電気通信委員会 第11号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1953/02/19
会議録
○委員長(溝淵春次君) それでは只今より委員会を開会いたします。 有線電気通信法案、公衆電気通信法案、有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法案、いずれも予備審査を議題といたします。本日は右の三法案の内容説明を政府当局から聴取いたしたいと存じます。
○政府委員(金光昭君) それでは私から有線電気通信法案、公衆電気通信法案、有線電気通信法及び公衆電気通信法施行法案の三法案につきましての内容の概要をお話申上げたいと存じます。先般お手許に資料といたしまして三法案の要綱をお配りしてあるかと存しますので、御参考までにそれを御覧ながらお聞き願いたいと存じます。 説明の順序といたしまして有線電気通信法案の内容から御説明申上げたいと存じます。現在の日本におきます電気通信関係の基本法といたしましては、すでに御存じの通り明治三十三年にできました電信法、それから大正四年にできました無線電信法、それから明治二十三年にできました電信線電話線建設条例、そういうものが日本の電気通信法関係の根拠法規になつておつたわけでありますが、そのうち無線関係につきましてはすでに御存じの通り昭和二十五年に電波法ができまして無線電信法は廃止になつたわけであります。その電波法の附則によりまして、無線電信法の中の条文の若干のものだけが現在生きているという形になつておるわけでございます。なお料金につきましては、従来電信法の下におきまして省令で定められておりましたものを、終戦後昭和二十三年に電信電話料金法という別個の法律によりまして、料金は全部法定されておるわけでございます。そこでこの電波法を除きまして、現在の電気通信関係の基本法といたしまして現在生きておりますものは電信法、それから電信線電話線建設条例、それから電信電話料金法と三つの法律案が現在基本法になつているわけでございます。そこでこの電信法以下の法律というものにつきましては、すでに料金法を除きまして、明治時代の立法でありますために、現在の新憲法下におきましては内容において相当修正を要するような点もございますし、又現在の電信法におきましては、一方におきまして有線電気通信設備についての規律監督の規定と、それから一方におきましては公衆電気通信サービスの業務規定とが一緒に規定されておるわけでございます。これをこの際分けまして、電気通信設備の監督規律の法律は有線電気通信法、それから公衆電気通信サービスについての業務関係の法規といたしましては公衆電気通信法、それからこの両法案の経過規定なり、その他この改正に伴います関係法令の改正を施行法でやる、そういう三本建に整理をいたした次第でございます。 そこで先ず第一に、有線電気通信法の概要について御説明申上げますと、制定の基本方針といたしましては、従来私設の有線電気通信設備というものは、電信法におきましては極く限定された範囲のみについて許可主義をとつておつたわけでございます。ところがこれにつきましては、何もこの有線電気通信設備について特にそういう限定をする必要はないではないか。だからこれは他の電気通信設備に対する技術的な面で申しますれば、混信その他の妨害をしないような措置を講ずることが一つと、それから或いは人体、物件寺に危害損傷を加える虞れがないようにするという面と、一方に又公衆電気通信の独占を阻害するような虞れのあるものについてはこれを取締るという面からのみ制約はありますけれども、その他の面につきましては何もこの私設電気通信設備をそういうふうな許可主義にかけて、非常な限定した範囲にのみ認めるという必要は毫もないのじやないかということで、今回の有線電気通信法におきましては、今までの従来の方針を百八十度転換させまして、私設の有線電気通信設備の設置は原則として自由にする。ただ公衆電気通信業務を日本電信電話公社と国際電信電話株式会社が経営いたしますので、その独占を侵害することのないように、私設の有線電気通信設備の共同設置だとか或いは設備相互間の接続だとか、或いは他人通信の媒介、或いはその設備を他人に使用させるというようなものについては必要な制限をするということを先ず今回の有線電気通信法制定の大きな一つの方針にしたわけでございます。 次に技術的な面から見まして、他人の設置した有線電気通信設備に妨害を与えたり或いは人体に危害を及ぼし、物件に損傷を与えるというようなことがあつてはこれは又困りますので、そういう面からこの設備の設置だとか維持につきまして必要最小限度の技術基準を設けましてその技術基準に適合する設備でなくてはならないというような基準を置いたわけでございます。 第三に、この有線電気通信設備の設置だとか使用に関する規律の保持につきましては、できる限り設置者の自律に待つという建前をとりまして、許可だとか或いは届出等の手続を要する事項はできるだけ少くして、併し所要の技術的な指導を行うために必要な限度におきましては私設有線電気通信設備の設置或いは変更につきまして届出書を提出させるという方針をとつたわけでございます。そこでこの基本方針に基きまして然らばこの法案の中でどういうことを規定しておるかという、この法案の主なる内容を次に申上げたいと思います。 第一にこの法律で規律する対象は何かということを先ず法案の第二条で明らかにしたわけでございまして、その規律の対象といたしましては、導体を利用して電磁的な方式により符号、音響又は影像を送受する一切の有線電気通信設備というものが規律の対象になるということを先ず明らかにしたわけでございます。又信号設備につきましては、有線電気通信設備に準ずるものといたしまして、特に技術基準に関する事項に限つてこれを準用したわけでございます。その他の面については、信号設備の面については特に規律をしないという建前をとつたわけでございます。 第二に私設有線電気通信設備の設置についてはどういう建前をとつたかと申しますと、先ほど方針の際に申上げましたように、電信法では従来公衆電信設備というものは政府専掌、官営という方針で参りましたので、私設の有線電気通信設備の設置範囲を極度に制限をしておるわけであります。ところが、一人の人が一人の人の専用に供するために単独で設置するような設備であれば、何も公衆電気通信系の一元化を損う虞れもありませんので、現在のこの社会経済の情勢から見まして、共同で設置する場合のほかは、一人の人が設置するものは誰でも自由にこれを設置することができるようにいたしたわけでございます。第三条第四条にこの規定を置いたわけでございます。 次に私設の有線電気通信設備の共同設置については、これは原則として禁示いたします。この共同設置というものは、公衆電気通信類似の行為を行う虞れがありますので、原則として禁止しますが、例えば構内等の設備だとか或いは有線放送の設備については自由に設置することができるというふうにいたします。又共同して行う業務、二人以上の人が共同して行う業務だとか或いは緊密な関係を有する業務のために使用する設備、若しくは公社のどこの電話加入区域にも属さないような非常に辺鄙な地域、これは特定地域設備とこの法律案の中では申しておりますが、この特定地域設備については郵政大臣の許可を受けて設置することができるというふうにいたしたわけでございます。 次に三番目といたしまして、有線電気通信設備の使用関係についてはどういう建前をとつたかと申しますと、先ず第一に私設の有線電気通信設備の接続というものは、現在の電信法によつては一切禁止をしております。ところが本法案におきましては、先ほどの共同設置の場合に準じまして、構内等設備相互間或いは有線放送の設備相互間、或いは非常事態の場合に郵政大臣の命令を受けて行います緊急通信の場合、そういう場合には自由に接続ができる、或いは共同業務又は緊急業務に必要な通信を行う場合及び先ほど申しました辺鄙な特定地域内の特定地域設備相互間の接続というものにつきましては、やはり郵政大臣の許可を受ければ接続はできるようにいたしたわけでございます。これは第九条にその規定が置いてございます。 それから次に他人の通信を媒介する、或いはその他その設備を他人の通信の用に供するというものにつきましては、電信法では主務大臣の命令があつた場合以外には認めておりません。併しこの本法案では非常事態に際して郵政大臣の命令を受けて緊急通信を行う場合だとか、或いは先ほど申しました接続を許されたもの相互間の通信を行う場合、或いはその他法令に基いて通信を行う場合及びその設備が特定地域の設備だとか或いは有線放送の設備である場合には、これをやはり許すことになつております。これが第十条の規定でございます。 それから第四といたしましては技術基準でございますが、技術基準につきましては、これは施設者がみずから規律するための客観的の標準といたしまして技術基準を制定いたしまして、混信だとかその他の有線電気通信設備相互間の妨害を防止する、排除する或いは人体又は物件等に対しまして危害、損傷等を未然に防止する或いは排除するための必要最小限度の技術基準を定める必要がありますので、この法律にはこの技術基準の基本方針のみを定めまして、この具体的の内容につきましては政令を以て定めることといたした次第でございます。