内閣委員会 第24号
- 発言数
- 71 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1953/03/14
会議録
○船田委員長 これより会議を開きます。 本日は保安庁法の一部を改正する法律案(内閣提出第五五号)を議題といたし、質疑の後討論採決を行いたいと存じます。御質疑がございませんか。——井手以誠君。
○井手委員 なるべく質疑を簡単にいたしまして、委員長に協力したいと思います。 そこで保安庁の機械や施設の点につきまして、若干お尋ねいたしたいと思います。二十八年度には首相の施政方針演説にもありましたように、内容を充実整備するということになつておるのでありますが、一般装備費の九十四億円でございますか、これは何人分をストツクされるのであるか、この辺の内容をまず承りたいと存じます。
○窪谷政府委員 一般装備費の九十四億円のうち、約四十五億円が予備費的なものであります。これは調達に相当長期間を要します車両、施設機械、通信器具の一部につきまして、大体所要定数の一割五分、民間で申しますれば、いわゆるランニング・ストツクということに該当するかと思いますが、装備品の故障修理中に対しまして、全体の装備を効率的に動かすためには、最小限持たなければならないものでありまして、それも全部のものではございませんで、わずかなものでございます。それからあと残りの約四十億円と申しますのが、減粍補充の経費でございます。装備品の使用中に自然減粍になりますもの、及び故障その他で廃棄しなければならぬものに対します維持的な経費でございます。
○井手委員 それでは、今後増員されるかもしれないものに備えての装備ではないわけでございますね。
○窪谷政府委員 そういうものは一つも入つてございません。
○井手委員 次に、燃料の貯蔵が非常に多いようでございますが、何年分くらいのつもりで貯蔵されるのであるか、その必要性とあわせてお聞きいたしたいと思います。
○窪谷政府委員 燃料につきましては、普通の平常の訓練をいたします場合に、所要いたします数量の約九箇月分を二十八年度予算には計上いたしております。従いましていざ行動を起した場合に、それがどの程度の期間に耐え得るかという、必ずしもはつきりした見通しは現在のところ立て得ない状況でございます。従いまして平常の訓練に必要な数量というものを一応基準にいたしまして、それの九箇月分というものを二十八年度予算には計上いたしております。
○井手委員 内乱騒擾事件を予想して、大体それでは九箇月分を貯蔵することが一応の限度だ、目標だというふうにお考えになつておりますか。あるいはその一部でありますか。現在の客観情勢におきます場合のあなた方のお考えを承りたいと思います。
○窪谷政府委員 内乱、騒擾等の規模の想定がなかなか困難でございまして、私どもといたしましては、まだ的確な見通しは立て得ないような状況でございます。
○井手委員 次に訓練用の備品費というのはどういうものをさすのでありますか、十四億の概要について承りたいと存じます。
○窪谷政府委員 これは模型類が大部分でございます。各種のいろいろな分解をいたしました場合の内部の構造を示しましたような模型類が大部分でございまして、そのうち約五千万円程度は、固定橋をつくる場合に必要な器材費を載せておるのでございます。
○井手委員 これは直接この議案に関係がないようでありますが、ただ一点お伺いしておきたいのは、給料の、階級差のことでございまして今は何と申しますか、よくわかりませんが、元の中尉相当官の年齢と、その俸給平均額をお知らせいただきたいと思います。これはあとでけつこうでございます。 次に車両修繕費八十四億という予算が計上されておるようでございますが、これは全部隊内の修理になつておるのでありますか。その辺をお伺いいたしたいと思います。約二万九千台くらいのトラツクその他と承つておりますが、少し多過ぎるようにも思いますが、あわせてお尋ねいたします。
○窪谷政府委員 車両修繕費につきましては、部品のとりかえ程度で間に合う修理は隊内でいたすことにいたしております。それ以上に相当な工作を要するような修理については、部外の自動車製造会社及び自動車の修繕工場に出して修理をしてもらうという建前になつております。
○井手委員 外注の場合の発注の方法は、どういうふうになつておりますか。
○窪谷政府委員 方法と申しますと、どういう趣旨でございますか。
○井手委員 入札とか、そういうふうな外部に注文する場合の方法でございます。
○窪谷政府委員 大体業者の技術能力等を調査いたしまして、一定の資格以上にありますものの、指名競争入札というのが原則になつております。
○井手委員 施設費が百七十億ばかり予定されておるようでありますが、どういう方面に使われるのでありますか。おもな点をお知らせいただきたいと思います。
