運輸委員会 第6号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1952/12/03
会議録
○委員長(小泉秀吉君) これから運輸委員会を開会をいたします。昨日御相談をしました最初に海運事情の御質問のことにしておあましたけれども、衆議院のほうで海運のほうだけは今日はやわなという大体約束であつ先やつを、何か議事の都合でそう行かずに今朝から海運局長を中心にして質疑を始めておるそうですから、こちらは少し順序を変えて海運事情に関する件のうち、海上保安庁の現況について政府より説明を願うことにしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小泉秀吉君) 御異議ないと認めます。海上保安庁の状況について政府より説明を承わります。
○説明員(山口伝君) お手許に海上保安庁の現況という資料を差上げてございますが、それは主として組織とか職員、予算その他海上保安庁の担当いたしております業務の実績を主として資料にしたものでございますので、このほうはお読み頂けば分ると思いますので説明を省略いたしましてこの際当面の諸問題につきまして御説明申上げたいと思います。先ず最初に海上保安庁が保有しております船艇につきまして今後の増強と装備の強化の点でございます。先ず新造計画でございますが、海上保安庁の仕事は御承知のように警備救難業務、水路業務、燈台業務でございますが、特にこの警備救難業務は御承知のように広大な海域におきまして、密航、密輸、密漁或いは漁船の保護、海難救助というような、その他海事法令の励行というような、極めて広汎に亘る仕事をいたしておりますので、これらの警備救難業務を完全に遂行いたしますためには、現在持つております巡視艇の勢力、只今のところ九十三隻でございます。その九十三隻のうち新造いたしましたものは四十四隻でございまして、残りが在来船の性能の極めて劣つている艦でございます。ともかく現在は九十三隻の巡視艇でこれらの仕事に当つておるのでありますが、何と申しましても、これが質の改善或いは隻数の増加をいま一段として頂かなければならないのでありまして、このために海上保安庁としては一応の目標を持つておりますが、差当り二十八年度の建造計画といたしましては、巡視艇を新たに十二隻、これの合計トン数は八千トンでございます。港内艇につきましてこれは現在持つております数字は二百四隻でございますが、更に五十三隻、合計トン数が、排水量でございますが、千四百三十トン、なおこのほかに練習船としまして海上保安庁は御案内のように海上保安大学、海上保安学校、海上保安訓練所という、三つの養成機関を持つておりますが、これらの練習船が不足でございますので、更に一隻千五百トン程度のものを作りたい、かように考えております。これらのものが二十八年度の予算として目下大蔵省と折衝しておるわけでございます。特に申上げたいのは、この丸十三隻で警備救難業務をやつておりますが、のちほど申上げます最近の漁船拿捕が瀕発しておりますのでこの問題のために特に我々の巡競艇の一部を漁船保護のために割いております。このためにそれだけの勢力が従来の警備救難業務からそがれておりますので、これの補充という意味と、それかつ先ほど申上げました在来船の巡視艇は極めて性能が劣つておりますので、これはどうしても近い機会に新鋭に置き換えなければなりません。これらの両方の要素を併せまして、先ほど申上げました十二隻を来年度は建造したいというので提出しておるわけであります。なお先般明神礁におきまして水路部の観測舶第五海洋丸が沈没いたしましてこれが代船といたしまして、これは本年度の補正予算に実は出ておるわけでございますが、六百トン型の在来船を購入しましてこれを改装して観測鉛に使いたい。これは現在国会に提出してございますが、大蔵省との間の原案の要求は九千六百万円でございましたが、七千五百万円という案にな御つて国会に出ております。これは一つ審議を煩わすわけでございます。 次に、巡視艇の装備の強化でございますが、現在の海上保安庁の巡視艇は特別の武装はいたしておりません。ただ武器を数挺持つておるわけでございますが、この程度では兇悪な犯罪船に対抗するのには誠に心細い次第でございます。平生の警備、救難、特に警備業務をいたします際にどうしても或る程度の火器を必要といたします。停船を命じましても、言うことを肯かないで逃出すような場合には威嚇的にまあ用るわけでございます。