予算委員会 第28号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1953/03/04
会議録
○委員長(岩沢忠恭君) 只今より予算委員会を開会いたします。
○内村清次君 衆議院におきましては、二十八年度予算は一昨日の二日に本会議で上げて本院に来ました。本日から日程によりまして総理の総括質問に入るわけであります。只今委員長は開会を宣せられましたが、吉田総理の御出席はない、これで吉田総理に対する総括質問ができるとお考えでございますか。私は吉田総理が御出席ないとすれば、質疑をするわけには行きません。私はこの際申上げたいことは、この参議院の審議に入りまして、常に大臣の出席、総理の又出席状態で円滑に議事が進んでおりません。こういうこと下は参議院の予算委員会の軽視でございます。この点を委員長はどうお考えになつておるか、総理はどういう理由で御出席ないか、この点を一つ明確にして頂きたい。
○委員長(岩沢忠恭君) 内村君にお答え申上げます。 私といたしましては、この予算案を審議する上におきまして政府と十分連絡を保ちつつあるのでありまして、先日の理事会の決定の日程によりまして議事運営をして行きたい、こういうような考えから実は官房長官にも総括質問におきましては必ず総理の出席を求める。又官房長官もその旨総理のほうにお伝え下さつた、こう信じておつたのであります。従いまして、本日は多少理事会において時間は食いましたけれども、やはり総理もお待ちになる、こう私は信じておつたのでありますけれども、余りにも遅いから、先ほど大臣室のほうに参りましたところ、総理はお留守だというようなことで、その原因につきましては只今官房長官がお見えになつておりますから、官房長官からその辺のところの理由をお聞き下さるように願いたいと思うのであります。(「議事進行」と呼ぶ者あり)
○岩木哲夫君 私は今官房長官が総理大臣に代わられて、答弁する前に、総理大臣が今内村君の言われる通り出席しておらないということに対しまして、私も異論を申上げるものでありますが、それは或いは後刻、或いは明日総理大臣が出席されるかもわからん、出席されるであろうと思いますことなどを入れまして、この際参議院の予算委員会が総理に対する総括質問、即ち予算及び国策の基本的な考え方、態度、具体的なことにはそれぞれの所管大臣が答弁されるであろうと思いますが、基本的な考え方、態度というものにつきましては、私はこの際総理大臣が後刻又は明日出席された場合にも質問いたしたいと思うのでありますが、それより先に私は、委員長にこの際議事の進行上に関しまして一言質問いたしたい。それは総理大臣は衆議院で御承知のごとく我が国会初めての低劣無比なる言葉によつて、今懲罰事犯に被疑者となつておるのであります。これに対しまして、本日参議院の本会議及び議運において同僚議員がそれぞれこれらに対しましての質問をされたと思うのであります。ところがその質問の要点とするところは、目下黒白が明らかでないから、それから後に態度をきめると、こういうお言葉であります。然るに衆議院におきましては昨日中曽根議員から、予算委員会の理事会で、速記も入れてないで殆んど雑談的な、懇談的な会合の席上、小澤君に対しまして予算委員会の開催の速かならんことに対する意見を開陳したところが、明日箱根に行くからそれはできないということに対して、(「議事進行じやない」と呼ぶ者あり)いや議事進行だ。ばかを言うなということに対しまして、自由党はこれを懲罰動議に付しているのであります。ということは、総理大臣の言葉より遥かに軽い言葉でも、自由党はこれは懲罰動議に値いし、処罰に値いすると言つて取り上げておるのでありますことは、即、総理大臣のこの先般来の衆議院におきまする言葉は、まさに懲罰動議に的中せることを自由党自体がもう物語つておることと思うのであります。そこで懲罰委員会に付議されて、被疑者として今審議過程にある総理が参議院において……。
○委員長(岩沢忠恭君) 議事進行に関係したことを……。
○岩木哲夫君 やつております。参議院において今、国策、信念を論ぜられるということにつきましては、私は参議院の権威におきましてもいささか疑問がある。であるからこの問題が片付いてから総理大臣乃至政府の所信を伺うということが筋合であろうと思いますが、併しこうした問題について委員長はどういう考えを持つておるか。大臣はこの問題に関連して、いわゆる党の利害の上からでありましようか、農林大臣を罷免いたしておるのであります。大臣は国策に関する問題に対しまして、(「委員長注意」と呼ぶ者あり)必要に応じ、そういう問題が論ぜられるのでありますが、党利党略のために大臣を罷免しておるといういきさつだけから考えましても……。
