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15回国会参議院1952/12/19

人事委員会 第6号

発言数
101
登壇者
6
会派数
3
開催日
1952/12/19

会議録

門田定藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(門田定藏君) それでは本日の委員会を開きます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 それでは、今度の補正予算で国家公務員のいわゆる給与の単価ね、一人当りの単価、本俸、扶養手当、勤務地手当、特勤手当というふうに分けて、一つ今すぐおわかりならば知らしてもらいましよう。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 予算のほうに弾きました単価と申しますると、一人当り何円殖えたかという単価でございましようか。それとも増額した結果、一人当りどれぐらいになるかという数字でございましようか。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 そうでございます。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 増額した結果どれぐらいになるか。これは予算の計数はまだ一々括つてございませんが、給与ベースの十一月の切換期にどうなるかという数字がございますが、それでよろしうございましようか。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 推定だね。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) はあ、それを基礎にいたしまして、大体昇給一%を本俸について見込んでおります。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 ではそれでよろしい。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 推定は、本俸が九千九百十七円、扶養手当が九百十一円、勤務地手当が千六百二十六円、それだけで、ベース合計一万二千四百五十四円、そのほか特殊勤務手当が三百六十六円、合せて一万二千八百二十円になつております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 この実態はいつを基礎にしておりますか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 実態は本年の八月三十一日現在を基礎にいたしております。八月三十一日現在のベースが一万六百三十六円ということに相成つております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 これは飽くまでもベースでしようね。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) これは一人当りの平均支給額という意味でございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 給与法によつて……。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) これは本年八月末に実際の支払額だけを調査いたしまして、それを総員で割つたものでございます。ただ若干表が抜けたりしておりまするために、正確な数字ではないのでございますが、一応推定数字でございます。調査に基く推定数字でございます。全員調査いたしましたのは、昨年十二月の一日にいたしました。それからその後総計を見込んで参つた数字が大体それに見当が合つております。という数字を基礎にいたしております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 そうすると、これはこの実態と推定との間に減員を見込んでいますか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 減員と申しますと、人員の減でございますか。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 そうです。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) これは人員の減は八月末のは、先ほど申上げましたように若干調査のカードが不足でございまして、総員を調べた結果にはなつておりませんが、大体実態に基く一人当りの給与でございますから、昨年の十二月以降における人員の整理の結果は、その数字の上には一応は出ているのじやないかと思います。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 推定は、すでにそれ以降に人員整理をされた分は減にして推定しておるのですか。又もう一つは、これから減がどのくらいあるというような推定も含んでおるのか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 人員減によります俸給給与の単価がどのくらい増加するか、なかなかこれはむずかしいものでございまして、上級職員がやめるか、下級職員がやめるかで非常に違うわけでございます。又それをどの程度上級、下級をあれするのかは、これは各省まちまちでございますので、その結果を正確に把握することはできないわけでございます。従いまして私どもといたしましては、一応その人員減というものは抜きまして、昇給が毎期一%弱ある、四半期ごとに一%内外の昇給があるという推定で計算いたしております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 減らす人員を抜くということを言われたが、どのくらい抜くという推定をしておるのですか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 御質問の趣旨がちよつと理解いたしかねるのでございますが、恐らくその予算総額というものを、減員後の人員で割つた場合と、減員前の人員で割つた場合と相当開きがあるのじやないか、そういう趣旨の御質問でございますか。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 そうです。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) これは、私どもの押えておりますベースと申しますのは、予算総額を人員で押えたものではないのでありまして、飽くまでも或る時期をつかまえまして、その時期においてどれくらいの金が支払われておるか、それをペースと考えております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 端的に言うと、人件費のつまり剰余というか、それで勤務地手当の財源に幾らか振り向けられるだろうという見通しがある、こういうことを言われておるので、この場合その何を聞きたいのです。従つて前の実態と推定との間にどれほどのつまり予算が出て来るのかということなのです。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) これは二十七年度の本予算を組みました場合には一応定員で組んだわけでございますが、今回の補正予算を組みましたときには、御承知のように八月十五日に欠員不補充ということについての閣議決定をいたしております。大体現員というものを、つまり定員でなく、大体現員を基礎として予算を組むような方法で参つておりますので、おつしやるようなその大きな意味の現員と定員との幅というものは余り考えられないようなわけでございます。それとベースとを関連させて、ベースの上からどれだけ金が出て来るかということは、これ又ちよつと別問題じやないかと思います。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 いや、いずれにしてもあなたのほうは推定なんで、飽くまでも十一月までは推定である故に、ベースであろうと何であろうと、給与予算というものでどれほど余つて来るか、増が出るかということが考えられるかどうか、考えられなければ考えられないでよろしい、こう言うのです。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) この推定ベースを基礎といたしまして新らしい俸給表なり新ベースを考えておるわけでありますが、この場合には一応定員通り人員が詰つておるという想定の下に考えておるわけでございまして、予算もその見地から組んでおります。ただ御承知の通り一般会計、特別会計七十万の職員でございますから、相当程度の新陳代謝というものが出て来るということは予想されます。ただ行政整理が終つており、年度末にも近いというので、それがどのくらい幅があるかということは、これはちよつと数字的には直ぐにはどうもつかみかねるのでございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 併しいつの場合でも定員と実員との差はあるわけなのです。従来どのくらいの、パーセントででもよろしい、例によつてはあるかということをこの際聞いてもよろしうございます。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 従来の例は、最近のデータといたしましては、先ほどお手許に差上げました資料で、昭和二十六年度の予算定数七十八万に対して十二月一日現在実人員が七十六万、約二%という数字でございます。その後人員整理がございまして、御承知のように予算定数の上においても昨年の予算よりは四万ほど減らしております。更に整理が目下進行中でございますので、なかなか昨年の暮程度の欠員があろうということは想像できないようなわけでございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 まあ大体二%という数字はここに、括弧に出ておるのだが、今年も幾らかは出るだろう、昨年ほどは出ないだろう、こういうふうに言われるのだろうと思うのですが、どうです、これの推定だが、一・五%くらいはありませんか、あなたの専門的な見地から。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 専門的見地からとおつしやるのでございますが、これはなかなかそのときどきによつても違う問題でございますし、或る時期には非常に欠員が多い場合もあるし、又それを埋めて少くなつておる場合もあるので、一概には申せないのですが、年間平均してどれくらいあるかというデータは、今までのところ私どもとしても持合せていないのでございます。