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第15回国会参議院1953/03/11

電気通信委員会 第17号

発言数
64 件
登壇者
7 名
会派数
3
開催日
1953/03/11

会議録

新谷寅三郎緑風会

○理事(新谷寅三郎君) これより会議を開きます。放送法第三十七条第二項の規定に基き国会の承認を求めるの件を議題にいたします。前回に引続いて質疑のあるかたは順次御質疑を願います。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 日本放送協会があまねく国民に電波を分けるということは、これはもう申上げるまでもない大きな使命なんで、当委員会においてもこの問題については、各委員よりそれに対する質問なり或いはその方向についての強い要望をされており、日本放送協会とされましても、この計画の冒頭にもそういうことを謳つておられて、その御努力に対しては私ども敬意を表しておるのであります。併しどうも拡充計画というものが、やや何と申しまするか、マンネリズムに陥つているのではないかというふうに私感ぜられる。昨年中継局を五つ殖やされ、又今年も中継局を殖やした。或いは大電力放送というものと小さい放送局とを兼合して考えてもおられるようです。そうして昨年あたりは第一放送で九五・九%になつておる。第二放送で八八・六というふうな数字も現われておるので、大体全国にカバーしておるとも言えるのでありまするけれども、この残つた部分に対して、放送協会としては、三カ年計画を以ておやりになつておるということを聞くのでありまするけれども、相当これをカバーして行くということに対しては金もかかるし、縁の下の力持ち的にもなります。併しそこが日本放送協会で非常に大きな使命なんですから、その点について私は一層熱意を入れられて、計画的な方向で進んで行つてもらいたい気持が非常に強い。いずれのときにかはカバーできるであろうというような漫然たる気持でなしに、いついつかには必ずこれはカバーするのだと、ほかのものを犠牲にしても大きな使命を一日も早く達成するのだという気持を、私は率直に現わし得る計画を聞きたいのであります。それについても又監督官庁側として電波監理局がこれに対してその使命達成のために協力をして行く、両々相待つて行かなければならないのでありまするが、その点についてそれを前提としてお聞きしたいのですが、今までのお話で、放送協会はよく〇・五ミリボルトとおつしやる。併し開設基準によると、放送区域は村落においては 〇・二五乃至〇・二ミリボルトを計算されておる。一体どの程度の強度を持てば、全国に波が行き渡るのだというお考えなのか、そこいらが私には漠としておる。私の知識がないせいかも知れませんが、漠としておる。どこを目当にしてやつておられますか。先ずその一点をお聞きしたい。政府のほうからでもよろしうございますし、協会のほうでもよろしうございます。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。只今お話にもありました通り、日本放送協会は、あまねくラジオが日本国民に達するように一日も早くすることは、その重要な任務であることはお話の通りでございまして、放送協会としても従来その線に向つて努力を尽して来たと私どもも認めておるわけであります。お話にもありましたように、政府としましてもその線に向つていろいろな施策をして来たわけでありますが、現在におきましては、御指摘になりましたように、第一放送においては殆んど全国の世帯数の九八%までは、この放送区域内にカバーしておる状態でございますし、第二放送におきましては九四・五%に達する見込みでございます。只今申上げましたのは、目下御審議を頂いておる二十八年度の事業計画なり、収支予算をお認め願いまして、それを実施いたしますと、今申上げたような数字になるのでございます。この残りの例えば第一放送におきまして、残りの細かい数字を申上げますと、九八・六%になりますので、あとの残りの一・四というものをカバーするためには、実は小さな局を山間僻地のような所に置いていきませんというと、一〇〇%には達しないのでございまして、この残りの一・四%を解決するために、予想以上の経費等が実際は要るのでありますので、これが目下放送協会当局からも、例えば向う五ケ年計画或いは三ケ年計画というようなものを立てて頂きまして、最近における放送局の免許の切替えの時期のチャンネル・プラン等を製作する基礎資料にしたいというので提出を願つておるのでありますが、いずれにいたしましても、これが一〇〇%という数字に持つて行くためには、経費の点或いは期間の点又電波の割当の点からも、相当の実は問題があるのでございまして、いろいろ研究を実は重ねておるのであります。最後に御指摘になりました放送区域というのをどの数値で抑えて行くかというお話でございますが、これはお話にもありましたように都会地、それから村落地域におきまして、周囲の雑音等の関係からいたしまして、最少、一番に少い電界強度といたしまして或る基準値を定めております。この基準値は現在に広く行われておる受信機の特性というものを勿論頭においての数字でございますので、今後日本の一般国民の経済水準等が向上いたしまして、例えばスーパーというようなものが殆んど全国に普及いたします場合にはこの数字が変つて参りますけれども、只今大体高周波一段つきの受信機を標準といたしましておるのでございますが、村落地域では御指摘になつたような数値の電界強度があれば、大体放送区域に入るというふうに考えております。従いまして、どの町、どの村落が放送区域に入るかどうかということは、別途政府のほうで実情を調査いたしまして、どの町或いはどの村落は最底の電界強度としてかくかくであるべしということを告示いたしておりますので、その数値に達しておる所は放送協会、或いは民間放送におきましても同様でございますが、その局の放送の区域内にあるというふうに断定しておるわけであります。その政府の告示いたしております数値に達してないものが相当ありますために、先ほど申上げましたように、我が国の全体の世帯数の或るパーセンテージがその中に入つていないという結果になつておるわけであります。勿論このパーセンテージの上から申上げまして非常に少いパーセンテージではありますが、それからの世帯数が放送が聞えないかというと、それは決してそういうわけではないのでございまして、そういうところでは、先ほど申上げました標準の受信機以上の受信機をお持ちになつておるところもたくさんあると思います。或いは又標準の電界強度をきめます場合に、アンテナの高さ、そういうふうなものも一般に使われておる標準のものを適宜にいたしておりますので、これを高く張るというようなことをいたしますれば、十分放送は聞えておるのが現状でございます。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 放送協会の三カ年計画はどういうふうに進んでおりますか。

岡部重信日本放送協会理事

○参考人(岡部重信君) お答えいたします。昭和二十六年度に三カ年計画を一応策定いたしまして、二十八年度で一応三カ年計画としては終るわけであります。その大筋といたしましては、先ほど御指摘がございましたように、全国あまねく容易に聞けるようにと、特に只今のところでございますと、いわゆる何と申しますか、大都市でなく、地方の小都市にも、郡部のほうでございますが、それで従来毎年度小さな電力の局を五局づついろいろの観点から見まして、最も有効適切な土地を考えまして建設いたし、更に第二の放送のない地域に対しては、大体十局ほど建設いたすことと、それから従来五百ワット程度のものを或いは一キロに増す、電力を増力するというような関係で処置いたしまして、二十六、二十七、二十八と進みましたのですが、今後も只今政府側から御答弁になりましたように、増力という面、それから新設という面で、財政府状態と勘案いたしまして、これを進めて行くというつもりでおります。なお只今私のほうで、先ほどお話の〇・二五ミリボルトでカバーされない地域というものは、二十八年度末におきまして、第一放送において二十四万世帯でございます。概数でございますが、第二放送においては九十二万所帯カバーされない地域があるような実情であります。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 そうしますと、三カ年計画をお立てになつても、それで一応この問題が完成するのだというお見込じやなくて、ただ予算の範囲内で小局を殖やすとか或いは第二放送もない所には十局を置くという、ただ予算上の計画をされたと、こう考えてよろしいのですか。

