建設委員会 第13号
- 発言数
- 79 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1953/02/19
会議録
○委員長(下條恭兵君) それでは只今から建設委員会を開会いたします。 先ず最初に住宅局関係の予算の説明を住宅局長にお願いします。
○政府委員(師岡健四郎君) 二十八年度の住宅局関係予算の説明をいたします。 先ず住宅局の一般行政に必要な経費でございまするが、六百八十万八千円を計上いたしております。この内容は住宅局の一般行政に必要な経費、住宅対策審議会に必要な経費、それから住宅金融公庫法の施行に必要な経費、住宅経済に関する動態調査に必要な経費ということになつております。それから行政分の中で建物統計調査に必要な経費千百五十二が六千円を計上いたしております。
○田中一君 ちよつと待つて下さい。どの資料ですか。
○政府委員(師岡健四郎君) 内訳を説明しておるわけですが、最初が八百四十九ページですが、その中に建設本省一般行政に必要な経費、この中に住宅局関係の経費が只今申上げましたように計上されておるわけであります。
○田中一君 これと違う資料がないとわからんなあ、出してもらわなければ。
○政府委員(師岡健四郎君) それではちよつと恐縮でございますが、官房のほうでお配りいたします。 只今実はお配りしましたものも大体すでに配布されておるものの抜き書きに過ぎませんので、只今私が御説明したものはここに実は掲げておりません。御必要があればあとですみましてお配りいたしてもよろしうございます。
○三浦辰雄君 この内訳というのは皆さんも私もそうなんですが、前から知りたいという問題ですから内訳を、資料を頂くことにして、今日はこれで進んで頂くよりほかないのじやないかと思います。
○委員長(下條恭兵君) それでは説明を続けて下さい。
○政府委員(師岡健四郎君) その次が八百五十一ページにございまする建物統計調査に必要な経費でございます。一千百五十二万六千円を計上いたしております。それから建築士法並びに建築基準法の施行に必要な経費といたしまして三百四十二万七千円を計上いたしております。次に北海道耐寒住宅建設促進に必要な経費といたしまして三百万円を計上いたしております。次に八百五十三ページでありますが、防火建築帯造成に必要な経費としまして二億二千万円を計上いたしております。これは御承知のように昨年度からこの事業を開始しておるわけでございますが、二十七年度におきましては、総延長五キロメートルに亘りまして二億の予算を以てすでに仕事が始つておるわけでございますが、二十八年度におきましてはこの一億二千万円の予算を以ちまして総延長六・一キロメートル、幅員は十一メートルでございますから、約三万八千九百四十坪の耐火建築物に対しまして補助をいたすことになるわけでございます。次に八百五十八ページ住宅施設費でございまするが、公営住宅建設に必要な経費といたしまして百一優七千六百四十二万円を計上いたしております。二十七年度の予算額は四十七億六百六十六万円でございますから、約一二〇%ほど増額計上されておるわけでございます。これは御承知の通り公営住宅三カ年計画の二十八年度は第二年度に当るわけでありまするので、この計画のできるだけ実現達成を図りたいというために大幅に予算を計上いたし、戸数におきましては二十七年度の二万五千戸に対しまして五万戸と相成つておるわけでございます。只今申上げました百一億の予算は、これは内地分でありまして、このほかに北海道分といたしまして八億一千二百九十二万円の予算が、これは総理府所管として計上されてございます。北海道開発庁関係として載せております。総理府所管の二百八ページでおわかりになります。内地関係は只今申上げましたように百一億七千六百四十二万円、北海道関係が八億一千二百九十二万円でありまして、合計いたしまして百九億八千九百三十四万円、前年度に比しまして五十九億九千五百九十一万円の増加と相成つております。これによりまして建設されます戸数は、内地におきましては第一種公営住宅が木造が二万三千三百三十戸、それから簡易耐火構造のものが百七十、特殊耐火構造のものが六千二百五十戸、耐火構造が七千九百八十戸であります。それから第二種公営住宅が木造で九千二百五十戸であります。内地合計は四万六千九百八十戸と相成つております。北海道におきましては第一種公営住宅が簡易耐火構造が一千五百、特殊耐火構造が四百二十、耐火構造は三百五十戸であります。第二種の簡易耐火構造が七百五十戸でありまして合計しまして三千二十戸の予定と相成つております。次に住宅施設災害復旧事業費でございまするが、一億九千二百八十三万二千円を計上いたしております。これは二十六年度と二十七年度に発生しました台風、火災等によりまする住宅施設の災害復旧に対しまして、公営住宅法に基きまして三分の二を補助いたして実施させまする事業でございます。これによりまして一千二百八十七戸建設される予定でございます。 次に建設省の直接の予算ではございませんが、住宅政策の一環といたしましてすでに実施しております住宅金融公庫関係の予算について御説明申上げておきます。昭和二十八年度におきましては、住宅金融公庫におきましては、政府出資六十億、資金運用部から百二十億を借受けまして、百八十億、そのほかに回収金等が約三十億ほどございますので、二百二億の原資を以ちましてこの公庫の貸付の業務を行う予定になつております。これによりまして一般個人、それから住宅組合、並びに賃貸アパート等に対する貸付が約百六十億、それによりまして四万五千戸の戸数が建設される予定でございます。貸付が行われる予定でございます。そのほかに産業労務者住宅に対する貸付分として二十億を予定しておるわけでございます。この二十億によりまして、六千五百戸ほど建設される予定になつております。 以上大綱でございますが、一応住宅局関係のことについて御説明申上げました。
○委員長(下條恭兵君) ちよつと速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(下條恭兵君) 速記を始めて。それでは前回御説明になりました計画局関係についての質疑をお願いします。
○田中一君 この二十八年度予算を御説明願つたあとに、総括的に現在の都市計画は、約三十年前の計画をそのまま実施しておるというように、局長並びに前佐藤建設大臣は言つておりましたが、その後二十七年度の補正予算のときの質問に関連しまして、修正といいますか、この計画の是正について一応考慮しておるというような、内々の話が局長からありました。事実そのようなことがあつたかどうか、又ある意向があるかどうか、その点省内の取きめを先ず御説明願いたいと思います。
