通商産業・経済安定連合委員会 第4号
- 発言数
- 64 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/03/06
会議録
○委員長(結城安次君) 只今から通商産業、経済安定の連合委員会を開会いたします。 本日の議題は電源開発問題であります。前回の連合委員会におきまして電源開発会社のセメント製造業経営の計画につき高碕総裁及び間島理事から説明を聴取したのでありますが、御質疑のある方は順次御発言をお願いいたします。
○栗山良夫君 通産大臣はいつ頃御出席になりますか。
○委員長(結城安次君) 今通産大臣は予算委員会に呼ばれておるそうで、向うをできるだけ都合して中途ぬけて来たいという御通知であります。
○栗山良夫君 通産大臣がおいでになつてから私ちよつと質問いたします。
○委員長(結城安次君) 本日通産大臣から御説明願い又質疑したいというのは、主として電源開発法二十三条の第一項第四号の解釈及び取扱いについて方針を聞くつもりでありまするが、何かそれ以外の問題で促進法に関して、又会社に関して御質疑のある点を御質疑願います。
○栗山良夫君 私は開発関係のことでいろいろな点を疑問に思つておるので伺いたいのですけれども、それはやはり今出発早々でいろいろと取込んでおられる開発会社の責任者のかたにお伺いしても、それは或いはお困りになるようなことにもなるのじやないかと思うのです、これは善意な意味において。従つてやはりこれは一つの開発促進法という法律の下に日本の電源開発が総合的に開発せられる、そうしてその一部分を開発会社をして担当せしめるということになつておるので、電力会社その他の関係を含めて総合的な検討をこの委員会ですべきものだと私は考えるわけです。従つてこの間私がああいう工合に発言をいたしましてからあといろいろと考えておるわけであります。併し大体僕の考えておる結論といたしましては、やはり電源開発調整審議会の責任者ですね、この人に私は出席を煩わして、そうして電源開発促進法全般に対する運用がその後どういう工合になつておるか、これを私は尋ねなくちやいかんと思うのです。例えて申しますと、第二章の電源開発調整審議会というものの仕事は第九条に所掌事務としていろいろなものが挙げられておる。その中には例えば基本計画に関して調査審議するということ、第二に電源開発に要する資金の調達及び配分に関し調査審議すること、その他三、四、五、六、七、八、これはいずれも重要な案件であるわけであります。ところがそういうものが一体この法律が通過して施行になつてから審議会がどういう工合に始末したか、それは我々全然あずかり知らない。更にそういう審議会がどのような活動をしておるかもわかりません。又同法の十二条によりますと、審議会の組織運営について政令に譲られておりますが、そういうものの御説明もまだ聞いていないわけであります。従つてそういうような電源開発の基本的な而も総合的な根元を抑えてそれを処理するという審議会というものが、やはり私は活動の主体になるということは、この法律案を審議するときにはつきりせられたわけなのです。従つてこの審議会が活動していない、或いは活動が不十分である、欠くるところがあるということであればこれは私は重要な問題であると思うのです。従つてやはりこの問題を検討する中心はここになければならんと思うのです。そういう点でこの前私は事を簡単に考えまして、開発会社の責任者のかたにおいで願い、通産省のほうからお出でを願つて若干質せば当面のことはうまく行くんじやないかというふうに考えたんですけれども、掘り下げて考えれば考えるほどそれでは中途はんぱだ、やはり国会として権威を以て通産委員会で電源開発の問題を審議しようと思えば、やはり電源開発審議会そのものとずばりと直接に当らなければならん、こういう考え方を私は持つておるわけなんです。そのことを一つ申上げておきますことと、それから第二にこの附帯事業の問題は、セメントに関する問題は通産大臣がおいでになつてから、これは一つの具体的な事例の問題ですから、法律案を審議した当時の空気と睨み合せてお話を伺えば関連することだからこうやりたいと考えておるわけであります。 更にこの第九条の基本計画に関する調査のことでございますが、この中には恐らく二十八年度の電力の需給計画或いは地区間の調整、更に業種別の配分或いは二十九年、三十年等のこともありましよう。そういうものも従来は公益事業委員会或いは公益事業局へお尋ねして一応じつまの合う答弁を受けておつたわけでありますけれども、今度はやはり少くとも電源開発を計画的にやるということになれば、現在行なつておる通産省の需給計画の上に総合されたやはり基本計画がなければならんと思う。そういう意味で電源問題を扱う上には、やはりこれを調査しなければ私はやはり的を射るわけにはいかないと思う。