岡部重信日本放送協会理事

○参考人(岡部重信君) 予算上の計画等の点について、強く或いはお聞きになつたかも知れませんが、この置局の計画にましては、御承知のように受信機の問題もございますし、いろいろない面もございますが、何と言いますか、ざ最終にはどのくらいあればいいかとう一応の計算はいたしている次第でごいます。それに到達するのに従来の三カ年ではまだ到達いたしませんので、なお数カ年を要するわけで、その目標の下に毎年度、できるだけ早くそうしたいと存じますが、財政上の問題もありますので、その到達する期限を短くしたいという考えの下に、各年度割り振つて建設の計画を立てて御審議を願つておるような次第でございます。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 いや実は、私はそれを心配して申上げておるので、勿論そのためにはお話のように中継局の問題、放送電力の問題であるとか、受信機の問題であるとか、更に周波数の問題、いろいろの問題と、これは絡み合つて来る問題なんでして、従つて監督官庁並びに放送協会は、この大きなあまねく電波を国民に与えるという大きな使命に向つて、その態度が一段と熱意を加てもらいたいというのが私の希望なんであります。毎回この委員会で、そえれが使命だからそうやつてるのだ、こうおつしやつても、具体的に、ではいつになつたらばあまねく電波を国民に与えることができるのだという計画は是非持つてもらわなくちやならん。そこでさつきも私は聞いたんで、それは受信機の性能がどうであろうと、大体の見通しというものはつくわけですから、例えば〇・二五なら〇・二五というものを目安にして、そうしてこういうふうにして行けば、何年の後には必ず国民に全部電波を与え得るのだ、少くとも第一放送だけは与え得るのだというふうな点を、とくと御考慮願いたい。そういうような意味から、今度の五月の周波数の割当を再編されることになつておりますが、特にその点を重視されまして、それは勿論民間放送、いわゆる商業放送にどういう波長を与えたらよろしいかというふうなことも一つの問題ではありますが、特に日本放送協会の持つておるこの重大な使命のためにこの方面にどういう波長を当てがつたならば、この使命が果せるのだというふうな点について、特に御考慮をお願いしたい。これが私の質問申上げている趣旨であり、同時に私の希望しているところであります。  それからいま一つの問題は、国際放送の問題です。これはいつも私心配しているのでありますが、政府の予算は、今年は四千八百万円、五千万円くらいのものですね。これは私が申上げるまでもなく、戦争中は特別な状態であつたとは或る意味で言えるかも知れませんが、今日国際放送の非常に重要視され、殊に独立後の日本の状況を世界に知らせ、同時に日本の文化というものの交流を世界とするというものは、この放送よりほかにない。これも放送協会の重要な使命になつておるわけなんです。戦争中にやつておりました程度のことをやれば、数億の金がかかるのじやないかと思うのであります。僅かに五千万円足らずの予算しか政府は支出することができない。最近政府は情報宣伝に対して特別の考慮を払われているような意向も我々聞いておる。そういう際に積極的に日本の文化的な使命として、日本の状況を外国に知らせるという方面の放送協会の使命を達成させることも、政府としては是非とも考えて行かねばならん問題であると思う。まあアメリカのボーイス・オブ・アメリカであるとか或いはソ連の宣伝というふうなものを、我々は真似するのじやないのでありますが、御承知のように、B・B・Cなんかではどのくらいするか、政府も五十億円も出しておるというようなことを聞いておるのです。一日に百時間もやつておる。そういうふうな際に、如何にも日本の国際放送に対する態度が非常に低調である。そこで私はお聞きしたいのですが、政府は日本放送協会が国際放送をするということ、それに期待されておる。と申しますのは、放送法の建前から言えば、日本放送協会が自分の費用を以て国際放送をするということは妨げてはおりません。妨げてはおりませんが、現に昨年は三千万円だつたが、それに対して五千八百万円も国際放送に使つておいでになります。今度の四千八百万円に対して七千八百万円も国際放送にお使いになつておるのですから、そのこと自体は私は悪いとは申しませんが、国際放送の建前と、又日本放送協会の収入というものが国内放送の料金、聴取料から来ておるということは、これはもういうまでもないので、そういうふうな建前から見ましても、日本放送協会の費用を以て国際放送をさせるというようなことは、これは妥当でないことははつきりしている。そこらの点に対しては監督官庁はどういうふうにお考えになつておりますか。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。国際放送を拡充いたすべきだということは、お話の全く通りでございまして、私ども機会あるごとに、国際放送の量的にも或いは質的にも、これの拡充強化を図りたいと念願して参つておるのであります。昨年の二月に初めて実施に移したのでありますが、その前からも当委員会の諸先生方の御尽力を得まして、前々からそういう準備を進めて来たのでありますが、いろいろなことから遅れまして、又当初理想的な規模でスタートはできませんでしたけれども、昨年の二月から実施を始めまして、今日にいたつておるわけでありますが、この国際放送は御承知のように、或る限られた放送用の電波を使わなければいけませんために、一方的に国が、それの方向とか、時間とか電波の面で拡充をできない状態にございます。戦争前は、日本は一日数十時間、外国の方面にいたしましても、二十数カ国に対して海外放送を実施いたしておりまして、このために使用した電波も非常にたくさんでございましたけれども、戦争後、これらの電波が全部凍結されたような恰好になりまして、その後終戦後、各国が海外放送というものにいずれの国も力を注ぎまして、昨年の二月に日本が再スタートをしようというときには、実は残念ながら、日本側として適当な電波を発見することが非常に困難になつて来ておつた向もあります。併しながらこれが一日遅れれば、その困難性がますます増すわけでありますので、そういう点で、不十分ではありましたけれども、昨年の二月にスタートをしたわけであります。従いまして、その経費の点或いは番組の点、使用国語の点につきましても、不十分な点はありましたけれども、一日も早くこの国際放送場裡に日本がスタートするという意味におきまして、電波の面の実績と申しましようか、既得権を確保する意味で、実は昨年の二月に、端的に申上げますと、必ずしも経費の点、その他におきまして準備が万全整わないうちにスタートをしたというてもいいかも存じませんが、そういう状態であつたわけであります。と申しますのは、越えて一作昨年から世界各国で、いわゆる高周波放送会議というものが行われまして、世界各国の国際用の電波の割当の国際会議が開かれて参りました。各国から相当の要求があり、日本といたしましても、新日本にふさわしいような形におきまして、国際放送の割当要求をし、この会議は二回に亘りまして開かれ、日本からもいろいろの形で代表を送りまして、日本の国際放送の確保に努力をいたしたのでありまするが、遺憾ながら、割当て得べき電波の数から言いまして、各国の要求が余りにも厖大でありましたために、結論が得られずに、現情にいたつております。従いまして現在におきましては、やや言葉が妥当でないかも知れませんが、各国の実力で実績を作つて行くと、こういうように向いております。従いまして、国際放送は現在日本といたしましても、放送をしようという国々の電波の状況等を調べ、ほかから混信妨害のないものを現実に当つて探して、これを試みに電波の発射をやつてみる、そうしてそういう混信妨害の苦情等が外国から出ないときは、これを実施に移して行くというような、少し無理な行き方かとも存じますが、そういうことで順次日本の国際放送の地歩を築いて行こう、こういうことで実はいたしている次第でございます。二十八年度において、日本放送協会で実施して頂く国際放送といたしましては、先般御説明申上げましたように、一日十時間十方向に向つて実施して頂く。今年度におきましては、一日五時間五方面において実施して頂いておりますので、約これが倍に拡充するということになるのであります。併しその方向なり時間が倍になりますけれども、その施行する方向は、東南アジアとか、そういうところに相当多いために、設備その他の費用からいたしますと、必ずしも倍額の費用が要らない。内容を詳細に調べました結果、約六割増くらいの費用で、その方面に対する放送を実施して頂けるということになりましたので、政府の交付金としては四千八百万円ということになつているのでございます。なおこの四千八百万円の算定の根拠でございますが、これは一日十時間、十方向に向つて放送をやるために必要なる施設、これは実際は電々公社が日本電信電話公社の設備を活用いたすのでありますが、それらの借料を含んでおります。その上に一日十時間、ニュース及び解説を適当な現地語で行うために、必要な費用等が含まれております。この国際放送は勿論ニュース解説等ばかりでなしに、日本のいろいろな芸能、文化或いは娯楽方面の点の番組も海外に向つて出す必要がございます。併しながらこれらの娯楽と申しましようか、或いはニュース解説以外の番組の編成ということは、非常にむずかしい問題でございまして、それの費用の算定ということも、実は非常にむずかしい点がございます。一方、国際放送の番組でも、日本放送協会の実施しておりますところの一般の放送と同様に、政府は番組に関与しない。直接こういう番組であるべし、こういう番組はいけないとか、こうであるべしというふうには関与しない。国際放送といえども、政府としては必要最小限度の経費は国の交付金として差上げるが、それの番組の編成は、一切放送協会の自主的な編成を期待しているわけであります。そういう観点からいたしまして、勿論政府といたしましては、国際放送に必要であります経費を全額負担するのが一番よいと考えておりますが、一面国の財政状態もございますし、只今申上げましたように、番組そのものの編成が放送協会の自主的なものに委ねております関係上、それの国の交付金の算定根拠というような点でも、多少の、極めて事務的なことを申上げて恐縮でありますけれども、そういうような点の問題もございまして、一応今回も昨年同様に一日十時間の国際放送をやつて頂くのに必要な最低の費用を計算いたしまして、それを政府の交付金といたした次第でございます。先ほど申上げたことを繰返すようで恐縮でございますが、勿論全額負担を政府がするということを、我々としては理想といたしておりますので、今後その方向に向つて努力はいたす考えでございますが、今回の予算はそういうような考え方から成立つておる次第でございます。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 御説明としては承つたのでありまするが、私の聞かんとするところはそうじやないので、要するに国際放送というものに対する政府の認識如何ということなんであります。勿論私は四千八百万円の予算を計上して、七千八百万円の国際放送をやらせること自体も私はどうかと思います。仮に七千八百万円必要ならば、その全額を出すことは、是非やつて行かなければならない。これは今お話の通りであります。ただ番組の内容に対しては、これは自主的にやつてもらう。これは放送法の建前から、又建前もそうですし、これはいわゆる公共放送をすべき日本放送協会の使命なんですから、これはもう全く信頼して然るべきだと思う。従つて自主的に番組が編成されるから、その費用は放送協会が持つてもいいだろうという結論は、私には出て来ない。そこで政府は国際放送というものの内容として、今命令としてはニュース解説だけにされておるようですけれども、私は国際放送はそんなものじやないと思うのです。それはニュース解説というものは最低限度の線かも知れませんけれども、本当の意味は日本のやはり芸術文化を海外に知らせる、海外と交換するというところに大きな使命があるので、その使命を持つ国際放送というものの認識が、結局それは予算に現われてくる。そうしてそれは全額負担すべきであるという意味において、極めて低調であるということを考えておるのでありまして、是非その点に政府は一段と御努力を願いたいと思います。なお放送協会は止むを得ないだろうと私は思うのですけれども、四千八百万円の予算に対して、約三千万円というものを国内の聴取者から得た聴取料で賄つておられる。それ自体がおかしいのじやないかと思うのですけれども、放送局はそれに対してどうお考えになりますか。

古垣鐵郎日本放送協会会長

○参考人(古垣鐵郎君) お答え申上げます。国際放送に対して御指摘の御趣旨、非常にこれは大切なものであつて、熱意を以てやるべきであるという御趣旨は全然私ども放送協会においても、その通りに考えております。殊に先ほどお話がございました英米ソ連を初め諸外国の国際放送に対する力の入れ方、実情等を見ますときに、敗戦後、祖国再建をしなければならない場合に、国際的に我々は非常に努力しなければならない、その面において、NHKといたしまして国際放送にできる限りの力を入れたいという考えを持つておるのであります。これは先日御報告申上げましたときにも、触れたと思うのでありますが、どうしても日本を諸外国に知らせ、そうして同時に日本の経済的或いはその他各方面の再建のために国際放送をするということは非常に必要である。又、放送法によりましてNHKも国際放送をすることが許されております。そういう関係、又他方におきまして、只今御指摘の通り国内の聴取者の受信料から、これを割くということには、いろいろ考慮、遠慮しなければならない点がございます。そういう各条件を勘案いたしまして、そうして二十八年度はこんなような形になつておりまするけれども、国際放送が私どもは考えようによつては、日本国民全体のために必要である。と申しますことは、受信者も、又やはり日本の再建のためにNHKが国際放送に対して、単に精神的とか、労力的という面ばかりでなく、財的にも或る限度の努力を払うということは許されることかとも考えます。又現実に外国の国際放送を日本の国民が聞いているのでありますから、それに対する関係等もございます。そういう考えで、理想としては先ほど来長谷局長も言つておられます通り、又鈴木委員もお述べになりました、例えばイギリスの例にみるように、全額を国家が負担をして頂きたい。而もその全額というものは、非常に小規模な性格ではなくて、もつと理想に近寄つた規模における国際放送のその全額を国がお出し願いたいという考えを持つておりますけれども、いろいろな事情もありまして、NHKといたしましては、いろいろな条件を勘案しつつ、併し放送法でも許されておりますし、又国際放送に或る限度の出費をするということは、これは許されることであり、大所高所からみて必要であるという見解に立つて、今後も一層その方面に力を入れて参りたいと思つております。ちなみに只今この国際放送をしております事項は、ニュースと解説のほかに、講演を放送しておりますが、それから音楽、演芸、それに実況といつたような、国の姿を現わす意味で実況といつたようなものも放送いたしておりまして、ニユース及び解説の全番組において占める割合は大体五〇%、その余りが五〇%となつております。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 ちよつとくどいようですが、長谷局長の番組の編成に対しては、放送協会の自治に任すのだから、そういう費用は放送協会は持つてもよろしいのだというお考えなんでございますか。その点です。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) 私が御説明申上げましたのは、少し言葉が足りなかつたと思うのでありますが、決して任せてあるから、もう政府がみないと、こういうわけではありませんので、番組の編成がNHKの自主的な編成に任してありまするので、例えば政府が交付金を行います場合に、番組を或ものに想定をしまして、費用を計算をして出すわけでありますが、勿論一日十時間の放送をやるということは、十分政府の交付金をカバーいたしておりまするが、その中に考えておりますところの番組は、ニユース解説ということは、これは当然考えておりますけれども、そのほかの番組といたしましては、実際に協会がお考えになり、或いは放送協会が実施される番組そのものよりは、ずつと程度の低いものしか考えられない。或いは番組を考えるというと語弊がありますが、この交付金がこういう番組を考えて、そういうものに基礎をおいての番組での交付金であるから、こういう番組をしなければいかんという工合に、協会に対して交付金を通じて番組面への圧迫と申しましようか、コントロールがされてはいけないという考え方から、協会に自主的に任してあるから、政府が見ないという考方ではなしに、算定根拠といたしましては、例えば音楽とか芸術とか実況とかということを一々頭において費用を組んではいないという意味でございます。従いまして、本来は先ほど申上げましたように、全額交付金としてまあ助成金の意味も兼ねて行きまするならば、番組の内容の如何を問わず、全額ということになると思いますが、政府の命令によつて行なつて、それの費用を国が交付金のような形で保証をするという恰好なものでございますので、いろいろ研究の結果、実はこういうような形に一応はなつておるわけでありますが、決して私どももこれの形で満足しておるわけではありませんので、将来とも研究をし努力をして行きたいと思つております。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 御説明としてわかりましたが、どうか政府においても国際放送の持つ使命というものを十分お考えになつて、特に今お話のように、現在は電波の割当もきまつておらないような国際情勢の下においては、実力で行かなければならんという点も合せて考えてみますると、そういう技術的な面からみても、この際既得権を持つておくということは非常に重要なことのようにも見受けられます。ニユースとか、ニユース解説というような意味でとどまつておらないで、芸術文化を示す最もいい手段なのですから、その点について格段の一つ御配慮をお願いいたします。そこが日本放送協会という公共企業体の持つ使命なんですから、これは誰がやるわけじやないので、政府とか公共企業体とかいうふうな割切つた考えでなしに、政府の一機関として、政府というか、国の一機関として、日本放送協会をして行わしめるのだというふうな考え方に持つて行つてもらう。  その次に今一つお聞きしたいのは、まだはつきり文部省のほうに聞いておりませんし、予算の内容を検討しておりませんが、新聞でみますると、文部省が一億数千万円の予算をとつて、放送所ですか、放送協会とか何か作つて、それで教育放送をするのだというふうなことを新聞で曾て見ましたが、文部省の予算は削られたのでしよう。削られて現在では何か千数百万円の金が民間放送を利用して、その教育放送をするというふうな予算になつておるようなんですけれども、これなんかに対する考え方が、私は政府の考え方がよくわからない。日本放送協会というものは公共放送として、勿論、その中には教育放送というものは大きな地位を占めておると思うのです。勿論文部省も教育を司さどる国の機関として、理窟としてはわかるのですけれども、同じ国の税金をとつて、又放送協会は聴取料といつても、或る意味においては、私は税金のように考えてもいいと思う。又そう認識しなければ日本放送協会というものは考えられないと思う。そういうときに、政府は自分の教育というものは自分が放送局を作つて、そうしてそれに対して教育放送をするのだ。一方日本放送協会は一生懸命になつて教育放送をやるのだ、これではどうも日本放送協会というものに対する考え方なり、又更に放送を利用してと申すか、放送を非常に精能的に見て、これを教育の手段に使うというようなことに対しては、やり方がどうもちぐはぐになつておる。これらに対して、電波行政省として、監督官庁として、日本放送協会を監督するという立場ですが、そういうふうな意味で、どういうふうにお考えになつておりますか。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。只今お話の文部省の関係の予算、その他につきましては、私どももまだ正式な何を受けておりませんので、詳細を調査しておりませんが、教育放送ということについて、曾て文部省のほうから連絡があつたことはございません。それで私どもといたしましては、現在日本放送協会におきまして相当教育放送或いは学校放送或いは青少年の教育とか、そういういわゆる教育的な番組が相当ございますので、そういうものの内容なり、或いはそういうものの時間等の拡充によりまして、文部省の意向が十分に満足できる途が見出されるかも知らんと存じまして、放送協会のほうにも御連絡をし、文部省にもお話をして、当事者の間でお話合をたびたびして頂いておるのであります。まだそのお話合が最後的にきまつてはいないかと存じますが、そういう話合ができまして、どうしても放送協会だけによつて、文部省が意図する、又文部省の考えておることが、国として或いは一般国民として重要なことであり、妥当なものでありまして、放送協会の放送だけで満足できないものが残りますならば、電波管理上可能でありますならば、そういうものも考えて見ましよう。併し第一番目に現在のやり得る範囲で解決ができたかどうかということを御研究願いたいということになつて、今日にいたつておるわけであります。一応申上げておきます。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 これに対して放送協会はどういうにお考えになりますか。

