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15回国会参議院1953/02/18

建設・大蔵連合委員会 第2号

発言数
45
登壇者
9
会派数
4
開催日
1953/02/18

会議録

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) 只今から建設、大蔵連合委員会を開会いたします。  道路整備費の財源等に関する臨時措置法案を議題に供します。  委員のかたがたにお諮りいたしますが、この法案の審議に関しまして大蔵委員長から次のかたがたを参考人として意見を聞きたいという申込があります。即ち全国石油協会の会長森平東一君、日本トラック協会の常任理事眞保敬四郎君、全国乗合自動車協会会長伊能繁次郎君、日本自動車会議所調査部長大澤益次郎君、以上の四人の御意見を聞くことに御異議ないでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) 若し御異議がなければ、幸いここに四人のかたが見えておりますから、これから御意見を聞きたいと思います。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 その前に大蔵委員会としてなぜそういうかたがたの意見を聞きたいかということを一応お話をしておきたいと思います。実は参考人として出席を求めましたこの四団体のほうから、かねて大蔵委員会に対してガソリン税の軽減方について請願がございました。我々といたしましては慎重審議の上、その都度願意妥当なものと認めて請願を採択をいたしておるのであります。然るところ前回の当連合委員会において提案者田中議員からは、そういうような団体も一応ガソリン税の軽減ということについては本法案の趣旨において使われるならば軽減しなくてもいい、当分我慢するというように了解をせられてあるというお話がありましたので、念のため参考人の意見を一徴したい、こういう趣旨であります。

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) わかりました。ついてはこれから参考人四人の御意見を聞きます。  先ず森平君、眞保君、伊能君、大澤君の順序に御意見を聞きます。  参考人に申しますが、時間のことでありますが、審議のいろいろな関係もありますし、大体十分乃至十五分くらいの程度でお話願います。ついては第一に森平君の御意見を聞きます。森平君。

森平東一全国石油協会会長

○参考人(森平東一君) 森平でございます。只今御質問と申しますか、私の意見をお問いのようでございますが、その要点はガソリン税を目的税にされるということの可否についてでございましようか、その点を一つ……。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 目的税にするについての善し悪しということについての勿論御意見を聞きたいのですが、そういつた税法上の問題よりは、ここに提案されておる道路整備費の財源等に関する臨時措置法案の趣旨によりますと、提案者は必ずしも目的税という意味ではないのだ、併しガソリン税収を全部、挙げて道路整備費に使いたい、こういうことであります。そうなつて来ると、現在のガソリン税というものをかねて我々はあなたがたから軽減してほしいという請願を受けておるわけであります。その軽減はしなくて、少くとも法案で狙つておる期間と言いますか、五カ年間はガソリン税は税率は据置である、こういうことになるわけです。それでよろしいかということです。

