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15回国会参議院1952/12/03

決算委員会 第3号

発言数
44
登壇者
10
会派数
3
開催日
1952/12/03

会議録

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) 只今から決算委員会を開会いたします。  本日は委員長が欠席のため、私が委員長代理を委託されましたので、よろしくお願いいたします。  それでは昭和二十四年度一般会計歳入歳出決算外二件を議題に供します。本日は、公団、船舶運営会及び持株会社整理委員会関係の批難事項について御審議を願いたいと存じます。  先ずこれらにつきまして、専門員、会計検査院及び関係当局から総括的の説明を聞きたいと存じますが、御異議ありませんか。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 今の委員長が諮られた議事の進行というのに異議は勿論ないのですが、これは今の議事とは別ですが、御承知のように委員会は、二十四年度、二十五年度がもうすでに手許に来ておるのです。二十四年は早く上げなければならないので、これは急いでやらなければならないことは言うを待たないのですが、ずつと長年の間決算をやつて来て、いつもこの調子でやつておるだけでは意味をなさないだろうと思うのです。というのは、その専門調査員のところで、一応会計検査院の批難事項に上つたやつを調べて、それを委員会へ拔萃して持つて来ると、それで委員会では委員がそれを眺めて、それで双方の言い分を聞くと、勿論このことは必要であり、やらなければならない仕事ですけれども、かように御承知のように年々批難件数は増加して来るのです。二十一年度、二十二年度、二十三年度、二十四年度、二十五年度と、恐らく二十六年度もこれ以上に増加すると思う。そうすると、我我としてはこうやつて出された批難だけを委員会で、そのときどき今言つたような形で審議をしておるというだけでは何にもならない。過去五年間において決算委員会が果してかかる批難を防ぐに足りるようなことを具体的に何をやつたか、ただもう上つて来たものを最密に掘り下げて、まあやつて来たということに過ぎない。ここで勿論今の批難事項に対する検討は加えなければならないけれども、なおいつもここで論議されていることは、決算が我々の手許に来るのが非常に遅れて来ると、例えば今二十七年度予算が何しておるのにもかかわらず、二十四年度を今やつておる。こういうことが大体大きな一つの問題になつているだろうという点。それから処罰が何らいつも行われない。決算委員会でいつも終りになると、各省を呼んで、本会議で何して、決算委員会としては処分らしい処分はしておらない、甚だ遺憾であるというだけのことを言つておるだけで、何年たつてもそれが改善されておらない。これらの点を委員会として委員会の総意で議員発議にでもして、それぞれ会計法なり、或いは又財政法なり、その他の処罰に関する法令なりを改廃をして、新たに作るものがあれば作つてでもして行かなければならん。そのことが大きな仕事である、こう思われるのです。ところが今日まで五年間何もそういうことに対して委員会としても手を触れられていない。これでは全く以て意味をなさんのじやないか。そこで私は一つこれは皆さん御同感であろうと思います。長い間これをやつて来られたかたとしては……。そこで専門員のほうで一応改善すべき点を研究をさして、委員会へ資料として出さす。委員会としてはこれらの是正すべき点を委員会全員の何を以て改善をして行かなければならん、こう思うのです。その点一つ委員長から一応これをやるまでに皆に一応諮つておかれて、委員会の総意で一応そういうことをやろうじやないか。今までやつて来た点でいろいろ法令等の不備があつて、そうして国の重大なる決算が、国費が濫費をされておるということでは甚はだ遺憾だからということで、一つ進めて頂きたい。一応やはりこれは取上げておいてもらつて、そして専門員に今言つたように研究をさして、二十四年が終つたら適当に一つそれらのことに我々としては手をつけて行くというように諮られたい、こう思うのです。

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) 只今のカニエ君の御要望は、今までの決算委員会においても出て来なかつたことではない事項でありますから、本日は委員長も不在でありますし、なお当面の問題といたしましては二十四年度の決算を早く上げて、成るへく早く重要な案件に追いつきたいということが迫られておる問題でありますので、只今の御意見に対しては、二十四年度の批難事項等の審議を速かに結了をいたしましたのちに、新委員長も迎えたことですし、とくと御協議の上善処したい、それが適当ではないかと考えますが、如何ですか。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 それでいいのですが、ただこの委員会でそういうことを一応決定をしておかないと、相当調査等にも長い時間がかかると思うのですよ。仮に二十四年度を終るにしても、そこでやはり一応委員会できめておけば、専門員等においてもそれぞれ心構えをして調査等をされると思うのですね。だから委員会としてはやはりそういう改善すべき点はその調査をしてやるんだということを、一応ここで確認をとつておいてもらうのですよ、皆に。そして確認をしておいてもらえば、それに基いて今言うように専門員等も動きやすいと思うのですよ。どこを改善すべきかということをやはり一応専門員のほうで調査せしめなければならんと思うのですよ。それが個人的なことになつたり、又或いは一議員のお手柄のようなことでしてみたりしたのでは意味なさんと思うのですよ。参議院の決算委員会として一応そういうことを確認しておく必要がある、こういうことなんですよ。それで二十四年度もやつてもらえばいい、こう思うのです。

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) 只今カニエ君、の決算委員会の運営改善についての御要望ですが、この問題については他の委員のかたからの御意見等がございましたら、併せてこの機会に頂きたいと思います。ございませんか……他に御意見がないようですから、カニエ君の決算委員会の運営の問題についての御希望は至極御尤ものことではありますし、かねて委員の間でしばしば出た問題でもありますので、専門員のほうにおかれまして十分従来の経過等に鑑みて、一応の調査なり或いは素案等を準備されることをしてもらうごとに異議はございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) それでは御異議がないようでありますから、さように取計らいます。

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) 先ほど問題にいたしました昭和二十四年度の批難事項について先ず専門員からの説明をお願いいたします。

