法務委員会 第5号
- 発言数
- 156 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1952/12/12
会議録
○委員長(岡部常君) これより委員会を開きます。 議題は検察裁判及び行刑の運営に関する調査でありますが、本日は出入国管理令の施行に関する件を議題といたします。 先ず入国管理局長の鈴木政府委員に御説明をお願いいたします。
○政府委員(鈴木一君) 出入国管理令は、御承知のようにこの前の国会におきましてポツダム政令からこれを法律的に裏付けをして頂くということで、丁度四月の二十八日、最終日に法律にするということの決議を頂きまして出入国管理令が管理令という名前のままで法律になつたわけでございます。出入国管理令の成立は、実は昨年の十一月一日から施行になつておりまして、今回法律になりましたが、その主な要点は大して実質的には問題はなかつたのでございます。従いまして法律効果を与えるということに主な意味がございましたので、法案の内容、出入国管理令自体につきましては勿論各条に亘りまして慎重な御審議を得たのではありますが、すでに十一月一日から実施して参つた管理令をそのまま法律にして頂くということになつておりますので、我々仕事の上から申しまして、法律になりましたから前回の方針を改めるというようなことは大してなかつたのでございます。一番大きな問題は、出入国管理令の第二十四条というのに、いわゆる外国人に対しまして、好ましくない外国人を強制退去することができるという規定があるのでございますが、この二十四条が如何に運用されるか、この運用如何によつては出入国管理令を法律として認めるわけには行かないという、国会のほうの、衆議院におきましても参議院におきましても御要望がございまして、この点につきましては政府としまして十分な用意を以つてかかるということを、参議院におきましては岡崎国務大臣が本会議で最終の決議の前にお述べになつておるわけであります。その内容を申上げますと、どういう点が問題であつたかということを申上げますると、この法案ができまして、四月二十八日に成立いたしたのでございますが、五月六日に、当時入国管理庁でございましたが、早速その趣旨を各要所々々に、政府の関係機関に流すのみならず、新聞発表をいたしまして、政府の意のあるところを声明をいたしたのでございますので、これを御披露を申上げますれば、この出入国管理令の一番眼目が何であつたか、そうしてそれに対して政府がどういう声明をしたのかということがおわかりになると思いますので、それを御披露を申上げたいと存じます。 五月六日に出しました新聞発表におきましては、 外国人登録法及び出入国管理令に関する措置法は、本年四月二十八日両院を通過成立し、即日公布されることになつた。右両法の要点は次の通りである。 一、従前ポツダム政令であつた出入国管理令が法律の効力を持つこととなつた。 二、外国人登録令が廃止せられ、大体同内容の外国人登録法が制定された。 三、北緯二十九度以南の南西諸島に本籍を有する者が本邦に渡航することは自由となつた。 右に関連し、昭和二十年九月二日以前より、本邦に居住する外国人、特に日本国との平和条約発効に伴い外国人となる朝鮮人及び台湾人の出入国管理令上の取扱方針は、大要次の通りである。 一、本邦在留については、平和条約発効後も、その特殊事情を考慮し、何等かの方法で引続き在留を認める。 二、出入国管理令第二十四条の送還の規定の運用については、人道上苛酷な結果を生じないように留意し、不法入国者及び一定の刑罰を受けた者等は別として、 1、第四号中(ハ)の癩患者(ニ)の精神病者(ホ)の貧困者等で公共の負担になつている者については、社会の秩序を害する悪質なもののみが該当するものとし、且つ、これが決定に当つては、受入先の療養施設等を考慮し、当該国政府と充分連絡の上処置する。 2、第四号の(ハ)(ニ)(ホ)(ヌ)(ル)(オ)(ワ)(カ)の如き、行政上の判断のみで処置する場合は特に公正且つ慎重を期し、担当官は本庁の個別的又は包括的指示に基いて決定するよう訓令する。 以上でございますが、これで御承知頂けましたと思いますが、この法案審議に当りまして一番問題になりましたのは、従来終戦前にすでに日本人であつた朝鮮人、台湾人がどういう取扱いを受けるかということに論議が集中されたのでございますが、その一番の問題がこの二十四条の強制退去をいたします該当条項の中に(ホ)というところがごいまして、その(ホ)に、貧困者、放浪者、身体障害者等で生活上国又は地方公共団体の負担になつておる者がこれに該当いたします場合、国外に退去させることができるという取扱い規定になつておりますので、この規定をこの朝鮮人、台湾人に適用することは非常に酷ではないか。今までも、曾つては日本の国民であり、数十年も日本におつたのであるから、それが一旦生活の環境が悪くなつて貧困者になつたからといつて、そのために、その理由で退去させられるということは、一般外国人と比べて、特に朝鮮人、台湾人は曾つて日本国民であつた。日本に来て生活をしておるというその理由がほかの外国人とは違うのではないか、この点について政府はどういう用意があるかということが一番大きな問題であり、又当時、朝鮮人、中国人が一番陳情その他をいたしまして、まあ騒動はございませんでしたけれども、輿論を喚起しまして、非常に重大に扱われたのでございます。中には、日本政府はヒトラーがユダヤ人を追放したように朝鮮人をこの規定で追放するのじやないか、全部を追い出すのじやないかという一部のデマもございまして、そういうデマに動かされました朝鮮人たちが相当真剣に問題を取上げたのでございます。勿論我々役所等にも陳情が参りましたし、三千通に及ぶ脅迫状も受けておるのでございます。この点は政府としては、只今申上げましたように、ただ貧困であるという、生活保護法の適用を受けて、生活扶助を受けておるというその事実だけで返すということは絶対にしないということを繰返し繰返し声明をいたしたのでございます。これは現状におきましても同様でございます。実は日韓会談というものがもつと早くできまして、朝鮮人、台湾人の国籍処遇というような点がはつきりいたしますれば、こういう問題も、もつと明瞭に彼らに安心の行くような方法が講ぜられたであろうと思いますが、現在におきましては日韓会談もまだ成立に至つておりませんので、我々政府としましてこういうふうに声明を出す、機会あるごとに声明を出すということが唯一の方法であるのでございます。要点はこの二十四条の貧困者をどう扱うかということにあるのでございまして、この点につきまして政府におきましても、従来通り厚生省の予算において生活保護法の適用を従前通り続けて参るということに一致をいたしておりますので、現在におきましては、ややその点が滲透いたしたように存じます。従いまして、平和条約の発効いたしました四月二十八日以後今日に至ります間、この出入国管理令が如何に適用されて来たかということにつきまして、特に申上げる問題はその点だけでございまして、御質問に応じまして後刻いろいろお答えを申上げたいと思いますが、ただ一つ日韓会談が進行いたしません影響が現われまして、政府自体といたしましても困つたことになつておる事態はあるのでございます。それは御承知でございましようが、いわゆる我々の業務といたしまして、この強制退去に該当いたします人たちを、朝鮮、特に朝鮮の問題でございますが、送り還しておるのでございますが、お手許にもいろいろ資料を差上げてございますように、毎月一回くらい大体一船に二百五十人乃至三百人程度というものは現在送り還して来ております。この送り還す人たちの主な者は、その大部分は不法入国者でございます。