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15回国会参議院1952/11/14

地方行政委員会 第4号

発言数
131
登壇者
9
会派数
5
開催日
1952/11/14

会議録

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 只今より委員会を開会いたします。  今日の問題は平衡交付金に関して政府の方針を聞き、並びに本日は知事会の代表、市長会の代表、町村会の代表も来てもらいまして、各方面からの意見も聴取し、併せてそれらに対する質疑を行いたいと思います。大臣は只今要求中でありますが、皆さんにお諮りいたしますけれども、大臣出席前に只今全国の知事会が開催されておりまして、知事会の幹部の茨城県知事友末洋治君が繰合せて今来ておるわけでありますが、大臣出席前に知事会の意向をこの際先ず聞いておきたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉川末次郎日本社会党(第二控室・右)

○吉川末次郎君 議事進行という言葉に十分該当するかどうか疑問かと思いますが、先般大阪へこの委員会から同僚のかたと派遣せられたのでありますが、この派遣されました役割であります全国都市問題会議における地方学者その他の諸君の地方の報告文の要旨が東京市政調査会が発行いたしておりまする都市問題という雑誌に出ております。私たちはその報告書をもらつて帰つたのでありますが、報告との関連性もあり御参考にもなると思いますので、それを各委員にお取寄せの上御配付を願いたいと思いますが、なおそれ以外に実はその雑誌にこれも同会議におけるところの報告書の中に収録されておる一つの報告でありますが、アメリカのロツクヘラー財団から米国の地方行政を専攻しておりまする大学の若い一教授が六カ月ばかり日本の地方行政を視察に参りました結果をいろいろと批判、検討して報告いたしておるものの飜訳が収録されております。昨晩実は私必要がありまして、それを読んだのでありまするが、極めて剴切なものがありますし、この際是非我々の参考資料として、同時に先ほど申しました全国都市問題会議の重要な報告書も全部それに収録されておりますから、委員の全部に行き渡りまするように委員長でお取寄せの上御配付下さるようにお取運びが願いたいということを附言いたします。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 承知いたしました。さよう取計らいいたします。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 ちよつともう一つ、私議事進行について一つ……。非公式には委員長に申入れてありますけれども、一応発言しておきたいことは、財政問題等の大臣その他との質疑応答が済みましたならば、本日の会議を中止することなく、引続いて大臣に地方自治行政に関連する事項を二、三質問いたしたいと思いますので、その運びをお願いいたしたいと思います。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 承知しました。では友末君の発言をお願いいたします。

友末洋治全国知事会代表茨城県知事

○参考人(友末洋治君) 地方財政のことにつきましては、参議院に地方行政委員の皆様に毎年々々非常な御心配を煩わして参つておるのでございます。この機会に知事会を代表いたしまして厚く御礼を申上ぐるところでございます。  さて本年度におきまする府県財政の実情を御説明申上げまして、今後皆様がたの格別の御配慮を煩わしたいと存ずるのでございます。今年度におきまして府県財政につきましては、政府のきめました年度当初におきます財政計画に甚だしい不合理がありますばかりでなく、その後におきまする新法令の施行、国の新たなる施策の実施、これらが相当多数に上つておりまする関係から大幅な赤字が予想せられたのでございます。そこで全国知事会議といたしましては各府県別に厳密な調査を相当長期に亘つていたしたのでございます。その結果約六百億円の赤字が推計せられましたので、これを地方財政平衡交付金及び起債を増額することによつて補填せられまするように政府に対して何回となく強い要望を続けて参つたのでございます。  次に赤字の主な原因、これは政府と見解を異にいたしておりまする重要な点でございまするが、これらにつきまして極く要点だけを申上げたいと存じます。総計につきましてはお手許に差上げてございまする府県財政赤字推計、この一覧表によつて御覧を頂きたいと存じます。第一は府県税の収入に約百七十億円程度の減収が予想せられることでございます。これは税法改正の実施済に基きまする減収が十億以上に上るということがすでに明らかになつております。又全産業の状況は御承知の通り非常な不況でございます。これは本年九月に通産省が発表いたしました。全産業の利益が前期に対して二六%減るというふうな統計が明瞭に発表されておるのでございます。従いまして府県の税収の重要な根幹をなしまする事業税におきましては相当の減収が生じ、更に府県税全般に亘りまする当初の見積りが従来の実績に鑑みましても甚だしく過大であるからでございます。即ち二十六年度におきまするところの府県の税収の決算実績は約千二百億になつております。それが二十七年度の当初の府県税の見込は千三百五億と一割以上の数字が当初から殖えておるのでございます。なお明年一月から入場税、遊興飲食税の税率の引下げを実施せられるようでございまするが、さように相成りますれば更に約三十億円程度の減収を右の百七十億円に加えまして見積らざるを得ない状況でございまして、総計といたしましては二百億円という厖大な額に上るものが税の上において予定よりも少くなつて来るという推定ができるのでございます。一方かかる実情にもかかわらず政府におきましては減収どころか逆に地方税におきましては相当の自然増収を見込まれようとしておるのでございます。即ち市町村を含めまして二十七年度においては約五十億円の自然増収までもあるだろうというふうに、我々としては常識的に考え得られない数字を押えられておるようでございます。これらの増収の根拠が果してどの点から出て来るのか全く了解できないところでございます。  更に使用料、手数料等の歳入につきましても大幅な増収が見込まれようとしております。即ち市町村を含めまして四十億円もの増収があるように考えられておるようでございます。この使用料、手数料の大部分は高等学校の授業料でございます。授業料は各府県とも最高限度に現在徴収いたしておりまするので、これ以上の授業料を値上げいたしますることは地方にとりまして極めて重要な問題に属するのでございます。これらも一方的な値上げができるという判断の下にさように大幅な引上げを考えられておるのでございます。併し実際におきましては各府県ともさように非常な無理と思われますようなことは極めて実行不可能のことと考えざるを得ない次第でございます。  第二は府県公務員の給与について約二百八十七億円の不足が予想せられるのでございます。即ち政府の当初財政計画におきましては、府県の公務員の給与が国家公務員の給与に比較いたしまして、一般職員におきまして四百六十二円、教職員において三百七十五円高いという理由の下にこれを一方的に引下げられまして計上されておるのでありますが、国家公務員の実態給与というものが未だ調査されておりません。そこでこの両者を比較いたしますることは現段階におきましては実に不合理なことでございます。かかる引下げは到底できないのでございまするが、それを基といたしまするところの財源措置は不当の措置と考えざるを得ないのでございます。政府は高いとおつしやるのは八府県の実態を調査されまして理論給与と比較されておるのでございます。国家公務員の実態調査はされておりません。両者を比較する場合におきましては理論給与で比較するのでなく、国家公務員の実態調査の結果はこうだ、地方公務員の実態調査の結果はこうだというので比較して頂きますれば、九十万の地方公務員も納得できると思うのでありまするが、かように一方的調査に基きまする結果につきましては知事会は勿論全地方公務員が現在納得していない重大な理由でございます。従つてこの不当な当初の引下げは正当に引戻して今回補正される必要があるのでありますが、それがためには六十七億円を要するのでございます。更に今回の二割増のベース改訂を府県職員にも現行の実態給与を基礎として行いますためには約二百二十億円を要するのでございます。これに対して政府におかれましては一部府県職員についてのみ一方的に調査をされまして、一般職員においては三百四十八円、教職員においては三百四十九円高いということに当初の判断を改訂せられまして、これを基として補正の上不当な切下げをなお強行せられんとし、更にベース改訂をもこれを基準にして行われようとしておりますることは共に極めて不合理であると我々は考えておるのでございます。各府県といたしましては国家公務員の実態給与が未だに明示されません以上、現状を基礎にいたしまして給与改訂を行わざるを得ないのでありますから、結果におきましてはそれだけでも約百億円の相通が生ずることとなり、これは今後に重大なる問題を残すものと言わざるを得ないのでございます。なお政府は今回の給与ベース引上げの際府県費職員の給与単価を右の三百四十八円又は三百四十九円引下げることによりまして国家公務員との間に調整をとろうとされておりまするが、各府県におきましては、これを調整いたしまする可能な方法が見つかり得ないのでございます。昨年は法律を作つてやるからという公約もあつたのでございますが、調整方法の法律も未だ制定されておりません。更に御承知のように義務教育職員の給与につきましては、府県は現在支払の責任のみ課せられておりまして、それ以外の権限は何ら与えられていないのでございます。即ち給与を上げ下げし、或いは年末手当を支給するというその行政上の権限は、全く市町村教育委員会の権限に移つてしまつているのでございます。従つてこれが調整は府県といたしましては法律上も不可能なことであると考えておるのでございます。従つて市町村が義務教育職員について二割国家公務員並みにベース・アツプをされますれば、それは法律上の当然有効な行為であります。知事といたしましては、それを取消す権限も何もございません。ただきめられました給与について支払の義務だけを背負つておるわけでございます。そこで仮に一割程度のベース・アツプの財源の措置をされ、市町村教育委員会が二割程度のべース・アツプを発令した場合における一割の赤字は府県として負う責任はございません。国家が尻ぬぐいをし、措置をしなければならん責任があると私は考えておるのでございます。  第三は昨年度府県財政補正後におきまするところの赤字につきましては、年度末に繋ぎ融資四十億円、市町村を含めまするというと八十億円を以て漸く後始末をつけられたのでございますが、その対象となつた財政需要の各項目につきましては、今年度府県財政の当初計画に織込まれてはおりません。即ちこの赤字融資がきめられましたのは、二十七年度の地方財政計画が決定をされましたあとでございます。従つて当然その後におきましては、当初計画を変更されなければならん重大なる事項に属するのでございます。そこで今回の補正の際に、果してこの重大なる事項が追加補正されたかどうか、恐らくされておらないのではなかろうかというふうに考えております。  第四は昨年度におきまする府県の起債につきましては、その枠が過小なために、すでに計画されていた本年度の枠から三十億円、市町村を含めまするというと五十億円を繰上げ使用されたように聞き及んでおりまするので、これは当然本年度の起債の枠に追加補填さるべきであると考えておるのでございます。  第五はその他本年度府県財政計画決定後におきまするところの各種の新法令の施行等に伴いまする義務費の増加は約七十三億円に上つておるのでございます。  以上申上げましたように、本年度におきまする府県の財政は、曾つて見ない大幅の赤字が推計せられ、而もその根本原因は政府の府県歳入、特に税収、使用料、手数料等に対しまするところの一方的な過大の見積りと、歳出、特に給与に関する不当な引下げ、行政整理、これも教職員につきましては行政整理は取りやめに相成つたのでございまするが、一般職員につきましてはなお行政整理を強行するのだというので、一般職員につきましては約八千人の行政整理を更にやるのだというような財政措置になつております。これらが、到底今後行政整理は実行できないように我々は考えております。物件費の更に極端なる節約、府県分といたしましては二十億、市町村分を含めますると約四十億円の節約を見込んでおられるようでございまするが、各府県とも物件費、旅費等につきましては現状が最小限度に切詰められておるのでございます。併しながらできるだけ地方といたしましても節約の方向には努力いたさなければならんのでございまするが、かかる大幅なる節約は実際府県の行政運営を極端に抑制するものと考えざるを得ません。さようにいずれを取つて見ましても、府県におきましては到底実現の乏しいものばかりでございます。かくのごとく中央の地方に対しまするところの財政上の極端な干渉、圧迫というものは、過去におきまして給与ベースの切替えが行われまするに伴う補正のたびごとに何回となく繰返されて来たところでございます。かような事態は政府の義務不履行によつて地方財政を破壊に導き、地方の行政、地方の自治のこの重大なる機能を全く麻痺せしむるものと断ぜざるを得ない次第でございます。何とぞ当面におきまするところの府県財政窮乏の実相につきましては勿論、その由つて来たるべき根本原因につきましては、とくと御賢察を頂き、これが応急の措置並びに抜本的な解決について今後格段の御高配を賜わりまするようお願いを申上げまして御説明に代える次第でございます。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) この際本多国務大臣が見えましたので、政府の今回の方針につきまして平衡交付金を如何にすべきかということの御説明を願いたいと思います。なお委員の……。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 議事進行について……折角市町村代表も来ておられますから、市町村代表の御説明をお聞きして、それからにして頂きたいと思います。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) ちよつとお待ち下さい。なお本日おいでになつております参考人のかたがたも、本多国務大臣の御説明を聞いた上で各自のお立場から御説明を願い、そのあとで各委員のかたがたに質問をしてもらいたいと思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それは地方のほうを先にやつてから大臣の説明を聞くのが本筋だと思います。公約を乱つては困る。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 今日は大臣の御説明を先に聞くというふうなことで委員会を開いたのですが、只今委員の御要求は各参考人の意見を聞いてから、その上で大臣の説明を聞きたいというお話ですが、どういうふうに取計らいますか。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 今日の公報によりますと、参考人として府県並びに市町村の代表者の意見を聞くということが、王でありますから、先ずそれを聞いてそれから大臣ということでいいと思います。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) それでは只今岡本君からの御発言に異議もないようですから、大臣にはそのあとで御説明を願うことにしまして、次に市長会の代表といたしまして、池田市の市長武田義三君に説明を求めます。

