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15回国会両院1952/12/24

町村の警察維持に関する責任転移の時期の特例に関する法律案両院協議会 第1号

発言数
21
登壇者
6
会派数
4
開催日
1952/12/24

会議録

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) それでは只今から協議会を開催いたします。抽籤によりまして私が本日の両院協議会の議長を勤めることに相成りましたので、どうぞよろしくお願いを申上げます。  なお衆議院の協議委員議長には福永健司氏、副議長には石坂繁氏が御当選になり、参議院の協議委員議長には私、副議長には隣におられます館哲二君が当選になつておりますので、この際御報告を申上げます。  それでは只今から町村の警察維持に関する責任転移の時期の特例に関する法律案両院協議会を開会いたします。  両院協議会は、御承知のように国会法第九十七条によりまして傍聴を許さないことになつておりまするから、協議委員及び協議会の事務をとつておられまする職員以外のかたがおられましたならば、御退席を願いたいと存じます。それでは先ず衆議院側から両院協議会をお求めになりました理由乃至決議の趣旨の御説明を伺いたい。

青柳一郎自由党

○青柳一郎君 それでは衆議院側の意見を申上げます。御承知の通り昨年の警察法の一部改正に伴いまして、警察を維持しておる町村は住民投票によつて警察を維持しないことができるということになつておるのであります。而して警察法第四十条の三の規定によりますると、十月の三十一日までに警察を維持しないことに決定した旨の報告が内閣総理大臣に対してなされましたときは、その翌年の四月一日に警察維持の責任の転移が行われることになるのであります。自治体警察が国家警察に吸収されるのであります。然るところ本年十月三十一日までに警察を維持しないことに決定いたし、その報告が内閣総理大臣に対してありました町村は全国で五十七に達します。その後の住民投輿を行うことの議決をいたしました町村は五カ町村ほど出ておるのであります。一方これらの町村のうち多数のものから衆議院宛に請願又は陳情がなされ、警察を維持しないことに決定した以上は、来年の四月一日までを待つことなく、繰上げて、できるだけ早期に責任の転移を図り得るように要望して来ておるのであります。そこでこれらの町村が希望します場合においては、責任の映移の時期を来年の一月一日まで繰上げ得る途を設けようとするのが大体の本案の趣旨でございまして、この本案は衆議院を通過いたしまして参議院に参り、参議院におきまして修正を受けました部分は、大体においてニカ所あるのであります。一カ所は、警察法によりますると本年の十月三十一日までに総理大臣に対して報告があつたものについて責任の転移を規定しておる。これを衆議院原案のように十二月までに延ばすことなく、やはり本法と同じように今年の十月の三十一日までにすべきであるという修正点が一つであります。それと、もう一つは、衆議院の原案は十二月の二十日までに総理大臣に対して責任転移の申請をしたものとありますのを、十二月の二十五日までに申請のあつたものとする。この二点が大体の修正点であります。衆議院におきましては、やはり当初の考えのように、本年の十月三十一日までに内閣総理大臣に対して報告のあつたものだけでなく、その後に及びまして、先ほども申しましたように五カ町村ほど住民投兵も済ましておるのですが、これらの町村も入れまして、来年の一月から自治警を国警にするという意思でおるのであります。衆議院におきまして、これを衆議院の意向のように決定いたしまする場合には、衆議院の三分の二以上の多数を以て議決するという方法もあるかとは存じまするが、そういうようにいたしますると衆議院の原案が生きてしまう。衆議院の原案は十二月の二十日までに総理に申請した場合に責任の転移が行われる、こういうことになる。然るにもう二十日は過ぎてしまつた。そういう方法もとることができませんし、従いまして只今申上げましたような事情によつて両院協議会を求めた次第であります。皆さんよろしくお願いをいたします。

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) 参議院側から議決の趣旨の御説明をお願いいたしたいと思います。

