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15回国会参議院1953/03/09

通商産業委員会 第17号

発言数
31
登壇者
6
会派数
3
開催日
1953/03/09

会議録

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) それでは只今から通商産業委員会を開会いたします。  本日は公報でお知らせ申上げました通り、最近の株式買占問題に関し緊急質問が出ておりますので、本件を先ず議題とします。最近新聞紙に伝えられているように、白木屋、野田醤油、渋沢倉庫、大日本印刷等の株式が一部の人によつて買占められている事実は、経済的にも社会的にも重大な影響を持つているので、本日は本件についての政府当局の見解を質すことにしたのであります。政府側からの出席者は、公正取引委員会委員湯地謹爾郎君、経済部長坂根哲夫君、通商産業省からは企業局長中野哲夫君、大蔵省理財局証券第一課長飯田良一君の諸君が出席であります。  それでは質疑のあるかたから順次御発言を願います。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 実は質疑と申しますか、前回の委員会で、只今委員長がおつしやつた点についてこの委員会はやはり産業経済の安定の考え方からして、深く掘下げて一応調査をする必要があると思いまするので、一応その調査にかかりまする前提として、通商産業の行政官庁である通産省から現在の状況をどういう工合に流れておるかを一応報告願いたい、こういう注文を申上げておるわけなんです。従つて或いは渋沢倉庫、野田醤油等については、その企業の行政監督の上から言いますと、主務官庁が違うやに私ども考えるわけでありますが、それとは別個に一応もう少し広い視野に立つて、産業経済といつた漠然たる定義の下に通産省のほうから御説明を願いたい、更にでき得べくんば公正取引委員会のほうからも一つお考えを伺つて、そうしてそのあとにこの委員会が今後どういう工合にこの問題の調査をするかということを相談をいたしまして決定をいたしたい、こう考えるのであります。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) 了承いたしました。では第一に通産省企業局長中野哲夫君から、只今栗山委員の御質疑の点に即応する御説明をお願いします。

中野哲夫通商産業省企業局長

○政府委員(中野哲夫君) お答え申上げます。白木屋の株を日活会館の堀さん、横井さんですか、が相当数買つておられる、又渋沢倉庫を藤綱、田島両氏がやはり買つておる、東亜合成の株を三菱化成が買つておるというようなことは、概要を通産省としても大体知つておるのでございまするが、これらの問題について、現行独占禁止法に触れるかどうかというような問題は、別途これらの点については公正取引委員会においても事実を調査しておられるようでありますので、通産省としてはそれらの点については公取の御調査なり決定なりにお任せいたしたいと考えております。ただ通産省としては、これらの事件のために、何と申しますか、東西業界が不安と混乱に陥るというようなことでありますれば、通産省としても行政指導等によつて適切なる処置、法的権限はないのでありますが、問題を決して等閑視するとか或いは放任しておるということでなしに、今後適宜善処いたしたい、かように考えております。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 私が前回通産省のほうへお願いを申上げたのは、そういうお考えも勿論伺いたいんでありますが、そのお考えを伺う前に、現在新聞報道機関等を通じていろいろと私ども知つておりまする実態を、あなたのほうは御専門家ですから、もう少しよく把握せられておると思うので、それを一つお知らせを頂きたい、こういうことを申上げたわけであります。従つて今株の買占等が大体どういう工合いに具体的に行われているか。その企業体の名前とか、或いは買占められた株数は総株数に対してどのくらいの比率になつているのか、或いはその買占めた人がどういう人々であるか、或いはその背後関係がどういうふうになつているか、而もそれが現在のそういう行為が法規に触れる疑いがあるのかないのか、そういつたようなことの実態を御報告頂きたいということをお願いいたしたわけであります。

中野哲夫通商産業省企業局長

○政府委員(中野哲夫君) 私のほうで事務をやつている者が一応調べましたので、内容の正確と深さについて或いは御質問の御趣意に合わんかと思いまするが、なお見方でありますので、のちほど公正取引委員会からも同様の御説明があるその内容と多少の相違は生ずるかも知れませんのですが、お差支えございませんですか。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) よろしうございます。

