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15回国会参議院1953/02/26

建設委員会 第15号

発言数
18
登壇者
5
会派数
3
開催日
1953/02/26

会議録

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) これから委員会を開きます。  海岸保全法案を議題に供します。つきましては、先ず発議者から提案理由の説明をお願いいたします。

深水六郎自由党

○深水六郎君 只今御審議を願います海岸保全法案についてその提案理由を御説明いたします。この法案は、高潮、強風、浸蝕、漂砂又は地盤の沈下に因る災害から海岸及び政令で定める特定の湖沼の沿岸を加護し、以て国土を保全し、公共の利益を図ることを目的としているものであります。海岸保全の重要性につきましては、今更言葉を費す必要もないのでありますが、現状は必ずしも満足すべきものではなく、年々の災害によりまして、国土の利用、保全が著しく阻害され寒心すべき状態にありますので、海岸保全を有効適切に行い得る体制を速かに整えますと共に、現在予算措置によつて行われております海岸保全施設に対する国の助成につきまして。、これに法的根拠を与えて漸次軌道に乗るようにいたしますことが、この際是非とも必要であろうと考えられるものであります。海岸保全に関する立法につきましては、かねてから請願、陳情その他の機会を通じまして皆様十分御承知のように、関係地方住民及び脚災諸団体の要望は極めて熱烈なものがございます。この法案は以上申述べました見地に立ち、各方面の熱望にこたえまして提案したものであります。以下、その大慶について御説明いたします。先ず第一点は、海岸保全の責任の所在と内容を明らかにしたことであります。即ち、市町村又は都道府県がこの法律の定めるところにより、海岸保全区域内の一定行為の制限、海岸保全施設の設置、その規制その他一般的に海岸保全の青に任ずることを明らかにいたしました。  第二点は、海岸保全区域に関する事項であります。この区域の指定は原則として市町村長が行い、利害関係が二以上の市町村に亘る場合又は市町村が海岸保全施設に関する工事を行うことが財政上、技術上困難な場合には都道府県知事がこの区域の指定を行い、区域の管理は当該市町村又は都道府県が行うことになつております。指定の手続といたしましては、市町村又は都道府県の議会の議決を経るほか、都道府県知事が指定をする場合にはあらかじめ関係市町村長の意見を聞くべきものとしております。指定の解除についても同様の措置が必要となつております。海岸保全区域の指定の効果といたしましては、その代表的なものは、行為の制限であります。即ち、海岸管理着たる地方公共団体の維持管理する海岸保全施設又は同区域内の海浜地等の自用、海岸保全施設以外の工作物の設置又は移転、土砂の採取その他海岸保全に影響を及ぼす虞れのある行為で条例で定めたものにつきましては、条例の定めるところにより、海岸管理者の長、即ち市町村長又は都道府県知事の許可が必要であります。更に事後の措置といたしまして、無許可行為に対しまして、又、海岸保全の必要が大であります場合には適法行為に対しましても、一定の監督処分をすることができるごととなつております。これらの処分によりまして損失が生じました場合には、補償の方法が講ぜられております。又、海岸保全区域内における土地等の占用、土砂の採取につきましては、海岸管理者たる地方公共団体が占用料、採取料を徴収することができ、その占用料、採取料は当該地方公共団体に帰属する旨の規定を設けました。    以上のように公益的見地から止むを得二定行為の制限等をいたします半四、海岸保全区域の範囲は、海岸保全一必要な最小限に止めることとし、手刷時及び満潮時の水際線から水面及び印地に向つてそれぞれ五十メートル以内であることを原則といたしております。なお、海岸保全区域の指定にあたりましては、その区域が港湾、漁港、保護水面又は河川の区域と重複いたします場合、その区域内に鉱区、製塩施設があります場合には、関係行政庁と協議することとして円滑な行政の運用を期待しております。  第三点といたしましては、海岸保全施設について築造基準を定めまして、築造に当つては、海岸管理者がする場合には、主務大臣又は都道府県知事に対する計画の報告を必要とし、その他の者がする場合には、基準に適合しているか、公益上支障がないかについて海岸管理者の長の承認を得ることを必要とし、海岸保全上必要がある場合には、海岸管理者の長は事後においても修等の命令をすることができることといたしまいた。このほか、海岸保全施設に関しましては、施設の築造に関する技術上の助言及び勧告、兼用工作物の工事、原因者工事、附帯工事、利害関係が他の地方公共団体に及ぶ工事についての工事施行、維持管理及び質用負担の関係につき必要な事項を定め、又、海岸保全施設に関する工事のための他人の土地への立入及び一時使用、これらの措置及び補修命令による損失の補償、受託工事、海岸保全施設の移管その他に関する規定を設けました。  第四点は、海岸管理者に対する助成一途を開いたことであります。即ち、国有財産たる築造用地の無償貸付、工事費及び補償費に対する補助をすることができることといたしました。なお、海岸保全区域の所管につきましては、第三十一条に規定しておりますが、要約いたしますと、その区域の性格及び従来の経緯によつて建設省又農林省の所管といたしましたのであります。農林省の所管となりますのは、大体においていわゆる干拓堤防を中心とする区域の場合であります。この法律施行の際に海岸全施設に関する工事施行中の区域につきましては、附則第二項及び第三項に経過的措置を規定いたしております。  以上申し述べましたほか、海岸保全区域の台帳、報告徴取、立入検査、訴願及び裁定、海岸保全区域内の土地に対する固定資産税の課税免除等に関し規定を設け、また、河川法、港湾法、漁港法、水産資源保護法等につき、この法律の制定に関連して必要となつた改正を施しました。  以上が本法案の概要でありますが、何卒慎重御審議の上、速かに御可決あらんことをお願いいたします。

