通商産業委員会 第12号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1953/02/20
会議録
○委員長(結城安次君) 只今から通商産業委員会を開会いたします。 本日は通商及び産業一般に関する調査の一環といたしまして、電源開発株式会社の業務運営状況及び渇水状況につき調査をいたします。電源開発会社の活動状況に関しましては国民は多大の関心を持つております。当委員会といたしましても、十二月十二日の経済安定委員会との連合委員会におきまして、官庁側からは開発会社設立後の状況につき説明を求めたのでありまするが、本日は会社の責任者から直接御説明を伺うことにいたします。 先ず進藤参考人から、会社の構成、人員の整備状況、開発工事補償及び調査の進捗状況につきまして、成るべく詳細に御説明を願うことにいたします。従つてそのあとで質疑に入りたいと存じます。進藤参考人。
○参考人(進藤武左衞門君) 私進藤でございます。只今から電源開発会社発足以来の会社の動き、特に今委員長からお話のありました人員構成の問題、それから調査の状況、業務の運営状況等につきまして申上げます。 御承知のように電源開発株式会社は、電源開発促進法に共きまして昨年の九月十六日に創立いたしまして、すぐさま小石川の一丁目にございまする前の日本発送電株式会社の事務所を拝借いたしまして業務を開始したわけです。先般、この二月の十五日に丸の内の内外ビルディングに事務所を移転いたしまして、現在そこで仕事をやつておるわけでございます。最初は会社創立早々でございましたので、又仕事を手つ取早くいたしますために職制も暫定的にいたしますし、人も仕事の発展に応じて採用するというふうな方針をとつて参り、現在もその方針でおりますが、従いまして職制等も割合に簡潔にいたしておるわけでございます。 その概要を申上げますと、総裁、副総裁の下に三名の理事がおりまして、各理事が現業の仕事を担当いたしております。仕事の分担をいたしておりまして、そのほか監事が二人。只今の職制といたしましては、総裁室と申しまして、そこに一室ございます。それから部は四つございまして、その四部の下に十六の課を設けております。各課ではできるだけ仕事を敏活にするという建前から係制度はとつておらないのでございます。でありますから、本社機構といたしましては、各理事が事務を分担いたしまして、その下に只今一室四部十六課という職制で仕事をいたしております。それから各建設現場に建設所を設置いたしました。又調査の現場に調査所を設置いたしまして現業をいたしておるわけでございます。このほか会社の仕事が非常に重要な仕事でございますので、いろいろ各方面のお智慧を拝借したいと考えまして、特に技術陣営に対しまして技術委員会というものを作りまして、土木の先輩でふり日本の権威者でありまする内海、大西両博士に十木関係のことをいろいろ御指導を仰ぎました。又電気の技術といたしましては、東京大学の大山教授、北海道電力の藤波社長のお二人にお願いいたしまして電気のほうの御指導ということにいたしまして、この四人のかたで技術委員会を作つて頂きまして、我々の技術の最高指導をお願いいたしておるわけでございます。なお、これから建設いたしまする発電所は非常に大規模のものでありますのと、及技術的にいろいろの問題がございますので、先般サべージ博士と申しまして、世界的ダムの権威者として日本の土木学会の名誉会員をやつておられますかたを技術顧問にお願いいたしまして、約二週間私の会社へ参つていろいろ御指導を仰いでおつたわけでございます。それからその他法律顧問、財務顧問というかたをお願いいたしまして、只今そういうふうなかたの御指導の下に今の組織で仕事をいたしております。それからなお各建設地点の電力会社の社長さんにお願いいたしまして、会社の参与になつて頂きまして、その場所々々の発電所の建設に対ししまて、いろいろお打合せ、御指導を仰いでおるわけであります。こういうふうな組織の下で今人員はれ手許に差上げました資料の三頁にございますが、現在本社に二月十五日現在で二百三十三人の従業員がおりまして仕事をいたしております。それが実はその後だんだん技術員を充実いたしておるわけでありますが、昨日現在で十五名殖えておりまして、それより少し数字が違つておりまして、ちよつと技術員が殖えております。十五日現在の表はお手許に差上げた通りであります。これだけの人とそれから各現場の人も、これもだんだん充実いたしておりますが、二月十五日現在の人と本社の二百三十三人と合せまして三百八十九人の従業員を以て仕事を遂行しておるわけでございます。 経営の方針といたしましては、勿論電源開発促進法の趣旨によつて、我々ができるだけ早く安くいい発電所を造るように全力を尽しておるわけでありますが、これは高碕総裁が先般九月十七日の第二回審議会におきましても、会社の運営方針について申上げた通りでありますが、特に実際の仕事の運営に対しましては、九電力会社と密接な連絡、不即不離の連絡をいたしまして、いろいろな建設の問題或いは将来の運営の問題等につきましても御相談をしながら仕事を進めておるわけでございます。これをやりますために、各発電所の建設ごとに建設委員会というものを作りまして、電力会社と会社の両方から委員を出しまして、その建設の最高建設方針と申しますか、お互いに話合いまして調査を進めるというふうな仕事のやり方をいたしておるわけであります。それからなお会社の仕事を円滑にいたしますために、土木請負業者のかた並びに機械製造業者のかたとも組織的にいろいろ連絡いたしまして、会社の仕事の現状或いは将来の予定等を事前に話合いいたしまして、御協力を仰ぐようなことを考えまして、土木請負業者の団体であります電源開発協力会又は機械工業会等々といろいろ現在連絡をとりまして、電力会社、そういうふうな関係者と一緒になつて立派な発電所を早く安く造るという方針をとつておるわけでございます。 以上のような体制で仕事を進めておるわけでございますが、その仕事の内容といたしましては、すでに政府のほうでも御説明になつたそうでありますが、九月二十七日の第三回電源開発の審議会におきまして、昭和二十七年度の会社の建設の地点並びに調査箇所が決定いたしたわけでございます。この時は十勝川の糠平地点ほか三地点、総出力十五万七千三百キロワット、北上川の胆沢十四万キロワット、猿ケ石玉万六千五百九十六キロワット、庄川の御母衣十四万二千キロワット、十津川の西吉野第一、第二、四万六千百キロワット、これだけが第一回の電源開発の建設地点として御決定になつたのであります。当時その他調査箇所といたしまして只見川、熊野川、北上川、吉野川、球磨川の五河川に対しまする調査もやるような御決定になつたわけでありますが、その後十一月二十日の第四回審議会におきまして、天龍川の佐久間地点、三十六万キロワットの建設担当を決定されました。又十一月二十八日の第五回の審議会におきましては、天龍川の秋葉地点、八方六千キロワット及び石狩川の幾春別地点の三カ地点がございますが、三万三千三百キロワット、これだけを決定いたしまして、我々が建設を担当いたしております。以上申上げました十四カ地点約八十六万キロワットの出力の発覚所の建設に取組んでおるわけであります。それとさつき申上げました五カ地点の調査をいたすことになつたわけであります。以上の建設費はこれから実施予算を作つて正確に決定するわけでありますが、一応の予算といたしましては、大体総工事費が七百四十億円程度でございましてそれから二十七年度におきまして六十億円ばかりの予算を以ちまして仕事を今進めておるわけでございますが、その仕事をやりますのに現業の機関を作りまして、それとの仕事を進めまして、只今現業機関ですでに全工事地点に対しましてはいろいろ仕事をやつておるわけでありますが、その概要はお手許に差上げました資料にございますから、御覧願いたいと思います。 第二頁にございますが、冨山建設、これは冨山に御母衣の建設所を置きまして、御母衣の現地におきましては、まだ用地問題が折衝中でございますので、ここでダム・サイトのボーリングをいたしまして調査をいたしておりますので調査所を作りました。これは昨年の十一月の一日に作りまして仕事を進めております。それからその次の北上川の胆沢地点は、昨年の十一月十六日、猿ヶ石と同じように建設所を作りまして今仕事を進めておりますが、この地点は非常に川地の折衝その他がスムースに行きまして、今のところ本年の暮には胆沢の発電所は落成する。それから猿ケ石も発電の開始をするというふうな段取になつておるわけであります。それから十津の西吉野の建設所は昨年の十一月の十六日に作りました。只今極く近く請負に出す手配になつております。それからそのほか建設所につきましては、佐久間の建設所を昨年の十二月の十五日に作りまして、只今いろいろ予備工事の手配を糖平の建設所も十二月の十六日に開始いたしまして、これも動力工事或いは附属建物等の建設に今手配或いは一部工事が進捗中でございます。それからあと調査所といたしましては、吉野川の調査所は、これは徳島県の池田へ昨年の十二月一日に作りまして、すでに調査を開始いたしております。それから九州の球磨川にあります球磨川の調査は、本月の初旬から技師を派遣いたしまして只今河川の概括的調査をしまして、恐らく今建設所の設定の拠点を協議中でありますが、九州の熊本県の人吉へ球磨川の調査所を極く近く置く手配を進めておるわけであります。それから只見川の問題は、これも我々といたしましては、できるだけ早く調査を進めまして、本年中には工事に着手する手配をいたしたいと考えております。これも只今調査所の設定に対して準備をいたしておりますから、近く調査所を設定するつもりでおります。それからもう一つ調査所として残つております琵琶湖に対しましては、すでに建設省、滋賀県或いは関西電力などにおきまして、長年に亘つて御調査になつておりますから、こういう調査資料を只今集めまして、本社におきましていろいろ従来の調査資料に対する検討をいたしておる次第でございます。