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15回国会参議院1953/02/10

建設委員会 第10号

発言数
72
登壇者
8
会派数
4
開催日
1953/02/10

会議録

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○委員長(下條恭兵君) それでは只今から建設委員会を開会いたします。  道路整備の財源等に関する臨時措置法案を議題に供します。本件につきましては、審査の便宜のため、大蔵委員会と連合審査を開きたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○委員長(下條恭兵君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたします。  それでは只今から提案者田中角榮君の提案趣旨の説明を求めます。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 只今議題になりました、道路整備の財源等に関する臨時措置法案につきまして、簡単に提案理由の説明をいたしたいと思います。なお本法律案は、衆議院の建設委員会提案でありまして、自由党、改進党、社会党両派及び無所属を含め、二十六名の提出になつております。  我が国の道路の現況を見まするに、国道、都道府県道を併せまして、その延長約十三万五千四百キロに達するのでありますが、このうち一応改良されたものはその約一三%に過ぎないのでありまして、残る八七%、即ち延長十一万七千四百キロは未改良の道路であります。而もその中には約一万六千キ  ロの自動車交通不能の区間を含んでいるのであります。なおこれに加えてこれらの道路の大部分は砂利道なのでありまして、最近の重車両の交通によつてその路面が甚だしく損傷されている状態であります。  然るに最近目覚ましく発達しつつある自動車は遂に戦前最高の約三倍に達し六十五万台を数えております。而もこれらの車両は大型化し、重量化し、高速度化しておるのでありまして、現状の道路ではとてもこれに耐えられぬ有様でありまして、道路の整備は緊急を要する問題と言わなければなりません。  然るに道路整備の進捗状況を見まするに、昭和二十一年度より昭和二十六年度までの公共事業費、道路費によつて整備されたものは僅かに改良約七百キロ、鋪装、鋪修約七百十キロにしか過ぎないのでありまして、昭和二十七年度において漸く多少の予算増額があつて八十八億円となつたのでありますが、これによつても八百八十キロの改良と二百十キロの鋪装新設が行われるに過ぎない状態であります。かかる状態でありましては道路の整備されるには、なお、数十年を要することと考えられ、甚だ寒心に堪えないところであります。  このような道路の状況及び自動車の激増に鑑みまして、一級国道及び二級国道並びに政令で定める都道府県道その他の道路の鋪装、その他の改築及び修繕に関する五カ年計画を確立すると共に、ここに道路を利用する者がその殆んどを負担している揮発油税をこの道路整備計画の実施に要する道路法及び道路の修繕に関する法律に基く国の負担金又は補助金の財源に充てることにして、自動車交通の安全保持とその能率の増進とに寄与いたしたいことがこの法律を提案する理由であります。なお、地方公共団体に対する負担金の割合又は補助率については、道路法及び道路の修繕に関する法律の施行に関する政令の規定にかかわらず政令によつて特別の定めをなすことができることとし、高率の国の負担及び補助をなし得る途を開きたいと存じております。  さきに御審議願いました、道路の整備のために道路法が改正せられ、皆様の速かなる御審議によりまして本法律案が公布せられた暁は、道路整備に画期的措置がとられるものと思うのでございまして、格段の御配慮によつて速かに御審議下さらんことを希つておる次第であります。以上を以て提案理由の説明を終ります。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○委員長(下條恭兵君) 只今の提案理由に対して御質疑のあるかたはどうぞ順次御発言を願います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 私は与党議員の多数が衆議院においてかかる法案を提出しなければならんということに関しまして、質疑をしたいのですが、政府はこの二十八年度予算の上において、今ここに謳つてありますところの、提案理由の説明で謳つておりますところの道路整備の予算編成の上の考え方、これについて政府からなぜこの法案を出さなければならないかということを我々の納得するまで伺いたいと思うのです。従つて二十八年度予算の編成の基本方針並びに大蔵当局との折衝の経緯、そうしたものを詳細に御説明願いたい。これは提案者でなくて政府にお願いしたいと思います。議員提案だから、なお更与党の大部分のかたがたが提案されている法案だからこそ、自由党並びに政府との関係、それから政府がこれによるところの予算編成上の、今先ほど申上げましたあれについてどういう考えを持つているかということを伺いたい。又予算の計上の問題も関連して詳しく我々の納得するまで説明して欲しいのです。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 提案者の代表でありますので、私から簡単に先に御説明申上げまして、あとから政府当局の予算編成に対するいろいろな御答弁があると思います。私たち衆議院の建設委員会といたしましては、道路の整備が急を要するために道路費の画期的拡充を図りたいということを念願いたしておりまして、これが道路整備の具体措置として、さきに御審議を願いました有料道路法案及び道路法の改正等に引続き本法案を提出したわけでありますが、できるならば本法案のごときものは提案をしないで、予算編成までの過程において道路が画期的に整備せらるるような予算が盛らるべきことが至当でありまして、この予算増額に対してはあらゆる角度から折衝も続け、又これが大幅増額に努力をいたしたのであります。大体私どもが考えますときには、国民の総年間所得四兆五千六百億円というものの中の大体自動車交通費、自動車交通運輸の年間総額を見ますと、四・四五%乃至五%近くまで行つておるのでありますので、四兆円としても二百億円程度の一般公共事業費の中に道路費を盛らなければならないということを二十七年度にも考えておつたのでありますが、御承知の通り八十八億しか……それは八十六億円プラス補正予算の増二億円というような現状でありますので、このような状況を続けるならば、到底道路の整備拡充ができないという状態であります。今年度の予算編成に当りましても、少くとも二百億円乃至二百四、五十億円ということを考えておつたのでありますが、政府の予算編成の過程におきまして財源等が非常にむずかしい問題がありましたので、初めの状況においては百億を切るような状態でありましたので、私たちとしても十分考慮をした結果、ガソリン税というものが、現在の状況におきまして或る意味においては略奪税式のものである、非常に高率な特殊な税の状態でありますので、これと同程度の歳入金を見返りにして道路整備を行いたいというふうに考えたわけであります。而も今年度の経済安定本部の見積りは昭和二十八年度百七億円ぐらいでありましたが、実際の収入が百四、五十億円程度になるのではないかということを考えまして、この金額に見合う金額プラス一般の財源から求められる公共事業費を合せて二百億円以上の道路費を計上したい、こういうふうに考えまして、いろいろ折衝した結果、意のごとくならず、特に本法律案の通過も遅かつたので、御承知の通りに提出せられた二十八年度予算においては僅か百四十二億円しか計上せられておらないわけであります。私は本法律案が若し参議院を通過し、公布せられた場合には、財源の許す範囲において、二十八年度補正予算においても当然道路費は増額せらるべきだと、こういうふうに考えておるわけであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それでは提案者からの説明があつたから、その点はいいと思いますが、もう一点政府から伺いたいのだが、この法案が通つた暁に、二十八年度予算の上においてどういう影響がありますか。それからこの法案の趣旨を実行するためにどういう手段をとりますか。これだけは直接政府委員に伺いたいと思います。

