予算委員会 第6号
- 発言数
- 78 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/12/03
会議録
○委員長(岩沢忠恭君) 只今より予算委員会を開会いたします。菅野内閣官房副長官。
○政府委員(菅野義丸君) 開会の劈頭に当りまして、一言政府からお詫びを申上げます。 昨日は政府委員の出席が悪いために折角本委員会がお集まり願いましたところが、散会にならざるを得ないような結果になりまして、御審議を遅らしたことにつきましては誠に遺憾でございまして、深くお詫びを申上げます。先般来とかく政府委員の出席が遅くなりまして、国会の御審議を妨げているような結果になつておりますることは誠に残念なことでありまして、深く反省している次第でございます。この原困をいろいろ探究いたしてみたのでございまするが、各委員会の競合等の理由もございますが、多くは政府のほうの連絡が円滑でないという点が非常に多いということがわかりました。今回、昨日のことに鑑みまして、各院の各委員会ごとにそれぞれ責任ある連絡担当官を作りまして、その者が専心その委員会との連絡をとつて、政府委員の出席に遺憾ないようにいたしたいとかように考えまして、閣議でも決定してそれを実行いたしたいと考えております。先般来、一度ならず二度まで本委員会の御審議に支障を来たしましたことにつきましては、心からお詫びを申上げる次第であります。
○委員長(岩沢忠恭君) これより議事に入ります。 先ず一般公務員給与のベースアツプにつきまして、菅野副長官の説明を求めます。
○政府委員(菅野義丸君) 一般職の職員の給与の改訂につきまして御説明を申上げます。 この関係の法律案は本日衆議院のほうへ提出いたしたのでございまするが、今般一般職の職員の給与に関する法律を改正いたしまして、国家公務員のうち一般職に属する者の給与を改訂いたしたいと考えておる次第でございまするが、その要旨を申上げますると、先ず給与ベースと普通呼ばれておりまするところの一般職の職員の平均給を約二〇%、二割値上げをいたしたいと思うのであります。これを本年の十一月から実施するというように考えております。給与の引上げにつきましては、御承知のように本年の八月に人事院から国会及び内閣に対して勧告がございまして、その勧告は諸物価の値上り及び民間給与の上昇によりまして、本年五月から平均給の約三割を値上げして一万三千五百十五円くらいの平均給になるようにすべきであるという趣旨でございます。政府は勧告を受けまして、鋭意その内容について各般の検討を行なつて参つたのでありまして、人事院の勧告は科学的の調査に基く信頼すべきものでありますので、本年ならばそれをそのまま実行して法律案として提出いたしたい次第でございまするが、国の財政を総合的に考えまして、到底約三割の値上を現在の国の財政は負担することができないという結論になりましたのでございます。従いまして、それよりも約一割下げた平均給二〇%引上ということにいたしまして、今回法律案を提出したようなわけでございます。併しながら今回の給与の値上は決してこの諸物価の値上りに対応したことではありませんのでございまして、諸物価の値上りの趣勢を見ますると二割までにはなつておらないのであります。昨年の十月から現在の給与法が施行になりまして、当時一万六十二円べースと言われておる給与の額でございまするが、その十月に比べまして現在におきましては生計費の値上りは二割までには行つておらないのであります。併しながら一般民間の給与が漸次よくなつて参つておりまするので、その値上りを見ますと大体におきまして二〇%程度でございます。政府は人事院の勧告通りには行きませんが、先ず一般の民間給与の値上りに対応できる給与はこの際やられるという考えを持ちまして、この値上げの案を作つたのでございます。人事院の一万三千五百十五円のベースにいたしましても、公務員の給与が決していいのだというわけではないのでありまして、公務員の給与はなかなか苦しいところがあることは政府もよく知つております。併しながら国民全般といたしまして、その生活の程度は決して満足すべきものではなく、やはりこういうことは民間の一般給与の趣勢に応ずる程度のもので、財政の許す限度においてなさるべきものであるというようなことから、二〇%引上げに決定したような次第でございます。詳しい数字の点につきましては、大蔵省のほうから御説明申上げる次第であります。 この給与ペースの引上げに関しまして、給与の制度について二、三の点を改正いたしたのでございますが、その点を御説明申上げますると、先ず勤務地手当でございまするが、これは人事院の勧告がございます。本年の十一月二十四日にこの地域区分の改訂の勧告があつたのでございます。これはこのまま全然手を加えないで法律案の中に入れて本日提出をいたしました。従いまして勤務地手当の地域区分につきましては、人事院の勧告通りでございます。 それから超過勤務手当の点について多少の変更をいたしたのでございますが、先ず管理職員と普通言われておりまする、例えば本省で言いますると課長以上ぐらいの重要な職に在る人たち、地方で言いますると局長、部長というような人たちにつきましては、今回超過勤務手当を廃止いたしたいと思うのであります。そしてその代りにそういう職に在る間はこの俸給に或る特別の調整を加えよう、特別調整額と申しますが、調整を加えてその超過勤務手当に代るべき給与をいたしたいと考えております。この管理職の職員はその勤務の形が普通の職員と大分違いまして、時間等も不規則になりがちでございまするし、又その性質が機械的の仕事でございませんので、必ずしも時間によつてその勤務を計算するのは如何かと存ぜられまする特殊性がございまするので、そういう人たちの超過勤務手当はこれを廃止して、その代りに特別な調整額を加える、併しこの特別な調整額は普通の調整額と違いまするので、これは恩給であるとか或いは退職手当などの計算の基礎にはしないつもりでございます。ただその職に在るときだけの調整額にいたしたいと、こういうふうに考えておる次第でございます。 それから日直をしたり宿直をしたりする職員がありまするが、この日直、宿直にも従来は超過勤務手当がついておつたのであります。これは非常に一見おかしなことでありまして、夜勤と言いまして本来の仕事を夜遅くまでやつた者について超過勤務手当を支給するのはこれは当然なことでありますが、本来の職務ではない仕事、例えば昼間は本来の仕事をして夜は火気の取締りをやるとか、或いは防犯の仕事をして見張りをしているとかいうようなことのために日直、宿直をする職員に対しましては、超過勤務手当をやめまして、一定額の日直、宿直の手当を支給するようにいたしたいと思う次第でございます。それは大体教職員の手当或いは地方公務員の現在の手当等を見ますると、大体一勤務について三百円程度でございます。それを今回のベースアツプの約二割の率を乗じまして、三百六十円程度の手当をいたしたいと考えております。なおこの点は人事院の意見書にもその通り出ております。 それから期末手当でございまするが、本年は六月に臨時手当といたしまして〇・五カ月分の手当を公務員に出したのであります。それから法律によりまして年末には〇・五カ月分の年末手当を出すことになつておりまするが、今回はその二つの手当を一緒にいたしまして期末手当という名前にいたしまして、そうして平均給の〇・五カ月分を六月と十二月にそれぞれ出す。結局合計で言いますると一月分でございますが、六月に半月分、十二月に半月分出すということにいたしたいと存ずる次第であります。そのほかに新らしく勤勉手当というものを出したいと思つております。これは普通の現業でない非現業の普通のデスク・ワークをしておる公務員に出すのでございまするが、毎年十二月にその勤務の成績に応じまして勤勉手当を出すようにするのでございます。で、各人の支給には別に制限はないのでございまするが、ただ予算全体といたしましては、各省、各庁の全体の職員の俸給、扶養手当、勤務地手当を入れましたものの〇・五カ月分の総額を超えてはならないという制限をいたしております。従いまして、平均ならば〇・五カ月分でありまするが、それより多ければ幾らかよいというふうな額でございます。いわゆる現業職員、企業特別会計に所属する現業職員につきましては、これは給与の体系が近くすつかり変つて参ることになるはずであります。つまり先般国会を通りました公共企業体労働関係法の改正によりまして、こういうような現業職員は今後労働関係は全部公労法の規律するところになりまするので、給与の体系もおのずから変つて来ると思いまするが、それはまだ実施になつておりませんので、この実施になるまでの間の手当をどうするかということを考えたのでございまするが、これは勤勉手当に代えまして奨励手当というようなものを出しまして、その労に報いたいと思うのでございまするが、それは大体この勤勉手当と同様でありまして、勤務の成績に応じて基本給月額の百分の五十を超えない、つまり〇・五カ月分を超えない総額の予算の範囲内で以て支給いたしたいとかように考えておる次第でございます。その他小さい点について多少の変更がございまするが、余り予算のほうに影響するようなものではございませんので、なお詳しい数字につきましては、大蔵省のほうから御説明申上げます。