○政府委員(渋江操一君) 実は前国会当時から田中委員からやはり同様の御質問を受けまして、これに対する考え方をいろいろ建設省内において検討しておりましたわけでございますが、差当り結論としてどういう計画、殊に今後増大する交通量、都市内交通量、或いは都市の不燃化、そういつたようなことに関連いたしまして、都市計画の新らしく進むべき途をどういう方向に立てるかということにつきまして、直ちにここで結論的なものを申上げる、実は段階にはなつておらないのでございます。お話のごとく従来の都市計画、殊に関東震災直後の非常に都市計画が活溌に行われたそのときの計画を、そのまま踏襲しておるというような部面もございます。これにつきましては相当この新らしい情勢に対応しまして、再検討を要すべき問題も勿論ございますが、そこで私どもといたしましては、都市計画の根本的な計画の立て直しをやる意味合におきまして、各都市の実態をむしろこの際把握して行かなければ、やはり合理的な都市計画は生れないという観点に立ちまして現在大体代表的な都市と思われる大都市或いは中都市或いは観光都市、更には住宅的な田園都市、そういつたようなもの、或いは大都市を中心にいたします衛星都市等の関係、こういつたようなことにつきまして、いろいろ調査をいたしております。で、この点は予算面といたしてましては、調査費の形で現在はだしておるわけでございますが、都市計画の調査に必要な経費、これは今年度新らしくつけたわけではございません。計上されたわけではございませんで、従来、たしか昨年度あたりから実行に移つていると思いますが、それを引続き実施することにいたしております。それから衛星都市関係につきましては、首都建設委員会を中心としてその調査に当つて、これは首都建設委員会の経費として計上いたしておるわけでございます。大体さようなことで、現在は基礎調査のほうに重点を置いて、その上に立つて新しい都市計画の方向を考え出して行こう、こういう考え方で進んでおるわけでございます。都市計画の立て方と関連いたしまして、事業化の問題につきましては、今差当り戦災都市の早期終熄ということと、戦災都市になお残つております残事業的な仕事の実施、これもできるだけ早く終熄の方向に持つて行きたい、かようなことで努力いたしおります。
○田中一君 今局長の御説明を伺いましてわかりましたが、曾つて局長が答弁された、現在では三十年前の都市計画をそのまま踏襲するつもりである、と言つた言明は、この二十八年度において初めて是正すべきものは是正する、修正すべきものは修正するという御意向を表明されたものと解釈してよろしうございますか。又政府も無論基礎的な調査が大事でございますから、それに着手いたしますが、その点について実施に移すための調査を進めている、こういうように解釈してよろしうございますか。
○政府委員(渋江操一君) 既存の都市計画で、すでに事業化の一歩に入つているという都市計画の取扱い方をいたしている都市もございます。それから事業化をする前提として、今計画を差当りは立てているけれども、併し再検討すべき余地のある都市もございます。先ほど申上げました戦災都市その他についての計画は、現在事業化をもうすでに着手している。こういう各都市の情勢でございますから、これを今直ちに毎検討という形で持出すことは如何かと考えております。むしろ今後に事業化をされるべき都市計画については御趣旨のような点を十分考えて行きたい、かような考え方であります。
○田中一君 二十八年度の予算面には、今の御説明のような戦災都市の分がどれで、そうでないものがどれで、どれが補助で、どれが直接だということを表によつて御説明を願います。
○政府委員(渋江操一君) 先ず前段に申上げました各都市別の都市計画事業に必要な経費という項目でございますが、これは八百五十七ページに四十七億三千万円ほど二十八年度の予算額としては計上いたしてございます。それから首都建設関係につきましては八百六十一ページの十四に衛星都市開発適地調査地方公共団体委託費八十万七千円、これだけの額を計上いたしているのでございます。
○田中一君 衛星都市開発適地調査地方公共団体委託費というのは、これは補助費でございますか。
○政府委員(渋江操一君) この衛星都市の調査自体は、むしろこの関係している都道府県等に対してそれぞれ調査を委託する、こういうことでそれと取纏めて首都建設委員会が……、こういう考え方で計上いたしたものでございます。
○田中一君 これは東京都だけですね。
○政府委員(渋江操一君) 必ずしもそうではございません。東京それから近県にあたります千葉、埼玉、神奈川、これらを含めて委託調査をする。
○三浦辰雄君 関連して、今の調査委託費、これはいわゆる首都建設に関しての新衛星都市で、いわゆる調査委託の内容は、大体どういうものなんですか。調査事項と言いますか、その委託……。
○政府委員(渋江操一君) 現在詳しい賃料を持つておりませんが……。
○三浦辰雄君 大体の項目ですね、主要な。
○政府委員(渋江操一君) あとで今日でもお調べしまして、お答えすることにしたいと思います。資料がございますから、後ほどお届けいたします。
○田中一君 この五百七十二万一千円の都市計画策定基礎調査に必要な経費、これは成るほど防災、保健、衛生、交通、産業等の見地から調査するということになつておりますが、これは今の大都市又は中都市、小都市むき出しで基礎調査したということのようですが、五百七十二万一千円の内訳をお出し願いたいのですが、どういう方面にどう使うか。大体案をお持ちだと思いますから。そしてこれに関連する質問として横浜の戦災都市の整備、これに対してはこの五百七十二万一千円の中に含まれて計画を立てておりますか。