波江野繁常任委員会専門員

○専門員(波江野繁君) 今委員長からお話がございましたので、私から先ず公団の案件の全般についての気付を申上げたいと存じます。  先ずその公団の現状を申上げますと、お手許にガリ版の資料を差上げておきましたが、それに出ております通り、二十四年度の決算検査報告が国会に提出されました二十六年の二月当時におきましては、大部分の公団は清算中になつておりますし、中にはなお解散前のもの、いわゆるまだ全部生きておりまして、死んだものはまだなかつたのでありますが、今日におきましては、この全部の公団がもう全部清算結了になつておりまして、お葬式が済んでおる、こういう状態であることを先ず申上げておきます。従つて清算の結果、国の債権として確定しておるものにつきまして、その債権取立ての事務が現在残つておるのでありまして、付託事項のこの不当事項につきまして、新たに何らかの処理をするというような途は全然なくなつておるのであります。而も当時の公団の責任者及び事務担当者などは、いずれもちりちりばらばらになつておられますので、不当事項の内、容につきまして、当時の事情を明らかにできない部分もあるということを附け加えて申上げておきます。  そこで二十四年度の公団等の不当事項について、この内容を一応見ますと、各公団に共通の案件が大分あるのであります。そういう点からいたしまして、この二十四年の御審議の方法としては、先ず公団に関する総括的な御審議を進められ、そのあとで各論的に各公団の批難事項の個々の案件につい出て御審議なされることが御審議の便宜ではなかろうかと一応考えるのであります。そこで若しそういうような御審議をなさるとしまして、先ず総括的御審議をなさる場合に、気付きの点を申上げます。公団の経理運営につきましては、従来とかくの噂もありましたし、当決算委員会におかれましても、もういち早くこの点について多大の関心を持つておられたのであります。そこでこのように多くの不当事項を発生した原因としましては、或いは経理の機構の問題、或いは監督の問題、或いは公団の存続期間が短いことが初めから予定されておつたということ、その他幾多の原因があることと考えられますので、これらの原因について、会計検査院及び関係当局者の説明を御聴取なされることは、御参考になるのではなかろうかと思います。  次にこのような多くの不当事項を見ましても、その一端が想像できますように、公団は実質上莫大の損失を来たしたのではなかろうか、来たしておるものと、こう思われるのでありますが、二十五年度に配炭公団の欠損補填として約三十億、二十六年度に鉱工品貿易公団の損失補填として約十七億が国庫から支出されております。一方利益を生じた公団もあるようでありまして、全公団の収支バランスはどうなつておるかにつきまして、会計検査院のほうでお調べができておるならば、これをお聞取りになることは非常に参考になることではなかろうかということです。  今日まで提出されましたいろいろの書類から察しますと、公団全体としてはマイナスもあるがプラスもあつて、結局さほど大きな欠損にはなつていないというような感じを抱かせるような資料が多いと思つております。ところが公団の功罪と申しまするか、公団の成績を判断いたしまするについては、今申しましたような感じを若し持つといたしますと、これは公団の成績を判断する上におきまして大きな誤りを来たす慮れがあるのであります。従つてその内容を千分検討する必要があると思います。と申しますのは、公団中に利益が生じたと申しましても、その原因の主なるものは、手持品の値上りに基くものではなかろうかと思うのであります。いわゆる公団の努力によらない不労利得でありまして、こういう利得があつたから公団はそれだけの成績があつたと、切罪の功のほうにはこの値上りの利得というものは入れるべきではないので、公団の成績を論ずる際には、こういう公団の努力といいますか、公団の動きに基かない値上りによる利益、こういうものは除いて考えて、初めて公団の成績の本当の姿がわかるのではなかろうかと思います。従つて公団については、利益はどんな原因に基いた利益であるか、損はどういう損であつたか。そしてその利益及び損失について、そのおのおの公団の責任に基くものはどれとどれであるか、この内容を十分検討することによつて、果して公団は世間に言われるような、非常な損失を来たしたものであつたか、或いはそれほどのものではなかつたかどうか、こういう結論が出るのではなかろうかと思いますので、これについての御説明をお聞きになることが必要でなかろうか。  但しこの公団については、二十五年度の検査報告にも公団に関する案件がありますので、今申上げましたような公団の総成績、すべての成績を判断するこの検討は、或いは二十五年度の審査の際にお譲りになることも差支えないようではありますが、いずれにいたしましても、この点について検査院の御説明は非常に御参考になるものではなかろうかと思いますので、気付きを申上げておきます。  そこで次には、二十四年のどの批難事項の内訳を分類いたして見ましても、この別表に印刷しておきましたが、共通の事項が大分あるのでありまして合計批難事項八十件のうち架空名義で支拂つて給與等に充当しているものが約一割の九件、職員の不正行為による公団に損害を與えたものが三十四件、四割幾らかありますが、資金の管理当を得なかつたものが十三件、その他が二十四件、まあこういうように分れているのであります。その第一の架空の名義で支拂つて給與に充当したもの、これの特に気付きを申上げますのは、これは実質上は給與でありながら形が給與でありませんので、いわゆる源泉所得税はどうなつたかという問題がここにあるのではなかろうか。そこでこれについて当局の意見、或いは検査院の御意見をお聞きたなることは必要であろうと、こう思うのであります。各公団の中でも或る公団については、その後こういう処理をしながら給與ということに直して源泉所得税を徴収したものもあるようであります。肥料公団についてもそういうことがあるようであります。これを御参考に申上げます。  第二の職員の不正行為によつて公団に損害を與えたもの、こういう不正行為の案件は今まで御審議になつたことで、よくお気付きの通り、殆んど各官庁にも共通のものでありますが、ここでお気付きになるのは例の鉱工品貿易公団の早船事件、これが二十四年度の決算報告に出ているのであります。こういうように一人で一億幾ら、こういう非常な大物もありますので、これについてこの内容なんか一応事情をお聞き取りになることは御参考になるのではなかろうか。或いはこれについて、こういうように公団で非常な多数のこういう不正事件が起つたのはどういう原因か、何か特殊な原因があるか。そのうちの一つとして考えられますのは、解散が目の前に控えておりますので、監督か不行届であつた、こういうこともあつたのではなかろうかと思われますが、そのほかにもいろいろ原因があつたのではなかろうか。これらの点について御審議なさることは適当である。御審議なさつたら如何かと、こういう気がいたします。  第三の資金の管理か当を得てなかつたもの、これは商品代金とか、或いは公団の資金を勝手にこれを第三者の会社に融資をする。或いは公団の資金を公団の職員の自己の名儀の定期預金にする、こういうような公の金を勝手にほかへ廻したり、或いは自分の預金にしたり、こういう案件であります。その大部分はこの融資をした、或いは預金にしたその金額は取戻しているようであります。その取戻したことの中にこれから生じた利息その他がどうなつているかは、この提出されております印刷物には何にも出ておりません。そういう利息とか、これによつた不当利得はどうしたのか。これは公団或いは国のほうへ回放したのか。回収したのは元本だけであつて、そういう利息はお構いな上であうたのか。これなんかが全然出ておりませんので、これらの事情もお調べ願うことは非常な御参考になるのではなかろうか、こういう総括論についての気付は以上の通りであります。  最後に、然らば個々の案件、個別的な御審査をして頂く場合の気付を簡単に申上げますると、二十四年度の案件につきましては、検査院と関係当局者との間に意見の対立したのは殆んどありません。又特に専門員のほうから意見を申上げなければならんというような案件も殆んどございません。二、三の案件につきまして御参考に申上げたいものもありますので、これについては御審議の進行に伴つて申上げたいと存じます。ただこの具体的の個々別々の御審議の際には、御存じの通りお手許に差上げてありますところの、国会に提出されております二十四年度決算検査報告に関する説明書、これに書いてありますのは、大体二十五年末頃の処理状況であります。いわゆる未回収金がこれだけであるとか、不正行為で未回収の、金のまだ取れないものがこれだけあるという、出ております金額は大体二十五年末の現状でありましてその後すでに約二年近く、少くとも年半以上たつております。その間に相当この整理の進行したものもあるかと存じますので、個々の御審議の際には是非ともその結末ほどの程度に進行しているかと、こういう点を御審議願うことも御参考になるのではなかろうか。これだけ全般的につきまして御審議の御参考に気付きを一応申上げる次第であります。

