決算委員会 第15号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1953/02/24
会議録
○理事(宮本邦彦君) それではこれから委員会を開きます。 本日はこの前の委員会に引続きまして、国鉄の千三十号から千四十一号までを議題に供します。専門員のほうから御説明を申上げます。
○専門員(森莊三郎君) 千三十号は、物件売渡の数量及び代金の算定が不当であるというもの、それから三十一号、三十二号は、物品売渡の処置がよろしくないというもの、その次の千三十三号は賃貸料が非常に低過ぎるということでありまするが、これは国鉄が持つておりまする石切場を、石を切出す場所をよそに貸してあるわけでありまするが、検査院の御指摘に対して当局では検査院の御見解の通り、確かに安過ぎたと思う。従つて昭和二十七年の八月からは賃貸料のほうはそのままにしておくが、そこで切出した石を国鉄のほうで買上げるわけでありまするから、その買上げる価格を安くさせた。ここに書きました通り、従来に比べて相当、一割余り安くするということによつて賃貸料の低いところを調節するというような形でやつていると、こういう回答であります。次の千三十四号、随意契約によつて高価に買入れたものについてよろしくないものがある。次の千三十五号から四十一号までは資材の管理がよろしくないということでたくさんな例が挙つてありまするが、その中には犯罪事実が相当含まれているということ、ちよつと御参考までに申上げます。 以上問題の内容は比較的簡単なことであります。
○理事(宮本邦彦君) 国鉄のほうでは何か……。
○説明員(高井軍一君) 物件の関係につきまして御批難を受けておりますところは誠にその通りでありまして、全般的に申上げまして十分に改めて参りたいというふうに考えております。特に千三十一号の物品売渡しに当り処置当を得ないもののうちの千三十一号でありますが、このスクラツプの検量でありますが、これは誠に御指摘の通りでありまして遺憾に存ずるのでありまするが、早速かような状況のないように検量の制度を確立いたしたことを附加えさせて頂きます。ほかの事項につきましては特に申上げることはございません。
○理事(宮本邦彦君) 御質問がございますか。……格別御質問がなければ、これは結了いたしましたものといたしましてよろしうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(宮本邦彦君) 次に千四十二号から千五十二号までを議題に供します。専門員から説明をいたさせます。
○専門員(森莊三郎君) 千四十二号は収納金の預託が遅れておることがあるということ、千四十三号から千五十二号まで、これは財務諸表に関する問題でありまして、検査報告の最初のところに総論とも言うべき記述がございまして、そうしてそれからあと数頁に亘りましてそれぞれの案例が挙つておりますので、これは一応検査院及び当局からお話を伺つておつたほうがよろしいかと思われるのでございます。それにつきましてちよつと御参考に申上げたいことは、政府から出ておりまする説明書のほうでありまするが、千四十三号のところを見ますると、それを検査報告の同じ番号のところと照し合せて見ますると、「処理の状況」というのが検査報告に出ておりまするので、そこの中にところどころ説明がなくて白くなつておるところがあります。その白くなつておりまする空白の部分だけを補充するというような意味で政府からの答弁書の中に出ておりまするので、そのことをちよつとお含みを願いとうございます。初めにそのことを知らないでこれを見ますれば、検査院のほうから、例えばあれだけ問題を指摘しておるのに答えのほうは三つだけしか出ていないじやないか、どうしたのだというような疑惑が起りまするので、それは今申しました通り検査報告の処理状況というところに、二つなり三つなり白いところがございますので、その白いところを補う、こういうわけなのでございます。それと同様のものがこの番号ばかりでなしに、千四十七とか、千四十八とか、なおそのほかにもありまするが、すべてこれに準ずる意味なのでございます。 それから千四十三号というところに幾つかのものが列挙されてありますが、検査報告の三百六十二頁の右のほうにずうつと並べてありまして、それの一番終りのところに経理局志免鉱業所新坑道開鑿工事というものが挙げてありまして、その下が白くなつております。それにつきまして当局から説明書が出ておりまするが、この問題は石炭を採掘するために山の中に入る、地下へ入りまする坑道であります。その坑道の中には本当の幹線とも言うべき立派な道もありまするが、それから石炭を採掘するために横のほうへ分れて行く、比較的細い坑道もあるわけであります。それらにつきまして検査院は、これを資本勘定に入れるべきだということを主張されるわけでありまするが、当局の従来の扱いはこれを経費として落してしまつているということになつているのでありまして、これが果してどうしたほうがよいか。必ずしも検査院と当局との間に意見の一致を見るまでには至つていないというような点があるのであります。勿論この坑道の中には、幹線坑道のほうに非常に立派な坑道がありまして、明らかに資本勘定に入れるべきものがあり、これはたしか当局も現在そのように扱つていると伺つたように記憶いたしております。問題はそれ以外の部分についてのことのように了解いたしました。或いは私の誤解であるかも知れませんけれども、それにつきましてそれでは一体民間の、いわば三井、三菱あたりの炭鉱がそれをどういう扱いにしておるだろうか、又それを国税庁あたりが税金などの関係も起つて来まするので、どんなふうに扱つているだろうかということを知りたいと思つたのでありまするけれども、民間におきましてもこういうことは忽ち税金その他のことにも関係を持つて参りまするので、聞きに行つたつて本当のことは話をしてくれることもあるまいかと思われるのでございます。なお同じ項目のところで電力料のことについてこれは是正すべきだという検査院からの指摘がありましたが、それにつきましては直ちに当局においても是正をしましたということなのでございます。