○政府委員(渋江操一君) 前段のこの調査の方法或いは調査すべき要領、これにつきましては後刻資料としてお届けすることにいたしたいと思います。それから後段の横浜の計画でございますが、横浜の計画はこれはこの前も田中委員から御質疑がありまして問題になつた点でございますが、つまり現在横浜で実施しております都市計画事業は一つは戦災都市としてのいわゆる復興事業、それからもう一つは一昨年の講和成立に伴います接収解除、それによります解除地の都市計画事業、この二つに分かれておるのでありますが、戦災復興事業についてはこれはほかの都市と同様の観点に立つて実施をいたしております。で、ただ問題になりますのは、然らばこの戦災復興都市計画事業のうちで、この関東震災直後に手を着けた計画をすでに実行した、都市計画をすでに完了した部分についての取扱いはどうかと、これは実は国の財政力その他から勘案いたしまして、一応方針といたしまして、戦災復興事業については、関東震災当時直後に行われた復興事業の手直しは差当りはしないと、こういう前提に立つていたしておるわけでございます。そういう関係において計画そのものがやや現在の状況において立遅れた感があるのじやないかという御意見は御尤もでございます。これは今後の、先ほど申上げました再検討といいますか、都市計画事業の新らしい型の更に検討をすべき問題だというふうに考えておるのでございます。もう一つの事業でございます接収解除地の整備事業でございますが、都市整備事業でございますが、これは形式的には解除地の整備事業となつておりますけれども、実体はやはり戦災復興事業の一環なんでございまして、たまたま接収地であつたために手を着けかねておつたということが、解除という事情の変化に伴いまして、自動的に戦災復興事業を実施する、こういう形になつております。従つてその計画の立て方の基本は戦災復興事業の考え方と同様な考え方に立つております、ということでございます。
○田中一君 先般の委員会で戦災復興事業は既定の五カ年計画で、来年度において、二十九年度において完成するというような御趣旨の説明がございましたが、残つたものに対してはどういう考え方を持つておりますか。
○政府委員(渋江操一君) 只今の御質問は実は私どもとして非常にまあ弱つておる問題の一つなんでございます。御承知の通り戦災都市の復興事業が二十五年度から五カ年計画ということで二十九年に終る。こういう建前で現在実施いたしております。その総体の事業費約二百七十億、これを五カ年に分割いたしまして、実行して、二十九年で終るという政府の方針の下に実施しつつあるわけであります。そこでこの経過を申上げますと、この二百七十億の線に取入れられた事業の対象となつております地域は、これはもうすでに御承知と思いますけれども、八千五百万坪を対象とするということになつておりまして、当初各都市が希望しておりました一億坪の区域から見ますと、約一割五分の縮減を見たわけでございます。そこで問題は二十九年度で仮りに二百七十億の事業量を消化するといたしましても、なお各都市の希望から申しますれば、この対象区域外に残された地域の都市計画事業をどうするかという問題が残つておると思います。これが差当り二十九年度で完了する都市については勿論でありますが、二十九年度を待たずして、差当り完了する都市に対する対策として焦眉の問題になつて参つております。そこでそれに対する手当として、現在考えつつあることは、一応これの区域外に、一応八千五百万坪という再検討の結果として残された地域に対する対策で、本年度内において立てなければいけない、こういう考え方といたしまして、本予算におきましては、それの委員会を或る程度構成いたしまして対策を立てて行こう、こういう考え方になつております。現在の国の財政状況、その他から勘案いたしまして、そういう残る業的なものを全部国として取込むという考え方にしますと、なお四百億円に達する事業費が残るであろう、こういう推定が今なされておるのでありまして、すでに五カ年間で二百七十億の事業量をやる、ここにおいてなお四百億の事業量をやつて行かなければ、それに対応して国としての負担も相当して行かなければならん、こういう考え方に相成つて参りますと、これは財政上かなり苦しい問題になる。そこでこの残事業と一概に言われておられるもののうちに、戦災復興事業としてすでに完了いたしました計画との関連において、是非その都市計画事業の挙げた効果というものを一〇〇%に挙げるために必要なる、差当り緊急性を持つておるものに搾つて行くという考え方もございますし、又それ以外にも若干のそこにウエイトをつけて、四百億の中を搾るという考え方も出て参ります。そういつたようなことを本年度の、二十八年度内におきまして、是非対策を立てて、明年二十九年度においては是非それに対する対策と併せて、戦災都市の終熄という問題を併せて考えて、この都市計画事業についての差当りの対策を考えて行きたい、かように考えております。
○田中一君 御説明は二十九年度で完了しないものは、二十八年度中にどことどこと、どこがどうなるかということを検討して、場合によれば二十九年度以降においても、その完成を期したい、こういうような解釈でよろしゆうございますか。
○政府委員(渋江操一君) 大体さような考え方でございます。
○田中一君 私はこのうち接収解除地整備という項目は、今説明によりますと、戦災復興事業費の中に入つているのだという御説明です。従つて、横浜、神戸等は到底二十九年度には完了する見込がありません。現に先般も横浜に行つて調べて参りますと、あそこに防火地帯が設定されるということになりまして、いろいろ土地のブローカーや何か入りまして、何もわからない住民の私有地を買つたり売つたりしております。こういうことになりますと、到底二十九年度には完成しないだろうと思うのです。で、そういう際、何か別な手を、横浜市民のために政府が手を打つてやる。そうして所期の目的を達するというようなことはできないものでしようか。というのは、御承知の、株価が上つている変則な経済状態、同時にそれに引続いて来るものは土地高です。土地がもう非常に高くなつております。高くなつているのは何かと申しますと、政府のいろいろな諸々の計画と並行しまして、やはりそうした投機的な商売を営む方々が、投機的にそれを扱つている、操作しているというのが実情のように考えるのです。従つて国がもう少し積極的な手を打たない限り、到底二十九年度あたりでは完成することは見込がないという工合に私なんか推察しておるのです。そういう際に、何か抜本的な、その計画遂行のための国として打つ手を打つ考え方はないか、伺いたいと思います。
