経済安定委員会 第5号
- 発言数
- 31 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/12/16
会議録
○委員長(境野清雄君) 只今から委員会を開会いたします。 前回十二月十一日の委員会の経過について御報告だけいたしておきます。昭和二十六年度の公正取引委員会年次報告及び独禁法を中心とする諸問題について、公正取引委員当局から説明を聞き、質疑を行ないました。次いで翌十二月十二日には、通産委員会と連合委員会を開き、電源開発促進法の実施経過及び只見川筋本名、上田地点の水利権移譲問題について審議を行なつた結果当時の関係者を召喚することといたしまして、昨十五日正式に通産委員会において次の諸氏を参考人として召喚し、来る二十二日、月曜日の午前十時からの通産、経安連合委員会において審議を続行することになりましたのでお含みを願いたいと思います。なお只今申し上げました只見川筋本名、上田地点の水利権問題に関する参考人といたしましては、前建設大臣の野田卯一君、前建設省河川局長、目黒清雄君、元公益事業委員会委員長の松本蒸治君、同じく元公益事業委員会委員長代理の松永安左衛門君、開発銀行総裁の小林中君、それから東北電力社長の内ヶ崎贇五郎君、それから東京電力会社の会長の安藏彌輔君、福島県知事の大竹作摩君、以上を参考人として呼ぶことに決定いたしました。 続いて本日の議題になつております資金計画に関する件について今年度の総合資金需給見込、産業資金の供給見込につきまして当初計画との比較において説明を聴取することにいたしました。調整部長、岩武君。
○政府委員(岩武照彦君) お手許に昭和二十七年度総合資金需給見込という一枚紙と、同じく産業資金供給見込というのがございますが、これについて御説明したいと思います。 先ず総合資金需給見込のほうでございますが、この二十六年度は実績を計上したわけでございまして、二十七年度は今までの実績と、あと四カ月間程度の見込を入れましたものをお手許に出したわけでございます。各項目について簡単に御説明いたしますと、最初に国庫対民間収支の問題がございますが、これは例の国庫が払い超になるか、撒超になるかという問題でございまして、この前予算委員会におきまして、大蔵省の政府委員のほうから、国庫の払いは一応八百八十億程度になるというふうに申上げておりますが、これは当時申上げましたように、これは予算執行の立場から三月三十一日までに払いに出しますものを前提にしての話であります。つまり予算をそのまま年度内に執行いたしますと、こうなるというふうに申上げたのでありましてその後いろいろ検討してみますと、御承知のようにいろいろ後期に繰延になつているものもございまして、その出納の整理期間等もございます。なお当時申上げましたように、指定預金の引揚げ等も考えられますので、この二点を調整いたしますと、八百八十億というのが予算の執行ズレを主因といたしまして五百五十億程度に減つて参るというのでございますが、いずれにいたしましても、この面は相当の撒布超過になるということでございます。 その次に民間の金融機関のほうの収支でございますが、一番最初のこの一般預金純増の欄でございます。これは金融機関、つまり銀行、信託、相互銀行並びに信用金庫等の預金の増加のうちから、この金融機関相互間の預金を差引きました純増でございます。九月末までに二十七年度におきましては三千三百四十億の純増を示しております。十月末におきましても六百七十九億程度の純増がございます。また十一月の集計ははつきりしておりませんが、十二月には相当政府支払の促進等によりまして、例年度のように金融機関に金が入つて参りますので、まあ一月、二月等の政府引揚の時期等を考えましても、大体七千億程度の純増は年度間として見込まれる予想でございます。前年に比較しまして、相当、五千五百億程度のものが七千億というふうに伸びておりますが多分これは国民所得の点等から申しましても、相当この所得の増加等の面もございまするので、大体この見当は行くだろうというふうに考えております。 その次の政府の投融資の欄でございます。