○理事(宮本邦彦君) 会計検査院のほうで何か御説明がありますか。
○説明員(大澤實君) この三百五十九頁の資金管理の点は報告の通りであります。 次の財務諸表の一般的な点に関しまして、なぜこういうのを詳細に挙げているかということを御説明申上げたいと思うのでございますが、国有鉄道が従来の政府の特別会計から公社に切替えられまして今日運営されているわけでありますが、公社になつて事業の経営能率というものを測定するのには、その毎事業年度の決算財務諸表が正確に表示されなければ、事業の経営能率というものは測定は困難である。そのためには財務諸表の正確性ということについて相当こちらも検討しなければならないのではなかろうか、従来から特別会計の頃からも勿論国有鉄道は一応の財務諸表は作成しておられるのでありまするが、その点に関しましては会計検査院の検査も余り徹底していなかつた嫌いがありましたので、この二十五年度の検査におきましては、特にこの財務諸表の正確性を一つよく究めようというので、これに一つの目標を置きまして検査した結果がここにまとまつたわけでありまして、ここに書いてありますことは、この処理の状況のところを御覧になればおわかり下さいますように、殆んどが会計検査院の指摘によりまして国鉄側でもその誤まりを認めて、当該年度又は二十六年度においてそれぞれ是正された事項が殆んどであります。まあこうした事項を詳しく検査報告に、いわゆる不当事項という欄に掲げることの当否ということもいろいろ御批判もあろうかと思います。検査院の内部でもこれに対してはいろいろ意見がありまして、二十六年度におきましてはこの財務諸表の点は総説に述べるごとにいたしました。それは二十六年度のことであります。 そこでここに書いてありますうちの、いわゆる会計検査院の指摘によりましてそれぞれ是正の途を講ぜられた点は別といたしまして、多少意見の相違している点を一応申上げてみたいと思うのでありますが、第一点は、三百六十二頁の、只今専門員が説明下さいましたこの経理局の志免鉱業所のほうでありますが、これは新らしい坑道を掘鑿したときのこのいわゆる工事費を資本支出にするか、損費として立てるかという問題でありまして、学説上といいますか、両方の意見があろうかと思うのでありますが、大体の取扱いを検討して見ますると、石炭鉱業会が一応中心になつて作りました石炭鉱業の統一会計制度設定要綱、いわゆる石炭鉱業の原価計算の一応の基準を示したものがあるのでありますが、それを見ますると、こうした坑道は企業費、つまり資本支出として整理するということにして処理することになつております。又これは税の関係と直接の関係はないかと思うのでありますが、国税庁のほうの法人税徴税の場合の一つの方針といたしましては、こうした坑道は、それを使つて石炭を掘出すのは、二年以上も石炭を掘出し得るような坑道は、これは一応資本支出として当期の損費には認めないというような国税庁の一つの方針があるような次第でありまして、本件坑道も相当稼働期間もあるのでありまするから、一応資本支出財産として計上するのが妥当ではなかろうか、こういうように考えた次第であります。 それからもう一点は、ずつと進みまして三百六十九頁の所に、「未整理項目」という表題でありますうちの一つとして書いてあります用品勘定の回収超過相当額の処置という問題があるのでありますが、この用品勘定といいますのは、国鉄の決算上の一つの中間勘定でありまして、いろいろな貯蔵品を取扱う経費を、それを今度は実際に貯蔵品を使つたところの工事費とか、或いは車輌の保守費とか、その他の経費、そうしたものに配分する貯蔵品の取扱経費、間接経費それぞれの費目に配分する場合に、例えば取扱の経費が百万円のものが全部に百万円配分されてしまえば、中間勘定の結末はゼロになつて整理はつくわけでありますが、なかなかぴつたりました数字には行きませんので、その残りの七億一千四百万円というものが回収超過、つまりそれだけ各工事費や各経費にかけ過ぎたということになつておるわけでありまして、これを会計検査院といたしましてはそれだけかけ過ぎたということになりますると、その年度の損費が、或いは工事費がそれだけ膨らむことになるんだから、これを適当に是正する必要があるのではなかろうか。といいますことは、結局例えば年度当初におきまして大体割りかけを、例えば三%なら三%ときめて行つても、年度末になつてそれが余りにも超過するようならば、それを二・七%に落すとか、二・三%に落すとか調節して、できるだけその年度内においてその用品の取扱経費は、各工事費なり経費に配分されるように整理すべきではなかろうか、そのほうが経理上妥当ではなかろうか、こういう考えを持つておるのであります。二十五年度はここに書いてありますように、その回収超過が七億一千四百万円で、大体二十五年度間の用品取扱経費総額の七%くらいというものが言わば割かけ超過になつておる、こういう状況でありまして、これが二十六年度になりましても依然としてこの傾向は同じでありまして、大体年度末におきまして十億四千四百万円、大体年間の用品の取扱費の百十億というものを見まして、九・五%というものが回収超過になつておるわけであります。これはその次の年度、その次の年度でだんだんと補正して行くという方針が国鉄の御方針でありますが、できるならばその年度においてそれぞれ適当な割かけを補正することによつて調整するのがいいのではなかろうか、こう考える次第であります。