これが第十一条にその規定を置いております。 五番目といたしまして設備の検査、妨害の防止及び許可の取消等の措置についてでございますが、その一といたしまして、郵政大臣は、先ほど申上げました有線電気通信設備についての技術基準を設けて、若しその設備が技術基準に適合しないために他人の設置しました有線電気通信設備に妨害を与え或いは人体に危害を及ぼし、若しくは物件に損傷を与えるということが認められるようなときには必要な限度におきましてその設備の使用停止だとか或いは改造或いは修理等の措置を命ずることができるようにいたした次第でございます。これが第十三条にその規定を置いてあります。二といたしまして、「郵政大臣は、共同設置、接続又は他人使用の許可に係る有線電気通信設備が許可の条件に適合しなくなつたときは、その許可を取り消すことができる」ということにいたしております。これが第十四条の規定でございます。 六番目といたしまして、異議の申立及び聴聞の規定でございますが、只今まで申上げましたようなことで郵政大臣としてはいろいろな行政処分をいたすわけでございますが、若しその場合に不当な行政処分の救済を図る必要があるというような場合につきましては異議の申立の途を開いたわけでございます。これが第十八条にその規定がございます。又行政処分の公正を期するために許可の取消を行う場合又は異議の申立を受理した場合は、公開による聴聞を行うことといたした次第でございます。これが第十七条と第十八条にその規定を置いておるのでございます。 七番目といたしまして、信号設備でございますが、信号設備は本来の有線電気通信設備でございませんが、これに類似する電気的設備でございまして、一般の通信系に妨害を与えるような虞れもありますので、この妨害を排除するために必要な限度におきまして技術基準だとか、これに関連する事項についてのみ準用いたすこととした次第でございます。これが第十九条にその規定を置いたわけでございます。 八番目の罰則でございますが、この罰則につきましては、有線電気通信設備の保護、通信の秘密の確保及び法の施行の確保のため必要最小限度の罰則を設けることにいたしました。第二十一条から第二十六条までの間にその罰則の規定を置いたわけでございます。 次にこの法律の施行期日でございますが、この法律の施行期日につきましては、施行法のほうで、昭和二十八年四月一日というふうに一応予定しておるわけでございます。 以上が有線電気通信法につきましての極く概要でございます。 次に公衆電気通信法案の概要について御説明申上げたいと思います。 公衆電気通信法の制定につきましても、先ほど有線電気通信法の制定の理由で申上げましたと同様に、現在の基本法であります電信法だとか或いは電信線電話線建設条例というものが非常に古い法律でありますために現在の実情に副わない点がある。又現在は各種の電信電話のサービスにつきましては殆んど全部をこの規則に譲りまして、省令に譲つて、省令でそのサービスの内容を規定しておるわけでございますが、そのうちの基本的なサービスにつきましては、やはりこれは法律で定めるのが適当であるというふうに考えまして、今回公衆電気通信法を新たに制定いたしまして、その中で基本的なサービスを法律で定めるようにいたした次第であります。又従来電信線電話線の建設につきましては、明治二十三年の電信線電話線建設条例によつて規定されておりますので、これも殆んど現在の時勢から見て実情に合わない面が多多ありますので、これも併せて改正いたしまして、この公衆電気通信法の中にその必要な規定を設けた次第でございます。 そこでそれじやこの公衆電気通信法につきましては、制定の基本方針としてどういう方針をとつたかと申しますと、先ず第一に、この法律は右線及び無線々通じまして、公衆電気通信業務についての基本法にいたした次第でございます。そこで公衆電気通信業務というものは具体的に申上げますと、日本電信電話公社と国際電気通信株式会社が殆んどその大半の業務を行うわけでございまして、公社及び会社の行います公衆電気通信サービスについての基準をこの法律で定めたと申しても差支えないと思います。 第二に公衆電気通信事業を保護するため、従来の電信法等におきましては非常にたくさんの特権的な規定だとか、或いはこれに対します罰則が定められておつたのでございますが、新憲法の精神に即応いたしまして、極力これを廃止いたしまして、事業の特殊性に基いて本当に必要なものだけを存続させることにいたしまして、その他のものはこの際廃止をいたした次第でございます。 第三に、公社の公衆電気通信の建設及び保存につきましての必要な公用負担というものにつきましては、土地收用法の規定によることが原則でございますが、公社の建設、保存する線路につきましては、その設備が全国にございますから、非常に厖大な数に上りますので、いわゆる土地收用法の一般原則で律するということはなかなかできがたいわけでございますので、特に土地收用法の特例を設けまして、土地等の使用に関する手続をできるだけ民主化すると同時に、適正な補償をするということにいたして、それに必要な規定を設けた次第でございます。なおこの土地等の使用についての特例は公社のみに適用するわけでございまして、会社にはその適用はございません。 第四といたしまして、現在命令によつて規定しておりますもの、いわゆる省令の電報規則だとか或いは電話規則で規定しております中でも、電気通信上の基本的なサービスをその中で規定しておりますので、この点は先ほどの制定の理由で申上げましたように、やはり法律で定めることが適当であると認められますものを抜き出しまして、現在の社会経済の実状に合うために必要な変更を加えて、この法案の中に盛り込んだ次第であります。なお附属的なサービス等は公社がその内容を定めるし、又新たにそのサービスを開始することができるようにしておるわけでございます。 第五といたしまして、料金につきましては、主要な料金はこれを法律で定めることにいたしました。その他の附随的な料金につきましては、郵政六日の認可を受けて公社又は会社が定めるようにいたした次第でございます。この点は現在の電信電話料金法によると、細かな料金まですべて細大漏らさずすべて料金法で、いわゆる法律で定めるようになつておりまして、これでは余りにも公社の自主的な運営を阻害いたす面がありますので、只今申上げましたような方針を変更した次第でございます。なお国鉄につきましては、やはり主要な料金は法律で定めております。附加的な料金は運輸大臣の認可を受けて国鉄が定めるものと、それから国鉄自体で定めるような本当の附随的な料金と、三本建になつております。公社及び会社につきましては、只今申上げましたように、法律で定める料金と、認可による料金の二本建になつております。 第六といたしまして、国際電気通信業務につきましては、別途この国際電気通信条約がございまして、その条約及びこれに附随いたします諸規則によつていろいろの規定ございますが、その条約その他の諸規定に別段の規定がない限りにおきましては、やはりこの法律を適用するようにいたした次第でございます。 それから第七といたしまして、従来この料金につきましては電信電話料金法で別途に定められておりましたが、今回は只今申上げましたように、この公衆電気通信法の中にそれを取入れまして、別表として定めるようにいたした次第でございます。でこの料金につきまして、今回公社の財政的の事情から現行収入の約一割程度に当る増収を図ることとし、料金値上げを行うことにいたしましたので、これに必要な新料金を別表の中に定めまして料金改正を行うこととした次第でございます。 次に一応法案の主な内容につきまして具体的に各章別にお話を申上げたいと存じます。 第一章は総則といたしまして、電信電話サービスの基本的な事項、或いは電信電話等に共通な事項をこの中で定めたわけでございます。先ず第一といたしまして、これは新憲法にも規定しておるのでございますが、特にこの法律におきましても、通信に関しましても国民が法の下に平等である、或いは表現の自由の点、或いは通信の秘密の確保というようなものを保障するために公衆電気通信サービスの提供とか、或いはこの利用につきましては利用の公平、或いは検閲の禁止、秘密の確保というようなことについての必要な規定を更にこの法律の中にも明らかにした次第でございまして、第三条から第五条までの間にその規定を置いたのであります。 第二に、非常災害時の場合におきましては、公衆電気通信業務の全部を行うことが非常に困難な場合がございますので、そういう場合におきましては特に重要な通信を確保することが必要でありますので、公社は郵政大臣の認可を受けて定めます基準に従いまして公衆電気通信業務の一部を停止することができることといたした次第でございます。これは非常災害時におきます特例をここに明らかにした次第でございます。