小口径の三インチ程度のものは、小型の巡視艇につきましては機銃程度のものを装備したいと思つておりますつ巡視艇のうち先ど申上げましたように、劣悪な巡視脚を取除きまして、差当り九十三隻のうち、八十五隻に対しましてそれぞれ適当な火器を取付けたいというので、これは実は補正予算にも出しますが、只今国会に出ておりますものでは、そのうちのこれは年度がもう迫つておりますので査定を受けまして、差当り二十六隻分の計数が出ております。金額として約二億二千万円だつたと思います。 次は航空機の保有の問題でございますが、海上保安庁の只今申上げる警備救難業務は、これまで舟艇、船艇のみによつて行なつて参りましたのでございますが、仕事の性質上どうしても船だげでは効果が上りませんので、浮流機雷の発見或いは密航、密輸、密漁等の取締り、或いは海難救助のような場合におきましても航空機を併用いたしますことによつて極めて効果は挙ると思います。どうしてもこれが保有をいたしたいというので計画いたしておるのでございますが、本年度の補正予算ではヘリコプターを六機、金額にいたまして四億二千万円になつておりますが、只今国会に出ております。それから来年度におきましては、私どものほうの希望といたしましては、ヘリコプターだけではまだ不十分でございまして、洋上における捜索その他の手配ためには、どうつしても双発の小型の飛行艇が必要且つ有効だと思います。グラマン飛行艇六機、それから大型のヘリプター八機程度を購入したいと思います。これは来年度の予算として目下大蔵省と交渉中でございます。この問題につきましては金額も張りますし、この程度十分に実現し得るかどうかは今のところかなり疑問でございますが、海上保安庁としては、少くとも飛行機を更に併用したいと考えておる次第でございます。差当りの航空関係の基地といたしましては、函館、横浜、大村、舞鶴、新潟、これらの地点におきまして行動半径を見ますと、適当に沿岸をカバーできるので、このような地点を考えております。 次は冬期におきます海難防止の対策でございますが、沿岸一万浬に及ぶ広大な日本沿岸におきましては、平生相当多数の海難が起つておりますし、最近の統計によりますと一日平均十隻くらいになつております。その結果、人命或いは船艇或いは財貨等を失つて、相当の損失があるわけでございます。海上保安庁といたしましては、毎年台風の時期若しくは冬期における冬期海難が非常に多うございますので、それぞれ特段に防止対策をいたしております今年も十二月から来年の三月までの間を特別の期間といたしまして特に小型船に対する警戒を対象としてそれぞれ九つの海上保安本部で実情に応じた対策を立てさして実施に人づております。 次は浮流機雷の問題でございますが、浮流機雷は御承知のように終戦後相当日本海方面に現われ、或いは津軽海峡にも頭を出して参つたのでありますが、航行船舶がそのために非常に脅威を受けておりました。これまでは、海上保安庁といたしましては巡視艇で捜索除去応当つておりました。特に浮流機雷が最も多く現われる海面若しくは現われる時期“おきましては、これまでは特に航路警戒本部の哨戒船を派遣いたしまして、共同で積極的にこれが対策に当つておつたわけでありますが、今年の八月、御案内のように新たに海上保安庁が発足いたしましたので、その際航路警戒本部が保安庁の第二幕僚部のほうへ入りましたので、その後はこの浮流機雷に対する問題は、海上保安庁と保安庁の共管のような形になりました。で、そのために円満にこの問題を処理するために、去る十月に両者の間に業務の協定をいたしまして、相互に密接な連繋の下に効果を挙げるようにいたしておりますが、私どもの海上保安庁で特段にいたしておりますことは、浮流機雷のための冬期における日本海の浮流機雷対策でありますが、これは先ほどから申上げますように、日本海方面の浮流機雷は毎年十二月から三月までに相当猖獗を見るわけであります。従いまして日本海方面に特別に浮流機雷対策機関を設けて積極的に努力して処置に当つておつたわけであります。本年も昨年同様十二月から三月まで特別の浮流機雷対策としてそれぞれ実施をいたすことにいたしております。 それから次に、浮流機雷に関することでありますが、津軽海峡における対策でございます。海流の関係で津軽海峡へ浮流機雷が現われますのは毎年夏分の五月から八月までが多いのであります。これが現地の青函連絡船の運航に非常な支障を與えておつたわけでありますが、これまではこの夏場の猖獗を極める時期に、特別に積極的に捜索し捕捉処分を行なつて参りましたが、今年は特にこの問題のために恒久的な対策として北海道側におきましては白神岬、青森側におきましては龍飛岬、この間が約二十キロございます。この両カ所に最新式レーダーを装置した機雷探知機を設けましたが、これが十月に完成し只今試験中でございます。