森平東一全国石油協会会長

○参考人(森平東一君) よくわかりました。それでは販売業者の立場からこの問題について申上げたいと存じます。只今のお話は十分ということでありますが、簡単に申上げます。実はガソリン税の軽減問題に関しましては、その税金が創設されて以来、販売業者といたしましてはこの税金が販売業者にしわ寄せが全部寄つて来るという立場から、全国の販売業者の総意によりましてこれが廃止を実は陳情して参つたのでございます。ところが昭和二十四年でございますが、一〇〇%の従量税が一万一千円までに下つたけれども、その負担というものは販売業者に対しましても非常な苦痛なのでございます。と申しますのは、これは販売機構についてもちよつと申上げないとおわかりにならないと存じますので、この販売機構についても触れますが、御承知のごとく石油は統制商品として最も完全な統制がとられておつたのであります。その当時は御承知のごとく、配給統制会社、それから配給統制会社が解散いたしまして配給公団になつた。その間におきまして、販売業者はどういう機構の変化があつたかと申しますると、厳重な統制が施行されているときにおきましては、東京都を例にとつて申上げますると、一区につき一つの配給所というものがあつたのであります。そうしてその配給所を中心といたしまして、その区内にありまするところの消費者は全部その配給所から石油の配給を受けておつた、こういうことでございます。でありまするから、販売業者、即ち配給所といたしましては非常に数量は少いけれども、商売でなく配給事務というような関係で非常に楽であつた。よつて一定の口銭というものは甚だ僅少ではあつたがこれをとることができたのであります。ところがその後こういうような独占的方法はいかんというので配給統制会社の末期におきまして、この配給所の数を増加したのであります。で、東京都は四十五区かに一軒、即ち東京都には四十五、六軒しかなかつた。それを配給統制会社の末期におきまして約百軒にこれを殖やしたのであります。同時にこれは一区の配給に限らず、その百軒ばかりの配給所というものは都内全部を配給してよろしい、こういう機構になつたのであります。そうなりまするとやはりまだ配給所の数が少うございますから一定の口銭というものはとれました。又御承知のごとく、各配給所に配給統制会社から荷物を配給して参ります。そこまで持届ける、その持届けた個所から今度は配給所がこれを運搬しなければならん。運搬して各消費者のもとに届けたのであります。その届け賃というものはこれは配給所ではもらつておつた、こういう形であります。でありまするからその数量たるや甚だ微々たるものであつたけれども或る一定の口銭というものは収受することができたのであります。然るに御承知のごとく、こういうような統制は時代に甚だふさわしからんというので自由販売にする前提といたしまして公団の設立と相成つた。公団の設立と共にこの配給所いうものの性格が非常に変つて来て、それで一方公団ができまするというと、配給所のほうは数がどんどん殖えて参りました。それでここに多少自由競争というものが始まつて参つたのであります。そうしてこの公団の寿命は約一カ年でありましたが、この公団も遂に解散いたしましてこれが元売会社といたしまして十三軒の元売会社ができたのであります。それと同時にこの配給所の性格は更に変更いたしまして登録販売店ということになつたのであります。ところでその登録販売店になりまするのは、一定の資格を備えているものは全部企業の自由という立場から殆んど全部これを政府のほうにおかれてはこれを配給所、即ち石油販売店として登録を認めたのであります。その結果石油配給統制会社の時代において日本全国で約千軒の配給所があつたのであります。その配給所が元売会社の設立、即ち公団解消後の元売会社の設立と共にその数はだんだん殖えまして現在においては五千五百以上になつております。まあこういうふうに販売機構の変遷がありますと共に、販売業者の数は莫大な数字になつた。でこういうふうな機構の変更がありまするというとどういうことになるかと申しますると、そこに自然に非常な競争が開始された。この自由競争ということは消費者並びに一般大衆から見れば誠に結構なことでありますけれども、この販売業者から見まするというと、この数が余りに殖えて而もその当時はまだその数量も余り殖えないという関係におきましてどういう結果を招来したかと申しますると、とにかく使う人はもう一定の数にきまつております。数量も一定の数に限定されている。その中においてこれを配給するところの販売業者が殖えまするというと結局非常な競争が起る。新らしく事業を始める人は結局どうしてその商売をやるか、お得意先をとるかというと、結局値段を引くということであります。で、値段を引いて先ずお得意先をとる。そこでその得意先へ従来から配給しておりましたところの販売業者はこれに応じて行かなければその得意先をとられてしまう、こういうことになるのであります。こういうような関係におきまして、値段は、供給がまだ不足であるにもかかわらず、どんどんどんどん下るよう傾向を生じたのであります。それから先ほど申上げたように、持届け運賃、即ち配給するところの運賃というものは各配給所が皆もらつておつたのであります。もらつておつたんだけれども、これも即ち新らしい商売をする人は、いや我々のほうでこれはただでやりましよう、こういうことになつたためにこの配給費というものも結局自分みずから負担しなければならん、こういう結果になつたのであります。こういうような状況におきまして、販売業者は非常な競争の下に苦しい立場になつたのであります。ところでその需給関係はどうかと申しますと、昨年の今頃までは機械油のほうは若干余つておつたんであります。機械油、自動車に使うところの油、或いは各工場で使うところの機械油は或る程度生産過剰というような状態であつたのでありますか、まだ燃料油、即ちガソリンとか重油、軽油等はまだ余るというような状態ではなかつたのでありまするが、昨年の五、六月頃から漸次この数量が殖えて参りまして、遂に御承知のごとく、石油の統制も七月から全面的にこれを廃止するような状態になつたのであります。その関係で供給のほうも非常に殖えて参りました。その関係におきまして競争は更に激化したのであります。それで現在の状態から申しますると、全く出血販売をやつている、もうマイナスで皆商売をやつているというのが非常に多いのであります。まあ一例を申上げますると、例えばこちらの参議院でお使いになつている自動車ガソリンでございますが、実はこの販売業者が元売業者から仕入れます価格が一キロ三万二千七十五円が原価でございます。これに対して競争入札の結果でございますが、三万一千五百円で実は納入しているのであります。これはもう明らかにマイナスであります。こういうような状態なんであります。その他大口の自動車ガソリンを使つておつたり、或いは又その他の入札等を見ましてもこの値段は非常に下つて来ているのであります。それで古い話のようでございますが、実は統制のある時分には公定価格がどういう値段であつたかと申しますと、公定価格は大品と小口と分けまして大口のほうは、小売価格でございますが、一キロ三万四千四百円でございます。これは京浜地区の値段、それから極く小さい小口でございますが、それは三万五千六百円というこれが公定価格であります。これに対しまして販売口銭はどのくらいあるかと申しますと、元売価格、その仕入価格は三万二千七十五円、それに対しまして大口の口銭、例えば七%というのがマージンでございます。それから極く小品のほうになりますると、これが一割上る、そのほかに先ほど申上げた運賃即ち持届けをする場合におきましては、配達費を消費者からもらつてよろしいという、公定配給運賃というものが認められております。それで現在においては、その公定配給運賃というものはとることはできない。先ほど申上げたような競争の結果、これは一つのサービスになつてしまつた。それからこの口銭の比率が七%であるものが現在はどのくらいになつておるかと申しますると、誠に哀れな状態でございまして、ということは競争の結果、どういうことになつたかと申しまするというと、大口の場合ではこれが七%の公定口銭であつたものが三%から四%に減つております。これは現在の状態であります。それから小口になりますると、六%から七%、こういう僅かな口銭で販売業者はやつておるのでございます。ところで只今問題になつておるところのガソリン税でございますが、この税金がどういう関係であるかと申しますると、先ず現在の配給量と申しますか、販売数量でございますが、月平均十五万キロと見ますると、税金は一キロについて一万一千円であります。そうするとこれが一カ月の税額というものが十六億五千万円という数字になる。ところでこの十六億五千万円というものが、即ち価格の中に入つておるのでございます。ですから結局我々販売業者から見ますというと、これは税金を徴収する仕事をやつておるということ、十六億五千万円というものを、税務署の代りに販売業者が徴税の事務をやつておるという形になつております。それでこの十六億五千万円というものが、然らばどのくらいで吸い上げができるかというと、御承知のごとく、一昨年来非常な金融逼迫であります。現在においてもやはり金融は逼迫しております。それで大口消費者、或いはその他からの吸い上げというものが非常に遅れておる。それで只今申上げたような薄利を以て販売いたしまして、それが約平均六十日乃至九十日にこれが回収される。こういう情ない状態であります。それで一方元売のほうに対しまして、これを支払うというのはどのくらいというと一カ月ぐらいの余裕しかない。よつて現実に二カ月というものはこの税金に対しまして販売業者が立替えておるという形になつております。そこで一カ月の十六億五千万円に対して利息はどのくらいかかるかと申しますると、この利息も相当の金額になるのであります。ざつと計算いたしますると、仮にまあ銀行その他から借受けまするというと、日歩三銭は当然かかるのであります。そうするとこの十六億五千万円に対しまして、一カ月千四百八十五万円というものを実は利息で支払つておる。それで六十日の吸い上げ期間を要しまするから、月額二千九百七十五円というものが、実は金利にかかつておる。ところで御承知のごとく、この敗戦のために販売業者が非常な貧乏をしております。それで戦前は金融機関に無論御厄介にはなつておりましたが、現在ほど金融機関に御厄介になつておるということはなかつた。恐らく全国の販売業者というものはありとあらゆる財産を提供しておる。もう倉庫であろうが、土地であろうが自分の住宅さえもみなこの販売のほうに担保とか、或いはその他のものとして提供しておる。そして営業しておる。こういうような状態でありまするから、どうしてもこの金利というものはかかつて来るのであります。そこでその金利が六十日といたしまして、二千九百七十万円というものを、この税金のためにわれわれが負担しておるのでございます。誠に情ない状態であります。それでこれを、只今申上げたような僅かな販売口銭の中からこれを引かなければならん、そうでありますると、これを大体計算いたしますると、月にいたしまして約六厘に当る。六厘であります。それから先ほど申上げました、つまり配達賃というものを自分で皆サービスしている。それがどのくらいに当つておるかというと一分に当つております。よつてその大口から得るところの販売口銭三%—四%からこの税金に対するところの日歩及びそれから配達賃というものを引いて参りまするというと、大口の場合一分四厘から二分四厘というふうな低率なマージンになつて参ります。又小口の場合におきましてもこういうものを差引きますというと四分四厘から五分四厘、こういうような低率になつて参ります。こういうような状態で現在販売業者というものは営業をやつているのでございます。誠に惨憺たる光景でございます。これがために昨年末、東京都においても倒産したものはその数約三十五、六軒に及んでおります。恐らく全国から見ますと、相当の数の販売業者が営業を止めているであろうと思つております。こういうような状態になりますというと、販売業者は誠にもう累卵の危きにあるのであります。そこで実は販売業者といたしましては、このガソリン税をせめて三千円くらいまでに減らしてもらいたい。一万一千円を三千円くらいまで減らしてもらいたい。御承知のごとく、ガソリンも動力源として重大なる役目をしております。電気或いはその他の動力源に対する税金というものは一割乃至一割二分と聞いております。然るにこの税金たるや現在即ち精製価格に対しまして六割五分というような高率なんでございます。この六割五分という税率は恐らく世界でももう一番高い税率じやないか。これは御当局におかれましても十分お調べのことと存じますので、この点には深く触れないのでございますが、とにかく常識的に考えても六割五分の税金をかけるということは、私は余りにひどいんじやないか、苛酷であります。よつて私どもはこの税金を三千円までに減らしたいということを請願をいたしているのでございます。それでありますので、どうかこの点を十分お考え下さいまして、何とかガソリン税の軽減ができまするように御尽力をお願いしたいと存ずるのであります。只今のお話によりまするというと、ガソリン税が目的税になつてしまつておる、目的税になつてしまうというと、五カ年間というものはこれは絶対にもう減らすこともどうにもできないというお話を只今承わりまた。私は非常に驚いたのであります。実はこの道路改築云々のむずかしい法律でございますが、この法律が、承わるところによりまするというと、衆議院のほうは通過したのであります。ところがこの通過は十二月二十七日に衆議院のほうを通過したのだそうであります。ところでこの法律というものは、国民が誰が知つておりましようか、十二月の二十七日であります、皆、もう歳末で血眼になつて走り廻つております、誰も知らないのであります。私ども当業者におきましても、漸く昨今新聞で、やれガソリン税の日歩問題がどうであるとか、或いは又福田代議士が大蔵大臣に質問したときに、何故にこの税金を目的税にしたのか、これは税金の体系を乱すんじやないかというような御質問があつたようでございます。その質問に対しまして、大蔵大臣は、まあ止むを得ないと、これは誠にまずいけれども仕方がないんだというようなことを新聞で拝聴しております。誠に遺憾千万であります。それで私どもから見ますと、こんなに毎年々々泣きながら請願をし、陳情をして参つておるにもかかわらず、その泣く子供を全然見殺しにして、頬冠りして、衆議院がこの法律を通されたということについて、私どもは非常に不満を抱いております。一体衆議院は私は何をしておるのだと、これは国民を欺瞞しておるのじやないかというようなふうにも感じておるのでございます。然るに参議院におかれましては、本日わざわざ我々をお呼出しになりまして、私どもの意見を聞かれたということにつきましては、満腔の敬意をここに表明する次第であります。実は昨日、緊急東京都の石油協会の役員会を開きまして、参議院からお呼出しになつたということについて話しましたところが、皆感激しておる次第でございます。どうかこの事情をとくと御勘考下さいまして、ガソリン税の軽減を実施されるように御尽力のほど、切に々々お願いする次第でございます。少し時間がたちましたが……。

