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15回国会参議院1953/03/12

郵政委員会 第5号

発言数
45
登壇者
7
会派数
3
開催日
1953/03/12

会議録

大島定吉自由党

○委員長(大島定吉君) 只今より郵政委員会を開会いたします。  本日は公報を以て御通知申上げました郵便法の一部を改正する法律案及び郵便物運送委託法の一部を改正する法律案について御審議をお願いしたいと存じます。  先ず両案に対する政府よりの提案理由の説明を求めます。

高瀬荘太郎緑風会郵政大臣

○国務大臣(高瀬荘太郎君) 只今議題となりました郵便法の一部を改正する法律案につきまして提案理由を御説明申上げます。  この法律案は、本年一月十五日から改正されました鉄道小荷物運賃との調整等を図る目的で、小包郵便物の料金を改正いたしますと共に、航空郵便制度を速達郵便制度に統合してこれを合理化する等、若干の制度の改善をいたそうとするものであります。  改正の要点といたしましては、先ず、小包郵便物の料金改正につきましては、鉄道小荷物運賃との均衡を図るために、昭和二十六年六月から従来の均一料金制を地帯別料金制に改正して参つたのでありますが、今般去る一月十五日から鉄道小荷物運賃が改正されましたのに伴いまして、小包郵便料金をこれと均衡のとれた料金に改正しないときは、本来鉄道に差し出されるものが郵便に差し出されることとなり、延いては書状、葉書等の重要郵便物の送達にも支障を及ぼす虞れがありますので、小包郵便物は比較的重量、容積の軽小なものを主とし、鉄道小荷物は、重量、容積が多大なものを主とするのが本来の姿と認められることと、従来近距離は郵便のほうが鉄道より比較的高く、遠距離となるに従つて郵便のほうが鉄道より非常に安くなつていて均衡を失している点等を勘案いたしまして、重量、容積の軽小なもの及び比較的近距離宛のものの値上率はできるだけ低率にし、一面、重量、容積が多大のものや、遠隔地宛のものの値上率は比較的高率とすることとし、これらの総平均約一割の値上率にとどめるようにいたした次第であります。なお、小包郵便物中、速達小包郵便物の取扱は、非常に手数を要します関係で、その速達料は現行の四十円を五十円に引上げることといたしたいのであります。  次は、航空郵便制度を速達郵便制度に統合してこれが合理化を図ることであります。現行の航空郵便制度は、単に郵便物の運送だけを航空郵便によるということでありまして、必ずしも郵便物速達の効果を挙げ得ない憾みもありますのと、我が国のような狭い国土内におきましては、地域により又は時間により、鉄道便によるほうが航空便によるほうよりも速達する場合が多いのであります。併しながらこの間の関係を利用者において判断して利用するということは極めて困難であり、適当でないと認められますので、これを速達郵便制度に統合いたしまして、速達とした第一種及び第二種郵便物については、航空路によつて運送するほうが速達すると認められる場合は、すべて航空路により運送することといたそうとするのであります。この場合、航空運送のための料金は要らないことといたしております。  次は、速達郵便物の配達地域を実情に即するように郵政大臣が定め得ることとするものであります。現行の速達郵便物の配達地域は法律により、配達郵便局から陸路四キロメートル以内の場所と規定せられておりますが、このように全国画一的に規定することは実状に即しない点がありますので、これを地況に応じ、郵政大臣が定め得るものとすること、又、速達小包郵便物の重量、容積を取扱上支障のないように若干縮小することにいたそうとするものであります。  そのほかといたしましては、書留とした郵便物を転送又は還付した場合、受取人又は差出人が納付する書留料を、現行よりも引下げまして、すべて最低額の三十五円のみとすること及び無料郵便物に、郵政省において行う国民貯蓄債券の売さばき、買上及び償還の事務に関する郵便物を追加いたそうとするものであります。  以上でこの法律案の提案理由の説明を終りますが、何とぞ十分御審議の上、速かに御可決下さいますようお願いする次第であります。  次に郵便物運送委託法の一部を改正する法律案の提案理由の説明をいたします。  只今議題となりました郵便物運送委託法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。  郵便物の取集め、運送及び配達を運送業者等に委託して行わせる場合に必要な準則は、郵便物運送委託法によつて定められ、現在はこれに基いて運営されているのでありますが、郵便事業の特質並びにその後における諸情勢の推移に鑑みまして、事業の円滑な運営を確保するため、次の二点につきまして改正をしようとするものであります。  改正の第一点は、現行の鉄道、軌道、定期自動車、定期航空事業等一般運送施設を郵便物の運送に利用する場合の運送料金は、郵便物運送委託法第五条の規定によりまして、郵便物の運送原価に公正妥当な利潤を加えた金額を基準とし、運輸大臣が郵政大臣と協議して定めることになつておりますが、各事業者ごとに原価を算定することは技術的に困難でありますので、運輸省告示によりまして、各事業者に対し共通に適用される定額の運送料金としているのであります。  又、郵便物運送委託法第五条の適用を受けない運送事業についても、例えば、路線を定めない貨物自動車運送事業等については、従来の統制による最高運賃制が廃止されまして、道路運送法第八条の規定によつて、その認可運賃は適正な原価に適正な利潤を加えた定額を以て明確に定めることとされているのであります。  以上のように、運送事業の運送料金が法令等によりまして、定額を以て定められているものを郵便物の運送等のために利用しようとする場合には、競争に付しても無意味でありますから、このような場合には、運送施設の運行回数、時刻或いは郵便物保護に対する信用度等を考慮して適格な者に随意契約によつて委託することができるように改正をしようとするものであります。  なお、このように改正することによりまして、郵便物運送委託法第四条第一項第四号の、鉄道、軌道等について、その数が当該区間に二以上ない場合においてのみ随意契約によることができる旨の規定は不必要となりますので廃止いたすことになります。  第二点は、郵便物の運送等の契約期間は、郵便物運送委託法第七条の規定によりまして四年以内とされており、期間の更新は全く認められていないのであります。併しながら、郵便物の運送等の受託者は、第一に郵便物の安全な取扱について良心的且つ信用のある者であること、次に、この業務は正確な運行を必須の条件とするものでありますから、業務を完全に遂行し得る能力と積極的な熱意を有する者であることを必要とするのであります。従いまして、これが受託者の選択に当つては、慎重を期さなければならないと同時に、委託を受けた者は、業務の正確な運行を確保するためには責任者は勿論、現場の従業員に至るまで、積極的且つ長期に亘る努力と訓練とを必要とするのであります。ところが現行法によりますと契約期間終了と共に、改めて競争契約によることとなつており、期間満了後、果して継続して業務を執行することができるか否か不安定なので、契約期間満了期の近付くにつれて業務遂行の熱意を失わしめることとなる等不都合の点が多いのであります。以上のような点に鑑みまして、契約期間中、業務を誠実に執行したと認められる受託者については、その者に継続して委託するほうが郵便事業の円滑な運営を図る上に有利であると認められるときは、契約期間を更新することができるように改正をしようとするものであります。  以上誠に簡単でありますが、郵便物運送委託法の一部を改正する法律案の提案理由の概略を説明申上げました次第でありますが、何とぞ十分御審議の上、速かに御可決下さいますようお願いいたします。