第六条にその規定を置いたわけでございます。 第三に、公衆電気通信業務の一部を現在と同様に郵便局に委託して行わせるということの規定を置いたわけでございまして、従来は電気通信省の設置法と郵政省の設置法の中で、この委託業務のことを規定しておつたわけでございますが、今回新たにこの公衆電気通信法の中にその委託の根拠規定を置くことといたした次第でございます。 それから第四といたしまして、従来は例えば国鉄だとか或いは私鉄だとか、或いは船舶業者、漁業無線局等におきまして公衆電報の取扱いをいたしておつたわけでございますが、これは電信法によります供用命令という形でやつておりました。実態はそうでなしに、郵便局におきます委託業務と同じように、これは飽くまでも委託なんでございまして、現在までの形が非常に実情にそぐわないためにこれを改正いたしまして、委託によつて公衆電気通信サービスの事務の一部だとか、或いは料金収納に関する事務を委託できるようにいたした次第でございます。これが第八条の規定でございます。 次に第五といたしまして、公社と会社とはそれぞれ国際電気通信業務の範囲を政令で定めて、重複した業務は行わないことにしておるわけでございますが、そのそれぞれ公社及び会社に分けられました国際電気通信業務につきましても、それの末端の業務等につきましてはお互いにこれを委託する必要が出て来るわけでございますので、この相互の委託をできるようにすると同時に、又契約内容の主なものにつきましては郵政大臣の認可を要することといたした次第でございます。これは第十条の規定でございます。 第六といたしましては、只今申上げました会社の行います国際電気通信業務と、公社の行います業務とをはつきり区別をつけるために、その会社の行います業務の範囲を政令で定めるというふうにいたしたわけでございます。これは第十二条に規定したわけでございますが、この業務範囲につきましては、公社の行います国際電気通信業務は極く限られた範囲のものを一応予想しておりますので、只今のところ、本邦と西南諸島との間の通信を公社が行なつて、その他の国際電気通信業務は挙げて会社が行うように一応予想しておる次第でございます。 第七といたしましては、国民の通信利用の自由を保障し、或いは国民の負担を除くために、現行法におきましてはいろいろな特権的な規定がたくさん置かれておりますが、これらの特権的な規定を廃止することにいたした次第であります。 次に第二章といたしまして、電報についての基本的な事項を規定しておるわけでございます。その一といたしまして現在は電報の種類といたしましては、発信者の区別によりまして、官報、局報、私報の三種としております。又送達上の順序といたしまして、至急官報、至急私報、官報、局報、私報、翌日配達電報というような順序を定めておりますが、これを改めまして、電報の種類は通常電報と特別電報の二種類にする、それから送達上の順位につきましては、至急電報、普通電報、翌日配達電報の順序にいたしたいと存じております。 第二といたしまして、送達関係につきまして、現在実行しておりますような次の二つの特例というものはやはりこれを存続したい。と申しますのは、一といたしまして、天災、事変その他の非常事態が発生する、或いは発生する虞れがありますときに、災害の予防だとか或いは救援、交通、通信、電力の供給の確保、或いは秩序の維持のための必要な電報、これを非常電報と言つておりますが、こういう非常電報というようなものは、前に申上げましたような送達上の順序にかかわらず、他の電報に先立つて優先的に伝送及び配達をするということを第十五条で規定しておるわけでございます。又次に非常事態にまでは立入らないにしましても、公社の利益のために緊急送達を要するような電報で、この中で公社で定めます内容を持つておる電報、例えば一応気象特報だとか或いは船舶遭難通報というような緊急の電報、こういうものにつきましても、公社が定めますもの相互間に亙る電報につきましては、前項の順序によらずに、やはり優先的に伝送及び配達をするという送達上の特例をこの法律の中でも存続しておる次第であります。以上が電報につきましての基本的な事項でございます。 第三章といたしまして、電話についての規定を置いておるわけでございます。先ず第一に、現在は加入電話の種類というものは、単独加入と共同加入の二種類になつておるわけでございます。そこで甲種増設電話機、普通PBXと略称しておりますが、このPBXは現在加入電話の増設機械として取扱つております。併し今回はこの加入電話というものの一種といたしまして、このPBXを装置しておりますところの電話を、これを構内交換電話として加入電話の一種にするということにいたしたいと存じております。これにつきましては、第二十六条にその規定を置いておるわけでございます。 次に加入電話の利用関係につきましては、従来からもいろいろと判例その他におきましても、この問題があつたわけでございますが、一応この利用関係は私法上の契約関係だということを法律の上でも明らかにしたい。そうしまして従来の加入契約についてのいろいろな疑問を一掃することにいたしたいと存じておる次第でございます。又現在の電話規則におきましては、法人格のない社団だとか財団、いわゆる準法人の加入を認めておりましたが、今回はこの加入契約に基きます法律関係か複雑になることを避けまして、これを改めて、加入契約の当事者は単独電話及び共同電話につきましては、一つの加入電話については一人に限るということに改めた次第でございます。これは第二十七条の規定でございます。 第三といたしまして、単独電話及び共同電話の電話機だとか、或いは構内交換設備の設置場所は、加入者の住所、居所又は業務に使用する場所であることを要するわけでありますが、官公署であるとか、或いは法人等につきましては、その高級職員の住宅に設置することを現在も認めておるわけでございますが、併し只今は高級職員の住宅ということに限定しております。今回はこれを拡張いたしまして、加入者の使用人、或いはその他加入者の行う事業に従事する者の居住の場所に設置することを認めるように範囲を拡大した次第であります。そこで今回は法人等で、例えばそれの小使さんだとか、或いは運転手の住所にも法人名義の電話を敷き得るということを一応法律の上では認めたことに相成るわけでございます。これが第二十八条の第一項でございます。 第四といたしまして、先ほど申上げました法人格のない社団だとか財団というような準法人の加入を認めないこととすることに伴いまして、法人格のないものの代表者が加入者である場合には、その事務所だとか、事業所又はその役員・使用人等の居住の場所にやはり設置することを認めるようにいたした次第であります。これは大体法人に準じた扱いをいたすわけであります。 第五といたしまして、構内交換電話の内線電話機の設置場所につきましては、現在通りにこれを接続します構内交換設備の設置されております場所と同一構内、或いはこれに準ずるような区域でなければならないということにいたしますけれども、ビルディング等の電話の不足というものをできるだけ救済し、或いは重複施設を避けるというために、加入者の構内交換設備に接続される内線電話機の一部を他人に通話させることを特に公社と契約を締結した場合には、その契約の条項に従つて、同一のビル内におきましては、他人の事務所にも内線の電話機を設置するように認めることにいたしております。現在においても大体それと同様のことをすでに実施しております。これは第二十八条と第四十一条にその規定を置いた次第でございます。 第六といたしまして、これは現在の実情といたしましては、加入電話の申込が非常に多いけれども、なかなかその全部に応ずることができないということで、公社の予算の範囲内において申込の全部に応じ切れないときには、現在やつておりますと同様に、公共の利益のために必要な業務を行うものの申込を優先的に受諾する。いわゆる現在やつております公益優先受理の思想をそのまま活かしておる次第であります。これは第三十条にその規定を置いておるわけであります。 それから次に、今回は電話の加入権につきましては、昭和二十四年のポツダム政令で一時いわゆる新電話と言われる電話につきましての加入権の譲渡禁止を行なつておつたわけでありますが、昨年の十月二十四日でポツダム政令によります譲渡禁止の効力が失効いたしましたので、今後におきましては、従来の電話も、或いは新規に架設する電話も、全部譲渡が自由になつたわけでございます。そういたしますと、電話を新らしく申込んで架設して、それを直ちに他に転売して更に新たな申込をする、それによつてその電話の市価の差額に上る金を儲けるというような、いわゆる投機的な電話の申込というもののあることが予想されますので、そういう投機的な電話の申込を抑制するために、電話の加入権を譲渡した人は譲渡した日から一年以内に、又更にその人が新たにその譲渡した電話と同じ加入区域内で加入申込をした場合には、その加入申込を承諾しない場合があるというような規定をこのように新たに設けた次第でございます。これは三十一条にその規定を設けた次第でございます。 