こういうふうにいたしまして、昨年度審議会で御決定になりました建設並びに調査に対しましては、現業機関を設置いたしまして、その後いろいろ仕事を進めておりますが、その進捗の趣く概要をお手許の資料の四頁と五頁の長い紙へ書いてありますから御覧願いたいと思います。 これは極く概要を申上げますと、佐久間の地点におきましては、御承知のように中部電力ならびに東京電力が新会社を設立してあそこで工事をやるという御計画があつたのを電源開発で引締いだわけでありますが、その後中部両方、東京霊力と一緒に建設委員会を作りまして佐久間建設の基本のお打合せをいたしまして、手配を進めておるわけです。すでに中部電力時代から工事用の道路でありますとか、或いは事務所でありますとか、仮建物というふうなものは着手中でございましたが、現在それを急いで建設するような手配を進めておるわけでございます。なお引継に対しましても、現在中部電力と話合を進めておりまして、今月一ぱいくらいには大体の基本の引継を終りまして、あと細部に亘つて三月中くらいには引継を完了する予定でございます。 それから工事に対しましては、実はこの渇水期に締切りをやろうということで手配を進めておりましたが、非常に大きな工事でありまするのと、日本で初めての大発電所でありますからして、日本の技術だけでなしに、アメリカの技術も導入しようということを考えまして、あとで永田理事から申上げますが、只今三グループから工事の見積りを徴集しておりますが、そのうちアメリカと日本のジヨイント・べンチユアーという新らしい方式を今考えていろいろ段取を進めておるわけであります。それからその下の秋葉の発電所、これは八方六千キロでありますが、これは国有鉄道で建設をおやりになるというのを私のほうで担当することになりましたが、国有鉄道と今秋葉建設に対する連絡会を開きまして、従来の調査の模様等を私のほうへ引継いで頂き、又私のほうもすでに現場ヘボーリング機械を出しまして直接地盤の調査を今やつております。これもできるだけ早く調査を進めて佐久間の発電所の落成と同時に、或いはそれよりも早いくらいに建設を完了いたしたいと考えております。それからその次の庄川上流の御母衣の地点は、これは関西電力で御計画になつたものを電源開発に引継いだものでありますが、これに対しましては水没地域の川地の問題がございまして、今現に現地で折衝いたしておりますが、約半分だけは解決いたしておるわけであります。これもあとで申上げますような補償問題をいろいろ検討いたしまして、手配を進めておりますが、大体におきまして御了解を得るという確信を持つて今進んでおるわけであります。なお基礎の調査がまだ足りない点がありますので、現在現地においてボーリングをいたしておるわけであります。それから北海道の糠平発電所でありますが、これは北海道開発庁で御計画のものを私のほうでやることになつたわけでありますが、すでに去年から現地へ技師を派遣いたしまして動力工事の仕事を進め、或いは現地の工事用の建物の地ならし等が完了いたしまして、今年の雪どけと一緒に仕事にかかるような手配をいたしております。それから北上川の胆沢の発電所、これはさつき申上げましたように非常に順調に行きまして、只今すでにトンネルの本職道のほうへ掘りにかかつております。が、今年の終りには必らず完成するというふうな明るい見通しを持つて進んでおるわけでございます。それから同じ岩手県の猿ケ石発電所、これも建設省のダムに附帯した発電所でありますが、胆沢と同じように極めて順調に進みまして、早ければ今年の年末には発電を開始しまして、来年の二月には完成するというふうな手配をいたしておるわけであります。それからあと西吉野の発電所でありますが、これも建設省の洪水調節用の、ダムと関連いたしまして、発電工事を私のほうで担当いたしておるのでありますが、今手配いたしておりまして、極く近く、数日中に工事の見積りを出しまして、これも一日も早く建設にかかるということで、現場の建設所で今意気込んで仕事を進めておるわけであります。かように建設点に対しましては、幾春別の地点を除きまして全部現地で手を着けまして、今工事の進捗を図つておるわけでありますが、幾春別に対しましても、すでに北海道の開発局といろいろ連絡をとつておりますから、極く近いうちに現場へ建設所を作つて工事を進捗する手配を進めております。その他熊野川の調査に対しましては新宿の調査所、それから吉野川池田の調査所がすでに調査にかかつており、又熊野川に関しては、新宮におきましては度会の地点のほうに地質調査をやるというふうな段取りに進んでおるわけでございます。 今申上げましたように、一方では会社創立草々でありますから陣容の整備を急がなくちやなりませんが、現在の電力事情から申しまして、一刻も早く発電所の建設をいたしたいと考えまして、陣容の整備と並行して現場へ手を着けまして、昨年終りまでには建設所の開設を終り、いろいろ準備工事の段取りを進めたというのが今までの経過でございまして、今年は大体各地点とも来月或いは再来力あたりから本格的な工事に差手できる段取りになつております。まあ今年年こそは一つ一生懸命でこの工事の促進に努めたいというふうに考えておるわけであります。 なお予算の問題でございますが、実は本年の、二十七年度におきましては、政府出資として五十億円のお金を計上して頂いておるわけでありますが、これも初めは昨年度は会社創業早々でありまして、どうも予定通り進捗しない点もございましたが、二月、三月になりまして、機械の注文或いは現地の補償の問題の解決等で大体この金を支出する見通しを付けておりますが、来年度は我々最初二百五十億円の予算をお願いしたのでありますが、いろいろ国の予算の御都合で三百億円を今議会で御審議中と聞いておるわけであります。二百五十億円と申しますと、大体本年の継続工事で使いまして、あと新規に着手しますのにはなかなかむずかしいのでありますが、何とかやり繰りいたしまして、新らしい大きな開発地点に手を着けたいと思つて、今いろいろ苦心をいたしておりますが、どうか、仕事は一生懸命でやりますが、それと並行いたしまして、予算の計上等に対しましても、通産委員会で特別の御配慮を是非お願いしたい。 大変簡単でありますが、極く会社創立以来の概要を申上げました。あと御質問で申上げます。
○委員長(結城安次君) 総括的な今お話がありましたが、これに対する質疑に入りますか、或いは永田理事から請負方法或いは請負の現状等について伺いますか、どういたしましようか。
○古池信三君 永田理事からも更に御説明を何つて、併せて質疑があれば質疑をして頂いたらと私は思いますが。
○委員長(結城安次君) ではさように取計らいます。では永田理事から工事並びに請負その他に対して詳しい御報告をお願いいたします。
○参考人(永田年君) 私永田であります。私の会社の工事の、請負の方法を簡単に御説明申上げますと、別に変つた方法をとつておるのではありませんので、一般に指名競争入札の形になるのであります。まだそういう実例はありませんけれども、特殊な場合を除きましては、指名競争入札の方法をとる予定であります。現在やつております先ほど進藤副総裁から御説明申上げました胆沢の発電所は、これは特命であります。これは丁度冬季に始めましたので、その建設省でやつておりまするダムの工事を請負つておる請負人に特命で仕事をやらせたのであります。これは競争入札をいたしておりますと、この時期になりますので、工事が約三カ月以上も遅れるというような事情にありましたので、特命の形をとりました。今後特命の形をとるものは、特別な事情があるもののほかはそういうことはないと考えております。 それから今特別な請負の方法の形をとつておりますのは、佐久間発電所の請負の形でありますが、これも一般的に申しますと、指名競争入札の形をとつております。ただ指名者にどういう者を指名するかということが普通の、一般の方法と違うのでありまして、この工事が非常に大きな工事でありまして、仕事の量も多いのですし、金額も非常に多い。大体どれくらいの見積りが出ておるか、開いて見ませんからわかりませんが、七、八十億から百億くらいの間の見積金額だと考えますが、そういう大きな見積りは未だ曾つて日本ではなされたことはないのであります。従いまして、これを一つの請負業者に請負わせるということはむずかしいと考えましたので、二組以上が一つの共同体をなして、これを請負うというようなことを念頭に置いて請負人の選定をいたしたのであります。 それからもう一つは、この工事は普通にやりまするというと、渇水期に始めまして、約四年、始める時期が悪いと四年半乃至五年かかる見込みの工事であります。それを渇水期に始めて約三年で完成したい。一年だけ工期を短縮したいということをもくろみました。この一年短縮するためには、現在の日本の工事方法では不可能でありますので、アメリカの最も新らしい大規模の建設機械を使用して、この工期の一年短縮を図りたいということで、アメリカの請負業者二人を指名いたしまして、これに日本の業者が何組か附くという二つの組と、そのほかに日本の請負業者がアメリカのこういうう工事に経験のある者を指導者として雇つて来て仕事をするという一組と、この三つの団体に対して指名をいたしたのであります。この団体の作り方については、特にどの組とどの組とが組合せられるということにつきましては、会社からは指定はいたしません。業者間の自由意思による団体であります。で、この外国の請負業者を連れて来たということにつきまして、もう少し詳しく申上げますと、特に機械の設備でありますが、堰堤を築造する機械の設備は、石とか、砂をとるところから、この石砂を砕いて、適当な大きさに篩い分ける。それを運搬して、それを又冷却する。そうして混合してコンクリートにして堰堤のところまで持つて行く、これには非常なたくさんの機械が一連の作業をするのでありますが、この一連の作業をする機械の先ず選定が非常にむずかしい、これは経験がなければ殆んど不可能に近いようなものであります。