更に電源開発に関する資金の調達はこれは法律ではつきりしておるのです。何も冠源開発会社だけにやるというふうに書いてあるのでなくして、調達された資金はそれぞれの担当者に向つて出すとなつておる。それがどういう工合に調整されておるのかちつともわかりません。又電源開発株式会社の行うころの開発地点というものを決定するに当つても、法律によると「会社以外の者が具体的な計画を附して電源開発を行うべきことを主務官庁に申し出た者であつて審議会においてその計画の内容が適当であり、且つ、その計画の実施が可能であると確認されたものに係る地点を除いた」とありますが、そのようなことを審議会として基本計画のところでどういうふうにやつておるか、それもちよつともわかりません。従つてもう法律を施行してから相当になつておりますから審議会もさぞかし活発に動いておることと思うので、そういうような点を私は審議会の責任者、委員の責任者からお伺いしたいと思います。
○委員長(結城安次君) ちよつと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(結城安次君) 速記を始めて下さい。
○栗山良夫君 今申上げました私の意見が本問題を調査するのにやはり筋道であると、こういう工合にお考え頂ければ、やはりそういう方法で一つ調査をするように進めて頂きたいと思うのです。
○委員長(結城安次君) 今栗山委員から電源開発調整審議会の発足以来の経過及びその審議の内容について詳しい説明を聞きたい、これが本問題の根本だという御主張がありましたのですが、御尤もかと存じますから、これは今これから請求いたしますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(結城安次君) 御異議ないと認めて、それでは請求いたします。
○栗山良夫君 大臣にお尋ねを申上げます。電源開発促進法の第二十三条の事業の範囲の中には第一項の第四号に、第三号までの業務のほかに会社の目的を達成するために必要なる事業というものが挙げられております。そうしてそういう事業は主務官庁ですからこの場合は通産大臣でありますが通産大臣の認可を受けなければならない、受ければそういう附帯事業ができるということになつております。そこで実は只今電源開発促進会社のほうでこれに該当するセメント工場の経営ということを考えられておるようでありまして、これは詳しいことは恐らく大臣がよく御承知だと私は思うのです。冨士セメントと磐城との間でいろいろ話がされておつてその後決定しましたいわゆる浜名湖の沿岸にある工場を電源開発株式会社が一応経営しよう、こういうことのようです。そこでこれはセメント業界にも相当関係のある問題です。それから将来電源開発を行なつて参りまする場合にセメントというものがダム建設資材の主要部分を占めることは当然でありますから、そういう意味において開発そのものについても重要な問題があるわけなのです。そこでお尋ねを申上げたいと思いますのは、この開発促進法を審議いたしますときに、実は電源開発会社というものはそういう意味の附帯事業をやるということはいささかも述べられていないわけです。例えば土建業を直営でやるとか或いは又電機メーカーを経営するとか、電燈会社を経営するとか運搬業をやるとかいうことは計画されていないのです。そうして而も当時私ども委員が、当時の資料を今持つて来たわけですけれども、いろいろ論議をいたしましたときに、やはりあれだけの尨大な開発計画を実行に移す場合の資材というものは、一体国内の今日の生産状況を以てして充足し得るかどうかということも、これも吟味をいたしたわけであります。それはセメント、鉄鋼、電線その他細かいもの全部に亘つて当りました。当つた結果当時の説明では十分に行けるということであります。これは速記録をお読み頂けばわかります、そういうことになつておる。そうしてそのときに若し行けなければ開発会社が直営でやるというようなことは一言も述べられておりません。一体現在のセメントの生産能力を以てして行けるということであります。これは若し内容が必要であれば申上げますが、ここに持つて来ておりますが、特に当時法律案の提案説明に当られました衆議院議員の福田一君は、たまたま委員外議員として加賀操君が発言をせられまして、そのときにこういうことを言つているのであります。「この第二十二条の第四号の中に目的達成に必要な事業というのがございます。この目的達成に必要な事業というのは電源開発の円滑な実施を図りまする上に、これによつて土地又は家屋が水没いたしまして、その補償の方法として必要な植林でありますとか、或いは製材でありますとか、或いは養魚でありますとか、魚を飼うというような業務も若し必要とあれば行うことができるような意味合いにおきまして、その目的達成に必要な事業という一項を入れておるわけでございまして、この面で或る程度は目的を達し得るかと思いますが、」こういう工合に述べておるのであります。