武田義三市長会代表池田市長

○参考人(武田義三君) 本日は参議院の地方行政委員会がこの機会を与えられましたことを大変喜んでおる次第でございます。  昭和二十七年度の都市の新規の財政需要の増嵩に伴う財源の措置に関しましては、かねて平衡交付金及び地方債の増額により補正せられるよう要望いたしておりましたが、今回の補正予算の、丁度大臣も来ておられますので、その内容をあとから承わることができますが、内定案によりますと、平衡交付金の増額は僅々二百億円、地方債は百二十億円に決定されたように承わつておるのであります。かような状態でありましては、公共事業を中心とする各種の都市の財政の遂行はもとより給与の改訂その他国の新たなる施策に応ずることは不可能な事態に達しておるのであります。以下申述べます諸点につきまして十分御検討下さいまして、早急に都市財政の補正の措置を講ぜられるよう重ねて要望したいのであります。  先ず第一に本年度における都市財政需要は委員各位のお手許に配つてありまする別紙第一の通り給与の改訂、教育委員会の設置、一般物件費の増嵩による新規歳出見込額は合計九十七億五千万円に達する半面、税法の改正によりまして市民税その他の市税は電気ガス税の若干の増加を差引きまして、差引五億円の減収となりますので、結局両者を合算いたしまして、百二億五千万円が新規財政の増額となるのであります。これについては国において十分の財源措置を願いたいと存ずる次第であります。  次に従来平衡交付金の総額が極めて少額でありますが、地方団体の財政需要額は圧縮せられまして、特に都市におきましてはこの影響が極めて甚大であります。その結果昨年におきましても都市に対して約八十億の赤字の起債を認可されたようなわけでありまして、それがまだ四十六億円の赤字を生じ、これを本年度に引継ぐ状態になつておることは委員各位すでに御承知と存ずるのであります。本年度におきましても、都市の需要額は別紙第二でおわかりのように、昨年度に比しまして町村の二〇%に対し一二%で七%の差を示しておりますが、都市の需要は社会福祉費の二割負担等をはじめ町村より需要は増加した点から見ましても、極めて不十分な算定であると申さなければなりません。  又財政収入におきましては、税収を不当に過大に見積られ、特に法人税割におきましては五割以上も見積りが過大になされておるのであります。給与引上げを計上しなくても約五十六億円の交付金の増額を必要とすることになるのでありまして、昨年度の赤字を考慮いたしますれば、本年度の赤字額は百二億円に達する見込であります。この誤差については自治庁の是正を期待する実情であります。  以上の結果によりまして、本年度における都市の財源措置額といたしましては、一、本年度の赤字見込額百二億円。二、起債増額の百九十二億円。三、新規財政需要額の百二億五千万一円、計三百九十六億五千万円となるのであります。この内訳に対しましては、委員各位のお手許に二十七年度の都市財源不足額の調べが出ておりますので、内訳を省略させて頂くことにいたします。併しながらこの機会に申上げたいことは、今回の朝鮮人の登録をするにいたしましても、すベての国の民生の安定は市町村の住民個々のしめくくりをいたしますところの市町村の住民に安定を与えることが、即ち国の民生の安定の大きなもとになりますので、この平衡交付金、起債等の僅かの問題で国の住民の民生の安定は私は十二分にできると思うのであります。ここに思いをいたされまして、特に市町村の住民を救えば、全部の国の民生の安定ができるといつても私は過言でないと思うのであります。過去の朝鮮人のあの登録におきましても、私どもの市長室に相当押しかけて参りましたが、いろいろ縷々説明をいたしますならば、これが安定をいたして順調に登録をいたした。すべてがさように相成りますので、この平衡交付金を通じ、或いは起債を通じまして、都市の財政、市町村の不足財政を安定されますなれば、府県なり国の民生の安定はできることに相成りますので、この機会に特によろしくお願い申上げます。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 次に全国町村会の代表として津田沼の町長白鳥義三郎君に説明を求めます。

