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15回国会参議院1952/12/10

経済安定委員会 第3号

発言数
45
登壇者
8
会派数
4
開催日
1952/12/10

会議録

境野清雄民主クラブ

○委員長(境野清雄君) それでは只今から委員会を開きます。  前回十一月二十五日に開きました委員会の経過を、概略だけ御報告申上げます。経済審議庁の業務運営の基本方針について、池田前審議庁長官から説明を聞きまして、次いで電源開発計画策定業務の内容につきまして、佐々木計画部長から説明を聴取いたしました。委員会散会後におきまして、調査のための委員会運営について懇談の結果、委員長一任となりましたので、委員長は差当り調査日程を左の通りに定めました。即ち本十二月十日我が国経済の基本政策及びその現状と見通しにつきまして、経済審議庁当局から説明を聴取する。明十二月十一日に、昭和二十六年度公正取引委員会年次報告について説明を聞きまして、独禁法関係の現実の記問題点について審議をいたしたい。明後十二月十二日に、電源開発問題について政府側から説明を聞き、審議を行う。この十二月十二日の問題に関しましては、通商産業委員会と連合委員会を開きたいと思つておりまして、通産委員会にその趣きを申入れましたところ、通産委員会のほうでは、一時から開催いたしまして、三時まで法案を取扱いたいので、午後三時から電源開発の問題について経安委員会と連合委員会をやりましようと、こういうような話になりましたので、一応御報告を申上げておきます。  さて本日の予定でありますが、先ず第一に、理事の辞任及び補欠互選の件に関してお諮りいたします。これについて、従来本委員の理事は、自由党及び社会党第二控室の所属委員からそれぞれ選任されておりましたが、先般の各派交渉の結果、自由党と緑風会から一名ずつ選任することになりましたので、従つて理事を変更することになつたわけであります。つきましては、理事永井純一郎君から理事を辞任したい旨のお申出がありましたので、これを許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

境野清雄民主クラブ

○委員長(境野清雄君) 異議ないと認めます。  それでは次に、只今理事を辞任いたされました永井君及び先に辞任されました愛知君の後任として理事を互選いたさねばなりませんので、この互選は成規の手続を省略いたしまして、便宜上委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

境野清雄民主クラブ

○委員長(境野清雄君) 御異議ないと認めます。  それでは私から山田佐一君及び田村文吉君を理事に指名いたします。   —————————————

境野清雄民主クラブ

○委員長(境野清雄君) それでは第二の問題といたしまして、本日の我が国経済の基本政策につきまして、審議庁の各部長から、その所管事項について説明を聴取いたしたいと思うのであります。  その前に、実は昨日か、一昨日、衆議院におきまして小笠原新審議庁長官がら、何か御発表があつたようでありますので、それを小川政務次官から一応御説明願いまして、その質問は次回小笠原新長官が参りましたときにやりたいと思うのですけれども、如何でございます。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