特にこの定員を管理いたしております行政管理庁のほうの報告では、いつでも定員一ぱいの実人員があると報告されておる状況でございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 減員があるからして三万人分の地域給をやり得るだろうと、こういう政府の見通しだと思うのです、推定だと思うのですが、これはまあ専門家が言うのですから、我々はあるということだけは間違いないと、こういうふうに考えておるのです。そのあるという額がどのくらいに一体なるのかというのを知りたいわけなんです、実際は。それでここで仮に二%、一・五%、一%でもという……御専門のあなたがたがこれがわからぬはずがないのだよ。これをわからぬなんて言うのならば、何をやつているのかというようなものなんで、予算が組めないわけで、それは頭の中で大体わかつておると思うのです。表向きから言えばないが、裏から言えばあるのだと、こういうことになつておるわけなんだ。今そこでこれはそういうあいまいなのではなく、或る程度の過去の実態から見てそれをここにできるならば明らかにしてもらいたい、こういうまあ考えなんです。それはなぜかというと、三万人の地域給を殖やすということは、これは言われておるわけなんです、それは裏から。そうするとそれはあることはそう間違いないわけなんです。それはあることは間違いないのだ、政府はそういうように言うのだから。そうなると我々としてはそういう財源があるということを前提として幾らあるのだと、こういうことを本当に確めたいのです。その点お伺いしておるので、それは非常に面倒なことだと思いますが、予算をやつておられるかたがたはそのくらいのことはやはり推定で私は持つておると、こう考えるのです。それがなければこれはおかしなものだと思うのだが、永年やつているのですからどうです、その点。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 私ども永年各担当のほうでやつておるのでございますが、やはり実員の把握ということはなかなかむずかしい問題でございまして、結局各官庁からの報告を信頼してやつて行くよりしようがないわけでございます。そうなりますと、先ほどの行政管理庁の報告のような数字が基礎になると言わざるを得ないわけでございます。先ほど御指摘の三万人につきましても、これは国会でそういう御修正をなさるということになりますと、これは又別問題であろうかとは存じますが、いずれにいたしましても予算の枠をそうはみ出たものでは、ともかく年度中途からでございますとこれは執行できないのじやないかというふうに考えております。現在欠員がどれだけあるのかというのは正確にはちよつと申上げられないという事情でございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 併し予算の枠内であると、こういうのです。そこで昨日も我我は両院の人事委員が集つて打合会をやつた。それでここでそれならばあるということを確めて来た責任者がおるわけなんです。きめてしまつたらば、これはどうなるかという問題になるわけなんだな。我々やはり責任上それを聞いて置かなきやいかんということになるのです。これはまあ、そうしてあとからこういうものがあつたということになれば、もうすぐ来年になればわかることなんだ。ですからあなた方は何のために一体専門にやつておるかということを、又それは責任をいろいろ言われることになりやせんか。それよりも今の場合そういう押迫つた問題ですから大体のことを、見当を言うてもらえば、我々のほうでも地域給の修正をどうしたらいいというようなことの有力な参考資料になると考えておるのです。だから的確なことを何も今お話を聞かんでも、大体我々が推定できるようなことをお話頂ければいい、こう思つておるわけです。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 減員状況という正確な数字はどうしても私どもとしては現在、把握いたしておりませんので……。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 正確でなくていいのですよ。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) そうした何が通りました場合には、できるだけ欠員不補充、人員が減つても補充しないようにという方針で各省庁を指導して行くより仕方がないじやないか、こう考えております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 それじや次に一つ、あなたのほうじや今一万二千八百二十円平均は出しておられるのですね。そこでその算出の方法はどういう方法でやられているか。又その時期等についても具体的にお聞きしたいと思う。級別定数と実員などについて。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 改訂ペースの一万二千八百二十円を算出いたしました根拠は、第一に先ほどお話申上げました八月末の数字から、更にその後の十月の昇給というものを見込みまして、十一月一日における推定ベースはどのくらいになるかということを推定いたしたのであります。これでベースが、一万七百十四円であつたのでございます。それに対して一万二千八百二十円になるのであります。その中味を申上げますと、十一月一日において俸給は八千二百八十二円、扶養手当九百十一円、勤務地手当千百八十五円、合せて一万三百七十八円が基本給ベース、これを二割増額いたしまして一万二千四百五十四円、かように考えたのでございます。こういうふうに考えまして、この一万二千四百五十四円と一万三百七十八円の差でございます二千七十六円でございますか、これを俸給、扶養手当、勤務地手当に配分したわけであります。で、扶養手当はそのまま据置でございますが、勤務地手当につきましては、人事院勧告の新らしいので参りますと平均一五%になります。その部分の財源を除きまして、残りを俸給に振りむけると千六百余円になりますが、それと最近の級別定数を合せまして俸給表を作つたということになるのであります。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 定数と実員はわかりませんか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 実員は先ほど申上げましたようにちよつとございませんが、定数はお手許に差上げました一番下の表、昭和二十七年度予算定数、この定数に基きまして弾いたのでございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 この級別のやつはありませんか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) これが級別になつております。十五級から始めまして……。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 それでは次に現行ベースによる場合、定期の昇給一回ごとにどれくらい増額されておりますか、大体でよろしいです。又同じく新しい給与ではどういうようになりますか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) これは金額的に一回の昇給金額はどうなるかということは正確な計算はいたしていないのでありますが、大体慣例整いろいろな過去のべースの実施状況とか或いは昇給規定、昇格規定そうしたものを総合いたしまして、大体毎四半期一、二%くらいは給与ベースは上つているだろうという推定の下でそれを考えております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 新らしい場合でも同じですか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 同じように考えております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 これは最近の実態調査ですね、今のお答えは。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 実態調査でございませんが、予算上の級別定数でございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 実態調査はわかりませんか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 実態調査の級別定数は調べてございません。現実にはあの予算定数まで参つていないのが実情だろうと思います。これは八月一日からの、二十八年度の予算定数を、当初予算できめた定数を、八月一日行政整理したあとの状況等を考えて若干訂正いたした定数でございます。そこまですべて行つておるとは思いません。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 どうですか、実態調査の場合は、今まで実態調査はしているのですか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 実態調査は昨年の十二月十日現在で級別の実態調査をいたしましたが、その後はやつておりません。これは大体ベース改訂直後に大体いつも実態調査をやつております。年度途中におきましては単に支払額調査にとどめました。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 それの基礎数字というものはございますか、昨年の十二月の場合の。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 基礎数字はございます。やはりこれはここに載つておる通りでございますが。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 これはこれによつてやつたのですか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) はあ。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 これは扶養家族、そういうものは明瞭でございませんですね。そういうものはわかりますか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 平均扶養家族数は現在……これは本年八月三十一日における実際の支払額は九百十一円ということになつております。平均扶養家族数をこれから推定すると、大体一・七八人くらいであろうと思います。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 どうですか、これは副官房長官にお伺いいたしますが、今度のこの政府案によればベースは一九%ちよつと上昇というわけになりますが、国鉄、専売の裁定の場合はそれぞれ約二四%の上昇になつておる。よく政府はこの均衡のことを言つておるが、これは非常に均衡がとれていないように思うが、こういう点について何かお考えがありますか。

