれましても、今逐次そういう計画が進められておるように仄聞しておる次第でございます。
○藤田委員 都市計画は東京都の所管であるからよく知らないという御証言でございますが、少くとも東京駅の表玄関をつくる株式会社鉄道会館の専務としましては、私は怠慢ではないかと思うのであります。この問題をすつきりさせずして、十二階建、八階建の計画を立てたということになれば、技術屋としての専務の非常な手落ちではないか、かように考えております。建築審査会等の内容はやや詳細に勉強されておるようでございますが、この点に関しましても即刻ひとつ詳細な調査を進めていただきたいと思うのであります。 最後に、ほかの委員諸兄の質問がありますので、簡単に二点だけにとめてお尋ねしておきます。証人は鉄道会館商事株式会社という会社を御存じであるかどうか、御存じであれば、その役員をこの際お示し願いたい。もう一つお伺いしたいことは、非常に小さい問題でありまするが、神田の司町にあります民生デイゼル工業株式会社という会社を御存じでありますかどうですか、この二点をお伺いしておきたいと思います。
○立花証人 株式会社鉄道会館の子会社といたしまして、鉄道会館商事株式会社という会社は存在しております。その役員は相談役として加賀山氏、社長として私、それから取締役として竹内、太田両氏、監査役として伊藤氏というふうになつております。これが鉄道会館の業務役員と重複しておるというので、いろいろ誤解を受けたように存じますが、私どもといたしては、商事株式会社のやつております直営事業は非常に少いのでございまして、なるべく給与を減らしたいという意味から、金のいらない役員だけにしたいというような事情なのでございます。 なお民生デイゼルというのは全然存じません。
○藤田委員 今の第一点に関しまして補足質問をいたしまして、私の質問を終りたいと思います。ただいまの役員の中になかつたのでありますが、芳賀さんとかあるいは三木さん等は関係ありませんですかどうですか、お伺いしておきます。 それからこの鉄道会館商事株式会社の事業内容はいかなるものであるか、鉄道会館と商事株式会社の関連をこの機会になるべく具体的にお示し願いたいと思います。
○立花証人 ただいまお話の三木及び芳賀両氏につきましては、三木氏は株式会社鉄道会館の常任監査役でございます。それから芳賀氏は株式会社鉄道会館の総務部長をしているわけであります。両名は特に鉄道会館商事の役員にはなつておりません。しかしながら関連の事業でございますから、それぞれもちろん業務上としては関連があるわけでございます。 なお鉄道会館商事株式会社は何をするのかということでございますが、これは鉄道会館の事業のおむに貸室事業、不動産事業でございますが、そのうちにいろいろ場所の都合で貸しにくかつた場所ができたのでございます。いろいろ議論もございましたが、現在やつておりますシヨウ・ルームと申しますか、八十坪ばかりの展示室でございますが、非常に貸しにくくて、これをデパートなんかでやつておりますように一応シヨウ・ルームとして使つてみようじやないか、それを直営しておる。なお電電公社の貸電話でございます。あれとか荷物を預かります諸外国式のロツカー・ルーム、これは場所が売れなかつたからそうしたわけではないのでありますが、サービス事業としてやろうとしたわけであります。それから場所が売れなくて喫茶店を一つやりまして、その他今後といえども多少ふろであるとか理髪業であるとか、そういうふうないわゆるサービス事業を、ことに毎日々々わずかながら日銭の入るサービス事業、これを本会社の不動産会社と混同いたしますと非常にまずい点がございましてつくつたわけでございます。
○田中委員長 藤田君いいですか。
○藤田委員 いいです。
○田中委員長 デイゼルの方はどうしました。
○藤田委員 知らぬというからいいです。
○田中委員長 柴田君。
○柴田委員 立花証人に伺いますが、この目論見書の七ページの事業の概要の下段の方に工事というところがあります。「工事費の分担高架下、鉄筋建物、庇、上家の工事費は、国鉄と会社のそれぞれの使用区分により、各自工事費を負担し、一般旅客及び公衆の使用する部分は、両者の折半負担とする。」こういうことと、以下二には、本館の工事費というようなことが計画されておりますが、この計画自体が立花証人の御計画であるかどうか、この一点を伺いたいと思います。
○立花証人 この企業目論見書に書きました原案は、大体国鉄の先ほど申しました委員会の方からお示しいただきました原案でございます。
○柴田委員 そういたしますと、東京駅八重洲口の本屋建設委員会という委員会はどういう性格を持つて、どういう人的構成があるのか、伺いたいと思います。
○立花証人 これは私がお答え申し上げる筋でなくて、国鉄の方からお話あるのじやないかと存じますが、私の知つておる範囲で申し上げれば、多分私の記憶に間違いなければ、副総裁が委員長になられまして、関係の各局長を委員とし、関係の課長が幹事になられた委員会でないかと存じております。
○柴田委員 国鉄の幹部のほかに、この委員会の構成人員にどういう方々が入つておるか、御存じの範囲でお知らせを願いたい。
○田中委員長 ちよつと証人に御注意しておきますが、民生デイゼル株式会社というのは証人ほんとに知らないのですか。
○立花証人 全然知つておりません。
○田中委員長 偽証罪になりますよ、知つておると……。
○立花証人 はあ、知つておりません。——どういう民間の方が入つておられたかということについては、私は実はこの委員会に直接出席したことがございませんから、全然存じておりません。
○柴田委員 八重洲口の本屋の建設委員会というものは国鉄の関係者だけで、今の鉄道会館の関係者は一人も入つておらぬ、こういうことでございますか。
○立花証人 私どもはその案をお示しいただきまして、意見は申し上げたことがございますが、ただこの委員会の委員には入れていただけなかつたわけでございます。
○柴田委員 そういたしますと、この計画書にもございますように、会社の計画といたしましてはこの委員会が計画を立てて、その計画をそのまま会社が踏襲した、こう考えてよろしゆうございましようか。
○田中委員長 この民生デイゼル株式会社に証人は紹介状を書いたことはありませんね。
○立花証人 ございません。ただ、そう言われますと、うちの広告の中に一つ民生デイゼルがあるように思います。それだけの関係でございます。
○田中委員長 紹介状を書いたことはありませんね。
○立花証人 はあ、ありません。——そのような形でございます。
○柴田委員 八重洲口の高架線と鉄道会館との空地、すなわち将来八番、九番ホームの建設地である空間地に対しまして、会社は店舗をすでに持つておる。国鉄は駅の施設の一部として鉄筋の建物を建設することにしておられるようですが、この鉄筋の建物の半分は完成いたしておりまするし、現に店舗は業務を開始しておる。こういうことでこの鉄筋建物の計画はだれがおやりになつたのであるか。私どもは今までの証人のお答えで了承いたしまするに、こういう計画すべてをこの委員会がお示しになつた。私どもの常識で判断いたしまするには、こういう建物の計画はやはり株式会社鉄道会館というものを主体としての考え方から進んでおつた、こういうように考えられるのであります。その考え方は間違いで、すべてを委員会が計画を立てて、委員会のお示しのままに株式会社鉄道会館がおやりになつたのかどうか、この一点を承りたいと思います。
○立花証人 委員会で大綱のお示しがありまして、会社はその事業を遂行いたすのでありますが、いよいよその設計をすることになりますと、国鉄が御地工になる、あるいは会社が国鉄に施上を委託する部分につきましては国鉄か設計されますし、それから会社の白刀の工事費で仕上げますところは会社か設計するというふうに、分担して実施をはかつていたのでございます。問題の八、九番ホーム跡の例の鉄骨にコンクリートを巻きました構造につきましては、何とかしてあんなりつぱなものでなくて、簡単なプラットホームの屋根でございますか、ああいうもので行きたいと思つて私どもはずいぶん主張したのでございますが、何分にも現在の建築基準法規によりますと、あそこは防火地区でございまして、絶対にそういうものは建物としては許されないのでございます。そういう構造はホームだけしか許されないということがわかりまして、非常にお金が増しまして、私どもの費用の分担も増したわけでございます。非常に困つたことだというような形になりましたけれども、しかしながらこれは法規の命ずるところでございますから、ああいうような相当りつばに見えるものになつたわけでございます。