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) 波江野専門員から説朗がありましたように、公団関係は数から申しましても公団が十二、そのほか船舶運営会一、持株整理委員会一と、こういつた合計十四の関係機関に関する極めて多数な批難事項を含んでおりますので、先ず総括的な質問をして行くのが運び方としては適当ではないかと考えますが、そういう運び方をすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) それでは御異議ないようですから、そういう運び方をしたいと考えます。それにつきまして、公団全般についての総括的な御説明を会計検査院の立場でお願いをするごとにいたしたいと考えます。

大沢実会計検査院検査第四局長

○説明員(大沢実君) 公団の全般について、会計検査院の検査の結果の概括を申上げたいと思います。  公団は御承知の通り昭和二十二年度、早いのは六月頃から、遅いのは二十三年の三月たと思いましたが、その間に十五成立しまして大約申しますれば、貿易公団が四つ、それから配給公団が八つ、そのほかに産業復興公団、船舶公団、それから価格調整公団、合せて十五の公団が発足いたしまして、早いのは二十四年の四月一日にすでに解散いたしました。遅いのも二十六年の四月には解散いたしました。そうしてその後清算をいたして、今日においては先ほど専門員かられ話のありました通り、全部清算結了の登記を完了しております。この十五の公団の今までの損益を見ますると、この損益と言いまするのは、その前に公団のいわゆる経理方法というものを申上げますれば、最初の二十二、三年におきましては、公団の経費はいわゆる人件費とか、事務費とかいうようなものは別途に予算で政府から支給する。そうして公団の利益は全部国庫に納付させる、こういうやり方で経理しました。二十四年度は国庫からの交付金をやめまして、公団の自己の運営によつて生じた利益のうちから経費を賄う。併し勿論これは予算的には制約されておるわけであります。そういう方法でやつて行くというふうな方法をとつております。それで今これから損益と申しまするのは、公団から生じた利益から国が交付した金を引いたところのいわゆるネツトの利益を申上げるわけでありますが、それをこの二十四年度の決算の検査報告に掲げましたのは、二十四年度末までの分としまして、純欠損額が十四億七千万円という数字が出ているのであります。それが、二十五年度におきましては、手持残品の処分その他で厖大な利益を生じまして、通算しまして八十三億の利益となります。そうしてその後清算が結了しました今日におきましては、九十七億の利益、全公団を通じまして九十七億の利益ということで決算が結了したわけであります。尤もこの利益と言いますのは、非常に悪い債券は償却いたしましたですが、まだ取立て未済の債権を清算結了と同時に大蔵省のほうへ債権として引継いだ、これがちよつと只今資料を持ち合しておりませんが、相当の金額に上つているものがこの中に含まれておるのであります。この利益、つまり結了までに九十七億という利益が出ましたのを年度別に調べてみますと、当初の二十二年度におきましては、通じまして九億三千万円の損失であつた。それから二十三年度におきましては十八億の利益を生じた。そうして二十四年度、つまりここに出ておりますときにおきまして、通じて十四億の欠損であります。そうしてその後二十五年度におきまして九十億からの利益が出まして、清算期に又十二億ほどの利益が出ている、こういうような状況でありまして、大きな利益は解散後に生じているわけであります。元来この公団の経理方針としましては、予定としましては、商品の売買に或る程度のマージンを付して、そのマージンによつて公団の事務費を賄い、損益ないことで終る、こういう建前で発足したものでありまして、順調に参りますれば、損益ゼロで終るべきであつたと思います。それが今申しましたようないろいろな損益が生じましたということは、結局当初におきましては公団にいろいろな組合が吸収されまして、その給與ベースというのが非常にまちまちであつた。それに対しまして予算は成る程度二十二年の第一、第二四半期頃は実績に応じて予算を配付しておりましたのですが、下半期になりましては一定の枠で予算を組んだということで、従来の給與ベースを上廻るというような点がありまして、その他の理由もありましようが、そうしたことで欠損が出てそれが二十三年度では比較的予算といわゆる実際の経費とかマツチしていたために損は出なかつた。それが二十四年度におきまして十四億からの欠損が生じましたのは、これはこの期に配炭公団が二十四年度に解散しまして、この残炭の処分という問題が出ましてこれが非常に格安な値段でしか処分できない事情になつた、そのために大きな六十億の欠損を生じた。配炭公団だけで六十億からの欠損を生じました。それを引いて全体において欠損になつた。そうしてその後解散、清算期になりますと、例えば肥料配給公団とか、或いは繊維貿易公団とか、そうした公団の手持の商品が非常に値上りしました。これの処分によつて大きな処分益になつたということで、結局先ほど申しました九十七億という利益で全部が結了したのであります。これは結局は利益の原因を簡単に申しますれば、いわゆる市場価格の変動による利益であるというふうに言えると思います。この十五公団の利益は通じますると、先ほど申しましたように九十七億でありますが、各公団別に見ますると、先ず損失の多かつたのは、先ほど申上げましたように配淡公団でありましてこれは二十四年度だけだと六十一億の欠損になつておりますが、その前の期などに価格調整の積立金のようなものを持つておりまして、それが利益として整理されました結果、総体では三十六億の欠損ということで清算を結了しております。それから次に欠損の多いのは鉱工品貿易公団でありましてこれは二十一億の欠損を示しております。配炭公団の欠損原因は先ほど申しましたように、非常な貯炭増のときに解散になりまして、而も司令部側の意向もありまして、急遽にこれを処分するということになりまして、まあいわば我々が考えても非常に安かつたんではないかと思われる価格で処分してしまつた、これをもつと高く処分できるのではないかということは、我我としましても相当検討してみたのでありますが、具体的な結論は出なかつたのであります。それから鉱工品貿易公団の欠損は、結局これは古く二十年、二十一年、公団発足前にまだ貿易組合などが相当輸出のための見込生産をしました品物が、その後公団に引継がれまして、それも相当品質が悪かつたというような点で、なかなか輸出ができない。そうした品物を抱えこんでおりまして最後にこれを処分せざるを得なくなつた。これを処分したときに非常に帳簿価格よりも下廻つた処分をせざるを得なかつた、こうした点が大きな原因で、二十一億の欠損を示しております。それからもう一つ欠損を出したのは、石油配給公団であります。これが十億の欠損を出しております。