○理事(宮本邦彦君) 国鉄側で……。
○説明員(高井軍一君) 専門員のほうから私どもの申上げます考え方につきまして御説明がありましたので、特に附加えることはないのでありまするが、この財務諸表を正確に作成するということは企業として非常に重要なことでございます。この財務諸表の作成につきましては、十分の注意をいたしまして適正なる表示方につきまして努力いたしたいというふうに考えております。何分にもここに出ておりまするものの大部分は、関係諸規定の運用を誤まつておるか或いはこの規定の不徹底に基くものでありまして、この点につきましては十分徹底方を図りますと共に、統一的な処理をいたすように図つております。ただ、只今も検査院のほうから御指摘が特に附加えてありました、私どものほうの答弁書の二百四十の、いわゆる経理局の志免派出所の八坑の卸の経費の整理方の問題でありますが、これはいろいろ専門員のほうなり或いは検査院のほうから御説明がありましたごとく、これを損費でやるべきか或いは資本的支出として処理するか、これはむずかしい問題であります。ここで御指摘にあずかりました当初の発端と申しますか、これは、国鉄の炭鉱もやはりこの経済性をはつきり把握するために、又民間の炭鉱との経営比較をいたしますために、国鉄独特な経理方法のほかに、民間の炭鉱と同じ方法で経費を整理いたしましてそうして経営比較をし能率の向上に努めておるのでありますが、たまたまその時のこの八坑が鉄道の処理方といたしましては損失として損費において整理をしておる。併し経済比較においてはこれを資本的な支出として処理しておる。そこに国鉄といたしましてもジレンマと申しますか、見解のどちらへ入れるべきか、民間といろいろ比較いたしましても、或るところは入れておる、或るところは入つていないというような関係がありまして、当時工事経費で支弁せずに炭鉱経費として支弁しておきまして、そして一方において損益計算におきましては企業的な性質のあるものというふうにいたしておつたのであります。この点が私のほうとして非常に不徹底であつた点でありますが、いろいろ御見解もありましたごとく、やはりこの炭鉱の特殊性から参りまして、長く使います坑道につきましてはこれは資本的支出とするといたしましても、比較的寿命の少いものを資本的支出とすることは不良資産を増加さすことになります。御承知のように炭鉱の坑道というものは、特に志免におきましては地圧の非常に強い所でありまして、これは崩壊が常ならざるところであります。こういうような関係におきましてはつきりと岩盤の中を通つておりまして、将来ずつと長くこれが使い得るようなものでありますれば、これは資本的支出として整理すべきものでありますが、沿層を大部分通つておりまして、そうしてこの補修その他に関しても相当寿命の短いものにつきましては、これはやはり私どもとして経費として整理すべきものじやないかというふうに考えておる次第でございます。なおこの中で工事経費で、施工するために要つた電力料というものを炭鉱経費で支弁しておつたという事案、これは全く間違いでございまして、こういうものは間違いの経理でありまして是正いたした次第でございます。その他につきましては、これは先ほど冒頭にも申上げましたごとく、不熟練或いは研究不足の結果といたしまして経費といたしたものでありまして、早速是正をし、以後かかる間違いの起らないような徹底指導方をいたして参りたい、かように考えております。
○理事(宮本邦彦君) 御質疑をお願いいたします。(「進行」と呼ぶ者あり)御質疑がございませんか。……別に御質疑がございませんようですから次に進みたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(宮本邦彦君) 御異議ないと認めますので、一応終了したものとしまして次に進みます。 千五十三号から千五十四号を議題に供します。簡単でございますから説明は省略いたしまして、検査院のほうで何か御説明がありますか。
○説明員(大澤實君) 簡単なことですが、千五十四号のほうは、これはいわゆる一般鉱害の問題でありまして、鉱業法から見ますと、損害を与えたのは三井鉱山でありますが、それから損害賠償を取る、つまり鉱業法にはその損害賠償の義務のあることを規定してあります。それに対しまして書いてありますように千百万円を国鉄としては要求しておるのでありますが、なかなか向うが応じませんので、たしか百八十五万円だけを収納いたしまして、あとはペンデイングになつておるというふうに承知しております。今後こうした事項は、或いは向う側の言い分もあるのかも知れませんですが、何分にも処理をはつきりと早くつける必要があるのではなかろうか、こういうふうに考えるわけであります。
○理事(宮本邦彦君) 国鉄のほうで何か……。
○説明員(高坂紫朗君) 千五十四に対しましては第四局長のお話の通りでありますが、何分にも相手のあることでありまして、三井鉱山もその必要は認めでおるようでありますが、特別鉱害に準じた法的処置を国会に要求するような意向もあります。それから実際に鉱害の実情も三井鉱山側としては、自分で見て実測して肯定できる範囲でないといけないというような点で、応急的に百八十五万円ほどもらいまして、列車の運転に差支えない程度の応急的な措置をやつておるだけでありまして根本的な解決は未だについていないような状態であります。
○理事(宮本邦彦君) 御質疑ございませんか。