不法入国者以外に外国人登録令違反者が若干入つておるのでございますが、外国人登録令違反者は我々はその部分を手続違反者と申しておりますが、例えば登録をしないで日本に居住しておつたり、或いは登録書を偽造して、或いは他人の分を使つておつたというようなことで、外国人登録令違反に問われまして、一年以上の処刑を受けました人たちをやはり送還をいたしておるのであります。これはこの新法によりまして、手続違反について送り還したのはまだないのでありますが、この出入国管理令が発効になります前に、外国人登録令というのがございまして、旧法によつて密入国者と手続違反者とを合せまして、登録違反として強制送還を継続いたしておつたのでございます。その手続違反者につきまして、従来送り帰しておつて、朝鮮側もこれを受取つておつたのでありますが、突如受取らない、これは受取れないという事態が起つたのでございます。これが五月の十二日でございまして、それまでに我がほうから朝鮮に対しまして、前後七回送還をいたしておつたのであります。七回同じようなことを繰返しておつたにかかわらず、第八回目になりまして、密入国者だけはよろしい。ちよつと四百名ばかり送り帰したのでありますが、そのうち密入国者だけは韓国側は受取る。併し、いわゆる手続違反者、密入国でない、日本に前からおつた者を受取るわけには行かないということで、百二十五名だけ逆送還と申しますか、受取らないので、止むを得ず我々はそれを大村の収容所に連れ戻つたのでございます。この事件がございましたために、いろいろなことが現在まで波及をいたしておるわけであります。で、どうして韓国側がこれを受取らなかつたかと申しますれば、それは我々には了解に苦しむのでございますが、韓国側の言い分といたしましては、日韓会談が朝鮮人の国籍処遇をきめることになつておるのである、それは終戦前からおつた朝鮮人の国籍処遇ということを日韓会談できめることになつておるのであるから、それまではちよつとそれは受取れない。その人たちは、密入国のように、終戦後に朝鮮から出掛けて行つて日本に密入国したと、それを帰すのは受取るけれども、それ以前からおつた者については日韓会談を待ちたい。こういうことで拒否を受けたのでございます。我がほうといたしましては、前後七回、むしろ国際慣行にもなるわけでありますが、前後七回受けておきながら、今になつて受けないということは非常に重大なことではないかということで、その理由のないことを何回も機会あるごとに注意を喚起しておるのでございますが、現在に至るまでまだ受取るということを積極的に申しておらないのでございます。従つて、我々のほうといたしましては、現在は密入国者だけを送り帰しておるのでございます。ところが、五月の十二日に逆送還がありまして以来、五月の十九日でございましたか、長崎県の大村に、こういう送還をする人たちを収容しております大村収容所という施設がございますが、そこに約千名ばかりの朝鮮人が参りまして、それを返せという、いわゆる奪還運動が起きたのでございます。そのときには、バリケードを築きましたりしまして、一晩中その収容所の廻りをぐるぐるやりまして、騒ぎがあつたわけでありますが、幸いにいたしまして、退散をして事なきを得たのでございますが、そういう事件に対しまして、我々といたしましては、収容施設大村収容所というものは、従来は密入国者を主にいたしまして、それを送り帰す、従いまして、女、子供が非常に多いのであります。我々のほうは、この出入国管理令に関する限りは、全部行政処分で一貫しております関係上、送還する者も罪人という考え方は全然ないのでございます。密入国をして参りましても、それは司法処分で或いは不起訴になり、或いは罰金を受け、或いは体刑を受ける、然る後に我々のほうに身柄を渡されてあるのでありますが、これを大村の収容所に収容いたしまして、月に一回の船で返してやる。従つて大村収容所の施設は、船待ちであるということに基礎を置きまして設計をいたしております関係上、こういうような騒動が起きます際には、非常に困るのでございます。こういうことを予想しておりませんので、外にめぐらしております塀のごときは、一枚板であつたのでありますが、そういう関係から、急遽これを少しコンクリートの塀にしなければならんというようなことで準備をいたしておつたのでございます。ところが、その後、この五月十二日の送還が第八回の送還になるわけでありますが、第十回目の送還のときに、この百二十五名韓国側で受取らないと申しておりましたその中の七名だけが帰りたいという希望がございましたので、それを韓国側に伝えましたところが、それは一つ引受けようということになりまして、百二十五名のうちの七名だけは送還に応じたのでございます。自分の国民が本国に帰りたいというのに、それを拒否するという手はないという意味と存じまして、我々のほうにおきましては、そういうことであれば非常に結構であるというふうに考え、この送還問題も、逆送還の問題もやや解決ができるのではないかと思つておつたのであります。ところが、第十回目の七人の希望者を受入れましたけれども、その次の船で、今度希望者を募りましたところが、約四十名ほどの希望者が出て来たのでございます。そこで約四十名の希望者を韓国側で引取つてもらいたい、韓国に帰りたいという熱烈な希望があるということを伝えたのでありますが、どういうわけでありますか、韓国側では今度は一人も受取らないということになつたのでございます。 そこで五月の十二日以来、この大村収容所に収容されて、韓国側では受取つて呉れないというので、いつ帰される、いつ帰ることができるか、前途に光明を持たない人たちがそこにできて来たわけでございます。その人数、いわゆる不法入国でない、手続違反で韓国側で受取らないと認められるものは、この百二十五名から七名を引きますと、それが漸次積り積りましてこの十一月の初旬におきましては三百五十名になつたのでございます。その人たちが片方には大村収容所の周囲にコンクリートの塀ができるのがまだ準備中で、穴を掘つたり何かしておるということが一つの条件になり、又五月以来収容所におりますので痺れを切らして、何とか一つ自分の処置をしてほしいということで、そういうことから、早く帰りたいということから、この大村収容所の内部の空気が漸次険悪になつて参つたのでございます。で、いろいろ収容所長に対しまして内部から要求がございまして、その要求を申上げますと、大村収容所の収容者全員を即時釈放してくれ、それから収容所に外部と直接連絡の取れる電話の架設を望む、それから新聞記者との共同会見を許せ、帰国希望者を特に早く帰国させるようにせい、以上の四つの項目に対しまして、その返事を大村収容所長の直接の口から聞きたい、而も自分たちの収容されておる部屋の真中に来てそれを話せと、こういう五つの、いろいろ要求がございましたが、順次個々の要求が整理されまして五つになつたわけでございます。そのうち大体これはノーという返事になることを予想いたしまして、最後にはとにかく自分たちの要求について所長が我々の中に来て説明をせいという不穏の空気が漲つて参つたのでございます。それが最後に問題が起きましたのが十一月の十一日でございまして、所長はそのときに連中の意図しておりますところが察知されましたので、この収容所内の連中がおります居室の中に入るということを拒否いたしたのでございます。そのために、それを口火にいたしまして午後三時から約十二時間揉み合いが起つたのでありまして、その当時この三百五十名の手続違返者のほか、不法入国者が約三百名おりまして、合せまして六百五十名の人たちが一団になりまして窓という窓を壊し、戸という戸を壊して外に出まして、外壁がございますが、これは先ほど申しましたように板塀であつて、それを四十数カ所、大きな人の通れる穴を作りまして、窓その他にありました棒切れを以ちまして壊しまして、六百五十名が集団脱走するという事件があつたのでございます。