○柴田委員 ただいまの御証言で、簡単な建物でやる、こういうお考えのようでございますが、目論見書にもそういうことを明示しておるのでありますが、現実には鉄筋コンクリートができ上つてをる。そういたしますと、鉄筋で簡単にしようという目論見書をつくるときは建築法その他のことを考慮に入れなかつたのかどうか、もう一つ一は、鉄筋建物の経費の分担は国鉄が幾らで、株式会社鉄道会館は幾らでございましようか、この二点について伺いたい。
○立花証人 お答え申し上げます。計画の当初におきましては、防火地区にそういうものをつくりますときは特認を求めることもあるのであります。それで簡単に行くだろうと思つておりましたところが、東京都のやはり建築局との関係でございますが、相当の防火建築でなければいかぬということになつたものでありますから、ああいう形になつておる次第でございます。それであの高さが、実は本館の天井の高さが、駅でありますから、七メートルになつております。従つてあの仮建築の高さを七メートルにしたわけでございますが、コンコースなどはそれでよろしゆうございますが、まだほかのところは七メートルでは少し天井が高過ぎて、ちよつと二階建というようなかつこうになつております。 なおその次の御質問、ちよつとはつきりいたしませんでしたが……。
○柴田委員 軽輩の分担です。
○立花証人 分担額でございますか、高架線の下の仕上げと現在できております鉄骨の建物の連絡上屋の全部で私どもが記憶に——あまり確定的な数字は申し上げられませんが、大体四億五千万くらいかかつたと存じております。そのうち鉄道会館が三億五千万円程度出しておるということになつておると存じます。その三億五千万円のうち黙つておつても国鉄の財産になる、すなわち国鉄の財産でありますところのコンコースとか、通路とか、便所とか、待合室になるところ、そういうところの共用部分に入つております金が一億五千万円近い金じやないかと存じております。
○柴田委員 防火建築の見地からそういう鉄筋の建物ができたといたしましども、やはり将来はこれを撤去するという目標はございませんかどうか。撤去いたしますと、ただいまのような四億五千万という巨費を投じて、しかもその中から国鉄は一億から一億五千万の経費を捻出しておる。こういうものは国鉄の損失でもあり、三億五千万からお出しになつた鉄道会館の負担でもあるのかどうか、この四億五千万という損失は、しからばだれが負うのか、こういう点をこの角度からお知らせ願いたい。
○立花証人 連絡鉄骨上屋と高架線の下を雨ざらしにするわけに行きませんから、どうしても多少のことはいるわけでございますが、先ほど申し上げました値段の四境五千万円というのは、もちろん高架線の下を全部入れての話でございます。それで連絡鉄骨上屋としては、それよりかはるかに低い額でございます。それであれは現在の東京駅の線路の形におきましても、七番ホームのほかに八番ホームの片面は使えるような線路の上屋になつておりまして、今の連絡鉄骨上屋は、その八番ホームの片面にただちに使えるようにすでにでき上つておるのでございます、それですから、ホームを一面だけふやすという場合には、あのままのかつこうでよいわけでございます。なお将来さらにいろいろ状況がかわりまして、線路を非常にふやすということになりますと、これはなかなかの大工事でございまして、東京駅ばかりでなくて、その前後の方に全部線路をふやさなければ線路の配線上できないような形でございますが、そういう大工事になりますれば、当然この鉄骨上屋は撤去しなければならぬと存じます。それで会社の鉄骨の部分も、国鉄に御迷惑かけないように、そのときは会社の費用をもつて撤去するというお約束になつております。
○柴田委員 ただいま鉄骨上屋の分の経費と申しますのは、四億五千万円ではない、それより少額なものである、こういうお話でございますが、いかほどでございましようか。
○立花証人 国鉄の方の費用につきましては、私しかと存じませんが、鉄道会館の方として建てます鉄骨の附帯と仕上げ、そういうようなものを一切ひつくるめて、現在のほかにやる全部、将来やるものを入れまして約二億円でございます。
○柴田委員 もう一つ、先ほどの証人のお答えに鉄骨は将来ホームや何かにお使いになる、こういう御計画だとございますけれども、技術的な専門家も、これは結局撤去しなければならぬと言つておりますし、会計検査院もそれを指摘しておる。こういうことでありますと、将来ホームにお使いになるということは成り立たぬと思いますが、それに対しましてどういうお考えでございましようか。
○立花委員 言葉が足りませんではなはだあれでございましたが、これはもちろん国鉄の御設計でございますから、私詳しいことをあまり申し上げる資格はないと存じます。ただちようど鉄骨の一番丸の内側寄りの端がすぐ下につつかえ棒を別につけますと、ホームになるように鉄骨や何かの配置ができておるのでございます。その点を申し上げた次第でございます。
○柴田委員 それからこの計画を見ますと、大体不動産会社であり、しかも映画館の計画もございますし、クラブの計画もある。そういつたような形でほとんど本来の使命である国鉄の、しかも中央の駅舎の建設ということに対しましては、さらに考慮を払つてないようにもくろみでは拝見されるのでありますが、精神的にはいろいろ国鉄当局に協力をする、あるいは形の上ではそういう言葉をおつしやつておりますけれども、実際今の株式会社鉄道会館という経営自体を見ますと、さらにそうしたことを考慮の中に入れておらぬようにわれわれは見受けられますが、ほんとうの鉄道会飢の経営者であり、しかも中心人物である立花さんは今後どうなさる御意思かどうか。その点を最後に承りたいと思います。
○立花証人 今の御質問の御要旨、私どうもはつきりどう御返事してよいかわからないのでございますが、駅と申しますのは、何と申しましても、私ども多年の経験によりますと、一階が主要な部分でございます。それで一階につきましては、あそこの場所は全部でき上りますと、一階が約六千坪あると存じます。 〔委員長退席松山委員長代理着席〕 この六千坪のうち四千坪までは完全に駅として使うのでございまして、もちろんその中には、改札主任の部屋とか、出札主任の部屋とか、赤帽室とか、旅客案内所とか、切符発売所とか、わずかばかりの鉄道職員だけが専門に使います場所がございますが、あとは広いコンコースとか、通路とか、便所とか、待合室とか、そういうのが多いわけでございまして、現在計画されております八重洲口の一階のそういう公共の面積というものは、日本のどの駅よりも大きいのでございます。これはもちろん東京の駅でございますから、これは当然なんでございまして、それだけの巨大な駅設備を要するわけでございますが、十分駅施設をとりまして、なお余つた二千坪ぐらいの所をいわゆる会社が拝借いたしまして、そこに店舗なんかをつくつたのでございまして、これが非常に口立つものですから、いろいろおしかりを受けている次第なんでございまして、はなはだ恐縮しておりますが、そういう公共の施設としても日本一のスケールを持つておつて、十分設備ができている。現在では待合室その他については工事の途中でございますから非常に設備が悪いので、はなはだ私ども恐縮をしている次第でございますが、私技術者の立場として言わしていただくならば、理想に近い駅をつくりつつあるように実は考えている次第なんでございます。
○松山委員長代理 山田君。
○山田(長)委員 証人にお伺いいたしますが、鉄道会館の中に商事株式会社で、あなたがその会社の社長であると言われておりますが、その新会社はどういう仕事をされるのか、ちよつと伺いたいと思います。
○立花証人 お答えを申し上げます。先ほども申し上げましたように、どちらかと申しますと、サービス事業と申しますか、そういう日銭の毎日入るような仕事だけをやる会社でございます。
○山田(長)委員 名店街の中にバリという喫茶店を証人の夫人が最初やる計一画でありましたそうだが、それがいろいろ事情がうるさいだろうというので、一応やめて、それをこの会社が経営するということになつているそうですが、これもやはりサービス事業と見て経営されているのかどうか、その点を伺いたいと思います。