三池信自由党建設政務次官

○政府委員(三池信君) 大体二十八年度の道路費の大蔵省との予算折衝については、今提案者からお話があつた通りでありますが、これが二十八年度のガソリン税そのものの総額については数字がはつきりしないだけに、今それをどう措置するかということはちよつと申上げられない段階でありますが、併し先ほども提案者からお話がありましたように、これが数字がはつきりしまして、補正予算でも組む場合には、当然この法律が施行せられました上は、それに準拠して計上されるものと考えるのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 提案者の御説明があれば伺いたいと思います。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 率直に申上げますと、この法律案審議の過程において、きつと本委員会でもいろいろ御審議があると思うのでありますが、いわゆるその年度のガソリン税法による「税収入額に相当する金額」というところに多少の問題があるわけであります。勿論年度末にならなければその年度のガソリン税収入の全額というものははつきりいたしませんので、予算はその一年前に組むわけでありますので、大蔵省当局等には二十八年度は本法律案が通つても、この法律案は二十九年度から施行するものであるというような、強硬な意見もあつたようでありますが、私の考えといたしましては、法律は通過すれば即日施行でありますので、当然法律義務は政府において起きるのでありまして、この法律が通過した場合には、政府は自動的に予算措置を講じなければならないという法律的な観念を持つております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 今どうも政務次官と提案者の御説明に食い違いがあるようでありますが、当然そうすると二十八年度の、即ち四月一日からこの法律は実行せられなければならんものである。予算化しなければならんという義務が政府には生ずると、こういう御説明のようでありますが、政務次官は補正予算等の時期にということを言つておりますが、どちらが本当なのですか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 予算は年度内に組めばいいのでありますから、いわゆる年度の支出に支障のないように組めばいいのでありまして、現在二十八年度の予算を議会に提案するまでに、本法律案は通過しておりませんので、一応政府としては本法律案はまだ審議中ということで、予算を組んだのでありますから、法律が公布せられた場合、自動的に政府は予算措置を講じなければならない。その意味においては来たるべき臨時国会等において、いわゆる補正予算を組むような場合には、当然その措置がとられるべきだ、こういうふうに解釈いたします。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 これは今月の二十二日か三日かがいわゆる参議院に付託せられました、五十日の審議期間となつております。従つてこの会期は三月三十一日までの会期ですから、この会期中にこれが終つた場合、従つて二十八年度予算というものは修正されるというように見解を持つてよろしうございますか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) お答えいたします。この問題に対して、提案者としても十分考慮したのでありますが、いわゆる政府を拘束いたしまして現在審議中の予算案を修正をして、この法律案の趣意に沿うような金額を盛れということは、すでに予算案が衆議院に提出をせられたときに、未だ本法律案が通つておりませんからこれは法律案が通過した場合には二十八年度中にそのような処置を政府はとればよろしい。又とらなければならないと、こういうふうに考えております。ただ現実問題といたしまして、ここにいろいろな御議論がありますのは、二十八年度の税収入の総額というものは、年度決算が済まなければわからないのだから、現実的に不可能じやないかという現実論が起きて参ります。その場合には、年間において徴税額の見込みが立つのでありますから、これを下廻わらないように、特に本法律案の趣旨を生かすように政府が善処すべきである。又善処せしむべきである。こういうふうに考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 これは無論将来の問題ですから、それをはつきり言えとは言いませんが、二十二日に仮にこの法案が上つたとします。そうして無論審議中でなくて法律ができたのです。従つて二十八年度予算というものはまだまだ衆議院において、殊に多数を持つている自由党で以て十分この法律が生きておるんですから……、生きる場合ですね、当然二十八年度予算を修正しなければならんと思うのです。又修正することは可能だと思うのです。その際提案者としては議員提出ですから、提案者として修正する御意思がありますか、ありませんかと伺つておるのです。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 私といたしましては、現在両院に提出せられている年度予算を修正する意思にありません。但しそれはこの法律案提案に至る間に大蔵省事務当局と強く折衝をしたのでありますが、本法律案が衆議院を通過した直後に組まれた現在の予算であります。その意味においては、当時は約百億弱でありましたのが、本法律案の趣旨を盛り込んで百四十二億に上げたと、こういうのが大蔵省の意向でありまして、特に大蔵省の考えとしましては、昭和二十八年度のガソリン税の収入の相当額は百七億円と押えておるんですから、取つて見なければわからない話であつてと、こういうお話でありましたので、私たちとしましても実際また未徴収の税額を予想の下に、現在提出せられております予算を直すということではなく、次の国会でもう少しガソリン税収入の総額がわかるようになつてから、具体的に処置すべきだと、こう考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 提案の趣旨は、何も金の問題を言つておるんじやないんですね、何とかしてこの八七%の道路の補修、改良、鋪装をやろうと、こういうのです。金の問題を言つておるんじやない。併し事業をやるには金の問題にひつかかつて来るのです。そうして今予算の審議中ですから、当然衆議院において与党が進んで修正することが正しいと思うのです。そうして初めてこの法律案が目的が達せられるのです、金の問題よりも……。税収入は勿論推定でやつておるんですから、あなたの推定で、この法律案提案の理由というものは道路の改修なんです。道路の整備なんです。従つて当然提案者のほうでこれを修正して、この目的を達成する形に持つて行くのが正しいと思うのですが、くどいようですが、もう一遍伺います。そういう考えはありますか、ありませんか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 現在のところでは二十八年度中に処置せられればいいという考えを持つておりまして、現在提出せられておる予算案を修正する気持はありません。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 どうも目的が達せられないでもいいと、ただこれだけのものは法律が通ればいいんだというような考えに聞えるんですが、実際にその熱意をお持ちであれば、今審議中の予算案を当然修正さるべきだと思うんです。併しこれ以上は言いません。まあ一応その問題はこれだけにしておきます。  次に伺いたいのは、大蔵委員会から無論意見が出ると思いますけれども、徴税の体系に何も支障なく行われるとお考えですか、それとも多少の問題があるけれども、押し通すというお考えですか。提案者に伺います。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 本法律案は、揮発油税を道路の目的税とする目的税法案ではありませんので、いわゆる道路整備を行うための具体的処置を講じたいというので、税体系は全然崩さないという建前をとつております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 先般新聞等で見ますと、東京、国府津でしたかの弾丸道路が実施されるように伺つておりますが、これは関連して伺うのですが、これは事実でしようか。又計画がどの程度進んでいるのか、伺いたい。