第八番目といたしましては、現在普通加入区域とそれから特別加入区域、加入区域外というような区別をつけておるわけでございますが、普通加入区域内におきましては、加入電話の設置については、装置料については特別料金の支払を必要としませんが、特別加入区域内或いは加入区域外におきましては、その電話の設置に要します費用も非常に莫大でありますので、現在の予算の範囲内におきましては、到底そういう申出に応じ得ないわけでございますので、今言いました特別加入区域内及び加入区域外に加入電話を設置しようとする場合には、装置料のほかに電話線路の新設に要します費用を加入者に負担させることにいたすわけであります。これは現在におきましても同様のことを実施しておるわけであります。これは第三十二条にその規定を設けてあります。 それから第九としまして、先ほどちよつと触れましたように、昭和二十四年の二月十五日以後に設置されました電話につきましては、御承知のようなポツダム政令によりまして、この電話の加入権の譲渡を禁止しておつたわけでありますが、昨年の十月二十四日を以てその効力がなくなりましたので、今回の法案におきましても、電話につきましては譲渡を自由にするという方針をそのまま踏襲いたした次第であります。これは第三十八条、三十九条にその規定を置いております。 第十といたしまして、市外通話につきましては、現在通りその接続する順序によりまして、普通通話、至急通話、特別至急通話、定時通話及び予約通話の五種類を分けまして、普通通話相互間、至急通話相互間又は特別至急通話相互間におきましては、その通話の請求のあと先によつて接続する、併しながら天災、事変等の非常事態の発生した場合、そういう場合におきましては、先ほどの電報の場合の非常電報と同様に、非常通話といたしまして、そういうような災害の予防、救援、交通、通信、電力の供給確保又は秩序維持のため必要な事項を内容とする市外通話は、他の市外通話に優先して接続することを規定いたしたわけであります。これは四十七条から四十九条にその規定を置きました。 第十一といたしまして、只今申上げました非常事態ではございませんが、特に公共の利益のために緊急に通話することを要する事項を内容とする市外通話は、普通通話より優先する、或いは特別至急通話よりも優先して取扱うという特例を電報と同様に認めた次第であります。これは第五十条にその規定を置いております。 次に第四章といたしまして、公衆電気通信設備の専用関係についての規定を設けました。先ず第一といたしまして、専用者は現在と同様に原則として一つの専用契約につきましては一人に限ることにいたしております。併し国の機関及び地方公共団体その他同一の業務を行う二人以上のもの、それから相互に業務上緊密な関係を有するもの、そういうことのために必要な通信を行います場合には、共同して専用する契約の申込にも応じ得ることにいたしておる次第であります。これは例外として、一人の専用ばかりでなしに、特殊の場合には二人以上のものの共同の専用契約を認めた次第でございます。これが第六十六条の規定でございます。 第二といたしまして、公社が専用に供し得る電気通信設備はやはり現在十分でありませんので、先ほど加入電話の際に申上げましたと同様に、公益土緊要な業務を行うものの申込から優先的に承諾するという建前をとつたわけでございます。これが第五十九条の規定でございます。 第三に専用者が専用契約に基いて持つております権利というものは、これは移転の目的とすることができないということを定めたわけでございます。これは現在の電話の加入権につきましては、現在の経済情勢上一種の財産権的な価値を持つておりますので、止むを得ずそういうことを認めておりますが、この専用の契約につきましては極く数も少うございますし、又そういうような経済上の必要性も出ておりませんので、本来の精神から申上げまして移転の目的にしてはいけない。ただ相続だとか合併の場合においてまで承継を認めないということは社会通念に反しますので、相続人だとか或いは合併後に存続する法人だとか、或いは合併によつて設立された法人についてだけ専用者の地位の承継を認めるようにした次第であります。これが第六十三条の規定でございます。 第四といたしまして、専用者が専用契約に基いて専用することができる設備は、他人に使用させたり或いは業としてその設備を用いて他人の通信を媒介してはならないということにいたしたわけであります。これは勿論専用者が公衆電気通信業務類似の行為をなすことを禁止することから出たわけでありますが、特に天災、事変等の非常事態の場合、或いはその事態の発生するような虞れのある場合、そういう場合に災害の予防、救援等の重要緊急の事項を通報するような場合、或いは他の法律によりまして、特定のものの電気通信設備を他の特定のものが使用することができるということを定めております場合におきましては、専用設備を他人に使用させることを特に認めるようにいたしております。これは第六十四条の規定でございます。 第五章は料金の規定でございまして、第一に、先ほども申上げましたように、現在は電報、電話の各種料金は全部電信電話料金法の中できめておりまして、その中で国際電報と国際電話の料金については、これは除かれておりますが、その他のものはすべて法律で規定されておるわけであります。そこで今回も公社又は会社というものが公衆電気通信業務の独占的な経営を認められておりますので、その主要な料金につきまして事業者であります公社又は会社が一方的に料金を決定するということは、これは不当でありますので、特にそのうちの主要な料金だけをこの法律で定めるというふうにいたしまして、ほかの多数に亙る各種料金はこれを法定しないことにして、公社が郵政大臣の認可を受けてこの料金を定めるというふうにいたした次第であります。 それから第二といたしまして、国際電気通信関係の料金につきましては、金フランだとか或いは外国通貨で定められております場合が多いのでありますが、こういう場合につきましては、公社又は会社がその料金を邦貨に換算する割合を定める場合には郵政大臣の認可を受けることといたしております。これは、この換算割合の定め方如何というものは日本の国際通信の利用者に非常に重大な影響があるからであります。 第三といたしまして、公社又は会社が料金を定めたり或いは変更した場合、或いは国際電気通信関係の料金の邦貨換算割合を定めたり変更したという場合につきましては、これを一般に公示することにしたわけでございます。これは当然そういう料金というものは一般利用者があまねくこれを知るという必要がありますので、公示をするという方法をとつたわけでございます。これは第七十四条の規定でございます。 第四といたしまして、料金を不法に免れた者に対しまする制裁でございますが、その免れた額のほかに、その免れた額の二倍に相当する額を支払う義務を負わせることといたしたわけでございます。これが第七十六条の規定でございます。 それから第五といたしまして、電報が受取人に到達しなかつた場合、或いは電報が非常に遅れて到達した場合、或いは加入電話が二日以上継続して不通になつた場合、或いはそのサービスがその本来の趣旨に従つて提供されなかつた、こういう場合につきましては、現在もすでにその料金返還をいたしております。この法案におきましても、その返還の場合を更に追加いたしまして、そのサービスを今後においても踏襲する、その方針を踏襲することにいたした次第であります。又現在は料金の返還の期日が三十日乃至五カ月というふうになつております。これを一定いたしましてすべて六カ月というふうにいたした次第であります。これが第七十八条の規定でございます。 第六章は土地の使用関係についての規定でございます。現在は電信線電話線建設条例によつて電信電話線路を建設するために、必要な他人の土地を使用することができる、或いはこの線路の建設だとか、保存、測量のために他人の土地に立入ることができる、或いは線路の建設又は通信に障害を及ぼす竹木等の植物或いはガスの支管等を所有者等権利者に命じて伐除するとか、或いは移転させることができるといつたような規定をこの建設条例によつて規定されておりますが、現在の規定は非常に抽象的でありますし、又その使用等についての手続というものが誠に一方的でありまして、公益の保持という面については誠に都合がいいわけでございますが、余りにもこの一般財産権に対しまする侵害の虞れが多い面もございますので、公共の福祉の確保と、それから財産権の尊重ということを適当に調整するということを基本観念といたしまして、電信電話線路に必要な土地の使用等については、次のようなことを定めておるわけであります。 先ず第一といたしまして、公社は現在の規定と同様に公衆電気通信業務の用に供するための線路だとか或いは空中線並びにこれらの附属の設備、例えばこの電柱を支えております支線、そういうものも含めてですが、こういう附属設備を設置するために他人の土地だとか或いはこれに定着しております建物だとか、その他の工作物を使用することができることにしております。