白鳥義三郎町村会代表津田沼町長

○参考人(白鳥義三郎君) 当委員会におきましては地方自治の伸展のために、殊に弱小町村の財政につきましては、毎々御配慮を頂きまして誠に有難くお礼を申上げる次第でございます。本日は又私たちの存じ寄りをお聴取り頂く機会を与えられましたことを厚くお礼を申上げます。先ほどから知事さんの代表、或いは市長さんの代表のかたがたから縷々御説明がございましたが、町村におきましても今年度の財政需要額が非常に増嵩いたしております。なお又税収等が法令の改正等によりまして減つておりますので、その間の計数を概略申上げますならば、歳出の増加の見込額といたしまして教育委員会の新設のために二十三億九千万円、給与ベースの引上げに伴う増加額といたしまして給与費の増が十五億八千万円、年末手当が十一億一千万円、その他九億四千万円、第三番目に法令の改正による増加額、これは恩給の特別措置或いは道路法等によるものでございます。これが五千万円、勤務地手当の支給区分の改訂によります増額が一億円以上になりますに反しまして、今度は歳入の減少の見込でございますが、地方税法の改正に伴う地方税収入の減額が三億二千万円と私たちは算定しておるのでございます。従つて差引財源の不足が六十四億九千万円という額に相成るわけでございます。いずれも全国町村会の資料は、毎々お前のほうは内輪過ぎるのじやないかと委員各位からお叱りを受けるほどの最小限度の見積りでございまして、なおこれらにつきまして十分一つ御配慮を頂きたいと考える次第でございます。なおこの際に私特に格段の御配慮を頂きたいと思いますのは、地方教育委員会の設置に伴う経費でございます。年度半ばにして急に地方教育委員会が設置されるごとに相成りまして、従つて人員等につきましてはまだ暫定措置といたしまして専門の教育長本置きません。助役等を兼任させておるような次第でございますが、併し一時も早く、法が施行された以上は地方教育委員会の機能を十分に発揮し得るように、専任の教育長だけは置かなければならん、こういうふうに考えておるような次第でございます。と申しますのは、専任の教育長を置きませんと、折角地方の町村に教育委員会が設けられましても何ら専門的な活動ができないのでございます。従来の助役さんに兼務させて置きましては、教育委員会に提出いたすべき原案を作成する人がいないのでございます。従つて教育委員会の活動を十分ならしむるために、その原案の作成者たる専門的な知識のある教育長を置きませんと、折角地方教育委員会が設けられましても、その活動が十分に行かない。従つて今回の改正が何ら実を結ばないということに相成つてしまいますので、この点とくと皆様がたの御勘考を頂きまして、折角地方に設けられました教育委員会が十分その機能を発揮し得ますように、格段の御配慮を頂きたいと存ずる次第でございます。これはもう申上げるまでもなく皆様がた御承知のところでございますが、従来町村立の学校で、町村の一切の費用を以て設立いたしました学校の運営管理を、町村の段階において運営管理するという理想の下に教育委員会が施行されたものと考えておりますので、その点とくと御配慮頂きたいと考える次第でございます。数字等誠に資料が少くて恐れ入りますが、以上申上げましたところで町村の現在の財政実情をお酌み取り頂きたいと思います。お願い申上げます。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) なお町村会の代表に申上げておきますが、資料を後ほどお届け願うように御手配頂きたいと思います。