○委員長(岩沢忠恭君) 予算関係につきまして正示大蔵省主計局次長。
○政府委員(正示啓次郎君) 只今内閣のほうから御説明になりました一般職の給与を平均約二割引上げることに関連をいたしまして、予算の上の数字につきまして御説明申したいと存じます。 その前に、只今もお話がございましたが、今回人事院がわざわざ三割強の引上げを勧告せられましたにかかわりませず、財政の事情その他から平均約二割、而もその実施期日は十一月以降ということになりましたのでございますが、この点に関連いたしまして若干補足をさして頂きたいと思います。御承知のように、公務員の給与は民間給与その他の物価等を基本にいたしましてきめられるのでございまするが、昨年十月、現行のべースが実施せられまして以後の経済諸指標を見ますると、いわゆる消費者物価指数、CPIと言つておりまするものは、本年の十一月で一・五%の騰貴になつております。又、民間産業、先ほど申しました民間給与の指数を表わすところの、私どものほうでは毎勤統計と言つております。この毎勤統計は一割八分の騰貴になつておるのであります。そこで今日の財政事情からいたしまして、公務員の給与につきましてどの程度の引上げをなすことができるかという点につきまして検討いたしたのでありまするが、このCPI、即ち消費者物価指数の騰貴は極めて微弱でございまして、大体いわゆる横這い状態かと考えられるのであります。併し民間給与は申上げましたように一割八分の騰貴でございますし、又私どものほうでCPIと相並びまして常に注目いたしておりますのがCPS、これがいわゆる家計支出の指表でございますが、このCPSが一一八・三%、即ちやはり一割八分三厘ぐらいの騰貴になつておるのであります。そこで最初に申上げましたように公務員の給与を、民間給与を一番大きな基準に考え、その他の要素を取入れるという点からいたしまして、大体この毎勤統計の一割八分、それからCPSの一割八分三厘、こういうものを目安にいたしまして引上げを行うことが適当であるという一応の結論に到達をいたし、又併せましてあとで詳しく御説明があろうかと存じますが、国鉄につきましては仲裁裁定が出まして、これ又実施期日については仲裁裁定と政府の案は食違いはございますが、引上率につきましては大体国鉄につきまして二割という線が裁定で出ております。そういうことを併せ考え、なお財政事情、即ち御承知のように一方におきましては、今回政府は勤労所得税を中心とする減税案を補正予算に組んでおるのでありますが、そういう財政の事情等をも併せ考えまして、なお又一方におきましては今一割八分ぐらいの騰貴でございますが、一月から米の値上げ、運賃の値上げ、地代、家賃の値上げ、その他の値上げもございまするので、それらを併せ織込みまして二割の引上げを実施するということに相成りました次第でございます。この点先ず第一に補足して申上げておきます。 それから次に、本日お手許にお配りをいたしておきました「給与改善につき人事院勧告を実施する場合の所要経費の内訳」という表をお手許にお配りいたしておるのであります。表題は人事院勧告を実施する場合でございますが、一応比較対照の御便宜のために勧告と政府案、これを本年度分と平年度分とに分けて併記いたした次第であります。先ず一番左の所に会計別、一般会計、特別会計、政府関係機関、地方公務員というふうに区分をいたしました。その次の欄には人員を出したわけでありまするが、一般会計の分といたしましてもいわゆる一般職と特別職がございます。国会議員さんがたは特別職でいらつしやるわけでありますが、一般職につきまして、只今御説明を申上げておりまするので、一般職と特別職を分けて人員を出しておるわけであります。特別会計につきましても同じく一般職と特別職に分けておるわけであります、人員は、一般会計におきまして一般職が三十八万八千七十五人、特別会計におきまして三十三万五千五百五人、こういうふうになつておりまして、いわゆる一般職の公務員の数は七十二万三千五百八十人、こうなるわけでございます。それから政府関係機関につきましては六十三万九千百五十九人の人員、あと勧告及び政府案を一応御参考までに併記いたしたのでございますが、これは御承知の通りに国鉄については仲裁裁定、それから専売公社につきましても最近仲裁裁定が出ております。電電公社につきましては調停案が出ております。こういう関係がございますが、これは別個に御説明を申上げるべきかと考えます。ただ一応全体の数字を御参考までにお目にかける意味におきましてここに併記をいたした次第でございます。その次に地方公務員、これは先般本委員会におきまして地方財政の御説明を申上げましたときに詳しく申上げたのでありますが、その人員が百三十五万四千三百六十九人でございまして、これにつきましては、中央におきます一般職の公務員のペース・アップに準じまして引上げを計画いたしておりますことはすでに御説明を申上げた通りでございますが、これは二十七年度の予算定員と御了解を願いたいと存じます。 そこでその次の欄に参りまして、本年度分を勧告と政府案で比較をいたしたのでありますが、勧告によりますと、先ほども御説明がございましたように、本年の五月に遡りまして大体三割強、こういうことになつておるのでありますが、ここに挙げましたのは、本年の十一月から人事院の勧告を実施すればどうなるかという数字を挙げたわけでございます。従いまして大変お手数でございますが、ちよつと註記をお願いいたしますれば、人事院の勧告通りに本年の五月に遡りまして三割強の引上げをいたしますといたしますれば、一般会計で三百二十億四千七百万円、特別会計で二百九億八千五百万円、その小計が五百三十億三千二百万円、なお御参考に政府関係機関をやはり書いて頂きますと、これ又人事院勧告によりまして四百二十一億五千百万円、地方公務員が六百七十九億二千六百万円、総計が千六百三十一億九百万円、こういうことに相成ります。御参考までに申上げます。 そこで一応三割引上げの数字がここに八百四十四億九千五百万円となつております。括弧の中に示しましたのは、「他会計へ給与改訂経費を繰入れるものであつて重複額を示す。」、こういうふうに註に書いております。 お手許に「昭和二十七年度予算補正の説明」という資料をお配りいたしておるのでありますが、その第一頁に「給与改善費、補正計上額」というのがございます。先般も本委員会におきましてこの資料についての御質問がございました。ちよつとお持ちのかたは御覧願いますと、一頁の一番下の所に数字がございますが、その数字の下から三つ目に、AプラスBとしまして百二十八億五千三百七十三万五千円という数字がございますが、これが先ほど御説明を申上げまして、本日お配りの資料の本年度分、政府案、一般会計百二十八億五千四百万円と見合う数字でございます。重複分、差引というのは、この括弧の中に入つておりますところの重複額を差引いた差が挙げてあるわけでありますので、この点御了承願いたいと思います。 で、その次の欄は平年の分を勧告と政府案に分けまして比較をいたした分でございますが、人事院勧告を仮にそのまま実施いたしますると、平年度においては千七百二十億一千六百万円、これはたびたび大蔵大臣からも申上げた数字でございます。政府案によりますと千二百四十二億五千七百万円、その差額が四百七十七億五千九百万円ということに相成るわけでございます。大蔵省といたしましては、先ほども冒頭に申上げましたような財政事情と経済諸事情との両方を睨み合せまして、今回提案いたしましたようなベース・アップの結論に到達いたした次第であります。 なお政府関係機関につきましては別に御説明をいたします。