それからこれと並べましても、これの運転に経験がないというと完全に動かない。現在関西電力でやつております丸山の機械は、これは新らしい機械を並べたものでありませんで、大体今まで使つたもの、それに足りないものを附加えて、この一連の機械の設備をしたのでありますが、古いもの、新しいものが混つておるというようなことと、選定に工合が、悪いところがあつたということで、かなり能率が低下しておるのであります。それからもう一つは、この非常に高い堰堤を短時日に打ちますには、コンクリートの冷却をしなければならない、これの大規模なコンクリートの冷却というものは、今まで日本でやつたことがありません。現在丸山でやつておりますが、これは極く簡単な方法でありまして、これにもう一段面倒な冷却設備を必要とするのであります。で、こういう初めての設備が加わつて参りまするので、経験のない業者がこれに当るということは、工事期間の厳守もできませんし、折角設備に大きな金をかけましても、その設備の効力も減少するというような考えから、外国の請負業者なり、或いは指導者なりを加えて、この見積りを徴集いたしたのであります。今後又会社のやる仕事の中には佐久間に匹敵するような大きな仕事が相当ある見込みでありますが、今回の経験によりまして、今後どういう組合せ方をするかということは更に研究する必要があると考えるのであります。日本の国が今の共同体と言いますか、俗にジヨイント・ペンチユアーと言う方式で仕事をしたことが、国内ではありませんので、どういうような成績になつて現われるか、はつきりしたことがわかりませんので、今回の経験で更に新らしい方法を考えたいと思つております。会社の請負方針として変つておりますのは、これだけでございます。ほかには一般のものと同じでありますから、省略いたします。
○委員長(結城安次君) この次には、昨年来の渇水状況について付いたいと思うのですが、これは役所のほうから伺いますが、一応これで開発会社のほうに対する御質問を始めましようか。或いは役所のほうの渇水状況或いはこれの対応策等を伺つた上でやりましようか、どういたしましようか。
○栗山良夫君 全部お話願えないでしようか。
○委員長(結城安次君) 別に御異存ありませんか。ではさよう取計らいます。それでは次に今冬の渇水状況の調査に入りまして、例年のことではありますが、冬季渇水により苦境に喘ぐ各種企業及び家庭に相当な打撃を与えておるのでありますけれども、今度の渇水の状況、これに伴う零力制限の状況並びにこれに対する会社側の対策、即ち火力発電所の運転状況、火力用炭の状況等につき、資料について通産省から御説明をお願いします。
○政府委員(中島征帆君) お手許に最近の渇水の状況と電力需給対策についてという資料が配付されております。これに基きまして御説明を申上げます。冒頭に二枚ほど概略の説明がございますけれども、別表第一から御説明申上げます。 別表第一は、自流式の発電所発電機況でありまして、要するに出水の状況でございます。これによりますと、その上に小さな枠が三つございますが、これは去年の十月、十一月、十二月を計数にして比べましたそれぞれ地区別の表でございまして、一番上の、例えば北海道で申しますと、十四万七千キロが一カ年の平均の平水であります。その十月の実績、これは月の平均でございますが、十四が九千キロ、パーセントにして一%余計出ておる、こういうふうな状況であります。従いまして全国を通観いたしますと、十月には九六%、十一月も同じく九十六、十二月には九二%、十二月の後半から非常に水が少くなつておるという状況を示してございます。一月になりまして、毎日の数字がその下に出ておりますが、これを見ますというと、一月の十二日、十一日乃至十二日頃から、各地区とも相当に水が出まして、短かいところはほんの一日か三日でとどまつておりますが、多い所は十日くらい続いておる所もございます。この間を除きましては、いずれもずつと年初から渇水を続けまして、月の平均におきましては、全国では八九%、最低は四国の七一%から、最高は東北の九六%、こういうふうな出水状況でございます。これが二月に入りますと、更に悪くなりますが、図表にございまする通りに、一月と二月は、すでに基準になります平水より二月におきましては若干減つておりますが、その平水量に対しまして、更に一月に比べて下廻つた数字を各地区とも見せております。これによりますと、上旬におきましては、平均七九%、一番悪いのが四国の四七%という数字が出ております。四国におきましては、九日、十日あたりは四三%に下つておる。最高が北海道で、これもやはり九〇%どまりとなつております。こういうふうな状況であります。二月の十日過ぎからちよつと雨の降つた所がございまして、例えば東北、中国、九州といつたような方面は若干出ております。それから全国的にこの気候の関係、その他少しばかり上旬に比べますと好転いたしておりますが、それでもやはり八〇%程度、昨日今日又若干落ちまして、今朝の二十日の、ここにはブランクになつておりますが、数字を入れますというと、全国計は八二%、こういうことになつております。それからその次の小さな表が貯水池の状況でございまして、これは主要な貯水池の水位を書いてございますが、真ん中の計画水位というのは、これが当初この程度のところまで水を下げるというふうな計画の位置であります。それに対しまして、実績はその右の欄におります通りに、それよりもいずれも低くなつておりまして、その差額が右にあります。一番右の欄のマイナスの付いております通りに、いずれも計百両より二メートル、多くは二メートルから五メートルぐらいまで下げておる、こういうような状況でありまして、貯水池もこの渇水に対応して、できるだけの水を放流しておる、ということであります。 それから別表第三は火力発電の実績でありますが、これは石炭と重油と両方による合計の発電状況の数字でございます。これも十月、十一月、十二月は月平均を示しておりますが、全国計で御覧になつて頂きますというと、十月におきまして一二六%、計画に対しまして一二六%、十一月が一一七%、十二月が一二三%、いずれも計画より火力を余計焚いておるというわけでございます。それから一月の日別のやつを見ますというと、大体超過いたしまして、全国的にはちよつと水の出ました十二、三日頃が計画より若干引つこんでおります。それ以外の日はいずれも年初めの正月分を除きしましては、すべて一〇〇%以上火力を出しておる、こういうことになります。それから地区別に見ますと、例えば東北の十二、三日、或いは中部の同じく十一、三日頃、関西におきましても、大体この時期におきましては火力は落ちております。そこで実際の出力といたしましては、もつと焚けるだけの出力がございますので、水が出れば出ただけ供給力を殖やすということが本来の趣旨でございますが、その当時の水の出方が非常に多かつたのと、それからずつと年末以来相当フルに焚いておりますので、そのまま継続いたしますと、どうしても無理ができるというふうな、こういう懸念もありまして、水が出ましたときには若干削つた、こういうふうな結果になつております。但しいずれの場合におきましても、この時期におきましては、一月の九日から入つております制限を自主的に若干緩和せられまして、場所によりましては全然フリーにしたという所もございまして、実際上は火力を焚きませんでも、供給力は、実際水が殖えた、従つて制限も大いに緩和せられた、こういうふうに御承知になつて差支えないと思います。 二枚目の表は、これは二月の表でございます。二月はこれは余り水が出ませんで、いずれもフルに焚いておりますが、ただ地区によりまして、丁度四、五日前、十四、五日頃の暖気によりまして水が出ましたので、その辺が引込んでおる場所がございます。いずれも、この辺におきましても制限緩和の措置に併せて実施いたしております。 それから別表の第四は、これは石炭だけの消費実績でございまして、これによりますと、例えば、真ん中の関西電力の実績で見ますと、十二月が九五%、一月が八一%、二月が九一%、予定の石炭消費額に対しましていずれも下廻つた数字を出しております。これは石炭のほうりはこれだけ減つておりますが、その次に重油の表がございますけれども、重油と合せて焚きまして、従つて、その前の表にございました通りに、実際の火力の発電状況は決して減少していない、こういうことになるわけでございます。 次の小さい表、第四で御覧になつて頂きますとわかります通り、今の関西におきましては、十一月は二倍半も重油を焚いております。それから一月が一八七%、一月の十五日までにすでにその二倍、こういうふうな状況でございまして、これと合せますと、結局石炭に換算いたしますと、計画よりも相当上廻つた数字を焚いておる、こういう結果になるのであります。 それから別表の符五は、石炭の受入、消費、貯炭の状況でございますが、これを総括いたしまして、これは二月の一日から十六日までの数字でございますが、十六日現在の貯炭は、当初の計画に対しまして、全国で九〇%、問題になります関西地区におきましては七四%、計画をかなり下廻つておりますが、石炭の現在におきます入手状況は極めて良好でありまして、特に関西方面には二月に入りましてから外国炭の輸入も着々と参つておりますので、その関係でこの程度の貯炭で心配だということは全然ないと思つております。 それから最後に、丸のついた表がございますが、これは現在の使用制限の状況でございまして、ここにあります通りに、一月の九日から使用制限を始めておりますが、東北から関西までの五地区を除きました北と南の四地区におきましては、現在におきましても法的使用制限は実施いたしておりません。五地区におきましては、ここにございます通りに、第一種の使用を停止いたしております。主要な動力を禁止いたしております。その他地区別に休電日、或いは制限段階が異なつておりますが、東北、中部等におきましては、現在四段制限を行なつております。東京が三段で、残る所が一段、こういうふうな状況でございまして、これは二月の六日から現在もこの段階で進んでおるわけであります。 そこで今後の見通しでございますが、大体三月の中旬までが、一番水としては渇水の激しいときでありまして、これから気温と共に次第に水が出ることを我々は期待いたしておるのでありますが、今までのところは、二十日現在におきましても、先ほども申しました通りに、全国的にみて八二%というふうな状況で、余りに好転いたしておりませんけれども、併し、いずれこれはそう長く続くものではない、従つて現在の制限も逐次緩和せられると考えております。又石炭のほうの関係は、先ほど申しました通りに、貯炭の状況におきましては、大体もう今後の見通しといたしまして心配する所はございませんが、ただ年末以来かなりフルに焚いておりますので、これが更に長くいつまでもこういう状況を続けなければならんということになりますと、現在も一、二起きておりますが、火力発電所の故障等の事故が起きまして、そのために火力を十分出せないというような事態も今後はだんだん頻発する虞れもある、これを私ども心配しておりますが、幸いにして水が出れば、この程度でやれると思つております。これであと一、二週間の問題でありまして、大体そうなれば非常に私どもといたしましては、かなり水の出もよくなりますので、この一、二週間を非常に心配しております。