これは政府の機関でございますところの輸出入銀行でございますとか、或いは開発銀行、国民金融金庫、並びに農業特別会計の関係の投融資でございまして、これも大体予算の関係もございますと同時に、これら機関の自分の回収金等もございますので、大体七百億程度は確実に投融資されるのじやないかと、こういうふうにみております。 それからその次の指定預金の問題でございますが、これは御案内のように、いろいろ国庫の余裕金等も市中に廻しまして、一時金融の疎通も図つて参るという趣旨のものでございまして、これは本年の初頭におきましては約三百十億程度のものがあつたわけでありますが、これを片一方政府の撒超等もございますので、やむを得ず中小企業金融関係のもの等を除きまして、百十億程度引揚げて参りたいという方向でございます。まあこの詳細等につきましては、実は大蔵当局のほうのあれもあるようでございますので、一応数字だけ申上げて置きます。 その次の金融債でございます。これは御承知のように債券発行を認められております金融機関におきまして金融債を発行いたしまして、これを主として資金運用部、一部は個人の引受になつておるようでありますが、本年度大体預金部引受の金融債は三百六十億程度と見ております。このほかに個人の引受になりますものが大体九十億程度行けるような見込でございます。この金融債の資金が主として長期の資金に廻りまして、今度新らしく発足いたします日本長期信用銀行或いは在来からあります日本興業銀行等の主要な投資の財源となつたわけであります。 それからその次のその他資金の問題でございますが、これはいろいろな金融機関におきまする例えば増資の差益でありますとか、府県等におきます公金預金等の、何と申しますか、いわば雑的なものをここで整理しておるわけであります。 以上を合計いたしまして、大体金融機関手持のほうは、純増が昨年の七千億に比べまして八千六百億程度に殖えて参るというふうな見込でございます。片一方、例の日銀貸出の問題でございますが、これはいろいろな現象が現われておりますが、御案内のように、年初は大体二千二百億程度で立てておりますが、中途、夏場或いは秋口等におきまして、これが非常に増加いたしまして、つまり政府資金の引揚を反映いたしまして、相当増加して参りまして二千六百億を超したこともあるようでありますが、最近はだんだん減つて参りまして、大体二千三百億を上下いたしておるという調子でございます。これが年末におきまするいろいろな政府資金の撒布というような関係等から相当又減少して参るのじやないかと見ております。又年を越しましてもいろいろな一般的に現在金融機関の手元が楽になりますと、投資対象をうまくつかめないで、却つて日銀に環流して参るという現象が相当現われております。これはむしろ年末の返済を若干上廻るか知れませんがやはり収縮して参るという見通しでございまして、恐らく二千億程度の貸出にとどまるのじやないかというふうな予測でございます。以上によりまして、大体金融機関の手元は年度を通じまして八千三百五十億程度の増加が見込まれるということでございます。 貸出のほうにおきましては、これはなかなか貸出の目標を付けることはむずかしいのでありまして、なかんずく最近のように物価が横這いになりますし、又生産も特に大きな増加はないようでありますが、やはりいろいろな滞貨の関係或いは中小企業等の方面におきまする金融需要等におきまして、やはり或る程度殖えて参るようでありまして、九月末におきましては四千三百億の純増を示しておりましたが、十月におきましては七百十六億の増加を示しております。まあ年末金融等もございますと、やや増加いたしまして、先ずこの辺が年度内の純増であろうというふうに大蔵省、日本銀行等の専門家も見ておるようであります。 それからその次の社債、株式の問題でございますが、これはこのもう一枚の表を御覧になるとよくわかります。が、この民間資金としまして、株式の発行総額が幾らぐらいになるかということでございますが、大体年度内は千百億程度ぐらいではならかというふうに見られておりまして、これは大体は二月頃の増資分等におきましては、もう予定されておりますが、この千百億を若干上廻るか知りませんが、大体この見当にとどまるようなものであります。