○委員長(岩沢忠恭君) 次に人事院側の説明をお願いします。瀧本人事院事務総局給与局長。
○政府委員(瀧本忠男君) 人事院の給与局長であります。今回政府から提案されました給与水準引上げの改正のための補正、これは本年の八月に人事院が行いました給与水準引上げの勧告というものに基いておるわけでございます。この機会に人事院が本年の八月に勧告いたしました給与水準引上げの勧告の内容を極く簡単にかいつまんで御説明申上げたいと思います。 人事院の勧告と申しまするものは、戦後数回に亘つていたしておるのでありまするが、この勧告は、例えば昨年の十月に給与ベースの引上げがあつた。それから民間給与はその後はどういうふうに何%上つておる、又生計費は何%上つておる、従つてそれだけ現在の水準から上げるというような勧告ではないのであります。で人事院は本年の五月におきまして民間の給与というものは一体どういうふうになつておるか、これはいわゆる毎月勤労統計に現われておりますような平均的な数字ではないのでありまして、飽くまで一一の職務、民間におきまする職務、政府におきまする職務、責任の程度、或いは職務内容の程度が大体同様であるというような職務を特に取出しまして、そういうものを比較いたしまして、民間の給与がどうなつておるかということを調査いたしておるのであります。そのような方法によりまして、例えば責任の軽い職務、或いは責任の重い職務というようなものにつきましてこの民間の職種別の給与調査ということをいたしております。他の関係政府機関におきまして、例えば労働省におきまして民間の給与の調査が行われておりまするが、我々の目的に合致するような調査は現在ございませんので、従いまして人事院は自分の責任におきましてこの調査をやつておる次第でございます。そのようにいたしましてこの民間の給与を人事院は調べております。又生計費がどういうふうに変化いたしておるかという点につきましても人事院は研究をいたしておるのでございまするが、その点につきましては、いわゆる人事院の標準生計費方式というのを採用いたしましてその計算をいたしておる次第であります。人事院の給与水準引上げの勧告は、この標準生計費と民間給与の実情、この二つを噛み合わして、公務員の俸給表は如何にあるべきであるかということを研究いたしまして、その結果を勧告いたしておるという次第でございます。 それで標準生計費調査でございますが、この標準生計費は、食糖費に関しまする部分はいわゆるマーケツト・バスケツト方式というものをとつております。民間の賃上げの要求に最近マーケツト・バスケツト方式というものがしばしば用いられるのでありますが、人事院が行なつておりまするマーケツト・バスケツト方式というものは、この方法によく似ておりますけれども、若干違う点がございます。人事院のマーケツト・バスケツト方式と申しまするものは、方法はこのマーケツト・バスケツトを用いるのでありまするが、その内容が如何にあるべきかということよりも、むしろ公務員となぞらえて考えられるところの民間の消費者が、現在如何なる消費事情にあるかということを調査いたすのであります。即ち一般の民間における消費事情がどうなつておるかということを調査いたします。そうしてその結果を取入れましてマーケツト・バスケツトというものを組んでおる。例えば端的に問題になります点はカロリーの点でございますが、カロリーの点になつて参りますと、成年単身者が軽労働に従事いたしますのに一日どれだけのカロリーが必要であるか、栄養審議会あたりにおきまする見解は二千五百カロリー必要であるということになつております。これが理想であります。併しながら現実にこの消費者一般がどのようなカロリーをとつておるかと申しますならば、昨年一カ年間の平均におきまして、東京都におけるいわゆる生産者である農家を除きました非農家の一日一人当りのカロリーは千九百九十五・六カロリーをとつておるのであります。尤もこの中には老人もおりますし、子供もおりますし、又男女も共におるわけでございますが、これを成人換算率〇・八二九というものを用いまして成年単身者の場合に換算いたしますと、これが二千四百七カロリーということになるのであります。この二千四百七カロリーという数字は、昨年の一万一千二百六十三円の給与水準を人事院が勧告いたしました場合に比べまして七十一カロリーの増加になつておる。この二千四百七カロリーというものをとり得るようなマーケツト・バスケツトを人事院は組んでおるのであります。これは理想ではなくして現実に国民一般、政府の公務員となぞらえ得るような例えば東京の非農家というような者におきまして、成年単身者がとつておる平均でございます。従いましてこのようなカロリーは公務員に保障されて然るべきではなかろうかというのが人事院の見解であります。このカロリーをとりますにつきましても、食品の配合はいろいろ違うわけであります。非常に高価な物を組合せることもできるわけでございますが、又非常に安い食品を組合すこともできるわけでございます。我々はその食品の組合せにつきまして、総理府の統計局でやつております消費者実態調査の結果に基きまして、多くの消費者が消費いたしておるような食品を採用し、而もその食品の割合は、やはり多くの消費者が実際に消費しておるような実情が反映するようにこれを配合いたすというような方法によりまして、即ちそういう方法によつたマーケツト・バスケツトであるならば、現に市場においてとり得るようなマーケツト・バスケツトであります。かようにいたしまして、この標準生計費の中に食糧費というものを計算いたしております。食糧費以外の点につきまして、例えば被服費でありますとか光熱費でありますとか、又は住居費、又は雑費、こういうようなものにつきましてもマーケツト・バスケツトを組む方法もございます。併しながら我々の従来の研究によりますると、マーケツト・バスケツトは、やはり消費が短時間に行われるというようなものにつきましては或る程度的確に結果が得られるのでありますが、例えば被服費というようなものになつて参りますと、その消費が一年間に及ぶので、そこには個人的に被服を大事にする人もあるでしようし、又比較的粗末に取扱う人もありましよう。又品質の差等というものも相当幅があるでありましよう。従いまして適格なマーケツト・バスケツトを組み得ないという事情がございますので、これは消費者実態調査の結果出て参ります結果を、単身者の場合に比例的に算出いたしまして、いわゆるマルチティプル方式と申しまして、換算係数を用いまして成年者の場合の数字を出すという方法によりまして、食糧費以外の費用を算定いたすという方法で計算いたしております。その結果本年の五月に一人当り一ヵ月勤務地手当の附かない地域におきまして四千七百円という数字を得たわけでございます。これは税金その他諸掛り込であります。この四千七百円を十八歳の者に保障しよう。十八歳というのは一体如何なる俸給上の位置にあるかと申しますならば、これは二級三号ということになるのであります。これは昨年も同様でございました。今年におきましても我々一応同様と見て差支えないのじやなかろうかというふうに考えたのであります。尤も十八歳と申しますのは、これは新制高校を卒業して公務員として就職する者であります。これはいわゆる四級職の試験に合格いたしております場合には四級一号で採用される。又試験を受けておりません場合には三級三号で採用されるのであります。従いまして三級三号で十八歳を押えるという方法もあり得るわけであります。併しながら現実に現在おります公務員はまだ二級の者がおり、二級三号という者を十八歳として押えるのが適当であろう、昨年もそうであつたわけでありますから、本年も二級三号を四千七百円と、こういうふうに押えたのであります。又そのほかの給与、現在公務員の俸給表というものは、いわゆる通し号俸表というものがございまして、これを何回か折りたたんで使つて一般職の俸給表、或いはその他の特別俸給表というものができておりますが、根つこは通し号俸表というものでございます。