○窪谷政府委員 まず保安隊の関係でございますが、倉庫の関係に九億円。それから車両を格納いたします車庫でございますが、もちろん倉庫の一種でございますが、これに十九億円。それから部内で隊員を使用いたしまして、訓練を兼ねて修理をいたします修理工場の整備に二億五千万円。それから弾薬庫の整備に十二億円。それから先ほど申し上げました燃料貯蔵施設の整備といたしまして五億五千万円、それから部内におきまする幹部学校、業務学校、衛生学校の整備といたしまして、三億五千万円。それから病院の新営といたしまして十七億二千万円。現在保安隊におきましては、実は病院らしきものがないのでございまして、非常に不自由をいたしております。この計画では、東京に中央病院を一つ、北海道に地区病院を一つ、九州地方に一つ。さらに北海道の帯広、美幌等、非常に不便な地域でございまして、民間の病院を利用することが不可能だという地域に、駐屯地の病院を建てるような計画にいたしております。それから訓練場の整備に二十八億円。こういうふうなものが大きなものでございます。 それからさらに警備隊の方におきましては、陸の方に比べますと、金額は相当小さいのでございますが、倉庫、貯蔵施設等の整備に三億八千万円。それから庁舎の改修、新営等に一億三千万円。それから港湾の改修と申しますか、補修の程度でございますが、それに五億六千万円というようなものを計上いたしております。
○井手委員 少し小さくなりますが、訓練場というものはどういうものであるか、またどこにお設けになる予定であるか、お尋ねいたします。
○窪谷政府委員 場所は具体的には、国会で御承認をいただきましてから計画を立てることに相なつておりますが、大体の構想といたしましては、北海道に大きな総合演習場を一箇所設けたいということを考えております。なおあとは、大体部隊の初歩と申しますか、一番最初の各個教練の程度を越えました、たとえば中隊等を単位にいたしました訓練をいたしますための小演習場でございますが、これは大きさといたしましては、約二十五万坪前後のものを使用いたしたいと思いますが、そういうもの。それからさらに大隊程度の単位で訓練をいたします二百五十万ないし三百万坪程度の訓練場を、各キヤンプの配置と、さらに米軍が今使用いたしておりますもので、共同使用できる地域というふうなものを除きまして、配置をいたしたいというふうに考えております。
○井手委員 この機会にお尋ねしておきたいと思いますが、訓練場その他を設ける場合に、多く農耕地が予定されるだろうと考えるのであります。もちろんなるべくこれを避けようとするお考えがあることは当然だろうと思いますけれども、やはり農耕地にかかることは言うまでもないことであります。ところが今まで方々でやつておりまする実情を見ますると、地元農民の反対にかかわらず、結局できつつあるというふうに私どもは見、かつ聞いておるのであります。村の有志やあるいはその他の圧力によつて、遂にほんとうの関係者の声が反映されずに、そういうものがつくられて行くという各地の実情を考えますときに、土地を要する施設というものは、よほど慎重に考えねばならぬことだと思うのであります。表には地元から陳情が来ておるけれども、実際は下に関係者の反対があるということが相当ある。この点について、どういうお考えをお持ちになつておるのか。やはりそれは表面でも、地元が来れば、それをうのみにして行こうというお考えであるのか、この点をお伺いしておきたいと思います。
○窪谷政府委員 土地の取得につきましては、私ども非常に慎重な配慮をいたしておるつもりでございます。単純にものを買いますのと違いまして、生活の基本に影響をいたすものでございますので、先ほどお話がありましたように、できるだけ農耕地を避けるという基本方針ではやつておるのでありますが、やはり一部はどうしても農耕地を提供していただかなければならぬというような事例は相当ございます。それらにつきましては、地元の、ことにそこに耕作をしておられる方々の御納得をいただけるということが、まず先決の問題でございます。もちろん多数の方でございますので、初めのうちはどこかほかの地域にというふうなお話もございましたりすることも事実でございます。しかしながらいろいろお話をいたしております間に、御納得をいただきまして、それじやひとつ提供しようかというふうなところで、事業を進めておるつもりでございます。実はそういう関係もございまして、二十七年度の土地の取得が若干遅れて参つたというふうな事情もあります。
○井手委員 これは抽象的なことですから、あまり追究はいたしませんが、最初は反対があつたけれども、あとでは納得されたということに、問題があるのであります。地方ではこれに対して若干反対しても、周囲の圧力と申しますか、お上には歯が立たぬと申しますか、結局そういうふうになつて行く。あるいはほんとうに利害関係者の声が反映されないということを、私は十分考えていただきたい。なお具体的にまた後日相談する場合もありましようけれども、その点は十分考えていただきたい。地元から陳情があつたといつても、それは多数決によるような場合も相当あるのであります。この点も十分お考えを願いたいのであります。 次にお聞きしたいのは、飛行基地が大分できるようでありますが、どこどこに予定されておりますか。
○窪谷政府委員 これもまだ具体的な場所については、きまつておらないのでございます。大体の構想といたしましては、陸につきましては各管区に一箇所、従いまして北海道につきましては、方面管区と第二管区とございますので、二箇所、それから第一管区に一箇所、第三管区に一箇所、第四管区に一箇所ということで、大体五箇所を想定いたしております。それから海の方につきましては、今警備隊の総監部が横須賀、舞鶴にございますが、それぞれに二箇所程度のものを整備いたしたいということに考えております。それからさらに観測機がおるのでございますが、これは現在ありますそれぞれの部隊の営舎の敷地等若干拡張を要するものがあるかと思いますが、その程度にして配置をいたしたいというふうに考えております。