○委員長(岩沢忠恭君) 議事進行と認めません。発言を中止いたします。
○岩木哲夫君 総理大臣のこういつた問題に対しましては、重大な能度であります。政党政治、議会政治の本領を逸脱するものと思うのであります。そういう立場にあるものが、今、国の基本的態度、又道義の高揚の問題について……。
○委員長(岩沢忠恭君) 議事進行に関係ないと認めます。発言を中止します。
○岩木哲夫君 その点につきまして委員長の態度というものをお聞きしたいのであります。
○木村禧八郎君 先ほど内村委員が、総理がなぜ出席されないか、その理由について質されておる。従いまして、早く議事を進行する上において、先ず緒方官房長官から、なぜ出席されないかということについて、御答弁願いたい。そうして次に、総理が出席されないでこの予算委員会を開かれたことは、開会されたことは、先ほどの理事会の決定の申合せと違うのでございます。従いまして、当然総理に対しての総括質問なんですから、総理が出席されないで議事を開会するということはあり得ない。従つて総理が出られなければ、又改めて議事の日程を再検討しなければなりません。従つて先ず最初に緒方官房長官に、総理がなぜ出席、されないかということを伺いたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 参議院の予算委員会が本日から開会されまして、四、五、六、七、九と五日の間は総理大臣に対する総括質問である、従つて間違いなく出席するようにということは、岩沢予算委員長から先般御通告がありまして、総理もそれを十分了承しておりますことは、委員長が先ほど申した通りであります。本日もその第一日でありますので、十時前から実は登院して待つておつたのであります。委員会の御都合で開会が遅れ、その間に零時から本会議が開かれまして、その本会議に出席し、更に議運に出席いたしまして、ひたすら委員会の開会を待つておつたのでありますが、外国関係の会見の約束が四時半にありましたので、四時二十分頃まで待つて、なお予算委員会の開会がありませんので、本日は中退をしたような次第であります。明日からは必ず十時に出て参ります。(「議事進行について」と呼ぶ者あり)
○内村清次君 只今官房長官から、総理の今日の動静についてお答えがありました。私が再度質問をいたしますことは、この予算委員会が本日から理事会の決定によりまして、当然委員長は政府のほうと連絡をしつつ、行き先きこの重大な予算案に対しまして、国民の負託に副うところの槙重なる審議を政府も要望しておりますが、私達自体としても、慎重なる審議をやつて行かなくちやなりません。それに只今のお話によりますると、外国の使臣とお会いになつた、そうしてお帰りになつた、こういうような御答弁でございまするが、これはいわゆる国政に対するところの総理の熱意、この熱意の点につきまして、而も国会を尊重するという熱意につきまして、どうも只今の御答弁では納得できないのです。これは予算の審議は、即ち今日の日程は、今日の十二時まででございましよう。併しながらその点は委員会の自主的な考え方によつて運営はいたしまするが、やはり国政の衝に当つておられるところの行政の首班者は、この委員会に副うた行動をして頂かなくちや困る、自分の家に帰つてしまつて、国会を放棄するというような態度は、これは厳に慎むべきことです。又外国の使臣にお会いになることも、日本の立場といたしましては必要でございましよう。併しながらやはり国会の、而も国民の国会である以上は、国会を先ず尊重してもらいたい。この見地に立つた答弁ならば私は納得が行まきすが、そういうような態度でなく、これは占領治下のときにおいては常にこの占領軍のほうに行くから待つてもらいたい、こういうようなことで、今まで皆国会の出席を渋つていらつしやいました。独立になりましてからは所労というものがはやつて参りました。ところが今回は外国の使臣のためというようなことで、そうしてお帰りになるというようなことが理由の一つになるといたしましたならば、私は国政の慎重な審議というものはできないと思うのです。この点を一つよくお考えになりまして、いま一つ責任あるところの御答弁をお願いしたい。