その通し号俸表というものを作成するに当りましては、先ほどから申しましたように、民間の公務におけると同様の職務内容或いは責任の程度というものを調べましてそうしてこの通し号俸表を作り上げたということになつているのであります。我々の民間給与調査の結果によりますると、昨年に比べまして、責任の程度の軽い人或いは職務内容の比較的単純な人、そういう人々の給与は昨年から本年にかけて余り変化がないのであります。ところが責任の程度の重い者になつて参りますると、昨年の調査と今年の調査は相当の懸隔がある、そういうことになりまして、そのままで参りまするならば、例えば俸給表の下のほうは殆んど上つて来ないということになりまするが、只今申上げましたように、標準生計費というものは、これは昨年に比べまして約二号程度上ることになるのであります。従いまして、この点は特に二級三号を四千七百円と持ち上げまして、それに合せて上のほうの民間給与表と結び合せたという結果になつているのであります。我々が勧告いたしまするのはいわゆる俸給表であります。又給与体系でございます。従いましてその結果がこの公務員一人当りどれだけの給与になるかということは、それほど問題ではない、又公務員のいわゆる男女別でありまするとか、或いは年齢の構成の違いというようなことによりまして、いわゆる平均額というものは動き得る数字であります。従いましてその点を特に取上げて問題にするということになりますれば、これは又誤解を生む虞れもあるわけでございます。併し俸給表を初めから終いまで皆申上げ、標準生計費がどうだ、この場合はどうだというふうに言うことは煩に堪えませんし、又そういうことでは全体を把握することが困難であります。若し我々の勧告いたしました俸給表を本年の五月現在の公務員分布に適用いたし、又一方におきまして扶養手当等も、現実に公務員が持つております扶養者の数に応じてこれを計算いたし、又いわゆる勤務地手当もその地域別に従つて計算いたし、そのようにやりまして、公務員一人当りの平均を本年五月において出せば幾らになるかということを計算いたしますれば、一万三千五百十五円ということになつた、こういう次第であります。従いまして本年の五月におきます平均一万三千五百円という数字は、これは民間の平均をとりました、又標準生計費というものを確保することのできた俸給体系であるというふに我々は考えておるのであります。従いまして人事院は人事院の勧告が本年の五月に遡つて適用されるということを衷心希望をいたしておるものであります。 なおその後におきまして、一体民間給与の変化がどうであつたか、又生計費にどれくらいの変化があつたかという問題でございまするが、これは先ほど部長から、或いは大蔵省からもお話がございましたように、その後における変化は大したものがないのであります。従いまして人事院といたしましては、この公務員の給与体系について現在のところ再勧告いたすという考えは持つておりません。ただ近く行われるでありましよう米価の改訂或いはそのほか交通費でありますとか、又ガスの料金でありますとか、そういうもの、又一方におきまして所得税の改正もあるわけであります。さようなものを勘案いたしてみまするならば、我々が四千七百円というふうに計算いたしました標準生計費は、これを約八十幾円上げる必要があるのではなかろうかというふうに考えるのであります。併しながらその数字といえども、まだ我々が判断いたしまして今年五月に勧告いたしましたものを変えなければならん、もう一遍再勧告しなければならんというふうには考えていない次第であります。 以上で説明を終ります。
○委員長(岩沢忠恭君) 次に日本国有鉄道職員の給与につきまして、運輸省鉄道監督局長の植田君の説明を願います。
○政府委員(植田純一君) 運輸省の鉄道監督局長でございます。国鉄職員の給与ベース改訂につきまして、本年の八月十三日に公共企業体等仲裁委員会から裁定が出ておるのであります。この裁定によりますると、第一項に日本国有鉄道における特定職員を除く全職員の基本給、これは本俸、扶養手当、勤務地手当を含めたものでございますが、昭和二十七年八月以降、平均月額一万三千四百円とするということが出ております。
○佐多忠隆君 委員長、ちよつと…。今の御説明の資料はどれを拝見すればいいのですか。数字の場合はあらかじめ資料を出して頂きたいということは前々からやかましく言つているのですから、資料を一つ出して御説明を願いたい。ただべらべら読まれたつてわかりはしない。
○政府委員(植田純一君) あとから提出いたします。 国有鉄道の基本給一万三千四百円、八月以降、これが第一項の趣旨でございます。そのほか二項以下には特殊勤務地手当、特殊勤務手当と申しますのは、国鉄には例えばトンネル内の作業であるとか、いろいろ特殊の勤務がございますので、そういう手当でございます。三項には寒冷地給、石炭手当、薪炭手当に関しまして、又四項には年末手当に関しまして、それぞれこの裁定の理由書に示す趣旨に従つて団体交渉によつて従来のものを改訂するという趣旨になつておるのでございます。この裁定の示すところに従いまして、第一項の基本給の実施及びそれに関連する経費、これははつきりと基本給に出ておりますので、大体本年度におきまして約十一億要る、かようなことが計算できるのでございまするが、第二項乃至第四項につきましては、団体交渉によりまして従来のものを改訂するということになつておりますので、その所要金額ははつきりときまりません。が併し裁定理由に従いますると、更に相当の追加経費が要るということが考えられるのであります。かようにいたしまして、全体といたしまして相当の額が要る。而もこれらは現在の予算におきましては、到底支出が不可能である。更に予算の実情を見ますると、経営の合理化並びに経費の節約ということに勿論努力いたしております半面、更に土地物件貸付料の値上或いは不用品の売却等によりまして増収策を立てております。又運輸収入の若干の自然増加も見込むことができるのでございますが、一面におきまして石炭経費の増加その他一般経費の増加が非常に多い、かような状況でございまして、到底この財源に充当することができないような状況であります。従いまして予算上、資金上不可能であるということで、公共企業体等労働関係法の示すところによりまして所定の手続をとつておる次第でございます。同時に予算的には裁定の趣旨に従いまして、極力この裁定の趣旨を尊重いたしまして、予算的な折衝をいたして参つておつたのでございまするが、政府の方針といたしまして国家公務員との均衡等も考えまして、基本給の第一項につきまして八月以降とございまするが、国家公務員との均衡を考えまして、予算的には十一月以降平均月額一万三千四百円ということ、二項以下におきましても全体といたしまして一応国家公務員等との振合い等を考えまして、この裁定の実施におきまして、工事経費を合せまして本年度の補正予算といたしまして約百五億の補正を計上いたしておるような次第でございます。 以上、国鉄職員の給与ベース改訂に伴いますところの裁定の処理並びにこれに伴いまする工事経費を合せまして百五億の補正予算を計上いたしました経緯を御説明申上げました。
○委員長(岩沢忠恭君) それでは順次質疑を開始いたします。ただ議事の整理上、先ず一般公務員給与について御質疑を願います。
○佐多忠隆君 少し遅れて来ましたのでよくわからないのですが、参議院予算委員会要求資料という一枚の、給与改善につき人事院勧告を実施する場合の所要経費の内訳、これはどこからお出しになつたやつですか。大蔵省ですか。
○委員長(岩沢忠恭君) 大蔵省です。
○佐多忠隆君 いや、私の要求しましたのは人事院勧告を完全に実施すると言えば、五月一日から実施しろという勧告であつたと思うのですが、この数字はそういうことになつているのかどうか。
○政府委員(正示啓次郎君) お答えいたします。先ほど佐多委員が御出席に相成らん前に御説明申上げまして、一応ここでは十一月ということにいたしたのでありますが、別途五月実施の数字を申上げたのでありますが、大変これはお手数を煩わして恐縮でございますが、もう一度申上げます。五月から実施いたしますと、一般会計で三百二十億四千七百万円、特別会計では二百九億八千五百万円、合せまして五百三十億三千二百万円、それから政府関係機関、これは一応参考まででございますが、やはり五月に遡りますと四百二十一億五千百万円、地方公務員が六百七十九億二千六百万円、この総計が千六百三十一億九百万円、こういうことになつております。