このことは、十一日以前から中の不穏な空気を察知いたしまして、大村収容所といたしましては警備の万全を尽しておつたのでございますが、大村収容所の人員といたしましては僅かに二百五十名程度でありまして、そのうちの百四十名が警備官と申しまして、警察官と同じような服装をいたしておるわけであります。その人たちが第一線に立ちまして、なだめると同時に、出ないように、脱走のないようにということで警戒いたしたのでありますが、遂に暴行を働くということになりましたので、大村の市警、或いは長崎の国警本部というようなところから応援を得まして、又大村の消防団というような方面からも応援を得まして、約千名足らず、九百何十名という人たちを動員しまして、この大村の収容所の廻りに人垣を作つたと言つていいのでありますが、防備をいたしまして、その間、消防用ポンプで水を出しまして、そして穴から出掛けるのを防ぐ、それから極く少量の催涙ガスを、密集して塀に突撃して来る事態になりましたので、そこに催涙弾を極く少量投げまして、やや落ち着くことができたのであります。このために死傷者はなかつたかというと、これは一人もなかつたのでございます。収容者のほうからはその場にありました石なんかを頻りにこちらに投げて参つたのでございますが、警備官、警察官のほうには石を受けて怪我をした者もございますが、幸いにしまして瘤を作る程度のことでございまして、どちら側にも大した怪我はなかつたということで漸く事なきを得たのでございます。早速落ち着きますと同時に、医療班の看護婦を内に入れまして手当をいたしたのでありますが、手当を特に要する者はなかつたのでございます。現在におきましては六百五十名の集団暴行と申しますか、そのうちで三十名が検挙されまして目下調べが進行いたしておりますが、最近におきましてそのうちの十二名はすでに釈放になつておるのであります。あとの者はまだ取調を受けておるという状況であります。このために大村収容所は非常に建物の脆弱を暴露いたしまして、これを速やかに補強しなければならん。こういうような事態が再び起らないように早くコンクリートにしなければならん。又、今まではいわゆる船待ちという観念で、処遇その他につきまして相当自由を与えておつたのであります。例えば大きな部屋に皆が雑居しておつたということであつたのを、大きな部屋を二つに仕切るというような、多少の制限をいたさなければならんという事態になつて、今それらのことについて手を打ちつつあるのでございます。騒ぎました連中の中にはいろいろ大村収容所の待遇が悪いというようなことを申す者もあつたようでございますが、実際におきましては、我々のほうといたしまして、一日米麦五百グラム、主食だけで五百グラム、そのほかに副食物を入れまして、カロリーといたしましては二千四百カロリーを上廻るような食事をいたしております。寝具等につきましては毛布一人当り八枚ずつを給与いたしております。これは一遍御覧願いますればおわかりと存じますが、食事その他につきましてむしろ我々の仲間でございます警備官などよりもいい食事を現実には受けておるというようなことでございまして、その点について人道的な取扱いに欠くるところはない、これを自信を以て申上げられるのでございます。ただ収容者のうちで、密航者のほうは、向うから然るべきまあ資金その他を持つて入つて参ります。又日本にもそれの連絡先があるというような関係で、密航者は原則として返すという方針で扱つておりますが、この大村に収容されております間、日本の縁者から何らかの差入れなりいろいろな仕送りがありまして、やや物資に不足しないということは事実でございます。これに引比べまして、手続違反者というほうは、一年の懲役を受けて刑務所から出て来た人たちでありますので、これに対して差入れをする人たちがない連中も幾分かはある。そういう人たちは十分に「たばこ」ものめないというようなこともあるのでございますが、この点につきまして、例えば塵紙であるとか、手拭であるとか、石鹸であるとか、そういうものは支給いたしておるのでありますが、多少不平というものがあるといたしますれば、そういう点があろうかと思うのであります。 今後問題といたしまして只今国会に補正予算といたしましてお願いをいたしておる大村収容所の増設の問題を最後に申上げたいと存じます。この今あります大村収容所は約千人収容力がある。これは密航者、特に女、子供というような人達、船待ちという観念、そういうような構想で約千人くらいは入れるであらうということで運営をいたしておりますが、只今申上げましたように、数ヵ月帰れない、或いは刑務所を出て来た、まあ相当凶悪な人達もおるわけでありますが、そういう人達を相手にいたしました場合には、この大村収容所では現状のままでは到底収容ができない。そのほか最近におきまして五月のメーデー事件以来特に密航者以外で朝鮮の人達で治安を乱す人達が相当殖えて来ております。この人達をいずれは送り帰さなければならない。そういう際に密航者以外に送還すべき悪質の人達を収容いたします施設を是非作らなければならない。而もそれが来年度の予算を待てない。今年中にも即刻建てねばならないという状況になつておりますので、補正予算におきましては約千人の収容力があります今の収容所よりは設備もよろしい、又警備上からも心配のない、少しぐらい騒いでも出られないようになつている、併しながらやはり船を待つという観念で罪人扱いはしない、明るい収容所という目標によつて、一億七千万円の建設費を本補正予算として国会にお願いをしておるのでございます。 大体この大村収容所の逆送還事件をめぐりまして最近までの情勢はこのようになつておりますが、最後にこの出入国管理令を運用いたします上において、是非皆さん方に御承知を願つておきたいということを申上げたいと存じます。出入管理令は昨年の十一月一日から出発いたしておりますことは先ほど申上げた通りでありますが、これは外国人全部に対しまして、日本に入るとき、出るとき、又日本に滞在しておる間、公正に取扱のできるような扱いを、これは国際慣例によつて最も民主的な方法でいろいろな手続をいたしたい、特に人権を尊重し、いやしくも罪人として扱うということはないように十分配慮を持つた規定になつておるのでございますが、成規に日本に入つて来る、港から入つて来る、或いは飛行機、羽田であるとかいろいろございますが、船で入る、飛行機で入る、そういう人たちに対して、正規に入つて来る人たちを一々チエツクしまして、日本に成規に入つて来たかどうかということを調べる出先があるわけでございます。又出るときも船に乗つて成規の手続で出るかどうかということを調べる組織になつておるのでございます。これを扱いますのは入国審査官と申しまして、港或いは羽田その他空港におきましては、税関のほうは物を検査いたしますが、我々のほうは人自体を見るわけでございますが、青い空色のユニフォームを着ました者がおるわけでございますが、こういう人たちが出ておりますが、如何にも人数が少いのでございます。そのために、その人たちは、特に羽田のごときは二十四時間勤務をいたしておりまして、飛行機が一時間おきぐらいにどんどん夜中にも着くのでございます。一回に四、五十人ぐらいも入つて参りますので、そういう人達を僅か二十人ぐらいの者が交替で勤務をいたしておりましても、実に過労に堪えないというのが現況でございます。又、港におきましても大きな船が入る、大きなプレジデント・ラインのごときは、一つの船で七百人も観光客があるというような場合にも、横浜におります入国審査官が僅か十数名で、そういう人たちを、極く短期間にそのパス・ポートを全部調べてやるということも到底うまく行かない。