大島定吉自由党

○委員長(大島定吉君) 只今の御説明に対しまして御質疑がありましたらこの際お願いしたいと存じます。なお大臣はほかの委員会の都合もありますので、大臣への御質疑を先にお願いしたいと存じます。

三木治朗日本社会党(第二控室・右)副議長

○三木治朗君 大臣にお伺いするのですが、今度のこの郵便小包料の値上げでありますが、他の鉄道運賃等に比較して、鉄道運賃のほうが割高な面があるからして、こちらも上げるというような御説明のように伺つたのですが、この料金の値上げをすることが郵便事業の収益を増すとばかりは言えないと思うのです。運賃を下げるために却つてその収入を増すという場合も多々あろうと思う。これで郵便小包を利用する業種は随分数多くあるのです。地方の特産物、例えて言うならば四国の丸亀ですか、うちわの特産地があります。これが郵便料金が幾らか安いからこそ、これは非常に不便があるらしい、重量に制限があるから不便ではあるけれども、まあ我慢して小包で以て各地へ送り出しているというような実情もあるので、迂闊に値上げするためにどうも大事なお得意様を失つてしまうというようなこともあり得ると考えられるのですが、勿論調査の上でやられたこととは思いますけれども、そういう点に対して不安がないのか。又或る意味において郵便小包の特殊性といいますか、鉄道便で工合の悪いものも随分ある。上げられたためにやはり業者は泣き泣くこれを又承認しなければならないという、いわゆる逆の場合もあり得るのです。小さい小包は成るべく上げないという話でありますが、前に滝井さんからも出ておりましたが、種子の小包のようなものでも、この間上つたばかりでこれは大変不満を持つておられた。それで又上るというようなこと、これは郵政事業の利益ばかりでなしに、一般の業者に対する反感というようなものを持たれるようなことになつては、やはりこれは郵便事業のマイナスになるのじやないか。又国の政策からいつても問題じやないかと思うのですが、そういう点を十分御検討になつたのかどうか、この点をお伺いしておきます。

高瀬荘太郎緑風会郵政大臣

○国務大臣(高瀬荘太郎君) 只今の御意見識に御尤もな点もあります。それで郵政省といたしましては、そういう点も慎重に考慮いたしまして決定したわけでありますから、御心配になりますような点はないと私どもは信じておるわけであります。それで今度値上げをいたしました料金と鉄道のほうの料金との比較等については、資料がございまして、それは差上げて御覧を頂いていいかと思つております。若し細かい点で説明が必要でありましたら、局長のほうから御説明申上げます。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) それでは只今三木委員からの御質問に対しまして、補足的に私から若干説明を申上げたいと思います。  先ほど大臣の提案理由の説明の中にありました通り、今度の小包料金というものを値上げするということは、収入という点を中心に置いて考えるという点については、余りそう重大視しておりません。と申しまするのは、郵政省全体としての経理の立場から考えますと、大体一カ年に郵便関係の見積収入で三百億程度のものがあります。今度小包をこれだけ値上げいたしましても、結果的にはせいぜい三億ばかりの金しか上つて参らない見込でございます。私どもが今度これをやりましたのは、先ほども説明がありましたように、やはり国鉄というものと郵政省というものが、これは外国の例ではどちらか一方がやつているというような例もしばしばあるのでございますが、日本は発達の経緯から両方が同じような業務をやつておる。而も我々のところの引受けました小包の相当大部分というものは、やはりこれは鉄道に委託して運賃を払つて運んでもらつておる、そういう点から申しますと、純粋のコストから見ると、両者がそんなに違うことがあるということは、むしろ或いは不思議かとも思われるのです。ただ我々のほうの建前は、どこまでも信書の送達というものを中心にして、そこに投下された設備なり余力があるという限度において小旬を引受けておるという意味合いにおきまして、比較的そこの、コストは安くても大勢の収入には大して影響がないというので、若干向うとは従来から建前が違つております。そこでこの間の陸上輸送運賃の一般的な値上げ以後、鉄道なり或いは地方のバスなりそれぞれの運賃もそれぞれ皆上つて来ております。従つて我々のほうも厳格に言えば、確かにそれが響いて来ておるはずでございます。と同時に、他面先ほど申上げましたように、両者の間にアンバランスがあると、結局本来鉄道へ行つていいものが無理をしても郵便のほうへ流れて来る。それも商売の上から申上げれば、確かにおつしやつたように商売繁昌で結構なんでございますが、そういう傾向がだんだん殖えて来ることは、何と申しましても郵政省としては大事な信書の送達ということを中心に考えているので、余り何と申しますか、従属的なものが栄えることによつて却つてそちらのほうに悪影響を来たすということも必ずしも好ましいことではない。そこで現在の程度のバランスを両者の間に崩さずに持つて行きたいということが考えられた非常に大きな中心点になつておるという点を御了承願いたいと思います。