○佐多忠隆君 それもあとで資料にしてお願いします。
○田村文吉君 資料を一つお願いいたしたいのでありますが、それは基準年度、即ち昭和九年、十年、十一年における公務員の給与と現在の給与がどういう比率になつているか、併せて当時にはCPIの算出はなかつたかとは思いますが、若しあれば幸いでありますが、なければその当時の小売物価指数というものと現在の小売物価指数との比較、これを合せて付けて頂きたい。もう一つ同じ問題でありまするが、鉄道では現業でございますので、公共企業体になつておりましても、その賃金統計は比較的正確に比較することができるのではないか、こう考えますので、基準年度における鉄道従業員の一人当りの給与及び現在の給与、こういうものを比較して頂いて、合せて鉄道にはその当時における旅客賃金と貨物賃金の料率と、今度改正なさろうという改訂率というものを合せて付けた資料を出して頂きたいと思うのでありますが、前の一般の表は人事院でできれば一番結構であります。人事院でできなかつたら大蔵省でその表をお作り願いたい、こうお願いしたいのです。
○山田節男君 人事院のほうに質問していいのですね。ベース問題を……。
○委員長(岩沢忠恭君) どうぞ。
○山田節男君 さつき人事院の今回のベースの勧告案を出す一つの基礎案として、人事院ではいわゆるマーケツト・バスケツトでなくて、さつき説明があつたように、ちよつと風変りなマーケツト・バスケツトの線で四千七百何ぼを出しております。そうしていわゆる我々が言うマーケツト・バスケツトの計算でやれば、今出された単身者に対する四千六百何ぼというものは正確な数字でなくてもいいですが、何%殖えるか、減るか、この点を一つ御説明願いたいと思います。
○政府委員(瀧本忠男君) 先ほど私が御説明申上げました中に言葉の足りない点がございましたから改めて補足させて頂きます。まあマーケツト・バスケツトのやり方にいろいろあるということを申上げたのでありまして、我々といたしましては、これは実態の資料に基きましてマーケツト・バスケツトを組んでおるということでございます。従いまして、例えば二千五百カロリーというようなことで組む、或いは食品の配列の実態生計費の面に現われておりまする、例えば消費者実態調査に現われておる食品の種類というようなものによらないでやるということになれば、これは如何ようにも組みようがあるのではないか、かように申上げたつもりでございます。言葉が足りませんでしたので、補足をさせて頂きます。従いまして二千五百カロリーで組めば幾らになるか、或いは食品をどういうふうに組めば幾らになるか、いろいろ組みようがあると思うのであります。併し人事院といたしましては、飽くまで実際の民間の生活事情を反映いたしまして、このカロリーも民間の一般的なものを用いてこのマーケツト・バスケツトを作成した、こういう次第でございます。
○山田節男君 そうすると、いわゆる厳密の意味におけるマーケツト・バスケツトということは言えないわけです。少くともマーケツト・バスケツトから言えば、これは極めて抽象的かも知れないけれども、一つのスタンダードというものがなければいけない。今あなたの言われたのは実態を見て、そうしてそこにマーケツト・バスケツト方式を出すということは、厳密の意味で言えば、これはマーケツト・バスケツトとは言えないではないか。むしろあなたの場合は帰納的なそういう概念、マーケツト・バスケツトの方式から言えば、これはむしろ演繹的なものである。大体一つの標準というものを置いてやる理論的なものがなければならない。そこで今あなたのやつておられるのは、いわゆる帰納的なやり方であつて、演繹的ではない。そういつた意味において厳密なマーケツト・バスケツトとは言えない、こういうふうに思うということを御質問申上げたわけであります。
○政府委員(瀧本忠男君) 今のお話につきまして我々の見解を申述べさして頂きます。マーケツト・バスケツトというものをどういうふうに定義するかということに問題があろうかと思うのであります。従いまして、我々が使つております意味におきましては、マーケツト・バスケツトというものは、この食品群を数量並びに品目で組みまして、そうしてこの値いを入れて行く、こういう方式がマーケツト・バスケツトというふうに理解しておるわけであります。これは理解の点が若し違いますれば、これを或いはマーケツト・バスケツトでないという御指摘を受ければ、それはマーケツト・バスケツトでないということになつても止むを得ないかと思います。
○山田節男君 もう一つ、さつきの話では人事院は再勧告は当分しない、こう言つておられますが、もうこの補正予算で鉄道旅客運賃並びに貨物運賃も上る。それから減税の問題も今度の補正予算で出ておる。それからガスの値上げ、電力の値上げ、これはもう時期の問題であろうと思います。そうすると大体今の勧告を出されて、次のそういうはつきりしたもう数字が出て来て、再勧告を例えば来年の一月か二月かに出される時期というものはほぼここに明示できませんか。
○政府委員(瀧本忠男君) 人事院が勧告をいたします際には、将来の予測に従つて勧告をいたさないのでありまして、実際の統計資料等に基きまして、はつきりそういう事情が把握し得るときに勧告いたす、従来こういうやり方をやつて参りました。将来の予測を含んでやりますと、往々にして根拠薄弱という言葉が出て来ようかと思います。余り形式的な角ばつたことを申上げるようでありますが、従いまして只今米価の問題でありまするとか、或いはガス料金又運賃の問題等も、計算といたしますれば一人当りやはり八十幾円という程度のものが増加するであろうということは考えております。併しながら人事院が一度勧告をいたしまして、そうして次の勧告をいたすという場合には、やはり人事院の判断といたしまして、俸給表を五%以上げたり或いは下げたりする必要があるというふうに判断いたすときなのであります。従いましてその程度の数字でありますれば、人事院とすれば重ねて勧告をいたすという時期にはまだなつていない、こういうふうに申上げたのであります。而も人事院は、飽くまで本年五月の実情に基いて勧告いたしたのでありまして、本年の五月からそういうふうに給与改訂が行われるということを衷心希望いたしております。来年の一月或いは二月頃に勧告するかというお話でございまするが、これはやはり只今予測を持つてなかなかお答えしにくいというふうに思います。経済事情の変化等がありまして、人事院が五%以上げ下げする必要があるというふうに判断いたすことに若しなりますれば、そういうときには勧告いたす、こういう次第であります。
○佐多忠隆君 最近の情勢は余り変つていないというようなお話でしたが、その点を労働経済指標なり或いは生計費の推移の問題として、私たちが頂いておる人事院の月報の中には、六月までをとつて議論がしてありますので、それ以後の新らしい数字を全部一つ御提示願いたいと思います。これはあとで出して頂きます。 それからこれは大蔵省のほうにお聞きしたほうがいいのかも知れませんが、現行の給与水準と言いますか、平均月額と言いますか、それは幾らになつておるかという点を一つ御説明願いたいと思います。
○政府委員(正示啓次郎君) お答え申上げます。ちよつと前に、実は先ほど官房副長官から申上げるべきであつたかと思うのでありますが、申しておりませんので、これは前に申上げたほうがいいと思いますので、恐縮でございますが、先ほど人事院のほうから標準生計費の関係におきまして二級三号を四千七百円というふうに勧告したということを申されたのでありますが、これは政府案でどうなつておるかということだけを申上げて置きます。政府案といたしましては、四千七百円の人事院勧告に米と運賃と地代と家賃とガスの値上げを見込みまして四千八百円というふうに、百円これを上げておるわけであります。従いまして二級三号は人事院の勧告より百円高いところであるということを御了解願いたいと思います。 それから只今の佐多委員の御質問ございますが、或いはこの数字では御満足頂けないかと思うのでありますが、我々の実態調査によりまして、いわゆる一万六十二円という平均ペースが、十一月の一日現在で一万七百十四円、これが我々のところの一番新らしい数字でございます。