○立花証人 お答え申し上げます。私の家内の問題につきまして運輸委員会でも問題になりまして、私お答え申し上げたのでございますが、事実はこういうような次第でございます。もちろん喫茶店のバリというのは、初めからの計画ではなくて、売れ残つた場所があつたのでございます。これは窓も何もなくて、倉庫にしようかと思つておりましたが、飲食店は非常に多いので、将来家賃を取立てるときに、こつちにある程度の実績をつかんでおらぬと、売れないとかなんとかいつて、家賃の値下げを要求されはせぬかというような社内の意見がございまして、それではこの十一坪ばかりの場所ではございますが、喫茶店をやつてみようということをきめまして、これはもちろん鉄道会館商事が直接経営するということできめたわけでございます。それでちようど五月、六月——あの工事は七月までにどうしても完成する、七月一日に開くという関係で、非常に忙しくて、全社員をあげて朝から晩まで仕事をしておつた、ほんとうにねこの手も借りたいというような時期でございました。たまたま私の家内が、もちろん自分が金を出してそこをつくつて経営するという意思ではなくして、手助けをすると申しますか、どうも駅に従来ある喫茶店というのはけちくさくていけない、非常にハイカラぷりまして、もつと理想的なものをつくらなければいかぬ、鉄道会館の食堂はどれを見てもぱつとしてないから私が非常にハイカラな設計とか、あるいはレコードをつけるとか、器具を買うとか、装飾とか、そういうことについて腕を振うというようなことを申しまして、私は非常に差出がましいのでとめておつたのでございますが、そういうことを少しやりました。もつともそのほかの社員の奥さん方も、ろうけつ染をやる方はそれでいろいろなものをつくつて飾るとか、あるいはいろいろなデザインをされた方などもありますが、そういう差出がましい行動が、あたかも私の家内がそこを経営するかのごときうわさを呼んだ次第でございます。そういううわさを呼んだだけでもはなはだ申訳ないと思つております。その後国会でそういう問題が出ましたから、私の家内はお嬢さん育ちでございましてすつかりおびえを振いまして、東京駅のそばへ寄るのもいやだと言つてあまり寄らない次第なんでございます。全然ただのお嬢さん育ちの家内がおもしろ半分に手伝つたことがそういうことになりまして、まことに申訳ないと思います。
○山田(長)委員 あなたが名店街における五十三軒の商店の選考をほとんどやつたということでございますが、どんなことを基準にしてどんなふうに処理されて、入れたのか、参考にひとつ伺いた。
○立花証人 ああいう名店街の計画をいたしまして、私どもパンフレットをつくりまして、どういうところへ入れるべきかということにつきまして、経験が足らぬものでありますから、東京都の商工指導所でございますか、あそこに御指導を受けに行くとか、その他いろいろ自分どもでも調べまして一東京のいわゆる有名店と申しますか、そういうのを三百軒ぐらいだと存じておりますが、拾い上げまして、そして丁寧な招請状を実は発したのでございます。それが去年の九月からこらじやないかと思います。ところがどうもその当時あまり信用がなかつたのでございますか、その招請状に対してあまり応募がなかつたのでございます。それで順次日本橋方面の方が固まつておいでになるようになりましてから、しまいには非常にたくさん希望があつた。それで最後はもちろん競争の姿になつたのでございます。選考の方針としましてはそういうようなわけで、初めはそんなによくなるとは思つておらなかつた事情もございましようが、むしろこちらが勧誘したような次第でございまして、店舗は払い得る家賃というので非常にシリヤスにお考えになるものですから、同じくらいな信用状況であればなるべく高い家賃を約束される方にお貸ししよう、もちろんそれは業種につきましては、だれでも何でもいいというわけではないのでございまして、大体この部分は食い物関係を入れよう、この部分は雑貨を入れよう、この部分は東京のおみやげ品を入れようというふうに大体の基準をきめまして、その条件に合うもので東京の一流商店であつて、そうしてなるべく高い家賃で借りてくれる、こういう標準で選考したわけでございます。
○山田(長)委員 証人の親戚か何かに保険の勧誘をやつておる人がいて、特に証人の在職中には証人の関係する国鉄内部に紹介の労をとり、それから団体保険の取扱いなどについても大いに力を尽したという話があるのですが、証人はそういう親戚があるかどうか。
○立花証人 私どもの姻戚関係と申しましようか、二、三そういうことをやつておる人はおりますが、特にそう深く団体保険とか何とかいう話は全然聞いておりません。
○山田(長)委員 名店街の中に二葉ずしというすし屋があるそうだが、その二葉ずしの実際上の名義は奥山英雄という人の名義になつておる。これは二十年ほど国鉄の文書課に働いておつた人だそうですが、この奥山の名義は実際は奥山の名義じやなくて、何か加賀山社長が高崎にいた時分の知合いの半玉であつて、現在桃太郎という名前で下谷で芸者をしておるそうだが、そういう名称でその人が実際仕事をやつておるにもかかわらず奥山名義になつておる、こういううわさが非常に飛んでおるわけですが、これについてあなたが知つておるだけのことをひとつ言つてもらいたいと思う。
○立花証人 そのお話は実は今初めて伺うのであります。私全然知らないのでございます。ただ二葉ずしをどういうふうにして入れたかという事情についてお話申し上げますと、おすし屋さんはどうしても一軒入れようということにしたのでございますが、相当の資本がかかるものですから、それだけのお金を入れておすし屋さんを開くところはないのでございます。それで最後に二葉ずし、——これは新橋、下町方面で非常に有名なおすし屋さんでございますが、それがいよいよ決心してやろうということになつて、それでその紹介者として奥何かという人が来たことは、私は覚えております。現在は二葉ずしの店主初め全部いつも参りまして一生懸命やつておるような次第でございますが、どうもさつきのお話は全然私にはわかりません。
○山田(長)委員 妙なことを次々と伺いますが、加賀山社長が桜木町事件でやめた当時に、この下谷の桃太郎という芸者の家で麻雀にふけつておつた。それでその翌日の午後三時に現場へかけつけた、そういう事情があつたのを、弘済会の職員で上野某という人がこの麻雀の席にやはり出ておつたので、それであつたはそのことを知つておつて、これはたいへんなことになつてしまつたと言つたということが世間で言われておるのですが、こんなことがあつたのかどうか、参考に伺いたいと思います。
○立花証人 全然私の関知したことではございません。
○松山委員長代理 吉田委員。
○吉田(賢)委員 計数のことをまず伺います。柴田委員からも質問をせられ、あるいはまたすでは他の方々との質疑応答によつて相当明確になつておると思うのですが、この際一応きまりをつける意味におきまして、はつきりと数字を確認したいのであります。まず資金関係の面でございます。あなたの方の提出の当初の新株式発行目論見書に記載されておりますうち、所要資金、次がその調達方法、こういうことになつておるのであります。そこで所要資金といたしましては結局何ほどを要するか、過去及び現在の建築費、及びその他の会社成立の諸費用、あるいはまたもしできるならば、今日までの資本的投資の一切こういつたものは何ほどということになるのでしようか。今日及び今後の一切というふうにしてひとつ数字のしりをお示し願いたい。但し、これは数字にわたりますので時間の関係もありますから、はつきりしないようでありましたら、経理局長に伺います。大体あなたでつかんでおられるなら、次の資金調達の関連におきまして、大体はつきりしておきたい。
○立花証人 お答え申し上げます。この新株式発行目論見書、このときに二十四億——それが実はやはりつくりますと、いいものをつくりたいということになりまして相当膨脹しております。従いまして、資本金とかあるいは例の保証金とか、借入金というものが大体比例して少し膨脹しておる。現在では三十二億ぐらいになつておると存じております。それから、現在までに、ちようど十月二十一日現在を調べて参りましたが、建設仮勘定として、すでに支払つておりますお金が、七億六千四百万円ほどでございます。
○吉田(賢)委員 その三十二億ほどのうち本年の八月二十日でありましたか、だんだんと当委員会におきまして、調査を進めて参りました結果、あなたの方は工事の負担金の変更に応じまして、八月二十日かに一億四千三百余万円を増額して、国鉄に支払うということを承認しております。前会の長崎総裁の証言でまだ相当額残額があるということでありました。八月二十日といいますと、すでに二箇月半近く経過いたしておるのであります。それで一億円余りのお金でありますが、まだ未了でありますかいなか、その事情を、簡単でよろしゆうございますから伺いたい。