これはいろいろと検討してみたのでありますが、結局配給価格の価格差、つまり公団マージンが少し辛かつたのではないかと思われる点と、もう一つは当時司令部の要請で外国商社ライジングサンとか、その他の外国商社の施設を石油配給公団が使用しておりましたのを、返還する場合にこれを修繕と言いますか、その他塗変えとか、そうした予想外の経費が相当かかつて来た、こういうことも一つの原因になつていると見ております。こうした三つの公団が欠損を生じた主なものでありまして今度は利益を生じたほうをみますると、産業復興公団は十八億からの利益を得ております。これは結局スクラツプなどの手持ちが値上りをした、これが大きな原因になつております。それから繊維貿易公団が先ほど申しましたように、残品処分益が多くありまして三十一億からの利益を得ている。それから価格調整公団、これが結局調整マージンというものが少し多かつたという原因で、二十八億からの利益を生じておる。それから肥料配給公団、これは手持肥料の値りによりまして、三十四億の利益を生じておる。それからもう一つは油糧配給公団、これも同じく手持油糧の値上りによりまして二十六億からの利益を生じておる。こうしたことで結局先ほど申しました九十七億の利益で、純利益で公団の清算が結了したということになつております。結果から見ますれば、公団という制度があつて国としては損はなかつたということは言えると思います。全般的な損益関係はその程度にいたします。  次にこの検査報告二十四年度、又二十五年度にも出ておりますですが、通じましての不当経理の傾向と言いますものは、先ほど専門員から御指摘になつたような傾向でありますが、なぜこういうことができたかということを考えてみますと、先ず最初の発足においていろいろな組合、会社等が合併されて十五の公団が生れて来た。そうして一つの公団の中でもお互いの間の連絡というものは極めて密接でなかつた。例を申しますれば、鉱工品貿易公団などは、たしか二十幾つの組合がまとまりまして鉱工品貿易公団というものを作つたとき、それが各部課に分れておつたわけでありますが、それぞれ昔の組合の経理方針をそのまま引継いで、総体的な経理方針というものがなかなか打立てられなかつたのでありますから、本部に経理部というものがありながらも、その経理部の監督力、把握カというものが非常に不十分でありましたので、各事業部の経理課、いわゆる旧組合の経理課というものが殆んど処理したというような状況であります。全体の経理の統括という点が欠けていた、これが一つのまあ原因になつているのじやなかろうか。それからもう一つは公団の職員に対しては従来の給與ベースというものは維持してやるということで発足したのでありますが、予算の制約で或いは超過勤務手当などが出せない。その他会社、組合の頃はもらつておつたところの年末の手当とか、或いは盆の手当とかいうようなものが、公団になると出せないというような点で、公団の組合と公団の当事者との間の軋轢というものが非常に絶えず問題になつた。その関係で公団の本部が止むを得ずと言いますか、これを何とかなだめるというような意味におきまして、架空な事業費、例えば運賃を拂つたとかいうような名目で幹部が捻出いたしましてこれを組合員の給與にした。こうした事例が非常に多かつた。これは結局組合から公団に移行するときに、はつきりとそこに職員の頭の切替と言いますか、そうしたものが行われずに、旧組合、商社の頃の気持で絶えず要求をしていた。又幹部のほうもその傾向に引かれたということが原因になつたろうと思うのであります。  それからもう一つは、公団が発足のときに、この十五公団のうち十ぐらいの公団に関しましては、大体一年間、或いは物資需給調整法の廃止までというように、初めから法律で極めて短期間の存続期間を規定されている。そのために、而もこの職員に対してはその解散後の身分の保障というものに対しては何もなかつたということで、職員自身が精神的に、いわば何と言いますか、一時の腰掛的な気分、これが非常にあつたのではなかろうか、でありますから、一つの制度を打立てるにしましても、すべてがいわばその場主義でやつて行く、又自分の将来を考えると、まあ何とかうまいことをしようという気持が絶えず動いていたのではなかろうか、そうしたような点で、この職員の不正行為といいますものも、普通一般の官庁から比へますと、相当多くなつているのではなかろうかという感じがいたすわけであります。又この融資の問題にしましても、結局将来の自分の身の振り方というようなことが絶えず頭にありますので、資金を他に融資してしまうというようなことがまま行われたのではなかろうか。まあこうした公団というものが結成されたときの人的コース及び存続期間というものが、こうしたいろいろな不当な経理を生むところの一つの誘因ではあつたろうと思います。併しながら勿論それは公団側の立場に立つて見たときのあれでありまして我々といたしましては、こうしたことのないように、絶えず検査をして来たわけであります。ただ会計検査院といたしましても、公団という新らしい組織ができましたときの検査の方針というものに対しましてはいろいろと紆余曲折がありまして、最初はとにかくそうしたいろいろな商社の寄合い世帯で、経理の統一が行われていないために、財務諸表というものがどこまで事実を現わしているのかわからないような財務諸表になつておる。何とかしてこの財務諸表を統一して、はつきりした姿で経理の結果を表現させることが必要だという点にむしろ主力を注いで検査指導をして来たわけであります。その後だんだんといろいろの問題が出ましてから、もつと深く入らなければいかんというので、その後はできる限り取引の相手方の商社などの現状なども調査いたしまして、例えば売掛金として計上されているものが、実際の売掛金であるかどうかというような点も調べるというようにして手を延ばして来ました。大体において二十四年度頃が一番公団としては、早船事件のみではありませんですが、いろいろの問題が多かつた。その後は勿論解散で清算期に入りました関係もありますが、逐次減少して来ているというように考えております。何分にもこうしたたくさんの不当経理を生じましたということは、検査を担当いたしております会計検査院といたしましても甚だ遺憾に存じておりますので、一つの検査のあり方としましての大きな将来の問題として考えなければならん問題であるというように考えております。  大体以上概略的に公団のことを申しました。  ついでに船舶運営会、持株会社整理委員会の関係でありますが、これも二つともすでに清算を結了いたしまして、今日においては清算人も残つておりません。持株会社整理委員会の案件はここに一件出ておりますが、これはまあ不正行為といたしまして先に公団について申しましたことと同じようなことであつたろうと思つております。それから船舶運営会の関係でここに二、三ておりますが、具体的な問題の内容の御説明を省略いたしますですが、これもこの二十七年九月だつたと思うのですが、清算結了いたしました。一応かいつまんで御説明申上げました。