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) お諮りいたします。本法案の内容の審議は、後日の委員会に譲りたいと思いますが、如何でしよう。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) では本法案の審議は後日の委員会に譲ります。   —————————————

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) 次にお諮りいたしたい点は、本委員会で首都建設委員会の説明を聞くことを要望していましたが、本日首都建設委員会のほうから見えていますので、その説明を聞くことにいたしますか、或いは後日にいたしますか、お諮りいたします。如何ですか、一応説明を聞いておくということにしないと、又要望される委員のかたがいつ来られるかもわかりませんから、一応説明を聞いておきたい、こう思います。そういうふうに取計らつて御異議ありませんか。

三輪貞治日本社会党(第四控室・左)

○三輪貞治君 異議ないわけですが、その要求をした委員は御出席なんですか。

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) 田中君ですがね。この次の委員会にお越しになるということがはつきりすれば又譲りますが、どうもその点がはつきりしないですから……。

三輪貞治日本社会党(第四控室・左)

○三輪貞治君 今日見えてないのですか。御出席してないのですか。

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) 登院されておりません。

三輪貞治日本社会党(第四控室・左)

○三輪貞治君 我々聞くことにおいては差支えないですが。

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) では一応聞くことにしたらどうでしようか。いろいろ参考資料がありますから、これは田中委員のお手許に配りまして、又質疑がありますればそのときにお願いすると、こういうふうにしたら如何でしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) では一応首都建設委員会の説明を聞くことにいたします。