○立花証人 その膨脹工事費は地下一階及び地下二階並びにこれに伴います基礎とか根掘りとかという工事の費用でございます。それでその部分は、すでに工事に出ておりますけれども、現実に金を支払いましたのは、数字を詳しくは存じませんが、大体四、五千万円のものじやないかと存じております。それで、その四、五千万円のお金を、今度は国鉄に納入し、さらにまた、四、五千万円と総額との間の差額は、これはこちらの負担になりましてから、支払い保証を出さなければならないわけでありますが、支払い保証は、すでに提出いたしました。全部済んでおります。
○吉田(賢)委員 そうしますと、すでに支払い期限が到来しているものは支払い済みということに了解してよろしゆうございますか。——次に資金の面でありますが、資金調達の方法といたしまして、やはりさつき私が指摘いたしました文章によりまして前受け家賃、これは家賃というのか、広い意味の賃料と思いますが、高架下及びビルあるいはデパートの保証金、これは括弧して「長期借入金」となつております。「一部営業収入」「銀行借入金」「営業外収入」というようなことになつておりますが、この概算につきまして今日までの状況、終極において何ぼ、年間何ぼ、こういう点について伺いたい。これも数字でありますから、わかればたいへんけつこうですが、こまかい点でわからなければ経理局長に聞きます。
○立花証人 結局調達資金のそれぞれ、の内容の概略を言えというお話だと存じますが……
○吉田(賢)委員 ちよつと途中ですけれども、内容の概要として、あなたの会社から本委員会に資料として出しております数字は、これはわかつておりますから、そのしりといたしまして、過去、現在、見込み、あるいは年間収入、こういう点について参考の数字を聞きたい、こういう趣旨です。
○立花証人 まず第一に、この調達資金の中の高架下店舗及び鉄骨建物の前受け家賃でございます。これは一期と二期にわけまして、これが四億二千万ばかりになつておりますが、これが大体五億ぐらいになる予定でございます。現実に今まで収納いたしましたのが三億一、二千万円であると思います。まだ未納になつております。
○吉田(賢)委員 それは全部有名店ですか。
○立花証人 さようでございます。そういうような形でございます。 第二期の分はまだ契約しておりませんから、とつておりません。それから貸事務室及びデパートよりの保証金、これを約十一億あげておりますが、現在の予定では十四億ぐらいなつもりでおります。これも確実に契約いたしましたものは半分しかありませんから、はつきりと申し上げられないのであります。
○吉田(賢)委員 その中に入つたものがあるでしよう、大丸なんか……。
○立花委員 そうです。大丸からはすでに二億五千万円収納しております。それからそのほかに営業外収入、一部営業収入と申しますのは、これが六期までで三億七千八百万円こう書いてございますが、これはまだ営業しないものもたくさんございます。先ほどからお話がございました映画館をやるかやらないか、これはニュース映画館でございますが、いろいろ問題があります。そうなりますと非常にかわつて参りますが、これは不確定になつております。銀行借入金四億ということになつておりますが、これが八億。銀行だけではないのでありまして、ほかの金融機関を入れまして八億程度になるのではないかと存じております。現在まだ借りておりません。それからあと自己資金三億円、これは現在は三億四千万円でございます。
○吉田(賢)委員 そうすると総計何ぼということになりますか。
○立花証人 総計三十二億ぐらいの予定でおるのでございますが、これは今お合せになると、少し合わないと存じます。これは営業外収入の不確定の問題と、それから増資の問題があるので、少し合わないわけでございます。
○吉田(賢)委員 今お述べになりました最後の銀行借入れ並びにその他金融機関というものは、もう現実に入つたのですか。
○立花証人 これは例の保険団がおもなものでございます。それで内々の話はしておりますが、現実の必要がないものでございますから、実際は実行しておりません。
○吉田(賢)委員 それから先にお述べになりました資金の面でありますが、特に建設資金といたしまして少し御説明願いたい点は、現在の予納金の入れた金額、すでに入つているもの、それから工事費あるいは購入資材費、そういつたもの、それから過去の創立費とか経営費など合せまして、これで総計何ぼというしりにただいまなつていますか。
○立花証人 建設仮勘定の方の数字はここへ持つて来ておりますが、十月二十一日までに国鉄御当局の方に納入いたしました工事費が、三億八千五百万円ばかりになっております。それから株式会社鉄道会館の方で、設計事務所に払いました金が、約七百万円ばかりでございます。それから鋼材に支払いました金が二億五千五百万円ばかり、その他のいわゆる店舗部分仕上げ工事その他に支払いました金が一億一千七百万円ばかり、こういう建設関係の総係費的なもの、これがわずか七十万円ばかり、それで建設仮勘定が七億六千四百七十万円ばかりになっております。それからなお創業費その他の経費でございますが、創業費は非常に安いのでございまして、多分百八十万円くらいではないかと存じます。そのうち七十万円くらいは印紙代だと存じております。それから株式発行費その他もございまするが、大体経費といたしましては、一箇月に総係費的なもので四百万円程度で上っている次第でございます。
○吉田(賢)委員 それでは柴田委員のお尋ねになりました例の連絡鉄骨上屋の施設につきまして、これは将来八、九番が完成するに際しましては、工事上撤去をすることを約束しておる、必要でもあるし、またあなたの方の経費として出て来るということを約束しているということ、これは段々前から聞いておつたのであります。現実の問題といたしまして、前会に長崎総裁にもお尋ねしたのでありまするが、これはまたきょうの午前の公聴会においてもお尋ねしたのでありますが、民法上の効力が発生するという見解は普通行われておりますので、しかる場合には、これらの施設及び数十万円、もしくは数百万金を投じて営業を開始している第三者が、すでに使用中なのです。こういうものはなかなか容易に立ちのきとか、解決はできないものとわれわれは常識上考えております。そういう点については、あなたはお見通しでもあるのでしょうか、これを伺っておきたいと思います。
○立花証人 お答え申し上げます。現在できておりまする連絡鉄骨上屋は、一応会社の所有部分になっておりますところの費用が二億円でございます。もちろんこの中には仕上げして商店が出した部分が約四千万円ばかりあるわけでございます。それでこれはもちろん一部は将来ホームに使えるわけでございますけれども、大部分鉄骨を取らなければならぬということになるわけであります。
○吉田(賢)委員 途中で失礼ですが、私は費用を聞いているのではないのです。撤去についてのあなたの方は可能であるか、そのお見込みを聞いておるわけですから、それだけでいい。
○立花証人 これを撤去いたしますと、当然ここは高架線を国鉄の方でおつくりになると存じておるのであります。それで高架線ができました後に、高架線の下の使用方につきましては、これはまた国鉄御当局と相談しなくちゃ、何とも私ども申し上げられないのでございますけれども。少し場所は狭くなるのでありますが、おそらくやはり店舗に借す面積が残ると存じております。そういたしますると、その鉄骨上屋を取払うという費用、それから商店がそこにつけ加えました設備費だとか、これをある程度補償してやらなければならぬという問題、それから一ぺん出てまた高架下に入るという間の休業補償というか、そういうお金は、やはり会社として見なくてはならないのではないか、こういうふうに考えておる次第であります。