相当訓練を要するようでありますが、最近までの実情の報告によりますと、場相当効果があるような報告を得ておりますが、これが或る程度自信を得れば本格的な活動を開始するわけでありまして、二十四時間機雷探知の作業をいたす次第であります。 次は漁船拿捕に対する保護対策でございます。平和条約の発効によりまして、マツカーサ・ラインが撤廃されました結果、日本漁船が従来のマツカーサー・ラインを遙かに超えて遠く公海に出漁するようになりまして従来からございました享捕事件が増加して参りました。この漁船拿捕に対する対策といたしまとて本年五月政府といたしまして閣議でこれが対策として海上保安庁の保有する巡視艇もこれに協力することになりまして、北方水域とそれから朝鮮水域とそれから東支那海、これらのほうへ差当り常時二隻程度が現場に哨戒し得るような配置をし得るように相成りました。そのために、常時この程度六隻哨戒させるためにはどうしてもその所要船艇というと、これも少くとも倍ぐらいは勢力を割かれるわけでございまして現在それを九月以降ずつと続けております。その中で最近朝鮮の問題は御承知のように李承晩ラインの宣言があり、まあ韓国におきましてはいろいろ含みがあるようでございますが、この李承晩ラインにつきましては国際法上不当な処置だということで我々無視をいたしておりますが、その後国連軍の設定いたしました防衛水域に、おける日本漁船の出漁ができるかできないかという問題が、非常に漁業界にとりましては致命的な問題でございましてこの防衛水域の宣言がありました以後、外務省、水産庁それぞれいろいろ協議をいたしまして、国連方面にアメリカ大使館を通じてこの防衛水域の性質なり日本漁船に及ぼす影響が事実成るべく少く相成るように、まあ交渉して頂いておるわけでありますが、どうもはつきりいたしませんので、その後の実情からいたしましても、日本漁船が当該水域におきまして国連らしき船若しくは韓国の艦艇らしきものから追去を命ぜられたり、若しくは襲撃を受けたりして、事実上操漁ができないような破目になりまして、漁業者の話によりますと、これからこの十二月から冬期間済洲島 の周辺、若しくは朝鮮の東海岸の南のほうの、向うの領海に接近したところでございますが、そこらが非常に漁業としては最盛期になるらしいのでありまして非常に有力な漁場が事実上出漁できないということになりまして、非常な影響だということで、今日水産委員会でも、或いは外務委員会等でも相当問題になつております。未だ的確な対策が立たないのであります。目下のところでは何とかしてまあ一応防衛水域の中は、アメリカ側の説明では国連軍の作戦遂行に阻害を與えない限り入つていい、それから又国連側としてはなるべく他に障害を與えることは少くしたいし、又それは各国の船に対して公平応やるつもりだというような説明ではありますが、まあ実際上日本漁船が行きました場合に襲撃がありますので、いろいろ抗議をしたり、或いは折衝をしたりして目下これが何とか事実上は出漁できるように結論付けるべく外務省では努力して頂いておるわけでありますが、併しまだ今後に問題が続くようでございます。それで先ほど申しましたように、海上保安庁の巡視艇は二隻程度が出ておりますが、武装は全然ございませんので、日本漁船が拿捕されることを防止のために行つているわけでございますが、要するに拿捕事件、或いは襲撃事件がございました場合の位置が非常に問題になりますので、常に無電連絡をしながら現場に急行して成るべく拿捕されないように事実上の応援をし、協力をし、激励をしておつて、若し万一享捕されるような場合はその地点がどの辺であるか、東経何度、北緯何度というようなことを十分よく調べ、その他実情をよく取調べておいてそしてそれを今後の交渉の材料とするということしか現在のところはできない、防衛水域の中には只今のところ巡視艇は入つておりません。それで水産庁のほうでは特に水産の監視艇を只今のところ特に朝鮮海峡に重点を置かれて四隻くらいたしか打つておると思います。相協力して何とか実害のないように努力をいたしておるわけであります。次は水路測量、水路部の関係でございますが、日本の沿岸の水路測量は現在のところ僅かに五班程度を以て行なつておるのでありますが、少くともこれは私どもの考えでは九つの管区本部がございますが、それぞれに一班程度を棚成してやつて行かないと世間の要望に応えられないと考えられます。今のような五班程度で参りますと日本沿岸の海測をいたしますのに、今後三十年近くかかるというようなことに相成りますので、成るべく速かに測量船を整備し、又測量用の最新器機を使いまして能率を挙げて参らなければならない実情にあると思います。 