菅野義丸内閣官房副長官

○政府委員(菅野義丸君) 私の記憶いたしておるところによれば、国鉄裁定、専売の裁定も実際の額は、勿論これは勤務の状況或いは人員構成において違つて参りますけれども、上昇率はいずれも二〇%前後、その間の調整はとれておるように記憶しております。ただ電信電話公社のほうは御承知の通り調停案が出ておりますので、これは少し高いように思つております。併し裁定の出たものについては大体一般公務員並みの上昇率になつておるように記憶しております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 私のところの計算ではそうなつておりません。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 只今の国鉄、専売の数字をちよつと補足的に申上げますと、国鉄は仲裁裁定は一万三千四百円、これは組合員だけでございますので、非組合員を入れたら平均一万三千五百二十三円に相成るわけであります。これが裁定のベースでございます。これに対しまして最近の八月における現員の現給が一万一千二百三十七円に相成つております。この一万一千二百三十七円に対して裁定の一万三千五百二十三円でありまして、二〇・二%、大略二〇%でございます。専売については裁定ベース一万三千百円でありまして、これに対して最近やはり八月における現給は一万八百九十五円、これが二〇・二%程度で、公務員十一月には二〇%上つておりますので、大体ベース上昇率は同一にいたしております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 これは今度の給与改善によつては各省庁でいろいろ見込があるだろうと思いますが、これは百二十八億五千万円という額の各省別のやつはまだわかりませんか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 今回補正財源の各省所管別の内訳は只今ここに持合せございせんが、あとで……。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 そうしますと、最初にお尋ねいたしました、国会が地域給を修正すれば、定員補充などしないでやつて行けるというお話でありましたが、その程度も大体我々が推定する程度ということになりますか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 先ほどお示しのございました三万人でございます。これもいろいろ非常にむずかしい数字であろうと私ども存じております。特に今回の衆議院予算委員会の附帯決議にもございますような国会の御意思も尊重して参らなければならんということに相成りますと、非常に苦しい数字になるのではないかと考えております。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 そこで官房副長官にお尋ねするのだが、実際には給与は窮屈だということの点については誰も異存がないと思うのです。併しながらなお且つ予算の上においてできないのだ、こういうことをしばしば言われておるのだが、政府としてはやはり一般に考えられておる給与が窮屈だという点については、何らかの方法で実現するようなことを考えなければならないのじやないかと思うのです。こういうことについては一体どういう考えを持つておられるのか。巷間伝えられるところによれば、何か第二補正予算を出すとか、いろいろそういうことを聞いておるのですが、実際の事実において日本の今日の給与は、いわゆる朝鮮動乱以後における実情において非常に給与、賃金というものが置き去りをされておるということは、これは政府統計でも明らかなことなんです。そうだとすれば、いつこれを一体元に帰すという時期があるのか。それらの点についても一つの政府の考えを聞きたい、こう思うのです。あなたの責任の範囲でもよろしいのです。