○国務大臣(緒方竹虎君) 御発言の趣旨御尤もと思いまするが、総理が外国の使臣に会われまするのは、個人的の交際である場合は殆んどないのでありまして、今日の日本の立場、又総理の意思としてこの種の会見はやはり国政の一部分だと存じます。勿論総理におきまして国会を尊重する意思は非常に強いのであります。で、今日も、先ほど申上げましたように十時前から登院しておりまして、国会の開会をひたすら待つておつたのでありまするが、外国使臣との会見は今日の日本の立場からときどきやはり私は起り得るのじやないかと思います。でその場合にはあらかじめ参議院のほうに御通告して御了解を得なければならん場合も起り得ると考えております。決して国政を無視し又国会を軽視してやつておるのではございません。その点は御了承願いたいと存じます。
○西田隆男君 只今緒方官房長官の御答弁を聞きまして、一応御尤ものようにも聞えますが、総理大臣が外国使臣に是非会わねばならないという理由をもう少しはつきりしてもらいたい。我が国には外務大臣としてここに岡崎外務大臣がおられる。外国使臣に会われるのは外務大臣がお会いになればそれでいいと私は思う。外務大臣だけではどうしても足りない、総理大臣でなければ用が足せないというような重大な用件でお会いになつておるのならば、それは当委員会としても無理に委員会に出席しろとは言われないと私は思う。併し外務大臣は今日出席しておられる。総理大臣だけが外国使臣に会つておられる。外務大臣は今日総理大臣が会われた要件について、その総理の会われておる外国使臣との間に何か今まで話があつて、外務大臣ではまとまらないので総理が会われたというような事実があるとするならば、それをこの席ではつきりして頂きたい。そうして総理が、今日この際当委員会に出られない理由を国民の前に納得の行くようにせられないと、今後こういう問題が次々に起きて来たのでは審議に支障を来すと考えますから、官房長官からでもよろしいし、外務大臣からでもよろしい、外務大臣が会つて話をしたのでは話がどうも片付かないから総理大臣に御迷惑を願つたのだというふうなことならば、その事実をここではつきり御答弁願いたい。外務大臣が会われたのだけれども、総理でなければならないなら、総理でなければならないということを官房長官からもう一度この席ではつきり御答弁願いたい。
○国務大臣(緒方竹虎君) 私はまだ確かめておりませんが、外務大臣も会つておられると思います。向うのほうから総理大臣との会見を要求して参るのが非常に多いのでございまして、午前中から会見の希望があるのを、国会中でありまするから、すべて夕刻まで向うを待たす、それもあらかじめわかつている場合には成るべく避けて参つておつたのでありまするけれども、先般来大分それが溜つておつて、今日そういう都合になつたような情勢になつております。
○西田隆男君 それでは外務大臣がお会いになつておると思いますという長官の御答弁ですから岡崎外務大臣におきいたしますが、今日総理が会われておる外国使臣との間に、外務大臣は会われてどういう問題についてお話になつたか、それで解決が付かないから総理が会われたのか、その点を外務大臣から御答弁願いたい。
○国務大臣(岡崎勝男君) 話の内容についてはまだちよつとここで申上げるのは差控えたいと思いますが、総理は本日に限らず、外国使臣の多くは、これは今日本ばかりではありません、よその国でも非常にこれが行われておるのでありますが、外務大臣に会い、且つ総理大臣に会うというようなことがしばしばあるのであります。そうして而も私のほうはそれが専門と言つちやおかしいのでございますが、それが専門みたいなものでありますから、時間の余裕が相当あるのでありまするが、総理のほうは国政の全般に亘つておりますから、なかなか時間がない、そこで、ずつと前のもまだ溜つて会えないような事情にあるというものもかなりたくさんあるようなわけであります。これはどうもいたし方がないことで、外務大臣が会つて済むものばかりではないのが現状なのであります。
