建設委員会 第16号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1953/03/03
会議録
○理事(赤木正雄君) これから委員会を開会いたします。 先ずお諮りいたします。これから海岸保全法案の審議にかかることにして御異議ないでありましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(赤木正雄君) では海岸保全法案にかかります。つきましては、一応提案者からこの間は提案の理由を承わりましたから、今日は各条項について審議に進みたいと存じます。なおちよつとお諮りいたしますが、今日は御承知の通り十二時から第二級国道に対して建設省との協議がありますから、そのつもりで時間のことをお考え願います。
○深水六郎君 逐条的にずつと一応申上げますか。
○理事(赤木正雄君) 逐条的にお願いいたします。
○深水六郎君 それではすでに本文もお読み頂いたことと思いますが、簡単に逐条的に御説明申上げます。 第一条はこの法律の目的を語つたのでございまして、この法律の解釈或いは運用というものの基準になるのでございますが、そういうことからいたしまして、この第一条を簡単に御説明申上げますと、この法律はここに掲げましたような「高潮、強風、浸しよく、漂砂又は地盤の沈下による災害から海岸」そうしてこの海岸に準ずるような湖沼もございますので、それを政令で指定したいということから政令で指定した湖沼の沿岸を含んでおるわけですが、そういう海岸を防護して、そうして国土の保全をして公共の利益を図る、そういうことが現在非常に急務でございますので、この第一条にそういう具体的にいろいろなことを揚げてその目的を語つておるわけでございます。まあいろいろ問題になりましようが、湖沼につきましても只今申しましたように自然的に経済的な条件と、或いは自然な条件という、従来干拓をいたしておるというようなことから海岸と同一の取扱をすることが必要と、そうして又相当ではないかと認められるような場合に指定する、そうして本法の適用の対象としようということから第一条に設けた次第でございます。 第二条は本法におきますところの基本概念の内容を明確にしたのでございますが、海岸保全区域という定義をいたしております。そうしてこれでこの法律の保全区域の定義をいたしておるのでございますが、「海岸保全区域」とは、第四条第一項又は第五条第一項の規定による指定のあつた区域をいう、ことにいたしました。そうして今度は海岸保全施設という定義をいたしまして、この海岸保全施設は、海岸保全区域内にありまするところの堤防とか、突堤、護岸、胸壁その他の、海若しくは湖沼の水若しくは漂砂を防禦し、又は浸蝕を防止するための施設であつて、港湾法第二条又は漁港法第三条若しくは第四十条に規定しますところの施設で、港湾又は漁港の機能に直接関係のあるものを除くことにいたしておるのでございます。そうして第三項では、この法律においての海岸管理者というのは、この法律に基きまして海岸保全区域を管理すべき責任を有するところの地方公共団体、即ち例えば都道府県とか、市町村というのをいうことを明らかにいたしておるのでございます。港湾又は漁港の機能に直接関係のある港湾施設又は漁港施設というのを、海岸保全施設から除外いたしました理由は、これらの施設が港湾管理者又は漁港管理者の管理に属しておりまして、而も当該管理の目的の中には、当然海岸保全の目的も包含しておると考えられる部面もあることなどから鑑みまして、これらはその専属的な管理に委ねることが妥当であると認められましたので、「港湾又は漁港り機能に直接関係のあるものを除く」とこういうふうにいたしたのでございます。それから第三条は海岸保全の責任を規定いたしておりますが、「地方公共一体は、この法律の定めるところにより、海岸につき、その保全上必要があるときは、一定行為の制限、海岸保全施設の設置その他の管理をしなければはらない。」というふうに規定しておりふして、本条は従来海岸保全の責任の所在が不明確であり、ために海岸の保二に支障を及ぼしていることに鑑みまして、海岸保全の責任が地方公共団体あることを明確にしたのでございます。海岸保全の責任を地方公共団体の責任といたしましたのは、海岸の保全に関する事務は、地方公共団体の直接公共の利害に関係するものでありますから、地方自治の本旨に鑑みまして地方公共団体の責任においてこれを処理せしむることが自由に適うゆえんであると、かように考えまして管理の責任を地方公共団体に負わしめておるのでございます。