境野清雄民主クラブ

○委員長(境野清雄君) それでは小川政務次官から御説明を願います。

小川平二自由党経済審議政務次官

○政府委員(小川平二君) それでは日本経済の現状を、審議庁といたして如何ように理解をいたしておるか、これに対応いたしまする政策の方向はどうあるべきかという点につきまして、見るところを御説明申上げさせて頂きます。  第一に我が国経済の現状及び問題点でございます。最初に国際収支でございます。我が国の国際収支の状況は、朝鮮動乱以後急速に改善をされて参りました。現在の保有外貨は、ドルに換算をいたして十億ドル余りに達しておるのでございます。併しながら輸出の面においては、国際的はドル不足に基きまする輸入制限、輸出競争の激化によりまして、主として繊維製品を中心といたしまして、輸出は減少の傾向にあり、これに代つて将来東南アジア地域の開発、或いは工業化計画の進行に伴いまする機械、その他重化学工業品の輸出の増加を期待し得るわけでございますが、機械、或いはその基礎を成しまする鉄鋼、石炭、その他重化学工業品におきましては、価格が御承知のごとく国際的にかなり割高となつておるのでございます。他方食糧並びに鉄鉱石、粘結炭、綿花等の重要原材料の相当部分は輸入に依存をいたしておるのでありまして、これは人口増加等の原因で、現状のままでは将来食糧等はますます輸入の増加が予想されると共に、現在これらの輸入物資の多くはドル地域に仰いでおるのでありまして、このため本年度の貿易は対ドル地域約六億ドルの輸入超過が見込まれるのでございます。現在貿易面の赤字は七億ドル余りに上りまする特需、それからそのほかの特別な収入によつてカバーをいたしまして、国際収支の尻は黒字となつておるのであります。これらの収入は申すまでもなく臨時、特別のものと考えなければなりませんので、長期的に見て参りまする場合には正常な貿易の伸張、或いは外航船腹を増強いたしまして、これによる貿易外収入の増加を図るというような方法によりまして、国際収支の拡大的な均衡を図る必要があると、かように考えておるのでございます。  第二に産業でございますが、鉱工業生産は終戦後急速に回復をいたして参りまして、今年は戦前水準の一三五%九に達する見込となつております。輸出不振等の影響をこうむりまして、国内消費需要は比較的好調であるにもかかわらず、電源開発、産業合理化といつたふうな特定部門を除きまして、一般産業投資の退潮傾向等によりまして、最近に至つては全体として見まする場合に停滞の傾向が強いのでございます。而も我が国の産業の基礎は極めて脆弱であり、資本の蓄積も貧困でございまするし、特に重工業の部門においては説備の老朽化が甚だしいのであります。従いまして今後正常な貿易を伸ばし、経済の規模を拡大いたして参りますためには、基幹産業の充実を図ると共に、資本蓄積の促進、産業合理化の徹底が必要であることは申すまでもございません。一方農林、水産業生産におきましては、今年の気象條件が良好であつたということによりまして、農業生産指数も戦前の水準をすでに突破いたしまして、全体としては戦前の一〇六%六に達する見込でございます。併し食糧需給の面におきましては、主食の相当部分を輸入いたしておる。なかんずくドル地域からの輸入に仰がざるを得ないというのが現状でございまして、ドル収入の増加を図ることの困難な我が国の現状におきましては、将来の人口増加というような点を考慮いたしますと、輸入地域の転換をすると共に、食糧の増産をいたしまして、国内における自給度の向上を図ることが絶対に必要になるわけでございます。  次に物価でありまするが、朝鮮動乱の影響によつて高騰いたしました我が国の物価は、輸出の不振、産業活動の停滞等によりまして、最近は上下の変動は僅少でございます。二十五年六月基準卸売物価指数は、ここ数カ月一五一から一五二のところを前後しておるのでございます。併し我が国の物価は、資本の蓄積の貧困であるごと、或いは又原材料が輸入にこれを仰がざるを得ないというような弱点によりまして、国際物価の動向に影響をされることが非常に強く、いささかの刺戟によりましても変動を招来しがちでございます点は、特に注意をいたさなければなりません。又消費財はともかくといたしまして、重化学工業を中心とする生産財の価格につきましては、国際水準に比して割高であることは先ほど申上げた通りであります。従いまして企業の合理化を徹底してコスト引下げの根本的な方策を講ずることが必要となつて参るわけであります。産業活動の停滞が問題となつておるときに当つて、過度の濫売的な傾向によつて価格の不健全な低下を来たさしめるというようなことがあらましては、結局において企業の弱体化を招くことになり、永続的な国際競争力を培養するということにはならないという点を特に注意しなければならないと考えるものであります。  国民生活でございまするが、今年の国民所得は生産、賃金の上昇等によりまして昨年度より約一割増加をいたしておりまして、五兆三千二百六十億円程度と推定をされるのでございます。都市と農村を通ずる生活水準も戦前水準の九三・四%程度に達する見込でございます。併しながら生産指数等に比べまして一般的な生活水準がなお戦前に達しないことと共に、国民生活の内容につきましては当面衣と食の一応の充実に対しまして住宅の不足が甚だしい。絶対的不足戸数が百万戸を超えておるという点が大きな問題でございます。独立に伴う自衛力の充実につきましては、財政の規模、特に租税負担と関連をいたしまして、国民所得及び国民生活との調整が問題となるわけでありまするが、今後の経済発展、国民生活の向上と財政支出の増加が必要とされるときに当りまして、経済力の現状、一人当り実質的国民所得の国際比較等から考えますれば、自衛カ漸増のための支出の国民所得に対しまする割合、これは本年度が三・四%になつておるのでありまするが、これは一応現在の程度にとどめまして、経済力の充実と待つて漸次拡充を図つて行くべきものであると考えておるのであります。  かような現状に対応をいたしまする政策の基調でございまするが、先ず政策の目標といたしまして貿易の拡大的な均衡を中心といたしまする経済規模の拡大によつて経済力を強化しまして、国民生活の向上及び雇用の増大を図つて行く、併せて自衛力の漸増を期する。そのような目標に到達いたしまするための基本方針といたしまして、今申上げました目標は国際視野の下に諸般の施策を総合的に推進しなければ達成し得ないのでありますが、我が国の経済が一応の回復段階に達しました今日、その安定を推進し、経済発展の目標に到達をいたしますためには、長期的な観点の下に、日本経済に内包されておるいろいろな問題点に対処いたしまして、速かにこれが解決策を推進する必要がございます。  そのような構想に基きます今後の政策の基本方針を次に申上げます。第一に、東南アジア等との国際的経済提携を強化いたしまして、これらの地域の食糧その他の資源の開発或いは工業化の計画に対しまして積極的に協力をいたし、食糧、鉄鉱石或いは塩等の重要輸入物資の相当の部分をドル地域から東南アジアの地域へ転換をいたしますと共に、これらの地域に対しまする機械その他重化学工業品の輸出を増大して行かなければならないのでございます。  第二に、正常な貿易を拡大いたしまするために、輸出の重点は今後だんだんと機械その他の重化学工業品に転換せしめて行かなければならないのでありますが、重化学工業品におきましては、その価格が国際的に割高であるという現状に鑑みまして、企業合理化を促進いたし、国際競争力を培養する必要がございます。又ドル地域に対しましては著しく入超となつておるのでありまするから、輸入の転換等と並行をいたしまして、生糸その他の輸出を増進をし、だんだんその収支を改善をしていく必要があるのでございます。  第三に貿易外収支の改善を図りまするために輸出入貨物の相当部分を自国船によつて積取ることを目標といたしまして相当外航船腹を増強をする必要があるのでございます。  第四には将来の貿易規模拡大の要請に応じまして産業の基礎を強化いたし、産業構造を高度化いたしまするために、電源開発の促進、鉄鋼、石炭等の重要基礎産業におきまする合理化の徹底を期する必要がございます。即ち先ず重化学工業の基礎を強化いたしまするために、エネルギー源の電力ベースヘの移行を積極的に推進をいたし、これによりまして将来の産業規模に応ずる低廉な電力の供給増加を目標といたしまして長期計画により電源開発を推進することが最も重要でございます。石炭につきましては強粘結炭の輸入地域を極力インドその他の非ドル地域に転換をいたしまして、同時に又国鉄電化の促進により消費の節減を期すると共に、出炭量の増加を図りまして将来の需要に応ずる石炭の確保を期さなければなりません。次いで国際的に著しく割高な石炭の価格については、竪坑の開発を中心とする炭鉱の合理化計画を推進いたしまして生産コストの引下げを図らなければならないと考えているのでございます。次に基礎的な資材でありまする鉄鋼につきましては、その原料の相当部分を主としてドル地域からの輸入に仰がざるを得ないというのが現状でございまするので、東南アジアの開発に協力をいたしまして輸入の転換を図ると共に、外航船腹の増強を通じまして海上運賃の外貨払の節約を促進し、著しく老朽化しておりまする生産設備を近代化する等、合理化計画を促進して割高な価格の引下げを行う必要がございます。  中小企業等につきましては経済規模の発展に対応いたしまするように設備の能率化、企業系列の整備等の手段をとりましてその安定を期すると共に、中小企業金融の円滑化を図つて参らなければなりません。  人口増加に対応いたしまして、現状のままでは食糧、綿花或いは羊毛等の輸入の増大が予想いたされますので、国内における食糧の増産、或いは合成繊維産業の育成というような方法によりまして綿花、羊毛等の輸入節減を通じて国際収支の改善に努めると共に、国内自給度の向上を図つて参ります。  次に長期に亘りまする経済の拡大的循環による国民総生産の増加を通じまして国民生活の向上を期する必要があるのでありまするが、当面低額所得者を中心とする国民負担軽減のために減税或いは財政資金による住宅の増築等の方法によりまして国民生活の水準を実質的に上昇せしめて行かなければなりません。雇用機会の減少につきましては、当面社会保障制度の活用によろほか、電源開発を推進をする、公共事業の拡充を行う等のことによりましてその影響を吸収いたすように努めると共に、基本的には経済の規模拡大を通じまして雇用問題を解決して行かなければなりません。自衛力の増強につきましては、国民生活を圧迫いたしませんように総合的な国力の伸張に応じて国民所得の増加と均衡をとりつつ漸進的に行う所存でございます。  最後に経済基盤の強化を図つて参りますためには今後多大の資金を必要といたしますこと勿論でございますが、資本蓄積の貧困なる我が国におきましては、減税等による資本蓄積の促進によりまして民間資金を強化いたしますると共に、物価に対する影響を十分考慮いたしまして蓄積いたしました政府資金の活用等財政を通ずる投融資の積極化を図つて行こうとするものでございます。  以上概略日本経済の現状並びにこれに対応いたしまする審議庁といたして考えておりまする政策の概要を御説明申上げた次第でございます。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) 私が長官に任命せられて以来まだ日が浅いのでございまするが、併しこの経済審議庁が持つておる国家的な重大なる使命に鑑みまして最善を尽して参りたいと考えております。ただ目が浅いために御質問等数字に亘つたり或いは基礎的なものがございますると、十分な御答弁を申上げるほうがよいと存じまするから、若し願えればこの次にはこういう質問をするからということを予告してありますれば私ども最善を尽してお答え申上げたいと考えるのであります。問題によりましてはそのときにお答えすることのできるものもございまするけれども、やはりこの審議庁の問題は国策の基本に関する問題が多いことはよく皆様御承知の通りでございまするので、従つて的確な数字等に基いたものを申上げたいと存じまするから、どうかさようなお取計らいが願えれば誠に仕合せだと存ずる次第でございます。  なお御承知のごとく各種の委員会が開かれておりまして、私自身もできるだけ出席して皆様の御意向も伺い、又私の所見も申述べたいと存じまするが、その意に任せません節は小川政務次官等よりよく詳しく御説明申上げます。ただ繰返し申すようでございまするが、すべて数字に基いたものが多いのでございまするから、こういうことを質疑するということをあらかじめ御通告を願うことが、質問者の方にとりましても、答弁者にとりましても、又少し大きく申せば国家にとりましてもそれが一番有益ではないかと考えまするので、御挨拶旁々この点を特にお願いを申上げておく次第であります。どうぞ委員長よろしくお願いを申上げます。  委員長の御注意もありまして、電源開発五カ年計画について一言するようにとの委員長の御注意がございまするので、この点について申上げてみたいと存じます。  経済審議庁の事務当局といたしましては、日本の国民所得と生活水準の向上を図ることを目的といたしまして、日本の国の生産力をできるだけ増加させまするために、その最大のネツクでありまする電力供給量をできるだけ急速に増加させることが必要だと考えておるのでございます。それによりますると、電力の供給量をば現在の年間三百八十八億キロワツトアワーから三十二年度に五百三十四億キロワツトアワーに増加することを目標としておるのでございまするが、その概要は増加することを目標としておるのでございまするが、その概要は増加、つまり開発しまする出力は、水力で約四百万キロワツト、火力で約百五十万キロワツト、合計約五百五十万キロワト、これに対しまする開発の所要資金は約七千七百億円となるのでございまして、大体今後五カ年間に毎年千六百億円から千五百億円程度の資金を必要とするのでありまして、この計画達成のためには所要資金供給確保のために格段の努力を必要としておる次第でございます。それでこの五年後つまり三十二年度の生産目標及び国民所得はどうなるか、こう申しますると、鉱工業生産を現在の約二割五分増し、昭和九—十一年を一〇〇といたしまして一七〇、農業水産物の生産を現在の約一割二分増しの一二〇、国民所得を現在の約二割増しの六兆三千億円とするのでございます。この考え方は事務当局の一応の案でございまして、なお各方面から研究を進めておるのでございますが、私といたしましては、電源開発審議会におきまして右の電源開発計画の検討を受けますると共に、近く委員を御任命いたしまする経済審議会の委員のかたがたにこれをお諮り申上げて、又必要な場合は専門の部会を設けまして、この我が国の経済発展の長期目標、その他長期経済計画の検討を受けて興行に進みたい、かように考えてれる次第でございます。