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) なお引続きまして、公団の解散以後大蔵省の中に設けられました公団清算室の事務を引継いで、只今その事務を遂行しております大蔵省管財局の特殊財産課長が説明員として出席しておられますので、根本特殊財産課長の概括的の説明をお願いいたします。

根本守大蔵省管財局特殊財産課長

○説明員(根本守君) 公団関係の批難事項につきまして御説明を私から総括的に申上げるのは、只今委員長からお話がありましたように残務整理をやつております関係上、概括的に申上げるのでございまして、従いまして細部につきましては、当時の関係監督官庁から御説明を願いたいと存じます。  我々の職務上二十四年度の批難事項につきまして概括的に見たところによりますと、国の予算執行に比べまして、公団の不正、資金管理不当であつたもの等が非常に多いのは、根本的には会計制度が十分でなかつたということに原因しているかと存じられます。先ず会計法が公団の経理については適用がないということが根本問題でございまして、これに対処するために会計制度の暫定措置を設定するほか、収入、支出の取扱規定等も決定いたしまして、逐次体制は整備して行つたのでございますが、やはり根本的に会計法その他の国の会計法規が適用にならなかつたというふうな会計制度の不備に起因しておるところが多いように考えられるのであります。それで問題を個別的に申上げますと、架空名義で給與等に支拂つたものが非常に各公団を通じて多いのでありますが、これは公団発足当時の二十三、四年という時代が戦後のインフレの時代でございまして、給與べース等も次ぎ次ぎに改訂になつた時代でございます。当時の熾烈な労働攻勢に押されまして、公団幹部が越年資金だとか或いはベース・アツプ確定までの一時の立替金といたしまして前拂いをしたのでありますが、そのペース・アツプが前拂を下廻つたということのために、回収不能になつたものが相当に出ておるというような実情が殆んど共通した形態であるように見えます。そこで税金でございますが、税金は支拂の際に控除したものもありまして、或いは控除しておらないものもあるということで、統一を欠いておるわけでございますが、控除しておらないものにつきましては、当時の職員は四散したあとでございまして、現在各個人から徴収するということは非常に困難な状況になつておるわけでございます。  それでその次の問題でありますが、職員の不正行為によるものが批難事項に相当出ておりますが、これにつきましてはその後それぞれ和解による債務名義を取りつける等いたしまして、回収にその後努力しておるわけでございます。発覚当時に財産を処分、回収しておるので、殆んど無資産状態である者が多うございまして、その後の何収は非常に困難を極めておりますが、着々努力はいたしておるのであります。  それからその次の資金管理その当を得ないものにつきましては、これは債権化すべきものは債権化をいたしましてその他のものにつきましては公団当時に殆んど問題が処理、解決をしておるものが相当ございますが、その他のものは債権化をする、それから公正証書による債務名義を取りつけまして、回収に努力をいたしておるという実情でございます。  それから公団の職員関係につきましてちよつと御説明いたしますが、昭和二十六年中に石油公団以下五公団が清算結了になりまして、昭和二十七年度になりまして肥料、食糧、油糧、産業復興公団、価格調整公団がおのおの清算結了を見ております。それでその結了の結果、現金の剰余金が六十五億六千七百万円出ておりまして、これは国庫に納入いたした次第でございます。そのほかに国が公団から引継ぎました債権として七十八億九百万円ございますが、これを現在国の債権といたしまして回収をいたしておるわけでございます。この昭和二十四年度の批難事項に含まれております。損失その他もこの引継ぎ債権の中に一部入りまして回収されておるという状況でございます。

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) 次に通産省関係の公団に関しまして、通産省の中野企業局長が見えておられますので、通産省関係の問題に関しまして小野局長の説明を……。

中野哲夫通商産業省企業局長

○政府委員(中野哲夫君) 通産省関係の所管いたしておりまする貿易公団の引継債権の取立ての範囲は、食料原材料、鉱工品及び繊維の四貿易公団でございます。この四貿易公団は、時期に多少の遅速はございまするが、本年の七月末日を以て清算を結了いたし、主務大臣が法規に従つてその清算を承認いたしまして、結了登記を了しておるのでございます。この四貿易公団の清算結了に当つて、債権として残つておりましたものにつきましては、通産省企業局においてこれを引継いだのでございまするが、その債権総額は件数にいたしまして九百三件ございます。金額が三十一億一千九百万円と相成つております。これを公団別に申上げますると、食糧が九億一千四百万円、原材料が十六億四千万円、鉱工品二億八千万円、繊維が二億八千万円、かような口数になつておりまして、原材料公団が一番大きく相成つております。そのうち三百六十二件、二十六億三千五百万円の処理をこの九月までに行いまして、九月末現の残額は五百四十一件、四億八千四百万円と相成つておりましてこれにつきましては当時の厖大なる資料を極力取集めまして、職員もその後の異動等で変りましたし、先ほどお話のありました通り公団も完全になくなつておりますので、当時の職員も殆んど四散しておりまするが、清算当時の書類等も取寄せまして、鋭意回収に努力いたしてはおるのでございまするが、債務者の中には無資産のもの、或いは会社として倒産したもの等も相当ございまして、現在の経済事情から申しますると、二億七千八百万円程度、只今の残額の五割余りというようなものは回収が目下極めて困難で、或いは不能に陥るのではないかということを憂慮いたしておるような状況でございます。で当局におきまして回収に努力いたしましても、法律問題がありました際にはこれを法務省にお願いいたしまして取立ていたすのでございまするが、その依頼件数は二百十八件に相成つておるのでございます。  なお申加えまするが、先ほど申上げました現在の残額四億八千四百万円の中には延滞利息一億一千二百万円というものが入つてございません。これも法律上取立てるべきものでございますが、これほ元金と申しますか、それ以上に取立てが困難なような状況に相成つておりますことを申加えたいと思います。  なお個々の会計検査院から御指摘の案件につきましては、後ほど個々のケースについて御説明を申上げたいと思います。