○理事(赤木正雄君) ちよつとお諮りいたします。各章とも一応説明を聞きますか。今の通りに、先ず第一章の説明を聞いたのでありますが、これについて疑義を質すと、こういうふうにいたしましようか、如何でしようか。一心今までの事柄について質問をする、無論再質問もあることと思いますが、今までの説明について先ず質問をすることにすると、こういうふうにして御異議ないでしようか。
○小川久義君 成るべく章ごとにお進め願いたい思います。
○理事(赤木正雄君) では私の申すごとく各車ごとにいたします。つきましてはこの第一章について御質疑のあるかたはお願いいたし零す。
○前田穰君 全体を伺わないとよくわからないのですが、港湾法漁港法の規定にあるもので、港湾並びに漁港の機能に直接関係のあるものを海岸保全施設という点から除いたのは、それらの施設は同時に海岸保全施設であるものもあるから除外するのだ、こういう意味の御説明があつたのですが、そうするとそのものはどういうふうになるのでしようか。その本法から除外された港湾又は漁港の機能に直接関係のあるものの保全と言いますか、そういうものは海岸保全でなくて港湾保全というような見地からだけ将来施設される海岸保全というものとの関係ですね、その二条二項で除外された施設の海岸保全施設としての将来の管理とか変更とか、そういつたものとの関係を伺いたいですね。
○深水六郎君 お答えいたします。大体これは現在の実情から言いましても、港湾区域内で相当港湾管理者以外の人がこれをやつておる所もございます。又法的に言いましても、ひとしく港湾施設又は漁港施設でありまして、も、その港湾又は漁港との関係というものはその区域内で非常に厚薄があるというふうに考えられますが、その港湾、漁港の場合におきましては、港湾等のその管理の目的が第一義的なものになつておりますし、而もその中には只今申上げましたように海岸保全の目的も包含しておると考えられますので、それぞれ港湾管理者又は漁港管理者の専属的な管理にゆだねることとして除外しましたが、併し港湾又は漁港の機能に直接関係のない施設は、海岸保全という本来の見地から管理の途を開くことが適当であろうかと考えて、保全施設の中に沿岸を包含することにしたのでございますが、実際問題といたしまして、御承知のように、海岸保全区域を指定しますときに、第六条の規定によつて港湾管理者と協議してすることになつておりますので、そういう点は解決できるのではなかろうかと考えております。
○前田穰君 一応その程度にしましてずつと先のほうに行つてから又お伺いしたいと思います。
○松浦定義君 私は第一条の目的のところなんですが、最初の原案ですと、海、湖沼、更に又背後地を含むというようなのがありまして、今回はそれが削除されまして、特に「政令で定める湖沼の沿岸を含む。」というふうに修正されているのですが、この問題はまあ相当農林省との関係がありますので、こうした面についての農林省と建設省側と言いますか、その間の経緯等について一ついろいろ問題がありました点についての御意見を伺いたと思います。
○深水六郎君 只今御質問の七月に出しまして時間切れになりました海岸保全法のときには、松浦さんのおつしやいましたように、海岸と湖沼と並べてあつたのですが、併しまあいろいろ湖沼について考えてみますと、すべての湖沼をこれに含めた方がいいかどうかという問題は、いろいろ準用河川等の問題もございますし、ただ私たちは現在の状態で大体海と同様な立場でその湖沼の自然的な或いは経済的な条件から見て、或いは現在農林省が干拓をやつているというような実情から見て、海岸と同様に本法の適用の対象とすることが適当ではなかろうかと考えまして、そういうような現在干拓をやつている、或いは海岸と同様に取扱つた方がいいじやないかというようなのを取上げて政令できめたほうが、すべての湖沼を頭から法律にきめてしまうというよりも妥当ではなかろうかと、こういうふうな考え方から、実は「政令で定める湖沼の沿岸」というものを括弧で含めたような次第でございます。いろいろ農林省あたりでも聞いてみますと、これは農林省からおいでになつてお聞き下さればおわかりと思いますが、いろいろ希望がございました。又建設省からもいろいろ希望がございましたけれども、一応この政令でいろいろな条件から見て海岸と同様に取扱つた方が妥当ではないかというような湖沼に限定した方が、どうも法文上の建前からも妥当ではないかと、立案者として考えてかようにきめたような次第でございます。
