通商産業委員会 第7号
- 発言数
- 84 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1952/12/23
会議録
○委員長(結城安次君) これから委員会を開会いたします。 本日の審議事項は、電気及びガスに関する臨時措置に関する法律案、この法案について御質疑のあるかたから御質問をお願いいたします。
○栗山良夫君 実はその前にですね、昨日経済安定委員会のほうと合同調査しました只見川の問題ですけれども私は昨日の委員会はあれで全部終りを告げたとは理解をしていないのですが、そういう工合でよいのかどうか。それから終りを告げていないということであれば、そのあと、どういう工合にするのか、この点をやはり年度内においては会期がありませんから、あらかじめ決定をしておいたほうがよくはないかと思います。
○委員長(結城安次君) そのことは昨日で会期が満了になりますので、あれ以上継続することは、不可能と認めましたので、あれで連合委員会を打切りこれで終了、それから通産関係の委員は残つて頂いて、昨日上げようというつもりで申上げておきましたが、会期も延長になりましたので、若し皆様が更に合同の委員会を持ちたいということならば、今日改めて御相談して申込みたいと思います。
○栗山良夫君 あとの形体はどうするか別としまして、私は水利権の認可に関する建設省と通産省の連繋とをもう少し明らかにしておかないと、将来仮に開発調整審議会が運用するにしても工合が悪いところが出るから、その点はやはり折角取上げたものだから結末をつけなければいかんということを私は提案して、これは委員長もよろしうございますというので引受けておられる。
○委員長(結城安次君) そうです。
○栗山良夫君 従つて昨日の調査委員会では、私はまだ終了したとは考えていない。ただ昨日は連合委員会が一応調査事項の質疑を終つて散会をしたという程度にしか了解していなかつたわけです、この点はどうですか。
○委員長(結城安次君) 私は会期がおしまいで、もう今日はこれ以上継続ということはできないというつもりで散会いたしましたが、それで、そのとき連合委員会はこれで打切ると申上げましたが、会期が延長になりましたので、まだ御質問なさるかたもあるようですし、又実際只見川、本名、上田の問題と離れても、通産省、建設省の発電所建設に関する水利許可の問題とか、それからいろいろ工事施行その他について何らか食い違いがあるということは明らかに認められますので、これらの点も明らかにするのがいいのじやないかと実は思つておりますが、皆さんもそれは今後のために明白にしておくべきものだという御意見ならば申込みたいと存じますが、如何でございますか。ちよつと速記をやめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(結城安次君) 速記を始めて。
○栗山良夫君 昨日本委員会は経済安定委員会との連合におきまして一只今国民の関心を買つておりまする只見川の上田、本名の水利権問題について一応調査をしたわけでありますが、昨日の委員会の調査の内容を見まするというと、更に水利権をめぐりまして関係地方自治団体、或いは河川法の主管官庁である建設省の強い意見のほかに、電源開発を国民の利益のために指導をする通産省の意見等の調整、或いは又国会におけるいわゆる国民の考えとの調整等をいたしまして、再びああいう問題が起きないようにするためには、もつと突込んだ委員会の調査を続行する必要があろうかと私は考えるわけであります。特に具体的には昨日上田、本名の東北電力による開発が、只見川の本流案をなし崩し的に決定するものではないかというような疑義が各委員からも発言をせられて、通産省も又そういうふうな意見を聴聞会の意見書の中で明らかにしておるわけであります。又一方においては、そういうことはないという強い否定もありまして、いずれが真なるやはまだつかめないというような状況にある。従つてそういうようなまだ未解決の、又昨日過しました問題を是非とも今後とも取上げまして、すつきりした形にする必要があろうかと、こう考えます。委員長において今国会中においてその目的の達成できますように格別の御配慮をお願いしたい。こう私は考えております。
○委員長(結城安次君) 委員長から皆さんに申上げますが、只今栗山委員の御発言は御尤もなことと存じますので、これを通産、建設両省に申込んで、できるだけ休会明け近い機会に両大臣、両省のすつきりとした今後の行政手続に手落ちのないようにはつきりと法律的にさしておきたいという御希望で、御尤もと存じますので、通産、建設両省に申込むことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(結城安次君) それではさようにいたします。 —————————————
○委員長(結城安次君) それでは続いて電気及びガスに関する臨時措置に関する法律案を議題といたします。
○島清君 その前に恐れ入りますが私緊急の動議を出したいのですが、何か聞くところによりますと、会期もまあ大幅に延長はいたしましたけれども、参議院は明日までですか、明日までで大体自然休会に入りたいという御意向のように承わつておりますので、私が本会議で緊急質問をいたしました産金政策の問題でございますね。あの問題を委員会のほうでお取上げ頂いて、もう少し明らかにしてみたいと、かように考えておるわけですが、明日の午前あたり委員会を御招集願えれば大変に仕合せだと思いまして、動議をちよつと堅苦しいようで恐縮でございまするけれども、お取計らい頂きたいと思うのです。
○委員長(結城安次君) 皆さんに申上げますが、私は議運の委員長から明日中に何とか上げてもらいたいという通知も受けておりまするので、これを急いでおるわけですが、島委員の御発議も御尤もなことで、もうとにかく明日は十時からずつと委員会をいつでも開き得る状態にしておきたいということでございますので、今の島委員の御要求はその関係省に伝えまして、できるだけ御希望に副うように計らいたいと思います。どうですか、十時にしましようか。
○島清君 私は午前中と申上げるのは、多分午後は予算委員会のほうで討論採決がございますので、関係大臣、大蔵大臣等の御出席がどうかと思いまするので、午前中の話なら……。
○委員長(結城安次君) ちよつと速記とめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(結城安次君) 速記を始めて。それじや質疑にお入り願います。