次に海象観測のほうでございますが、この海象観測は日本沿岸の全域に亘つておりますが、特に現在では黒潮、親潮並びに千島海流の調査研究に主力を注いでおります。目下三隻の観測船を以て常時行動をさせております。この海象観測の窮極の目的は観測の成果を正確に予報することであります。ところが現在でも潮流についてはすでにこの予報を実施しておりますが、観測施設の不十分のため、海流であるとか、波浪等については未だ実施に至つておりません。今後施設を増強しましてこれらの予報を是非完成完備いたしたいと考えております。 次に航路標識関係でございますが、我が国の航路標識は海上保安庁が直接所管をいたしておりますものが本年の十月一日現在で千七百余ございます。そのほかに海上保安庁の管理になつておりますものが、約三百五十余基ございます。合せまして二千五十余基という、とになつております。この中で御承知のように無論航路標識と申しますと、燈りのついておるもの、或いは晝間の標識もございます。それから無線方位信号所、或いは霧信号所或いは船舶通航信号所等いろいろの施設に分れておりますが、その中で煙り関係の夜間の標識について考えて見ますと、日本の沿岸一万浬のうち、海岸線百浬あたりの基数の統計を取りますと、最近は航路標識も整備されつつあるわけでありますが、なお現在でも十余基に過ぎません。これをオランダの七十五基であるとか、米国の二十三基、英国の二十基等に比較しますと、なお非常に隔りがあるのでありまして、日本の沿岸をダーク・シー或いは魔の海と言われておりますが、これらを返上するのには今後の整備を必要とするわけであります。なお基数が足りませんのみならず、標識の器機においても旧式のものが多うございまして、燈火用の器機、音響信号、電波標識等につきましても今後技術的の改良整備が必要であると思います。燈台部におきましては、差当り今後の五カ年計画というものを立てましてこれを基本に来年度の予算も編成しておりますが、鋭意これが整備に努めるつもりでおります。以上当面の問題につきまして概略御説明申上げました。
○委員長(小泉秀吉君) 只今の御説明に対して御質疑おありでしたら……。
○小酒井義男君 来年の計画にヘリコプターを購入して行きたいという説明なんですが、現在そのヘリコプターを持つておらんことによつてどういう問題があるのか、それがなければどうしてもやつて行けないという点について、もう少し説明を願います。
○説明員(山口伝君) これまで大きな海難事故等がありました場合は、極東海軍等の飛行機にお願いしたり、或いは新聞社の飛行機或いは民間会社の飛行機をチャーターしたりして飛行機を活用したわけでありますが、何と申しましても船は平面的な捜索になります。から、どうしてもいち早く位置というものを正確に知つて、それに向つて巡視艇が直行すると、これは効果が上ることははつきりいたしております。時間的に能率的にどうしてもこれを必要といたしますので……。従来は他に頼つておつたのですが、今後どうしても或る程度のものを持ちたいとい、)考えでございます。ヘリコプターにつきましては、最初本年度十機くらいということでございましたが、いろいろ大蔵省との折衝の経緯がございまして、本年度の補正予算でしか考えられないということになりましたので、補正予算となりますとどうしても三カ月くらいの期間しかございませんので、差当りまあ六機という提案になつたわけです。又ヘリコプターのほうは無論沿岸の海難事故に活用するわけでありますが、日本海のほうの浮流機雷等につきましても、飛行機よりはスピードが若干のろくて、かなり低空飛行もできますし、巡視艇が艦の上から双眼鏡とか或いはレーダー等で発見する以上にずつと捜索範囲が広うございますので、どうしてもこれは効果を一段と上げる意味におきましてヘリコプターを持ちたいということでございます。
○委員長(小泉秀吉君) ではちよつとお伺いしますけれども、巡視艇の従来あるその新らしいはうの船、新造した般のうちで一番大きいトン数はどのくらいあるか。それから速力は大体どのくらいの速力を持つているか。それからもう一つはこれから造るという巡視艇についての大きさ並びに速力、そういう御予定を伺います。それからもう一つは先刻お話になつた海難防止に対して、保安庁と海上保安庁の間において何か両方の分担の範囲ですか、その協定をしている点があつたならば、その内容を……。