○松浦定義君 私が湖沼の問題を適用されたいということは、必ずしももう湖沼全部どの湖沼もというわけではなくて、やはり農地の保全というのがこの法案の目的であるところから農地の保全に必要だと、まあこれが政令で定めていなくてもこれが適用されるというふうに範囲を多少拡めておく、こういう必要があるのではないかと思いますし、更に又そうでなしにそういう意図の方が本当に本法を適用する場合にもいいということになれば、つとめてそれらの農地保全上必要だというふうな湖沼に対しては、政令で以て規定をするというようなことをこの際お考えになつているかどうかと、まあこういう点について一つお伺いいたしたいと思います。
○深水六郎君 まあとにかく第一条にあります法律の目的がこういうふうな高潮、強風、浸しよく、漂砂又は地盤の沈下による災害から海岸(政令で定める湖沼の沿岸を含む。)を防護しといつておりまして、その背後にいろいろ或いは農地で参あるとか、或いは公共施設であるとかその他のいろいろな国土を保護するという立場から、大体海岸をそういうような自然的な災害から防護することが必要である。まあこれに相当する海岸と見られるような湖沼、そうしてそれに合せて現在干拓等をやつて、そういう浸水とかその他から防ぐような必要があるというような実際上の問題から見て、湖沼を指定する方が、最初からこの湖沼全部を対象とするよりも法案の上からは妥当ではなかろうかと実は考えているような次第でございます。
○理事(赤木正雄君) ちよつと三浦さん、島津さんに申上げますが、今提案者から第一章だけを御説明を聞きまして、まず第一章だけを審議していますので、どうかそのおつもりで。
○松浦定義君 もう一点。今の問題は相当の時間がまだありますから、いろいろ御研究を願いたいと思います。又私の方も研究いたしますが、なお前回の案の中には「背後地」が含んでいたようですが、背後地というのは特に削除されている。これはもう海岸保全上これは背後というのは当然これはもう影響がありますし、農地としてはこれらがないという地帯は恐らくないと思いますが、こういう問題について、前回の案から削除されても、なおこの海岸保全法から見て農地の保全になるというような根拠をどこに持たれたかということについてお伺いしたいと思います。
○深水六郎君 只今松浦さんからおつしやつたように、前回の案では背後地ということも書いてあつたのでございますが、私たちの考えといたしましては、当然背後地は防護するのだ。そうしてとにかくこういうような自然的な災害から海岸を防護して国土を保全するということは、当然それより背後の土地を防護して、そうして国土の保全を図るということがこれは当然であるというような考えからしたのでございますが、併しこれをもう少し申上げますと、まあ背後地というのは保全のこれは目的と考えるべきではなかろうかと思います。保全の対象とするということは妥当かどうかというように考えているような次第でございますが、併し海岸の保全に背後地との、特に農地関係において一体不可分の関係を樹立せられるという点はよくわかりますが、それは例えば海岸保全施設の築造基準のところでその趣旨を加味してあるのでございまするが、例えば十三条の第二項とか第四項にその趣旨が加味せられておりますので、只今おつしやられたような農地との関係は相当救済されるのではなかろうかと私たちは考えております。
○松浦定義君 私はただ前回の修正になつた点についてのみ今日はお尋ねしておきまして、いずれ又全体の点については……。
○理事(赤木正雄君) 一つ御質問したいのですが、この「高潮、強風、浸しよく」共に海岸を害するほうの問題でありますが、この「漂砂」による害というのは、例えて申しますと、あなたのほうではどういう場所を考えておられるか。
○深水六郎君 大体八郎潟とかそういう方面を一番主に見ておるわけでございます。