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) 皆さんにお諮りいたしますが、一応参考人の四人の御意見を聞きまして、それから御質問に入ります。  では次に日本トラック協会の眞保君にお願いいたします。

眞保敬四郎日本トラツク協会常任理事

○参考人(眞保敬四郎君) 日本トラック協会の眞保敬四郎でございます。私の立場といたしますと、今トラック企業体が如何にこの税の関係において非常なる苦境に立つているか、その点からこのガソリン税の現状では、到底私どもの企業は成立たないのじやないか、その点において皆さんに私どもの意見を申上げたいと思う次第でございます。税金の問題は御承知の通り国民の義務でございますから、私は税金の税体系とか、そういつたものがその基礎、いわゆるその課税の基礎とか、その標準とかいうようなものは、公平な立場で判断され、公平な結論の出たものでない限りは、国民としてもこれを納得して納税することができないんじやないか。この点で私どもは税の体系から考えましても、ガソリン税がほかの企業と比べまして、トラック事業に対しての過重な負担である、その点を一応申上げたいと存じます。  第一に私どもがトラック事業といたしまして、ガソリン税が他の企業と比較した場合に、如何なる税が妥当するか、その点をいろいろ検討して見まして、皆さんのお手許に御参考に差上げました資料にもあります通り、トラツク事業と電鉄の事業、これとは非常に似通つた対象になりはしないか、それで実は今電鉄事業とトラック事業との経費の面から見ました税のパーセンテージを一応皆さんのお手許に差上げてあるのでございますが、その比較対照を一応述べて見ますと、電気、ガスの税金が私鉄の事業に含まつている営業費に占める率は、約七・八%、これが営業費のうちに占めます電鉄の電気、ガス税でございます。それで、然らばトラック事業の場合のガソリンが占める営業費との割合が如何になりますかと申上げますと、ガソリン費はトラツク事業の営業費の一ハ%、なおこの一六%のうちに占めるガソリン税は六・八%でございます。そういうような比率になつておりまして、今この電鉄会社とトラック事業とのいわゆる燃料費と申しますか、これの営業費に占める電気、ガス税とガソリン税との比較をいたしまして考えて見ますと、約電鉄会社の電気、ガス税は、トラック事業のガソリン税との比率をとつて見ますと、約十倍になつております。かくのごとき状態で、現在のトラック事業が経営されておるわけでございますが、更に今皆さんのお手許にも数字的の資料を差上げて、あるはずでございますが、トラック事業といたしまして、他の事業と非常に変つた税を余分に負担しております。その余分の負担と言いますのは、いわゆるガソリン税、自動車税或いは道路の経費の協力費、こういつたような特殊の形の税金を非常にこうむつておるのでございまして、これらのものだけを一社当りにどれだけの税を私どもが負担をしておりますかという点を申上げますと、トラック運送事業の一社当りの税の負担をしております年額は、ガソリン車とデイーゼル車と大体ございますが、ガソリン車の場合が十二万五千六百円、それからディーゼル車の場合が二万九千百五十円、こういうような状態になつておるわけでございまして、このような点から考えまして、私どもは現在のガソリン税は到底負担し切れないものじやないか、又他の企業との比較からいたしましても、不当な過重な税ではないかというように存ぜられる次第でございます。  その次に、私どもはトラック事業といたしまして、然らば如何なる立場にあるか、これは御承知の通り一般の国民の必需物資、そういつたような或いは重要産業、それらの手先になつて毎日働いておるわけでございまして、なおこれの陸上輸送においてのトラック運送事業が輸送する輸送量から比較いたしましても、陸上輸送の総輸送量の六二%がトラック輸送によつて運ばれております。それから国鉄が二六%、海運が一二%、殆んど半数よりもずつと上廻つた数字の六二%がトラック事業によつて輸送されている次第でございまして、これらの点から見ましても如何にトラック事業が重要な役割をしているものであるかは明らかだと存ずる次第であります。  かくのごとき状態におきまして、今後トラック事業が果して経営をして行けるかどうか、この点でございますが、現在問題になります目的税とトラツク事業との関連性において考えて見ますならば、私どもは我々の走る道路のよくなることでございますから、私どもの払うガソリンの税によつて或る程度これを道路に持つて行くと、そういうようなお考えの本旨に対しては別に不賛成ではありませんが、私どもがお願いいたしますのは、先ほどまで申上げましたように、トラック事業が現に極めて課税が酷である、その点で特に一番大きな税金がガソリン税なのでございます。これを適正なガソリン税率に下げて頂きまして、それで始めて今の道路費に廻して頂く、こういうような方法でお願いする次第でございます。この点につきましてもガソリン税は今万一税率を下げるならば道路費が少くなるのじやないかというようなお考えもあるかも知れませんが、私どもの立場といたしますと、道路は一般国民の道路でありまして、単に自動車だけの使用する道路でないのでありまして、当然私どものガソリン税の或る程度のものが道路費に廻されましても、それに当然一般会計からの公共事業費としての道路費、これも我々のガソリン税に相当する同額の道路費を当然支出して頂きたいと存ずる次第でございます。それと更に万一道路費にどうしてもまだその費用が足りないというような場合は、或いは道路公債とかそういつたようなものによつて更にこれにプラスして行く。そういうような考え方をして頂きませんと、単にガソリン税が道路だけに使用されるんだというような立場をとりますと、我々のガソリン税だけによつてこれを賄つているような結論が出る。万一そうなりましたならば、我々のガソリン税がますます増大する傾向に赴くのではないか、こういうことになりましたら、現在ですら我々の企業の成立たないような追い込まれた状態に置かれていますので、この点は十分御考慮して頂きたいと存ずる次第でございます。だから我々はそのガソリン税それ自体を公正な税率に下げてもらつて、それを今の道路のほうに廻してもらう。更にそれに公共事業費のほうを廻上、更に足りないものは起債等によつてやつてもらう。そうして頂かなかつたならばトラツク事業は遂に潰滅する時期が来るのではないか。更に然らばこれらの適正な税率をどの程度に置くか、この点なんでございますが、先ほども申上げましたように、今の私鉄におきましての電気、ガス税、そういつたようなものと丁度トラック事業のガソリン税とは大体において似ているのじやないか。そうして見ますと、現在におきましては電気、ガス税は約一割でございます。従価一割でございます。その点から考えますと、私どものガソリン税も、最も妥当な、適正なものといたしますと従価一割として換算いたしますと、約二千四百円程度になりますから、是非二千円程度にして頂くならば、トラック事業の今後の経営に相当運営が楽になるのではなかろうか。このように大体考える次第でございますが、更にこれを現在において二千円に下げるのでは、相当困難じやないかというような御意見も、実は承わつておるような次第でございまして、この点から、もう一歩暫定的な考え方といたしまして、私どもがお願いいたしましたのは、約五千円、その五千円の数字は、お手許にも参考に差上げてありますように、二十七年度におきます予算額と、その予算額をオーバーした超過増収額との開きを一応勘案して見ました場合に、今後百六億七千万円の予算面からいたしますならば、二十七年度の超過額を、これを割出して見ますと、五千円程度でも十分やつて行けるのだ、そういうような数字を一応出しましたのでございますが、更に二十八年度におきますと、約二百万キロリツターのガソリンの配給が考えられる次第でございまして、その二百万キロリツターを勘案いたしますと、万一、五千円といたしましても、約百億の金が十分入るのでございます。二十七年度におきまして予算は百六億七千万円でございますが、その点から考えましても、五千円といたしましても、二十八年度の配給量から考えるならば、現在の二十七年度の予算とは何ら変りません。そういうような点から勘案しても、先ず暫定的な第一歩といたしまして、五千円程度にガソリン税を下げて頂くならば、我々の甚だ幸甚とする次第でございますが、根本的には、最後は、やはり先ほど石油関係の方が三千円と言われましたが、私どものほうの数字は今二千円となつておりますので、相当近寄つた数字が出ておりますので、私どもの企業体としても、税の比較対照、そういつたような公正な課税の点から勘案いたしまして、私どものお願いは、二千円程度にお願いしたいと思う次第であります。これによつて私の公述を終ります。

