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15回国会参議院1952/12/05

文部委員会 第7号

発言数
148
登壇者
8
会派数
4
開催日
1952/12/05

会議録

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) それではこれより本日の委員会を開きます。  先ず昨日の午前午後の二度に亘る懇談会で決まりました文化財保護に関する諸問題について参考人の出席を求める件について御報告を申上げたいと円います。この問題は昨日の話合いによりまして、これはまあ各党から皆さんおいでになつておつたのでありますが、今国会に一遍ぐらい参考人を呼びまして、そうしてその意見を聴取したい。それはどういう点についてといナことになりますと、いろいろ話合いの結果、先ず文化財保護法の改正すべき点であるとか或いは重要文化財等の海外輸出について、或いは薬師寺の月光菩薩問題について、文化財保護行政機構及び文化財保護行政の運営について、そういうふうな目標からこの参考人を呼びたい、こういうことに決まつたのでありまするが、そこで各委員から出席要求を希望されるところの参考人を至急専門員室に御申出でを願わたければ手配が遅れてしまいますので、それをお願いしたいのです。それは非常に急ぐような形で相済みませんけれども、今明日中に御提出を願つて、今度の火曜日の定例の委員会にそれをお諮りしたいと、こういうふうな意向を持つておりますので、どうぞ御了承を願いたいと思います。   —————————————

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) それでは昨日に引続きまして、文教予算を中心とした教育一般問題調査の件を議題といたします。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 私は今朝文部省の文部委員長の部屋を訪ねたのですが、そこには教職員のかたが徹宵して大臣に面会を求めるためにおりましたが、なお国税庁へ行きましたところが、税務職員並びに専売職員がやはり座つて徹宵していたようでありますが、私はそれらの問題は別として、教職員が文部大臣のおられる文部省にああして座り込んで要求を掲げておる点に関して、行政の執行機関としての立場から、大臣のこれに対する御見解を先ずお伺いしたいと、こう思つております。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。誠に私といたしましては遺憾至極でございますが、併しこれは一昨日でございましたか、代議士のかたが三人ほどおいでになりまして、私に日教組に会え、こういうお話でございましたが、御承知の通りに予算委員会とか、この委員会若しくは衆議院の文部委員なんかいろいろお呼び出し要求があつたものですから、時間をいつと言うことはできませんのですが、大体およそ四時頃ならいいだろう、こういうふうなことを申しまして、併しそれにつきましても、余り長い時間をとられても私も困るし、お忙がしい皆さんがたもお困りだろうと思いまして、それでお三方とお話しまして、そして何しても、たくさんどやどやおいでになつても趣旨は同じことだろうと思いますから、初め二、三人というお話もございましたけれども、まあ十人ぐらいはよろしうございましよう。十人十分ぐらいお話頂けば結構だと、こう思いまして、そのお約束をしたのでございます。ところが突如として一昨日午後四時のお約束が先方から破られまして、そしてそのお三方を、後からわかつたことでございますけれども、抜きにして、そのいろいろ会う条件とか、時間を延ばせとかいうようなことで何が来ておられます。私といたしましては只今のところ先の何もつきませんものでございますから、まあやはりお三方によく御了解を得た十人十分ということで、そして若し私の時間があきますならば応じてもいいという考えでおつて、事務当局ともそういうことで御折衝申上げたのでございますけれども、どうもそれが折合いが着かん。そのために昨晩ずつと夜通しあちらでお泊りになつたということを伺いました。併しこれには大体円満に解決つきまして明日ぐらいお目にかかることに、今野溝さんと話合いをしたわけでございます。大体円満に行くことと思います。併しそういうことは文部省といたしましては私自身としまして非常に遺憾に感じております。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 一つ恐縮ですが、大臣が遺憾であるとおつしやられた、その遺憾という意味は私にはとりにくいのですが、そういうことをされることに対しては余り面白くないと、こういう意味だと私は考えるのですが、併しやはり今の状態から言つて給与の問題に関係しておると思うのですが、給与の問題が妥当であるならば私はああいうことはしないと思うのです。妥当でないという見解の上に立つてああして大臣に会見を申込まれて、大臣の御意思をお聞きしたいと、こういうことである。私はあのことが悪いとも、よいとも判断を下すことはいたしませんけれども、少くとも大臣が遺憾であるという意味は、不行届き至極であると、こういうふうにお考えになるのか、そういう意味でなく、そのほかに遺憾という意味が含まれておるのか、その点をもう少し具体的にお話を願いたい。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 遺憾であるということは、そのお三方とお約束して、そうしてその会う約束をしておつたのにそれが会えなかつた、それで会えなかつたら、又一つお三方から私のほうへ何とかお話があるべき筋合のものを、何か中間に立たれたおかたを抜きにして、そうして直接やられるということが非常に遺憾だと、こういうふうに私は思うのであります。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 わかりました。そこで官公労の今掲げている要求が一万六千八百円ベースでございますが、この点に関して文部省の所管大臣としてこれが妥当であるとお考えになるか、不当であるとお考えになるか、特にその点を聞きたいのですが……。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 一万六千八百円ですか……。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 その内容に入る前にちよつと文部大臣に関連して質したいことがあるが、挾ましてくれませんか。ちよつと速記を……。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) ちよつと速記を止めて。    〔速記中止〕

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) 速記を始めて下さい。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 只今の件お伺いして若干経緯がわかつたのでございますが、大臣、その十人十分間に限る。而も三人立会の上でと、そういうような枠を嵌めないで、その会いたいという者にはどうでしようか、会つたら如何でございますか、私はそういうのが問題をこじらせる因じやないかと思うのですが、何もそう暴力を振うものではないでしようし、わざわざ三人の国会議員が立会つて、まあ話かけると問題は相当あるだろうと思うのですが、僅か十分に制約するというようなところに問題がこじれて来るのじやございませんか。もう少しフリーにお会いになるようなお気持はございませんか。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) それはお三方に立会えということは私は余り強くは主張しておりません。ただ問題は御承知の通り一昨日あたりは非常に忙がしいときでございますから、もう絶対に会う時間がないのです。その時間を割いてやるのですから、私は十分でよかろう。もう一つ申上げたいことは、書いたものでお出しになれば十分検討し得るのですから、そうたくさんのおかたが押しかけておいでになつて、そうして私にやられることは余り効果がないだろうと思うのです、と申しますことは、文部大臣も日教組のおかたも目的は皆一なんです。みんな教員の待遇をよくしてやりたいと、私もその通りに考えておるし、教員もその通りに考えておるのであればこそ私に会いたいとおつしやる、そうすればですね、何も団体交渉の相手方のように議論を闘わす必要はないのだと僕は思うのです。そうなればそう時間をかけて引張る必要はないと思います。曾つて私は、昨年の暮でございましたか、総理大臣官邸で二時間四十分大きに呶鳴られて、そうして罐詰に会つた経験を持つております。そういたしますと、我我といたしましては、この大事な国会を控えて、そうしてそういうようなことをされては困るので、時間を限定したわけでございます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 私が大臣にお伺いいたしたい点は、大臣は随分と特殊な場合をお考えになつて、御用心なさつているようですが、原則的に私はもう少し自由にお会いになつたらどうだろうか。これにも関連しますが、例えば私は先般学生諸君から聞いたのですが、学生の現在就職問題が非常に困難な問題として取上げられておる。従つて、学生諸君としては、まあ学園には学長がおられるわけですけれども、日本の文教の最高責任者である、而も政治家としての文部大臣にお会いして、そうしてお願いもしたい、又文部大臣としての御見解を承わりたいというので、面会をお願いしたけれども、文部省当局から拒否された、こういうことを私は伝え聞いておるのでございますが、直接学生を預つておる責任者というものは学長でありましようし、或いは又都道府県の教職員の直接行政責任者というものは都道府県教育委員会でございましようけれども、当面の給与の問題のごとき問題は、結局は政治力によつて解決する以外にないし、又政治家としての文部大臣の見解を納得するところが聞きたいというところに彼らの、或いは学生諸君、或いは教職員諸君が岡野文部大臣にお会いしたいという考えが出ていると思うのです。従つて私は、もう少しフリーにお会いになるところまで大臣はお考えを改めることはできないかということをお伺いいたしたいのです。これにも関連してちよつとお伺いいたしますが、吉田さんは非常に人に会うのを嫌うわけなんですね、吉田総理大臣、それがまあ非常に吉田内閣の一つの性格でもあるでしようし、又いろいろな社会問題、労働問題、或いは政治問題を捲き起す一つの原因になつていると思うのですが、国会の運営一つ考えましても、吉田総理大臣が国会の要請によつてその都度都度出て来れば何でもないのに、出て来ないところに、議運あたりでそれがきつかけになつていろいろな問題を惹起していることは、これは岡野文部大臣もお認めになると思うのですが、岡野文部大臣は非常に人間性の裕かな豪傑肌の幅の広いおかたで、私敬服しているのですが、誠に失礼になるかも知れませんが、天野文部大臣の当時よりは、どうも少し吉田内閣における吉田さんに似たような存在として文部省で下僚諸君から認められておるやに私は聞きもし、又外でも風聞に聞いておるのですが、非常に大臣の部下のかたがたが恐ろしがつて、大臣にいろいろなことを伝えもしない状況だというように私は判断しておるのですが、如何でございましようか。(「どうもそうらしい」と呼ぶ者あり)局長にしろ、課長にしろ、或いは一文部省の吏員にいたしましても、大臣を恐ろしがらないように、天野さんは大臣ではございましたけれども、自由党に席を置かないだけに、よい点もあつたし又悪い点もあつた、弱い点もあつたでしようが、岡野大臣は個人としても優秀なおかたですし、又自由党の党人でもございますし、党のほうにも発言力があるでしようし、それだけあなたの勢力が大きいだけに、文部省の諸君に対して睨みですかね、これも利くわけで、これがうまく大臣がその力を使われれば、文部行政というものはこれは非常に躍進するでございましようけれども、一つ方法を誤ればマイナス面が非常に多くなつて行くと思いますので、今後の文部大臣としての文部省職員に対する基本的な態度、お考え方というものも私は恐らく持つておられるだろうと思いますから、まあそのお考え方なり、私の質問に対してのお答えを頂きたいと思うのです。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答えいたします。いろいろ御教訓を頂きましてどうも恐縮ですが、実は私の一つ人生観を申上げたいと思います。申し上げますれば、結局今の政治のあり方というものは、やはり責任政治だと思います。いろいろ法によつて筋道を立てて、そうして行くのだろうと思います。そうしますというと、文部大臣が誰にも彼にも、まあ評判がよくなることはいいのですが、誰にも会つてその言うことを聞いて、そうして自分自身でやるということになれば、私は今の政治というもののあり方がどうも曲つて行きやせんかと思うのです、と申しますことは、仮にです私ね、の家で家内がおります。それから女中がおります。家内を抜きにして女中に何でもかんでも用を言いつけるとか、女中の言うことをすぐ取上げてものにするということがありましたら、一家の平和とか秩序というものは保てないと思います。それは私が日本銀行におりましたときに、或る最も有力なる総裁が、これはまあ自分自身でよくできるものですから、社会のことを自分自身でまるで聞いてしまう。それからときによれば局長も課長も抜きにして、書記の優秀なものがおれば、その言うことを聞いて、そうして自分自身でどんどんやる。これも筋を立てれば、こういうようなことがあつたからこれをこうとして、あと責任を一つ戻して来て下からやらせるというようなことをすればよいのですが、初めはそうやつておりましたけれども、だんだんこういろいろな陳情とかなんとか聞くようになりますと、結局自分の部下も何も抜きにして、そうして自分で独裁にやつて行くという結果が現われまして、日本銀行の仕事というものがまるで混乱したことがあります。それで私はいろいろ会社なんかも自分で経営して来ましたけれども、やはり社長とか頭取とかいうようなものは、ちやんと筋道を立てまして、そうして責任ある人から責任ある人に上へ持つて行く、同時に最後のところに持つて行くということにしたほうが、私は社会の秩序を保つのに非常によいことだと、こう思つております。勿論私は時間さえあれば喜んでお目にかかります。殊に今学生が就職難で非常に困つておる。この点は私非常に同情しております、同時に、なんとかしたい思つて陰ながらいろいろ努力はしておりますけれども、併し学生にして私の意見とか何とかいうことを若し聞きたければ、学長を経て、やはり筋道を立てて、そうしておいでになつたほうがよくはないかと、こういうような考えを持つております。私は間違つておるかも知れませんけれども、過去六十年の経験によりまして、秩序立つた生活活動というものをするには、そういうような責任を明らかにして、そうして順序を経て来べきものだと、こう考えております。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 大臣の女中論を承わつたのでございますけれども、私は下部の意向を無視して、そうして独断でやるというようなことを肯定しておるわけではなくて、そういうようなあり方ではならないから、まあ文部省の公務員諸君にしてみれば、言いたいことも十分自分の意見も言えると、又人から要望があつたならば、大臣に叱られるようなことでも一応は取次げると、恐ろしくなくて取次ぐことができるというような状況に置いておかなければならないのではないかと、そういう点、私は杞憂されましたので、大臣にその点お伺いいたしたのであります。これ、今出ましたから、関連がありますからお伺いいたしますが、例えばこういうような行政のやり方をどういうふうに大臣はお考えになつていらつしやるか。例えば給与準則の問題が出た。そうすると、給与に関しては、文部省には給与に関する専門のセクシヨンもあるはずです。更には国家的には、国家公務員に対して人事院というちやんと専門の機関があるわけです。で、地方公務員はそれに準じて行うということになつて、各都道府県には人事委員会というものがあるわけなんです。こういう場合にそういうものの研究の結果というものを尊重されて、然る後に大臣はこれに対して採決を下されるような行き方が望ましいのか、或いはそういうことを第二、第三に軽く見て、一つの政治的な立場から大臣はかくあるべしということを打ち出して、そしてその下部に検討さして行くというような行き方といずれが望ましいか。これともう一つ関連して申上げますが、例えばやがて大臣の最高の諮問機関として第十三国会を通過いたしましたところの中央教育審議会が発足するでございましよう、その中央教育審議会で日本の教育に関するあらゆる重要な問題が大臣の権威ある諮問機関としての答申が出て来るでございましよう、そういうものを基本的に尊重して、そして大臣はこれを最高責任者として取扱つて行くのか、或いは大臣が所属されるところの自由党の例えば文教政策を打ち出して、大臣がそれを党の申出でとして持つて行つて、党はこういう方針だからこういう方針の下に結論を出して欲しい、とまでは言わなくとも、そういうような何らかの働きかけをするような形において大臣の諮問機関というものを扱つて行くのか、そういう点は私個人のみならず日本の教育、日本の文教政策に関心を持つている識者のみんな非常に杞憂し、大臣の所見をはつきりと聞きたがつている点でございます。これは先ほど日教組の諸君と大臣が会う会わんという問題から、大臣のそれらに対する基本的な立場から質問を展開したわけですが、そういう点につきまして大臣一つ国民が十分民主的な文教政策を行われるという立場において安心のできるような一つ御答弁を頂きたいと思います。それと明日、今日大臣がお忙しいならば、野溝議員と何かお話されたそうでございますが、明日非常に窮屈におつしやらないで、一つ人間性裕かな幅の広い豪傑大臣としてフリーにお会いになるお気持にならないか、重ねてお伺いいたします。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答えいたします。文部事務当局が遠慮して私にものを言わんという、これは逆でございます。随分当局から教えられております。ですから、その点は事務当局にお聞き下さればわかる。(矢嶋三義君「恐ろしいらしいですよ」と呼ぶ)それからもう一つは、やはりおつしやるように筋を立ててずつと機関、機関がその責任を全うして持つて来る。これはもう当然、法の建前がそうなつておりますからその通りでございます。  それから審議会の問題でございますが、審議会へ持つて行つてそうして党の方針だといつてこれを押付ける。恐らくそういうことは審議会のメンバーから見ましてもできないような人をやらなければ諮問機関になりませんからそういうことはなかろう、こう考えております。いずれにいたしましても私非常に独断専行をするように誤解されておるようでございますが、その点は絶対ございませんから御安心なすつて頂きたい。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 明日の問題どうですか