○中川幸平君 鉱害というのはどういう鉱害があつたのですか。ちよつと内容を話してもらえませんですか。
○説明員(高坂紫朗君) 鉱害といいますと、主といたしまして地盤の沈下でありますが、そのうち鉄道に関しまする鉱害といいますのは勿論線路の沈下でありますが、ここで言つておりますのは路盤の沈下も含んでおりますが、橋梁の沈下がありまして、これを放つておきますと、列車の運行にも支障が、あるという重大なことであります。
○中川幸平君 一千百万円という見積りはどちらがしたのですか。会計検査院がしたのですか、国有鉄道で……。
○説明員(高坂紫朗君) これは国鉄側が実測いたしまして、線路を元の状態に復旧する工費を算出したのであります。
○理事(宮本邦彦君) ほかに御質疑はございませんか。……御質疑がないようでございますから、千五十三号から千五十四号までの質疑は一応終了いたしたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○カニエ邦彦君 委員長は今一応の終了ということをおつしやるのですが、一応の終了ですか。これは又改めて審議をおやりになろうということで一応なんですか。その点はどうなんです。もう国有鉄道関係に対してはこれで終る、こういう意味ですか。
○理事(宮本邦彦君) まだ国有鉄道全体に対しての意味じやございませんので、今議題に供しました千五十三号から千五十四号までのことであります。
○カニエ邦彦君 はい、わかりました。
○理事(宮本邦彦君) 御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(宮本邦彦君) それでは御異議ないものと認めて、これで国鉄関係は一応全部終了いたしたことに相成ります。なおカニエ委員から今お話がありましたように、なお質疑がございますれば改めて議題に供してもよろしいと思います。
○カニエ邦彦君 国鉄の経理については、二十五年度にはいろいろな批難がここに出ておるのです。そこでこれについての質疑は私はやれば幾らでもあり得るのです。実のところはないわけじやないのです。併しながらいつもそれを決算委員会が行なつているように、今ここで決算委員会の空気を見ても、何ら質疑がないというようなふうに感じられるのですが、質疑がないのでなくて、一応こういう批難について、これは問題になる点はあるわけですよ。あるが併しながら時間的に国会の審議の都合上掘下げておるわけに行かないというのがまあ実情であろうと思うのです。そこで今日は国鉄の責任者としてどなたがおいでになつておるか、先ずそれを承わりたい。
○理事(宮本邦彦君) 本日御出席になつておられますのは、責任者として高井経理局長がお見えになつておる次第であります。
○カニエ邦彦君 しばしば決算委員会でも問題になつておるのですが、国鉄の重要な一年間の経理決算の跡仕末をするに当つて、一局長が出てそれで終るというようなことは、私は甚だ遺憾に思つております。但し局長に対して言つているのではなく、国鉄に対して国鉄のやはり責任者がこの席上に来て、そうして国鉄の経理の二十五年度の経理のあり方について、よく委員会の発言等を聞いて、そうしてそれを次の年度においてかような事故のないようにすることが本当である。この点について次年度からは国鉄は少くとも責任者が、せめて決算の最終のときでもこの本委員会に出席するということをこれは要望し、又委員会もそれを要求するということを願いたいと思います。 それから国鉄の経理局長に対しては、この委員会がスムースに進んでおるというような考え方でおられることは困る。国鉄の経理といえども、決して他の省から見て適切な経理が行われておるとは我々は認めない。従つてこれを真剣に我々決算委員が掘り下げて検討すれば、鼻もちのないものも続々出て来るということ、そういうようなことであると私は思います。そこでこれらの二十五年度におけるところの批難はこういう事情であつたが、二十六年度、二十七年度はすでに終つて、これからまさに二十八年度の執行に入るわけですが、二十八年度の執行に当つて同じような不当経理が繰返えされるようなことがあつてはならないと思うので、そこでこの二十八年度の決算に対するところの経理局長として考え、不当経理を出さないという信念について一つ承わつておきたい、こう思うのです。
○説明員(高井軍一君) 先ず私どもがこの決算に対しまする考え方及びこの会計検査を受けますにつきましての実状というものを冒頭に披瀝させて頂きたいと思うのであります。ここで御報告に……、会計検査院のほうから不当、不正として批難をされまして事項以外におきましても、検査院からここに至つておりますまでのものにつきましても御注意を頂き、又質問を頂いておりますが、この会計検査を受ける態度といたしましては、国の経理を預かるものとして、国の企業を預かるものといたしまして、真剣な態度を以て御回答なり或いはこの処理をいたしておるのでございます。従いましてこの会計検査院のほうからたびたびこの報告の促進方につきましても御注意を頂くのでありますが、この態度を私ども非常に慎重にいたしておりますために、御意思に副わず遅れがちであるような状態でありまして、これは会計検査、国の検査というものを私どもが真剣に尊重をいたしておる、変な言い方でありますが、一つの現われであるというふうに御了承をお願いいたしたいのであります。この会計検査を受けます、この議会で御批判を受けます事項につきまして、私ども特にこの工事の問題その他につきまして見解の相違というようなふうな表現に或いはとれるかも知れません。