○理事(赤木正雄君) もう一つ「地盤の沈下」、これは地震によることが多いのでありますが、地震によつた場合にはやはり地震に対する災害復旧は今までもらえておりましたが、その災害復旧とこの法案の関係はどうなりますか。
○深水六郎君 災害復旧のやつはこの法案のあれとは別だと思います。
○三浦辰雄君 今の漂砂という問題の関連もあるのですけれども、この海岸保全区域というのは、いわゆる工事地域みたいなものを、つまり比較的小面積、恐らく各種の保全施設を必要とするような地域を極く小部分に地域々々ごとに指定するような考えなのか、或いはどこどこの村のどこの字からどこどこ村のどこの字までといつたような比較的広く、その間にはここに要する一施設というものが点々として講ぜられる、こういうような広さを考えているのか、この点一つ。
○深水六郎君 区域の指定は、大体第二章に書いてあるのでございますが、第四条で「この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、」そういうふうな海岸保全区域を指定するということがあり、そうして議会の議決を経てやります。そうしてその区域の指定は海岸保全上一体として管理するために必要な最小限度に限つてする、そうして干潮、満潮のときの水際線から何メーター、併しそれによつても地形その他でそれを越えてもいいというふうにしてありまして、只今おつしやつたのは、点々としてするのか、何か区域をするのかというような意味と思いますが、そういう点は実際上の問題に即して海岸管理者の長となるべき市町村長が指定する、或いは府県知事が指定する、こういうふうになつておりますので、具体的の場合にどういうふうにということは一応そういう必要性ということから来ておると、こういうふうに考えております。
○三浦辰雄君 私はそれを伺つたのは、結局今の漂砂との関係もあるわけですけれども、どこどこの字のどこの地点から三百メーターとか或いは五百メーターというふうにおよそこれらの施設を必要とする地域というようなことに限定してやられるか、そうでなく広くどこどこの村の字どこからどこの字のどこまでという非常に広くやるかということを御質問した点は、海岸保全ということになると、こういういわゆるコンクリートないしは物を以て、物というかパイリングとか、そういうような工事らしい工事、いうところの工事というものでとめなければならない部分と、それから例えば植林をして、いわゆる海岸砂防工事的なそういうテクニックといいますか、施設で合せて一帯の海岸線をとめなければならない点が考えられるわけなんですよ。ところがこの第二条の二項で施設をここに謳つておりますが、こういう限定されたところのいわゆる工事らしい工事と申しますかだけで、その一帯の海岸保全という目的を果して総合的に達せられるかというと、私は必ずしもそうでないように思う。ですからそのことを伺つたのですが、改めて伺いますと、ここにいう工事施設、この保全施設と保全施設との間に例えば海岸砂防みたいな施設を以てその間を補強し、海岸線一帯としての安定を図る必要のある場合におきましてはどういうふうにお考えになられるか、この点です。
○深水六郎君 只今おつしやられたのは第二条のこの施設ということの観点からおつしやつたように思いますけれども保全区域ということは必ずしも施設そのものとはマッチしていないわけなんです。海岸保全区域を指定していろいろな工事の制限をするその区域というものはもつと施設よりも広くあり得る。第七条に「海岸保全区域内において左の各号の一に該当する行為をしようとする者は、」こうこうしなきやならんというふうに保全区域内においてはいろいろな工事の制限とかその他がずつと規定されておりまして、施設そのものとの直接の関係はないのでございますが、だから区域は私は第二条の施設よりも広くとつてもいいというふうに考えております。
○理事(赤木正雄君) 私もそれに関連して一つお伺いしたいのです。「この法律において「海岸保全施設」とは、海岸保全区域内にある堤防、突堤、護岸、一胸壁その他」云々とありまして、今の三浦さんの御質問に関連いたしますが、防風林のようなものはどういうふうにお考えになつていますか。
○深水六郎君 防風林はこれには一応入れておりません、施設としては。