古垣鐵郎日本放送協会会長

○参考人(古垣鐵郎君) この問題は今まで文部省側とNHK側と多少の連絡がありましたけれども、何らまだ公式の交渉というものはない状態であります。文部省で最近視聴覚教育課というようなものをお設けになりまして、放送とか映画とかいうような強力な学習機関に深い関心をお寄せになるということは、誠に喜ばしいことであると思います。併しそういうものに深い関心を寄せられるということと、みずからの手で放送を行うということとは区別して考えられて然るべきであると思つております。現在教育的な放送或いは映画が少いという理由で、文部省みずからが、この放送をやるべきであるというような考えに対しましては、私どもは疑念を持つのであります。それは国家権力とマスコミユニユケーシヨンが直接結付まして、いわゆる新教育の各自の自発力を尊ぶ精神を再び無視するというような危険があり、一種の思想強制になる虞れすら多分にあるのではないかと考えますので、この点については十分御考慮を求めたいと私どもは考えております。従いまして、商業放送の時間を文部省がお買いになつて、教育放送をするというような場合に、具体的に双方の間でどのような約束になるのか存じませんが、考えられる点が若干あると私どもは考えております。それは第一に文部省が内容を編成して、電波にのせることだけを商業放送局に任せるのかどうか。第二には商業放送局が編成権を有して自主的にやられるといたしましても、いわゆるスポンサー格に文部省がなられる場合に、その文部省の意向に商業放送局が抑えられることがないかどうか。この点は十分に考慮すべき点であると思いますが、それらの問題の以前に、考えなければならないことは、第一に何故文部省が商業放送の時間を買わなければならないかということ、第二にはNHKが公共放送として教育に十分力を注ぎ、多くの教育番組を編成しておるのに、どの点が足りないのかどうか、その点を指摘して頂きたいと思つております。この計画の動機が、もつと十分に文部省のほうから一般に正々堂々と説明される必要があると私ども思つておりますが、そういうところまでまだいたつておりません。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 私は特に政府、郵政省お願いしいたことは、まだこの話は恐くそう具体的にどこまで行くかわかにないにいたしましても、そういうふらな意見が文部省の中にあるというこらとは、これは私事実だと思います。そうこでこの放送法というものが、いわゆる放送の自由ということを建前にしてできておる。そうして今の日本放送協会というものは、そういうふうな建前の一環としてできたものですね。そういうような場合に、勿論今のお話のように文部省が視聴覚教育というものに努力するということはこれはいいのです。併しその放送自体を政府がやるということならば、これは教育放送の国営ということになれば、電波法の精神に反するのではないか。よつて電波法を管理されておる郵政省としては、そういうふうな点を特に御考慮願つて、今後この趣旨に悖らないように措置を講じてやつて頂きたい。これが私の希望でございます。大きな点についての質問はこれで打切りますが、あとで細い点をお聞きいたします。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 今の文部省の教育放送というやつですね、これは何ですか、全国の放送網でやるという気持ですか。例えば東京都内だけでやる文部省の放送ですか、どういう計画ですか。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。文部省の今国会の御承認を願つております予算の中に、この方面にどんな内容でどのくらい盛られておりますか、私承知いたしておりませんが、到底全国的なものをやり得るような額ではないと存じております。又一方これと関連があると思われるような短波による放送の申請書が郵政省に出ております。これは教育だけでなしに経済関係のニュースの取扱とか、その他一般の民間放送と同じような経営内容を持ちますが、持に教育関係のものに重点をおくというような計画だけは出ておりますけれども、私どもといたしましては目下いろいろな観点から審査中でございますので、そういうものが許可の対象になるかどうかというような点につきましては、まだ申上げるところまでいたつていない状態であります。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 今の一つの官庁が、殊に放送内容と非常に密接な関係のある文部省が、この教育に関しての放送を自主的なものを組んでやるということは、今の放送法、それから公共放送というものがあつて、全国のネット・ワーク・プランというものがあるわけですね。そういう建前に率いて、そういう官庁が而も教育的な放送といいますが、そういうことをするならば、NHKの放送がすでに申しました使命はそこにある。非常にそれは文部省としてNHKのプログラムの編成については干渉はできない。思うような教育的な放送にできない。そうなれば私はむしろ民間商業放送を利用し得る面がある。これは政府の放送性格からみれば非常に穏当でないと思う。但し地方自治体の教育委員会なり或いはその他の教育の団体が或る地域に限つて、例えば東京とか大阪とかいう所に限つて特殊な教育放送をやりたい。これは周波の許す限りにおいてやるべきじやないか。殊にテレビジヨンの問題を考えると、必ずこういう問題は起きてくる。現にワシントン辺りであすこの市の文化委員会と教育委員会がテレビの放送を財政上の関係でまだ実現しておりませんけれども、そういうことですから、教育放送の場合でも政府がやるということは、これは非常な異例といいますか邪道だと思います。ですからこういう問題については電波監理の所管省としての郵政省は、こういう方針に対しては飽くまでも反対するという立場を明瞭にしなくちやいけないと思うので、私は希望として申上げておきます。  もう一つさつきの国際放送に関連してですが、先ほども電波局長の御説明を聞いたわけですが、この国際放送というものは、殊に戦後は相当性格が変つて来ておる。御承知のように、今度の第二次の世界大戦後においての国際情勢の特性は、これはもうイデオロギーの思想戦なんです、それが更に心理戦争といいますか、冷い戦争といわれる一つの心理戦争だと思う。日本は成るほど条約、協定において自由国家群に入つた。そうして将来この国際放送というものは、従来のただ日本の文化を外国に知らしめる、国際親善を増す、これは勿論そういう性質は基本的な一つの性格であると思いますけれども、併しアメリカのヴオイス・オヴ・アメリカ或いはイギリスにつきましても、或いは東南アジア諸国につきましてもこれは或る一つの何といいますか一貫した政策があると思う。だから日本の国際放送も少くとも戦争中は極端な場合であつて、この国際放送というものは一つの戦争目的を持つた放送であつた。飽くまで国際親善を増進する放送であるという建前は変えないにしても、少くとも国家としてこの国際放送に対しての建前は戦前とはよほど違うのじやないか。そういう意味から来れば、郵政省が若し国際放送に対する従来のような考えを持つていると、ただこの一部を助成金として与えて、大部分は国内の放送の聴取者のほうからとつた聴取料から支出するというようなことになつてくると、これは将来の国際放送の政府の政策からいえば非常に何といいますか、国際放送に対する理解が足りないのじやないかとこう思うのです。ですから僅か八千万円足らずのもので一日十時間、十方向の放送をやる。又独立の最初の第二年度において一日十時間十方向というと、これは或る意味においては、一つの大きな進歩といえるかも知れない。併し今の国際情勢からいわゆる今のイデオロギーの戦争といいますか、そういう場面において日本は何も積極的にイデオロギー戦に参加するというのじやなくても、少くとも今までの国際放送よりも無関心にしてはいけない、もつと積極的にやるべきだと思う。  そこでNHKにお伺いしたいのですが、大体現予算においてどのくらいの国際放送予算をお立てになつたのか、この政府でお出しになつたどのくらいの金額を見積るかという額の原案があればちよつと知らせて頂きたい。

岡部重信日本放送協会理事

○参考人(岡部重信君) 総額におきましてぎりぎりの線といたしましては、政府のほうへ資料といたしまして一億一千万円の資料を提供いたしました。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 その一億一千万円というものの内容はどうなんですか。十方向一日十時間という観念ですか。

岡部重信日本放送協会理事

○参考人(岡部重信君) さようでございます。それでどうしてそう違うかといいますと、外国語の使い方の問題でございますが、それが主なものでございます。それとたしかニユース、ニユース解説以外に音楽、演芸というようなものを入れたという、その外国語の何といいますか、外国語の使い方の問題と、演芸、音楽を入れようというのが主な相違点になるわけでございます。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 そうすると、今ここに出されておる七千九百万円弱のもので十方向一日十時間ということになりますと、この内容は今からおやりになる内容です。プログラムのさつき会長からニユース並びにニユース解説が五〇%ということを言つておられましたが、その程度のものとして使用語は何カ国語でおやりになるか。それから十時間を昼、夜、どういうふうに区分されるのか、これは海外放送向の地域の何がありましようが、どのくらいの割合でおやりになるのか。それがわかれば一つお知らせ願いたい。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) 只今の御質問はこれは政府の命令によりましてNHKが実施するわけでございますので、その命令の内容に亘る点のように思います。最初に政府から御参考までにお答え申上げたいと思います。実はこの国語につきましては放送協会のほうから算定拠根の点につきまして使用国語の点に言及されたのでありますが、私どもといたしましても、できるだけ現地語でその方面に対する放送を行いたいと、こういうふうに考えまして、併し実際にその効果ということを考えますと、例えば印度とか、フィリピンとか、東南アジアにおきましてはいろいろなそちらに言葉を使われておりまして、どれを取つてもいろいろ問題があるというようなこともございますので、実際にその国語をどういうふうに使うかということは放送協会のほうでいろいろ考えて頂きまして、最後的にきめようと思つておりまするので、一応私どもとして考えておりますのは、十カ国語程度は考慮に入れております。一方この費用におきまして、先ほど申上げましたように政府といたしまして、政府からお願いをする放送の時間、方面、それからそれの内容における国語の使用というようなことを考えまして、最少限度必要な経費を一応盛つたのが交付金の四千八百万円という数字に現われまして、勿論政府のいろいろな考え方が実際の放送協会の行われる場合と多少違う点がありますので、このような形になつて来ておるものと存じております。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 そうすると今年度のこの予算でおやりになる国際放送は何カ国語ですか。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) 只今の御質問に対してお答え申上げます。政府の四千八百万円の交付金の算定の際に参照いたしましたのは十四カ国語を算定根拠にいたしております。併しこの十四カ国語の一日の使用時間等は具体的に放送協会とお打合の上で時間、プログラムの編成の割合等を考えた上にきまつて参りますので、一様に一日十時間を十四等分をして、それらの国語を使うわけでは決してないわけでございますので、又その十四カ国と申しましても、その言葉はニユースとか或る限られた時間だけに使つて、そのほかのときは別な国語になるというようなこともあり得るわけでありまして、今申上げたように一様にそれらは使われるわけではありませんが、十四カ国語を一応使うということを想定いたしまして予算を算定してあります。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 これはNHKにお聞きしますが、今政府当局が言われるように大体この予算でもつて十四カ国語を按分してやられると、これは今の八千万円足らずの予算で果して企画性を持つた国際放送ができるかどうか、この点どうですか、自信がありますか。