○佐多忠隆君 予算を組まれるときに予算の単価としはどれくらい見込まれたのですか。そういうものはあるのですか、当初予算で……。
○政府委員(正示啓次郎君) 予算単価は、実はこれは前には各省別に平均単価というものを見まして組んだのでございますが、今日のところでは、いわゆる級別定数というものが人事院によつて定められておりますことは御承知の通りであります。その級別定数によつて或る程度の昇給を見込みまして、各省別に、而も内部部局は何局は幾らというふうに個々に組んでおります。或る省につきまして本年度当初の数字を調べて出せというふうなお話でございますれば追つて資料として提出いたしたいと思います。
○佐多忠隆君 これは或いは人事院のほうにはあるのかと思いますが、現在の当初予算を単純に人員で割つた場合に、平均頭当り幾らくらいになつておるか、そういう点はわかつておると思います。私が聞くのは、予算に組まれた以上に我々の要求を実現するためには、増額の経費が幾ら要るかということをはつきり知りたいために、これは特にお願いするんですが、これは人事院のほうで何かお調べになつておりますか。
○政府委員(瀧本忠男君) この予算がどういうふうになつておるかというような点につきましては、むしろ我々より大蔵省のほうが数字については詳しいというふうに思います。従いましてこれは改めて大蔵省のほうへ資料の御要求をして頂くのが適当かと思うのであります。ただ我々の所で現在概算いたしております数字によりますれば、二十七年度補正予算でございますが、二十七年度の予算一人当りの平均給与額というものは、一般職の職員につきましては一万六百円程度になつておるのではなかろうかというふうに思います。従いましてこの数字につきましては、改めて大蔵省のほうに一応の御要求を願いたいと思います。
○政府委員(正示啓次郎君) 先ほど申上げましたように、各省別の単価でございますが、調べまして資料として提出いたします。
○田村文吉君 いつから始まつたか覚えておりませんが、現在の公務員の給与等でありますが、一般の民間でもそうでありますが、いわゆる家族手当というようなものが、付いておりますが、こういうものがいつまでも継続されて行くことが正しいことではない。いわゆる労働量によつて払われるようなことが原則的には考えられなければならんでありまするが、これについて人事院としては、いつの時代にそういうことをお考えになるようなおつもりか。今までこれについてお考えになつたことが全然ないのかどうかをちよつとこの機会に承わつておきたい。
○政府委員(瀧本忠男君) 給与という問題になりますれば、やはりこの実質賃金の非常に低い場合におきましては、どうしてもこれが生活給的な形態を帯びるということはこれは止むを得ない次第でございます。又給与水準が漸次に上つて参りますれば、そこに職務給的な色彩が出て参るということはこれは申すまでもないところでございます。現在、それでは戦前の、例えば昭和九年乃至十一年くらいに比べて実質賃金の購買力というものがどの程度回復しているかと申しまするならば、これは計算者の違いによりまして、いろいろ見解も異なるでありましようが、大約八〇%程度ではなかろうかというふうに思うのであります。この生活給的なものが職務給的なものに現在漸次移行しつつあるということは、民間の給与統計等を見ても現われて参るのでございまするが、今直ちにこの家族手当、扶養手当というものを廃止することが適当であるかどうかということになると問題があろうというふうに考えます。人事院はこの給与体系につきましても、民間における体系というものを参考にいたしまして、それの実情に応じてこの給与体系というものを考えておるという次第でございます。従いまして例えば今回の一万三千五百十五円の給与水準引上の勧告の際におきましても、扶養手当につきましては、例えば配偶者一人六百円、又第一子一人六百円、そのほか四百円という基準は従来に変らず据置いたのであります。これはそういうふうに据置くことが民間の実情と合致しておるというふうに判断いたしたからそうしたわけでございます。ところが給与水準全体は上つておるのでありまするから、総体的に申しまするならば、扶養手当の割合は減少したということになろうかと思います。この扶養手当或いは勤務地手当といつた種類の、比較的生活給的な色彩を帯びておりまする給与につきましては、これは給与水準が漸次上つて参りまするならば、その割合は漸次減少して行くということになるのでありますが、その際に人事院といたしましては民間の実情に即応いたしまして、それと歩調をとつて、調子を合せて行く、こういう考えであります。
○松永義雄君 一点だけちよつと関連して。今実質賃金が八〇%とかとおつしやつたのですが、公務員の九、十、十一年に比較して現在実質賃金はどれくらいの率になつているか、その一点だけちよつとお伺いしておきます。
○政府委員(瀧本忠男君) 今申しました実質賃金というのは、民間給与一般の異質賃金のことを申上げた次第であります。先ほど田村委員からも資料の御要求がございまして、戦前に比べて現在の公務員の給与がどうなつているかというようなお話でございましたが、公務員の実質賃金という問題もそれに関連いたすと思いますが、そういう資料を整えまする際に併せてそういうことを申し述べたいというふうに考えます。
○田村文吉君 さつきお願いした資料について、恐れ入りますが、税金を税引にして両方比較できるように併せて一つお願いいたします。
○松永義雄君 私の知れる限りでは、昭和二十七年度国の予算の、政府の委員会に提出せられた資料の中に、公務員の実質賃金は四八%ちよつとくらいになつているに過ぎないという数字が出ておるのです。大体その見当ですか、大変違うのですか。
○政府委員(瀧本忠男君) お答え申上げます。 今の御指摘になりました数字は、人事院で調製いたしたものではないのであります。そういうものは予算書のどこかにあるということにつきましては、私も承知いたしております。その問題につきましては人事院としましては、ちよつとその考えを述べることを差控えさして頂きたいと存じます。
○松永義雄君 私の言いたいことは、公務員の給与は如何に低いかという数字が大蔵省のほうから出ておるということを申上げておるのです。私はこれで終ります。
○三輪貞治君 特別会計についてお伺いいたします。頂いておる資料の昭和二十七年度特別会計予算補正特第一号というのがありますが、この予算補正総則が一番初めにありまして、その第九條で、造幣局特別会計においては九千四百七十六万四千円、印刷局特別会計は四億八百四十一万九千円、国有林野が七億七千五百四十七万八千円、それからアルコール専売についてそれぞれ給与総額というものをば枠をきめておるわけであります。それから第十一條におきましては、郵政事業特別会計についても又給与総額をきめております。これは過去における、今までの予算編成の総則というものとちよつと変つた点であろうと思うのであります。従来この特別会計予算総則におきましては、給与総額というものの規定はなかつたばかりでなく、財政法、会計法、特別会計法によりまして、一つの基準に従つて大蔵大臣の承認を得なければ経費の移用とか流用ができないということになつておるのですが、今度は更にこの給与総額を定めて、これを変更するには大蔵大臣の承認を要する、こういうように二重の制約を課しておるというように我々はこの二條項から感じておるのであります。これは一体どういう理由でこういうふうに給与総額をば定めて二重の制約をしようとされたのか、その理由、これを一つお伺いしたいと存じます。これは官房長官が適当かと思いますが、若し代つて御答弁できれば……。
○政府委員(正示啓次郎君) 三輪先生のおつしやいました通りこれは内閣でお答え申すべきことかと思いますが、今ちよつと政府委員がおられませんので、私大蔵省でありますが代りましてお答え申上げます。御承知の通り、前前国会におきまして公共企業体労働関係につきましては、別の法律が定められまして、一般の国家公務員の規定を排除するということに相成つておる、その関係でこの法律の施行期日は政令で定めるということになつておりますが、大体一月からこれを施行するということに政府のほうでも考えておるようでございまして、そこで只今お挙げになりましたような各特別会計につきましては、これは大体の考えといたしましては、公社の制度に準ずるごとに相成ろうかと思うのであります。そこで先ほど国鉄について御説明がありました。又専売等についてもすでに御承知のような予算総則において給与総額を定めました。その給与総額によつて規制をする。なおこれに基きまして給与準則も定めるごとに相成るはずでございます。そういう基本的な法律関係が改正になりましたために、予算もそれに対応いたしまして作られておるということを一応予算編成の立場からいたしましてお答えをいたします。