又社債もこの四百二十億という金額でございますが、これも同様でございます。これが金融機関のほうで引受けますものが、大体株式におきまして一七%、社債におきまして八〇%というふうに考えて参りますと、これは今までの大体の傾向でございますので、そういたしますと、金融機関のほうでみますものが五百五十億程度に相成る。以上台計いたしますと、八千三百五十億程度の増に相成りまして、そのほかに、これは純然たる金融機関でございませんで、例えば閉鎖機関でありますとか、或いは外銀等の関係かございます。この辺の資金供給に相成りますれば、約百億程度やはり出るようであります。そういたしますと、通貨はこういうふうに或る程度増加いたしまして、結局年度末におきましては、まあ五千億を若干下廻りました辺で年末を越えるのじやないかというふうに考えております。 参考のために申上げますと、年末におきましては、恐らくピークにおきましては六千億を越えるのじやないかというふうに見ておりますが、一応日銀のこの回収のいろんな方法もございますので、これを見込みますと、やはり五千六百億程度で越年するであろう。こういうふうに見られておりましてこれは過般の通貨発行に関しまするいろんな打合せ等におきましても、専門家等の意見も大体この見当だろう。そういたしまして、爾後の例年のような収縮がございますので、三月末におきましては約八割弱に収縮いたしまして、まあ四千九百五十億程度で年度を終るというふうな一応の見通しでございます。 それからその次に、今度はこれらの資金が産業方面にどういうふうに廻つて参るかという問題でございますが、これは供給の面から、主として見ました数字でございますが、最初に内部のいろんな留保或いは減価償却等の問題がございまして、これは実はいろいろ景気の動きもございますが、同時に税務当局の方面の研究調査等もございますので、或いはこの数字等は最近景気がやや下廻り、法人の収益も若干落ち気味なときに、昨年より僅かでありますが、殖えておるというのはおかしいじやないかというふうな御非難があるかも知れませんが、一応我々としましては、計算の根拠はしつかりしたものがあるというように考えておりまして、上のこの社内留保におきましては、この二十七年度の法人所得は約四千五百億程度だというふうに我々推計いたしましておりますが、これからこの金融機関の所得の分等を差引きまして、又社外に出まする配当、賞与等を差引きまして、なお税法上はいろいろ損金に算入されておりまする準備金がございまするので、これを繰戻しまして、一応千五百六十億というふうに計算しております。だから純粋の益金からの留保ということと若干違うかと思いますが、いずれにしましても、社内留保いたしますことは同様でございます。それから減価償却でございますが、これは御案内のように、資産再評価を二度に亘つてやつておりますのでその関係からいろいろごたごたとしておりまするが、この計算の仕方は、この通常のつまり再評価前の償却資産に対しまする平均償却率を乗じまして、一応普通償却に当りますものが約三百八十億、これに対しまして爾後の第一次、第二次の再評価、或いはこれは観念上は第一次になりますが、例の電力の再評価、或いは耐用年数の改訂に伴いまする償却増等、約七百三十億程度見込まれますので、そういたしますと、これは二十六年度の数字でございますが、大体千百二十億という計算になるわけであります。この償却率等も二十六年は平均一割を見ておりますが、まあこれは大体過去の償却の実数でございますので、先ずそう間違いないだろうと思つております。二十七年度はごの償却率が若干落ちるという前提に立ちまして、八%程度に相成るというふうな前提に立ちまして、この年度中におきまする再評価の増加、或いは再評価に伴いまする増加、或いは年度中におきまする償却資産の増加等を考慮いたしまして、先ほどの二十六年度におきました普通償却に当りますものが四百十億、その他再評価の関係或いは特別償却等の関係で償却に立ちまするものが七百五十億というように見まして、千百六十億と見ております。これは大体税務当局とも打合せました数字でございまして、まあそう大きな狂いはないではないだろうかというように見ております。 