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) 次には伊能君の御意見を伺いたいと思います。

伊能繁次郎全国乗合自動車協会会長

○参考人(伊藤繁次郎君) 全国乗合自動車協会の伊能でございます。ガソリンを利用する側からの御意見として、トラック協会の眞保さんのお話がありました。基本的な問題としては賛成で、ありまするが、若干私自身の意見を加えたいと思います。  ガソリンが戦時中の禁止課税であつたということ、それから交通事業が公益事業であるという二つの観点から現在のガソリン税が適正であるかどうかという点については恐らく余り御説明を要しないだろうと思います。併しながら我々ガソリンを利用し、道路を利用する立場から行きますると、現在の道路ではトラック、バス、乗用車等いずれも非常に損傷が激しいのであります。アメリカのフオア・プライのタイヤでアメリカでは七万キロも走るというのに、日本においてはシツクス・プライのタイヤで遥かに丈夫なタイヤであつても三万キロは無理というのが日本の現状であります。かような事実、そのほかに更に車体の傷み等を加えまするならば、私どもは今回の法律案によつて若し五年間に道路が、殊に道路の鋪装改良が画期的に改善せられるとしたならば、私どもは現在のガソリン税が戦時中からの禁止課税であり、又公益事業たる交通事業に対する課税として不適正なものであつても、近い将来において道路が画期的に改善せられるというはつきりした見通しがあるならば、我々はこの際犠牲を払つても目的税的な性質のものに協力することにはやぶさかでないのであります。と申しますることは、お手許にいろいろな資料が御参集のようでありまするが、ガソリン税の毎年の大蔵省、政府における徴収計画は予算よりも実績は遥かに上廻つておるのが常であります。二割若しくはそれ以上に上廻つておる。恐らく昭和二十七年度はどのくらいの徴税額になつておりますか、百億は遥かに超えておるだろうと私どもは想像いたしております。又二十四、二十五、二十六、二十四年と六年を比較すると倍以上ガソリン税は徴収されておる。先ほど眞保さんのお話では、来年度は二百万キロリツターの使用計画だ、というと二百億以上のガソリン税が徴収せられる。ここで私どもは眞保さんのお話のように、道路の鋪装改良がガソリン税のみに依存されたのではこれは甚だ迷惑千万だと思います。併しながらガソリン税と道路に対する一般財源とを合せ加えまして五年間に本当に画期的に道路がよくなり、日本の観光事業の上から、又交通事業の本来の使命達成の上から、道路が交通事業のために大きな貢献をして下さるというならば、私どもはこの際あえて五年間の間は減税その他を主張しなくても、私どもは道路が本当によくなるということであればこの問題には賛成をするものにやぶさかでないということを私は強調して私の公述を終りたいと思います。