宮田重文自由党首都建設政務次官

○宮田重文君 では参議院側の修正につきまして経緯を申上げてみたいと思いますが、只今青柳委員より詳細御説明がありましたように、この法案の趣旨は参議院においても去る十六日に発議者代表の鈴木直人君より詳細な説明を受け、その後、質疑応答が政府に、鈴木君に対しても行われて、審議を続けて参つたわけでありますが、丁度今お話の中にありますように、十月三十一日までに済みました町村は五十七に及んでいる。その後五カ所住民投票をする町村が出ておつたわけでありますが、我々が委員会で最後の質疑を打切まして終結をしてやろうという十九日にも、同日に住民投票が行われるような所がありまして、野党の一部におきましては、本日同時に住民投票が行れることが含まれるようなことは、如何にもこの法案に便乗する部分が多分にあるのではないか。現地の状況についても、なお議員派遣若くは証人の喚問をして、状況を聞いて行くようなことまでしてみなければ、我々は納得できないというような強い意見がありましたので、我々自由党側といたしましては、大体法案の趣旨を縷々説明してこれに同調を求めるように、各派にもお話をして参つたのでありますが、議事の運営或いは委員会の運営の円満を図るためにも、多少妥結点を見出して行くようにして欲しいという一部の意見も出ましたので、我々もいろいろと考えました結果、只今お話のありましたように、参議院におきましては、十月三十一日までに住民投票の決議があつて、住民の意思がはつきりときまつたものだけを取上げ、その後におけるところのものはこれを認めないということの決定をし、更に十二月二十日までに申入れのあつたものを十二月二十五日までとするという、こういう二点の修正をして参議院の意見を聞いたのであります。ただそういうことであつたにもかかわりませず、満場一致の形ができませんで、左右両派は相変らずこれに同調してもらえなかつたということは、妥結の趣旨に副わなかつたものと認めて、我々は甚だ遺憾に存じ、その態度についても最も遺憾に只今までも存じているところでありますが、以上のようなことで、この法案をいつまでも結末を付けないで、そういうふうな経緯を迫ることを避けて、妥結点を見出しながら出しました我々の意懸をお汲み取り願いたいと思うのであります。

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) 以上を以ちまして両院からそれぞれ御説明を承わりましたが、ここで速記をとめて懇談をいたす方法もあるかと思いますが、如何でしよう。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 青柳さんにちよつと承わつておきたいと思うのですが、私、緑風会ですが、緑風会の考え方といたしましては、警察法の四十条の三、只今青柳さんから御指摘になつた昨年でしたか改正をしたときにやりました個所です。それは毎年十月の三十一日までに総理大臣に報告のあつたものは、翌年の四月一日に、その以後十一月一日以後に報告があつたものは来々年の四月一日、二年あとになるわけです。そのことは自治体警察を廃止されようとする各地方公共団体でもよく御存じの筈であります。だからそれをこの際便乗的に、十月三十一日以後に報告のあつた分を一緒にして扱うことは、いわゆる便乗を及ぼさせやしないか。自治体警察というものは、警察法の建前としては、強化育成して行くという建前であります。それに対してそういう便乗的なことをするのはあまり好ましくない。警察法の精神にも反する。まあこういうような見地から、一応四十条の三に書いてある十月三十一日ということを区切りにいたしたわけであります。そこで只今青柳さんから代表で御説明になつた点もわかるのでありますが、それには是非とも、それも全部同一に取扱わなければならないという確固たる御事由があるといいと思うのでありますが、一緒にしないと、こうこうこういう支障が起るのだということのお調べがあると思うのであります。問題になつているのは五カ町村であります。それについてどういう点があるか。その点をお伺いしておきたいと思うのであります。

青柳一郎自由党

○青柳一郎君 お答えいたします。問題の十月三十一日、十一月一日以後に住民投票をして意思決定をした町村、これらの町村からも実は強力に早めに転移するようにというような陳情請願もあつたかと思いますが、少くとも陳情を受けた。丁度予算の面を考えて見ましても、本年度におきまして定員、欠員の予算を調べて見ますると、丁度それに当てはまる程度の予算もございます。現地からの要望にも副うて行きたいという考え方であつたのであります。勿論、今岡本先生お話の通りに、自治体警察の体制をこれによつて目茶苦茶に国警にしてしまおうというふうなことは全然考えておらないのであります。要は地方の実情、要望に応えて、丁度予算もあるからというような点、或いは強いて申上げますれば当てにするということを理由にしていたします場合には、翌々年の四月ということは、法律のよくわかる人にはすぐわかりましようけれども、そこら辺の趣旨の徹底がどの程度あつたかというような点も考えなければならんのであります。又きまつたものならば、早く決定に移して、この主張を通るようにしたいというような気持もあるのであります。大体そういうことが原案の要旨であると思います。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 もう一遍伺つておきたいのですが、その衆議院の原案では、十二月二十日までにということになつ、ております。十二月の二十一日から来年の三月三十一日までに、そういう廃止の準備が成立をして、そうして廃止の報告をして頂くと、それは来々年の四月一日まで待たなければならない。それは法の規定なんであります。それに関して、それらは来々年になつてしまうということで、そこで平灰の合わないようなことをお感じになりませんか。