従つてこの二十二条の第四号というのは、ダムの建設のための資材、労務等の調達のために必要な事業ではない、これができ上つて、それからあとでその土地のいろいろな発展等をやるために本当の意味の附帯事業として、或いは観光事業とか、今ここに書かれておるような、そういう事業をやることがあるかも知らん、こういう意味合のことと我々は理解して、そうしてそういうことならば結構だという意味の賛成をいたしておるわけであります。これはものの考え方として根本的に違うわけであります。で私どもはこの法律案を審議いたしますときに一番恐れましたことは、こういう開発促進法なるものができて国会において相当激しい議論もし、そうして一応の結論が出たときに、この運用に当るところの通商産業省なり、或いは先ほど申しました電源開発調整審議会なり、或いは開発会社というものが、情勢の経過というようなことを理由にして、いろいろと更に事業を拡張し、或いは縮少し、或いはその他いろいろなことをおやりになる、国会で審議をしたときの思想を離れておやりになるということはこれは困るというので、まあいろいろ具体Iな問題を取上げてこれは議論した問題なんです。それでこういうことは国会が、やはり今後これだけ国費を以てやることでありますから、常に調査をいたしまして、そういうことのないようにして行かなければならん責任を持つておると私は思う。そういう意味でこの問題を取上げておるわけでありす。従つてこの間独禁法のときに私は大分通産大臣にもいろいろなことを申上げましたが、それはやはり独禁法の場合でもそうなんですが、今は不況カルテルはどうしても必要だから必要だ、こういうことでおやりになつても、法律を作るときにはそういう精神で、そういうふうに国会ではなばなしく論議されてそれで通つて行く。一旦通つてしまうと、今度は不況カルテルというものの解釈がだんだん拡張されて来る、そうして不況でもないのに不況カルテルによつて全面的にカルテル結成ということになる虞れが、日本の長い政治の歴史からいつてあるのです。それがいけない。こういうことを指摘したのでありまして、やはり法の運用ということは、私は正であると共に厳でなければならんと思う。そういう意味で通産大臣に御出席を煩わして、まだ幸いにして認可になつていないのでありますから、御所信をよく付いたい、こういうふうに考えております。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 今栗山さんが、法というものは正にして且つ厳でなければならないと言われましたが、これは全く私も御同感であります。ただこの問題について、今具体的な問題については、先般高碕総裁から、セメントをやろうと思つていますが、セメントは磐城セメントと提携してやると大変工事費が安く行くということになるので、というようなそれだけの話があつたからその話を聞いたというだけで、具体的な問題としてどういうことになるのか、書類をお出し願いたい、それに基いて返事をいたしましよう、こういうことだけで私はそれ以上の言葉を何も今日まで申しておりません。それでまだ私は書類も何も見ておりません。事務のほうへ或いは出て来れば、それに基いて相談をしよう、いずれ事務のほうで検討いたしまして、どういうふうにか案を出すことでしようが、私の今まで聞いておるのは、ただ一口それだけの話を高碕総裁から聞いただけでありまして、この問題は私どももまあ工事費が安く行くということは非常に望ましいことだけれども、併し安く行くがために無理なことでも若しやるようなことがあれば、これは非常に悲しむべきことであるから、さようなことはさせたくない、但し法律の面からいたしますと、法律の上では差支えないようだが、今栗山さんの言われたように法律の上では差支えなくとも、実際の精神にそむいたり或いは又実情に合わんようなことがあれば、これは監督者として私どもは監督の責を尽したことになりませんし、具体的な問題で今出て来ておるそうですから、一遍書類等をよく検討しまして、又事務のほうでも検討しておるようですから事柄をきめたいと思いますが、私どもはかろがろしくそういう問題を附帯事業として扱わすことには今考えておりません。従いましてもつと十分に検討した上、真にそれが電源開発のために必要な場合であるならば、又それは別個の考えをしようと思いますが、大体余り附帯事業としてやることを私自身としては望んでいないのです。大体一つのものは一つでやるのがいいのであつて、いろいろなことをやると弊害が起る、これはすべてがそうでありますから、私の感じにおいても率直に申上げますならばさように考えておりますが、これは事務の案も全然見ておりませんから、出て来ましてからよく検討いたします。そういうことに御了承願いたいと思います。