境野清雄民主クラブ

○委員長(境野清雄君) 私から長官に今の御説明で一言お聞きしたいのがあるのですが、今の電源開発問題に関連して何か小笠原・ガーナー会談をやられたというようなお話がありますが、その内容を差支えない点がありましたら一つ御報告願いたいと思います。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) 先般世界銀行の副総裁のガーナーさんが見えられたので、私が二回に亘つてお目にかかつていろいろ懇談をいたしました。それは日本でもまあ必要としますものは質問者の委員長も御存じでございましようが、先ず今申し上げた電源開発が第一でございますので、電源開発この問題を主として取上げまして、なおこの次には炭坑竪坑という問題についても、又愛知用水というような問題につきましても、向うの技術者が調べたのでありまするからそういうことを取上げたいと思つたのでございますが、まあ最初に電源開発の問題についてお話をいたしたのであります。各種の資料を取揃えまして事務当局からできるだけ懇切に向うに説明いたしたのであります。まだ何ら結論に達しておりませんので申上げる機会に実は行つておりませんが、感じた私の所感をここで申上げることを許して頂くならば、話のうちに、例えば世界銀行は二十八の国に対して今日まで貸しておるのが十面億ドルである、日本の申込が三億数千万ドルだが少し多くないかというような意味の、まあそうとれる意味の話があり、それからこれは我々国民が特に注意しなければならんと私は実は痛感したのでありますが、これは全く食事中の雑談でありましたが、東京へ来て見ますと、盛んにビルデイングが建つています、夜など出て見ますとネオンサインが至る所に輝いておつて大分賛沢な国ですね、という意味の話があつたのでありますが、そのときに、私どもは戦時中から戦後にかけて非常に苦難に堪えたのですからまあネオンサインぐらいが唯一の楽しみになるのでしようと言つたのですが、向うの人から見ると、生活水準の高いアメリカ人が来て見て、これは日本は贅沢じやないかといつたような感じを与えたことは、向うが常に主張される資本蓄積ということを、始終言つておられるその資本蓄積を怠つている点に目を着けてそういうことを言われたのではないか、これは我々国民が本当に心すべきことではないかということを実は痛感した次第であります。なお今後向うのほうと折衝いたしますが、できるだけそのことはすると言つておられますので、まあ私のほうも資料その他を取揃えまして、又説明も十分いたしまして、できるだけの外資を導入するよう全力を尽したいと考えておる次第であります。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 それで今度のガーナー氏は政府の要請で来られたんですか、申込をしたんで来られたのですか、下調査か何かで来られたのですか、ただ日本の様子を自分からちよつと見たいというような調子で来られたんですか。どつちなんですか。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) 政府の要請で来られたものではないと私は承知しております。私より以前のことでありましたからその前に何があつたかそれは存じませんが、政府の要請に基いたものではないように承知いたしております。今申上げた通り世界二十八カ国にも活動をされておるので、それらの関係でずつと見て行く一つのところとして日本に寄られた、それでまあ日本についてはそれより先調査団のようなものが来ておられますから、それらの意見も徴したいということであつたのでしよう。私が昨日話をしたときには、私は金を貸しに来たんではないのですからということを言つておられましたから……、

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 それで、あなたは政府が借りるために来てくれと言わないまでも政府には一応世界開発銀行へ加入が法定したあとですぐ何かその後交渉があつたのじやないですか。貸してくれということの交渉が……。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) 私は何も承知しておりません。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 何かそんなことを新聞で見たんですが……。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) どうも事務当局も何も存じませんが……。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 まあそれで、こちらで申込をしたことで来られたとすれば、これは貸すほうの商売人が人を出すのは当り前で、新聞で見ますと、日本の政府の借入態勢というものは全然落第である、何かもつと強い言葉で誰か批判しておつたと思いますが、仮に事業家が銀行から金を引出すためにもつといろいろの手を尽しておる、ところが日本の政府は何らそれらの手を尽さないで、材料も揃えんでぺろつとしておる。こういうふうな話に聞いておりますが、そういう点に対してお会いになつた感じはどういう感じがなさつたか、その新聞の言うようなことは確かにあつたのかどうか。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) 私はどうも今お話がありましたが、手を尽していないとは思いません。と申しますのは、相当先方の要求された細かい資料を提出しておるのでありましてその資料に対して又質問にも答えておるのでありますから、この点は私どもとしては相当手を尽しておると存じます。但し、今お話になつた借りろ態勢が整つておるかどうかということについては、これは貸手の見方にもよることで、そんな話は実はございませんでしたがね、今までのうちには。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 それで何ですか、今もちよつとお話になりましたが、世界全体で十何億程度ですか。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) 二十八カ国で十五億ドルです。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 それで日本はそれだから大体三億ドルぐらいが無理だと、こうお感じになつたのですか。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) いや、私は日本の立場から申せば三億ドルを借りたいということで日本の計画はそれで立つておりますが、二十八カ国で十五億ドルというところから見ると、少し大きく見られてあるのではないかという感じを持つたと、こう申上げたように思つておりますが、日本はそれで計画を立つているのですから、私は日本としては三億ドルの計画は決して大きいとは思つておりません。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 その三億ドルが欲しいというのは小笠原さんの単独のお考えなのか、継続した前の池田さん時代からのお考えですか。わしらはしばしば池田さんから聞いているところでは十億ドル欲しい、こういうことはしばしば聞いておつたのですが、それが三億ドルに急に減つたとしますれば、それは何かあとの七億ドルの目安が立つたというのですか。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) それは私はずつと引継いだものでありまして、十億ドルというのは電源開発のみでなく一般のものについて或いは話が出ておるんではないのですか、又今のごとく二十八カ国で十五億ドルという実情を知つておる人は日本には十億ドルというのは少し大き過ぎるように、一層大き過ぎるように考えられるので、私は十億ドルの金が欲しいと言つて向うへお頼みしておるということは何ら聞いておりません。何かどなたか聞いておられますか……誰も聞いておらんようです。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 それでは、ね、これは非常に重要なことだと思いますが、電源開発を新たに大臣は三億ドル欲しいと、これは促進法の審議の過程にもその数字までは出さなかつたかと思いますが、大体十億ドルという言葉は今まで種々聞いておりますが、その今までの十億ドルと、それからやはりそれはいろいろな立場において将来の経済政策に勿論重要な関係があるのですから、そういうものが勿論今までに聞きましたものが急に三億ドルに減らしたとするならば、あとの七億ドルはどうするかということと、それから今まではどういう目安で十億ドルが欲しいということをたびたび言われたのか、これを次の機会にお調べの上お知らせを願いたい。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) 申上げることがあれば、調べたあとにわ答えをいたします。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 これは事務局でいいと思うが、今日の計画の説明ね、それを御迷惑でも僅かのプリントのよだから、写しを作つて一部頂戴したいと思いますが……。