菅野義丸内閣官房副長官

○政府委員(菅野義丸君) お答え申上げます。公務員の給与が確かに現在の状況において窮屈であるということは、木下さんのおつしやる通りでございまして、政府はこの点について全然異存はございません。今日公務員の生活が決して楽なものではないということはいろいろな事例からもよく承知いたしております。而も民間給与が上つて参りまするので、それとの振合いにおきまして、相対的にどうしても公務員の給与があるべき姿から遠のくという傾向にあることも事実でございます。そこで昨年の十月から実施いたしましたいわゆる一万六十二円ベースというのも、人事院の勧告から下廻つておりますし、今回の一万二千八百二十円の平均給の改訂も、これもお説のごとく人事院の勧告より下廻つております。人事院の勧告そのものがまだ低過ぎる、もつとたくさん出さなければならんというような説もございますが、一応政府といたしましては、せめて人事院の勧告は、これに手をつけないで実施する時期が一日も早く来ることを願つておるのでございまして、いろいろな情勢がこれを許すならば、人事院の勧告はそのままこれを法律案として国会のほうの御審議に供したい、こういう念願を持つております。今回何が故に、約七百円ばかり違うのでございますが、下廻りました一万二千八百二十円のベースのものを出したかという理由につきましては、提案理由等で以て申上げた通りでございますが、ただこれをだんだん掘下げて行つて見ますると、今回の給与改善の特徴とも申上げますものは、決して昨年の十月以来の物価の値上りをカバーするだけの給与の改善ではないのでございまして、物価の値上りのほうから言いますると、実は余りこれほどには上つておらないのであります。CPIが一・五%、CPSが八・三%という数字になつておりまして、決して二〇%近いような値上りにはなつておりません。併しながら民間給与の値上りを見ますと、昨年の十月から本年の十一月までの間の推移は大体二〇%くらいの値上になつております。この値上になつた額、即ち民間給与の額に同じにしろというのが人事院の勧告でございますが、政府は一挙にそこまではできませんけれども、昨年の十月から本年の十一月までに上つた程度の上昇率は、これは公務員にも認めるのが至当であろうという考えで、その案をとつたのでございますが、物価騰貴の情勢よりも更に上廻つた上昇率になつておりますので、それだけ実質賃金は上つて来るように考えるのでございます。人事院勧告通りに実施できないということにつきましては、木下さんもおつしやるように、誠に政府といたしましても遺憾に存じておりまするが、国家財政の現状等から御覧になつて、この程度で以て先ず暫らくは公務員のどなたにも我慢をして頂くより仕方がないであろう、こういうふうに考える次第でございまして、この上とも政府はできるだけ公務員の給与の改善については努力いたしたい、かように考えておる次第でございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 今のお話によれば、大体生活給という域はまだ脱しておらない、その生活給としても苦しいことを認めておる、こういうように今聞き取れるのですが、すでに一方においては職階制も布こうとしておる。こういうことは現実の問題として我々は把握しなければならない。そうなればいつまでも生活給というような頭で、而もその生活もぎりぎり一ぱいどころではない、低い生活で我慢してもらおうというようなことが果して、一方においては行政整理、一方においては公務員の責任の完遂を要求しておることとこれは一致するのかどうか、私は決して一致しないと思う。こういう点については一体政府はどう考えておるのか。生活給にもおつつかないもので、そうしてまだぎりぎりの給与で、仕事も十分にさせなければならんというように我我には受取れるわけですが、政府としては一体いつ頃の見通しを以て、公務員をして本来の職務を十分に能率を上げ、そうして責任を持つてやれる時期が来るのだというように考えておるのか、そういう見通しについても一応聞いておきたいのです。  もう一点は、実は地域給というような制度は非常に厄介な制度であることは、政府ももうすでにわかつておる、これは我々もそう考えているのです。だからとして今これをやめられないという理由はどこにあるか。これを突き詰めて行けば、やはり給与が低いからだということになると私は思うのです。そこでこれをやはり廃するという一つの契機を我々は見通さなければならんが、その見通しは、我々は人事院の勧告が極めて不十分であつても、この勧告が政府がそのまま実施するというときでなければ、私はこういう不合理な而も手数のかかる厄介な問題は解決できないと、こう考えるのです。そういうことが行われない限りいつまでもこういうことが続くと思う。これらの点について一つ私はお伺いしたい。人事院の勧告をいつになつたならば、CPI或いはCPS、民間給与等の条件によつて今日勧告しているということに従う時期が来るのか。それは勧告は勧告として我々は参考に聞いておくだけであるのだという考え方で、人事院の機構改革とか何とかいうものを考えられているのか。私は本末顛倒していると思うので、この点を一つ政府からお聞きしたいと、こう思うのであります。