○栗山良夫君 こういう電源開発のような大きな仕事をやる場合に、主要材料であるセメントを自家生産したいというような思想は、これは私は少くとも我が党などが天下をとつたときには、やるかも知れないと思います。やるかと思いますが、併し今の自由党の内閣のときのお考えとしては、これはほかの業界の意見を聞いてみなければわかりませんが、少し私は如何かと思つて御心配を申上げておるのであります。それはなぜかといいますと、この前朝鮮で水豊の発電所をやつたときに、あすこにセメント会社のできたことを私どもは非常によく知つているのですが、これは当時いろいろ物が不足だつたものですから、それでそのときには内地はだんだん総動員法によつていろいろな物資が強い軍事統制を受けて、内地のセメント工場を動員しても到底あのダムを造るだけのセメントは入手できない、海外からの輸入もできない、併し朝鮮の水豊発電所をやるためには、これは国策としてどうしても行わなければならん、そういうようなことから、あすこにああいう金と資材を投じてダムを造つたことは、私も承知しております。併し当時の状況と今の状況とは非常に違うわけです。これから日本の行く先が当時のような状況になるということならば、それは又考え直さなければならん。だからそういつた根本的な思想の問題をお聞きしたいと思つたのですけれども、これは今大臣のお話では、大体根本的な考え方というものはわかりましたし、いずれ又そのお考えの下で、調査の結果はこの委員会に御報告頂けることと信じますので、この程度で私の質問は終りたいと思いますが、たか一つだけ伺つておきますのは、電源開発審議会に正式にこういうことはかからんと思われますけれども、審議会の懇談会あたりでこういうような話題というものが提供されたことがあるかどうかということを伺つておきたい。
○国務大臣(小笠原三九郎君) 何も私はそれを聞いておりません。電源開発審議会にこれらが公式にでも非公式にでもかけられたということは聞いておりません。それから又これは丁度一月くらい前に、さつきちよつと私が申しました高碕総裁に会つて、どうもそうやると非常に有利に思いますがね、これは如何でしようかといつたら、それは具体的な問題にはなつておりませんが、それじや具体案を作つて御相談いたしましようということで、それ以来私は実は何にも話を聞いておりません。本当に簡単な言葉一つを聞いただけでありまして、今案が出ておるそうでありますから、これによつてよく検討しまして、又仮にどういうふうに決定いたしましても、御報告申上げることにいたします。
○栗山良夫君 それで僕は若し電源開発会社がおやりになるならこれは磐城であろうが、日本セメントであろうが、小野田であろうが、専門家を引抜かれて本当に私は会社を経営されたらいいと思うのです、みずから。そうして或いはこれらの会社で共同投資をやつて、そうして合弁会社のようなものを作つて、高級セメントを日本の電源開発のために開発会社だけでなくて更に電力会社のセメントまでも、特色のあるものを作るという考えでどつかへ国家資本を入れて非常に安くやらせる、そうして供給するというようなことならば、事はわかりますけれども、どうも今の案だけですと、私ども法律案を審議した当時の考えが頭にまだこびりついているのかも知れないけれども、どうも構想を私どもはけなしてみたり、けなすわけでもありませんけれども、そうした考え方というものはわかりますけれども、それは余りにも安易な道を歩もうとする考え方ではないか、こういう工合に考えるのです。だからまあ大体申上げたいことは申上げましたから一つ……。
○国務大臣(小笠原三九郎君) よく又具体的に問題と取組むことにいたします。
○委員長(結城安次君) ほかにございませんか……。 参考人に進藤副総裁と間島理事と参つておりますから……。
○栗山良夫君 政府側からいずれお聞きしますが、その前に電源開発促進会社が電源開発調整審議会と会社設立以後どういうような接触を保つておられるか、或いは又どういうようなことを、開発会社のほうから命令を受けておられるか、そういつたようなものを今日は前以てお願いしてありませんから、或いは資料的にお困りかも知れませんが、若しおわかりになつておればいずれ調整審議会のほうから答弁を受けるわけですけれども、前以つてお伺いをしておきたいと思います。
○参考人(進藤武左衞門君) 御承知のように、法律では審議会のメンバーに電源開発会社の総裁は入つておられませんからして、正式の発言は表向きはできないわけですが、併し会社といたしましては、できるだけ我々の意向も尊重して頂きたいということで、総裁は審議会には出席しております。そして意見を聞かれるたびに会社の意見を申上げております。それからなお事務当局とはしよつちう連絡いたしまして、そうして当局の意向も伺い、我々の考えも話しまして、そして十分連絡をとりながらやろうと思つております。いずれにしましても、まだ会社ができまして間もないのでありますから、現在の発電地点の決定に対しましては、私のほうからこういうふうにして頂きたいというところまでの意見を出しておりません。