小笠原三九郎自由党通商産業大臣・経済審議庁長官

○国務大臣(小笠原三九郎君) それは直ちに御配付を申上げますから……。

境野清雄民主クラブ

○委員長(境野清雄君) それでは経済の基本政策につきまして、各部長からその所管事項について御説明を求めたいと思います。  ただ御説明を願う場合、非常な問題点があると思いますので、政府のほうで見た問題点について、特にお話を願いたいと、かように存じます。

岩武照彦経済審議庁調整部長

○政府委員(岩武照彦君) それでは調整部関係の所管事項につきまして問題となつておる点を申上げて見たいと思つております。  すでに御承知と思いますが、調整部はもとの経済安定本部時代の五つの局が合体いたしましてできたのでありまして、御承知のように産業局、民生局、財政金融局、貿易局、物価局、これになお官房にありました労働室と建設交通局にありました交通課というふうな局の事務が統合されまして参つたのであります。同時に他方当時の機構改革によりまして、実際の行政に対しまする権限はすべてなくなりました。例えて見ますると、貿易局で当時自分で編成しておりました外貨予算等はこれは通産省と大蔵省で編成することに相成りました。又産業局でやつておりました電力の割当等のことは、これは通産省に移管されました。又その他の物資の割当等も、すべてそれぞれの所管の官庁等に移管されました。従いまして現在としましては各官庁の政策の調整、総合調整となつております。  具体的に申上げますと、一番問題になりますのは、一つはこの輸入に関係いたしまする国産産業と輸入政策との調整でございます。例えばガソリン、或いは外国自動車等の輸入につきましては、需要家等のほうからもう少し外国産の品質良好なガソリンがたくさん入つたほうがいいというような主張が、運輸省のほうからあり、又通産省のほうからにそういうことをすれば国産で十分間に合うガソリンができるのに、余計な外貨を使うことに相成るということで、意見の食い違いもございます。自動車につきましてもそういうようなことで、両者の対立がやはりございます。そういうようなことで、国内産業と輸入政策の調整を図つて参る。或いは財政資金等につきましても、産業方面に投資があるものにつきまして、片一方は、大蔵省方面では財政政策等の見地からそういうふうなものに対して或る程度のまあいわば政策的に余り大きく出すのはどうかという意見もございます。又通産省、農林省方面からはもう少し大幅に財政投資をすべきだと、而もその対象たる業種はかくかくだというような問題が電気、造船、その他工業についてございます。そういう問題につきまして両者の間に立つて調整をして参る、こういうような仕事が中心でございまして、従いましてこの種問題につきましては今後予算編成等の関係もありますが、どれだけの量の財政資金を、どういうルートを通じまして産業界に流すかというふうな問題が中心でございまして、先ほど政務次官からの御説明にもありましたが、そういうふうな経済基盤の拡充と相成りますと、なかなか一般の市中金融のペースでは賄えない面が相当ございますので、そういう面についてはやはり財政投資が相当必要でございますが、そういう際に限られた財政資金をどういう分野にどういうふうに配分して参るか、この仕事が我々のほうの一つの大きな仕事でございます。又これは直接行政にすぐ反映いたしませんが、例えば財政資金、財政の規模、国民所得との関係等についてはいろいろな関係から今後問題が生ずると思いますが、この国民所得の推計、それに応じます財政規模の大体の概要の推算といつた仕事、この仕事も実は我々のほうでやつているわけであります。これにつきましても先ほど基本施策の点で申上げましたように、自衛力漸増等の問題の関係で国民生活の圧迫にならないようにして参るということになりますと、勢い問題は国民所得と財政規模の関係となつて参ります。又それを承けまして現実の国民生活の消費水準が如何なる点にあるかということにつきましても或る程度の目安をつけて参る、こういう仕事もやつて参つております。そういう点が一応今後の問題点となると存じております。  なお細かい問題でございますが、この産業面におきましては、例の農林通産両省のもう長年の問題でございますが、化学肥料等の問題がございます。これなんかもまあそれぞれの立場からいろいろな施策なり意見があるわけでございますが、それを取りまとめまして、どういうふうに化学肥料の需給の安定と価格の安定を図つて参るかというような問題でございまして、この問題も我々調整部といたしましては相当大きな仕事になつているわけでございます。  それからもう一つは、これはむしろ政策の基本だなるものでございますが、今後の経済の大体の動きが経済指標の面から見まして、どういうふうなことになつて参るだろうか。先ほど国民所得の問題も申上げましたが、国民所得以外にも消費水準の問題、或いは物価の動向、生産の見通しといつた関係がございまして、或いは雇用の関係等がございまして、今後この短期間に見まして、例えば今年度内の大体の経済指標に反映されまする経済の動きはどうなるであろうか、これに応ずる通貨の問題、或いは産業資金の問題等はどういうことに相成るかというふうな点を、いろいろな経済の動きと過去の統計資料の推移から眺めまして、いろいろな見通しを立てているわけでございまして、これは一応の今度の経済施策の基盤になるのでございますので、今までの計画経済時代のような、或る計画をして、それに従つて統制を行なつて行こうという面とは違いまして、現実の経済の動きを眺めましてこれは今後如何にあらねばならないか、従つてこういう点にこういう施策をとらなければいけないというふうな点に結論が出て参ることになるのでありまして、先ほど申上げました二、三の問題点は実はそういうふうな総合的な経済事情の動きから眺めました問題でございまして、それが而も現実の日常の行政の上に問題を生じて参つているのでございますので、在来のように直接行政にタツチいたします権限を持つておりませんが、そういうふうないわば裏の、或いは縁の下の力持ち的な面でいろいろな問題を処理しているわけでございます。大体重要な問題は先ほど申上げましたような点が主だと思います。