白鳥義三郎町村会代表津田沼町長

○参考人(白鳥義三郎君) 承知いたしました。早速手配いたします。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 本多国務大臣にお願いしますけれども、この委員会は今月初めから平衡交付金の問題につきまして政府側の意見を聴取したいとたびたびお願いしておつたのでありますが、今日まで延びのびになつております。すでに閣議等も決定したということが新聞にも出ておりますから、十分なる御説明を願いたいと思います。  更に委員のうからこの平衡交付金問題が済んだあとで、地方自治制度に対する緊急質問をしたいという希望もありますから、あらかじめ御了承願いたいと思います。では本多国務大臣。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 先ず就任の御挨拶を申上げ一更に又何回も委員会をお開きになつておりましたにかかわらず、止むを得ない差支えのために出席のできなかつたお詫びを申上げたいと存じます。  今回私が地方自治庁を担当することになりましたにつきましては、当委員会の皆様には特に御指導と御援助をお願い申上げる次第でございます。自治庁担当の仕事といたしましては、当面の地方財政確保の問題、又中央と地方の財政調整の問題、或いは地方制度改革の問題等を前途に横たえておるのでございまして、誠に微力なる私といたしまして、この任を全うするには特段の御援助を得なければならないということを痛感いたしておる次第でございます。どうか不敏な者でございますが、よろしく御指導賜わりますようにお願いを申上げる次第でございます。  次に補正予算における平衡交付金の問題でございますが、お話のごとく、昨日閣議決定を見たのでありますが、平衡交付金算定基準の各項目に従いまして検討をいたしまして、でき得る限り政府の責任において処置しなければならないものの調整を考えまして、算定の検討を続けたのでございます。その結果、地方財政計画において三百二十億円の欠陥を生ずるので、この補填を如何にするかということにつきまして、一般会計から二百億、更に資金運用部資金による起債の百二十億を以て充当するということに決定を見たわけでございます。  この決定に至りまする経過を御説明申上げますならば、只今申上げました通り、年度の中途において政府の責任において地方の経費の負担増を来たしたもの、これを理論的に計上して行くこと。その中でも特に金額の大きなものを挙げますと、今回のべース・アツプに伴う財源、更に又地方税の一月からの減税ということを実施するという建前の下に、その財源と、これらを調節するのに今日までの地方税の自然増減収というものを勘案しなければならないのでございますが、問題は何といつても地方税の増収、減収のこの自然増の問題ということに一番重点がかかつて参つたのでございます。これにつきましては必ずしも増収と見られないという意見等もあつたのでございますが、これを調整いたしまして、結局只今申上げました通り、三百二十億ということに決定を見たのでございます。これらの個々の計数、更に又税の増減の算定の基礎等について一刻も早くお示し申上げなければならないのでございますが、只今のところ計数を整理し資料を作つておるのでございまして、資料を一日も早く作つてお目にかけたいと考えておるものでございます。例えば三百二十億の財源措置では更に不満であるという地方側の意見も拝聴いたしておるのでございますけれども、中央と地方の財政調整という点と、更に又国家財政の逼迫という点から勘案頂きまして、是非地方におかれましては一段の努力を以てこれで賄つて行けるように御工夫を願つて処置して頂きたいと期待しておる次第でございます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲君 ぼつぼつ質問してよろしうございますか。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 質疑を願います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 大臣にお伺いいたしたいのですが、まあ大臣の御就任に慶賀の意を表します。  只今平衡交付金の問題で御苦心のほど御披瀝がありましたが、府県側、市側、町村側からの資料に基いても、絶対不可避のものにおきましても相当のものがある。一体これらの総合計をしますと、一千六十億に及ぶものに対して、今三百二十億の処置でありますが、これはどうさかさに振つても横にしても賄い切れない問題でありまして、特にベース・アツプの問題、それから法令の改正に伴い、特に教育委員会の設置の問題等にからんで絶対必要なものにつきましても莫大な赤字ということになりますが、これは今大臣が何とか工夫してというお話もありましたが、何とか工夫のできないようなところは一体どういうことになるのか、御意見を大臣にお伺いしたいと思います。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 資料をお目にかけた上で、各項目の計数の相違する点についてこれは御審議を項き、又我々もその根拠に基いて御説明申上げたいと存じますが、ただ、只今岩木君の御説明になりました千億以上に上る地方財源の不足というお話の中に、どういう御計算になつておるか知れませんけれども、例えば地方税の減税というようなことにいたしましても、平衡交付金の配分の中に入りますと、富裕団体の財源の減少を来たしても補填する必要がないというものもありますし、更に又給与べース・アツプという問題についてもこれを総額を以て二割と計算すれば二百数十億になるのでありますけれども、富裕団体の分については補填の必要がなく配分ができるという点等も考慮いたさなければならないと存じますので、どうしてもこれは細かい資料をお目にかけた上でなければ十分御説明も申上げにくいと思つておりますので、御了承願いたいと存じます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 このベース・アツプの問題は、前々の国会以来の問題でありまして、給料の基準額につきましても問題は前々国会以来の特にやかましい問題でありまして、これは自治庁、大蔵省側の見方と、地方自治体の見方には、相当双方とも根拠があるもののごとくのままで今日未解決の上に立つております。それを今自治庁が一方的に裁定して、それで押しかけるということについては、議会側としては問題がある。だから若し議会側において公平な査定が生ずるならば、政府はそれに応ずる用意があるかどうか。  それから減税措置の問題につきましては、一体もう少し早く措置すべき問題であるのでありまして、又自然増収、自然減収等の見込の現実と相違した一方的な見方につきましても、地方自治体におきましては相当議論があるようであります。こういつたような問題につきましては、今政府が補正予算を早く出さなければならないから、自分のほうの考えを主体としてやられたに過ぎないのであつて、それは解決される数字ではない。解決される数字というものは議会において審議されなくてはならない。双方の立場を公平に勘案しなければならんことになりますが、その議会の審議が公正妥当に出た場合には政府はそれに修正をする用意があるかどうかを承わつておきたい。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 国会の決定ということになりますと、政府として応ずるも応じないもないことは明らかでございますが、今から修正をする考えがあるかということにつきましては、修正して頂かなくてもまとまりのつく確信のある案を提出いたしたいと考えております。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それから今まあ大臣のほうの、政府のほうの見方と地方自治体の見方とには著しい開きがあり、我我議会側におきましてもこの問題は地方自治体の言分につきましても検討すべきものがある、政府の見方に相当無理があつて、今日いろいろの地方治体の財政上、行政上のギヤツプを来たしており、困難が出ておる実情から見て、やはり事実の上に立つてこれを検討しなくてはならないということになると、余りにも政府の見方と地方自治体の見方との開きが大きくて、これは収拾のしようがないような問題があると思うのです。そこで政府がよろしくないことか、止むを得ざることか知らないが、こういう査定をして措置をしたにつきましては、恐らく地方自治体としては了承できない問題であろうし、年末を控えていろいろの問題が発生すると思うのですが、やはりそうした問題は、政府は自分のほうの考えはこれであるから、それは知らないのだというような観点に立つては私は大変で、やはりこれはよく調整した数字を新たに生み出して来にやいかん。ということは修正でない。私の言うことは修正という言葉を使いましたが修正じやない。正しい妥当点に落着くについては、当然政府はその用意があり、若し国会側において妥当な数字が出るならばそれには応ずる用意があるということの態度が必要である。それからこの非常に政府の行政、地方自治に関しまする行政措置に矛盾のあることはいろいろ私は指摘いたしたいのですが、それはあとの問題として、やはり基本的な態度をこの際明らかにして頂きたいと思います。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 御審議を頂くうちにどういうことが現われて来て問題となつて来るかわかりませんが、今から私どもは修正をする場合があるということを予想して提案をして審議を願うわけには行かないのでありまして、そのときの問題にぶつからなければ何とも言うことはできないのであります。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それでは当然この問題について御審議をして、両方の意見を聞いて、正しい裁定をし、審議の結果を生み出したいと思うのですが、そこで現在のこの私がお尋ねしたいことは、多少各論に入りますが、ベース・アツプの問題については、基準給与額の問題その他につきましては議論があるのでありますが、ベース・アツプそれ自体については、地方公務員においても同様の措置をとりたいという、これは基本的な問題は変りがないかどうか。それからこの自然増収、自然減収ということにつきましては、いろいろその具体的な税収においても相違もあると思うし、自治体においてもいろいろの相違があると思いますが、これはもう政府の見方と地方自治体の見方には開きがあるわけなんです。事実は事実として、私はこれは数字に上げなければならんと思いますが、これについてはどういうお考えですか。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 第一のベース・アツプの問題は国家公務員に準じてベース・アツプしなければならないという前提に立つております。それから第二の自然増収等の問題につきましては、全く本年度内の予想でございますので、その見込の正確なものを若し掴むことができるとすれば議論の余地はないのでございますけれども、推計をいたします場合には、地方と政府側にいろいろなそこに見込の相違等から違いを生じて来るわけでございます。これについては、その推計の基礎につきまして、資料を提出いたしまして御審議を煩わしたいと思つております。只今お話の地方団体との間に税の徴収額の本年度の見込額に相違を生ずるというのは止むを得ないところでございますが、政府としては確信のある見込額というものに基いて提案して御審議を頂くわけでございます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それからもう一つお尋ねしたいのは、教育委員会の設置の問題は、政府がその選挙対策用と見られた節もあるし、又その後非常に腰のふらついた態度でございますが、一体自治庁の長官としては、教育委員会の設置はそのままやはり既定方針通り行くのか、これは岡野前大臣の、前の岡野自治庁長官の意見の通り、これは少し考え直さなければならんという態度で引込めるつもりか、どうするつもりか、明らかにして頂きたい。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 教育委員会について再検討すべきであるというような意見も聞くのではございますけれども、平衡交付金の算定の基礎といたしましては、教育委員会が設置されて行くものとして補正予算を計上いたしておるのであります。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それから政府は今度地方制度調査会を設定して、地方行政、地方税財政等についていろいろ諮問研究される機関を設定してやることになりましたが、一体この地方自治の規模と税財政の問題に対しておよそ政府側としては原案がなくてはいけないのですが、地方行政の規模、それから方式、それから税財政の考え方についてこの際大綱だけでも一応承わつておきたいと思います。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 地方財政の財政的規模につきましては平衡交付金算定の基礎になつております財政計画、これが大体の財政的規模になると思つております。更にその規模をどういう程度にすべきかということにつきましては中央と地方の行政事務の調整、財源の調整等となつて参りますのでお話のごとく中央、地方を通じての税制の改革ということに入つて行かなければならんと思います。この問題につきましては機構の面からも考えなければなりませんので、どうしても衆智を集め総合的な研究が必要であろうと思うのでございますので、やはり御決定頂かなければならん地方制度調査会に十分の審議を煩わしまして国力に適応する中央地方の総合的な計画というものを立てて行かなければならないと考えております。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 次にもう一点お尋ねいたしたいことはかくして今度政府側と地方自治側と非常に大きな開きがあるのでありまするが、せめてこれをカバーし得る方法として起債の面ででも何らかの措置がとれなかつたかどうかという点が私たち非常に聞きたい点なんですが、大体起債がもつととれるような余地であつたんだが、それはそういう方法をとらなかつたのか、大体の起債枠の獲得についての現在自治庁長官が折衝されたその経過なり状態はどういう状態であるかを向いたい。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 誠に御尤もな御心配であると思うのでございますが、この今回の百二十億の預金部資金の運用による起債は、三百二十億の地方財源の欠陥を補填するための財源措置でございます。