三池信自由党建設政務次官

○政府委員(三池信君) 東京、御殿場間のいわゆる弾丸道路というものが今度の二十八年度から、防衛費から、安全保障費からこれが施行されるというふうに決定を見たのでありますが、あれはいわゆる弾丸道路、高速度自動車道路と言いますか、あれとは大体は全然別個の問題でありまして、たまたまルートが非常に接近をしておりますので、これをそのルートにのせたほうが物資その他から非常に経済的ではないか、将来又弾丸道路をいよいよ施工するような時期になりましたら、それを利用して弾丸道路を建設するほうが非常に経済的ではないかというようなことで、実際の具体的な施工金額その他はまだこれから折衝を始めるのでありまして、ただ高速度自動車道路と、御殿場までのいわゆる安全保障費による道路とが非常に重つたというだけのことしか、今のところはつきりしないのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 我々がやはり心配していたように、弾丸道路というのは軍用道路であり、作戦道路であることは間違いなかつた。あなたのほうの吉田総理が言つているように、はつきり言わないのがいいのじやないかということとちつとも変らないと思います。衣の下に鎧を着ても、鎧を見なければいいじやないかというのと同じなんですが、このガソリン税は目的税ではありません、政府の責任において優先的に道路整備に持つて行こうという法律ですが、何かそんなような下心が、又別な下心が自由党の諸君にも、まあ自由党と……自由党と言つたのは失言で、取消します。政府も又別のものに持つて行こうというような意図があるのですか、ないのですか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) お答え申上げます。これは政府提案ではなくて、衆議院における各党議員提案でありまして、その件につきましては十分慎重に審議をいたしまして、これが高速度道路に利用せられるというようなことのないように、万全の処置を講じたいということを考えております。そればかりではなく、表日本の都市集中が行われないように、全国の道路網を整備する。特に裏日本等の未改良地区の改良に力を入れるために五カ年計画を編成しておるわけでございまして、御懸念のような点については、全然本法案についてはございません。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 この五カ年計画の……無論税をとつてみなければわからんということをおつしやるけれども、大体計画は立つておりますか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 大体二十八年度、二十九、三十、三十一、三十二年度の五カ年計画を行なつておるのでありますが、現在の場合には総工事費の予算額千六百六十億万円、これによる本法律案施行後のガソリン税収見込額等相当額を千百億円とつてみたわけであります。そういたしますと、二十八年度が二百億、二十九年が二百十億、三十年が二百二十億、一年に十億ずつ殖えて参りまして、合計五年間に千百億円、こういうふうに見積つておるわけであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それじや資料としてその五カ年計画の具体的な計画を即時お出しを願いたいと思います。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) かしこまりました。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 大ざつぱのことをお聞きするのですけれども、その道路整備五カ年計画というのは、第一条にもある、第二条にもあるのですけれども、この既往の、できているものの改築と修繕、鋪装、こういつたような、いわゆる鋪装その他の改築及び修繕というものをやるのであつて、いわゆる弾丸道路の企画だとか、それに類似した線を設けるといつたようなあの場合は経費そのものは別である、又新設といつたような他に事情ができた場合の支出も関係はない、こういう意味なんでしようか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) その通り 一であります。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 今これはガソリン税はどのくらい入るのだか、見積りでわからないというお話であるけれども、三条のところへ行くと、さつきの話では、お聞きしているというと、二十八年度は百七億程度しか入らないのじやないかというような見積りもあるというのだが、予算面では百四十億くらいとにかく組まれている。こういうことになると、この場合果して百七億であれば予算のほうが多いということ、それは道路全体の金だろうけれども、いわゆる修築とか修繕というだけに限られた使途の今後の予算において、これによつて上つて来る収入というものは、それは収入が何であるというのじやなくて、収入そのものは財源にしなければならない、だからその場合にはプラス・アルフアーというものを考えているという意味か、どうにでもとれる。とれるのだが、立案者はどういうふうにお考えになるのか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) お答えいたします。立案の当初におきましては、すでに法律をできるならば特別会計にしないという考えを持つておりました。それは細かい数字を申上げませんが、先ほど提案理由の説明でも申上げました通り、現在できておらない未改良のものが八七%もあるという状態でありまして、実際日本の道路網というものは全く寸断せられている現状でありますので、これを整備するには、一般公共事業費プラス本法律案によるところの予算措置を願つておつたわけでありますが、そうしますと、少くとも二十七年度予算八十八億プラス二十八年度のガソリン税収入ということになりますと、最低に見ても百七、八十億、まあ当初希望いたしたのは大体二日五十億という線を二十八年度の道路費全額に希望しておつたわけであります。大ざつぱに申上げますと、大体一級国道一万キロ、二級国道一万キロ、重要地方道十三万キロ、合計十五万キロと新道路法によつて押えた場合に、これを十五年間にやると考えてみまして、重要地方道十五年、二級国道十年、一級国道五年と押えてみても、最低の二百五十億乃至三百億の財源というものは絶対必要であるわけであります。その意味におきまして、立法の当初においては、あなたが今言われました通り、特別財源というふうに考えておつたのでありますが、事務当局としては予算編成上財源等の問題でそこまでは行かないといういろいろな事務折衝の過程がありまして、少くともガソリン税収入に相当する金額以下に道路費を組んではならない、こういうふうに私は現実的には考えているわけであります。ただこの法律案の審議の過程において、一般道路費プラス本法律案による財源というふうに本委員会で御決議でも願えれば、立案者としては全く意を得たことだと考えているのであります。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 先に提案者のほうからして、この法案が通過した場合には、二十八年度のうちに処置するとおつしやいましたが、そうすると結局補正予算という形になるよりほか方法ないと思います。又政府当局も補正予算のことをかれこれおつしやいましたが、一体今国会で予算を審議している場合に、補正予算というふうなものは考えるべきものではない。又この間本会議における大蔵大臣の御答弁でも補正予算は全然考えていないというはつきりした答弁があるのであります。そうしますと、提案者並びに政府当局のお答えと、実際大蔵当局或いは政府の首脳部のお答えとが非常に齟齬しますが、どうなんですか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 政府と十分に打合せをしたわけではありませんが、事後に法律が公布せられた場合、自動的に政府が法律的義務によつて予算を組まなければならない場合には、政府が今予算審議の過程に言明しておることと違つた状況になることも又止むを得ないと、こういうふうに考えております。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 ほうぼうの府県で水力電気を起している場合に、提案者も御承知の通りに水利使用税というものをとつております。水利使用税はやはり各府県においてその発電の多少によつて違います、今これは目的税ではないとおつしやいましたが、併しその税の根源はとにかく揮発油税に依存するのであるから、目的税でないということも断言しにくいように思いますが、どうですか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 揮発油税が道路の目的税というものに限定したのではありませんから、提案者の考えといたしましては目的税ではないと、かように考えております。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 甚だ迂闊な質問でありますが、揮発油税はどういう径路で、これは田中委員の御質問にも関連いたしますが、どういう径路でこの税が徴収されていますか、それを承わりたいと思います。若しも今御承知なければこの次でも結構でございます。なお私の知りたいのは、これに関連いたしまして、揮発油税を政府がとつている各府県別の税のそれぞれの……。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) お答えいたします。揮発油税は国税でありますので、府県別にはとつておりません。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 国税でとつていますが、併し納付者が各府県にありますから、その観点からして、どの府県でその税金がどれほどとられておるか、これはわかりそうなものと思いますが、如何でございましようか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) この税は特別の税でありまして、もう庫出しをするときに伝票に取つておるのでありまして、府県別の税の納付額を若し明らかにすると仮定するならば、それは府県別のガソリン消費量から逆算して来る以外にないと思つております。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 今提案者の御答弁の通りで結構です。各府県のガソリン使用、それに関連する数字をお示し下されば結構と思います。今でなくても結構です。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 後刻御報告いたします。