○説明員(山口伝君) お答えいたします。先ず巡視艇の新造船の分の大きさでございますが、これまで先ほど申上げたように現在の九十三隻のうち四十四隻が新造されたものでございますが、一番大きいのが七百トン型でございます。大体型がございまして、七百トン型、それから四百五十トン型、二百七十トン型、こういうふうに分れておりまして来年度お願いしている十二隻につきましては、更にもう少しスケールが大きくなりまして千二百トン型を入れております。これは従来も千二百トンの要求をいたしておつたわけでございますが、どうも予算が落ちますので、結局数の問題になつて大きいのに手が届かなかつたわけでありますけれども、どうしても太平洋方面における大型船が、若しくは漁船でございますが、相当の遠洋で事故を起す場合がございます。そうなりますと、どうしても今の七百トンの航続力では不十分でございまして又波浪に対する刀からいいましても、どうしても千二百トン程度のものは少くとも数杯太平洋方面に張り付けておきたい、かように考えております。七百トン型のスピードは十五ノットでございます。今度造りますものも大体従来新造して参りましたものとは特段の変化はないと思います。できれば十七、八ぐらいのものを造りたい、こう考えております。 それから次に、保安庁との業務の協定の関係でございますが、先ほど申上げましたのは浮流機雷に対する処置について申上げたわけでありますが、浮流機雷については保安庁は主として機雷の処置につきまして、従来航路啓開の掃海艇が機雷の処理に当つておりましたが、処理につきましてはむしろ向うにやつて頂く、海上における浮流横番の捜索は船の特質上からいたしましてうちの巡視艇が行う。併しことが浮流機雷のことでございますので、処置については保安庁の航路啓開のほうに連絡しておるうちに見失つたり、若しては危険な目に遭つたりすることがございますので、海上においてむしろ海上保安庁の巡視艇も銃を持つておりまして処置ができますので、状況によつてはそれらの処置をする。併し原則として処置につきましては向うというここにいたしております。海岸に漂着して参りました浮流機雷につきましては、成るべく保安庁のほうにやつて預くことにいたしております。併し状況によつては無論こちらもやる、一応の建前はそういうふうになつております。海上における捜索は主として海上保安庁がいたします。それから警備救難業務についての関係は、平常の海上における警備救難は海上保安庁で無論行いますが、海上保安庁の勢力でもつて処理し得ないような大規模なものであるとか、極めえ悪質なもので手に負えない場合には、無論警備隊に出動を要請するという形になつております。又今度逆に非常事態、大規模な海上における暴動みたいなものとか或いは大規模の擾騒事件があるような場合には、保安庁がこれが対策に当ることが主でありましようが、そういつた非常時に際しては逆に海上保安庁が向うを応援するというような考えに現在はなつております。結ばれた協定内容について只今資料を持つておりませんので詳しくは申上げ得ないと思います。
○委員長(小泉秀吉君) それは発表できるのですか。
○説明員(山口伝君) 中央におきまして海上保安庁と保安庁の本部との間で基本的な点の協定を実はしたわけであります。更にその細目につきましては現地のほうで更に細目の協定を実情に合つたものをやる建前であります。それは地方でもできておりますので発表はできると思います。
○委員長(小泉秀吉君) 差支えなかつたら資料として出して頂きたいのです、そう広範なものでなくてもいいのですが。
○説明員(山口伝君) かしこまりました、それでは簡単なものを……。
○委員長(小泉秀吉君) それからもう一つですが、海難救助の問題で、今のお話であると大体海上保安庁の平時の場合は責任であつて、必要の場合は海上保安庁から保安庁のほうに助力を仰ぐというようなふうに承わつたのだが、民間で若しも大きな海難が大洋であるというような場合に、民間からその救助をして欲しいというような場合にも、政府にその要請をするときは海上保安庁に先ず要請して、海上保安庁から力が及ばない場合に保安庁に行くようになつておるのか、或いは保安庁が直接そういうことに関與し得るのか、保安庁のほうはあなたのほうの権限でないかも知れませんが、若しそういう点ではつきりおわかりになつていたら御説明願いたい。
○説明員(山口伝君) お話のように一応建前としては海上保安庁がその責任においてそういうものに対処して参るということになつておるはずでございます。それで海上保安庁が応援をしてもらうような実情にあれば、海上保安庁が保安庁のほうに更にお願いをするというのが一応の筋だと思います。