岡部重信日本放送協会理事

○参考人(岡部重信君) 予算の算定の点につきましは、政府委員から只今言われましたが、実際にこれをやりますに当りましては、十四カ国語というようなものは、経費の関係上殆んどまあ不可能だろうと考えております。それでできるだけ相手の国語を採用するというつもりで政府側と只今折衝をいたしておる段階でございます。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 ちよつとおかしいですね。今長谷局長のいわれることと、NHKが了解しておることと非常な喰い違いがあるのではないかと思います。少くともそういうことを政府から指示されて、八千万円足らずの金でできないならできないと、これはNHKが公共放送として責任を持つたことを言わなければいかんと思う。足らなければ国会としてこれに対する善処する方法も考えなければならない。ですから実際自信を以てやるとすれば、十四カ語を行えばこれは相当のスタッフを持たなくちやできないことです。ただニユースの言葉が違うだけというような、それじや国際放送は意味をなさないと思います。又将来先ほど申上げたような、国際放送の民主化は今のような政府の態度ではできないんじやないか。ですからそういう政府の前のそれを反駁するようなことは言えないという立場はわかりますけれども、併し実際の現情の責任者とのてはこうあるべしだという、これしかできませんとい了ことは、はつきり言つてもらわなければ将来というものに対する、我々の見通しがつかないのです。ですから何ら遠慮はいらないと思います。参考人からはつきりおつしやつていいと思います。

古垣鐵郎日本放送協会会長

○参考人(古垣鐵郎君) 今岡部理事のお答えにちよつと補足いたします。この外国語をどういう言葉を使つてやるのが一番いいか、それからどういう言葉を使うことが必要であるかというようなこと等につきましても検討いたして参りまして、政府として十四カ国語についての又政府の立場からの査定があつたわけでございまして、これを実施する上にどういうふうにしてこの外国語を使つて行くか、単に外国語を使う時間、種類ばかりでなくて、言葉の数、それからどういう言葉をどの方面に使うのが一番効果的であるかというようなこともこれは実施上の問題として考えております。最初日本語と英語だけで国際放送をいたしましたときから考えて、その五つの方向における現地語採用の如何ということも考えて、そのときも十カ国語近くのものを考えには入れておりましたけれども、窮極に実施いたします上にはやはり先ほどもお話がありましたけれども、戦後の新らしい国際情勢に新らしい日本が先ずスタートする場合には、日本語だけでして、その補助語というような考えで英語を考えた。そうして聞くほうで希望があり、必要が起るのを待つて出るほうがいいというような考えで極端に外国語の使用を制限したわけです。その考え方もそれはいけなかつたということはないので、ただこちらから現地の受けるほうの人がこの言葉を使つているからといつて、その言葉をやつても果して聞く人がその言葉だけでわかる人かどうか、或いはその土地にほかの言葉を聞くような人がいるというようないろいろな政治的、社会的な関係もありまして、実際に使用する場合には、必ずしも十四カ国語まで使わなようなことも考えております。この算定はそういうようにできておりますけれども、私どもが実施いたします上においては、どういうふうにやつて行つたほうがいいか、数、時間、種類等についてもまだ当局にお願いしておる段階でございます。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 これは長谷長官にもう一遍確めたいのですが、御承知のように吉田内閣、殊に緒方官房長官が就任されてから、ああいう情報機関を一つ設ける、これはいわゆる外国の情報を受入れる極めて消極的な意味でパッシヴな情報機関というのは聞いておる。これを裏を返せば、ヴオイス・オヴ・アメリカのような単独の独立した機関を以てやる、今の緒方官房長官の企画が若し実現すれば、これをもつと延せれば結局ヴオイス・オヴ・アメリカのような現在のNHKの国際放送より独立したそういうようなものを作る必要が起きるかも知れない。そういつたような大体可能性を仮定として甚だ質問としてはおかしいかも知れませんが、先ほど申上げたようなこの国際放送の変質です、第二次世界大戦後の各国の国際放送の変質、いわゆるイデオロギーの戦争の中におけるところの国際放送、今さつき局長のおつしやつたところでは、国際放送に関する番組はあくまでも自主性を持たせる、これが現行法によつてそういうふうにすべきだと思いますが、こういうふうに言われたのですが、私は今の現行放送法からみても、国際放送に関しての番組は、前の戦争中のような軍部の一方的な非常な作意的なプログラムを編成するという意味ではありませんが、少くとも今のニユースの解説それから時事解説、こういうものに対しての或る一つのイデオロギーといいますか、今日の冷い戦争の中に入つて当然主権国家としてやるべきものはもう意識、無意識にかかわらず大体みなとにかく現在の情勢じやないかと思うのです。そういうことになりますと、今のように、電波局長のいわれるように、国際放送に関しての番組は、飽くまでも委託されておる日本放送協会の自主性に任すのだ、そういう御意思だろうと思いますが、私はそれでいいかどうかという問題、この疑問が一つ。従つて今のような考えがあればこそ今度の政府の出す助成金としても、NHKがやろうとする一億一千万円に対してこれほど僅かしか助成金を与えないというところに、私は国際放送に対する政府の認識が少し足りないのじやないかと思うのです。この点についてのお考えを、現行の放送法からみて国際放送の番組のそれは主体的な自主性は放送局に持たせる。併しそれは干渉するという意味ではなくして、意見くらい述べて国際放送に対して外交的にも、或いは今後の国際情勢に自由国家群としての日本の威力くらいは示すことができるのではないかと思うのです。現行法はどういう意味で解釈しておるかということをお聞きしておきたい。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。お話の通り国際放送を行います場合に、番組がどのような一系統から編成されて放送されるかということは、御承知のように国際放送の効果そのものにも響いて行きまして、非常にこれは重要、且つ微妙な問題だと思うのでございます。私どもも国際放送の効果ということにつきましては、実際に実施されておるNHKのほうで得られるいろいろな情報を通じまして、或いは外務省を通じての情報なり成果なりによりましていろいろ研究いたしておりますが、こういう実は切なる話もあるのでございます。海外放送というのは、とかくその国が外国に向つての単に芸術文化等の紹介であり、自国の姿の紹介ということよりも一歩出るというと、とかく外国の聴取者はこれを毛嫌いしてしまうというような微妙な点もございます。従いまして国家が直接海外放送をやつておるというところよりも、公共企業体的なものが、つまり間接的な機関が海外放送を実施しておるほうがどうも成績がいいようであると言われている向もあるのでございます。こういう点等も考えまして、又先ほど来お話に出ましたように、現行の放送法におきまして、番組の自由は放送協会の一つの使命と共に認められておりますので、海外放送の場合にも政府から番組の編成につきまして細かい指示なり命令ということは行わないで、自主的に放送協会にやつて頂くほうが責任の上からいいましても、はつきりいたしまして非常にいいのではないかと、こういう工合に実は考えております。一方お話のように国際放送は国際的にも非常に重要なものでありますから、その番組の編成に慎重を期すべきことは正しくお話の通りでございまして、そういう観点から放送協会におきましては、特に国際放送のための審議会を設けて番組の編成の方針、その他いろいろ海外放送の実施の細目にわたつてもそれらの審議会に諮られて、実施されておるような状態でありまして、そういう直接的ではございませんけれども、間接的なことによりましてお話のような目的も達しておるのではなかろうかと考えておる次第でございます。  なお予算の点でございますが、今申上げたようなことにも関連をいたしまして、只今御審議を願つておるような数字になつているのでございますが、先ほど申上げましたように、一応政府としてこの交付金の算定をいたします場合に、根拠といたしましては、特に東南地域における、例えばヒンズー語とかそういうようなものも、場合によつては使用することもあるということで十四カ国語を算定の上に取上げております。併し実際には毎日そのようなことはインドに向かつても一カ国語でなしに、二つも三つも使わなければならない。同じことを同じように繰返すかというようなことも実際の放送の効果上からも研究いたさなければなりませんので、先ほど申上げましたように、十四カ国語を取上げてはおりますけれども、一様に毎日これを使うということはないのでございまして、この使い方等につきましてはNHK或いは海外からいろいろ得られました情報なり事情なりの調査結果に基いて、実際における国語の使用等の具案をきめて、行きたいと考えております。従いましてそういう点からいたしまして、政府の算定いたしました交付金とNHKの交付金との間には、主として番組の経費の上でそういう差が出て参ります。使用いたします機械類の使用料その他は全く政府として実際のものをそのまま認めておるのでありますが、番組の編成費で実は先ほど来お話も出ましたような差異が出た次第でございます。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 それともう一つ、今の放送番組の自主的な決定権というものに関連して公共放送の場合は、今のように極く具体的にプログラムの編成権は自由である。民間放送の商業放送の場合と比して、これは又放送法の趣旨に従つて、その放送の番組は飽くまで恥公共福祉というものを中心としてやらなければならない、公正にやらなくちやならん、これは今まではやつておると思うのです。ところが商業放送で今たしか文化放送協会だつたと思うのですが、総評議会辺りに向つて放送しているわけです。これは今とやかくいうわけではありませんが、そういうふうなことはエア・タイムを売れば自由にできる。そして理論からすれば、例えば共産党であるとか、或いはフアツシヨの右翼的な団体であるとか、或いはエア・タイムを買えば勝手な放送をしていいのか、これは郵政省だけの管轄権としては余りにも広いかも知れませんが、こういうようなことの見通し、それは飽くまでも日本としてはそういう商業放送に関しての対価を払つて、エア・タイムを買つてやることにおいては自由だと、その民間放送のプログラムにとつては、民間放送業者にとつては全く自由的にやり得るのだ、こういうふうに解釈していいのかどうか。政府としてもそういうことに対するポリシーというのはまだはつきりしていないのです、その点を。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。先ほど来番組の編成の自由ということがいろいろ御質疑の中に出たのでありますが、この番組の編成の自由ということにつきましても、勿論社会通念からいたしましての規制が当然あるわけでございますし、放送法におきましても明らかに公安を害しないこと、それから政治的に公平であること、報道は事実を曲げないこと又意見が対立しておる問題について放送される場合には、できるだけ多くの角度からの論点を明らかにすることというようなことが要求されております。今申上げました四点は民間放送に対しましてもそれを要求せられておるのでございます。従いまして若しもこういうことに違反するようなことがありましたならば、その民間放送を実施しておる者の責任になると存じます。私どもといたしましては、例えばAという民間放送を行なつておる者がBという者に時間を売りまして、そのBという者の行なつた放送が、こういう事項に反しておる場合に誰の責任であるかということになりますれば、これは飽くまでもAであると思います。結局放送を行うということの認可を得ておる民間放送の事業者Aという者は、すべてその自分の放送局から放送される番組に対しての責任を全部持つているわけでありますから、たまたまBなる人に時間を貸して行わせた放送の内容につきましてもそのAが責任を持つのは当然である、こういうふうに私は考えます。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 これは私質問がありますが、梶井総裁できれば郵政大臣においで願つた上で、これは長谷局長でもいいのですけれども、もつと政治的な問題に関連しておりますので、郵政大臣並びに梶井電々公社総裁が見えたときに質問したいと思うので今日はこれで打切ります。    〔理事新谷寅三郎君退席、理事山田節男君委員長席に着く〕