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) 次には大澤君に願います。

大澤益次郎日本自動車会議所調査部長

○参考人(大澤益次郎君) 私日本自動車会議所の調査部長の大澤でございます。すでに石油関係、自動車関係の方からも陳述がございましたので、私からは大して申上げる必要もないと思いますが、ちよつと申上げておきたいと思います。先ほどから眞保さんから自動車の税の減税の問題が出ておりますが、私のほうでも眞保さんの団体、それから日本のいわゆる自動車の業界、そのほか自動車の各団体が集まつて私の団体を構成しておりますので、いろいろな意見が集まつて私のほうでこちらに陳情したりいろいろしておるわけでございますが、自動車業者としてはガソリンが戦前非常に少い従量税をかけてもらつておりますが、これは五%にも足りないものでございましたが、戦後非常にガソリンが貴重になつた、そのためにこれはもう本当の貴重な宝のようなものだというので一〇〇%の課税をかけられていたわけでありますが、その後一昨年ですか、漸くこれが従量税になりまして、それでもまだ一万一千円というものがかかつている。そうしますと幾らかは下つたのでございますが、一〇〇%をかけたときの一万六千円から一万一千円に下つただけの、従量税そのものとしては非常に税金が自動車業者に対して重い。例えばトラックなんかも一台当り一年に十二、三万円のガソリンを使つている。一台ではなんでもないがそれが五十台、百台使つているところでは恐らく五百万円、一千万円のガソリン税を支払うことになる。それですから自動車業者としてはこのガソリン税を適当に引下げてもらいたい。これは尤もなことだと思うのであります。  次にこのガソリン税の減税の問題とからんでいるようでございますが、今度はこれを道路費に使うという問題でございますが、からみますと、まあ非常に一つの問題の複雑さと申しますが、こんがらかりが出て来るのではないかと思うのでございます。これは全然別の問題として取扱えばはつきりするのじやないかと思うのでございます。次に減税の問題は自動車業者としては減税してもらうのが至当である。望ましいことである。その額は眞保さんが言つたように、二千円というか、三千円というか、それは私どもよくわかりませんが、とにかく自動車業者としては五千円くらいが一応の目安になつているのであります。  次にこのガソリン税を道路のほうに使つたらどうかという問題でございますが、これは全然別個の問題として考えて見たいと思います。このガソリン税を道路に使つた場合に、大蔵省のほうで今まで見ておりました公共事業費、本年度の予算では百三十何億になつているようでございますが、それが削られる心配がありはしないか、政府補助、その問題が非常に頭に浮んで来るのでございます。ガソリン税が今年度の予算で百五十何億というものが計上されているようでございますが、それが道路費に変つたおかげで公共費の百三十何億というものが削られてしまう。そういうことになりますと、五年間か何年間か知りませんが、道路というものの費用は全部ガソリン税で賄うのだ、そういうことになりますというと、幹線道路でございますか、そういう道路というものは全部自動車が持つというような結論になつて来まして、これは非常に自動車業者としてまあ五年の間は我慢してあと道路がよくなるということはあれですけれども、そこに矛盾もありますし、公共事業費のほうで削られてしまうと虻蜂取らずになつてしまうということは一つの心配になつているわけであります。それからあと一つこの問題に関係して問題になるのはディーゼル自動車の問題でありますが、これは御承知のように燃料は非常に安い。そのほかに百キロ当りと言いますか、それの燃料の消費量は三分の一か、二分の一で済むということで、結果から見ると僅かに四分の一くらいの費用で済むというような点から、ディーゼル自動車が非常に普及して参りまして、日本では一昨年漸く一万台のレベルを越したのでございますが、昨年は二万台を越した。今では二万五千台になつている。非常にディーゼル自動車が盛んになつて来ております。で、ディーゼル自動車というのは御承知のように非常に大きな遊覧バスとか乗合自動車、それからミトン、四トンのトラックというふうな方面に使われておりますので、キヤパシテイから言いますというと、今トラックと乗合合せて約十六、七万台だろうと思いますが、大型、大型と言いますか、普通車輌でございますが、その二万五千台がディーゼルであると、約六分の一になります。それですから積載量、それから負荷量、道路に与える衝動というような点を考えますというと、約五分の一から四分の一くらいの比率になるのじやないかと思うのであります。自動車が今七十万台に達したと言いますが、実際戦前の標準の自動車というものは三十万台そこそこでございまして、その他はいわゆる小型、三輪車、スクーターそれから軽オートバイ、ああいうものが戦後非常に殖えたために七十万という数を挙げておりますが、実際の戦前並みの自動車というものは三十万台に過ぎないのでございます。そのうちトラツクとバスが十六万台、そのうちのディーゼルというものはトラック、バス、乗合、そういう大きなものしか使えませんから二万五千台を占めております。そうしますとガソリン税だけが道路にかかつて、ディーゼルのほうは何にもかからないというようなことになるとそこに不公平が生じて来る。而も僅かなものならばいいけれども、パーセンテージとして二割五分から三割程度の衝撃を与えるものが何にもかからない。これは非常におかしなことじやないかという問題が出て来るわけであります。それから道路は今言つたようにガソリン税でやるということは、大体自動車に、公共事業費のほうが削られるとすると、自動車業者のみが負担するという結果になるのでございますが、これは専用道路、アメリカでいうハイ・ウエイとかターンパイクとかいう形式になれば、これは自動車を使用する者だけで賄えばよろしいのでございますが、日本でいう道路というものはそういうものでなく一般の公共に使う道路であると思います。道路で、財政でやる道路は、例えば県道であるとか、重要国道であるとか、第二国道、第一国道、そういうようなものであつて、決して専用自動車道路の費用ではないと思うのでございます。これを自動車のみで取扱うということが非常にここに過ちがあるのではないか。この問題につきましては英国でももう三十年くらい前から道路の問題が日本と同じように出て来まして、重要問題になりまして、道路を改修するのに自動車業者に負担させるか、或いは一般住民、沿道の受益者負担であるかということが非常に問題になりまして、五年も六年も揉めたことがありました。結局これは受益者負担が適当なのではないかというふうに学説は一定しておると思います。ですから日本の場合でもアメリカと違いまして、そう自動車が殖えた、殖えたといつてもまだ七十万台程度、本当の自動車というものは三十万台ほどしかない。それですから道路が非常に混雑したというのは、実際東京とか大都市でありまして、それを自動車業者のみに負担させるということは非常なこれは難問題でありますので、これは受益者負担というようなものが望ましいと思うのであります。それでいろいろ述べましたが、結論的に言いますというと、ガソリン税というものは自動車業者としては今のところ五千円くらいにしてもらうのが望ましい。  次に道路のほうは、今言いましたように公共事業費プラスガソリン税でなく受益者負担という二つの方式でやつてもらいたい。公共事業費そのものがうんと増加すればこれは文句ないのですが、公共事業費プラス受益者負担、受益者負担というのは勿論自動車も入りますし、沿道の住民、それから会社、工場、そういうものがずつと入つて来ると思います。そういう方法で財源を得てやつて頂く。それからどうしてもこのガソリン税を道路費に廻さなくてはならないのだ、そうしなくてはどうにもならないのだということでありますれば、これは公共事業費、一般公共事業費、大蔵省のほうの一般公共事業費、これを削られないようにプラスをしてもらいたい。これをおいたままの上に自動車税というものをそこに附加してもらいたい。例えば今年度百三十億円の大蔵省の公共事業費がありますが、それの上にガソリン税の百五十億というものを附加えて二百何十億というものにする。それに進駐軍のほうがありますし、それから今度の特別の財政資金にする予備費が二十何億かありますが、それを全部くつ付けてやつてもらいたい。公共事業費を削るということであつては、それでどうしてもガソリン税を道路に持つて行かれるということは、自動車業者としては納得が行かないと思うのであります。それでこれは私ときどき道路会議にも行つて言うのでありますが、日本とよく似たイタリーでございますが、これは観光事業地でありますし、又ガソリンも一つも出ない。人口も日本と大体同じようだ。財産が、貧富の状態も日本とよく似ておる。或る向うを廻つて来た人の話によると、戦後非常に道路が改良されておる。私は思うのですが、イタリーはどうして道路をよくしたか。私自身で調べればいいのですが、なかなかひまがありませんので、道路関係でイタリーの実情を調べて頂いて、どういうふうにしてやつたのか、そういうような方法を成るべくやつて見たらどうかというようなことをよく言つておるのですが、そのことについてまだまとまつた調査は私見ておりません。そういうほかの国の何か、イギリスとか、アメリカとか、そういう厖大な国の例をとらないで、イタリーあたりの丁度手頃なところの例をとつて研究して、何かもう少しいい方法があるのじやないかというような気がするので、二言申述べる次第であります。  最後に衆議院で実はこういうことをやつて頂ければ幸いだと思つていたのでございますが、衆議院では私ども何にも知らないうちにばたばたと片附けられてしまいまして、先ほどの方もおつしやつたように、非常に残念だつたのでありますが、参議院がこのたび自動車業者なり石油業者を呼んで頂きまして、意見を聞いて頂いたということに対しては非常に感謝している次第でございます。

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) 参考人に対して何か御質問はありませんか。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 私は乗合自動車協会の会長である伊能さんに御質問いたしますが、伊能さんは自由党の衆議院議員でいらつしやるのでございますね。そうしますと、衆議院においては提案者の只今御提案になつているこの法案に一応賛成をして通されたわけでありますから、只今の御発言があることも無理からぬと思いますが、併し自由党衆議院議員という立場を離れて、乗合自動車の業者として、本当にガソリン税がこういうようなことで五年間今のような高率な税負担になるということを実際において堪え得るとお考えでございますか。

伊能繁次郎全国乗合自動車協会会長

○参考人(伊藤繁次郎君) 最前私が申述べましたのは、私は衆議院議員としての意見を申述べたのではありません。全国乗合自動車協会の会長としての私の意見を申述べたわけであります。当初私が申上げましたように、現在のガソリン税が、交通事業が公益事業である性質上、又ガソリン税が戦時中の禁止課税であつたという二点からして適正な課税ではないということを私は冒頭に申上げたのであります。併しながら現在の日本の道路の実情から鑑みて若し五年間で、私は特に道路の鋪装改良と申上げました、道路の新設については恐らく別な考え方で、これは当然公共事業費を以て処理せられるべきものと考えております。道路の改良鋪装について画期的な改善がなされるならば……。五年間一万一千円は非常な高率課税であります、禁止課税でありまして、この負担は交通事業が公益事業である性質上原価計算の上からすべて利用者にかかつております、運輸省の認可によつて……。最前森平さんが、配給業者のほうは、そのしわ寄せが業者に来るというお話でありましたが、これは私素人でありますから申上げる筋合ではありませんが、結局利用者にかかつているような気がいたします。いたしますが、若し五年間で本当に道路の鋪装並びに改良が飛躍発になされるならば、自動車業者、ガソリンを利用する業者としては、タイヤの面においても車体の面においても、その他において非常に利益するところが多い。恐らく一万一千円以上に利益するところが多かろうと私は考えております。さような立場から二百億円、或いはそれ以上昭和二十八年度においてガソリン税が徴収されることがあるかも知れません。大蔵省の予算においては何ほどが計上せられているか私深く承知いたしておりませんが、五年間は辛抱しても道路をよくしたいというのが、私乗合自動車協会長としての念願でございます。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 伊能さんにお伺いいたしたいのですが、このガソリン税がまあ、消費者負担であるということはお話の通りであると思います。併し全部が消費者負担ではなく、やはり中間に、先ほど石油協会の方もお述べになりましたが、一部又その負担にもなることがあろうかと思うのでありますが。参考のためにお伺いしたいのですが、乗合自動車運賃の中でどのくらいの負担になるものでしようか、ガソリン税は……。大ざつぱでいいのですか……。

伊能繁次郎全国乗合自動車協会会長

○参考人(伊藤繁次郎君) 一キロ当り、一車一キロ当りが原価が幾らになつておりましたか、私資料を持つて来ませんものでしたから十分な明確な御回答にならないかも知れませんが、恐らく二割五分くらいと考えております。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 非常に素人考えの質問なんですが、例えば十円の料金をとるところがございますね、そうしますと大体その料金に対して二割五分くらいガソリン税を負担する、そういうふうに考えてよろしいわけですか。