そのほかに一番我々の心配いたしておりますのは、大きな船を利用しまして船員に化けて密入国する者が相当あるのでございます。それがあるということはわかつておりますけれども、それをつかまえる、取締るということにおきまして、我々の役所が非常に手不足であるということについて、誠に残念に存じにておるのでございますが、現在におきまして我々のほうといたしましては、入国管理局関係の全国におります人員を全部集めましても八百五十名しかないのであります。その中で四百五十名が先ほど申しました警備官ということでございまして、この人たちが不正に入つて来た人たちをつかまえ、そして取締りをして大村に送る。で、大村の収容所で警備してその人たちを又船に乗せて帰すということをいたしておるわけでありますが、これが全国に七十二の港がありますのに、そこに配置されております者、これは審査をするほうの審査官でありますが、六十二名しかないというようなことで、例えば横浜のごときは審査官を十名以上も一カ所に置く、羽田のごときも二十名近くも置いておくという関係で、或る港には審査官が一人もいないというような所もあるのでございます。そういう所は船が多くございませんので、船が入る都度こちらから出かけて行く。併し人員の関係で、船が幾日も滞留しているのにそこに滞在させておくわけには行かないような場合も出て参るので、船の取締り、船員の上がり下りというようなことにつきまして万全であるということは申し上げられない残念な状態になつております。又不法入国、その一例を、今船員の点で、大きな船の船員に化けて入つて来るという点について申上げたのでありますが、そのほかの不法入国、例えば朝鮮半島から我が本土に漁船で漕ぎ寄せる、このケースが非常に多いのでございますが、密入国の朝鮮からの径路は、大体対馬が半分以上を占めているのであります。最近におきましては、対馬の警備が、海上におきましては海上保安庁、陸上におきましては国警と我々のほうの警備官というようなことで、特に海上保安庁の船の配置が少し多くなりまして、対馬の警備がやや強化された関係もございまして、一時ほど対馬に多くないのであります。一時は半分以上、三分の二は対馬から入つて来ておりましたが、最近は半分程度になつております。あとは北九州、場合によりましては鹿児島あたりまで、朝鮮から漁船に乗つて来るという例も見受けられるのでございます。で、こういう不法に入つて参ります者に対しまして、勿論入国管理局だけの力ではできないのでありまして、今申上げましたように、海上では海上保安庁、陸上では国警、自治警というようなところに実際の取締をお願いをし、それをつかえた上で我々のほうで出入国管理令の法規に従いまして慎重に処理をして行くという現状でございますが、こういうばらばらなやり方が果して外国人の密入国を防止するという面からいつて万全であるかどうか、非常に疑問があるのでございます。我々事務当局といたしましては、一元的な運営によつて海岸線を守り、又日本に入つて来た者についても常時観察をし、ただこれは警察に任すべきでなくして、多少国際常識ということにつきましても十分訓練を受けた入国管理局の職員によりまして、罪人としてでなしにこれを遇しつつ処置するということが一番大事だと思うのでございますが、理想には非常に遠いのでございます。大体現状を申上げまして後ほど御質問にお答えいたします。
○伊藤修君 二、三質問したいのですが、第一に、今この表を拝見しますと、韓国と朝鮮とを分けてありますが、これはどういう意味ですか。
○政府委員(鈴木一君) 登録の表でございますね。
○伊藤修君 幾つかの表も皆朝鮮と韓国に分けてありますね。切替のほうも朝鮮と韓国に分けてあります。
○政府委員(鈴木一君) これはこの八月末現在の登録の、こういうビラの一つ付きましたこの表のほうの備考欄を御覧願いますとわかりますように、この表における韓国と朝鮮とは大韓民国と北鮮人民共和国との区別を表わしているものではないということと備考に謳つてございますが、この点は多少沿革がございまして、現在ではこの二つの欄に分けておるのでございます。これは昭和二十二年に外国人の登録を始めました際に、日本におきましては韓国という言葉はその当時使つておりませんので、全部朝鮮ということで統一して、国籍欄に朝鮮の人は朝鮮と書くようにということでやつておつたのでございますが、二十五年の登録の切替のときに、たまたま大韓民国が日本にいわゆるミツシヨン、代表部を置くことになりまして、そうして大韓民国からの司令部を通じての曾つての要請で、大韓民国という国ができているのに、日本ではどうして朝鮮という名前を使うか、これは一つ韓国という字を使つてくれということで非常な要望があつたのでございます。
○伊藤修君 それはわかりました。簡単にお願いします。
○政府委員(鈴木一君) そのときに、あとから韓国にしたい者は韓国にしてもよろしいという通牒を出したのであります。
○伊藤修君 そうすると、韓国と朝鮮とを加えますと、登録人員の四十九万一千四百十九名になるのですね。我々の承知するところによりますと、正規在留者は約六十万、不法入国者が約十万と従来記憶しておりますが、そうすると現在までの登録された人員というものは、日本に実在する人とは相当の開きが見えるように思うが、どうですか。
○政府委員(鈴木一君) 今のお尋ねでございますが、縦の紙のほうにございますのは、外国人登録切替申請者数調査一覧表とございまして、これは十月二十八日の切替のとさに申請をした数字でございまして……。
○伊藤修君 だから申請をした人の数が、日本に実在する朝鮮人とは大分開きがあるがどうだと聞いておるのです。
○政府委員(鈴木一君) その点も、この数字を出して頂きましたのはちよつと合わないのでございますが、こちらのほうのこのビラの付いたほうで一応見て頂きたいと思いますが、こちらのほうは合せまして五十六万九千くらいになります。ただ、そのほかに登録してないのがどのくらいかというお尋ねだと思いますが、これは今のところ見当は付きかねますが、我々は一割くらいはおるのではないか。つまり五、六万はおるのではないかと思います。従いまして全部で六十五万、多くてそのくらいじやないかという推定をいたしております。
○伊藤修君 いわゆる潜在未登録者に対しては、最近これを登録しようといたしますれば直ちに戸籍の係員が検察庁にこれを告発しなければならんという指令が出ておるらしいのですが、登録すれば告発される、だから登録ができないという人がおるのですね。それはいろいろな悪質な登録をしない人もあるでしようが、併し善良な人で登録できなかつた人もあるのです。こういう者には重ねてそういう者を登録せしめるように、ここで緩和的な処置を一遍とつてみたらどうですか。そういうお考えはないですか。
○政府委員(鈴木一君) 只今のところは全部登録してもらいたいという希望でございますが、告発の点は、これが不法入国者、密航して来た者ではないかというような一応の疑いもございますので、告発は告発で別にいたしますが、実際問題といたしまして連中の心配いたしますのは、告発即強制送還というふうに考えるのでございますが、これはそういうことはないのでございまして、単に登録を怠つておつたというような者は強制送還には恐らくならない。登録法のほうを御覧頂きますとわかりますが、登録をしなかつた登録法違反の中には、一年か十万円以下でございますが、そういう罰金もございまして、登録法違反の中で体刑になりました者は強制退去の事由に該当いたしますけれども、罰金でございましたならば強制退去の事由にはならない。従つて悪質でなしに登録をしなかつたという者は恐く体刑にはならないのでございます。