併し現在の規定はその使用についての制限を定めておりませんが、本法におきましてはその土地の利用を著しく妨げない限度ということを限定して使用できることといたしております。これが第八十一条の規定でございます。 それから第二といたしまして、以上の土地等を使用する権利の存続期間でありますが、この存続期間はその使用を必要といたします設備の耐用年数を基準として定めておりまして、地下ケーブルその他の地下工作物又は鉄鉱又はコンクリート造りの地上の工作物の設置に必要なものは五十年、その他のものにつきましては十五年といたした次第であります。だから普通の電柱等につきましては十五年ということになるわけでございます。これも第八十一条の中にこの規定をおいてございます。 第三といたしまして、土地等の使用の手続につきましては、現在の規定と相当違いがございまして、土地等の権利者の権利又は利益の保護を図りますために、都道府県知事の認可を受けて土地等の所有者と協議をする、協議が調わないときには都道府県知事の裁定を求めることができることといたしたのであります。この点は現在の規定と非常に異なつた点であります。これは八十三条から八十八条までの間に大体その趣旨のことを規定してございます。 第四といたしまして、右の方法によつて設定されました土地等の使用権に対しましては、公社は土地等の使用によつて通常生ずる損失を償うように、線路及び土地等の種類ごとに政令で定める対価を支払うことといたしたのであります。これは第九十条にその規定がございますが、現在は御承知のように電信線電話線建設条例の中におきましては、電柱一本について四銭というものを定めまして、それに附加いたしまして、省令で現在それに対しまする補償料をきめておりまして例えば田に建つております電柱につきましては一本二十六円というような規定をいたしておるわけであります。今度はこの補償料につきましては、政令で線路及び土地等の種類ごとに定めるわけでございますが、一応二十八年度からは現行の補償料の約五割増しを規定するように準備をしておる次第でございます。 第五といたしまして、公社は他人の土地等を一時使用したり、或いは立ち入つたり、或いは植物の伐採等の行為によつて損失を与えた場合には、やはりこれを補償する、その損失の補償につきましては、公社と損失を受けた者との間で協議をする、併し協議が調わない、或いは協議ができないという場合におきましては、都道府県知事の裁定を申請することができるということを規定しております。これは第九十六条の規定でございます。 第六といたしまして、公社が土地等を返還する場合には、その土地等を原状に回復したり、又は原状回復に代えまして、原状回復をしないことによつて生ずる損失を補償しなければならないということを規定してあります。これは第九十九条の規定でございます。 第七といたしまして、公社又は会社は公共の用に供する水面に水底線路を敷設しようとするときには郵政大臣及び都道府県知事に届出をする、都道府県知事は漁業権が設定されている水面につきましては、この届出があつたときにはその漁業権に関する利害関係人の意見を聞きまして、公社又は会社が必要のある場合にはこれを変更しなければならないということにいたした次第であります。これは第百条の規定でございまして、公用水面におきます水底線路と漁業権との調整を図る規定を置いたわけでございます。 第八といたしましては、都道府県知事は会社又は公社の申請があつた場合におきましては、水底線路を保護するために必要があるときには右の指定された保護区域内に設置されております漁業権を取消し又は変更しなければならないということを定めると同時に、公社又は会社はその取消し又は変更によつて生じた損失を補償しなければならないという規定を置いたわけでございます。これは第七項で申上げましたと同様に、水底線路と漁業権とのやはり調整の問題でございます。これにつきましては第百一条と百二条とにその規定を置いておるわけでございます。 第七章は雑則でございまして、この中で先ず第一に大きな点といたしましては、従来構内交換電話の交換設備だとか、或いは内線電話機又は専用設備の専用者の宅内に設置されております端末機器というようなものにつきましては、現在は公社が設置、保存することを原則といたしておる次第でございますが、加入者の事業の性質上公社による設置及び保存が不適当である場合等の特別の場合に限つて、加入者又は専用者の自営を認めておるわけでございます。この点につきましては、戦前におきましては、このPBXの設置及び維持につきましては加入者が自由に自分でやる、自分でいろいろな業者に頼むなり、或いは自分でその技術者を雇い入れてなし得るようになつておつたわけでございますが、その後終戦後司令部からの覚書によりまして、電話設備株式会社というものの解散を命ぜられまして、従来電話設備株式会社の行なつておりましたこういうPBXに関する設備の建設、補修の仕事は全部当時の通信省にこれを引継いだわけであります。その後電通省及び公社においては、引続きその方針を踏襲して、PBX及びこの専用設備の端末機器等の設置、保存につきましては、公社が原則としてすべてこれを直営するという建前をとつておつたわけでございますが、これらにつきましては特に利用者から非常な要望等もございますので、この際この方針を変更いたしまして、従来と同様公社も行いますが、それと並んで加入者又は専用者も自由に設置及び保存ができるという二本建をこの際認めることといたした次第であります。併しこれは全く野放しにするということになりますと、これは単に設置者のみならず、一般の公衆電気通信業務に非常な支障を来す慮れもありますので、この設置及び保存につきましては、その支障を防止するために必要な限度におきまして、公社が郵政大臣の認可を受けて定めております技術基準に適合することを要求すると同時に、又これらの工事に従事する者につきましては、郵政省令の定めますところによつて、公社が認定する一定の資格を持つた工事担任者でなければ、その工事に従事してはならないということを定めておる次第であります。これは百五条にその規定を設けたわけであります。 次に第二といたしまして、利用者の利便を図りますために私設の有線設備と公衆電気通信設備との接続につきましては、公社が郵政大臣の認可を受けて定めております技術基準に適合して、その私設設備を公衆電気通信設備に接続することによつて何ら公衆設備に悪影響を及ぼさない、公社の業務遂行に支障がないということがわかれば、その範囲内におきましてはその接続声認める、次の三つの場合にこれを認めるということにいたしたわけでございます。で先ずその一つは、専用設備にその専用者が設置しておりますところの私設の有線設備を接続する場合、これは例を挙げて申上げますれば、例えば国鉄が或る区間に公社から回線を借りて専用線を持つている、この専用線に国鉄自体が自分で持つているところの鉄道の専用設備を接続するといつたような場合でございます。次に第二といたしましては、内線電話機だけと通話することができるように構内交換設備にその加入者が設置しております私設設備の電話回線を接続する、これは構内交換設備でPBXをその加入者が持つておりますが、その加入者が自分で更に私設の設備を持つておつて、その内線電話機をこのPBXに接続するという場合のことを言つているわけであります。それから第三に今言いました二つの場合以外に、私設有線設備を接続することが公共の利益のために必要な場合、そういうような場合にはやはりこの接続を認める。こういつた三つの場合に私設設備と公衆電気通信設備との接続を認めることにいたしたのであります。これは百六条にその規定を設けてあります。 第三に、公社又は会社が外国の政府だとか、或いは外国人又は外国法人との間に国際電気通信業務に関する協定だとか、或いは契約を結んで、而もその内容が郵政省令で定めますような事項を内容とする場合には、その締結だとか、変更だとか、廃止の場合には、郵政大臣の認可を受けなければならないことにしておるわけであります。これは現在公社では諸外国の通信事業者、例えばRCA、マツケイ、或いは大北電信会社といつたようなところと通信業務に関する協定を結んでおります。そのうちの主要な内容を変更する場合、或いは新たに外国通信事業者と締結するような場合のことを言つておるわけであります。これは第百八条にその規定を設けてあります。 次に第四といたしまして、現在は公社におきましては、電信法の二十四条の規定に基きまして、電信、電話の取扱につきましては一切賠償の責に任じないことにしております。ところがサービスの一切の不履行についての賠償の責に任じないということは、事業の性質から見て適当でないのじやなかろうか。又一方民法の一般原則によるというと、瞬間的に、而も大量の通信を取扱わねばならないような電気通信業務の性質から見まして、民法の一般原則によるということは非常に困る場合が多いわけであります。