○政府委員(渋江操一君) お話の二十九年度終熄を原則としておりますけれども、大都市、殊に六大都市関係においては、これは正直なところ相当ずれるであろうという見通しを考えております。そこで今お話のような、都市計画事業に非常に関連を持つて来る都市内の土地の、何と申しますか、補償なり、そういつたような点が非常にまあ都市計画事業としては苦心をいたしておるところであります。建物の移転とか、或いはそれに区画整理、街路に必要な土地の確保のための補償の措置とか、そういつたようなことが非常に厄介になつて来ておるのでありますが、それに対しまして実際の地価は、当初に予算を積算した当時と非常な開きになつておる。まあそういうことのために、事業が計画としては実行されるがごとくにして、実際問題としては非常なずれがあり、従つてそれがやはり実施を遅らしている、まあこういつたようなことになります。正直なところ、まだ具体的に川中さんがお考えになつておられるというような、私にも十分な名案が実は持ち合わしておりません。何とかこれは考えて行かなければならない。先ず差当りもこれは横浜に私は適用になるかどうかわかりませんけれども、今までの事業の消化の仕方において、やはり非常な齟齬があつたと申しますか、補償その他の問題をやはりあとにずらしまして、これが厄介な問題でございまして、あとにずれてこま切れ的にいわゆる区画街路の整備をするとか、そういうことをやつておるのでございますが、実は私の考えでは、やはりそういう一等困難であるという補償問題のほうを、都市計画路線に対してはこま切れにしないで、先ずこれを最初にとりかかる。次にその事業化の方法をとる。つまり補償費、それから街路の整備費、そういつたようなものを、実施の上においては、むしろそういうふうな段取の仕方を以てやつたならば、もつと早く解決がつくのじやないかというふうにも考えて、予算の実行上はそういうことをいろいろ考えて行きたいというふうに思つております。
○三浦辰雄君 国土総合開発の問題ですけれども、この予算、二十八年度の予算を見ますと、国土総合開発調査費としては八十六万ばかり減つているのですね。ところがその中で、特定地域のほうの補助金ですけれども、こいつはまあ二百万円ばかり殖えたというのですね。結局この国土総合開発についての考え方というものは、国土総合開発法ですか、あれに基くような考え方でなくて、あれではもう大変なので、結局特定地域のポイント、ポイントといいますか、そういうものを或る程度総合開発の線で固めて行つて、そうして全体なら全体のいわゆる国土総合開発というものをやつて行つたほうが早道であるから、こういうふうな形になつたというふうにも思われるのですが、その点如何なんでしようか。つまり国土総合開発全体を取組んで行くのでなしに、それも捨てるのじやないのでしよう。経費があるから捨てるのじやないのでしようが、特定地域のほうですね、あつちのほうにむしろ重点を移してそうしてそれらを固めつつ全体の問題について考えた、だから全体としては従であり、特定地域のほうを主として行くのだという意味があるのでしようか、この点ちよつとお尋ねいたします。
○政府委員(渋江操一君) 大体今御質問になりましたような趣意に相成つておるのでございます。で国土総合開発法の上では国土計画というものを先ず前提に考え、それの作定を待つて、それの部分である各地域計画をそれぞれ立つて行くということを謳つてあります。実際実行問題としては、日本の国内全般に関する総合計画を実は立てることに相当の困難を感じておる、これは国万般の政策が結局国土計画の中に全部盛られて来る、こういつたようなことにもなつて参りますし、それからもう一つ厄介な問題は、これは国土計画の上でこれは日本の特殊事情に関連いたしますが、やはり貿易との関係との睨み合わせというものが十分立ち得ないために、かなりそこに困難がある。こういうことで、それらのいろいろの制約された条件の上から割出して参りますと、やはりこの特定地という地域計画を母体にして、それを集積したものから割り出して、国全体の総合開発計画の線に持つて行く、こういう形を取らざるを得ない、こういうことでありまして、そこで先ずこの特定地域計画を重点に置くという考え方になつて、現在その計画を実は推進しつつあることでございます。そのために調査費等につきましても、特定地域重点主義という考え方をとつておるわけでございます。
○三浦辰雄君 この特定地域の問題は、前に曾つては十九箇所とかそういうものがありましたが、今はいわゆる指定してこれだと、こういうように決つておるのですか。
○政府委員(渋江操一君) 十九地域に差当り限定をいたしております。限定をいたしておりますが、これは別に絶対的にそれ以上殖やしてはいかんという趣旨のものでは勿論ございません。そのほかに調査地域が八つあつたと思いますが、十九地域と八調査地域というものを母体にいたしておりますが、これはまあ地域の要望は、十九地域を限定する際にも、かなりの要望がございました。全国的に五十一地域でございましたか、要望が出て参りましたのを十九地域に限定いたしたのでございます。そういう限定した地域は、やはり国の財政その他の関係からいたしましても、そう大幅に間口を拡げてみても、そういうところまでこなせないということであつては困るという考え方の下に立ちまして、地域をしぼつたわけでございます。必ずしもそれに追加を許さんということでは私はないと思います。
○三浦辰雄君 今のお話で大体気持はわかるのですが、私はこの国土総合開発、全体の国土総合開発については、今お話のように、いわゆる万般の、或る一つの筋というものが出て、それがからみ合つたと申しますか、相互関連においてやつて行かなければならんから、なかなか手がつかない。従つていわゆるポイント、ポイントの特定地域からそれを固めて行くことによつて総合修正をし、調整をするという考え方については、私は異議がないのです。従つて今のこの十九の特定地域、或いは八つの調査地域といいますか、そういうものも、今お話のように、実際問題としても、相当にそれが関連性が深いものであり、或いは単独であつても、総合的にやつぱりこれは考えたほうがいいのだというような地域については、やつぱり拾い上げて行つて、そうしてむしろ点数を殖やして行く、ポイントを殖やして行くことがやはり全体の国土総合開発の完成と申しますか、して行く上にいいのじやないか、まあ私はこう考えておるのです。ですから、今の十九或いは八つというものにとらわれないという態度を或る程度お持ちになりたいということを御希望申上げておきます。
○田中一君 この八百五十ページの地方青年の技能教育及び就労対策に必要な経費千三百万、これは曾つて、去年でしたか、秋頃でしたか、建設省が新聞発表したあの勤労青年というか、農村青年というか、なんかそういうようなものの経費ですか。
○政府委員(渋江操一君) これは産業開発青年隊ということで、新聞等にも大分喧伝されておつたそれと大体同趣旨のものでございます。
○田中一君 これは政府が立案して、立つたものか、或いはそうした曾つての青年団あたりの幹部諸公が立案し、建設省へ売り込んで、それを政府が取上げて閣議決定したものか。これは今までこうした農林省にもあり、建設省にもあるところの農村青年隊、建設青年隊、これがどういう経緯で以て政府でやられたか、あなたおわかりでしたら一つ詳細に御報告願いたいと思います。