○松本昇君 先般この委員会でも決議されました中小企業の特別会計を設置する件でありまするが、あれが、通産大臣はまあできるだけ御趣旨に副いたいというお話があつたのですが、大蔵大臣はその点については少しも特別会計については言及しなかつた。 〔委員長退席、理事竹中七郎君委員長席に着く〕 御答弁のときになかつたのでありますが、これはできたら一つ、もう会期も迫つておりまするから、年内ということは或いは無理かもわかりませんが、今度来春早々開かれたときに第一番に一つ取上げて、そうして大蔵大臣と通産大臣と両方御出席の上で、我々が今後これに対してどういうふうに期待ができるかということを一つ確かめておきたいと思います。
○理事(竹中七郎君) 只今の御発言に対しまして皆さん御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(竹中七郎君) 御異議ないものと認めまして、さよう委員長のほうにおいて取計らいいたします。
○栗山良夫君 その、取計らつてもらう方法ですが、今の松本さんのおつしやつた中小企業の特別会計を組む問題も、又島さんの言われた産金政策に関する特別措置の問題も、いずれもこれは予算措置を伴う問題です。従つて特別に配慮をすると言われても、予算措置はもう着々今進行中であつて、恐らく今予定されておる国会の休会明けにはもう如何ともなしがたい状態にまで私は予算の編成は進んで行くと思うのです。従つて本当にここで特別会計を設定させ、或いは産金政策について筋の通つた措置をするということならば、やはり委員長においてどういう工合にするかについてもつと具体的にここで申合せをしておかないと私は工合が悪いのじやないかと思うのです。
○理事(竹中七郎君) 只今栗山委員の御発言につきまして、通産省のほうはどういう工合に考えておるか、政務次官から答弁してもらいたいと思います。
○政府委員(小平久雄君) 只今松本委員及び栗山委員からの御発言でありますが、通産省といたしましては、先に本院及び衆議院におきまして決議された関係もございますので、できるだけこの両院の御趣旨に副いたいと存じまして大蔵省とも目下折衝中であります。まだ明確な御回答は得ておりませんが、只今もお話がありました通り、明年度の予算編成期にも当つておりますので、それまでには是非実現いたしたい、今後とも万全の努力をいたしたいと考えておるわけでございます。
○理事(竹中七郎君) 只今のような通産当局のお話でございますが、明日今の産金問題で大蔵大臣或いはそれに代る人が出て来られることに相成りますから、その際一緒に中小企業の問題を松本さんから質問して頂く、それができないときには又考えて頂く、そういう工合でどうですか。
○栗山良夫君 私はそれでなくて、明日十時なら十時でよろしいから約束して、大蔵大臣にここに来てもらつたことはないのだから、非常に重要な問題で、通産省は大蔵大臣の所存を質したいということでいるわけだから、若干、無理があつてもここへ来てもらうように委員長に明日はどうしても交渉してもらいたいと思う。
○理事(竹中七郎君) これは丁度今委員長参つておりませんから、委員長にその旨を伝えまして、極力大臣に来て頂くように申込みます。その点でよろしうございますか。
○栗山良夫君 大蔵大臣が時間の御都合があれば、こちらが十時に開いて、来ないと言つて怒つてみたつてしようがない。だからよく今日話合いをしてみて、午前中の都合があれば、午後でもいいのですから、今度は委員会のほうが大臣の都合に副うように開会してもかまわないと私は思うのですよ。それくらい私はお互いに誠意を見せ合つてやらなければならん問題だと思うので、そういう意味でどうしても明日来てもらう、こういう交渉をお願いします。
○理事(竹中七郎君) 只今の栗山委員の御発言のように委員長に取計らうように申し伝えます。
○栗山良夫君 電気及びガス関係の臨時措置については、私はまだ質問申上げたいことが随分たくさんあるのだけれども、この間大臣との質疑応答でも、御承知のようにまだ通産省のほうでも掘り下げて御研究の結果を持つておらんようなので、どうも私が完全に理解し得るところまで行かないような情勢にあるように私は思うわけです。そこでまあ是非とも一つ私の判断として聞かせてもらいたいのは、この法律をどうしても明日までに本会議において可決しなければ、行政上非常に大きな支障があるということであるならば、どういう点が支障があるか、先ずそれを一つお聞かせ願いたい。
○政府委員(石原武夫君) 只今のお尋ねでありまするが、まあ公益事業が全く法的制限がありませんので、いろいろ支障を申上げればあるわけでありますが、そのうちで我々といたしまして一番心配になると申しますか、問題になりますのは、御承知のように最近渇水期に入つておるわけであります。それで現に相当渇水による停電ということもぽつぽつ地方では行われておる状況であります。これが御承知のように今後ますます渇水の程度がひどくなる時期に入りますので、例年の例に見ましても、相当の地区或いは時期によりましては制限をせざるを得ない状況になるだろうと思います。その場合に従来御承知のように規制をいたしておるわけでございますが、それが今のところ法的にさような途が全くないわけでございます。現在も勿論渇水でときどきさようなことをやつておりまするが、これは電力会社を指導いたしまして、需用家のほうに協力を願つて何とかやつておるわけでございますが、それがだんだん規制の程度がひどくなりますると、どうしても法的に厳格に励行いたしませんと、これを守る人と守らん人が出て来るというようなことで非常に不公平を生じます。延いてはなかなかその制限が守れないというような事態も予想されますので、どうしてもこれからの渇水期に向いましては法的に規制ができるということでないと非常に事務上も困るというふうに考えております。又特に御承知のように、一部の電気につきましては使用の禁止というようなことを、渇水の程度がひどくなるとやつておりますが、一つさようなことは今法規がございませんので、例えばネオンサインを消してしまうというようなことはちよつとできませんので、さような点使用制限のほうから申しましても是非法的根拠を持ちましてやる必要があるというふうに考えております。 それから第二の問題は、少し方面が違いまするが、最近の資金の調達面におきまして御承知のように相当の社債を毎月発行いたしております。