○三輪貞治君 今挙げましたような、ここで給与総額のきめられておる公共事業につきましては、来年の一月一日から労働協約を締結するところの団体交渉権が復活する予定である。ところが、こういうふうに前以てもう給与総額というものがきめられてしまいますると、後に行われる団体交渉というものに対して一つの枠をはめる結果に相成るのではないか、いわゆる団体交渉権に対する一つの制約になるのではないか、こういうふうに我々は思うわけなんです。そういうことにならないという保障があれば、これは結構なんですが、その点についての一つ御意見をお伺いしたいと思います。
○政府委員(正示啓次郎君) その点は国鉄、専売、いずれも同じかと存じます。一応そういうことで国会で法律が議決になつたわけでありまして、勿論この予算は国会の議決を経まして初めて成立するものでございますから、最終的には国会においておきめになることかと思います。
○三輪貞治君 ところが、国鉄とか専売等の公社自体においても、過去においてこれを実施しておる。これらの機関においては、自由に、経済事情の変動や企業内の緊急目的に即応する運用ができないという不便を、実はそこにおいて託つて来ておるわけであります。それを今度は性格の違つたこれらのものについて、特に又今までもそういう不便を感じながら、更にそれをば又きめるということは、どうも我々には納得が行かないのですが、何か特別にその間の状況の変化とかいろいろなものがあれば又別なんです。
○政府委員(正示啓次郎君) 御説は私もわかるのでありますが、これはむしろ公共企業体の労働関係法の立法の際の御議論かと思うのであります。前国会におきましてすでにその法律は通過いたしました。施行の期日を定めるごとになつておる、従いまして、その法律に基きまして私どもは予算を編成したと、かように御了承願いたいのであります。
○三輪貞治君 それから、この両條にある職員というのですね。それぞれこの「職員に対して支給する」とありますが、この職員の定義ですね。これは定員法による常勤、非常勤どちらも含んでおるのですか。その点をお伺いします。
○政府委員(正示啓次郎君) お答えいたします。これは先ほど国鉄についても御説明がございましたように、いわゆる管理職というものと、現業の職員というものが二通りあるわけでありまして、団体交渉は、御承知のように管理職を含まないことになるわけであります。一応予算総則におきましては、私どもの考えといたしましては、国鉄、専売その他と同じように面体交渉の対象になる職員を規制する、こういう考え方でそれに準じて予算を編成しておるわけであります。
○堀木鎌三君 今政府委員の御説明になつたこと自体にどうも私はわからないところがある。予算総則で以て、給与総額をきめて、そうして団体交渉を認めるということそれ自体が矛盾だと思う。かたがた今度政府は裁定は尊重すると、こう言つておる。そうして給与総額をきめてしまつては、それ自体が矛盾だと、こう私は考えるので、これは大蔵省だけに説明を求めるのが無理かと思いますけれども、併し大蔵省自身としてもその点をお考えにならなければならない。それから公営企業についても、今度労働関係法規が変つて、団体交渉の内容になり得る給与自体が、人事院の勧告そのものと違つた別個の線が出得るわけです。ですからそれ自身について給与総額をきめるなら別途に予算的措置がなければならん。それを大蔵大臣の承認を得るということは、団体交渉自体の私は本質からは出て来ない、こう考える。ここで法律論を余りするとお気の毒だと思いますし、場所柄もどうかと思いますが、どうも今の御説明自体では、これは納得できない御説明だと、こう私どもは考えざるを得ない。先ほど御質問になりました委員が満足されるのはずがない。御質問の観点から言えば、今の政府委員の答弁ではそれ自体が矛盾を含んでおる、こう考えざるを私は得ないと思います。そういう点について重ねて御説明がありますなら別ですが、これは内閣全体の方針にも関することですから、内閣として方針をまとめて、解釈をまとめていらつしやるなら別であります、又そのときに議論してもいい問題だと思いますが、何かそれについて御答弁があれば承わつておきたい、こう考えます。
○政府委員(正示啓次郎君) 先ほど申上げましたように、これは労働関係全体の問題でございまして、単に予算だけの問題ではないと思います。或いは私の御説明も不十分だつたかと存じますが、改めましてそのほうの政府委員とも連絡をいたしまして、十分に御説明をいたすことにいたしたいと思います。
○三輪貞治君 僕は非常に不勉強であるのですが、公労法に給与総額をきめるというふうに書いてありますか。あなたの御説明ではその法律に従つて我我はやつたまでと、こういうふうに御説明になつたのですが、給与総額の点まで規定しておりますか。一つ自分らで作つた法律で、聞くのもおかしな話ですけれども、今ちよつと用意しておりませんから……。
○政府委員(正示啓次郎君) お答えいたします。その点は公共企業体労働関係法にはございません。そこで御承知のように、公社法はそれぞれ公社法に書いてございます。今回は別途に特別会計法の改正案を提出いたしまして、各公社法の規定と同様の規定を別途法律として国会の御議決を願わなければならんかと考えます。
○委員長(岩沢忠恭君) 一般公務員給与に対する質疑がなければ国鉄職員の給与問題に移ります。
○堀木鎌三君 私は余り国鉄のことを言うとおかしいので言いたくないのですが、ただ一点だけ聞いておきます。今問題になりました年末手当は、仲裁裁定を実施されるならば、年末手当について国体交渉ができて、そうしてこの予算に盛つてお出しになるのが本当だ、或いは補正の補正をお出しになるのが本当だと考えるのですが、それらについて団体交渉の結果が、年末手当のことですから、いつ頃でき上るか、いつ頃妥結する見込で努力しておられるのか、その結果違つたものができたら補正の補正をお出しになるつもりかどうか、それだけを聞いておきます。
○政府委員(植田純一君) 国鉄の年末手当につきましては、国鉄当局におきまして交渉を持つております。勿論その性質上できるだけ早く妥結したいというつもりで努力しておるものと存じます。なお年末手当の交渉がまとまつた結果、予算を超過したらどうかというお尋ねでございまするが、その場合には予算を十分検討いたしまして、若しも予算上質金上不可能であるということであるならば、更に又公労法十六條第二項の規定によりまして御審議を願うという段取りになるかと存じます。
○堀木鎌三君 今の御説明は一応筋が通つておる形なんですが、併し、と同時に非常にあいまいな部分を含んでおる。ともかく仲裁裁定を忠実に実施されるとするならば、すでに団体交渉ができて、その額を補正予算としてお持ちになるわけであります。若しも今の御答弁のように、一日も早く仲裁裁定の趣旨でこれを妥結さして、そうして若しも予算が足りない場合には補正予算を出すというふうなお考えならば、先ほど問題になりました予算総則の問題も併せて国鉄で交渉を大蔵省となさつておるかどうか、それから、そういうふうな今の御答弁のうちで団体交渉の結果ここに予算に盛つてあるよりは大きな金額できまつた場合には補正を出すということが運輸省だけの今の御答弁なのか、大蔵省とも御了解の上でこの金額を一応暫定的に盛られておるのか、この点についてのお答えを願いたいと思います。
○政府委員(植田純一君) 只今御説明申上げましたのは法律解釈上そういう筋道に運ぶものという考えを申上げたのでございまして、団体交渉の結果に待たなければなんともその点はわからないのでございまして、その場合のことにつきましては、その場合におきまして更に検討したいと思つております。