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 先ほどの国際放送との関係について長谷局長にもう一遍確かめておくのですが、結局どうにか十四カ国語が何カ国語になるか知らんが、併し方針としては十四カ国語というものを基礎にして、例えば十方向一日十時間の国際放送をやる費用としてここに掲げてある約四千八百万円の豊用を交付するのが、この放送法による命令によつて国際放送をさせるのであるから番組の編成内容についてはNHKのほうと多少意見は違うけれども、これでやれるんだというような結論のように私は聞いたのですが、NHKの答弁とは多少違つた印象を受けたのですが、ここに書いてあります一日十時間十方向、使用国語は多少のゆとりがあるにしても適切な国際放送をこの金額でやり得る、この点については確言できますか。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) 先ほど来申上げますように、政府といたしましては、一日十時間、十方向に向つての海外放送を最低限度にやるのには、政府の交付金の四千八百万円でやれると存じます。併しそれが最低限度でありますので、十分海外の人にアツピールするような番組の放送を実施するためには、その四千八百万円では足りないので、放送協会の予算で只今御審議願つておるような教字にしたいというのが放送協会の計画でございまして、私どもも無理のないところだと思いまして、同じ政府からの違つた教字をお認め願うような形になりまして、やや矛盾しない点もないとは限りませんが、政府の交付金はどこまでも実施する最低限の金であります。協会はそれに多少聴取者に十分とまで行かなくとも、聞いてもらえるのにふさわしいような番組の編成をするには、これだけのプラス・アルフアが必要だという数字の場合でございます。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 そこでさつきお答えになり、山田委員が質問されたことに関連するのですけれども、政府の予算としては最低限だということは、結局最低限のやり得ることだろうと思いますが、併しNHKの話を聞くと、その最低限の線の引き方が非常にむずかしいからNHKも何も余計なことをやるということではないだろうと思う。適切な国際放送の最低限の費用としてはこれだけ要るということになるだろうと思う。結局政府の言つておられるのは、最低限とかいろいろな言葉を使われるけれども実際経費が足りないのだ。足りないからNHKから或る部分を負担させるということにしかならないのじやないかと私は思うのです。それから放送法の建前からいうと、これはやはり政府が命令をしてやらせるのだから、その費用は当然国が負うべきだということになるのですが、それはあなたを責めてもしようがないから、今度大臣が来たときにもう一遍質問しますが、今後もこういうことでやられますと、命令を受けた場合十分な費用には足らないから、やはりNHKの本来の経費を或る程度出さなければいかんというような放送法の意図しないような方向で運用されることになると思うのです。これは大臣にもよく言つておいて下さい。この次にもう一遍根本的な今後の方針として伺いたいと思います。  それから次にお伺いするのは、今日あなたのほうから国会提出資料というのでこういう資料を頂きました。これについていろいろお伺いたいことがあるのですが、極く簡略に申上げますと、先年大阪等で大電力の放送局をお作りになる際に政府側も、NHKのほうからもこういうふうな大電力の施設ができれば、周辺の小局というものは廃止されるであろう、そういう方針であるという趣旨の説明があつたのです。これは或る程度速記録に載つておりますが、今度できておる案又これに関するいろいろな説明を伺いますと、これはまあ大阪周辺の小局の問題が主たる問題になるように思いますけれども、政府の結論はこの意見書に付いておるように、大体やはりそういうことも妥当であろうというような結論を下しておられるように思うのですが、これは非常な方針の変化だと私は思いますが。と申しますのは、ここにいろいろの資料を頂いておるところでも明らかでありますけれども、一方から言うと電波の割当の問題なんです。もう一方から言いますと、NHKという公益企業体の経営という面に非常に関連のある問題なんです。一体NHKがあまねく全国民に電波を聞かせるのだというような趣旨は、これは大電力であろうが、小電力であろうが聞ければいいだろうと思うのです。今度はそれに加えて大電力も聞けるが、やはりローカルの小電力のステーシヨンの放送も併せて聞かせなければならないのだというふうに転換されたように思うのです。これも前に委員会で申上げた通りなんで、その点はここに一応御答弁のようなことが書いてあります。この第三に書いてある方針は私も全然同意見なんです。これについては私少しも問題にしないのですが、日本の全体の地域的な要件を考えても、周波数の割合から見ましてもここに抽象的に書いてある事柄は私も同意見なんですが、ところが問題はそうじやないのですね。そこに或る地域はどうしても大電力の放送も入らないし、どうしても困るという所には勿論小さなステーシヨンをこしらえてやつて、それから丁度エアー・ポケットになつた或る地域をカバーしてやるという方法をとることが建前上必要だと思うのです。併し今のはそうでなしに、大電力で十分カバーできるが、そのほかの地域にローカルの放送をやつてそれを聞かせるために各地に小局を設けて行くのだと、こういう趣旨においておやりになつておるのですね。そうすると、今後は希望があれば各県別にそういうステーシヨンをお作りになる御方針であるかということが第一、それからそういうもののために、一日平均いたしますと、何ページ目ですか、四枚目の裏にありますが、一日平均してローカル放送の時間が何時間、その中で自局で編成をされる、いわゆる中継をしないで自局で編成されるものが大体二時間半程度、こういうローカル放送をもう少し拡充しようというお考えでございましようが、そのためにやはり番組を編成しこれをプロデユースする人員が必要だと思う。地方ニユースを集めようと思うならば、県下の各地にやはり放送記者を配置するとか、新聞社と特約をしてニユースをすぐに入れてもらうような契約をして行くとか、各地においてそういつた取材の手配をしなければならない。そこまでのことは放送法の建前から出て来なければいけない。放送法の建前は、あまねく全国の国民ということとこの問題とどういうふうに関連さして考えておられるかということが第二です。その二つの点について長谷君からこれは率直にはつきり御返事を頂きたい。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。只今の御質問の点は、相関連するように思いますので、場合によりましては第一と第二とはつきり分けてお答え申上げる代りに一括申上げるようなことになるかと思いますが、この点を御了承願いたいと思います。お話の通り我が国の放送局の置き方につきましては、電波の点それから日本の地勢の点から申しまして、全国一様に聞けるようにするというためには、いろいろ案はございますけれども、結局今申上げたような事情から折衷案をとらざるを得ないのが実情でございます。そのうちで大電力は単に日本の国内をカバーするという点からして考えますならば、関東平野とか或いは近畿とか、北九州とか、北海道というような、比較的平野の多い所でやつたほうが効果的であります。又そういう場所でも余り海に近い所では電波の大半を海に捨ててしまうというようなことにもなりますので、置局上においては相当考えなければなりません。従いまして大電力だけで全国をカバーするということは実はできないのでありまして、先ほど申上げましたように、折衷案で行かざるを得ないのが実際でございます。又一方この大電力は外国からの同じようなラジオ放送の入つて来るのを防ぐというと語弊がありますが、余り外国の放送が容易に来ないように自国の放送でこれをマスクしてしまうという考え方も場合によつてはとらざるを得ないのであります。併し電波は御案内のように国際的な問題で、いつも今日始めたいから明日から始めようというわけにも行きませんので、既得権を確保しておかなければなりません。そういう点から見まして、日本でも必要最小限度の大電力放送は、単に国内をカバーして行くという観点からばかりでなしに、外国との電波防衛という言葉を使うと語弊があるかも存じませんが、そういう観点からも大電力の施設が要るわけでございます。そういう点から考えまして総合的に考えて行くわけでございますが、一方日本放送協会の番組の編成上からは、国のあまねく放送局を設けて行く上からは、あまねく日本国全体にカバーする、普及するようにということを求められておりますが、番組の編成におきましては如何に公衆の要望を満たすかということと、その手段としては定期的に世論調査を行つてその世論調査に従つて番組の編成をやつて行くということを期待されております。ところが最近だんだんいわゆる地方の自治制が強化された結果だと存じますが、地方ではローカル性の高い放送を聞きたいという要望が随分高まつて参りました。これは単にそういう地方自治制の組織や何かのことばかりじやなしに、たまたま放送におきまして、放送法によつて民間放送が新たにできたために、今まで比較的全国的な放送だけで、勿論地方のローカル放送も含まれておりましたけれども、従来のNHKよりは一層ローカル性の強い民間放送等も出て来た向きもありますので、そういう点の刺激もあるだろうと思うのでありますが、地方のNHKの放送局でもできるだけローカル番組が組めるようにしてほしいという要求が随分殖えて参つたのであります。従いましてNHKの二十七年度の予算におきまして、全国的に行き渡るような施設をする一方、特に番組におきましてはローカル性の高い、いわゆる地域番組を組めるようにということで、予算なり事業計画が進められておりますが、来年度におきましても勿論只今お話のありましたように、全国をカバーするという線に向つての置局計画や増力計画等はいたしますが、番組等におきましては特にローカルの番組の強化ということも世論に副つて強化して行きたいという、こういう形になつております。ところが先ほどお話の出ましたように、曾つて特に大阪の放送局を増力いたす場合でありましたが、その当時は今申上げたような事柄がそう具体的に出ておらなかつた時代の計画でございまして、たしか記憶に間違いがございませんければ、二十六年度の事業計画として二十五年の暮に御審議を願つておる際に、政府或いは放送協会からそういうような点を申上げたと思います。その当時ははつきりそれらの局を廃止するとまでは申上げてはなかつたのではないかと思いますが、只今議事録等を持つておりませんのではつきり記憶いたしておりませんが、そういうことの廃止等も考え得る。放送協会の経営上の合理化から主として大電力ということの点を主に御説明申上げたのだと思うのでありますが、実はその当時御案内のように占領当時でございましたので、電波防衛と申しましようか、国外との電波面での関係等もあらわに申上げかねた点もあるかと思いますが、もつぱら放送協会の経営上の問題から、大阪の放送局の増力問題の合理化点を申上げたのであります。その後先ほど来申上げましたような事柄から、必ずしも放送局の開設の根本基準の条項によりまして、一律に三分の二の番組がローカル的なもので、他局と違うのでなければその存続を認めないという、この三分の二という割合等につきましては再検討をする必要があるやに考えられまして、目下政府といたしましては、これの再検討の線に向つて検討を進めておるのであります。と申しますのは、これらの局において具体的に申上げますと、大阪の周辺の京都とか、徳島、岡山とかそういうような局におきまして、果してどんなに経費をかけても三分の二だけのローカル・プログラムが組めるかというような問題は、相当の費用をかけますと、現行の聴取料の問題にも響いて行くわけでありますし、これは単に大阪の近所だけであつて、たまたまこういう問題に触れたからそういうふうにそういう局だけが特別の処置をされて、ほかの地方局は従来と何ら変らない形にしておくということも、いろいろ全般的な考慮を払う場合に問題になります。いろいろ実は問題があるわけでありますので実情をよく調査いたしまして、実際にそういうような問題になつた局を存置するか否かは決定をして行きたい、こういうように考えております。先ほどお話の出ました県別放送というものを、そんならば今後皆やつて行くのか、こういうお話でございましたが、これは只今も申上げましたように、放送局の全国的にカバーするという使命と、今申上げましたような聴取者の要望というものとの兼ね合いをいろいろ考えまして、現実に当つて行きたい。私どももそういう観点から見て行きたいと思うのでありますが、従つて結論的に申上げますと、必ずしも県別に置いて行くことを必要としないのではないかと私は思います。これらの問題につきましては、抽象的にはいろいろ御了解を願うように御説明をできない点も多々あるように思います。先ほど御言及になられましたように、この五月末でいよいよ放送局の免許の期限が切れまして、再免許、或いは再編成の時期に至りますので、この際に私どもといたしましては、全国的なラジオ放送のチャンネル・プランを作りまして、これも適当な交渉もいたしまして、いろいろ各方面の意見を参照した上で最後的な決定をいたしまして、これによつて日本放送局並びに民間放送も含めましての個々の放送局の許可、つまり存置するか否か、或いは新しい放送局の新設を認めて行くかどうかをきめて行きたいと思います。抽象的に申上げますと、いろいろ県別放送というような問題につきましても、どこの県はできてどこの県はできないというようなことを具体的にその個々に亘つて御説明をし、情を申上げるということが、つまり先ほど申上げましたチャンネル・プランによつて御説明を申上げるほうが、抽象的に申上げるよりも御了解が行くのではないかと思つて実は考えております。そういうような方向に向つて準備を進めておる次第でございます。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 大体抽象論は私もここに書いてあることについては申上げておるように異存はないのですが、具体的の問題に当てはめた場合に、先ほど申上げましたように非常に問題が起つて来て、方針が非常に変つたのではないかという印象を与えるものですからお話しておるのです。結論的にほんの私見を申上げれば、放送法に書いてある少くとも電燈線の問題が根本だと思いますけれども、併しまだ今日放送が聞けない地域が相当残つておる。これは仮に電燈が行つた場合にそこに小さなステーシヨンでもないとどうしても電波が入らないというふうな所があれば、これは放送協会の使命としてどうしてもそういう所には優先的に小さな局でも置いて行かざるを得ないのではないか、それが放送法を作つたときの狙いであつたかと思うのであります。電波も窮屈だということであればどこを最優先的にとり上げるかということ、そういう所をとり上げる。経費面から言つてもなかなか番組の編成だとか或いは技術の改善だとかいうことで、経費は非常に放送協会としても要るわけです。そういう場合に更に今日世論調査の結果何%かの指示があれば、そこにはやはり各府県別にステーシヨンを置いて行くのが一つのNHKの置局の方針なのだということを言われるならば、私は多少異議があると思う。そういうところまでも言つておら  ないで具体的に考慮すると言われるならば、その結果を待つて更に私は質問をすることにしてもいいのですが、要するに日本放送協会の本来の使命を忘れないように監督官庁としては十分の配意をすべきだと私は考えますから、その点念を入れてあなたに申上げておきます。  それからここに書いてあるこの書類を拝見いたしますと、予算総則にはこの前の十五国会の昨年の暮でしたか、補正予算をお出しになつたときに、各委員からラジオとテレビジヨンとの経費を余り流用しないようにという御発言もあつたかと思います。私は必ずしも私個人の考えではこれは固執すべきじやないと考えております。この調書によると研究費だけがラジオの収入でテレビジヨンの研究も賄うということになつておりますが、そのほかにはそういう費目はないのですが、予算総則から見ると、原則としては流用しないというのが説明的な規定なのか、或いはここにラジオの収入、テレビジヨンの収入と書いてありますが、ここに挙げられたものは流用しちやいかんというものか、或いは内容的には或る程度ここにそういつた研究費のごときものが相当入つているのかどうか。厳格にいうなら例えばスタジオを使うというような問題についても、これは使用料として何%かの経費を持つとかいうふうなことになると思うが、なぜそれでは一体予算総則にこういうような四条の二項のごとき規定を特筆大書されるのかよく私はわからない。その点についてこれはどちらからでも結構ですから御説明願いたい。  それから序でにもう一つ伺いますが、駐留軍相手の放送ですが、これは占領当時と同じように現在も継続して行われておりますが、行政協定に基くいろいろな協定によつてきまつておると思うのですが、これについては、例えば駐留軍と交渉されて、今の日本人の持つておる受信機というのはまだ悪い受信機が多い。そうすれば余り片寄つた所に民間放送なんかが電波をもらいましても非常に聞けない面が相当ある。それから駐留軍に今貸しているこういう電波を日本のほうで使つて、駐留軍のほうは恐らく並四の受信機を持つておる人は一人もないと思います。もう少し言えば不便な電波でも周波数でも差支えないのじやないか。その点について何らかの交渉をされたのか。ただあなたたちで以て従来のものをそのまま使わしておるのか。今後そういう点を指摘された場合に、あなたがたが駐留軍方面と交渉して、一つの電波でも日本の国民に有効に利用させる意味で、今の駐留軍の持つておる電波というものについての変更を交渉される御用意があるのかどうか、そのことを併せてお答え願います。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答えいたします。最初に、先ほど御説明申上げたことに対しまして、新谷委員から重ねての御意見と御注意を頂きましたが、私どももお説のように放送協会は先ず全国にあまねく電波が行届いてラジオを享受できるということを先ず最初の目的とされまして、而もそれは有効に無駄のない計画によつて行われるということを考えるべきでありますし、協会の経営委員を初め理事のかたがたもそういう観点から置局の計画なり、運営の方針を考えておられると存じております。先ほど申上げましたように、地方の放送に相当最近力を入れて来ているということは、一つは番組面でありまして、必ずしも地方の県別に放送局を置いて行くというような方針ということではなしに、勿論具体的にはそういうふうになり得る場合もあり得ると思いますが、地方の番組というものを高く買つて行くという点でございますので、先ほども申上げたことを繰返すようになりますが、念のために申上げ又なお御趣旨の点をよく聞きまして善処して行きたいと思います。先ほど申上げましたように、具体的なチャンネル・プランによりまして御了解を願うように図つて行きたいと思います。  順序が逆になりまするが、最後にお話になりました駐留軍の使つておる電波の問題でございますが、これも御趣旨のように相当考慮してもらいたい希望を持つておる点もございますので、相当前から関係者としばしば交渉を繰返しておりまして、日本側としての強い要望を伝えております。駐留軍の放送はいろいろな事情から必ずしも私どもの望む通りにはならない点もございますし、又電波の割当の点は、御案内のようにその電波が電力とその土地と三者一緒になつて国際的な協定が結ばれてそれが登録されておりますので、これの場所を変える場合も或いは電力を変える場合も一々外国とのクリアランスをとる必要がございますので、そういう点もいろいろな点もございますので、必ずしも全部のけてしまうというところまで行きませんが、目下多少でも日本側の有利な方向に進んでおりますので、それらの点も先ほど申上げましたチャンネル・プランによつて御覧願う時期が来ると存じております。  最後に先ほどお話の出ました今回の予算の予算総則の問題でございますが、この予算総則におきまして、第四条の第二項に謳つてありますのは、この予算書の中でのこの数字の間での彼此流用は禁止するということでございます。御指摘になりましたようにスタジオとか或いはその幹部要員とか、従来ラジオ放送の面として協会で用意をされており、或いはそういう経費の中で賄われております施設とか、或いは運営費その他がテレビジヨンのほうにも活用されておるのが相当あるわけでありますけれども、それは一応このテレビジヨン・プロパーという予算の中からは外してございますので、その点には言及してないわけでございます。ただこの予算の項目の中で、特に研究費のことを言及いたしましたのは、テレビジヨンといたしまして研究費のほうに相当の金額をさくだけの余裕は到底出て来ておりませんので、特にその点を謳つているわけでありますが、これはテレビジヨンはしばしば当委員会におきましても御審議、御研究願いましたように相当送るほうでも、受けるほうでも、技術的な研究課題はたくさん残つております。それを一体日本放送協会がそういういろいろ研究課題としてたくさんの問題があるが、テレビジヨンの研究に対してどう考えておるかということの一端を現わす意味におきましても言及しておいたほうがいいだろうというようなことから、放送協会の当局もそういうことでここに特にその点を謳われ、私どももその点を妥当と考えて、只今お手許へ差上げておるような現わし方になつておるわけでございます。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 それで、予算の立て方についてはいろいろな行き方がありましようが、私は二つあると思うのです。今のテレビジヨンとラジオと並べた場合にどこまでも特別会計で行つたほうがいいということであれば、こういう問題についてもつと明瞭にすべきです。又共通経費があると思うのですね。共通経費というようなもので実施面でもう少し明らかにすべき点があるだろうと思うのです。ただここに四条二項へ入れて、如何にも分離しておるかの印象を与えるが、大部分の経費というものは、大部分というと語弊がありますが、相当大きな経費が実はラジオの聴取料収入から出されておるということになるのですね。ですからこれはそういうふうな立て方をされるか、或いはその点は或る程度は止むを得ないものだから予算の科目の流用については一般原則によつて、四条二項のごときものは余りこれを特筆大書して謳わなくともいいのじやないか。その考えは二つありますが、これはここで強いて問題にしようとは存じませんが、次の予算編成までにそういう立て方をもう少し観念的に整理していずれかに明白にされたらいいかと思うのであります。それから私まだほかにありますが…。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 私も実はその問題で質問しようと思つていたのですが、重複しますからこの際関連してお聞きしたい。私は今新谷委員の言われたように、別にこの規定は形式的に二つに分けたからこれは流用できないということは了解がつくのです。同時に、この技術研究費はラジオのほうに入つておる。ところでわからなくなるのは、ほかのほうは、例えば給与にしろ、放送費にしろ、業務費にしろ、これはもうすでにこれをお立てになつたときにそのパーセンテージをみて、ここに書上げてあるのじやないかと私は思つたのです。そうじやないでしようか。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。只今お話に出ましたように、このテレビジヨンとラジオの経費を明確になるように分けるべしということは、いろいろ国会のほうのご意見もございましたし、又我々政府の中でもいろいろ、検討の結果やはり特別会計というところまで行かなくても、経理は分けるべきであるということで、いろいろその分け方、計上の仕方等につきまして再三いろいろな案を研究いたしました結果、実はお手許で只今御審議願つているような結論に達したのでありまして、こういう形にいたしたのでございます。いたしたのでございますが、先ほど申上げましたように従来のNHKの持つております施設というものが相当テレビジヨンのほうに活用されております。これはいわば運営費のほうではないのでございまして、そのためにテレビジヨンのほうの資本支出が相当節減され、それが延いては運営費に響いて参りますけれども、その大部分が施設費でございます。従いましてテレビジヨンのほうに当然計上すべき成る程度の管理費とか共通費は入れてございます。テレビジヨンのほうに入れてございますけれども、この事業経費も殆んど大部分を借入金で行かざるを得ない。テレビジヨンの現状からいたしまして、相当多額の経費を必要とする研究費が必ずしもテレビジヨンと実はラジオと画然と線を切れない部分もございます。例えば真空管とか、或いはテレビジヨンにいたしましても音響の面がございますし、超短波の中継というようなことになりますと、これは大部分はテレビジヨンに活用されますが、一般のほうにもその技術面においては共通する面もございますので、テレビジヨンに関する研究は将来十分にテレビジヨンの運営がいわゆる黒字になりまして、研究費も相当負担できるようになるまでは一応ラジオのほうに全額入れておこう、こういうことでございますので、ややほかのものと特別に扱つてここに摘出したような恰好になつておりますけれども只今申上げたような、経理はこういうことになつたのであります。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 端的に申しますと、テレビジヨンとラジオとをお分けになつた以上は、いわゆるテレビジヨンの中の給与の中には、一例をとれば会長の俸給の何パーセントかがこの給与の中に入つているのじやないですか、そうでないとこれを二つにお分けになつた理由がわからない。だから技術研究費だけがここに抜いてあることがおかしいので、当然その面も技術研究費の中に入れなければならん。それをこつちに入つているからどうもこの分け方がわからない。これは二つにお分けになつた以上は、厳格な意味の特別会計になつて、貸借をはつきりするというような意味の特別会計でないにしても、こういう立て方をされた以上は、そういうふうにしないと何が何やらさつぱりわからない。そこで技術研究費だけがぽつんとこつちに来て、これはラジオに入れたんだというと、考え方がわからない。