○栗山良夫君 その促進法の第九条に一から八までずつと調整審議会がやらなければならんことがありまして、この中には開発促進会社或いはその他の電源の開発を担当しようとする人は審議会に持込まなければならん事項もあります。又審議会のほうが決定をして、開発会社或いは電力会社、その他の電源開発担当者に示さなければならんこともあるわけですね。この二つが入り組んでおりますが、この第九条の第一号から第八号までの間に対して具体的にどういうような相互折衝と言うか交渉があつたか、それらの点を私は伺いたいと思います。
○参考人(進藤武左衞門君) 開発会社で例えば石狩川の幾春別を開発会社でやるという場合にはあらかじめ幾春別に対して開発会社の事務当局と意見の交換をいたしておりまして、大体私のほうでやろうということになれば下打合せ程度のことはやつております。併しその前の実は幾春別以前の問題は、会社ができましてから審議会が数回かございましたが、大体審議会で御決定のものを会社が引受けるということになつております。併しそれから先只見川でありますとか、琵琶湖、それから和歌山県の熊野川、四国の吉野川、球磨川、こういうふうな調査地点に対しましては我々がしつかりした調査資料を作りまして、できるだけ早く審議会へ提案いたしまして、我々の意向をできるだけ一つ聞いて頂きたいという気持を持つて今準備をいたしております。
○栗山良夫君 大体わかりました。それからもう一つ伺つておきたいのは、高碕総裁が就任交渉を受けられた過程において、当時の高橋通商産業大臣との間にいろいろと仕事を進めて行く上においての考え方の相違について新聞紙上を大分にぎわされたことは御承知だと思います。あの高碕総裁の考え方と、促進法の国会を通過した考え方との間には、これは相当の開きがある。而もその開きのどちらかをとるかということは、この法の性格そのものを左右するような重要な問題になつて来るのですね。ところが今日まで不幸にしてそういう点については突込んでお聞きをする機会がなかつたのであります。これは高碕さんがおいでになつておりませんので、進藤さんにお聞きするのは無理かと思いますが、この点は実際どういう工合になつておるのか、私はこの点を明らかにして頂きたいと思うのです。
○参考人(進藤武左衞門君) 只今お話の高碕総裁と高橋通産大臣との非公式の話は私は詳細を知りません。併しあの当時新聞でよく言われたのは、トンネル会社と申しますか、金融会社的な性格のものであるか、或いは実際建設の責任を以てやるかということが中心問題として多く取上げられておりましたが、我々はこの法律に忠実に従うということをあの当時申上げてあります。その後会社が責任を以て建設するという建前を以て今進んでおります。
○栗山良夫君 通産省のほうは高橋通産大臣と高碕総裁と話合をされた、いわゆる何といいますか、就任を委嘱されるときに何か条件があつたようですが、そういうものはどういう工合にされておるか。
○政府委員(中島征帆君) 私も当時の経緯は全然存じませんし、又引継ぎも受けておりませんが、少くとも現在におきましては通産省と開発会社とのものの考え方に齟齬があるとは考えておりません。
○栗山良夫君 齟齬がないというのはどの点を基本にしてですか。
○政府委員(中島征帆君) 例えば只今副総裁が言われました、トンネル会社でなく、実際に自分が工事を担当する考え方には大体同意見であります。それから高碕総裁があの当時問題になりましたのは、ほかの仕事をかねてやることがいいかどうかということもあつたと思いますが、そういう点につきましても現状で別に悪いというふうな考え方はしておりません。
○栗山良夫君 そういたしますと、進藤副総裁が言われたように、開発促進法の成立の経過、或いは成立した今日の状況において、完全な監督官庁である通産省と、更にいえば電源開発審議会、通産省、電源開発促進会社、こういうものは一体になつておると、こう考えていいわけですか。
○政府委員(中島征帆君) 私はそう信じております。
○栗山良夫君 それでは私これで質問を打切りますので、一番冒頭に申上げましたこの問題に対して、開発促進法によりながらその運営を一体どういう工合に行われておるかを、具体的に成るべく詳細にわかるような工合に一つ次の委員会に御手配を願いたいと思います。
○委員長(結城安次君) 承知いたしました。