宮田重文自由党首都建設政務次官

○政府委員(宮田重文君) 本日建設委員会におきまして、我々首都建設委員会の運営につきまして説明の機会を与えられましたことは非常に私ども幸いに考えている次第でありまして、只今から一応私から大略のことを申上げ又詳細につきましては事務局長より申上げたいと存ずるのであります。  首都建設法は御承知のように昭和二十五年に成立いたしたのでありますが、委員会が実際に発足いたしましたのは翌二十六年の三月からと相成つておるのであります。当初は総理府の所属でありましたが、昨年の機構改革によりまして現在では建設省の外局ということに相成つております。爾来委員会は毎月定例或いは臨時的に開催いたしまして、現在におきましては会を重ねること約三十数回に相成つておるわけであります。  首都建設法はもともと目的としましては、東京都に新らしく我が平和国家の首都として十分にその政治、経済、文化の中心としての機能を発揮できるような建設計画をし、そういう目的を十分に達するようなことを規定されておるのでありますが、首都としての東京都の建設は、これは一地方公共団体でありまする東京都のみに任せておくというようなことではなしに、いやしくも今後平和国家の首都として、又今後日本の興隆するあり方の首都といたしましては、世界の首都に比しても遜色のないような立派な首都の建設をせねばならんというような場合には、国もこの建設に対しまして十分な力を入れて行かねばならないことは御承知の通りでありますから、さような趣旨に基いてこの法が制定されたわけでありますが、併しこの委員会といたしましては、法律上与えられ幸した権限というものは、全く企画立案、そういうものを主といたしました面が多いのでありまして、その実施の推進をするために、関係の地方公共団体、又は関係事業者に対して勧告をし、或いは協力援助を与えることでありますけれども、事業の執行については、その事業の内容である事項を主管する行政官庁が執行することとなつておりますので、委員会自体としては皆様のお目にとまるような実施の面が少いように相成つておるかと考えられるのでありますが、併しながら当委員会といたしましては、現在お手許に配付してあります資料のうちにも、「首都建設計画として取上げらるべき問題」という名称の印刷物がありますが、この初めに掲げてあります約二十四項目のものを取上げて、そのうち印しがしてありますのは、計画の決定をし、官報等にも公告をいたしましたものもありまするし、なお現在においてそれぞれ調査促進中のものもあるのであります。機能的な首都の建設は東京都のみの力では到底なし得ることでないということは先ほども申上げたのでありますが、国家の財力或いは権力を借りて初めて可能な面が多いのでありますから、これに対処しまして、専門的な調査に基く総合計画を作成すると共に、総合的見地から種々調整するための独立した国家機関は是非必要でありますから、当委員会はそういう要請に応えて十分その努力をして参ろうと、こういうことで折角努力をいたしておる次第でございます。  で首都建設についての重要問題は、何と申しましても予算的措置をどうするかということが主なる点になつて来るのでありますが、国としては当然首都建設の国家的重要性に鑑みてできるだけこれを支援すべきでありますけれども、都が比較的他の地方公共団体よりも、他の道府県に比較しまして財政収入が多いというような半面の理由もありまして、割合国の恩恵が少いのでありますので、こういう面につきましては、私どもは過般の第三十回の委員会におきましても、首都建設事業に伴う起債に関する問題を取上げまして、首都建設事業に対する資金運用部引受起債を認めること、或いは公募債についてはその統制の枠を大幅に緩和してもらうというような二項目を決定いたしまして、関係方面に対して申入を行なつておるのであります。例えば水道等のいわゆる公営企業に対しましては、その性質上一般起債とは別個に、東京都の信用或いは償還能力というようなものを考えまして、公募債の枠を拡ぐべきであると私どもは強く考えておるわけであります。  委員会が何をなしたか、その計画立案等の状況につきましては、詳細これから局長より御説明を申上げるようにいたしたいと存じますが、どうぞいろいろと皆様がたの、詳細御聴取頂きました上、御高見を拝聴いたしたいと考えておりまするし、我々の委員会も、極めて調査費等も僅少でありますが、この点は遺憾でありますけれども、今後ともこれらの点につきましては、建設面について非常に御理解を持つておられる委員各位の御支援等も頂載いたしながら、これらの面についても今後調査の十分なる活動をいたして所期の目的を達するようにいたしたいと、こういうふうに考えておるわけであります。具体的な問題につきましては、只今から局長より御説明申し上げるごとにいたしますが、我々の委員会におきまする大要を取りあえず申上げた次第であります。