菅野義丸内閣官房副長官

○政府委員(菅野義丸君) 木不委員のおつしやる現在の給与、或いは今回改正しようといたしまする給与が生活給であるという意味にだけは遺憾ながら同意できないのでありまするが、御承知の通りこれは決して理論生計費で以てやつているわけではないのでございます。人事院の勧告もそうでございまするが、基準になるところは理論生計費でございますが、その他は同じような年齢或いは仕事をやつております者の民間給与と比較をしてきめているものでございます。それと全く同じ額にしようというのが勧告でありまして、それよりか多少下廻つておりますのが今回の政府案であるということは先ほど申上げた通りでございますが、而も今回の二〇%値上げという、これは先ほども申しました通り、実質的に物価が値上げになつた程度以上のものでございまするから、少くとも更に生活の改善になるというふうに数字的には出て来るわけでございます。従いましてこれが生活給という、いわゆる最低生活を営むに必要な経費であるというようにはとつておりません。多少余裕のあるといいますか、ただ生きて行くだけという、この又意味が非常にむずかしいのですが、それだけの給与ではないように考えている次第でございます。併しながらどういうふうに見るかということは別問題といたしまして、現在の給与が不十分であるということだけは、これはもう先ほども申上げた通り十分私のほうでも了承いたしておりまして、一日も早く余裕のある豊かな生活ができることを希望しておる次第であります。  そこで人事院の勧告についての御見解でございまするが、先ほども申上げた通り、人事院の勧告をそのまま実施するのは、せめてもの公務員に対する当然すべきことであるということは考えるのでございますが、ただこれはもう御承知のことと思うのでございまするが、人事院の勧告というものは決して財政的の考慮を入れておりません。これは金が幾らかかるからこの辺で以て切ろうなんという考慮を加えてはむしろいけないのであります。国の財政がどうなつているかということは全然考えないで、公務員の給与というものはかくあるべきであるということの数字を勧告して来るというのが人事院の勧告でございまして、これは一切財政的の考慮をしないことがむしろいいのでありまして、従いましてそういう性質のものでありますから、国の財政がそれを十分に呑めるという状態にならないと、これはそのまま実施するということはできないのでありまして、国の財政状況がそれを呑めない状態にあるときには、どうしてもその間にいろいろな多少なりとも違いが起つて来ることは、これは人事院の使命というものから考えて、決して人事院を軽くしていることにはならないと、私どもはそう考えておるわけであります。従いまして今後の見通しの時期等も、そういう観点からしまして、もう少し国の財政というものが豊かにならなければならんということを考えておりまして、具体的にいつということは現在申上げられないのでございまして、一日も早くそういう時期が来ることを念願して国力の充実に尽したいと、こういうように考えておるわけであります。  次に勤務地手当の問題でございますが、これは私どもは全く木下委員と同感でございます。一日も早くこういう制度はなくとも済ませるような給与にいたしたいと考えるのでございますが、併しこれも理論的に申しますと、どんなに給与が高くなりましても、およそ物価に地域差がある限りにおいては地域給をつけろという議論も成立ちます。即ち東京で一万円もらうのと、それから又どつか福島県の田舎で一万円もらうのとは実質的な購買力が違うから、これが十万円になろうが百万円になろうが、とにかくその地域的の違いがある以上はつけろという議論があります。併しこれは昔からの沿革等から見ましても、或る程度給与に余裕があればそのくらいのことは何とか我慢がして頂けるものであろうかと思います。従いましていろいろ問題になつております地域給は、是非近いうちにこれを制限し、縮小し、或いは逐次廃止の方向に向つて進めたいという気持は全く同感であります。聞くところによりますと、人事院におきましてもそういう方向で研究を進めておるようでございます。そうして先般も人事院総裁が予算委員会で以て答弁をいたしておるのを聞いたのでありますが、これを廃止する方向に向つて研究をしておるということでございます。政府は地域給につきましては、殊に地域区分につきましては、人事院の勧告に手をつけるだけの自信もありませんし、資料もまとまつておりませんので、おおむねこれは人事院の勧告通りにするのを例といたしております。従いまして、この研究の結果、どういう勧告が出て参りますか、それによつて考えたいと思いまするが、進む方向は只今申上げました通り、逐次これを縮小し、遂には全廃いたしたいというつもりでございます。ただお説のごとくこれには相当の財源が要るだろうと思いますので、その点はやはり予算的方面と打合せをして遺憾ないようにしなければならんと思いますが、目的、方向につきましては全く同感でございます。

木下源吾日本社会党(第四控室・左)

○木下源吾君 まあ大体わかりましたが、結局そうすると、合理的にやらなければならんことも、財政に余裕がないからこういうことになるので、財政は又その政府の財政方針によつて決定されるので、現政府の財政方針では妥当である、合理的である人事院勧告さえもこれを実施することができないのだという結論になると思うのでありまして、そういうふうに了承しておきます。私はこの程度で……。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 今頂いたこの間の資料、これは特別職がございません。そこで特別職に関する資料を次に頂きたいと思います。  それからこの資料を見て参りますと、昭和二十七年度予算定数と書いてありますが、これは定員法によるいわゆる行政整理以後における数字ですか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) さようでございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 それから実人員は昭和二十六年の十二月一日現在という表でありますが、これよりは新らしいものでないと、折角頂いてもこれはわからないことになるのですが、新しいやつはわかりませんか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) これは先ほど木下委員にお答え申上げましたごとく、実際の人員のデータは只今持合せておりません。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 そうすると先ほどあなたが言われた現行のいわゆる政府案の給与の基礎が八月一日のデータである、こういう話でありましたが、八月一日のデータがあるということなら、そのデータをここへお示し願つたほうがよいのではないですか。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) これも先ほどお答え申上げたのでございますが、全国四万近い各官署があります。それから実際の支払額を集めたのでございますが、遺憾ながら全部から集つておりません。相当の欠がございます。従いましてそれによるところの一応の推定に過ぎないということを申上げたのであります。人員につきましてもやはり正確なデータではございません。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 そうするとここに八月一日現在の資料が手許にあるのですがね、各省庁に亘つた……。これは行政管理庁の資料ですが、これによりますと、欠員は八千三百七十六名八月一日現在である。こういう資料ですがね。これはどうなんですか、この資料は……。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 現在定員の問題を管理しております政府部内の役所は行政管理庁でございます。これが最終の権限を持つておる役所でございますので、若しそういう数字が出ておるといたしましたら、それは正確な報告ではなかろうかと思つております。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 これは我々やはり審議するのに政府へ要求申上げておるのは、正確な資料を要求しておるので、こういつた資料を出されると審議がやれないということになりやせんか。これはまあ誰がおやりになつても、政府と私らと逆になりましても同じことが言えるので、現に行政管理庁に行けば資料があるのですから、それを出さずに、殊更古い十二月現在の資料を出しておられる。そうすると悪く言うなら、とにかく審議を不便にならしめるように殊更そうやつておるのじやないか。恐らく政府部内で行政管理庁がそういつたような人員の管理をやつておるということは、これは誰でも知つておるのですから、これはあなたのほうでお尋ねになればすぐわかることなんです。それをわかることをせずにそうしておいて、我々に一体十二月の古臭いデータを示して、これで調べてみろとは不誠意極まるものじやないか。