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) では次に船舶運営会の総括的の説明を運輸大臣官房の辻会計課長に……。

辻章男運輸大臣官房会計課長

○政府委員(辻章男君) 御説明申上げます。  船舶運営会は、政府の機関といたしまして終戦後におきましても船舶の統制業務を扱つていた機関でありますが、これは只今ここで問題になつておりまする一般の公団とはやや性格を異にいたしまして、これは戦争中に戦争目的のために、日本の全船舶の能力を発揮さすためにでき上つたものがそもそもの始りでございます。でこのやり方といたしましては、百総トン以上の船舶を全部政府が借り上げまして、それでその借上げた船舶を、政府の命令の監督及び指揮の下に配船いたしまして、船舶輸送に当つて来た機関でございます。それが終戦になりまして、アメリカ軍が進駐して参りまして、すぐにアメリカの進駐軍から進駐軍の機関として日本商船を管理する機能を與えられたわけでございます。これが商船管理委員会というアメリカ側の名前を附けられまして、組織及びその根拠法規は戦時中そのままのものを適用されまして、その結果といたしまして、一面には引継船舶関係の統制機関であるものと同時に、進駐軍による商船管理の機能という二重性格を帯びたわけでございます。その後船舶の統制業務は初めのいわゆる裸用船システムから定期用船システム等に変りまして、漸次経済情勢の推移と共に統制の手が緩められまして、一応船舶の統制業務といたしましては、昭和二十四年度を以ちまして使命は終つたのでございます。その後商船管理委員会としての機能を存置いたしまして、引続き二十五年度におきましても存続しておつたのでございますが、待望の講和もできるめどがつきまして、今年の三月末日を以て解散いたしました。その後清算に入りまして、今年九月末日を以ちまして清算が一結了いたしまして今日に至つておるわけでございます。  いずれ個々の案件につきましてはその都度申上げたいと思うのでございますが、まあ一番大きな批難事項となつております運賃の未回収の問題がございます。これは商船管理委員会存続中におきましてすでに債務名義にいたしましたり、その他極力回収に努めて参つたのでございますが、相手方がその後の経出状勢の変変等によりまして、無資力になつておりますので、なかなか回収がはかばかしく参つておらないような状況でございます。  以上簡単でございますが……。

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) 次に持株会社整理委員会の総括的な説明を内閣総理大臣官房山田総務課長に……。

山田明吉内閣総理大臣官房総務課長

○説明員(山田明吉君) 持株会社整理委員会関係の不正行為として指摘されておりまするのは、昭和二十四年六月に、当時の整理委員会の職員水野某によりまして二百十万円の金が領得されたというふうにございます。その後の経過につきましては、別にお手許に国会に対する総理府関係説明書にございますが、水野某は直ちに懲戒免職になりまして、又責任者たる経理部長以下関係者はそれぞれ、懲戒減給の処分を行なつておりますが、事案の中心でありますその金の回収等につきましては、その水野某は直ちに起訴いたされまして、それを使嗾した部外者であります松井某も同時に起訴されておりますが、それ昨年の7月にそれぞれ松井某は二年、水野某は一年執行猶予五年の判決が確定いたしております。金のほうにつきましては、二十五年十月末までには弁済未済額九十九万三千円を残しておつたのでありますが、その後数回に互り回収をいたしましたが、持株会社整理委員会におきましても昨年の七月に解散をいたすことと相成りまして、清算に関する諸般の手続を完了いたしまして、昨年十月清算務を完了いたしておる次第でございます。  以上簡単でございますが御説明申上げます。

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) それでは総括的な説明を一応終りましたので、順次御質疑のある方は御発言を願いたいと存じますが、御発言の参考に只今出席をしておられます政府委員並びに説明員を申上げます。政府委員とされましては通産省の企業局長、同じく通産省大臣官房の会計課長、運輸大臣官房の会計課長、運輸省の艦船局長、それから説明員といたしましては内閣総理大臣官房の総務課長、大蔵省主計局司計課長、同じく管財局の特殊財産課長、農林省農業経済局肥料課長、同じく畜産局飼料課長、同じく食糧庁総務部長、同じく食糧庁監査課長、それから会計検査院のほうからは検査第四局長並びに検査第三局運輸検査課長のかたがたであります速記をちよつととめて下さい。    〔速記中止〕

飯島連次郎緑風会

○理事(飯島連次郎君) 速記を始めて下さい。それでは総括的な質疑をお持ちのかたは一つ逐次御発言を願います。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 それでは、公団の総括的な説明が会計検査院からなされたのですが、今の政府の答弁も又検査院から説明も併せて考えてみるのに、一応公団の整理を、総決算において九十七億の利益があるということで終つておるのですが、併し実際は二十三年、二十四年というときはインフレが非常に激しいときで、当然この公団の手持品の処分等でも有効に処分すればもつと利潤が上つておる、それから欠損もずつとやり方によつては少く済んでおる、こういうことではないうと、だからここに現われて来る利益というものはおよそ正規に行けば何千億かの利益がここに上つて来なければならん、言い換えると。それが九十七億というようなことになつておる。こういう事態は検査院のほうでは各公団の経理が、又公団内の各部各課の経理が十二分につかめていなんだと、こう会計検査院は言つておられるように聞いたのですが、それから大蔵省のほうでは会計制度の欠点があるというようなことを言つておられるのですが、これは会計法の上にこういつたような欠陥があるのかどうか、あるとすればどういうところにあつて、どう直せば一番いいのかということと、それから公団だけじやなくて、一般政府機関或いは特別会計等においても物件の経理についてはどういうようにやつておるか。例えば国鉄にしても郵政、電通にしてもかなり現場を持つておるところでは相当な国の財産を持つておる、これが一一その日その日に使用されて行くのですからその物品経理をどのようにやつて、そして年に何回ぐらい棚下しを、現在高を会計検査院のほうでは見ておるか。こういう点について一つ検査院の大沢局長から御答弁を願いたいと、こう思います。