町田保首部建設委員会事務局長

○政府委員(町田保君) 只今政務次官から大体の御説明がありましたが、この委員会においてやつて来ましたこと、それから現にやつておることについて、あらまし御説明を申上げて御理解を得たいと存じます。  首都建設委員会で如何なる問題を取扱うべきかということについては、いろいろ法令上からも、又実際上からも議論があつたのでございますが、お手許に差上げました「首都建設計画として取上げるべき問題」という刷物の中に、二十四項目の項目を羅列いたしておりますが、ともかくもこれだけの問題について逐次調査し計画を立案して行こうと、こういうことで只今までやつて参つたのであります。この第一頁のところに項目と番号の左側にまるをつけておりますが、この二重まるをつけておりますが、この二重まるをつけておりまするのは、現在までに結果が一応出まして、そうして法令に基きまして官報に告示をいたした計画でございまして、ちよつとこの間違つておるのは4と7が二重まるになつておりませんですが、4と7は二重まるにして頂いて、合計二重まるがこの中で十1になるわけであります。これらの事項につきましては、お手許に差上げました首都建設という写真入りの年報を差上げております。これの十八頁以降にあらましその要旨が写真入りで分りよく出ておりますので、これを御覧頂くことにとて、本日は時間の都合で、この説明は省略さして頂きたいと思います。  目下私どもの委員会で一番重要視して研究中の問題は一、2、3で、1の首都の性格規模並びに人口に関する問題、それから2、3は、これは同種の問題でありますが、交通に関する問題、それからずつと最後へ参りまして23に衛星都市整備に関する問題というのがあります。これらの問題は目下調査をし、立案中の問題でございますので、又首都建設計画としても一番この別の中では重要な部分に属すると思いますので、この四つについて差上げました資料についていささか御説明を申上げたいと思います。  第一番に、この首都の人口の問題でございますが、これはあらゆる首都建設計画を立てる場合の基礎になりますので、首都の将来の人口量というものをどのくらいに見て行くか、更に首都を包含するところの首都圏と申しますか、東京都と社会的に経済的に密接な関係のある周辺の方城の部分であります。この部分の人口構成が将来どうなるだろうかということについて一応研究をいたしたのでございます。それがこの差上げました「首都の将来推定人口について」という刷り物でございまして、極くかいつまんで現在までに得ました結論を申上げますならば、二十三区の人口は約八百五十万が適当である、現在は約六百十万ぐらいでございますがへ八百五十万。これはこの刷り物の二頁の上から三分の二、下から三分の一あたりのところにちよつと書いてございますが、八百五十万程度が適当であるというような結論を出しまして、これを目途にして計画を進めておるわけでございます。それからこの二十三区を包含する首都圏の将来人口というものはどうなるかということにつきましては、二十九頁にちよつと表がございますが、これを御説明したいのでありますが、この表の第三表の一番左に年次が一九五〇年から一九七五年までございますが、この一都四県の現在の人口は千五百九万でございますが、これは昭和五十年、一九七五年には二千三百六万九千となる。そうしてその内訳として、首都圏というものを、五都県全部でなく、五都県の一部を除いた、つまり依存関係の薄い部分を除いた関係の深い部分を首都圏としておりますが、その人口は千八百万余りである。従つてその首都圏以外の部分は五百万であるというような数字が出ておりまして、これは人口問題研究所の調査研究に成るものでありまして、これはそのまま我々のほうでもこの数字を頂戴いたしまして、これを目途に考えておるわけでございます。但しこの首都圏と称するものの中で、本当の首都と申しますか、東京都の二十三区の人口は先ほど申上げましたように八百五十万程度が適当であるということにいたしますと、その他の約一千万はそれ以外の、二十三区以外の所に配置されなければならんということになつて来るわけでございます。人口問題研究所の研究によりますと、二十三区の人口は一九七五年には千二百万ぐらいになるという推定でありますが、これは我々都市計画的な面から見て行くと、物理的に千二百万の人口をこの中に入れるということはむずかしいのじやないかというような面からも、約一千万の人口が二十三区以外のところに配列されるわけでありますが、その配列の方法があとで申上げます衛星都市整備の問題と関連をいたして来るわけであります。以上のような観点でこの人口問題について一応の目途を持つておるわけであります。  その次に御説明申上げたいのは交通問題に関する我々の調査研究でございますが、これはお手許に差上げました刷り物の首都における「陸上交通事業の整備促進方策、」「高速道路に関する計画」この二つの刷り物を取りあえず差上げておりますが、この首都に於ける陸上交通事業の整備促進方策というのは昨年の夏一応の結論を得まして、これを関係の各省に、主として運輸省、建設省でありますが、勧告をいたしたのであります。