○境野清雄君 先ほど通産大臣からの話で、二十三条の附帯事業というものは、通産省の考え方はよくわかつたのですが、この間もらいましたやつを見ますと、工場売買並びに工場経営委託等に関する基本契約書というようなものが出ておりまして、もうすでに電源開発会社と磐城セメントでは或る程度の契約をやつていると、そういうものがありながら二十三条のあれから見れば、次の条項で主務大臣の許可を要するというふうになつているので、通産省ヘ何らの打合をしないでどんどんこういうような基本契約書を出してもらつたものなのやら、或いは事前に大臣は知らなくても、係官のほうへそういうような話をして或る程度の内諾を得てこういう契約を進めたのか、その点を一つ開発会社並びに通産当局から聞きたいのですがね。
○参考人(間島達夫君) 間島でございます。ちよつとお答えいたします。この点につきましては、この間も御説明申上げたと思うのですが、この契約は予約になつているわけなんです。で、現実に工場ができてから売買契約をするということになつておりますので、予約するので大体内々にお話しましたが、この扱いにつきましては、通産省でいろいろ御検討の結果、これは認可申請事項である。工場ができてから認可するのでなく、その予備行為であるから認可申請しろということで認可申請をしたのですが、私どもは認可のあることを要件として契約をした、こういうことでございます。
○境野清雄君 認可申請はもうすでにお出しになつているのですか。
○参考人(間島達夫君) これは私のほうから先月出しておるわけでございます。
○境野清雄君 先月出しているやつを大臣が全然まだ知らんというのは、まだあれですか、公益事業局のほうにあるという意味ですか。
○政府委員(中島征帆君) 私のほうに申請書が出ております。これにつきまして事務的に検討を加えておるという段階であります。
○境野清雄君 それから開発会社のほうとしては、今までは附帯事業というものはあの法案を審議の途中においては大体補償問題に限定するんだという福田君の答弁があつたということは、さつき栗山委員が申した通りでありますが、そういういうようなことは御承知で今のようなセメントの計画を立てられたのか。ただあなたの附帯事業というのは会社の目的を達成するためにやる附帯事業だというお考えでおやりになつたのか、いずれでしようか。
○参考人(間島達夫君) 私どもがこの計画をいたしましたときは、このセメントというものは附帯事業として認められるというふうな考え方で話を進めたわけであります。と申しますのはこの前ちよつとお話したと思うのですが、戦争中朝鮮電業で小野田と提携してセメント事業を附帯事業としてやつた、ほかにそういう例が二、三ありましたので、これは附帯事業としてはやはり適当ではないかという観点の下に私どもは話を進めまして、契約を妥結して認可申請したというわけであります。勿論これは、さつき申し忘れましたが、契約を締結いたしましたときに、磐城との間に認可がなければ効力が発生しない、銀行との保証行為その他はそれまでしないというようなことをはつきり申上げて契約を締結したというような実情でございます。
○委員長(結城安次君) そうしますと間島参考人にちよつとお伺いいたしますが、朝鮮云々と申しますが、そうすると日本の現在のセメントの需給状況をお調べの上やつたのですか。
○参考人(間島達夫君) これは十分に調査したつもりでございます。これは今年及び来年度におけるセメント需給関係と申しますか、需要がどのぐらいあつてそれに対する供給はどのぐらいあるということそまあそれぞれ権威ある筋から数字を取りまして検討しました結果、これはどうしても日本全国的に見ると供給が足りないのじやないかという観点で、このセメントの量の確保とそれから価格の引下というこの二点を狙つてこういう計画を立てた、こういうのが実情でございます。十分それは調査したつもりでございます。
○委員長(結城安次君) 更にお尋ねしますが、その調査資料を今そこにお持ちになつておりますか。二十八年度の日本のセメント需給状況が電力開発には不足を来たすだろうという、あなたがたが想定なさつた想定の数字を。
○参考人(間島達夫君) これはちよつと中島局長に御了解願わなくちやならんのですが、通産省の軽工業局がわ立てになつたのですが、これは発表してもいいのですか、これはまだ発表できないものなのでしようね。これはあとで御相談してから発表さして頂きたいと思うのでが、如何でしようか。
○委員長(結城安次君) ここで発表できないものはないはずだ。
○政府委員(中島征帆君) 私はいいと思いますけれども