○西田隆男君 それではもう一点お尋ねします。今外務大臣が会われても総理大臣が会わなければならない用件であると、そういうお話で、内容は言えないと言うが、これだけ御答弁願いたい。外務省主管、外交に関する問題について総理は今日お会いになつておるのか、或いはそのほかの問題でお会いになつておるのか、この点外務大臣から御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(岡崎勝男君) これは勿論話が出た内容を見てみなければわかりませんが、私の了解しておるところでは、外交に関係があり、且つ日本の何と申しますか、外交だけではない、国政一般と言つては大げさですが、大きくなり過ぎるかも知れませんが、日本の通商なり、或いは国交なりに関係があることと考えております。
○西田隆男君 それではその外国使臣というのはどこの国の誰であるか、それは言えるはずと思いますから、御答弁願いたい。
○国務大臣(岡崎勝男君) 私の知つている範囲では二、三ありまするが、本日のはオランダじやないかと思つております。
○木村禧八郎君 私はもうここで審議しても意味がないと思います。ですから、早くやめて頂きたいと思いますが、非常に遺憾なのは、今日の議運において緒方官房長官が、参議院に対してこの重要法案及び予算案を早く通してもらいたい、それについては政府も極力努力するということを言われたのです。あれまで言われた、それで先ほど四時半のお約束と言いますけれども、今日は審議すれば四時半くらいまでは時間を保留されておくのが当然ではなかつたかと思うのです。そうすると時間は相当前からわかつておつたと思う。どうもそういう点から見まして、先ほど内村委員の言われたやはり参議院軽視の傾向ですね、これは衆議院は予算を通してしまつたから三十日たてば予算は成立するのだ、そういう先入観念があるためにこれまでもしばしば軽視されたと思います。どうもそういう考えがあるのじやないかと思いますが、非常に遺憾です。この点今日の議運における緒方官房長官のお言葉があつたのであります、その直後でございますので、私非常に遺憾だと思う。今後の問題について一応私は官房長官にこの点お伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(緒方竹虎君) 私今日議運で申上げました通り今も考えておるのでありますが、総理もこの五日間の総括質問に対しましては、昨晩も私いろいろお打合せをしたのでありますが、非常に熱心に考えておられました。今日朝から四時まで、結局この間本会議がありましたけれども、委員会の開会がないものですから、止むを得ず帰つたと思いますが、今後におきましては勿論熱心に出席されるように、今日のことも併せて伝えるつもりでおります。
○森八三一君 今日の委員会は非常に開会の時間が遅れたとは言え、総理が御出席になつておりませんことは非常に残念であり、遺憾に思います。内村委員は先刻総理が御出席でなければ質問を展開して行くわけには参りかねるというような御発言もあつたわけでありますので、本日はこれを以て散会されんことの動議を出しますと共に、非常に二十八年度の予算は厖大な予算でありまして、ややともいたしますれば、この予算を通じて或いはインフレになるのではないかといつたような国民全体の心配もありまするような情勢でもありますので、本院としましては、十分に審議を尽さなければならんと思います。こういうようなことで御出席がないために審議の時間が空費されますることは非常に迷惑なことであり、残念でありまするので、只今官房長官からお話があつて了承はいたしまするのでありまするが、委員長として、かねて理事会で決定されておりまするスケジユール通りに正確に議事が運営されて行きますように、総理を初め関係大臣の出席につきまして厳重な警告を発せられますように希望を付しまして、動議を提出いたします。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕 〔佐多忠隆君「議事進行について……」と述ぶ〕
○委員長(岩沢忠恭君) 動議を先に採決いたします。 〔佐多忠隆君「今の問題に関連、議事進行について……」と述ぶ〕 〔「動議を採決」「賛成がある」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岩沢忠恭君) 動議を採決いたします。森君の本日はこれで散会するという動議に御賛成のかたの……。 〔佐多忠隆君「賛成するについて内容をはつきりしておいてもらいたい」と述ぶ。〕
○委員長(岩沢忠恭君) 挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(岩沢忠恭君) 多数と認めます。 これにて本日は散会いたします。 午後五時三十二分散会