○井手委員 基地のほかに、なお連絡所が相当できるように承つておりますが、その点をお尋ねするのが一つ。いま一つは、西南方面に海軍基地を設けられるように承つておりますが、どこに予定されておるか、どこが有力であるか、お尋ねいたしたい。
○岡田(五)政府委員 北九州といいますか、南西地区の警備隊の基地がいずれにきまつたかという御質問のようでありますが、実は御承知のように、伊万里か佐世保かという二箇所が、実は問題になつておるのでございまして、目下保安庁におきまして、両箇所につきまして慎重に調査研究中でありまして、目下のところ、伊万里に置くとも佐世保に置くとも決定いたしておりません。できるだけ早く両基地の長短を比較いたしまして、最後的な決定をいたしたい、かように考えておる次第であります。
○井手委員 それではもし解散がなくて予算が通るということになりますれば、いつごろ西南の基地はきまるものであるか、重ねてお尋ねいたしますとともに、飛行訓練所の方をほかの政府委員の方からお聞きしたいと思います。
○窪谷政府委員 予算が国会の御承認を得まして成立をいたしますれば、早急に決定をいたしたいと思つております。 なお、先ほど私の申し方がちよつと悪かつたかと思いますが、特科の部隊に着弾の観測をいたしますために観測機が必要なわけでございまして、特科の部隊の配置されております営舎に、若干の着陸離陸のための小さな滑走路程度のものが必要だということでございます。
○井手委員 次に今度の予算に出ております東京・箱根間の弾丸道路、あれにはいろいろととかくの風評があるようですが、あれは保安隊には全然御関係ないものでございますか、お尋ねいたします。
○窪谷政府委員 あの道路につきましては、私どもは全然承知いたしておりませんで、別に保安庁の予算から出るということでは全然ございませんし、またあの道路を保安隊として特別必要だからつくつてくれというような話をしたこともございません。保安庁には全然関係のないことでございますので、よく承知いたしておりません。
○井手委員 次にお尋ねいたしたいことは、先日辻委員からこの席上で、保安隊幹部の綱紀問題が指摘されたのでございます。私その当時保安隊の威信のためにこういうことははつきりすべきだということを申し上げたのであります。もう日にちもたつておりますので、十分御調査ができておるものと考えますので、この機会にその内容を、あるならあるないならないと、はつきり申し述べていただきたいと思います。
○加藤政府委員 まずただいまの問題からお答えいたします。あの御発言に対する保安庁といたしましての態度は、前回木村長官からもお述べになりました通りでございます。私どもは事柄が事柄でございまするので、その調査につきましては慎重に細心の注意を払つて、ただいま調査いたしております。まだ申し上げる段階に達しておりません。
○井手委員 調査中とおつしやればしかたがございません。しかしそういうことがこういう席上で出るということ自体がおもしろくないことだ。私どもはもちろん保安隊に反対ではありまするけれども、現在ある保安隊についてもそういう風評が立たないように、火のけのないところに煙は立たぬといわれておりますが、世間ではそういうふうに見やすいのでありますので、とくと綱紀問題については御警戒ありますよう希望いたす次第でございます。 次に、保安隊で使われる弾薬は、これはアメリカからお借りになつたものをどんどんお使いになつているのだと思うのですが、どうも演習用のたまの扱いが非常に乱雑のように承つておるのであります。中にはたま拾いという仕事もできたようなことも聞きまするし、またそれがよく市中に流れていろいろな犯罪が起きておるというふうなことも聞いておるのであります。どこまでが事実か私知りませんが、こういう弾薬の使用についての規律は一体どういうふうになさつておりますか。保安隊の権威のために規律の正しいことをお示しいただきたいと存じます。
○中村(卓)政府委員 ただいまお話のございました弾薬についてでございますけれども、これは今のところは全部向うから貸与を受けております。使いましたものにつきましては、撃ちがら薬莢その他は全部向うへ返すことにいたしおりますので、われわれとしましてはそれをできるだけ収集いたしまして、きちつと整理をして、向うへ返すということを前提にいたしておるはずでございます。初めのうちはそういう点があまりはつきりしておらなかつたので、近隣の方が中へ入つて事故が起きるということがあつたかもしれませんが、最近はそういう点を徹底しておりますし、われわれとしては経理状態についてはつきりとやつておるのでございます。
○井手委員 かつて軍のときには、一つのたまでも落せば非常に重い罰になつたように聞いておつたのでありますが、その辺の規律はどういうふうになさつているか。どうせ借りものだというそんな気持はないと思いますが、その規律がどんなものか。内規は当然あることだと思うのですが、その点もしありましたら伺いたい。
○加藤政府委員 ただいま装備局長からお話がありましたが、撃ちがらの薬薬のごときものは全部これを返還をすることになつておりまして、さような趣旨の命令を出しているわけでございます。従いましてもしその命令に対しまして違反するようなことがございますれば、われわれといたしましては、規律を維持する上から申しまして、懲戒の対象に取上げて善処したい、こういうように考えております。