○吉田(賢)委員 この点はまたあなた以外の人に伺うことにいたしましょう。 そこで私は進んで少し根本の点を伺ってみたいのですが、先のあなたの御答弁によりますと、この八重洲口の駅の計画は、あなたの国鉄在職中にあったらしい。但し現在のものとはまるきり違う、こういうことでありますが、この国鉄提出の資料によりますると、このたびの八重洲口本屋の建設等につきましては、東京駅八洲口本屋建設計画委員会を設けて検討した、これは相当綿密な検討、慎重な検討ができたようにも考えられる。そこで私どもは、施設局長はこれらの計画については、中心的役割を持たねばならぬと思うのであります。そのあなたが在職中にこの計画に参加しておらぬというような答弁、あなたの夢とか何とかいう表現でおっしゃっておった八重洲口駅という計画は、これとその通りでないにいたしましても、この前身をなすものでなかったか。それがだんだん発展して来たのではないか。われわれ常識で考えても当然そうあるべきであると思うのですが、卒然としてあなたの退職前に、もしくは退職直後に、このただいまのものが計画されて、あなたの前に計画されておったこと、考えておったことと何らの縁もゆかりもないというようなことはちょっと考えられないのですが、やはり前にお考えになっておったことが漸次発展したというか、あるいは内容が豊富になったというか、内容がさらに模様がえがされたというか、ともかくお考えになっておったものが基礎になって、だんだんとこのたびの八重洲口本屋の計画、ビル建築、こういうことになって来たのとは違うのですか。
○立花証人 私在職中おのおの専門の課がございまして、多分十三あったと存じます。そのころは電力の荷扱いという方面は全部施設局の担当でございました。非常に担当が広かったのでございまして、こういう停車場建築の問題につきましては、担当は停車場課長と建簗課長でございます。それでその上乗りに私がなっておったわけでございます。私が退職いたしましてから、この建設委員会ができたのでございまして、そこの関連はどの程度あるのかと申されますと、私もはっきり知らないわけでございます。建築目的から見ました議論は、私在職中におもになされた問題でございまして、こういう経営のことはほとんど考えておらなかったわけでございます。
○吉田(賢)委員 しかし課長があって計画をして、あなたは上に乗っておっただけにすぎないというのだけれども、これはどうも少し人を食った御答弁であろうと思う、課長は課長、課長の上の局長は局長、課長がどんな計画をしておるかということを局長が知らないでどうします。ことにあなたは全国の駅をどういうふうに改造すべきかということについて、責任があった、またそういうふうな御説明御答弁があったが、知らなかったとは言えぬだろうと私は思う。だからそこは率直におっしゃったらいかがかと思います。私ども何もあなたを穴に入れようと思って質問しておるのではないのでありまして、やはり事実は事実としまして明確にして、そうして事の推移経過は、それはそれとして真実のところをはっきりしておきたい、こういうことにほかならぬのであります。施設局長という非常に重要なお立場であって、よく知らなかったとは、これは言えないだろうと思いますから、重ねてお尋ねいたします。
○立花証人 もちろん知っておりました。
○吉田(賢)委員 そこで私は問題をあなたの在職された当時のこの計画、但し知っておりますとおっしゃるのは人事みたいなことにも聞えるのですが、あなたは相談にも乗り、計画にも乗っておったというふうに了解しておいていいのでございますか。
○立花証人 在職中のときでございます。こういう全国の停車場のいろいろの復興計画の一つである八重洲口も相談に乗り、知っておったかということでございますが、知っておりました。
○吉田(賢)委員 そこで私は、あなたが国鉄をおやめになって、鉄道会館の中心的な専務取締役におなりになったということについて、やはりこれは疑問があるわけです。それはやはり国鉄の綱紀問題として私たちは考えたいのであります。これはあなたの立花さんという方一人の問題ではありませんで、この問題はやはり日木の公務員全体の問題でもありますし、国鉄職員全体の問題でもありますし、ことに高級職員の問題といたしまして、今日におきましても相当重視すべきことなんであります。そこで聞きたいのですが、あなたは国鉄に二十五年おったとおっしゃる。二十五年おったとおっしゃるならば、やはりこの国鉄法の五十六条によりまして、当然恩給法の適用を受けておられると思う。高級職員でありまするので、相当額の給与を受給されておる。恩給法によってあなたの退職後は保護される。こういう立場におられる。そこで一方また国家公務員法を見てみますると、百三条の第二項には「職員は、離職後二年間は、営利企業の地位で、その離職前五年間に在職していた人事院規則で定める国の機関と密接な関係にあるものにつくことを承諾し又はついてはならない。」ということに制限禁止の規定が設けてある。こういうような点からだんだんと考えて行きますと、国家公務員法というわくは、国鉄の役職員ははずされておりますけれども、やはりどうしてもこの精神は遵奉してもらうのでなければならない。こういうような法律によって制限したというゆえんのものは、やはり国家国政の乱脈を防ぐためのものでありますから、国鉄の経済的、経理的、資産管理的な各方面の乱脈が生ずることを防ぐということについては同一の精神でなければならぬと思う。にもかかわらず、当然あなた自身の説明によってもわかるがごとくに、かけがえのない非常に重要な価値のある場所、その場所の大きな事業を主宰する人にすぐ移って行く、こういうようなことは何としましても国民が理解しにくいのであります。法律を免れたわ、いいわということだったら、何をか論議せんやということになるのであります。この点につきましては、私が申したこの精神をほんとうにお考えになるならば、これはいずれにいたしましてもあなたは相当責任をお考えにならなくちゃいかぬと思うのだが、いかがですか。
○立花証人 まことにごもっともな御意見でございまして、そういう見方も当然あり得ると存じます。ただ、私が専門の人間というお立場から考えていただけば、私がこういうことに従事することも認めていただいてもいいじゃないだろうか、こういうふうに考えるわけでございまするが、これはいろいろ人の意見でございまするから、何とも申し上げることはないわけでございます。
○吉田(賢)委員 これはさような考え方もあるというようなそういう人事のようなことじゃなしに事の経緯も、あなたが計画の中心点におった、重要な役職であった、そうしてそこで計画がされた、非常に多くの人の意見を求めて計画が立てられた、そうして外へそれを委嘱した、委嘱した人は前の総裁である。そうしてあなた自身はその重要な地位から今度去ってその新しい営利団体、企業の鉄道会館の中心主宰者になった、こういうことでありまするから、考え方がどうであろう、こうであろうというような人事のようにお考えになるほど簡単な小さい問題じゃないと私は思う。法律的な問題は一応別にいたしまして、少くともこの点については、道義的にはきわめて重大な、あなたみずから考え直してもらわねばならぬ問題があるだろうと私は思う。そんな考え方もあるというだけで済まして行くということであるならば、そんな考え方は行われないのだ、だから国鉄大家族主義というもの一兆億円の国鉄財産を食ってしまってもいいのだということ、あるいはりくつが通るかもわからぬというような危険も実はあるのであります。であるので、この点については少くともあなたといたしましては、これはやはり相当反省せなければならぬ重大な問題であった、あるいは少くともそうせざる別の道を選ぶべきであったというふうにお考えになりませんか、重ねてあなたの心境を聞いておきましょう。
○立花証人 ただいまのお話でございますが、今私があたかも現在の鉄道会館のような計画を在職中にしておって、そうしてこれをやるために飛び出したというようなお話があったのでありますが、これはまったく事実に反するわけでございます。私とにかく、先ほど申し上げましたように、やめてから二箇月間ほんとうに請負界に入ろうかと思ったくらいな時期があったのでございまして、全然在職中と今回の仕事につきましては、要するに八重洲口というものについて関係があるかないかということは実際問題としては別にここに継続はないと私確信しております。なお在職中に関係あることに全部従事するなということは、私も理想としてはそうであるべきであると信じております。請負業界に入るのを躊躇いたしましたのもそれがおもな原因でございます。ただ、私も四十七才でやめたのでございますから、ただぷらりとしているというのはちょっとしにくいわけなんでございまして、なるべく自分の力を十二分に出せる仕事に従事したいということは、当然その当時考えましたところの熱望であったわけでございます。