○委員長(結城安次君) 只今で日本電源開発会社及び役所からの御説明は終りましたが、これの両者に関して御質疑のあるかたは順次御質疑を願います。
○栗山良夫君 質問する前に、会社のほうで、現在の新聞をみますと、最近附帯事業と言いますか、例えばセメント事業のことを考えられて、いろいろしておられるようですが、そちらの説明をもう少し伺いたいと思います。
○参考人(進藤武左衞門君) お答えいたします。セメントの問題は御承知のように、殊に佐久間に対しましては、多量にセメントを要しますし、さつき永田理事から御説明申上げましたように、工期もできるだけ短縮したいと考えまして、セメントに対しては万全の措置を講じたいということでいろいろ検討いたしておつたわけでありますが、幸い磐城セメントが豊橋から佐久間に行く途中の金指という所で工場の計画をいたしておるわけであります。丁度東海道線のほうから見ますと、井川、佐久間、秋葉、丸山というふうに、あの東海道線にも成る程度発電所の工事が集中するような結果になりまして、セメントの輸送上からも成るたけ近いというような点、彼此考えまして、磐城セメントの金指の工場の計画を聞きまして、こちらから是非一つセメントを一緒に計画するようにということを、向うからも話があり、こちらからも話しまして、相談の結果、開発会社が保証をいたしまして、そうして磐城セメントが金を借りまして工場をあすこへ設置いたす、もうかかつておりますが、設置いたしまして、そうして私のほうの佐久間、秋葉のセメントはそこで確保する、工事中は会社の経営でやる、そうして工事が済みましたらその工場は磐城セメントが買取るということで今仕事を進めております。
○委員長(結城安次君) ほかに御質疑ありませんか。
○参考人(進藤武左衞門君) 補償の問題でちよつと申上げたいと思いますが、先ほどの御説明でちよつと落しましたが、水没地帯の補償問題は、今後会社の仕事をやつて行きます上において非常に重大な問題でございます。この対策に今いろいろ苦心をし検討いたしておりますが、我々といたしましては、先般通産省でおきめになりました補償要綱によることは当然でありますが、併し地元の水没のかたの協力を得、つまり同意を得るということが先決問題でありますが、その同意のやり方といたしましては、個々に会社で納得の行くような交渉をいたしますと一緒に、国並びに県の御計画の中で、是非いろいろ今後関連の問題を取入れて頂きたい、できるなら金銭補償と一緒に職業の保障までもして上げたいというふうに会社は考えまして、例えば農地の替地を作つて、そこに移転して頂きますとか、或いは国有林等に対しまして御便宜を図つて頂いて、製材所を設置して、それに転職して頂くというふうなことを是非やりたいと思いまして、農林省並びに林野庁、それから公益事業局等、各方面にお願いし、今委員会を作つて頂いて、いろいろそういう点で具体的の計画をする、これを県にお願いいたしまして、各県庁で我々の計画にお力添え願つて、共々にこの問題を解決して頂きたいというふうに考えて手配をいたしております。ちよつとさつき落しましたから。
○栗山良夫君 私案は今他の委員会へ行かなければならないものですから、質問は又後日にいたしますが、先ほどの附帯事業の場合ですね、会社が保証をして磐城が工場を建設する。そうするとその経営は会社がやる……。
○参考人(進藤武左衞門君) 会社がやります。
○栗山良夫君 工事中やるという、まあ新らしい一つの構想だと私は思いますが、それの磐城セメントとの間の取極めの内容等が若しわかりましたら、説明資料として私頂きたいと思います。 それから第二には、相当厖大な金が開発に使われるわけであります。機械メーカー等も、こういつたような先例があるとすれば、いろいろな要望が出るのじやないかと思いますが、そういうものについて、何かお考えになつておりますか、これを一つお伺いしたいと思います。
○参考人(進藤武左衞門君) 磐城セメントとの間に契約書がございますので、あとで写しをお届けいたします。 それから機械メーカーにつきましては、別に今具体的な計画はございませんが、併しこれは殊に佐久間におきましては、あそこは五十サイクル、六十サイクルの調整用の発電所としても必要でありますし、又容量から行きましても非常に、日本で一番大きな発電所というふうな点を考えまして、今技術者が各所の資料を集めまして検討いたしております。これはいずれ検討の結果、案を作りまして、中部電力、東京電力と一語に委員会で方針をきめたいと思つておりますが、具体的にメーカーとどうといつたことはありません。
○栗山良夫君 今度は公益事業局長にお伺いいたします。 只今御説明順、いた中で伺つておきますが、通産省告示二号による使用制限のうち、北海道、中国、四国、九州が抜けておるのですが、実際の発電状況を見ますと、北海道は別としまして、中国、四国、九州等、そんなによくないように私は思うのです。九州は割合にいいように私は思うのですが、中国、四国は余りよくないように思うのですが、どうしてこの中国と同じような状態にしなくて済んでおるのですか。
○政府委員(中島征帆君) 実際の状況を見ますと、計画よりか火力が余計出ているというのは、この表で御理解願えると思いますが、実際の需給面から見まして、ほかの地区は緊急停電一歩手前という状況で、一段々々制限を強化するというような、こういうふうな段取りになるのでございますが、現在この四地区以外の所におきましては、そういう事態がないという判断の下に制限をいたしておりません。制限をしないということは、若し無理があれば、結局実施面において緊急停電が起きて来るわけでありますけれども、それは起きてないのであります。ただ、前の説明の資料の一番末尾に書いてございますが、ほかの地区におきましても、自主的に、布告制限によらないで、或る程度の自主的な制限を実施しておるというわけでありまして、従つてこのままで、この程度で以て一般的な法規制限をやらないでも済んでおるという結果になつておるわけであります。
○栗山良夫君 そうしますと、制限を全然しないわけではないと私は思うのですが、大体わかりましたが、大体この法規制限に準じて、北海道、中国、四国、九州は大体どの程度の制限をしているのですか。
○政府委員(中島征帆君) 量的にどの程度ということはちよつと私はつきり申上げられませんが、大体まあほかの地区で一番低い所が関西、北限が一段制限でありますから、大体大口に対しましては一割制限以下だということになるのであります。
○西田隆男君 私達藤さんにちよつとお尋ねいたしますが、さつき御説明の中に、セメント会社を附帯事業で行う、これは電源開発が終るまでだ、終つたらセメント会社に譲渡するのだと、こういうようなお話があつたと思う。どういう理由か、ただセメントを楽に入手したいという理由から附帯事業として行われるのですか。それとも何かはほかに理由があるのですか。
○参考人(進藤武左衞門君) さつき申上げましたように、佐久間と秋葉のセメントを確保するということと、できるだけ低廉に手に入れるということで、佐久間、秋葉の建設が済みますと、ほかは九そこの地帯から又大分距離が離れておりますから、その工場は磐城に売つて、私のほうは関係を断つということです。
○西田隆男君 そうすると、発電所の建設が終るまでに何年間かかる予定ですか。
○参考人(進藤武左衞門君) 来年の四月頃にはセメントを作る予定です。私どもの佐久間、秋葉の建設計画と並行してセメントの生産をやる……。
○西田隆男君 両発電所の建設が終るのは何年かかる予定ですか。
○参考人(進藤武左衞門君) さつき申しましたように、大体三年で終ると思います。
○西田隆男君 三年たつたら磐城セメントに譲渡するということですね。
○参考人(進藤武左衞門君) そうでございます。
○西田隆男君 そうすると結局セメント会社を作つて、三年間セメントを使つてセメント会社の不利益になるのか利益になるのか知りませんが、それを開発会社で負担をする、こういうふうに考えておるのでありますか。
○参考人(進藤武左衞門君) 開発会社は保証するだけでありますから、金は磐城セメントが借りるわけであります。私のほうの建設期間中は工場を建設原価で買収し、そうしてセメントを私のほうで製造して出す。つまり私のほうで経営もやるというので保証の対象になるわけです。
○西田隆男君 ちよつとおかしいのですがね。三年間、電源開発が終了するまで、開発会社でセメント会社を経営するとあなたおつしやるのでしよう。そうして電源開発が済んだら磐城セメントに今度は売却するのだというお話ですね。
○参考人(進藤武左衞門君) そうです。