そのほかに実は平衡交付金に関係ない地方の公営事業の起債等について預金部資金の余裕があれば預金部資金から何とかして枠がとれないものか、若しどうしても枠がないとすれば、都合がつかないとすれば、公募公債の許可の枠でも何とかして相当実現いたしたいと考えまして、この平衡交付金決定の段階においても検討をいたしたのでありますけれどもその金額はまだ決定に至つておりません。併しながらどうかして公募の枠だけでもこれを定めておくことが適当であろうという考えを以て私は努力を続けるつもりでおります。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 もう一点お尋ねいたしたいことは、入場税、遊興飲食税、電気ガス税等は、まだ政府がこの減税措置をやらないということは十三国会における政府の態度、答弁とは食い違つておるのでありますが、いつからこれを実行するのかどうかということもこの際明らかにして頂きたいことが一点。  それから附加価値税をこの際又蒸し直して出してみようということが新聞紙上に現われておるのだが出すのか出さないのか、出すならどういう構想で出そうと考えておるのか、その場合における事業税との歳入格差というものは考えておるのか、やはり現在の事業税の歳入格差というものはきめずに附加価値税というものを考えておるのか、そういつたことを一応伺つておきます。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 入場税、遊興飲食税その他先の国会で減税の決定されたものの実施は一月から実施するという建前で補正予算も決定したわけでございますので、これは実施時期が政令でたしかできることになつておると思うのでございますが、間違いなく一月から実施されるものと承知いたしております。  それから附加価値税の実施期が迫るのであるが、どう考えておるかという御質問でございますが、これについてはまだ実は政府として態度が決定しておりません。更にこのまま延期すべきであるか、或いは今日の事業税を改正をいたしまして、附加価値税の徴収と言いましようか、何か附加価値税の課税標準に入つておるような性格のものを事業税の課税標準の中に織込んで、而も地方の財源も確保できるような徴税を行いたいという意見もございます。自治庁といたしましてもそうした方向で研究中でございます。この点はいろいろと是非一つ御教示も御援助もお願いしたいと思うのであります。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 私はこの地方財政の危機に当りまして自由党における最も地方税財政について明るい、又良心的な本多国務大臣が御就任になりましたことについて非常に御同慶の至りに思つておるのでございます。そこで岩木君からだんだんお尋ねになりましたが、私も二、三お尋ねしておきたいのであります。只今府県市町村のほうからそれぞれ地方財政の欠陥について、又その補正についての御要望を委員会に陳情なさつておられるのであります、それを総括して見ますと府県は六百億の不足、市は三百九十六億五千万円の不足、町村は極く内輪ということで六十四億九千万円下足、合計一千六十一億四千万円の不足を告げると言つておられるのであります。それを自治庁のほうで五百二十億に御査定になつたというように承わつておりますが、それはどういう根拠に立つてそういう御査定をなさつたか、それを第一に伺いたい。それからこれは政治的の折衝の結果でありましようが、只今自治庁のほうで五百二十億と一応査定なさつたその根拠は、それは根拠あるものとして、更に三百二十億に削られたということはどういうふうにして御査定になつたのか、これは大いに御不服であつたと思うのでございますが、この五百二十億と三百二十億の差を今後どういうふうにして狭めて行かれると思うのですか、その点をお尋ねいたします。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) これは真実に近いものを何とかして政府部内において検討をして一致点に到達しなければならないという目標で研究をいたしたのでございますが、その段階において自治庁独自の見方で計算をすればこうなる、これには主な要素はやはり地方税の自然増減の問題が一番大きな違いを生ずる要素でございますが、この推定の仕方にそれぞれ例えば大蔵省というように担当部局の相違によつて見方の違いから非常な開きを生じて参ることがあるのであります。その見方を調整しだんだん計数を調整して一致点に到達させるその段階に三百五十億というのも出れば三百二十億も出るわけでありまして、三百二十億に結局一致いたしたのでございますが、政府といたしましては、この三百二十億ということで提案をするのでありまして、この決定が政府の本当の意思であるというふうにお考え願いまして、途中の段階における数字がいろいろお目にとまつておることと存じますけれども、これは研究中の数字でございますから、併し提案の上併せいろいろ御勘案下されば御了解願えることと存じます。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 その五百二十億の御主張を本多国務大臣が閣議でなされたというふうに聞いておるのですが、これは事実であるかどうか、それを承わつておきたいと思います。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 幾らの主張をしたということは、閣議の発言の内容でありまして申上げにくいのでありますけれども、これはまあだんだんこういう見方、ああいう見方ということで話を突き合して行くのでございますから、最初は相当大きいところから出発するということになつて、そうしてだんだん調整されて行くということになるのは止むを得ないことだと思います。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 五百二十億御主張になつたということはまあ事実と思うのですが、それをいろいろの政治的見地から三百二十億で一応お譲りになつたと、こういうふうに思うのであります。そこで、まあ三百二十億というこの数字が現実になつて来たのですが、この中で二百億が平衡交付金の増額、それから起債の増が百二十億、こういうふうに聞いておるのであります。まあそういうふうに御説明になつたと思うのであります。その中で、おのおの平衡交付金増の二百億の中に、府県の不足分が幾ら入つておるか、市の不足分が幾らになつておるか、町村の不足分が幾らになつておるか、起債の百二十億の中におのおの府県と市と町村、その不足を幾らお充てになるお考えであるか、そういうことについて承わりたいと思います。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 三百二十億は、実は一体でありまして、そのうち財政の都合で、起債に百二十億ということになつたのでありますが、この百二十億の振当ては、結局地方の事業の性質上、起債によつて施行してもよろしいという性質のものにそれを向けて三百二十億を充填する考えでございます。この起債と、更に平衡交付金の二百億とを府県、市、町村の間にどういうふうに配分するかということについて未だ研究中でございます。資料が手許にまだございませんので御説明申上げかねるのでございますが、これも遠からず決定いたしましてお目にかけることができると思います。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 それでは成るべく早くそれをお示し願いたいと思います。  それから最後に、岩木委員にお答えの、地方公営事業の起債について別途お考えになつておるというふうに承わりました。そういたしますと、普通の起債の増が百二十億と、そのほかに公営事業についての起債の枠を、どれほどとるように御努力になつておるか。交付公債のほうはそのうちどのくらいに考えておられるか、大体の御腹案があると思いますから、それを承わつておきたいと思います。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 交付公債の枠について、実は要求するほうの側でも、交付金のきまつた後でないと十分の検討ができないものですから、私は部内において公営事業に対する交付公債の必要が、これを許す必要があるものと認めるから、そのつもりで大蔵大臣もいてもらいたいというふうに、保留いたしてあるのでございます。今後検討いたしまして適当な数字を提案して、そうして閣議の検討を得たいと思つております。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 地方公営事業と言いますと、水道事業なんかが主なものかと思うのですが、どういう種類をお考えになつておりますかどうか。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) お話の通り、水道、電車事業、バス事業、そういうふうなものになると思います。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 他に平衡交付金について大臣に対して御質疑はありませんか。なければ、先ほど岩木委員から地方制度の件についての質問がありますから、これを御質疑願いたいと思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 本多国務大臣にお尋ねをいたしたいのは、今私は具体的に申上げたいのでありますが、大阪府下の七ヵ町村、これは大阪市と、例えば布施市とか大阪市と豊中市といつた中間に挾まれた極めて弱小町村でありますが、これらの大阪市と一体不可分の交通、教育、文化、住居、すべての状態が一体化せられておる所がかねて前から大阪市に合併いたしたいという意向があつたようでありまして、それが期せずして本年の三月頃にこの七ヵ町村がそれぞれの議会において大阪市に合併を申請することに決定して、その手続を終えて知事に申請をしたのであります。ところが、知事はそれに対して、変つた意見を持つておられるもののごとく、その後四月頃の府の議会にかけると言われたのがかけない、七月頃の議会にかけると言つたのがそれもかけない、又十一月の現在の臨時府会においてもかけないというようなことなどもめぐつて非常に合併を希望する町村住民が大会を開いたりなどして非常な今問題が発生しつつあるのでありますが、そこでこの際大臣にお尋ねいたしたいことは、市町村のそれぞれの自治議会において、住民の意思が決定して、これを知事に合併の申請をする、知事は、これに対してその府令にこれらの申請事項を付議上程いたしまして、そうしてその議決の可否を待つて初めてその合併の可否がきまるということになると解釈されるのであります。その条文はその通り第七条に謳つてあるのでありますが、ところが知事が今日まで半年以上、今申上げたようないきさつからこれをかけないということから問題が起つておるのでありますが、一体地方長官、府県知事が、こうした自治体の議決を経て申請されたものをその議会にかけずして知事が意思を決定するようなことをできるのか、できないのか、この辺を承わりたい。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 具体的な事実、経過等はよく知らないのでありますけれども、今のお話でありますと、知事が議会にかけるかけないの裁量をする権限があるとすれば、知事の考えに左右されるものじやないかと思います。併し市町村が合併の決議をしたものは必ず知事が提案しなければならんということになつておれば、これは知事は、その提案については裁量の余地がございませんから提案すべきものだと思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 そこが問題点でありますが、その自治体の住民がその議決を経て知事に合併を申請して来ておるのであるから、その申請されて、知事が受取つた書類というものは、それじや却下できるのかどうか、この条文によると、却下はできないはずになつておりますが、却下ができないとすれば、知事の一存で却下ができないとするならば、その可否を議会に問う意味で上程せねばならん、こういう解釈が生ずるのでありますが、これは大臣は当然知事がそういう申請があつた場合には、その府会に上程すべきのが筋合である、正しい民主的な自治体の長としての住民の意思を尊重する態度としてこうあるべきだという解釈を我々持つのですが、大臣はそういう考えは持てないのですかどうか。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 何分にも事その担当者の裁量権の範囲内のことでありますならば、如何とも私として意見の申上げようがないのでございます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 私は只今地方自治法の第七条の解釈を大臣に問うておるのです。即ち町村の議会が住民の意思を尊重して、合併を希望するという申請を知事に出しておる。知事はこれを怠りなくその議会に提案して、提出して、可否を問うべき責任があると、こう思うのでありますが、その解釈をお尋ねしておる。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 市町村が議決をして申請したものを提案するか否かについて、知事の裁量権があるかないかということが問題だろうと思います。もう少し研究しなければお答えに窮するのでございますが、特に市町村の議決をして申請したものは、いついつかまでの議会に提案しなければならんという規定があれば問題ないと思いますけれども、研究のための期間を要し、或いは適当でないというような裁量権があるとすれば、これは知事の研究に時間を要するのも止むを得ないのじやないかというふうに考えます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 私は知事にそういう裁量権はなくして、これは知事は事務的に直ちにそれを議会に提出すべき自主的な自然な事務的コースがそこにあると思うので、そういつた而も研究が一カ月とか三カ月とかいうのならわかるけれども、もう研究は済んで、いつ出すか出さないかということの態度を全然放づておるのでありまして、当然に知事はそれを出すべき義務があると私は見ているのですが如何でしよう。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 只今の岩木さんからのお尋ねの点でございますが、地方自治法第七条の結局解釈の問題になると思いますが、私どもの解釈といたしましては、市町村が合併の希望を持ちまして、申請を知事にいたして参りました場合におきましては、知事が議会の議決を経てこれを定めるということになつているわけでございますが、この知事の権限、即ち合併をする処分権というものは、知事に対してこの法律が与えておるわけであります。