そうした見解の相違その他の点もありまして、批難として、不正、不当として御批難を受けることにつきましては、責任者といたしまして堪えがたいというような点もありまして、いろいろ答弁いたしますにつきましても何だか物足らないような、責任を回避しているようにおとりかとも考えるのでありますが、これはそうした責任感から申しておるのでありまして、率直にこの御指示を得ましたことにつきましては仕事の上に参考にいたしまして、参考と申しますか大きい一つの指針反省の材料を頂いたものといたしまして、日常の会計経理、事務執行に参酌をさして頂いておる、取入れをさせて頂いておる次第でございます。 そこで二十八年度の業務の執行でありますが、只今も連日御審議願いましたごとく、誠に弁解を申上げようといたしましても弁解をいたす筋もない、はつきりいたしております問題も多々あるのでありまして、こういう問題につきまして、再び起らないようにいたすにつきまして、或いはこの人間の質の問題もございましよう、或いは制度的なもの或いは規定的なものの不備というようなもの或いは訓練の不足というようなものが相待つておると思うのでございます。そういうものにつきましては、部内のいわゆる善意の過失の問題につきましては、これは指導に重点を置きまして、経理の厳正、過誤を起さないようにいろいろ手引書と申しますか、簡便にどうしたらわかるかというような方法を考えまして、経理の現場の指導につきまして注意をいたしておる次第であります。又この過ちを故意によります悪性のものにつきましては、これは奈辺に、こういう乗ぜられる隙があつたかというところを検討いたしまして、そうして厳然たる態度を以て処罰いたしますと共に、再びこれが起らないような方策というものを立てておる次第でございます。何といたしましても、この決算委員会におきまして御批判を受けましたことは、私どもここに一予算、決算の責任者といたしまして、経理局長といたしまして参つておりますが、参りますまでには、この問題なり或いはこの回答なり、それにつきまして、理事会で慎重に審議をいたしまして参つておるのでございまして、この決算委員会の御注意、或いはこの御指示願いましたことにつきましては、決しておろそかにしていない、と申しますよりは慎重にこれを業務にとり入れるように努力をいたしておるということを申述べさせて頂きます。
○カニエ邦彦君 まあ今経理局長のお話はまあ言葉としては非常に我々立派なものであつて、拝聴をしておるのですけれども、要は言葉でなくして、実行の問題である。そこで二十八年度の決算についてこれから行われる、執行される分については、二十六年度、二十七年度に恐らく国鉄としては同じような批難が私は出て来ると思う。併し今経理局長が言われた二十八年度の執行からは少けなくともかようなことのないように、速記にも今述べられたことは明確になつておるのでありますから、一つこのことを一理経局長でなく、全国鉄の経理関係者、或いは幹部につきまして徹底をさして、二十八年度の国鉄経理、決算については少けなくともかような批難の出ないように一層努力されるよう御注意申上げて、私の質疑に代える次第であります。
○松永義雄君 今カニエ君の件に関連して経理局長の答弁が少し足りない点があるのではないかと思われるので、その点についてお考えを願いたいと思う。それは上の行うところ下これに習うという古い言葉がありますが、とかく上のほうが粗漏だと、下のほうがこれくらいのことをやつても大したことではないといつたような安心感を誤つて持つというような例があるとは言いませんが、併しないとこれを断言することもこれはまあ行過ぎではないかと思われる節があるのであります。そこで具体的に申上げたほうがいいと思うのですが、年老いて退職すれば相当の退職金がもらえる、ところがまあ些細の過ちを犯して、司直の問題に移るようなことがあると、その与えた損害に比較すれば莫大な退職金を失うというような欠陥ができて、極めてまあ見ようによつては気の毒な状態に陥る人がないとは言えない。このことは行なつたことは本人の悪いことに相違ないのでありますけれども、併しまあ終戦後におけるいろいろ経済上ベースが低いとか、いろいろな関係よりしてまあ知らず知らずに良心の麻痺を来たして、そうして起きて来るとえらい大変なことになつて後悔する、心からの後悔をする、そういうことのないように一つ予防措置を講ずることが必要ではないかという点であります。ただ厳罰を以て臨んで、手を打つだけが能ではないのでありまして、そういうことのないように親切に指導する。声を大きくして怒るというようなことでなくして、親切に指導するといつた非常に細かい考え方で以て臨むことが必要ではないかと思う。終戦後とにかく荒削りでありまして、至るところで驚くべき金額の問題が起きておる。だんだんこうインフレが片ずいて行くと、世の中がこう治まつて安定して来ると、自然こうしたような問題が少くなつて来ると思うのですが、それでもまだ残滓が残つておる。そういうものに対して、一面その人達のベースの問題もやかましい問題ですから、いろいろな法律の制約を受けるから、どうにもならんと思うのですけれども、とにかく親切に指導して行くという考え方を一つ持つて頂きたい。如何にも靴の上からものを掻いているようで、痒いところへ直接手の届くような説明をしたらいいでしようが、極めて抽象的に申上げて置く次第であります。一つお願いいたします。
○理事(宮本邦彦君) ほかに御質疑ございませんか……。それでは御異議ないものと認めまして、国鉄関係はこれを以て一応終了いたしたものと認めて差支えございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(宮本邦彦君) それでは国鉄関係のほうはこれを以て一応終了といたします。御苦労さんでございました。 —————————————