伊能繁次郎全国乗合自動車協会会長

○参考人(伊藤繁次郎君) ええ。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 まあこの道路の鋪装等がよくなれば辛抱するということでありますが、併しこういうような……、それじやこの法案自体についてはやはりまあ今の御意見から言うと賛成だということになるわけですが、こういう形にしなければあなたの望んでおられる、或いは皆さん……我々も道路はよくしなくちやならんという考えではおるのですが、まだこの法案は衆議院を通つただけで、今我々参議院で審議中である。その過程において二十八年度予算においては、大体においてガソリン税収入に見合うだけの道路整備費が含まれておる、まあ含まれて提案されておる。こういう状態において伊能さんのお考えでは、ガソリン税はそのままで堪え忍んで行こう。むしろ別の考えで、道路はよくすべきだから、その道路のほうは別途予算措置を強力に作らせる。同じ自由党内閣でありますから自由党員としてはガソリン税の問題とは切離して道路に関する予算をうんととるという努力をされるということのほうがベターじやないかと思うのですが、その点は如何ですか。

伊能繁次郎全国乗合自動車協会会長

○参考人(伊藤繁次郎君) 大変御尤もなお尋ねでありますが、今衆議院議員としての立場のお尋ねもありましたが、私ども自由党としての予算編成に対する意見につきましてはお説のように基本的にはガソリン税が適正な課税ではないということはよくわかつておりまするので、従来つとに減税は主張して参りました。参りましたが、来年度の予算等においてもお説のような方法がとり得るとすれば我々は強力にその方法も側面的には努力いたしたいわけでありますが、どうも全体の予算総額の上には飛躍的な道路関係費の増加というものが望まれないということもまあ私若干は承知いたしております。その際に一方において従来のような態度で減税を主張しておつて果して道路がよくなるかどうか、これはどうも百年河清を待つに等しいということを私ども考えまして、今回お説のように他にもつといい理想的な方法があれば結構でありますが、どうもいろいろ考えた末、他に適当な方法が見つからないので、それならば将来の観光日本、更に道路交通における適正な交通安全を確保し、道路交通上理想的な形態を作り上げて行く上には或る程度利用者側たる我々交通業者においても犠牲を若干は払つて行かなきやいけないのじやないか、こういう考え方の下に私只今申上げたような意見を開陳いたした次第でございます。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 私伊能君にお聞きしたいのですが、丁度あなたの御説明のときほかの用事で出ておつたので、又この委員会に余り私出ておらないのですが、今の質疑応答を通じて一つお聞きしたいと思つたことが起つたのですが、要するに今度のこのガソリン税の問題については、受益者側のあなたがたのほうから見れば交通量に応じて道路がよくなるのかどうかという問題が一つの非常にポイントじやないかと思うのです。ところがこの道路法を見ると我々が一見して目的税だと考えるのと違つて、建設省で自分が計画した道路の財源そのものの不足という点から来ておつて、要するに別途に扱われておる。目的税なら、あなたのような趣旨だと、目的税ならもつとはつきりその点をさせるならいいけれども、結果的に見ると要するに建設省の道路費の財源を捻出する一方法に過ぎないというふうにしか考えられないのですが、その点についてどうお考えになりますか。

伊能繁次郎全国乗合自動車協会会長

○参考人(伊藤繁次郎君) 私は只今お尋ねのようには考えておりませんので、最前申上げましたように、公共事業費自体についても極力今後増額を政府として考慮すべきであると同時に、我々利用者側の立場としては道路の鋪装並びに改良という点に極力重点を置いてくれということについては我々常に希望を申入れ、そういう方向に努力もいたして、本案について、本案と申しますか今回の目的税的な性質を帯びた法律案もこういう趣旨で賛成をいたした次第であります。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 まあその趣旨はわかつているのですが、そうして必ずしも交通量に応じた点を無視しているとも言えない、これも事実でしよう。そうして鋪装と改良であるということも事実です。併しおよそ目的税だつたら、そうしたらあなた方受益者の立場から、そういう法案としてこの重税に堪えて行くのだという決心をされるなら、その目的にもつとぴつたり合つた法律でなくちやならないような気がするのですが、その点はこういう漠然と五カ年計画だつたらいいと、こういうお考えですか。

伊能繁次郎全国乗合自動車協会会長

○参考人(伊藤繁次郎君) 漠然と五カ年計画であるようにも私は考えておらないのであります。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 どうもその点では私どもこの法案で以て、一番、目的税なら目的税の趣旨を貫いて来られたほうが皆さん方には決心がしやすいだろう、併し目的税でない点にあなた方のほうの批判があるんだろうと思つてお聞きしたのですが、まあその点について立入つた御質問はこの程度で打切りましよう。

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) ほかにありませんか。  参考人のかたがたに申上げます。本日は皆様お忙しいところをわざわざお越しになりまして、本委員会の審議上に非常に御参考になることをそれぞれお述べになつたことを委員長は厚く御礼を申上げます。  提案者からちよつと参考人に何か話があるそうですから……。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 参考人のかたがたには非常に御苦労様でありましたが、私もお説を聞いておりましてちよつと参考人のかたがたが急遽お出でになつたために、私の御説明申上げている法律案の提案の趣旨を履き違えておられるような趣きもありますので、一応私から率直に申上げて見たいと思います。  衆議院においての審議の方法についていろいろ御注意がありましたが、これは又衆議院の建設委員会に対してお説を申伝えることにいたします。この法律案が、初めの森平さん、それから眞保さんのお考えではガソリン税を目的税にするのは……そして五カ年間この法律案が通ると道路の整備のためにそのガソリン税の税収入が全部充てられるのであつて、一切減税をしないのだ、こういうふうなお考えであるようでありますが、これは間違いでありますから御訂正を願いたいと思います。はつきり申上げることを許されるならば、法案をもう少しお読みになつて御発言を願いたかつたわけであります。ガソリン税の目的税の法律案ではありません。道路整備費の財源等に関する臨時措置法案でありまして、これは一番最後に大澤さんがお述べになつたように、道路費が余りにも少いから、道路費の一部としてガソリン税収入と同相当額を一般予算に盛らなければならない、こう規定したのでありまして、いわゆる公共事業費プラスの考えでありまして、ガソリン税を目的税とした法案では全然ありません。で、私たちの目途といたしますのは、伊能さんが言われました通り、ガソリン税収入同相当額よりも常に年度の予算額が下廻つておりますので、現行ガソリン税法が施行せられておる以上は、少くともこのガソリン税収入に見返える金額は道路費の一部として組入れられなければならない、こういうのでありますので、皆様の根本的な意見とは全然変つておらないということを御参考までに申上げておきます。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 提案者に質問をいたします。前回の連合委員会の際に、私の質問で、提案者はこのガソリン税の軽減について請願、陳情があるということを御承知かという質問に対して、知つておる、そしていろいろとそういう向きと話したが、とにかく五年間は現状で辛抱するのだ、道路がよくなるためには辛抱する、こういうことをはつきり了承を得たという御答弁があつた。ところが念のために我々今四団体の人に参考人として出席を求めたところが、その四団体の中で賛成をされたのは伊能さんだけで、他の三団体は全部反対であります。只今趣旨弁明のようなことを言われたが、前回の連合委員会の席上においては、現在の税率で我慢してもらうということをはつきりみんなと了解を得たというお話があつた。その点については今の御弁明とも違いますし、又事実非常に違つておるという点が、この軽減を望んでおる側は依然として望んでおられる。その点についてどうお考えになりますか。