○理事(赤木正雄君) ではもう一つ三浦さんの質問でありますが、たとえて言うと、静岡県の遠州灘に注ぐ大田川とか菊川とか或いは日本海の鳥取県の千代川の河口のごとき、海に面する面において先ほど三浦さんのお話の砂防施設をたくさん作つてそうしてこの海岸を保護する、漂砂を保護する、これは立派な施設と言い得るのであります。それをどういうふうにお考えになつていますか。
○深水六郎君 具体的にどういう問題が私にはちよつと……。
○理事(赤木正雄君) 具体的に申せば海岸砂防と言えばいいでしようね。或いは海岸砂防施設と言つてもいいでしよう。
○法制局参事(松尾金藏君) 同じように只今お話のございました防風林等につきましては、森林法の中に保安林に関する規定が設けられておりまして、やはり今までのような漂砂、防風の目的のための一連の法制措置ができております。まあそのほうで一応そういう手段による漂砂を防止したり、結果的には海岸の保全に役に立つような制度は一応そちらでいけるのではないかというような意味合から申しまして、この法律の上では一応それは予定をしていないというような考え方で行つておると思います。
○理事(赤木正雄君) 今の説明ではわかりましたが、併しこの法の解釈によつてこれをどういうふうに解釈し得るかどうか、今速記録を見ればそういうふうにわかりますが、速記録を見ないという場合に、単にこの法案を見た場合に、あなたのように一般が解釈するかどうか非常に疑問が私はありはしないかと思う。
○法制局参事(松尾金藏君) この法律の中ではほかの条項にも出ておりますが、定義のところでは第二条の第二項に出ておるわけであります。ここにございますように堤防、突堤、護岸、胸壁その他云々というようなふうにその他何々をするための施設、こういうふうに前にずつと大体まあいわゆる工事を要するようないわゆる施設という概念のものを例示して来ておりまして、まあそういうふうに読み、片方において森林法では保安林に関する規定があるから両方読めば、まあ私先ほど申しましたようなことになるのではないかと思うのであります。
○三浦辰雄君 今私、それから又委員長からも問題としておる点ですが、これはもう少し研究をして、この法律が出た場合にほかとの間に誤りのない誤解のないような形をどうしたらよいのか、一つこの点をお互いにもう少し研究してみたいと思うのですが、余りこの問題ばかり突つついてもしようがない。確かに大きい問題点があるということだけは提案者としてもお考えになつて、どういうふうに考えたらいいかを御研究願いたいと思います。
○田中一君 私遅れて来たので、もうどなたか質疑あつたかと思いますけれども、この第一条の海岸、この海岸というものの定義を一つはつきりさして頂きたいのですが、海岸とは何か、海岸とはどういうものか、それから同時に海岸というものは日本の国土のうちどれだけあつて、どういうものかということも、質、量、これも一つ明らかにして欲しいと思うのです。この法を適用する海岸とは概念的にはわかつておりますけれども、海岸とは何か、法律できめる以上これを説明しておいて頂きたい。
○深水六郎君 延長については今建設省に調べてもらつていますから、それがまとまつてからどのくらいあるということはわかると思います。それから海岸というのは、通念的に言いますと結局海面と陸地の接触面、こういうふうに解釈しております。
○田中一君 私はそんな小学校の生徒に説明するような海岸というものの定義を伺うわけなんですが、これは大事なことなんです。海岸とは何か。ただ海岸も我々の通念で、あるじやないかということだけでは法律を作るときには不親切だと思うのです。海岸の定義を先ず明らかにしてかかつてもらわんと困ると思うのです。てすから今の説明のようなことは、それでいいものならばそのように定義をして頂きたい。海岸というものは海面と、或いは水面と陸とに続く接点を海岸という。これならこれで結構です。これは法制局のほうでもそれが正しいと見るなら、又建設省のほうでもそういう概念で海岸を見ているなら見ているということを明らかにして欲しい。これは河川局次長からも伺いたいと思うのです、海岸とは何かということ。
○説明員(伊藤大三君) 海岸の定義を我々としてもはつきりするかどうかという問題はいろいろ研究いたしてみたわけでございますが、海岸といえばまあ一般に海と岸の接触点、いわゆる海の岸というふうに、その字のように読んで行くということにやつているわけでございます。あえて定義はいたしておりません。