○西田隆男君 三年間開発会社でセメント会社を経営されるという基本的な理由は、セメントを十分に入手したい、楽に入手したいということだけなのですかということを聞いているのです。
○参考人(進藤武左衞門君) 安く確保したいということだけでおります。
○西田隆男君 そうすると、売却のときの価格はどういうふうな価格で大体お考えになつておりますか。
○参考人(進藤武左衞門君) これはあとで、さつき一栗山委員からお話がありましたから、契約の内容はお知らせいたしますが、建設から経過した償却その他を引きまして譲渡することになつております。
○西田隆男君 そうしますと開発会社で経営することのほうが、磐城セメントに経営させるよりも生産原価が非常に安く上る、こういうふうなお見通しなんですね。
○参考人(進藤武左衞門君) さようでございます。
○西田隆男君 そうしますと譲渡価格をきめる場合に、会社の利益が上るのか、開発会社自体が利益を吸収して安いセメントを使うのかどつちかわかりませんが、開発会社がセメントを使う場合には、生産原価に極めて僅かな利潤を加味したもので開発会社がお使いになるのですか。
○参考人(進藤武左衞門君) 私のほうで使うのは、生産百原価に市価と、それから生産原価との差額を折半したもので私のほうは使うことになります。生産原価へ市価と原価の差額を折半したものを加えたものの値段になります。大体今そういう見通しでやつております。
○西田隆男君 そうしますと、磐城セメント会社のほうでは、結局三年間開発会社にセメントを作らせることによつて、保証をしてもらつたという単なる理由によつて非常なる損をするわけですね。磐城セメントが若し開発会社が作ると同じような様式で作つて安くセメントができるならば、開発会社に売るならば相当なる利潤を得て売るでしようから、而もその三年間は極めて、機械も新らしいし、利潤が最も上ると思われる場合において、磐城セメントは相当な損をしなければならん、こういうことになるのですが、そういうことは予想されるわけなんですが、磐城セメント会社に設備を売却する場合に、価格の上にそういうことを何も考慮に入れずに、設備価格から減価償却を引いてお売りになるのですか。
○参考人(進藤武左衞門君) 今申上げましたように、建設費を土台といたしまして、建設費から償却年数に相当する償却金を引いたもので大体向うへ譲渡するという考え方であります。
○西田隆男君 それは開発会社からの話でそうきまつたのですか。磐城セメントのほうからそういう申出が保証をしてもらうためにあつたのですか。
○参考人(進藤武左衞門君) これは両者協議の上決定したわけであります。
○委員長(結城安次君) 今西田委員のおつしやつておるのは、どつちからお話があつたか、協議することは協議しただろうが、どちらからお話があつたかということでしよう。そうですね。
○西田隆男君 そうです。
○参考人(進藤武左衞門君) 磐城セメントがたまたま金指に工場の契約がありまして、磐城から私のほうへ、すぐ近くで手に余る建設があるのであるがどうかというお話がありました。私のほうも十分検討しました結果、さつきのようなお話がありまして、双方でいいじやないかということで契約を締結したのであります。
○西田隆男君 あなたのさつきのお話の中に、磐城セメントが工場を建設する資金を借りるのに、開発会社が保証しなければならん、保証する。だから開発会社はセメントを使い、経営するのだ、こういうわけでありますが、結局磐城セメントは、資金の借入は開発会社が保証してくれなければできない、だから開発会社が保証してやる、三年間契約です。だから減価償却その他引いたものでお前のほうに譲り渡すのだということの意見を述べられたのは、開発会社のほうからですね。話はどつちからか出なければならんわけです。これは磐城セメントからそういう話が出たのか、開発会社からそういうことが出たのか、その話を誰かが提起して、結局双方協議の上でまとまつたということでしようから。
○参考人(進藤武左衞門君) これは提起と申しますか、あとのその条件は双方話合いで具体的にだんだん、固めて行つたわけでありますが、磐城セメントであそこへ工場の計画をされるときに、こちらのほうにこうしたらどうかというお話がありました。私のほうであそこを調べた結果、非常にセメントの確保その他に有利であるということで、それから双方協議して、今申上げたような条件を盛つた契約書を締結いたしたというわけであります。
○西田隆男君 ただ、セメント会社とか何とかいうようなものは、三年とか五年とかいう短期間内の生産を目標にして作られるものじやないのです。而も相当莫大な資金がこれにはかかる。従つて私今あなたにお尋ねしておるように、開発会社がその経営に乗出すということは、如何にも不合理のように聞えるのです。何も開発会社が乗出して三年間経営しなくても、セメント専門の磐城セメントがやつたことのほうがもつと合理的にこのセメントの生産ができやしないかと考えたのです。特に開発会社というものがそういう附帯事業をするということが、開発会社の使命の中に織込まれてないのだから、特にそういう附帯事業を行うというためには、よほどしつかりした理論的な根拠がなければいけないと思う。従つて将来の日本のセメントがどうなるかというようなことまでも考えて行かなければならんような問題になるのだろうと思いますが、磐城セメントが、若し日本の将来のセメントの需給のバランスその他を考えて、そういう工場を作つても大丈夫やつて行けるのだという見通しがついておれば、何も電源開発会社が附帯事業みたいな恰好で僅か三カ年間このセメント会社の経営に乗出さなくてもいいじやないか、こう考えるのでくどく聞いておるのですが 而も開発会社が、そのセメント会社の建設資金の借入を保証すると、これは磐城セメント自身がそういう保証をしてもらわなくてはそういう資金を貸してもらえないというような現在の状況になつておるとすれば、なお私は問題が起きて来ると思うのです。それに対してくどく聞いておるわけですが。
○栗山良夫君 私も最近新聞に相当出ておるので非常に興味を持つておるのですけれども、内容は一応磐城セメントとの間の契約書を見せて頂いて、そのうちで不審に思つておる点もあるものだから、後日お尋ねしたいと思つておるのですが、たまたま西田委員の質問が続いておりますから、ちよつと今後のために伺つておきますが、その今作られようとしておるセメント工場ですね、これは何ですか、私昔ちよつと聞いたことがあるのですが、昭和二十二年でしたか、三年でしたかに、今参議院議員をやつておる山内卓郎君が社長をやつておられた冨士セメントという会社がありまして、あそこに工場を作られたのですよ。そこでいろいろな設備を、大体主要設備は買つて現地へ運んだのだけれども、山内石金の都合がつかなくて、野ざらしにしてたしか放つてあつたのです。私はその工場だと見るのですが、それと違いますか。
○委員長(結城安次君) 進藤副総裁に私から関連して伺うのですが、私も誠におかしなやり方だと思うのは、今栗山委員のおつしやつた山内君のやつは、私もたしかそこだつたと記憶しております。山内君が到頭いわゆる矢尽き刀折れて磐城に降参したというのだつたと思うのですが、仮にそれでも何でも、私はセメントを安価確実に入手するためにやるのだという、あそこから買うのだということは何もありませんが、そこへ資金を保証して、而も三カ年間経営を自分がする。済んだら又売り返すのだというような契約は、やり方は、まだ今までの長い歴史で殆んど例がないのじやないかと思うのです。今までの我々の常識から言えば、資金を融通する、或いは保証する、その代りマーケツト・プライスにおいて幾らでできておるのか、おれのほうへよこせ、そこでできるものは少くとも優先的に自分のところへ供給しろというような契約は、記憶にもあり、又知つてもおりますが、三カ年間自分のところで経営するということは、人事もすべて開発会社の人事でやる。原材量もすべて開発会社の責任で買う。あらゆるものを開発会社の責任で遂行しておつて、それで済んだらば売り戻すのだ。そのときの価格はどうするかというと、減価償却とかという話ですが、これに対しては相当に資料もあり、いろいろ研究せられた結果と思いまするので、特にそういう方法、形態をとつたという事情、それから計算、いわば磐城セメントがやるならば、固定資産であらゆる税金をそこに負担して行くから、これは国の収入になる。開発会社の金は国の金で無利子である、或いは非常に低利であるというあたりの計算をしつかりして、而も品質も保証できる。安くできる。而も譲渡するときに少しも損が行かないという、それらのことに関して詳しい調査と資料をこの次までに一つ御提出願います。
○栗山良夫君 それから私がこれはあとでゆつくりとお聞きしたいと思う焦点でもあるわけですが、たしか一番最初の会社がそいうい形態で出した会社であるが、今開発会社が手に入れようとしている会社であるとなると私はいろんな問題があると思うのです。これは仮に、今磐城は非常に有名な会社でやつておりますが、その会社が富士セメントを買収したということになりますと、主要機械の一部は入つていたのですから、従つて工場の建設の計画なしにこれを合併するということは、これは私はないと思うのです。そうするとその場合に資金の日当てが勿論あつて磐城がそういうことをやつたと思うのですが、若しそれが資金なしにやつたということになれば、これは十億ぐらいかかるでしようが、その金は一体どこから借りるのか。市中銀行から借りるのかどうか知りませんが、そういつたような問題がありますし、延いてはセメントの単価にもこれは関係がある問題なので、もう少し掘下げて私は調べてみたいと思う。だから富士セメントのあの関係の問題は、特に株式の発行において刑事事件まで起しておる会社なので、私よく知つておるのですが、その会社でない、本当に新設の会社だということなら、私は疑問が若干解けますが、その点について一つ。