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 明日は野溝さんとのお話でお目にかかります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ちよつとお伺いしますが、十分で十人、この問題十分話合えるというような考えに立つていられるのですが、その点お聞きしたい。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 十分で十人と申しますことは、大体ラジオの放送をしましても五分あれは相当のことは言える、ですからその場合の十分ですから相当僕は言えると思うし、それから大体日教組のかたは書いておいでになりますから、而も何にも知らないことじやなくて幾らかやつぱり文部行政には研究もいたしておりますから、要点要点は掴めますから、結局問題はこうしてくれ、こうして一つ努力しろ、こういうような御激励だと思つておりますから、その点は私は時間の問題じやないと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 無論これは時間の問題じやないかも知らん。話さえわかれば簡単な……ところが一方は五十万の代表としてやつて来ている。みな双肩に重荷を負つて来ておる。而も十分間で話せるような問題じやない。これはこの点あなたも素人じやない。今まで大分そういうような交渉をされたと思う。我々もこういうような問題で今までそういう場合にたびたび出会つたもんです。十分間の会見というのは会つて二、三話せばそれで終り、さつと退場ということになる。十分で話せる問題じやない。こういう点から考えて、もう少し時間を割いて……而も全国五十万を代表してやつて来て、それで年末を越すか越さないかという重大なときに、これはもう少し時間を割く雅量があつていいのじやないか。先ほどのお話で省の仕事がいろいろお忙しい、だから十分きり時間がとれない、こういうお話でありますが、これは省の仕事も重要でありましよう。無論重要です。併し何と言つたつて現実の教育を担当しておる教育者の生活権の問題は、これは恐らく最も重要な問題に属すると思う、こういうような問題を省の仕事が忙がしいというような口実で、而も十分で打切つてしまうということは、頭からこういうような交渉を避ける、そういうふうにしか解釈できない。どうですか。ほかの諸君からも言われたように、もう少しこれは大胆に代表に会つて、そうしてその意見を十分に聴取するという上に立つて行政を進めて欲しいと思う。どうも私の知つておる範囲では、田中文相はそういうことはされたが、田中文相以来、どうもあなたの場合は大分頑強だと思う。どうもその感じがします。歴代の文相は相当率直に会つてくれた。そういう切望を満たす考えがあつていいと思うのですが、どうですか、この点十分考え直して欲しいと思うのですが、如何ですか。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。ただ会つてお話を聞いて聞き流しにして右の耳から入つて左の耳から抜けてしまうというような不誠意な会い方ならば、私は何時間でもお目にかかります。併し我々が苦心惨胆して何とかしなければならんといつて日夜心を痛めておる問題でありますから、その際において一言言えば顔色だけでわかる。これを時間をかけなければ何とかということは私はどうしても納得いかないのです。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 併し十分という時間は直ぐ済んでしまうと思う。もう少し、いろいろやはり案があるのですから、これは文部行政というものは理解のある、同情のある立場で以て進めるよりほかいけないのじやないか。何だか事務的で非常に木で鼻を括つたようなことになるのじやないか。併し顔色を見れば直ぐわかるということは大したものですが、実はこれは話を十分に聞いてみなければわからない面があるのじやないか。非常に御理解の程度が高くていらつしやるようですけれども、なかなか併しそういうような段階ではない。非常にいろいろな切実な問題を持つておるはずです現在の教員の生活権の問題は……。私はそう思う。とにかく今まで生活が非常に苦しいから、そういう点について十分に話されることは、むしろ大臣が今度閣内で折衝される重要な一つの力になるのじやないかと思うのです。どうなんですか。教員のやはり一つの味方として、教員の要求をよく聞いて、そうしてその要求をやはり閣議の中でも努力して通す、こういうような態度をとられることを切望したいのですが、どうも今の立場だと何か教員と向き合つておるとしか思えない、こういう点どうですか。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。これは何も大臣が全部を聞かなければわからんというものじやなくて、むしろ大臣というものは大きな大掴みなところだけわかつておつて然るべきものでつて、そうして詳しいことは事務当局がこれを聞いて、そうして大臣にこれを集約して持つて行くへきものだ、こう思つております。でございますから、その点におきましては、私といたしましてはどうしても納得が行きません。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 先ほどお尋ねをしておいたのですが、官公労の打出しておる一万六千八百七十四円ベースですか、これに関しましては教職員もやはりこれは妥当と認めて大臣に要求をしておると思うのですが、大臣のこのベース改訂の要求に対する御見解をお伺いしたいと思います。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答えします。これはこの前そういうような書いたものを持つて来られて十分伺いました。成るほど今の現段階におきまして、給与が少いということにつきましては、これはもう誰しも感ずることでございまして、又生活上苦しいだろうと思います。ただ問題といたしましては、地方の公務員もやはり国家の公務員と釣合がとれたというような立場にするのが法の精神でございますから、その点において国家公務員というものに対するベース・アップということに大体釣合をとりまして行くよりほかに国家財政、地方財政としてもいかんと、こう考えておりまして、これは一万六千八百円が二万円になればなお結構だと思います。でございますから、それで食つていけるかいけんかというような問題でなくて、日本の置かれた立場におきましてこのくらいの程度でなければいかん、こういうような政府として裁定をしておるわけであります。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 私は七日の日に向井大蔵大臣と舟山大蔵次官に会いまして、給与の問題に関しまして大蔵大臣と次官の見解をお聞きしたのですが、人事院の勧告に対しては、これは人事院の浅井総裁が、これはもう民間給与等の比率から言えば最低線をとつておるので、人事院勧告はこれは最低級で、これ以上少なくは人事院として考えられない、こう言つておりますし、大蔵大臣は民間給与との比例を考えると誠にお気の毒だと、この人事院の勧告通りで公務員に一生懸命やつてくれというのは私としては無理のような気がする、もう少し給与を殖やして、もつと仕事を十分にしてもらうほうが私としてはいいと思つておる、こういうことの見解を話されましたけれども、私はこの線から考えても大蔵大臣の意中にあるものは甚だ少ない、人事院勧告は、そういうことはもうお知りになつておるのだ、これは総理大臣にお聞きしなければわからないし、大蔵大臣に重ねてお聞きしなければわかりませんけれども、人事院の勧告があのように低い、人事院の言う通り大蔵大臣も言つておられるならば、それ以上の待遇をする用意が政府にあるかないかは別といたしまして、文部大臣として同じ国家公務員の枠内にある教職員に対して、やはり大蔵大臣と同じような御見解を持たれておるかどうか、その点をお聞きしたいと思うのです。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) これは今度の大蔵大臣になりまして、実はよくなつたと言つてはお叱りを蒙るかも知れませんけれども、もとの大蔵大臣のときには一割五分ぐらいな程度を実は予定しておつたのでございます、ところが向井さんが大蔵大臣になられまして、そうしているく考えられまして、又我々もそれに対して条件と申しますか、発言しまして、それで結局あれが二割という程度になつたわけでございます。それでまあこれ以上はどうしても国家財政の上からいかんからまあ一つこれが我慢しようじやないかと、こういうことになつたのでございます。でございますから、今の二割のベース・アップということが、成るほど人事院の勧告に対してはまだ及ばんということは事実でございましよう。又事実でございますが、併しできるだけの努力はしたということだけは我々新内閣の努力を買つて頂かなければならん、こう私自身は考えております、併し又補正予算につきまして、国会の御議論もございましようから、財源でもあれば又それに対して何とか処置ができんとも限りません。それは只今のところはできないということになつたのであります。よろしく御了承願います。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 私はこのことに関しましても向井大蔵大臣にお尋ねをしたのですが、先般の新聞を見ますと、安全保障費或いは防衛分担金の使い残り等が五百五十億ある。大蔵大臣に尋ねたのですが、これは使うことにきまつておるのだ。どのように使われるのですかと聞いたら、それは答えられません、こういうことなんです。どのように使われるということが言えない以上、おかしな財源があるものと不審を持たざるを得ないのです。而もすでに独立をした、こう総理大臣は考えておられるし、財政上の問題においても何ら他国に気がねする問題がないと私は思つておる。それなのに何に使いますかというと、使う途がきまつておるのにそれが言えないと、こう言うのです。おかしな話があるものだと思つて、不思議に思つたのですが、それ以上お聞きしませんでした。そうなると、私は五百五十億並びにこれに対して、なお自然増がありますから、大体一千百億近い金があるのではないか。而もこれが眠つておつて使えるのだということであるならば、私は文教政策だけを申上げるのではありませんけれども、一万六千円ベースが不可能ではない、こう考えられるので、文部大臣としての文化政策上からこういうほうにこの予算を大幅に使いたい、或いは使える、こういうお考えをお持ちになるかどうか、それをお聞きしたいと、こう思うのです。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。若しそれが流用し得るならば、御希望の通りに我々としてもやつて行きたいと考えますが、併し先般いろいろ話しましたら、ちやんと予定がついておつてこれでも足りないのだというような口吻が漏れておりますから、所管大臣がそう言えばどうも我々としてはいたし方がない、こういうことでございます。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 その点は又あとで問題になると思いますが、教職員の給与は国家公務員より三百四十九円高い、地方公務員に対しては三百四十八円、或いは市町村吏員よりは五百七十六円高い、こう言つておるのですが、大蔵省、自治庁がそういうことを言つておるのですが、私はこれに対しては、文部大臣がやはり大蔵省或いは自治庁で言われるようにそのまま高いとお認めになつておるのかどうか、その点をお伺いしたいと思うのです。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 学校教員、特に地方の公立学校の教職員につきまして、実は御承知のように、昨年の十月に給与改訂いたしました際に三百七十五円高いということで計算をされたのでございます。そこで文部省としては、その三百七十五円について疑いを持つておりますし、従つて関係省とも連絡の上に文部省も実態調査もいたしまして、それに基いて更に協議をいたしました結果、一応三百四十九円という数字が当時出たわけでございます。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 それで私は大臣にお尋ねしたいのは、そういう計数が出たということが、これは事実そういうことが本当に承認できるかどうかが問題だと思う。