○参考人(間島達夫君) これは恐らくこの間新聞にも出ておりましたが、問題にでもなりましたら私あとからあやまるつもりで発表させて頂きます。これは二十七年度以降のセメントの需要想定として通産省が策定されたものでありまして、通産省に支障がありましたら私はあやまらさせて頂きます。需要部門といたしまして二十七年度、これは輸出を含んでおります。特需を含んでおります。電力、土木、港湾、建築工業、セメント製品、その地合計いたしまして七百七十七万八千トン、これが需要の想定でございます。それから二十八年度といたしまして今申しましたような項目の総計の需要想定が八百大十四万トン、それから二十九年度におきまして八百六十万トン、それから三十年度におきまして八百九十万トン、三十一年度におきまして九百四十万トン、こういう数字が出ておるわけであります。それに対しましてこれは恐らくセメント業界で需要の想定をしたものだと思うのですが、一応需要の想定を、これはセメント業界として出したものが、随分通産省で策定されたものとは違うのでございますので申上げてみたいと思います。二十七年度七百万トン、二十八年度七百七十万トン、二十九年度八百五十万トン、三十年度九百四十万トン、三十一年度千四十万トン、かようになつておるわけでございます。これは業界の予想数字だと思います。そのつもりでお聞き願いたいと思うのです。その業界の立てました需要予想に対して、稼動と実際の生産力、これは生産能力の大体一〇〇%から七八%くらいまでを見込んで実算を出しております。これから申上げます数字は、各年度における供給能力と申しますか、二十七年度需要予想七百万トンに対しまして供給の能力は七百二十万トンで、この場合には二十七年度におきましては二十万トン供給が多い。こういうことになるわけでございますが、二十八年度、これは七百七十万トンに需要予想をいたしまして、それに対して供給能力が七百五十万トン、約二十万トン供給が足りない、こういう数字になつております。それから二十九年度、これが八百五十万トンの需要予想に対しまして供給能力が七百八十万トン、この場合には七十万トン供給が足りない、こういう数字になつておるわけであります。それから三十年度は需要の予想が九百四十万トンになつておりまするが、これに対して供給能力が七百八十万トン、そういたしますと百六十万トン足りない、こういう数字になるわけでございます。それから三十一年度には需要の予想が千四十万トンに対しまして供給能力が同じ七百八十万トン、そういたしますと二百六十万トン足りない、こういう数字になつております。そこで私どものほうのセメントが非常に要ります時期、佐久間において要ります時期は、丁度二十九年から三十年にかけまして非常にそのピークが高まるわけでございます。この予想で参りましても非常にセメントが足りない。これは勿論全国的なあれでございますが、佐久間の場合に足りなくなる時期があるのじやないかということを恐れまして、その量の確保ということを狙い、契約したわけでございます。
○委員長(結城安次君) ほかに御質疑ありませんか。
○境野清雄君 今の供給能力を見ますと、二十九年度以降は全然七百八十万トンで天井でそれつきり殖えないけれども、片方需要のほうは相当殖えるという見込みをしながら、あれですか、セメント業界としては、二十九年以降今の既設会社というものは拡張するなり或いは新設するなりという計画は全然ないのでしようか。通産省のほうでどうですか。
○政府委員(中島征帆君) これは私のほうの主管でございませんので、資料がございますからそれに基いて申上げますと、拡張の計画は本年度以後八つばかりあるようでございます。そういたしますというと年度末におきまする決算のセメントの生産能力、これは設備能力といたしまして二十六年度末に七百二十万トン、二十七年度末が七百六十九万トン、二十八年度末が八百五十三万トンとなつておりまして、只今の七百八十万トンという数字とこれは非常に違つておりまするが、二十九年度以降の数字はここに挙がつておりません。併しこの開きは設備能力でありますから、実際の稼動能力をこれにかけますとどういう実際の数量が推定せられるかわかりませんが、この程度しか私のほうからは申上げられないのでございます。
○委員長(結城安次君) 間島参考人にちよつとお伺いしますが、今の数字は需給のバランスが壊れるというのですけれども、一方は営利会社で、今後需要が殖えても向うは増産設備はしないだろうという前提でかかつておるのですか。
○参考人(間島達夫君) これは境野委員からも御質問があつたのでございますが、この業界で出しました供給能力でございますが、これは大体今増設を計画しておるものを織込んでの供給能力だと思うのです。これは設備能力それ自体ではありませんので、大体生産能力の七ー八〇%を抑えてそういう供給能力を出したわけなんですが、今後需要が殖えるのにどうしてどんどん設備の拡張をしないかという御質問に対しましては、こういうお答えをしたいと思ううのです(実は最近非常にセメント工場の拡張は金がかかる。大体月一万トンの能力のものでございますと、十三億から十五億ぐらいかかるのでございます。そういたしますと経済単位として月二万トンの供給能力を有する工場ですと三十億ぐらい建設する金がかかるということになりますと、その償却費を入れますとかなりセメントの原価はその面から高くなるということで、なかなか今需要があるから直ぐ増設計画をやろうということはできないんではないか、こういうふうに私は考えておるわけでございます。