○委員長(小泉秀吉君) それからもう一つ水難救済会というのがありますな、あの水難救済会というのは海上保安庁、或いは前の海上保安庁というふうなものがそう広汎に設置したり、或いは発達する前景いろいろ水難救済の、殊に民間団体として相当な仕事もしており、又政府からの応分の補助もあつたように思うのですが、恐らく今は補助というものはないのだと思うのですが、水難救済会というものは海上保安庁ではどういうふうに見ておるのか、又それは一体将来どういうふうに発達させるものなら発達させ、保存するものなら保存するというような御意見なのか、そういう点を一つ伺いたいと思います。
○説明員(山口伝君) 実は水難救済会につきましては、詳しいことは私まだ実は問題だと思つておりましたが、研究が十分でございませんが、私の承知しております範囲で申上げますと、従来海上保安庁のごときものがない時代には、お話のように民間における海難救助機関として非常に成績を挙げ、政府から補助金をもらつておつたのだと思いますが、終戦後におきましても海上保安庁が生れましてからも、無論海上保安庁は先ほど申上げるように、発足当時におきましては海軍の残留舟艇の木造の百トン前後の駆逐特務艇という極めて性能の悪いもの二十八隻からスタートしたのであります。無論海上保安庁が乗出すと同時に、最初からあります水難救済会の活動にも頼らなければならない。だんだん海上保安庁の態勢が整つて参りますると、逐次海上保安庁の巡視艇による救助率が上つて参るわけでありますが、現在のところでもなおまだ水難救済会が非常に活動しておられるわけでありますが、聞くところによりますと補助金は現在ではございませんし、船も自家用にお持ちであつたようでありますが、最近ではそれもたしかなくて、その都度漁航あたり、或いは機帆船等を借り上げて救助に当つておるのじやないかと思いますが、この問題につきましては今後海上保安庁としては、状況により、とにかくあり方というものをはつきりきめて、態度を決めて行かなくちやならんと思つておりますが、是非研究して参りたいと思います。
○委員長(小泉秀吉君) その水難救済会の只今の御説明で、要するにまだはつきり次長自身も御用意がなかつたようでありますが、政府として、或いは運輸大臣としてでも、現在ある水難救済会をどういうふうに見ており、又どういうふうにしたいというのか、そういう政府の御意向を成るたけ早い機会に本委員会に御報告願いたいと思います。
○説明員(山口伝君) かしこまりました。
○委員長(小泉秀吉君) それからもう一つ、最後に航路標識その他が非常に日本は遅れておることは御説明の通りなんですけれども、遅れておつても相当の航路標識があつて外国船等もこの航路標識の充実しておるために相当危険が除去され、航海の安全を確保しておるという現状に鑑みて、英国にしても米国にしても、その他の欧洲の多くの国であつても、やはり外国船舶に対しては燈台税というようなものを、国内船舶には取つておるけれども、或る程度やはり取らないような、免除みたいな方策があるのだが、国内船舶に対しては燈台税が大体取られておるようだが、日本は昔から燈台税というようなものを殆んど考えておらないのだが、海上保安庁はこれからこういう標識も相当充実するという、又してもらわなければならんと思いますが、そういうことをも勘案して、つまり或る程度課税の対象にして相当な税金を取るというような御腹案があるのかないのか、若しなければなぜそういうことをしないのかもそういう点に対して御意向を伺いたい。
○説明員(山口伝君) 私も前に燈台局、におつた当時もその問題があつたわけでありますが、寄り寄り研究はいたしおつたわけでありますが、いろいろ課税技術とか何とか、的確に申します。と当時大蔵省と話をして、そういうものができれば燈台の整備のほうにもそれを又使いますので、話をしたことがございますが、それが進展しないで今日まで参つております。各国の実情によつてどうしても研究調査をしまして、これからの燈台整備のための資金の一部にできればしたいと我々は考えておりますが、これから更にもう一遍今日の事態に合うように資料を整備、し、研究し、折衝して見たいと思います。今のところ特にその理由があつて取りやめたというようなことはまあないわけであります。ただ今日まで実現を見ずにおります。
○委員長(小泉秀吉君) 通商航海条約といつたようなものは今のところ締結されている所は殆んでないのでありますが、そういうこととも関連があると思いますから、一つ燈台税の件も保安庁だけで考えるわけに行かんだろうが、政府として十分お考えをして、そういうことがものにならないならなぜならないかというようなことを、成るたけ早い機会に一つ御説明を願いたいと思います。