年間大体百二十億くらい、月に平均いたしますと大体十億くらいということになりますが、さような社債による資金調達によりまして長期資金の一部を調進しておるわけでございますが、これが御承知のように公共事業令には一般担保の規定が入つて来るわけですが、これがなくて、現在電力社債は全部無担保ということになつております。実は従来のものはすでに発行済みでございますので、現実には問題はございませんが、先般十一月の新規社債を発行いたしました際におきましても、引受銀行のほうで相当実は問題になつたのであります。これも先般は一月分だけにつきましては特に了解を得て、従来同じような社債の発行をいたしておりまするが、今後続いて無担保社債を出して行くということは、これは全く銀行その他の方面の了解を得ることもなかなか困難な状況でございまして、そういう面から申しましても、是非銀行方面の要望といたしましても、次の月からは全部担保附にして頂きたいというたつての要望がありますので、我々といたしましては、是非一つさような意味で十二月分からは成るべくならば担保附社債ということでいたしたい、そうでないとなかなか社債の償還が困難であるというような事態も予想せられておるわけであります。 なお先ほど申しました渇水期における使用制限と関連いたしまして割当をやつておりまして、それは別に今後特にこれが強化されるということはございませんが、割当の問題はやはり法的に根拠がありますほうがいろんな意味におきまして工合がいいと思います。ただこれは現在すでに割当をやつておりますので、それで大体円滑になつておりますので、この一月の問題ではないと思いますが、とにかく御承知のように現在割当によつて料金が違つておりますが、この辺の点は明確に法的に取扱う制度がされることが、割当制度の実施のために非常に必要であるというふうに考えております。それ以外にいろいろ御承知のように電気の部分に関する規定がございます。これも現在までのところ関係のかたがたの御協力と申しますか、さようなことによりまして別段大した支障はないと思いまするが、法的根拠がございませんので、これを強制する現在途がないわけでございます。こういうものが長期になりますると、いろいろ電気設備の検査制度もございますが、さようなものが実際長い間法的根拠なしに行うということはだんだん困難になるかと思います。今さような法的な手続をとらないで行いましても別に違法という問題は起りませんが、さような面でもこれが長引くと又さような問題が生じはしないかという心配もあるわけでありまして、以上のようなのが主たる理由で、できるだけ早く公益事業に関する規制をして頂きたいというふうに考えておるわけであります。
○栗山良夫君 今の説明で大体よくわかりましたが、資金調達の問題ですが、電力の需給の問題の法的基礎を失うということが精神たろうと思いますが、それらはやはりあれですか、五十二條と五十五條のことを大体具体的には指しておられるわけですか。
○政府委員(石原武夫君) 社債の発行限度につきましては五十二條でございます。一般担保の規定、使用制限につきましては五十六條でございます。五十四條で融通契約がございますが、これはすでに契約ができておりますので、私契約として現在動いておりますので、この五十四條、五十五條の関係は今のところ差迫つた問題ではないというふうに考えております。
○栗山良夫君 去年十月の渇水期のときにも問題になつたので、五十四條の私契約の範囲内では電力の需給がうまく行かない。五十五条の発動をしたらどうかということが随分国会で問題になつて、政府はやりましようということに当時の公益事業委員会が当然しながら、一応切抜けたという状況にあるので、やつぱり基本的には五十五条のほうが中心になるのじやないですか。十月になつて異常渇水が来たときに、根拠がなければ困るという、法的には抜く抜けないは別として、五十五條のことを言つておられるように私は理解したけれども、そうじやないのですか。
○政府委員(石原武夫君) 只今栗山委員御指摘の通りでございます。三十五條をすぐ発動するつもりはございませんが、こういう規定をバツクにいたしまして、電力の融通の円滑化を図つて行きたいという趣旨でございます。なお附加えて申上げますと、これに関するいわゆる異常渇水の場合の電気の融通問題が去年も栗山委員御指摘の通り問題になりましたので、今年はあらかじめ、この程度の渇水になつた場合には相互にかような応援をやる、而もその料金はこうするのだというあらかじめ私契約を当事者間に作つてもらいまして、それで原則としてはやつて行きたいというふうに考えておりますが、今お示しのように、法的根拠といたしましては四十四條、四十五條を考えておりますので、御指摘のようにこの規定も是非必要な規定と考えております。
○栗山良夫君 わかりました。そこで法令改正審議会のことをもう少し詳しく伺うことができれば、まあ不十分だけれども、理解に努めようと思つているのですが、その点はこの審議会というものは、仮にこの法律案が通過したときにはいつ頃組織される予定かということを先ず伺いたいと思います。
○政府委員(石原武夫君) これは審議会自身の規定が御承知のように要るわけでございますが、その規定はすでに政府部内にできておりますので、さような点は法律施行と同時に政令が公布できる予定でございます。これは規定といたしましては殆んど各種の委員会の例文で特に問題な点はございませんが、あと残ります点は委員の任命だけでございます。委員の任命はこれからでございまするが、我々の内部ではよりより公社を考えておりますので、法律の施行と睨合せまして早々に委員を任命いたしまして、できれば年内と思いますが、もう年内は余り期日もございませんので、実際問題としては来年早々からでも委員会を一つ発足させて行きたいというふうに考えております。
○栗山良夫君 その委員を任命されて審議会が発足をしました場合、審議会から一応答申を受けられて、審議会から大臣の諮問に応じて答申を受けられる時期というものは大体どれぐらいの予定ですか。
○政府委員(石原武夫君) これは御承知のように公益事業関係ではいわゆる従来で申しますと電気事業法、電気の関係と、ガスの関係、それから今回は或いは別にしようかと思つておりますが、私鉄関係が相当ございます。それでその三つ全部について私のほうとしては成るべく早くと思つておりますが、一番技術的に問題がございますのは私鉄関係の問題でございます。これが或いは少し暇取るのではないかと思つておりますが、我々といたしまして一つできる早くこの審議会ができまして、答申を得まして至急に立案をし、できるだけ早い国会にということで考えておりますので、遅くとも来年の十月頃には結論を得なければならんと思いますが、これは委員会を開きまして、なお各委員の御意見もございましようし、その後の状況を見てきめたいと思いますが、遅くとも十月或いはそれ以前には答申を頂きたいというふうに考えております。