○参考人(進藤武左衞門君) 只今栗山さんからお話の富士セメントの問題、私は実は存じません。今委員長のお話がありましたように、資料をすつかり整えまして次回に御説明いたします。又その筑土セメントの問題もその時に。
○西田隆男君 今の御説明に補足してもう一つお聞きしたいのは、さつきの御説明の中に外国商社を入れて行くようにするというお話でありましたが、外国商社を入れなければならんというあなたの御説明によると、機械と技術と金の三つになりますね。あながち外国商社を入れて日本のこの電源開発の工事をやらせなくても、機械は買えるものであろうし、借りられるものでもあるし、足りない点は私は技術だけだと思うのですが、向うの技術者を入れて、日本の商社に請負わせて電源開発をやらせては物騒でダムの工事はやらせられないというお考えで外国商社をお入れになるのですか。
○参考人(永田年君) 外国商社を入れました理由は、今お話のあつたように必ずしも外国商社に請負わせるという意味ではないのであります。現益出ております方式を見ますと、一つの組は外国商社が請負の責任者になつております。会社との請負契約に署名をする、いわゆる会社一契約をするというのが一組、もう一組は、日本の請負業者が会社と契約をいたしまして、外国の請負業者は現場における技術の指導といいますか、マネージングをやるというのが一組、それからもう一つは、外国業者が参りませんで、外国の指導者を日本の請負業者が雇つて現場の仕事をする、こういう形になつております。私のほうから希望いたしましたのは、外国業者が会社と面接請負つてもよいし、又は日本の請負業者に対して技術援助をしてもよろしい、どちらでもよろしいという条件で外国の業者に話したのであります。それで今申しましたように三つの形が現われて来ております。ただ、外国の業者が請負わない、技術援助だけであるということになりますると、外国の業者が利益を得るとか損をするとかいうことがありませんので、仕事の上に熱か足りないというようなことが現われませんかと思つてはおりますけれども、会社といたしましては、大体技術援助を請負つた場合も同じくらいのウエイトで取扱いたいと考えております。
○西田隆男君 今のお話の中で、おしまい二つはわかるのですが、一番最初の外国商社に請負わせるというのは、請負わせなければ、日本の土建業者ではダムの建設が不安心なんですか。
○参考人(永田年君) 必ずしも不安心とは申上げかねますが、請負つたほうが何と言いますか、仕事の推進力があるというふうに考えましたから、条件としては請負つてもいいし、技術援助でもいいということで話をしたのであります。当社は請負わしたいという考えであつたのですけれども、そういたしますと国内の法規のこともありまするし、向うの人がどうも日本では仕事がやりづらいというような考えも持つておるようでありますから、両方の方式をとつたのであります。必ずしもこれは外国人が請負わなければできないということなら、私のほうも技術援助でもよろしいということは言わないはずでありまして、まあどちらでもよろしいということなんで、請負わせなければできないという断定はここではいたしません。
○西田隆男君 あなたのお話を聞いておると、請負わせなければできないとはおつしやらん。外国商社と契約を結ぶんだ、技術援助でもいいんだ、指導でもいいんだ、こういうことになると、日本本の土建業者というのは、要するに外国人を入れなきやあダムなんぞやらせられんという結論になりそうですね、どうも。
○参考人(永田年君) そういうわけではありません。ただ佐久間の場合は期限が非常に短いので、日本でも機械は使つておりますけれども、日本で現在使つておる機械よりも大規模の機械をたくさん使わなければならん。これはただ一つの大きな機械を一つ一つ単独に使うということならば、まだ使いやすいのでありますが、非常にたくさんの機械が一つの連続した作業をいたしますから、これの配列、或いは一つ一つの機械の選定だとかいうことも非常に面倒でありまするし、経験がなければできない。ただ洋行して来て見て来たとか、本を読んだりした程度ではなかなかできないのであります。それからこれの運転といいますか、作業の方法も熟練した者が使わなければ、その機械を能率よく使うことができないということでありまするので、而も期限も非常に短く、これはアメリカの堰堤の工事期限と同じか、それよりか、又むしろ多少短いくらいの期限でありまするので、十分にこれらの機械を使つてもらわなければ仕事が満足に行かないという意味合いで、外国の経験者がこれを使わなければ、この期限内にできるものとは考えられないのであります。これを一回国内でやりまするというと経験者もできますから、第二回日からは多少そういうことは緩和されると考えております。
○西田隆男君 あなたのお話を聞いておると、ますます私が考えておるようなことになるので、そうすると大規模の発電所の計画工事というものは外国の機械を使つて、外国の商社でなければやれないというふうに私とれますが、あなたのおつしやつておる外国商社というのは機械は全部向うから持つて来るのですか。
○参考人(永田年君) 全部持つて来るかどうかはまだ見積書を開いて見ませんからわかりませんが、恐らく日本で買えない大きな機械は全部持つて来ると思います。 それからもう一つは期限が非常に短いので、新らしく機械を注文しておつたのでは間に合わないという機械が何種類かあるのでありますが、それらはまあ古物を買うか、現在来ておる請負業者の人はそういうものを子持に持つておるようであります。そういうものを打つて来るという話を附いております。工期が短いために日本の業者ではできない、現在ではできない、こういうことであります。これは工期をもう一年も延せば何も外国業者に頼ることはないと思うのでありますが、工期の点でなかなか現在の日本の業者の力ではやりにくいということであります。
○西田隆男君 だからこの電源開発は一日も速かにやらなければいかんので、日本の今の土建業者が使つておる機械を使つたのでは大規模な発電所のダム工事はできないという結論になるわけでしよう。従つて外国商社の技術者が入つて来て電源開発の工事をやる、そうすると次ぎ次ぎに大きな電源開発の工事はどうでもこうでもそれを使わなければならん、使わなければならんのではないが、使わなければ今あなたがおつしやる通りに年数が余計かかるということになれば使わざるを得ない。日本の電源の開発は大きなものは日本の業者にはやらせないで、どこまでも外国の商社が請負つてやるという結果になりはしませんか。
○参考人(永田年君) そういうわけではありません。今までのやり方では、日本でやつたことのないようなことをやるために佐久間の場合は外因の請負業者を連れて来る。一回やりますと経験者ができるわけですたくさん。経験者ができますと、第二回目からは必ずしも外国の業者でなくてもいいかも知れん。だからそれは第一回日だから、而も非常に期限が短いから外国業者に頼むということでありまして、同じような程度のものをそれじや第二回目に外国の業者に頼むかということは必ずしもここできめられないと思います。日本の業者が経験を得れば日本の業者でもできる。
○西田隆男君 お話は、あなたおつしやるのはわかるのですが、実際問題としてあなたの今のお話のように行けばいいのですが、それならそれのように今度天龍から天龍に限り外国商社に請負わせるのだ、日本の業者はその間にそういう機械を使つて外国の商社と同じようにダム建設ができるように修練を積んで、今後のやつは一切請負わせないとか何とかと開発会社の基本的な方針をもう少し明らかにされないと、我々の持つておる疑念が偏れんわけです。どうもあなたのお話を聞いておると、さきざきも大きな電源の開発は外国の商社の手によつてのみやらせるように受取れるのですが、技術的に差もあるでしようし、機械もいいでしよう。併し機械はこれは日本の土建業者が買つてもよろしいし、或いは開発会社が買つて土建会社に貸与してもいい、問題は技術です。技術と資金の問題もあるかも知れませんが、それだけの問題だから、別に日本の土建業者のダム建設の技術というものが世界水準から見てどのくらい下にあるか知りませんけれども、外国商社でなければならんというのは、新らしい機械を使う技術を知らないという程度のものではなかろうかと思うのですが、私技術者でないからわかりませんけれども、併しそういうことであつたらなお更天龍川だけを日本の土建業者にやらせないで、ダム建設は外国の技術者を呼んでやる、そのあとは機械なら機械を開発会社が買つて、それを貸与するからそれでやれというような何かもう少ししつかりした態度が開発会社できめられなくてはどうも納得は行きませんな私は。
○参考人(永田年君) これは作久間のダムはコンクリートのダムなのですね。今後のどのダムもはつきりした形式がわかつていない、而もまだ調査中のものもありまして、コンクリートのダムでないものもある、例えばロツクフイルダムというようなもので世界で一番目か二番目に近いような大きなのが築造される可能性も今のところあるのです地質の関係で。そういうことになりますと、これは機械が全然違うものですから、そういう場合には又外国の新らしいそういう経験のある人を雇わなければならんかも知れない。そこで佐久間だけであとは雇いませんということは、実は言いかねる次第なのです。全然種類が違うものですから。
○西田隆男君 種類が違う場合はあなたのおつしやる通りですよ。併しあなたの御説明を聞いていると、どうも佐久間の発電所のやつは日本の土建業者でなくて全部外国の業者にやらせてしまわなければいけないのだという結論を持つておられるように考えられますが、そうでなくて外国商社にはどうでもこうでも外国商社でなければやれないのだという他点Hだけをおやらせになるというなら、これはわかりますけれども、あなたのお話を聞いておると、日本の業者では頼りにならない、どうしても外国の商社を使わなければならんということが前提になつておるように私には受取れるのですが。