○吉田(賢)委員 くどいようですけれども、当初のあなたの心境がさようであった。しかし後日問題が起って、現在は、世論はその点について相当疑惑を持ち、ないしはきわめて深刻に批判をしつつあるときなんです。にもかかわらず、あなたとしましては、その点については何ら省みるところはない、また省みて平気でおられる。そうして、今私が前段にるる述べましたような法律の趣旨とかあなたが恩給によって国家から保護されておるというようなことも全然念慮に置いておらぬところの、依然として天くだり横すべりで国鉄の資産を利権化して、それを独占化するというようなことも合理的にこれを認めて行くような、そういう考えにあなたがなっておられると思うのであります。これはもってのほかだと思うのであります。だから今日からお考えになった場合に、相当これは考慮すべきであったという、その程度には考えてもらうべきであろうと私は思う。現に、あなたもお聞きになったかどうか知らぬけれども、参考人のお一人からも、やはりそういう点については法的にも国家公務員の利限と同じような方法を何らか講ずべきだという意見も実は出ておるのであります。でありますので、国家公務員と同じようと恩給で保護せられている者が、一般民間人ならばいざ知らず、あなた自身が、――これはあなたの方ではありませんけれども、国鉄の方が契約が好契約だと言っているような思想があるわけであります。そういうしさいであればあるほど、やはり今申しましたような、そういう国家公務員法によって制限を受けているような精神をあなた自身で生かして行わなければならぬと私どもは考えるのでありますが、現在においてもやはり依然としてそうお考えになるのでしょうか、少くともそういう問題については相当反省もしてみなければいかぬ、将来考えてみなければいかぬというふうにはお考えになりませんか。あなた自身が今、たとえば土建屋になることはいかがということをおっしゃっておりました。これは明らかなことでありますけれども、似て非なるといいますか、そうでないごとくであって、実は性質は類似したような問題が今起っておるのであります。こういう場合におきましても、なおあなたのお考えはかわることはないのでしょうか、重ねて聞いておきたいのです。
○立花証人 どうも私自身といたしましてお答えしにくいのでございますが、一般論といたしましては、確かに枢要な責任にあった者が、なるべくその関連したものに従事しないということが、正しい理論だと存じます。昔は比較的老年まで勤めまして、恩給も高かったというようなことから、楽隠居をした人が多かったようでございますが、今日においては、そういうことはなかなかむずかしいという一面もあるのではないかと存ずるのでございます。これは私自身のことでございますから、あまり意見を申し上げたくないわけでございます。
○松山委員長代理 杉村君。
○杉村委員 二、三お尋ねしますが、あなたは先ほど、専務取締役になるのには加賀山さんの推薦によってなったということですが、専務取締役というと、会社としては、もうほんとうにそれが会社の中心になって行くのです。今またあなたから伺えば、四十七才でやめた、これから身のふり方というような一節もあつたのですけれども、どういうわけで四十七才で、施設局長なんというきわめて重要なポストにおつたあなたがやめたのですか。そうして前総裁の加賀山さんの御推薦によつて、今度は営利会社のこの鉄道会館に行つたというのだが、これはあなたの今の四十七才でやめたという口説き文句よりは、むしろ加賀山さんとの話合いで、この営利会社の方に移るためにやめたのではないですか、そのおやめになつたいきさつはどうですか。
○立花証人 実は私は首を切られた方でございますから、どうも私が理由を申し上げるのも変でございますが、常識的に申し上げますれば、やはり終戦後の過剰人員が鉄道にございまして、私どもやめますときも、正確には覚えておりませんが、たしか丁万人近い方がやめられたと思います。そのうちの一人として、あまりいつまでも栄職にいられないというような関係もございまして、私が勇退したような形になつたと思うのでございまして、この鉄道会館をやるためにやめたということは、全然誤伝でございます。
○杉村委員 株式会社鉄道会館と長崎総裁との契約主目的は、サービスというようなことが主となつているようになつていますが、事実そうでございますか。
○立花証人 私考えますのに、精神といたしましては、国鉄が自分で駅をつくる場合と同じような、ほんとうに手足になつてそれをつくり上げるわけで、もちろんとうていそうもうかる仕事ではないのでありますが、きちんと経営して、株式会社の形態でこれを維持して行く、こういうことが主目的であつたと考えるのでございます。
○杉村委員 あなたは専務取締役に就任するについては、さつきあなたがおつしやつたように、首を切られたというので、これから土木屋にでもというようなことがあつたけれども、要するにあなたとしては、株式会社鉄道会館という利潤追求の会社の専務取締役として、やはり自己の収益を考えて就任されたのでしようね。
○立花証人 株式会社鉄道会館というのは、そういうわけで、大いに国鉄がやりますと同じことをやつて、それに経済的根拠を与えて、会社として行くということでございますから、利益追求一本ではとうてい行かない会社でございます。そこで、なるべく公共的な資本を入れようということを主として考えられたと思うのでございます。従いまして、株式会社でございますから、いつまでも無配というようなわけにはいかないと存じますが、とうてい大きな高配当をするということは、当然私どもは考えておらないわけでございます。
○杉村委員 この会社の資本金は四億四千万円と聞いております。そうして払い込んだ額は三億五千万円ということでありますが、この総工費は三十二億円ということをあなたは今おつしやつた。そうすると、四億四千万円の資本金を全部払い込んでも、とうてい追つつかないが、そのあとの工事代金はどういうふうにして調達してやつて行くお考えなんですか。
○立花証人 先ほども吉田先生にお答え申し上げました通り、企業目論見書に調達資金のやり方が書いてございます。それで総工費が……。
○杉村委員 お話中ですが、企業目論見書は私どもはもらつておるのですが、今まであなた方が言われたことと違つておる点もありますから、きようはあなたの品から伺うのです。大体あまりこまかいことでなくて、要するに資本金が四億四千万円の会社であつて、工事費の総額が三十二億かかるのだから、あとの金をどういうふうに調達して、この会社は工事を仕上げるかという大まかなことで、けつこうなんです。
○立花証人 かしこまりました。先ほども申し上げましたように、例の前受け家賃、これは五億円と申し上げました。それから保証金がデパート及び貸室その他から十四億ばかり、あとは金融機関からの借入金、大体こういうことになつております。
○杉村委員 今あなたのお説のように、四億四千万円の会社で五億ももう金が入る、あるいは保証金が大丸から七億も入るというようなことは、もしこれが東京駅八重洲口の国有鉄道の資本、いわゆる土地や何かの固定財産、そういうものがなかつたり、あるいは国有鉄道という背景がなかつたら、私はそういう金は入らないと思う。いかに加賀山君やあなたが手腕があつたとしても、あなた方だけで四億四千万円の会社で、こういうような大仕事はできないと思いますが、あなたはできると思いますか、思いませんか
○立花証人 御質問の趣旨がよくわからないのでございますが……。
○杉村委員 もう少しわかるように聞いてください。あなたがさつきおつしやつたように、四億四千万円の総資本金の会社で、払込みはまことにわずかに三億五千万円であります。それにもかかわらず、もうすでに五億という金を前家賃でとつておる。そのほかにまた大阪の大丸から七億という金をとる約束をしております。これがもしあなた方が国鉄というものを離れて、ただあなた方だけで、四億四千万円の資本金で、あなた方が自己の工事責任者としてやつた場合に、こういう金が入るか入らないか。私どもの考えでは、あなた方はなるほど貧弱だ。四億四千万円しかない会社でありますけれども、ここに国有鉄道というものが工事責任者であり、工事資金の支払い義務者である。そうして東京の玄関ともいわれるところの、八重洲口という非常に貴重なる資本があればこそ、前受け家賃とか、あなた方の資本金よりもはるかに多いそういう金が、入つておる。だからこういう国鉄という背景を離れて、あなた方が工事金の支払い義務者として、この工事を工事人に請負わせて、そういう仕事ができると思いますか、思いませんかということです。おわかりになりませんか。