○政府委員(渋江操一君) 実はこの経緯は私も果して御期待に副うほど十分詳細に記憶しておるかと申しますと、そうも行かんと思いますが、お話のように、現在、曾つての日本青年団というのは、今は日本青年協議会、青協と普通言われておりますが、そういう組織に、何と言いますか、組織替えされてこれがまあ青年活動の一つの団体活動の母体になつておるように聞いておるのでありますが、その日本青年協議会等からこの話も出て参りました。それは現在宮崎、或いは山形、或いは福島、そういつたようなそれぞれ地方におきましてこの産業開発青年隊という名称の下に、いわゆる国の、国土の総合開発事業に青年の労力を或る程度挺供し、又それを機会に技術修得を受けるいわゆる青年の郷土愛と勤労とそれから技術修得、これを結びつけた形における仕事のやり方をやつて行くのである、こういうことで、今の青年協議会の地方支部、それから県、こういつたようなものが協約いたしまして、実行しつつあつたようでございます。これを全国的な一つの運動として実は取上げてもらつて、国がこれに対する或る程度の助成をしてもらいたい。こういう形で実はやつております。一方農林省に対しましては、農村の二、三男対策という問題を取上げまして、これをいわゆる開拓農民として指導を助成をして行くという方針の下に取上げてもらいたいということで話が出て参つたようでございます。それで農林省関係のものにおきましては、そういつたような意味合を以ちまして、たしかこの前の二十七年度の補正丁算においてこの問題が取上げられまして予算化されたわけでございますが、同様の意味を以ちまして、これを建設省のいわゆる開発事業、建設工事の上に導入して行くという方法において、この産業開発青年隊の活動を大いに国が取上げるという形をとつて参る、こういうことであります。一方国といたしましても、御承知のようなアメリカで行われたところの、俗にCCCと言つておりますが、シビリアン・コンザーベイシヨン・コーズという制度、これはニユーデイール時代に考えられたものでございますが、この制度を検討いたしまして、産業開発青年隊の活動はむしろそういうアメリカで取上げられたようなシビリアン・コンザーベイシヨン・コース式の方法をとることもどうかというような検討を加えましてそれらを基礎にいたしましてこの予算化を一応図つたわけでございます。 概略申上げますと、今申上げましたように、青年協議会の現在の活動されておる連中等を中心としての考え方があり、政府側においては今申上げましたようなアメリカの国土保全隊、この国土保全隊を一応想定したところの考え方が出ておる、それらが合わさつて、こういつたような予算の形になつておる、こういうことが言えると思います。
○田中一君 現在それではこの建設青年隊は各現場で使つておりますか、使つておりませんか。組織として使つておりますか、おりませんか。
○政府委員(渋江操一君) 建設省の所管しておる関係においてはまだ使つておらないと思つております。
○田中一君 日本の機構の上において、官庁機構の上において教育の面は、技術であろうと学術であろうと、文部省は干渉しておると思うが、それから失業対策的な面でこれは労働省でやつておるが、これは何を目的として青年に千三百万円の補助金を出すのですか、何をやるつもりで、どういうものを習熟させるつもりでやつておるのですか。これは計画があると思いますから、どこの誰にこの金を補助するのか或いは地方都道府県のどこに何人分出して幾ら補助するかそうしたものを詳細に資料を出して頂きたい。私はこういうことが今の政府の思つておるところの再軍備への遂に通ずるのじやないかというふうに非常に危惧の念を持つて見ておるわけなんです。それから資料の提出だけは詳細なやつを御提出願いたいと思います。 もう一つ伺いたいのは、農林省も同じように二三男対策として農村青年隊を計画し、千二百六十九万円の予算を補助費を計上しております。これも読み上げますと、はつきりこうなつております。「農村青年特に二三男をして干拓、土地改良等の公共事業に参加せしめ、共同作業および自治生活の中に知識技能の涵養を図り、終了後には、主として入植農家として、自立安定の道を拓きうるようにする試策として、府県が実施している就労補導事業に対して補助するため必要な経費である。」結局この就労補導ということは、これは恐らく農林省の所管じやないかと思うのです。どうもここに農林省と建設省と何か一つの方針、方策政策といいますか、そういうものに対して大体において建設省も土地改良も干拓もこれは建設と見ていいのです。又事実不可分の関係が多分にあります。従つて両方に二つの予算を取つたという経緯、これは当然にあなたが事務的に折衝したと思いますけれども、その経緯を今御説明願いた思いといます。
○政府委員(渋江操一君) 資料の点につきましては詳細なものをお手許にお届けしたいと思います。予算が農林、建設両省に計上されたという経緯につきましては、これは政府の勿論方針にもよることでございまして、と申しますことは、食糧増産対策という関係において、一方においては農村の二三男対策というものをこれと関連させて取上げられておつたのでございますが、片方におきましては国土保全対策と申しますか治山、治水対策という関係におきまして国土産業開発青年隊という問題を取上げて、たまたまそういい関係におきましてその政府の施策に関連して仕事を持つておる農林省が一方の食糧増産に関連してこのいわゆる二三男対策の費用を計上する。国土保全関係を所管しております建設省としましてはこれを建設省所管として取上げる、こういうことで来たわけでございます。それ以上の問題としまして今お話のございましたように、文部省がこの教育その他の問題を取扱うのだ、特に青年教育であるという考え方で文部省からも意見が出ておることは事実でございます。私といたしましては一応それらの各省にまたがりまする農林と建設省関係、差当りの関係につきましてもよほどこれは調整をとつて運用を考えて行かなければならないということでいろいろ今考えを寝りつつあるわけでございます。まあ県の受入態勢はこれは、主として補助金としては県になるわけでありますが、県としましてもできるだけこれを二本の形で運営して行きたいという希望も持つておるようでございます。
○田中一君 そうするとこれは地方の県知事に政府が強要して、金をやるから隊を作れという形で作らせようとする予算でございますか。