この計画の要旨を極くかいつまんで申上げたいのでありますが、それには便宜この表について御説明したほうがおわかりが早いかと思いますので、十八頁に長い表にいたしまして3と書いてございますが、この表は先ほど人口問題のところで申上げました千八百万の中で、二十三区の八百五十万を差引いた人口が既存の交通機関の沿線別にどういうふうに現在配列されておるか、そうしてこれが将来どういうふうに増加して行くかどいうことの推定をいたした表でございまして、一番左に線別が書いてございますが、一番右のところには昭和五十年の沿線別の人口が出ております。こういつたような人口の配列になるであろうということが推定されるのでございます。  それから一枚置きましてその次の5という表がございますが、この表は沿線別に配列された人口の中で交通機関を利用する人口はどのぐらいになるかということの表でございまして、つまり沿線に住んでおる人口に距離によつて成る率を掛けて、この交通機関を利用すると思われる人口を推定いたした表でございます。  それから二枚おきまして7という二十二頁の表がございます。これは都内外におきまする現存の交通機関の現在の輸送量を調査して、現況を調査してみたわけでございます。一番上に東海道、京浜と書いてございまして、これの左から三行目に一時間最大輸送量六万四千六百六人となつております。それに対して四行目に一時間最大輸送定員というのがございます。これが三万八千人、従つて乗車効率は一七〇%という表が出ておる。つまり定員に対して一七〇%の詰め込みをやつておる。その最もひどいのは上から五行目の常磐線でございますが、これは乗車効率が三三〇となつておる。それからそのすぐ下の山手線も上野御徒町間においては三百三十というような数字が出ております。この数字はこれらの交通機関が如何に混雑をとておるか、早く改善されなければならんということを、又どの線が一番混んでおるかということを端的に現わしておると思う。それからその次の表でございます、第八表でございます。これは今度はこの現況を将来に向つて延して行つた場合にどうなるか、昭和三十年から昭和五十年までの五カ年きざみにおける各線別の一時間最大需要量を出しておるわけです。これだけの交通需要が起つて来るであろうという推定でございまして、例えば一番上の東海道京浜におきましては、昭和五十年におきましては十」万六千人、ラツシユアワーにおいては十一万六千人の輸送力が必要となつて来るということが出たわけでございます。  その次の表、第九表でございますが、これは今度は我々が今計画に考えておるような改良が行われた場合に、どういうことになるかということを示しておるのでありまして、一番上の東海道京浜について例えば申しますと、一時間最大需要量十一万六千人、左から三行目に書いてあります、これに対しまして、三行置きまして、一時間最大輸送容量(効率一五〇%)として九万九千人という数字が出ております。つまり三〇〇%という詰め込みでなく一五〇%、定員の五割増というようなゆつたりした状態にしたら幾ら運べるかというと九万九千人運べる、従つて一万七千人は超過になるということになる、併しこの超過は輸送効率を若干上げればまあまあ何とか運べる数字になる、そういうことを示しておる表であります。  それからその次にあります第十という表、これは今度は観点を変えまして、郊外電車と都内の交通機関との連絡点になつておる主な停車場、駅について見たわけであります。池袋、高田馬場、新宿というような駅についての実情を観察いたしますと、現在交通量というところに池袋では二万七千二百人の交通量がある、それは昭和三十五年には三万八千となつて一万八百人の増、昭和五十年には二万二千八百人の増加ということでありまして、これらの駅が主として将来非常に混雑して来ると思われる厭なんでありますが、これらのすべてはいずれも現在計画されておりまするところの地下鉄道の終端駅に大体該当しておるわけでございまして、この数字はこの表では地下鉄道を早くやらなければいけないということを示唆する表になつておるわけであります。  それから最後の十一という表でございますが、これは都内の交通の電鉄、国鉄だけでなく、一切の交通機関の総合的な計画を現わしておるわけでありまして、昭和二十五年の数字は実数でございまして、交通機関としては国鉄、私鉄、地下鉄、バス、都電、タクシーでございますが、その総交通量は二十一億五千七百万というものを一年間に運んでおる。そうしてこれを比率で分けますと、国鉄が三三%運んでおる、以下数字に書いてあるような割合でこれを運んでおるのでございますが、これが昭和五十年において、総交通量が三十八億ぐらいになるのであろう、そうしてこの三十八億を分担する交通機関別の比率は、そこに書いてございますように、国鉄は約十億運ぶ、従つて二六%というふうに現在よりも率は下つております。地下鉄が現在の五%に対して将来は一六%というふうに増えて行かなければならない、バスも九%が一三%に増える、こういうふうに総合按配することによつて、都内の交通はどうにか賄つて行けるということを示しておる表でございます。  以上が大体数字的に研究し調査したものでございまして、これらのことから結論といたしまして勧告いたした本文が、この刷物の頁の一番下の記というところに書いてあるのでございまして、1は国有鉄道電車線の輸送力増強、こういたしまして、その内容としては山手還状線と京浜東北線を分離すること、それから常磐電車は上野新橋間まで延長する工事があるが、これを早くやつてもらいたい、こうすることによつて国電の輸送力が増強される。  