○井手委員 先般本会議におきまして、府中の爆発事件につきまして、小笠原通産大臣は保安庁の発注だと言明せられまするし、これに対して木村長官は保安庁は発注していないとおつしやつたのでありますが、どちらがほんとうでありまするか。下請の場合でも、注文される場合は、Aの工場のはどこどこが下請したということが当然わかつておらなければならないはずであります。あの答弁だけでは食い違いになつているように思うのでありますが、おわかりであれば、御説明いただきたいと思います。
○中村(卓)政府委員 お答え申し上げます。実はあれはたしか丸玉屋小勝というところへ出したたまでございまして、それがその兄弟会社の多摩火工に下請を出したわけでございます。当時われわれとしましては、調査が不十分だつたために、おそらく大臣としては保安庁の注文ではないということをおつしやつたと思いますが、その後調査の結果、あそこへ下請に出ているということがはつきりわかりました。
○井手委員 お尋ねいたしますが、保安庁はいろんな機材その他注文される場合に、下請工場の台帳はあるだろうと思うのです。関連事業を含んだ生産能力というものを十分調査の上に注文なさつているだろうとは考えるのですが、その辺の発注方法をどういうようになさつておりまするか、この機会に承つておきたいと思います。
○中村(卓)政府委員 技術的に相当重要なものが多いわけでございますので、そういうものにつきましては調達課の業態調査班と申すものがございまして、特にメーカーの業態をよく調査いたしまして、技術的能力とかあるいは信用とか、そういう点まで調査いたしまして、そういう重要なものにつきましては大体指名競争入札なりあるいは随意契約ということでやつております。その他一般のそれほど重要でない用紙類なんかにつきましては一般の公開競争入札でやつております。
○井手委員 明年度は相当な費用が整備充実して、三百八十億か四百億になるか、今おつしやつた普通の事務用品と限定したわけではありませんが、そういつたもの以外の相当重要なものを多数注文なさるわけであります。それはすべて国内で調達される予定でありまするか。あるいは海の向うに頼まれるのでありまするか。もし国内でされるということになれば、その発注の計画、そういつたことを承りたいと思います。
○中村(卓)政府委員 大部分のものは国内で調達をいたすつもりでございますが、たとえば軽飛行機のようなものにつきましては、ただいまのところ輸入いたそうか、あるいは国内に発注いたそうか研究中でございますし、それからジープのようなものは、先生御承知かもしれませんけれども、部分品を輸入いたしまして、国内で組み立てております。それ以外のものは原則として、ほとんど大部分のものが国産でございます。これにつきましては、先ほど申し上げましたように、メーカーの技術、能力、信用、その点を十分調査いたしまして、慎重な発注方法をとりたいと考えております。
○井手委員 よくこれは予算委員会あたりで問題になつておりますが、保安庁の未使用分、この場合は保安庁だけに限定いたしますが、予算が余つておる、こういうことをさんざん指摘され、その結果早く注文を出さぬとあとが困る、非難を受けるというようなことで、どんどん注文を急がれて、二月、三月一ぺんに注文される。見方によりますと、やつと二、三月の末に設計が終つたから注文の段階に入つた、こういうことが言えるのでありますが、濫費といつていいかどうか知りませんけれども、そういう傾向に陥りやすい状況にあるのであります。現在どういう使用状況でありますのか、またどうしても繰越さねばならない金額がどのくらいあるのか、また非常に遅れておるものは、先刻土地関係という話がございましたが、どういう方面であるのか、その金額はどのくらいであるのか、その辺の使用状況をなるべく詳細に御説明願いたいと存じます。
○窪谷政府委員 保安庁の経費の使用の状況が、今日まで必ずしも順調でなかつたという御指摘は、まことにその通りでございます。その経費のほとんど全部と申しますか、大部分のものは、器材関係の費用でございます。それからさらに施設をいたします経費でございます。器材費その他被服費等を入れました物件費の総額が、二十七年度におきましては、二十六年度からの繰越しも含めまして三百九十億円ございます。そのうちで一月の末までに契約の済みましたものが百五十億円、従いまして一月末で三百九十億円から百五十億円引きますから、二百四十億円残つておるのであります。そのうちで二月、三月に契約見込みのものが百九十六億円、年度内に契約ができなくて繰越されるものが四十六億円程度と想定いたしております。二月、三月に相当大きな金額の契約になるのでありますが、これは私どもといたしましては、従来とつて参りました慎重な調達の態度というものは全然かえておりません。従いまして濫費をするというふうな態度は、みじんも持つておらないつもりでございます。こういうふうにして遅れましたのは、当初におきまして、技術系統の幹部の充足が、いろいろ人選を厳選いたしましたために、予定よりも若干遅れたということ、さらに調達関係の職員が、やはり同様の事情から、予定より若干遅れて参つたということ、それから規格その他の決定につきまして、相当慎重な態度をとつて参りました。