○理事(宮本邦彦君) 次に公団関係を議題に供したいと思います。千五十五号から千百一号まで一括して議題に供します。専門員から説明いたさせます。
○専門員(森莊三郎君) 只今議題になりました公団関係のものは検査報告の批難事項の千五十五号から千百一号まででありまして、そこに挙げられておりまする公団の数は十ばかりでございます。これらはいずれも今日では解散いたしまして整理段階に入つておるのでありまするが、大体二十四年度頃から整理に入つたものが多いわけでありまして、只今では大蔵省の中に公団整理室というものがありまして、整理の事務を担当されているという状態でございます。これにつきましては、今から数カ月前に、二十四年度の決算審議がございましたときに、極く最近までの整理状態を一応お話を伺つたのでございまするが、なおその後の整理状態、その他について、今日御審議を願うような順序になつていると、こういうような事情でございます。
○理事(宮本邦彦君) 会計検査院から何かお話ありますか。
○説明員(大澤實君) 公団の整理状況につきましては、昨年のたしか十一月頃かと思いますが、只今専門員からお話のありましたように、昭和二十四年度決算報告の公団審議の際に、清算結了までの公団の損益を一応申上げまして、その大体の所見を申上げて置いたわけでありますが、その数字はその後別に動いておりませんので、又再び申上げることを省略いたします。そうしてこの二十五年度の決算の検査報告に出ております個々の不当事項は、大約して申しますれば、商品を売る場合に、あらかじめ代金を徴収せずに商品を引渡したために、売掛金が入つて来ないというケース。それから代金を徴収したものを、その当該係官が、これは完全な不正行為でありますが、横領してしまつたという事項。それからもう一つは特にこれは食糧配給公団の例でありますが、いわゆる代位配給所と言いますか、いわゆる普通の米屋さんが代金を取まとめて、公団の支所なりに送金する場合に、その計算をごまかしてとる、それを公団のほうで調査すれば、わかるところを調査しないで、受けとつておつたために、未収金が殖えているというような、引つくるめますればそういうような事案であります。それぞれ現在におきましては、貿易公団を除きましては、大蔵省のほうであとのいわゆる債権の取立てをされております。それから貿易公団につきましては、通産省のほうで債権の取立てをされております。こういうような状況でございます。
○理事(宮本邦彦君) 大蔵省、通産省のほうで何か御説明がございましたら……。
○説明員(根本守君) 公団関係でございますが、鉱工品貿易公団以外は、大蔵省で現在事務を引継いで整理に当つているわけでございます。現在は全公団とも清算を結了いたしまして、その債権として残つておりましたものを国に引継ぎまして、その引継がれました債権を現在管財局におきまして取立をやつておるわけでございます。この二十五年度の批難事項に掲載されました事案につきましては、大体二十四年度に起りました事案が二十五年度において指摘をされたというふうなことでございまして、大部分の事件が公団が業務を存続をいたしておりました当時に発生した事案でございます。これを概括的に申上げますと、非常に公団の経理がルーズでございまして、民間の経理には習熟しておるけれども、正常な官庁の経理に習熟しておらない職員が多くこれに携つたというふうなことも原因でございます。更に国の会計法が公団の会計については適用がなかつたというふうなことが大きな原因となつておるようでございます。その点につきましては、昭和二十四年の四月十九日に公団等の予算及び決算の暫定措置に関する法律というものが出まして、国の予算決算制度が公団にも適用になるようになりまして、非常によくなつて参つたのでございますが、従いまして二十五年度におきましては、ここに掲げられましたようなそれほど数多くの不正事案は発生しておらないようであります。それで大別して申上げますと、商品代金の回収処置が当を得なかつたものというのが六件ございますが、うち五件は食糧公団にかかるものでございまして、これがどうしてこういうひどいことが起つたかというふうな原因についてでありますが、これは当時配給所を選びます際に、配給に好都合であるということで選んだ代位配給所が、おおむね資産的な條件を欠除しておつたというようなことが原因になつておるようであります。従いましてそういう代位配給所が自分の自己産業資本に公団の売掛代金を流用して、本部へ収入金を送らなかつたというふうなことが非常に多く事案として起つております。これが一体どうして長時間の間わからなかつたかという原因でございますが、これは当時公団は市中銀行に収入金を預託しておりまして、職員が自由にその預託金を出し入れができたというふうなことで、調査も十分に行われなかつたというような事情があつたようでございます。これは昭和二十六年の四月一日に公団の収入金、支出金の取扱規則というものを制定いたしまして、この欠陥を是正することに努めたのでございます。それでこのあと始末でございますが、ここに出ております指摘金額の一億二千八百万円、総額それくらいになりますが、現在までの回収金額は八千六百余万円でございまして、残額は現在の状況では四千百万円になつておるような状況でございます。 それから資金管理当を得ないものでございますが、これが四件でございまして、四百十万円の指摘金額に対しまして、回収額は百七万八千円、残額が三百余万円ということになつております。 不正事件でごいますが、不正行為は三十一件でございまして、七千六百万円の指摘金額に対しまして回収額が現在一千九百四十九万五千円、残額が五千六百余万円というふうな数字になつております。