○堀木鎌三君 実は法律解釈は政府委員に聞くより私のほうが詳しいと思つておるのです。こういう問題だけについては失礼ですが私だけの法律解釈をする人は政府委員にないはずです。だから法律解釈を政府委員から聞こうと思つていないので、その法律解釈をする前提の事実がどうなつているかということをお聞きしたいと思います。そうしてそれに伴つての今後の大臣に対する質問は別に大臣からお聞きする、こういう考え方でお聞きしておるんで、事実だけおつしやつて頂けば結構なのであります。
○政府委員(植田純一君) 勿論団体交渉の結果につきましては裁定の趣旨に鑑みまして尊重すべきかと思いますが、それにつきまして直ちにその通り補正予算を予算化するかどうかということにつきましては、現在のところ交渉の成立を待たなければ何とも言えないと考えております。
○堀木鎌三君 どうも私のお伺いの仕方が悪いのか、答弁が壷を外れているのです。今のようなお答えは別に大臣がやるだろう、そのときに大臣にどう尋ねるかは私が別に尋ねます。問題は団体交渉をどうなすつているのか、裁定の趣旨において事務当局間で団体交渉をどうなさつていらつしやるのか、それをどどういう見通しでおやりになつているのか、そういう問題をお聞きしたい。率直に言つて一応ここに出て来た予算の年末手当というものは、一体それは出ているからおかしいのであつて、出ているからこういう質問をせざるを得ない。今団体交渉はどうなつていますかということだけを事務的にお答え下さればよろしい。団体交渉ができたらそれによつて考えるんだ、無論予算ではどうだ、こういうことは大臣が言うでしようし、そういうことは自分から聞かなくても大体わかることですから事実だけおつしやつて頂けば結構です。
○政府委員(植田純一君) 団体交渉につきましては、国鉄当局と組合との間で年末手当につきましてもすでに開始されております。勿論双方ともできるだけ早く妥結をするつもりで交渉を持つておるものと存じまするが、まだその見通しというものにつきましては私はまだ聞いておりません。国鉄当局、交渉の当事者から一つお聞き願いたいと思います。
○堀木鎌三君 もう一点だけお聞きしておきます。そうすると国鉄当局から聞いてもいいのですが、誰か来ておるのですか。
○委員長(岩沢忠恭君) 今日は来ておりません。
○堀木鎌三君 そうすると、運輸省のほうで監督されておるのですが、運輸省のほうとしてはこの予算にも盛つてあるところの年末手当の額については必ずしも抱束されない。だからこれはフリーに予算は予算で幾ら盛つてあるかは別にして、全く予算と離れて労働問題の本筋に副つて、団体交渉或いは仲裁裁定の趣旨に則つて団体交渉できまるべきものであるというお考えであるかどうか。事務当局のほうがそういうお考えであるかどうかだけをお聞きしたいと思います。
○政府委員(植田純一君) 只今のところにおきましては、一応予算に盛つております給与総額の全体のうちにおきまして団体交渉がまとまることを期待しておるような実情でございます。
○堀木鎌三君 そういうお答えをなさるとどうも裁定を尊重していないことになる。自分たちが一方的にきめた政府案、或いは公共企業体で一方的にきめた予算があつて、労働者がそれについて来ることを希望して、それを目標にしてやつておるのだということでは国鉄裁定の趣旨を尊重したと言えなくなつちやうのです。その点は事務当局のほうで御説明がしにくいようなら御説明なさらなくてもいいのですが、今の御説明では率直に言つてその国鉄裁定を尊重するということは表面上の、レトリック上の、修辞上の言葉に過ぎない。別に金額を考えておるということになりますから……。非常に事務当局のほうで御答弁がむずかしいようならなさらなくてもいいのですが、今の御答弁でいいのだというお考えなら別に又私の質問の仕方がありますので、どつちか、どつちでもいいのでございますが、答弁の必要なし、又はできない、非常に事務当局ではその答弁がしにくいとおつしやるのならそれでもいい。併し飽くまで事務当局の案でいいというのならちよつと問題がある。その点はどちらでもいいのですが……。
○委員長(岩沢忠恭君) 堀木さんに申上げますが、今の問題は事務当局で返答しかねるのだと私は思いますが、いずれ大臣に直接御質問になつたら如何ですか。
○堀木鎌三君 そういたしましよう。どうせ労働大臣と運輸大臣と両方出て来て頂かなければなりませんですから……。
○委員長(岩沢忠恭君) ほかに御質問ありませんか。
○三輪貞治君 この年末手当に今度新たに勤勉手当という方法が採用されようとしているわけですね。その他の先の御説明の管理職の職員の給与を別にするとか、或いは又人事院の勧告は五月であるにもかかわらずこれをば実施しないとか、こういうことを考えて見ると、政府では明らかに給与体系に対して一つの変つた考えが出て来ておるのではないか。即ち生活給から能率給的な昔の考え方に変りつつあるというふうに我々には見えるわけです。ですからそういうふうに政府が給与体系に対して一つの大きな根本的な改訂をしようという意図があつて、その一つの現われとしてこういう勤勉手当、これは我々から見れば一つの労働強化の足掛りになるとも考えられるわけですが、そういうものが出ているのかどうか、ただ偶発的にこういう考え方が出ているのか、その点これはちよつと大臣でないと悪いと思いますが、大蔵当局のかたに一つお尋ねをいたします。
○政府委員(正示啓次郎君) 私どもは極めて事務的にこの問題を考えておるのでありまして、人事院の勧告に御承知のように勤勉手当を設けるようにという勧告がなされておりますので、その線に沿いまして、勤勉手当を計上いたしたものであります。
○三輪貞治君 それから今年の八月か九月頃でしたか、大蔵省のほうから各末端の機関に対して旅費は十%ですか、物件費は五%の節約をしろ、これはまあいいわけですね、節約をすることはいいわけです。ところがそれに、その理由としてお前たちの給料の改訂等にもこれを備えるのだと、こういうようなことがあつたというふうに聞いておりますが、そういう事実がありますか。
○政府委員(正示啓次郎君) 政府におきましては、予算の執行につきまして、御承知のようにまあ納税者のかたがたから大変お小言も頂戴いたしておりまして、常に節約ということには非常に注意をいたしております。前年度も節約を実行いたしたのでありますが、本年度も御指摘のように旅費一〇%、物件費五%の節約をいたしたのであります。そして今回補正予算においてはこの節約額約三十億を財源といたしましてベース・アップ、米価、その他の関係の今回の補正予算の財源にこれを充当いたしました。我々としましては、根本の趣旨は、やはりできるだけ出張も一回で、二回やらずに一回で済ます。仕事は無論やらなければなりませんが、回数はできるだけこれを短縮する。又一枚といえども無駄使いしないという趣旨におきまして節約を実行いたしまして、これを財源に充てた次第であります。
○三輪貞治君 節約をすることについては異議はないわけです。又節約をして、出た財源を何に使つてもいいわけなんですが、併しその節約を下に命ずると言いますか、要望する場合に、お前たちの給料改訂の財源に充てるんだと、これは私は又別途の問題で、そういうことは、使うことは差支えないが、そういうことで節約させるということは、これはちよつと趣旨がおかしいんじやないか、こういうふうに考えましたので、今そのことをお伺いしたのです。そういう條件をつけてそういう要望を下に流されたのかどうか。
○政府委員(正示啓次郎君) あの表現、これは閣議決定の言葉でございましたが、表現はどういうふうにお読みになるか、少しお読みになりかたによつて違うかと思いまするが、私どもはそういう條件にということではないのでありまして、只今手許に持つておりませんが、私はつきり記憶いたしておりますが、ベース・アップの財源ということだけに限つておりませんで、その他事必要ないろいろの施策に充てるいうことも言つておると思います。従いましてこの節約は、節約をそのままべース・アップに充てるとか、或いは節約をしなければベース・アップをしないというような條件的にやつておることでないことは、当時あの文章を作りました者の一人といたしまして、はつきり申上げることができると思います。
○委員長(岩沢忠恭君) もう質問ありませんか……。なければ今日はこれを以て散会いたします。 午後三時十三分散会