境野清雄民主クラブ

○委員長(境野清雄君) 次に佐々木計画部長。

佐々木義武経済審議庁計画部長

○政府委員(佐々木義武君) 引続きまして、計画部の主たる今問題になつている業務内容を御説明申上げたいと思います。  計画部のほうは課が八つあるわけでございますが、主たる任務は四つございまして、一つの電源の開発をどうするかという促進法の、皆さんの御審議頂きました促進法の二章にある電源開発調整審議会の業務、事務局的な業務の問題でございますが、これが一つの大きい問題でございます。もう一つは旧安定本部時代からしばしば試みておりました日本経済の長期的な見通し、或いは長期的な経済対策、施策というものを作りますのが第二番目の任務でございます。第三番目は国土の総合開発の問題でございまして、この問題にからんでの諸般の問題を処理してございます。四番目は国土調査の問題でございまして、この四つの問題にからみまして、現在行政業務を遂行する上において如何なる問題が重点になつているかという点をかいつまんでお話申上げたいと思います。  先ず初めの電源開発の問題でございまするが、促進法が施行されまして以来、現在まで歩みました諸般の歩みに関しましては、この前の当委員会におきまして詳細に御報告申上げましたので、その点は省略させて頂きまして、今日は現在当面している問題点のみを申上げたいと思います。その中で一つは来年度の電気の予算をこの前にも申上げましたように、千六百十億というふうに、民間資金も合せてございますが、考えてございまして、この資金を如何に今後の折衝で確保できるかという問題が非常に大きい問題になつております。もう一つは電源開発調整審議会で一応調査地点として開発会社に指示いたしました河川、五大河川でございますが、一つは只見川、熊野川、琵琶湖、吉野川、球磨川といういずれも非常に権利も錯綜し、解決案に対しても数案があるといつたような、この問題を開発会社の調査対案の結果とを待ちまして、今後審議会でどういうふうにこれを早急解決すべきかという問題が非常に大きい問題になつてございます。三番目は補償の基準、これは参議院のほうでも特にあの法案を進める際に繰返し繰返し御教授願つたのでございますが、当面の行政事務を処理する際にもこの基準をどうすべきかという問題が非常に大きい問題になつておりまして、審議会の委員のかたたちからも早く基準を作成すべきだという議論が再三出ておりますので、通産省で原案を作つて頂きまして目下各省の関係官と協議中でございます。近く成案を得ますと審議会にかけましてこれはきめたいと思つております。もう一つの問題は共同費用の振り分けの基準の問題でございまして、これも審議会の業務といたしまして促進法の中に謳つてございますのですが、その意味は要するにダムの費用を公共事業費で幾ら持つか、その公共事業費の中でも治水関係であれば農林省関係で幾ら持つか、本来の電源関係では幾ら負担し、或いは下の水利組合等でどういうふうに負担すべきかといつたような費用の振り分けの問題でございまして、これが今後のいわゆる国土の総合開発という点を推し進める際に一番中心になろ問題でございまして、一方に偏りますと電気のコストが非常に高くなる、又電気のコストのみ考えますと徒らに農民その他に負担をかけるといつたような点もございまして、どうしてもごの基準を如何にすべきかということが、非常にアメリカでもその他の国々におきましても非常に大きい問題になつて、近代のこうした国土に関する学問上の研究題目になつているわけでございますが、至急この点も成案を得まして、基準を作成してそうして実際のケースに当る際にはその尺度で以て、それから余り離脱しない範囲で現状に合うように措置するというような心組で、目下この共同費用振り分けの墓準も作成中でございます。これも近く成案を得まして審議会のほうで決定を願いたいと思つておりまするそれからもう一つは、先ほど大臣が申上げました電源開発の長期計画でございまして、どうしても電源開発には長期の見通しというものがないと重要な建設というものはできんわけでございますので、この五カ年計画というものを取りあえず作成しようというので、大体素案は先ほど大臣が言いましたようにでき上つてございます。その他電源開発の問題に関連いたしまして、あとで申上げる国土の総合開発との関連も実際の現実の行政面としては出て来ておりまして、この公共事業費を先行してつけますと、爾後その公共事業費に見合つて将来それに追加を附する場合には地方起債の問題が起きて参りますので、そういう問題を今の段階でどういうふうに調整したらいいのか、或いは電源を開発するという際にそれとの、公共事業費との関連、例えば道路とかその他の調整をどうするといつたようなのがございましてそういう調整を、各省に跨がつた関係もございますので、役所でやれる範囲のことは役所で、許される範囲のことは役所でやりまして、そうして開発をスムーズにさせて行くという意味でそういう実際の行政部面も併せて行なつております。  以上が電源開発にから見ましての当面の大きい問題でございますが、次の日本全般の経済の今後の見通し、或いはその中から生まれて参ります長期的な諸般の対策という問題に関しましては、目下関係省の資料を頂戴いたしまして、或いは農業五カ年計画の中の食糧五カ年調査計画或いはその他の各省でそれぞれ持つております長期計画がございますので、そういうものをいろいろ各省の御協力を得まして、そういう案を基礎にしながら国全般の経済の循環コースというものはどうなるのか、どういうところにけじめが現われ、それを是正するためにはどうしたらいいのかといつたような問題を目下研究中でございます。先ほど大臣も申上げましたように近く経済審議会というものが発足いたしますれば、その審議会の委員の皆様の御指導も仰ぎまして、更にこれを深め、成るべく早く完成いたしたいと、こういうふうに考えてございます。  三番目の国土の総合開発の問題でございますが、国土の総合開発の問題は国土総合開発法の中には全国計画、地方計画、或いは都府県計画、或いは特定地帯計画というふうに四つの計画がそれぞれございますけれども、何と申しましてもそのうちで中心になりますのは特定地帯計画でございます。皆さんも御承知のように昨年の暮かと思いましたが、十九の特定地帯を全国に指定いたしまして、その指定した計画を、各県で、指定した県はそのそれぞれの計画を更に実施に移せるような資料にしまして、完了次第建設省を通して審議庁のほうに持ち込むというふうな手順になつておりまして、目下来ております計画は岩手県の北上川と、秋田の阿仁田沢地区、それから山形の最上地区の三カ地点が参つておりましてそれぞれ審議にかかつております。このうちでも一番早く審議の済みそうな現状の段階のは北上川でございまして、至急この計画は審議会にもかけ、その決定を待つてきめまして、はつきりした実施に移したいというふうに考えてございます。そこで問題は実施を一体それではどうするかという点が非常に問題でございまして、大別的に申上げますと、所要資金の大体四割くらいは電源開発関係から資金が出るようになるし、これは北上川ではございませんで、全国全般の、去年の暮指定しました際の県から来ました生の数字をそのまま集計して参りますとそういう結論になるのでありますが、四割くらいが電源開発関係、あと五割やらいが公共事業費関係、あとの一割が鉄道とか通信とかそういうものが入つて来るわけでございますが、電源開発のほうの問題は先ほど申しましたように先ず軌道に乗つておりますので、それと調査をとりながら公共事業費関係、言い換えますと治山治水、或いは利水等の問題の調整をどうとつて行くかという問題でございますけれども、今までのところではそれほど大きい金額を見込まんでも或る程度実施に移し得るのではなかろうかという考えを持つてございます。ただそれをやる際に公共事業費全般が部門別についておりますので、縦割の部門別に対して地域を限つたこの計画をどういうふうに割込むかという問題が予算技術上非常に問題でありまして、目下大蔵省当局とは少くとも目……項目の目の中に特定地帯分として問題をはつきり分けまして、そうしてその地区の開発がかくかくに進んでおるのだという点が常に促進にもなり、メンシヨンもできるというような体制をとつてもらいたいというので交渉中でございます。  その他大きい問題だけ申上げますが、調査費の問題等もございますが一応端折りまして、国土総合開発関係で現在やつております作業は水制度の問題でございまして、これはこの前の電源開発促進法を制定する際にもたしか附帯決議の中にもありましたように、早く基本法規を根本的に検討してもういたいというような点もございまして、審議庁といたしましてもその必要を痛感しておりますので、各省の御協力を得まして目下水制度の研究をしてございます。  それから災害対策協議会というものがございまして、災害は皆さん御承知のように各省にそれぞれ跨がつておりますので、その対策をこれは自発的なものではございまするが、関係官庁が集まりまして総合的にこの問題を処理して行きたいと思つております。  それからもう一つは地盤沈下対策、これは特に瀬戸内、或いは名古屋地区、或いは阪神、兵庫地区、これらは非常に多うございまして、工業地その他から非常に重大な問題でありますので、この問題の研究対策を進めております。  それからもう一つは特殊土壌の問題でございます。これは法案が本年の春でございますが通りましたのですから皆さん御承知のことだと思いますが、主として四国、九州、中国の一部でございますが、特殊な土壌、北の寒冷地対策と対応したように、南のこの火山灰等から起ります特殊な土壌に対して如何なる対策を講ずるかという点を中心にいろいろ審議を行つております。  以上が大体国土総合開発に関する問題でありますが、最後に国土調査の問題でございまして、これは現在審議庁の中では一番大きい予算をとつておるものでございますが、主たる狙いは地積の整備と申しますか、地積図を作成するという点と、水の調査をやるのが現在の主たる任務になつております。今まで測量では非常に現状と齟齬するような不十分なものでございますから、早く明確な地積図を完備いたしまして道路或いは税制、或いはその他万般の問題に関しましてその基礎を固めたいというふうに考えてございます。  それから水の調査に関しましては、目下は標本調査の段階でございますけれども、これも非常に大きい問題でございまして従来は農林省とか建設省とか、或いは電力会社とかそれぞれ思い思いの目的で調査をしておつたのでございますけれども、その調査の結果を欧米の例に倣いまして精密な調査でやりますと、五割ぐらい今までの調査ではひどい誤差が出るというぐらい非常に水の調査というものは今まで杜撰でありますので、今後とも力を入れまして日本の最後の資源と申しますか、唯一の資源でありますところの水の処理に誤りがないようにしたいというので、この土地の地積の調査、水調査というものを中心に国土調査を進めてございます。  来年度の予算は今のところ四億八千六百万円組んでおりまして、何とかしてこの予算は確保したいというので大蔵省と折衝中でございます。  大体項目だけ申上げますと以上の通りでございます。