○伊藤修君 これに対して私の言うのは、登録をむしろ促して成規に安住させるという方策をとつたほうがいいと思うのです。密航者や何かは、これは勿論お説の通りでよろしい。併し何らかの事故によつて怠つた者に対しては登録せしむるようにして、正確な数字をやはり為政者として掴むことのほうが却つて得策ではないかと思うのですが、それには告発して必ず罰金に処するということは、いろんな彼らに疑惑を与えることになるから、むしろそういう事情を斟酌して不起訴の処置をとるというような考え方をはつきり通達したらどうですか。
○政府委員(鈴木一君) 告発しましたあとでそれを不起訴にするかどうかということは、これは検察当局の方針でありますので、我々のほうとしてはその点までこちらで注文を申しているわけではないのでありますが御趣旨の点は御尤もな点だと思います。
○伊藤修君 今の扱い方というのは、とかく日本の官吏は杓子定規でございまして、そういうことをするというと必ず告発する。そうすると、告発になりますと検察庁のほうでは必ずこれを起訴するという考えをとつています。微罪でも起訴するという建前をとるから、それは民間の告発ならそういうことはありませんが、官庁同士の告発であると、どうしてもこれを起訴するという建前をとるのです。だからこの点に対しては何らか事前の措置をとつて、最も正確に把握するという行き方をされたほうがいいのじやないかと思いますが、そういうお考えになりませんか。
○政府委員(鈴木一君) 我々のほうはまさにその通りな考え方を持つておりますのですが、検察当局のほうともいろいろ話合つてはおりますが、大体今回の登録で十月二十八日までに申請して来なかつたという者についてまあ告発はいたしましても、告発後の手続はそう苛酷なものには恐らくならない見通しでおります。
○伊藤修君 従来罰金でやつておりますが、罰金を受けること即刑罰に処せられたということによつて、彼らは非常に恐れをなすのですから、法律をよく知つておればそういうことはありませんが、従つて登録を躊躇する。そうして潜在残留者という一つの好ましからざる状態が今日醸し出されて、彼らは常にそれは隠れておるという卑屈感からして、いろいろな悪いこともするということになつて来る。治安維持の上から言つてもよろしくないと思うので、もう少しあなたのほうは考え直すべき余地があるのじやないかと思います。
○委員長(岡部常君) それに関連しまして、いわゆる切替登録について登録拒否の問題など大分やかましかつたのですが、あのときの成績を語つて頂きたい。
○政府委員(鈴木一君) 十月二十八日に登録の切替をいたしたのでありますが、二十八日を遡ること一ヵ月前、この一ヵ月間に登録の切替の手続をするという法律になつておつたのでございますが、最初の約二旬、二十日間というものは非常に登録の切替に来る人たちが少かつたのでございまして、約一〇%乃至一五%ということでございまして、これは大部分が登録をしないのじやないかというようなことを一部で心配をいたされたのでございます。我々は八方手を尽しまして、宣伝その他十分趣旨を申上げ、又外国人の各大公使、或いは又民間団体、特に朝鮮、中国の人たちに対する団体がございますので、その団体を通じまして、是非登録をスムースにやるように、これが外国人が日本にいるいろいろの基礎になるのだということで協力を求めたのでございますが、最後の十月の二十六、七、八、この三日で以て今まで特に朝鮮の問題でございますが、朝鮮のいわゆる民戦系と申しまして、二つの団体、民団系と民戦系とございます。民戦系はいわゆる北鮮系とまあ称せられておるわけでございますが、この人たちがこの最後の三日に我々としても数次会見をした結果、日本側の切替に協力しようというように態度を豹変されたのでございます。それまでは登録を全面拓否ということでございましたが、最後にこの登録に協力しようということに全国に指令が廻りました関係で、俄然登録のほうは好転いたしまして、大阪は多少トラブルががございましたが、大阪を除きますれば、約九〇%、この十月の二十八日に済んだのでございます。大阪を入れますと、八五%九という成績になつておりますが、大体におきまして予期以上の成績が現われました。我々のほうとしましては、これは各市町村の窓口で登録の切替をいたしますので、各市町村の窓口で火焔びんであるとか、その他いろいろな騒動が起るのではないかということを一面予想しておつたのでありますが、そういうことは一つもなしに順調に推移いたしましたことは、我々のほうの方針が徹底したことと、この十月二十八日の期限は一日たりとも延期しないという断固とした方針が彼らに了解されたという結果であろうと存じます。ただ二十八日に或る市役所のごときは一挙に二千人三八人という人を処理しなければなりませんので、こういう事態を予想いたしまして、一つの便法といたしまして、その日に登録に来たということを証明するような方法をとつて、後日登録を、本当の手続をさせるという方法をとつたのでございます。それは、今度のは登録の切替でございますので、以前に外国人登録証明書を日本政府で発行しておりますので、それを持つて来て新らしいのと替えるわけでありますから、その二十八日に登録証明書を持つて来た人は、それを預かつて、その預り証に、あなたは何日にいらつしやいと、その日に来なければこの登録は受付けたことにはなりませんということを書いて渡しまして処理をいたしたのでございます。さようなことで順調に行つたものと思います。
○伊藤修君 あなたは、先ほど御説明の中で、刑に処せられたものとして送還する一つの原因があると、その中で一年以上の刑に処せられたものを送還しておると、こういう御説明ですが、二十四条のへの場合でありましようが、その一年以上を定められたゆえんのものはどこから出て来るのですか。
○政府委員(鈴木一君) この二十四条は、現在送り返しておりますものはこれがまだ運用されておらないのでございます。で、これは四月二十八日以後に犯しました罪について、こういう一年とか刑に処せられたものについて二十四条が動くので、現在送り返して問題になつておりますのは、これ以前の問題でございまして、旧外国人登録令違反という問題について手続違反を扱つておるのでございます。
○伊藤修君 そうすると、旧法によるというと一年以上、新法によるというと禁錮以上という、こういう取扱いになつておるのですか。
○政府委員(鈴木一君) そうではないのでございまして、旧登録令のほうにおきましては……。
○伊藤修君 一年以上というその根拠を伺うのですよ。
○政府委員(鈴木一君) 根拠は認定でございます。一年以上……
○伊藤修君 認定で取扱いを、そういうことをやつておるのか。
○政府委員(鈴木一君) 取扱いでございます。
○伊藤修君 そういう取扱いはどこから出て来るのですか。法律で定めておつて、法律を曲げてそういう取扱いをするということはどこから出て来るのですか。
○政府委員(鈴木一君) それは旧登録令の第十六条にはこういう規定があるのであります。「左の各号の一に該当する外国人については本邦からの退去を強制することができる。第三条の規定に違反して本邦に入つた者」これが密入国でございます。それから「第十三条に掲げる罪を犯し禁錮以上の刑に処せられた者、」これは登録をしておらなかつたとかというようなことで、これに該当すれば禁錮……
○伊藤修君 法文の説明は、私は法務委員会で立法にタツチしているのですからよく知つている。だから、あなたが法文の解釈として一年以上とおつしやるから、一年以上とはどこから出て来るのかと聞いておるのです。法文の説明を聞いているのじやない。
○政府委員(鈴木一君) 十六条は禁錮以上の刑に処せられた者ですから、一年でなくとも還し得るのですが、一年刑を受けるような重い者に対してこうした扱いをしております。