○栗山良夫君 私鉄の関係が一番遅れているわけですね、それが二十八年の十月というのですか、電気、ガスのほうはどんな状態ですか。
○政府委員(石原武夫君) これははつきりいたしておりませんが、ガスのほうは非常に早く結論を出して頂けるのじやないかと考えております。我々の手許でも或る程度の案を準備いたしておりますので、御承知のように電気よりも非常に議論になります問題点が余りないようにも考えておりますので、これは割合早く行けるかと思いますが、先ずガスが第一に結論は出得ると思います。その次がいわゆる電気事業の監督規定と申しますか、この電気の実体の規定になるところのもの、これはちよつと今のところはつきり何用ということは別にきめておりませんが、先ほど申しましたようにこの二つのものはそれよりも一、二カ月早く結論をでき得れば出したいと思つております。
○栗山良夫君 審議会に諮問されるとぎにはおよその答申を受ける予定の期日というものはやはり明示されて行くのじやないですか。
○政府委員(石原武夫君) お話の通り各委員の御審議の状況もありますので、大体めどはあれいたしたいと思いますが、最終的には先ほど申しましたようなところで考えておりますので、一応最終の場合は先ほど申しましたように十月ぐらいということを考えまして、その他ガスなり電気の実体の関係の規定は、その以前に各委員の御意見も承わりまして、その前にできればできるだけ早くということで、或るものは六月或るものは八月ということで、必ずしもはつきりしませんが、最終的には十月ぐらいということで御相談をして一つきめて頂きたいと考えております。
○栗山良夫君 そうすると昭和二十八年度の通常国会には法律案として提出できますか。
○政府委員(石原武夫君) 我々事務当局といたしましては、是非二十八年度の通常国会には劈頭に出せるように準備をするつもりで考えております。
○栗山良夫君 そうしますと大体明らかになりましたが、この改正審議会設置要綱の概要を拝見しますと、「需要事項を調査審議する」、改正に関して必要な事項を通産大臣に建議する、こういう建前になつておるけれども、その対象法は電気事業法、ガス事業法等の法律だけを扱うけれども、実質的には新たな規定である、こういう工合に書かれておる。新立法をするのだという工合に書かれてある。そこで新立法をするとこういうのですけれども、この前からの質疑で明らかになつておることは、電気事業の再編成令なり公共事業令をスタート・ラインにしてやるということを私ども承わつておるのですが、そこのところをもう少しはつきり聞かしておいて頂きたいと思うのです。
○政府委員(石原武夫君) この前或いは大臣から御答弁があつたのかとも存じますが、この改正審議会としては、只今ここに書いてございますし、御指摘にもありましたように、単なる改正でなくて、実質的に新らしく作るということに相成ろうと思います。今のございます既存の法規の一部分改正ということじやなくて、改正と言えば全面的改正、或いは新立法ということで考えておるわけでございまするが、今我我の考えておりますのは、再編成までに戻つて、電力再編成のよし悪し、それを或いは必要があれば変更する。九分割は不適当であつたから更にこれは違う方向をとるのだというような点まで遡つて法案を作るということまでは考えておらないのでありまして、曽つて今の公共事業令の前におきましても電気事業法、ガス事業法それぞれあつたのでございますが、同じような趣旨で公益事業の実体を規制し或いは監督するというような法規を最近の情勢に照し合せまして新らしく制定するという考え方で一応この審議会に臨みたいというふうに考えております。
○栗山良夫君 再編成の良否の検討をするところまでは、戻らない、こういうお話ですから、結局再編成令はそのまま既定の事実として認めて、その後の運用についての問題を出行える、こういう趣旨と私は解釈をするわけです。それでよろしいのですね。
○政府委員(石原武夫君) お話の通りです。
○栗山良夫君 そうしますと電気事業再編成令の第三條ですね、電気事業再編成令の第一條、第二條、特に第三條の精神というものは、これはもう紙上で決定されたものとして動かさない、こういう前提で行くわけですか。
○政府委員(石原武夫君) 再編成令の只今のお尋ねのございました例えば第三條、これは、この規定に基く再編成というものは現在すでに実施済みである。ただこの今御審議を願つておる法律でも登記等について一部附則を引用しておりまするが、実体はすでに済んでおる。この三條の規定は形式上現在勿論法律として生きておるわけでありまするが、何と申しますか、用済みの規定ということで済んでおるのだというふうに考えて興るわけでありまして、従つて今回の措置におきましてもこの規定は引用していないわけであります。もうこれは済んで、更に継続して生かしておく必要のない規定というふうに考えて、おりますので、これをこの規定に関する改正というようなことは考えないというつもりでございます。
○栗山良夫君 そうしますと、この再編成令の第三條で、もう規定付けられておるものには及ばない、そういうことでありますが、と同時に公共事業令のほうは第三章において公益事業の新らしい事業の開始その他に対する一般的な規定を設けておるわけですね。規定を設けている。ところがこの規定というものは、実は再編成令の第三條に大きく拘束せられて、少くとも立法の精神においてはいわゆる電気事業再編成令によつて認められた九会社以外を認めるということは一応不可能なことになつておるわけですね。そういうことになつておるわけです、今までの議論から行きますと……。そこまでの精神を審議会に建議して諮問されるかどうかというのであります。
○政府委員(石原武夫君) どうも只今のお尋ね、ちよつと私は或いは誤解しておるかも知れませんが、私が申上げたのは、再編成令ですでに九会社というものは決定しておりますので、これをその元まで遡つて九会社を、或いはもう少し少数にするとか、さようなことは考えていないということになります。従つて今お尋ねのように例えば公益事業の新規の事業というようなものについては起らないのじやないか、ただ御承知のように新らしく県営電気を起すとかいうような、そういつた部分的な卸売の事業を起すとか、これはあり得るわけでありますが、配電等は全国を九分割をしておりますので、それに対応するような新会社はできないというふうに私ども考えております。