大島定吉自由党

○委員長(大島定吉君) この際お諮りいたしますが、大臣は電通委員会から出席を求められておりますので、如何でございましよう、大臣への御質問は……。

三木治朗日本社会党(第二控室・右)副議長

○三木治朗君 結構だと思うのですが、その前に、ちよつと速記をとめてもらいたい。

大島定吉自由党

○委員長(大島定吉君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

大島定吉自由党

○委員長(大島定吉君) 速記を始めて。

柏木庫治緑風会

○柏木庫治君 三木委員の質問に松井局長のお答えがあつたんですが、三木委員は料金を上げたがために、うちわの輸送というようなものが困難になつて、却つてそうした需要者には困難を感ぜしめ、局のほうでは収入が減ずるというような、そういう実情を調査したかということで、その上げることによつて云々というよりも、そこへ重点があつたんですが、そのほうのお答えはなかつたようですが、そのほかにもうちわみたようなそういうものがあるかどうか。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) その点はお答え洩れいたしまして恐縮いたします。私どもの今回の案で見ますると、まあ一応予算面の上においては予定の歳入が、大体上げた数字をそのまま従来の物数に掛けると、当然上つて来るという数字から約一割ぐらい物数が減るのじやないかということは、その一割が絶対に減るのであるか、或いは鉄道のほうへ転換されて行くのかというような点も両方あると思いますが、両方含めてせいぜい一割ぐらいのものではないか、それも暫定的なものではないかというふうに考えております。

柏木庫治緑風会

○柏木庫治君 それからこれを上げることによつて、さつき三百億と三億との例が出たんですが、三億というのは、この郵便小包から上つて来るのですね、そうするとこれを上げることによつて利益が約三千万円ということになるのですか。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) そうではございませんので、小包料金の収入が三百億の中で三十億、大体一割です。その一割に対する約一割ちよつとの値上げでありますから、三億数千万円というものが期待されると、まあ全部の郵政省の郵便の収入から見ますれば百分の一ぐらいのものであると……。

三木治朗日本社会党(第二控室・右)副議長

○三木治朗君 日逓の問題は従来からたびたびお尋ね申上げたりしている問題でありますが、まあ今度の改正によると、非常に何か一層この運送会社の事業が安定して、そうして運送業者は非常に楽になるということは先ず想像するにかたくないことであります。それでまあ我々郵政事業の性質上むやみに変つた人にやらせたり、責任のない者にやらすことはいかんから、どこまでも郵政省自身がやるべきだということを主張して来ておるのはそのためなのであります。だから今度の改正で人を変えないで慣れた者で、信用のできる者にこれは永遠にやらせるということも言えるわけなんです。そういう法律ができるというふうなことになりますると、その逓送会社は特権を持つといいますか、責任もあるけれども、特権を持つという形になつて、いわゆる今問題になつておる独占禁止法のような、独占的な事業を一人が持つておるということ、競争相手がないということ、これはまあ非常に大きな問題で、むやみに変えたりなんかできないということは我々の主張する通り、それだからこそ郵政省がやるべきだということを言つておるわけなんですが、その独占的な仕事になつてからの起るべき弊害がいろいろあろうと思うのですが、そういうような点について、まあ現在でも他の運送業者から見ればもつと高い運賃を払つておる、それがなおそういう権利を与えれば、なおまあ高利をむさぼるといいますか、という傾向にもなろうかと思われます。やはりまあその他いろいろな面で問題があろうと思いますが、そういうような点について御案があるかないか一つお尋ねいたします。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 只今御指摘のように、この法律案が実現しました暁におきましては、確かに従来の業者は安心をして仕事をして行けるという長所があると同時に、或いは将来その安心に甘え過ぎやしないかということも一応考えられるのであります。その両者をいろいろ勘案いたしまして、やはり先ず郵便事業のようなものについては、やはり業者が本当に安心してやつてもらわなければならない。本来、できれば国営が本義となつておる。ただ諸般の経済的な建前上、止むを得ず例外的にこういう請負の形をとつておる。その際の請負の業者がやはり誠心誠意心を打込んでやつてもらうような人を選ぶことがやはり中心点であるという基本的な考え方からいたしまして、今回のこの法律案の改正をお願いしておるわけでありますが、勿論それによつて競争者に対する脅威というものがなくなると、とかく人間の弱点として、それに甘え勝ちであるというようなことも一応考えられるのであります。併し私どもはこの法律案の建前は、これをやる以上は本当にこの法律の趣旨に基いて誠実にやつておるかどうかということに対する常時厳重な監査をいたしまして、その結果に基いてやりたいということ、而もそれは必ずしも先ほどおつしやつた日逓というものを一本として考えられておるわけではございませんでして、各地域々々に分けてやつておりますから、その地域においてどうも思わしくないようなものがありましたら、これはやはり交替をしてもらわなくちやいけないと考えております。それから先ほどちよつと三木委員からのお尋ねの中に、現在非常にこれは利益を得ておるというふうなお話がございましたが、このいきさつにつきましては、若干誤解があるようでございますから、私からちよつと答えさせて頂きます。我々の郵便自動車というものの業態というものと、一般トラックの業態というものは、必ずしも業務、経営のいろいろな関係からして一致しておりません。併し大きな目で見て決して一致しないというわけじやございません。御承知のように終戦後非常に一般のトラックの運賃というものが好況を早しまして、トラックを一、二台持つていれば食うに困らんという時代が一時あつたわけであります。その頃政府としては、一般的に物価統制令に基く最高運賃というものを設定したわけであります。現実においては最高運賃がむしろ最低運賃であつたということがあの当時の実情から頷けるだろうと思います。従つて最初に、昭和二十四年に現存の法律ができ上りまして、当時一般入札したわけであります。事実その当時の状況といたしましては、こんな郵便のような余り儲からんものに奉仕しても仕方がないという空気のほうが相当強かつたのであります。大体御承知のように、長年、地方において郵便の逓送をやつている人たちというものは長期に亘つてこれをやつておる。或るときには政府の予算の関係がありまして、そう時代の急変に応ずるだけの増額も必ずしもされておりません。その当時においても、我々は一般の最高運賃よりも相当低いものを以てやつておつたのであります。御承知のように当時郵便事業は赤字々々で毎年非常に苦しい時代でありましたから、まあこれで我慢してくれというような形で続けて参つておりますし、まあ我々の事業をいつまでも長年やつておる業者に苦しい思いをさすことは本意じやございません。予算の余裕がつき次第逐次この支払金額の代価を上げて参つたのでありますが、併上現存でもなおその当時の物価統制令の最高価格よりも一割以上下廻つた点でとまつております。又我々はその当時の状況としてはそれでよかつたと思つております。ところが又業界というものはいろいろ変つて参りますので、極く最近においては、今度は荷物が少くなつて来る、そういうようなどんどん変つておるというような状態で、我々はそういう状態が一つの継続的なものと見るときには、又適当な時期にこれの運賃の基準というものを、又下げて行くべきものだろうと思います。まあその間の業態のあり方といたしまして、片方は非常に実質的に流れて来る。私どものほうは予算その他の関係で逐次動いて行くというような関係で、現在の一般状況から見れば、現在の基準はまあ甘いという批評もあるかも知れませんが、これは極く最近に起きて来ておる事例でありまして、そういう点は私どもとして直して行きたいと思つております。それよりも今までの苦しい時代になお遥かに安い運賃でやつて来ておつたということをやはり見なきやあならんと思つております。そういう意味合いからいたしまして、私どもはまあ逐次常に社会の現実に合つて行くと同時に、一方において、こういう安心してやつておれば将来もやれるという法律上の一つの仮に保証ができ上るといたしまするならば、業者自身に重大な責任を持つてもらわなければならん。と同時に、我々もそれだけの大きな責任を感じまして、いやしくも先ほど三木委員から御指摘になられたような、競争者が少くなつたということに対する安心感からする悪い面の出ないようにやつて参りたいと思つております。