大臣の御見解だけを承わりたし。その実態調査を細密にやつて行つたのならば、それはあらゆるものがここへ出て来ると思う。ただ当面に出ている限られた条件に対してだけ実態調査をやつたんですが、それでは附属の実態調査をやつていないわけです。例えば国家公務員の旅費規程とか、或いは地方公務員の旅費規程とか、この問題が先ず大きな問題だと思う。特に教職員の場合は旅費実費支給ということになつておるわけですね。ところが実費支給をやつておる所は一つもない、大体半額支給なんです。例えば五百円ならば二百五十円出す、あとの二百五十円は個人負担なんです。ところが国家公務員の場合には旅費規程で実費を全部払つておる。二等旅費の場合に三等で行けばそれだけ浮くようになつておる。ところが教職員の場合には実費支給という目名で判こを捺しますけれども、実費支給になつておらない、こういう旅費の実態をよく見ればわかる。御存じかも知れませんけれども教職員の、これは府県によつて違いますが、年額の旅費が大体において三千円から三千五百円なんです一年間を通じて……。それではそれが足りるかというと、相当遠くへ月に一回か二回出れば非常に足りなくなるんです。その足りない分は皆自分が払つておる、こういうこともわかりませんし、なお特に山間僻地に学校がありますが、そういう所から町へ出て来るのは大概月に一回か二回ある。それが村に予算がないから、出なければならないのは実費支給という判こを捺させて暇だけもらつて来る、そういうようなことをずつと念を入れてやつて初めて実態給与という問題がわかつて来ると思う。これはひどいと思うんですよ。そういうことを研究しないで、大体官公署のある所は割合交通のいい所ですから何ですが、教職員の場合は交通のいい所と限つておりませんし、特に山間僻地に分布しておる所は一回出て来るのに三百円も四百円もかかる、出るのが嫌だ、そこで嫌だけれども順めぐりに、どうせ損害だから順めぐりにしようというわけで順めぐりに出て来るような所もあるわけですね。それから又教職員の場合は研修費ですか、特にいろいろ研究して行く材料とか、或いは調査をして行く上にいろいろの資料を買うわけです。これは特に研究会がある場合ですね、研究事業で視覚教育なら視覚教育というものがありますが、これはよく知つていると思いますが、この視覚教育をやる場合に、それはまあ市町村で負担して行くけれども、その視覚教育の研究の任に当つておる者は相当な費用を使うわけです。これはどこからも出て来ない、君は名を挙げるんだから、君はこの際我漫してというんで大体個人負担なんです。研究費は全部そうで、こういうような費用が全然盛られておりませんね。だからこういう点をやはり比べてみて、それで国家公務員より教職員のほうが多いとか少いとか、これはやつぱり文部省でよく調べて頂きたいと思う。それで三百何ぼ引かれたらこれは非常に大変になるんです。特にその問題が山間に行けば行くほど給料が安いですからね、もうずつと安くしておりますし、その関係で東京とか大阪と山間ではこういうふうにずれておるわけです俸給が。それを一体にして行くということになると大問題だと思う。必ずこれは問題が起ると思うのですよ。岡野国務大臣はこの三百円ですか、高いという問題は十分お考え頂きたいと思う。これはもう全県下、特に石川とか富山、鳥取、島根とか、ああいう東北からずつとこつちへ出る所は非常に問題を起すと思う。これを引かれることによつて上つたのが何にもならない。特に助教の場合ですね。ですからこういうようなこともお考え頂いて一つこれに対して大臣は腹をきめて、一つこの点だけは十分カヴアーしてもらいたいと思う。カヴアーして行けるかどうか、先ずここでそれをお尋ねしたい、こう思うわけです。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) これは去年の例でしたかね、秋、大分問題になりまして、そうしてこれは大蔵省と自治庁との間でこれが争いの種になりまして、文部省も丁度介在したがわけがわからないで、それでいろいろ事情を聞いてみましても千差万別の状態でございまして、これを統一して比べるということは殆んどできない状態です。そこで事務当局を、文部省、大蔵省、自治庁から出しまして、そうして仔細に我我のわからんいろいろ規定、材料、計数等を出させまして、そうして研究した結果がそういうところへ落着いたということになるんです。無論只今伺いましたこともございましようから、これ以上無論研究はすることにはいたしますけれども、只今のところでは約半年かかつてやつと三百四十九円の線が出たらしうございますから、この辺のところを一つお認め下さいまして、ただ問題は自治庁で平衡交付金なんかを分配しますときにそういうことを十分考慮に入れて分配すべきだろうという考えを持つております。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 私はこの問題は特に重大な問題で早急に一つこれはまあどこでも結構ですから、山間僻地と中都市、大都市、こういう三段階ぐらいに、分けて、各町村単位、或いは市単位、都単位の旅費規程を一つ調べてもらいたい。それと同じような枠で官公吏の旅費規程も至急調べてもらいたい。こうすればはつきりそこで旅費規程だけでその差額が出て来ると思う。実態給付の問題が出て来ると思う。これをやらないと非常に気の毒だと思う。而も私は地方公務員でも国家公務員でもよく言つておりますけれども、大体旅費でマイナス分を稼いでいる、これは岡野文部大臣もよく知つておられると思います。官公吏は月に旅費があるので家計の小遣のなんぼか賄つておるわけです。出張があればその出張のあつた月がない月よりもいいのです。教員は出張のあつた月が悪くてなかつた月がいい、こういうことになつていますから、そこがはつきりすれば三百四十九円というような少しの問題は当然問題にならないと思います。これは県庁の役人も地方自治庁のかたも必らず出張は月に一回乃至二回ぐらい出ていますから、この点をよく調べて頂きたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 関連して二、三点伺いたいのです。今の給与問題、これで先ず第一に伺いたいのは人事院勧告の実施の問題、これは財政的に財源がないからできないという今の御答弁であつたと思うんですが、これは文相も知つておられる通り、人事院勧告というやつは当然これはこの発生した事態の状況から考えて見て、政府側も或いは公務員側もこれに対してこれを尊重する一応の義務があるだろう、というのは国家公務員法が施行され、又地方公務員法が施行されて、団体交渉権、争議権というものは一応奪われてしまつた、それを代行して人事院が出て、人事院勧告というものはそれらの問題を調節するためにこれは発生したものだということです。従つて人事院勧告の線、この線について政府は十分に努力しない、財政的にそれを充たすことはできなかつたというような場合においては、当然これは公務員の団体交渉権並びに争議権というものはこれは相当認められなければならない、こういうふうに考えるのですが、この点は一体文相の見解は如何でありますか、尤も私は人事院勧告案というそのものについては現在の公務員諸君が必らずしも満足していない、全官公労については一万六千八百円、更に官労においては十八歳で九千九百七十円という最低線を要求しているのでありますから、遙かに距りがありますが、併し政府は一応人事院というものを設けて、そうして設けたときの動機がはつきり今申しましたように、争議権団体交渉権の代替物であるというのに、これを実施しないで怠つて来たのが三年ばかりの吉田内閣のやりかたです。そうしてこれを再び繰返そうとしている、三たび繰り返しておる、こういう態勢の中にあつては、当然団体交渉権、争議権というものは、これは相当大幅に認めざるを得ないのじやないか、そうでなければ労働者の権利擁護ということはあり得ないのではないかと思いますので、この点を私は明らかにされたいと思います。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。先ほど申上げましたように、六事院勧告というものは、そういうような団体交渉権というものをやらないために人事院勧告というものが出ておると、これはお説の通りであります。同時に国家財政としましてそれに副い得ないというような情勢も出て来るわけでございまして、過去財政の非常に苦しいとき、そういうようなことでやつて来ましたが、今回は私はまあ幾らかよくなつておるという感じを持ちます。その意味におきまして、まあ一つ我慢をして頂要して、だんだんと経済界がよくなつて行くに従いまして税収入も殖えましようから、それで補つて行く、そうして理想通りに行くと、こういうふうにまあやつて行きたいと考えます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 併しそれでは答弁にならんと思うのです。人事院の発足のときに、我々はこれは公務員法の審議の中でこの問題を随分問題にしたのです。人事院というものは少くともそういうふうな調節的な意味を持つのなら、今の労働者の基本的権利というものと代替されているのです。従つてこれが若しも一方的に不完全に実施されている場合には、その不完全分の基本権益というものが奪われている、こういうことに対して政府としてはどういうふうにこれを保障するということを考えておりますか。この点が私は非常に依然として問題が残ると思う。これを一応充足して人事院の勧告が勧告通り実施されるということであつたならば、一方で団体交渉権、争議権というものについて今までの態度をとるということがあり得るだろうと思うのですが、不完全に実施しておいて、自分の作つた法律に対して政府みずからが違反しておつて、そうして公務員の当然そこから起るところの生活要求に対してこれを問題にしておる。あなたのさつきの十分十人というようなこの限定の仕方というものは、非常にこれは官僚的な、天降り的な考え方だと思うのです。一方で権益はちやんと確保した上で今のようなお話が出たとしたら、これは一応筋は通つている。然るに今言うように、財政的な措置ができないからというので、一方的な措置をしておきながら、そこから起るところの要求に対しては、これは会うとか会わないとか、時間を切るとか、忙しいとかというような怠慢はどうなるのです。政府のこの怠慢ですね。自分の作つた法律そのものを不完全に実施しておいて、そこから起るところのいろいろな問題については、誰の責任ですか、この責任の所在について伺つておきたい。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。責任といたしましては、恐らく内閣全体の責任でございましよう。けれどもそれにつきましては、やはり税収とか何とかいう、今税が高くて困るとかいうような世の中に、うんと税を増税して、そうして職員の給与に廻して行くということもなかなか覚束ないことでございますから、まあ大体今のところに落着くようになるのではないかと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 随分それは……、そういうことを公務員が聞いたら怒りますよ。大体今度の予算を見て御覧なさい補正予算を……。国家公務員に百二十八億のペース・アップしか出していないじやないですか。そうして勤労大衆の血の出るような源泉徴収から何ぼ取りますか、六百六十億取つておるじやありませんか。つまり勤労大衆から捲き上げる五分の一くらいしか返してくれない。そういうことをやつておつて、なお税を強化しなければならんということは、我々は子供じやありませんから、こういうことは岡野文相らしくない、財政通の岡野さんらしいことじやないと思うのですね。財源がないないと言う……、さつきの梅津君の話が出ましたけれども、そういうことが了承されますか。これはいずれ予算委員会でもつと徹底的にやりたいと思うのですが、こういうことは、財源がないないなんということを言つておつて、一方では自然増が六百六十億も取られておるのです。これは源泉徴収の皆労働階級を目当にした血の出るような税金ですよ。そうして公務員のベース・アップには何ぼ出しておるか。あなたが論議の種を蒔かれたから、それに対して反駁せざるを得ないのですが、今のような御答弁は、恐らく国家公務員が聞いたら怒るだろうと思う。とにかく人事院勧告の不完全な実施については政府は責任を感じておられますな、この点を明確にして頂きたい。