その次に今度は外部資金でございますが、第一の財政資金の問題でございます。これは総体といたしまして、昨年度に比較いたしまして相当増加して参つておるわけであります。最初の見返資金でございますが、これは三百十六億、これは昨年の四百六十六億と言いますものが、御案内のように見返資金の運用を、本年の九月及び十月に分けまして開発銀行に渡しまして、つまり見返資金は開発銀行に貸付けるということになりました関係もございまして、若干減少いたしておるのであります。この内訳は、私企業分に廻りますものが二百九十億ございまして、あとはいろいろな前年度から繰返して参つたもの等でございます。それから農林漁業のほうでございますが、これは例の農林漁業特別会計の関係の資金でございまして、これは御案内のように、この特別会計と、これの事業によつて違いますが、三分の一等を民間資金が伴いますので、その辺を勘案した数字でございます。それから開発銀行でございます。これは特別会計等からの貸狂いはないではないだろうかというように見ております。付が今年度は約五百十九億ございますが、片一方復興金融金庫の回収額がございます。差引きまして大体三百九十一億が純放出になるわけでございましてこれは御案内のように、主としまして造船、それから電気、製鉄、石炭その他の緊要産業に廻つておるわけであります。それからその次の輸出入銀行であります。これは長期の資金をプラント輸出に際しまして貸付ける機構でございまして、これは一応年度内は七十億程度の放出に相成るだろうと思つております。貸出は新規貸出等を含めまして百四十五億出ますが、他方回収のほうも相当見込まれますので、まあ七十億程度の純増に相成るということでございます。それから資金運用部の関係でございますが、これをみておりまするのは、資金運用部のうちで産業関係に廻りまする資金、つまり例の電源開発会社の関係並びに地下鉄の関係でございまして、これが百三十五億というふうに見ております。 以上大体政府資金が今年度千百億を超えるわけでございますが、他方民間の蓄積から出ますものが大体千百億或いは若干上廻るんじやないかというふうに見られておる盛況でございます。社債は、これは一応年度内発行予定のもの四百六十億、借替えその他の発行費用というのを差引きまして、大体四百二十億とみております。それから貸付信託は、これは非常に盛んでありますが、一応百億程度でむしろ最近の利廻り等の関係から、まあこの程度にとどめたいというふうな方針でございます。それから一般金融機関の貸出でございます。これはまあこの資金はこの程度でとどまるかどうかという問題がございますが、大体の傾向といたしまして、最近の若干の生産或いは物価の停滞気味等もございます。他方滞貨金融的な資金の需要或いは中小企業方面の資金需要等もございますので、まあこの見当に相成るのではないかというふうに見ておりまし、この前のほうの貸出の数字と大体平仄を合せておるわけでございます。 なおこのほかに例の外国為替の貸付という問題がございます。これはちよつと二十六年度比較がむずか上い問題がございますが、御承知のように例の外国為替の貸付は従来な信用状発行のマージン・マネーの段階と、それから輸入貿手の決済の段階に分れて貸付があつたのでありますが、前の信用状発行のマージン・マネーの段階は正式には貸付ではありませんので、あとの貿手決済の段階が資金の面だけから言いますと資金の放出になるわけでございます。これが御承知のように貿手を切換えて参つておるわけでございますので、従つてこの二十七年度におきましては、別口の外貨貸といういろいろの例の機械設備等を輸入いたしまするだけのほうのものになりまして、これが二十六年度におきましては放出の切換に伴いまして、むしろ資金の回収に立つて来ましたものが、今年度内も回収が行われますが、他方別口の外貨貸が相当殖えて参りましたので、従つてこちらのほうは資金の純増に立つて参るというのであります。 総体といたしまして昨年に較べまして約二千二、三百億程度の供給増加に相成つておりますすが、御覧になつてわかりますように、大体運転資金並びに設備資金、これは勿論一部我々のほうの推定もございますが、共にやはり需要もあり、供給も或る程度伴つておるというふうな現況でございます。 これで一応御説明を終りますが、細かい点等御質問がございましたら、主任の課長が参つておりますので、お答えいたそうと思います。