岡部重信日本放送協会理事

○参考人(岡部重信君) 只今一例として給与のお話がございましたが、もつぱらテレビジヨンに従事する職員の給与は全部テレビジヨンのほうへ入れるのでございます。尤も今お話があつたように会長の給与のときは何分の幾つ、そういうようなことはいたしておらんわけです。もつぱらテレビジヨンに従事するものはこれに入れてございます。それから研究費については先ほど長谷局長から御答弁なさつたような観点でラジオのほうに入つておる次第でございます。  なお、くどいようですが、先ほど国際放送について政府の御答弁と私のと食い違いがあるというお話がございましたが、最低限度でやるというのにはもうそれはいろいろあるでしようが、これは政府のお話の通りでありまして、私ただちよつと誤解したかも知れませんが、国語の問題が出まして十四カ国語を毎日やれるかというような、その方法はあると思いますが、毎日十四カ国語でやるということは困難じやないかというふうに申上げたのでございまして、仮に仮定の問題で恐縮ですが、仮に二カ月おきに言葉を変えて行くという方法ならば十四カ国語というものも可能であると存じます。

鈴木恭一自由党

○鈴木恭一君 くどいようですが、これは確認の意味でお聞きするのですが、そうしますとここのラジオとテレビジヨンとの収支予算は形式的にはできておるが、共通費はラジオのほうに入つておるんだと、こう理解してよろしうございますか。