○委員長(結城安次君) 永田理事に申上げます。いろいろ縷々お話になりましたが、要約すると佐久間は非常に期限が一短く日本の土建業者でできない、よつてアメリカのものを入れるのだ、これはアメリカ人にさせるのだというようにとれますが、どうですか。
○参考人(永田年君) アメリカ人にさせるとはきまつていないのです。それは今日本の業者も入れておりますし、大体日本の業者が会社と契約をしようということになつておるのが二組、それから日本とアメリカの業者と一緒になつて契約しようというのが一組ある、これは見積書を開いておりませんからどの組に落ちるか知りませんけれども、とにかく三つの組の中の二つは日本人だけの組が責任を持つて会社と契約をする、あと一つの組が外国人が入つておるということでありまして、必ずしも外国人でなければできないとは先ほど申上げましたように断定はしないのです。ただ技術援助は少くもしてもらわなければできない、或いは指導者を雇つて来て外国の機械を使つてもらわなければできないということであります。外国人でなければできないというわけじやないのです。
○委員長(結城安次君) 委員長からお伺いいたしますが、この外国人が入つておるという名前を言つて頂きたい、外国人との関連を……。
○参考人(永田年君) 申上げますと、一つの組はアメリカの組がモリソン・クヌードセン、それと鹿島組、鹿島建設株式会社ですね。それから株式会社の大林組、これが一つの組で、あります。それからこれはこの三社が協同して会社と契約をするというような形を会社に出しております。内容は検討中であります。 それからもう一つの組は株式会社の間組、株式会社の熊谷組、この二組が協同して会社と契約をする、それにアメリカのガイ・エフ・アドキンソンという会社が技術援助をするということになつております。 それからもう一つの組は日本の組が六組ありまして、西松組、それから佐藤工業、それから大成建設、それから前出建設、それから飛島組、それから大和土建と言いましたか、この六組が一つの団体を作つておる、これは外国の指導者を嘱託して工事を推進することになつております。現在その指導者の名前を会社からその組へ要求しておりますが、まだ出して参りません。
○境野清雄君 今の問題に関連してですが、そうしますと、今のお話ですと大体外国商社でなければできないというお話だし、縷々あなたがお話になつていたように、技術やなんか佐久間に関する限りはどうしても時間的に急ぐからやらなくちやならんというのは、今のお話ですとアドキンソンのとモリソンのものは外国商社が入つているが、片方の西松のほうは入つていないということは、入札をさせながら、初めからあなたのほうは西松、日本人商社には落さぬというお話ですか。
○参考人(永田年君) いや、これは外国の技術の指導者を入れるという条件で入つておるのであります。
○境野清雄君 その技術の指導者がまだ決定もしておらん、片方は二つきまつておるのに開発会社自身がそういう頭でいながらその間にもう入札させててしまつて、入札は決定したんですか。
○参考人(永田年君) まだ決出定しません。現在はそういうわけでありますから、各組の資格といいますか、この団体の力といいますか、それを調べておるところであります。向うから出した書類の不完全なものを、疑問のところを聞き合わして内容を調査中であります。
○境野清雄君 これは違つておるかどうか、私たちが耳にしておるところでは、今のモリソンと鹿島の組と同じように、アドキンソンとそれから間と熊谷の組は三社一体で同じような形態でやつて行こうという、たまたま入札の問題で間や熊谷の値指しが非常に安いというところに非常な危険性を感じて来たので、今あなたの言うようにアドキンソンは別に分れて、技術を援助するんだというような話も流布されておるようですし、今度の入札問題では私はあなたのほうが蓋を開けたら相当問題も起るんじやないかというようなふうにも聞いておるのですが、そういうふうな御懸念はちつともございませんか。
○参考人(永田年君) まだ私のほうはこの団体の性格を調べておるだけで蓋を全然開けませんから、そういう話は私は聞いておりませんが、蓋を開けてみなけりやわからんと思うのですけれども、別に非常な懸念はないと思つております。
○境野清雄君 そうしますと、今の日本人、何社か、六社かの日本人商社のものはあなたのほうへ入札を出しておる中にあれですか、外国の指導者というようなものは明細に報告は行つておるわけですか。
○参考人(永田年君) これを今履歴書やなんかを、ただ指導者といつても外国人の名前を書いて来ただけでは私ども信用がなりませんので、その人の工事経歴なんかをずつと出さしておるわけですが、それがまだ経歴なんか出ていない、不完全だということでこの資格を調べるのに手間どつておるわけであります。
○境野清雄君 それはあれですか、私どもはこれはよそから開いた話ですが、大体沖縄や硫黄島をやつていたビンネル氏がなんか入つておるというお話であり、その問題は開発会社自体ではもう調査済みだと思つておるのですが、そうではないのですか。
○参考人(永田年君) それは私のほうではまだほかに入るということで、ビンネルという人の履歴書は来ておるそうでありますが、私はまだ見ておりませんが、まだそのほかの専門家が入らなければ少しむずかしいということで、それは非常に急いだものですから、向うは調べて直ぐ出しますと、これは人がアメリカに行つておるはずです。そうしてこちらに知らせるようになつております。
○境野清雄君 先ほどからの話でアメリカの技術を入れなけりやどうしても今のところ早期開発には間に合わんというお話、これは私どもよくわかるのですが、早期開発というものに対しては私どもが聞いておるところではまだ天龍あたりでは用地の問題も解決していない。それから今の入札の問題にしてからが、私どもが聞いておるのでは、二月の初めにやつたのに未だにそういうものを開発会社は手も着けていない、ということは開発会社の責任はどうなんですか、遅れさせておるのは開発会社だというような噂が相当あるのですが、そういう点はあなたが責任を以て用地の問題はやつておるのだが解決がつかんというのですか、そうでなく開発会社自体はできるだけの努力はしておる、こういうような形で未だにそういうような努力はしておるのだが、未だに解決をしないのだ、こういう意味でしようか。
○参考人(永田年君) 用地の問題がまだ解決いたしませんのは、私どもがこの会社が、佐久間の地点を引継場ぎましてから日にちもあまりありませんのが一つと、それから私のほうといたしましては、この一月の終りから担当の平島理事が現地に出掛けましてこれの解決に今努力中でありまして、個々の問題は解決しないかと思いますけれども、大筋の話は近いうちに解決すると考えております。従つてこれが解決し次第工事に若手したいという考えで見積りを徴収したのであります。
○境野清雄君 平島理事が現地に急行して急拠用地問題や何か解決しておるということですが、私どもの知つておる範囲では開発会社自体が最初からそういう手を打つたのではなくて、聞くところによると高碕総裁が現地に行つて、何も進んでいないのであわてて帰つて開発会社に急がせたので、その結果平島理事が出て行つておるのだというような話で、最初から平島理事があそこに行つていてこういうような手を打つてそれが漸やく今日実を結んだということではなくて、どうも私ども開発会社自体がやつておる仕事そのものに非常な疑点を持つておる。まして先ほど西田委員や栗山委員からお話がありましたセメントの問題、これは勿論我我としては大きく取上げて研究しなければならんと思うのでありますけれども、そういうようなまだ先のものは手を打つておりながら、目先のものはちつとも打つていないというような点で相当、私どもも、今日もつと早く来れば私お話を承わつて質問したかつたのですけれども、初めの進藤副総裁の話も聞かなかつたのでありますけれども、できるだけ先ほど栗山委員からお話のあつたようなものの資料なり何なり出して頂いて、委員会として、委員長少し検討するように材料をお集め願いたいと思います。
○委員長(結城安次君) 永田さんにお伺いしますが、この入札は第三グループですか、日本人ばかりの奴、それは向うのあなたがたの気に入る指導者或いは技術指導員がきまるまでは開札しないということですか。
○参考人(永田年君) これは期限が大体入札日と一緒にそういうものを出すということと、それから調べる日にちも見ておりますから、こちらが日にちまでにそういうものが揃わなければ資格はないと思いますけれども、今急がしております。成るべくそういうものを揃えてからにしたい。
○委員長(結城安次君) 重ねてお伺いしますが、入札の際、それをいつまでに出すかという日限はきめてありますかありませんか、或いは若しきめてあつたとすれば、その日までに第三グループが出なかつた場合には失格するという、つまり極端に申しますと外国人の指導者のないものにはやらないのだという結論と了解してよろしうございますか。
○参考人(永田年君) これは今向うがさつきお話のあつた。ピーターソンというのを出しております。これは早くから出しておりますし、そのほかにまだ出して来るという予定でこちらはやつておりますから、このピーターソンというのが調べて資格がない、それからほかの人も出ないということになれば私のほうでは問題になると私は考えております。これは重役会できめる問題でありますから、ここで私一人でお返事はできませんけれども、それは問題になるということは申上げられると思います。