これも食糧配給公団の事件が大部分でございますが、食糧配給公団は職員が全国に九万人ございまして、配給所が二万軒全国にばら撒かれておつたのでございます。それでそういうふうな厖大な機構でございましたが、なお公団といたしましては、配給所単位に見ますと、二人、三人の配給所が非常に多くばら撒かれておつたような状況でございまして、そのために不正行為がやりやすくて容易に行われるような事態になつておつたというふうなことが、その原因のようでございます。それでこれの回収につきましては、一応ここに掲げられております事案の全部、大半のものが公団が清算結了後、国に債権として引継がれまして、その後引継がれました債権につきまして、大蔵省といたしましては債権の回収の措置を強力に講じております。機構といたしましては財務部がその事務を担当いたしておりますが、先ず回収に関して、債権の保全措置を図つておるわけでございますが、順序として保全措置を図る。その保全措置の第一手段としましては、先ず相手に債務を確認させ、債務確認書を取りつけられない場合には訴訟をいたすわけでございますが、公正証書或いは和解の調書等によりまして強力な債権化を図つているのでございます。報告書にはそういう結果を書いてございますが、併しそういう保全措置をとつたものでも、或いは和解或いは公正証書によりまして、分割納付をさせるということになつておりますが、本人が無資力の者が非常に多うございまして、回収が極めて困難を極めておるという状況でございます。併し我々といたしましては、本人のみならず、その近親家族者の或いは連帯債務者をとりまして、極力回収に努力しておるような状況になつております。
○理事(宮本邦彦君) 通産省のほうから何かお話ありますか。
○政府委員(中野哲夫君) 二十四年度として批難を頂きました二十五年の批難事項といたしまして七百三十八号から五件、鉱工品公団の未収金の残つているものがございます。この経緯につきましては、昨年十一月本委員会において御説明を申上げました。その後今日まで部下を督励いたしまして、債権の取立てに努力をいたしたのでございまするが、今まで各種の取立方法を講じ、訴訟もいたし、或いは抵当権を設定する等、万般の手を尽して残りました件数なのでございまして、爾後今日まで入金を見ましたのは、僅か十五万円程度でございまして、その他は遺憾ながらまだ国に入金いたしておらんような次第でございます。今申上げました五件の未収金額は六千百四十八万円ほどに相成つております。 それから只今議題に供されております一千百一号の案件でございまするが、これはやはり鉱工品貿易公団におきましてボーキサイトなり螢石なりを販売いたしまして代金の取立を怠つておつた、或いは代金取立に際し数量において欠減をいたしておつたという二つの件でございまするが、この前段の件につきましては、代金請求遅延いたしましたこと、誠に監督不行届でございますが、実は当時このボーキサイトが輸入されまする際に、丁度為替レートの変更もございましたし、又アルミニウムの価格差補給金の廃止というような問題が起りましたので、売渡すべき価格の評定について、公団側と会社側との間でいろいろ打合せを要する、こういう事情もございましたので、取りあえず現品だけ先に渡したというような形に相成つておつた事情もあるのでございます。いずれにいたしましても、元本並びに延滞利息は二十六年の九月までに完了はいたしたのでございまするが、経過において今申上げたような不備の点もございましたことを申上げます。 後段の螢石の件につきましては、一部入着螢石の中に、粉末状になつて品質不良のものがございまして、これの売渡金額の値引を会社側から要求されておつたのでございまするが、いろいろ調査検討の結果、単価の引下をいたしませんで、五十トンほどの数量調整をいたしまして、残金決済のほうも取りきめましてこれ又代金全額を二十五年の九月に全部国において徴収を了しております。
○理事(宮本邦彦君) 何か御質疑はございませんか。
○カニエ邦彦君 公団関係の経理については、質疑はあるのですが、今日はこれからまだ小委員会が残つているそうですから、なお小委員会で小委員会の大事なるものについても、説明報告も願つておりますので、そこでこの質疑をやつておりますと、お互いにもう又時間が遅くなるから、今日は一応これはこの程度にしておいてもらつて、小委員会を又開かなければなりませんし、それに又相当時間がかかりますから、これはこの程度にしておいてもらいたい。
○理事(宮本邦彦君) カニエ委員から動議が出ておりますが、カニエ委員の動議は公団関係はこの程度にいたしておいて、一応終了したものと認めよと、こういうお話でございますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(宮本邦彦君) それでは御異議ないものと認めます。
○理事(宮本邦彦君) 次に進みたいと思います。
○カニエ邦彦君 それから小委員会に付託になつております架空経理の問題の審議が小委員会で行われるわけでありまするが、それまでに、この前国会の調査で参りまして、そうして広島地区の調査報告の一部分でありますが、海上保安庁の架空経理並びに談合入札、或いは又その他の不当事件について御報告を親委員会に申上げておきたいと同時に、海上保安庁の経理に関する調査を小委員会へ付託するということの議決をやつておいて頂きたい、かように思います。 そこでお手許に配付を事務当局からいたしました報告書でありますが、この報告につきまして一応私から報告いたします。