岡部重信日本放送協会理事

○参考人(岡部重信君) 研究費につきましては、先ほど申上げた通りでございますが、そのほかの部分については、今お話しの意味の共通というようなところですか、例えばテレビジヨンのスタジオの修理とかいうような問題とか、そういうものは全部テレビジヨンのほうに入れておるのでありまして、そうその共通部面という面がそう広いものではないのでございまして、相当厳格に分けて算出しているような次第でございます。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 その点についてはこれは細かく入りますと、いろいろな問題が起つてくると思うのですがね。今の役員の給与とか、テレビジヨンのほうでも何とか部長まですつかり揃えておられるわけはないと思うのです。僕はこれはその分の給与は、ラジオのほうで賄つておられる。それから建物でもそれは今の改装費なんかは出しておられるかも知れませんが、テレビジヨンのほうは……。序しもともとの建物はこれはそのラジオのほうの部に入つておるでしよう。すると減価償却をするにしたつて、勿論そこに問題が起つて来るわけです。そういう点を考えると、やはり予算の立て方としては、こういうようにあいまいなことじやいけないと思うのです。私は併し個人として、そういつたのは、テレビジヨンの発達段階において余りやかましいことを言つて、ラジオのほうの収入は一銭も使つちやいかんなんてことを言うのは無理だ。だからできる範囲で、相当の部分はラジオのほうから援助してやつたほうがいいだろうという考えは持つておるのですが、一面四条二項のような規定を置かれてみると、何とか別にするほうかいい、或いは内容が一緒になつていて、そのへんはわからないということは言えるのです。だから次の機会でもいいです、別に予算の内容についてどうこうということじやなくて、予算の……、建物の問題ですから、その関連をもう少し整理をされて、いずれかに割切つてもらいたいと私はそう思うのですが、その点は私の意見として申上げておきます。  それから長谷君にもう一つ申上げておきますが、あなたの御説明の中に、チャンネル・フランということをおつしやつた。成るほど技術的に見るとそれは非常に結構なことでございます。それが先ず大前提になるということは私もわかります。私が申上げておる意味は、チャンネル・プランという問題というのは、勿論その大きな要素でありますが、そのほかには日本放送協会という、こういうような公共的な事業体がやる事業の形として、つまり経営内容にまで入つて行つて、経営の形態として、そういうような地域別の各府県別の放送局を置くことがいいのかどうかということを……、置けるか置けないかというのじやないのです。置くのがいいのかどうかいうことを事業の形態としてもお考えになる必要がある。これは単に、チャンネル・プランの問題とは離れてですよ、別個の要素としてもそういうことは考えられないと思う。僅か数時間の時間のために非常に大きな経費を出して、そうしてローカル放送が欲しいからという輿論に応えるために、各府県別に希望があれば置いて行くというようなことになると、これはとても経費がかかつて堪えられない。そういうことはできつこないので、チャンネル・プランから言つても私はできるはずはないと思います。又経理の面から言つてもできるはずはないと思います。要するにそういうことを言われても、中途半端なことになるだろう。ですから協会の事業の形としてあなたの方がそういう方針をきめられるのなら、そういう将来の問題も考慮して、そして一つの基本的な線を引いてお考えになる必要がある。当面の問題じやないということだけを更に附加えて申上げておきます。  それからもう一つ日本放送協会のかたに伺いたいのですが、伺うというよりもこれは注文なんですがね。この前にも私は減価償却の問題についてもう少し考慮をされないと、別にその収入といつては聴取料しかないのですから、特にテレビジヨン、その他こういう放送施設の技術がどんどん進んで行く時代においては、大変な迷惑を一般にかけますから、減価償却というものは、普通の場合ならば二十年であつても、こういう段階ではそれを十五年に縮めるということにして、健全な経営をして頂きたいということを注文したのですが、それにもかかわらずここにいずれも七五%に標準をおいておられて、予算の収支の均衡を図るためと言われるのだが、そうなりますと、もつとあらゆる他の費目を当つてみて、この残りの二五%というものを出すことがどうしてもできないのかというようなことも言わなきやならないのですが、これを七五%にどうしても具体的に二十八年度予算において押えなきやならないという、この特別の理由を承わりたい。又私の申上げておるような減価償却というものは、そう考慮しなくても、機械は三十年だといつても実際は二十五年保つのだから、少しぐらい減価償却というものを軽く考えても、実際やつて行けるのだという反対の御意見があるのなら、その点もどうかということを伺つておきたいのです。

岡部重信日本放送協会理事

○参考人(岡部重信君) 前国会でしたか、の御意見で、私どもも御尤もと存じまして、この減価償却については、成るほどこの予算におきましては七五%にとどめまして、御期待に副い得なかつたいうことについて、できるだけ私どもとじても減価償却を十分して行きたいという考えの下にしておりますが、いろいろの財政上の点から七五%にとめざるを得なかつた次第でございますが、それからそこの第七条におきまして、収入が予算額に比して増加いたしましたときには、減価償却費の補填ということが……、に充てることができるというように、今年度からこの減価償却への補填ということを昨年度の総則に挿入いたしまして、そうしてできるだけ減価償却をして行きたいという精神を現わしたような次第でございます。なお、定率法をとつておりますのですから、定額法と比較してどうということはこれは申上げられないことと存じますが、御参考までに申上げますと、定額法でやりますと二億九千二百万円ほどでございまして、まあ七五%で算出したよりも低い額であるというようにはなつております。

新谷寅三郎緑風会

○新谷寅三郎君 この程度でやめますが、この七条のごときは、この前に御注意申上げたので多分お入れになつたのだと思います。でこれは入れることは結構なんですが、併しこれはやはりいわば不確定な事実から収入を期待されるのですから、幾らこれは殖えるなんて言つたつて、これは極く微々たるものだと思うのです、これが殖えたところで……。併し全体の経理の上で、要するに日本放送協会が、先ほど来問題になつておりますような、例えばローカル放送もどんどんやつて行くのだというようなことをやつていると、ますますこういつた肝腎のやらなきやならん、全国的にやる、全国民に対してやらなきやならん標準放送のごときも、等閑視されて行くような傾向に自然に陥つて行くのじやないか。財政的にですよ。或いはそのために特別に聴取料を上げて行くというような問題も又起つて来るだろう。ということならば、先ずどちらが優先かと言うと、目には見えないけれども、この減価償却のごときは、今日の段階では私はもつとあなた方が重大視されて、そしてその技術の進歩に劣らないような設備を放送協会もなさつて行くというのが私は筋だと思うので、この点は私、意見になりますけれども、今後に対しても強い私の希望を申上げておきます。

尾崎行輝緑風会

○尾崎行輝君 さつき新谷委員からの御質問のうちに関連したことですが、この周波数の関係のことでありますが、我々実際にラジオを聞くのに非常な不自由を感じているのです。先ず私どもの聞きたいのは駐留軍などは一向聞きたくない。第一を聞き、それから第二、ラジオ東京、文化というようなものを聞きたい。これはどこの家庭でもそうだろうと思う。ところが先ず第一に合せて、たしか第二にするときにいきなり駐留軍の大きなのががつと来て、うるさいなと思いながら第二に廻す。或いはラジオ東京を聞こうと思うと、よほど遠くに廻さなければならん。そこで文化あたりを探すにはよほど厄介です。ほかのものがごたごた入つてくる。例えて見ますと、先ず玄関を入つて行くと第一が坐つていて、奥座敷に駐留軍がどさんとかまえていて、その前を素通りして行つてごたごた言つて、この間に何か言つて、ようやくこつちの聞きたい民間放送になる。廻すだけでも非常に面倒です。この手数をかけるということだけでなしに、如何にも電波の配置が不合理だと思います。聴取者に対して、あなたがたにどういう理由がおありになるのか。なぜあんな馬鹿げた電波の配置をなさつたのか。その原因は国際的な規約に因しているのか、或いは駐留軍に遠慮してああいうふうに気を廻して、第一はこつちの隅だし、殊にあとでできたラジオ東京なんか右のほうに寄つてしまつている。駐留軍のために遠慮したのか、或いはNHKが非常にいいところを取つて、非常に将来何かするためにあれだけのスペースを取つておられるのか、何かあるだろうと思う。その原因を第一に伺いたい。そして若しその原因がもつと合理的なものであれば承服いたしますが、今のようなのであれば、これは早速電波の再編成をして頂いて、そして第一、第二、ラジオ東京、文化とずつと順に通して聞けるようにして頂ければ、どれだけ聴取者のためになるかも知れん。如何にも不合理な点を直して頂きたいと思うのですが、それを一つその原因と、それからそういうふうに直すことが非常に困難であるかどうかということを承わつておきたい。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。御案内のようにラジオの電波の割当は、受信機の関係を確かに考えなければいけないので、同じ土地にありますラジオの電波は、或る適当な間隔がありませんとその間の分離ができません。従いまして、或るところに、東京なら東京で聞える放送の電波を一カ所にみんな集中してしまうと、どれもこれも混信して聞えないことになりますので、或る程度間隔を持たすようにいたしております。    〔理事山田節男君退席、理事新谷寅三郎君委員長席に着く〕 そういたしますと、できるだけ多くのラジオ放送局が東京地域でできるようにしますのには、受信機の端から端まば一番適当な間隔で配置するということになります。従いましてどうしても一番はずれのところにある放送を聞いておりまして、又反対のはずれにある放送を聞こうといたしますと、一々ダイヤルを片方の端から片方の端に廻して頂かなければならんことになるのでありますが、これは単に日本ばかりでもなしに、たくさんの放送局があるときに、それを選択して聞くというときには止むを得ない措置ではないかと思います。尤も欧米等で進歩した受信機によりましては、プッシュ・ボタンになつておりまして、その電波の配置の工合はどうであろうと、自分の聞きたいと思う商標、商標と申しますか、しるしのついているボタンを押せばその放送が入つてくるというような施設もございますが、日本で普通行われておりますのは、お話に出ましたようにダイヤルを廻して行く結果、いろいろ電波の端と端、或いは配列の順序等が確かにお話のような問題になるのでございます。これは今までその電波を使つて来ておりました長い歴史、いわゆる既得権、という言葉を使つては語弊がございますが、そういうもの等もありまして、例えば五百九十キロサイクルはNHKの東京の第一放送ということになつて、これが長いこと国民にも、聴取者にも親しまれておりますし、又最近の受信機によりますと、厳に数字でその電波の表示をいたしませんで、ここはNHKの第一放送、その隣りはFENという工合に、放送局の名前で表示しておつて、先ほどのボタンの例ではありませんが、その名前に合せれば、数字その他にこだわらなくても放送をキャッチできるような受信機もたくさんできている。そういうことを考えますと、濫りに電波の配置替えをやるということも、聴取者に迷惑を及ぼすこと等もあり得るのであります。そういう点も考えまして、実は先ほども申上げましたように、この五月の三十一日の切り替え時期を目途といたしまして、特に駐留軍の関係の放送時につきましては再検討を特に要求をいたしておりますので、そういうものも一緒に考えまして、できるだけ聴取者に不便のない、又放送をする側のいろいろな要望等も十分に考えまして、できるだけの方図を床しまして、御要難に副うような、新たな周波数の割当計画案を持ちたい、こういうことで実は準備を進めております。それが先ほど申上げました、放送のチャンネル・プランと申上げたのはその件なんでございますが、そのような準備を進めたいと思つて進めておりますような次第でございます。