ただその場合には必ず議会の議決を経なければならない、こういう手続要件が加わつておるわけであります。で、この場合に知事がどの程度の裁量権を持つかということでございますが、これはやはり例えば市町村の議会の議決が無効であるとかいつたような法令上の傷があると申しますか、大きな欠陥があるといつたような場合でございまするとか、或いは先ずさようなことは余りないと思いまするけれども、或る市の中の真中のところを見て一つ町を作るというような規模の適正化、或いは合理化というような点から申して、如何にも不適当である、こういつたようなものにつきましては、而もさような不適当な事実があるだけでなく、而もそういうような種類の合併を行わないことが地方自治の本旨にも反しない、そういう申入れを拒絶しても地方自治の本旨に反しない、こういうような要件が揃つた場合においては拒絶することができ、拒絶すると申しますか、さような合併の処理をしないことができる、申請にかかわらず拒絶することができると思いますけれども、そうでない限りは、即ち規模の適正化の原則にも反せずへ又地方自治の本旨からいつて、これを全然認めるべきであるという種類の合併でありまするならば、さような申請が出て参りましたならば、知事はそれに基いて処理をすべきものである、かように解釈いたしているわけであります。若しもさような条件に合致いたしまして、従つてその合併を行わないというような場合、そういうような場合においては、合併を行わないということを、やはりはつきりと申請をして来た市町村に条理上通知いたすべきであるというふうに考えておる次第でございます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 私はその合併の実情が不適当だと認める場合には、知事が拒絶しても差支えないし、又知事がそれを拒絶する通知をしても差支えないという点については異議があります。それは鈴木次長の考え方が間違いで、よしそれが不適当であろうが適当と解釈されようが、一切はその議会にかけて、議会の意思決定によつて知事がその手続をするのであつて、議会にかけずして知事が初めから裁量権を振廻すというのは大変で、そんな考えを持つていたら、どだいこの法律はめちやめちやになつてしまう。これは根本的に鈴木次長の誤りがある。併しこれは不適当だと解釈する場合の議論でありますが、現に大阪のような場合は、前段私が申上げたように、その住民全員が、何千名かの者が、全員が一致して大運動を展開しておるくらいにもうわかり切づた地帯でありますから、これはもう適当以上の当然なんです。で、そういつたような場合は、これは仮に鈴木次長が不適当だという場合に、裁量権が振廻わされるという場合に私は議論がありますけれども、そんな余地がないところでありまするから、当然私は知事がその可否をとにかくその議会に提案する。申請したものを中ぶらりんに握つたままで拒否するのは越権である。拒否する場合にも議会にかけなければならん、許可する場合においてももとよりかけなければならんのだから、とにかくかけるべく義務付けられた事務的規定が第七条に謳つてあるので、政治裁量と官僚裁量をする余地がないと私は見ておりますが如何でしようか。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) この処分を行うものという場合におきまして、必ずこれは議会の議決を経なければならない、こういうことであります。それで如何なる場合にそれは行うべきかということにつきましては、先申上げましたような、よくよくのことがない限りはこれを行うべきである、こういう考え方でございます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 そうすると鈴木次長の意見は、当然特別のよくよくのことでない限りは知事は直ちに議会に提出すべきものであるという、こういう解釈をとれますか。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) これは法律上直ちにとは書いてないのであります。ですから純粋な法律論として申しまするならば、時期的には制限がないのでありまするが、併し申請が出ておりまするのに、不当な長期間に亘つてこれについて措置を定めないということについては、やはり不適当だと思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それで私は重ねて念を押しますが、これは本多国務大臣も同様の解釈ととつてよろしうございますね。そこでその見地に立つて鈴木次長の今の御答弁は常識で判断して著しい不適当だという解釈以外の場合については、怠りなくその議会に提出すべきが知事の職務であつて、それをやらないということが知事の怠慢であるという解釈が成立つと思うのですが、それを念を押したいことが一点と、それから三月頃に知事に申請書を出しているけれども、もうすでに七カ月以上八カ月に及んでおる状態はもう時期的に遅滞いたしておる。そういう解釈は成立たないかどうか。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 先ほど申上げましたような、特に処分を行わないというさような条件に合致いたしまするようなものにつきましてはこれは拒絶でき得るわけでありますが、さような場合においては直ちにできるだけ速かにさようなことを行わないということの意思を申請の市町村に伝達すべきものだと思うのであります。但しさような処分を行うものが適当というのではなくて、更にそれについて研究を要すると、或いは他の市町村その他との関係上研究を要すると、更によりよき合併なら合併を行うと、こういつたような問題がある、要するに他との関連上やはり一つの政策の問題として、必ずしも直ちにそうすることが適当であるかどうか、そこに問題がありますような場合におきましては、これはやはりすぐやらないから直ちにやらないということにはならないと思うのです。その辺のところはやはり知事としての合併処分を行うことにつきましてのそれこそ裁量の余地があるわけでございまして、その時期につきましては絶対的な拘束はないと思うのであります。今具体的の問題につきましては、これはよく当該の事情を調べません限りはここで直ちに御返事は申上げかねる次第でございます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 又鈴木次長はあいまいなことを言い出してぼやかそうとしているが、そういう卑怯なことを言わずと、一体これはあなたの弁解は、今あなたは特別市制に反対しておるから他の行政上のいろいろの事項も勘案いたしてという奥歯に物の挾つたようなことを言うが、これは全然違うのです。これは特別市制というのは布施、堺、茨木、吹田、豊中などを合併の場合における大きな政治的要素があるのであり、その問題と違うので、もうあなたはよく御存じでありますが全く、例えば七カ町村は全部今言う大きな市との中間にあつて、もう細長いところで横切られておるから実際こういつた学校の問題でも財政の問題でも交通の問題でも、食糧の配給の問題でも全部、何でもかんでもこれは大阪市と同様なことでやりまして、これは市民の自然の欲求から出ておることなんで、政治的解釈をする余地はない。ただ私は多少言い過ぎかも知れませんが、知事が先ずこの一角を崩されるとあとの大きな周囲の又合併問題が起つて来やしないかと心配しておるが、起ればこれは別問題で、勿論それを政治的解釈が又生ずると、これは議論も生ずるだろうと思います。この場合は全く住民の個々の文化に、宗教に接近しておることであるからこれが十カ月も十一カ月も遅れるというようなことはあり得ないのであるから知事がそれじや拒否する通知を出すことも違法だと思うが、仮に違法じやないとして拒否するでなく、議会にかけることでもなく中ぶらりんに放つておいて、いよいよ問題が進んで大きな大阪の問題になつておるのであるからこの際一応次長は知事に向つてこういつた必然的な市民のそう熱意が結集した向きを議会にそのまま出さずに放任することなくして、やはり可否はいずれにしても議会に提出するのが妥当である、適当であるということを通知してやつたらどうか。先般あなたのほうの行政課長が京都の総務部長か何かに途徹もない通知を出しておるのでありますが、ああいつたことはもう論外のことであつて、あれほどの通知を出すくらいなら是非大阪の場合にもあなたのほうが当然議会に可否を問うべきだという指導的な態度をとるべきたと思うのですが、そういうことはあなたのほうはやる意思はないのですか。そういう解釈が成立つならばなぜやらないのですか。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 只今具体的の技術上の問題についていろいろ御指摘されて恐縮でございますが、先ほど来私が申上げましたのは一般論として申上げたのでございまして、具体的な問題につきましてああせえ、こうせいということを地方の照会に基きまして法律上の解釈をいたしますことは、これはもう地方自治庁としてやつておるわけでございます。実質上の政策の問題につきまして殊に相当いろいろ、問題がございますようなものに直ちに右左の指示を出すというようなことにつきましてはやはり相当慎重に考えなければならんと思うのでございまして、なお地方自治庁といたしましては十分研究をいたしたいと思つております。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 あなたのほうは指導的な文書なり、行動を起すとか研究を要するということであるならば私がこの際この委員会において責任がある質問をいたしたのならばあなたも責任ある答弁をしてもらいたいということはもう三度も五度も繰返しております。この七カ町村の住民の熱烈な合併希望が申請されて知事の手許に書類が三月頃から出ておるのであるから、これに対して知事が当然議会に必ず可否を付議するということは当然知事としてとるべきことが正しいのであると、こういうことに対して、あなたは是認いたしますか、その意思をこの際表明してもらいたい。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 先ほど来申上げておりますように、この具体的な問題につきましてはやはり自治庁といたしまして、確信のある調査をいたしまして、その結論を得ません限りは如何にいたすべきかということにつきましてはお答えをいたしかねる次第でございます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それは今具体的な質問をしておるのではなく、総括的な、基本的な質問をいたしておるのです。基本的な態度はその接続町村の住民が漏れなく全部合併を熱望するということをその議会において決定して、そうして知事に申請しておるならばその知事はもうすでに七カ月も八カ月も経過した今日は当然それはもう研究の期間としても常識的に経過し過ぎておるのであるから、その議会に可否を上程するのが知事のとるべき正しい態度であるということを原則的にあなたが一つこの際公認してもらいたいということなんです。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 結局法律の一解釈の問題になると思うのでありますが、そういう一般的な解釈の問題といたしましては先ほど申上げましたことを繰返すように相成りますけれども、市町村の規模の合理化、適正化の原則に反しておる、或いは法令上の手続に瑕疵がある、疵があるといつたような、さようないわゆる欠陥があります、手続に……。或いは合併でおりますとか、而もそういうことに基いて合併をやることは不適当であるからこれを拒絶すると、さような拒絶することが而も地方自治の本旨に反しない、かような条件を満たした場合におきましては知事はさような合併を行わないことができると思いますけれども、そうでない限りはこれはやはりさような申請があつたならば適当な機会に合併の措置をとるべきであるということを一般論としては申上げておる次第でございます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それじやもう一遍駄目を押しますが、今あなたが規模だとか、適正を欠くとか、法令上疵があるとかいつたような場合を除きそのほかは知事はその議会に申請書を出すべきが正しいということを是認されました。そこで私が今申上げます通り、規模その他合併の条件内容等が適当であつて、法令にも違反、疵もないということであるならば当然知事はその議会に提出すべきであるということを是認すべきであるということを確認してもらいたい。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 一般論といたしまして規模の合理化なり、適正化の余地から考えまして研究すべき必要がなく、又結構であるということであり、且つそれを推進いたしますことが地方自治の本旨にも合致すると、こういうことでありますならば、それはできるだけ適当な機会に処理いたすべきであるというふうに確認いたします。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それでは今の趣旨を関係市町村府県にあなたのほうは行政課長名を以て京都の総務部長に出したごとく出されることが円満解決の途だと思いますから、お出しになつたら如何ですか。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 私が申上げましたことは、実はその行政課長が通知をいたしましたことの趣旨を敷衍して申上げたわけでありまして、その通知の趣旨は、今私がここでお答え申上げました点を簡潔に要領よく書いたものであるというふうに承知をいたしております。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それは末項において違いがあります。規模の適正その他法令上疵がないといつたような場合については、知事は出すのが正しい途であるということ、つまり最後の、知事はそういつた場合を除くほかは議会に出すのが正しい途であるというようなことは附加えておらない。この書類には……。ですから私はそれを附加えて出すべきだというのです。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) それは恐らく質疑応答のあやだと思いますが、聞き方が、恐らくどういう場合に拒絶できるかということを聞いて来ましたので、こういう場合には拒絶できる、こういつたわけでございまして、裏から申しますならば、それ以外の場合には拒絶できない、こういうふうに当然にこれは反対解釈が成り立つものと考えております