中野哲夫通商産業省企業局長

○政府委員(中野哲夫君) 東亜合成につきましては、資本金が六億、株式総数が千二百万株数でございますが、三菱化成がそのうち百八十万株、約一割五分に該当いたしまするが、その程度のものを昨年より買つているようでございます。なお公取の調査を伺いますと、この買付は主に東京、名古屋の両証券市場において行われておりまして、東京だけの分の調査をいたしますと四十八万九千株余りでございます。尤もこの四十八万九千余株と申しますのは、そのうち大口の買付がありましたのは四十一万四千七百株でありますので、これがまあその大口の買手が三菱化成であるかどうかということについてはまだ私どものほうで実態を掴んでおりません。目下本件につきましては公正取引委員会が事実の調査を続行中と伺いまして、これが現行独禁法違反になるかどうかということも、その結果大体公正取引委員会当局の判断に俟たなければならんというようなことになるのではないかと個人的に想像いたしているものであります。  それから白木屋の件でございます。白木屋は資本金が二億、四百万株の会社でございまするが、昨年から堀、横井両氏が同社の株を買付けまして、私のほうで調べましたところによりますと二百二十万株、総株数の五割五分程度のように我々見ております。なおこの大株主側から同社に対し経営上の申出をなしていると、こう聞いております。これに対し白木屋側において公正取引委員会に提訴いたしている、かように聞いております。そういうことでこの件も公正取引委員会において事実の調査を進められつつあるものと思われるのでございます。  最後に渋沢倉庫の件でございまするが、渋沢倉庫は、資本金が五千万円、株数が百万株でございまするが、これは藤綱、田島両氏が同社の株式二割八分程度を買占めました上、話によりますと、社長以下全経営者陣の退陣を要求する臨時株主総会の開会を請求し、これに対して会社側が拒否しておるというような情勢でございまして、昨年十月頃から本年の二月半ばまでに両氏の買いました株数は、総株数百万株に対して、先ほど申上げました通り二十八万株に達しておるのでございまするが、これの対抗手段と申しますか、渋沢倉庫会社側ではそういう経営陣の更送の要求を拒否すると同時に、最近重役会において百五十万株、七千五百万円の新株発行をきめ、そのうち百万株を株主に割当て、三十五万株を一般公募といたし、十五万株を会社従業員に割当てるというようなことをやつて、持株比率の相手方との比率の向上と申しますか、向うから見れば低下でございますが、そういうことをやつたように聞いておるのでございまするが、先ほど申上げましたように、これが当該業界の大きな問題になりますれば私どものほうでより深く掘下げてみたいと思いますが、今日のところでは主として公正取引委員会の調査決定に待ちたいと、かような段階にあるわけでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 通産当局としては大体東亜合成、白木屋、渋沢倉庫三社についてのお話がございましたが、只今の三社について公正取引委員会として何か伺つておくことがあればそれをお願いいたしたい。それから更にそのほかにこういうような類似の事件が公正取引委員会のほうのお耳に入つておるとすれば、一つこの際お聞かせを願いたい。それからその他の件につきましてはいずれこの委員会で調べることになろうかと思いますから、その際御考慮を頂くことになると思いますが、一応先ずその程度のことをお尋ね申上げます。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) 只今栗山委員の御要求の件御尤もなんでございまして、公正取引委員会の湯地謹爾郎氏より成行きその他、できるだけ詳しく御報告をお願いいたします。