○政府委員(中島征帆君) 先ほど御説明申しましたが、まだ表の見方が不十分でありましたから補足いたします。計画中の設備は一番遅いのが二十九年の一月に完成いたしますので、従つて二十九年度末以降の設備能力というものは二十八年度末と変らない。それから生産の見通しもここに載つておりまするが、それによりますと二十八年度が八百十五万トン、二十九年度以降が八百五十九万トン、同じ数字でございます。その前提は運転時間を五百四十時間と見ておりまするが、二十六年度が平均運転時間が四百八十七時間、従つてそれに比べて十数時間余計運転するという前提の下に作られておるのでございます。
○委員長(結城安次君) 別に御質疑ございませんか。
○境野清雄君 今佐久間の開発にセメントが非常に要るのが三十年度のようなお話だつたけれども、あれですか、佐久間は急ぐ、急ぐというのにセメントの最盛需要期というのは三十年頃になるのですか。
○参考人(間島達夫君) 佐久間の建設は大体今着手しまして三年かかる予定でございます。又コンクリートをぶち込みますその開始時期は大体来年の春頃からでございますが、最初の量は非常に少いのでございます。だんだんにその量が殖えて参りまして、一番ピークとして要るのが二十九年の第四四半期から三十年の第一四半期、それから三十年のあれは暮でございましたか、ダムができ上つたあと発電所ができて行くという段どりにしております。大体その間、二十九年から三十年にかけてセメントが非常に要る、こういう計算になつております。打ち始めるのは来年の春からでございますから、その点一つ誤解のないように願いたいと思います。
○境野清雄君 結局これでセメントの国内の需給関係はよくわかつたのですが、大体附帯事業としてセメントをやらなければならんというようなことから行くと、開発会社として今お話になつておる三十年なら三十年に非常にセメントが要るというので、一応各会社に手配してみたところがなかなか確保ができ得ないというような事情も一つあつたわけですか。
○参考人(間島達夫君) このセメントの需給関係の話をいたしますと、先ほどちよつと申上げればよかつたのですが、例えば北のほうのセメント工場で非常にセメントの在庫を持つておるというような場合でもこれを東海地区に持つて行くと非常に運賃が高く付きます。セメントの値段は大体運賃で上下するという状態であります。私どもが特にあすこと提携ということを考えました意味は全国的にこういう需給の状況である、従つて私どもがピークの月に二万トン確実に要るような場合に市場から買えない場合があるかも知れないという一つの懸念からまあああいうことを考えたのです。もう一つは今磐城において計画しております工場の位置は佐久間に最も近くにあるわけであります。従つてあすこからは貨車でばら積で運送できる。あれを袋積にしますと大体トン当り五、六百円かかり。袋積ににする場合よりばら積のほうがそれだけ安いという点、つまり量の確保と、そういつたセメントの運搬に近い所にあるという関係でそれだけ安くなる、この両方の見解からこれを計画したというのが実情でございます。
○境野清雄君 そうすると佐久間だけに限らず今後とも各地点に大きな電源開発をやろうという場合、こういうようなものは開発会社としては考える、こういうふうに解釈してよろしいわけですね。
○参考人(間島達夫君) ほかの開発地点について全部こういうことをやるかということについてはまだ考えておりません。たまたま佐久間それから秋葉で五十三万トンくらい要る、そういう想定から見ましてセメントの量として非常に厖大なものであります。つまり月二万トン要るということになりますと、大体セメント工場は大きなところでも二万五千トンか三万トンくらいの能力であります。つまりその工場のその月の生産量を全部持つて来るということも、恐らく市場から持つて来る場合は不可能じやないかと、こういうふうに考えております。ですからたまたま天龍川の開発に非常に厖大な数量が要るという点でこれを考えた。丁度たまたま近い所にそういう工場があつたのでこれを計画したわけですけれども、ほかの地点でこういうことをやるかということはまだ全然考えておらないわけであります。
○委員長(結城安次君) 別にございませんか。なければ電源開発に関する質疑は今日はここで打切つておきます。
○栗山良夫君 それでは今私がお願い申上げました件ですね、国会が会期末になつて来ると忙がしくなりますから、少くとも来週中に。
○委員長(結城安次君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(結城安次君) 速記を始めて下さい。 この次の連合委員会は来週の水曜日午後開くことにきめました。本日の連合委員会はこれで散会いたします。 午後三時四十一分散会