三浦辰雄緑風会

○三浦辰雄君 一番初め田中委員からも触れられ、今赤木委員からも触れられた予算との関係ですね。これは結局どうも、これが実施の責任を持つべきいわゆる政府部内でこれは十分な態勢ができていないというか、もつと端的に言えば非常に何と申しますか、それを執行するに当つて非常な問題を含んでおる点だと思うのですがね。まあどうのこうのと一応の答弁はあつたにしても、事実問題としては、これは大きい問題をこの第三条ではらんでおるし、又大きく言えば、いわゆる目的税がないと言つても、一つの緊急な事業をやる場合におけるいわゆる財源確保法律というようなものの一つの先鞭を付けられるという意味で大きい問題だと思う。従つて次回には大蔵委員会との連合委員会をお持ちになられるのですから、その際に特にこの点が問題になろうと思うのですが、私はその点をもう少し政府のほうの今の機構で言えば、建設省とそれから大蔵省方面で相当に打合せて来て、政府側としての予算に対する考え方とか、これの執行に対する決意と申しましようか、方法、考え方というものを次回にお聞きしたいと思うのですが、これだけお願いいたします。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 さきの提案の御説明のときに、「一級国道」或いはそのあとのほうに「その他の道路」とありますが、「その他の道路」というのはどういうような道路であるか、これも地区別にはつきりお示しを願いたい。それから鋪装その他の改築及び修繕に関する五カ年計画、これもありますから、過去五カ年における道路の災害修繕費に関する費用も承わりたい。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) わかりました。前段の「その他の道路」というのは、村道等を言つておるわけであります。後段のことにつきましては、追つて資料を提出いたします。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 林道もこれに入るのですか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 林道は入りません。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 林道が入らないというのはどういうわけですか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 道路法の適用を受けておらない道路であるからであります。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 各地方に参りますと、道路法の適用を受けていない林道のほうが却つて立派な道路ができる、そういう個所がたくさんあることば提案者も御承知だろうと思います。そういう場合においても実際問題は今の道路法の関係でこの種の範囲に入らないことになりますが、実際問題として非常に矛盾しておるということは提案者は御了承になりますか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 赤木さんは専門家であられるので非常によいことをお示しになられたのでありますか、確かに林道のほうが府県道若しくは国道よりもスピードを上げて工事をやつておりますし、実際よい道路ができておる個所がたくさんあります。それは当然私たちは林道も道路法の適用を受くべきだということも今まで考えたこともあるのでありますが、いわゆる農林省と建設省との何と言いますか、所管争いと申しますか、なかなかこれが一本化はできないのでありまして、道路法の制定の当初において林道も道路法の適用を受けさせて行くという考えがあつたのでありますが、これもうまく行かないで、現行道路法ができたような状態でありまして、これを割切つて考えますと、国道よりも道路法の適用を受けない林道のほうが立派にできておるというような実際的の状況に対しましては、予算編成上特に考えなければならない問題である、かように考えております。但し私としては道路整備という建前から考えまして、林道も将来は当然道路法の適用を受くべきものであると思いますが、まあいろいろ過渡期においては止むを得ずあらゆる角度から処置せられて、日本の一般の道路網が整備せられることを希望するわけであります。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○委員長(下條恭兵君) 一つ提案者に伺いますが、さつきの提案者の御説明の中でも、道路整備五カ年計画の中でも、特に裏日本のほうは表日本に比べて荒れている所を早く直したいというような御意見もあつたので、私はその点は極めて賛成であります。又道路を何とかして直すために、若干税体系の上で疑問の点があつても、この揮発油税に紐を付けてこれを全部道路の修繕に廻すという考え方も私は反対ではないのであります。ところが今赤木委員の質問にありましたように、府県別のこのガソリン税の負担額が明瞭になつて参つた場合、この法案を作る構想が、ただガソリン税は結局道路が負担して行くのだから、道路にかけると、こういうことになると、大都市のガソリンの消費量の多い所はますますこの論法で行くと、予算の獲得に強力な発言権を持つて、提案者が本来考えているような所のほうへこの予算が廻つて行かんことが将来起きはしないかということを私は心配するのであります。こういう点に対して提案者はどう考えておられるか、一つ御説明願います。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 委員長の御質問にお答えいたします。道路整備五カ年計画につきましては、立案の当初から十分検討されまして、今まででも都市集中の政治であり、表日本偏重の予算投下の状況がままありましたので、これが道路の整備五カ年計画の立案に当つては特に慎重を期しまして、日本の国道全部の状況を考えまして、いわゆる先ほど申上げました通り未改良地区の一、二級国道及び重要都道府県道を今年度において全部改良いたしたいということでありますので、御懸念のように都市に費用が重点的に投下せられるということは厳に戒めなければならないし、又させないつもりであります。なおそのために立案の当初に当りまして、五カ年計画につきましては国会の承認を経てはどうかというような御意見もあつたのでありますが、いろいろ審議をいたしました結果、一人の建設大臣が特別な考えを以て特定道路の整備を行うことのないように閣議に報告し、承認を求めて万全を期したい、こういうふうな厳重な処置をとつておるわけであります。なお、本法の施行後は、建設省としても十分御質問の趣旨は徹底せしめまして、万遺憾なきを期したいと考えております。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○委員長(下條恭兵君) 今の御答弁で大体私の心配するような点も考えておられるということはわかりましたが、併しどうもこの法案のどこにもそういう点に対する規定がないところを見ると、これは立案の当初、立案した提案者のほうではそう考えておつても、時の建設大臣の考え方や或いはそのときの国会の勢力関係、即ち都市の選出議員のかたが非常に数が多いということはないが、勢力が強くなるとかいうような場合には、私が今心配するようなことが起きそうに思うので、何かこの法案にそういう点を一つ明確にする方法があるかどうか、研究することがあるかどうか、どういう点でそういう点をもう一息明確にできなかつたかということを重ねて一つ御説明願います。