大沢実会計検査院検査第四局長

○説明員(大沢実君) 只今のカニエ議員の御質問の第一点の、若しもよく経理をすればもつと利益は多く出たのではなかろうか、お説の通りたと思います。ここに不当経理として出ておりますものは、これは当然出すべきでないものか出ておるのでありまして、これだけでも相当な金額が、相当な利益が減つている。そのほかに不正行為などの分は勿論でありますが、早船の事件など、ああした事件によつて利益が減つておる。ただそれがどれくらいかと申しますと、ちよつと申しかねるのでありますが、九十七億の利益が出たということは、決して公団がよくやつた結果とはならんと思います。なお二十三、四年に出ておるのではなかろうかというお話でありますが、この点は公団の活きておる間は統制価格で売買しておりますので、よしや闇物価が上つておつたにしても、公団としては公団の存続中にはそういう売買利益は出なかつたであろう、公団が解散され、価格統制を外されてあとの残品処分が利益にされた、こういうふうに見ております。  それから第二点の、物品の経理の点でありますが、これは御承知の通り官庁会計におきましてもややもすれば金銭会計偏重になる。又会計検査院の検査も従来ややもすれば金銭会計のほうに主力が注ぎ渦ているきらいが確かにあるというので、ここ数年間物品経理の重要性につきまして、物品検査の特別検査ということを時々施行しております。何分にも物品と言いますと、金銭と違いまして品種も多々あり、又所在も多方面に分れておるのでこれを総括的に検査するということは困難でありますので、或る特定の場所につきまして相当な人員を擁して検査をするというような方法で拔き検査を施行しております。    〔理時飯島連次郎君退席、理事成瀬幡治君委員長席に着く〕 最近行いました国鉄の大宮工場におきましても、これは相当ないろいろな資材を擁しておるのでありますが、そのうちの鋼材と木材というものだけを限定して、特別な相当な人間で、出納簿と受拂いの状況をすべて克明に検査してみました結果につきましても相当な違いが出ておるのであります。これは多分二十六年度の決算の検査報告として又御審議頂くことになると思いますが、又電気通信省或いは郵政省というものにつきましてもそれぞれ特別の物品の検査をいたしております。その結果を総合しますると、いわゆる曾つて資材部とか備品部というところに入つておるものは比較的棚おろしも行われており、又我々が行つてカードと帳簿と現品と対照しましても余り違いはない、一番違うのはいわゆる工場などで以て発生したスクラツプとか、或いは電気通信省で取外して来た電線とか電話とか、こういうものがなかなか幾らあるべきだという数、が把握できないので、あるものと帳簿とは合つておりますが、そのほかに帳簿外にあるものが処分されたかどうかということに対する検討がなかなか困難であります。この点はいろいろな方面から、例えば工事の量から見てこれだけのものがあるべきだ、それがないというような見地からそれぞれ検討しております。なかなか併し把握は困難で、我々としてもつとほかの方面から検討する必要があるのではなかろうかというので、目下いろいろな方面から研究しております。そうしたれけで物品の検査といいますものがどうしても手薄になつて来るということは否めない事実であります。これに対しては十分にその方面に特別検査を励行して、より把握しようという方向で進んでおります。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 今の物品経理に関する法的なものが何かはつきりとしてあるのですか、それともないのか、その点はどうかということと、それからむしろやはりそういうものはこの際作るべきであるかどうか、若しかないとすれば……、あつたとしても不備であればどういつた点が不備たと思われるか、この点についてちよつと御説明願いたい。

大沢実会計検査院検査第四局長

○説明員(大沢実君) むしろこれは大蔵省側から御説明頂いたほうがいいかと思いますが、会計検査院といたしましてもこの点は痛感しておるのでありまして、現在は明治二十二年でありましたか、まだ憲法発布前だと思います。その頃の物品会計規則というのが僅かに十数条の規定が一つ残つておるだけ、と申しては何でありますが、物品会計の根本規則はそれがあるだけであります。どうもそれでは仕方ない。もつと物品会計法とかいうものを定めて、国有財産法と同じようにもつと正確な法規を規定すべきではなかろうか、これは前々からそうした意見が検査院にも勿論ありまして、大蔵省側のほうにもいろいろとお話しておる次第であります。大蔵省のほうではその点前々から財政法、会計法の公布される頃から一応素案としては物品会計法というようなものをお持ちになつておつたようであります。それをいろいろと審議されておるようでありまして、お話によりますれば、最近、近き将来においてこれが法案として提出されることになるであろうというお話であります。一日も速かに制度の整つた物品会計規則が生れることを期待しておるわけであります。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 大蔵省のほうでは……、今大沢局長が意見として、これは検査院として申されたのですが、お聞きの通り明治二十二年に、恐らく日本の国で法律、憲法ができた頃だろうと思います。その時分の物品経理の法律がそのまま改正もされずに今日まで来ておつて、そうして今までこれが放置されて、若しこの法律が的確に整備されておつたならば、恐らくは今度の公団に関するいろいろな不詳事件等も相当防げる。且つ国に與えるところの損害も少くなつておるのではなかろうか、当然そう思われるのであります。そこで大蔵省としては、明、治二十二年から昭和二十七年まで一体どう考えておつたのかということと、それから今後これを改善する必要があると思うか、思わないか、あると思うなら、これはいつこの法案を整備して出すということ、その点について大蔵省のどなたでもよいが、責任ある答弁できるかたは答弁願います。