そこでその両者の要請を折衷いたしまして、この際限定賠償の方針をとつたらどうだろうということにいたしまして、サービスを提供する場合におきまして、その提供しなかつたことによつて利用者、電報の受取人だとか或いは通話の相手方も含みまして、利用者に加えた損害が不可抗力だとか、或いは利用者の故意若しくは過失に基かない場合におきましては、電報の遅延とか、或いは不達とか、照合電報、これは現在の照校電報のことでございます。照校電報の通信文に誤まりがあつた、或いは加入電話の五日以上の不通といつたようなことについて生じました損害については、その料金額の五倍を限度としてこれを賠償することといたしました。その請求は、その事由が発生した日から起算して六カ月内に請求があれば、それは賠償の責に任ずるということにいたした次第であります。これが第百九条の規定でございます。 第八章は罰則の規定でございます。罰則につきましては、公衆電気通信業務の運行の確保でありますとか、或いは通信の秘密の確保でありますとか、或いは公衆電気通信設備の保護及び公社又は会社の職員のこの法律に違反するという場合の防止に備えるための必要最小限度の規定を設けることといたした次第でありまして、これを百十条から百十六条の間に規定した次第でございます。 第九は附則でございますが、附則の中で、この法律の施行期日は先ほどの有線電気通信法案で申しましたと同様に、施行法で定めることといたしてあります。 次に、別表には料金を定めておるわけでございますが、先ほども申上げましたように、今回この料金を現行料金からみまして収入の約一〇%に当ります八十億円の増収を図ることといたしまして、その料金の改正をしようといたしておる次第でございます。その料金改訂につきましての極く概要を御説明申上げますと、先ず内国の電報料金についてでございますが、内国の電報料金につきましては、すでに皆さん御存じの通り相当の赤字を出しておるわけでございます。例えば昭和二十六年度の決算によりますと、年間の赤字額は約五十六億円、収入と支出との比率が一七七%になつておるわけでございます。収入一〇〇に対しまして支出が一七七になるというわけでございます。ところが電報の原価の中で占めます人件費の比率は電話に比べまして高い関係で、昨年の十一月から行われました給与ベース改訂の結果によつて、電信事業の赤字というものはますます増加するわけであります。で、若しこの収支比率を改善して電信だけで大体収支とんとんにするということになれば、相当大幅な料金値上を行う必要があります。併しそれをやるということになりますと、非常に大幅の値上になりますので、今回はこれを最小限度にとどめまして、市外電報につきましては現在の基本料、十字まで五十円になつておりますものを六十円に改正する、累加料の五字ごとに十円はそのまま据置くことにいたすわけであります。又市内電報料とそれから翌日配達電報料につきましては、これは現在同様に据置くことにいたしたわけでございます。これで参りますと、現在市外電報の平均字数というものは二三・五字になつておりますので、この二三・五字で現行の料金とそれから改正になりました料金と比較いたしますと、料金の値上率は約一三%になるわけでございます。 次に市内電話の料金につきましては、東京だとか大阪等の大都市の市内電話というものは、市内通話の区域が非常にほかの都市に比べますと広くなつております。又加入者の数からみましても、電話の利用価値というものは他の地域に比較して格段の開きがあるわけでございます。そのために基礎設備に要します経費も非常に多額を要しますしいたしますので、この設備の固定的な経費に相当いたしますところの基本料をどうしてもこの際改訂を行うことが必要になつて参つたわけでございます。そこで市内の電話料金につきましては御承知の通り度数制の施行局と、それから均一制の施行局とがあるわけでございますが、そのうちの先ず度数制の施行局につきまして、現在は加入者の数によりまして一級局から十級局まで分けておるわけでございまして、一級局と申しますのは、五万以上の加入数を持つた局を言つておるわけでございます。現在はこの一級局に該当いたします所は東京と大阪でございますが、同じ一級局でございましても、東京はすでに加入者が二十二万になろうとしております。大阪におきましても七万五千、約八万人近い加入者があるわけでございます。そこでこの同じ一級局と申しましても東京と大阪では更にその加入者数に相当の開きがございます。又その利用価値についても相当の差がありますので、この際この度数制の施行局についての級局の刻みを改めまして、従来の一級局は五万以上でありましたが、更にその五万以上の上に二つの段階を置きまして、五万以上の次に十五万以上、それから二十五万以上という二つの段階をこの中に入れることといたした次第であります。そこで従来の一級局がそういうふうに分れまして、新たなる一級局というものはこれは加入者二十五万ということになりますので、差向きこれに該当する局はない。で新らしい二級局は現在の一級局のうちの東京がこれに該当することになるわけでございます。それから新らしい三級局に現在の大阪が該当する、従来の二級局の加入者八千以上五万の所がこれが今度の新らしい四級局ということで、以下順次繰り下りまして、従来一級局から十級局までありましたものを一級局から十二級局というように段階を増したわけでございます。こういたしますと、東京につきましては、現在一級局といたしまして、単独の電話で、而も事務用を一例にとつて申上げますと、現在の基本料は五百四十円でございますが、これが今回の改正によりますと八百円になるわけでございます。ところがこの度数制の施行局におきましては、基本料のみでなしに、それに度数料が附加されるわけでございますが、度数料は据置きといたしまして、現在同様五円にいたしております。そこでこの度数料を加えまして、現在の東京及び大阪の加入者の負担がどれだけ殖えるかと申しますと、一級局におきます一日一加入者の平均通話度数は八・八度でございます。それで計算してみますと、東京におきましては単独の事理用の一加入当りの平均が約一四%の値上げになる。大阪におきましては、今度は大阪は新らしい級局で三級局でございまして、事務用の単独電話で申上げますれば、基本料が五百四十円から七百円になりますので、度数料を加えましての平均の値上げ率が八・六%になるわけでございます。 以上のようにいたしまして新らしい一級局から七級局までが大体度数制の施行局になるわけでございまして、それぞれ新らしい一級局の事務用の単独の基本料を九百五十円といたしまして、それから、八百円、七百円、六百十円、五百三十円、四百五十円、三百七十円というふうにだんだんと刻んで、それぞれの基本料を定めたわけでございます。 次に、均一制の使用料の局につきましては、度数制の従来の三級局、今度の新らしい五級局をとりまして、この五級局で度数制の施行局と、それから均一制の施行局とのバランスをとりまして、そうして均一制の五級局の事務用の電話を千五百三十円というふうに定めたわけでございます。これは丁度度数制の施行局の五級局の基本料の五百三十円に度数料を加えましたものとほぼ同じ金額に抑えたわけでございます。そうしてそれを基礎にいたしまして、以下八級局までの事務用の基本料をそれぞれ千五百三十から千三百、千百、九百五十というふうに定めたわけでございます。なお現行料金におきましては、基本料及びこの均一制使用料につきましても同様でございますが、住宅用と事務用とに差をつけたわけでございます。住宅用は現在事務用の約七〇%に基本料をいたしております。 それから、なお均一制の局につきましては、現在住宅用は事務用の約六〇%になつております。ところが、住宅用とこの事務用につきまして設備の固定費的な面を見ますれば、別にそれほどの差があるわけじやない、それほどじやなく、全く差がないわけでありまして、これについて余り大きな開きをつけるということはどうも経費の面から見ましてもおかしい面があるわけでございます。さればと言つて一挙にこの差をなくするということも、余りにも住宅用の加入者にとつては負担が大きくなりますので、今回の改訂案におきましては度数制の施行局につきましては従来の七〇%を八五%まで上げる、又均一制の局につきましては従来六〇%であつたものを七〇%程度に引上げるということにいたした次第でございます。 次に、市外通話料でございますが、現在この市外通話料のうちで特に近距離の区間におきます料金は、原価計算をしてみますと原価を相当割つておるわけでございます。そこでこれをできるだけやはり経費に相応ずる合理的な料金に是正する必要がありますので、この際こういう近距離の区間の料金の値上げを行うことといたしまして、現在の待時区間、一応市外通話を申込んで、一旦電話を切つて電話局から接続されるのを待つておる、いわゆる待時の通話区間につきましては、十キロの区間までは七円になつております。この七円を最低料金としておりますが、これを十円に上げる。それからあとそれぞれ二十キロ、三十キロというふうに十五円、二十円というふうになつておりますが、この現行の料金にそれぞれ五円ずつプラスをして、八百三十キロまでの値上げを行うことといたしておるわけでございます。八百三十キロを超えます所につきましては、これは据置きということにいたしたわけでございます。