湯地謹爾郎公正取引委員会委員

○政府委員(湯地謹爾郎君) 公正取引委員会のほうとしてお話を申上げるのは、実は御承知の通り現在の独占禁止法の第十条に株式取得の問題の規定があるのであります。その第一項に、事業者が会社の株を持つことによつてその会社との間の競争を減殺することとなるような場合又は一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合においては、その事業者は相手方の会社の株式を取得し、又は所有してはならないという規定がありまして、それから第二項に、競争会社の関係にある会社は、相手方の株式を今のような条件があるかないかにかかわらず取得してはいけないという規定があります。それで問題は、今ここでお話の出ました白木屋の問題、東亜合成の問題或いは渋沢倉庫の問題、いろいろあるのでありまするが、そのうちで独禁法上の問題として第十条に違反する嫌疑があるというふうに考えられますのは、只今のところ白木屋の問題と東亜合成の問題であります。而もそのうち白木屋の問題につきましては、白木屋のほうから正式に独禁違反ということで提訴がありましたのであります。そのほかのものについては別に公正取引委員会に対して正式の提訴はいたされておりません。そのほか今の大日本印刷だとか渋沢倉庫等につきましては公取としては具体的に調査はしておりません、というのは、今申しました通り、正式の提訴がありませんし、又聞くところによれば、これを買占めておる人々がその会社と競争関係にあるものというような人でないように聞いております関係もあるのでありまするが、併し正式に提訴がありました白木屋の問題と、それからこちらから考えまして競争関係にあるのではないかと認められまする東亜合成のこの二つの問題につきましては、只今具体的に調査をしております。詳しい数字等は坂根部長からお話があると思いますが、殊に白木屋の問題につきましては只今申しました通り正式に公取に提訴されましたほかに、今度は民事訴訟として裁判所のほうに対しまして横井産業、横井産業だと思いますが、横井産業の株式取得に対してこの無効の訴えをなして、従つてそれの株主権の行使を停止してもらいたいという仮処分の申請を出しておるように聞いております。そういう司法上の問題の関係もありますので、公正取引委員会といたしましてもこれを審査部に移しましてこの間慎重に取調べをいたしておるのであります。  東亜合成の問題につきましては、これは正式の提訴はありませんが、先ほど申しました通り一応嫌疑はあると考えられますので、その意味においてこれも具体的に調査を進めておる次第です。もつと具体的な詳しい点が御入用であれば後刻坂根部長からお話があると思います。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 大体わかりましたが、その中で白木屋と東亜合成の問題に関しては独禁法十条違反の疑いがあるものとして調査をしておるという御報告を頂いたのでありますが、実は独占禁止法は只今国会で改正案について審議をすることになつております。それで実はまだ本会議で第一読会も終つた程度でありまして、形式的な提案説明等は一応承わつておりまするけれども、法の本当の精神はいずこにありやということはこれから先の委員会の質疑に俟たなければならんわけであります。そういう事情でありまするが、あなたの今日まで御研究になつたところでは、只今国会に提案されておる独禁法が若しあのまま可決になつた場合にはこの問題にどういう影響を及ぼすか、これを一つ承わりたい。

湯地謹爾郎公正取引委員会委員

○政府委員(湯地謹爾郎君) 現行法でありますれば、先ほども申しました通り競争会社である限りその取引に影響をどの程度及ぼすかどうかということに関係なく、その株式を取得し又は所有するということが違法とされておりまして、形式的に違法とされておるのでありまするが、今回提案しておりまする独占禁止法の一部改正法律案によりますと、こういうような形式的な禁止、例えば競争会社であれば、これは非常に厳格に解釈すれば一株たりとも所有しても違法になるというような形式的な禁止は行過ぎであるというような各方面の意見等もありまして、それを緩和いたしまして、たとえ競争会社でありましても、一定の取引分野の競争を実質的に制限するような場合でなければこれを違法としないという改正案になつておりますので、若し只今提案しておりまする独禁法がそのまま国会を通りまして法律になりました場合には、この場合でも実際問題に当つてその取引分野にどういう影響を与えるかということを調査して見なければ直ちに違反になるかどうかということは言い難いと思うのであります。又そのほかに、その会社の相手方の会社の株を取得するに当りまして不公正な競争、取引方法を用うるときには、これは今の実質的制限になるか否かにかかわらずやはり違法とするという規定がありますので、その株の買占めの方法が新法にいわゆる公正な取引方法に該当するかどうかという調査を始めないと、すぐに違法になるかどうか、ということが言えないということにもなろうかと思います。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 この問題はやはり産業界なり経済界なりの混乱を生ぜしめたことだけは事実であるわけです。従つて独禁法の精神が法律的な取締等は別としまして、もう少し常識的にもこの問題はやはり考えてみなければならない、常識的に考えるということは、或る意味においては政治的に考えるということになるかも知れませんが、従いまして公正取引委員会は、委員会の責任において法律事犯についてはこれは徹底的な究明をせられるであろうし、私どもはそれを期待するし、その結論の一日も早く出ることを又要請するわけでありますが、この委員会としましては、この前の委員会で私がお願いをいたしましたように、大体問題があることだけははつきりいたしましたから、そこでこれはやはり広くいろいろな人の意見を聞いてみなければならんと思いますから、成るべく早い機会に白木屋、渋沢倉庫並びに東亜合成の現経営者、経営責任者並びにこの企業を盛立てておるところの従業員諸君の代表、それから買占をやつた人、そういう人を参考人に招致いたしまして、そうしてどういう意図でそういうことが行われたのか、又そういう意図を達成させればどういう不都合なことが起きて来るか、法律的にも或いは又常識的にも起きて来るか、そういうことをやはり国会を通じて明らかにいたしまして、そうして国民の輿論によつて、この問題の公正妥当な落着きを見せるようにいたしたいと、私は考えるわけであります。従つて委員長の下におかれてさような工合に、成るべく早い機会にお取りなしの願えるように、私は動議を提出いたしたいと思います。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) 只今栗山委員の御要求は委員会に諮つて取りきめて委員各位の御同意を得ればさよう取計らいたいと存じます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 その場合には、今参考人としておいで願う人を一応申上げましたが、やはり政府側としましては、通商産業省、それから大蔵省、運輸省も関係があるわけでありますので運輸省、それから公正取引委員会等の責任官にも一つ全員御出席を願つて話を承わりたい、こう考えます。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) さよう取計らうようにしたいと存じますが、一応委員会に諮つてお取りきめします。