菅野義丸内閣官房副長官

○政府委員(菅野義丸君) ちよつと今の御質問にお答えいたしますが、行政管理庁のほうで定員については各省別の定員の一番有権的なものを持つておりますことは事実でございますが、私のほうで特に大蔵省のほうに調査を依頼してこの資料を出しましたのは、各級別のという御要求がございましたので、それでその中では一番新しいつもりで、これは一年前のでございまして、誠に恐縮でございますけれども、この数字を出したのでございまして、行政管理庁ではこの級別のものは全然持つておらないのでございます。各省別の定員、これはあると思います。ですからこれは若し何でしたならば改めて提出してもよろしいのでございますけれども、問題になつておりますのは級別定数でございますから、その点は大蔵省しかないのでございまして、そういう意味でございますから、決して御審議に対してどうこうという考えではないのでありますから御了承願いたいと思います。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 級別の問題は、これはお出しになつた給与法を検討するのに勿論我々は新しいものを必要とする、これはわかるのです。総数の点では一番新しい、その数はやはり一番新しい数字でなければ……、これの大体お尋ねしているのはいわゆる二十七年度予算定数とそれから定員数、それから現員数、それとの差を予算の上から見て検討したい、こういうことなんですから、だからやはり級別のものは、今言われたように一番新しいものは去年現在のものしかないのならない。併し定員の総数においては新しいものがある。その数字によればこれこれだというようにですね、それは出して頂くことのほうが親切ではなかろうか、こう思うのです。  そこでこれはもう審議の日にちもないようですから、細かいことをお伺いしても何かと思いますが、今政府が言われた今回の値上りと、いわゆるべース・アツプというものは、最低生活をするというだけではないとこういうまあ話であつた、或いはそうかもわからない。又実質的には賃金の値上りだと思うと、こういうことを言つておられるのですが、私は実質的に果して値上りになるかどうかということについては非常に疑問を持つわけです。と言うのは、いつのベース改訂のときにでも、ベース改訂があり、そうしてその金が手許に入つて来る頃にはもう次の物が上つているのですね。例えば散髪代の九十何円がもう百円を越している、風呂賃の十二円のやつが十四円になつて来る、運賃は明年度一月から又一割上げると言つている。かようにすべてのものが上つているのですよ。もらつたとたんに上るのですよ。だから上つたやつを、上つたとたんに、又一月一日に直ぐにベース改訂をやられればその理窟もわかるのです。あなたの言われている理窟もわかるのです。ところが上つたやつで又或る日月をそれで公務員は我慢していると、こういうことですから、つまり現在の物価が上らない、これはもう不動だという建前でおつしやるなら、あなたのように賃金だけが上るのだと言うなら、その理窟はわかるのですよ。私はそれで納得するんです。ところがそうじやないんですよ、現在……。そうして見ると、ここでたとえ二割上つても、又一月一日からどのくらい上るかわかりませんが、いろいろなものをまとめまして何割上るか、二型つたらとんくということになる。二割一分上つたら一分値下りということになる、実質的には……。だからそれをどうお考えになつているのか。それでもなお非常に今度のアツプで公務員は実質賃金の値上りをしたのだということになるのかどうか、そこの点がちよつとわかりにくいのですが。