○栗山良夫君 そこのところがちよつと問題なので、いわゆるその九ブロツクに分けて、完全な電気事業経営については地域独占を許したわけですね、再編成令によつて。これは公益宙事業会も及ばないものだと思うのです、私は。そうしてその精神が今後もずつと貫いて行かれるという、そういうお話のようでありますが、事実は例えばこの前電源開発促進法をやるときでも、あれは工場財団ではないじやないかということがよく議論になつて、そしていろいろやつた結果いや電気を起して電気事業者に売るのだからいいのだというような工合な解釈をし、そしてそれは電気事業かと言つたところが、電気事業だという話まであつて、非常に私は不明確なままで残つておると思うのです、あの論議も。又そのほか前国会にあつたように電気事業を自的としたいわゆる復元問題というものも起きておるわけです。あれは国会に出たのか出ないのか、何か変な恰好ですけれども、とにかく問題にはなりつつある。そういうような問題は一応その審議会としても立法措置のときに、取上げない、そういう前提であるのかないのかということが、これが非常に私は重要な点だと思うのですがね。その点を私は一番中心にお聞きをしたいわけです。
○政府委員(石原武夫君) 只今或いは私のお答えが悪かつたのかも知れませんが、私は今の九電力会社に対応ずるというか、同じような電力会社を新らしくこの二十六條とかいうような規定で設けて行くというようなことには大体ならないだろう、ただお話のように現在は九会社の独占供給でございますが、これについて或る程度の例外を置くという問題は、これは議論として非常に重要な議論だろうと私も思いますし、この点は相当検討の余地があろうと思います。ただ現在問題になつております独占供給の例外を設けるということでありますのは、成る程度の例外を設ける、完全独占供給を全く否定して、全く自由競争の電力供給をやるという議論はこれは余りないのじやないかと思いまして、現在の完全独占的な形態について何らか例外を設ける、これは公営について非常に御希望がございます。各府県で、少くとも現在建設中のものは相当の数に上りまするが、それらのものについては、今の独占供給の例外にして作つてくれという御希望が相当ございますので、かねて独占供給に対する例外という問題は議論の対象になつておりますので、この際その点は十分検討いたしたいというふうに考えております。 それからなおお話がございました復元の問題は、これは我々の事務当局としてはまだ勿論何とも御返事をいたしかねますが、前国会に議員提出として御提案になつておつたように私も伺つておりますが、これは前にありました再編成の問題と同じような一時的の問題でございますので、いわゆる電気事業法とか或いはガス事業法というのとは別途に考えるといたしましても、形態なり法的にもさような構成になるだろう。丁度たまたま再編成令と同じような形に相成るのじやないかというように考えるわけであります。それで復元法の問題を一体どう扱うのだということを実は私卒直に申しましても、これは全くきまつておりません。仮に委員会でさような御議論が出れば、而もそれについての何らかの結論が出れば、これは政府としてその審議会の御意見を承わるということになると思います。ただ先ほどから私が申上げましたのは、事務当局としてさような案を作つてこの審議会に掛ける意思があるのかないのかということになると、今のところは全くそういうことは考えておらんというふうな趣旨でございますので、さように御了承願いたいと思います。
○栗山良夫君 そうすると私もう一遍繰返して伺いますが、こういうことですか、通産省としては法令改正審議会に諮問する場合の基本方針としては、電気事業再編成令或いは公共事業令の精神、そういうものを基本にして考える。特に再編成令の第三條のごときはこれは紙上の、すでに決定された問題としてこの線を動かさないような方針で行く。併し丁度日発或いは九配電会社が電力管理法によつて作られた後に、この組織を再編成令によつて更にこわした。こういうような工合に新しい措置として、その他の問題が起きて来たときには、それはまあ通産省としてはあずかり知らんことである、こういうような意味合いにとつていいわけですか。
○政府委員(石原武夫君) 只今の、まあそうした問題が起きたときにあずかり知らんと申しますか、現在我々といたしましては、この審議会に御審議を願うということで期待をいたしておりますのは、先ほど申上げましたような再編成までに及ばない、いわゆる電気事業法とか、ガス事業法というような法体系のものを期待して御審議願うというふうに考えておるのであります。ただこの委員会はいずれ政令で出ますが、各種の委員会と同じように電気事業、ガス事業の重要事項について建議をすることができるというような権限に相成るだろうと思います。従つて今問題になつておりますような例えば復元法というような問題につきまして、委員会が意思決定をされて大臣に建議されるということは理論上あり得ることであります。さようなことは一切この委員会では扱つてはならんという意味ではございませんが、だから、従つてそういうこともあり得ることはあり得ると思いますが、我々が一応この審議会を作りまして御審議を願おうと思つておるのは、先ほど申上げましたような意味なんであります。
○栗山良夫君 そうすると審議会に対して一応基本方針を定めて諮問はするけれども、審議会で出して来る結論をそこまで拘束できない場合、自由な権限を有するかも知れません。そういうところまでは私もわかります。その場合に権限はあり得るのだけれども、権限があつた場合ですね、あつた場合に、先ほど述べられた基本方針に副わないような権限ですね、そういうものは大体取上げないというような考え方があるわけですか。
○政府委員(石原武夫君) その点は若し審議会におきまして、まあ権威のある委員のかたがたからさような今私が申上げましたようなことと違つた御意見が出て、それが適当で是非採用然るべしという御意見であれば、十分それは検討しなければならんと思います。今から政府と違つた意見が出て来ても一切取上げないのだというつもりはございません。そのときにその意見を十分拝聴いたしまして検討することにいたしたいと思います。
○栗山良夫君 どうも一廻りして来たらわからない……、そうすると只今一番最初に述べられたその根本方針というものもそうコンクリートのものじやないということですかね。