又現在は即時、準即時区間の料金というものは、待時区間の普通通話料の三割乃至六割増になつておりますが、これは相当現在のサービスと比較いたしまして安きに過ぎるわけでございます。 又二十八年度中には、東京・大阪・或いは東京・名古屋、或いは名古屋・大阪といつた面の即時に近い市外通話サービスも行われる予定になつておりますので、そういう場合のことも顧慮いたしまして、この際即時、準即時区間の料金は五割乃至八割増にいたした次第でございます。 それから次に、市外専用電話料、電信専用料及び市内専用電話料でございますが、市外専用電話料につきましては、市外通話料の値上げに伴います改訂だけでございまして、市外専用料の料金算定の基礎となつております市外通話料に対します倍率は変更いたしません。例えば市外専用料につきましては、一般の市外専用料は普通通話料の二百倍ということになつておりますが、その倍率はそのまま据置きといたした次第でございます。 次に、電信専用料につきましては一昨年の十一月の料金改訂の際に値上げを行わなかつた経緯もございまして、現在の料金では相当原価を割つておりますので、平均約五〇%程度の値上げを行うことといたした次第でございます。以上がこの料金改訂についての極く概要の御説明でございました。 これで公衆電気通信法案の内容の極く概要をお話申上げました。 次に、両法の施行法案の概要について引続き御説明申上げたいと存じます。 第一に、この施行法案の制定の理由でございますが、有線電気通信法と公衆電気通信法の施行に当りまして、他の法令を廃止したり、或いは改正したり、或いはこの法律を施行することに伴います経過的の措置を定める必要がありますので、これらの事項が相当たくさんになりますので、別に単独でこの施行法を作つた次第でございます。 次に、第二といたしまして、法案の主な内容について申上げます。先ず第一に、有線法と公衆法の施行期日をこの施行法の中で定めました。施行期日は昭和二十八年の四月一日といたした次第でございます。第一条にその規定を置きました。次に、第二条に関係法律の廃止の規定を置いたわけでございます。先ほど最初にお話申上げましたように、この有線法及び公衆法に内容が吸収されますので、次の法令はこれを廃止することにいたした次第であります。先ず第一に電信線電話線建設条例、電信法、電信電話料金法、この三法を廃止することにいたします。 第三といたしまして、只今の法律の廃止に伴います経過的な規定が必要になりますので、その規定を置いたわけであります。先ずその第一といたしまして、電信法の規定によりまして共同で設置された有線電気通信設備があるわけでございますが、この共同で設置された設備につきましては、新らしい有線法の規定によつて設置された共同設置の許可を受けたものとみなすことといたした次第であります。次に、第二に現在鉱山におきまして、鉱山業者が自分でこの設備をいたしまして、自分の事業用として使つております鉱業電話でございますが、これが従来の電信法の私設設備の範囲を非常に限定しておりまして、その範囲の中に入らないために便宜上鉱業特設電話ということにいたしまして、この鉱業、鉱山の事業者が自分で全部設備もするし維持もしますが、一応形としては、これはやはり公衆電気通信設備で、公社の設備という形をとつておるわけでございますが、これはもう実質から見ますと明らかに今回の有線法で申します私設有線設備でございますので、その実体と形式とを一緒にいたしまして本来の姿に戻すわけでございますが、そのための経過的の措置といたしまして、現在この鉱業特設電話として公衆電気通信設備の専用として扱つていたものを、その専用者たる鉱業者が有線法の規定によつて設置した施設を有線設備とみなして、何らこの新らしい法律の転換に際しての措置を必要としないというふうな規定を設けたわけであります。これが第四条でございます。 又次に、現在電信法及び無線電信法の規定によりまして、公衆通信への供用命令を受けております私施設の有線電気通信設備、無線局、これは先ほど御説明申上げましたように、国鉄だとか或いは漁業無線局だとか、或いは船の中にあります無線局に公衆電報を扱つてもらつておりますが、その形を公衆通信の供用命令の形によつてやつております。実質は全く自分が委託した契約によつておるわけでございます。そういつたような業務を扱つております設備だとか、無線局はこの公衆法が施行されましてから三カ月問はなお従前の例によることといたしまして、その後同法の規定による業務の委託による切換えができることといたしまして、三月間の猶予期間を置きまして、契約その他の措置に遺憾なからしめるようにいたした次第であります。 第四といたしまして、電話規則の中におきましては先ほど御説明申上げました法人格のない社団及び法人、いわゆる準法人がその名において加入者となることを認めておりますが、公衆法におきましては法人格を有しないものの加入を認めないことといたしましたので、この公衆法施行後六カ月間に限りまして、従来同様準法人を加入者とみなし、この期間内に適当な個人の名義に変更することを認めまして、六カ月経過してもなお名義を変更しないものにつきましては、その準法人の代表者として届け出のしてある者が加入者となつたものとみなすことといたした次第でございます。これを第七条に規定をいたしておるわけでございます。 第五といたしまして、明治三十九年、元の電話規則、これはずつと古い電話規則でございますが、いわゆる積滞電話というふうに我々称しておりますが、明治時代におきましては電話の申込は加入申込の登記の順番によつて開通することになつておつたわけであります。そこで明治時代におきましてはその申込をすれば、申込によつて登記をされれば順番を待つていれば付くということで、明治以後大正八年までその制度を認めておりましたので、その間におきまして架設ができずに残つたものが約原簿上十二万残つているわけでございます。これはときどき新聞紙上等にも出ておりまして、非常に電気通信事業上の癌になつておるものの一つでございますが、遺憾ながら明治時代から予算の不足だとか、或いは申込の順番によらないで、予算の不足のために十分その積滞電話を消化できないために、一方におきましてこの申込順による、順番開通を認めておると同時に、一方におきましては電話設備に要する費用だとか、或いは物件の寄附だとか、一定の至急開通料を支払うことを条件とします特別開通電話だとか、或いは至急開通電話というような別個の制度を併用して参つておつたわけでございます。そこで大正八年になりまして、こういうような順番開通の電話をそのまま存続して架設できないというようなことになりましたので、大正八年で順番開通による申込は受理をストツプしたわけであります。その後も昭和十二年頃までは、ほそぼそながらこの順番開通による電話の加入を続けて参つたのでありますが、日華事変の発生と同時に、その順番開通による電話の架設も一時中止をいたしまして、今日に至つておるわけでございまして、この数が原簿上約十二万ございますが、ところが例えば東京で申しますれば、関東震災、それから今回の戦災と二回の被害を被つております。その他の土地におきましても長年を経過しております。又戦災等も受けておりますので、一体現在この申込者というものが一体如何なるふうになつておるかということをその後一回も確認したことがないのでございます。そこで今回公衆法を新たに施行いたします際にこれを整理いたしまして、そうして本当に権利を持つておる者を確認いたしまして、そうしてその権利を確認されたのちにおいて、それらの権利者に対しましては優先開通の、公益優先の制度を損なわない範囲におきまして或る一定数はこの電話を架設して行くという方針をこの際とることといたして、それに必要な規定を設けたわけでございます。これが第九条と第三十条の規定であるわけでございます。 それから第六といたしまして、先ほど公衆法の御説明の際に、普通加入区域内と、それから区域外加入については、現在一定の架設、一定の設備費以外に必要な実費を徴収するということを申上げましたが、実は加入区域内におきましても、現在制限距離というものを設けまして、そうしてケーブルの配線の端末から一定の距離内におきます申込でなければ受付ができない。その一定距離を制限距離と称しておるわけでございますが、この制限距離外にあります申込につきましては、やはりその設備に要します費用を止むを得ず加入者に負担してもらつておるわけでございます。この点は決してよい制度とは申せませんが、現在の公社の予算の現状から見まして、止むを得ない措置といたしまして、現在の設備負担金と同様、昭和三十一年三月三十一日までの臨時措置といたしまして、止むを得ずそういうような必要な実費を特別に加入者に負担してもらうことにいたしまして、その施行法の中にその旨を規定いたした次第でございます。これが第十条と第十一条でございます。 第七といたしまして、今申上げました普通加入区域内におきます制限距離内の特別負担は焼け電話とか、戦災電話の復旧につきましても同様の取扱いをすることといたしております。