田中角榮自由党

○衆議院議具(田中角榮君) 非常に御尤もな御質問でありまして、衆議院の委員会におきましてもいろいろ議論せられた焦点でありますが、特に五カ年計画の内容を作るときにおきましては、十分に衆参両院の委員会とも相談をして、皆様の御意見も十分斟酌の上立案するようにという厳重な警告も発してありますし、なお細かく五カ年計画を書き上げよう、いわゆる予算案に盛られております有料道路法による個所を明示するというようなことも考えたのでありますが、衆議院におきまして、公営住宅十八万戸計画を院議を以て決議をしたのでありますが、このように決議をいたしますと非常にむずかしい問題がのちになつて起つて参りますのと、道路も現在新道路法によつて一、二級国道の指定を行なつておるような状態でありますので、これが整備を待つてから十分慎重に審議をした結果、万遺憾なく五カ年計画を作成いたしたい、こういうふうに考えたわけであります。  もう一つは先ほど申上げました通り、大まかに千六百六十億円という予算額を計上してみたのでありますが、ガソリン税収に相当する額というものに変動がありますのと、つまびらかな数字をつかみ得ない現状でありますので、もう少し時間をかけて慎重に実情に即した数字を計上いたしたい、かように考えた次第であります。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 それに関連して、よろしうございますか……。今の委員長の御質問に関連して私承わりたいのです。今委員長がおつしやつた通りに、結局ガソリンの使用者があればこそガソリン税が入るのです。幾ら何とおつしやつても自動車が動かなければガソリンは要らないのです。そうしたらこの税金は極端に言えば零なんです。これを逆に言うならば、ガソリンの消費者、利用者と言いますか、それが一番大きな目的なんですね。目的税ではないとおつしやいましても、今言う通りガソリンの使用者が主たる大きな関係を持つております。従つて都市、例えて申しますと、東京に使うガソリンの使用量と鳥取県の山奥に使うガソリンの使用量、これは非常に違う。道路政策の上から言うならば、東京の真中よりも鳥取県の国道のほうが困つておるから先ずやりたい。併し税の目的がそこになりますから、その取つた税金を以て道路を改修する場合、それはガソリンをたくさん使用する都市のほうから文句、苦情が出るのは当然なんです。百億の税金を仮に納めて、その大部分が鳥取県に行つてごらんなさい、これはもう大変なことになる、極端な話になりますが……。だからやはりこれは私は道路政策とは非常に矛盾いたしますけれども、ガソリンをたくさん使用する所の道を先ず以つて改良する、こういうのが筋道のように思う。これに関してはこの次又十分御意見を伺いたいと思います。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 御説拝聴いたしたのでありますが、本法律案を作る前に、道路利用者といたしましては、ガソリン税を目的税にしてくれという強い全般の要求があつたわけであります。閣議におきましても、ガソリン税を目的税化してはどうかというようなことを議題にし、了承事項になつておるように聞いておるわけであります。併しいろいろな問題から考えまして、税体系の問題もありますし、特に申上げたいのは、只今の御発言のようにガソリン税を目的税にしますと、当然我々が納めたのだから我々の所に還元すべきだということに建前上なるのであります。ところが今考えるのはそういう面からの道路政策だけでなく、勿論その意味におきましては一部に宣伝せられましたように、高速度道路ということが考えられるわけでありますが、私たちはそうでなく、全国の、日本の道路網を如何にして短時日に整備するかということに重点を置き、特に道路法を改正し、有料道路法等を制定したことも関連いたしまして、早急に全国の道路を整備するために何とかして具体的措置を講じたいという気持が盛上つて本法律案になつたのであります。特にその過程においては道路利用者のかたがたにも都市偏重というような予算の組み方はできないということを前提にいたしておりますし、勿論大都市のかたはこれに対して了承を与えております。もう一つはがソリンは自動車交通だけによつて納付するものではなく、ゴム工業、その他でもいろいろな問題があり、特に現在の税制上から見ますると、或る意味においては略奪的なものではないか、又一部においては税の軽減を叫ばなければならないのではないかというような論もあるときでありますので、十分慎重にその意見を求めたのでありますが、道路整備の大願を成就するためには、我々が納付するガソリン税が、道路、利用者としての納付でなくとも、道路に振向けてもらうのであつたならば結構である。で、その場合には当初考えましたようにガソリン税を目的税とした場合、地方税にしてはどうかというのに対しては、地方税にはしないということも全部条件にいたしまして、いろいろ意見を聴取した結果、先ず現在の段階においては私が先ほど申あげました通り、税を納めたから、納めたもののところに還元するというようなことではなく、大きな目的達成のためにお互いに協力しようという申合せでこういう案になつたわけでございますから、法律案の通過後といえども偏重的予算の編成はとつてはならない、又ならないのが原則だと、こう考えております。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 道路利用者のほうから申しましても無論目的税にしてもらいたかつたんでしよう。併しそれを納得して、そうでなくともいい、こういうふうに了解したとおつしやいますが、それはそうでしよう。政府のほうから、或いは政府でなくとも、少しでも道をよくしてやると言えば、結局予算が多くなることですから、泣寝入りをしてそれで了承をしておく、これはもうはつきりしたことなんです。これ以上はこの次の委員会で一つ……。