○政府委員(石原武夫君) 先ほど来お尋ねがありましたので、現在今どう考えておるかということを申上げたわけでありますが、法律改正にかような審議会を作りまして各専門家のかたのおいで願うのでありますから、当初今現在我々が考えておりますのと違う結論が出てもこれは勿論尊重しよう、ただ結論が出まして、それを尊重して、今我々が考えておりますのと違う結論に到達するかも知れませんがそれは将来のことで、今お尋ねがございますれば、今先ほど来考えておることを申上げるより以外にないので、一応現在のところでということでお聞き取りを願いたいと思うのです。
○栗山良夫君 そういう工合になると話はむずかしくなるのですよ。それならば今考えておられる考え方ですね。再編成令なり公共事業令の中の私が冒頭に申上げましたようにいい点悪い点ですね、そういうものをやはり検討しなければ、そういう審議会を置くことがいいのか悪いのか、そういう判定もつきにくくなるのです。例えば再編成令なり或いは残余の部分なり、或いは公共事業令ですね、これはこのままでいいのか、どうしてその内容を改正しなければならないのか、審議会を設けて研究しなければならないのか、結局研究するとすればどこに研究しなければならん名題があるのか、そういうことをやはり一応審議しないとよくわからなくなる。そういう工合に私はこの前から思つておるもの、だから、この法律案というのは條文は非常に少いものだけれども、内容は非常に重要だということを申上げたのはそこにあるわけですが……。
○政府委員(石原武夫君) 只今のお尋ねは勿論これは栗山先生御専門でよく御承知だと思うのですが、いろいろ今の公共事業令でも問題があるわけなんです。先ほどからお話が出ておりました独占供給をどうするかという問題についても、現行のままが果していいかどうかということは非常に疑問なんです。それから先般来委員会でも御議論があつたかと思いますが、小さな問題、水火力調整金の問題とか、或いは融通契約等の問題にいたしましても、現在程度でいいのかどうか、更に監督規定はもつと強化する必要があるかどうか、少くとも現行通りでよろしいとは一概に言い得ないので、一つその辺は十分審議会で各方面の御意見を承わつて、新らしく必要なものは改正して行きたいと、こういうふうに考えておるわけなんです。
○栗山良夫君 いや、私はその運用の問題に関する小さい個々の事務的処理の問題はそう問題にしてないわけですけれども、少くともこの再編成令或いは公共事業令を出したこの政令の中には、いわゆる大黒柱的な非常に重要な、何と申しますか、イデオロギーの入つた方針があるわけですね。その方針そのものがよろしいかよろしくないかということは、これはやはり審議会のほうに行つても中心になると思うのです。だからその方針がコンクリートされているかいないか、ということ、これはやはり私は重要な問題じやないかとこう思うのです。
○政府委員(石原武夫君) これは私も余り専門家じやないので栗山先生のほうがお詳しいかと思いますが、現在の公共事業令でも、これはアメリカの公共事業令と従来の日本のものとの中間案といいますか、必ずしもアメリカ流の公共事業令になつているわけでもないのです。日本の従来のあり方、法令の例にも做いまして、相当監督規定もございますし、さようなことで従来の日本流の立法との中間と申しますか、そういうことで、むしろ或る程度日本の実情に合うようなことになつているのじやないかと思いますが、さようなことで私のほうは必ずしもイデオロギー的にアメリカ流のものがいいとか、昔に戻つて電気事業法のように非常に監督を厳重にした監督規定ばかりというような法律がいいというふうにも考えておりませんので、新らしい聴聞等の規定も入つております。こういう点は従来の実績に鑑みまして多少煩雑な点もありますが、制度としては残しておきたいというふうに考えております。これは現在の日本の実情に即して今の規定の悪い点は直し、いろいろ大きな問題になつている点については、各委員の御意見を承わつて改正をして行きたいというふうに考えております。
○栗山良夫君 そこで更に問題になるのは、もつと具体的に伺いますと、なぜ私はそういうことを心配しておるかと申しますと、この前通産大臣は、公益と私益を調整するように努めたいということを述べられたのです。ところがこの電気事業の公益性と私益性との調整ということは、私は今の場合では非常にむずかしい問題だと思うのです。特に公益という言葉は一体どういう内容を持つておるのか、これは恐らく誰も議論しておる者はないのです。ただ電気事業だから公益だというふうにみんなが鵜呑にされているだけで、何が公益なのか、電気の需用者というけれども、それは全国民を対象としての公益というのか、或いは電気を使うところのいわゆるいろいろな企業ですね、対象企業でも、それが全企業を公益として扱うのか、いわゆる公益事業で、基礎産業として電気事業を公益事業として扱うのか、或いは基礎産業として扱うのか、これは二種あると思いますが、そういうことをちつとも論議しないで、ただ公益事業と言つている。従つてそういう点が非常にあいまいになつているもの、だから、それで電力管理法を解いて再編成令なり公共事業令を出すと、電力事業者のほうでは、恐らくこの政令が出たために、これは非常に私益が尊重されたということで以て独立採算で行けるのだというので非常に張切つておる。ところが実際に監督官庁のほうではそこまで行政を緩める意思はないようで、やはり公益事業だというので相当な紐を附けておこうという気持がある。そういうような点が非常にあいまいになつておるために電気事業というのは現在でも、私率直に申上げて、ぬかるみの中に足を突つ込んだような恰好になつておると考えるわけです。この間小笠原大臣にも申上げたのはその点なんですが……。従つて率直に言うならば、私は電気事業というものは公益性一本にするか或いは私益性一本にするか、どつちかはつきりしないと、どうもその運営がうまく行かないのじやないかという最終の考え方を持つておるわけですけれども、今の当局としては、公益と私益の調整が本当に可能とお考えになつておるか、戦いは調整という言葉がありますけれども、今の状態では私益のほうが尊重されなければならんという空気が強くなりつつあるのだけれども、そういう工合に考えておられるのか、或いは、又公益のほうをやはり尊重して行かなければならんという工合に行政方針として考えておるか、その辺の考え方、それを明確に一つ伺つておきたいと思います。