青柳一郎自由党

○青柳一郎君 現在のところ理論的にはそういうことが十分考え得るのであります。併し自治体警察から国警に移る意図をもつておる町村は、大部分今回の措置できまるのじやないか、そういう気持があるのであります。お話のような衆議院の原案から申しますと、十二月の二十一日から来年の十月三十一日まできめたものは来々年の四月一日からということになるとは存じておりますが、大体ここら辺で済むのではなかろうか、こういう気持を抱いておる次第であります。

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) それでは速記をとめて、懇談に移りたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) それでは懇談に移ります。   午前十一時四十三分懇談会に移る      ————◇—————    午後零時三分懇談会を終る

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) それでは懇談会を閉じまして速記を始めて下さい。只今から開会いたします。

青柳一郎自由党

○青柳一郎君 先ほど岡本委員から、本年の十一月一日以降において責任転移の意思決定をした五カ町村につきまして、現在の警察法から申しますると、翌々年の四月一日に転移が行われるものであるが、それを早目にする理由についてお尋ねがありました。それに関して私から答弁いたしたのでありますが、それに重要な点を落しておりまするので、なお理由について御説明いたしたいと思います。それは、この五カ町村のうちには、治安関係上相当憂慮すべき町村があるのでありまして、これらにつきまして早く責任の転移を図る必要があるということが非常に重要な点であります。それを落しましたので附加えておきます。動議を提出いたしたいと思います。参議院で御議決になりました案を次に申上げます通りに修正いたしてはどうかと思います。即ち参議院議決案中「十月三十一日」を十二月二十日」に、「十二月二十五日」を「十二月二十七日」に改める。以上であります。

草葉隆圓自由党

○讃岐(草葉隆圓君) 只今青柳君から御提案になりました動議の案を協議会り協議案として議事を進めることに御集義はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) 御異議がなければさよう決します。只今の協議案につきまして御意見がありますれば御意見を伺います。

床次徳二改進党

○床次徳二君 私はこの動議に賛成するものであります。ただこの機会にお互いに明らかにしておきたいと思いますることは、今回の取扱は元来の原則に対する例外でありまする四月一日を一月に繰上げるということ、更にその上に遅れておりましたところの五カ所の追加を実は認めておるのであります。実は法律の建前からいうと甚だ適当でないと思つております。併し現実の自治体警察から国家警察に移そうという市町村の動きから見まして、これを長くそのままにするのは適当でなかろうというので、こういう途を開いたのであります。これに関しましては、当然法律にも書いてありますことでありまするから、国警当局並びにその関係者その他におきましては、法律の精神というものを十分に知つておつていいはずである。これは実は昨年にも一件こういう問題があつたのですが、今回再びこういうことを繰返すということは、これは関係者において非常にその法律に対する理解の念が薄いのじやないかということを私は懸念するのであります。十分今後この点に関しましては、特に国警関係者又当局等におきましてもその趣旨を知つて、この修正案を一つ了解して頂きたい。この意見を述べまして、私は賛成するものであります。

油井賢太郎民主クラブ

○油井賢太郎君 私は衆議院の皆さんが非常に思いやりの深い法案を出されたということには敬意を表したのですが、こういうことはこの次からもたびたび起ると思うのです、同じような状態が。そういう場合に一々やはりそのときになつて問題を醸すようなことがないように、むしろ根本的の考え方を法文に現わすということも考えていいと思うのです。承われば二つの案があつたそうですが、将来やはりこういうような問題にならないように、根本的の法の改正ということを我々は考えるべきであるということを述べて、私の意見といたします。

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) ほかに御意見もないようでございますから、採決をいたしたいと存じます。御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) それでは採決をいたします。この協議案に賛成の諸君の御起立を願います。     〔賛成者起立〕

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) 全員起立と認めます。よつて本協議案は両院協議会の成案と相成りました。なお成案の案文整理等につきましては議長に御一任を願いたいと存じますが御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

草葉隆圓自由党

○議長(草葉隆圓君) さよう決定いたします。これを以ちまして両院協議会の任務は終了いたしました。これで散会いたします。     午後零時九分散会

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