○伊藤修君 扱いをしておることは、あなたから何遍も聞いておる。扱いをしておる根拠はどこから来るんだということを聞いておる。勝手にやつてもいいのですか。何か根拠がある筈です。あなたのほうで勝手に十年以上に対してやる、死刑に処する人をやるという、自由にそういう取扱いができるのですか。そういう解釈ですか。
○政府委員(鈴木一君) これは強制することができるということになつておりますので、どの範囲を強制退去をするかということは行政官庁で認定で、方針で決めておる次第であります。
○伊藤修君 そうすると、その行政官庁の認定は長官の認定ですか。それとも主務大臣の認定ですか。そういうことは。
○政府委員(鈴木一君) 以前に入国管理庁長官でございましたので、私のほうでやつておりました。最近は大臣の認定になる。
○伊藤修君 そうすると、旧法の場合はそれで宜しいが、新法の場合はこれからもやはりそういう方針でおやりになるのですか。ここに二十四条のへの場合のごとき事態を生じた者に対して、禁錮以上と法文はあるが、実刑一年以上に処せられた者のみを送還すると、こういう解釈をおとりになるのですか。又そういうお取扱いをするということに伺つてよろしいですか。
○政府委員(鈴木一君) これは従来の方針を存続してよいと現在思つております。
○伊藤修君 それから今大村の収容所になつておる人は約千人だと聞いておりますが、それはいずれの場合ですか。ホの場合ですか。それともへの場合ですか。密入国は先ほど伺つておると大体お帰しになつておる。現在残つておるのは三百五十人ですか残つておる。今収容されておる大体大きなあらましはどういう状態ですか。内容は……。
○政府委員(鈴木一君) これは旧法の外国人登録令違反に該当いたしますので、この二十四条にはまだ入つて来ておりません。
○伊藤修君 私の聞いておるのは、大村に現在おる者の在所者の種目を聞いておるのですが、おわかりになりませんか。
○政府委員(鈴木一君) それは手続違反の問題でありまして、現在おります三百五十名の内訳のお話を……。
○伊藤修君 全体おる者、干名か何名かわかりませんか。
○政府委員(鈴木一君) 現在は五百名、毎月密入国者を送還しておりますので、密入国者が二百名くらい今入つております。三百五十名の手続違反者、これで合せて五百名くらい、三百五十名の手続違反者は旧外国人登録令の手続違反でございまして、登録をしなかつたとかいうことと、それに併合罪で窃盗罪とか詐欺であるとか、合されました罪名で、一年以上の禁錮で入つておる者が多数であります。
○伊藤修君 私のお尋ねしておるのは、いわゆる旧法でも同じことですが、この二十四条の各種送還の原因が羅列されておる。この羅列種目に従つて内訳ができるのかできないのか。今大掴みに違反者とぽんとおつしやつたけれども、そういう統計はとつておらなかつたですか。
○政府委員(鈴木一君) 大掴みに申しますと、やはりへに入るわけであります、現在のは。
○伊藤修君 そうすると、密入国以外は大体へのものですか。
○政府委員(鈴木一君) さようでございます。全部そうでございます。密入国以外は全部への登録令に違反する。これに併合罪が付きまして、ほかの詐欺とか何とかいうものもあるのでございます。
○伊藤修君 そうすると禁錮以外のものは殆んどないのですか。
○政府委員(鈴木一君) ございません。
○伊藤修君 そうすると現在おる者は、一体長い者はどのくらいおるのですか。
○政府委員(鈴木一君) 五月十二日に送り返すというのがずつと残つておりますから、半年以上おるのがございます。
○伊藤修君 その法的根拠は。在所せしめるところの法的根拠をお伺いいたしたい。
○政府委員(鈴木一君) これは収容することができるということになつておりまして。
○委員長(岡部常君) 何条ですか。
○伊藤修君 私のほうからいいましよう。お調べになるのは面倒ですから。三十九条以下でできるでしようか。
○政府委員(鈴木一君) そうでございます。
○伊藤修君 して見ますと、四十一条ですね。三十日、これを更に延ばすときには、その法的根拠はどこにあるかと、こう聞いておるのです。外国人といえども基本人権を制約するに当つて、法律に基かずして収容できるかどうかということをお伺いしたいのです。
○政府委員(鈴木一君) この点は先ほど申上げましたように、船待ちということでございまして。
○伊藤修君 いや、船待ちというそんな言葉はどうあろうといいと思う。少くとも人の自由をそういう拘束する、外に出て行かれないという、自由が拘束される。船待ちでも一定の宿屋に、お前はこの宿屋以外に出てはいけない。警察署でも一時預けというのがある。それでも一応自由は拘束される。船待ちだから差支えないとう理由がどこに立つのですか。一定の場所から出てならないということは自由を拘束することですよ。それを法的根拠もなくして、船待ちだからといつて、お前出てはならんということは、そんな馬鹿なことができる理窟は、どこにもないじやないですか。
○政府委員(鈴木一君) 退去強制をいたします一つの手続につきまして、五十二第の五号でございますが、「入国警備官は、第三項本文の場合において、退去強制を受ける者を直ちに本邦外に送還することができないときは、送還可能のときまで、その者を入国者収容所、収容場その他長官又はその委任を受けた主任審査官が指定する場所に収容することができる。」という規定がございまして、丁度これに当るわけでございます。
○伊藤修君 そういう機械的な御答弁じや私は承服しません。これはすでに外務委員会においてこの点指摘してあるのです。速記を御覧になつて、あなたたちの答弁をもう一遍繰返して読んで御覧なさい。任意に、勝手に拘束しては四十一条が空文になるということを私が指摘しているのですよ。今収容している人はすべて法務大臣の一々認可がありますか。恐らくしていないでのよう。そういう漫然たる手続において人身を拘束するということは以つてのほかだと思うのです。そうあるであろうと思うから、私はこの際、先にこの点は十分指摘してあるのです。今あなた、この法文をお読みになつて、それでもつて申訳は立ちませんよ。もう少し明確にそれは、はつきりおつしやつて頂きたい。今御答弁できなければ調べて来てからでもいいんですが。
○政府委員(鈴木一君) 前回の国会におきましてお話のありましたことは承わつております。なおよく当時のことを速記録その他によりまして、後ほど検討してみたいと思います。
○伊藤修君 いや検討でない。一体現にあなたは責任者として五月以来久しきに亘つてその人たちの、人身を拘束しておるのだから、その拘束しておる法的根拠を私はここで伺つておる。従来の立法的のいきさつは別として、あなたがどういう信念に基いてそれを拘束しておるか。それを伺つておる。それとも今の五十二条の五号の手続によつてしていらつしやるというなら、法務大臣の認可があるかないか。いつ認可が、誰と誰が認可をしたか。それをお示し願いたい。
○政府委員(鈴木一君) 強制送還をいたしますときには認可をいたして、法務大臣の……。
○伊藤修君 いや送還に対しては認可があるのは当然のことですよ。送還ができなくて再び収容所に収容する、その法的根拠を伺つておるのです。それも三十日の場合はよろしいですよ。そうでなく、五月以来、それを収容しておるあなたたちの権限の基礎を伺つておるのですが、それは御研究せられてなければ困るですね。今御答弁できなければお調べになつて答弁して頂きます。