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 一つだけ聞きたいのですが、賃取り道路は、この法律ができて、あなたの希望されるように二百十億の予算が二十八年度取られるならば、賃取り道路は相当国庫負担に……せめて直轄国道だけは金を取らない、有料道路にしないというような考え方は持つておらないですか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) お答えいたします。道路はいうまでもなく無料公開の原則に立つのでありますから、有料道路法審議の過程においては、こういうことはいかんじやないかと言われましたから、止むを得ず非常立法的な考えで通過をして頂いたわけです。私はできるならばこういうふうな法律案ができまして、道路費が大幅に増額をせられる場合には有料道路法は廃止してもいいという考え方は持つておりますが、現実問題として考えますと、今私たちは千百億のガソリン税収相当額に対する見込表を作つたのでありますが、千百億というのに対して二十八年度は二百億を予定しているにもかかわらず、大蔵省は百七億だというふうに固執しておるわけです。特に二十八年度道路費は総額において僅かに百四十二億しか計上しておらない予算を今審議しているような状態でありまして、この法律案が通過して、ガソリン税収入が大幅に値上つて、年間五百億も徴収できるようになつた場合は別でありますが、現在の状況から見ますと、この法律案が通つても、我々が考えておるほど道路の整備は進捗しないんじやないかというふうに考えております。簡単に申上げますと、実際先ほど申上げた一級国道を一万キロ、二級国道を一万キロ、重要地方道は十二万キロ、計十五万キロを整備し、而も重量制限をやつております重要道路の木橋を永久橋に架け換えるというようなことをいたしますと、年間どうしても五百億ずつ計上いたしまして大体十五カ年間、こういう数字が出るのでありまして、現在の百五十億程度の金額を計上した場合には、とても長大橋及び大きなトンネル等、現在有料道路法によつている道路までは手が伸びないのじやないかと、こういうふうに考えております。その意味においては余りいいことではありませんが、有料道路法はもう少し続けて行かなければならないというふうに考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 どうも話がばらばらで納得できないんですよ。例えばその特定道路整備特別会計法を出しましたね、整備法を出しましたそのときには、この金はたしか二十二億でしたか借りて、賃取り道路をやり、二十八年度予算を見ますと、財政資金から二十五借出て来るんです、賃取り道路にですね。これはちよつと考え方がばらばらなんです、道路行政に対して……。そうして今のガソリン税も、あなたがたは百七億、百七億と言うけれども、実際織込んであるのは二十五億の賃取り道路費も含めて百三十二億四千三百万組んであるのです。それで揮発油税には二十六年六月から十二月までの実績を基礎にして挙げたものは百八十六億三千万円となつている。従つてその賃取り道路を又強行するということになりますと、私がこの法案のときもやかましく反対した直轄道路の国道だけはもう枠から除いてもらわなければならんと思うのですよ。私も賛成です、道路を整備するのは。併しながらまだ一千万人以上の家のない人間があるのです。道路だけできて、路傍に、そのきれいな道路に寝たほうがいいというお考えならば別ですよ、やはり住宅にも相当のものを出さなければならんのです。従つてただ道路だけの考え方を以て考えて行くということになりますと、これは全く苛斂誅求です。国費を以てやる道路については金を取る、そうすると何か少しばらばらなような気がするのですよ。今日は聞きません、今日は聞きませんから、連合委員会が済んだあとで以て十分調べて伺いますが、どうも納得できないものがあります。案そのものには反対しません。併しながらあなたの説明そのものが納得できない。ごまかしが多いと思うのです、もう一ぺん弁明して頂きたいと思います。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) どうも手厳しい御質問でありますが、ごまかしが多いようにお聞きなされるのは、道路を整備するためにいろいろな手を打ちたいという道路愛護の気持の発露だと思つて御勘弁願いたい、かように考えております。二十八年度予算において特別会計では当然一般会計からの繰入れを以て行なつてはならないと私たちは考えております。有料道路のほうの費用を盛られましたことに対しては私たちも異議がありましたが、建設当局の言をかりて言えば、まあ利息をもらわないから止むを得ないじやありませんかというような単純な答弁ではありますが、私たちは当然こういうものは枠から外すべきだということを考えております。併し私も自由党の議員でありますが、私たちの内閣がこういうような予算を組んだのは甚だ遺憾でありますが、これはどうも私の力を以て如何ともなしがたいのでありまして、御了承願いたいと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 今日はやめますが、了承できません。もう一ぺん伺います。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○委員長(下條恭兵君) 本案に対する質疑は今日はこの程度で打切りまして、建設行政一般に対する大臣の方針を伺いたいと思いますが、御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕   —————————————

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○委員長(下條恭兵君) 建設大臣は実質上欠席のような形でありますから、三池政務次官から建設行政一般に対する方針を伺いたいと思います。三池政務次官。