○政府委員(渋江操一君) 大体計画として対象として現われておりますのは大体十カ所、一キヤンブ五十人くらいの程度になつております。そこで私どもはこれを県に強要しようという考えは私どもの事務当局の考え方としては持つておりません。この希望が全然地方側からないということでありますれば、それを地方の反対を押切つてそれを強要しよう、そういつたようなことをする必要はない、かように考えております。まあこの打合せその他をいたしましたけれども、十数県出て参つておりますけれども、その際にも私申したことでございますけれども、やはりこういう自発的な開発事業に参加しようという熱意がないのに強要するということは、これは面白くない、むしろそういう地方の自発的な要求があつた場合に初めて考えるという考え方で私のほうも申したわけであります。従つて十カ所の希望がなければ、これはむしろ予算としては不執行という形になるかも知れません。決して強要するというような考え方を持つべきではないというふうな考え方をしております。
○田中一君 局長冗談言つちやいけません。ここに説明にも「国又は都道府県の行う建設工事に青年隊を組織して導入し、」と書いてあるのです。政府の意思をこれを織込んであるからこそこの予算が計上されたのです。そういうごまかしを言つちや困るのです。それではこの説明は何ですか。導入しようという意思が国にあるのです。下から盛り上つたものじやなくて、国がそれを取上げようとする意欲が国にあるということがこれははつきりしておる、ここに……。これは局長に責めても困りますが、建設大臣がやつたのか誰がやつたのか知りませんけれども、この説明を見ても導入しようとする意図は国又は都道府県にあるのです。相手がなければこれは補助する必要も何もないのです。相手が自発的に国のために国土再建のために骨を折ろうというならばそれで結構です。何にも国が関与する必要がない、併し国が予算を入れる以上、少くとも監督し、指導し、又は国自身がそれを導入しようという意欲があることは明らかです。従つて今局長のようなそういう説明ではなかなか不満足なんです。何か含まれておる意図というものを明らかにして頂きたいのです。
○政府委員(渋江操一君) [導入し」という言葉に非常に御疑念があるようでありますが、工事としてはこれは建設省所管でこの開発青年隊のつまり地方側の要があつた場合に、それに対するキヤンプ施設の一部の費用、或いは運営費の一部の費用を助成しようということであるから、それが助成の成果を挙げるような意味において建設省の所管しておる直轄工事乃至は補助工事に受入れて、これに就労の機会を与えるということは、これは当然考えられて然るべきだと私は思います。そういう意味において建設省所管の工事に導入し」ということはそういう意味合をもつて表現されておるわけだと私は考えております。ただ、田中さんがおつしやつたこの点から地方側の要求がないけれども、工事の餌を与える、或いはこれだけの補助金の餌を与えるのでとうしても結成しろといつたような働きをすべきではないと私は思つております。
○田中一君 現在各地域の国の工事又は都道府県の工事に技術家が足らない、人夫が足らない、労働者が足らないという現実はございますか。
○政府委員(渋江操一君) 失業対策事業が一方に行われておりますが、その失業対策事業におきまして現在人員が全部吸収されておるとは私は考えておりません。従つて労働力が現在の建設事業に対して極めて不足であるということは私はないと思います。
○田中一君 若しそれに特殊な技能を習得せしめようということになれば、これは建設省並びに農林省の所管ではないのであります。これはその教育施設として文部省所管であるべきだと思うのです。又今言う労働者が余つているという現状はこれは誰も承知です。余つている現状に、なお且つそういう指導的な人間を国が補助してまでしなければならない理由というものは、先ほどあなたの説明ですと、単なる飯場、いわゆる集団的な就労希望者に対する飯場を設ける、こういうもので直轄工事の飯場を作るのだというならば、これは一般財政の中には包含されております。勿論あなたのほうでは特殊な技術者ですら、公務員であると言われているような技術者でも、日雇いの人夫賃で以て、事業費で以て賄つているような現状ですから、あなたがたはキヤンプを作るようなことは幾らでもごまかせるのです、現場において……。項目を挙げて予算を計上するという意図を明らかにして頂きたいのです。どうもあなたは余り組織をするほうのかたであつて、受入れるかたがたのほうは、河川局、道路局その他のかたがたかも知らんのです。この道路にしても私どもにおいては割り切れんところがある。これは局長ばかりいじめてもしようがないから、今度大臣が来たときに質問しますけれども、これに対する細かい数字、青協から来ているところの申入、あなたがたが参議院において会合を持つたところの状態、速記録、それからこれに対して閣議決定の経緯、そうしたものの詳細な資料を次の委員会までにお出し願つて、これは政治問題ですから、直接大臣にお伺いしたいと思いますが、資料だけは正確にお出しを願いたいと思います。
○飯島連次郎君 今の問題について私は違つた意図で二、三お伺いしたいのです。この前局長の御説明を私も伺つたのですが、技術教育をやつたり就労等の目的ですれ、全国に十カ所というお話ですが、その十カ所というものは、どういう選び方をなさつたのですか。
○政府委員(渋江操一君) まだこの予算審議の過程でございますし、一応の目安として十カ所ということで積算を立てたわけでございます。具体的にどの地方、どの青年開発隊というところまでまだ具体化しておりません。
○飯島連次郎君 施設に二分の一の補助というその施設というのはどういうのを考えているのですか。
○政府委員(渋江操一君) 先ほど申上げましたように組織として一応五十人という単位を考えているのであります。五十人の単位に対する、先ほど飯場というようなお話もございましたが、技術教育と申しますか、技術習得も可能な意味合においての施設を考えて、これに対しまして、これは補助対象としては県を考えているのですが、県に対してその施設費の二分の一を補助をする、こういうことであります。
○飯島連次郎君 それから運営の費用三分の一というお話でしたが、それはどういうあれですか。
○政府委員(渋江操一君) 運営の費用と申しますと、実はこの開発隊の隊員のつまり労賃と申しますか、これはそれぞれの工事費が負担をするわけであります。それからその他の今それだけの団体生活をさせる関係になりますので、それの指導、監督者の旅費でございますとか、或いはこれの印刷費、雑費、そういつたようなものを合せましてこれを一応運営費として考えておりまして、その三分の一を補助する、こういうことであります。
○飯島連次郎君 そうすると指導、監督者というのは特定の指導者を想定しておいでにえるわけですか。
○政府委員(渋江操一君) 世話役と申しますか、これは県を一応考えておりまして、農林省の関係も県がやつているわけでありますが、その県の職員その他に対する旅費の一部を補助してやる、こういうようなことでございます。