○政府委員(鈴木一君) これは国際関係によりましても、その本国政府が当然受取るべき人たちでありまして、いつ引取るということになろうとも限らないのでありまして、これが二年も三年も無期限に行かないのだ、帰れないのだということがはつきりしておりますれば、これはお話のような点はまさに問題になると思うのでありますが、現在の状況におきましては、たまたま六ヵ月を過ぎたものがございますが、そう二年も三年も先でなしに、日韓会談はすぐにも妥結するかも知らん。日韓会談が妥結しなくても、この強制送還に関する限りすぐ受取るということになろうとも限らない。現に逆送還をされたもののうちで、七名は帰りたいという熱烈の希望があるということが向うにわかりまして、受取つた例もあるのでございまして、いつ何どき受取るとも限りませんので、収容を続けておるわけでございます。
○伊藤修君 それは事実は事実としておつしやつているのは当り前で、李承晩が自国国民を受取れないという、こういう横車的な、国際間で国際常識というものをわきまえない……。ただ日本の国内法としてですよ、国内法として、およそ自国民であろうが他国民であろうが、法律の根拠に基かずしてその自由を制約するあり方、何か法的の根拠がなくちやならんのです。それを私はお尋ねしておる。今のあなたの御説明は、強制送還したが受取らない、止むを得んので船待ちしておるのだ、こういうあり方です。それは事実であつて、それを再び大村収容所に収容できるという法的根拠が国内法であるのかどうかということを私は聞いておる。あなたは職務を遂行していらつしやるのだから、何もそういう漫然私たちが個人的にやつておる仕事じやないのですから、若し外国から突込まれた場合において答弁ができないですよ。だから今何も強いて答弁しろというのではありません。よく法的根拠を御研究になつて、他日にそれは用意すべきであります。日本の恥になりますから。それを申上げるのです。
○委員長(岡部常君) その点につきましては、私も何らか一貫したる基礎があると思いますから、次回に答弁を留保して頂いて、それで明確な御答弁を承わることにいたしたいと思います。
○伊藤修君 それは後日答弁を願えますか。
○政府委員(鈴木一君) 一応は先ほど申上げましたような五十二条の五項ということでやつております。
○伊藤修君 先ほどのは答弁になりません。私のお尋ねしておることには答弁していらつしやらないのです。ただ事実の経過をお話しているだけです。それで答弁になつているとおつしやるなら私は承知しません。どちらですか。
○政府委員(鈴木一君) 五十二条の五項で収容することができるという国内法に……
○伊藤修君 収容することができるということは、これは無期限でいいという原則はここから出て来ませんよ。収容できるから十年でも百年でも収容できるという、そんなべら棒な話は法律は予想しておりません。又立法精神はそこにあるのじやありません。
○政府委員(鈴木一君) それで私が申上げたように、二年、三年というように……
○伊藤修君 いや二年でも三年でも法律は六十日のほか予想しておりませんよ。それ目上収容するのには、何らかの法的根拠が必要であることは明らかです。何のために四十一条は書いたのです。あなたたち行政官のかたは人の身体を制約することを屁とも思わないからいかんですよ。日本憲法はその十一条から四十条に至るまで詳細に基本人権を保障しております。国民に対して当然、外国人に対しても当然そうであるべきです。若し突込まれた場合においては、答弁ができなくちや困るじやないかと私は言うのです。答弁なさらないのですか。それとも次回に答弁して頂けますか。
○政府委員(鈴木一君) 次回に答弁いたします。
○伊藤修君 それからお尋ねしたいのは、先ほど六百名ほど集団で逃走されたというのですが、それは逃走済みになつてしまつたのですか。そのうちで三十名逮捕した、或いは十五名はすでに処理済である、取調済であるというふうに伺つたのですけれども、そういうわけですか。
○政府委員(鈴木一君) 一人も逃走はしなかつたのであります。未遂に終りました。
○伊藤修君 従来大村収容所に収容されておる人が送還もされずして、収容所から釈放された例はあるのですか。解放されたという例がありますか。若しあるとするならば、その人員を伺いたい。
○政府委員(鈴木一君) 大村に収容されておりますのは、強制退去令書の出た者を収容しておるのですが、強制退去令書があります以上は収容して、そうして送り返す。それから強制退去令書が出ましても、これが間違いであつたというようなことでありますれば、退去令書を取消すわけでありますから、その場合には在留許可が与えられまして、大村から釈放と申しますか、出る場合がございます。
○伊藤修君 そうしたいわゆる送還されずして、強制的な退去令書が取消されて、いわゆる釈放といいますか、何といいますか、ともかく自由に国内に放たれたという人がどのくらいあるのですか。
○政府委員(鈴木一君) その例は非常に少いと思います。
○伊藤修君 どのくらいあるかと伺つているのですよ。
○政府委員(鈴木一君) 数名に過ぎません。それからもう一つ、強制退去令状でなしに、収容令状が出まして身柄を大村に移しまして、そうして強制退去が決定する前に、異議の申立を必要があればするわけでありますが、その異議の申立をいたしました者が、異議の申立が聞き入れられまして、在留を許可されたという場合に収容を解かれる者がございます。これは異議の申立がありましたうちで、在留を許されました者は、約三分の一程度は在留を認められたということになつております。
○伊藤修君 その三分の一は数はどのくらいですか、三分の一は何の三分の一ですか。この数はどれくらいですか。
○政府委員(鈴木一君) 今申しました数字は三分の一よりも少し……。この十月までに至る一ヵ年の集計でございますが、七百一件の異議の申立がございまして、その中で在留許可になりましたものが二百六十三件ございます。
○伊藤修君 これはいずれも大体は朝鮮人ですね。
○政府委員(鈴木一君) これは大部分が朝鮮人でございますが、一部極く僅か中国人がおります。
○伊藤修君 これについて、こういう噂を聞いているのですが、要するに、運動次第、金次第によつては大村において容易に釈放されるということを聞いておるのですが、この審理、手続は何か相当厳格にやられておりますかどうか。
○政府委員(鈴木一君) そういうことは絶対にないのでございまして、金次第というようなことは勿論のこと、手続にいたしましても成規の手続でこの管理令の規定通りに厳格に施行いたしております。
○伊藤修君 勿論そうあるべきだと思いますが、これを或るボスが請負つて、若しくはそういうことを担任して、その手続を常にとつて内地在留の目的を達成するということが、金次第でできるというふうに彼らの仲間では伝えられておるのですね。事実の真否はどうか知りませんが、係官のほうに対して相当の御注意はなさつていらつしやると思うが、絶対にあり得ない、こう伺つてよろしいか。
○政府委員(鈴木一君) その点は絶対にございません。この異議の申立の最後の決定は、裁決委員会というものを設けまして、私自身がその中に入りまして、多数決できめて、それを原案にしまして大臣に御決定を願つておるわけでございます。
○伊藤修君 最後はあなたの責任でしようが、事前におけるところの下調べ、調書、状況報告というものは下級官吏がやるのじやないですか。
○政府委員(鈴木一君) 材料は部下がやるということになります。
○伊藤修君 そういう整えられた材料及び資料によつて書面審理の形式でおやりになるのじやないですか。それとも事実上あなた方が御調査になりますか。
○政府委員(鈴木一君) 大体三段階になつておりまして、最初の一段階、二段階は証人を呼びまして、実地に調査を進めて決定し、それから最後の異議の申立は書面審理になります。