須賀賢二経済審議庁調査部長

○政府委員(須賀賢二君) それでは私から調査部の関係を簡単に御説明いたします。調査部は元の安定本部当時から主として経済動向について調査をいたしておりました調査課、統計課、国、民所得課というふうなところが一緒になりまして新たに調査部という形においてまとまつたわけでございます。その仕事は一口に申しますれば内外の経済動向を調査分析いたしましていろいろ行政面なり又民間各方面のお役に立てたいという建前でやつておるわけでございます。調査課の仕事は或いはすでに御承知を願つておることと思いますが、主なものといたしましては、例の経済白書、いわゆる年次経済報告書を年に一回出しておるのでありまするが、そのほかに経済月報というような形で、毎月その月々の日本の経済の動向を調査いたしまして、報告をいたしておるわけでございます。これらの資料は今後も引続き当委員会にもお出しをいたしまして、御覧を願いたいと考えておりまするが、比較的まとまりました材料といたしましては、何らかの御参考になるのではないかと考えまするので、十分御利用願えれば幸いだと考えております。なお調査課では、その他そのときそのとき、或いは将来に亘りまして、テーマを捉えまして調査研究いたしておりまするが、特に経済の現状分析という点につきましては、できるだけ刻々そのときの情勢を判断するに役立つようなものを作りたいという意図を以ちして、いろいろなことをやつております。一例を申上げますと、物価の動向のごときでありまするが、物価につきましては、私のほうでは週間物価動向という週間物価を調べておりまして、毎週の物価の動きをその次の週の半ばに指数にまとめて発表して行くというようなふうにいたしております。物価指数といたしましては、これは日本でも一番早い指数でありまして、単に指数を取るという一つのことだけが狙いではないのでありまして、むしろそれを通じて経済全般の動向を判断して行く資料を求めたいというふうにやつておるわけであります。先ほど大臣のお話の中にも、物価の動向は朝鮮動乱の当時から比較して、大体五割一分乃至五割二分前後のところを前後しておるというお話がありましたが、最近の指数によりますと、先週百五十をちよつと切つたところにまで下つて参つておるのであります。御承知のように繊維、金属製品というようなものが先行して、物価がやや下落の傾向を辿つておりまするが、それらの傾向もこれらの指数によつて比較的早く読取れるというようなことになつております。なおその他の仕事といたしましては、これは最近始めましたのでありまして、まだ十分御利用を願う段階まで至つておりませんが、投資活動の状況等を何かまとまつた材料によつて把握して行くという狙いを以ちまして、主要機械メーカー六十五社ばかりにつきまして、毎月の機械の受注状況等も私のほうで取りまとめております。これはもう暫らくたちますと、十分に運用をいたしまして、機械受注状況の毎月の動きが掴み取れるようになると思うのでありますが、これらも投資活動の動き等を見る材料として、或いは役に立つのではないかと考えております。  なお調査仕事と関連いたしまして、よく現在の消費水準が幾らになつておるかということが問題となるのでありまするが、これらの消費水準指数等も、実績につきましては調査課で取りまとめておるわけでありまして、月報に毎月発表いたしておりまするものが、政府側として消費水準の指数を発表しているところのよりどころになつているわけであります。  次に統計の関係の仕事でありますが、私どものほうの統計課は各省の統計課と多少趣きを異にいたしまして、むしろ第一次統計は、それぞれ通産省なり、或いは農林省なり、労働省なり、そういうところで作成されておるわけでありまするが、それらを基礎材料にいたしまして、加工統計を作つていくというところに私どもの統計課の仕事の狙いを置いておるわけであります。一例を申上げまするというと、例の鉱工業生産指数のごときものでありますが、これは日本の現在の生産のレベルがどの辺に来ておるかということ、そういう指数として判断をする材料として、最近非常にこれはうまく使われておるようでありまするが、これらの資料も私のほうで取りまとめて作成いたしておるわけであります。なおそれらの統計業務と関連いたしまして、日本の経済動向を海外へ紹介いたしまする仕事は、どこか一つの取りまとめ官庁がございまして、そういうところでまとめてやつて参りませんとうまく参りませんので、その仕事を私どものほうで担当いたしております。三冊に分けまして、日本の経済動向を英文で刊行いたしております。これは海外にも相当出ておりまして、日本の統計資料としては最も広く利用されておるわけであります。なお外国統計等の利用につきましても、できるだけ広汎に、而も早く資料を入手するように努めまして、その方面にも力を注いでおるのであります。  なお最後に国民所得の関係でありまするが、国民所得は申上げるまでもなく、最近は特に予算の規模、或いはその他いろいろな経済規模の判断の材料として頻繁に利用されておるわけでありまするが、これは殆んど全部の統計資料を総会的に加工集成いたしましてでき上るものでありまするので、審議庁のような性格の役所でやることが最も能率的であるという建前から、私どものほうで国民所得の計数を取りまとめております。先般二十六年度の実績数字につきまして、四兆八千四百六十億というものを発表いたしたのでありまするが、これを基にして、審議庁の中では、更に調査部その他のほうで、二十七年度、更に又比較的近い将来に、二十八年度の見通し等も作成しているわけであります。それらの基礎になりまする、非常に基礎的な数字でありますので、この国民所得統計の作成につきましては、相当のスタツフがこれにかかりまして、力を注いでおるわけであります。特に最近はこの国民所得の数字がいろいろ国連、その他いわゆる国際機関で利用される度合が非常に多くなつて参りまして、外国の方法論等も十分これは摂取をしてやつて参らなければなりませんので、そういう点にも十分力を注いで参りたいと考えております。  非常に簡単でありますが、調査部の仕事のあらましを申上げました。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 私最近の……、御説明のときに出なくて悪いのでございますが、最近インフレーシヨンになるという危険が非常に大きいのではないかということが一部で言われておるのですが、それに対して部長に伺いたいと思います。インフレーシヨンに対する見通しです。