物によりましては、机の上で規格を決定いたしますことのほかに、一台、二台の試作をいたしまして、試作の結果でき上りましたものを、現実に使つて見まして、さらに改良を施すべきところがあるかないかというふうなことを調査研究をいたしました上で、所要数量の発注をいたすというふうな態度をとつて参りましたために、相当調達が遅れて参つたのでございます。ただいまのところにおきましては、大体そういう調査なり研究なりが大部分のものにつきまして完了いたしました。大体契約は今後順調に進行するかと考えております。翌年度に未契約で繰越します四十六億円につきましては、やはりこれは試作をいたしましたものの実験中のものでございまして、これは年度内には、試作の結果を見なければ所要数量の全量の発注は無理であるということから、繰返しをいたしたのでございます。 さらに施設費の方でございますが、施設費の予算の二十七年度の金額は百四十八億円ございます。そのうちで一月に契約が済みましたものが六十二億円、従いまして一月末現在で未契約の状態にありますものが八十五億円程度になつておりますが、そのうちで五十五億円は、大体二月、三月の間に契約ができて参るということに相なつております。これも遅れて参りましたのは、一番大きな原因は土地の取得の問題でございます。土地の選定につきましては、できるだけ農耕地を避けたいというふうなことから、若干の不便を忍んでも、農業等にできるだけ影響を少くしたいというような考え方をいたしておりましたために、選定そのものが相当遅れて参りました。それからさらに地元の方々の御納得をいただきますために、若干の日数を要しました。そういうふうにして土地がいよいよ確定いたしましてから、現実にその現場に即した建物等を設計いたしますので、それらに時間をとりまして、相当の遅延をいたして参つたような次第でございます。大体土地等も確定いたして参りましたので、今後は相当順調に進行するというふうに考えております。
○井手委員 あと一、二点お尋ねしたいと思います。何回もお答えになつておるかもしれませんが、軍事顧問団の役割でございます。それは相談だけですか、あるいはいろいろな方面について向うが指揮とか何とかやつているわけでございますか、その辺のところを承つておきたいと思います。
○岡田(五)政府委員 現在軍事顧問団は、補給廠とか学校とかいうようなところに主としておられます。また各管区におられますが、大体御承知のようにアメリカ式装備をいたしておりますので、この装備の訓練の指導をしてもらい、また相談に乗つてもらうという動きをしてもらつておるわけであります。特に特別の部隊といいますか、特科隊というような面に、顧問団が主として訓練の指導といいますか、それの相談に乗つてもらつている、こういう程度でございます。
○井手委員 こちらから相談するのですか、向うから進んでお教えになるのですか、それが第一点。いま一つは、なお今後もお世話になる必要がありというお考えであるか、もう済んだ、もうその必要はないというお考えであるか、その点をお尋ねしておきたい。
○加藤政府委員 今お述べになりましたように、顧問団は、主として学校、補給廠関係のもの、それから各部隊に直接参つておるものと、管区総監部等におるものとあるのであります。大体私の承知しておりまする範囲では、部隊、補給廠等におきましては、こちらの方から必要に応じて意見を聞くという方向に漸次かわつて参つておるようでございます。 それからいつまでおるかということでございますが、これはいつかの機会に長官の方からお述べになつたかと存じまするが、一般の部隊におきましては、なるべく早い機会に引揚げてもらう。それから、特殊の技術、操作を教えてもらうようなところにおきましては、なお若干の期間とどまつてもらうというふうになつているように承知をいたしております。
○井手委員 一般の者等はなるべく早く、特科の方はなお若干の期間ということですが、もう少し具体的に、本年中ならば本年中というような、そういうお考えはあるかと思います。こちらから進んで教わつて、わからないものだけ聞こうという場合であるならば、その見通しがあるはずだと思うのでありまして、特科の方はいつまで、一般はもういいならいいと、そういう点をはつきりおつしやつていただきたい。それと、軍事顧問団というものはどのくらいいらつしやるのかということも念のためにあわせてお尋ねいたしたい。
○岡田(五)政府委員 大体五百名。それから第一の御質問でございましたか、いつというはつきりした時期の見通しがあるべきじやないかというお話でございましたが、先ほど人事局長からお話申し上げましたように、普通科関係の方はできるだけ早く、また特科関係、特殊の技能について訓練を受けますものにつきましても、私たちの気持といたしましては、できるだけ早くアメリカさんの手を離れたいと思つているのでございます。しかしながら、何分にも、いろいろ指導を受けますことそれ自体が非常に進歩したいろいろな技術訓練を受けるのであります関係上、現在におきましては時期はまだ明確にいたしておりませんが、気持といたしましては、できるだけ早く向うさんの手を離れたい、そういうように早く訓練を完了したい、かような気持であるということを御承知願いたいと思います。