○伊藤修君 時間もございませんから、もう一点だけ伺つて置きましよう。大村におけるところのそうした暴動というものは、あたかも朝鮮におけるアメリカによつて収容されておる巨済島事件を思わしめるものがあるのですが、而も被らの要求そのものがあの段階に陥るような形をとられておつたということも想像できるのですが、今後も私はそうしたことが考えられると思うのです。これは容易ならん問題だと思うのです。それで中の施設がどういうふうになつているか、私らよく存じませんが、鍵が各部屋々々にかかつておるのか、或いは外にかかつておるのか、又外の防備はどうなつておるのか、先ほど伺うと塀が簡単にしてあるらしいですが、船溜りという考え方で、簡単に言えば宿屋式になつているのか、或いは少くとも一応収容所としての形を整えているのか、簡単に御説明願いたい。
○政府委員(鈴木一君) 一言に申しますれば宿屋式になつております。各部屋に鍵がかかるということではありません。現在の収容所は約一部屋に二百五十人くらいに入れる大きな部屋を用意しております。
○伊藤修君 それで錠前がかかつておりますか。
○政府委員(鈴木一君) その二百五十人の大きな部屋から出ますときには警備官がおりまして、勝手には出られないといことになつております。運動その他につきましては十分やらせるように交替々々で外に出れるように計らつております。
○伊藤修君 自由に外に出て運動するとか、自由に応接間に行つて新聞を読むということはできないでしよう。
○政府委員(鈴木一君) そういうことを目的にもう一つ建てたいと思つております。
○伊藤修君 いや、今やつておることを……。
○政府委員(鈴木一君) 今は騒動の後でございますので、多少厳しくいたしております。
○伊藤修君 その前はどうだつたか。
○政府委員(鈴木一君) その前は自由に庭に、これは四つの部屋から勝手に自由に出入できますし、女子供も一緒に外で遊べることになつております。
○伊藤修君 外からの面会或いは書面及び人の交通は許されておつたのですか。
○政府委員(鈴木一君) それは面会室で自由に面会できます。ただ時間に制限はあります。
○伊藤修君 文書は。
○政府委員(鈴木一君) 文書は勝手にできます。
○伊藤修君 それは開封しないのですか。
○政府委員(鈴木一君) 開封はいたしません。
○伊藤修君 検閲しませんね。
○政府委員(鈴木一君) 検閲し得るものはいたします。
○伊藤修君 し得るとはどういうものですか。
○政府委員(鈴木一君) 見て……。
○伊藤修君 雑誌とかそういうものですね。
○政府委員(鈴木一君) はあ。
○伊藤修君 封書や何かは検閲しませんか。
○政府委員(鈴木一君) いたしません。
○伊藤修君 通信を出す場名は自由ですね。
○政府委員(鈴木一君) 通信も自由でございます。
○伊藤修君 そうすると、そのままお出しになりますか、それとも一応内容を見て出させますか。
○政府委員(鈴木一君) 内容を見ないで出さしておると存じます。
○伊藤修君 先ほど二千四百カロリーとおつしやいましたが、これは一人当りどれくらいの費用で賄なつていらつしやるのですか。
○政府委員(鈴木一君) 一人当りほんの材料だけ。
○伊藤修君 いや、その金額だけ。
○政府委員(鈴木一君) 材料だけで七十二円でございます。人件費とか、燃料費というものは一切抜きまして、現物の材料費だけで七十二円かかつております。
○伊藤修君 先ほどの御報告で三分の一とおつしやいましたが、これは可否同数じやないですか。殆んど同数で、二百二十に二百十六、可と否とは殆んど同数ですが……。
○政府委員(鈴木一君) 大体同数ということに訂正いたします。
○伊藤修君 ちよつとこれは多過ぎるんじやないですか。どうもそれでそういうデマが、それは真実かどうか知らないが、そういうことが巷間伝わるんじやないか。あなたは御存じないかも知れませんが。
○政府委員(鈴木一君) この点はそういうことは絶対にございません。それで、これはそういうことを申すのは如何かと存じますが、朝鮮の風習といたしまして、親族が寄り集まつて面倒を見るという思想がございまして、そのものに幾ら金をかけた、宿屋に幾らかかつたとかいうことを非常に触れ廻すのでございす。そういうようなことが延いて我々の部下のほうにも金が流れて来るんじやないかというような疑惑の一つにもなつておるようでございますが、各人厳粛にその点は自戒するように申してございます。
○伊藤修君 私からも御注意申上げておきますから、あなたからもよく一つその点は重ねて過ちのないようにやつて頂きたいと思います。
○政府委員(鈴木一君) わかりました。よく注意いたします。
○委員長(岡部常君) 私からちよつと承わりたいのは、先般の騒擾に鑑み、更に収容設備を新たに造られるそうでありますが、位置はどういう所でございますか。
○政府委員(鈴木一君) 大村収容所の今ございます地続きでございまして、約八千坪程度を予定いたしております。
○委員長(岡部常君) そういう騒擾なども相当予想されておる関係上、そういう隣接地に設けるということについては危惧の念はありませんでしようか。
○政府委員(鈴木一君) その点は、その他にも物色いたしましたけれども、結局大村はそういう点では非常に要害の地になつております。それは治安関係から申しまして、大村が長崎線である関係から、朝鮮人の集団は主として北九州にございますので、そこから北に流れて行くことが非常にむずかしいのでございます。それから集団で人の移動がございますときには鉄道によらなければならない。その鉄道その他につきまして刻々に情報が入るというようなことで、警備上からは最も好適な点と存じております。
○委員長(岡部常君) それから収容設備は、従前のと新しく設備するのと、どういう点が主に異なるのでございますか。
○政府委員(鈴木一君) 現在のは非常に大部屋でございまして、まあ二百人、詰めれば三百人も入るというような部屋でございますので、急に騒ぎをするというような際には非常に危険性がございますので、今度作りたいと思つておりますのは大体十人単位ぐらいの小部屋にしまして、いわゆるホテル式にしたいと存じます。
○委員長(岡部常君) 錠前など如何でしようか。
○政府委員(鈴木一君) 錠前などは掛けないつもりでおります。棟を分けまして、単位に、いざというときには閉め得るように、そういうような考えでございます。
○委員長(岡部常君) 先ほど食事の点で伊藤委員にお答えになつたときに、材料のまま云々と言われてましたが、それは炊事は自治的にやらしておるのですか。
○政府委員(鈴木一君) 炊事は大村収容所の職員が、栄養士を置きまして大きな炊事場で炊きまして、そしてそれをトロツコに載せまして収容所内に配つております。
○委員長(岡部常君) それでは食事は他の拘禁者と違いますので、自弁が本則のようにも考えられますが、どういうふうになつておりますか、衣服等々……。
○政府委員(鈴木一君) これは、お話の点も御尤もな点がございますが、現在では全部国が支給いたしております。
○委員長(岡部常君) 自弁は許さないのですか。
○政府委員(鈴木一君) 自弁は差入れをするものは認めてはおりますが、その必要は現在ない。まあ被服の点につきましては大体は着ておりますが、例えば夏入つて参りまして寒くなつてから帰るというようなものに対しましては、こちらから被服を給与いたしております。
○委員長(岡部常君) 自弁食はどういう割合でございますか。
○政府委員(鈴木一君) 食事につきましての自弁食は殆んどございません。
○委員長(岡部常君) それは、副食物とか嗜好品とかいうものに限つておりますか。
○政府委員(鈴木一君) 現在のところは、食事は、やはり朝鮮の好みなども多少加味してやつておりますので、食事についての不満は殆んどございません。
○伊藤修君 私は質問を留保しておきます。
○委員長(岡部常君) それでは今日はこれにて散会いたします。 次回は公報にて御通知いたします。 午後三時二十二分散会