○政府委員(石原武夫君) 只今お話のございました初めのほうの点は、日本の経済組織がどうあるべきかというような大きな問題とも関連するのじやないかと思いますので、これは栗山先生の御意見も確かに一つの御意見だと思いますが、現在の経済組織の上においては、電気事業についても、何も電気事業だけに限らず、その他のいわゆる公益事業、私鉄でありますとか、そういつた事業についても、民間の企業で、ただそれが公益事業であるということで相当厳重な監督の事業に属しておるという形態が、少くとも現在とられている形態なので、これがいいか悪いかということは、これはいろいろ立場にもよりお考えにもよつて議論があると思いますし、それがどちらが正しいかということはなかなか困難な問題だと思いますが、現在といたしましては、民間と申しますか、一応企業は私企業の形態でやらす、但し公益的見地からそういう必要な監督をやつているのだということが現在の形態で、我々としては一応今後におきましても同じ形態の下に一つ考えて行きたいというふうに存じております。 なお公益と私益の調整の問題でございますが、これは民間企業として認める以上、載る程度民間企業としての能率を発揮するとか、経営の合理化を図るとかいう余地を全然封ずることは、さような形態をとつた意味がなくなつてしまうということで、或る範囲、許される範囲においては成る程度経営の自由ということを認めなければならん、認めることが適当だと思いまするが、それがいわゆる公益に反するというところまで認めるわけに行かぬので、どちらが優先するかということになれば、私は公益を優先すべきだ、公益に合致する範囲内において私企業たる特色を活かしてやつて行く、私企業の特色を活かして、より自由に活動さすことが、延いては公益に合致するのだという場合もあるわけでございまして、その辺は非常に現実の問題としてむずかしいのでございますが、我々としては公益に反しても私益を認めて行くという考え方はとり得ませんので、やはり公益優先だと思いますが、併し公益優先ということは、私企業としての立場を根本的に無視するということにはならんというふうに考えておるわけです。
○栗山良夫君 それは同じ公益事業だと言われておりましても、ガスとか或いは電鉄とかこういつたものとはちよつと意味が違うのですね、電鉄のごときは運賃を規制しておればいいので、あとはサービス業なんだから本当に自由企業としてできるわけですね。お客が乗るか乗らんかは全くお客の自由です。電気事業の場合は完全な地域独占を許しておるわけだから、従つてそういう意味では同じ公益事業といつても非常に大きな違つた性格があると思う。而も許された独占地域は、各区域によつて自然的な條件によつて、如何にその企業が勉強しても、そういう独占地域内における状況によつては如何ともなし得ない要素というものがあるわけですね。例えて申しますならば、九州で幾ら水力発電をたくさん作ろうと思つてもそれは不可能だ。又中部のように電源の非常に少いところで、一たび渇水が来たら自分の区域だけで如何に勉強したつて賄えない。従つて電鉄やガス事業、或いは日本通運のような公益事業とは違つて、その独占地域内における総力を挙げて当つても解決し得ない地理的條件というものがある。そういうものをどういう工合にするかということが、これが一番私は問題点になると思うのです。従つてここで伺つておきたいことは、公益と私益とを調整するというけれども、それはやはり公益優先だ。広い意味での公益ですね、公益優先だと、こういうことを私はお聞きしないと、ちよつと、これは理解できないわけです。この間私は小笠原大臣にお伺いしたのですが、これはどこも調整するのだ、こう言われたけれども、現実に事業がうまく行かないから私は申上げておるので、やはり公益優先だ、そういう大精神で行くということをおつしやつて頂けば、私はおのずからやはりいろいろな問題を具体化するのに途が開けて来るのじやないかということを考えるわけです。
○政府委員(石原武夫君) 私の言葉が足りませんでしたか、今の、その前にお答えをしたときに、公益と私益とどちらかを優先するかと言えば、公益を優先にするということをお答えを申上げたつもりであつたのですが、今栗山先生のお話のように、大体今の先生のお話と私のお答え申上げたのとは同じ趣意だというふうに考えております。
○栗山良夫君 そこで私小平次官に伺つておきたいことは、公益事業局長からずつと方針を述べて頂いたわけですが、今までずつと議論して来た考え方というものは、これはやはり通産省の事務当局の考え方でなくて、やはり政府の考え方でなければ私はならんと思うのです。だから大臣に出席を求めてその点を明らかにしなければならんということを力説して来たわけです。今次官が公益事業局長と同じ考えであるということならば、再編成以後とられたいろいろな現政府の電力政策というものは相当おかしな点があるわけなんです。その点を一つ自由党出身の小平政務次官から、大臣と最も密接な関係にあられる政務次官から私ははつきりお聞きをしておきたい。
○政府委員(小平久雄君) 先ほど来の電気事業及びガス事業、特にそのうちの電気事業に関してでありますが、これが将来とも公益優先で参るべきじやないか、こういう御趣旨であります。これに対しし年して只今公益事業局長から御答弁申上げましたが、私も、というよりも、むしろ政府としても当然そういう考え方で行かなければならんものだと思つております。まあこの前栗山委員から大臣にお尋ねがありました際に、公益と私益性というものをどう調和するかというお尋ねに対しまして、これはまあそのケースによりまして行かなければならん問題であつて、いずれを主とすると観念的に申上げるわけにも行かんというふうな御趣旨に御答弁申上げたと思うのですが、何と申しましても電気事業というものは特に民生一般、産業一般というものに関係するところが非常に多い。いわゆるそこに公益性もあることと思いますので、この事業における私益性を重んずるということは、公益性にやはり反しない限りにおいて、或いは更に逆に申しますならば、公益性に貢献すると思われる限度において私益性というものをやはり重んじて行く、こういうことではなかろうかというふうに私ども考えておるわけであります。