三木治朗日本社会党(第二控室・右)副議長

○三木治朗君 松井局長のお考え、説明非常に御尤ものようだけれども、少し考え方が甘いのじやないかという工合に考えるので、まあその終戦直後の運賃のマル公で働いてもらつたと、他に比較しては歩が悪かつたということも事実であると思います。併し恐らく営利会社である以上、赤字を続けるといつてもそう続けるわけのものでもなくて、やはりどうにかそれで事業として成立つておつた。まあ運輸課長の話によると、前に損したものは、マル公でやつてもらつたから、この際少し儲けてもらつてもよろしいということを言つているというお話も聞いていますが、それは何というか、会社に対してよく忠勤を励んでくれたからむしろ面倒をみてやるということも悪いことではないかも知れませんけれども、だからといつて、今普通の公正の立場から見た運賃よりも有利な条件を与えるということは許されないことだろうと私は思う。これは松井さんの人柄からそういう非常に温情溢れるような取扱かも知れませんけれども、相手は何にしても営利を目的とする業者であります。儲かつても儲からないというのがこれは当り前です。儲かつたからといつて儲かつたとは言わないでしよう。けれども世間の常識から見て、相当郵政省の恩恵を受けているということは言えると考えられるのです。この点はやはり厳重な態度で臨むんでなければ、これは何も相手を悪者とみて事をするというわけじやありませんけれども、営業でありますから少しでも利潤の多いことを望むのは当然であります。而もまあいろいろの方面でそういう何というか、前に内閣に行政監察委員というのがありました。私の友人が一人やつておりましたが、いろいろあるということを聞いて、いつでも御希望に応じて資料を出すということを言つてる。これは日逓の問題ばかりじやありません。これは御承知の通り決算委員会でもいろいろ問題が出ております。従つて私は郵政省が余り安易な気持で、そして長年の馴染であるし、親しみも深いでしよう。どうしてもその面倒をよく見てやろうというようなことであつてはこれはいけないのじやないかと思うのです。むしろこういうものができるということになれば、行政監察委員などを呼んで、実際にどういう面にどういうことがあるかというようなことも調べる必要があるのじやないかと思うのです。そういうことは感心したことじやありませんけれども、而もこういう法律を作つた以上は、私はやはり作りつ放しであつてはいけないと思う。若し悪いことがあればやはり断固たる処置に出るんだという決意を持つてこの法律を通すのでなければ、これは非常に何か業者に有利な法律であることは聞違いないのでありますから、そういう考え方で進んで頂きたいと思いますが、それに対する御意見があつたら伺いたいと思います。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 確かにおつしやる通り、この法律により、業者は安心してやれると思いますが、この際はそれだけに安心してやれるならば、これは誠実性が現われなければならんという点は、もう一層これは強調しなければならんと思つております。一応従来の建前は、競争入札しておつたというような建前になつておりますから、これは競争入札で取つたんだからこちらは余り無茶なことも言えないような立場であつて、本当にこういうような経済的な保証をされる以上は、我々は本当に彼らに業務に対する誠実性というものを当然要求する責任があると同時に、権利があると思います。従つて我々は従来以上にそういうものの監督は厳重にして行かなければならんと思つております。幸いに私どものほうには御承知のように監察官というものがおられるので、今度は監察官の方々にお願いいたしまして、常時この問題についての監察をして頂いて、いやしくもそういうようなことの将来起らないように万全の処置をとつて行きたいと思つております。