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) 参考人の方、もう御用が済みましたから、こちらのほうにおいで願います。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) お答えいたします。私の昨日の発言の中で、厳密にこの言葉尻をお捕えになつてお答弁を要求されれば、私としても多少ながら問題があるかとも思いますが、私は昨日の発言では、私は今まで本法律案を提案するに至つた過程においていろいろ折衝申上げ、只今あなたが御発言を申されたようなことを申上げました。それは昨日も申上げた通り、ガソリンの全消費量の約九〇%を持つところの全国道路利用者会議においては、ガソリン税を目的税になすべしという決議をしております。この決議のあることは御承知の通りであります。私もその決議のあつた年次大会に出席をいたしましたが、各党の代表がガソリン税を目的税にすることに賛成をいたしております。私はそのときに道路の五カ年における画期的整備のためには現行ガソリン税法がそのまま施行せられておる過程においては、私は五カ年間に限つて減免も行わない。それから一部の道路利用者以外のガソリン消費団体に対しましても地方税ともいたさず、目的税とするためには現行法通りで行くことも止むを得ないだろうということを言明をし、全国道路利用者会議は満場一致を以て了解しております。  それからもう一つ、本日おいでになつた四団体のかたがたに対しては私はよくわかりませんし、特に全国石油協会などというかたがたは石油販売業者の団体だと思うのでありまして、私は利用者だとは思つておりません。私たちが考えました利用者の中ではゴム工業会があります。このゴム工業会のかたがた、特に自由党におります会長の首藤新八君と総務会において相当議論をいたしました結果、道路の整備のためにこれを目的税とされるならば、大きな意味において現行ガソリン税の税率においても止むを得ないという結論を出しております。ただ全国のかかる種類の業者全部の正式のお話を承わつたわけでありませんので、厳密にあなたが言われる通り全部の了解を得ておらないじやないかということを言われれば多少の疑義もあると思いますが、全国八、九〇%の道路ガソリン税を納めておられるかたがたの団体がよいと言うので、私もまあよいのだろうと比較多数で考えた次第であります。御了承を願います。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 先ほどこの法案についての趣旨の御説明がありましたが、これはやはり正確に趣旨を伝えることがよろしいのであつて、間違つて伝えることはよくないと思います。我々もこれを拝見しまして、形式は目的税でないように書かれておりますが、実質は目的税である。こう解釈して質疑をいたしたわけでありますが、昨日非常にはつきりと提案者の方は、閣議においては目的税とす、但しその発表は別途にいたす、こういう工合に了解を得ておるのだ、こういうふうにはつきり言われました。従つて実質は目的税であるのだ、併しこの法案の形式は目的税になつてないというように説明するのが正しいと思います。それで昨日あなたが閣議の了解事項としては目的税とするのだが、但し発表は別途にするというのでこういう形になつた。だから目的税じやないというふうに御説明されるのは、目的税の趣旨がこれに織込まれているのだけれど、法律の形式としては目的税のようになつていないのだというふうに説明されるのはおかしいのじやないかと思いますが、如何ですか。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 丁度木村さんは私の表現の裏腹を申されただけでありまして、あなたのお考えから言うとそういうふうにおとりになつたかも知れませんが、昨日は質問の過程におきまして閣議では了解事項になつておらないのじやないかというような御意見があつたのでありますから、第四次吉田内閣が十大緊急政綱を決定いたした閣議の席上ではガソリン税を目的税とする、但しそれが発表は別途に行うという公文書がありましたという事実を申上げただけであります。私が昨日も申上げた通り、我々衆議院の建設委員会において各党一致で以て作りましたものは、いわゆる建設委員会が五カ年以上に亘つて研究をいたしました過程におきましては、道路整備の実行策としてはガソリン税を目的税とする以外にないということを考えておりましたが、本法律案を提案しました当初においては、いわゆる税体系の問題とかいろいろな問題がありましたので、それとは全然別個にこのような体系の法律を提出したわけでありまして、これが今まで起案をする長い過去においているくなものがあつたとしても、私が只今出したものが直ちに目的税法であるということは言えない。あなたのほうのお考えでは言い得るじやないかという考えも成立ちますが、私のほうでは言えない。ただ理窟を申すわけではありませんが、目的税というのは、一つの目的のために徴収せられる税であります。その意味では、勿論揮発油税法に対して、ガソリン税は道路整備のための目的税であるということを言わなければなりません。但し私の考えではいわゆるガソリン税と同相当額を道路整備五カ年計画の費用の一部に盛らなければならないと規定しただけでありますから、本法案が厳密に言つて目的税とは言えないと考えております。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 私は委員ですけれども、実はこの委員会は余り出ておりませんので、私の質問が従来の経過から違つたらどうぞ御訂正を願います。ただここに頂戴しております「道路整備の財源等に関する特別措置法案」建設委員会における審議の概要というのが私の手許に来ておりますが、どうもそれを見ますると、(二)のガソリン税についてというところで、「ガソリン税を目的税とするか。税体系を乱すことにならぬか。(田中)」「目的税ではないので税体系を乱すことにならん。」それから3のところで「税の還元という点からガソリン消費量が多いため道路整備は大都市偏重とならぬか。(下条)」そうするとそれに対して「全国にわたり考えるので大都市偏重とならぬ。とくに裏日本等未改良地域を重視したい。」こういいうふうなやりとりがあつたように思うのであります。そうするとさつき伊能氏に聞いたのと同じようなんですが、若しも目的税だというならば、単純に五カ年計画ということでなしに、先ほどやつぱり交通量に応じた目的税を貫く趣旨が法案に出て来なければ、私は納得できないのです。それでなければこれはやはりこういうふうな表向の御答弁と同じであつて閣議で何があつたか知らないが、法案から出たものから言えば私はどうもそう考えられない。結論的に言いますと、そうなつて参りますと、要するに建設省の道路費をようとらんための悲観的な法律に過ぎないというふうな結論になつて来るような気がするのであります。そういう点について、先ほどの御答弁を伺つていると、何か道路費が(一般の需要に応じ切れない、鋪装改良について応じ切れないという点からお出しになつたような気がしますが、そうすると実質的にはどうも建設省の予算折衝のお助けをする法律に過ぎないような気がいたしますが、如何でございましよう。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 率直にお答えいたします。私は先ほども申上げました通り、衆議院の建設委員会におきましては、道路小委員会を作りまして一貫した道路の拡充政策を考えて参つたわけであります。それが最も卑近の例といたしましては、大正八年制定以来の道路法の改正を先ず一番にし、いろいろ議論がありました橋梁及びトンネル等の難工事も解決しなければならない、第三の段階として本法案の提出になつたわけであります。四、五年の長きに亘つて研究いたしました結果、建設委員会としましては超党派的に、ガソリン税を現在の現行法の下においては先ほど伊能君が言われた通り禁止税的なものであります。一部においてはこれが減免及び廃止の運動もあります、希望もありますが、現在の財政上財源が非常に少い状態でありますので、これは大蔵省から聞きたいが、現行のガソリン税をそのまま活かして行くとしたならば、この禁止税的なガソリン税によつてとられるものは少くとも将来業者に還元するような方途を講ぜられるのが至当であると思います。アメリカにおいても一キロリッター約一万円の最高税を納めておるのに対し、日本の税率は非常に高いのでありますが、日本は道路をよくするためには現行法がそのまま活きるとしたならば止むを得ないのじやないか、その場合には当然目的税としなければならないということを結論付けておられます。だからこの法律案を提案する前にガソリン税を目的税法として提案をいたしたいということを考えておつたわけであります。ところが現在の予算編成の状況その他いろいろ見まして、まあ日本において目的税というものが若し法律として通過をするような段階になる場合にはいろいろな目的税というものが考えられますので、特に目的税の取扱に対しては各党とも異論があるところだから目的税ではなく実際の実を挙げて、而も禁止税的な税法によつて納めておるところの税金を名実共に活かしてはどうかという、相当智慧をしぼつたわけであります。その意味において目的税ではなくて而も禁止税的なものをとられておるガソリン税収入が道路に還元されるようにということを考えたわけでありまして、建設省のただに予算獲得のために一便法を作つてやるというような甘い考えを持つておりません。現在道路に関することは建設省が所管されておりますが、私は建設省の一つの部門にこれを加えてやりたいというようなものではなく、日本の産業の根本的な再建をするためには道路整備以外にはないというように考えておりますし、昨日も申上げたのでありますが、鉄道の全収入が二千億、道路を使う業者の費用が大体二千百億であります。そういう意味から考えましてもいわゆる百年河清を待つというようなことをやつておればどうにもならないし、而も財政が許さないじやないかというような一般論がありますが、これは私から申上げるまでもなく先輩の皆さんが御存じの通り、日本は現在において一人当り道路費に出しておるのが百三円であります。全世界の中で百円台の道路費を出しておる国はインド以外にはありません。インドは三十九円でありまして、日本は百三円であります。最高七千七百円のアメリカを含めまして、ほかは全部日本より上廻つておるのでありまして、こういう問題は一建設省の問題ではなく、日本の経済再建の基盤は道路網の整備からということを考えまして、これが処置としては止むを得ずこの種の法律案を提案したい、こういうふうになつたわけでありまして、これはもうこの法律案がたとえできなくとも、昨日も申上げましたが、大蔵省及び政府当局が年度予算に日本の道路を少くともこの五カ年計画の整備をしてくれる道路費を盛つてくれたならば本法律案を提案しなくてもよいのじやないかということを考えております。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 田中さんの適切なお話を承わつて、私は建設省の予算獲得の便法が何も建設省だけのためだとは思つていないのです。道路をよくしなければならないということは田中さんとそう大して私は高低がないと思つておるのですが、結論的に言いますと、率直に言えばこの五カ年計画をした場合に、大蔵省とその財源についての確保の方法の行政庁間の打合せがしつかりしていれば、実は法律案を出さなくてもいいような気がするのです、私は。両省間に大体五カ年計画を立てた以上はガソリン税に見合つた大体財源を補修と改良だけして行こうじやないか、そういう大臣に政治力があれば、又大所高所に立てばそんなことは当然できることです。五カ年計画を立てる以上はその一部について政府間に財源処置に対して了解があつて然るべきである。これは無論そのときの国の財政なり、経済情勢よつていろいろな変動が起ると思いますが、ただそういうふうな形がないためにこの法案が起つて来たような気がするのです。むしろ行政官庁がなすべきことをなさないからこの法案が起つて来たような私は気がするのですがね。そういうふうな点についての御所見を承わりたい。  それからもう一点、もう一点はまああなた自身からお考えになつても、道路をよくしたいということは我々もあなたと同じようにしたい。と同時に、税金が高いということもあなたも政治家でいられる以上お考えになる、両方お考えになつた調和に立たなければならない政治的な問題だろうと思う。こういうふうに私は考えるのですが、それについての御所見を承わりたい。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 道路費は成るべく法律にしなくても、いわゆる年度予算編成の当初において重点的に盛らるべきことは論を待たないことでありまして、特に私は自由党の所属議員でありますので、自由党内閣を持ちながら道路費を盛らせられないで、衆参両院の力を借りなければならないというがごときことは誠に遺憾でありますが、まあ率直に申上げることを許されるならば、なかなか新憲法下においていろいろの見方から最高の意志決定は国会で行うわけでありますが、まあ事実上においていろいろな問題があるようであります。特に衆議院におきまして昨年十二月二十四日か五日に本法律案を通過する当時は、現在提出審議中の二十八年度予算を編成してあつたのであります。私たちも毎日大蔵省に足を棒にして通つたわけでありますが、当時八十八億円の昭和二十八年度の道路費プラス十数億円でありまして、僅か百億円を切るような状態でありました。特に衆議院においては四五年の長きに亘つてさんざん研究をされて、成案につきましては、衆議院においては一日のうちに全会一致を以て通るというような状況であるのだから、少くともこれに見返えるような財政的処置をとつてくれるのが政府としては正しいのではないかということを折衝した結果でありますか、門を開いたと申しましようか、その意味において、法律として公布はなつておりませんでしたけれども、百四十二億という画期的な数字に上げて下さつたことは、私は道路整備のために非常に好ましい現象だと思つております。その意味において、私たちとしてはこういう法律的な処置をしなくても、政府がそういうことを当然すべきだろうと思いますが、何分にも少い国家財政の中でいろいろな問題を処理するためには多少いろいろ議論があろうと思います。道路整備というものは世界的に見て日本が遅れているし、日本の財源がないために道路費が増せないというようなことは言えない段階でありますので、いろいろな事例を引いて、現状においては国家意思を以てこの種の法律案を立法してもよいのではないか。併し希わくばこのような法律案が有名無実になつて、日本の経済の復興も大いに促進せられて、道路費がこれを上廻るような金額を盛らるべきことこそ私は希望をいたしてはおりますが、現在の段階において止むを得ない状態ではないか、こういうふうに考えております。  第二の点は……。