○立花証人 よくわかりました。たとえば前受け家賃を現在までとつておりまずものは、先ほど申し上げましたように三億二千万円でありますが、この前受け家賃は結局私どもがそういう店屋を約束の時間に完全につくつて貸してやるということがわかれば、前受け家賃を出すことになります。大丸につきましても、来年の十月に約束しておリますが、そのときまでにそういうもりを完全につくつて貸してやるということがはつきりすれば、そういう保証笠を出すというような事情でありまして、これを、その金を全部請負人に渡したらできるか、できないか、国鉄に頼むからできるのではないかというお話は、私自身の考えといたしましては、請負人に何にも制限がない場合でありますれば、当然請負人にすぐ渡すわけであります。それで十分できると存じます。
○杉村委員 どうも私の問うておることについての答えにならない。私があなたに問わんとするところは、その趣旨の根本はこういうのです。この工事——三十二億もかかる工事において、国鉄が使うところはわずかに三%ぐらいしいない。あなた方がほんとうに民間の資本を導入し、民間の資本を国鉄の利益に供給してやろうというならば、あなた方自体が工事の責任者になつて、あなた方が工事金の支払い義務者になつて、三十二億の工事をあなた方みずからが工事人に頼んで、国鉄には国鉄の使う三%の分だけの金を出させたなれば、こんな問題も起らなかつたであろうと思う。それをあなた方かやらない。それをやつたのではあなた方の仕事ができない。あなた方がいかに前総裁加賀山だとか、前施設局長だからといつても、四億四千万ぐらいの資本金で三十二億の工事を、この東京の工事請負人が請負うはずがない。国有鉄道が工事金の支払い義務者なればこそ、あなた方は貧弱でも、工事金はあなた方からとるのじやない。だからこれができるのであつて、あなた方だけで、四億四千万の資本でこの三十二億の工事責任者として、これが遂行できるか、できないか。こういうことを聞くのです。いかがですか。
○立花証人 当時国鉄のお出しになる金はほんの一割程度でありますものですから、ちようど杉村先生のおつしやるような議論をなす人も一部にあつたのであります。私たちにやらしていただけるならば喜んでそれはいたします。しかしながら従来国鉄には民間にお金をやつて自分のものをつくらせるという習慣がないのであります。そういう関係からやはり反対論がございまして、私の方からどうしても国鉄が必要と思われる部分のお金は委託工事費として差上げてつくつていただく。こういう形になつたのでありまして、三十二億九千万でありますが、実際国鉄に委託しますお金の額は、私どもの考えでは八億五千七百万円、そのうちすでに三億八千万、約四億円ばかりの金はお払いしてあつてあと激つておりますものは四億円だけであります。要するにこれは胴体だけでありますから、あとは全部会社が直接いたすわけであります。
○杉村委員 それではそういう論争的一な質問はやめまして、本日の午前の委員会におきまして三人参考人が見えたのでありますが、三人のうちの二人ともこれはまことに適当ではない。むしろすみやかに改むべきである、こういう陳述をされおるのです。われわれはこの工事はきわめて不都合であると思つておる。ことに加賀山社長あたりの言うことによれば、東京駅をりつぱにして混雑を避けるようにできるとかいうのでありますけれども、避けるどころではありません。またサービスのためにこの契約をした。こういうことを言つておるのでございますが、サービスなどというものはみじんもない。まずあなた方はここに会社をつくつて東京駅の構内に売店を、すぐに名店街に貸して今ここに言つたような前取金までとつた。そして民間の人はいかがです。 この写真をごらんください。 (杉村委員、写真を立花証人に示す〕 あなた方がほんとうに民衆のために利便をはかるのであつたなれば、あんなふうに店を貸すよりもまず乗降客の待合所をつくるべきではありませんか。そしてでき上つた後においてその待合所に待合人が入るとして、まずそれまでにはそんな店舗に貸すよりもほんとうに乗降客の便利をはかり、サービスを必要とするのであつたなれば、——ごらんなさい。みんな一般の乗降客は道にすわつておるではありませんか。そういうばかばかしいことが東京都の玄関なりと言つておるところの東京駅の前の状態でありますよ。それであなた方はよいとおぼしめしになつておりますか、現在の状態で。
○立花証人 ただいま杉村先生の御指摘になりましたことは、私まことにごもつともだと思つております。ちようどこの写真にあります場所は、そこをやはり待合室にすべきではなかろうかというので、私もしばしば意見を言つておる次第でございます。それで待合室にされるならば、私どもが全額お金を持つてもよろしゆうございますからしませんかと申し上げておるところなのであります。しかしながらこの国鉄の施設をかえるということは、やはり国鉄御当局の方で御決定になることなのでありまして、なかなかいろいろ議論があるのでございます。ことに駅の方で、駅長んともしばしば議論したのでありますが、東京駅は盆暮れになりますと非常にたくさんの方が待たれる。ちようどあそこのコンコースが五百坪あるのでありますが、そこに待合室をつくつてしまうとそこに何千人と来られる場合に非常にじやまになるのだ、それだからちよつとどうかというような議論もあるのでありますが、そんなことを言わないでとにかく待合室が今ない状態なんです。工事が完成いたしますればりつぱな待合室ができるのでありますが、とにかく工事が途中であつても待合室があつた方がよいではないかと今私どもは申しておるのであります。今議論の最中なのであります。
○杉村委員 あなたはことに専務取締役として役員の報酬はどれくらいてあつて、どれくらいお受取りになつておりますか。
○立花証人 株式会社鉄道会館といたしましては鉄道におりました人間がかなり多いのであります。特にまだ退職する時期でなくても非常に有能な人であつて、ぜひこちらの職員になつて設計してもらつたりあるいはいろいろ管理の仕事をやつてもらいたいという人もありまして転換してもらつた方があるのでございます。ですから大体国鉄当時にもらつております給料と同じ額というのを標準にしております。
○杉村委員 そういういろいろなことをおつしやらないでけつこうです。役員報酬として幾らであつて、幾ら実際において支払つて幾ら受取つておるかということを伺つておる。あまりいろいろ国鉄に勤めておるとか前歴とかいうことは聞いておらない。答えは端的にしてください。
○立花証人 私の現在もらつておる給料を申しますと月額十万円でありまして手取りが六万二千円くらいであります。
○杉村委員 加賀山社長の報酬は幾らですか。
○立花証人 十二万円でございます。
○杉村委員 まだほかに役員がありますが、一人々々言つてください。
○立花証人 異例に属すると存じますが、せつかくのお話でございますから全部申し上げます。私と伊藤専務が十万円でございます。それから常任の役員、常務取締と申しますか、竹内、太田、これが八万円でございます。それから監査役、非常任の取締役、こういうのが大体三万円でございます。それから澁澤会長はなお全然報酬をおとりになつていらつしやいません。私ども実は心苦しく存じておるのでございますが、澁澤会長はとにかく建設途上の会社であるから、そういうところにできるだけおれも多く知恵を貸して努力してやるけれども、おれは一文もとらぬ、これを就職の条件にされたものですから、私どもはその御趣旨に従つておるのでございますが、おとりにならぬには実際困つております。
○松山委員長代理 大矢君。
○大矢委員 午前中も問題になつておりましたが、国鉄会館は大丸と契約いたしましてすでに前金をとつておるようですが、この大丸との話はいつごろあつたのですか。
○立花委員 大丸との話は大体九月ごろから折衝に入りまして、何分にも保証金の総額とか、それから賃貸料の決定でございますとか、非常に折衝に手間どりまして、数十回折衝を重ねまして、日にちは忘れましたが、三月の何日かに決定したと存じております。
○大矢委員 京都の駅が焼けて完成したのはいつごろでしたか。
○立花証人 あれは昨年の五月の二十三日だと思います。
○大矢委員 その当時もうすでにやられておつたのですか。
○立花証人 そうでございます。