駒井藤平自由党

○駒井藤平君 只今松井局長からいろいろ説明を聞きましたが、この問題はとかく批判の多い問題であつたのであります。今この法律の改正ということになると、三木さんのおつしやつたように、独占的の事業である。そうしてもう一つは、松井局長は従来犠牲を払つておつたんだからしてそれを幾分補つてやる、そうしてやれば郵政省の指示に従つて忠実にやるというふうにおつしやるが、恐らく三木さんのおつしやつたように、私も営利会社がそう赤字赤字で郵政省のためにするのではない。それはとにかくバランスが継続しておつたんで、然るにそういう独占的の事業にするという方針はどうかと思う。むしろこれは直営にしてやられるというような方法をお考えになつておるかどうか。又従来のこの業者がやつておつた実績ですね、損であつたということをあなた方が想像されるのに、数字的にどういうことがあつたか御説明願いたい。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 或いは私の答えが不十分であつたために駒井委員が若干誤解をされた点があるんじやないかという気がするのです。私は前に損をしておつたから儲けさしてもいいじやないか、そういう気持は持つておりません。我々は常にその当時の公正妥当なる運賃を支払つて行くということが法律の建前になつております。ただ公正妥当な運賃ということの見方については、これはいろいろの見方もありましようし、その上になおその当時の政府財政というものもいろいろ影響いたします。そこで或る程度ここは苦しいんだが我慢してくれというような場合があります。又政府のいろいろな施策というものが、なかなか社会の急激な経済変化にすぐに一々マッチをして行くような形にはなつておりませんので、或る短期間そういう落ちたときにズレが残るというような問題も起り勝ちであるということをちよつと申上げただけでございます。従つて我々はこれは一体この建前は、日逓々々と言うんですが、実は日逓と言うんじやなくて、各地区々々の一定のものを主体といたしまして、これは日逓が請負つている場合もありますし、日通の支店が請負つておる場合もありますし、いろいろ業者のかたが請負つておられるわけです。現在事実上は業者は六十五ぐらいあります。ただ日逓というものは六大都市にあつて、業者が戦争末期においてとても孤立してはやつて行けないといつて合同した会社であるが故に、形としては一応大きくなつております。その場合に一体契約の実行というものは、これは相手が日逓であろうとなかろうと、共通した尺度で以て考えておるわけであります。決して日逓の場合だけ有利にするとか、そういうことは全然これはやり方としてはあり得ないことであります。  それからこういうものについては国営にしたらどうかという点でありますが、これは私ども郵便事業というものは、できるだけ本来差支えない限りは国営でやつて行くべき性質のものだろうと思つております。ただ現在の日本のいろいろな事情から見まして、こういう自動車による運営というものについては、まだ若干時期が早いのではないかというので、現在その代りに最近どんどんできておりますオート三輪とかスクーターとか、こういうものでやれる限りにおいてはこれはどんどん直営でやつておりますが、自動車につきましては、免許維持その他いろいろまだ特殊な取締対象がありますし、まだ若干日本の現状としては尚早じやないかというのでまだ請負形態になつておるわけであります。

柏木庫治緑風会

○柏木庫治君 今まで入札に廻しておつたものをずつと継続してやるということについてでありますが、入札にしておつたものをずつと継続してやることによつて利益の一番著しいものは何かということですが、只今の松井局長の説明を聞いておりますと、こういうことをさせる代りに監督を一層厳重にして監察局を運営して、いつも眼を放さずにやるんだというように受取れたんですが、そうすると入札さして置いたときよりも、こうすることによつて郵政省の仕事が多くなつて、眼を光らして監査局まで動かしてそういう監督を特にしなければならないというような不愉快なあり方ならば、私はその点は非常にマイナスだと思うんですが、民間に請負わしたときはこうだ、それ以上郵政省として一指も染めなくても安心してやれるんだというのでなからねば、一層監督を厳重にするために人を使い何を使いというようなことは、これは非常にマイナスじやないかと思うんですが、その点はどうですか。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) なぜこういうふうなことにするかという点でございますが、御承知のように郵便の仕事については、たとえ請負つておつても、その従業員が郵政省の人間と同じように郵便物を扱うということが非常に大事なことであるということがよく徹底した従業員にならなければやはり安心してやれない。ところがこれが四年で切れまして又競争になるということになりますと、もう競争入札で僅かの差で仮に落ちなければ、自分たちのほうはどうなるかというので、四年の期間の半ばを過ぎて来ますと、どうも従業員自身も落着きがなくなる。又業者のほうといたしましても、この際ここの設備をこう変えたい、併し来年若しも落ちなかつたらやつて見てもこれは何にもならんから先まで見送ろうというようなことで、もうどうもサービス向上に対する熱意というものがだんだん薄くなつて来ておる。これは我々としてけしからんと口で幾ら申しましても、人間のやはり人情と申しますか、先の安定が、もういつこの次は落ちるかも知れないというときに、本当に身を入れてやるという熱意は薄くなつて来る。これは例えば一回だけの物を納めるというような契約でありますれば、そのときだけの問題でありまして、これはどちらの制度をとつてもそういう危険性はないのでございますが、こういう長い間契約してやつて行くという点については、非常にやはりそういう心理的な影響がサービス面においてこれは大きく現われて来る。本当に競争入札という建前をきれいに通しただけの話であつて、原則においてはそれによつてマイナスを受けているのじやないかという点がやはり考えられる。そこで必ずとは言えないが、まじめにやつている人間に対しては、やはりそれだけの優先権がみられるのだということが、やはり本当に業者が心を入れてどんな事態においてもサービスを提供してくれる基本ではないかということが、今度のこういう改正案の非常に大きな狙いであります。それからもう一つ、先ほど余り厳重にしては無駄じやないかというお話もございましたが、併し私どもも果して業者が誠実にやつておるかどうかという一体保証を誰が与えるかということになりますれば、これはやはり我々の手でやつて行かなければならん。どつかの権威ある機関の判定を仰ぐと申しましても、これは日常業務でありますから、やはり日常業務の形において見て行く、その見方も、できるだけおつしやるようにそうそう手数をかけるといつたような形じやなくて、よりよく急所急所を押えていつて、いつでも誠実にやつているかどうかというデータが現れるようにして行きたい、こういうふうに考えております。

駒井藤平自由党

○駒井藤平君 今局長のおつしやるのは契約期間は四年である。そうして二年まで経過すればあとはずれて来る、又誰に渡るかわからないから不安である、従つて業務がうまく行かない、こういう御想像であるが、そういうことは恐らく言えぬと思う。契約期間は忠実にその契約を履行するということが建前であつて、残りはあと誰に渡るかわからんからそれがために減退する、或いはそれを実行するのに不可能な点も多いということはこれは言えない。契約した以上、契約期間は忠実に遂行するというのはこれは建前である。議員にしても我々は来年はやめるから、選挙はないのだからどうでもいい、これと同じことです。いやしくも或る契約したということになれば、その契約を履行するというのが本体です。余りに依託者のほうにかまわれるという点がある。いやしくも契約するのに依託者にかれこれ云々するというそれ自体の考え方が違つている。契約を厳重にし、そうしてこれを履行さすのにこちらの郵政省のほうから監視の眼でやつておるというのは当然なんです。若しその契約期間に如何わしいことがあつても、この法律を改正すればやはり認めて行かなければならんという建前になる、そうじやないですか。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) そうじやございません。これは誠実にやつておつたという裏付けがあつて、将来も安心してやれるというものには期間の更新ができる。それにしようとしまいとそれは郵政大臣のそのときの認定でありますが、少くとも認定の前提としてまじめにやつておつたという裏付けがなければそういうことは言えない。四年目に、もう一度契約はそこで切れて公開入札にする、かような建前になつております。