境野清雄民主クラブ

○境野清雄君 今のお話の中で買占にかかつたと、新聞で見ますと幾つかわかつているようですけれども、その間に本格的に本人が出ていない買占というような傾向で、買占の実態が掴めないのがあるのじやないでしようか。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) その点に関しては大蔵省理財局証券第一課長飯田良一君から御報告をお願いします。

飯田良一大蔵省理財局証券第一課長

○説明員(飯田良一君) 大蔵省といたしましても、特に証券市場を通じての買占と申しますか、売買については、監督官庁の立場から注意を怠つておらないのでございます。何分にも多量の売買が行われている市場の動きでございますので、個々の売買取引の実績によつて買占の傾向を察知するということは殆んど不可能に近いと思つております。大部分はむしろ市場並びに一般に行われる噂等に基きまして、私どもといたしましても取引の公正を確保するという意味から、特にその機関店と申しますか、委託を受けた証券会社等を通じまして調査いたすことはあるのでございますが、やはりその場合でも委託者の偽名を使うと申しますか、正確な本当の名前が出ておらない等のことがありまして、真相が非常に掴みにくいのでありまして、むしろ事後的な調査に終るということが多いのでございます。つねづね注意はいたしておるつもりでございます。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 実は私先ほど報告を聞いていて、非常に予期に反しましたのは、私どもは株の買占問題は去年の秋頃からもつと広く、もつと数多く行われているように大体聞いておるわけなのであります。例えば私ここで個別な名前は申上げませんけれども、大阪にある或る相当有力な電機メーカーでも、会社の株がどんどん買占められている、誰に買われているのかちつともわからない、非常に困りまして、従業員が株の値段が相当上つてくるために持株を市場に手放そうとする空気があることに対して、会社側が極力それを阻止しているというような事例もある、相当ほうぼうにあるようなので、私はこのこういうような動きですね、動きというものは軽視するわけにはいかないので、背後に何があるのか、それを私ははつきりと掴んでおかなければいけないと、こう思うのですが、今日ももつとほかにたくさんあることを日常専門の所管をしておられるわけですから、ここで御発表願えるだろうと期待しておつたのですけれども、余り御発表がない。こちらから名指しをした企業名程度のことについて御報告を頂いただけでありまして、私は実に期待を削がれたような気持でおるのであります。それは重ねて伺いますが、どちらでも結構でございますが、他にもそういう買占の事実が全国的にあることをお認めになつておるのか、或いはそういうようなことはなくて、今話題になつている程度のものにとどまつておるという工合にお考えになつているのか、これを一つお話頂きたいと思います。