○大矢委員 実は午前中に問題になつておりましたが、東京の八重洲目すなわち東京の玄関口といわれる雑沓するところに、さらに雑沓を予想したこのビル内に百貨店を新しく設けるということが、はたして本来のこの国鉄の駅として機能を阻害することがないかどうか。これは私は営利会社の経営する会館の経営としては一応考えられるけれども、ほんとうのこの百貨店ということについて場所柄はたして当を得ているかどうか、特に二十何年間勤めていられてよく知つていられる証人に対して私は聞くのですが、郊外電鉄が終点に経営の一助として百貨店を経営するということは、ずつと遠方からのいなかの乗客に対する便宜もあるし、会社の利益を追求するためにこれは経営している。これは東京のずつと郊外電鉄か、あるいはまた国鉄においても相当いなかから出て来る人のサービスとしてあるいはいいかもしれない、また大阪には私鉄会社が各三つも四つも百貨店を設けて、終点に、プラツトホームの上に現に経営している。これはいろいろ営利会社として一また乗客に対するいろいろなサービス上、便宜上、両方兼ねてやつておるということでありますが、少くとも国鉄が関係して、そうして八十周年記念として、あの雑沓したところに、さらに十二階ものものを建てて百貨店をこしらえるということが、将来に悔を残さないかどうか、ただあの経営がうまく立つて行けばいい、そこには利権がある、利潤がある、そこでさつと採算がついて株主をつるためにはいいかもしれない、しかし少くとも大都市の、東京の中心である駅として、あそこに百貨店を持つて来ることはどうか。いま一つは最近こうした大資本を擁して中小企業の人たちを非常にこれによつて圧迫しているということは、これはずいぶん問題になつているそれをわざわざあそこにそうしたものを建てる必要がどこにあるか、まだあき地が少いから、先ほど言つたように、区画整理もしなければならぬとか何とか言つて、さほどに犠牲を払つてあそこに人を集中する必要があるのか。従つて今これは六階からの計画はないそうでありますが、一体百貨店をあそこにごしらえることを中止する意思がないか。
○立花証人 今のお尋ねは、非常に意見に属するようなことを申し上げなければならぬので、はなはだあれでございますが、私ども多年こういうものを専門といたしまして、先生の御指摘の点は非常に慎重に考えたのでございます。その考えましたいきさつをちよつと申し上げてみたいと思います。 私鉄の経営いたします百貨店がターミナル、ステーシヨンで非常に混雑しておることは私どもよく存じております。そこで問題は東京駅の八重洲口にそういうものをつくりまして混雑が避けられるかどうか、こういうことでございます。そこで私どもの考えましたことは、ちよつと東京駅の赤れんがの丸の内側を御想像願いたいのでございますが、八角塔が東と西にございます。あの大きな塔がございます。あれが二百メートル離れておるのでございます。これは後藤新平さんの時代におこしらえになりました。その間は全然出入品がない。中央口にほんのわずかの出入品がございますが、あとは全然出入品がございません。それで一日三十六万人からの人の出入をさばいております。そこで今度あのちようど裏側にあります八重洲口にやはり通勤者の口の幅をまつすぐ二百メートルとりまして、その二百メートルは全部自由に出入ができる面積にしておるのでございます。それでまるでそこの感じが違うわけでございまして、特に自動車が問題でございます。それでデパートに来る自動車、これもなかなかの数に上りますから、これも駅の業務にさしつかえてはいかぬ、おじやましてはいかぬ、そこで二階の上に上げるようにした。それからデパートに出入する者、商店街に出入する貨物がやはり駅の業務に支障し、旅客公衆に不便を与えてはいけないという意味で地下にトラツクが入る、こういう地下の一階、二階に全部トラツクが入るのでございます。そういう設計にして、それを今着々やつておるのでありまして、それだけ考慮してやれば決して混雑はしないだろう、こういう自信を現在は抱いておるのでございます。それでその点は決して御心配はないのじやないだろうか、こういうふうに私どもは自信を持つて考えておりますけれども、これはやつてみて上で、はたして私どのも言う通り行かなかつたら、ほんとうに私どもは責任をとらなければならぬ、こういうふうに考えておる次第でございます。
○大矢委員 意見が違うのですから、これ以上言いませんが、私どもあなたの考えと全然違う、これは議論するところではないからやめておきますが、一体今度の問題がこれほど社会的に重大問題になつたのはどうしてそうなつたのか、それは疑う方が間違いなのだ、おれたちの方はちつとも間違いないのだということをしばしば繰返しておりますが、今なおそういうことを考えておるか。それから先どほ申しましたように、長い間の国鉄の経験者であるから申しますが、公社になつた後における経営、やり方というものに対して、今まで国有鉄道としての事業の非常に事務的に煩雑ないろいろの点を、新しくひとつ独者採算制による鉄道公社として発足したゆえんのものは、ほんとうに皆さんの経験を生かして、もつと国鉄のサービス、経営に対しても、もつと新しい経営方針が出て来るのであろうということをみな期待しておつた。ところがその後数回値上げもされておるし、また近く値上げをするという。国鉄が一体どうして独占事業としてこういうような結果を見ておるかと申しますと、これは今までずいぶん問題になつたように、国鉄自身の当然上げ得べき利潤を傍系会社、あるいはまた特にたくさんの会社がありますが、それは対していろいろなトンネル会社をつくつて自由を与えてあるいはまた当然回収すべき莫大な金がいまだに未回収になつておる。あるいは当然時価で貸すべき土地を想像もできないような安い料金でもつて貸している。こういうことのために結局経営がだんだん悪くなつて、その上になおそういう欠損があるからそこに一つ会社をつくつて、また一つトンネル会社をふやそうというのがねらいではなかつたか、いわゆる今度の問題の真相ではないかというふうに世間は見ておる。しかしそうでない、こういうことについて何ら責任も感じなければ当然であるというように依然として考えておられるのかどうか、もし公社となつて後あるいは今日、経験を通してどうすれば国鉄自体が独立採算制として将来の経営ができるかどうかという何か経営について意見がありますならば、この機会に私はぜひとも聞いておきたい。それはあとで経営されるへ々の意見もあろうと思いますが、あなたが去つたあと、長い間の経験から今日の実際の国鉄のあり方ということについて、この機会に私は率直にお聞かせを願いたい。
○立花証人 お答え申し上げます。疑うのは悪いというふうに今でも考えているかというお話でありますが、まことにごもつともでございまして、私どもいろいろ不徳のいたすところもございますし、確かに一人よがりの点もございまして、いろいろ国会の諸先生にもこういうふうに長々と御審議を煩わすというような点がありまして、はなはだ御迷惑をかけておる、そういう点につきましては、ほんとうに穴があれは入りたいというくらいに恐惶しておる次第でございます。 その次に、公社になつて云々という非常にむずかしい御質問でございますか、私そういう根本的な問題につきましては、もし機会がございますればまた大矢先生に直接申し上げてみたいと思いますが、今日のお答えといたしましては、株式会社鉄道会館といたしましては、絶対そういう言うになりたくない。将来国鉄の収入に寄与するという行き方で行きたい。簡単に申しますれば、構内営業料として年に五千万円くらい出すことになつておりますが、将来株式会社鉄道会館が借金を返しまして、そう多額でない配当、たとえば八分なりそこらの配当を続けて行けるという事態になつて、さらに余裕があれば、こういう使用料をどんどんお上げになつて、そうして国鉄のおとりになる構内営業料というものを上げて行かれる、そうして国鉄も株式会社鉄道会館も共存共栄という姿が打立てられるのじやないだろうか、そういうふうに行きたいものであると考えておることを申し上げておきます。
○松山委員長代理 以上で証人に対する尋問は終ります。引続きまして、本日出席をいただきました長崎国鉄総裁、加賀山参考人その他関係者につき質疑を行う予定でありましたが、時間も相当経過いたしましたので、本日はこの程度にいたしたいと思います。 なお今後の方針につきましては、理事会を開いた上で決定いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松山委員長代理 ではさように決定いたします。 それではこれで散会いたします。 午後四時四十五分散会