○栗山良夫君 審議会が発足したときは、これは私老婆心で申上げますが、電気事業の公益性ということはもう少し具体的に、今度こそ一つ徹底した論議をせられて結論を出しておいて頂きたい。恐らく法律案を国会へ出されたときは問題になると思いますが、ただおつかぶせて電気事業は公益事業だ、公益性があるということだけでは、私にもう皆さんがちよつと了解し得ない段階に来ておるのじやないか。特に電気事業の中だつて一部の人が言いますように、或いはいろいろな文献にでも最近書かれておるように、電気事業というものは何も公益事業ばかりではないのだ。その二部には基礎産業として、基礎産業対基礎産業としてのおつき合いで十分済むものもあるのじやないかというような非常に割り切つた考え方をして意見を発表しておられるかたもあるわけですね。従つて公益と私益の問題、特に公益優先とするならば、その公益というものは一体どういうものなのか、誰に向つて公益なのかというようなことについては、一つ徹底した論議をせられて結論を出して頂く、そういうことに願わないと今後の電気事業はそれだけでもなかなか安定しなくなる、こういう工合に私は考えますので、特に強く要望しておきます。
○政府委員(小平久雄君) 栗山委員の御意見は誠に貴重な御意見でありますので、よく拝聴いたしておきまして、我々も検討いたしたいと思います。 〔理事竹中七郎君退席、委員長着席〕
○委員長(結城安次君) ほかに御発言もございませんようですから質疑は終了したものと認めて御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(結城安次君) 御異議ないと認めます。それでは御意見のおありのかたはそれぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。
○栗山良夫君 この法律案に日本社会党第四控室を代表して賛成をいたします。 併しながらそれはこの電力行政の基本法が只今なくて、電力行政の運営上いろいろ支障があるということでありまして、これはやはり国家的に考えましても重要なことでありまするので、賛成をするのでありまして、法案自体については私どもは必ずしも了解をして賛成を、するわけではございません。従つて問題は今後に残るわけでありますが、幸いにして本法律案の中にもございまするように、再編成令なり或いは公共事業令なりを抜本的に検討されまして、新しい立法措置として法律案の立案に入られるということでありまするから、従つてその法律案の作成過程において十分にいろいろ問題になる重要点は論議し尽されて、将来の電力行政に完璧を期し得られるように善処をせられたいと思うわけであります。 私は質疑を通じまして大臣初め通産省の当局に向つては、私が指摘をしなければならんと只今考えております点は殆んど全部、非常に抽象的ではあり又概念的でありましたが、一応申上げたはずであります。今ここで討論に当りまして繰返してこれを申上げることはいたしませんが、私の意のあるところは十分おわかりを願つたと思いまするので、一つ慎重な態度で臨まれたいことを飽くまでも要請をしておくわけであります。いずれ二十八年度の通常国会には法律案としてここで再びお目にかかることができるようでありますが、そのときには只今申上げましたような点については、私は再び慎重な態度を以て審議いたしたい、こう考えるのでありまして、さようにお取計らいを願いたいと思います。 これだけ申上げまして賛成いたします。
○松本昇君 私は自由党を代表いたしまして、本案に原案通り賛成いたします。
○竹中七郎君 私は民主クラブを代表いたしまして本案に賛成いたします。
○島清君 私は社会党第二控室を代表いたしまして、本案に賛成をする前に政府に強く要望しておきたいのであります。 大体私たちが委員会で政府の御答弁を承わつておりますると、今以てこの電気事業に対して私企業の観念を脱していないのであります。公益事業と言いながら、私企業であると見ておるところに、今回見られましたるところのストライキにおけるいわゆる公益性と私企業性の調整を失つた形が現われて参りまして、そうして世の批判を強く受けておるのであります。政府はよろしくこの公益性に鑑みまして、企業形態の私企業性を脱しまして、公益性を持たせるように、この次の基本法制定につきましては強くその点に思いをいたさなければならないと思います。それにつきまして考えられることはいろいろございましようが、例えば今は経営の責任におきましては、資本家のみがその責任を負つておるのでございまするが、ドイツあたりでは労働者が経営権のほうに参加をいたしておりまして、そうして労使一体になつて経営に当り、そうして労使一体になつて経営をする形態において、消費者のほうに公益を害するようなことがございまするならば、これに対して何らかの賠償をしておるというのが、大体公益事業の形でなければならないと私たちは考えておりまするので、来るべき基本法の制定に対しましては、大方の国民の迷惑をこうむりました場合においては、こういうものに対して経営者は進んでこの損害を補償するというような、公益性を一つ織込んでもらいたいということを強く要望いたしまして、そうして本案に賛成いたすものでございます。
○委員長(結城安次君) ほかに御発言ございませんか……。ほかに御発言もないようですから、討論は終結したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(結城安次君) 異議ないものと認めます。 それではこれより採決に入ります。電気及びガスに関する臨時措置に関する法律案を原案通り可決することに賛成のかたの挙手をお願いいたします。 〔賛成者挙手〕
○委員長(結城安次君) 全会一致と認めます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお本会議における委員長の口頭報告の内容等、爾後の手続は、慣例によりまして委員長に御一任をお願いいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(結城安次君) それではそれも異議ないものと認めます。次に本案を可とせられましたかたの御署名をお願いいたします。 多数意見者署名 松本 昇 栗山良夫 竹中七郎 古池信三 小瀧 彬 左藤義詮 松平勇雄 山本米治 島 清 —————————————
○委員長(結城安次君) それから連合委員会に関する件。去る十九日に連合委員会申込の御決定を願いました農山漁村電気導入促進法案は、衆議院にて七條中の省令を政令に訂正されました結果、最大の問題が解決いたしました。又織物消費税法の廃止に伴う特別措置に関する法律案に対する大蔵委員会との連合は、先方との時間的の都合にて困難となりましたので、一応連合委員会申込は取りやめたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(結城安次君) 異議ないと認めます。 それでは本日はこれにて委員会を閉じます。 午後三時三十四分散会 —————・—————