飯田良一大蔵省理財局証券第一課長

○説明員(飯田良一君) この問題は私のほうから申上げる筋では或いはないのかと思いますが、目下のところ気がついておるのはございません。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) 委員長から御質問申上げますが、昨年来非常に、殊に資本金の小さなところにこういう傾向が多く、兜町あたりの噂では二、三にとどまらないというのを、新聞にも出、我々も耳にしておるのですが、大蔵省は全くそのことはお聞きにならなかつたのでしようか。その点は、はつきり何も知らなかつたら知らなかつた、こうおつしやつて頂きます。

飯田良一大蔵省理財局証券第一課長

○説明員(飯田良一君) 市場における噂等いろいろと出ることはございますが、最近こういう傾向にもなつているのでありまして、一部会社の株式の値が上る場合に、むしろ仕手関係と申しますか、市場の内部におきましてその原因が何某の買占にあるのではないかというふうな風説が飛ぶ。又それによりまして株の値が上るというようなことで、噂の根拠というものは可なり曖昧のものがあるのでございます。従いまして噂自体が直ちに真相を表わすものとは考えられないのでございます。又一方私どもといたしましては、噂のあるたびに若干の関与した証券業者等を通じまして調査をいたすことはあるのでございますが、先ほども申上げましたように単なる噂程度の問題では殆んど買占の事実の有無ということは突きとめ得ないのでございまして、買占めの有無ということは或る程度の取得が行われた後におきまして、その取得者から会社側に対しての何らかの働きかけ、即ち経営権の問題或いは不当と申しますか、穏当ならざる差益を得ることを目的としての会社側への交渉が始まるという時期に至つて初めて掴み得るというふうな状態でございます。従いましてそういう現象が起つたもの、即ち買占の事実がはつきりしたものというものにつきましては、先ほど来問題になつている程度の会社にとどまると思うわけでございます、そういう意味合いにおきまして大蔵省としましても、今問題の会社以外にそういう事実は確認しておらないという意味で申上げておるのであります。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) それでは重ねてお伺いしますが、過去二年ぐらいの間にそういう事実はお耳に入らなかつたのですか、つまり株を買占めて不当な価格で買戻せとか或いは経営権を寄越すか、然らずんばこの株をいくらで買取れというようなことの事実があつたと噂されておるのでありますが、それらのことはお耳に入らなかつたのか、或いは入つたが調査したけれどもそれらではなかつたということなんでしようか、重ねて御答弁願います。

飯田良一大蔵省理財局証券第一課長

○説明員(飯田良一君) 噂、或いは或る程度問題を起して落着したもの等を入れまして、例えば一番早い例では十合百貨店、或いは日本皮革、それから小倉製鋼、関東製鋼、今問題になつております渋沢倉庫、白木屋、野田醤油等々につきましては、市場におきましても問題にされた事件であります。特に実は御質問の点から或いははずれるかと思いますのですが、大蔵省として注意をしておりますのは株の取得自体の問題よりも、むしろその取得の過程におきまして市場に対して及ぼす影響、即ちもつと端的に申しますと株価の市場操作等を問題にいたしておるわけでございまして、その意味におきまして大蔵省側からこの問題をお答えするのは或いは不適当かと思うのでありますが、そういう意味において問題にしておるわけでありますので、必ずしも買占、今申上げました会社の事例におきましても市場に不当に影響を及ぼすような取引或いは市場操作等が行われたというふうなことは余りないのであります。  それから申落しましたが、陽和不動産の例につきましては現に相当な市場操作、株の操縦が行われたのでございまして、これに関しましては、これに関与しました証券業者に対して厳重に注意並びに処分ということもやつた事実はございます。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) ほかに御質問ございませんか。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 この問題は、それで委員長においてなるべく早い機会に今申上げましたことが調査ができますようにお手配をお願いいたしておきます。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) この次の委員会でこれを取りきめたいと思います。

栗山良夫日本社会党(第四控室・左)

○栗山良夫君 それから今日は委員諸君の出席が極めて悪いようでありますから、いろいろな議事の審議に入らないで、このまま一つ散会を願いたいと思います。

結城安次緑風会

○委員長(結城安次君) 本日はこれにて散会いたします。    午後三時十二分散会    —————・—————

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