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 政府といたしましては止むを得ない処置と、こう考えておるわけでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 止むを得ない処置というのは、責任をやはり感じておるというふうに了解してよろしうございますか、その点いかがですか。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 結局政治上止むを得ないのです。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 どうも言葉の綾というのは、日本語は不便ですから……、政治上止むを得ないとかいうことは、これはやはり責任を感じておられるらしいので、これはそう確認したい。そういう責任を感じておられるなら、私は公務員の要求に対しては当然やはり聞くべきで、そうして率直にその事態を掴んで、そうして閣議でのぼされる、こういうことをされるのが文相の文教政策を護る上の当然の任務だろうと思う。あなた自身が今直面されておる当然の任務だろうと思う。この点を是非やつて頂きたいのです。十分十人なんということは成立ちません。子供騙しです。余り公務員を嘗めたことをなさつてはいかんです。あなたは当然会われる責任があると思うのです。非常に不完全なことをやつておつて、自分で作つた法律を蹂躙するようなことをやつておつて、そうしておいて、そこから起つた問題について、あなた自身がその公務員の要求に対して会つて聞く、これは当然じやないかと思う。もつと率直にヘリ下つて、あなたが公務員の前にひれ伏して聞かれる態度こそが、最も民主的な態度ではないかと思う。逆に十分十人、忙しいと、こういうような態度では筋が通らんと思うが、この点は私はもう一度重ねて岡野文相の率直な答弁を求めておきたいと思う。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) たびたび申上げますけれども、お話はよくわかつておるのであります。殊に事務当局のほうに十分御説明下されば、私の耳には無論通りますから、お目にかかればすぐ了解がつくと、こう考えます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは事務当局に話すといつても、事務当局が大体そういう切実なことを掴んでおるのかどうか、我々は一つの官庁的な報告では不十分ですよ。直接やはり大臣みずからが出られて、そうして第一線で働いておる教員諸君の率直な声を聞くと、こういう態度でなければ文部行政は期待できないと思う、こういう態度を私は切望します。  それからもう一点お聞きしたいのは、どうですか、国鉄裁定と例えば今度の政府案というものを比べますと約千円の開きが出て来るわけです。国鉄などの職員と比べて教員の場合の生活が非常に現実的に、ベースの上から見ましても千円だけの開きがある。これで果して十分に教育が護れるとお考えになるか。それからもう一つ、教員の待遇については他の公務員と比べて特殊な考慮を払うべきである、こういうことはしばしば三、四年前あたりから中労委の末弘会長の裁定の中にもはつきり出ておる問題であります、こういう問題が一つに現在では均されて、国家財政が苦しいのだからというので、そういうような教員の文化的或いは又教養の面から必要ないろいろな研究費、こういうものは当然認められるわけです。そういうものを認めないとすれば、教員の質の低下というものはすぐに出て来る。現に来ておる。もの凄く来ておる、こういう形から考えまして、誰しもがこれは認める問題だと思う。又率直に言えば、父兄の立場に立つて考えれば、やはり先生の待遇は相当よくしてもらいたい。それによつて本もよく読んでもらいたい。十分修養してもらいたい。そうしてその成果は子供に伝わるのでありますから、誰にしても、日本の子供を持つておる親としたならば、教員の待遇を改善してもらいたいと、こう熱烈に要望しておる。そこに問題がある。一般の公務員と、それから教員の場合の特殊性というものがしばしばこの当委員会においても論議されたわけであります。このことは文部省非常に努力しなければならないことだ。ところが残念ながら考えてみますというと、文部省自身がこういうような点についてどれほど一体努力し、今までそういう点で他を説得したかわからない。今日は全く一般の公務員とこの問題は全く均されておるような形になつております。而もこれは公務員と比べますというと、今度の政府案によりますというと、国鉄の場合でみますと先ほど申したように千円開いている、こういう事態が起つている、こういう点についてはこれは文教政策の面からみて非常に重要な問題と私は考える。やはり原則的な問題にもう一遍立ち戻つてこの問題を考えてみて頂きたいと思う、こういう点から先ほど三百七十五円の問題とか御意見もいろいろ出ておりましたが、そういう問題よりももつと根本的に、抜本的にこの問題に対してもつと努力されるということが少くとも教員待遇の根本的な私は方針でなければならんと思う。この点について一体岡野文相はどれだけの見解を持つておられますか、この点質しておきます。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。御承知の通りに教員はやはり地方公務員でございます。そこで第一の問題と第二の問題とこれは関連しておりまして、私自身といたしましては若しできるならば教員というものを地方公務員並の、いわゆる国家公務員と釣合いをとらなければならんとか何とかいうような、そういうようなものでなしに、特別に教員を待遇するような方策ができないものかどうかということを就任以来考えております。その点は事務当局にも何とかそういうことが考えられないだろうかということで私の考えを申述べ、研究をしております。でございますから、只今の情勢におきましては国鉄と比較することはちよつと質の違つたものでございますから、これがどうとかこうとかいうことは只今結論できませんけれども、併し少くとも地方公務員であるということ、そして地方公務員はやはり国の公務員といつも釣合いをとらなければならんというような、教育公務員特例法とかいうのがございまして、いつもそれに縛られておるようでございます。でございますから、地方の公務員、特に教員、そのうちでも義務教育をやつている人には特別の待遇のできるような方策はできないものだろうか、こういうことを私考えて勉強をしておる次第でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 今後の何にはこれはどのような努力をされたのですか。ただ考え中、考慮中というだけの話ですか今のお話は……。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 考えの大要を事務当局に話しまして、そうしてそんなことが技術的にできるものかできないものか……。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まだ研究中ですか、今度の予算の中では何らかの努力をされた痕跡があるのですか。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 予算の中にはございません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ないのですね。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) その通りです。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 それに関係がありますから、先ほど私が問題にしておきましたところですね、もう一遍お伺いしたいのですが、三百四十九円問題ですけれどもね、私はここで特に超過勤務の問題をお聞きしたいと思うのです。私が大体知つている点では、旅行の場合は旅行日程を作つたり旅行案内を作つたり研究資料を作るわけです。大体これは学校が遅くなつて暗くなりますから、学校でやりきれない分は家へ持つて来て大体やつているわけです。これは幾日もかかるのです。これは手分けして作りますから。運動会などがありますと、運動会の準備のために大体学校に遅くまでおつて、運動会用具を作つたり或いはビラを作つたり、旗を作つたりいろいろなことをやつておる。総員かかつて夜暗くなるまでかかるわけです。そのためには大体遅くなつてやつているわけです。或いは文化祭などがあります。これは展覧会を兼ねた学芸会のようなものです。これをやるのは大仕事です。殆んど夜遅くまで附きつきりでやらなければならない。展覧会もその通りですが、殊に最近はPTAの仕事を大変やつておりますから、このPTAの仕事は殆んど学校の職員が一手に引受けている。なお学期末も勿論ですが、不断においても学力の検定をやるわけです。適性検査をやるわけですね。そうしてもう時間一ぱいやつたつて、明日の準備がありますから、学校でやりきれないで、大体風呂敷に包んで家へ帰つて仕事をやるわけです。これらに要する超過勤務に対してどのくらい一人平均出しているか、それをお聞きしたいと思います。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 只今超勤のお話がございましたが、御承知のように地方の教職員について日直、宿直の制度がございまして、実は超勤の制度がございません。いろいろお話のような点も確かにございまして、いろいろな面で問題にもなつておるのでございますが、超勤の制度が布かれておるわけではないのであります。そこでなおそういうような場合における実際問題としてどの数字を措置しておるかという点について、ちよつと只今手許に資料がございませんので後ほど調べた上で御覧に入れたいと思います。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 それは重大問題と思うのですよ。こういうことは超勤当然払つておると思つた。こういうことを抜いておつて三百四十九円とか何とかいうことはおかしいと思う。国家公務員の超過勤務が出ないなら別問題です。教職員に出して下さい。宿直は警備員がおりますからしなくてもいいことになつているわけですから、ちやんと日曜の日は警備員がいますし晩には泊りまずから、その宿直は教職員は当つておりません現在は。だから超過勤務とは関係ないわけです。それを言つているのじやない。宿直じやなくて、今ちよつと考えただけでもそういうような超過勤務が大変あるでしよう。これの措置が加えられているかいないか。加えられなければならないと当然思う。それをやつておらない。これも国家公務員と地方公務員との実態給与に対して条件に入つていないということになる。これは文部大臣の私は責任だと思うのですよ。こんなことは文部大臣わかると思います。簡単なことですから大臣に私は一つ御答弁を願います。大臣の御答弁でなくては駄目です。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 私は今初めて聞きましたが、これは早速よく調べまして超過勤務を出さなければならんかと思います。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 越過勤務を出す出さないよりも、先ずこれを、三百四十九円との比率を只今考えてもらいたい。これは大臣が押せると思う。若しこれが押せないような大臣であるならば、私は大臣が財政通であるとは言えないと思う。そういうところに非常に抜けがあると思う。これは当然で、一つ問題にして下さい。閣僚会議に議題とすることに対してのこの問題に対して、閣僚会議で大臣は確めて認識を閣僚に新たにしてもらいたい、このことに対して大臣が約束がおできになるかならないか、それを念のためにお聞きしておきたいと思います。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 勿論閣議で主張いたしますが、先ずそれより第一に三百四十九円というものを是正する意味におきまして、事務当局間でよく交渉されるべき問題だと思います超勤と山田張手当の問題は。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 先ほどの問題に関連質問を若干いたします。