それからは地下鉄道を早くやつてもらいたい、早くやるべきであるということを書いているのでございまして、特に郊外電車と地下鉄との直通運転を可能ならしめるように考えてもらいたいということをその中に書いてあります。それからもう一つ重要なことは、地下鉄道は現在高速度交通営団が一元的に建設し、運営いたしておりますが、その建設については必ずしも一元的でなく、都或いは私鉄会社等が都市計画として決定しておる路線の或る線をやりたいという場合にやらしてもいいのではないか、ただこれができ上つたあとの運営は一元的にやることが乗客にとつて便利である、望ましいというようなことが書いてあるのであります。  3はバスのことを書いているのでありますが、これは次に申上げます高速道路の問題と関連いたしますが、ここに書いてあることは、都心部分は街路交通が錯綜して来たから、これに対して何ら改良しないでバス路線を新設したり殖やしたりすることはどうであろうか、つまり高速道路を建設して、駐車場を設けるというような手を打つて、然るのちにバスの新設を考えられること、都心部分についての考慮が主なものでございます。  4の路面電車は、これは大したことは書いてありません。  5は連帯運輸の拡充、これは、いろいろな交通機関が多元的に経営しておりますが、その乗換を便利にするために、一枚の切符でずつと通しで行けるというような連帯運輸の制度を拡充してもらいたいということが書いてある。  6、7、これはずつと違つた系統の問題でありますが、東京を中心といたします交通は昭和十六年の交通調整に基きまして五つのブロックにわかれて、それぞれ違つたものが責任分担をして、交通機関を経営しておるのでありますが、この交通調整が今なお活きているようないないような、妙な状態にあるのでありまして、この交通調整、地域別調整と通常呼んでおりますが、これについては今後再検討をしてもらいたい。これでいいのか或いは改正する必要があるのか。以上のことを結論として出したのでございます。  それからその次に同じく交通問題でございますが、高速道路に関する計画、これについて御説明申上げます。  この高速道路は現在建設省の道路局において東京・神戸間の弾丸道路計画というものが計画されていることは御承知のことと思いますが、これを受入れて都内に導くという問題が一つと、それから先ほどちよつと触れましたが、都心部における街路交通は極端に行詰つている、これを救済する方法は、高架又は地下のノン・クロス道路を建設する以外にはないという観点から、この計画をいたしたわけであります。これも便宜資料のほうから先に説明をさせて頂きますと、参考資料の四頁に2というのがございます。これは東京都内におきまする大きな街路交叉点について、その地点における交通量を調べてみたのであります。昭和二十六年、七年、八年と三回の調査がございますが、そこに挙げてあるような交通量になつておるわけであります。ところで、この街路交叉点を私のほうで実験的にいろいろ調査いたしました結果は、街路交叉点における一日の交通量が三万程度を超えますというと、ゴー・ストップの一回のゴーで全部の車がはき切れないでいわゆる二段モーシヨンになる、二度待つてやつとその交叉点を通過できるというふうな状態になる。その境目が一車線、二車線の道路において大体三万程度であるというふうなことが調査によつてわかつたのであります。それで三万を超えた数字のところに四角を書いてありますが、昭和二十八年の鍛冶橋のところは三万を超えておるのを四角を書くのを忘れております。これはミス・プリントでありまして、この表にあるように毎年々々この三万を超える交叉点がだんだんに殖えて行つて、昭和三十五年度においては最後の小川町が三万を超えるというふうなことになつております。そういたしますと、ここ数年後には都心の重要交叉点という交叉点はすべて三万の交通量を超過して交通整理が非常に困難となつて来る、二段モーシヨンになつて来るというふうなことになりまして、これを救済するにはどうしてもノン・クロス交叉点を立体交叉にしなきやならない。すべての交叉点を立体に交叉させるということは、結局高架道路又は半地下の道路を設けるということになるわけでありまして、この数字が最も雄弁に高架道路が必要であるということを示唆しておると思うのでございます。それで我々の計画いたしました路線は五つございまして、これが一番初めの頁の下の表にございまして、角筈三丁目から岩本町に至る路線、これが一号線、それから玉川町から永田町二丁目に至る路線、以下五路線を現在計画いたしておるわけでございまして、あとで図面について御説明申上げますが、これらの総延長が九頁を御覧頂きますと載つておるのでございますが、この表の縦に右から五行目のところに工事費計という行がございます。それの一番下のところに二千五百八十八万九千百八十分の四万八千九百八十五という数字がございますが、この分子は延長でございまして、四八九八五が延長でございまして約四十九キロあるわけでございます。