○委員長(境野清雄君) 質問がありましたら、順次……。
○須藤五郎君 産業資金の供給見込のほうの中で、株式の面が今千百億になつていますね。増加の見込だということは、こういうことでしようか、各社とも増資を非常にやりますね、その関係でですか。
○政府委員(岩武照彦君) 増資、それからの払込徴収等であります。
○須藤五郎君 その点で、これはどのくらいという見込は立つていないわけですね、どのくらい増加するということは……。
○説明員(塩谷忠男君) 株式はここに書いてありますように千百億、年間で純増いたします。これは一般企業の増資でございまして、このほかに金融機関の増資、これは一応ここから除いております。増質が千百億になりますが、二千七暦年で申上げますと、すでに大体千億を突破する実績が出ております。これを年度に引直しましても、二十七年、本年の四月から来年の三月までに恐らく千百億程度になるだろう、こういう見込でございます。
○須藤五郎君 戦前と今日とで各会社で、昔からある会社で、何回も増資をしておると思うのですが、どの程度に、増資の率ですね、何倍ぐらいになつておりますか。それと増資の額、資産再評価なんかで増資をどの程度まで認めるのか、その点について伺いたいと思います。早い話が私がいた会社京阪神急行という会社がありますね、七千万円ぐらいの会社であつたものが増資に増資をして、同じ資産内容で現在資本金がその十倍の七億ぐらいになつておる、なお増資の傾向を持つているわけです。無償配付やいろいろな形でどんどんと資本金が殖えて行く、それを政府としては無制限に認めるのか、現在の率と、それからどこまで認めるのか、それを伺いたい。
○政府委員(岩武照彦君) 政府としてのお答えになりますと、専門家でありませんので何でございますが、企業経営の定則に従いますと、これに見合う資産の関係もございますので、御案内のように資産再評価をいたしまして、インフレーシヨンに伴います資産の価値を一応評価し直したのであります。これが電鉄等におきましては、当然認められる評価の限度に比べまして、比較的低いようでございますが、その再評価いたしました差益を、あれは資産勘定ですか、資本勘定を立てておりますので、その範囲までは一応認められるというふうに考えております。従いまして業種によりまして非常に限度額の八割程度まで再評価したものもございますが、当時又他方三割、二割という程度にとまつている業種もございますが、各企業はばらばらになりますが、その限度までは一応経理的に増資するということになると思います。
○須藤五郎君 私はこういうことを聞いておるのですが、資産再評価は三回できるりだ、そういうことが言われておる、三回だけ増資をすることができると聞いておるのですが、そういうことは事実かどうかという点と、それから少しの配当もない株が非常に実際の額面よりも二倍、三倍の値段を持つておる株式もあるわけですが、その株式は何でそういうふうになつておるか、現在要するに増資を見込んで株式の値が釣上げられておる、そういうことを言つておるのですが、それが果して本当に堅実なのか、一応そういうことで煽つて金額を上げておるのか、どういうのかということを私は知りたいのです。
○政府委員(岩武照彦君) 資産再評価の時期につきましては、先ほど第一次、第二次と申上げましたが、これは資産再評価法の関係で或る期限までに再評価の手続を終りまして、頭を揃えたいという税務行政上の要請で、そういうふうに期限を切りまして、これが二回ありまして、これが去年の確か夏頃であつたと思いますが、これで一応終つたわけであります。従つて現在は再評価のほうはこのままではできないわけであります。もう一遍やるというふうな法規の改正をいたしませんとできない。それが民間でやつております。資産再評価の問題でございます。それから同時に、そこで第何次にしろ一遍再評価して積立金を持つておりますれば、それを資本金に、いわなる無償増資するということは、これは別段回数の制限はないように考えております。もう一つ株価の問題でございますが、株価の問題はいろいろな要素が入るようでございまして、正確に収益の率或いは持つております資産の額つまり、解散価値でございますが、これを評価反映しておるということでは切らず、いろいろな仕手関係等がございまして或いは将来に対する増配乃至増資の問題でございますとか、或いは中には株を買い占めて云々というような仕手の力も入りますので、どれが正当な評価か、なかなかこれはむずかしい問題でございます。