岩武照彦経済審議庁調整部長

○政府委員(岩武照彦君) そういうふうな意見もいろいろ散見しておるようでございますが、まあこのインフレシヨンという言葉は、まあどういうふうに解釈いたしますか、むずかしい問題もあると思いますが、一応物価の急激な上昇というふうに理解いたしますと、最近御承知のように、生産財におきましては、むしろ外からの要因で、引下げる原因もあります、例えば船運賃を引下げますとか、諸国の買付競争が下つたことがございまして、むしろ生産財のほうではそういう外からの要因と、それからもう一つは国内におきまするいろいろな需要減退と申しまするか、逆に申しますと、過剰生産気味でありまして、むしろ下り気味になつております。半面消費財のほうは米価の問題等、若干の上り気味を示しておりますが、これもそう大きな幅ではないようでございます。むしろ今後のいろいろな経済施策、なかんずく財政施策等によりまして、大幅な通貨発行要因等が見込まれますれば、或いはそういうことになると存じますが、併し現在の状況におきましてはむしろ或る程度の財政投資等におきましては、むしろ生産財の下り気味のものもあり、或る程度下るという程度にとどまるのじやないか。それから消費財のほうも、現に主食、或いは光熱費等のものは、或る程度上つておりまするが、ほかの繊維等下つております。これに或る程度所得の増加が加わりましても、そう大きな物価上昇を見るということはむしろないのじやないかと思つております。これはまあ、この辺私の私見でございまするが、全般としましては、そう、ここ近い将来におきまして、そういわばインフレーシヨンというほどの大きな物価騰貴は見込みにくいのじやないかというふうに考えております。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 質問が飛び飛びになりますが、国土総合開発の問題で、私はこの委員会に来てから、国土総合開発に関して或る熱意を持つていたわけなんですが、ただ掛声だけで、何ら具体的な形に国土総合開発の問題がなつて来てないという点、非常にまあ遺憾に思つているのですが、終戦以来今日までその国土総合開発の問題で、何か目ぼしい仕事というものはどの程度なされているのか、その報告を受けたいと思うのでございますが……。

佐々木義武経済審議庁計画部長

○政府委員(佐々木義武君) いわゆる国土総合計画と申しますのは、さつき申しました、四つくらい範疇が分れておるわけでございますが、その中で一番中心問題になつておりますのは、特定地帯の問題でございます。特定地帯の問題に関しましては、さつき申しましたように、計画そのものといたしましては、まだはつきり、最後的に国が最終段階の計画で、そのラインで予算その他をつけまして、どんどん計画を遂行して行くという段階までには達しておりません。ただ北上川等二、三の地域に関しましては、もう計画としての実施の段階に入るわけでございますが、ただ御承知願いたいのは、それでは国土開発というものをやつておらんのかと申しますと、決してそうでないのでありまして、国土総合開発と申しましても、いわゆるまあよく御承知のことを申上げるのは甚だ恐縮でございますが、治山、或いは治水、或いは電力、或いは多量の土地改良といつたようなものが一環になりまして、国土総合開発と称しておるようなわけでございまして、先ほど申しましたように、まあこれはラウンドで恐縮でございますけれども、現在持つております数字を大体申上げますと、県から上つて来ましたそのままの資料でございますれば、十九地域で約一兆億くらい、十カ年でなるように見更けられます。その中で四千億くらいは電源開発から出ます問題でありまして、あとの五千億は公共事業費、残りの千億は鉄道とか、その他のものがくつついておるわけですけれども、電源開発の関係はさつきも大臣が申しましたように、その特定地帯で組んでいるより遙かに多量の電気を起したいというのでやつておりますので、毎年千六百億の予定で以て進んでおるのですが、仮に電気四千億というものがあつたといたしましても、年間四百億でございますから、十分その地点の開発というものはやつて行けるのではなかろうか。又現にその計画について着手しておるのでありまして着々進行中でございます。それから公共事業費に関しましても、五千億そのまま決してかかる必要はないのでございまして、或る程度科学的な査定と申しますか、現実にマツチするような計画ができますと、或いは四千億ぐらいになるかも知れません。そうしますと、年間四百億、これも事業費でありますから、大体地方中央で割りますと、中央ではまあこ百億、而も既存のその特定地帯と申しましても、全然予算がついておらんわけじやないのでございまして、現実に予算がついておるわけでございますから、それを除きますと、そう大した金額にはならんと思います。恐らく或る程度のものをつければ、さつき申しました十九の地域が仮に一斉にしたといたしましてもやれるわけでありまして、それが計画自体としてはまだ固まつてないものでございますから、分散的に進行しておりますけれども、固まつておるのは恐らく北上くらいが一番先行的に行くのじやないかと思つております。従いましていわゆる計画が固まつてないから現実の実施は遅れろかと申しますと、決してそうじやないのでありまして、そういうふうに多量の資金、財政面から、或いは金融面がついておりまして、ただこれを損を来さんように、両も現在持つております国土総合開発計画が、ラインから外れないような方向で、各部門の調整をとりながら、現案的には問題を進めたい。言い換えますと必ず電気の開発をやる際には毎年されておる治山治水、或いは砂防等も考え、或いは下流の土地改良、或いは水利の調整問題等も考えまして、そうして又ダムを造るに必要な道路、鉄道等も併せて調整しながら、総合的に資金が運用できますように大蔵省当局等とも、又は関係省とも相談いたしまして、現実的には、事務的に進めておるわけなんでありまして、結局その間、まだ総合的に調整というものに国家としては不慣れでございますから、完全とは勿論申上げるのではございませんけれども、現実にはもう進んでおるわけでございまして、その点は誤解ないように御理解願いたいと思いますが……。

須藤五郎日本共産党

○須藤五郎君 なぜこのことをお伺いしたかと申しますと、この前九州のほうへ参りましたときに、宮崎県の知事でしたかが、国家なんか一体何をやつておるかということなんですよ。要するに調査の費用だつて極く僅しか出さないし、そうして予算も持たないで仕事をやる裏付もない。大きな口ばかり言つておる。中央なんか頼みにならんというような啖呵を切られて僕らは閉口して帰つたわけなんです。実際中央の皆さんの話を聞いて見ますと、いろいろ計画しておるのですが、それを具体化して行こうという努力は、どの程度の熱意があるのか、又具体化した点がどのくらいあるのかということを知りたかつたのです。本当に政府当局として、日本を住みよい豊かな国にするために、実際に総合開発をやつて、いろいろな面で……、今伺うというと、電気の面が一番力が入つているようですが、そうしてやつて行こうという意思を持つて予算を組もうとしておるのかどうかという点が私は聞きたかつたわけなんです。