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 拒絶できる道理があり得ないじやないですか、これには……。そんな要らないことを書く必要がないじやないですか。どうしてこの条文で拒絶できる、知事が自分一人の裁量で拒絶できる権能がこの条文には現われておりません。議会の議を経てこそ初めて知事がそれをやるのであつて、議会の議を経ない先に知事が拒絶できる権限がどこにありますか。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 先ずこの知事がこの処分を行うということを自己の意思において決定いたしまして、初めて議会に付議するわけでございます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 決定する権限はありません、この条文では。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 知事は先ず議会に付議してこれを行おうということを第一義的に決定をいたしまして、更に議会の議にかけるわけであります。議会が否決すれば、これは知事の意思にかかわらずやれないわけでありますが、議会がこれを議決するということになりますと、知事の当初の意思と議会の議決という二つの手続を経て、初めて知事が最終的にその処分を行う、こういうことになつております。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それならわかるのです。私は議会にかけない前に知事が裁量で拒否をできるとか、処分ができるようなことをあなたが謳うから、それは間違いであつて、議会にかけて議会が可否を決定した場合に知事があとは事務的に操作するなら……。だからこの場合の問題は議会にかけるべきことが当然である。議会にかけずして、先に知事が裁量を以て拒否しようという態度に問題があるのだから、飽くまでも議会にかけて議会で可否を決定して、そうして決定するならよろしい。だからあなたの言葉は、議会にかける前に自由裁量権があるごとき通知を出す言葉を前段に使つておりましたが、それは間違いである。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) それは私が申上げましたのは、知事が手続的に二つの段階がある。一つは、第一に先ずとの合併を自己の意思において行うべきかどうかということをきめる段階であります。その場合……。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 自己の意思で決定する条文は、これにはないですよ。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) これは法律の解釈といたしまして、私は従来さような解釈をとつておるのでありまして、法令上の瑕疵があると言いますのは、例えば議会が有効に成立していないような場合に、その議決に基きまして申請をいたして来たというような場合においては、やはりその手続は知事としては進めるわけに行かん。かような法令上の欠陥があります場合、或いは実質的に、これはまあ例でございますけれども、或る市なら市におきまして、合併をいたしたその一番合併の中心になつております所だけが独立して、別の町になるとかいうようなことは、どうもこれは如何にも適当でないと思うのであります。そういうような場合においては知事といたしましては、やはりさような分離というようなことの起らないように、そこに或る程度のいわゆる行政上の措置を行うということが残るわけでございまして、さようなことがない限りは、これは市町村の希望でありまするならば、できる、だけそのように合併をすべきであろう、こういうことを先ほど来申上げておる次第であります。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 そのことは私も法令上疵があるものをその議会に出せということを言うておるのじやない。法令上においても手続上においても間違いのない、而も住民の熱烈な希望があるならば、知事は議会に出す出さんの行政的措置を行う権限がないのであつて、ちやんと成規の手続とすべての順序を踏んで間違いのないものを自治体から申請して来た書類は、それを議会に出すベき義務がある。あなたのは出す出さんの前提の問題に対して自由裁量があるもののごとく、行政措置がとれるもののごとく解釈を下すということは間違いであつて、法令上手続その他にも疵もなく、すべての手続にも間違いがなく、住民の意思が一致するならば、その申請書は知事は議会にかけてその可否を決定して、初めてそれの可否がきまるのであつて、議会にかける前に知事が行政的措置を以て裁量を下すことはいかない。現在はそういうところがあるからいかないということが問題になつておるのです。ですからそれは今自治庁からやはり成規の手続にも間違いない、法令上疵のないような行動によつて申請された場合には、やはり議会に出すべきが、当然知事がとるべき正しい態度である、こういうことを表明してもらいたい、こういうことなのです。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 結局お話を伺つておりますと、私の申上げたことと余り違いがないと思うわけですが、要するに法令上の瑕疵がございますとか、適正化の原則に反しますとかというような、さようなことがない限りは、やはり知事はこれを適当な機会に議会の議に付議すべきであろう、かように条理上我々は皆解釈いたしておるのであります。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 適当なときに出すのが条理上正しいというような、そんなあいまいなことを言わずと、手続に疵がなかつたならば、当然議会に出すべきであるということを明言したらどうですか、男らしく……、何ですか。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) これは一般的な問題でございまするから、適当な機会と申上げたのでございまして、個個の具体的な処分をいたします場合に、各般のいろいろな考慮をいたさなければならないこともございましようし、知事といたしまして具体的な処分を行うといたしました場合に、最も適当な機会に議会に付議するというようなこともあろうかと思いますが、それが二年も三年も据え置くとかいうような、さようなことはこれはもう不適当であることは明瞭でありますけれども、若干の申請から処分をいたしますまでの間の時期を存するということは、これはまあ情勢によつて止むを得ないこともあると思います。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 岩木君ちよつと申上げますが、この問題は多少見解の相違もあるようですが、個々の問題として、大阪の具体的な問題について鈴木次長と別に御懇談願えれば幸いかと思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 いや、委員長異議がある。私は公式の場合に明らかにしておきたいと思う。それは非常に言葉があいまいであるので、私はいわゆる上級官庁の立場としては、もつと趣旨を明らかにしないというと、地方自治体の理事者も困るし、住民も困るだろうと思いますから、これは二年も三年も、そういう例を引くにもほどのあるようなことを言わずと、現在もう十カ月にも及ばんとしておるようなものについては、これは而も五月の議会にかける、七月の議会にかける、十月の議会にかけるといつて今日放つておることなのであつて、むしろ私は無法に延引いたしておると、こう思うのであります。そこで私は何度も駄目を押すのですが、そうすると、鈴木次長の解釈はこうとつてよろしうございますね。法令上の疵もなく、その合併規模なり構造が著しく不適当でないというものについては、知事はできるだけ早い機会に、その議会にこれの可否を問うべく付議すベきである、こう思いますが、そこのところをはつきりして下さい。それで間違いというのか、それでいいというのか。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) 今の根本のお考えにつきましては、私も同感でございます。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それでは今の私の質問に対する鈴木次長の見解をこの際関係自治体に御通知願いたい。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) これは先ほど来申上げておりますように、先般行政課長からどこでしたかに出しました通知の趣旨で十分私の申しますことは現れておると思いますので、この趣旨は他の府県にも通知をいたしたいと考えております。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 この間あなたのほうの行政課長が京都の総務部長に出したことについて僕は疑義があるから言つておるので、それを出しておるというから疑義があるのです。これは僕はもう一遍くらい言うと……、皆さんには御迷惑ですけれども大臣もこの問題はよく聞いて下さい。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) ちよつと速記をとめて下さい。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 速記を始めて。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 只今の御質問も誠に詳細に亘り、巧妙に亘つておるものでございますが、これを察しまするに、知事はみずから合併を下滝当であると考えている際でも原案を議会に提出すべきであるというのが岩木さんの見解ではなかろうかと思います。これは知事が裁量権の範囲内において不適当であると思つたものを、それを議会に提出せしめるということについては、特に条文に定めてある場合もございますが、そういうことのない場合に、これを自治庁からやるべきものであるということを言うことは困難であろうと思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 そこで知事が不適当だと自分では、仮に個人的には思つても、併し成規の手続で、法令上すべての疵もなく規模も適正であるという常識判断をした場合には、これが議会で可決されようが否決されようが、知事は出すのが当然の職務であるということを私はお聞きしておるのですが、それは正しいと大臣はお考えになりますか。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 合併を適当とすると知事みずからがこれを決意いたしました際には、議会に提案して承認を求めるということに努力するのが一般論として当然だと思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 私は知事がそういう議会の議を経ざる前に自分の裁量権を表示することは間違いであつて、自分の気持が可否いずれの場合でも議会にかけるべきだ、これは正しい行き方かどうかと私は問うておるのです。あなたの今のお話は、合併するということが適切だと考えた場合にはかけることはよいというのですが、私はそれじやないのです。可否いずれの場合においてもかけることが正しいと、こうあるべきだということを私は指摘しているのです。それに対して大上臣のお考えはどうですか。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 私は知事はやはりかける場合には合併することを適当と認めて初めて原案を出すべきであると思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それだと私は問題です。それじや適当でないということは知事はどこでどの根拠を以て裁量しますか。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) それはいろいろな合併についての事情を各角度から研究するでございましよう。そうして知事が行政裁量を以て総合的に合併は地方自治運営のためにもよろしくないというような判定をした場合に、私は合併すべきであるという原案を提出するということはできないことだと思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 私は知事自体は合併はいけないと思うのに、それを逆に合併が適当だという書類を付けて議会に出せということを言つておるのじやない。知事が反対なら反対で、こういう申請があつたが知事は反対だということを議会で仮に説明をしても、書類としてはこういう申請があるから、議会はどうであろうかということを議会に出すのが正しいのだということは、それは当然なんです。どうですか。