○岡田信次君 この前の国会で行政機構の簡素化その他の問題があつたときに、海上保安庁関係のものを別に法律を以に定めるときまで延期するというようになされましたね。その後これに対して当局ではどういうふうにお考えになつておりますか。
○説明員(山口伝君) 御承知のように、政府のあの当時の原案としましては、只今の海上保安庁の中の警備救難部分だけを海上公安局として保安庁の附属機関にする案であつたわけであります。その際には燈台とか水路は運輸省、のほうへ附属機関として返すことになりましてその法案が参議院の内閣委員会でいろいろ論議されまして結局参議院の修正ということでありますか、そういうことで保安庁法の施行か、この公安局の施行の部分と同時に、運輸省の設置法の一部とこれは関連を持つて来ますから、この法の施行も延期されておりますし、この問題に対しての只今の海上保安庁の考えでございますが、寄り寄り運勢とも相談をいたしておりますし、又保安庁のほうとも或る意味においての交渉はしておるわけでありますが、少くとも海上保安庁の考え方といたしましては、海上における海事法令の励行であるとか、或いは海上における警察、税関、出入国管理等の現場機関として船員、舟艇、通信機器というようなものを総合的に運用して行く、時期、場所によつて或いは問題の発生に応じて増員して行く、活動を機動的にやつて行くということが、国にとつても最も効果的じやないか、従いましてこれをばらばらにすること不得策と考えまして警備救難の仕事を分けることもいけませんし、それから燈台、水路もそれぞれ海上若しくは沿岸における仕事でございますから、すべてが舟艇を道具として使う、船員も必要とします。又こういつた一つのまとまつたものにして置けば、相当優秀な大型船も持てるし、又優秀な船員も使えるということで、現在の海上保安庁、これはアメリカの制度などに似ておりますが、こういつた姿でこの法律を施行するということを延期の姿でやつて頂くのがいいと思います。ただ急にこの問題を取上げて頂くことは、政府の中では別にまだ承わつておりません。海上保安庁としては少くとも今の姿で行くことを希望いたすわけであります。内部の職員連中も皆そういつたことを望み、でき得ればこういつた問題は早く最終的に落ちついてもらいたい。平生の仕事の能率を上げるために、機構問題が又出やせんかということで人心不安定であるということは、甚だ私も困る。現在のところでは情勢止むを得ませんが、希望、考え方としては、海上保安庁は少くともそういう考えで現在おります。
○岡田信次君 御承知のように海上公安局法、それからそれに関連する保安庁法、こういうふうに一応成立しておるのですね。ただその期日別に法律を以て定めるときまで延期するというので、極めて不安な状態に置かれている。あの当時の審議のときも、法律を以て定めるときなんという不確定なことでなく、十二月三十一日までとか、或いは二十八年三月三十一日までとかいう期限を切つたらどうかとい意見が相当強かつた、要するにその間に当局において研究して最もいい方法をやれというような意味合が非常に多かつたと思うのですが、あれから大分、三月ぐらいたつのですが、今のお話で照余りこれに対してはつきりした御検討も進んでおらないようなんですが、私としては成るべく早く片付けて、不安定な状態を一日も早く解消するようにやつて頂きたいと思います。
○説明員(山口伝君) 御尤もでありますが、私どももできればそういうふうにしたいと思うのでありますけれども、あの当時同じような経路を経たものに引揚援護庁があります。あのほうははつきり二十八年の三月三十一日、これは併し最近の引揚の実情から見てどうなるか分りませんが、一応あの当時の結論としてはそうなつたので、海上公安局のほうはそういう期限も定めて頂けなかつたわけであります。どちらかというと我々は、希望的観測かも知れませんが、これは期限を付けないで頂いたことには多少の意味があるのじやないかと観測をするわけなんです。まあ今急に、これは痛し痒しでございまして、へたにやつておかしくなつても困るということで、実は見送りの姿になつておるわけであります。どうぞ何分よろしくお願いいたします。
○委員長(小泉秀吉君) ちよつと速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(小泉秀吉君) 速記を始めて。ほかに御質疑がなければ今日はこの辺で端折つたら如何ですか。
○岡田信次君 結構ですが、ただこの次の委員会で、一つ国鉄も含めた運輸省関係の補正予算に関する説明を聞きたいと思います。
○委員長(小泉秀吉君) それではそういうことにいたしまして今日はこれで委員会を閉じることにいたします。 午前十一時四十八分散会