○説明員(塩谷忠男君) ちよつと補足して御説明したいと思いますが、先ほど株式の発行につきまして限度を設けるかどうか、只今部長から御説明いたしましたが、一応再評価をやりまして、再評価に伴う差益は、これは自己資本勘定に積立金として残つておるわけであります。これを逐次株式に変えて行くということは当然行われることだろうと思います。もう一つは、御承知のように、最近の会社の経理内容は借入資本が非常に大きくて自己資本が非常に小さいということが言われております。戦前と比較いたしますと、丁度比率が逆になつておる。こういうような事情でございますので、できれば自己資本を殖やすように努力したい、これは会社自体の立場からも当然言えることであります。金融機関といたしましても、いつまでも金を貸しておるというような状況が続きます限り、いわゆるオーバー・ローンという問題も解決いたしません。そういうような関係で自己資本を殖やす手段といたしまして様式の発行を見る、これの限度が一体幾らが適当かということは、これはまあ企業家の判断でございます。最近のように株式の配当が非常に高いというような場合に、銀行から借入金をやつた場合のほうが金利が安くて、金を調達するのにはむしろ借金したほうが得だというような状況でございますと、そこで又一つ制約もございますので、どこまでこの株式が発行されて、借入資本が自己資本に振替るかということは、そういう点も一つの目度になるかと思いますが、これを法規的に幾らの株までは発行していいが、それ以上は悪いというようなことは、今のところはないように存じております。
○須藤五郎君 よくわかりました。
○清澤俊英君 ちよつと開発銀行の差額で三百九十億と言われたが、これは何の差額なんですか。
○政府委員(岩武照彦君) ちよつと私説明を間違えまして、こういうふうに御了解願いたいと思います。開発銀行から貸付いたしまするものが五百十九億程度でございまして、片方開銀自体の過去におきまして貸付ましたものの回収並びに引継ぎました復興金融金庫の関係の回収等を含めまして、百二十八億の回収があります。従いましてこの差額の三百九十一億が純然たる純資金供給増になる。こういうことになります。
○清澤俊英君 この復金のほうの回収分はそこでちよつとわかりますか。
○政府委員(岩武照彦君) この分ですか。
○清澤俊英君 あなたのほうでは無理ですか。無理ならよろしいです。
○政府委員(岩武照彦君) 資料は勿論ございます。勿論ございまするが、この回収金の内訳を今ここで復金分が幾ら、開発銀行分が幾らということはちよつと手許に資料がございませんので、お答えできません。
○清澤俊英君 それではよろしうございます。大蔵のほうで聞きますから……。この見返資金の三百十六億円ですか、これに対してもう少し詳しいことを一つ知らして頂きたいのですが。
○政府委員(岩武照彦君) 見返資金の特別会計の詳細につきましては、大蔵省当局のほうがむしろ適当かと存じますが、一応我々のほうで承知いたしておりますところは次のようでございます。これは今年度当初開発銀行の収入と言いますか、資金源になりますもの七百四十一億、この中には前年度からの繰越し或いは手持の公債を売却いたしまして、これを資金源に充てるというふうな操作もいたしておりまして、これはおのおの三倍ずつでございますが、その他のいろんな回収金等を含めまして大体七百四十一億程度というふうに考えております。この支出の予定を概略公共企業体、つまり開発銀行、輸出入銀行、農林漁業特別会計、この三者に対しまして、総計百億、それから私企業の電力、海運、中小企業等に対しまして四百八十億というふうに概算いたしまして、その他若干の保留分も見まして六百四十六億程度を貸出しまして、九十五億程度を翌年度に繰越すという予定でございましたが、この中途において開発銀行法の改正並びに見返資金特別会計法の改正も見まして、この私企業分につきましては、見返貸金を開発銀行に貸付けまして、開発銀行の資金として運用して参る。