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) その点についてはなおよく研究いたしたいと思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 いやちよつと待つて……、そんなことで自治庁大臣が勤まりません。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 答えております。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 答えていますと言つても私はのめない。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 岩木君にちよつと申上げますが、その点については、大臣がよく検討して改めて回答するというふうにお答えになつておるのですから、今日はいつまでやつてもこの点では水掛論になりますからこの程度で以て……。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 水掛論じやないです。非常に大臣の解釈は……、これに反対だという意思を誰が、事前に与える裁量というものがこの法文にありますかというのです。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 知事は議会に原案を提出する場合には、自分の判定というものが必要であります。それでこれを提出すべきか否かという判定をすると思います。その意味においてこれをすべきことは適当でないという認定をした場合に、これを適当でないと認定しておつても議会に出せということを私のほうから勧告することは困難だと申上げておるのです。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 私は勧告という問題は、一応先ほどお聞きいたしましたらできないというので、引つこめておるのです。そこで大臣に所信を聞きたいのは、知事がそれは適当でないと考えるならば、適当でないという仮に意見を議会で言うた、但し市町村の住民が希望しておる成規の手続を持つた書類というものは出すべきである。この議会において知事がおれは反対だという説を述べることも自由なんです。私はそこまでも拘束しようとは思わない。併し出すべきが、当然知事の扱いとしてあるべき態度ではないかということを聞いておるのです。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 一般の原案については、知事は自己の意思に反する提案はしないと思いますが、事柄が只今の問題は一般の案件とは違つた住民の決議に基いて、そうして住民全体の判断というようなことにかかる問題のようにも考えられますので、知事はどういうふうに処理したがいいかということの判定が自分で決せられない場合、或いは反対であるという見解を持つておる場合でも議会に提案してやることがいいか悪いかということについては、研究をいたしてみたいと思います。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 ちよつと関連して、この問題は岩木君が慎重を期していろいろ御質問になつておるのは私御尤もだと思うのです。単に大阪市だけの問題でないと思うのでありまして、第七条のいつておることは市町村の合併、廃置分合というのは知事が独断でやつてはいけないというのが一つあります。それは関係市町村の申請に基かなければならんという条件が一つ謳つてある。それから都道府県知事が定めるものであつて、市町村が申請をするだけだということも書いてある。そこで都道府県知事がこれは適当だと思えば、すぐ議会の議決を経なければならないということは、これは当然であります。ただその場合に知事が不適当だと自分の独断できめることができるかどうかという問題だけだと思います。それでその不適当だと思つたときも、岩木君の言われるのは、当該都道府県議会の議決を経なければならんと言うのです。私もそう考えるのです。なぜならば今の都道府県というのは市町村の上級の自治体でないのです。区域は確かに大きいのでありますが、市町村も都道府県も同じ列に並ぶべきもので上級の自治体でない、或る種の行政指導の権限は持つけれども、これを指揮監督する権限はない。だから指揮監督ができる部面については、この法律に明らかにしてもらいたい。ところが書いてないのだから私はどうも、不適当だと知事が独断できめて、これを長く諮らないということはどうしてもできない。不適当と思うがというので議会の議決を経なければならないのじやないか、こういうふうに考えるのであります。この点よく御検討を願つて、次の委員会においてはつきり御答弁を願いたいと思います。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 今の岡本委員の説明は、私のしどろもどろの質問より非常に要約されていい質問でありますが、大臣もなかなかとぼけるのはお上手でありますが、これはよくわかつておられると思います。ですからこの質問は、私は率直に上級機関でも監督機関でもないのだから、私は今岡本委員の言われたように知事が自由裁量でそういうことをする権能も何もない、いわゆる法律の上にも現われておらないから、その議場において可否の態度をきめることは自由だが、この提案するのは当然約束された、義務付けられた立場であらうと思うのです。ですからあなたが今研究すると言われますから、それは今日それ以上答弁は私は求めませんが、追つて次の機会に明確なる御答弁を願いたい。これは又重大な問題でありまするので明らかにしてもらいたい。よろしうございますか。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) よくわかりました。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 ほかのことでちよつと大臣にお尋ねして置きたい。簡単です。大臣に念を押して置きたいのですが、この前の委員会におきまして鈴木次長に対して確かめたのであります。それは都道府県の知事の公選制をやめて、そうして政府の任命制にするというような議が自由党内部でありますか、或いは政府部内であるか、あるということが朝日新聞に出たのであります。それについて朝日も論説を書いておりますし、又今日の朝日新聞でありましたか、又は毎日新聞でありましたか、東京大学の杉村教授も論文を書いております。私は過般の地方自治法の一部改正におきまして、東京都の区長の公選制をやめて、そうして議会の選任に改めた、それは単に地方自治法の一条、二条をちよつといじつて、そうしてそういうふうに改めておるのであります。そうしてこの問題について速記録をよく本多国務大臣に読んで頂きたいと思うのでありますが、徹底的にこのいけないということを議論したのであります。そのときに、こういう簡単なことで憲法上の地方公共団体である東京都の特別区の性質を変え得るということになれば、又都道府県が憲法上の地方公共団体である、これは現在の地方自治法においても疑いもないところであります。それでそのほうのことを根本的に変えないで、ただ一条、二条をちよつと変えて、そうして又憲法上の地方公共団体でなくするのだ、こういうような議論が出て、そうして公選制をやめて任命制に切替えるというようなことが可能になる、これはとんでもないことだ。そういうような悪例を開くから私は反対であるということで反対をしたのであります。ところがその心配が又現実化しつつあるような新聞記事が出ております。まあそういうことは根本的に地方制度の再検討をして、そうして都道府県はもう地方公共団体であることをやめる、憲法上の地方公共団体ではなくするのだというようなことであつて、初めてそういう改正ができなければならない。公選制をやめるということも可能でありますが、併しながらそういうことを正面に謳わないでちよつといじつて、実はこれは憲法上の地方公共団体をやめる意味であるというようなごまかしでは私はどうしても納得できない。だから折角私は地方制度調査会というものが今度できまして、そこで地方制度の根本的検討をされるのでありますが、その検討を待つて、そうして初めて地方自治法の根本的改正ということもできて来るのでありますから、それまではこの問題は政府の一存で取上げないということにしなければならないと思います。新聞に言われておるごとく、軽々に地方制度調査会の答申に待たないでやられるということは、万ないことと思いますが、責任のある本多国務大臣の御意見を承わつて置きたいと思います。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 只今の問題は誠に重大で、影響するところも大きいのでありますから、地方制度調査会に十分御研究を願いまして方針をきめることになると思います。私もそうしたいと考えております。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 それでまあ朝日新聞がどういうわけでこういうふうな記事を書いたかそれはわかりませんが、自治庁のほうもそういうことは、今政府のほうで考えていないということでありますが、国務大臣としてはそういうことは考えていないのだというように承知してよろしうございますね。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 新聞記事は、地方制度改革ということがいろいろ取沙汰されるようになりましたのと、又政府部内においても地方制度の改革の必要があるというようなことが論議されておりましたので、恐らくその先を忖度してまとめたものではないかと思います。何らああいう案を今日持つているわけではございません。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 この際大臣に確かめて置きたいことは、前十三国会において、政府委員及び大臣も今度の出る地方制度調査会の委員については、国会議員をそのうちの半数以上、五十名のうち半数以上選任さるべきだという意見を申上げたのに対して、御趣旨は尊重するということになつておりまするが、地方制度調査会に対して国会議員は、その趣旨を尊重して取上げる案を立てておりますかどうかということを承わつて置きたい。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 数の割振りはまだきめておりませんが、国会か上も御参加願う建前で検討したいと思つております。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 国会からもという、「も」というのじやないですよ、この問題は。で、半数以上ということで、そのときに政府委員は承知されておるのでありますが、そういう公約は破らんように願いたい。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 法律上当然国会議員のかたに御参加頂くことになつておるそうでございます。数については十分研究したいと思つております。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 当然国会から参加することになることを聞いておるのとは違う。その数を半数以上ということを言つたら、御趣旨は尊重します。そういうことになつておるのですから、その点を私は聞いておるのです。

本多市郎自由党行政管理庁長官・自治省長官

○国務大臣(本多市郎君) 半数以上という引継ぎは実は受けておりませんけれども、十分研究してみたいと思つております。

岩木哲夫改進党

○岩木哲夫君 それは引継ぎがあるかどうか知りませんが、当面同じ吉田首班内閣における自由党内閣の責任ある言質でありますから、公約は履行するように、特に公約を固く守る本多大臣においてはこの履行をこの際せらんことを要求いたします。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 ちよつと聞いて置きたいのですが、自治庁の機構図というものを今もらつたのですが、今ちよつと気が付くのですが、中央選挙会というのはどこにつくのですか、自治庁の中に入らないのですか。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) これは自治庁の附属機関ではございませんで、総理府の附属機関でありまして、ただその庶務を自治庁の選挙会が行うということになります。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 そういたしますと、自治庁の機構の中には入らない、中央選挙会というものは自治庁とは別の機構だ、こう承知してよろしいですか。

鈴木俊一自治庁次長

○政府委員(鈴木俊一君) そういうわけであります。

油井賢太郎民主クラブ

○委員長(油井賢太郎君) 本日はこの程度で散会いたします。    午後四時五十九分散会

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