○飯島連次郎君 結局最後は、これは遊んでいる青年に技術教育をする、その期間というのはどのくらいですか。
○政府委員(渋江操一君) 期間はこれは必ずしも限定されないと思います。その工事の内容等によつて年度を継続してこの就労のチャンスがあり、それに関連して技術習得をすべき期間があるということであれば、それに対応した技術習得乃至は期間を想定して対策を立てて行かなければならないということになると思います。まあできるだけそういつたような極めて施設が転々とすることは好ましくございませんので、継続的な工事その他に就労の機会を与えるような方法がむしろ適当ではないかというふうに考えております。
○飯島連次郎君 そうすると、つまりこういう技術教育を一定の期間がないとしても、仮に六カ月なり一カ年なり、こういう工事を通じて教育をしたその成果を身につけた青年等を何かに利用しようとする意図はないですか。つまり使い放しで、あとは構わないのですか、工事が済んでしまえば……。
○政府委員(渋江操一君) まあそういう技術習得をした人の今後の何といいますか、就職対策といいますか、そのことまでは実はこの措置は考えているわけではありません。
○飯島連次郎君 そうすると、これはただ単なる思いつきでこういうことをやつて見たらよかろうという程度のだけであれですか。これを毎年継続的にやつて行こうとか、或いはこの計画に対しては極く手始めのテストケースであつて、この成果によつてはやめるか、やるかということすらまだきまつていないのですか、方針として……。
○政府委員(渋江操一君) お話のように、十カ所で限定しました趣意は、やはりやり方というものをよほど考えて行かないといかんという考え方にも立つているわけでございます。大蔵省あたりの考え方もさようでございます。私どもの考えといたしましても、そう大巾にしても如何かという考えを持つたわけであります。ただ予算化する以上は、これをできるだけ成果の上るようにして行きたいということは考えております。先ほどお話がございました就職の問題でございますが、やはり現在のままに野放しをしておいて青年の就労ということを考えるよりも、まあそういう技術習得の機会を与えて、これによる就職のチャンスというものをできるだけつかむということのほうがよりいい成果をもたらすのではないかと考えておりますが、それに対する具体的な就職斡旋といつたようなことまでこの措置では予定しているわけではないのであります。
○飯島連次郎君 そうすると主管省である建設省では、すべて問題に関しては一番の責任者というのは私は計画局長だと考えるのですが、そういうふうに承知していいですか。
○政府委員(渋江操一君) 勿論私のほうが主管でございますし、私がまあそのほうの事務的な処理については責任を持ちます。
○飯島連次郎君 だとすれば、私は今までの田中委員に対するお答えや、私の極めて二、三の質問に対するお答えでは、私は非常にこれは無責任で不満足だ。というのは、折角国費をこれだけ使つて、そういう青年のために技術を習得せしめて、国土保全のためにこれを利用するというのか。参画をしてもらうという考え方から行くとすれば、思い付きでキヤンプの中へ三カ月か半年か知らないけれども働かしでしまつてあとは迫つ放してしまつて、どうなろうと知らないというようなことでは、私は如何にもこれは無責任きわまると思う。そういう点から言えば、農林省は曲りなりにもとにかく自活、自立せしめるという最後の目標がはつきりしておるにもかかわらず、建設省にしたつてこういう大きな国家的な仕事に参画をせしむる以上は、私はやはり折角そういう青年が希望を持つ集つて来ることを期待をいたしますが、その青年がそういう技術を身につけた場合に、そういう大きな国土建設という目的のために、より以上働けるという、そういう道を漸進的に開いてやるということがこの意図の中にないとすれば、極めて私は無意味なことだと思いますね、国費を使つて……。ですからそこまで計画局としてこれを取上げておやりになるとすれば、考えて然るべきだと思います。そこまではこれは建設省でこの問題について話合が出たときに論議は尽されてはおらないのですか。
○政府委員(渋江操一君) 現在までの実行状況、これはそれぞれの先ほど申上げました宮崎とか、山形とかそういう地方で行われておつた実績はあります。それを、国の助成を加えるという形で取上げて来たわけであります。お話のようにその後の就職対策といいますか、これによつた成果をできるだけ活用するということについては、私はできるだけ努力すべきものだと考え、又そういうことでやつて行きたいと考えております。この隊員に応募される青年のそれぞれの考え方というようなものも、もうちよつと実態を把握して参りませんといかんと思いますが、お話のように、これは私は言葉が足りなかつたかも知れませんが、そういう現在の直轄事業、その他に対する技術者の適格性を十分備えておる人がこの内部におるということであるならば、これは推薦するには吝かでないということは勿論考えております。
○飯島連次郎君 これは質問ではございません。最後に希望だけ申上げておきます。こういうことを折角初めておやりになるということでありますなら、適格者があればということでは、そういうあいまいなことでなしに、先ずこういう人選のときから適格者を選ぶということが、先ずスタートにおける最も大きな注意だと思います。そしてその次には先ほどの指導監督云々ということがありますけれども、これはやはり青年を五十名一カ所に集めるということになれば、その指導者という、温い監督者といいますか、その人の如何によつて影響されるところは極めて大きいのですから、それに人を得るということが私は先ず第二の注意だろうと思います。そういう基本的な条件というものが整備されて来れば、その半年なり、その工事現場における一カ年の成果というものは、私は青年の上にこれは単なる形式的な学校教育を受けた以上の成果が期待できるのではないかと考える。そういう成果が期待をできることを目途としてこれを国土建設における新らしい役割を担つて頂くということは、私は極めてこれは現段階において望ましいことだと思います。これはいわゆる田中委員の心配されるような何というか再軍備の伏兵であるかのごとく誤解を招くことは極めて心外であります。そういうことは万々あるまいとは思いますけれども、そういうことなしに、誤解を先ず最初からないようにして、而も青年を十分将来に希望とそれから大きな、いい素質を持つておるものを選定をして、思う存分これを伸ばしてやるという、そういう温かい心ずかいで、これはやはり一年やつてみてまずかつたからやめるというあいまいなことなら私はやらんほうがいいと思う。やる以上はそこまでの責任と親切を持つて、青年の将来のことを考えて上げるほうがいいと思います。これで私の質問は終ります。