つまり特別会計が直接私企業に貸付けまする代りに、開発銀行に資金を渡しまして、開発銀行がそれを貸付けて直接貸すというふうに変更を見まして、その関係で若干変化がありまして、公共企業を二百九十六億に殖やしまして、その代りにその私金業のほうを二百九十億に減少いたしまして、運用の方向を変えたわけでございます。これは特別会計自身が私企業に対してはいろいろ関係を持つておるということは、なかなか手続その他の関係で困難でございますが、一方行政簡素化の線に沿いまして、こういうふうな変更を見たのでございます。
○清澤俊英君 ここにありますこの別表ですね。この表にある九十五億がまあ大体二十七年度手持に残される見返資金ですか。
○政府委員(岩武照彦君) 九十五億は二十八年度に繰越される資金でございます。
○清澤俊英君 海運というのは大体造船のほうですか。
○政府委員(岩武照彦君) 運輸省のほうでやつておりまする新造船の分並びに若干の外航船の買船もあるかと思いますが、今はやつておりませんが、買船でございます。失礼いたしました。観念上は入りますけれども、この二十七年度にはやつておりませんのです。
○委員長(境野清雄君) ちよつと速記を止めて……。 〔速記中止〕
○委員長(境野清雄君) 速記を始めて……。それでは私の名におきまして専門員に質問を許可したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○専門員(桑野仁君) ちよつと気が付いたのですが、この総合資金計画の中で国庫対民間収支の五百五十億の内訳の表か出ていない、これをできましたら頂きたい。というのは、さつき説明されましたように、年度内に予算を全部使い切れば八百八十億残る。使い切らないから五百五十億、こういう説明ですが、それは恐らく安全保障費とか、防衛支出金の使い残りが明年度への繰越しがあると思います。そういう関係と、それから外為会計の収支の内訳、それからもう一つは、今年の当初の計画では見返資金でしたか五百億放出超過があつて、その分を資金運用部で吸上げることになつておりましたが、それが変つて来て資金運用部で三百六十億ですか、金融債を引受ける。従つて見返資金と資金運用部と両方を通じて放出超過がある。そういう放出超過があるのにかかわらず、国庫対民間収支が五百五十億になるという、そういう事情をもう少しはつきりしたいと思います。
○政府委員(岩武照彦君) この五百五十億の計算の根拠でございますが、これは御指摘のように一般会計、主として一般会計でございますが、この関係の歳出繰延べ、いわゆる年度内に負担行為はいたしましても、実際の金が出ますのは例のように二カ月間は認められておりますので、その関係のものでございます。主に会計別の問題になりますと、これは大蔵省当局から御説明されたほうが適当かと存じますが、一応我々承知いたしますことの範囲を申上げますと、資金運用部のほうはいろいろな運用の変更先ほど御指摘のありました金融債の問題等がございますので、当初金融債三百六十億は、これはまあ発行しない。それで結局一般会計特別会計を通じて収支均衡という線であつておりましたが、これはまあ実現しませんで、この金融債引受に伴います三百六十億の超過を中心といたしまして、その他補正予算の関係で、例えば地方債が百二十億殖えますとか、或いは国民金融公庫、或いは国鉄の関係等の予算補正に伴いますもの等がございまして、結局七百七十億の撒超に相成るかと思います。私どものほうで若干資料の食い違いがあるようでございますのでこれは後日大蔵省当局から資料を出したほうが正確かと思います。
○清澤俊英君 それではそれの内容の資料をもらいましよう。そのほうが早いですね。
○委員長(境野清雄君) それでは今のいろいろの問題点がありました資料について、後日明細をお出し願いたいと思います。 他に御質問ありませんか……。では御質問もありませんから、今日の委員会はこれで散会いたします。 午後三時十五分散会