三池信自由党建設政務次官

○政府委員(三池信君) 大臣が余儀ない事情で御出席になりませんので、建設省の二十八年度の施政の方針を、私から申上げたいと思います。これは二十八年度の予算を説明いたすことに関連してお聞きを願えるかと思つておりますが、特にそういうようなお話でありますから、内容の一般を少しく御説明申上げます。  二十八年度の建設行政の予算編成について力を入れました主な点について概略を御説明申上げたいと思いますが、第一に二十八年度の河川行政の問題であります。御承知のように累年の災害で国土が非常に荒廃をしておる、産業経済の面でも、或いは民生安定の方面にも著しく障害を来たしておることは、全く御承知の通り遺憾の極みであります。こういう状態に対処いたしまして、河川対策の根幹とするところの治水並びに利水の総合的な計画を早急に樹立して、国土の保全を図ると共に、河水の涵養並びに配分を行なつて、諸利水事業の発展を期したいというふうに考えておつたのであります。これがためには河川の管理を一元化したい、そうして河川の改修並びに多目的のダムの建設、砂防などを積極的に増進する考えであります。その第一といたしましては、河川管理の一元化という問題でありますが、これは各水系についても利水並びに治水を総合的に考慮して河川計画を実施し、河川を水源から河口に至るまでを一元的に管理することにいたしました。このためには現在の河川法を全面的に改正する必要がありますので、そういう意図を以ちまして河川に関する制度を整備すべく目下審議中であります。第二番目には、根本的な河川の改修事業を推進したいというふうに考えておりまして、前年度から実施しておりますところの事業を重点的に継続施行しまするほかに、二十八年度におきましては、直轄河川の改修事業を新たに二河川、中小河川改修事業におきましては新たに四十河川程度をそれぞれ追加施行することにいたしております。第三は多目的のダムの建設でありますが、治山治水計画の根幹をなすものでありまして、この多目的ダムを積極的に建設することは現在の焦眉の急務であると考えております。本年度はごの多目的ダムに対しては新規に十六カ所を建設する計画を持つております。第四は、砂防事業の推進でありますが、治山治水の根本的対策につきましては、どうしても砂防事業を促進する必要がありますことは申すまでもない。新規事業におきましては、前年度施行の事業を継続施行するほかに、昭和二十八年度におきましては、特にダムの埋没防止に力をいたす所存で計画をいたしております。  次に道路の整備の問題でありますが、御承知のように、最近の自動車の急速なる発達と、産業経済の復興に伴いまして、自動車による貨物の輸送量が急激に増大いたしたのでありますから、これに伴つて道路に対する負担が非常に大きくなつたのであります。こういう状態に対処いたしまして、道路の改善、鋪装並びに橋梁の整備などを一段と促進いたしますと共に、産業開発道路の建設をする考えであります。  次に住宅の問題でありますが、勤労、労務者住宅の建設を促進することに対しまして、先ほどもお話がありましたように、衣食に関しましてはともかく不十分ながら回復は幾らかできたのでありますが、この住宅にありましはそれがなかなかそこまでは落着いていない、さようなものの建設も一段と努力いたす考えであります。二十八年度は特に国営住宅の建設及び産業労務者の住宅の建設に重点を置いておるのであります。二十八年度においては比較的価格の高い一般需要の賃貸住宅四万戸及び低所得者の賃貸住宅一万戸、計五万戸を建設いたすと共に、産業労務者住宅六十五万戸を建設いたしたい考えでおるのであります。  これが大体内容の重点的な本年度二十八年度予算におきます建設省が方針  として決定いたしたものであります。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○委員長(下條恭兵君) それじや続いて二十八年度建設省関係の予算につきまして官房長から御説明を願いたいと思います。