○井手委員 もうわからないところだけ聞くようになつたのだから早く離れたいというお言葉のようでありますから、これ以上追究いたさないことにいたします。 最後に、フリゲート艦に乗る乗組員関係に関連いたしますが、昨日の長官との問答におきましては、いわゆる対空、対潜の設備は、そのままにして返さなければならぬから、いろいろなことをしないでそのままにしておくということでございましたが、その答弁を延長いたしますと、そういう設備はあるけれども、そういう訓練はしないというふうに受取つたのであります。爆雷訓練であるとか、潜水艦訓練であるとか、浮雷訓練、飛行機に対する訓練、そういうものはなさらないのであるかどうかお尋ねいたします。
○岡田(五)政府委員 対空火器、爆雷投射機の使用といいますか、これを使うか使わないかという御質問じやないかと御推定申し上げまして御答弁申し上げたいと思うのでありますが、これはああやつてついておりますので、借用しておいて飾ろうか、と言つては語弊がありますが、そのままにするわけではございませんで、実は、あのフリゲート艦の全体の機能につきましては、いろいろ乗組員の総合訓練をやる必要もあるのじやないか。従いまして、ときには対空火器を使つてみたり、ときには爆雷投射機を使つてみたり、ときにはレーダーを使うとか、あの艦に装備された器具類をできるだけ訓練上に使う場合もあり得ると考えるのであります。全然使わないでそのまま飾り物にするということでもないのでございますから、この点御了承を願います。
○井手委員 言葉じりをとらえるわけではありませんけれども、できるだけ使うというふうなこともおつしやるし、場合もあるともおつしやいましたが、どちらでございますか。できるだけ使うというお考えでございますか、場合もあるというのが主たる目的であるか。さびがつかない程度にするという善良な保管の意味のことでございましようか。
○岡田(五)政府委員 むしろ、場合もあるということで御解釈願いたいと思います。
○井手委員 場合もあると承つておきますが、重ねてお尋ねいたしますと、いわゆる空襲、あるいは潜水艦攻撃というものは、内乱、騒擾事件において予定されることでございましようか、その点をお尋ねいたします。
○岡田(五)政府委員 内乱の様相は考え方によつていろいろに現われて来ると思うのであります。あるいは突然にフリゲート艦が襲撃を受ける場合もありましようし、あるいはそういうことを考えるのはどうかと言われる説もありますし、いろいろと仮定の——仮定のと言つては言葉は強いのでありますが、一つの想定のもとにおいていろいろ考えられるのでありまして、一概に対潜水艦訓練をする必要はないとも言い切れない、かようにも考えるのでありますが、先ほど申し上げましたように、爆雷投射機にいたしましても、対空火器にいたしましても、そういう強い想定のもとにおいて強く訓練をするという意味ではございませんで、とにかく、あの船全体の装備された装備品をいろいろ扱う総合訓練の場合に、こういうものの操作を訓練し、またこういうものの演習をする場合もある、こういうことにお含みおき願いたいのであります。
○井手委員 私しろうとでよくわかりませんが、領海における訓練と公海における訓練というのは違いがあるのでございましようか。たとえば、潜水艦のそういうような万一を想定しての訓練の場合に、公海でする場合と領海でする場合がございますが、その点、私はしろうとでよくわかりませんが、もしおわかりであれば承りたい。
○岡田(五)政府委員 まことに申訳ないのでございますが、いわゆる公海における訓練と領海におけるフリゲート艦の訓練というものについての法理的見解につきましては御答弁できないと存じますが、私は全然かわりはないと考えておりまして、フリゲート艦、またいろいろ上陸支援艇の訓練におきましても、領海のみならず公海におきましても訓練をいたしたいと考えておる次第でございます。
○加藤政府委員 先ほど給与の点についてお尋ねがございましたが、保安隊及び警備隊の保安官、警備官の給与につきましては、それぞれ各階級ごとに一般職の職員の各級別に対応いたしまして給与をきめることにいたしておるのでございます。もう少し具体的に申しますると、階級としての保安監は、一般職の職員の十四級に相当することを建前といたしております。ただこの保安監のうちで特別に指定いたしまするもの、たとえば第一幕僚長でありますとか、方面総監というような職にあられる方は、次官級であります十五級に合せてやりたい。保安監補は十三級、一等保安正は十二級、二等保安正は十一級というふうに、一般職の各級に相応してやつております。ただ三等保安正以下の点につきましては、一般職の職員のうちでも警察官の特別俸給表に合せてやつておるのであります。先ほど御質問の点は、大体現在の幹部の構成から考えますると、二等保安士というところではなかろうかと私ども思うのでありますが、二等保安士は一般職の職員の通し号俸の三十七号を標準にいたしまして、給与を規定いたしております。三十七号と申しますると俸給の月額が一万二千九百円でございます。ただ保安官の給与は一般職の三十七号を基準にとりまして、そのほかに勤務地手当の相当額、超過勤務手当の相当額を加え、さらに恩給納付金の相当額を控除し、また医療関係の費用を控除しておる。この医療関係の分を控除する点は、一般の国家公務員におきましては、本人の医療につきましても、国家公務員の共済組合法によりまして医療を受けるわけであります。保安隊、警備隊につきましては、その点について自隊に医療の人的、物的な施設を持つております関係もありますので、国家公務員共済組合法による納金はなくて、本人の医療分に相当する金額を控除し、そのかわりに本人につきましては療養の給付及び療養費の支出は国が直接いたす、こういうふうな考えで給与の組立てをいたしております。その関係上、一万二千九百円というものは、今のような操作をいたしますると、二等保安士におきましては一号俸が日額五百四十五円ということになります。ちなみにこの一万二千九百円というのを一般の俸給表にしますと、八級の五号ということに相当いたしております。この辺につきましては、警察官の特別俸給表に合せてつくつたので、こういうことになつたのであります。