駒井藤平自由党

○駒井藤平君 これではまじめにやつておる人には継続するという特権を与える、こういうのですが、併し現在の競争入札にしましても、ただ単に安いからといつて、その人柄、すべての業務状態を見て行かないと契約ができないでしよう。そうすると、殊更にそういうことを無条件に独占的にかたくなになさねばならんというその考え方自体が我々と相違するのであります。現在でも何ら支障はない。それは監督さえ十分にし、契約を完全に履行させるという考え方なら何でもない。むしろ競争入札ということがあるので、その間勉強もし競争入札に負けてはいけないという点も現われる。独占的の事業になつてしまいますと、それじや面白くない。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) ちよつと私の先ほどの説明が不十分だつたと思うのですが、契約の期間の間に契約の表面に書いてあることを履行することはこれは当然であります。私どもが先ほど触れましたところは、例えば契約の表面にはどうせ一日何回どういうものを提供すればいいということになつております。併しサービスというものはそれだけで尽きるものじやございませんでして、やはりその間に少しでもいい車に変えてやろうとか、或いはその他従業員のいろいろな勤務状況においてちよつとそこの契約の表面には書いてないが、こういうことをやつたほうがいいじやないかというようなことが、こうした継続的な契約においては当然あり得ることなんでございます。そういう点についてのことに私は触れたのでありまして、勿論表面の契約上の点は期間のある限りはやはり当然であります。やらなければ、それに対する契約の上の責任は負わなければなりません。ところがこの契約というものは一般のものを一時入札するとか、その辺の引越荷物を請負つてやるとかいつたような契約じやなくて、四年の間郵便の事業にちやんと一定のときには、間違いなくよきサービスを継続してやるという意味において、一般の契約とはちよつと様相が異なつておると思います。そこで先ほどおつしやるような競争入札の点があります。競争入札の点については、これは確かに業者を一応選ぶことはできます。併し我々としてこの郵便事業が長期の契約であり、而も使われる従業員に対する訓練といつたようなものが、現実のサービスに非常に大きな響きを持つて来るので、競争入札の資格をきめましても、資本金が幾らだとかいつた形式的な条件しか大体規定はできないと思います。この点について一つ御了解を願わなければなりませんと思うのは、この法律の施行された背景というものをちよつとこの際御説明さして頂きますが、この法律ができましたのは、終戦後アメリカからの強い指導ででき上つたのであります。アメリカ側としては、当時一切の今までいろいろやつておつた特権とか、そういうものはこの際一応壊してしまおうという、いわゆる独禁的な強い考え方で以てやつたわけでありますが、そのアメリカ自身の母国の法律規定はどうなつておるかというと、やはり四年間誠実にやつたものは将来もやれるちやんとした保証を立ててやつております。これは我々のこういう郵便輸送のような非常に長期にかけて、いわゆる安心して業務をやる上においては、やはりそういう誠実にやつた人間に或る程度の望みというものを与えてやるということは必要ではないか。競争入札と申しますと、大体において一般的な規定はありましても、金額が若干安いという点にやはり重点がおのずから会計法上行つてしまうわけであります。その僅かな金額の差ということよりも、もつと大きなものがこの継続した長期の契約にはあるのじやないかということが、この契約を一般の契約条項から別の法律規定を置いておる一つのやつぱり根拠じやないか、かように考えます。

駒井藤平自由党

○駒井藤平君 これは何ですか。競争入札にするという法律はいつ頃できたのですか。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) これは昭和二十四年でございます。

駒井藤平自由党

○駒井藤平君 つまりアメリカの指示によつてやつたわけですね。それが変に思うのですね。つまり独占的の事業になつてはいけない、これは競争入札に付すべきものである、公開すべきであるという建前から創案した法律が、今直ちに独占的の事業にしてしまうということの考え方自体がどうかと思われるのですがね。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 私どもこの表面からすぐにこれを独占にしようというのじやなくて、誠実にやつて来ている人間、どうせ日本全国一括してやつているのじやなく、地域的に数十のブロックに分けまして、その地帯における業務という形でやつておるわけであります。その地帯において誠実にやつたということに対して、それが日逓の場合もありましようし、ほかの会社の場合もありましようし、その場合にそれを将来ともやつてやる、だからお前たちはこの間責任を持つてやれというような形をただここにおいて打立てて行きたいということでございます。

城義臣自由党

○城義臣君 郵便法の一部を改正する法律案について二、三質疑をしたいと思います。第一点は、或いは御質疑があつたかと思いますが、小包郵便物の値上げということは、実は私たちは考え方としては好ましくないと思つております。併しいろいろ政府側で提案された理由を承わりますというと、万止むを得ないと思うのでありますが、そうまでしてやつて一体どのくらいの収入増になるお見込ですか、その点を一つお伺いしたいと思います。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 私どもとしては、年間大体三億六千万円程度の増収見込でおります。

城義臣自由党

○城義臣君 その次にお伺いしたいのは、航空郵便を速達郵便へ統合するということは、これはサービス改善で非常に結構であります。ですが、これを収入の面から見るというとどういう結果が生れるか、航空郵便の収入はなくなつてしまうわけでありますね、他方航空会社に対する郵便料が増加して行くということ、そこでこの欠損はどのくらいお見込でいらつしやいますでしようか。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 航空郵便料は、内国航空郵便料だけで、私ども昨年一年で大体二千万円程度の航空郵便料金の特殊収入がございます。併し実際においてはこれよりも遥かに大規模の、今日御承知のように外国へ出す郵便物というものは殆んどその大半が航空郵便になつておるのです。これは全般としての航空郵便料金を頂いておるので、特にそのために内国航空郵便料金を頂いておるわけではございませんが、併し差出者の意思を付度いたしまして、これはやはりできるだけ私ども航空郵便に積んでおります。それを全部合せますと年間に大体一億二、三千万円の支払いになる予定でございます。