そうして工事費が二百五十八億八千九百万円ということで、それに用地費、補償費、事務費等を合計いたしますというと、一番右の総計の欄の一番下に三百六十八億六千三百万円という数字が出ておりますが、まあこの五十キロを全部建設するとすれば、現在の単価で三百六十八億の工事費が要るということでございます。それに対する一応これを賃取り道路と考えまして、乗用車は一キロ十円というような割合で料金を徴収するにとにいたしまして、料金収入が一体どのくらい現在の交通量からあるのであろうかということを計算いたしましたのが十六頁にございます。参考資料のでございますが、昭和二十七年に今仮にこれだけの道路ができておると仮定したならば、年間八億七千九百万円の収入がある、一番左の上に新宿線について……。そして合計は一番右にございますが、全部の路線については計二・十八億八千二百万円の収入があるというような計算が立つのでございます。これが自動車の増加趨勢に比例して増加するものと仮定いたしますと、昭和四十年には四十四億九千六百万円の収入があるというふうな計算が出て来るのでございます。ところでこれだけの路線を全部やるということはなかなか容易でないし、この中で最も緊急だと思われるものだけをやつたらどうだろうかということが十九頁にございまして、十九頁の右の上のところに、一号線は紀国坂から本町三丁目までの六・七キロをやる、二号線は東海道の弾丸道路に接続しておるのでありますが、玉川町から永田町までの丁一キロをやる、三号線は泉岳寺のところから皇居前の祝田町まで四・八キロ、合計二四・六キロをやるといたした場合には、その場合の工事事業費はその下の枠の一番右にございますように、百六十三億二千二百五十万円かかるということでございます。その場合の料金収入はその次の頁の4の交通料金収入見積という枠にございまして、昭和二十七年の交通量から推定すれば九億五千九百万円、昭和四十年には十四億九千七百万円というような数字が出て参るのでございます。こういうような一応の計算も立つので、都心における街路交通を救済する方法はこれ以外にない。それから東海道の弾丸道路を受入れるためにも都内に高速道路が必要である。そしてこれらを有料道路ということにして、無理のない程度の料金を取りまして、少くとも投資の一割二、三分に相当する収入が考えられるというふうなことが予想せられるのでありまして、この計画については遠からずこの委員会において一応のマスター・プランとして決定をして頂きたいと思つております。そしてこれの具体的調査、つまり測量その他の調査、及び実施につきましては、現在までのところ東海道の弾丸道路を受入れる玉川線については、これは調査も実施も将来国において考えて頂く、それからその他の路線については一応東京都において測量調査等を取りあえず二十八年度において行う、実施の問題は今はつきりいたしません。大体そういうような状態であります。  次にお手許に差上げました資料の中に「中央官衙地区整備に関する計画」というのがございます。これは今まで決定いたしました計画の中でやや一応……御覧に供したほうがいいと思いましたので特に持つて参つたのでありますが、議事堂を中心といたしまするこの附近の区域、それから代官町附近、それから大平町附近、この三カ所に将来中央官庁をそれぞれ集中させる、その集中させる場合に立法府は立法府で集め、行政府は行政府、司法部は司法部で集めることがあらゆる行政において便利ではなかろうかというような観点から考えられたのでありまして、その将来の方針といたしましては、今言つたように立法、司法、行政の各機関ごとに集中するということが一つ。それから庁舎はすべて永久的構造とし、それから合同庁舎というようなことを原則にしたらどうであろうかというようなことで立案をいたしまして、建設省に対して一応の申入をいたしておるわけであります。この計画につきましては、建設省の営繕審議会のほうにおきまして、この案を基礎にして早いろいろ審議をされておるようであります。その基礎案になつておるものでございます。  それから最後に二十三項の衛星都市に関する調査、これはお手許に差上げました「東京を中・心とする衛星都市の性格との成立条件に関する調査」いう刷り物と、それからいま一つは二十八年度の「衛星都市に関する調査に必要な経費」、これが参考資料でございます。これはこういう考え方に基いておるのでございます。先ほど一番最初に人口の問題のところで触れましたように、府県の将来人口は千八百万、二十三区の人口は八百五十万程度が適当であるということでございますと、その他の部分をどこべ配列するかという一つの方法といたしまして、衛星都市を強化育成して、この衛生都市にそれらの人口を吸収させるような方策をとるべきであるという観点からこの調査を始めたわけでございます。かような考え方につきましては、御承知と思いますが、ロンドンにおきましては、すでに古くから衛星都市による人口の過度集中の緩和という方策がとられておりまして、一九四七年にはニュー・タウン・アクトができまして、全額国の支出においてロンドン周辺に都心から三十マイル以上離れた所にニュータウンが建設されつつあるようであります。東京の場合におきましても、毎年四十万増という人口は異常な現象でありまして、どうしても衛星都市という問題によつてこの問題の解決の方向に進まなければならんじやないかと思われる次第であります。