石破二朗建設大臣官房長

○政府委員(石破二朗君) お手許に印刷した一枚刷の3と番号を打つてあるのを差上げておりますから、これの順序を追いまして御説明申上げたいと思います。  御覧の通りそこには内地、北海道、合計と、この三段を設けております。内地の分は建設省所管として要求いたしておる分であります。北海道の分は、これは総理府の所管として予算を要求せられておるものでありますが、予算実行の際には建設省に移し替になる予定の額でございます。その両者を合したものが一番右の欄の計でございます。  初めから御説明申上げます。公共事業でございます。昭和二十八年度におきましては、いわゆる公共事業という科目は予算の正式の名前には載つておらんと思いますが、いわゆる普通公共事業と言われておりますものについてそこにまとめておりますので、さよう御了承を願いたいと思います。  河川事業費でございます。昭和二十八年度内地分が二百十八億八千五百余万円でございまして、前年度予算が百六十三億九千七百余万円でございまして、差引五十四億八千七百余万円の増に相成つております。北海道分が二十八年度が二十九億五千八百余万円、前年度が二十三億六千七百余万円一差引五億九千余万円の増でございます。合計いたしまして河川事業費昭和二十八年度は二百四十八億四千四百余万円、前年度百八十七億六千五百余万円に比べまして、六十億七千八百余万円の増加と相成つております。増加の割合が一番右の欄に書いてございまして、三二%の増加でございます。この河川事業費は、御承知の通り河川の改修、それから河川の総合開発、それから海岸堤防の修築等の経費でございますが、この六十億殖えました主なものは、河川総合開発事業といたしまして、いわゆる多目的ダムを建設するに要します経費が非常に多くなつております。昭和二十八年度におきまして前年度来施行中の工事を継続施行しますほか、新たに十六カ所のダムを新規に直轄或いは補助事業として計画いたしております。なお先ほど政務次官から御説明いたしました通り、そのほかに直轄河川を二河川殖やしますこと、更に中小河川を約四十本程度新たに改修して行きたいと、こういう予定の経費でございます。  それから砂防事業費でございますが、内地が四十七億余万円、前年度四十二億余万円、差引き五億の増加、北海道は五千四百万円、前年度は四千万円、一千四百万円の増加、合計しまして四十八億、前年の四十二億に比べまして五億円余の増加、約一割二分の増加でございます。砂防に関しましては事業費はこの程度の増加でございますが、特に砂防に関しましては金額は些少でございますが、砂防の調査をよくやつて行きたい、しつかりまだ十分調査ができておりません部分がありますので、金額は些少でございますが、殖えた割合としましては、予算書にも相当殖えておりますが、調査をしつかりやつてみたい、かように考えまして所要の予算を要求した次第であります。  次の道路でございますが、内地が百三十三億、前年度六十七億と比べまして六十六億の増加、北海道は三十三億、前年度二十億に比べまして十三億円の増加、合計百六十七億で、前年の八十八億に比べまして七十九億の増加、九〇%の増加に相成つております。ただこの最後の備考の欄を御覧願いたいと思いますが、備考の一に、「道路及び計欄における括弧書は特定道路二十五億円を除いた場合を示す」というのでございまして、只今読みました部分にはごの二十五億が入つた分でございます。これを除きますとこの上の数字になりまして、増加の割合は六二%、かように相成つております。この内容につきましては先ほどのガソリン税の御審議の際ろいろいろ大分明らかになつている点もございますので省略さして頂きたいと思います。  次の都市計画でございますが、内地が四十七億、前年の四十二億に比べまして五億の増加、北海道が七千万、前年の四千万に対しまして三千万円の増、合計四十八億、前年の四十二億に比べまして五億五千万の増加、約一割三分でございます。  なおこの道路と都市計画と両方の経費に関しまして若干補足させて頂きたいと思いますのは、従来でございますと都市の街路事業は都市計画の経費でやつたわけでございますが、都市内の街路につきましても道路法の適用のあります街路につきましては道路事業費のほうからも若干都市内の街路整備事業をやつて行きたいと、かように考えておりまして、この道路事業費の百六十七億の中には、実質上都市の街路事業に廻したいと予定いたしております部分が約五億円あります。従いまして都市計画の実質上の経費がこの四十八億に五億を加えたもの、かように御了承願いたいと思います。次の建設機械でございますが、内地十四億、前年の十三億に比べまして一億の増、北海道は四億一千万、前年の四億五千万に比べまして四千万円の減でございます。合計しまして十八億、前年の十七億に比較し一億の増、増加割合七%でございますが、これは建設機械を新たに購入して、建設事業を機械化し、能率化し、更にこれで立派な工事をやつて行くために必要な経費でございます。ここで御了承願いたいと思いますのは、北海道におきまして減二千七百万円に相成つておる点でございますが、これは北海道開発庁ができました際に従来北海道庁の持つておりました土木機械を北海道開発庁のほうに殆んど大部分移管いたしましたので、従つて北海道庁の保有します機械が非常に手薄になりましたので、昭和二十七年度と二十八年度と両年度に亘りましてこれを補充して、北海道庁の機械力を強化したい、かような予定で予算を計上いたしておるのでありますが、北海道庁に対しまする補助の分が前年で大体全部とは行かんので、今年要求したのでありますが、大部分が昨年もう補助済みでございますので、昭和二十八年度はその補助金を少し減らしてもいいのじやないかと、さように考えまして減額になつておる次第であります。以上いわゆる公共事業費のうち、災害を除きました分の小計をそこに内地四百六十二億、北海道六十八億、合計五百三十億という数字を挙げている次第でございまして、これが割合は四〇%でございます。  次の河川災害でございますが、これは内地二百五十一億、前年の二百五十一億に比較いたしましてほぼ同額でございます。北海道には計上いたしておりません。これは北海道の災害分を建設省所管に当初から一括して計上いたす建前になつているので、かような数字になつておる次第でございます。なお河川災害復旧費は、ほかの予算は相当殖えておりますのに前年とほぼ同額となつておる理由の主なものは、昭和二十七年度におきましては直轄工事の災害復旧に要します経費が相当含まれておつたのでありますが、昭和二十八年度におきましては直轄工事の災害復旧というものは全然ありません。その点で十数億円当然減額になる分がございます。なおそのほかに府県並びに市町村でやります災害復旧に対します補助金もそう殖えていないわけでございますが、これは昭和二十七年度に持越しましたいわゆる過年度災害の総量に較べますと、昭和二十八年度に持越しますところの過年度災害の事業量の総額が若干減つておりますのでかように相成つておるわけでございまして、実質上は河川災害復旧を減らしたのではございません。この経費を以ちましていわゆる過年度災害の約三分の一が復旧できる、かような計算に相成つております。  次の都市災害でございますが、これも都市災害の復旧に要します経費でございますが、これは説明を省略させて頂きます。  以上、いわゆる公共事業費の合計は内地七百十六億、北海道六十八億、合計七百八十五億、二四%の増加でございます。

松浦定義改進党

○松浦定義君 只今説明中ですが、丁度時間の関係もありますし、いろいろ議員の出席率も最初のことで少いようですから、ともかく今日はこのくらいにして、次回にして頂いたらどうかと思いますが……。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○委員長(下條恭兵君) もう暫らく、この最後まで何いたしましよう、あと十分か二十分ですから……。

石破二朗建設大臣官房長

○政府委員(石破二朗君) では次に行政部費関係のもののうち主なものをそこに書いております。住宅施設でございますが、これは公営住宅の新建設と、住宅災害の復旧に要する経費でございます。時間も経過いたしておりますので、説明はその程度でそこは省略さして頂きたいと思います。その他雑件等を加えまして、建設省の昭和二十八年度一般会計の予算要求額は合計欄にあります八百七十一億六千余万円でございます。それに北海道分の七十七億七百六十二万八千円、これを合計いたしまして、実質上昭和二十八年度建設省の所管でございます一般会計の合計は九百四十八億六千七百六十三万四千、約二割九分の増加と相成つている次第であります。  そのほかに特定道路、前年の二十二億に対しまして本年度は二十五億計上いたしております。これは前年は資金運用部資金の借入れであつたのでありますが、この二十五億は一般会計の財政資金の投資に相成つております。  その次に住宅金融公庫関係の百八十億は前年と同額でございますが、ただこの中に新しい問題といたしましては、いわゆる産業労務者住宅の建設のために貸付ける金二十億を含んでおります。  以上簡単でございますが、御説明を終ります。

下條恭兵日本社会党(第二控室・右)

○委員長(下條恭兵君) 本日はこれを以て委員会を終了いたしまして、次回は十二日の木曜日の午前十時から河川局と道路局の関係について説明を聴取いたしたいと存じます。  本日まこれにて散会いたします。    午後零時四分散会

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