○田中一君 定義をする必要はありませんか。非常に抽象的な、無論ここには湖沼の沿岸を含むのですから、淡水の場合も海岸と言つているのではないかと思うのですが。
○法制局参事(松尾金藏君) 法律を実際に運用いたします場合に、海岸ということをはつきり定義しておかなければ、法律が動かないということになりますれば、法律上止むを得ず多少ぎこちない定義もぎごちないままに定義しなければならないのじやないかと思いますが、まあこの法律で海岸地帯と申しますか、いわゆる普通の海岸の概念を中心といたしまして運用して行く際に、現実に問題になりますのは、恐らく海岸保全地域の指定の際に、一体どれを海岸といつて、どの海岸に沿つてどういうふうに指定の仕方をするかというようなところに当つて、初めて具体的な、法律的な効果を伴う問題にぶつかるのじやないかと思うのであります。そういうことのためには、止むを得ずというよりも必要のために何らかの法律の条文を以て書かなければならないと思うのでありますが、そういう意味ではこの法律の第四条の第六項で、指定の際には海岸の満潮時及び干潮時の水際線から云々というようなふうに書いたつもりでございます。つまり、こういうふうにどうしても法律的な効果を伴うことをはつきりしなければならんというときに、止むを得ずこういうことを書いたわけでありますが、これでもやはり実際になりまするとまだ多少の疑義は免れないのじやないかと思います。まずまず海岸という意味は、普通の概念で運用して行つて、少くともこの法律の運用上は運用できるのじやないかと考えまして、特に定義は出さなかつたのでございます。
○田中一君 我々は海岸という通念的な感じ方は波打際ということよりも、例えば台湾の東側のように千メートルぐらいの断崖絶壁のところに水面との接点がある、こういう場合には海岸とはちよつと呼んでない。やはり平面的な人間が見て水際と陸上との接点、我々が認められるという点が海岸であつて、台湾へ行くとありますが、東海岸は絶壁という、これは海岸と呼ばない、海に続く断崖だ、こういうことを言つています。海岸とは呼んでないように思うのです。だから法の運用上、これならこの辺でいいじやないかということではいけないと思うのです。やはり何か定義というもの、範囲というものを明らかにしなくちやいかんと思う。この法律に触れるものは第四条以下に明らかに書いてありますけれども、これだけではいかんと思う。これは提案者に聞いちやいかんから河川局並びに法制局でこの次まで一つ詳しく定義付けるということを私要求します。
○三浦辰雄君 今何か要求がありましたが、私も海岸の次に括弧で「(政令で定める湖沼の沿岸を含む。以下同じ。)」というこの政令で定めようとする湖沼というのは一体どんなものを考えておられるのか、一つこれをこの次には、政令に出そうと思われます原案で結構ですからそれを一つお示しを願いたいということをお願い申上げます。
○田中一君 この海岸保全の責任、第三条ですがね、地方公共団体だけに保全の、管理の責任があるということになるんですか、これは、若しもそうならば、ほかに何かあるかもわかりませんけれども、これはどういうことですか、一つもう一遍、私おらなかつたもんですから伺いたいと思います。
○深水六郎君 海岸保全という只今の田中君の御質問の第三条の問題でございますが、それは只今指摘されたように、地方公共団体だけにそれは責任を負わせておりますが、これはもとより道路その他も大体同様になつていると私は考えております。
○田中一君 それでは「一定行為の制限」ということは、何かあとにありますか。
○深水六郎君 それは第七条にずつと列記してあります。
○理事(赤木正雄君) 田中さんにちよつと申上げますが、今は取りあえず第一章だけを御審議願うことに御了承願います。
○田中一君 後にあるならあると答弁すれば結構であります。(「進行」と呼ぶ者あり)
○理事(赤木正雄君) なおお諮りいたしますが、先ほど申上げた通り、今日十二時からして第二級国道をお聞きすることになつておりますから、もう余り時間がありませんので、本日はこれを以て取りやめということにして御異議ありませんか。 〔「異議な上」と呼ぶ者あり〕
○理事(赤木正雄君) では本日はこれを以て散会いたします。 午前十一時四十三分散会