それで二十七年度におきましては約百万円の調査費を頂きまして、東京周辺の二十の都市をサンプルとして選びまして、その二十都市について実態調査を行なつたのでございます。その調査要綱は説明は省略いたしますが、衛星都市実態調査要綱並びに要旨、この刷物に要綱が書いてございますが、こういう要綱につきまして調査をいたしました、その調査が昨年の秋まとまりまして、そうしてその調査から結論を引出し、将来に如何なる政策をとることが最も適当であるかというその結論を引出すべく只今分析をいたしておるのでありますが、その中間的な報告に該当するのがこの東京を中心とする衛星都市の性格とその成立条件に関する調査というこの刷り物でございます。これについて極く簡単に御説明申上げますならば、選びました二十都市は第一頁に名前が挙げてございます。そして最初我々が衛星都市が将来育成されて行くためには生活条件と申しますか、我々が暮して行くための条件が非常によくなければいかん、そのためには物価が安いとか、或いは地価が安いとか、空気がいいとか、何かそういつたような条件が非常に大きなフアクターではなかろうか、それからいま一つは工場がそういう所に立地して行かなければ発展しない、そのためには工場立地条件がよくなければいけない。こういう二つが恐らく結論として出るのじやなかろうかというような予想を以て、いろいろ調査要綱も作り、調査もしてみたのでございますが、多少予想と違つた結果が出たのでございまして、その結論を極めてかい摘んで書いたのが五頁のところに3、結論というのがございます。これがまあ極く簡単に煎じ詰めた結論でございまして、その結論のイ、というところに「工業を誘致すれば都市の人口量は増大する」、これは逆に言えば、大きい都市にしようとするならば工業を誘致しなければ駄目である、工業なくしては大きな都市にはならない。近隣の農村を背景として物資を供給するといつたような程度では大きくならないということがイでございます。それから口は「通勤都市的性格を持たせなければ人口増加率は増大しない。」、これは衛星都市というものは通常通勤ということを否定しまして、むしろ独立的な性格を持つたものがいいということが通説になつておるのでありますが、東京の場合におきましては、それらの衛星都市が非参常に活気を帯びて生成発展して行くためには、どうしても中心都市への通勤ということを重要視しなければいけないということがはつきり出て来たのであります。それからハといたしまして、この衛星都市に工業を誘致するためには都市施設にが非常に大きく作用しているということがその左の頁にずつと書いてあるのでありますが、それから引出した結論で、ございまして、相当な規模にならないというと、そういつた施設のために財政投資をすることができないという、従つて今後衛星都市を育成して行くためには  「母都市との距離を考慮して適地を選釈し都市施設を整備して工業を誘致すると共に、住宅の建設並びに通勤のための交通施設の整備を行なう等特別の措置を講ずることが必要である」、つまり都市施設の整備と、それから通勤ということを考慮して交通機関の整備、それから住宅の建設、こういつたことがこの衛生都市を発展させる原動力になるということでありまして、今後衛生都市対策としてはこういつた面に国の政策を集中して行くように仕向けて行くことが必要だ、こういうことがわかつたのてございます。  それから最後に、昭和二十八年度において調査しようと思つている予算に関する資料でございますが、二十八年度におきましてもこの衛生都市関係の調査を続けて、本年度はもつとコンクリートな結論を出して行きたいと思つているのでございますが、この資料の第一頁にございますように、本年度は調査費は百二十九万六千円でございまして、調査内容は一、衛星都市の通勤実態調査に必要な経費、それから二、衛生都市開発適地調査に必要な経費、この二つをいたすことにしております。本年度の調査によつて成立の条件等がわかつたのでございますが、二十八年度におきましては、交通通勤の実態を今少しはつきりつかむ、それから適地・調査をやつて行きたい。こういつたところがこういう工業の立地に適するといつたような結論を出して行きたい、かように考えておるわけでございます。   以上で終ります。

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) 何か御質問はありませんか。

三輪貞治日本社会党(第四控室・左)

○三輪貞治君 この首都建設委員会についての調査はこの説明を求められている委員も欠席でありますから、他日田中委員の出席を待つてそのとき一括して行なつたら如何かと思います。

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) お諮りいたします。本日はこの参考書類をもらつたばかりでありますから、これをよく検討して、後日質問をいたすことにいたしたいと思います。御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○理事(赤木正雄君) じやこれに関する問題は本日はこれでとどめておきます。  本日の委員会はこれを以て閉会といたします。    午後三時九分散会

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