城義臣自由党

○城義臣君 それから次には、速達の取扱をする地域は今度郵政大臣が定めるということになつておりますが、今後将来に亘つてどういう基準でお定めになるのか、その点を伺つておきたいと思います。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 私ども実は郵政大臣が定めるということは、できるだけ速達地域の取扱を現状に即するようにしたい、つまり現在の四キロメートルというものは非常にこれは形式的な基準に過ぎる、例えば或る町がずつと連なつておる、ところが今の規定では或る四キロの所で切らざるを得ないのです。これは実におかしな話で、それがずつと継続して而も道路のいい、而も速達地域にしても我々のほうとして特別に人が要るとかいうようなことのないような場合には、できるだけそういう所も将来速達地域に入れて行きたい、殊に最近都市の合併なんかがありまして、集配局のいろいろやり換えをしなければならんといつた場合に、郵便局の位置をたまたま動かしたために、今まで速達地域であつたものが落ちるという妙な現象が起きるので、そういう矛育をなくして行きたいというのが主たる狙いでございます。

城義臣自由党

○城義臣君 今の速達ですが、今度は十円上りまして五十円になるというのでですね、そういうことも考えますと、一方反対給付の意味での区域を拡げるというようなことなども積極的にサービスできるように、今の御趣旨の通りに一つやつてもらいたいということをお願いしたいのであります。  最後にもう一点伺いたいのは、近い将来郵便のスピード・アップをするというためにいろいろ機械化もされるでありましようが、ヘリコプターの利用ですね、これは当然諸外国、先進国等の例から見ても取入れなければならない、政府としてもこういうようなものを助成するという考え方があつて然るべきだと思うのです。その辺如何ですか。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 御指摘のように郵便事業としては、できるだけ最新式なスピード・アップをするための機構を作つて行きたいと思つております。ただヘリコプターにつきましても我々常に重大なる関心を持つております。いろいろ外国の実施しているところの状況その他をとつておるのでありますが、現在まだヨーロッパにおきましてもヘリコプターを本式に採用しているのはベルギーだけであります。で、あとの国を、私昨年丁度たまたまあちらへ参りました機会にいろいろ各国のそれぞれの郵政局長と意見を交換したのでありますが、結局現在ヘリコプター採用についての一つの大きな悩みというものは、安定性と申しますか、気象条件その他に対する安定性がまだ若干不十分である。ただ郵便事業は早いというだけでは困るので、やはり或る程度の安定性があつて、今日は雨が降つたから飛ばない、或いは少し雪が降つたから飛ばないという不安定な状況は却つて利用者に迷惑をかける、これは郵便事業として慎まなければならない、勿論いろいろの天災で止むを得ない場合もありますが、通常はやはり郵政の常識といたしまして九四、五%、百日のうち二日か三日事故があつても、九十七日くらいは安定性がないとそれを採用することに躊躇せられる点が一つと、それからもう一点は、現在のところまだヘリコプター輸送というものが非常に費用が高い、技術その他も含めまして……。というような点が各国郵政庁としても採用に逡巡しておる点じやないかと思います。アメリカにおきましては一部利用されておりますが、これはむしろアメリカの特殊事情からでありまして、中央郵便局と飛行場の間の道路というものが非常に自動車が輻湊して、却つてうまく疏通がいかないといつたような点から部分的にそういう程度にやつております。日本で採用いたすとすれば、日本の特殊性の生ずることを考えなければならん。それにはやはり日本のようにこういう小都市がある以上は、小都市間相互の間の速達といつたようなこともやはり考慮に入れるべきじやないかということでいろいろ研究しておりますが、何しろこれは速達というものは、現在これに積むだけの郵便の量の問題と、これに対する何といいますか、経費の問題と両方睨み合せてお考えにならなければ実行問題としてはむずかしい。そのほかにまだ日本の気象条件に果してどの程度技術的に耐え得るかという問題も将来当然起つて参ります。そういうことをいろいろ研究いたしまして、やはり将来はそういうものは採用して行くということになつて行くと思いますが、今すぐにやるかやらないかという点になりますと、私どもは今すぐどこまでやるという確信は持つておりません。重大な、非常に大きな関心を持つて研究を進めておるということは言えると思います。