堀木鎌三改進党

○堀木鎌三君 第二の点は税金の問題……。

田中角榮自由党

○衆議院議員(田中角榮君) 第二の問題は税金の問題でありますが、これは私は実際申上げますと、今日お見えになつている業者と同じ団体に所属しておりますバス会社の社長なのでありますが、税を負けてもらいたいことは全く私はあのかたがたと一緒になつて皆さんに御陳情申上げたい立場であります。併しなぜ私が反対の立場に廻つておりますかと言いますと、それは率直にここに主計局の次長がおいでになりますから御答弁を聞きたいのですが、日本政府はガソリン税の税金を下げる意思がありますか。あれは廃止してもやつて行けるのですか。こういうことを聞くとするならば、きつとこれは大きな問題でありますので、省議にかけなければ御答弁できませんとお答えになると思うのです。私はそういう意味において、アメリカの例を見なくても、アメリカのガソリン税は日本に次ぐ高率であります。そういう意味におきまして、全部輸入に待つておるガソリンでありますので、現在の財政上、いわゆる財源の一部としてこれが削られないということが前提であるならば、その一歩を進めて無理をして納める金は少くとも最高に使わなければならない。こういうことを考えておるわけです。ですから私たちといたしましても、少くとも現行ガソリン税の税率が下らなかつたならば、こういうふうな高度の目的に使用さして頂きたい。併し私はこの法律案によつて、先ほど公述人がお述べになつたように、全然ガソリン税が下るというようなことを束縛しておりません。勿論下れば税が相当額減るわけでありまして、現在の状況の下においては、下るという見通しがないとしたならば、少くとも活かして使つてもらいたいという気持で提案したのでありまして、減税に対しては業者と同じ考えを持つております。

小林政夫緑風会

○小林政夫君 大分前回のお気持というか、なにと提案者の答弁は、今日は業者の参考人の人がおられるから違つておるので、前回は少くとも年五百億の税収入が見積られるまでは税率なんということは下げない、我慢するということだつた。今のガソリン税の問題だつて、何も主計局に聞かなくても、税率を下げることは国会でやればいいので、我々が検討して下げる必要があれば下げればいいのだから、そんなことは大いに国会の自主性を以てやろうではありませんか。そうして今の私も前回堀木さんと同じような御質問をやつたわけで、そういう意味において今日両大臣を要求しておるわけですが、どうですか。

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) 速記を始めて。この委員会もなおいろいろ大蔵委員のかたがたから御質問があろうと思います。今日はこの前御要求の大蔵、建設両大臣がいろいろな関係でまだ見えませんから、本日はこれでやめまして、この次は又両委員ともよく協議の上、日にちをきめてやりたいと思いますが、御異議ありませんか。

木村禧八郎労働者農民党

○木村禧八郎君 ちよつとその前に資料を二つほしいのです。一つは建設省のかたにお願いしたいのですが、この法案が通つたら建設省の道路計画にどういう影響があるか、その点一つ。それからこの法律が通りましたら、大蔵省の予算編成上計数的にどういう変化があるか、その二つです。お願いします。

赤木正雄緑風会

○委員長代理(赤木正雄君) それでは本日はこれを以て閉会いたします。    午後零時二十九分散会

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