当面の一番重大な点は、地方の教職員が国家公務員よ2二百四十九円高いということを文部当局が認めたるがごとく又認めないかのような、更にはその三百四十九円という数字を大蔵当局から押しつけられたかのごとく又自主的に算出したかのように表現されているところに私は重大な問題があると思う。そこで私は若干お伺いいたしますか、先ず文部省設置法の第七条、大臣官房の事務というところの第二号、こに教職員の給与その他の待遇及び福利厚生に関し調査研究し及び援助を与えること……、先ず念のために伺つておきたいことは援助を与えることとは如何なる内容を示し、誰に援助を与えることかそれを先ず伺いたい。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 只今の御指摘の点は「地方公務員たる教育関係職員の任免、給与その他の身分取扱」というあの条項だと思いますが、従つて文部省において「指導、助言及び勧告を与える。」というその対象につきましては、大体一応はその所管の機関、或いは又地方における教育については特に教育委員会というものがそれに当ると思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 援助を与えるというのは誰に与えるのですか。教育委員会に与えるということですか。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 援助を与えるということになりますと、例えば文部省として御承知の地方における補助金等の扱いもやつておるわけでございまして、これらは広い意味での援助と、こうなるわけでございますが、給与に関しては特に御承知の国庫負担法或いは従来は平衡交付金等において文部省がいろいろタッチいたしおりましたが、これらの事柄はやはりそういうふうな字句の中に入つて来ると思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 端的に伺うと、例えば地方公務員である教員のベース上げをやる。それについて財源というものはやはり現在の制度から平衡交付金に流れて行くわけですね。従つて地方の教職員のベース・アップが適正にできるように平衡交付金を中央において獲得してこれを流すということにあなたがたが懸命に努力されることは、私はここで援助を与えることの中に入つていると思うのですが、如何ですか。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) お話の通りだと考えております。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 次にお伺いいたしますが、調査研究費とありますが、この三百四十九円という数字は昨年度は三百七十五円という数字において相当政治問題にまで進展した重大な問題でございます。これは教職員の生活権の問題のみならず地方の財政といつた立場から大きい問題であるわけです。従つて文部省はいつ頃からどういう構想を以て調査研究をされたか、あなたがたとしての結論はいつ噴出されたか、それを先ずお伺いいたします。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 昨年の給与改訂の場合に三百七十五円問題が起りまして、それについての文部省としての考え方から更に実際の調査をする必要がある、かように当時考えまして、そして私どもとしては昨年の八月の現在によつて一応地方における義務教育関係の職員、或いは又国立附属の学校の職員等におきまして、その中の約七三%を占めております師範卒の先生がたを一応対象にいたしまして、そうしてそのときの現在で調べを細かにいたしたわけでございまして、その結果が出ましたのが三百四十九円という数字に相成つたのであります。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 いつ出たのですか。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 本年の結果が出ましたのが二月頃でございます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 昨年問題になつたときに、自治庁当局も文部省も確たるデーーターはなくて、大蔵省の三七五に押まくられて屈服したのが昨年の実態であります。本年度一体大蔵省が三四九というのはいつ出したのですか。それを伺いましよう。並びに自治庁はいつ出したか、それを伺いましよう。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 文部省並びに自治庁、大蔵省等がいろいろデーターを以て協議をいたしましたその結果が、はつきりと三百四十九円と相成つたのであります。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 文部省では、国家公務員の理論給与並びに実態給与が如何なるものであるかということは、いつから調査を始めて、いつ調査を終つたか、それを先ず聞きます。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 先ほど申上げましたように大体八月の現状においてのデーターをとつて、そして約半年かかりまして本年の二月にその結論を得たわけであります。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 それはあなた方の文部省の手でやりましたか。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 文部省でやりました。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 調査対象は、文部省が取られた調査対象と大蔵省並びに自治庁が取られた調査対象、それはどういうふうに違つているか。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 文部省としていたしましたのは、先ほど申しましたように国立学校の附属の教諭とそして地方における教諭の人たちについてでございます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 あなた方は国家公務員である附属の教官と地方公務員である地方の先生方のことだけを研究されたのでしよう。一般の大蔵省の職員とか或いは文部省とか或いは農林省とかこういういわゆる一般の国家公務員に対する理論給与、実態給与、給与の実態というものを実質的な給与というものは調査されていないでしよう。どうですか。若しされたならばどういう計画でいつ頃から研究されていつ終つたかということを……。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 文部省としては教員を対象にいたしたのみでございます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 そこがいけないというのです。大蔵省は、昨年あなた方に何ら研究資料のないときに、大蔵省は自分らの所管をがつちり調べると同時に、そしてあなた方の地方の公務員までばあつと調べて、そして三百七十五というものをはあつと出して来た。そうしたところがあなた方と自治庁はたじたじになつたじやないか。そして今度解決しなければならない段階に至つて非常に冷遇されておるところの附属学校の教官と地方公務員であるところの教職員の給与だけを調べて、そして呑まざる得ないとかいうような形で表現されるのは私は以てのほかだと思う。私は大臣にお尋ねいたしますが、先ほどから梅津君、岩間君からも質問が出ておりましたが、大臣はどういうふうに考えているか。この公務員の中で田舎のほうにおるのは、僻地にいるのは殆んど地方の教職員だけです。地域給一つ取上げましてもこのたびの人事院の先月二十四日に勧告されたあの地域給の指定によりますと、全国家公務員、地方公務員の約九〇%というものが地域給というのを受けるようになる。残つたところの公務員は誰かといつたら大部分は教員である。而も地域給の最高を受けている地域というものは御承知のように大都市である。教員の大多数というのは地域給をもらつておつても一級地をもらつていない人が大部分なんです。給与一つとつてもそうです。それから旅費とか或いは超勤とか挙げればそれらもありましよう。更にはこれは文化的な生活というものは、殊に教職員などは保障されなければならないのに、大臣も山の中の分校を一遍視察して頂きたい。動物的な生活をしていますよ教員は。図書館一つありませんよ。映画を見るといつても映画館の一つもありませんよ。何にもこういう文化的な生活をするところの要素、施設がない。即ち人としての生活の実質的なものというものは、山村に、全国津々浦々に勤めているところの地方の教職員というものは極めて恵まれない。それを一つの理論給与によつて若干あつたからといつて、而もそれはサンプル調査、そういうものを以て地方の教職員が国家公務員よりも高いのだと、それで教育界に優秀な人間は確保できるのだと、教育復興はできるのだと思うととんでもありませんよ。殊にこの市町村教育委員会が設置これて人事権が今のような形になつてわつたならば、出動車も行つていない、汽車は勿論ない、共同風呂もなければ映画館一つない。そういう山村の柳地に誰が好んで行きますか。そういう所に赴任しなければならない教員を果して優秀な青年諸君が志望するかどうかということになる。それは将来の日本の教育界に重大な影響を及ぼすでありましよう。そういうことを考えればただ単に附属の学校の教員と地方の教員とちよつと調べて見て、大蔵省の一方的な調査にやや押され気味で出されたところの一つの数字というものを事務当局は大臣がそれを容認するがごとき発言をし、或いは容認せざるを止むを得ないというごとき発言をすることは言語道断だと思う。一体大臣は僻村の場分校の教職員の勤務状況というものは如何なるものであるかということを把握されているかどうか。そういう僻地の教育の振興のために、そういう所に勤めているところの教職員の生活安定を如何に処理されようとしておるか、私は承わりたいと思う。都市に対する地域給というのはございます。僻地手当というのは特殊勤務手当の一部として出されておりますが、大臣はそういう専門のことは御存じないと思いますから、参考に申上げますが、あの僻地に勤められているその公務員というのは大部分は教員です。その教員の僻地手当というものは二千九百円ベース当時定額百五十円にきめてある。現在政府は一万二千六百円ベースと言われておる。ところがその当時の百五十円は現在そのまま据置かれている。それに被せて来て三百四十九円高いからこのたびのベース・アップについては三百四十九円引いて、そうしてベース・アップをやる、こういうことが僻村の分校へ勤務されているところの、文化生活から完全に遮断されたところのこういう教員諸君の納得ができるかどうか。それで教育の機会均等と言われておるが、僻村の教育ができるかどうか、そういう点について私は大臣の御所見を承わりたい。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。先ほど岩間さんにお答えを申上げましたときにちよつと片鱗を申上げたのですが、私が僻地における教員が何の娯楽もない、又そういう寒村でございますと、財政も豊かでないから待遇も悪いということが結局小学校の教員を主としたいわゆる教員の待遇をよくする方法を是非考えたい、こういうわけでやつておる次第でございますから、できるだけその方面のことを一つ研究きして、そしてそういうことのないようにしたいと思います。それから僻地教育は今申上げた通りでございます。私自身としましてはそういうことが頭に浮んでおりますから、教員の待遇をよくする一つの特殊な措置をしたい、こう考えている次第であります。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 そこで今国家公務員としての教職員の場合には、附属の教官と、それから地方教官とは比率で以てそういう数字が出たと、こういうのですが、ところが地方教官から国家公務員である附属の教官になる場合には納得の上でこれは俸給が下つて入る、その代り出るときには上るということになつておる。これは全然調査の対象にならない。文部省はそこまで研究しておるか、調べておるか、お聞きしたいのです。