○西田隆男君 私重ねてもう一遍聞きますが、今だんだんあなたのお話を聞いておると、電源開発会社に得心の行くような外国人の専門技術者が集まらない限り、日本人にはもう工事はさせられんという結論になりますが、そういうことじや私はよくないと思うのです。若し本当に外国人の専門の技術者が必要であるというなら、これは開発会社自身が外国人の専門の、安心の行くような技術者を工事請負人に付けて監督さしてやるというような、いわゆる積極的な、能動的な考え方で、電源開発会社は電源開発に臨んでもらわなければ困ると思うのです。できるだけ日本の資材と労力を使つて、そうして足りない技術は開発会社自身で補つてやる、そのため外国人の専門家を開発会社自身は雇つてもよろしい。日本の電源開発は一年や二年で終るものではない、電源開発促進法によつても開発は十年もかかることになつておりますから、それくらいの親心を持つて会社が能動的に、積極的におやりにならないと、あなたがたのお考えになつているように、スムースに電源の開発はこれはできませんよ。ただ外国人の技術がいいから外国商社に請負わしたらいいのだというように単に、責任回避はされますまいけれども、そんな考え方で電源開発促進法による電源開発を若し考えておられるとするならば、少くともこれは進藤副総裁の考え方は変えてもらいたい。
○参考人(進藤武左衞門君) 今度の問題は、さつき永田理事からお話がありましたように、非常に日本としては初めての大きな工事でありますし、期限の問題もありますし、機械等につきましてはまだ我々は向うのほうが進んでおると考えておりましたから、そこで会社の者といたしましては、さつき申上げましたように、日本の技術者と、それからサベージ博士にお願いいたしましていろいろ相談をしておりますが、何にいたしましても、向うの技術者を招聘することは日本としては初めてであります。我々にも初めての経験でありますし、向うのアドキンソンにしろ、モリソンにしろ、日本の請負でジヨイント・ベンチユアをやるということは初めてであります。日本の請負業者も初めてでありますから、そこでどういうことをやると一番いいかということは今検討の最中であります。でありますから今いろいろと出して来ました書類を検討しまして、相手方の御意見や請負人の御意見も伺いまして、我々も再検討して、一番いい点を出してやろうという今努力をやつている最中であります。実は私自身は、本年の卒業生が専門学校以上が五十数人来ますが、恐らお大部分は佐久間の現場に行つて、あそこで勉強してもらい、機械の運転方法も十分習得して、この次からの工事に対しましては、その習得した技術を土台として、参考として、やつて行こうというような気持でやつておるわけであります。いずれにしましても、初めての経験でありますから、今十分理事がお話のように検討しておるわけであります。一生懸命でやるつもりでおりますから、その点は御了承願いたいと思います。
○西田隆男君 これは進藤さんは御承知ないと思いますが、電源開発促進法の審議の過程において、日本のいわゆる電力技術者の会長さんでした、名前は忘れましたが、私は電源開発促進法を作つてこれが法律になつた場合、電源開発の技術者に困りはしないからということを言つて難詰しましたら、侮辱してくれるな。大丈夫です。こういうことを言われましたが、それほど自信のある電源開発の専門の技術者の会長さんのおられることでありますから、私は日本の開発技術が、世界の水準からべらぼうな距たりがあるとは思いませんが、永田さんのお話を聞くと、大分差が付いているようであります。従つて今あなたが言われたように、本当に熱心に真剣にお考えになつておるなら、日本の一土建業者或るいは大和とか西松とか、名前はいろいろ言われましたけれども、こういう一土建業者が外国人の技術者に話をして雇つて来る外国人と、少くとも日本の電源開発株式会社が主体となつてアメリカの専用の技術者を雇う場合と、これは考えただけでも非常にアメリカの技術が必要であり、適当の技術者を招聘して、適当な指導を受けなければならないというならば、電源開発会社自身がアメリカに働きかけて、適当な技術者を雇い入れるべきだと思います。機械は開発会社が買えなければ仕方がないが、少くとも必要な機械は電源開発株式会社が買つて、そして業者に貸与するという方法が、私は一番いいと思う。そういう方法をとらないで、ただ技術が足りない、機械も新らしい機械を買わなければならん、だから外国人にやらすのだ、これでは電源開発促進法による、国民の税金を使つて電源の開発をするのはふさわしくない、できるだけ日本の国内で使えるものは使つて、もつと外国の力を借りなければならないものは、最も効果のはつきり出るような考え方で外国の援助を仰ぐ、こういう考え方で進んで行かないと、電源開発促進法の本当の趣旨に合致した電源開発は私はできないと思います。若し高碕総裁なりほかの理事のかたがそういう考えでおられるなら、進藤さんから進言してもらつて、今からでもおそくないです、電源開発会社で機械を買い、技術者を雇い、そうして日本で足りるものは全部日本人を使つて電源開発を一日も早く完成するというように、根本方針をもう一遍御検討してもらう必要が私はあると思います。
○参考人(進藤武左衞門君) 今西田さんからお話の点御尤もでございまして、我々も佐久間に対しましては先ほど来申上げましたように非常に重大でありますから、今度どういう方法をとつたらいいかということでやつておりますが、糖平等に対しましては、機械を会社で買いまして、そうして日本にない機械はアメリカなり或いは欧洲のほうの安い機械を買うなりいたしまして、これを会社が保有して向うへ貸与するというようなことで手配をいたしておりまして、今の佐久間のところに対しましては、永田理事が申上げた通りであります。ほかの地点に対しましては、西田さんのお考えの全部とは言いませんが、我々もそういう気持を持つてやつております。
○西田隆男君 永田さんに私一言注意でなくお願いしたい。今あなたのおつしやつたように入札しておる、併し適当な技術者が揃わなければ無効になるのだ、これは契約か法律か知りませんが、そういう話合いなら止むを得んと思います。それも外国商社から仮に技術者を雇うにしても、土建業者自身に任せて、電源開発に適当と思われる技術者を指定して、この技術者を使うなら入札さしてやろうというような積極的な方法をお考えにならないとあなたはここで説明されたのが若し本当なら、日本の業者はどの電源開発工事にも一つもやれないという結論が生れて来ると思います。間組とか西松組とか大和土建とか、小さなと言つてはなんですが、電源開発会社に比べたら小さなものです。そういう本当に個人々々がアメリカの技術者に交渉したつて、いい技術者というものは来ない。来たら万が一のこと、来ないというほうが正しいと思います。従つてそういう場合は折角入札しておるものを無効にするというような考え方でなく、電源開発株式会社のほうでこの技術者を雇えということをせめて指示されて、それは雇いません、私はこれで結構と思いますというようなこれなら問題はないと思います。そういうような考え方で、一つ今入札しておる土建業者に対してはそういう態度を以て臨んで頂きたい、これは私はそういうことを切に希望しておきます。
○委員長(結城安次君) ちよつと私からお伺いいたしますが、ジヨイント・ベンチユア、契約の形式はどういうことになりますか。相手方は。
○参考人(永田年君) これは各組とも連名で契約するのと、代表者と契約するのと、別会社を作つて、新らしい組のものが別の会社を作つて契約するのと、三つの方法が出ておりますが、その内容を今調べておりますが、そういうものが日本の法律に当嵌まるかどうか、或いはまだ独占禁止法なんかあつて、それで障るというようなものがあつても困ると思いますから、そういうものを今調べております。会社としては一つの代表者と契約したいという考え方で見てはおります。まだどの組も全部見て直してありませんから、そういう考えでおります。
○境野清雄君 今お話の外国商社というものは、日本人の土建業者としての許可は全部とつておるわけですか。
○参考人(永田年君) これがとつていないのがあるものですから、そういう点も今調べておるわけです。これが果して日本の請負ができるかどうかということも、それも全部そういうものが揃わんと会社は契約できないわけですから。
○境野清雄君 そういう許可のない人を入れたものに入札させておるというのはどういう意味ですか。
○参考人(永田年君) これは技術援助でもよろしいし、それから請負のそういう形でもよろしい。向うがこれはいけないからといつて、技術援助の形に組合せを直せば、それでもこちらは差支えないつもりであります。ただ向うがそういうものを出して来ておりますから、これが日本の法律には当嵌まらんという場合には、当嵌まるような形に直して来てもらいたいということで、法律上の疑義のあるところを今調べておる最中であります。
○小松正雄君 昨年の九月電源開発会社が開設せられまして以来、この表によりますると、九州の球磨川だけが現地で開設準備中であると書いてあつて、その他の開設所は昨年に殆んどきまつてしまつて知りまするが、この球磨川に限つてこんなに遅れておるというのはどういうわけですか。
○参考人(進藤武左衞門君) 球磨川は御承知のように、前向の審議会の御決定でも、例の熊本県の荒瀬の発電所をやるというお話であります。十一月二十八日と記憶しておりますが、そこではつきり決定いたしました。もう一つは、しつかりした技術者を交渉しておつたわけであります。ところがこの人が、先方の勤務の都合上、だんだん遅れまして、三月一ぱい待たなければ来てくれないと言いますので、私のほうでは待てませんから、代りまして人の問題を手配しております。人の問題と審議会の荒瀬の問題でちよつと遅れました。
○小松正雄君 見通しは、いつ頃から開設ができるということに考えられるのでありますか。
○参考人(進藤武左衞門君) もう今月の終りにならんうちに開設できます。今月二十五日に。実は一日に開設する予定だつたのですが、そのような点で遅れました。
○小松正雄君 御承知のように私言うまでもありませんが、九州といたしましては、球磨川の開設を一日も早く要望しておるわけでありますし、産業の面から見ましても、速かにその他の開設と同じように進行するように一つお願いしておきます。
○委員長(結城安次君) 小松さん御質疑ありませんか。
○小松正雄君 ありません。
○委員長(結城安次君) それでは今日はこれで散会いたします。 午後三時四十三分散会