○井手委員 年齢はどれくらいですか。
○加藤政府委員 年齢ということよりも、学歴、資格、経歴というものを考え、一般職の職員からかわつて来る者につきましては、その方が一般職の職員として持つております級の格付によりましてわれわれの方の階級号俸を決定いたしております。先ほど申しました通り、八級の五号に相当しておりますので、一般職の八級の方がかわられる場合におきましては二等保安士になる。それから詳しいことはここに持つて参つておりませんが、大学卒業後何年、専門学校卒業後何年ということによつてそれぞれのクラスに格付するということになつております。
○井手委員 どうも対潜訓練というものに疑義を持ちますが、当局もはつきり御答弁できないようであります。昨日の長官の言うに言えない問答のように解釈いたしますが、いつまでも質疑をいたしましても各位に恐縮に存じますので、この程度で私の質問を打切りたいと存じます。
○船田委員長 他に御質疑はございませんか。——他に御質疑がなければ本案についての質疑はこれで終了いたしました。 これより討論を行います。討論の通告がありますので順次これを許します。井手以誠君。
○井手委員 議題になつておりまする保安庁法の一部を改正する法律案につきまして、日本社会党を代表して反対の討論をいたしたいと存じます。 保安隊が、国内の内乱、騒擾事件を鎮圧する領域を越え、性格をかえて実質的に軍隊になりつつあることは周知の事実であります。最近与党の代表者があれはやはり軍隊でしようと言つておられることをもつてしてもはつきりいたすのであります。また先日来の質疑の過程におきましても、当局はこの答弁には非常に苦労されたようでありまして、昨日は長官の戦車の密輸あるいは特車の問答といい、実質的にはやはり軍隊の性格になつておると私どもは考えるのであります。しかもその装備におきましては、すべてアメリカから武器弾薬を借り入れておりまして、自分の国のものはわずかにトラツク、トレーラーなど車両二万九千台にすぎないことが指摘されております。軍事顧問団も五百名に及んでこれを教育しておる、フリゲート艦も借り入れて訓練されておる、対空対潜の訓練もやる、こういう御答弁であります。これは国内の治安確保を越えた軍隊の性格を持つばかりでなく、アメリカに使われる雇い兵であることをはつきり暴露しておるのであります。従つて私どもは、こういう軍隊の性格を持つた保安隊の増強すなわちフリゲート艦に乗り組ませるための増員計画である保安庁法を一部改正する法律案に対しましては、絶対に反対の意思を表明する次第であります。
○船田委員長 熊谷憲一君。
○熊谷委員 私は自由党を代表いたしまして、ただいま議題になつております保安庁法の一部を改正する法律案に賛成をするものであります。 本法案の審議につきましては数回にわたりまして各方面より質問なりあるいは応答なりがあつたのであります。 本法案の改正の要旨は三千二百十人の増員の点にあるのでありまして、その主たる部分は、先般議会において承認を得ましたアメリカとの間の船舶協定によりまして新たに増加されましたパトロール・フリゲート艦に必要なる海上要員並びに第二幕僚監部の部隊の新設、そのほかの充実に充てる人員であります。なお三千二百十人のうちの四百数十人は保安隊あるいは保安研修所、保安大学、そのほかの技術研究所の新設あるいは充実をはかり、かつ保安庁の調達関係の職員であるのでありまして、これはやむを得ない増員であると考えるのであります。この数回の審議の結果、私どもはこの保安隊の実情がだんだんとわかつて来たのでありますが、いろいろな点から考えさせられる点があるのであります。保安隊ができてまだ時期が非常に浅い。また国家財政の都合から十分な予算がとれてない。そのためにアメリカの方から船舶なりそのほかの武器、弾薬を借りる。こういうことではたして保安隊設置の目的が十分達し得るかどうかにつきましては、いささかの疑念があるのでありまして、私はこの国の内外の情勢をよく考えて、政府におかれては財政の許す限りこの保安隊の予算の充実等をひとつよく考えていただいて、そうしてその設置の目的にかなうように一日も早く充実されんことを希望いたしまして、本案に賛成するものであります。
○船田委員長 大矢省三君。