田中義男文部省初等中等教育局長

○政府委員(田中義男君) 当時大体勤続年数別に一応調査をいたしたのでございまして、全く私どもとしては実体に基く調査をいたしたつもりでおるのでございます。ただ例えば校長とか或いは助教という点になりますと、それに合わない階級でもございますので、大体教諭を中心にいたしまして、そして約七三%二十数万の人について調べた結果に相成つているのでございます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 私は先ほど大臣並びに局長の発言を承わつておりまして、義憤に堪えなかつたので少し声が荒くなりましたが、私はただこれは僻地の一部の教員の問題だけじやないのです。大臣は先ほど特別に優遇できないかということを考えている。それは僻地の教員のことを意味したというようなことはないが……。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) それもあるという……。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 それもあるというが、併し私は教員の大部分というものは僻地と一級地なんですね。私は三百四十九円云々、これに絡んで大臣の意見を伺いたいのが今の目標ですが、例えば国家公務員というかたは勤務している分布図を書いたならば大部分のかたは、地域給でも高い地域給をもらつているところは、病院もあり、或いは保養所もある。或いは宿泊所もある。これはそれぞれ組合があれば組合及び国家の補助によつて施設したところのそういう福利厚生施設というものは、殆んどそういうところに集中されているわけなんです。それら福利厚生施設を利用しているところの人々は大部分は国家公務員のかた、例えば郵政省とか、大蔵省とか、電通省とか、出先機関をお考え下さいませ。各ブロツクにおけるところのブロックの中心地以外にはありはしないのです。大部分はそういうところに住んでいらつしやる、そういう福利厚生施設の利用できる教職員というのは全教職員の中の極く僅かなのです。従つて教職員の生活を規定するところの、実態的なものという実質賃金というものは極めて低いわけなんです。従つて先ほど或いは先般来話されましたような調査の経過或いは資料に基いて、安いんだから、高いんだから、だからそれをマイナスの操作をしてベース・アップするのだということを私は絶対承認できないと思う。そういう角度から大臣並びに事務当局は、私は地方公務員であるところの教職員が国家公務員よりも給与、即ちこれはその教職員の生活の実態を規定するところの実質賃金でありますが、そういうものは決して高くないのだ、むしろ低きに失するのだという考えに私は立つて頂かなければならないのですが、今後私の質問申上げた点を了承下さいまして、大蔵の事務当局の折衝において或いは閣議においても、そういう点において善処をされるところの御決意があられるかどうか。私は全国の教職員並びに日本の教育の振興という立場から、新たに党人として文部大臣の重責に就かれましたところの岡野国務大臣に是非ともその御決意を承わりたいと思います。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。三百四十九円という線は今年の二月に三省会議の結果きまつたものでありまして、これを今年度動かすとか何とかということは私は不可能だと思います。只今いろいろ御議論の中に伺いました点によりますれば、成るほど比較の方法なり、又取る材料とかいうふうなものがどうも不完全であるようにも思います。でございますから、これはどうしてもそれを考えに入れて、もう一度検討する必要があると思います。無論急いで検討させます。そうしてその結果に基きまして、無論十分奮闘いたします。ただ問題はそういうような点が事務当局も只今伺いましたようなことで気がつきましたこともございましようし、それからなかなか専門的な細かいことでありまして、私自身がその比較研究に携わるということは不可能だろうと思いますから、事務当局によく伝達いたしまして、それに副うように努力研究をしたいと思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 その点は大臣の格別の労苦を要することにいたしまして、私は事務当局に、この問題にそういう経過を辿つて簡単に三百四十九円云々というものを呑まざるを得なかつたというような表現の下に答弁するところの弱腰に対しては私は遺憾の意を表しておきます。今後更に十分の御研究と御検討を要望いたしておきます。  そこで私はちよつと方向を変えてこれと関連のある問題ですが、大臣にお伺いいたしますが、大臣、義務教育費国庫負担法が第十三国会で通過したのは御承知だと思います。これは大臣が自治庁長官であられた当時十分関与された法律でございます。あの法律の中には実績の二分の一を確保するように規定されているが、この法律は二十八年の四月一日から施行されることになつているのでございますが、この実績の二分の一確保という点については、大臣は当然見通しも立てられ、又堅持されていることと思いますが、念のために大臣から伺つておきます。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。あの当時実を申せば義務教育費半額国庫負担には自治庁長官として反対しておつたのであります。併しながらいろいろな情勢上、又事情上、一つ一緒に、文部大臣と一になつて実現しよう、こういうことになりました。その当時私自身の過失によりまして、実支出額というものを入れたのであります。これは私の意思で入れたものでありますが、自治庁長官としても後任の実は長官は前自治庁長官の意思を引継がなければなりません。同時に私自身はその張本人でありますから、文部大臣になりましてもあの実支出額というものに対しては、当然義務を持つているわけであります。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 これに関連ある問題としまして、給与に関連ある問題といたしまして、もう一、二点聞かして頂きたい。先程大臣の答弁の中に、特別に優遇できないか事務当局に命じて研究中である、その一つが僻地に勤めている教職員の給与の問題がそれである、こういう御答弁を頂いたのであります。従つて幾つもあるかと存じます。これはいずれ研究の上で一日も早く我々に御答弁を頂ぎたいと思うのでございます。  最近給与準則について、この給与準則というのは若干なりとも教員の給三を優遇或いは安定させるという立場がら人事院は給与準則というものを政府並びに国会に勧告をしようとされていると思います。その問題は長きに亘る問題でございます。最近新聞紙上によりますと、或いは二本建或いは三本建と非常に専門的でございますけれども、そういうものかここに出ている弘けでございます。非常に微細な専門的な事項にかかわらず文部大臣も二本建、三本建に関する限りは御存じだと思いますが、これもやはり大臣が先ほど御答弁なさいました特別に優遇できないか云々は事務当局に命じて検討中である、この中に入つているでしようか、入つていないでしようか、その点伺いたい。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。私はその点も入つておると思います。と申しますことは、給与の公式を変えれば自然義務教育に対する待遇がよくならぬことを欲して、できるだけこれをやつて行きたい、こう考えております。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 終りのほうがちよつとわかりませんが、恐れ入りますが……。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 義務教育のほうを上げまして、そうしてそれに応じて又高等学校とかいう方面も上げるというふうにしたほうがよいのではなしか。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 そこで私は事務当局にお伺いしますが、この文部省設置法の、先ほど御質問申上げました大臣官房の事務のところの「調査研究し」云々という、これは人事院で一つの給与準則というものを勧告する以上は、責任官庁である文部省の何らかの意見を聞くなり、或いはその意見を尊重し取入れて黒らく給与準則の作業を進めたのではないかと思うのでございますが、従つて当然責任官庁である文部省としては、この項目に従つて調査研究されたと胆うのですが、調査研究を終られているか終られていないか、それから若し終られておつたならば、いつ頃どういう結論が出られたかどうか、或いはその結論を人事院当局に事務当局としては具申したことがあるかないか、そういう点伺いたいと思います。

平野出見文部大臣官房人事課長

○説明員(平野出見君) 今の御質問よくわかりませんでしたけれども、いわゆる三本建、二本建の問題が大分問題になつております。文部当局といたしましても、三本建のよつて来た根拠はどこにあるかというようなことを、或いは二本建というようなものは一体どういうことを言つているのかというようなことを検討いたしました結果、いわゆる三本建なるものは、現在の二十三年の給与法の場合における換算の仕方に多少我々が現在考えて不十分なところがあると思いましたので、何とかこの不十分な点を将来において是正しなければならない、こういうふうな結論に達しております。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 その換算の不十分な点を是正するというのは、いわゆる三本建を研究しなければならん、こういう結論に達しているということですか。ちよつと答弁する前にもう一つお伺いいたしておきます。三本建について研究せよという命を大臣から受けておられるかおられないか、それを併せて答弁して頂きたい。

平野出見文部大臣官房人事課長

○説明員(平野出見君) 大臣から十分これを研究しろということで研究いたしております。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 人事院は曾つて……、私は専門でないから、いわゆる二本建、三本建が如何なるものか知らないのですが、二本建というものを文部当局は一応結論として出されたことを私は委員会で承わつたことがありますが、如何ですか。ということは、前文部大臣天野先生もそういうことを答弁されて、事務当局も一応の結論を得られたわけですが、大臣が変つたことによつて改めて再検討しているのかどうか、その点伺つておきたい。

平野出見文部大臣官房人事課長

○説明員(平野出見君) 前にこの問題で委員会に出たか出なかつたか私はまだ存じておりません。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 あなたは現職にいつ就かれましたか。

平野出見文部大臣官房人事課長

○説明員(平野出見君) 十月一日でございます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 事務引継のときにですね、それは前人事課長から如何なる事務引継を受けたか、我々は文部大臣の口を通じ、或いは文部省の事務当局として、こういう方向に教育的立場から、こうなくちやならんという一応意向が固まつている。浅井総裁からも承わつた場合にも、文部省としてはこういう意向を内示されているということを私は承わつたことがあるのでございますが、従つてあなたはどういう引継を受けられたか。私伺いますのは、こういう問題が私は二本建、三本建は如何なる内容か詳しく知りません。併しこういう微細な問題が公務員諸君にとつては重大でありましよう。それが内閣が変るたびに、或いは文部大臣が変るたびに変るということは、即ちこういう給与の微細な性格を政治問題に捲き込んで行くということは、これは教育界を混乱させるものとして誠に私は遺憾だと思いますので、事務的に事務当局者の答弁を伺つて、そのあとでこれに対する大臣の見解を伺いたい、先ず事務当局から……。

平野出見文部大臣官房人事課長

○説明員(平野出見君) 第一、前の人事課長から如何なる事務引継があつたかということについてお答えいたします。前の人事課長からは、文部省として決定的な結論に達しておらないということを引継を受けております。現在文部省といたしましても、三本建、二本建というようなことを言いますが、果して三本建がどういうものであるかというようなことも、細かくその主張をしておられるかたから聞いておりません。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 文部大臣から皆様方に、教員を特別に優遇する一つの方法として研究せよと、こういう命令があつたと、指示があつたということが答弁されたわけですが、如何なる内容かということは提示せられておりませんか、どうです、事務当局……。