○赤木正雄君 私も時間も迫りましたからこの問題に関して簡単にお尋ねいたします。大体私の考えたのは、飯島、田中両委員からして御質問があつていますが、何故こういう経費をこの国家財政の窮乏の際に組入れて青年隊を組織する必要に迫つたか、その理由を今でなくてもよろしうございますからして、これははつきり私は知りたいのでございます。もう一つは、これは田中委員の御質問にあつたと思いますが、どういうふうの者をこういう隊に採るのか。やはり以前には乙種学校といいますか、簡単な土木事業を教える学校があつたと思います。そういうふうな学校のほうに補助して、若しいけないものがあるならばその子供に補助を与えてその教育を与えたほうがむしろいいのじやないか。特にこういうものをなさらなくてもいいんじやないか、そういうことを第二に私は考えます。もう一つは、現在各大学又は大学以下の専門学校におきましても、あの夏の休みに実際現場に働いていて、又行きたくても採用してくれないために遊んでいる人もありますが、とにかく夏の休みに現場に行つて実地の研究もしているのでありますから、本当にこういう建設事業に下働きになるような人が実際必要なのか。それほど国の情勢が現在国土再建のために技術者を要する立場になつているのか、これをまず伺いたい。
○政府委員(渋江操一君) お話の通り、まあ建設事業或いは建設工事の現在の事業量から見て、それに必要な技術者或いは労務者というものが現状では不足かということに相成りますれば、私は必ずしもそうではないということははつきり言えるのじやないかというように思います。併しさればといつて、先ほど来お話がございましたように、現在地方におけるそういう青年隊という形で出ていることがもうすでに現在の青年対策と申しますか、青年の就労という問題について非常に行詰りといいますか、そういうものが出ていることも、これも事実だろうと思う。そういうことから勘案いたしましてやはりそれをできるだけいい形においてこれを活用し、就労の機会を与える、技術習得の機会を与えるということをむしろ考えて行くのがこの措置の目的というふうに御了解願いたい、こういうふうに考えております。
○赤木正雄君 御承知の通り、食糧が非常に少いときでありますからして、本当に青年が国のことを思うならば、一生懸命身を挺して、夏も冬も畑に入つて働く、山に入つて木を伐るとか、そういうことをやつて欲しい。それが国土再建の基だと思うのであります。それをむしろ建設省としても成るべく助成して本当に国土再建の方向に持つて行く、そういうふうに御指導なさるのが本当だと思う。まあ併しこれにはいろいろ御意見がありましようし、この問題に対して両委員が十分御質問なすつたからその答弁を待つて……。又私がこれに関して御質問申上げます。もう一つ簡単に……。先の国土総合開発のことがありましたが、御承知の通りに多目的のダムを方々で研究しています。これにも相当の調査費が入つておるはずなんです。国土総合開発の一環として電源開発その他の調査まで来るのが本当だと思うのですが、一つのものに対して両方から調査してくれないかと言つて来るというふうな疑いが多分にあります。この関係はどういうふうになつておりましようか。
○政府委員(渋江操一君) お話の通り、現在のこの総合開発の対象になつおる殊に特定地域そういつたような地域の中にある公共事業費の計画、それに対する調査費といたしましては、事業費に伴う調査費というものが別途あるわけであります。そこでまあ、これは計画立案の過程における必要な調査費ということになつているわけでございますが、御心配になられたような点を実は私どももこの調査費を組み、これを消化して行く上においても非常に考えなければならんことでございまして、この調査費の使い方につきましては特に念を入れまして、各特定地域々々ごとに調査テーマをそれぞれ選びましてこれを各事業費の上で作られている調査費との重複という問題を十分研究いたしまして、その上で積算いたしたわけなんであります。従つて多目的ダムの関係において、例えて申しますれば、多目的ダムの地質、或いはダムの規模、設計、測量等に要する調査、これは今の事業費のほうでたしか組まれているだろうというふうに存じております。私のほうの関係は、その多目的ダムの建設から来る事業効果と申しますか、経済効果の測定と、それからそれに伴う水没箇所の調査と、こういつたようなことが大体主体となつております。必ずしも特定地域のこの計画内容によつて一様でございませんので、それぞれの地域の特殊性特殊性に応じました調査のテーマを一応選びまして助成をするという形をとつております。前段申上げましたように、事業費に伴う調査費との重複関係を、これをできるだけ避けまして、重複を避けることによりまして、事業費で賄われているような調査に対しては、このほうの調査は無論考えないというふうな考え方で計上いたしているのでございます。
○赤木正雄君 事業費に関する調査は別の費用で取つてあるとおつしやいますが、私は総合開発そのものをするときには、むしろ事業費さえも全部研究なすつて、或いはその総合開発の観点からしてここに堰堤を造るといつても、実際の地質の調査とか、なお精細の調査をしないでは堰堤ができるかできないかわかりませんから、そういう具体的の調査をすつかりなすつて、成るほどこれは十九地域に特定したんだ、こういう利益があるんだと、そういうことをなさるのが実は私は調査の主目的だと思う。そうして調査をした結果、この十九地域を挙げたんだと、それに対していよいよれ施工するんだと、それに行くのが私はこれは総合開発の根本問題と思う。今あなたのほうでやつておられる調査というのは、実は杜撰極まると申してはなんですが、本当の調査になつていない、こういう考えを持つているのです。これは意見の相違か知りませんが、これに対しては質問しても同じですから、私の意見はそこにあるということを申上げて、私の今日の質問を終ります。
○田中一君 もう一点伺いたいのですが、首都建設委員会は、現在までどういう仕事をしておつたか、これも一つ、今までのでき上つてから今日までの報告書を一つ提出願いたいと思うのです。そうして今度のこれに二十八年度予算に盛り込んでありますところの二百六十九万四千円、この金はこの説明を見ますと、相当立派な仕事をするようですが、これくらいの金で以て何ができるかわかりませんが、この計画、過去の実績と、この予算で何をするかというものの資料を御提出願いたい。その上で再質問いたしたいと存じます。
○委員長(下條恭兵君) ほかにございませんですか。それでは今日はこれで散会いたします。 午後零時六分散会