柳沢英蔵大蔵省主計局司計課長

○説明員(柳沢英蔵君) 今カニエさんから御質問が出た物品経理の問題につきまして、私ができる範囲においてお答え申上げます。  第一点の現在の物品会計の経理についての根拠法となつております明治二十二年の物品会計規則というものは、御承知の通り大変古いのでありまして、今お話がありましたように非常に不備な点が多いのであります。この物品会計規則は、大体物品の経理を各省大臣の権限にいたしておりますような関係から、大分各省の取扱がまちまちになつておる。それにつきまして実は財政法を制定いたします当時から統一しよう、こういう方針を持つておつたのでありますが、現在非常に各省がまちまちになつておりますので、当時又財政法、会計法の制定等によりまして経理事務がいろいろ煩雑になつておりましたような関係から、多少延び延びになつておつたというようなことでありまして、甚た申訳なかつたと思つております。これにつきましても改正が勿論必要であることにつきましては十分に考えておるのでありまして、素案といたしましてはできておりますが、なかなか物品の会計も経理の内容というものが複雑でございまして、やはり実際に末端のほうの実行状況というものもよく把握いたしましてこれを規定いたしませんと、実際整備しましてもそのために煩雑になるというような点もありますので、目下その点を十分調査中であります。大体の目標としては次の国会あたりに法案をどうしても出したい、こういう意向を持つて現在はおるような状態でありまして、大変申訳ない次第でございます。その点どうぞ御了承願いたいと思います。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 次の国会あたりに出したい、まあ一応お出しになるというなら、どういうものを出すかということを一応又後の機会に我々のほうにも御説明を願います。今君の御答弁があつたが、必要ではあるということを痛感しながら、いろいろな事情で少々延び延びになつておつた、これはその答弁は答弁にならない。少々ということはものの二、三年のことであつて、明治二十二年からだらだらと今日の昭和二十七年までは、少々ということは言われない。この点はあげ足をとるわけではないが、もう一つ大蔵省としてもやはり重要な国民の血税でやはり物品が左右されるのですから、その点は御考慮願いたいと思います。かように思つております。  それからこの前これは公団でしたか、多分公団だろうと思うのですが、衆議院のほうでも問題になつておりまして、参議院のほうではいろいろ国会の会期の都合等でお聞きをしておりませんが、戦争中の供出による、戦争で集めた金銀、それからダイヤ等のその後の処理ですね、これは一体どういうことに処理がついたのか、結末はどうなつておるか、その経過について会計検査院のほうで一応お調べになつておつたら、まあお調べになつた範囲において説明を一つこの機会に願つておきたいと思うのですが、検査院どうですか。

大沢実会計検査院検査第四局長

○説明員(大沢実君) 実は大蔵省関係の金銀の問題は担当している部局が違いますので、ただ間接に聞いただけで、結論は聞いておりませんが、検査院としましても内容を一応調べたということは聞いております。これはちよつと私からお答えすることができないのが遺憾でありますが、悪上からずどうぞ……。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 それでは大蔵省のほうでどなたか一応御説明願いたいと思います。

根本守大蔵省管財局特殊財産課長

○説明員(根本守君) 只今御質問のありました接収貴金属につきましては、この前の国会で接収貴金属等の数量等の報告に関する法律が制定されまして、その結果現在その数字を集計中でございます。その報告によりまして接収された貴金属の数量の全貌が判明いたすわけでございますが、その後の接収の状況、それからその数量につきましては、その報告以前におきましては日本政府として全然不明であつたということでございますが、それによりまして数事が明確になるわけでございます。従いましてその接収数量に基きまして現在連合国占領軍から日本政府に返還になりました接収貴金属等の返還その他の措置を講じなければならないということで、現在その準備を進行中でございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 そうすると今調査をしている。そして国の財産としてあるべきそれらの、勿論ダイヤ等も含まれているでしようが、そういうものの数量が不明である。先ずそれまでに国の財産なのかどうなのかということですが、それはどうなんですか。

根本守大蔵省管財局特殊財産課長

○説明員(根本守君) 接収貴金属の所有権の問題でございますが、これは先ず接収という行為の法律的な性格が問題になるかと思われますが、一応それを別にいたしまして、民間の人が接収をされたという場合には、現在その所有権は残つておるというふうに私どもは解釈しておるわけでございますが、従いまして所有権者が返還請求をすればそれに応じなければならない。従つて所有権はもとの姿の状況である。国は現在ただ連合国占領軍から管理を委譲されましたので、それの事務管理をやつているに過ぎない。勿論その中には国のものである貴金属もございますし、日本銀行その他の所有の貴金属もあるわけでございますが、所有権はもとの接収以前の状態のものであるというふうに解釈いたしております。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 そうすると接収した品物については勿論国有であつて、接収されたものは国有財産、それは明確に国有財産として何か記録が当然あるわけだと思うのですが、その他のものについては記録がない。こういうことなんですか。記録があつて品物がない。こういうことなんですか。

根本守大蔵省管財局特殊財産課長

○説明員(根本守君) 民間から接収されたものにつきましては、政府においてはその接収の事実に関係なかつたものでございますから、政府の資料としては今度の法律によりまして報告が出るまではその数字を把握し得なかつた。ただ現品は連合国占領軍から管理を委譲されたものは現在数字は明確に判明いたしておりますが、接収をした数字は不明であつたというわけでございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 接収した行為はそうすると全然君の答弁によると、まるで誰かわからん他人がやつたように聞えるのですが、その点は接収したものは一体国なのか、誰なんです。

根本守大蔵省管財局特殊財産課長

○説明員(根本守君) 接収は連合国占領軍が直接軍の行動として行なつたものでありまして、接収の行為につきましては日本政府は全然関知しておらないという実情でございます。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 そうするとその接収以前にその品物をまとめて管理をしておつたのは、それはどこなんです。国ですか。国のどこなんです。接収以前にですね。

根本守大蔵省管財局特殊財産課長

○説明員(根本守君) ちよつと今御質問の御趣旨がよくわからなかつたのですが……。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 接収をしたのは連合国軍が接収をした。ところがその接収をされるまでに個々の個人のやつが、個人から直接連合軍が接収したものがその中にあるのかどうか。それからもう一つは国のものを接収した、この接収された国のものについては、これは明瞭にはつきりわかつておるのですか、資料はあるのですか。

根本守大蔵省管財局特殊財産課長

○説明員(根本守君) 民間から接収されたものも相当数ございますし、御質問の第二点である国の財産であつた接収貴金属につきましては、その当時存在した数量ははつきりわかつております。

カニエ邦彦日本社会党(第二控室・右)

○カニエ邦彦君 それではこの問題については一つ後日一応改めて委員会として調査することにして、今日はこの程度で……。

成瀬幡治日本社会党(第四控室・左)

○理事(成瀬幡治君) それでは総括的の質問は一応終えたものとして、本日はこれを以て散会したいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成瀬幡治日本社会党(第四控室・左)

○理事(成瀬幡治君) それでは御異議ないものと認めます。  本日はこれを以て散会いたします。    午後三時十九分散会

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