平野出見文部大臣官房人事課長

○説明員(平野出見君) いわゆる三本建なるものが、大学、高等学校、義務教育と分けた学校別に俸給をきめろというような意見があるらしいですが、十分研究しろと言われて現在研究中であります。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 大臣にお伺いいたしますが、第一点として伺いたい点は、自由党の総務会で三本建がきまつた、その内容は如何なるものであるか。その総務会から大臣に申入れがあつたと、そこで大臣は教員優遇の一つの方法として部下に研究を命じた、如何なる内容のものを大臣は考えておられるか、これが第二点。それから第三点として承わりたい点は、こういう給与の問題については、人事院の給与局の中に研究課或いは実施課というような研究機関があつて、それらのセクシヨンで研究されておられるわけですが、そういう研究はまとまつていると承わつております。それがどういうものであるかどうかということを文部大臣はお聞きになられたかどうか、その三点について伺いたいと思います。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。党の総務会できまつたとかいうことでございますが、これは総務会はあとなんでございます。と申しますのは、内閣に対して、いろいろ高等学校のほうの教員優遇方法とかいうようなことは陳情がありまして、そうして閣議で実は私から教員の三本建を非常に希望しているが、一体どういうことになつたろうか、まあお互いに素人同士でございますから、想像いたしまして、多分生活給で今まで給料を払つておつたのだが、併し能率給にだんだん移りつつある時代だから、それもやはり高等と下のほうが、だんだんと差が付いて来るのも仕方ない、それは研究してみようじやないかということが事の起りです。それから私が文部大臣になりましてから、その問題がだんだんとやかましくなりまして、そうして党とも相談しましたら、まあ一つ党としても給料をよくして行くという意味におきまして、三本建も結構ではないか、それじや一つ文部省に頼んで研究さしたらいいだろうと、こういうことで研究をさしておる次第であります。それからその中の内容の如何なるものであるかということは、今私も素人でございまして、どういうことかよくわかりませんが、即ちわからないから研究をさしておるわけでございます。それからこの問題は無論お説の通りに人事院の問題でございます。でございますから、人事院で研究をしておるかどうか、それは知りませんが、併し文部省としては少くとも主管と申しますか、教員の待遇について非常な責任を持つておる省でございますから、先ず我々のほうとしても十分なる研究をしてもらうということでございまして、人事院に如何なる研究があり、如何なる課があつて、どういうことをしておるかということは、私只今は存じておりません。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 これは先ほどから給与の問題が出まして、非常に重大だからお伺いしておるわけで、もう一、二点これに関してお伺いいたしますが、大臣、如何にあなたがここでお答えになりましようが、私が又どういうことをここで述べようとも、現実に二本建、三本建という給与の問題が政治問題になつておるということは、これは良識のある人は認めざるを得ないと思うのです。私も曾つて高等学校の教員をやりました。高等学校の先生方の給与が不合理な点は直さなくちやなりますまい、是正しなくちやなりますまい。けれども或る政治的な意図を以て、或いは大臣否定されるかも知れません。併しながらこれは世間の良識ある人の認めておるところです。そういうことでこういう問題が大きな政治の紛争の中に捲き込まれるということは、私は日本の教育の振興のために極めて重大な問題であると思う。ただ教職員の賃金を高くするということだけでなくて、そうすることによつて教育が如何になるのか、伸びるのか、或いは縮むのかということも関連を持つて考えなくちやならん極めて私は重大な問題だと思う。従つて教育的見地からの文部事務当局の研究はございましよう。更に給与の専門的な立場からは人事院当局の研究がございましよう。これらの両者一の研究の結果が私はもたらされて立派な結論に達すると思うのです。ところが人事院でどういう研究をされておるか、どうなつておるかは知らないと、人事院の意向を一つも聞かないで選挙の真最中にですよ、大臣、三本建で自由党は行くのだというような発表をされるということは、これは政治的発表だと断定されて、それに抗弁されても、良識ある人が果してそれを認めるかどうかということは明白だと思うのです。この問題について、大臣はこの政治の紛争の中に教育的配慮を超越して政治問題として政治の紛争の中に捲き込まれようとするこの事態を、大臣はどういうふうに考えられておられるか、又教育の振興という立場から、大臣は如何なる慎重なる態度と構想とを持つてこれを処理されんとされておるか。本日は教職員の給与の問題が論ぜられたのでありますが、当面の問題として極めて私は大きな問題だと思いますので、はつきりと私はお伺いいたしたいと思います。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答えを申上げます。教員の待遇をよくするというのが私の狙いでございまして、教員の待遇をよくするということになれば、結局生活給から能率給に移つて行くということが最近の経済情勢からだんだんそれが可能になつて来たと私は見ております。そういたしまして、高等学校の教員の待遇をよくするということは、結局下の小学校、中学校の教員の待遇を悪くしてから、そうして高等学校だけよくするというのじやなくて高等学校の教員の待遇をよくすれば、それに連れて小学校の教員もよくなると、こういう意味から私はいわゆる大きな目から見て、教員の待遇をよくするということは三本建にしたら可能であるというようなことを言われたものですから、私自身としてはそう考えたのです。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 大臣とんでもないですね、大臣の発言は極めて善意で私は傾聴いたしますけれども、結果というものはとんでもないことを発言されておる。三本建にすることがそういう形において能率給……、能率給とは何ぞやということにも問題がございましようが、それは論じません。三本建の形によつて能率給を給することによつて教員の待遇をよくするのだと、こういうふうにおとりになつておる点は、これは更に私は十分検討して頂きたいと思います。で、私は更にこれを大臣に一つ一点を取上げてお伺いいたしますが、国立大学には附属中学校と小学校があります。附属高等学校もございます。こういう附属学校を抱きかかえておるところの大学の学長並びに附属高等学校の主事、校長、附属中学校の校長は、あなたが今優遇するために能率給として三本建にすると言われた、そういう人事院の給与準則に関する勧告が出ることを希望されておるかされていないか、どういうふうにお考えになられますか。或いは何らかの陳情を伺つていらつしやいますか、その点を伺いたいと思います。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答えを申上げます。そこで私は文部当局に十分研究して、できるだけ教員の待遇がよくなるように、これを一つ考えてもらえないかと、こういうことで頼んでおります。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 そこで大臣にお伺いいたしたいのでございますが、現在の大臣の御発言は極めて慎重なる御発言でございます。併し私はあえて大臣にお伺いいたしますが、ということは、教育というものはやはり時の政治から動かされてはならない、中立の道を歩かなくちやならない、国家百年のためにですね、これは私の信念でございます。従つて政争の中に捲き込まれちやならない、そういう私気持を持つておるものでありますが、現在それほど慎重な発言をされる大臣が、あの選挙の真最中に、何が故に三本建云々ということを何らの検討もなく、どこでどう研究されておるかも研究することもなく、調査することなく、何が故にああいうことを発表されたかということですね。これは大臣みずからこういう問題を政争の中に捲き込むのじやないか、これによつて起るところの教育界の有形無形の混乱と、教育の支障というものは、これは図り知れないものがあると思うのです。実は如何なる意図を以てこれを発表されたとしても、ラジオで放送し、更に新聞記者諸君は地方新聞で三段抜きで記事に取扱つておる。この新聞記者諸君のこの取材の取扱方そのものが、如何にこの問題が重大であるかということを私は如実に証明しておると思うのです。現在それほど慎重な発言をされておる大臣が、何が故にあの選挙の真最中にああいう発表の形態をとられたかという点について御答弁を願いたい。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 私は常識的に見て三本建でいいというようなことを考えまして、そうしてそれは結局待遇の改善になると、こういうことから考えて教職員の待遇改善を国家としていいことだとして……、こう考えてやりました。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 私は先ほど能率給のこともちよつと申上げました。或いは附属高中学校の問題も申上げました。附属の高中学校の校長、大学の学長は三本建にされたら困ると言つております。三本建にされたら困ると陳情しております。人事院というのは地方公務員のために勧告を出すのではございません。これは法制の示すところによつて国家公務員に対するところの勧告を出す。地方公務員は御承知のごとく地方公務員法或いはその他の法律によつて国家公務員に準じてなすという、従つてその当面の責任は地方の人事委員会でありましようし、都道府県の教育委員会にあるわけであります。私は決してその教員の待遇を悪くしようと言つておるのではない。教員の振興ができるような形において、教員の待遇をよくしなければならんし、若し高等学校の先生の給与に非常に不合理な点があつて、お気の毒な点があれば、それは一日も早く是正して、安んじて教職に携わつて頂けるような給与体系をこしらえて、それを実施しなければならんという立場から私は質問しておるのでございますが、私が今まで或いは附属の問題及び能率給、或いは差を付けることによつて教員が優遇されるという見解については、大臣がもう少し慎重に検討して頂きたいということを申し上げたのでございます。大臣としては私の発言をお聞き下さつて、更に慎重にこの問題の再検討されるところの御用意があられるかどうかという点を最後に承わつておきたいと思います。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) これは事務当局が慎重に検討をしております。要は私自身といたしましても、先ほど縷縷皆様方に御答弁申上げておりますように、学校の教職員というものは、国家の百年の運命を定めるものである、それを国家公務員と釣合がとれて、そうしてやつて行かなければならんというようなことでは義務教育はこれはよくならん。でございますから、何か一つ待遇をよくする方法を講じなければならん。それから世の中の動きと申しますものは、まあ今まであることが大体固執的にみましていいように感ぜられるのでありますが、併上私のような素人が出まして思い付きと申しては甚だ失礼でございますが、これはいいと思うと同時に、一つの動きがあれば決してこれは悪くはならない、動かせば必ずよくなるにきまつておる、でございますから、何か同じようなことでもそこに改革とか、改善とかというような動きを見せれば、自然に待遇がよくなるという、これは私長年の実業界の経験でございます。或いはそのままでいい、こういう結論が出ましても、動き出したらもつとよくなるのではないかと、こういうことも実は素人考えで考えておるわけであります。でございますから、十分検討いたしまして、これがどうしても待遇が悪くなるのだ、ちつとも待遇がよくならないじやないかというなら、それでもいいのでございますけれども、私自身といたしましては、ちつともよくならんということは絶対にないと思います。制度を変えれば必ずそれに均霑するものは待遇がよくなるにきまつております。でございますから、よくなる方向にだんだんと進めて行きたいというのが私の本旨でございます。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 大臣、もう少し研究して頂きましよう。動き出せば必ずよくなるという御発言でございますが、私は必ずしもそうではないと思います。いろいろな場合に足らざるを憂えるのではなくて、均しからざるを憂えるということもございましようし、そう私は大臣のように簡単に割切れないと思います。まあそれは御研究を煩わすことにして、私は最後に明確にお伺いしたい点は、こういう給与の準則の問題あたりが政治の紛争の中に捲き込まれることがいいか悪いか。それが一点。それから第二点としては、文部大臣としては極めて善意でおられるようでありますが、党人文相でございますから、党からいろいろの要望がございましよう。総務会からも申入事項が強力になされたということは承わつております。恐らく党は政調会も持たれておるから具体案を研究されておると存じます。その党の出された結論と国の機関として、専門機関としてあるところの人事院の到達された結論とは、文教の最高責任の立場にある岡野文部大臣としてはいずれにウエートを大きくおかれて処理されるか。その二点を承わつて、長くなりましたが、関連質問を終りたいと思います。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。不幸にして若し仰せのごとく政治的紛争を起したとすれば、これは遺憾でございます。併しながら私の考えといたしましては、要するに教員というものの待遇をよくしなければ、文教刷新とか、或いはこれから国民の教育の水準が高くなるとかということはできないだろう。こう考えまして、教員の待遇をよくするということに没頭しているく考えたわけでございます。それで先ほどの通りに、私の長年の事業上の経験から行きまして、改革とか、改善とかということは、そのときにすれば必らず今までよりは悪くなりつこなくて、よくなる。こういうような信念に基いて、私は動かさんでもいいものでも動かして見たらどうかというのが私の考えなんです。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 事業上のこととこれとは違う。ちよつと危い。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 党人文相といたしまして、党のほうにうちわを上げるか、人事院の結果にうちわを上げるか、これは当然人事院という立派な国家機関があるのでございますから、幾ら党でやかましく申しましても、人事院というものがこういう結論を出したとすれば、それで私はいいと思います。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 簡単に最後に伺いますが、人事院尊重ということはわかりましたが、人事院は発足当時と相当性格を異にして随分与党の圧力を受けておるように私は拝見いたしますが、こういう問題について人事院に圧力を加えるような動きを大臣は認められるか、認められないか。絶対にかくあつてほしいというような、人事院当局に事前に党としての意思表示をされることがあるかないか、私されてはならんと思いますが、それの確約ができるかどうか、その点承わりたい。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。何か党で非常に人事院に圧力を加えるというようなことがないかということでございますが、併し只今の法制上そういうことはできないことでございまして、当然人事院が独自の自主的立場でやることと考えます。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) ちよつと速記を止めて……。    〔速記中止〕

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) 速記を始めて……。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 議事進行について……。議事進行に名を借りて言うのでないのですが、全部聞いて下さればわかる。先ほど文部大臣のお答えで、例の日教組の座り込みについては、他の代議士のかたが斡旋してうまく行く予定であるというお話がございましたのですが、うまく行くとすれば、あれからもう大分時間がたつたので、もういろいろ行かなくちやならないと思うのですが、大臣は一つこの委員会が終るまでに、秘書をしてそちらのほうがどうなつておるか、一つお調べを願つて、その通りに行つておるかどうかを確かめて頂きたいと思います。こういうことを申上げるのは、私の承知しておる範囲では、いささかもうまく行つてないようなものですから、ともあれ事情は別として、この際日教組の諸君が政務次官室を占拠して座り込んでおるなんということは実に不幸なことでございますから、一つそのことを大臣は秘書をして調べさして頂きたいということをお願いして、後に私は質問したいと思いますから、一つ要望しておきます。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 今早速とらして見ますが、代議士と申しましても、左派の野溝さんです。野溝さんが責任を持つてとにかく今日引揚げてもらうということにしますと、こういう確約をされておるわけです。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) 速記を止めて……。    〔速記中止〕