菅野義丸内閣官房副長官

○政府委員(菅野義丸君) お答え申上げます。お話のごとく非常によくなるというようなことはとても申上げられません。併しながら公務員の給与というのはどうしてあとあとと行くような趨勢になつておりまして、これは国会の御審議にかけるためにも、又一般国民によく了解して頂くためにも、これから値上りをするであろうというものを考慮に入れて公務員の給与をきめるわけにはなかなか参らないのでございます。従いまして政府の施策はむしろ低物価政策と言いますか、物価の急激な値上りの起らないように、むしろそちらのほうに力を入れて、一般勤労者の生活が脅かされないようにいたしたいと考えているのでございまするが、その問題は別といたしまして、ただ今回の値上りは、先ほどもお答え申上げました通り、昨年の十月を基準といたしまして、物価の値上り、これも数字でございますから、統計でございますから、特殊な例はたくさんあると思いますが、その統計の示すところよりは上廻つておる。その上廻つておるのも無制限に上廻つておるのではなくて、民間給与が昨年の十月に比べて今年どのくらい上つておるかということを調べまして、それと同程度のものをそれと同じようにするならば、例えば昨年の十月の一万六十二円に対して二割上げればいいのでありますけれども、これでは途中における公務員の生活給与ということがカバーできませんので、現在の平均給与の二割増ということにいたしたのでございます。従いまして物価の値上りの指数で以てこれを割りますと実質賃金になるのでございますが、これは二四、五%の値上りということに大体なるわけでございます。併し決して十分楽な生活になる、或いは非常に改善されるとかいうような数字ではございませんが、ただ多少なりとも公務員の生活が物価と比例して余裕が出るようにいたしたいという気持からかような案を出した次第でございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 そこでまあ政府の施策としては、やはり物価よりは遅れる、施策そのものが遅れる、だから値上りするだろうということを予定してやるわけにはいかん、これはまあ御尤も、だろうと思います。ところでこれで遅れて赤字になつたもの、これはやつぱり埋めて行くということは、これはやろうと思えばやはりやれるのじやないかと思う。過ぎ去つたものに対してこれはできるのじやないか。まあそういつたことは厳密に数字を弾いてどうこうということは別としても何回もまあ政府は言つておられますが、人事院の勧告は、これはまあ我々としては、とにかく政府としては実施したい、完全に実施したい。こういうことをしばらしば言つてられるのですが、人事院の勧告を無視していつもこうやつて下廻つたものをお出しになつて、そうしてそれを無理やりに公務員に押付けているというのが現状であります。そこでお尋ねしたいことは、人事院の勧告を完全に実施されたのは私は一回きりだと記憶しておるのです。六千三百七円ベース、これも十一月九日に勧告があつて……二十三年ですね。翌年の二十四年の一月一日から完全実施されているのです。それからその以後はずつと完全実施されていないのですね。そうすると数字だけで公務員の、そういつた人事院の勧告で公務員がまあこれで了承するとして、今回の十一月の実施のベースというものとのこれまでの開きですね。言い換えると、つまり人事院勧告とそれから政府実施との差ですね。それで公務員が実際に現在までに置き去りになついる部分、これは一体どのくらいありますか。これはまあ菅野副長官がおわかりにならなければ大蔵省事務当局がおりますから、どちらでも結構です。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) まあ六三ベースの当時に初めて人事院勧告を呑んだ、それ以後は呑んでない、その間の差はどのくらいあるか。これはなかなかむずかしい問題でありますが、六三ベースのあとは七千九百八十八円ベースというものが勧告されております。これは政府といたしましては実施いたしませんでしたが、その後八千円ベースのときまで約七九八の勧告から一年でございます。その間千六百円くらい大体一年くらい公務員は損したと言えば損した。勧告から損したという数字であります。八千円ベースのときは大体政府案よりも人事院勧告案は僅少の差でありましたが、大体とんとんであつた。その後昨年の十月から一万円ベースを政府は実施いたしましたが、これは人事院は一万一千二百余円のベースでございます。これは一千円近い差でございます。これも一年くらい政府の勧告に比較して少なかつたというこことになろうと思います。今回のは約七百円くらいの数字でございます。一年たてば一年たつほど低いわけでございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 それの総額は幾らくらいになるのです、概算。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 概算いたしましてまあ三万二、三千円に相成ろうと思います。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 そんな程度のものじやないんじやないですか、どうです。私は二十四年の一月一日に六千三百七円ベースが完全実施された、それが二十四年の十二月四日に七千八百七十七円ベースの勧告があつた。そこでそれを頬被りをして来た。ところがその頬被りをして来た間にですね、どのくらいの差ができているかというと、この差は千五百七十円、一ヵ月一人当り。そうすると、これが八ヵ月分でしよう一万二千五百六十円、それから今度は二十五年の八月九日になつて八千五十八円ベースが勧告された、ところがこれも又頬被りをしておつたということでしよう。そうすると二十六年の一月一日、丁度二年目ですね、二年間頬被りをしてやつと七千九百八十一円ベースを実施したんでしよう。この間、今言われるように僅少で一ヵ月僅か七十円でしよう。ところが二十五年八月九日に勧告された八千五十八円ベースの差というものは千七百五十円、これが五ヵ月振りでしようね。そうすると八千七百五十円、それから二十六年の八月の八日に一万一千二百六十三円ベースというのが勧告になつて、そうして二十六年の十月一日に現行の一万六十二円べースというものが実施された。この間の差は百二十円である、こういう工合に考えて行つたら大体現行の給与水準で申しますと六万四百円くらいになるのじやないですか、計算すると……十二月の間までに。これは勿論金利とかそういうものを入れずに、物価の値上りとか、そういうものを考慮に入れずに、人事院勧告と、それから政府の実施して来たものとの、置き去りになつている部分ですね、一ヵ月ずつつり上げて行くとですね……。

岸本晋大蔵省給与局長

○政府委員(岸本晋君) 先ほど申上げました数字は、勧告が実施されたものとしての数字を三万二、三千円と申上げたのでありますが、勧告されたときから実施されるのだという前提でものを考えますと、若干数字が殖えるかと存じます。これは只今御指摘になりました六万円になりますかどうか、ちよつと試算いたしましてから又……。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 実施というてそこらはまあ大蔵省らしいことを言われるのですが、人事院の勧告を完全実施ということを前提として私初めから申上げておるのです。だからとにかく私の計算が間違つておらんと思いますが、とにかく六万四百円の開きが、置去りができたのですよ、この開きの置去りは、今度は政府のほうにお尋ねするのですが、いつ頃になつたらこれを公務員のふところに返してやる、利息までつけて返してやるということはどうかと思うが、この差額をいつ頃になれば返してやれる見込なのか。それはどうですか。