尾崎行輝緑風会

○尾崎行輝君 今の長谷局長ので大体了承いたしましたが、希望といたしては、今の駐留軍の……、例えば左から第一と始まつたならば、極く右の端のほうに寄つてしまつて、真中のところのいいところと言いますか、とにかく我々が廻すのに都合のいい……、もうよく聴きたいものがすぐ……、第一を聴き、ラジオ東京なんかも聴きたいのですが、一般家庭ではこれはさまつておるのです。そこが便利に行くように、一つ是非チャンネル・プランですか……をやつて頂きたい。聴取者の側から代表してお願いいたしておきます。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 このさつきの新谷、鈴木両委員の質問に関連してですが、大体この二十八年度NHKの予算一を、郵政大臣はこれを承認しておるのですね。で承認しておりますが、この間の請求によつて今日出された資料に基くと、この大電力周辺局の再免許について問題になつておる。又大阪地区の近辺の五つですか、五つの放送局の開設基準に抵触しないように、即ち三分の二以上の違つたプログラムを作るということに対しての運営費、建設費というものが、ここに示されておる資料によると、五億三千四百万円余になつているわけです。それから若しこの開設基準に抵触して、放送局をこれを廃止する、単なる加入業務だけをやるということにするというと、この予算が一億二千六百有余万円と減額するわけです。この八十数億の予算に対して郵政大臣は、これに対して承認を与えて意見書をつけて、こつちへ、国会へ出しているわけです。すると先ほど来のこの電波局長の御説明によると、結局このチャンネルのチャンネル・プランというようなことを今言つておられるが、この予算では、NHKの明年度の予算をこの国会が承認するかしないかという問題は、この大電力周辺の再免許、即ち従来の地区の別の放送を認めるかどうかという、これが非常に大きな問題だと思います。で、さつきこれはちよつと私大臣がつけておるこの意見書を見ますと、この日本放送協会が全国あまねく受信できるように放送することは、協会の目的としている放送法の趣旨に照して妥当な方針であると考えると言つていますが、その次で、地区別の放送の充実については云々と、でこれについては「周波数、空中線電力等技術的見地から見て、その実施方法に関しては考慮の要があるものと思われる。」こういうようなことが謳われておるわけですが、すでにもう五月に再免許ということについてこの問題がどうなるかということをきめなければならんのですが、大臣がこの予算を承認しておるということは、やはり従来の地域別の放送を認めておる。こういうようにならないと、この予算を承認するかしないかということの論議は非常に困るわけです。これは私大臣にも質問をしたいと思うのですが、電波局長としてはこの予算案をここに出したということは、五月以降においてもこの今年度の予算内においてこの業務の、事業の計画として、この従来の地域別の放送は認めるという建前で出されておると思うのですが、それに違いないですか。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) 只今引用されました郵政大臣の意見書にございますように、政府といたしましても地域別放送の充実を図り、放送協会のとろうとしておる方針は大体妥当ではないかと私は認めております。ただそのために、地域別放送の充実を図るために放送施設を新設したり、拡充したりすることにいては周波数の問題、その他の点から考慮を要するけれども、その地域別の放送、つまり番組の面等の点につきまして拡充して行くといとうこは、若しも要望がそうでありますならばこれは当然そういう方向をとつてもいいわけでありますから、その方向としては我々も妥当と見ておるわけでありますけれども、それならば具体的に府県別に放送局を個々に作つて行くのか。こういうことでありますならば、それは別な観点から十分やはり考慮する必要があるということを実は申しておるわけであります。その点が一緒に書いてございますので御了承願えなかつたかと思いますが、考え方としてはそういう考え方からこの意見書が出ておるのであります。  なお、大阪周辺の数局の問題につきましては、私どもといたしましてはこの本年二十八年度のNHKの予算なり、事業計画の審議いたしておりますときには、放送協会として番組面のやり方等からこの規則の線に沿うことによつて存続できる途もありますし、若しも必要とするならば、若しもそういうことが妥当でありますならば、規則の改正その他についても研究をしてみようという考えもありまして、いずれにしましてもこれらの局の存置ということについての強い要望その他もございますので、一応予算といたしましては従来の通りの予算というものを一応妥当とみたわけであります。それには先ほど申上げましたように、意見書にもございますように、地域別放送というものの重要性を相当考えたのでありまして、而も京都、岡山、徳島のように大阪近くにありまして問題になりました放送局は、いずれも長い歴史を持つたその土地の放送局でありまして、それの廃止ということは新設の場合と違いまして相当考慮しなければならない点もございますので、一応政府といたしましてはそれらのものも存続したと仮定されたこの予算を一応妥当とみたわけであります。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 その一応妥当とみたから、こういう意見書を出したというわけですが、これはもう我々に対しても例えば民間放送、商業放送業者がやはりこの問題についての意見を出して来ているわけです。私の特に不安に感ずることは、これは現在の郵政省における電波監理局並びに電波監理審議会はこれは非常に公平だろうと思います。併し前の電波監理委員会によつてテレビジヨンの標準方式免許について必ずしも国会の意思に副つていないと私は思うのです。併しながらもうあつものにこりてなますを吹くというわけではありませんが、すでにこういう予算を国会が承認をしておいて五月以降においてこの問題が再び起きて来て、そうして東京と大阪の大電力周辺地の中のどれかをやはり整理しなければならんということになれば、そういうことになると、これは我々今日この予算を承認したことに対して意味をなさない。国会の権威においてこれを承認する以上は、先ほどからあなたのおつしやるようにこの周辺のものはすでに古い歴史と伝統を持つておるのであるから、万一現在の放送局開設のこの基準の規則をたとえ改正しても現存通りにしたい、こういうふうに私は言われておるように思うのでが、これはこの予算案に盛られておる事業計画、又放送法の趣旨から言つて、又我々のところに来ている陳情、或いは輿論から見て現状通りにして置いてもらいたい。再び曾つての電波監理委員会のテレビジヨンの標準方式の決定なり、或いは仮免許の場合においてああいつたような国会の総意とは申しませんけれども、有力な国会の意思を無視してやるということは、私は万々ないと思いますけれども、この点はやはり十分我々審議する委員に一つの保障を与えてもらわないとこの予算を審議する、承認する意味がなくなると思うのです。これは私は電波監理局長なり或いは大臣からこれは一つはつきりと確認しておいてもらいたいと思う。若し局長が大臣に代つてできればこの点を一つ確認をしておいてもらいたいと思うのですが如何ですか。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) お答え申上げます。一応予算としましては、只今御説明を申上げましたように、その内容に盛られておるこの予算の範囲内で協会が二十八年度の事業をやつて行くということについて、政府として妥当と認めたのでございますが、個々の放送局を設置したり、或いはそれを拡充いたしましたりすることにつきましては、別途電波法によつてこれの政府の認許可を得て実施する、従いまして放送協会当局の準備の仕方、或いは計画の如何によりまして、法令との関係上問題がなければその局の新設なり拡充なりが行えるわけでありますが、それらとの問題がありますならば、この予算の実行面において時期その他のずれが出て来ることもあり得ると私は存じております。  なお、具体的に先ほどお話の出ました大阪周辺の局につきましては、先ほど来申上げまするように、放送協会のここに資料が出ておりますのは、それらの局が単独にローカル・プロを三分の二作られる場合だと思いますが、先ほど放送協会の会長からもお話がありましたように、いろいろそれは値と申しましようか、巧妙であるか否か、巧拙の差はございましようけれども、必ずしもこういうことばかりじやなしに、三分二が違うという方法も作り得るのでありますから、規則に定めるような三分の二だけのプログラムの違つた編成によつて規則に合つた局の運営もこの予算によつて全然できないということもいろいろ又断定ができないと思います。従いまして規則通りの運営によつてそのまま従来の局が残るという道もないとは言えないと思いますし、又一方政府におきましては、公聴会その他におきまして十分関係者の意見を聞いた上で、最後的に電波監理審議会が大臣に答申され、これによつて最後的にきまることになります。規則の或る程度の改正も考えております。併しその規則の改正は恐らくその必要性があり、公益上考慮しなければならないという場合には、三分の二というような数字そのものを再検討するということになるのだと思うのでありまして、従つてそういう規則の改正ということを行なつた場合におきましても、その改正される程度及びこれに対して放送協会当局が、どういう具体案を持つてこの規則にマッチするような線を出して来られるかということによつて、それらの局が残るか残らないかと申しますか、それらの問題が出て来るのでありまして、今いずれともはつきり申上げることはできないのでありますけれども、少くとも予算の上で小局が存続できないような予算を組むということは妥当ではなかろう。むしろそういうような観点から一応この予算を我々といたしましても妥当と認めたわけてあります。

山田節男日本社会党(第二控室・右)

○山田節男君 もう一つこれはやはり鈴木、新谷両委員の質問があつたことに関連してですが、NHKの二十八年度の収支予算の総則ですね、四条の第二項のラジオとテレビジヨンの間に彼此流用することができない、これは私もテレビジヨンができた場合にアカウントは別にして、計算は別にして、これはイギリスのB・B・C、これは御承知のようにテレビジヨンの視聴契約する人は、これはラジオ料金も含まれておるわけです。ところが日本の場合はラジオは月額五十円、テレビジヨンは月額二百円、こういうふうに別個になつております。そういう建前でイギリスのようにテレビジヨンを聴視する者については、ちよつと私は忘れましたが、NHKのおかたは知つておられると思いますが、テレビジヨンを見る人はラジオの聴取料は要らない。それでもなおB・B・Cについてテレビジヨンとラジオのアカウントは別にすべしという議論が出て、今私は知りませんが実際やつておるのじやないかと思いますが、無論我々の常識から考えてもラジオとテレビジヨンを兼営することによつて非常にテレビジヨンの経費が安くなるという意味においては経済は一緒になるのです。問題はアカウントを別にすべしという意味で、アカウント、むしろ経理簿と申しますか帳簿ですね。ですからただ彼此流用することは、これをやつてラジオと兼営して初めてテレビジヨンは安くできると思う。そういう意味で私はことにラジオをやつておる人がテレビジヨンをやるほうが経済的だということを申上げたのです。ですから予算総則の第四条第二項の中に彼此流用することができないといつたところで、しなくちやいけないわけです。それでないと経済的にできないわけです。この点はさつきも鈴木、新谷両委員から指摘がありましたが、私はアカウントは別にすべしと言つたのでなくて、これがためにテレビジヨンとラジオを兼営にして、却つて経費が高くなることを我々は希望するのではないのですから、これは主管省である郵政省が少し誤解しておるのじやないか。実際問題としてこんなことは適用しない、これは次回においては予算総則は、こういうような意味のステイツなことを要求するのではなく、恐らくB・B・Cのそういつたラジオとテレビジヨンの視聴取料を共同にして取つているところすら、別なアカウントにしろ、日本の場合はテレビジヨンは別個にという、そういう建前から見ても、今のアカウントは別にしなければならないということを私は申上げた。この点は郵政省少し誤解してこういつたものを作つたのじやないか、これは主管省である郵政省が、テレビジヨンとラジオの兼営というものを経済的にやるという意味において、こういうきついことを言つても実際不可能であります。さつき誰か言われたように羊頭狗肉というようになりますから、これは一つNHKはもとよりでありますが、郵政省がこの点は一つ考えてやらなくちやいけないと思います。これは希望意見ということになりますが、私が申上げた別個のアカウントということは、そういう意味で申上げたのであります。これはまあイギリスの例もお調べ願つて妥当なものにして、やはりテレビジヨンも経済的にできるという建前で申上げているのであります。こういうような彼此流用を禁ずるというようなことは、私は実際問題として不可能だと思うのであります。そうすることは我々の意思に反するものであるということを、一つ考慮に入れておいて頂きたい。

長谷愼一郵政省電波監理局長

○政府委員(長谷愼一君) 一言お答え申上げます。今お話のありましたことは御尤もと存じまするが、一つはB・B・Cは御案内のように、地方が税金の形で政府に納めまして、そのうちの何パーセントというものを国会その他でおきめになりまして、政府からB・B・Cに交付する形をとつております。日本放送協会とやや料金の徴収の仕方が違う点も、我々としては研究をして行かなければならんと思つております。なお、只今御指摘になりましたこの予算におきまして、特に予算総則でラジオとテレビジヨンの間の彼此流用を禁止しておりますことは、私どもは従来NHKがいろいろ用意されて来たり、現在持つておられます施設なりその他のものを、有効にテレビジヨンに使うということを、例えば固定資産につきましても流動資産につきましても、そういうことを禁じている意味では全然ないのでございまして、私どもが了解いたしておりますのは国会の御承認をお願いいたしまして、その暁におきまして、例えばラジオのほうが二十三億なにがしということで御承認を願い、テレビジヨンのほうは四千三百万円余としてお願いをしておきながら、いつのまにやらその間流用されておつて、この御承認を願つた経理の仕方と違つた経理になつてはいけないということでございまして、この御承認を願おうとしております款項の数字は、一旦テレビとラジオと線を引きまして御承認を願つた以上は、その間流用をしてはならない。こういう意味でございまして、その間の計画をいたしますまでにと申しましようか、この予算を放送協会当局が作り上げます間には、できるだけラジオとテレビジヨンの間の総合経理、総合計画によりまして、最も経済的な点を見出すべくおやりになり、又その結果がこういうふうに現われたのだと私ども考えておりますので、御趣旨に副うようにやつて来ておるのではなかろうかと存じます。その点御参考に申上げておきます。

新谷寅三郎緑風会

○理事(新谷寅三郎君) ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

新谷寅三郎緑風会

○理事(新谷寅三郎君) 速記を始めて……。明日は午前十時から委員会を開きたいと思います。本日はこれで散会いたします。    午後四時四十三分散会

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