城義臣自由党

○城義臣君 法案についての質問は以上でとめたいと思いますが、関連質問としてお聞きしたいと思います。郵政省関係のよく地方で局舎等を建てられて大変結構ですが、都市でありますと、いわゆる窓口改善というか、いわゆるサービス機関としての方面よりも、事務系統の例えば地方の郵政局、そういつたふうなものに予算を使い過ぎるのじやないかというような声を地方に参ると聞くのであります。これは見ようによりますと非常にけちな歪んだ見方のようにもとれますけれども、併し私どもが郵政業務の観察に国会から派遣されて各地に参りましても、中にはやはり私も郵政委員として、郵政人のためを思えば反省する点がなきにしもあらずということを感ずるのであります。具体的にどこでどうだつたということを言うのは差し障りがありますから差し控えたいと思います。そこで申上げたいのは、問題は二つあるのですが、一つはサービイス官庁としては、ますます局舎等の改善をやるということに力を入れて頂きたい。それについて特定の或る地方あたりでも、或いは局舎があるために非常に市の発展を阻害しておる。而も郵便局としてもつと市民の利用する好適な場所があるにもかかわらず、そこに移転をしない、例えばその市自身のためから言えば、そこをのいてもらうと市のために非常によろしいという所があるのですが、これが民間関係のことであれば割合に話はスムースに済むんですが、相手が郵政省というお役所であるために、いろいろな問題が出て来て実は困つているということを聞き及ぶ為です。こういうことに対してやはり郵政省としても、いわゆる現業官庁として、サービス機関としてある以上は、そういうことは速かに地方の世論を正しく取入れてお運び頂きたいと考えますので、この際、そういう場合にどういうふうに局長としてお考えですか、お心がまえをお伺いいたします。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 確かにおつしやるようないろいろむずかしい問題があると思います。殊に郵便局舎というものは大体、街の中心に持つて行かなければならん、街の中心にはなかなかいい思うような土地は得られないといつたような悩みで、或る場合には市民の方々から見られてもう少しいい所に移つたらいいという場合もあるだろうし、或る場合には一方的に市あたりのほうで、あそこは何かほかの公会堂を建てたいのだ、郵便局はそつちへ行けというような問題も起つて来るわけですが、これは一般論としてどうするということはちよつと申上げにくいのでございまして、できるだけ我々のほうとしても、やはりいい場所に郵便局を持つて行くということが本来のサービスのためであります。併しそのために一般のより大きな利益まで阻害して、郵便局のことのみを主張することができるかどうかということになりますれば、そのときのその問題を具体的に勘案いたしまして御相談申上げて行くより仕方がないと思います。  それから郵便局舎のことその他の問題でございますが、これは私ども実際の問題として、先ず公衆に対する第一線である郵便局というものの局舎をよくして行くことは、これはまあ第一義であることは問題ないと思います。ただ最近電通公社と郵政とが分れた関係上、いろいろな従来の局舎がそのまま使えなくなつたというような条件からいたしまして、止むなくそういう当初の郵政局といつたようなものの建築がここ二、三年間にぽつぽつと出て来ておる。それが今日の状況としてはやはり簡単なバラックじやいけない、やはり本建築に持つて行くというような考えから、比較的目立つた金額になつたと思われますが、これはそういう特殊的な問題でありまして、私どもは本義というものは郵便局は本建築ということに持つて参りたい。

城義臣自由党

○城義臣君 時間が大変過ぎましたから、もう一点だけ伺いたいんですが、逓信病院の問題ですが、今もちよつとお話があつたようで、これは電電公社と分れたために極めてこれは機械的に分けちやつて、そのためにそこで働いておる方たちはお困りだ、利用者は大変困つておる。名前はまあ逓信病院ですから、双方有無相通ずるように運営の面で御苦心はしておられるけれども、これに対して例えば甲の県で電電が持つたために乙の県は郵政省で持つておる、こういうふうに今のうちは分家したままですから仲よくやつておるが、将来は私は必ずしも仲よくいかないのではないかという兆すら見えております。これに対してどういうふうな御方針ですか。本来大臣等に明確な御方針を承わりたいと思いますが、関連して承わりたいと思います。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 実は私どもは当初二省分離の際に、この病院を寸断して、医療系統を寸断することには最後まで反対したのでありますが、どちらの省でもいいから、これは一本と見て利用だけは両者の従業員がやろうじやないかという案を持つて臨んだのでありますが、その当時の司令部からの非常に強い最後的な圧力で以て、結局両方に財産分割しなければならなかつた。併し財産の帰属は分割しても、病院というものの利用については、両方の従業員が対等であるべきだということは両省分離の基本協定として謳つてあるわけであります。所によつてはうまく行つておる所も私ども見ておりますが、中にはやはり人間のいろいろな心理が反映いたしまして、利用できないのじやないけれども、利用するのに余り愉快でないとかいつたような問題も聞いております。これは少くとも私は医療に従事する人間は一体その所属によつて人を差別するなんということがあつてはならんことだと本質的には思いますが、これは中にはそういう場合もあると思います。これはまあ極力直して行きたいと思つておりますが、そのほかに又だんだんと設備もよくしなければならん、そういう場合において、一方において足りない場合においては新設といつたようなことも逐次やつておるようであります。例えば東京においても、東京逓信病院というのは本来郵政省が持つておつたのですが、東京逓信病院の能力というものがフルになつて利用者の方々が非常に不便だ、そこで電通省側が今第二東京関東病院というものをお作りになるようです。これは郵政省のほうが電通病院を利用する場合も、両方ともこれは対等だということでやつております。これは運営上の妙でやつて行くより仕方がないと思います。

城義臣自由党

○城義臣君 運営上の妙とおつしやろけれども、私はもつと突込んで伺いたいのは、司令部云々というお言葉があつたわけですね。ということは、当時それが納得しがたい一つの圧力でそういう変な形をとつたということは、郵政省自身がお認めの通りです。これをどうなんですか、今じや何も圧力は加わるわけもございませんが、そういうあいまいな点について、もう一遍これを郵政省のほうへ統一をするというようなお考えはないでしようか。いわゆる社会福祉施設というものは当然これは拡充しなければならないお互いの勤めですから、それはそれとして、ない府県には郵政省自体の病院を建てる、一方電電さんのほうでも、自分のほうにはここにはないからここにも建てるということになれば、結局各府県に倍数になるのです。目ざましいことであるけれども、今の段階では容易ではございません。従つて私は今の段階として一応郵政省のほうへ統一する、そういうことのほうが或いは適切じやなかつたかとすら考えられるのでありますが、どうお考えですか。

松井一郎郵政省郵務局長

○政府委員(松井一郎君) 確かにおつしやるような御意見も御尤もだと思いますが、あれだけのものが一つの財産帰属として会計を異にしてしまいますと、これは又実際の問題としてこれを一本にする、財産の帰属まで一本にするということはこれは相当むずかしい問題がいろいろあると思います。無償で恐らくやるということはお互いの会計としてはなかなか承知しない問題もあると思います。できればこれを両者の関係者による運営委員会というような形を強化して行つて、いやしくもこの病院の運営について、両者の従業員に差別待遇のないようにという、運営面で差当り解決をつけて行くというのが現在のところ郵政省として考えておるラインでございます。

大島定吉自由党

○委員長(大島定吉君) 時間も参りましたので、本日はこの程度で散会いたしまして、次回は理事と又協議いたしまして決定いたして皆さんに御通知いたしたいと思います。御了承願います。  それでは本日はこれで散会いたします。    午後零時二十九分散会

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