○理事(宮本邦彦君) ちよつと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(宮本邦彦君) それでは速記を始めて。今日はカニエさんの動議がございまして、皆さんとお諮りいたしましたところ、この程度で以て公団関係の議題になりましたものを一応しまいまして、そうしてカニエさんから出張の報告を承わりたいと思いますが、皆さん御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(宮本邦彦君) 御異議ないと認めます。
○カニエ邦彦君 それでは簡単に御報告をいたします。 第六管区海上保安本部不当経理事件についての御報告でありますが、本件は単一の事件ではなく、同本部において昭和二十五年から二十七年に亘り多数の者による各種の不当行為が相次いで行われて来たものである。発覚の端緒は、二十七年六月呉市の海上保安訓練所で起つたスクラツプ窃盗事件を取調べた呉市警察署が、これに関連して、広島市の第六管区海上保安本部々内の乱脈を探知し、同本部の帳簿類一切を押収して全般的取調べを行なつた結果、同本部長、総務部長、経理補給部長、補給課長を初め課長、係長等十数名、業者二十数名に係わる業務上横領、贈収賄、詐欺、窃盗などの犯罪容疑が明らかになるに至つたのである。 呉市警察署において聴取したところによれば、既に捜査の終了した事件としては左記のものがあります。 1 呉海上保安訓練所構内スクラツプ窃盗事件。 久間組久間貢が同訓練所構内にあつた中国財務局所管のスクラツプ(排水管、沈錘、ケーブル等)三一トン余、時価百七十五万円のものを、二十六年九月から二十七年二月までの間に持ち出して、これを城東金属株式会社外三者に二百余万円で売却したが、同訓練所総務課長及び用度課長がこれを幇助したという事件。 2 油絵詐欺に関する事件。 この事件は油絵五枚を購入したこととして代金六万円の架空支出をなし、内六千円を佐藤に与えて残額を着服した事件である。 3 鯛尾倉庫のスクラツプ横領事件。 本部長、総務部長、補給課長、その他四名共謀して、二十五年七月から二十六年一月までに、徳山警備救難所鯛尾倉庫にあつた中国財務局所管のスクラツプ九一トン、時価百五十万円のものを廣獺産業会社に売渡し、代金七十二万五千円は一部を他の汚職事件の穴埋めや弁護士料に充当し、残額約三十万円を着服又は飲食遊興に使用したという事件。 4 木戸外二名に係わる贈収賄並に詐欺事件。 補給課長(木戸某)、契約課長、鯛尾分室主任の三名が八大産業社長村松道司外四名からスクラツプ払下げ、石油納入等に関して合計十二万五千円を収賄し、又、補給課長が石炭の架空納入に関して芸南石炭株式会社外一社から二十一万七千円を詐取したという事件。 右の外に捜査未了の事件としては、灯台部における浮標体検収に係わる二十七万円の贈収賄事件を初めとし、贈収賄、詐欺、横領等十二件、金額は二千万円の多きに上つている。而して、これらのうちには、空輸送、空修理工事、直営工事を請負工事のように偽装したもの、或は保有資金を以て職員の舎宅を建築したものなど、相当悪質の架空経理事項が含まれているように見受けられました。 単なる贈収賄事件もとより不問に付すべきでないが、少くとも架空経理を伴う事件の如きは当然会計検査院がこれを指摘しなければならない性質のものである。これを二十五年度の検査報告について見るに第六管区海上保安本部に関するものとしては「灯台関係工事の施行に当り処置当を得ないもの」のうち(三)「工事の検収当を得ないもの」として六五四号に一件が掲げられているが、これはこの不当経理事件とは全然関係ないもののようであります。 警察署の取調べと会計検査院の検査とはおのずからその観点を異にするものであり、又、或は二十六年度及び二十七年度の検査報告においてこの関係を取り上げるものかとも考えられるが、決算委員会としては、一応会計検査院の所見を質した上、本件審査についての方針を定める必要があるものと認められます。 以上御報告申上げます。なおこの報告に附足いたしまして私の調査によりますると、この官舎六棟のごときはこれはいろいろな不当経理をやりまして、そうしてこの官舎を建てて、而もこの建てた官舎がそれぞれ個人の名義で登記がされておる。而もその個人名義のものがそれぞれの役人の名前になつておるというようなことも明らかになつて参りました。事件の概要としてはおのずからこれは警察署は今言うように、刑事事件の観点において取調べをしているのでありますが、決算委員会としてはこれは国の財産並びに経理の不当、それから談合入札等によるこれらの点をやはり調査をしなければならない。なお且つこの事件のもとは海上保安庁の汚職事件、いわゆる横浜の事件、これが政治的に一時立消えたような感じであつたのでありますが、これがたまたま六管区に繁りを持つておつた、この繋りから発覚したものだと推定されるわけです。併しいずれにいたしましても、この事件が、やはり相当多くの公務員並びに業者に関連して、かような国費の濫費並びに国有財産の横流し等が行われたという点については、一応調査すべきものである、かように思います。 以上御報告申上げまして、小委員会のほうに本件、いわゆる海上保安庁の経理に関する件を小委員会で付託するということで本委員会は大体いいのじやないかと思います。
○理事(宮本邦彦君) 皆さんにお諮りいたします。今カニエさんから御報告がありました点について、小委員会に付託することに皆さん御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(宮本邦彦君) 御異議ないものと認めまして、小委員会に付託することにいたします。 それでは本日はこれを以て散会といたします。 午後三時十六分散会