佐々木義武経済審議庁計画部長

○政府委員(佐々木義武君) 具体的に進んでおります。県で申しますと、事実たくさんありまして、例えば北から申しますと、北海道の石狩地区の問題は非常に進捗も早うございまして、大体水利或いはダムの点も着々進んでおります。最近、この前にも申しましたように、電源開発調整審議会でそのダムにつきまして付加します発電装置は開発会社にやらすということにきめまして、これは大体一年或いは一年半くらいで完成するのじやなかろうかと思います。それから北上川でございますが、この北上川に関しましては、これも猿ケ石、胆沢ダムはもうほぼ完成しまして、開発会社で今度電気の設備を付加するわけでございますが、恐らく来年の暮或いは秋くらいには電気ができるのではなかろうかと思います。それは北上川の全貌ではございません、一部でございますけれども、さように進捗いたしております。それから秋田県の阿仕田沢地区でございますが、これも主として農業水利と電気のダムの問題、或いは水利の問題が中心でございますが、このほうも今まで調査費を付けまして来年度から実際の工事にかかる段階に入つているのであります。その他、北から申しましたので恐縮でございましたが、例えば只見の地点に例をとりますと、これは殆んど大部分が電気でございまして、仮に分水案をとりますと新潟平野の農業水利の問題も起きて参りますけれども、まあ主体は電気でございます。この問題につきましては電源開発株式会社ができましたので、ここで、本流案、分流案いずれをやるかということを今後審議会できめますれば、資金も用意してございます関係上、いわゆる国土総合開発の一環といたしまして着々進み得るのじやなかろうかと考えております。  それから木曾川等の問題でございますが、これは例の愛知用水の問題、先ほど大臣もちよつとお話がありましたが、そういう関係でこれを極力早く実現したいというので進めております。その他いろいろございますが、今申されました宮崎県の綾川の問題でございますけれども、これはまあ再三今折衝中でございまして、案はそれほどまだコンクリートに固まつたということまで言い得るかどうか若干疑問でございますが、県から正式にこれが最後案で国土総合開発審議会でこれをかけてそうして最終的に決定してもらいたいという段階までは至つておりません。但しそれがきまらんからその問題は処理できないのかというと、そうじやありませんので、公共事業費或いは電源開発等の観点から必要でありますれば、逐次必要なものは付けまして、次第に案の固まるのを待ちながら一部は誤りないように実施に移すというふうな段階に立至つているのじやないかというふうに考えております。まだ案そのものは今言つたような段階で最終的になつておりませんが、国土総合開発計画というのはやらないのかというと、決してそうじやない、やつておるのでありまして、ただやつておるテンポなり或いは何と申しますか、資金その他のボリユームという点では若干問題はあるかと思いますけれども、これは或る程度案そのものの完成の問題ともからみ合つておるのでありますから、そういうふうに御了承願いたいと思います。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 今聞いておりますと、只見川の問題は、審議会で分流案か本流案かできめた場合に、分流案の場合には新潟県の総合開発審議会で水利その他の問題をきめる、こういう御説明だつたが、これはちつと違つておるのじやないかと思うのだ。総合開発というもうを基本的にやられるならば、仮に本流案のほうでいささかの有利な点があつても、分流案をするごとによつて七十数万石の増産ができ、同時になお調査して頂きまするならば、三條以降の信濃川の停水工事の問題、これらもしばしば議論なつておるのでありまして、少くとも海岸面くらいまでの停水工事を行うならば、この数十里の間両側に少くも百五十間ずつ三百間の完全な耕地ができる。これらは計算しましたならば厖大な沃土が求められると同時に、増産に対しましては画期的な一つの仕事ができるのだろうと思います。こういうのはやはり計画せられまして、停水して水は全部流して上から用水して行かなければ田にはならん。排水とか灌漑とか相マツチして行くところに初めて問題が出るのでありますから、そういうものを総合した上で私は初めて総合開発だと言われるのだと思う。そこで電源開発促進法案がきまりまする際に周東安本長官にもその趣きを言うて、これをきめる際にはそういうものを前提として調査するのかしないのか。やるんだ。こういう今のあなたの進行の状態だと殆んど問題になつていないが、これは総合開発じやないでしよう。おかしな話になると思うのですが、現にそういう計画で審議会は進行しておるのかどうか、これは重大な問題でありますので……。

佐々木義武経済審議庁計画部長

○政府委員(佐々木義武君) 電源開発促進法案を御審議願う際に清澤委員からその質問が繰返されましたことを記憶しております。先ほどの発言で若干誤解があつたかと思いますので、もう一度説明いたしますが、新潟県の農業開発の問題に関しましては、委員も御存じのように農林省が中心になりまして調査を進めております。従いまして勿論総合開発という上からには、只見の全般的な開発をどうするかという問題に関しましてはそういう点も十分かね合して検討した上で決定すべきものだという考えは勿論変りはございません。ただ先ほどの御質問ではいわゆる総合開発というものは実施に移されてないのじやないかというお話がございましたので、いやそうじやなくて一部実施に移しておる所がありますぞということを御説明しておるときに例として申上げたのでございまして、趣旨には変りないのであります。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 そうすれば先ほどあなたがおつしやつた分流案がきまつてからというのは、これはちよつと出過ぎた御答弁だつたのですな。

佐々木義武経済審議庁計画部長

○政府委員(佐々木義武君) 勿論新潟の農業開発と申しましても、上流から水を引いて行くという問題、これは勿論一つの問題でございますが、更に引いたこれをどういうふうに配分するという細部の水利の問題を併せてやらにやならんと思いますので、そういう点も農林省等で予算を作ります際には十分協議しながら進めろ予定でございますので、齟齬は来たさんじやなかろうかというふうに考えております。

清澤俊英日本社会党(第四控室・左)

○清澤俊英君 必ずしも希望的な私の意見でないのですが、ただ今県が調べておりますような土地改良という範囲だけでなく、もつと建設省等とも連絡して頂いて、新潟港から少くとも長岡くらいまで停水工事をやつて、長岡くらいまで二百トンくらいの船が入るような計画ができるかできないか、これは土地の者としましてはもう数十年来の希望としておりますが、その調査費もしばしば頂戴したこともあるますが、極く僅かのものをもらつては消えてしまつてまだ本格的な調査もできておらない、こういうような実情でありますので、そういうことを一つ総合開発という線の中に入れて調査してみたら、駄目なら駄目で話はわかりますけれども、聞きますれば英国等にはそういう例がたくさんあるそうで先進土木の学者のこととか、種々我々子供の時分から聞かされているのであります。そういう点も併せて県がやつて行きますならば積極的にやるようにお願いしたいと思います。

佐々木義武経済審議庁計画部長

○政府委員(佐々木義武君) できるだけ善処したいと思います。

境野清雄民主クラブ

○委員長(境野清雄君) それでは御質問もなければ今日はこれで散会いたしたいと思いますが、如何ですか。…それでは散会いたします。    午後三時五十一分散会

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