これを第十二条と十三条に規定したわけでございます。 それから第八といたしまして、現在電話規則によりまして甲種増設電話とか、PBXの交換取扱者、これはオペレーターのほうでございますが、交換取扱者の資格につきましては、資格認定の規定を置いたわけでございます。その資格認定を受けております者は、その現に有します資格を尊重いたしまして、現在その交換に従事しておる構内交換設備の種類に従いまして、今回の公衆電気通信法の五十一条第一項に規定します公社の認定を受けた構内交換取扱者とみなすことといたしまして、経過的にその従事者が新らしい法律によつて不法な不利益を被らないようにいたした次第でございます。 第九といたしまして、従来この電信電話線建設条例の規定によりまして使用しております土地につきましては、その土地にあります電柱だとか、或いは地下ケーブル等が残存する期間を存続する期間といたしまして、公衆電気通信法の規定によります条件が設定されたものとみなして、その期間中は公社において引続き使用することができるという旨の経過規定を置いております。これが第十八条でございます。 第十といたしまして、現在PBX、構内交換設備及び内線電話並びにこれらの附属設備の設置保存は公社が行うことになつております。これは先ほど御説明申上げました通りでございますが、これにつきまして公衆法が施行になりますと、利用者が今度はその設置及び保存をし得るように改正するわけでありますが、構内交換電話の中に、現在加入者が設置しておりまして、公社がその保存をし、保守をしておるものがあるわけでありますが、それらのものにつきましては、加入者の意思を尊重いたしまして、公社に従来通り委託するか或いは自分で今後は保守をするかということの選択権を与えることといたしております。これが第二十条の第一項の規定でございます。 それから十一、今申上げましたのは甲種増設電話機、いわゆるPBXでございますが、それ以外の電話機、いわゆる従来の乙種増設電話機、これは本電話機と転換スイツチで切換えるようになつたもの、或いは両方ブランチに相互に接続されるようになつた電話機でございます。この乙種増設電話機につきましては、これは公衆法の施行後におきましても、従前同様に会社がその設置及び保存をすることといたしておりますので、今まで公社が保存しておりましたものも、従前同様に当然公社において保存の取扱いをするということにいたしたわけでございます。これが第二十条の第二項の規定でございます。 又次に、第十二といたしまして現行法の規定によります処分等でありまして、公衆法の施行後の経過的の措置につきましては、電信電話線建設条例又は電信法の規定によつていたしました処分手続その他の行為につきましては、公衆通信法中にこれに相当する規定があれば、勿論公衆法の規定によつてこれらの処分等がなされたものとみなすということを規定いたしました。これが第二十四条の規定でございます。 次に、第四といたしまして、他の法令等の改正でございます。今回の公衆通信法、有線通信法の施行に基きまして、他の法令を改正する必要があるものをこの法律施行法の中で改正いたしておるわけでございます。 その先ず第一は、海底電信線保護万国連合条約罰則という法律がございます。これは大正五年の法律でございますが、この法律の中に、海底線の保護に関します罰則が規定してございますので、この罰則の適用を新らしい有線法なり或いは公衆法の罰則規定と大体歩調を一にする必要がございますので、その改正を行なつたわけでございます。 第二、電波法の改正でございます。公衆法におきましては公衆電気通信業務の定義を明らかにいたしております。ところが現在の電波法の第四条の第二項に、やはり公衆通信業務というものを規定しておりますが、この公衆通信業務の定義が若干明瞭でない点がありまして、この新らしい公衆法の定義と多少表現の点で違いがございますので、この公衆法の定義に合致させるような改正を行うわけでございます。第二に、公社又は会社の取扱います無線通信につきましては、公衆通信法の第五条の適用を受けることになりますので、ここの秘密の保護につきましては、電波法の五十九条の適用を除外することといたしたわけでございます。 それから次に、無線設備の損壊に関します罰則規定は、現在電波法に規定がしてございませんで、無線電信法の第二十五条というものが電波法の附則によりましてなお効力を有することとなつております。今回はこの無線電信法を全面的に廃止いたしまして、これに代る規定を電波法の中に設けることといたしたわけでございます。 第三に電話設備費負担臨時措置法の改正でございます。先ず第一といたしまして、先ほどちよつと触れましたいわゆる乙種増設電話機、これを今度は附属電話機という名前にしておりますが、この附属電話機の設置は現在通り公社の直営といたしまして、これにつきましては加入者の自営を認めないわけでございます。そこでこの設置に要する費用は加入者に負担させますが、構内交換電話と、いわゆるPBXにつきましては自営が認められることになりますので、PBX加入申込者の負担を軽減するために、この設置に要します負担を電信電話債券の引受けということに改めるわけでございます。これは現在PBXの加入者につきましては、設備負担臨時措置法によりましてその設置しますPBXの種類によりまして、実費相当額を設備負担金として徴収することにいたしております。設備自体も公社に提供しますし、その設備負担金も納めるという点で、相当一般から非難があるわけでございますが、今回は若しこの公社に従前同様PBXの設置を依頼する人があります場合には、設備負担金として実費を納めて頂くのでなしに、実費相当額を債券の形として債券で引受けて頂くということに改正したわけでございます。だからこれは飽くまでも一時、金を貸すという観念に改めたわけでございます。 第二に、専用設備だとか或いは端末設備の設置につきましては、電信電話料金法に定めます料金を加入者に負担させておつたわけでございます。ところがこれもPBXとの均衡を図りますために、只今申上げましたように、PBXと同様に、今度は実費相当額を債券で引受けて頂くということに変えたわけでございます。それから今申上げましたこのPBX及び専用設備の端末設備等につきましての負担金の額だとか、或いは引受けるべき債券の額につきましては、これを政令で定めることといたすわけでございます。 それから次に、昭和二十六年の七月設備負担臨時措置法が実施になりました後、負担金を負担して設置されましたところのPBXの加入者、それから昭和二十六年の十一月の料金法の改正以後、専用設備の端末機器のうち、電話機若しくは交換機の設備料を支払つた専用者というものは、今後は債券引受に改正しますので、それとの均衡をとりますために、こういうかたに対しても債券を今度は交付するということにいたしまして、今後の加入者との負担の均衡を図ることといたした次第であります。 次に第四といたしまして、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定の実施に伴う電信電話料金法等の特例に関する法律というものがございますが、その中に、従来はこの電信法では殆どこの省令以下にその内容を譲つておりましたために、これらの特例につきまして、特に法律の改正を必要としなかつたのでございますが、今回この有線法というものを制定いたしますと、駐留軍の設置する有線電気通信設備につきましても、特例を設けなければ有線法の規定が適用になるということになるわけでございますが、それでは相当支障を来たす面もございますので、有線法の適用につきましては行政協定に定めることといたしまして、有線法の適用を除外するということにいたしておる次第でございます。 それから最後に、公衆法及び有線法の施行前になしました行為につきましては、それぞれ電信法、無線電信法、電波法、海底電信線保護万国連合条約罰則等の規定によります罰則が適用されまして、その間におきます無用の摩擦のないように経過的の措置を規定したわけでございます。これが第三十四条でございます。 以上極く簡単でございますが、三法律案の内容につきましての概要を御説明申上げた次第でございます。
○委員長(溝淵春次君) ちよつと速記を中止して下さい。 〔速記中止〕
○委員長(溝淵春次君) 速記を始めて下さい。 これよりお諮りいたします。付託されております三法案について、電気通信委員会の公聴会を来月五日に開くことにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(溝淵春次君) それでは御異議がないようでございますから、さよう決定いたします。つきしましては公述人の選定ですが、これは委員長及び理事に御一任願いたいと思いますが御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(溝淵春次君) 御異議がないようでございますから、公述人の選定は委員長及び理事に御一任願うことに決定いたしました。 本日の委員会はこれを以て散会いたします。 午後三時四十五分散会