菅野義丸内閣官房副長官

○政府委員(菅野義丸君) 人事院の勧告はいろいろな情勢が許せば、これをそのまま実施するのが理想の形でありますし、政府もそういうことを望んでおるのでございますが、それができないといいますのは、やはり或いは財源がないとか、或いはその他の情勢から実施できないのでございまして、これはもうあとから返すとか、補填してやるというような性質のものではないように考えております。又それができるくらいならば、当然これは実施すべきでありまして、それだけ公務員から借りておるというふうには政府は考えておらないのでございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 それはあなた借りておるように思つていない、政府は思つておられないかも知らんが、実質的には人事院勧告をやはり実施しなければいかんという建前に立てば、結論的にはやはり借りておることになると思うのですよ。これは完全実施をやる建前になつており、やりたいとこう言つておるのですから、だからそれが政府の事情でできなかつたのだから、当然余裕ができればやつておるでしよう、それの裏を言えば、余裕があればやつておるというのです。だから結局それによつて生じた差というものは、これは政府が借りておるというようなことは、お考えはどうかとしても、やはりこれはそれだけの穴埋めをしてやらなければならん。それだけやはり何か売つて来ておるのですよ。世帯の上では何かを売つて来ておるか、或いは非常に窮屈なことをやつて来ておるのですから、それは考えなければいかんじやないか。あなたの話を聞いておると、とにかく猫ばばをするのだというふうに聞えるのですが、その点はどうなんですか。

菅野義丸内閣官房副長官

○政府委員(菅野義丸君) まあこれは法律的の問題でもありませんから、それを法律的に解釈してどうということじやないのでございますけれども、これはもうその都度法律案を出しまして、国会で慎重御審議をして頂いて、このくらいの程度の給与が現在の情勢としては至当であろうという御結論になるから法律案が通るのでございまして、その法律によつて支給して来たのが現在までの給与でございます。従いまして人事院の勧告は、これはできれば実施したいという意思は十分あります。従いまして道徳的にと言いますか、政府の考えております一つの望みと現実の給与との差額がそれだけある。積り積つて六万何がしになるということはよくわかりますけれども、これはそれだからといつて、国会ではつきりきめた給与を支払つて、而もそのあとに何かこれをいつか返すというような性質のものではないように考えております。余裕ができますれば一日も早く人事院が勧告したものを呑むようにしたい、この気持はありますけれども、積り積つたものをいつか返したい、返すというか、何らかの方法で以てそれに給与を割り増してやりたい。これはちよつと国会もお許しにならんでしようし、又国民も了承しないのじやないかというふうに考えておる次第でございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 今の国会がおきめになつてということで、まさにその通りです。併しながらそれはまあ無理やりに国会がきめさせられたというか、実質は……。形式は別として、実質はそういうものなんです。無理に政府からああでもないこうでもない、金がないからまあこれでやつてもらいたいということでやつておるのだろうと思う。だからまあここでそういつたような形式論を議論する必要もありません。そこで今度は実施できなかつたという、今回の給与の人事院勧告が完全実施ができないということについての理由を伺いたいと思うのですが、実はこれは保安庁職員給与法の一部を改正する法律案があるので、これの一応提案理由の説明を聞いて、又一つ政府に対する質疑は次の機会にしたいと、かように思つております。   ━━━━━━━━━━━━━

門田定藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(門田定藏君) それでは保安庁職員給与法の一部を改正する法律案を議題といたします。  先ず政府の提案理由の説明を求めます。

岡田五郎自由党保安政務次官

○政府委員(岡田五郎君) 私大臣に代りまして、政務次官岡田五郎が保安庁職員給与法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申上げます。  只今議題となりました保安庁職員給与法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由並びにその要旨につきまして御説明申し上げます。  政府は、御承知のごとく先般一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を提出いたしまして、目下衆議院において審議中であります。保安庁職員は、特別職でございまして、その給与につきましては保安庁職員給与法の定めるところになつております。従つて今回一般職の職員の給与改正の趣旨に準じまして保安庁職員の給与を改正いたすことといたしまして、本法案を国会に提出した次第でございます。  次に本法案の要旨を申上げますと、第一に、職員の給与額の引上げでございますが、これは実質的に一般職の職員との均衡を考慮して決定いたしました。なおこの際新たに保査長以下の保安官並びに警査長以下の警備官に対しましても扶養手当、石炭手当、寒冷地手当を支給することにいたしたのであります。  第二に、一般職の職員の給与制度の改正に対応して、保安庁職員についてもこれに準じて宿日直手当、期末手当、勤務手当の制度を設け、又俸給の特別調整額を認めることとしたのでございます。その他昇給期間に応ずる昇給間差額、休職者の給与等につきまして所要の改正を加えたことも、一般職の職員の場合と同様でございます。  第三に、保安大学校の学生に対する手当月額二千五百円を三千円に引上げました。  第四に、これらの改正に関連いたしまして、俸給の支給方法、国家公務員の石炭手当、寒冷地手当の支給に関する法律につきまして必要な改正を加えることといたしました。  なお以上のほか、部隊等に勤務する事務官等の俸給の支給期間、国家公務員災害補償法の準用規定について所要の改正を行いました。  又職員の療養等及び国家公務員共済組合法の適用の特例につきまして改正を行なつておりますが、これは退職した保安官及び警備官に対して国が療養の給付又は療養費の支給を行い、又共済組合がこれらの者に傷病手当金を支給することができるようにいたしたのであります。  本法案の施行期日等につきましては、それぞれ一般職の職員についての場合に準じて規定いたしております。  以上本法案の提案理由並びに要旨を御説明申上げました。  何とぞ速かに御審議の上御賛成御可決下さるようお願い申上げる次第であります。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 保安庁の職員給与法の一部を改正する法律案は只今岡田君から提案理由の説明がありましたが、これに対する質疑は後日にします。本日はこの程度で……。

門田定藏日本社会党(第四控室・左)

○委員長(門田定藏君) それでは次の機会にしまして、本日はこの程度で散会いたします。    午後零時二十四分散会

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