○大矢委員 私は遺憾ながらこの保安庁法一部改正の定員を増加する案に対しては、社会党を代表して反対をいたすものであります。この説明書にもあります通り、従来の十一万九千九百四十七人を十二万三千百五十七人に、すなわち三千二百十人を増員するということであります。そのうちの二千七百三十三人は、これはすなわち昨年の十二月二十二日に本会議を通過いたしましたいわゆる日本政府とアメリカ合衆国との間に締結された船舶貸与に関する、いわゆるフリゲート艦の乗組員として増加するということであります。さらにまた四百七十七名は保安大学あるいは保安の研究または教育訓練、技術の研究等に必要だという説明であるのであります。この増員の目的は、説明にもありますように、借り入れましたフリゲート艦の乗組員として必要だということであります。フリゲート艦はこの参考資料にもあります通りに至つて旧型でもあるし、あるいは速力、トン数において小さいものでありますけれども、いくら小さいとはいえそこには三インチ砲が三門、四十ミリの機関砲が二基、二十ミリ機関砲が四基、対空火器あるいは爆雷を二基備えているのであります。これは明らかにアメリカの軍艦でもあるし、それがまたソビエトに貸し付けておつたものをさらにまた日本が借り受ける。しかもこれには五年間の期間がついているのでありまして、何といつてもこれは軍隊だと私どもは思うのであります。私どもは治安の重要なこと、あるいはまた自衛力の必要なことは否定しておりません。しかしながら政府の今日までのやり方というものはきわめて明朗を欠いているのであります。終戦後間もなく、日本に軍隊のなきあとはいわゆる警察を一挙に倍近いところの十三万七千にふやしたのであります。それは軍隊がないからという理由でありまして、その後警察予備隊ができまして、さらにまたそれをいつの間にか保安隊と名をかえて、装備あるいは人員等もいわゆる内容の充実、漸増と称してだんだんとこれを増加し、装備等も充実して参つているのでありますが、私はこの治安というものは単に装備とかこういう人員のみによつて全きを期するということはとうてい望み得られない、かように考えるのであります。それは何といつても国民の間にほんとうに燃え上るところのいわゆる愛国心と申しますか、みずからによつて治安を維持しようというこのことが大切なのでありまして、ただ単に人員装備のみをもつてしてはとうていその目的を達し得られないと思うのであります。 飜つて日本の国内の戦後における経済状態あるいは人心あるいは政府の施策等から考えまして、今日まで行つて来たことは決して国民みずからがほんとうに治安を維持しようとする熱意を起すのにいまだ十分でない。そのことは第一、日本の敗戦後の、経済力が許さないかもしれませんが、国民あげての総力戦による戦争の犠牲者、これらに何ら具体的な手が打たれていないのであります。かように厖大な予算を計上し、かほどに治安力を必要とするならば、まず国内におけるところの国民の生活あるいは財政の許す限りこれらの戦争犠牲者への跡始末をして、それによつて初めて国民の間にも大いに国内の治安あるいはさらに国際的問題をも考慮の上においてほんとうのいわゆる治安、自衛というあれがわき上るのじやないかと考えているのであります。ことに、こういうことを私どもはしばしば耳にするのでありますが、一体日本の憲法の九条には、これは平和憲法でありまして、平和のために一切の戦争と武力による威嚇または武力の行使というものを国際紛議の解決に使用しない、従つて右の目的をもつて陸海空軍の戦力を今後保持しない、とありますから、しかしこれは戦力でないのだ、国内における警備である、決して外国に向つてのあれでないからして戦力でないのだと言いつつ、こういうような装備を持つたものをだんだん大きくして参りますならば、またこれは日本の実力がなくて戦艦だとか巡洋艦、航空母艦とかいうものを借りて、外国に向つてやるのでないからしでいいんだと、こういうふうに弁解されるならば、あるいは従来の軍隊とひとしいものがてきるのじやないか。従つてこれは憲法に違反であると同時に、よく言うやみ軍隊である。今度の法案の内容を見ましても結局旧海軍の充実である。いわゆるやみ海軍であるということも私は言い得ると思うのであります。従つて私は、保安庁ができる当時わが党が反対し、さらにまたフリゲート艦の貸借の問題についても反対をし、また今日そのために必要とする乗組員あるいはまた保安大学を設置して、その職員を必要とする本案には残念ながら反対せざるを得ないのであります。先ほど申し述べましたように、日本の治安を完全にするためには、まず国内の国民生活の安定を期し、みずからによつてみずからの国を守るというこの原則に立たなければならぬことでありまして、ただ単に形式的な、しかも一切の装備——武器というものは、ことごとく外国から借り受けた単なる臨時雇いのようなもので、こういう組織のもとにおいては、断じて治安を守るところの実力を有する保安隊ではないということから、そういう意味において私はこの法案に反対するものであります。 以上をもつて討論を終ります。
○船田委員長 これにて討論は終局いたしました。 これより採決を行います。本案に賛成の諸君の御起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○船田委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決しました。 本案についての委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任を願います。 次会は明後十六日月曜日午前十時より理事会、十時半より委員会を開き、恩給法の一部を改正する法律案及び前会提案理由の説明を聴取いたしました外務省設置法の一部を改正する法律案外二法案につきまして質疑を行います。 本日はこれにて散会いたします。