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) 速記を始めて下さい。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 関連して……。時間がないから一つだけ聞きます。先ほどの文相の矢嶋君に対する三本建の問題について説明を聞きますと非常に不思議な感じがしたんです。高等学校をよくすれば、ほかもよくなる、こういうことを言つておるんです。ところが一方においてはどうかというと、給与の体系を見ておりますと、どうも国家公務員に合せなくてはならんので、そういう財源措置ができない、そこで平均にならしてしまうという恰好で三百四十九円まで切つておる。それから又財源がないというので人事院の勧告さえ不完全に実施しておる。つまりそういうことを言つておる中で、細かいところの一つの教員給の大枠をどういうふうに今度は分けてやるかという分割の問題については、あなたは都合のいいように政治的な考慮の中で、工合のいいやり方で高等学校の優遇を認めるということを三本建で考えておる。そうすれば当然枠がきまつており、限定されておるその中で一方を優遇するということになれば、一方はそのために削られるということが起つて来る、起らざるを得ない、当然でしよう、それは……。だからそういうところは非常にごまかしで、高等学校をよくすればほかもよくなる、こういうような話はこれは子供満しに属するようなことです。なぜ全体をよくしないかということを我々は言いたい。だけれども、そういうことについては財政的に困つておるから努力できないとして、さつきのような処置をとられた。前後を非常に撞着しておる。だからあなたの立場としては、そういうような内容の問題についてどうするかというようなことは、少し大臣としてはむしろ細か過ぎるぐらいのもので、むしろこの教員給の総枠をどうとるか、ここにむしろ大臣の手腕が必要なところがあると思う。ところがそつちのほうは棚上げにしておいて、そうして同じ金を使うならばうまく効果的に使つてやろうと、こういうような形でやつたら、私は現状においてこれは一つのごまかしにしか過ぎないと、こういうふうに考える。尤もあなたは小学校、中学校のほうは非常に労働が激しくて、肉体労働、精神労働まで含まれていると、これは心理学的に研究すればわかることで、むしろそつちのほうが非常に労働過重で、現状を見てみれば、そつちのほうをよくするというなら話は聞えそうだが、そういうことさえも、現在の段階では最低の生活が保障されていない。そういう段階にあつて、そういうような特殊的な方法を考えるなんということができないような状態になつておる。そうでしよう、最低の生活が保障されていない。だから最低の生活を先ず保障するための大枠をとるということが、当然これは文相としての私は努力点だと考えるのでありますが、本末転倒じやないかと思うのです。その点如何ですか、この点はつきりさしておいて下さい。努力の焦点が狂うととんでもないピンボケになり、文政は目茶苦茶になる。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答えいたします。大枠の問題、三百四十九円の問題、いろいろこんがらかつおりますが、併しながら国家公務員と比較しまして、いつまでも地方公務員、殊に教員がそれに右へならえということになりますものでございますから、若しこれを号級表というものを国家公務員よりも余計によくしておくということにすれば、枠として余計にとれるということも考えられるのでございますが、これは素人考えでございますが、そういうようなことを考えてああいうふうにやつて主張して来たわけですが、まあとにかく只今のところ文部省で十分検討してくれるはずでございますから、その結果を待ちまして、一つお考えを伺いたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 なお今のに関連して、我々としてはこれは資料を要求しておきたいと思うのですが、大体この小学校、中学校、高等学校の勤務時間、それから実際の職場におけるところのこの勤務の状況、負担、それから精神的な一つの、これは心理学的な研究がありましたら、こういうものに対する資料とか、そういうものについて心理学的な研究があるのかどうか、こういう点について、今の問題はやはり科学的に研究しなければならん問題でありますから、そういう資料が現在あるのでありますか、それからないとすれば、そういうものを努力して作られることは当然なんです。そういう問題について明確に科学的な根拠を示されることを切望したい。事務当局如何ですか。さつきの勤務時間と言つたのは授業時間です。

平野出見文部大臣官房人事課長

○説明員(平野出見君) 只今お話の心理学的な研究にまでお示しするだけの資料が只今は恐らく整つておらないかと思いますけれども、併し更にお示しの点もございますので、資料については一つ整えるようにいたしたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 少くとも今のような資料がない限りはとんでもないことになりますよ。三本建はこれは問題なんで軽々にできない。今までそういうものを分担しておいて教育の流通ができなかつたところに日本の教育の不幸があつたのですよ。それが終戦後においてそれに多くの教員諸君が気が付いて、そういうような一つの障碍を取払う、そうして向上を図る。教育のもつと全体的な関連に立ち、小学校の教員は大学の教育までもよくわかり、大学の教員は小学校の教育までもよくわかる、そういう観点に立たなければ本当の教育はできない。こういうところまで来ておるんです。そういうようなものを軽々に、実にそれは何というか何らかの科学的な調査と研究なしにこれを変えるなんということは、而もさつきのお話では何か変えて見ると新らしいことが動くというので、これは岡野哲学になるんでしようが、これはやはりもつと研究してやつて頂かないと、教育の科学的行政ということはなし得ない。今後の教育行政は生まれない。思い付きの教育改革をやつていたのでは大変なことになりますよ。すでに六三制では前車の覆える例があるのです。見て御覧なさい。なけなしの学校は今日未だにあなたを苦しめておる。こういうことを私は徹底的にこれは科学的に調査されることを切望したいと思います。この点大臣の見解をお聞きしたいと思います。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) いろいろ御高説を伺いました。よく一つ研究しまして、それから又何します。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 非常に苦労をしてここまで来ておるんですから、どうぞ一つ御努力を願いたい。それから今まで大臣が新らしく就任されますれば、大臣の文教政策に対する経綸を一応述べてもらつた。今度はその機会もなかつた。それは政治情勢もあつたんでしようが、今案くともやはりいろいろな問題について、いつか最も早い機会にその経綸を述べて頂きたい。そうして我々は今横たわつているいろいろな基本的な問題について質問したいと思います。この点委員長においても特に取計らつて頂きたい。何だか脇道のほうからずつと入つて来たから問題が発生しまして、その点いろいろな点で基本的な態度について我々ははつきり岡野文相のお考えを聞いていないのであります。余計な時間をとることも大分あると思いますから、そういう措置をとつて頂きたい。如何ですか。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) その点は委員長といたしましても、岡野大臣と打合せいたしまして、さように取計らいたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 それともう一つですが、実は今日我々がこの前矢嶋君と視察しました富士山麓の報告をいたしたいと思いますが、時間の関係上これはあとに廻してもらうことにしますが、この次の機会にこの問題を劈頭取上げて頂きたいと思いますが、如何ですか。説明も我々報告したいと思いますが、矢嶋君、よいでしよう。

矢嶋三義日本社会党(第四控室・左)

○矢嶋三義君 理事打合会でやつたら如何ですか。そういう運営については委員長理事打合会でスケジュールをきめて……。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) それでは委員長理事打合会でやることにいたします。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 この際大臣に一点伺いたいと思います。それは本日の委員会の勢頭に梅津委員から質問がございました例の日教組の中央執行委員諸君が文部省の文部政務次官室に現に座り込みをしておる。この問題に対しての質問について大臣は答弁されて、何とかこの問題は解決する目度が付いたという報告があつたのでございますが、うまく解決されたかどうか、されたといたしましたならば甚だ結構なことでございますが、若しされないとするならば、大臣としてのこれに対する見解をこの際述べて頂きたいと、こう存ずるので、質問をいたします。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) お答え申上げます。先ほど、昼ちよつと過ぎに野溝さんがお見えになりまして、一昨日会いました三代議士の御仲介によりまして、こうこうなつておるのだが、向うから約束の時間に出て来ないという通告があつたということでそのままになつておる。ところが日教組のかたが文部省へ来て直接会えと、こういうお話があつたのでございます。ところが私といたしまして、先ず第一に義務を感じますことは、三人の代議士のおかたが文部政務次官室にわざわざおいでになつて、そうして日教組の取次として、こうくこうだから、こうしないかというお話で、それではこういう条件で午後四時にお目にかかりましよう。それではよかろう。こういうことになつて済んでおるわけであります。その後四時になりまして、今日はやめだと、こういうお話を聞きましたので、どういうわけでやめになつたのかと私は思つたのです。そうしましたら、昨日来直接今までの何は抜きにして、そうして是非会えと、こういうようなお話だそうです。ところが日教組のおかたのほうでそう言われましても、私は男として三人の代議士がわざわざおいでになり、そうして条件をきめたことについて約束ができておる。その約束を一応破られたから、三人の代議士のおかたから一応の御挨拶があるか、若しくは私が聞きに行つてどうなつたのだろうか、こういうことをしなければならんかと、こう思つておりました。いろいろ探させましたが、お三方とも私まだお目にかかつておりません。その間に野溝さんがおいでになつた。いや、あれは私のほうで命令してやらしたことなんだから、お三人のかたのことについてはあなたは気兼ねする必要はない。そうですが、今後その三人のおかたから私自身の仁義を問われても、あなたはそれの防壁に立つて下さるか。十分引受ける。引受けるから私の言うことを聞け、じや、聞きましよう。それで君、十分は少な過ぎるから二十分でよかろう、それ以上会う必要もなかろう、十人は。十人でよろしい。それでは十人、二十分。そういたしますと、お三方に私が約束しました条件と違いますことは、一昨日の四時に会うということが一つ違うということ、それから時間が二十分になつたということ、これを全部野溝さんにお聞かせいたしまして、そうして野溝さんは早速これを解散の手続をし、明日の十二時から一時までの間に二十分とつて会つてやつてくれ、承知しました、こういうことになつておるわけであります。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 そこでですね。突然さようなことをお尋ねしたのでは、又そちらでもお困りであろうと思つて、先ほど私は非公式に調査方を前以て依頼しておいた問題は解決したのでございますか、解決というのは、会う、会わないの問題ではなくて、日教組の中央執行委員会の諸君が政務次官室に座り込んでおるこの事態は解消されたのであるか、こういうことです。

岡野清豪自由党文部大臣

○国務大臣(岡野清豪君) 只今情報によりますればまだ解散をしておりません。

相馬助治日本社会党(第二控室・右)

○相馬助治君 私はこれは労働組合としての教員組合、それから又文部省の主管者である大臣との話合いに代議士が立会つて、どうだこうだということは筋が違うと思うのです。併し実際問題としてその中に立つたかたがあるのですから、それらについて、それについての批判は、批判がましいことは一切申上げませんが、一つ当局においても事態を正確に把握されて、この事態解決のために一層努力あらんことをこの際切に希望しておきます。

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) 速記をとめて……。    〔速記中止〕

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) 速記を始めて……。

梅津錦一日本社会党(第四控室・左)

○梅津錦一君 文部大臣の見解のほうもよくわかりましたし、大体本日の質疑の大半も終つたと思うので、本日はこれで散会することの動議を提出いたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)

若木勝藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(若木勝藏君) それでは本日はこれにて散会いたします。    午後四時一十一分散会

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